(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、
図1〜
図5を参照して、一実施形態による検体分析装置10の構成について説明する。
【0012】
図1に示す検体分析装置10は、検体と試薬とを混和して調製された分析用試料(以下、試料という)に対して光学的な測定を行うための装置である。検体分析装置10は、測定により取得した光学的情報に基づき、検体の成分について分析を行う。
【0013】
検体分析装置10は、搬送装置10aと、測定装置本体10bとにより構成されている。検体分析装置10は、搬送装置10aをY2側に備え、測定装置本体10bをY1側に備えている。搬送装置10aは、検体容器500を保持した検体ラック500Rを搬送する。測定装置本体10bは、搬送装置10aにより搬送された検体ラック500Rに保持された検体容器500の検体を測定する。なお、本明細書において、「手前側」とは、設置状態における検体分析装置10の前側(Y2側)を示す。「奥側」とは、設置状態における検体分析装置10の手前側と反対側(Y1側)を示す概念である。
【0014】
まず、搬送装置10aおよび測定装置本体10bの接続状態について説明する。その後、搬送装置10aおよび測定装置本体10bの詳細について説明する。
【0015】
図2に示すように、搬送装置10aは、搬送装置筺体100aを備えている。搬送装置筺体100aは、搬送装置10aのケース部材である。搬送装置筺体100aは、一対の係合部101aを備えている。係合部101aは、搬送装置筺体100aのY1側端部にある。係合部101aは、搬送装置筺体100aのX方向の両端部にある。
【0016】
測定装置本体10bは、前面101bと、第1側面102bと、第2側面103bと、奥面104bとを備えている。測定装置本体10bは、測定装置筺体100bを備えている。測定装置筺体100bは、測定装置本体10bのケース部材である。前面101bと、第1側面102bと、第2側面103bと、奥面104bとは、それぞれ、測定装置筺体100bの周囲を囲む垂直方向に延びる面である。
【0017】
前面101bには、搬送装置10aが隣接している。前面101bは、測定装置筺体100bのY2側における面である。前面101bは、測定装置筺体100bの下部にある。前面101bは、X方向と略平行である。前面101bは、平坦面状に形成されている。前面101bには、一対の係合部105bがある。係合部105bは、測定装置本体10bのY2側端部にある。係合部105bは、測定装置本体10bのX方向における両端部にある。搬送装置10aは、係合部101aを後述する測定装置本体10bの係合部105bに係合させることにより、測定装置本体10bに取り付けられている。
【0018】
前面101bには、好ましくは、搬送装置10aが隣接している側(Y2側)に孔106bを備える。孔106bは、貫通孔である。
【0019】
第1側面102bは、測定装置筺体100bのX1側における側面である。第1側面102bは、前面101bに交差する。第1側面102bには、キュベット供給口107bがある。第1側面102bには、キュベット取出口108bがある。
【0020】
第2側面103bは、測定装置筺体100bのX2側における側面である。第2側面103bは、前面101bに交差する。第1側面102bおよび第2側面103bは、それぞれ、前面101bに直交している。
【0021】
奥面104bは、測定装置筺体100bのY1側における面である。奥面104bは、X方向と略平行である。
【0022】
搬送装置10aおよび測定装置本体10bの詳細について説明する。
【0023】
図3に示すように、搬送装置10aは、搬送機構21と、開口部22と、光源部23と、光源保持部24と、凸部25と、複数のカバー26および27とを備えている。搬送装置10aは、複数の吸気口28と、導風路29(
図4参照)と、ファン30(
図4参照)とを備えている。
図4に示すように、測定装置本体10bは、キュベット供給部31と、検体分注部32と、検体プレート設置部33と、容器セット部34〜36と、蓋設置部37a〜37cとを備えている。また、測定装置本体10bは、試薬分注部38と、キュベット移送部39と、光ファイバ40とを備えている。測定装置本体10bは、検出部41と、分析部42と、操作パネル43と、排気口44と、導風路45とを備えている。
【0024】
図3に戻って、搬送機構21は、搬送装置10aの上面に設けられている。搬送機構21は、ラック搬送部211と、ラック供給部212と、ラック貯留部213とを備えている。搬送機構21は、検体ラック500Rを搬送する機能を有する。
【0025】
ラック搬送部211は、X方向に延びる。ラック搬送部211は、検体容器500を設置する設置面211aを含んでいる。設置面211aには、検体容器500を収容する検体ラック500Rを設置できる。ラック搬送部211は、ラック供給部212にセットされた検体ラック500Rを搬送できる。ラック搬送部211は、ラック供給部212と、X2方向側のラック貯留部213とを接続している。
【0026】
ラック供給部212は、好ましくは、第1側面102b側(X1側)に配置されている。ラック供給部212には、検体容器500を収容する検体ラック500Rがセットされる。ラック供給部212は、検体ラック500Rを順次、ラック搬送部211にセットできる。ラック搬送部211は、ラック供給部212からセットされた検体ラック500Rを検体吸引位置P1に搬送できる。
【0027】
ラック貯留部213は、検体吸引済みの検体容器500を収容した検体ラック500Rをラック搬送部211から受け入れて貯留できる。
【0028】
開口部22は、好ましくは、上方(Z1側)に開口するように搬送装置10aに設けられている。すなわち、開口部22は、上方に開口するように搬送装置筺体100aに設けられている。開口部22は、光源部23を上方に露出させる。開口部22は、光源部23を出し入れするために設けられている。これにより、光源部23および光源保持部24の上方が、搬送装置10aによって覆われるのを防止できる。その結果、上方からの外光を光源部23および光源保持部24に容易に届けることができる。したがって、ユーザは、光源部23を交換する際に、光源部23および光源保持部24を容易に視認できるので、光源部23の交換作業が煩雑になるのを抑制できる。なお、開口部22は、搬送装置10aおよび測定装置本体10b以外の筺体に設けられていてもよい。
【0029】
開口部22の形状は、平面視において、矩形形状(
図4参照)である。また、開口部22は、好ましくは、ラック供給部212の第1側面102b側(X1側)に隣接するように配置されている。これにより、ユーザが、光源部23の交換作業およびラック供給部212への検体ラック500Rのセット作業を装置のX1側で一括して行うことができる。なお、開口部22が、搬送機構21のX2側にあってもよい。
【0030】
また、開口部22は、測定装置本体10bの検出部41(
図4参照)よりもY2側に設けられている。これにより、検体分析装置10の奥まった部分に開口部22が設けられている場合と異なり、手前側(Y2側)の開口部22を介して、容易に、光源部23を出し入れできる。また、開口部22を、検体分析装置10の奥まった部分ではなく手前側(Y2側)に設けることができる。これにより、上方からの外光が検体分析装置10の搬送装置10aにより遮られるのを抑制することができる。その結果、上方からの外光を光源部23および光源保持部24にさらに容易に届けることができる。
【0031】
開口部22は、好ましくは、上縁部22aが設置面211aと略同じ高さ位置に設けられている。具体的には、上縁部22aは、搬送機構21の設置面211aと略同じ高さ位置にある。これにより、開口部22の上縁部22aが、設置面211aよりも低い位置に設けられている場合と異なり、検体分析作業中に設置面211a上に液体などがこぼれた場合でも、こぼれた液体が、光源部23に到達するのを抑制できる。
【0032】
開口部22は、好ましくは、平面視において、光源保持部24と重なるように形成されている。これにより、光源保持部24から光源部23を容易に出し入れすることができる。
【0033】
開口部22は、好ましくは、平面視において、光源部23の面積よりも大きい面積を有する。また、開口部22は、平面視において、後述するハウジング232の面積よりも大きい面積を有する。これにより、光源保持部24から光源部23を出し入れする際に、ハウジング232と開口部22とが干渉するのを抑制することができる。
【0034】
図4に示すように、開口部22は、好ましくは、X方向から見て、ラック搬送部211と重なっている。つまり、開口部22のY方向の位置が、ラック搬送部211のY方向の位置と重なっている。これにより、開口部22が、X方向から見て、ラック搬送部211と重なっていない場合と異なり、前後方向(Y方向)における、開口部22のラック搬送部211からのはみ出し量を小さくできる。その結果、検体分析装置10の外形をコンパクトにできる。
【0035】
図5に示すように、光源部23は、光源231と、光源231を覆うハウジング232とを備えている。これにより、ハウジング232により光源231の上方を保護できる。なお、光源部23が、ハウジング232を備えなくてもよい。
【0036】
光源部23は、開口部22(
図3参照)の下方に収容されている。光源部23は、開口部22を介して、搬送装置10a(
図3参照)に対して出し入れできる。光源部23は、光源保持部24に対して着脱できるように保持されている。
【0037】
図4に戻って、搬送装置10aは、好ましくは、測定装置本体10bに隣接して配置されている。具体的には、搬送装置10aは、測定装置本体10bのY2側に設置されている。これにより、光源部23を検出部41の近くに配置できる。光源部23から照射された光を検出部41に供給する際に、光が途中で損失するのを抑制できる。また、搬送装置筺体100aは、光源部23を着脱可能に保持する光源保持部24を有し、操作パネル43が配置されている側(手前側)に測定装置本体10bに隣接して設置されている。なお、搬送装置筺体100aとは異なる筐体を測定装置本体10bに隣接して配置してもよい。
【0038】
図5に戻って、光源231は、好ましくは、ハロゲンランプ231aなどの発光装置を備えている。これにより、光源231をコンパクトに構成できる。なお、光源231は、たとえばレーザ光源など、ハロゲンランプ231a以外の光源を備えてもよい。
【0039】
光源231の配線231bは、図示しないコネクタに接続している。
【0040】
ハウジング232は、アルミニウム(Aluminium)などの金属により構成されている。ハウジング232は、上方から覆った状態で光源231を収容している。
【0041】
ハウジング232は、光源保持部24に保持された状態で、最上部の高さ位置が開口部22の上縁部22aの高さ位置よりも低くなる(
図3参照)。
【0042】
光源保持部24は、光源保持領域24aに光源部23を固定する。また、光源保持部24は、ケース部24bを備えている。ケース部24bは、図示しない集光レンズおよびフィルタ部材を収容する。ケース部24bは、Y1側に接続部24cを備えている。接続部24cは、測定装置本体10bの前面101bにある孔106b(
図2参照)と対応する位置にある。接続部24cは、光ファイバ40と接続されている。光源231から照射された光は、ケース部24bの孔部241bを介してケース部24bの内部に導かれる。そして、この光は、図示しない集光レンズおよびフィルタ部材を介して、光ファイバ40に導かれる。フィルタ部材は、透過波長が異なる複数のフィルタを含んでおり、複数の異なる波長を有する光を光ファイバ40に供給できる。
【0043】
光源保持部24は、好ましくは、開口部22(
図3参照)を介して、上方(Z1方向)に向かって光源部23を取り外し可能に構成されている。これにより、光源部23の交換作業を容易に行うことができる。
【0044】
光源保持部24は、好ましくは、ラック供給部212に隣接して配置されている。具体的には、光源保持部24は、搬送機構21のX1側の外側に設けられている。これにより、後述する洗浄液容器110(
図4参照)、希釈液容器120(
図4参照)、洗浄液容器130および試薬容器140(以下では、洗浄液容器110、希釈液容器120、洗浄液容器130および試薬容器140を総称して、「液体容器」という)が配置されている位置から離れた位置に光源部23を配置できる。なお、光源保持部24を、ラック貯留部213に隣接して配置してもよい。
【0045】
図3に戻って、凸部25は、搬送機構21の外側に設けられている。凸部25は、X1側、X2側およびY2側から搬送機構21を囲うように設けられている。凸部25は、開口部22の上縁部22aおよび搬送機構21よりも上方に突出している。搬送機構21と開口部22とは、凸部25を介して、互いに隔てて設けられている。
【0046】
カバー26および27は、それぞれ、搬送装置10aのX1側およびX2側に配置されている。具体的には、カバー26および27は、それぞれ、搬送機構21をX方向の両側から挟むように配置されている。
【0047】
開口部22は、好ましくは、上方がカバー26により覆われることが可能に形成されている。カバー26の上面には、試薬容器140の蓋140aを設置するための蓋設置部261を設置できる。具体的には、カバー26の上面は、蓋設置部261を設置できる凹状に形成されている。これにより、光源部23の上方をカバー26により保護しながら、カバー26の上方に蓋設置部261を配置して、カバー26の上方のスペースを有効利用できる。
【0048】
また、カバー27の上面には、カバー26と同様、試薬容器140の蓋140aを設置するための蓋設置部271を設置できる。
【0049】
蓋設置部261および271は、それぞれ、凹状に形成されたカバー26および27の上面に係合している。これにより、蓋設置部261および271を、それぞれ、カバー26および27の上面にずれないように配置できる。蓋設置部261および271は、試薬容器140の蓋140aを設置できる。蓋設置部261および271は、格子状の複数の区画に分割されている。
【0050】
複数の吸気口28は、搬送装置10aのX1側に設けられている。吸気口28は、貫通孔である。
図4に示すように、複数の吸気口28は、X方向からみて、開口部22と重なっている。吸気口28は、搬送装置10aの外部から内部に空気を吸気する。吸気口28のX2側近傍には、光源部23が設置されている。
【0051】
導風路29は、光源部23の近傍位置から奥側(Y1側)に延びる貫通孔である。
【0052】
ファン30は、導風路29の光源部23の近傍に設置されている。ファン30は、Y2側からY1側に向けて、導風路29内の空気を送風する。
【0053】
キュベット供給部31は、複数のキュベット100を収容している。キュベット供給部31は、キュベット100を1つずつ所定位置に供給できる。なお、新品のキュベット100は、キュベット供給口107b(
図3参照)を介して、キュベット供給部31に設置される。使用済みのキュベット100は、キュベット取出口108b(
図3参照)を介して、検体分析装置10の内部から取り出される。
【0054】
検体分注部32は、ピペット32aを備えている。ピペット32aは、検体を吸引および吐出できる。検体分注部32は、図示しない移動機構によって検体吸引位置P1と検体分注位置P2とを含む領域を移動できる。検体分注部32は、搬送装置10aの検体吸引位置P1に搬送された検体容器500内に収容されている検体を、検体分注位置P2に配置されたキュベット100に分注する。検体分注部32は、容器セット部34にセットされた洗浄液容器110から洗浄液を吸引する。検体分注部32は、容器セット部35にセットされた希釈液容器120から希釈液を吸引する。
【0055】
検体プレート設置部33には、複数の穴部をする検体プレートが並べて設置されている。同一の検体について分析項目に応じて複数の試料を調製する場合には、検体分注部32は、検体プレート設置部33において各分析項目分の検体分注をまとめて行うことができる。
【0056】
容器セット部34は、装置のX方向における中央部に設置されている。容器セット部34は、洗浄液容器110をセットできる設置口34aを2つ備えている。洗浄液容器110内の洗浄液により、検体分注部32のピペット32aが洗浄される。容器セット部34の近傍には、蓋設置部37aが設置されている。蓋設置部37aには、洗浄液容器110の蓋110aを設置できる。
【0057】
容器セット部35は、装置のX方向における中央部に設置されている。容器セット部35は、希釈液容器120をセットできる設置口35aを3つ備えている。容器セット部35の近傍には、蓋設置部37bが設置されている。蓋設置部37bには、希釈液容器120の蓋120aを設置できる。
【0058】
容器セット部36は、装置のX2側に設置されている。容器セット部36は、洗浄液容器130をセットできる設置口36aを2つ備える。容器セット部36は、試薬容器140をセットできる設置口36bを複数備えている。洗浄液容器130内の洗浄液により、試薬分注部38のピペット38aが洗浄される。試薬容器140は、検体から試料を調製する際に添加される種々の試薬を収容している。容器セット部36の近傍には、蓋設置部37cが設置されている。蓋設置部37cには、洗浄液容器130の蓋130aを設置できる。試薬容器140の蓋140aは、カバー26および27にそれぞれ配置される蓋設置部261および271(
図3参照)に設置できる。
【0059】
試薬分注部38は、試薬を分注するピペット38aを備えている。試薬分注部38は、図示しない移動機構によって容器セット部36の上方および試薬分注位置P3を含む領域を移動できる。試薬分注部38は、分注対象の試薬容器140から試薬を吸引し、試薬分注位置P3に配置されたキュベット100に試薬を分注する。検体分注部32は、容器セット部36にセットされた洗浄液容器130から、洗浄液を吸引する。
【0060】
キュベット移送部39は、キュベット供給部31によって供給されたキュベット100を保持できる。キュベット移送部39は、検体分注位置P2、試薬分注位置P3および検出部41などの各部へキュベット100を移送できる。キュベット移送部39は、キュベット100内の検体と試薬との攪拌なども行うことができる。
【0061】
光ファイバ40は、好ましくは、光源部23と検出部41とを接続する。これにより、光源部23から照射された光を検出部41に供給する際に、光が途中で損失するのを抑制できる。その結果、精度よく試料を分析できる。なお、光ファイバ40以外の光伝達機構を用いて、光源部23と検出部41とを接続してもよい。
【0062】
より好ましくは、搬送装置10aは、光ファイバ40と光源保持部24とが孔106b(
図2参照)を介して接続された状態で、測定装置本体10bに取り付けられている。これにより、光ファイバ40と光源保持部24とを容易に接続することができる。その結果、光源部23から照射された光を検出部41に供給する際に、光が途中で損失するのを抑制しながら、搬送装置10aと測定装置本体10bとを接続できる。
【0063】
また、光ファイバ40は、Y2側に測定装置本体10bから突出しており(
図2参照)、突出している部分の先端位置で光源保持部24の接続部24cと接続されている。なお、光ファイバ40は、Y2側の先端位置が測定装置本体10bの内部にあってもよい。この場合、光ファイバ40は、測定装置本体10bの内部で、光源保持部24の接続部24cと接続される。
【0064】
また、光ファイバ40は、複数の分岐光ファイバ40aをY1側に備えている。複数の分岐光ファイバ40aは、それぞれ、検出部41における複数のキュベット設置穴41aに配置したキュベット100に光を供給する。
【0065】
なお、
図2〜
図4では、光ファイバ40を簡略化して図示している。また、
図4では、簡略化の為、一の分岐光ファイバ40aを一のキュベット設置穴41aに接続した状態を図示し、他の分岐光ファイバ40aを他のキュベット設置穴41aに接続した状態は省略している。
【0066】
検出部41は、光源保持部24に保持された光源部23から照射された光を、検体を含む分析用試料を介して検出する。検出部41は、光源部23よりもY1側(奥側)に設置されている。具体的には、検出部41は、Y方向において、測定装置本体10bの中央よりもY1側に設置されている。検出部41は、キュベット100を設置するための複数のキュベット設置穴41aを備えている。検出部41は、光ファイバ40を介して導かれた光がキュベット設置穴41a内で試料に照射する。検出部41は、試料に照射された光を受光する図示しない受光素子を備えている。これにより、検出部41は、光源部23から照射された光を、試料を介して検出できる。検出部41は、受光素子により受光された光量に応じた検出信号を分析部42に出力する。
【0067】
分析部42は、検出部41により得られた検出信号に基づき、検体中の特定の成分の量や活性の度合いを分析する。分析部42は、分析結果などの表示を操作パネル43に行うことができる。
【0068】
操作パネル43は、測定装置本体10bのY2側に設置されている。操作パネル43は、検体分析に関する情報を表示できる。操作パネル43は、たとえば、静電容量方式のタッチパネルである。これにより、ユーザは、操作パネル43に操作情報を入力することにより、検体分析装置10を操作することができる。
【0069】
操作パネル43は、好ましくは、第1側面102b側(X1側)に設置されている。具体的には、操作パネル43は、X方向の中心位置よりもX1側に設置されている。これにより、ユーザが、操作パネル43に表示された情報の視認作業、操作パネル43に対する操作情報の入力作業および光源部23の交換作業を装置のX1側で一括して行うことができる。
【0070】
また、開口部22、操作パネル43、キュベット供給口107b(
図3参照)およびキュベット取出口108b(
図3参照)が、X方向の中心位置よりもX1側に設置されている。これにより、ユーザが、操作パネル43に表示された情報の視認、操作パネル43に対する操作情報の入力、光源部23の交換、新品のキュベット100の設置、使用済みのキュベット100の取り出し、および、ラック供給部212への検体ラック500Rのセットなどの装置の一連の保守作業を装置のX1側で一括して行うことができる。その結果、検体分析装置10の使用に関連するユーザの作業負担を軽減できる。
【0071】
排気口44は、好ましくは、搬送装置10aが隣接している側と反対側(Y1側)の奥側に形成されている。排気口44は、具体的には、測定装置本体10bのY1側(奥側)に設けられている。排気口44は、測定装置本体10bの奥面104bに開口している。排気口44は、測定装置本体10bの内部から外部に空気を排気する。
【0072】
導風路45は、Y方向に沿って延びる貫通孔である。
【0073】
導風路45は、好ましくは、排気口44に接続され、光源部23から放出された熱を排気口44に導く。具体的には、導風路45は、Y2側が搬送装置10aの導風路29と接続され、Y1側が排気口44と接続されている。これにより、導風路29に配置されているファン30により、光源部23から放出された熱(光源部23により熱された空気)が、導風路29および45と、排気口44とを介して検体分析装置10の外部に排出される。その結果、光源部23から放出された熱が、装置内部にこもるのを抑制できる。なお、検体分析装置10は、導風路29および45と、ファン30と、吸気口28と、排気口44とを備えていなくてもよい。
【0074】
本実施形態によれば、操作パネル43が配置されている側(手前側)に測定装置本体10bに隣接して設置されるとともに、光源保持部24を含む搬送装置筺体100aなどの筺体を設けることにより、搬送装置筺体100aなどの筺体側で光源部23を交換することができる。これにより、光源保持部24が測定装置本体10bにある構成と異なり、測定装置本体10bの側面部などから光源部23を交換しなくてよい。これにより、光源部23の交換作業を容易に行える。
【0075】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での変更が含まれる。