(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6392751
(24)【登録日】2018年8月31日
(45)【発行日】2018年9月19日
(54)【発明の名称】内燃機関用の直接タイミングシステム
(51)【国際特許分類】
F01L 9/02 20060101AFI20180910BHJP
F01L 9/04 20060101ALI20180910BHJP
【FI】
F01L9/02 A
F01L9/04 Z
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-516384(P2015-516384)
(86)(22)【出願日】2013年6月17日
(65)【公表番号】特表2015-519510(P2015-519510A)
(43)【公表日】2015年7月9日
(86)【国際出願番号】BE2013000029
(87)【国際公開番号】WO2013188932
(87)【国際公開日】20131227
【審査請求日】2016年6月9日
(31)【優先権主張番号】2012/403
(32)【優先日】2012年6月18日
(33)【優先権主張国】BE
(73)【特許権者】
【識別番号】514319711
【氏名又は名称】ブック,フランソワ
【氏名又は名称原語表記】BOECK,Francois
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ブック,フランソワ
(72)【発明者】
【氏名】サンティアゴ ムニョス,アルフォンソ
【審査官】
首藤 崇聡
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第02635544(US,A)
【文献】
特表2011−522162(JP,A)
【文献】
特開昭63−001706(JP,A)
【文献】
実開平06−014414(JP,U)
【文献】
特表2002−525479(JP,A)
【文献】
特開2000−257455(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01L 9/02 − 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クランクシャフトに取り付けられかつ前記クランクシャフトと一体となった機械システムによって前記クランクシャフト(2)の運動を直接参照してシリンダのタイミングを付与するタイミングシステムを特徴とする任意の内燃機関に適用可能な直接タイミングシステムであって、前記直接タイミングシステムが、ロータケーシング(4)に収容されたロータ(1)を含んでおり、
前記ロータ(1)が、伝達チューブ、弁プッシャ及びロータプッシャによってシリンダ弁(3)に接続され、前記ロータが、エンジンタイミングを前記シリンダ弁に伝達するために前記クランクシャフトの回転運動を利用し、前記機械システムが、調整座金(7B)が設けられ油圧なしに機械的な伝達機構のみを用いる情報及び力伝達チューブ(7A)とロータプッシャ(5)とストリップ(8)に固定された弁プッシャ(6)とを備え、前記ロータがねじ型の調整ガイド(1C)を有しかつ潤滑ポンプとしても働き、前記直接タイミングシステムが位置合わせ部(4C)によって、間接伝達システムに連結することが可能であることを特徴とする、直接タイミングシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の任意の内燃機関に適用可能な直接タイミングシステムにおいて、機械的情報伝達システムが油圧を使用せず、
前記クランクシャフト(2)に一体化しかつ連結された配置によって前記シリンダのタイミングを伝達するために前記クランクシャフト(2)を使用し、前記配置が、伝達チューブ、弁プッシャ及びロータプッシャによって前記弁(3)に接続された前記クランクシャフト(2)に直接締結され且つ一体化したロータ(1)であり、前記ロータが、前記エンジンタイミングを前記弁(3)に伝達するために前記クランクシャフト(2)の回転運動を利用し、前記システムにおいて、前記クランクシャフト(2)の各々の4分の1回転が、前記ロータ(1)、前記伝達チューブ(7A)、前記ロータプッシャ(5)及び前記弁プッシャ(6)を介して1つのシリンダの1つの吸気弁及び別のシリンダの1つの排気弁を開放し、これにより、1つの吸気弁及び1つの排気弁が、前記ロータ(1)が直接取り付けられる前記クランクシャフト(2)の固有運動によってシリンダのタイミングを調整することを特徴とする、直接タイミングシステム。
【請求項3】
請求項1に記載の任意の内燃機関に適用可能な直接タイミングシステムにおいて、前記直接タイミングシステムが、ロータ(1)を含んでおり、
前記ロータ(1)が、前記弁を開閉する機構を作動し、前記ロータが、4つの貫通ボルト(2A)によって前記クランクシャフト(2)に直接固定された機構から成り、前記機構が、前記ピストンの運動が前記エンジンタイミング(吸入、圧縮、動力、排気)に対する前記シリンダ弁(3)の開放を参照して計時される2つの重ね合わせたカム(1A、1B)の端部において曲げられる前記重ね合わせたカム(1A、1B)から構成され、前記2つのカム(1A、1B)の接触部分が減摩材から成り、前記ロータがねじ型の調整ガイド(1C)を有し、前記ロータ(1)がまた、前記ロータの運動によって前記ロータと前記ロータプランジャ(5)との間の接触領域にオイルを分布させる潤滑ポンプとして働き、前記ロータがロータケーシングに収容され、前記ロータケーシングが前記ロータプランジャを収容し、前記位置合わせ部が前記ロータケーシングに取り付けられることを特徴とする、直接タイミングシステム。
【請求項4】
請求項1に記載の任意の内燃機関に適用可能な直接タイミングシステムにおいて、油圧を使用しない前記機械的情報伝達システムが、伝達チューブ(7)を含んでおり、
伝達チューブ(7)が可撓性チューブ(7A)及び調整座金(7B)から成り、同一の型式の8つのチューブがあり、各々のチューブが弁プッシャ(6)の弁をロータプッシャ(5)に接続し、前記伝達チューブに、ボール(7C)、又はボール(7C)と弾丸状の部材(7D)とが充填されることを特徴とする、直接タイミングシステム。
【請求項5】
請求項1に記載の任意の内燃機関に適用可能な直接タイミングシステムにおいて、前記機械システムがプッシャ及び情報伝達システムを含んでおり、可撓性又は剛性のチューブ(7)、ボールプッシャを特徴とし、
前記チューブに、オイル、及び前記チューブの内径に対応する直径を有するボール(7C)が充填され、弾丸プッシャを含み、前記チューブに、オイル、弾丸形状の部材(7D)及び前記伝達チューブの内径に対応する直径を有するボール(7C)が充填され、単に機械的であって油圧を使用しない押圧が2つの効果を有し、すなわち、前記押圧が、前記チューブ(7A)を充填する物の運動によって情報、さらには力を前記チューブ(7A)の長手方向に沿って双方向に伝達することができ、請求項1に記載のシステムにおいて、情報が前記ロータ(1)によって前記シリンダに伝達され、前記力が弁プッシャ(6)を介して前記シリンダ弁(3)を実際に開放することを特徴とする、直接タイミングシステム。
【請求項6】
請求項1に記載の任意の内燃機関に適用可能な直接タイミングシステムにおいて、前記機械システムがロータプッシャ及び弁プッシャを含んでおり、
前記ロータプッシャ(5)が、ピストン(5A)、プッシャ(5B)、ばね(5C)、2つの座金(5D)、及び2つのピストンリング(5F)が収納される2つの空洞(5E)を備え、前記プッシャ(5B)のピストンの接触部分が減摩材から製造され、前記ロータプッシャ(5B)が、前記ロータの運動によって押圧されて、情報伝達の前記機械システム、すなわち前記伝達チューブ(7)で押圧を与え、前記弁プッシャ(6)が前記ロータプッシャ(5)と同じであり、前記プッシャ(6A)の頭部の形状が異なるのみであり、前記プッシャ(6A)の前記接触部分が減摩材から製造され、前記弁プッシャ(6)が、前記エンジンタイミングを生成するために前記弁(3)の開閉運動を生成することを特徴とする、直接タイミングシステム。
【請求項7】
請求項1に記載の任意の内燃機関に適用可能な直接タイミングシステムにおいて、前記直接タイミングシステムが、位置合わせ部(4C)を含んでおり、
前記直接タイミングシステムが、前記クランクシャフト(2)から離れて位置するよう前記間接伝達システムを取り付けるために使用される位置合わせ部(4C)によって間接伝達システムに連結され得ることを特徴とする、直接タイミングシステム。
【請求項8】
請求項1に記載の任意の内燃機関に適用可能な直接タイミングシステムにおいて、前記直接タイミングシステムが、前記弁プッシャ(6)が収納される空洞(8A)を有しシリンダヘッドに締結されるストリップ(8)を有する、直接タイミングシステム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシステムを使用することを特徴とする任意のエンジン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、すべての型式の内燃機関のタイミングシステムを単純化することによってより効率的に燃料を使用するエンジンシステムである。本システムは、カムシャフト又はタペット、伝達ホイールも、又は伝達チェーン、ギヤも、デスモドロミックタイミングも、中間機械的軸受又はベルトタイミングも必要としない。本システムは、より高い効率を有するより軽量のエンジンを可能にする。本システムは、現在、内燃機関に存在する従来のタイミング伝達システムを排除する。本発明の主題である油圧式直接タイミングシステム(又は以下に記載した他の2つの型式)は、最小の抵抗及び最小の伝達を有する。
【0002】
本システムは、クランクシャフトの運動を利用して、エンジンタイミングを提供する情報システムと考えることが可能である。これは、様々な型式の装置、特に、ケーシングに収容され、型式に応じて、クランクシャフトの運動によってプランジャを作動するか又は電気センサを誘発する当該クランクシャフトに取り付けられかつ結合されたロータ装置のお蔭であり、電気センサは、それらのタイミングをピストン弁に伝達する。
【0003】
現在のエンジンと比較して、本システムは、性能の改良、すなわち、より少ないシリンダで加速度の増大及び燃料消費の低減の達成を可能にする。本システムと同一の作業量を生成するために必要な燃料量は、はるかに小さい。
【0004】
問題及び技術分野:内燃機関のタイミング。
現在の内燃機関は、比較的複雑、高価な及び嵩高なタイミングシステム、例えばカムシャフト、タペット、伝達ホイール、伝達チェーン、ギヤ、デスモドロミックタイミング、中間機械的軸受、ベルトタイミングを必要とする。
【0005】
現在の最新技術に対する直接タイミングシステムの利点。
エンジンは、スタータモータのより少ない回転により始動する。エンジンは、現在のエンジンよりも迅速に始動する。これにより、バッテリ、電気の節減が可能になる。これにより、より小さくかつより強力でないバッテリの使用が可能になり、エンジン始動時の電気消費の低減が達成される。ピストンは、カムシャフトは本システムに存在しないのでカムシャフトを駆動する必要がなく、これにより摩擦の発生は少なくなり、機構の数が低減され、機構はより自由となる。エンジンは、既存のシステムよりも大きな動力(馬力)を生成する。エンジンは、より少ない伝達可動部品を有する。伝達の低減により、タイミングはより速くなる。吸入、圧縮、動力、排気サイクルはより速い。このことは、燃料消費の観点の節減を意味する。直接タイミングシステムが油圧回路の故障を受ける場合、弁は弁ばねによって自動的に閉じられ、対応するサイクルから弁を排除する。本システムは3気筒で動作することができる。故障の位置は、パイプ内の液体損失を受けることが自明であろう。修理には、エンジンの再チューニングは必要ないであろう。
【0006】
シリンダヘッドの利点。
本システムは、現存するエンジンと比較してより低い位置にシリンダヘッドを配置することを可能にする。シリンダヘッドがより低いので、冷却液はより高い圧力で入ることができ、これにより冷却の改良がもたらされる。シリンダヘッドのより低い位置は、シリンダヘッドの損傷をより困難にする。本システムは、より小さい弁及びばねの使用を可能にする。これにより、シリンダヘッド、ばね及び弁の構造内の材料の節減が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】1 請求の範囲のカッコ内の番号及び参照記号は、図中の囲まれた参照記号に戻って参照される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本システムの構成要素
直接タイミング構成要素
ロータ(1)
ロータ(1)は弁を開閉する機構を作動する。ロータは、4つの貫通ボルト(2A)によってクランクシャフト(2)に直接固定された機構から成る。前記機構は、ピストンの運動がエンジンタイミング(吸入、圧縮、動力、排気)に対するシリンダヘッド弁(3)の開放を参照して計時される2つの重ね合わせたカム(1A、1B)の端部において曲げられる当該の重ね合わせたカム(1A、1B)から構成される。2つのカム(1A、1B)の接触部分は減摩材から成る。ロータはねじ型の調整ガイド(1C)を有する。ロータ(1)はまた、ロータの運動によってロータとロータプランジャ(5)との間の接触領域にオイルを分布させる潤滑ポンプとして働く。
【0009】
ロータケーシング(4)
ロータケーシングは、2つの密封されたカバー、すなわち前部カバー(4A)と、ロータ(1)が収納される後部カバー(4B)とから構成されたケーシング(4)それ自体から成る。位置合わせ部(4C)は、4つの4F型のねじ(4F)と、2つの密封されたカバー(4Aと4B)をロータ(4)の周りに接合する16のねじ(4D)とによって前部カバー(4A)に取り付けられる。4つのねじ(4E)が、ロータケーシング(4)をエンジンブロックに保持する。2つのねじ(4F)は、オイルを満たすために、またオイルを充填しかつ排出するために使用される。2つの密封シール(4Gと4H)は、それぞれ、前部カバー(4A)及び後部カバー(4B)をロータケーシング(4)に接合する。位置合わせシール(4I)は、位置合わせ部(4C)をロータのケーシング(4)に接合する。オイルシール(4J)は、密封された後部カバー(4B)に位置する。前記ケーシング(4)は8つのプランジャ(5)を収容する。プランジャは、クランクシャフトに接続されたロータによって押圧されて、伝達パイプ(7)を介してシリンダヘッド弁(3)に運動を伝達する。ロータケーシング(4)には、その体積の約15%〜25%の量が充填される。位置合わせ部(4C)は、オイルポンプ及び間接伝達システム(ウォータポンプ、オルタネータ、空調装置、パワーステアリング、サーボモータ)を取り付けるために使用される。
【0010】
ロータプランジャ(5)
プランジャは、ピストン(5A)、プランジャ(5B)、ばね(5C)、2つの座金(5D)、及び2つのピストンリング(5F)が収納される2つの空洞(5E)を備える。プランジャ(5B)のピストンの接触部分は減摩材から製造される。
【0011】
弁プランジャ(6)
弁プランジャはロータプランジャと同じであり、プランジャ(6A)の頭部の形状が異なるのみである。プランジャ(6A)の接触部分は減摩材から製造される。
【0012】
伝達パイプ(7)
伝達パイプは、可撓性チューブ(7A)及び調整座金(7B)から成る。同一の型式の8つのパイプがあり、各々のパイプは、弁プランジャ(6)の弁をロータプランジャ(5)に接続する。伝達パイプにはオイルが充填される。
【0013】
パイプは、次の3つの異なるプランジャシステムを使用することが可能である。
【0014】
1.油圧プランジャ:パイプにはオイルのみが充填される。
【0015】
2.ボールプランジャ:パイプには、オイル、及びパイプの内径に対応する直径を有するボール(7C)が充填される。
【0016】
3.弾丸プランジャ:パイプには、オイル、弾丸形状の部材(7D)及びパイプの内径に対応する直径を有するボール(7C)が充填される。
【0017】
ストリップ(8)
ストリップは、弁プランジャ(6)が収納される8つの空洞(8A)から構成され、空洞の各々は、2つのねじ(6B)によって16の穴(8B)を含むストリップ(8)に取り付けられる。ストリップ(8)は、それをシリンダヘッドに締結する6つのねじ(8C)によって固定される。ストリップは、弁プランジャ(6)を潤滑する機能を有する潤滑システム(8D)によって貫通される。
【0018】
油圧式直接タイミングシステムのチューニング
現在のエンジンは、油圧式直接タイミングシステムに保持される次の順序で概ねチューニングされる。
【0019】
ピストン順序(図面に図示せず):1、3、4、2。
【0020】
我々は、同一の順序で弁を開放することによって同一の点火順序を使用する。
【0021】
油圧式直接タイミングサイクル
弁を開放するサイクルはロータによって規定される。サイクルは、従来の4行程エンジンのサイクルと同じである。クランクシャフトの第1の4分の1回転(0〜90°)において、2つの弁、すなわち、ピストン1の吸気弁及びピストン3の排気弁がシリンダヘッドで開放する。クランクシャフトの第2の4分の1回転(90〜180°)において、2つの弁、すなわち、ピストン3の吸気弁及びピストン4の排気弁がシリンダヘッドで開放する。クランクシャフトの第3の4分の1回転(180〜270°)において、2つの弁、すなわち、ピストン4の吸気弁及びピストン2の排気弁がシリンダヘッドで開放する。クランクシャフトの第4の4分の1回転(270〜360°)において、2つの弁、すなわち、ピストン2の吸気弁及びピストン1の排気弁がシリンダヘッドで開放する。これによりサイクルが完了する。
【0022】
適合
直接タイミングシステムは、従来の間接伝達システム、例えばオルタネータ、ウォータポンプ、空調装置、パワーステアリング、サーボモータ及びオイルサンプに連結されるように設計される。直接タイミングシステムに連結されたオイルポンプは、クランクシャフトから離れて位置する。これにより、クランクケースのサイズを低減することが可能であり、オイルポンプはクランクケースから離れて位置する。
【0023】
電気式直接タイミングシステム
電気ロータシステムは次の観点で異なる。
【0024】
8つのシリンダヘッド弁に対応する8つの電気センサが、ロータケーシングに配置される。
【0025】
電気システムでは、8つのシリンダヘッド弁は電磁弁である。
【0026】
8つの電気センサは、ロータプランジャに取って代わる。
【0027】
この電気システムでは、ロータは、その接触面に、装置がセンサから所定距離にあるときにセンサによって検出することができる装置を含む。
【0028】
センサは、中央ユニット(コンピュータ、電子システム等であることができる)に接続され、中央ユニットは、センサによって送られた情報を集中することによってロータの位置を決定し、結果として電磁シリンダヘッド弁の開放をリアルタイムで命令し、電磁シリンダヘッド弁も中央ユニットに接続される。
【0029】
前文:現在の内燃機関は、様々な複合タイミングシステム、すなわち、カムシャフト、タペット、伝達ホイール、伝達チェーン、ギヤ、デスモドロミックタイミング、中間機械的軸受、ベルトタイミングを使用し、請求対象のシステムは、上に引用した構成要素のいずれも必要としない。