(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数のセルは、前記無効電力補償装置で運用可能なピーク電圧を生成できるn個のセルと、脱落を考慮した余分のセルを含む、請求項1又は2に記載の無効電力補償装置。
前記制御部は、前記少なくとも一つ以上の相クラスタそれぞれに対する変調インデックスを算出し、前記算出された変調インデックスが同一である場合、前記少なくとも一つ以上の相クラスタに含まれたセルを用いて前記電力系統の無効電力を補償するように制御する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の無効電力補償装置。
前記制御部は、前記算出された変調インデックスが同一でない場合、前記少なくとも一つ以上の相クラスタごとにオフセット値を算出し、前記算出されたオフセット値を前記残りの相クラスタそれぞれのセルの電圧に反映させる、請求項5に記載の無効電力補償装置。
前記制御部は、前記少なくとも一つ以上の相クラスタそれぞれの健全なセルの個数に基づいて健全なセルの個数が最小である相クラスタを決定し、前記決定された相クラスタのセルの最小個数に基づいて前記少なくとも一つ以上の相クラスタごとにオフセット値を算出する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の無効電力補償装置。
前記制御部は、前記少なくとも一つ以上の相クラスタそれぞれのセルの電圧から前記少なくとも一つ以上の相クラスタごとに算出されたオフセット値を減算する、請求項6〜8のいずれか一項に記載の無効電力補償装置。
前記制御部は、前記算出されたオフセット値を用いて、前記残りの相クラスタそれぞれのセル電圧が低くなるように制御する、請求項6〜9のいずれか一項に記載の無効電力補償装置。
前記制御部は、前記算出されたオフセット値を用いて、前記少なくとも一つ以上の相クラスタを制御するための基準信号を生成する、請求項6〜10のいずれか一項に記載の無効電力補償装置。
前記複数のセルは、前記無効電力補償装置で運用可能なピーク電圧を生成できるn個のセルと、脱落を考慮した余分のセルを含む、請求項13に記載の無効電力補償装置の制御方法。
前記余分のセルだけ脱落しても、前記少なくとも一つ以上の相クラスタ間の電圧均衡が維持されるように制御するステップを更に含む、請求項14に記載の無効電力補償装置の制御方法。
前記算出された変調インデックスが同一でない場合、前記少なくとも一つ以上の相クラスタそれぞれの健全なセルの個数に基づいて健全なセルの個数が最小である相クラスタを決定するステップと、
前記決定された相クラスタのセルの最小個数に基づいて前記少なくとも一つ以上の相クラスタごとにオフセット値を算出するステップと、
前記算出されたオフセット値を用いて、前記残りの相クラスタそれぞれのセル電圧を低く調節するステップと、を更に含む、請求項16に記載の無効電力補償装置の制御方法。
前記算出されたオフセット値を用いて、前記少なくとも一つ以上の相クラスタを制御するための基準信号を生成するステップを更に含む、請求項17又は18に記載の無効電力補償装置の制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付された図面を参照して本明細書に開示された実施例を詳しく説明するが、図面符号に関係なく同一または類似する構成要素には同じ参照番号を付し、それに対する重なる説明は省略することにする。以下の説明で用いられる構成要素に対する接尾辞「モジュール」及び「部」は、明細書の容易な作成を考慮して付与または混用されるものとして、それ自体が相互区別される意味または役割を持つものではない。また、本明細書に開示される実施例の説明に当り、関連公知技術に対する具体的な説明が、本明細書に開示される実施例の要旨をぼかすおそれがあると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、添付された図面は、本明細書に開示された実施例を容易に理解できるようにするためのものであり、本明細書に開示された技術的思想を制限するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されなければならない。
【0028】
図4は本発明の一実施例に係る無効電力補償装置を示したブロック図である。
【0029】
図4を参照すれば、本発明の一実施例に係る無効電力補償装置100は、制御部110、第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124、及び第1相〜第3相クラスタ130、132、134を含むことができる。
【0030】
第1相〜第3相クラスタ130、132、134は、
図5及び
図6を参照して説明する。
【0031】
第1相クラスタ130は、第1〜第(n+2)セルa1〜a(n+2)を含むことができる。第2相クラスタ132は、第1〜第(n+2)セルb1〜b(n+2)を含むことができる。第3相クラスタ134は、第1〜第(n+2)セルc1〜c(n+2)を含むことができる。
【0032】
各相クラスタ130、132、134に含まれたセルの個数は(n+2)個であり得る。
【0033】
図6は説明の便宜のために第1相クラスタ130を示しているが、他の相クラスタ、即ち第2相クラスタ132及び第3相クラスタ134それぞれの構造も、
図6に示された第1相クラスタ130の構造と同一である。
【0034】
図6に示したように、第1相クラスタ130は、互いに直列に連結される多数のセルa1〜a(n+2)を含むことができる。
【0035】
各セルa1〜a(n+2)は、4個のスイッチS
LT、S
LB、S
RT、S
RB、4個のダイオードD
LT、D
LB、D
RT、D
RB及びキャパシタ(Ccell)を含むことができる。
【0036】
第1〜第4スイッチS
LT、S
LB、S
RT、S
RBはIGBT(Insulated Gate Bipolar mode Transistor)であり得るが、これに対しては限定しない。
【0037】
第1〜第4スイッチS
LT、S
LB、S
RT、S
RBはフルブリッジタイプで構成することができるが、これに対しては限定しない。
【0038】
具体的に、第1ノードn1と第4ノードn4との間に第1及び第2スイッチS
LT、S
LBが直列に連結される。即ち、第1ノードと第2ノードn2との間に第1スイッチS
LTが連結され、第2ノードn2と第4ノードn4との間に第2スイッチS
LBが連結される。同様に、第1ノードn1と第2ノードn2との間に第1ダイオードD
LTが連結され、第2ノードn2と第4ノードn4との間に第2ダイオードD
LBが連結される。
【0039】
また、第1ノードn1と第4ノードn4との間に第3及び第4スイッチS
RT、S
RBが直列に連結される。即ち、第1ノードn1と第3ノードn3との間に第3スイッチS
RTが連結され、第3ノードn3と第4ノードn4との間に第4スイッチS
RBが連結される。同様に、第1ノードn1と第3ノードn3との間に第3ダイオードD
RTが連結され、第3ノードn3と第4ノードn4との間に第4ダイオードD
RBが連結される。
【0040】
第1ノードn1と第4ノードn4との間で第1及び第2スイッチS
LT、S
LBで構成される第1スイッチ対と、第3及び第4スイッチS
RT、S
RBで構成される第2スイッチ対は、互いに並列に連結される。
【0041】
第1ノードn1と第4ノードn4との間にはキャパシタ(Ccell)が備えられる。即ち、キャパシタ(Ccell)の一端は第1ノードn1に連結され、キャパシタ(Ccell)の他端は第4ノードn4に連結される。キャパシタ(Ccell)も第1スイッチ対及び/又は第2スイッチ対と並列に連結される。
【0042】
第2ノードn2に連結された第1ラインLS1は、以前セルの第3ノードn3に連結され、第3ノードn3に連結された第2ラインLS2は、次のセルの第2ノードn2に連結される。
【0043】
第1ラインLS1と第2ラインLS2との間には、バイパススイッチ136_1〜136_(n+2)が備えられる。即ち、バイパススイッチ136_1〜136_(n+2)の一端は第1ラインLS1の一領域に連結され、バイパススイッチ136_1〜136_(n+2)の他端は第2ラインLS2の一領域に連結される。
【0044】
第1相クラスタ130のセルa1〜a(n+2)構造は、第2相クラスタ132及び第3相クラスタ134それぞれのセルb1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)構造に同様に適用することができる。
【0045】
したがって、第1相〜第3相クラスタ130、132、134それぞれのセルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)のスイッチング制御によって電力系統の無効電力が補償される。即ち、電力系統の無効電力を補償するために、電流の位相が電圧の位相より先に進む進相無効電力である場合、電流の位相が遅延されるように第1相〜第3相クラスタ130、132、134それぞれのセルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)がスイッチング制御される。電流の位相が電圧の位相より遅れる遅相無効電力である場合、電流の位相が進むように第1相〜第3相クラスタ130、132、134それぞれのセルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)がスイッチング制御される。
【0046】
第1〜第4ダイオードD
LT、D
LB、D
RT、D
RBは、第1〜第4スイッチS
LT、S
LB、S
RT、S
RBそれぞれに逆方向電流が流されることを遮断させることができる。
【0047】
または、第1〜第4ダイオードD
LT、D
LB、D
RT、D
RBは、キャパシタ(Ccell)を経由しない電流経路(current path)が形成されるようにして、特定セルのキャパシタ(Ccell)の電圧が使用されないようにすることもできる。即ち、特定セルが使用されないようにすることができる。例えば、第1セルa1の第3スイッチS
RTのみターンオンされる場合、第1ラインLS1、第1ダイオードD
LT、第3スイッチS
RT、及び第2ラインLS2からなる電流経路が形成され、このような場合、キャパシタ(Ccell)の電圧が第1相クラスタ130の出力電圧の生成に使用されなくなる。
【0048】
キャパシタ(Ccell)は、そのキャパシタ(Ccell)に定められた容量に該当する電圧が最大に充電される。したがって、該当キャパシタ(Ccell)には、0Vからそのキャパシタ(Ccell)に定められた最大電圧の間で充電又は放電される。
【0049】
バイパススイッチ136_1〜136_(n+2)は、該当セルが故障する場合、該当セルが使用されないようにすることができる。例えば、第1セルa1が故障する場合、第1ラインLS1と第2ラインLS2との間に連結されたバイパススイッチ136_1〜136_(n+2)がターンオンされることで、第1ラインLS1と第2ラインLS2がショート連結される。したがって、第1ラインLS1に流れる電流は、もはや第1セルa1の素子、即ちスイッチ、ダイオード、及びキャパシタに流れなくなり、第2ラインLS2を介して第2セルa2に流れることになる。このような方式で該当相クラスタの特定セルが脱落する場合、電流が流れが以前セルから次のセルにバイパスされるように、該当セルに備えられたバイパススイッチ136_1〜136_(n+2)がターンオンされる。
【0050】
第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124それぞれは、第1相〜第3相クラスタ130、132、134を制御することができる。
【0051】
第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124それぞれは、第1相〜第3相クラスタ130、132、134内の各セルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)を制御するための第1〜第3スイッチング制御信号を生成することができる。
【0052】
具体的に、第1相クラスタ制御器120は、第1相クラスタ130内の各セルa1〜a(n+2)を制御するための第1スイッチング制御信号を生成することができる。第2相クラスタ制御器122は、第2相クラスタ132内の各セルb1〜b(n+2)を制御するための第2スイッチング制御信号を生成することができる。第3相クラスタ制御器124は、第3相クラスタ134内の各セルc1〜c(n+2)を制御するための第3スイッチング制御信号を生成することができる。
【0053】
第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124は、制御部110から提供された指令値及び/又は制御信号に基づいて第1〜第3スイッチング制御信号を生成することができる。
【0054】
制御部110は、第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124を制御することができる。
【0055】
具体的に、制御部110は、電力系統から獲得された電力状況情報及び/又は第1相〜第3相クラスタ130、132、134それぞれの状態情報及び各相クラスタ130、132、134内のセルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)それぞれの状態情報を基に指令値及び/又は制御信号を生成し、生成された指令値及び/又は制御信号を第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124に伝送することができる。
【0056】
電力状況情報は、電圧及び/又は電流情報であり得る。
【0057】
第1相〜第3相クラスタ130、132、134それぞれの状態情報及び各相クラスタ130、132、134内のセルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)それぞれの状態情報は、有線又は無線通信を介して各相クラスタ130、132、134及び/又は各相クラスタ130、132、134内のセルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)から提供される。
【0058】
制御部110と第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124との間は、有線通信又は無線通信が可能である。
【0059】
第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124と第1相〜第3相クラスタ130、132、134は、有線又は無線通信が可能であるが、これに対しては限定しない。
【0060】
制御部110は、上位制御器113、下位制御器116、及び制御信号生成器119を含むことができる。
【0061】
上位制御器113は第1制御器と呼ばれてもよく、下位制御器116は第2制御器と呼ばれてもよい。これとは異なり、下位制御器116は第1制御器と呼ばれてもよく、上位制御器113は第2制御器と呼ばれてもよい。
【0062】
例えば、上位制御器113は、第1相〜第3相クラスタ130、132、134間の電圧バランシングを制御するためのクラスタ電圧バランシング制御信号を生成することができる。クラスタ電圧バランシング制御信号は、第1相クラスタ130、第2相クラスタ132、及び第3相クラスタ134間の電圧バランシングを制御することができる。つまり、クラスタ電圧バランシング制御信号によって第1相クラスタ130の電圧、第2相クラスタ132の電圧、及び第3相クラスタ134の電圧が等しくなる。
【0063】
クラスタ電圧バランシング制御信号は、基準信号(reference signal)と呼ばれてもよい。
【0064】
例えば、下位制御器116は、第1相〜第3相クラスタ130、132、134それぞれのセルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)間の電圧バランシングを制御するためのセル電圧バランシング制御信号を生成することができる。
【0065】
セル電圧バランシング制御信号は、各相クラスタ130、132、134に対応する第1〜第3セル電圧バランシング制御信号を含むことができるが、これに対しては限定しない。
【0066】
例えば、第1セル電圧バランシング制御信号は、第1相クラスタ130内の各セルa1〜a(n+2)間の電圧バランシングを制御することができる。つまり、第1セル電圧バランシング制御信号によって、第1相クラスタ130内の各セルa1〜a(n+2)間の電圧が等しくなる。
【0067】
例えば、第2セル電圧バランシング制御信号は、第2相クラスタ132内の各セルb1〜b(n+2)間の電圧バランシングを制御することができる。つまり、第2セル電圧バランシング制御信号によって、第2相クラスタ132内の各セルb1〜b(n+2)間の電圧が等しくなる。
【0068】
例えば、第3セル電圧バランシング制御信号は、第3相クラスタ134内の各セルc1〜c(n+2)間の電圧バランシングを制御することができる。つまり、第3セル電圧バランシング制御信号によって、第3相クラスタ134内の各セルc1〜c(n+2)間の電圧が等しくなる。
【0069】
制御信号生成器119は、上位制御器113から入力されたクラスタ電圧バランシング制御信号及び下位制御器116から入力された第1〜第3セル電圧バランシング制御信号に基づいて指令値又は制御信号を生成することができる。この指令値又は制御信号は、第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124に伝送され、第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124によって、第1相〜第3相クラスタ130、132、134を制御するための第1〜第3スイッチング制御信号が生成される。制御信号生成器119から第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124に、互いに異なる指令値又は制御信号を伝送することができるが、これに対しては限定しない。
【0070】
本発明では、各相クラスタ130、132、134に余分のセルが備えられて、この余分のセルの個数だけ脱落しても各相クラスタ130、132、134間の電圧均衡を維持することができ、製品に対する信頼性を向上させることができる技術的思想を提供することができる。
【0071】
また、本発明では、各相クラスタ130、132、134に含まれたセルのスイッチング損失を最小化して、セルを含んだ第1相〜第3相クラスタ130、132、134の寿命を延長させることができる技術的思想を提供することができる。
【0072】
本発明の無効電力補償装置100で運用可能な交流電圧のピーク値(下記式2のVac)を生成するためには、各相クラスタ130、132、134当たりn個のセルa1〜an、b1〜bn、c1〜cnが求められる。
【0073】
しかし、本発明では、各相クラスタ130、132、134当たりn個のセルa1〜an、b1〜bn、c1〜cnを超過した余分のセルを更に備えて、セルの故障又は脱落に対比することができる。
【0074】
n個のセルa1〜an、b1〜bn、c1〜cnを超過した余分のセルをαとすれば、各相クラスタ130、132、134当たりセルの総個数(Ncell)は、次のような式により表すことができる。
【0076】
以下では、本発明と関連した例示として、nは8であり、αは2であり、各セルの最大電圧は1Vであり、交流電圧のピーク値が8Vであると仮定して説明する。
【0077】
各セルの最大電圧は、各セルのキャパシタに充電することができる最大電圧であり得る。
【0078】
ここで、2個の余分のセルαは、最大2個のセルが脱落しても各相クラスタ130、132、134間の電圧均衡を維持したまま各相クラスタ130、132、134のスイッチング制御が可能であることを意味することができる。万一3個のセルが脱落する場合には、もはや各相クラスタ130、132、134のスイッチング制御が不可能であり、無効電力補償装置100として機能することができない。
【0079】
万一2個以上のセルの脱落が予想される場合、αが2個以上となるように設計することもできる。
【0080】
平常時、即ち、各相クラスタ130、132、134のどちらにも脱落がない場合、10個のセルを用いて+8Vから−8Vで構成される交流電圧の波形が周期的に生成される。
【0081】
制御部110は、各セルのキャパシタ(Ccell)に充電されている電圧を把握し、これに基づいてオン/オフするセルを決定して各相クラスタ130、132、134の出力電圧を制御する。
【0082】
ここで、オンするセルは、該当セルのキャパシタの充電電圧が該当クラスタ130、132、134の出力電圧を生成するために使用されるセルを意味することができる。
【0083】
オフするセルは、該当セルのキャパシタの充電電圧が該当クラスタ130、132、134の出力電圧を生成するために使用されないセルを意味することができる。
【0084】
例えば、8V出力電圧を生成すべきである場合、10個のセルが全て1Vに充電されていたら、10個のうち8個のセルがオンされ、2個のセルはオフされるように制御される。したがって、オンされる8個のセルによって8Vの出力電圧が生成される。
【0085】
例えば、4V出力電圧を生成すべきである場合、10個のセルがそれぞれ0.8Vずつ充電されていたら、10個のセルのうち5個はオンされ、5個はオフされるように制御される。したがって、オンされる5個のセルによって4Vの出力電圧が生成される。
【0086】
上記例は、全てのセルの電圧が等しいことを仮定しているが、各セルの電圧は継続的に変化し、互いに異なるため、精密なセルのオン/オフ制御が必要である。
【0087】
この時、10個のセルが全て選択されない場合、例えば、5個のセルが選択される場合、該当5個のセルが常に同様に選択されず、常に可変的に選択される。
【0088】
ここで、選択は、該当セルがオンされるように動作することを意味し、選択されないことは、該当セルがオフされるように動作することを意味することができる。
【0089】
例えば、各相に10個のセルのうち5個のセルが選択される場合、第1〜第5セルが選択されることもあり、第2、第4、第6、第8、第10セルが選択されることもある。
【0090】
したがって、平常時には、各相ごとに各相クラスタ130、132、134に含まれたセルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)のうち同一個数のセル、即ち、各相クラスタ130、132、134当たり10個のセルを用いて交流電圧を生成することができるので、各相は同一条件下で電圧の均等制御が可能である。
【0091】
平常時とは、各相クラスタ130、132、134内のいかなるセルも脱落しない時であり得る。
【0092】
万一特定相、例えば、第2相クラスタ132に含まれたセルのうち一つのセルが脱落する場合、第2相クラスタ132は、(n+1)個のセルb1〜b(n+1)が交流電圧を生成するために使用されるのに対し、第1相クラスタ130や第3相クラスタ134は、(n+2)個のセルa1〜a(n+2)、c1〜c(n+2)が交流電圧を生成するために使用される。
【0093】
例えば、第2相クラスタ132に含まれた第3セルb3が脱落する場合、第2相クラスタ132の第3セルb3は、もはや使用不可能となり、これによって、第3セルb3に連結されたバイパススイッチ136_3がターンオンされることで、第3セルb3がバイパスされる。このような場合、第2相クラスタ132には9個のセルb1、b2、b4〜b9のみが使用可能であるのに対し、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれは10個のセルa1〜a10、c1〜c10が使用可能である。
【0094】
したがって、第2相クラスタ132の出力電圧は、9個のセルb1、b2、b4〜b9を用いて生成されるのに対し、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれの出力電圧は、10個のセルa1〜a10、c1〜c10を用いて生成される。
【0095】
本発明では、変調インデックス(MI:modulation index)を用いて、脱落が発生しない相クラスタ、例えば第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134の変調インデックスを、脱落が発生した相クラスタ、例えば第2相クラスタ132の変調インデックスと同一となるように調節することで、各セルのスイッチング損失を減らすことができる。
【0096】
変調インデックスは、制御部110で次のような式により算出される。
【0098】
Vacは無効電力補償装置100で運用可能なピーク電圧として、電力系統の電圧に依存する。即ち、電力系統の電圧を考慮して、無効電力補償装置100で運用可能なピーク電圧が算定され、この最大ピーク電圧より大きい電圧を生成できるように各相クラスタ130、132、134のセルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)の個数が決められる。したがって、各相クラスタ130、132、134の決められた個数のセルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)を用いて、最大ピーク電圧内の出力電圧を生成できるように、各セルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)のオン/オフを制御することができる。
【0099】
例えば、Vacが8Vであり、各相クラスタ130、132、134に含まれたセル一つ当たりの最大電圧が1Vである場合、8個以上のセルが各相クラスタ130、132、134に備えられる。
図5においてnが8(a1〜a8、b1〜b8、c1〜c8)である場合、2個の余分のセルを含めて各相クラスタ130、132、134に含まれたセルの総個数は10個(a1〜a10、b1〜b10、c1〜c10)であり得る。
【0100】
Vdcは、各相クラスタ130、132、134に含まれたセルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)のうち使用可能な健全なセルの最大電圧の和であり得る。脱落がないセルは使用可能な健全なセルであり、脱落が発生したセルは使用不可能なセルとして定義することができる。脱落が発生したセルは、バイパススイッチ136_1〜136_(n+2)のターンオンによってバイパスされたセルであり得る。
【0101】
例えば、各相クラスタ130、132、134に含まれたセル一つ当たりの最大電圧が1Vである場合、各相クラスタ130、132、134に10個のセルが備えられて、全てのセルが使用可能な健全なセルである場合、Vdcは10Vとなる。平常時には、各相クラスタ130、132、134ごとに10個のセルa1〜a10、b1〜b10、c1〜c10が全て使用可能であるので、第1〜第3変調インデックスMIa、MIb、MIcそれぞれは8/10=0.8として、各相クラスタ130、132、134の第1〜第3変調インデックスMIa、MIb、MIcは互いに同一であり得る。
【0102】
第1変調インデックスは、第1相クラスタ130を対象に算出された値であり、第2変調インデックスは、第2相クラスタ132を対象に算出された値であり、第3変調インデックスは、第3相クラスタ134を対象に算出された値であり得る。
【0103】
これに対し、非正常時、即ち特定相クラスタ内に含まれたセルのうち少なくとも一つの特定セルが脱落した場合、特定相クラスタに対する変調インデックスの値は、平常時の特定相クラスタに対する変調インデックスの値と異なる。
【0104】
例えば、第2相クラスタ132内の第3セルb3が脱落し、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134の両方には、いかなるセルの脱落もない場合、第1変調インデックスMIa及び第3変調インデックスMIcそれぞれは0.8(=8/10)であり、第2変調インデックスMIbは8/9(=8/9)=0.89であり得る。
【0105】
したがって、第2相クラスタ132に対する第2変調インデックスが、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれに対する第1及び第3変調インデックスより大きくなる。
【0106】
変調インデックスが大きくなることは、システムの制御安定度が悪くなることを意味することができる。このような場合、制御部110は、第1相クラスタ130の第1変調インデックス及び第3相クラスタ134の第3変調インデックスを、セルの脱落によって変調インデックスが変更された第2相クラスタ132の第2変調インデックスと同一となるように、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134のセル電圧を調節することができる。
【0107】
制御部110は、第1〜第3変調インデックスを用いて、脱落が発生しない相クラスタの使用可能な健全なセルそれぞれの電圧を、脱落が発生した相クラスタの使用可能な健全なセルそれぞれの電圧より小さく調節することができる。
【0108】
即ち、第1相〜第3相クラスタ130、132、134に対する変調インデックスのうち第2相クラスタ132に対する変調インデックスが一番大きい。このような場合、一つのセルが脱落した第2相クラスタ132には10個のセルのうち9個のセルが使用可能であるのに対し、他の相クラスタ、即ち第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれには10個のセルが全て使用可能である。
【0109】
したがって、第2相クラスタ132に含まれたセルそれぞれは、平常時と同様に、第1電圧である1Vがそのまま使用可能であるが、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれに含まれたセルそれぞれは、少なくとも第1電圧より小さい第2電圧に小さくなる。
【0110】
第2相クラスタ132は、第1電圧を有するセルを用いて交流電圧のピーク値を生成し、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれは、第2電圧を有するセルを用いて交流電圧のピーク値を生成することで、各相クラスタ130、132、134間の電圧が均衡をなすことができる。
【0111】
整理すると、第2相クラスタ132に含まれた特定セルが脱落する場合、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれに含まれた(n+2)個のセルa1〜a(n+2)、c1〜c(n+2)それぞれの電圧を、予め設定された電圧より小さく調節することができる。このように調節された電圧を有する第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれに含まれた(n+2)個のセルa1〜a(n+2)、c1〜c(n+2)を用いて、第2相クラスタ132に含まれた(n+1)個のセルb1〜b(n+1)によって生成可能な最大値、即ち交流電圧のピーク値を生成することができる。ここで、予め設定された電圧は、平常時に第1相〜第3相クラスタ130、132、134それぞれに含まれた(n+2)個のセルa1〜a(n+2)、c1〜c(n+2)それぞれの第1電圧であり得る。
【0112】
第2相クラスタ132内のセルの脱落時、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれに含まれた(n+2)個のセルa1〜a(n+2)、c1〜c(n+2)それぞれの電圧をどれだけ小さくするのかに対する電圧降下幅は、第2相クラスタ132に含まれたセルがどれだけ脱落するのかに応じて決定される。例えば、第2相クラスタ132に含まれたセルがより多く脱落するほど、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれに含まれた(n+2)個のセルそれぞれの電圧はより小さくなる。
【0113】
上述したように、本発明は、変調インデックスを用いて、特定相クラスタ内のセルの脱落が発生した際に、脱落が発生しない相クラスタ内のセルの電圧を調節することで、各相クラスタの電圧均衡を合わせることができ、製品に対する信頼性を向上させることができる。
【0114】
また、本発明の脱落が発生しない相クラスタ内のセル電圧をより低く調節することで、該当セルのスイッチング損失を減らして該当相クラスタの寿命を延ばすことができる。
【0115】
以下では、以上のように構成された無効電力補償装置100の制御方法を説明する。
【0116】
図7は本発明の一実施例に係る無効電力補償装置の制御方法を説明するフローチャートである。
【0117】
図4及び
図6を参照すれば、制御部110、具体的に上位制御器113は、変調インデックスを算出することができる(S140)。
【0118】
変調インデックスは、各相クラスタ130、132、134に含まれたセルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)の脱落個数を考慮して算出される。
【0119】
図8に示したように、上位制御器113は、第1相〜第3相クラスタ130、132、134それぞれから第1相〜第3相クラスタ130、132、134それぞれの状態情報及び各相クラスタ130、132、134内の各セルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)の状態情報を受信することができる(S142)。
【0120】
上位制御器113は、第1相〜第3相クラスタ130、132、134それぞれの状態情報及び各相クラスタ130、132、134内の各セルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)の状態情報を基に特定相クラスタ内のセルの脱落があるか否かを確認することができる(S144)。
【0121】
上位制御器113は、特定相クラスタ内にセルの脱落が存在するか否かに基づいて、各相クラスタ130、132、134ごとに変調インデックスを算出することができる(S146)。
【0122】
変調インデックスは、式2により算出することができる。
【0123】
例えば、各相クラスタ130、132、134当たりセルの総個数(Ncell)が10個であり、余裕分のセル個数は2であり、各セルの最大電圧は1Vであり、交流電圧のピーク値が8Vであると仮定して説明する。
【0124】
このような場合、第2相クラスタ132のセルb1〜b10のうち2個のセルが脱落した場合、変調インデックスは次の表1のように算出することができる。
【0126】
図7を再参照すれば、各相クラスタ130、132、134に対する変調インデックスが算出されると、上位制御器113は、各相クラスタ130、132、134に対する変調インデックスが同一であるか否かを判断することができる(S150)。
【0127】
万一各相クラスタ130、132、134に対する変調インデックスが同一である場合(MIa=MIb=MIc)、各相クラスタ130、132、134に含まれた複数のセルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)を用いて電力系統の無効電力を補償することができる。
【0128】
即ち、各相クラスタ130、132、134に対する変調インデックスが同一である場合、上位制御器113は、各相クラスタ130、132、134に含まれた各セルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)の電圧の和を基にクラスタ電圧バランシング制御信号、即ち基準信号を生成することができる。更に、下位制御器116は、上位制御器113の制御を受けて各相クラスタ130、132、134内のセル電圧バランシング制御信号を生成することができる。
【0129】
制御信号生成器119は、クラスタ電圧バランシング制御信号及び第1〜第3セル電圧バランシング制御信号に基づいて指令値及び/又は制御信号を生成することができる。この指令値及び/又は制御信号は、第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124に伝送され、第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124によって、第1相〜第3相クラスタ130、132、134を制御するための第1〜第3スイッチング制御信号が生成される。
【0130】
したがって、第1〜第3スイッチング制御信号により各相クラスタ130、132、134内のセルがスイッチングされることで、電力系統の無効電力が補償される(S160)。
【0131】
一方、各相クラスタ130、132、134に対する変調インデックスが同一でない場合、上位制御器113は、各相クラスタ130、132、134ごとに各セルa1〜a(n+2)、b1〜b(n+2)、c1〜c(n+2)に対するオフセット値を算出することができる(S170)。
【0132】
図9に示したように、上位制御器113は、各相クラスタ130、132、134ごとに健全なセルの個数を確認することができる(S171)。
【0133】
ここで、健全なセルは、脱落が発生しない使用可能なセルとして定義することができる。表1を参照すれば、第1相クラスタ130と第3相クラスタ134には、いかなるセルも脱落していないので、第1相クラスタ130と第3相クラスタ134それぞれは、10個のセルa1〜a10、c1〜c10が全て健全なセルである。
【0134】
これに対し、第2相クラスタ132に含まれたセルb1〜b(n+2)のうち2個のセルが脱落したので、第2相クラスタ132には8個のセルが健全なセルであり、脱落した2個のセルは健全でないセルである。
【0135】
上位制御器113は、健全なセルの個数を確認した後、健全なセルの個数が最小である相クラスタを確認することができる(S173)。
【0136】
したがって、第2相クラスタ132が健全なセルの個数が最小である相クラスタとなり、この際の健全なセルの最小個数は8となる。
【0137】
上位制御器113は、各相クラスタ130、132、134ごとに健全なセルの個数から最小セルの個数を減算することができる(S175)。
【0138】
したがって、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれは10−8=2となり、第2相クラスタ132は8−8=0となる。
【0139】
上位制御器113は、減算結果を、各相クラスタ130、132、134に含まれたセルの総個数で分けることができる(S177)。
【0140】
したがって、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれは2/10=0.2となり、第2相クラスタ132は0/10=0となる。
【0141】
上位制御器113は、分けられた結果を各セルの電圧と乗じて各相クラスタ130、132、134ごとにオフセット値を算出することができる(S179)。
【0142】
したがって、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれは0.2×1V=0.2Vのオフセット値が算出され、第2相クラスタ132は0×1V=0Vのオフセット値が算出される。
【0143】
図7を再参照すれば、上位制御器113は、算出されたオフセット値を下位制御器116に伝達することができる。
【0144】
下位制御器116は、オフセット値を脱落が発生しない相クラスタ内の各セルの電圧に反映させることができる(S180)。
【0145】
このような反映の結果、下位制御器116は、脱落が発生しない相クラスタ、例えば、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれのセル電圧からオフセット値を減算した電圧値に調節することができる。
【0146】
例えば、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれのオフセット値は0.2Vであるため、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれのセルの電圧は1V−0.2V=0.8Vに調節される。脱落が発生した相クラスタ、即ち第2相クラスタ132のセルの電圧は、オフセット値が0であるため、既存の電圧値、即ち1Vにそのまま維持される。
【0147】
下位制御器116は、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれに対しては、調節されたセルの電圧、即ち0.8Vを基に第1及び第3セルバランシング制御信号を生成し、第2相クラスタ132に対しては、既存の電圧値、即ち1Vを基に第2セルバランシング制御信号を生成することができる。
【0148】
一方、下位制御器116は、上位制御器113でクラスタバランシング制御信号、即ち、基準信号を生成するために使用されるように、各相クラスタ130、132、134のエネルギーを算出して上位制御器113に伝達することができる。
【0149】
平均電力は、次の式3により表すことができる。
【0151】
Paveは各相クラスタ130、132、134の平均電力であるエネルギーを表し、Vcellはセルの電圧を表し、Voffsetはオフセット値を表すことができる。
【0152】
上位制御器113は、下位制御器116から伝達された各相クラスタ130、132、134のエネルギーに基づいて基準信号を生成することができる。
【0153】
この時、第2相クラスタ132にはオフセット値が0になるので、エネルギーは第2相クラスタ132に脱落が発生する以前と同一である。
【0154】
これに対し、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれには、0.2Vのオフセット値が存在するので、第2相クラスタ132に脱落が発生する前のエネルギーより大きいエネルギーを有することになる。
【0155】
上位制御器113は、第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれのエネルギーが増加することによって、このようなエネルギーの増加分に基づいて基準信号を生成することができる。
【0156】
これによって、特定相クラスタ、例えば、第2相クラスタ132に脱落が発生する場合、変調インデックスを用いたオフセット値を算出し、オフセット値を考慮して第1相クラスタ130及び第3相クラスタ134それぞれのセルa1〜a(n+2)、c1〜c(n+2)電圧をより低く調節することができる(S183)。
【0157】
制御信号生成器119は、下位制御器116から伝達された第1〜第3セルバランシング制御信号と、上位制御器113から伝達されたクラスタバランシング制御信号、即ち基準信号を基に指令値及び/又は制御信号を生成して、生成された指令値及び/又は制御信号を第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124に伝送することができる。第1相〜第3相クラスタ制御器120、122、124は、制御部110から伝送された指令値及び/又は制御信号に基づいて第1〜第3スイッチング制御信号を生成して、それぞれの第1〜第3スイッチング制御信号を第1相〜第3相クラスタ130、132、134に伝達することができる。第1相〜第3相クラスタ130、132、134は、第1〜第3スイッチング制御信号によってスイッチング制御される。
【0158】
整理すると、オフセット値を考慮して脱落が発生しない相クラスタのセル電圧はより低く調節され、脱落が発生した相クラスタのセル電圧はそのまま維持されるようにした後、このように調節された電圧に基づいて生成された指令値及び/又は制御信号による第1相〜第3相クラスタ130、132、134に対するスイッチング制御を介して電力系統の無効電力を補償することができる(S186)。
【0159】
上記詳細な説明は、あらゆる面で制限的に解釈されてはならず、例示的なものであると考慮されなければならない。本発明の範囲は、添付された請求項の合理的な解釈によって決定されるべきであり、本発明の等価的範囲内での全ての変更は、本発明の範囲に含まれる。