(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記保護金具は、フレームロッドの直径より広く、フレームロッドの取り付け部分から先端部分に向かった平面視で、Tの字状で先端で左右に延びた端部には下方に屈曲した水切り片が形成したことを特徴とする請求項2記載の暖房用ボイラ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、中空円筒状の熱交換缶体を備える暖房用ボイラにおいて、放熱器から熱交換
缶体へ戻ってくる熱媒体は比較的低温となるため、この熱交換缶体によって燃焼ガスが急
冷されてしまい、熱交換缶体の表面に結露が発生する場合がある。このような熱交換缶体
の表面で発生する結露水の量は微量であり、直接バーナに落下して蒸発するため、従来特
に問題とはならなかった。
【0005】
一方、例えばバーナの異常燃焼を素早く把握できるように燃焼状態の監視能力を備えて
いることが望ましく、このため、バーナの炎を検知するフレームロッドを暖房用ボイラに
設置することが考えられる。
【0006】
しかしながら、フレームロッドは、バーナの炎を検知する必要性から、中空円筒状の熱
交換缶体の下側に設置されることになるため、熱交換缶体の表面で発生した結露水が、フ
レームロッドまたはその近辺に落下する可能性がある。この場合、結露水がフレームロッ
ドの碍子の表面を伝って筺体に達することによって、フレームロッドの検出ロッド部とフ
レームロッドを取り付ける筺体とが短絡してエラーが生じるおそれがある。また、フレー
ムロッドの碍子や検出ロッド部に結露水が付着して蒸発することが頻繁に繰り返されると
、フレームロッドの材質等の劣化を招いて炎の検知機能が低下するおそれもある。
【0007】
本発明は、前記した事情に鑑みてなされたものであり、中空円筒状の熱交換缶体を備え
る暖房用ボイラにおいて、燃焼状態の監視能力を高めることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、燃料を燃焼させるバーナと、前記バーナの燃焼ガスが内側を通る内筒、および該内筒の外側に配置される外筒を有し、前記内筒と前記外筒との間に熱媒体を受容する空間が形成され、鉛直方向に設置される中空円筒状の熱交換缶体と、前記バーナの炎を検知するフレームロッドと、を備え、前記熱交換缶体に、放熱器からの熱媒体が流入する流入口と、前記放熱器に向けて熱媒体が流出する流出口とが設けられ、
前記流入口と前記流出口とは、前記熱交換缶体の軸心を中心とした周方向位置が180度反対となるように設置されており、前記フレームロッドは、前記熱
交換缶体の前記流入口の直下方
および前記熱交換缶体の前記流出口の直下方のいずれとも異なる周方向位置に設置されていることを特徴とする暖房用ボイラである。
【0009】
本発明者らは、熱交換缶体の表面で発生する結露水の量は、熱交換缶体の流入口付近で特に多いことを試験によって見出した。これは、放熱器から熱交換缶体へ戻ってくる熱媒体は熱交換前となる流入口でより低温となること、および流入口付近は、熱交換缶体の他の箇所(円筒状部分)と比べて流路断面積が小さく熱媒体の流速が高くなる結果、熱媒体と熱交換缶体との熱交換量が増えて熱交換缶体の温度が低下することから、他の箇所よりも結露水が発生しやすくなるためと考えられる。
本発明では、フレームロッドの周方向位置が結露水の特に多い流入口付近からずれて設定されているため、熱交換缶体の流入口付近で結露水が発生したとしても、この結露水は、フレームロッドまたはその近辺に落下することなく、直接バーナに落下して蒸発する。したがって、結露水によってフレームロッドの検出ロッド部とフレームロッドを取り付ける筺体とが短絡してエラーが生じたり、フレームロッドが結露水の付着および蒸発の繰返しによって劣化して炎の検知機能が低下したりする事態の発生を抑制できる。
又万一熱交換缶体の他の箇所(円筒状部分)から結露水が落下しても、フレームロッドは保護金具で保護され、結露水と直接接することを確実に阻止されるものである。
すなわち、本発明によれば、中空円筒状の熱交換缶体を備える暖房用ボイラにおいて、燃焼状態の監視能力を高めることができる。
また、本発明者らは、熱交換缶体の表面で発生する結露水の量は、熱交換缶体の流出口付近でも比較的多いことを試験によって見出した。これは、流出口付近は、熱交換缶体の他の箇所(円筒状部分)と比べて流路断面積が小さく流速が高くなる結果、熱媒体と熱交換缶体との熱交換量が増えて熱交換缶体の温度が低下することから、他の箇所よりも結露水が発生しやすくなるためと考えられる。
前記した構成では、フレームロッドの周方向位置が結露水の比較的多い流出口付近からずれて設定されているため、熱交換缶体の流出口付近で結露水が発生したとしても、この結露水は、フレームロッドまたはその近辺に落下することなく、直接バーナに落下して蒸発する。したがって、中空円筒状の熱交換缶体を備える暖房用ボイラにおいて、燃焼状態の監視能力をより高めることができる。
【0012】
請求項
2に係る発明は、請求項
1に記載の暖房用ボイラであって、前記バーナは、有底筒状に形成されたポットバーナであり、前記フレームロッドの先端は、前記ポットバーナの周壁に接近して該ポットバーナ内に垂下されていることを特徴とする。
【0013】
このような構成によれば、フレームロッドの先端がポットバーナの周壁付近に配置され
ることから、フレームロッドは、熱交換缶体の内筒の下方に位置することになる。しかし
、フレームロッドの周方向位置が結露水の多い箇所からずれて設定されているため、結露
水の多い箇所で発生した該結露水が、熱交換缶体の内筒の表面を伝って流下したとしても
、フレームロッドまたはその近辺に落下することはない。
【0014】
請求項
3に係る発明は、請求項
2に記載の暖房用ボイラであって、前記保護金具は、フレームロッドの直径よりも広く、フレームロッドの取り付け部分から先端部分に向かった平面視で、Tの字状で左右に延びた端部には下方に屈曲した水切り片が形成したことを特徴とする。
【0015】
このような構成によれば、万一熱交換缶体の他の箇所(円筒状部分)から結露水が落下しても、フレームロッドは保護金具で保護され、結露水と直接接することを確実に阻止されるものであり、又保護金具に落下した結露水はバーナの燃焼熱で直ぐに蒸発するが、万一蒸発せずに先端部に進んでも、先端部分は左右にフアレームロツドからは大きく離れており、水切り片もあって確実にフレームロッドにかかることが阻止されるものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、中空円筒状の熱交換缶体を備える暖房用ボイラにおいて、燃焼状態の
監視能力を高めることができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に示す図面において、同一の部材または相当する部材には同一の参照符号を
付し、重複した説明を適宜省略する。また、部材のサイズおよび形状は、説明の便宜のた
め、変形または誇張して模式的に表す場合がある。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態に係る暖房用ボイラ100の概略構成図である。
本実施形態に係る暖房用ボイラ100は、温水、不凍液等の熱媒体を加熱し、これを室
内に設置された床暖房パネルやパネルコンベクタ等の放熱器20に循環させて暖房を行う
暖房用ボイラである。
【0020】
図1に示すように、本実施形態に係る暖房用ボイラ100は、燃油を燃焼させ燃焼ガス
を生じさせるポット式燃焼器101と、該燃焼ガスと室内の放熱器20を循環する熱媒体
との熱交換を行う熱交換装置102とを有している。
【0021】
ポット式燃焼器101は、燃料を燃焼させるバーナとしての有底筒状に形成されたポッ
トバーナ1と、該ポットバーナ1に燃油を供給する燃油供給部としての電磁ポンプ11、
供給パイプ12および噴射パイプ13と、燃油の予熱および点火を行う点火ヒータ7と、
ポットバーナ1に空気を供給する燃焼ファン18とを有している。
【0022】
ポットバーナ1は有底円筒状に形成され、その周壁には円形の貫通孔である一次空気孔
2及び二次空気孔3が多数穿孔されている。ポットバーナ1の外周は外筒体5で囲まれ、
両者間に空気室4が形成されている。ポットバーナ1内の中央部には、整炎筒6が固定さ
れており、整炎筒6は、気化ガスと燃焼空気との混合を促進する。また、ポットバーナ1
の底面中央部には、気化アミ8が固定されており、気化アミ8は、耐熱性のステンレス細
線を畳織し毛細管現象を発生するようにしたものである。
【0023】
点火ヒータ7は、棒状のセラミックヒータで構成され、ポットバーナ1の周壁から気化
アミ8の上方に向かって突出している。この点火ヒータ7は、燃油を予熱し気化させる機
能と、気化した燃油を点火する機能とを併せ持っている。噴射パイプ13は、ポットバー
ナ1内に向かって下り傾斜した細径のパイプによって構成され、燃油が供給されると、該
燃油を気化アミ8に向かって噴射する。保護筒14は、噴射パイプ13の周囲を覆うよう
な円筒状に形成されている。保護筒14の一端は外筒体5に固定され、他端はポットバー
ナ1の側壁を貫通し、その内部に露出している。
【0024】
ポット式燃焼器101は、オイルレベラ9を有しており、このオイルレベラ9は、図示
せぬ燃油タンクから燃油が供給されると、その油面を一定レベルに保持する。上蓋10は
、オイルレベラ9の上面を覆っている。電磁ポンプ11は、上蓋10に固定され、オイル
レベラ9内の燃油を、供給パイプ12および噴射パイプ13を介してポットバーナ1内に
供給する。吸引ポンプ15は、上蓋10上に電磁ポンプ11に並設して固定され、電磁ポ
ンプ11と供給パイプ12との間に介挿されている。吸引ポンプ15は、消火時において
消火時間を短縮するために、供給パイプ12および噴射パイプ13に残留した燃油を吸引
しオイルレベラ9に戻す。
【0025】
また、ポット式燃焼器101は、ポットバーナ1の炎を検知するフレームロッド16を
有しており、このフレームロッド16は、燃焼時に燃焼火炎内に位置するように、ポット
バーナ1の周壁に接近して該ポットバーナ1内に垂下されている。フレームロッド16は
、燃焼火炎内に挿入され通電による電圧印加で、ポットバーナ1との間のフレーム電圧を
検出することによって、着火、失火および異常燃焼等の燃焼状態を検知するものである。
フレームロッド16は、電圧が印加される検出ロッド部16a、およびフレームロッド1
6を取り付ける筺体17と検出ロッド部16aとを電気的に絶縁する碍子16bを有して
いる。燃焼ファン18は、空気室4を介し、一次、二次空気孔2,3を通して空気をポッ
トバーナ1内に供給する。
【0026】
熱交換装置102は、ポット式燃焼器101の上方に配置され熱媒体を加熱するための
熱交換缶体31と、該熱交換缶体31の上方に配置され熱媒体を熱交換缶体31による加
熱後にさらに加熱するための熱交換器32とを有している。ここで、熱交換器32は、熱
交換缶体31と直列につながれており、熱交換缶体31に対して熱媒体の流れの下流側に
位置されている。
【0027】
熱交換缶体31は、ポットバーナ1の燃焼ガスが径方向内側を通る内筒33と該内筒3
3の径方向外側に配置される外筒34とを有する中空円筒状の熱交換缶体である。熱交換
缶体31は、鉛直方向に設置されており、ポットバーナ1の燃焼ガスによって加熱される
ようになっている。そして、内筒33と外筒34との間には、熱媒体を受容する空間37
が形成されている。
【0028】
熱交換缶体31には、放熱器20からの熱媒体が流入する流入口35と、放熱器20に
向けて熱媒体が流出する流出口36とが設けられている。流入口35および流出口36は
、熱交換缶体31の外筒34の外周面に形成されている。
【0029】
熱交換缶体31の中央の中空部分には、バッフル38が上方から垂下して設けられてい
る。バッフル38は、ポットバーナ1の燃焼熱によって赤熱して、熱交換缶体31をさら
に良好に加熱することができる。
【0030】
図2は、
図1のA−A線に沿う断面図である。
なお、
図2では、理解を容易にするため、熱交換缶体31、フレームロッド16、およ
びポットバーナ1以外の部材については図示を省略している。
【0031】
図2に示すように、流入口35と流出口36とは、熱交換缶体31の軸心CLを中心と
した円周上の角度位置、すなわち周方向位置が、180度反対となるように設置されてい
る。つまり、流入口35から流入した熱媒体が、
図2の矢印で示すように左右に分かれて
流れ、周方向反対側で合流して流出口36から流出するように構成されている。
【0032】
前記したフレームロッド16は、
図1では説明の都合上流入口35の下方に表示されて
いるが、実際には、
図2に示すように熱交換缶体31の流入口35の直下方とは異なる周
方向位置に設置されている。このことは、熱交換缶体31の軸心CLを中心とした円周方
向において流入口35が存在する角度領域α内に、フレームロッド16が一部であっても
存在しないことをいうものとする。ただし、角度領域αを含む周方向両側±20度の領域
内に、フレームロッド16が一部であっても存在しないことがより望ましい。
【0033】
また、フレームロッド16は、熱交換缶体31の流出口36の直下方とも異なる周方向
位置に設置されている。このことは、熱交換缶体31の軸心CLを中心とした円周方向に
おいて流入口35が存在する角度領域β内に、フレームロッド16が一部であっても存在
しないことをいうものとする。ただし、角度領域βを含む周方向両側±20度の領域内に
、フレームロッド16が一部であっても存在しないことがより望ましい。
【0034】
図1の説明に戻り、熱交換器32は、蛇行して形成された受熱管41と、該受熱管41
の表面に密着して取り付けられたフィン42とを有している。受熱管41の入口は、熱交
換缶体31の流出口36に接続されており、受熱管41の出口は、室内に設置された放熱
器20につながる配管51に、熱媒体の膨張を吸収する膨張タンク53と、熱媒体を循環
させる循環ポンプ54とを介して接続されている。また、放熱器20には配管52が接続
されており、配管52は、熱交換缶体31の流入口35に接続されている。熱交換装置1
02の上部には、排気口43が設けられている。
【0035】
図3〜
図7にはフレームロッド16を結露水の落下の直撃から保護する保護金具55が備えられており、フレームロッド16が熱交換缶体31の円周方向で結露水の落下のない位置に取り付けられているとわいえ全くないとは限らず、万一結露水の落下があった場合にこれを保護するものであり、この保護金具55は、フレームロッド16近傍の筺体17に固定され、該フレームロッド16の固定部分を覆う該フレームロッド16の直径より幅広でR形状に立ち上げられた立ち上げ部56と、フレームロッド16のポットバーナ1内に垂下されている先端部分は翼状に左右広がった拡張部57とで、全体としては平面視でTの字状を呈しており、拡張部57の左右両端部には下方に屈曲した水切り片58が形成されている。
【0036】
次に、前記したように構成された暖房用ボイラ100の作用について説明する。
外部から送られてきた燃油は、オイルレベラ9において油面を一定レベルに保持され、
電磁ポンプ11によってポットバーナ1内に供給される。供給された燃油は、ポットバー
ナ1内で、点火ヒータ7によって点火され、燃焼ファン18によって送られる燃焼用空気
により燃焼を継続する。このとき、フレームロッド16によって、着火、失火および異常
燃焼等の燃焼状態が検知される。
【0037】
そして、燃焼ガスは、熱交換缶体31および熱交換器32において熱媒体と熱交換され
ながら、排気口43を経て屋外へ排出される。また、熱交換によって温められた熱媒体は
、膨張タンク53を経由して、循環ポンプ54によって、室内に設置された放熱器20に
向けて送り出される。
【0038】
ここで、室内に設置された放熱器20から配管52を通って熱交換缶体31へ戻ってく
る熱媒体は比較的低温となるため、この熱交換缶体31によって燃焼ガスが急冷されてし
まい、熱交換缶体31の表面に結露が発生する場合がある。
【0039】
本発明者らは、熱交換缶体31の表面で発生する結露水の量は、熱交換缶体31の流入
口35付近で特に多いことを試験によって見出した。これは、放熱器20から熱交換缶体
31へ戻ってくる熱媒体は熱交換前となる流入口35でより低温となることから、熱交換
缶体31の他の箇所(円筒状部分)よりも結露水が発生しやすくなるためと考えられる。
また、流入口35付近は、熱交換缶体31の他の箇所(円筒状部分)と比べて流路断面積
が小さくなっており、局部的に熱媒体の流速が高くなる。そして、熱媒体の流速の高い箇
所では、熱媒体と熱交換缶体31との熱交換量が増えて熱交換缶体31の温度が低下する
。したがって、流入口35付近は、他の箇所よりも結露水が発生しやすくなると考えられ
る。
【0040】
本実施形態では、フレームロッド16の周方向位置が結露水の特に多い流入口35付近
からずれて設定されているため、熱交換缶体31の流入口35付近で結露水が発生したと
しても、この結露水は、フレームロッド16またはその近辺に落下することなく、直接ポ
ットバーナ1に落下して蒸発する。したがって、結露水によってフレームロッド16の検
出ロッド部16aとフレームロッド16を取り付ける筺体17とが短絡してエラーが生じ
たり、フレームロッド16が結露水の付着および蒸発の繰返しによって劣化して炎の検知
機能が低下したりする事態の発生を抑制できる。
すなわち、本実施形態によれば、中空円筒状の熱交換缶体31を備える暖房用ボイラ1
00において、燃焼状態の監視能力を高めることができる。
【0041】
また、本発明者らは、熱交換缶体31の表面で発生する結露水の量は、熱交換缶体31
の流出口36付近でも比較的多いことを試験によって見出した。これは、流出口36付近
は、流入口35付近と同様に、熱交換缶体31の他の箇所(円筒状部分)と比べて流路断
面積が小さく流速が高くなる結果、熱媒体と熱交換缶体31との熱交換量が増えて熱交換
缶体31の温度が低下することから、他の箇所よりも結露水が発生しやすくなるためと考
えられる。
本実施形態では、フレームロッドの周方向位置が結露水の比較的多い流出口付近からず
れて設定されているため、熱交換缶体の流出口付近で結露水が発生したとしても、この結
露水は、フレームロッドまたはその近辺に落下することなく、直接ポットバーナ1に落下
して蒸発する。したがって、中空円筒状の熱交換缶体31を備える暖房用ボイラ100に
おいて、燃焼状態の監視能力をより高めることができる。
【0042】
また、本実施形態では、フレームロッド16の先端がポットバーナ1の周壁付近に配置
されることから、フレームロッド16は、熱交換缶体31の内筒33の下方に位置するこ
とになる。しかし、フレームロッド16の周方向位置が結露水の多い箇所からずれて設定
されているため、結露水の多い箇所で発生した該結露水が、熱交換缶体31の内筒33の
表面を伝って流下したとしても、フレームロッド16またはその近辺に落下することはな
い。
【0043】
更にこの実施形態では、フレームロッド16を覆う保護金具55が備えられているので、フレームロッド16が熱交換缶体31の円周方向で結露水の落下のない位置に取り付けられているとわいえ全くないとは限らず、万一結露水の落下があった場合にはこの保護金具55がフレームロッド16への結露水の直撃から保護するもので、R形状の立ち上げ部56は落下してきた結露水をスムーズにポットバーナ1ポットバーナ1外に案内するものであり、左右広がった拡張部57では、落下してきた結露水をフレームロッド16から離すように左右に案内し、左右両端部の水切り片58で確実にポットバーナ1に滴下させて蒸発させるものであり、万一結露水の落下があってもフレームロッド16を保護して、フレームロッド16の破損や異常検知を確実に防止するものである。
【0044】
以上、本発明について、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、前記実施形態に記
載した構成に限定されるものではなく、前記実施形態に記載した構成を適宜組み合わせ乃
至選択することを含め、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更すること
ができるものである。また、前記実施形態の構成の一部について、追加、削除、置換をす
ることができる。
【0045】
例えば、前記した実施形態では、床暖房パネル等の放熱器20に循環させて暖房を行う
暖房用ボイラ100が単独で暖房装置として使用される場合について説明したが、これに
限定されるものではない。例えば、本発明は、共通のオイルレベラ9を用い、暖房用ボイ
ラ100と、別個のポットバーナを有するストーブとが共通の筺体内に収容された暖房装
置として使用される場合にも適用可能である。
【0046】
また、前記した実施形態では、熱交換装置102の熱交換器32は、受熱管41とフィ
ン42とを有するタイプの熱交換器であるが、他のタイプの熱交換器であってもよい。