【文献】
“[デザイン]グラフィックパターンや柄、テキスタイル等の名前まとめ”,2012年 2月21日,インターネット,[平成28年6月14日検索],インターネット<URL:http://webcre8.jp/collect/name−list−graphic−pattern.html>
【文献】
“Saput Poleng”,[online],2011年 5月29日,[平成29年3月23日検索],インターネット<URL:http://mysticalbali.blogspot.jp/2011/05/saput−poleng.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の自動車用装飾繊維シート(以下、単に「装飾繊維シート」と表記することがある)は繊維シートにプリントが施されているため、装飾性に優れている。通常、繊維は白色を有するため、繊維シートは白色であっても良いが、繊維シートは白色以外の色に着色されていても良い。着色されている場合、繊維自体が顔料及び/又は染料を含有する原着繊維を用いて繊維シートを形成したものであっても良いし、繊維シートを形成した後に、顔料及び/又は染料で着色したものであっても良いし、或いはこれらを併用したものであっても良い。
【0011】
また、繊維シートの態様は特に限定するものではないが、例えば、不織布、織物、編物であることができる。これらの中でも成形性に優れている不織布が好適である。
【0012】
繊維シートを構成する繊維を構成する樹脂は特に限定するものではないが、例えば、ポリエステル、ナイロン、塩化ビニル、アクリル、ポリプロピレンなどを挙げることができる。これらの中でもポリエステルは耐熱性、耐候性、防汚性等に優れているため好適である。また、装飾繊維シートに成形性が必要とされる場合、エンボス加工を施す場合、或いは強度を必要とする場合には、繊維として、融点が異なる2成分以上の樹脂からなり、繊維断面がサイドバイサイド型、芯鞘型、偏心型などの複合繊維を含むのが好ましい。なお、繊維の繊度は特に限定するものではないが、1〜6dtexであるのが好ましく、1.5〜6dtexであるのがより好ましい。また、繊維の繊維長も特に限定するものではないが、30〜110mmであるのが好ましく、50〜80mmであるのがより好ましい。本発明の繊維シートは、樹脂成分の種類及び/又は数、繊度、繊維長などの点で相違する2種類以上の繊維を含むことができる。また、原着繊維と非原着繊維とを含むこともできる。更には、顔料又は染料の色、種類及び/又は量の点で異なる原着繊維を2種類以上含むことができる。
【0013】
繊維シートが不織布の態様である場合、例えば、ニードルパンチ不織布、繊維接着不織布、水流絡合不織布、バインダ接着不織布であることができる。なお、ニードルパンチ、繊維接着、水流絡合、及び/又はバインダ接着を適宜組み合わせることもできる。例えば、ニードルパンチ不織布に対してバインダを含浸、コーティング、又はスプレーし、接着することによって、不織布表面を平滑とし、プリントの載りを良くすることができる。
【0014】
本発明の装飾繊維シートは上述のような繊維シートの少なくとも片面に、繊維シートとは明度の異なる第1プリント、及び繊維シートと第1プリントのいずれとも明度の異なる第2プリントの、少なくとも2種類のプリントが施されており、しかも、明度で領域を画定した時に、明度差が2以上である隣接する領域を有する。このように、隣接する領域において、明度差がある程度あるため、奥行きがあるように感じ、つまり、立体的で、自動車室内を広く感じることができ、圧迫感を和らげることができる。
【0015】
本発明の装飾繊維シートについて、本発明の装飾繊維シートのプリント面における正面図を表す
図1〜7をもとに説明する。
【0016】
図1は着色された繊維シートの上に、繊維シートの右斜め上方向に向かって直線状に延びる、繊維シートよりも明度の高い第1プリント、及び繊維シートの右斜め下方向に向かって直線状に延びる、繊維シートよりも明度の低い第2プリントが施された装飾繊維シートであり、この装飾繊維シートを明度で領域を画定すると、繊維シートが露出した露出領域A
e、第1プリントが施された第1領域A
1、第2プリントが施された第2領域A
2、第1プリントと第2プリントとが重なった第3領域A
3とに画定することができる。そして、露出領域A
eは隣接する第1領域A
1、第2領域A
2、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、同様に、第1領域A
1は隣接する露出領域A
e、第2領域A
2、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、第2領域A
2は隣接する露出領域A
e、第1領域A
1、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、第3領域A
3は隣接する露出領域A
e、第1領域A
1、第2領域A
2のいずれとも明度差が2以上あるため、明度が徐々に変化して奥行きを感じ、つまり、立体的で、自動車室内を広く感じることができ、圧迫感を和らげることができる。
【0017】
図1における装飾繊維シートは繊維シートに対して、繊維シートよりも明度の高い第1プリントと、繊維シートよりも明度の低い第2プリントを施した場合であるが、第1プリント、第2プリントのいずれも繊維シートよりも明度が高くても良いし、第1プリント、第2プリントのいずれも繊維シートよりも明度が低くても良い。第1プリント、第2プリントのいずれも繊維シートよりも明度が高い場合について、
図2に例示する。
【0018】
図2は着色された繊維シートの上に、繊維シートの右斜め上方向に向かって直線状に延びる、繊維シートよりも明度の高い第1プリント、及び繊維シートの右斜め下方向に向かって直線状に延びる、繊維シートよりも明度が高いものの、第1プリントよりも明度の低い第2プリントが施された装飾繊維シートであり、この装飾繊維シートを明度で領域を画定すると、繊維シートが露出した露出領域A
e、第1プリントが施された第1領域A
1、第2プリントが施された第2領域A
2、第1プリントと第2プリントとが重なった第3領域A
3とに画定することができる。そして、露出領域A
eは隣接する第1領域A
1、第2領域A
2、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、同様に、第1領域A
1は隣接する露出領域A
e、第2領域A
2、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、第2領域A
2は隣接する露出領域A
e、第1領域A
1、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、第3領域A
3は隣接する露出領域A
e、第1領域A
1、第2領域A
2のいずれとも明度差が2以上あるため、明度が徐々に変化して奥行きを感じ、つまり、立体的で、自動車室内を広く感じることができ、圧迫感を和らげることができる。
【0019】
図1、
図2における装飾繊維シートは連続して直線状に延びる第1プリントA
1及び第2プリントA
2を有するものであるが、それぞれのプリントともに、隣接するプリントとの間隔は、明度差による奥行きを認識しやすいように、0.1〜50mmであるのが好ましく、0.1〜30mmであるのがより好ましく、0.1〜10mmであるのが更に好ましく、0.1〜5mmであるのが更に好ましい。
【0020】
図1、2における装飾繊維シートは繊維シートに対して、右斜め上方向及び右斜め下方向に、直線状に連続して延びるプリントを施したものであるが、直線状に連続して延びている必要はない。第1プリント、第2プリントのいずれも連続して延びていない場合について、
図3に例示する。
【0021】
図3は着色された繊維シートの上に、繊維シートの上下方向に直線状かつ不連続に延びる、繊維シートよりも明度の高い第1プリント、及び繊維シートの左右方向に直線状かつ不連続に延び、前記第1プリントと交差する、繊維シートよりも明度の低い第2プリントが施された装飾繊維シートであり、この装飾繊維シートを明度で領域を画定すると、繊維シートが露出した露出領域A
e、第1プリントが施された第1領域A
1、第2プリントが施された第2領域A
2、第1プリントと第2プリントとが重なった第3領域A
3とに画定することができる。そして、露出領域A
eは隣接する第1領域A
1、第2領域A
2、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、同様に、第1領域A
1は隣接する露出領域A
e、第2領域A
2、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、第2領域A
2は隣接する露出領域A
e、第1領域A
1、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、第3領域A
3は隣接する露出領域A
e、第1領域A
1、第2領域A
2のいずれとも明度差が2以上あるため、明度が徐々に変化して奥行きを感じ、つまり、立体的で、自動車室内を広く感じることができ、圧迫感を和らげることができる。
【0022】
図1、2における装飾繊維シートは繊維シートに対して、右斜め上方向及び右斜め下方向に、直線状に連続して延びるプリントを施したものであり、
図3における装飾繊維シートは不連続の直線を十字状にプリントしたものであるが、同様の直線がプリントされている必要はない。同様の直線がプリントされていない場合について、
図4に例示する。
【0023】
図4は着色された繊維シートの上に、繊維シートの右斜め上方向に向かって連続して直線状に延びる、繊維シートよりも明度の高い第1プリント、及び繊維シートよりも明度が低く、「く」の字状にプリントされた第2プリントが施された装飾繊維シートであり、この装飾繊維シートを明度で領域を画定すると、繊維シートが露出した露出領域A
e、第1プリントが施された第1領域A
1、第2プリントが施された第2領域A
2、第1プリントと第2プリントとが重なった第3領域A
3とに画定することができる。そして、露出領域A
eは隣接する第1領域A
1、第2領域A
2、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、同様に、第1領域A
1は隣接する露出領域A
e、第2領域A
2、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、第2領域A
2は隣接する露出領域A
e、第1領域A
1、第
3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、第3領域A
3は隣接する露出領域A
e、第1領域A
1、第2領域A
2のいずれとも明度差が2以上あるため、明度が徐々に変化して奥行きを感じ、つまり、立体的で、自動車室内を広く感じることができ、圧迫感を和らげることができる。
【0024】
図4における装飾繊維シートは繊維シートに対して、右斜め上方向に、直線状に連続して延びるプリントと、「く」の字状にプリントされたプリントとを施したものであるが、右斜め上方向に、直線状に連続して延びている必要はない。右斜め下方向に、直線状に連続して延びるプリントを施した例について、
図5に例示する。
【0025】
図5は着色された繊維シートの上に、繊維シートの右斜め下方向に向かって連続して直線状に延びる、繊維シートよりも明度の高い第1プリント、及び繊維シートよりも明度が低く、「く」の字状にプリントされた第2プリントが施された装飾繊維シートであり、この装飾繊維シートを明度で領域を画定すると、繊維シートが露出した露出領域A
e、第1プリントが施された第1領域A
1、第2プリントが施された第2領域A
2、第1プリントと第2プリントとが重なった第3領域A
3とに画定することができる。そして、露出領域A
eは隣接する第1領域A
1、第2領域A
2、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、同様に、第1領域A
1は隣接する露出領域A
e、第2領域A
2、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、第2領域A
2は隣接する露出領域A
e、第1領域A
1、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、第3領域A
3は隣接する露出領域A
e、第1領域A
1、第2領域A
2のいずれとも明度差が2以上あるため、明度が徐々に変化して奥行きを感じ、つまり、立体的で、自動車室内を広く感じることができ、圧迫感を和らげることができる。なお、
図5における第2プリントである「く」の字は、屈折部がやや太く、両端部がやや細いため、より立体的で、自動車室内を広く感じることができ、圧迫感を和らげることができる。
【0026】
図4、5における装飾繊維シートは繊維シートに対して、直線状に連続して延びるプリントと、「く」の字状にプリントされたプリントとを施したものであるが、「く」の字状にプリントされている必要はない。別のプリントの組合せの例について、
図6に例示する。
【0027】
図6は着色された繊維シートの上に、繊維シートの右斜め上方向に向かって連続して直線状に延びる、繊維シートよりも明度の低い第1プリント、及び繊維シートよりも明度が高く、半円弧状にプリントされた第2プリントが施された装飾繊維シートであり、この装飾繊維シートを明度で領域を画定すると、繊維シートが露出した露出領域A
e、第1プリントが施された第1領域A
1、第2プリントが施された第2領域A
2、第1プリントと第2プリントとが重なった第3領域A
3とに画定することができる。そして、露出領域A
eは隣接する第1領域A
1、第2領域A
2、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、同様に、第1領域A
1は隣接する露出領域A
e、第2領域A
2、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、第2領域A
2は隣接する露出領域A
e、第1領域A
1、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、第3領域A
3は隣接する露出領域A
e、第1領域A
1、第2領域A
2のいずれとも明度差が2以上あるため、明度が徐々に変化して奥行きを感じ、つまり、立体的で、自動車室内を広く感じることができ、圧迫感を和らげることができる。
【0028】
図4〜6における装飾繊維シートは繊維シートに対して、直線状に連続して延びるプリントと、「く」の字又は半円弧状のプリントとを施したものであるが、不連続にプリントされている必要はない。別のプリントの組合せの例について、
図7に例示する。
【0029】
図7は着色された繊維シートの上に、繊維シートの右斜め上方向に向かって連続して直線状に延びる、繊維シートよりも明度の高い第1プリント、及び繊維シートよりも明度が低く、波状にプリントされた第2プリントが施された装飾繊維シートであり、この装飾繊維シートを明度で領域を画定すると、繊維シートが露出した露出領域A
e、第1プリントが施された第1領域A
1、第2プリントが施された第2領域A
2、第1プリントと第2プリントとが重なった第3領域A
3とに画定することができる。そして、露出領域A
eは隣接する第1領域A
1、第2領域A
2、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、同様に、第1領域A
1は隣接する露出領域A
e、第2領域A
2、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、第2領域A
2は隣接する露出領域A
e、第1領域A
1、第3領域A
3のいずれとも明度差が2以上あり、第3領域A
3は隣接する露出領域A
e、第1領域A
1、第2領域A
2のいずれとも明度差が2以上あるため、明度が徐々に変化して奥行きを感じ、つまり、立体的で、自動車室内を広く感じることができ、圧迫感を和らげることができる。
【0030】
図1〜
図7のいずれの装飾繊維シートも、明度差が2以上である隣接する領域のみから構成されているが、明度差が2未満である隣接する領域が存在していても良い。しかしながら、奥行きを感じ、立体的であるように感じるという点からは、明度差が2以上である隣接する領域のみから構成されているが好ましい。
【0031】
また、
図1〜
図7における装飾繊維シートは第1プリントA
1及び第2プリントA
2を有するものであるが、明度が徐々に変化しているのを認識しやすいように、いずれのプリントも幅が0.1〜50mmであるのが好ましく、0.1〜30mmであるのがより好ましく、0.1〜10mmであるのが更に好ましく、0.1〜5mmであるのが更に好ましい。
【0032】
図1〜
図7に示すような第1プリント、第2プリント以外に、例えば、ドット状、連続又は不連続の曲線状、格子状、又はこれらの組合せであることができ、
図1〜
図7の第1プリント、第2プリントに限定されるものではない。また、
図1〜
図7の第1プリント、第2プリントは規則的にプリントされているが、規則的にプリントされている必要はなく、不規則的にプリントされていても良い。極端な場合、繊維シートの一部に偏在してプリントされていても良い。更に、
図1〜
図7は第1プリントと第2プリントの2種類のプリントが施されたものであるが、2種類である必要はなく、3種類以上であっても良い。
【0033】
このように明度の変化を感じることができ、また、プリントを明確に認識して装飾性に優れているように、本発明の装飾繊維シートは明度差が2以上である隣接する領域を有するものであるが、より前記効果に優れているように、明度差が5以上である隣接する領域を有するのが好ましい。
【0034】
また、プリントは従来から公知の方法を繰り返して実施することができる。例えば、所望模様に対応する開口を有するシリンダを用意し、このシリンダを通して顔料を含む樹脂をプリント(第1プリント)した後、同様に、所望模様に対応する開口を有するシリンダを用意し、このシリンダを通して顔料を含む樹脂をプリント(第2プリント)することによって、2種類のプリントが施された装飾繊維シートを得ることができる。装飾繊維シートが3種類以上のプリントが施されている場合には、プリントの種類だけ繰り返せば良い。
【0035】
なお、樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂などを使用することができ、顔料の色、種類及び量は適宜調整することができる。また、プリント方法はシリンダを使用する方法に限定されず、例えば、グラビア印刷、凸版印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷などにより実施することができ、特に限定するものではない。
【0036】
本発明における「明度」はCIE1976L*a*b*表色系で表される明度であり、具体的には、積分球分光光度計(エックスライト(株)製、Color i5)を用い、反射測定径25mmの測定範囲で測定して算出することができる。
【0037】
本発明の装飾繊維シートは上述のように、繊維シートの少なくとも片面に、少なくとも2種類のプリントが施されたものであるが、明度差が2以上である隣接する領域を有する限り、プリントに加えてエンボス加工が施されていても良い。エンボス模様は特に限定するものではないが、例えば、皮しぼ模様、梨地模様、或いは円、四角形などの所定形状のドットを規則的又は不規則に配置した模様であることができる。
【0038】
本発明の装飾繊維シートは装飾性に優れているばかりでなく、自動車室内において使用すると、広く感じることができ、圧迫感を和らげることのできるシートである。そのため、例えば、天井、ドアサイド、ピラーガーニッシュ、リヤパッケージなどの自動車内装材の表皮材として使用すると、広々とした開放感をもって快適なドライブを楽しむことができる。
【実施例】
【0039】
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0040】
(第1バインダ接着不織布の準備)
原着ポリエステル繊維(繊度:2.2dtex、繊維長:51mm、綿明度:48.72)を100%用いて、カード機により開繊して繊維ウエブを形成した後、片面から針密度400本/m
2でニードルパンチ処理を行い、ニードルパンチ不織布(目付:170g/m
2、厚さ:1.7mm)を製造した。
【0041】
他方、次の割合で配合したバインダ溶液を調製した。
(1)アクリルバインダ[ボンコート(登録商標) E−240N、DIC社製]・・・15重量部
(2)増粘剤[ネオゲン(登録商標)S−20D、第一工業製薬社製]・・・1.5重量部
(3)界面活性剤[セロゲン(登録商標)WS−C、第一工業製薬社製]・・・0.2重量部
(4)アンモニア水・・・0.1重量部
(5)水・・・83.2重量部
【0042】
次いで、前記バインダ溶液を泡立てた後、前記ニードルパンチ不織布のニードリング面とは反対の面から塗布し、含浸させた後に、温度130℃のキャンドライヤーで乾燥し、外観がグレー色の第1バインダ接着不織布(目付:180g/m
2、厚さ:1.7mm)を製造した。この第1バインダ接着不織布のバインダ塗布面における明度は47.31であった。
【0043】
(第2バインダ接着不織布の準備)
原着ポリエステル繊維(繊度:2.2dtex、繊維長:51mm、綿明度:68.21)を100%用いて、カード機により開繊して繊維ウエブを形成した後、片面から針密度400本/m
2でニードルパンチ処理を行い、ニードルパンチ不織布(目付:170g/m
2、厚さ:1.7mm)を製造した。
【0044】
次いで、第1バインダ接着不織布で使用したバインダ溶液と同様に調製したバインダ溶液を泡立てた後、前記ニードルパンチ不織布のニードリング面とは反対の面から塗布し、含浸させた後に、温度130℃のキャンドライヤーで乾燥し、外観がダークグレー色の第2バインダ接着不織布(目付:180g/m
2、厚さ:1.8mm)を製造した。この第2バインダ接着不織布のバインダ塗布面における明度は67.55であった。
【0045】
(第3バインダ接着不織布の準備)
原着ポリエステル繊維(繊度:2.2dtex、繊維長:38mm、綿明度:64.82)を100%用いて、カード機により開繊して繊維ウエブを形成した後、片面から針密度400本/m
2でニードルパンチ処理を行い、ニードルパンチ不織布(目付:175g/m
2、厚さ:1.5mm)を製造した。
【0046】
他方、次の割合で配合したバインダ溶液を調製した。
(1)アクリルバインダ[ボンコート(登録商標) E−240N、DIC社製]・・・6重量部
(2)増粘剤[ネオゲン(登録商標)S−20D、第一工業製薬社製]・・・1.2重量部
(3)界面活性剤[セロゲン(登録商標)WS−C、第一工業製薬社製]・・・0.2重量部
(4)アンモニア水・・・0.1重量部
(5)水・・・92.5重量部
【0047】
次いで、前記バインダ溶液を泡立てた後、前記ニードルパンチ不織布のニードリング面とは反対の面から塗布し、含浸させた後に、温度130℃のキャンドライヤーで乾燥し、外観がライトグレー色の第3バインダ接着不織布(目付:180g/m
2、厚さ:1.5mm)を製造した。この第3バインダ接着不織布のバインダ塗布面における明度は63.20であった。
【0048】
(プリント液Aの準備)
次の割合で配合したプリント液Aを調製した。
(1)増粘剤[カーボポール940、日本ルーブリゾール(株)製]・・・0.36重量部
(2)消泡剤[シンエツシリコーンKM−73、信越化学工業(株)製]・・・0.5重量部
(3)アクリルバインダ[ボンコート(登録商標)E−240、DIC(株)製]・・・25重量部
(4)白顔料[R.W.WHITE PASTE 69 DIC(株)製]・・・0.2重量部
(5)増粘剤[ニカゾール(登録商標) VT−253、日本カーバイド工業(株)製]・・・1重量部
(6)25%アンモニア水・・・1重量部
(7)水・・・71.94重量部
【0049】
(プリント液Bの準備)
次の割合で配合したプリント液Bを調製した。
(1)増粘剤[カーボポール940、日本ルーブリゾール(株)製]・・・0.36重量部
(2)消泡剤[シンエツシリコーンKM−73、信越化学工業(株)製]・・・0.5重量部
(3)アクリルバインダ[ボンコート(登録商標)E−240、DIC(株)製]・・・25重量部
(4)白顔料[R.W.WHITE PASTE 69 DIC(株)製]・・・0.35重量部
(5)増粘剤[ニカゾール(登録商標) VT−253、日本カーバイド工業(株)製]・・・1重量部
(6)25%アンモニア水・・・1重量部
(7)水・・・71.79重量部
【0050】
(プリント液Cの準備)
次の割合で配合したプリント液Cを調製した。
(1)増粘剤[カーボポール940、日本ルーブリゾール(株)製]・・・0.36重量部
(2)消泡剤[シンエツシリコーンKM−73、信越化学工業(株)製]・・・0.5重量部
(3)アクリルバインダ[ボンコート(登録商標)E−240、DIC(株)製]・・・25重量部
(4)白顔料[R.W.WHITE PASTE 69 DIC(株)製]・・・0.8重量部
(5)増粘剤[ニカゾール(登録商標) VT−253、日本カーバイド工業(株)製]・・・1重量部
(6)25%アンモニア水・・・1重量部
(7)水・・・71.34重量部
【0051】
(プリント液Dの準備)
次の割合で配合したプリント液Dを調製した。
(1)増粘剤[カーボポール940、日本ルーブリゾール(株)製]・・・0.36重量部
(2)消泡剤[シンエツシリコーンKM−73、信越化学工業(株)製]・・・0.5重量部
(3)アクリルバインダ[ボンコート(登録商標)E−240、DIC(株)製]・・・25重量部
(4)白顔料[R.W.WHITE PASTE 69 DIC(株)製]・・・1.2重量部
(5)増粘剤[ニカゾール(登録商標) VT−253、日本カーバイド工業(株)製]・・・1重量部
(6)25%アンモニア水・・・1重量部
(7)水・・・70.94重量部
【0052】
(プリント液Eの準備)
次の割合で配合したプリント液Eを調製した。
(1)増粘剤[カーボポール940、日本ルーブリゾール(株)製]・・・0.36重量部
(2)消泡剤[シンエツシリコーンKM−73、信越化学工業(株)製]・・・0.5重量部
(3)アクリルバインダ[ボンコート(登録商標)E−240、DIC(株)製]・・・25重量部
(4)黒顔料[R.W.BLACK RC(V)、DIC(株)製]・・・0.04重量部
(5)黄色顔料[R.W.YELLOW FF3R、DIC(株)製]・・・0.1重量部
(6)茶色顔料[R.W.BROWN FFR、DIC(株)製]・・・0.02重量部
(7)増粘剤[ニカゾール(登録商標) VT−253、日本カーバイド工業(株)製]・・・1重量部
(8)25%アンモニア水・・・1重量部
(9)水・・・71.98重量部
【0053】
(プリント液Fの準備)
次の割合で配合したプリント液Fを調製した。
(1)増粘剤[カーボポール940、日本ルーブリゾール(株)製]・・・0.36重量部
(2)消泡剤[シンエツシリコーンKM−73、信越化学工業(株)製]・・・0.5重量部
(3)アクリルバインダ[ボンコート(登録商標)E−240、DIC(株)製]・・・25重量部
(4)黒顔料[R.W.BLACK RC(V)、DIC(株)製]・・・0.01重量部
(5)黄色顔料[R.W.YELLOW FF3R、DIC(株)製]・・・0.005重量部
(6)茶色顔料[R.W.BROWN FFR、DIC(株)製]・・・0.005重量部
(7)増粘剤[ニカゾール(登録商標) VT−253、日本カーバイド工業(株)製]・・・1重量部
(8)25%アンモニア水・・・1重量部
(9)水・・・72.12重量部
【0054】
(プリント液Gの準備)
次の割合で配合したプリント液Gを調製した。
(1)増粘剤[カーボポール940、日本ルーブリゾール(株)製]・・・0.54重量部
(2)消泡剤[シンエツシリコーンKM−73、信越化学工業(株)製]・・・0.5重量部
(3)アクリルバインダ[ボンコート(登録商標)AB−886、DIC(株)製]・・・22重量部
(4)黒顔料[R.W.BLACK B(V)、DIC(株)製]・・・0.07重量部
(5)青色顔料[R.W.SKYBLUE FFG、DIC(株)製]・・・0.013重量部
(6)赤茶色顔料[R.W.BROWN FFR、DIC(株)製]・・・0.01重量部
(7)増粘剤[ニカゾール(登録商標) VT−253、日本カーバイド工業(株)製]・・・1重量部
(8)25%アンモニア水・・・1重量部
(9)水・・・74.867重量部
【0055】
(プリント液Hの準備)
次の割合で配合したプリント液Hを調製した。
(1)増粘剤[カーボポール940、日本ルーブリゾール(株)製]・・・0.54重量部
(2)消泡剤[シンエツシリコーンKM−73、信越化学工業(株)製]・・・0.5重量部
(3)アクリルバインダ[ボンコート(登録商標)AB−886、DIC(株)製]・・・13重量部
(4)白顔料[R.W.WHITE PASTE 69 DIC(株)製]・・・2.0重量部
(5)増粘剤[ニカゾール(登録商標) VT−253、日本カーバイド工業(株)製]・・・1重量部
(6)25%アンモニア水・・・1重量部
(7)水・・・81.96重量部
【0056】
(プリント液Iの準備)
次の割合で配合したプリント液Iを調製した。
(1)増粘剤[カーボポール940、日本ルーブリゾール(株)製]・・・0.54重量部
(2)消泡剤[シンエツシリコーンKM−73、信越化学工業(株)製]・・・0.5重量部
(3)アクリルバインダ[ボンコート(登録商標)AB−886、DIC(株)製]・・・22重量部
(4)黒顔料[R.W.BLACK B(V)、DIC(株)製]・・・0.0525重量部
(5)青色顔料[R.W.SKYBLUE FFG、DIC(株)製]・・・0.0098重量部
(6)茶色顔料[R.W.BROWN FFR、DIC(株)製]・・・0.0075重量部
(7)増粘剤[ニカゾール(登録商標) VT−253、日本カーバイド工業(株)製]・・・1重量部
(8)25%アンモニア水・・・1重量部
(9)水・・・74.8902重量部
【0057】
(プリント液Jの準備)
次の割合で配合したプリント液Jを調製した。
(1)増粘剤[カーボポール940、日本ルーブリゾール(株)製]・・・0.42重量部
(2)消泡剤[シンエツシリコーンKM−73、信越化学工業(株)製]・・・0.5重量部
(3)アクリルバインダ[ボンコート(登録商標)AB−886、DIC(株)製]・・・13重量部
(4)白顔料[R.W.WHITE PASTE 69 DIC(株)製]・・・4.0重量部
(5)増粘剤[ニカゾール(登録商標) VT−253、日本カーバイド工業(株)製]・・・1重量部
(6)25%アンモニア水・・・1重量部
(7)水・・・80.08重量部
【0058】
(プリント液Kの準備)
次の割合で配合したプリント液Kを調製した。
(1)増粘剤[カーボポール940、日本ルーブリゾール(株)製]・・・0.54重量部
(2)消泡剤[シンエツシリコーンKM−73、信越化学工業(株)製]・・・0.5重量部
(3)アクリルバインダ[ボンコート(登録商標)AB−886、DIC(株)製]・・・22重量部
(4)黒顔料[R.W.BLACK B(V)、DIC(株)製]・・・0.01重量部
(5)青色顔料[R.W.SKYBLUE FFG、DIC(株)製]・・・0.0055重量部
(6)茶色顔料[R.W.BROWN FFR、DIC(株)製]・・・0.00025重量部
(7)増粘剤[ニカゾール(登録商標) VT−253、日本カーバイド工業(株)製]・・・1重量部
(8)25%アンモニア水・・・1重量部
(9)水・・・74.94425重量部
【0059】
(プリント液Lの準備)
次の割合で配合したプリント液Lを調製した。
(1)増粘剤[カーボポール940、日本ルーブリゾール(株)製]・・・0.42重量部
(2)消泡剤[シンエツシリコーンKM−73、信越化学工業(株)製]・・・0.5重量部
(3)アクリルバインダ[ボンコート(登録商標)AB−886、DIC(株)製]・・・13重量部
(4)白顔料[R.W.WHITE PASTE 69 DIC(株)製]・・・1.2重量部
(5)増粘剤[ニカゾール(登録商標) VT−253、日本カーバイド工業(株)製]・・・1重量部
(6)25%アンモニア水・・・1重量部
(7)水・・・82.88重量部
【0060】
(実施例1)
準備した第1バインダ接着不織布のバインダ付着面(明度:47.31)に対して、シリンダを用いてプリント液Cをプリントして、
図2のような、角度150°で右斜め下方向に向かって直線状に延びる第2プリント領域A
2(線幅:0.4mm、線間隔:0.8mm)を形成した後、シリンダを用いてプリント液Dをプリントして、
図2のような、角度30°で右斜め上方向に向かって直線状に延びる第1プリント領域A
1(線幅:0.4mm、線間隔:0.8mm)を形成した後、温度160℃のドライヤーで乾燥し、自動車用装飾不織布(幅:30cm)を製造した。この装飾不織布は立体感があり、自動車室内を広く感じることができるものであった。
【0061】
なお、線幅30mmの開口を有するシンリダでプリント液Cをプリントした場合の明度は55.71、プリント液Dをプリントした場合の明度は61.49、プリント液Cをプリントした後、プリント液Dをプリントした場合の明度は63.79であったことから、この装飾不織布の露出領域Aeの明度は47.31、第1プリント領域A
1の明度は61.49、第2プリント領域A
2の明度は55.71、第1プリント領域A
1と第2プリント領域A
2とが重なった第3領域A
3の明度は63.79であり、明度差が2.3以上である隣接する領域のみからなる装飾不織布であった。
【0062】
(比較例1)
準備した第1バインダ接着不織布のバインダ付着面(明度:47.31)に対して、シリンダを用いてプリント液Aをプリントして、
図2のような、角度150°で右斜め下方向に向かって直線状に延びる第2プリント領域A
2(線幅:0.4mm、線間隔:0.8mm)を形成した後、シリンダを用いてプリント液Bをプリントして、
図2のような、角度30°で右斜め上方向に向かって直線状に延びる第1プリント領域A
1(線幅:0.4mm、線間隔:0.8mm)を形成した後、温度160℃のドライヤーで乾燥し、自動車用装飾不織布(幅:30cm)を製造した。この装飾不織布はあまり立体感が感じられないものであった。
【0063】
なお、線幅30mmの開口を有するシンリダでプリント液Aをプリントした場合の明度は49.01、プリント液Bをプリントした場合の明度は50.87、プリント液Aをプリントした後、プリント液Bをプリントした場合の明度は51.11であったことから、この装飾不織布の露出領域Aeの明度は47.31、第1プリント領域A
1の明度は50.87、第2プリント領域A
2の明度は49.01、第1プリント領域A
1と第2プリント領域A
2とが重なった第3領域A
3の明度は51.11であり、明度差が1.86以下である隣接する領域を有する装飾不織布であった。
【0064】
(実施例2)
準備した第2バインダ接着不織布のバインダ付着面(明度:67.55)に対して、シリンダを用いてプリント液Eをプリントして、
図1のような、角度150°で右斜め下方向に向かって直線状に延びる第2プリント領域A
2(線幅:0.4mm、線間隔:0.8mm)を形成した後、シリンダを用いてプリント液Dをプリントして、
図1のような、角度30°で右斜め上方向に向かって直線状に延びる第1プリント領域A
1(線幅:0.4mm、線間隔:0.8mm)を形成した後、温度160℃のドライヤーで乾燥し、自動車用装飾不織布(幅:30cm)を製造した。この装飾不織布は立体感があり、自動車室内を広く感じることができるものであった。またプリント液Eは着色されており、明度差以外に色差もあったため、より複雑な意匠であった。
【0065】
なお、線幅30mmの開口を有するシンリダでプリント液Eをプリントした場合の明度は52.51、プリント液Dをプリントした場合の明度は70.12、プリント液Eをプリントした後、プリント液Dをプリントした場合の明度は60.31であったことから、この装飾不織布の露出領域Aeの明度は67.55、第1プリント領域A
1の明度は70.12、第2プリント領域A
2の明度は52.51、第1プリント領域A
1と第2プリント領域A
2とが重なった第3領域A
3の明度は60.31であり、明度差が2.57以上である隣接する領域のみからなる装飾不織布であった。
【0066】
(比較例2)
準備した第2バインダ接着不織布のバインダ付着面(明度:67.55)に対して、シリンダを用いてプリント液Fをプリントして、
図1のような、角度150°で右斜め下方向に向かって直線状に延びる第2プリント領域A
2(線幅:0.4mm、線間隔:0.8mm)を形成した後、シリンダを用いてプリント液Aをプリントして、
図1のような、角度30°で右斜め上方向に向かって直線状に延びる第1プリント領域A
1(線幅:0.4mm、線間隔:0.8mm)を形成した後、温度160℃のドライヤーで乾燥し、自動車用装飾不織布(幅:30cm)を製造した。この装飾不織布はあまり立体感が感じられないものであった。
【0067】
なお、線幅30mmの開口を有するシンリダでプリント液Fをプリントした場合の明度は65.72、プリント液Aをプリントした場合の明度は68.31、プリント液Fをプリントした後、プリント液Aをプリントした場合の明度は67.21であったことから、この装飾不織布の露出領域Aeの明度は67.55、第1プリント領域A
1の明度は68.31、第2プリント領域A
2の明度は65.72、第1プリント領域A
1と第2プリント領域A
2とが重なった第3領域A
3の明度は67.21であり、明度差が1.83以下である隣接する領域を有する装飾不織布であった。
【0068】
(実施例3)
準備した第2バインダ接着不織布のバインダ付着面(明度:67.55)に対して、シリンダを用いてプリント液Eをプリントして、
図3のような、左右方向に、不連続に直線状に延びる第2プリント領域A
2(線幅:0.3mm、線間隔:2.5mm)を形成した後、シリンダを用いてプリント液Dをプリントして、
図3のような、上下方向に、不連続直線状に延びる第1プリント領域A
1(線幅:0.3mm、線間隔:2.5mm)を形成した後、温度160℃のドライヤーで乾燥し、自動車用装飾不織布(幅:30cm)を製造した。この装飾不織布は立体感があり、自動車室内を広く感じることができるものであった。
【0069】
なお、線幅30mmの開口を有するシンリダでプリント液Eをプリントした場合の明度は52.51、プリント液Dをプリントした場合の明度は70.12、プリント液Eをプリントした後、プリント液Dをプリントした場合の明度は60.31であったことから、この装飾不織布の露出領域Aeの明度は67.55、第1プリント領域A
1の明度は70.12、第2プリント領域A
2の明度は52.51、第1プリント領域A
1と第2プリント領域A
2とが重なった第3領域A
3の明度は60.31であり、明度差が2.57以上である隣接する領域のみからなる装飾不織布であった。
【0070】
(比較例3)
準備した第2バインダ接着不織布のバインダ付着面(明度:67.55)に対して、シリンダを用いてプリント液Fをプリントして、
図3のような、左右方向に、不連続に直線状に延びる第2プリント領域A
2(線幅:0.3mm、線間隔:1.5mm)を形成した後、シリンダを用いてプリント液Aをプリントして、
図3のような、上下方向に、不連続直線状に延びる第1プリント領域A
1(線幅:0.3mm、線間隔:1.5mm)を形成した後、温度160℃のドライヤーで乾燥し、自動車用装飾不織布(幅:30cm)を製造した。この装飾不織布はあまり立体感が感じられないものであった。
【0071】
なお、線幅30mmの開口を有するシンリダでプリント液Fをプリントした場合の明度は65.72、プリント液Aをプリントした場合の明度は68.31、プリント液Fをプリントした後、プリント液Aをプリントした場合の明度は67.21であったことから、この装飾不織布の露出領域Aeの明度は67.55、第1プリント領域A
1の明度は68.31、第2プリント領域A
2の明度は65.72、第1プリント領域A
1と第2プリント領域A
2とが重なった第3領域A
3の明度は67.21であり、明度差が1.83以下である隣接する領域を有する装飾不織布であった。
【0072】
(実施例4)
準備した第2バインダ接着不織布のバインダ付着面(明度:67.55)に対して、シリンダを用いてプリント液Eをプリントして、
図4のような、「く」の字状の第2プリント領域A
2(線幅:0.3mm、線間隔:2mm)を複数形成した後、シリンダを用いてプリント液Dをプリントして、
図4のような、角度30°で右斜め上方向に向かって直線状に延びる第1プリント領域A
1(線幅:0.3mm、線間隔:0.8mm)を形成した後、温度160℃のドライヤーで乾燥し、自動車用装飾不織布(幅:30cm)を製造した。この装飾不織布は立体感があり、自動車室内を広く感じることができるものであった。
【0073】
なお、線幅30mmの開口を有するシンリダでプリント液Eをプリントした場合の明度は52.51、プリント液Dをプリントした場合の明度は70.12、プリント液Eをプリントした後、プリント液Dをプリントした場合の明度は60.31であったことから、この装飾不織布の露出領域Aeの明度は67.55、第1プリント領域A
1の明度は70.12、第2プリント領域A
2の明度は52.51、第1プリント領域A
1と第2プリント領域A
2とが重なった第3領域A
3の明度は60.31であり、明度差が2.57以上である隣接する領域のみからなる装飾不織布であった。
【0074】
(比較例4)
準備した第2バインダ接着不織布のバインダ付着面(明度:67.55)に対して、シリンダを用いてプリント液Fをプリントして、
図4のような、「く」の字状の第2プリント領域A
2(線幅:0.3mm、線間隔:2mm)を複数形成した後、シリンダを用いてプリント液Aをプリントして、
図4のような、角度30°で右斜め上方向に向かって直線状に延びる第1プリント領域A
1(線幅:0.3mm、線間隔:0.8mm)を形成した後、温度160℃のドライヤーで乾燥し、自動車用装飾不織布(幅:30cm)を製造した。この装飾不織布はあまり立体感が感じられないものであった。
【0075】
なお、線幅30mmの開口を有するシンリダでプリント液Fをプリントした場合の明度は65.72、プリント液Aをプリントした場合の明度は68.31、プリント液Fをプリントした後、プリント液Aをプリントした場合の明度は67.21であったことから、この装飾不織布の露出領域Aeの明度は67.55、第1プリント領域A
1の明度は68.31、第2プリント領域A
2の明度は65.72、第1プリント領域A
1と第2プリント領域A
2とが重なった第3領域A
3の明度は67.21であり、明度差が1.83以下である隣接する領域を有する装飾不織布であった。
【0076】
(実施例5)
準備した第3バインダ接着不織布のバインダ付着面(明度63.20)に対して、シリンダを用いてプリント液Gをプリントして、
図5のような、「く」の字状の第2プリント領域A
2(線幅:0.3mm)を複数形成した後、シリンダを用いてプリント液Hをプリントして、
図5のような、角度135°で右斜め下方向に向かって直線状に延びる第1プリント領域A
1(線幅:0.24mm、線間隔:0.56mm)を形成した後、温度160℃のドライヤーで乾燥し、自動車用装飾不織布(幅:30cm)を製造した。この装飾不織布は立体感があり、自動車室内を広く感じることができるものであった。
【0077】
なお、線幅30mmの開口を有するシンリダでプリント液Gをプリントした場合の明度は49.67、プリント液Hをプリントした場合の明度は68.55、プリント液Gをプリントした後、プリント液Hをプリントした場合の明度は54.84であったことから、この装飾不織布の露出領域Aeの明度は63.20、第1プリント領域A
1の明度は68.55、第2プリント領域A
2の明度は49.67、第1プリント領域A
1と第2プリント領域A
2とが重なった第3領域A
3の明度は54.84であり、明度差が5.17以上である隣接する領域のみからなる装飾不織布であった。
【0078】
(比較例5)
準備した第3バインダ接着不織布のバインダ付着面(明度63.20)に対して、シリンダを用いてプリント液Kをプリントして、
図5のような、「く」の字状の第2プリント領域A
2(線幅:0.3mm)を複数形成した後、シリンダを用いてプリント液Lをプリントして、
図5のような、角度135°で右斜め下方向に向かって直線状に延びる第1プリント領域A
1(線幅:0.24mm、線間隔:0.56mm)を形成した後、温度160℃のドライヤーで乾燥し、自動車用装飾不織布(幅:30cm)を製造した。この装飾不織布はあまり立体感が感じられないものであった。
【0079】
なお、線幅30mmの開口を有するシンリダでプリント液Kをプリントした場合の明度は58.56、プリント液Lをプリントした場合の明度は67.54、プリント液Kをプリントした後、プリント液Lをプリントした場合の明度は61.86であったことから、この装飾不織布の露出領域Aeの明度は63.20、第1プリント領域A
1の明度は67.54、第2プリント領域A
2の明度は58.56、第1プリント領域A
1と第2プリント領域A
2とが重なった第3領域A
3の明度は61.86であり、明度差が1.34以下である隣接する領域を有する装飾不織布であった。
【0080】
(実施例6)
準備した第3バインダ接着不織布のバインダ付着面(明度63.20)に対して、シリンダを用いてプリント液Jをプリントして、
図6のような、半円弧状の第2プリント領域A
2(線幅:0.3mm)を複数形成した後、シリンダを用いてプリント液Iをプリントして、
図6のような、角度60°で右斜め上方向に向かって直線状に延びる第1プリント領域A
1(線幅:0.2mm、線間隔:0.4mm)を形成した後、温度160℃のドライヤーで乾燥し、自動車用装飾不織布(幅:30cm)を製造した。この装飾不織布は立体感があり、自動車室内を広く感じることができるものであった。
【0081】
なお、線幅30mmの開口を有するシンリダでプリント液Jをプリントした場合の明度は70.36、プリント液Iをプリントした場合の明度は53.66、プリント液Jをプリントした後、プリント液Iをプリントした場合の明度は59.26であったことから、この装飾不織布の露出領域Aeの明度は63.20、第1プリント領域A
1の明度は53.66、第2プリント領域A
2の明度は70.36、第1プリント領域A
1と第2プリント領域A
2とが重なった第3領域A
3の明度は59.26であり、明度差が3.94以上である隣接する領域のみからなる装飾不織布であった。
【0082】
(比較例6)
準備した第3バインダ接着不織布のバインダ付着面(明度63.20)に対して、シリンダを用いてプリント液Lをプリントして、
図6のような、半円弧状の第2プリント領域A
2(線幅:0.3mm)を複数形成した後、シリンダを用いてプリント液Kをプリントして、
図6のような、角度60°で右斜め上方向に向かって直線状に延びる第1プリント領域A
1(線幅:0.2mm、線間隔:0.4mm)を形成した後、温度160℃のドライヤーで乾燥し、自動車用装飾不織布(幅:30cm)を製造した。この装飾不織布はあまり立体感が感じられないものであった。
【0083】
なお、線幅30mmの開口を有するシンリダでプリント液Lをプリントした場合の明度は67.54、プリント液Kをプリントした場合の明度は58.56、プリント液Lをプリントした後、プリント液Kをプリントした場合の明度は61.86であったことから、この装飾不織布の露出領域Aeの明度は63.20、第1プリント領域A
1の明度は58.56、第2プリント領域A
2の明度は67.54、第1プリント領域A
1と第2プリント領域A
2とが重なった第3領域A
3の明度は61.86であり、明度差が1.34以下である隣接する領域を有する装飾不織布であった。
【0084】
(実施例7)
準備した第3バインダ接着不織布のバインダ付着面(明度63.20)に対して、シリンダを用いてプリント液Gをプリントして、
図7のような、波状の第2プリント領域A
2(線幅:0.3mm)を複数形成した後、シリンダを用いてプリント液Hをプリントして、
図7のような、角度45°で右斜め上方向に向かって直線状に延びる第1プリント領域A
1(線幅:0.24mm、線間隔:0.56mm)を形成した後、温度160℃のドライヤーで乾燥し、自動車用装飾不織布(幅:30cm)を製造した。この装飾不織布は立体感があり、自動車室内を広く感じることができるものであった。
【0085】
なお、線幅30mmの開口を有するシンリダでプリント液Gをプリントした場合の明度は49.67、プリント液Hをプリントした場合の明度は68.55、プリント液Gをプリントした後、プリント液Hをプリントした場合の明度は54.84であったことから、この装飾不織布の露出領域Aeの明度は63.20、第1プリント領域A
1の明度は68.55、第2プリント領域A
2の明度は49.67、第1プリント領域A
1と第2プリント領域A
2とが重なった第3領域A
3の明度は54.84であり、明度差が5.17以上である隣接する領域のみからなる装飾不織布であった。
【0086】
(比較例7)
準備した第3バインダ接着不織布のバインダ付着面(明度63.20)に対して、シリンダを用いてプリント液Kをプリントして、
図7のような波状の第2プリント領域A
2(線幅:0.3mm)を複数形成した後、シリンダを用いてプリント液Lをプリントして、
図7のような、角度45°で右斜め上方向に向かって直線状に延びる第1プリント領域A
1(線幅:0.24mm、線間隔:0.56mm)を形成した後、温度160℃のドライヤーで乾燥し、自動車用装飾不織布(幅:30cm)を製造した。この装飾不織布はあまり立体感が感じられないものであった。
【0087】
なお、線幅30mmの開口を有するシンリダでプリント液Kをプリントした場合の明度は58.56、プリント液Lをプリントした場合の明度は67.54、プリント液Kをプリントした後、プリント液Lをプリントした場合の明度は61.86であったことから、この装飾不織布の露出領域Aeの明度は63.20、第1プリント領域A
1の明度は67.54、第2プリント領域A
2の明度は58.56、第1プリント領域A
1と第2プリント領域A
2とが重なった第3領域A
3の明度は61.86であり、明度差が1.34以下である隣接する領域を有する装飾不織布であった。