特許第6392682号(P6392682)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6392682
(24)【登録日】2018年8月31日
(45)【発行日】2018年9月19日
(54)【発明の名称】車両用カーテンレール
(51)【国際特許分類】
   B60J 3/00 20060101AFI20180910BHJP
   A47H 1/04 20060101ALI20180910BHJP
【FI】
   B60J3/00 G
   A47H1/04 B
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-27343(P2015-27343)
(22)【出願日】2015年2月16日
(65)【公開番号】特開2016-150596(P2016-150596A)
(43)【公開日】2016年8月22日
【審査請求日】2017年11月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】591162136
【氏名又は名称】サンショウ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】牧野 研二
【審査官】 宮地 将斗
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭51−135018(JP,U)
【文献】 実開平06−074419(JP,U)
【文献】 実開平05−009382(JP,U)
【文献】 特開平09−234155(JP,A)
【文献】 特開平10−043041(JP,A)
【文献】 特開2001−231678(JP,A)
【文献】 特開平10−044768(JP,A)
【文献】 特開2006−240607(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0167326(US,A1)
【文献】 実開昭62−17985(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 3/00
A47H 1/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両内部に設置され、カーテンを吊り下げるためのランナーが摺動自在に取り付けられる車両用カーテンレールであって、
車両内部に取り付けられる複数の取付具と、
これら取付具に取り付けられるレール本体とを具備し、
取付具は、車両内部の上部に固定される第1の取付部およびこの第1の取付部から交差する方向に向けて設けられた第2の取付部を有する取付具本体と、第2の取付部から第1の取付部に沿う方向に突設されレール本体を係合可能な係合部とを有し、
レール本体は、ランナーが摺動自在に取り付けられるレール部と、係合部に係合可能な係合受部とを有する
ことを特徴とする車両用カーテンレール。
【請求項2】
取付具本体は、第1の取付部と第2の取付部とが連続した屈曲形状に形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の車両用カーテンレール。
【請求項3】
レール本体は、レール部がレール本体における側部に位置するように係合受部が係合部に係合され、車両内部の形状に対応するように少なくとも一部がレール部に沿って湾曲している
ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用カーテンレール。
【請求項4】
レール本体は、係合受部が係合部に係合された状態にて、第2の取付部および係合部の下側を被覆する被覆部を有する
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の車両用カーテンレール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両内に設置される車両用カーテンレールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両用カーテンレールとしては、両面テープや接着剤によってレール本体の全長にわたって内装材に接着させる構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、レール本体をビス等の螺子によって内装材に直接固定する構成や、天井やドア枠を構成するピラートリム、ルーフレールトリムおよびボディサイドトリム等の内装材に取付金具を取り付け、この取付金具に押えビス等の螺子によってレール本体を固定する構成(例えば、特許文献1参照。)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−43041号公報
【特許文献2】特開2006−240607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特許文献1のようにレール本体の全長にわたって両面テープや接着剤で接着して車両内部に保持する構成では、レール本体は比較的に長尺な場合が多いため接着作業が容易ではなく、また、両面テープや接着剤による保持力だけでは、設置後にカーテンの重みや衝撃によってレール本体が剥離して外れてしまう可能性がある。
【0006】
また、上述の特許文献2のように螺子によりレール本体を固定する構成では、設置作業において、螺子や工具によってレール本体においてランナーが摺動するレール部を傷付けてしまい、ランナーの摺動性が低下してしまう場合が考えられる。
【0007】
そこで、容易に車両内に設置できるだけでなく、設置後に外れにくく、レール部を傷付けることなく確実に車両内部に設置しやすい車両用カーテンレールが求められていた。
【0008】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、容易かつ確実に設置できる車両用カーテンレールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載された車両用カーテンレールは、車両内部に設置され、カーテンを吊り下げるためのランナーが摺動自在に取り付けられる車両用カーテンレールであって、車両内部に取り付けられる複数の取付具と、これら取付具に取り付けられるレール本体とを具備し、取付具は、車両内部の上部に固定される第1の取付部およびこの第1の取付部から交差する方向に向けて設けられた第2の取付部を有する取付具本体と、第2の取付部から第1の取付部に沿う方向に突設されレール本体を係合可能な係合部とを有し、レール本体は、ランナーが摺動自在に取り付けられるレール部と、係合部に係合可能な係合受部とを有するものである。
【0010】
請求項2に記載された車両用カーテンレールは、請求項1記載の車両用カーテンレールにおいて、取付具本体は、第1の取付部と第2の取付部とが連続した屈曲形状に形成されているものである。
【0011】
請求項3に記載された車両用カーテンレールは、請求項1または2記載の車両用カーテンレールにおいて、レール本体は、レール部がレール本体における側部に位置するように係合受部が係合部に係合され、車両内部の形状に対応するように少なくとも一部がレール部に沿って湾曲しているものである。
【0012】
請求項4に記載された車両用カーテンレールは、請求項1ないし3いずれか一記載の車両用カーテンレールにおいて、レール本体は、係合受部が係合部に係合された状態にて、第2の取付部および係合部の下側を被覆する被覆部を有するものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載された発明によれば、車両内部に固定される複数の取付具と、これら取付具に取り付けられるレール本体とを具備し、車両内部に取付具を取り付けて、取付具の係合部にレール本体の係合受部を係合してレール本体が取り付けられるため、容易かつ確実に設置できる。
【0014】
請求項2に記載されて発明によれば、取付具本体は、第1の取付部と第2の取付部とが連続した屈曲形状に形成されているため、車両内部に取り付けられた取付具に対してレール本体を取り付けやすく、容易に設置できる。
【0015】
請求項3に記載された発明によれば、レール本体は、車両内部の形状に対応するように少なくとも一部がレール部に沿って湾曲しているため、湾曲によってレール部の幅が変化することを防止できる。
【0016】
請求項4に記載された発明によれば、レール本体が被覆部を有するため、車両用カーテンレールが設置された状態にて、第2の取付部および係合部が下側から露出してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施の形態に係る車両用カーテンレールの構成を示す断面図である。
図2】同上車両用カーテンレールを分解した状態を示す斜視図である。
図3】同上車両用カーテンレールにカーテンが取り付けられた状態の車両の運転席を概略的に示す斜視図である。
図4】本発明の車両用カーテンレールの変形例の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態の構成について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
図1において、1は車両用カーテンレールであり、この車両用カーテンレール1は、例えば図2に示すように、トラックや自動車等の車両2における窓3やフロントガラス4を外部から遮る際や、車両2内を仕切る際に使用するカーテン5が取り付けられる。
【0020】
車両用カーテンレール1が設置される車両2内部の上部、すなわち水平面である天井6における窓3の近傍は、上側に位置する天面7と、窓側に位置する側面8とを有する凹状に構成されている。また、天井6は、図示しない車両の車枠に設置された鉄板6aの表面にルーフライニング等の内張り材6bが貼着されており、鉄板6aより内側は空洞となっている。
【0021】
車両用カーテンレール1は、図3に示すように、天井6に任意の間隔を介して固定される複数の取付具11に、例えば合成樹脂性で細長形状のレール本体12が取り付けられて構成される。
【0022】
取付具11は、板状の第1の取付部14の一端部から第1の取付部14に交差する方向である下方へ向けて板状の第2の取付部15が一体に設けられた取付具本体13を有している。
【0023】
この取付具本体13は、第1の取付部14と第2の取付部15とが連続した屈曲形状、すなわち断面視で略L字状に形成されている
また、取付具本体13の内側面、すなわち第2の取付部15における第1の取付部14側面には、レール本体12を係合可能な係合部16が、第1の取付部14に沿う方向に一体に突設されている。
【0024】
第1の取付部14は、貫通孔17を有し、この貫通孔17を介して螺子18で天井6における天面7に固定される。
【0025】
また、第1の取付部14が天面7に固定された状態では、第2の取付部15における第1の取付部14とは反対側の面である外側面が天井6の側面8に当接することにより、天面7に取り付けられた取付具11の螺子18の周方向へのがたつきを防止する。
【0026】
第2の取付部15における第1取付部14側の面である内側面には、2つの係合部16が、内側へ突出するように第1の取付部14に沿う方向に突設されている。
【0027】
また、2つの係合部16は、第2の取付部15において互いに水平方向に離間して配置されている。なお、第2の取付部15における2つ係合部16間の間隙の大きさは、螺子18の頭部の大きさに対応していると、螺子18で第1の取付部14を固定する際に螺子18を操作しやすいので好ましい。
【0028】
係合部16は、図1に示すように取付具11が天井6に固定された状態で、上方へ突出したフック部21を有する係合爪部22と、下方へ突出したフック部23を有する係合爪部24とを有している。なお、これらフック部21,23は、先端へ向かって細いテーパ状に形成されている。
【0029】
係合爪部22,24間には、フック部21とフック部23とが接近するように弾性変形可能な係合保持部25が設けられている。
【0030】
レール本体12は、カーテン5を吊り下げるためのランナー26を取付可能なレール部27と、レール本体12においてレール部27の反対側に位置し、係合部16に係合可能な係合受部28とを有している。
【0031】
そして、レール部27がレール本体12において第2の取付部15とは反対側である側部に位置した、いわゆる横向きになるように、係合受部28と係合部16とが係合される。
【0032】
また、各係合部16に係合受部28が係合されてレール本体12が取付具11に取り付けられた状態では、レール本体12は、第1の取付部14の下方に配置され、かつ、第2の取付部15の内側、すなわち第1の取付部14側に配置される。
【0033】
レール部27は、板状の背面部31の一端部である上端部に板状の上側面部32が一体に接続され、背面部31の他端部である下端部に板状の下側面部33が一体に接続されている。
【0034】
また、上側面部32の先端部には下方へ突出する突出部34が一体に接続され、下側面部33の先端部には上方へ突出する突出部35が一体に接続されている。
【0035】
これら突出部34の先端部と突出部35の先端部とは離間しており、レール部27は、背面部31から突出部34,35側へ向かって開放された凹状の構成である。なお、レール本体12が取付具11に取り付けられた状態では、凹状のレール部27が横向きになって背面部31から水平方向に開放された状態となる。
【0036】
そして、レール部27における凹状の内部空間36にランナー26の凸状の接続部37が摺動可能に接続される。
【0037】
係合受部28は、背面部31の上端部から上側面部32と同一平面上に一体に設けられた上側係合受部41と、背面部31の下端部から下側面部33と同一平面上に一体に設けられた下側係合受部42とを有している。
【0038】
上側係合受部41は、先端部から下方へ突出したフック部43を有し、下側係合受部42は、先端部から上方へ突出したフック部44を有している。なお、これらフック部43,44は、先端へ向かって細いテーパ状に形成されている。
【0039】
そして、フック部21とフック部43とが引っ掛かるように係合され、フック部23とフック部44とが引っ掛かるように係合されることで、係合部16と係合受部28とが係合される。
【0040】
また、フック部44の先端には、背面部31とは反対側へ突出し下側係合受部28と同一平面上に配置された被覆部45が一体に設けられている。
【0041】
この被覆部45は、係合部16と係合受部28とが係合してレール本体12が取付具11に取り付けられた状態にて、先端が天井6の側面8に接触し、第2の取付部15および係合部16の下側を被覆する。
【0042】
ここで、例えば図2に示すように、窓3からフロントガラス4にわたって一体の車両用カーテンレール1を設置する際や、車両2内を仕切るために凹凸を有する天井6に車両用カーテンレール1を設置する際には、レール本体12を湾曲させて、窓3およびフロントガラス4の配置や天井6の形状等にできるだけ追従した構成が好ましい。
【0043】
そこで、レール本体12を湾曲させる際には、レール部27に沿ってレール本体12を湾曲させる。すなわち、湾曲によってレール部27の幅である突出部34と突出部35との間隔が狭くならないように、レール部27が湾曲面となるように湾曲させる。
【0044】
次に、上記一実施の形態の作用等を説明する。
【0045】
車両用カーテンレール1を取り付ける際には、まず、車両2内部の天井6における所定位置に、任意の間隔を介して複数の取付具11を螺子18により固定する。
【0046】
取付具11を螺子18で固定する際には、第1の取付部14を天井6の天面7に沿って配置しかつ第2の取付部15を天井6の側面8に沿って配置して、取付具本体13を天井6における凹形状に対応するように配設した状態で、貫通孔17を介して螺子18を鉄板6aにねじ込む。
【0047】
このように天井6に固定された取付具11の係合部16に、レール本体12の係合受部28を係合する。
【0048】
係合部16と係合受部28とを係合する際には、係合受部28のフック部43を係合部16のフック部21に引っ掛けるように係合し、次いで、フック部44を係合爪部24の基端側へ押し込むようにして、フック部21とフック部22とが接近するように係合保持部25を弾性変形させて、フック部44とフック部23とを係合する。
【0049】
フック部23とフック部44とが係合すると、係合保持部25の復元力によりフック部21とフック部23とが離間して、係合部16と係合受部28とが係合した状態が保持される。
【0050】
また、係合部16と係合受部28とが係合した状態では、被覆部45が、天井6の側面8に接触して第2の取付部15および係合部16の下側を被覆する。
【0051】
同様にレール本体12を他の取付具11に順に固定することにより、車両用カーテンレール1が車両2内部に設置される。
【0052】
そして、上記車両用カーテンレールによれば、車両2内部に固定される複数の取付具11と、レール本体12とが、係合部16と係合受部28とを係合することにより固定されるため、レール本体12の全長にわたって固定する必要がなく、予め天井6の所定位置に任意の間隔で複数の取付具11を設置した後に、これら取付具11の係合部16に、レール本体12の係合受部28を嵌め込むように固定するだけで、容易に設置できる。
【0053】
また、取付具11自体は、螺子18により天井6の鉄板6aに固定されるため、例えば両面テープや接着剤による固定に比べて、レール本体12の保持力を向上して確実に設置でき、設置後に不意に外れてしまうことを防止できる。
【0054】
さらに、レール本体12は取付具11に対して螺子で固定されないため、レール本体12を取付具11に取り付ける際に螺子や工具を用いる必要がなく、レール部27を傷付けずに確実に設置でき、レール部27における傷によるランナー26の摺動性の低下を防止できる。
【0055】
また、レール本体12は、取付具11に取り付けられた状態において第1の取付部14の下方で第2の取付部15の内側に位置するため、取付具11にレール本体12が取り付けられた状態の車両用カーテンレール1をコンパクトに構成でき、設置スペースを省スペース化できる。
【0056】
係合部16は、係合爪部22と係合爪部24との間に弾性変形可能な係合保持部25が設けられているため、係合部16と係合受部28とを係合させる際には、フック部23をフック部21側へ接近させるように係合保持部25を弾性変形させて容易に係合できるとともに、係合した状態では、係合保持部25が復元してフック部21とフック部23とが離間した状態を保持でき係合力を向上できる。
【0057】
フック部21,23、43,44は、先端へ向かって細いテーパ状に形成されているため、係合部16と係合受部28とを係合させるために、例えばフック部21とフック部43とを係合させた状態で、フック部44を係合爪部24の基端側へ押し込んでフック部23とフック部44とを係合させる際に、フック部44とフック部23とが互いのテーパ面をスライドするようにフック部44を押し込みやすく容易に係合できるとともに、係合した後には、フック部21とフック部43とが強固に引っ掛かり、フック部23とフック部44とが強固に引っ掛かるため、係合力を向上できる。
【0058】
レール本体12は、車両2内部の形状に対応するように少なくとも一部がレール部27に沿って湾曲することにより、湾曲によってレール部27の幅、すなわち上側面部32と下側面部33との距離が変化することを防止できる。なお、例えば、レール本体12を上側面部32および下側面部33に沿って湾曲させると、湾曲によってレール部27の幅が狭くなってしまい、レール部27に沿ってランナー26摺動しにくくなってしまう。
【0059】
取付具本体13は、第1の取付部14と第2の取付部15とが連続した屈曲形状である断面視で略L字状に形成されていることにより、取付具本体13が天井6における取付具11の取付位置が凹状であっても、その凹形状に対応して取り付けやすいとともに、取付状態が安定するため、車両2内部に取り付けられた取付具11に対してレール本体12を取り付けやすく、車両用カーテンレール1を容易に設置できる。
【0060】
また、レール本体12が断面視略L字状の取付具本体13を介して取り付けられることにより、レール部27が横向きになるようにレール本体12を取り付けることで気、例えば窓3の上部の円弧状に形成された天井6の形状や、窓3およびフロントガラス4の形状等に対応させるためにレール本体12をレール部27に沿って湾曲できる。そのため、レール本体12の湾曲によってレール部27の幅が狭くならず、ランナー26の摺動性を確保できるとともに、天井6の形状に対するレール本体12の追従性を向上でき、カーテン5を閉めた際の遮蔽性を向上できる。
【0061】
レール本体12は、被覆部45を有するため、車両用カーテンレール1が設置された状態にて、第2の取付部15および係合部16の下側が露出してしまうことを防止できる。そのため、天井6と車両用カーテンレール1との外観上の一体性を向上できるとともに、第2の取付部15と内張り材6bとの間にごみ等が入り込んで天井6に対する取付具11の固定力が低下することを防止できる。
【0062】
なお、上記一実施の形態では、天面7と側面8とを有する天井6の凹状の部分に車両用カーテンレール1が設置される構成としたが、このような構成には限定されず、車両用カーテンレール1は、車両2内部であれば適宜設置可能である。
【0063】
取付具11は、取付具本体13が断面視で略L字状の構成としたが、このような構成には限定されず、第1の取付部14から交差する方向に向けて第2の取付部15が設けられ、第2の取付部15から第1の取付部14に沿う方向に係合部16が突設された構成であれば、取付具本体13の形状は適宜選択できる。
【0064】
レール本体12は、一部が湾曲した構成としたが、このような構成には限定されずレール本体12が湾曲していない構成にしてもよい。
【0065】
また、レール本体12は、レール部27と係合受部28とが互いに反対側に配置され、レール本体12が取付具11に取り付けられた状態にて、レール部27がレール本体12における側部に配置された横向きの構成としたが、このような構成には限定されず、例えばレール本体12が取付具11に取り付けられた状態にて、レール部27がレール本体12の下部に配置された、いわゆる下向きの構成等にしてもよい。
【0066】
車両用カーテンレール1は、レール部27が凹状でランナー26の接続部37が凸状である構成としたが、このような構成には限定されず、レール部27に沿ってランナー26が摺動可能な構成であればよい。
【0067】
すなわち、例えば図4に示す変形例のように、ランナー51の接続部52が凹状で、レール部53が凸状である構成にしてもよい。
【0068】
この図4に示す変形例のような構成にすることにより、上記一実施の形態におけるレール部27に比べてレール部53を単純な構成にできるため、レール本体12を湾曲させやすいとともに、凹状のレール部12には内部空間36にゴミ等が入り込んでランナー26の摺動が阻害されてしまう可能性があるが、凸状のレール部53にはゴミ等が入り込むことがない。
【符号の説明】
【0069】
1 車両用カーテンレール
2 車両
5 カーテン
11 取付具
12 レール本体
13 取付具本体
14 第1の取付部
15 第2の取付部
16 係合部
26 ランナー
27 レール部
28 係合受部
45 被覆部
51 ランナー
53 レール部
図1
図2
図3
図4