特許第6392981号(P6392981)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 華為技術有限公司の特許一覧

特許6392981タイマの長さを調整するための方法、及び基地局
<>
  • 特許6392981-タイマの長さを調整するための方法、及び基地局 図000002
  • 特許6392981-タイマの長さを調整するための方法、及び基地局 図000003
  • 特許6392981-タイマの長さを調整するための方法、及び基地局 図000004
  • 特許6392981-タイマの長さを調整するための方法、及び基地局 図000005
  • 特許6392981-タイマの長さを調整するための方法、及び基地局 図000006
  • 特許6392981-タイマの長さを調整するための方法、及び基地局 図000007
  • 特許6392981-タイマの長さを調整するための方法、及び基地局 図000008
  • 特許6392981-タイマの長さを調整するための方法、及び基地局 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6392981
(24)【登録日】2018年8月31日
(45)【発行日】2018年9月19日
(54)【発明の名称】タイマの長さを調整するための方法、及び基地局
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/10 20090101AFI20180910BHJP
【FI】
   H04W28/10
【請求項の数】15
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-515743(P2017-515743)
(86)(22)【出願日】2015年5月4日
(65)【公表番号】特表2017-528090(P2017-528090A)
(43)【公表日】2017年9月21日
(86)【国際出願番号】CN2015078186
(87)【国際公開番号】WO2016045387
(87)【国際公開日】20160331
【審査請求日】2017年3月21日
(31)【優先権主張番号】201410494766.X
(32)【優先日】2014年9月24日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】▲イエン▼ ▲海▼▲東▼
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0164587(US,A1)
【文献】 特開2011−211413(JP,A)
【文献】 特開2005−94429(JP,A)
【文献】 特開2004−253934(JP,A)
【文献】 Technical Specification Group Radio Access Network; RLC protocol specification[online],3GPP TSG−RAN WG2#23 3GPP TSG-RAN WG2#23 R2-011794,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_23/Docs/Zips/R2-011794.zip>,2001年 6月,P.35-37
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局であって、
無線リンク制御(RLC)タイマがタイムアウト状態にある場合に、セル内のアクセスしているユーザ装置(UE)の数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出するように構成される第1の検出ユニットと、
前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えている場合に、前記RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やすように構成される第1の調整ユニットとを備える、基地局。
【請求項2】
当該基地局が、
前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えていない場合に、前記RLCタイマの前記長さが初期長さであるかどうかを検出するように構成される第2の検出ユニットと、
前記RLCタイマの前記長さが前記初期長さではない場合に、前記RLCタイマの前記長さを前記RLCタイマの前記初期長さに設定するように構成される第2の調整ユニットとを更に備える、請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
前記RLCタイマが、当該基地局側のポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマが、当該基地局側の状態報告禁止タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマが、UE側のポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマが、前記UE側の状態報告禁止タイマである、請求項1又は請求項2に記載の基地局。
【請求項4】
前記RLCタイマが、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマが、当該基地局側の前記状態報告禁止タイマである場合に、当該基地局が、
当該基地局側の前記ポーリング再送タイマがタイムアウト状態にあるかどうかを検出するか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの長さがアップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いかどうかを検出するように構成される第3の検出ユニットを更に備え、もし当該基地局側の前記ポーリング再送タイマが前記タイムアウト状態にあるか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記アップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いならば、前記第1の検出ユニットが、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出する、請求項3に記載の基地局。
【請求項5】
前記第1の調整ユニットが、
前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えている場合に、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの長さが最大調整しきい値に達しているかどうかを検出するか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達しているかどうかを検出するように構成される検出サブユニットと、
当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達していないか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達していない場合に、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さを第1の事前設定された増分だけ増やすか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さを第2の事前設定された増分だけ増やすように構成される調整サブユニットとを備える、請求項4に記載の基地局。
【請求項6】
当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記第1の事前設定された増分だけ増やされた後に獲得された長さが前記最大調整しきい値を超えないとともに、当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記第2の事前設定された増分だけ増やされた後に獲得された長さが前記最大調整しきい値を超えない、請求項5に記載の基地局。
【請求項7】
当該基地局が、
前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えていない場合に、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの長さが初期長さであるかどうかを検出するか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが初期長さであるかどうかを検出するように構成される第4の検出ユニットと、
当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記初期長さではないか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記初期長さではない場合に、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さを前記ポーリング再送タイマの前記初期長さに設定するか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さを前記状態報告禁止タイマの前記初期長さに設定するように構成される第3の調整ユニットとを更に備える、請求項4に記載の基地局。
【請求項8】
タイマの長さを調整するための方法であって、
無線リンク制御(RLC)タイマがタイムアウト状態にある場合に、セル内のアクセスしているユーザ装置(UE)の数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出するステップと、
前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えている場合に、前記RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やすステップとを含む、方法。
【請求項9】
当該方法が、
前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えていない場合に、前記RLCタイマの前記長さが初期長さであるかどうかを検出するステップと、
前記RLCタイマの前記長さが前記初期長さではない場合に、前記RLCタイマの前記長さを前記RLCタイマの前記初期長さに設定するステップとを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記RLCタイマが、基地局側のポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマが、前記基地局側の状態報告禁止タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマが、UE側のポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマが、前記UE側の状態報告禁止タイマである、請求項8又は請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記RLCタイマが、前記基地局側の前記ポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマが、前記基地局側の前記状態報告禁止タイマである場合に、当該方法が、
前記基地局側の前記ポーリング再送タイマがタイムアウト状態にあるかどうかを検出するか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの長さがアップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いかどうかを検出するステップと、
もし前記基地局側の前記ポーリング再送タイマが前記タイムアウト状態にあるか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記アップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いならば、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出するステップとを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えている場合に、無線リンク制御(RLC)タイマの長さを事前設定された増分だけ増やす前記ステップが、
前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えている場合に、前記基地局側の前記ポーリング再送タイマの長さが最大調整しきい値に達しているかどうかを検出するか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達しているかどうかを検出するステップと、
もし前記基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達していないか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達していないならば、前記基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さを第1の事前設定された増分だけ増やすか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さを第2の事前設定された増分だけ増やすステップとを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記第1の事前設定された増分だけ増やされた後に獲得された長さが前記最大調整しきい値を超えないとともに、前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記第2の事前設定された増分だけ増やされた後に獲得された長さが前記最大調整しきい値を超えない、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
当該方法が、
前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えていない場合に、前記基地局側の前記ポーリング再送タイマの長さが初期長さであるかどうかを検出するか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが初期長さであるかどうかを検出するステップと、
もし前記基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記初期長さではないか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記初期長さではないならば、前記基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さを前記ポーリング再送タイマの前記初期長さに設定するか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さを前記状態報告禁止タイマの前記初期長さに設定するステップとを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
コンピュータに請求項8から請求項14のいずれかに記載の方法を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2014年9月24日に中国特許庁に出願され、“タイマの長さを調整するための方法、及び基地局”と表題が付けられた中国特許出願第201410494766.X号に対する優先権を主張するとともに、それはその全体における参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
技術分野
本発明の実施例は、通信技術の分野に関し、特に、タイマの長さを調整するための方法、及び基地局に関する。
【背景技術】
【0003】
ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システムのアクノリッジモードにおける無線リンク制御(Radio Link Control、RLC)タイマの関連パラメータは、基本的なプロトコルで定義されたパラメータである。これらのパラメータは、LTE基盤ネットワークの必須のパラメータである。これらのパラメータが適切に設定されるとともに、ネットワーク内のトラフィック状態に対してより良く適応し得るかどうかは、ネットワークのリソース占有とユーザエクスペリエンスに直接的に影響する。
【0004】
理論上は、ポーリング再送信タイマの長さ=ポーリング識別子ビットを搬送するプロトコルデータユニット(Protocol Data Unit、PDU)のエアインタフェース送信遅延+ピアエンド状態報告のスケジューリング遅延+状態報告のエアインタフェース送信遅延であるとともに、状態報告禁止タイマの長さ=状態報告のエアインタフェース送信遅延+ピアエンド再送データのスケジューリング遅延+再送データのエアインタフェース送信遅延である。
【0005】
前述の式におけるエアインタフェース送信遅延は、固定の継続期間とみなすことができ、2つのタイマの長さ設定は、状態報告のスケジューリング遅延、又は再送データのスケジューリング遅延に強く関連する。ネットワークにおいて、スケジューリング遅延は、ユーザの数に関連する。もしユーザの数が比較的多く(大量のトラフィックシナリオ)、そしてスケジューリングのためのユーザの数が増加するならば、各ユーザがスケジューリングの機会を得る時間間隔が長くなる。したがって、状態報告又は再送データのスケジューリング遅延が同様に長くなる。
【0006】
もしポーリング再送タイマの設定値がピアエンドスケジューリング間隔よりも小さいならば、ピアエンド状態報告がスケジューリング機会を得ることによってフィードバックされる前に、ポーリング再送信タイマがタイムアウトし、これは不要な再送信をトリガする。さらに、再送信回数の増加は、RLC最大再送信回数の確率を増加させ、これは呼損をもたらす。もし状態報告禁止タイマの設定値がピアエンドスケジューリング間隔よりも小さいならば、ピアエンド再送データがスケジューリング機会を得ることによってフィードバックされる前に、状態報告禁止タイマがタイムアウトし、状態報告がピアエンドに再度送信される。これはリソースを浪費し、ピアエンドに2回目の再送データを送信させる可能性がある。
【0007】
ダウンリンクデータ送信が一例として使用され、すなわち、進化型ノードB(evolved NodeB、eNodeB)がユーザ装置(User Equipment、UE)にデータを送信する。ポーリング再送信タイマが不適切に構成されている場合の状況は、下記のように説明される。
【0008】
eNodeBは、ポーリング識別子ビットを搬送するダウンリンクPDUデータをUEに送信し、ポーリング再送信タイマを同時に有効にする。UEは、eNodeBによってもたらされる、ポーリング識別子ビットを搬送するダウンリンクPDUデータを受信し、eNodeBに状態報告を送信するアップリンクスケジューリング機会を待つとともに、UEがアップリンクスケジューリング機会を待つ時間が、eNodeB側のポーリング再送信タイマの長さを超える。その結果、eNodeB側のポーリング再送信タイマはタイムアウトし、なおさらUEからの状態報告を受信しない。したがって、eNodeBは、UEがダウンリンクPDUデータを受信していないとみなし、ポーリング識別子ビットを搬送するダウンリンクPDUデータをUEに再送信する。この場合の再送信は、無効な再送信とみなされる。
【0009】
従来技術では、不要なRLC再送信及びRLC状態報告送信が引き起こされ、これは、無線リソースを浪費する。さらに、再送信回数の増加は、RLC最大再送信回数に達するとともに、UE呼損を引き起こすリスクを増加させる。
【発明の概要】
【0010】
これを考慮した結果、本発明の実施例はタイマの長さを調整するための方法、及び基地局を提供し、それにより、無線リソースの無駄を回避し、UE呼損リスクを低減する。
【0011】
第1の態様によれば、本発明の一実施例は、基地局であって、セル内のアクセスしているユーザ装置UEの数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出するように構成される第1の検出ユニットと、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えている場合に、無線リンク制御RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やすように構成される第1の調整ユニットとを含む、基地局を提供する。
【0012】
第1の態様に関連して、第1の態様の第1の実施方法において、当該基地局は、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えていない場合に、前記RLCタイマの前記長さが初期長さであるかどうかを検出するように構成される第2の検出ユニットと、前記RLCタイマの前記長さが前記初期長さではない場合に、前記RLCタイマの前記長さを前記RLCタイマの前記初期長さに設定するように構成される第2の調整ユニットとを更に含む。
【0013】
第1の態様、又は第1の態様の第1の実施方法に関連して、第1の態様の第2の実施方法において、前記RLCタイマは、当該基地局側のポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマは、当該基地局側の状態報告禁止タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマは、UE側のポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマは、前記UE側の状態報告禁止タイマである。
【0014】
第1の態様、又は第1の態様の第1の実施方法、又は第1の態様の第2の実施方法に関連して、第1の態様の第3の実施方法において、前記RLCタイマが、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマが、当該基地局側の前記状態報告禁止タイマである場合に、当該基地局は、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマがタイムアウト状態にあるかどうかを検出するか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの長さがアップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いかどうかを検出するように構成される第3の検出ユニットを更に備え、もし当該基地局側の前記ポーリング再送タイマが前記タイムアウト状態にあるか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記アップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いならば、前記第1の検出ユニットは、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出する。
【0015】
第1の態様の第3の実施方法に関連して、第1の態様の第4の実施方法において、前記第1の調整ユニットは、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えている場合に、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの長さが最大調整しきい値に達しているかどうかを検出するか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達しているかどうかを検出するように構成される検出サブユニットと、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達していないか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達していない場合に、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さを第1の事前設定された増分だけ増やすか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さを第2の事前設定された増分だけ増やすように構成される調整サブユニットとを含む。
【0016】
第1の態様の第4の実施方法に関連して、第1の態様の第5の実施方法において、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記第1の事前設定された増分だけ増やされた後に獲得された長さは前記最大調整しきい値を超えないとともに、当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記第2の事前設定された増分だけ増やされた後に獲得された長さは前記最大調整しきい値を超えない。
【0017】
第1の態様の第3の実施方法に関連して、第1の態様の第6の実施方法において、当該基地局は、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えていない場合に、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの長さが初期長さであるかどうかを検出するか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが初期長さであるかどうかを検出するように構成される第4の検出ユニットと、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記初期長さではないか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記初期長さではない場合に、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さを前記ポーリング再送タイマの前記初期長さに設定するか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さを前記状態報告禁止タイマの前記初期長さに設定するように構成される第3の調整ユニットとを更に含む。
【0018】
第2の態様によれば、本発明の一実施例は、プロセッサとメモリとを含む基地局であって、前記メモリがプログラム命令を記憶するように構成され、前記プロセッサが、前記メモリに記憶された前記プログラム命令を呼び出して、下記の、セル内のアクセスしているユーザ装置UEの数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出する動作と、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えている場合に、無線リンク制御RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やす動作とを実行するように構成される、基地局を提供する。
【0019】
第2の態様に関連して、第2の態様の第1の実施方法において、前記プロセッサにより実行される動作は、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えていない場合に、前記RLCタイマの前記長さが初期長さであるかどうかを検出する動作と、前記RLCタイマの前記長さが前記初期長さではない場合に、前記RLCタイマの前記長さを前記RLCタイマの前記初期長さに設定する動作とを更に含む。
【0020】
第2の態様、又は第2の態様の第1の実施方法に関連して、第2の態様の第2の実施方法において、前記RLCタイマは、当該基地局側のポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマは、当該基地局側の状態報告禁止タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマは、UE側のポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマは、前記UE側の状態報告禁止タイマである。
【0021】
第2の態様、又は第2の態様の第1の実施方法、又は第2の態様の第2の実施方法に関連して、第2の態様の第3の実施方法において、前記RLCタイマが、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマが、当該基地局側の前記状態報告禁止タイマである場合に、前記プロセッサにより実行される動作は、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマがタイムアウト状態にあるかどうかを検出するか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの長さがアップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いかどうかを検出し、もし当該基地局側の前記ポーリング再送タイマが前記タイムアウト状態にあるか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記アップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いならば、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出する動作を更に含む。
【0022】
第2の態様の第3の実施方法に関連して、第2の態様の第4の実施方法において、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えている場合に、当該基地局により、RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やす前記動作は、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えている場合に、当該基地局により、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの長さが最大調整しきい値に達しているかどうかを検出するか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達しているかどうかを検出する動作と、もし当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達していないか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達していないならば、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さを第1の事前設定された増分だけ増やすか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さを第2の事前設定された増分だけ増やす動作とを含む。
【0023】
第2の態様の第4の実施方法に関連して、第2の態様の第5の実施方法において、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記第1の事前設定された増分だけ増やされた後に獲得された長さは前記最大調整しきい値を超えないとともに、当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記第2の事前設定された増分だけ増やされた後に獲得された長さは前記最大調整しきい値を超えない。
【0024】
第2の態様の第3の実施方法に関連して、第2の態様の第6の実施方法において、前記プロセッサにより実行される動作は、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えていない場合に、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの長さが初期長さであるかどうかを検出するか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが初期長さであるかどうかを検出する動作と、もし当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記初期長さではないか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記初期長さではないならば、当該基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さを前記ポーリング再送タイマの前記初期長さに設定するか、及び/又は当該基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さを前記状態報告禁止タイマの前記初期長さに設定する動作とを更に含む。
【0025】
第3の態様によれば、本発明の一実施例は、タイマの長さを調整するための方法であって、セル内のアクセスしているユーザ装置UEの数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出するステップと、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えている場合に、無線リンク制御RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やすステップとを含む、方法を提供する。
【0026】
第3の態様に関連して、第3の態様の第1の実施方法において、当該方法は、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えていない場合に、前記RLCタイマの前記長さが初期長さであるかどうかを検出するステップと、前記RLCタイマの前記長さが前記初期長さではない場合に、前記RLCタイマの前記長さを前記RLCタイマの前記初期長さに設定するステップとを更に含む。
【0027】
第3の態様、又は第3の態様の第1の実施方法に関連して、第3の態様の第2の実施方法において、前記RLCタイマは、基地局側のポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマは、前記基地局側の状態報告禁止タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマは、UE側のポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマは、前記UE側の状態報告禁止タイマである。
【0028】
第3の態様、又は第3の態様の第1の実施方法、又は第3の態様の第2の実施方法に関連して、第3の態様の第3の実施方法において、前記RLCタイマが、前記基地局側の前記ポーリング再送タイマであるか、及び/又は前記RLCタイマが、前記基地局側の前記状態報告禁止タイマである場合に、当該方法は、前記基地局側の前記ポーリング再送タイマがタイムアウト状態にあるかどうかを検出するか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの長さがアップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いかどうかを検出するステップと、もし前記基地局側の前記ポーリング再送タイマが前記タイムアウト状態にあるか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記アップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いならば、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出するステップを更に含む。
【0029】
第3の態様の第3の実施方法に関連して、第3の態様の第4の実施方法において、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えている場合に、無線リンク制御RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やす前記ステップは、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えている場合に、前記基地局側の前記ポーリング再送タイマの長さが最大調整しきい値に達しているかどうかを検出するか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達しているかどうかを検出するステップと、もし前記基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達していないか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記最大調整しきい値に達していないならば、前記基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さを第1の事前設定された増分だけ増やすか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さを第2の事前設定された増分だけ増やすステップとを含む。
【0030】
第3の態様の第4の実施方法に関連して、第3の態様の第5の実施方法において、前記基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記第1の事前設定された増分だけ増やされた後に獲得された長さは前記最大調整しきい値を超えないとともに、前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記第2の事前設定された増分だけ増やされた後に獲得された長さは前記最大調整しきい値を超えない。
【0031】
第3の態様の第3の実施方法に関連して、第3の態様の第6の実施方法において、当該方法は、前記アクセスしているUEの数が前記事前設定された数しきい値を超えていない場合に、前記基地局側の前記ポーリング再送タイマの長さが初期長さであるかどうかを検出するか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが初期長さであるかどうかを検出するステップと、もし前記基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さが前記初期長さではないか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さが前記初期長さではないならば、前記基地局側の前記ポーリング再送タイマの前記長さを前記ポーリング再送タイマの前記初期長さに設定するか、及び/又は前記基地局側の前記状態報告禁止タイマの前記長さを前記状態報告禁止タイマの前記初期長さに設定するステップとを更に含む。
【0032】
前述の技術的解決法から、本発明の実施例が下記の利点を有することが分かり得る。
【0033】
本発明の実施例では、基地局が、セル内のアクセスしているUEの数を検出するとともに、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えている場合に、RLCタイマの長さが事前設定された増分だけ増やされる。すなわち、本発明の実施例におけるRLCタイマのパラメータは、現在のセル内のアクセスしているUEの数に応じて調整され、これは、無線リソースの浪費を回避し、UEの呼損リスクを低減することができる。
【0034】
本発明の実施例におけるか又は従来技術における技術的解決法をより明確に説明するために、下記は、実施例又は従来技術を説明するために必要とされる添付図面を簡単に説明する。明らかに、下記の説明における添付図面は本発明の単にいくつかの実施例を表すとともに、当業者は、創造的な努力なしでこれらの添付図面から更に他の図面を導き出し得る。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明によるタイマの長さを調整するための方法の一実施例の概略図である。
図2】本発明によるタイマの長さを調整するための方法の別の実施例の概略図である。
図3A】本発明によるタイマの長さを調整するための方法の更に別の実施例の概略図である。
図3B】本発明によるタイマの長さを調整するための方法の更に別の実施例の概略図である。
図4】本発明による基地局の一実施例の概略図である。
図5】本発明による基地局の別の実施例の概略図である。
図6】本発明による基地局の更に別の実施例の概略図である。
図7】本発明による基地局の更にまた別の実施例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
下記は、本発明の実施例における添付図面を参照して、本発明の実施例における技術的解決法を明確に説明する。明らかに、説明される実施例は本発明の実施例の全てではなく単に一部である。本発明の実施例に基づいて当業者により取得される他の全ての実施例は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0037】
本発明の実施例が説明される前に、RLCタイマの初期長さを設定するための方法が説明される。UEがデータ用無線ベアラ(Data Radio Bearer、DRB)及びシグナリング用無線ベアラ(Signaling Radio Bearer、SRB)を設定する処理では、基地局は、基地局側及びUE側のRLCタイマの初期長さを設定する必要がある。基地局側のRLCタイマの長さは、基地局自身によって設定されるとともに、UE側のRLCタイマの長さは、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)再定義メッセージを使用することにより、基地局によってUEに送信される必要がある。メッセージを受信した後で、UEは、メッセージ内で搬送されるUE側のSRB又はDRBの初期RLCタイマパラメータを抽出し、初期設定を完了する。
【0038】
従来技術では、RLCタイマの初期長さ設定が完了した後で、基地局側及びUE側のRLCタイマの長さは固定であるとともに変化せず、これは、無線リソースの浪費及び呼損の問題を引き起こす。
【0039】
本発明の実施例では、基地局側及びUE側のRLCタイマの初期長さに基づいて適応調整が実行される。まず、図1を参照すると、本発明によるタイマの長さを調整するための方法の実施例は、下記のステップを含む。
【0040】
101.基地局が、セル内のアクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出する。
【0041】
特定の実装例では、UEがSRB又はDRB伝送を実行する段階において、基地局は、セル内のアクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出することができる。
【0042】
102.アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えている場合に、基地局が、RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やす。
【0043】
特定の実装例では、事前設定された増分は、プロトコルにおいて指定された最大長とRLCタイマの現在の長さとの間の差の範囲内の任意の値とすることができる。基地局は、RLCタイマの長さとして、RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やすことにより得られた長さを使用する。
【0044】
この実施例では、基地局は、ネットワーク内のUEの数に応じてRLCタイマのパラメータを調整し、これは、無線リソースの浪費を回避し、UEの呼損リスクを低減することができる。
【0045】
理解を容易にするために、具体的な実施例を用いることにより、本発明におけるタイマの長さを調整するための方法が説明される。図2を参照すると、この実施例における方法は下記のステップを含む。
【0046】
201.基地局が、セル内のアクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出し、もし超えているならばステップ202を実行するか、又はもし超えていないならばステップ203を実行する。
【0047】
202.基地局が、RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やす。
【0048】
この実施例におけるRLCタイマは、基地局側のポーリング再送タイマか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマか、及び/又はUE側のポーリング再送タイマか、及び/又はUE側の状態報告禁止タイマである。
【0049】
事前設定された増分は、プロトコルにおいて指定された最大長とRLCタイマの現在の長さとの間の差の範囲内の任意の値とすることができる。タイマに対して増やされる事前設定された増分は、同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。事前設定された増分だけ増やされた後で、各タイマの長さは依然としてプロトコルにおいて指定された最大長の範囲内にある。
【0050】
基地局側のポーリング再送タイマの長さの事前設定された増分、及び基地局側の状態報告禁止タイマの長さの事前設定された増分は、基地局自身によって設定される。UE側のポーリング再送タイマの長さの事前設定された増分、及びUE側の状態報告禁止タイマの長さの事前設定された増分は、基地局がRRC再定義メッセージをUEに送信する方法で設定され、メッセージを受信した後で、UEは、メッセージ内で搬送されるUE側のRLCタイマのパラメータを抽出し、設定を実行する。基地局及び/又はUEは、RLCタイマの長さとして、RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やすことにより得られた長さを使用する。
【0051】
203.基地局が、RLCタイマの長さが初期長さであるかどうかを検出し、もし否定の結果であるならばステップ204を実行するか、又はもし肯定の結果であるならばステップ205に進んで処理を終了する。
【0052】
204.基地局が、RLCタイマの長さをRLCタイマの初期長さに設定する。
【0053】
もしRLCタイマの長さが初期長さではないならば、それは、この調整の前に、基地局がRLCタイマの長さを調整したことを示す。この場合、セル内のアクセスしているUEの数は、事前設定された数しきい値を超えていない。したがって、基地局側のポーリング再送タイマ及び/若しくは状態報告禁止タイマの長さ、並びに/又は、UE側のポーリング再送タイマ及び/若しくは状態報告禁止タイマの長さは、初期長さに復元される必要がある。
【0054】
この実施例では、基地局は、ネットワーク内のUEの数に応じてRLCタイマのパラメータを調整する。RLCタイマの長さは、UEの数が事前設定された数しきい値よりも多い場合に事前設定された増分だけ増やされ、そうでなければ、RLCタイマの長さが初期長さではない場合に、RLCタイマの長さは初期長さに設定される。したがって、RLCタイマの長さは、ネットワークの状況に対してより適応することができ、これは、無効なRLC再送信及び状態報告送信を回避し、無線リソースの消費を低減するとともに、ネットワークスループットを増加させる。さらに、RLC再送信が最大回数だけ実行されるため、UEの呼損が回避されることができる。
【0055】
前述の実施例は、基地局側及びUE側のポーリング再送タイマ及び状態報告禁止タイマの長さを調整するための方法を紹介した。下記は、基地局側のみのポーリング再送タイマ及び状態報告禁止タイマの長さを調整するための別の方法を紹介する。図3A及び図3Bを参照すると、この実施例における方法は下記のステップを含む。
【0056】
301.基地局側のポーリング再送タイマがタイムアウト状態にあるかどうかを検出するか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さがアップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いかどうかを検出し、もし肯定の結果であるならばステップ302を実行し、そうでなければステップ307を実行して処理を終了する。
【0057】
前述のアップリンクスケジューリング時間間隔は、基地局が2回連続して同一ユーザのためのデータをスケジューリングする時間間隔である。
【0058】
この実施例では、基地局側のRLCタイマの長さの状態を判定するステップが追加され、それにより、より正確な細かい粒度の調整を行うとともに、基地局の現在の状態要求に対してより適応したRLCタイマの調整を行う。
【0059】
302.セル内のアクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出し、もし肯定の結果であるならばステップ303を実行し、そうでなければステップ305を実行する。
【0060】
303.基地局側のポーリング再送タイマの長さが最大調整しきい値に達しているかどうかを検出するか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さが最大調整しきい値に達しているかどうかを検出し、もし否定の結果であるならばステップ304を実行し、そうでなければステップ307を実行して処理を終了する。
【0061】
304.基地局側のポーリング再送タイマの長さを第1の事前設定された増分だけ増やすか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さを第2の事前設定された増分だけ増やす。
【0062】
第1の事前設定された増分及び第2の事前設定された増分は、同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。基地局側のポーリング再送タイマの長さが第1の事前設定された増分だけ増やされた後に獲得された長さは最大調整しきい値を超えない。同様に、基地局側の状態報告禁止タイマの長さが第2の事前設定された増分だけ増やされた後に獲得された長さは最大調整しきい値を超えない。
【0063】
305.基地局側のポーリング再送タイマの長さ、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さが初期長さであるかどうかを検出し、もし否定の結果であるならばステップ306を実行し、そうでなければステップ307を実行して処理を終了する。
【0064】
306.基地局側のポーリング再送タイマの長さ、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さを初期長さに設定する。
【0065】
もし基地局側のポーリング再送タイマの長さ、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さが初期長さではないならば、それは、基地局がこれらのタイマの長さを調整したことを示す。このステップでは、基地局側のポーリング再送タイマの長さ、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さは、初期長さに復元される。
【0066】
特定の実装例では、任意に、基地局側のポーリング再送タイマはタイムアウト状態にある。もしアクセスしているUEの数が、この場合に、事前設定された数しきい値を超えているならば、基地局側のポーリング再送タイマの長さが最大しきい値に達しているかどうかが検出される。もし最大しきい値に達していないならば、基地局側のポーリング再送タイマの長さが第1の事前設定された増分だけ増やされる。もしアクセスしているUEの数が、この場合に、事前設定された数しきい値を超えていないならば、基地局側のポーリング再送タイマの長さが初期長さであるかどうかが検出される。もし否定の結果であるならば、基地局側のポーリング再送タイマの長さがポーリング再送タイマの初期長さに設定される。
【0067】
任意に、基地局側の状態報告禁止タイマの長さはアップリンクスケジューリング時間間隔よりも短い。もしアクセスしているUEの数が、この場合に、事前設定された数しきい値を超えているならば、基地局側の状態報告禁止タイマの長さが最大しきい値に達しているかどうかが検出される。もし最大しきい値に達していないならば、基地局側の状態報告禁止タイマの長さが第2の事前設定された増分だけ増やされる。もしアクセスしているUEの数が、この場合に、事前設定された数しきい値を超えていないならば、基地局側の状態報告禁止タイマの長さが初期長さであるかどうかが検出される。もし否定の結果であるならば、基地局側の状態報告禁止タイマの長さが状態報告禁止タイマの初期長さに設定される。
【0068】
任意に、基地局側のポーリング再送タイマはタイムアウト状態にあるとともに、基地局側の状態報告禁止タイマの長さはアップリンクスケジューリング時間間隔よりも短い。もしアクセスしているUEの数が、この場合に、事前設定された数しきい値を超えているならば、基地局側のポーリング再送タイマの長さが最大しきい値を超えているかどうか、及び基地局側の状態報告禁止タイマの長さが最大しきい値に達しているかどうかが検出される必要がある。その場合に、最大しきい値に達していない基地局側のポーリング再送タイマの長さが第1の事前設定された増分だけ増やされるとともに、最大しきい値に達していない基地局側の状態報告禁止タイマの長さが第2の事前設定された増分だけ増やされる。もしアクセスしているUEの数が、この場合に、事前設定された数しきい値を超えていないならば、基地局側のポーリング再送タイマの長さが初期長さであるかどうか、及び基地局側の状態報告禁止タイマの長さが初期長さであるかどうかが検出される必要がある。その場合に、初期長さではないポーリング再送タイマの長さがポーリング再送タイマの初期長さに設定されるとともに、初期長さではない状態報告禁止タイマの長さが状態報告禁止タイマの初期長さに設定される。
【0069】
前述のいくつかのケースは、説明のための実例としてのみ使用される、という点に注意が必要である。別の可能な実装例のケースが同様に本発明の保護範囲内に含まれ、これはここでは特に限定されない。
【0070】
この実施例では、基地局は、ネットワーク内のUEの数に応じて基地局側のRLCタイマのパラメータを調整し、これは、基地局側のRLCタイマの長さをネットワークの状況に対してより適応させ、無効なRLC再送信及び状態報告送信を回避し、無線リソースの消費を低減する。
【0071】
図4を参照すると、この実施例における基地局400は、セル内のアクセスしているユーザ装置UEの数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出するように構成される第1の検出ユニット401と、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えている場合に、無線リンク制御RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やすように構成される第1の調整ユニット402とを含む。
【0072】
この実施例では、第1の調整ユニットは、ネットワーク内のUEの数に応じてRLCタイマのパラメータを調整し、これは、無線リソースの浪費を回避し、UEの呼損リスクを低減することができる。
【0073】
理解を容易にするために、下記は、具体的な実施例を用いることにより、本発明における基地局を説明する。図5を参照すると、この実施例における基地局500は、セル内のアクセスしているユーザ装置UEの数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出するように構成される第1の検出ユニット501と、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えている場合に、無線リンク制御RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やすように構成される第1の調整ユニット502と、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えていない場合に、RLCタイマの長さが初期長さであるかどうかを検出するように構成される第2の検出ユニット503と、RLCタイマの長さが初期長さではない場合に、RLCタイマの長さをRLCタイマの初期長さに設定するように構成される第2の調整ユニット504とを含む。
【0074】
この実施例における基地局のさらなる理解を提供するために、下記は、具体的な実施形態を用いることにより、この実施例における基地局500内の各ユニット間の相互作用処理を説明し、それは、具体的には下記の通りである。
【0075】
UEがSRB又はDRB伝送を実行する段階において、第1の検出ユニット501が、セル内のアクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出し、もし超えているならば、第1の調整ユニット502が、RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やす。
【0076】
この実施例におけるRLCタイマは、基地局側のポーリング再送タイマか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマか、及び/又はUE側のポーリング再送タイマか、及び/又はUE側の状態報告禁止タイマである。事前設定された増分は、プロトコルにおいて指定された最大長とRLCタイマの現在の長さとの間の差の範囲内の任意の値とすることができる。タイマに対して増やされる事前設定された増分は、同じ値であり得るか、又は異なる値であり得る。事前設定された増分だけ増やされた後で、各タイマの長さは依然としてプロトコルにおいて指定された最大長の範囲内にある。
【0077】
基地局側のポーリング再送タイマの長さの事前設定された増分、及び基地局側の状態報告禁止タイマの長さの事前設定された増分は、第1の調整ユニット502によって直接的に設定される。UE側のポーリング再送タイマの長さの事前設定された増分、及びUE側の状態報告禁止タイマの長さの事前設定された増分は、第1の調整ユニット502がRRC再定義メッセージをUEに送信する方法で設定され、メッセージを受信した後で、UEは、メッセージ内で搬送されるUE側のRLCタイマのパラメータを抽出し、設定を実行する。
【0078】
さらに、もしセル内のアクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えていないならば、第2の検出ユニット503は、RLCタイマの長さが初期長さであるかどうかを検出する。もし肯定の結果であるならば、調整は終了するか、又はもし否定の結果であるならば、それは、この調整の前に、第1の調整ユニット502がRLCタイマの長さを調整したことを示し、第2の調整ユニット504は、RLCタイマの長さを初期長さに復元する。
【0079】
この実施例では、第1の調整ユニットは、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値より大きい場合、RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やす。そうでなければ、RLCタイマの長さが初期長さではない場合に、第2の調整ユニットは、RLCタイマの長さを初期長さに設定する。すなわち、本実施例における基地局側及び/又はUE側のRLCタイマのパラメータは、ネットワーク内のUEの数に応じて適応的に調整される。したがって、RLCタイマの長さは、ネットワークの状況に対してより適応することができ、これは、無効なRLC再送信及び状態報告送信を回避し、無線リソースの消費を低減するとともに、ネットワークスループットを増加させる。さらに、RLC再送信が最大回数だけ実行されるため、UEの呼損が回避されることができる。
【0080】
下記は、本発明の基地局の別の実施例を紹介する。図6を参照すると、この実施例における基地局600は、基地局側のポーリング再送タイマがタイムアウト状態にあるかどうかを検出するか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さがアップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いかどうかを検出するように構成される第3の検出ユニット601と、基地局側のポーリング再送タイマがタイムアウト状態にあるか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さがアップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いならば、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出するように構成される第1の検出ユニット602と、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えている場合に、RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やすように構成される第1の調整ユニット603と、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えていない場合に、基地局側のポーリング再送タイマの長さが初期長さであるかどうかを検出するか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さが初期長さであるかどうかを検出するように構成される第4の検出ユニット604と、基地局側のポーリング再送タイマの長さが初期長さではないか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さが初期長さではない場合に、基地局側のポーリング再送タイマの長さをポーリング再送タイマの初期長さに設定するか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さを状態報告禁止タイマの初期長さに設定するように構成される第3の調整ユニット605とを含む。
【0081】
さらに、第1の調整ユニット603は、検出サブユニット6031と調整サブユニット6032とを含む。
【0082】
検出サブユニット6031は、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えている場合に、基地局側のポーリング再送タイマの長さが最大調整しきい値に達しているかどうかを検出するか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さが最大調整しきい値に達しているかどうかを検出するように構成され、調整サブユニット6032は、基地局側のポーリング再送タイマの長さが最大調整しきい値に達していないか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さが最大調整しきい値に達していない場合に、基地局側のポーリング再送タイマの長さを第1の事前設定された増分だけ増やすか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さを第2の事前設定された増分だけ増やすように構成される。
【0083】
この実施例では、第3の検出ユニット601が追加されるとともに、基地局側のRLCタイマの長さの状態を検出するように構成され、それにより、より正確な細かい粒度の調整を行うとともに、基地局の現在の状態要求に対してより適応したRLCタイマの調整を行う。
【0084】
特定の実装例では、任意に、第3の検出ユニット601は、基地局側のポーリング再送タイマがタイムアウト状態にあることを検出する。もし第1の検出ユニット602が、この場合に、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えていることを検出するならば、検出サブユニット6031は、基地局側のポーリング再送タイマの長さが最大しきい値に達しているかどうかを検出する。もし最大しきい値に達していないならば、調整サブユニット6032は、基地局側のポーリング再送タイマの長さを第1の事前設定された増分だけ増やす。もし第1の検出ユニット602が、この場合に、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えていないことを検出するならば、第4の検出ユニット604は、基地局側のポーリング再送タイマの長さが初期長さであるかどうかを検出する。もし否定の結果であるならば、第3の調整ユニット605は、基地局側のポーリング再送タイマの長さをポーリング再送タイマの初期長さに設定する。
【0085】
任意に、第3の検出ユニット601は、基地局側の状態報告禁止タイマの長さがアップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いことを検出する。もし第1の検出ユニット602が、この場合に、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えていることを検出するならば、検出サブユニット6031は、基地局側の状態報告禁止タイマの長さが最大しきい値に達しているかどうかを検出する。もし最大しきい値に達していないならば、調整サブユニット6032は、基地局側の状態報告禁止タイマの長さを第2の事前設定された増分だけ増やす。もし第1の検出ユニット602が、この場合に、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えていないことを検出するならば、第4の検出ユニット604は、基地局側の状態報告禁止タイマの長さが初期長さであるかどうかを検出する。もし否定の結果であるならば、第3の調整ユニット605は、基地局側の状態報告禁止タイマの長さを状態報告禁止タイマの初期長さに設定する。
【0086】
任意に、第3の検出ユニット601は、基地局側のポーリング再送タイマがタイムアウト状態にあるとともに、基地局側の状態報告禁止タイマの長さがアップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いことを検出する。もし第1の検出ユニット602が、この場合に、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えていることを検出するならば、検出サブユニット6031は、基地局側のポーリング再送タイマの長さが最大しきい値を超えているかどうか、及び基地局側の状態報告禁止タイマの長さが最大しきい値に達しているかどうかを検出する必要がある。その場合に、調整サブユニット6032は、最大しきい値に達していない基地局側のポーリング再送タイマの長さを第1の事前設定された増分だけ増やすとともに、最大しきい値に達していない基地局側の状態報告禁止タイマの長さを第2の事前設定された増分だけ増やす。もし第1の検出ユニット602が、この場合に、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えていないことを検出するならば、第4の検出ユニット604は、基地局側のポーリング再送タイマの長さが初期長さであるかどうか、及び基地局側の状態報告禁止タイマの長さが初期長さであるかどうかを検出する必要がある。その場合に、第3の調整ユニット605は、初期長さではないポーリング再送タイマの長さをポーリング再送タイマの初期長さに設定するとともに、初期長さではない状態報告禁止タイマの長さを状態報告禁止タイマの初期長さに設定する。
【0087】
前述のいくつかのケースは、説明のための実例としてのみ使用される、という点に注意が必要である。別の可能な実装例のケースが同様に本発明の保護範囲内に含まれ、これはここでは特に限定されない。
【0088】
さらに、前述の装置は、前述の方法の実施例における他の機能を実施するように更に構成されてもよく、詳細はここでは説明されない、詳細については、前述の方法の実施例の説明を参照することができる。
【0089】
この実施例では、基地局側のRLCタイマのパラメータは、ネットワーク内のUEの数に応じて調整され、これは、基地局側のRLCタイマの長さをネットワークの状況に対してより適応させ、無効なRLC再送信及び状態報告送信を回避し、無線リソースの消費を低減する。
【0090】
下記は、本発明における基地局の別の実施例を紹介する。図7を参照すると、本実施例の基地局700は、プロセッサ701とメモリ702とを含む。メモリ702はプログラム命令を記憶するように構成され、プロセッサ701は、メモリ702に記憶されたプログラム命令を呼び出して、下記の、セル内のアクセスしているユーザ装置UEの数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出する動作と、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えている場合に、無線リンク制御RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やす動作とを実行するように構成される。
【0091】
任意に、プロセッサ701により実行される動作は、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えていない場合に、RLCタイマの長さが初期長さであるかどうかを検出する動作と、RLCタイマの長さが初期長さではない場合に、RLCタイマの長さをRLCタイマの初期長さに設定する動作とを更に含む。
【0092】
任意に、RLCタイマは、基地局側のポーリング再送タイマであるか、及び/又はRLCタイマは、基地局側の状態報告禁止タイマであるか、及び/又はRLCタイマは、UE側のポーリング再送タイマであるか、及び/又はRLCタイマは、UE側の状態報告禁止タイマである。
【0093】
任意に、RLCタイマが、基地局側のポーリング再送タイマであるか、及び/又はRLCタイマが、基地局側の状態報告禁止タイマである場合に、プロセッサにより実行される動作は、基地局側のポーリング再送タイマがタイムアウト状態にあるかどうかを検出するか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さがアップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いかどうかを検出する動作と、もし基地局側のポーリング再送タイマがタイムアウト状態にあるか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さがアップリンクスケジューリング時間間隔よりも短いならば、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えているかどうかを検出する動作とを更に含む。
【0094】
任意に、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えている場合に、基地局により、RLCタイマの長さを事前設定された増分だけ増やす動作は、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えている場合に、基地局により、基地局側のポーリング再送タイマの長さが最大調整しきい値に達しているかどうかを検出するか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さが最大調整しきい値に達しているかどうかを検出する動作と、もし基地局側のポーリング再送タイマの長さが最大調整しきい値に達していないか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さが最大調整しきい値に達していないならば、基地局側のポーリング再送タイマの長さを第1の事前設定された増分だけ増やすか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さを第2の事前設定された増分だけ増やす動作とを含む。
【0095】
任意に、基地局側のポーリング再送タイマの長さが第1の事前設定された増分だけ増やされた後に獲得された長さは最大調整しきい値を超えないとともに、基地局側の状態報告禁止タイマの長さが第2の事前設定された増分だけ増やされた後に獲得された長さは最大調整しきい値を超えない。
【0096】
任意に、プロセッサにより実行される動作は、アクセスしているUEの数が事前設定された数しきい値を超えていない場合に、基地局側のポーリング再送タイマの長さが初期長さであるかどうかを検出するか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さが初期長さであるかどうかを検出する動作と、もし基地局側のポーリング再送タイマの長さが初期長さではないか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さが初期長さではないならば、基地局側のポーリング再送タイマの長さをポーリング再送タイマの初期長さに設定するか、及び/又は基地局側の状態報告禁止タイマの長さを状態報告禁止タイマの初期長さに設定する動作とを更に含む。
【0097】
さらに、基地局700は、前述の方法の実施例における他の機能を実施するように更に構成されてもよく、詳細はここでは説明されない、という点に注意が必要である。詳細については、前述の方法の実施例の説明を参照することができる。
【0098】
この実施例では、プロセッサは、ネットワーク内のUEの数に応じてRLCタイマのパラメータを調整し、これは、RLCタイマの長さをネットワークの状況に対してより適応させ、無効なRLC再送信及び状態報告送信を回避し、無線リソースの消費を低減する。
【0099】
本出願において提供されるいくらかの実施例において、開示された装置は他の様式で実施され得る、ということが理解されるべきである。例えば、説明された装置の実施例は、単なる実例である。例えば、ユニットの分割は、単に論理的な機能の分割であるとともに、実際の実装例では他の分割であるかもしれない。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは、別のシステムに結合され得るか若しくは統合され得るか、又は、いくつかの特徴は、無視され得るか若しくは実行されないかもしれない。さらに、表示されたか若しくは論じられた相互の結合又は直接的な結合又は通信接続は、いくつかインタフェースを通して実施され得る。装置若しくはユニットの間の間接的な結合又は通信接続は、電子的方式、又は他の方式において実施され得る。
【0100】
別個の部品として説明されるユニットは、物理的に分離しているかもしれないし、又は物理的に分離していないかもしれないとともに、ユニットとして表示される部品は、物理的なユニットであるかもしれないし、又は物理的なユニットではないかもしれず、1つの位置に位置付けられるかもしれないし、又は複数のネットワークユニットに対して分散されるかもしれない。いくつか又は全てのユニットは、実施例の解決法の目的を達成するために、実際のニーズに従って選択され得る。
【0101】
さらに、本発明の実施例における機能ユニットは1つの演算処理装置に統合され得るか、又は、それぞれのユニットは物理的に単独で存在し得るか、又は、2つ以上のユニットは1つのユニットに統合される。統合されたユニットは、ハードウェアの形式で実施され得るか、又は、ソフトウェア機能ユニットの形式で実施され得る。
【0102】
統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形式で実施されるとともに、独立した製品として販売されるか又は使用される場合に、統合されたユニットはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶され得る。そのような理解に基づくと、本発明の技術的解決法は本質的に、又は、従来技術に貢献する部分は、又は、技術的解決法の全て若しくは一部分は、ソフトウェア製品の形式で実施され得る。ソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶されるとともに、コンピュータ装置(それはパーソナルコンピュータ、サーバ、若しくはネットワーク装置であり得る)に、本発明の実施例において説明された方法のステップの全て又は一部分を実行するように指示するためのいくらかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、読出し専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、リムーバブルハードディスク、磁気ディスク又は光ディスクのような、プログラムコードを記憶することができるあらゆる媒体を含む。
【0103】
前述の実施例は、本発明を限定するためではなく、単に本発明の技術的解決法を説明するために意図されているに過ぎない。前述の実施例に関連して本発明が詳細に説明されたが、当業者は、本発明の実施例の技術的解決法の範囲から逸脱することなく、前述の実施例において説明された技術的解決法にさらに修正を行い得るか、又は、それらのいくつかの技術的特徴に等価な置換を行い得る、ということを理解すべきである。

図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7