(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
マルチプル基板が供され、各基板の光ファイバーが多列のファイバーを有する1よりも多い列の単一のマルチファイバー・コネクタに接続される、請求項1に記載のカセット。
光ファイバーは2つのマルチファイバー・コネクタ間を接続しており、一方のコネクタが前面側又は背面側にあり、他方のコネクタが側面側にある、請求項1に記載のカセット。
光ファイバーは3つのマルチファイバー・コネクタ間を接続しており、光ファイバーの少なくともいくつかはマルチファイバー・コネクタの1つにループバックしており、他の光ファイバーの少なくともいくつかは別のマルチファイバー・コネクタへ通じており、デイジーチェーンで別のマルチファイバー・コネクタにマルチファイバー・コネクタの1つを接続することが可能である、請求項1に記載のカセット。
光ファイバーが、2つのマルチファイバー・コネクタ間を接続する第1の複数の光ファイバー、および一方のマルチファイバー・コネクタに接続のみし、ダーク・ファイバーである第2の複数の光ファイバーを含む、請求項1に記載のカセット。
基板の一部分に供されるマルチファイバー・コネクタが、12本のファイバーから成る列を少なくとも1つ各々含み、および基板の別部分に供されるより少ない数のマルチファイバー・コネクタが12本のファイバーから成る列を少なくとも2つ各々含む、請求項1に記載のカセット。
基板の一部分に供されるマルチファイバー・コネクタが、12本のファイバーから成る列を少なくとも2つ各々含み、および基板の別部分に供されるより少ない数のマルチファイバー・コネクタが12本のファイバーから成る列を少なくとも2つ各々含む、請求項1に記載のカセット。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は本発明の態様の例示である機構を有する光ファイバー・カセットの上面、前面、右側面側から見た斜視図である。
【
図2】
図2は
図1の光ファイバー・カセットの上面、背面、右側面側から見た斜視図である。
【
図3】
図3は
図1の光ファイバー・カセットの上面、前面、左側面側から見た斜視図である。
【
図4】
図4は
図1の光ファイバー・カセットの上面、背面、左側面側から見た斜視図である。
【
図7】
図7は
図1の光ファイバー・カセットの前面正面図である。
【
図8】
図8は
図1の光ファイバー・カセットの背面正面図である。
【
図9】
図9は
図1の光ファイバー・カセットの右側面図である。
【
図14】
図14は
図1の光ファイバー・カセットの別の上面、前面、右側面側から見た斜視図である。
【
図14A】
図14Aは
図1の光ファイバー・カセットのボディ内に設けられた可撓性光回路のフェルール・アッセンブリを示す拡大図である。
【
図15A】
図15Aは
図1のカセット内に設けられた可撓性光回路のフェルール・アッセンブリの1つの内部機構を示す拡大図である。
【
図16】
図16は
図1の光ファイバー・カセットの可撓性光回路の上面、前面、右側面側から見た斜視図である。
【
図21】
図21は
図1のカセット内に設けられた可撓性光回路のフェルール・アッセンブリの1つの頂部断面図を示す。当該断面図は長手軸に沿ってフェルール・アッセンブリを二分したものを示している。
【
図22】
図22は
図21のフェルール・アッセンブリの1つの側面断面図を示す。当該断面図は長手軸に沿ってフェルール・アッセンブリを二分したものを示している。
【
図24】
図24は
図21のフェルール・アッセンブリに終端接続される可撓性光回路の基板から延在するピグテールの1つの側面図である。
【
図25】
図25は本発明の態様の例示である機構を有する光ファイバー・カセットの第2態様の上面、前面、右側面側から見た斜視図である。光ファイバー・カセットは完全に組み立てられた形態で示される。
【
図26】
図26は光ファイバー・カセットの上面、背面、右側面側から見た
図25の光ファイバー・カセットの部分分解図である。
【
図27】
図27は光ファイバー・カセットの上面、前面、右側面側から見た
図25の光ファイバー・カセットの完全分解図である。
【
図29】
図29は光ファイバー・カセットの上面、前面、右側面側から見た
図25の光ファイバー・カセットの部分組立図である。カバーは光ファイバー・カセットの内部機構を晒すために取り外されている。
【
図33】
図33は
図25の光ファイバー・カセットの可撓性光回路の上面、前面、右側面側から見た斜視図である。
【
図37】
図37は曲げが形成された回路の基板を示す可撓性光回路の上面図である。
【
図40】
図40は本発明の態様の例示である機構を有する光ファイバー・カセットの第3態様の上面、前面、右側面側から見た斜視図である。光ファイバー・カセットはカバー無しで部分的に組み立てられた形態で示される。
【
図41】
図41は
図40の光ファイバー・カセットの別の上面、前面、右側面側から見た斜視図である。
【
図43】
図43は回路の基板にねじれ曲げを含む可撓性光回路の上面、前面、右側面側から見た斜視図を示す。
【
図46】
図46は本発明の光ファイバー・カセットでの使用のために構成されたマルチフェルールストリップの斜視図である。マルチフェルールストリップは一体的に成形された複数のフェルールハブを含んでいる。
【
図51】
図51は修繕/取り換えのための回路の基板とフェルール・アッセンブリとの間のループ状のバッファ型ファイバーを含む可撓性光回路の別の態様の斜視図である。
【
図53】
図53は分解した形態の複数の二重可撓性光回路の斜視図を示す。二重可撓性光回路はスタック形態で本発明の光ファイバー・カセット内に設けられるように構成されている。
【
図54】
図54はスタック形態の
図53の複数の二重可撓性光回路の上面、前面、右側面側から見た斜視図を示す。
【
図55】
図55はスタック形態の
図53の複数の二重可撓性光回路の上面、背面、左側面側から見た斜視図を示す。
【
図55A】
図55Aは
図55のスタック二重可撓性光回路の遷移領域を示す拡大図である。ファイバーはスタック回路の段状形態からマルチフェルールコネクタへの終端接続のための束ねられた平坦部へと遷移する。
【
図56】
図56はスタック形態の
図53の複数の二重可撓性光回路をクランプするために使用されるクランプ構造体の上面、前面、右側面側から見た分解斜視図である。クランプ構造は設けられた二重可撓性光回路のスタックと共に示される。
【
図57】
図57は
図56のクランプ構造の上面、背面、左側面側から見た分解斜視図である。クランプ構造体は設けられた二重可撓性光回路のスタックと共に示される。
【
図62】
図62はスタック形態の
図53〜55と同様の複数の二重可撓性光回路の上面、背面、右側面側から見た斜視図である。二重可撓性光回路は終端接続されていない形態で示される。
【
図63】
図63は
図62の二重可撓性光回路の1つを示している。ピグテールの一方はフェルール・アッセンブリに終端接続されるように示されており、ピグテールの他方はフェルール・アッセンブリから分解されて示されている。
【
図64】
図64は
図62、63の可撓性光回路のピグテールに終端接続されている複数のフェルール・アッセンブリを示している。終端接続されたフェルール・アッセンブリの1つは長手軸に沿ってフェルール・アッセンブリを二分する断面図で示されている。
【
図67】
図67は本発明の態様の例示である機構を有する光ファイバー・カセットの別の態様の上面、背面、右側面側から見た斜視図である。光ファイバー・カセットは
図62〜64に示される二重可撓性光回路を収容するように構成されており、光ファイバー・カセットは部分的に分解された形態で示される。
【
図68】
図68はカセットのアダプター・ブロックのポケットから取り外された可撓性光回路のフェルール・アッセンブリを有する
図67の光ファイバー・カセットを示す。
【
図70】
図70は
図67の光ファイバー・カセットの前面、底面、右側面側から見た斜視図を示す。カセットは部分的に分解された形態で示される。
【
図71】
図71は背面、底面、右側面側から見た
図68の光ファイバー・カセットの斜視図を示す。
【
図73】
図73は
図67〜72のカセットのプリント回路ボードの媒体読み込みインターフェースと電気的に接触する光ファイバー・コネクタを示す。
【
図74】
図74はダーク・ファイバーを含む可撓性箔の第1態様の斜視図である。
【
図77】
図77は(全てのファイバーが活性である)多列のファイバーを有するマルチファイバー・コネクタに接続されたマルチプル箔層を示す。
【
図78】
図78はマルチファイバー・コネクタに接続されたマルチプル箔層を示しており、コネクタの異なる列のファイバーが異なる箔に接続されている。
【
図79】
図79は単一のコネクタを2つのマルチファイバー・コネクタに接続するマルチプル箔を示す。マルチファイバー・コネクタの各々はダーク・ファイバーで満たされ、又は代替源に接続され得る非活性ファイバーを含んでいる。
【
図80】
図80はマルチファイバー・コネクタに接続されるマルチプル箔層を示しており、側面のアクセスが供される。
【
図81】
図81は前後に通過するいくつかのファイバーおよび同じコネクタ又は別のコネクタにループバックするいくつかのファイバーを含む単一箔を示す。
【
図82】
図82は前後に通過するいくつかのファイバーおよび同じコネクタ又は別のコネクタにループバックするいくつかのファイバーを含む別の単一箔を示す。
【
図83】
図83は異なる源、イーサネット源およびシステム制御源に接続されたマルチプル箔層に接続されたマルチファイバー・コネクタを示す。
【
図84】
図84は3から2への形態で12本のファイバー・コネクタを使用し、ダーク・ファイバーの使用を含む例示の可撓性箔を示す。
【
図85】
図85は2つの12本のファイバー基板から3つの12本のファイバー基板への遷移の拡大図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、概して光ファイバー・カセットの形態である光ファイバーデバイスに関する。下記で更に詳細に説明するように、本発明の光ファイバー・カセットの異なる態様はMPO型のコネクタ等の背面のコネクタで終端接続するマルチプルファイバーをカセットの概して前面に位置付けられる複数のフェルールに中継するように設計されている。従って、本発明の光ファイバー・カセットは、MTフェルールを有するMPO型コネクタ等のマルチファイバー・コネクタとLC又はSC型コネクタ等の単一(又はシングル)又はデュアルファイバー・コネクタとの間に遷移ハウジング又はサポートを供する。
【0018】
下記でより詳細に説明するように、本発明の光ファイバー・カセットの異なる態様は、カセットの一端に位置付けられるマルチファイバー・コネクタとカセットの対向端部に位置付けられる単一又はデュアルコネクタとの間で遷移のための可撓性光回路を用いる。
【0019】
可撓性光回路は、マイラー
TM等の可撓性基板又は他の可撓性ポリマー基板にはめ込まれる1つ以上の(典型的にはマルチプル)光ファイバーを有して成るパッシブ光コンポーネントである。一般的に、必ずしもそうではないが、各ファイバーの一方の端面は可撓性光回路基板一方の長手端部に隣接して配置され、各ファイバーの他方の端面は可撓性光回路基板の対向する長手端部に隣接して配置される。ファイバーが光コネクタに終端接続させることができるように、ファイバーは可撓性光回路の長手端部を通過するように延在し(一般的にピグテールと言う)、光ファイバー・ケーブル又は嵌合光コネクタを介して他の光ファイバーコンポーネントに連結させることができる。
【0020】
可撓性光回路は、マイラー
TM等又は別のポリマー等の材料の2枚の可撓性シート間に挟まれる1つ以上のファイバーを基本的に有して成る。2枚のシートを一体的に接着するために2枚のシート間にエポキシを含み得る。また、シート材および他のファクターに応じて、2枚のシートは、2枚のシート間にはめ込まれるファイバーと一体的に2枚のシートを熱溶接ために融点より高い温度で加熱され得る。
【0021】
本発明の光ファイバー・カセット内の可撓性光回路の使用により、下記でより詳細に説明するように多くの利点が供される。例えば、可撓性光回路の基板は機械的可撓性があり、例えばコネクタ・フェルールとカセットを形成するハウジングとの間の異なるカセット中での許容(又は耐性;tolerance)のある変化をもたらすことができる。また、光回路の可撓性はフェルールの界面(又は界接面又はインターフェース;interface)の変化をもたらすためのファイバーの軸移動を可能とする。また、ファイバーが位置固定される剛性基板を供することで、可撓性光回路の使用によりデザイナーがファイバーの曲げ半径限界およびカセットの構成条件を最適化することができ、それによってカセットの大きさを減じることができる。これにより、ファイバーの曲げ半径を最小寸法に制御することができる。所定の方向にファイバーを固定する可撓性基板と組み合わせて曲げ反応しない(例えば、8mmの曲げ半径)ファイバーを用いることで曲げを制御でき、小さな形態のカセットを予測可能で自動化された方法で製造し得る。カセット内のファイバーの手動操作および設置が可撓性光回路の使用を通じて低減され、取り除かれ得る。
【0022】
図1〜24を参照すると、可撓性光回路12を用いる光ファイバー・カセット10の第1態様が示されている。
図1〜24の光ファイバー・カセット10では、可撓性光回路12は、カセット10の背面の標準のコネクタ16(例えばMPOコネクタ)とカセット10の対向する前端部22の複数の非標準コネクタ20との間の遷移光ファイバー14として示されており、可撓性光回路12の基板24の一部は非標準コネクタ20内に物理的に挿入されている。
【0023】
用語“非標準コネクタ”とはLC又はSCコネクタ等の標準タイプではなく、産業で光ファイバー接続のための認識可能な標準フットプリントに概してならない光ファイバー・コネクタを指す。
【0024】
カセット10内の標準的な嵌合コネクタの除去により、ファイバーの端面を磨くこと、コネクタ内にファイバーをエポキシ接着することを含む、コネクターへの光ファイバーの終端接続に通常関連した技能をなくすことによる全コストを著しく削減し得る。更に、光カセット10等の光ファイバー内部接続デバイスをかなり薄くすることができる。
【0025】
図1〜24を参照すると、カセット10は前面22、背面18および内部28を規定するボディ26を含む。ボディ26は上面30、底面32および側面34、36を更に含む。
【0026】
信号進入位置38は、例示態様ではカセット・ボディ26の背面18に沿っているMPOコネクタ16により供され得る。MPOコネクタ16がポケット40で据え付けられると共に、可撓性カンチレバー(又は片持ち梁;cantilever)アーム42がスナップフィット式のインターロックでカセット10に第2嵌合MPOコネクタを連結するために供され得る。非標準コネクタ20は、カセット10の前面22に隣接して直線的に配置され、ボディ26により規定された長手軸Aに沿って位置付けられる。カセット10の図示した態様では、カセット10のMPOコネクタ16は長手軸Aに平行に、およびカセット10の前面22で非標準コネクタ20のフェルール44に概して垂直に延在するように位置づけられている。
【0027】
概して、カセット10は相互に概して平行であり、カセット・ボディ26の主面を規定する上面30および底面32を含んでいる。側面34、36、前面22および背面18は概してカセット・ボディ26の小さな側面を規定する。カセット10は、上面および底面を反転させることができるように任意の位置に方向づけ、垂直に又はある他の方向に位置付けられ得る。
【0028】
図1〜24に示す光ファイバー・カセット10の態様では、カセット10の前面22に隣接して位置付けられる非標準コネクタ20はフェルール44上にはめ込まれるハブ46をそれぞれ規定する。界接面(又はインターフェース;interface)の断面は
図15および15Aに示される。各フェルール44は、
図21〜24に示すように可撓性回路12から外側に延在するファイバー14の1つと終端接続するように構成されている。
【0029】
非標準コネクタ20は、接続ブロックにおいて供されるポケット48又はカセット10の前面22に位置付けられるアレイ50内に設けられる。また、スプリットスリーブ52が、各非標準コネクタ20のハブ46およびフェルール44と前面22からカセット10に進入する別の嵌合コネクタのフェルールとのフェルール位置合わせのため供される。
【0030】
カセット10の前面22からカセット10に進入する嵌合コネクタは、接続ブロック50に取り付けられる光ファイバーアダプターを介して接続され得る。
図1〜24のカセット10は、LCコネクタ等の標準コネクタをカセット10の内部28内に設けられた非標準コネクタに嵌合可能なカセット10の前面22におけるアダプターの列が無い状態で示される。そのようなアダプター又はアダプター・ブロックはカセット・ボディ26の受け部にスナップ接合、超音波溶接又は取り付けられる。
図25〜36および40〜42に図示した光ファイバー・カセット110、210の態様では、光ファイバーアダプター5の列は、カセット110、210にそれぞれ示される。
【0031】
図1〜24のカセット10の図示した態様では、カセット10で使用されるアダプターは嵌合LCコネクタを受容するサイズである。また、SCコネクタは適当なサイズのアダプターで使用され得る。
【0032】
図1〜24のカセット10は密封され、又は内部のハブ46およびフェルール44の修繕又はクリーニングできるように開閉可能であり得る。ある場合では、アダプター・ブロックは、組み立てを容易にするためボディ26の受け部にスナップ接合され得る。また、内部の非標準コネクタ20のクリーニングができるように、アダプター・ブロックは好ましくはカセット10の受け部から取り外され得る。可撓性光ファイバー回路12では、MPOコネクタ16を含む全てのファイバーの束をクリーニング又は取り換えのため取り外すことができる。
【0033】
図13および
図16〜24を具体的に参照すると、可撓性光回路12を形成する基板24の後端部54から延在するファイバー・ピグテール14は、MPOコネクタ16のMTフェルール56への終端接続のため束ねられている。基板24の前端部58から延在するファイバー・ピグテール14はカセット10の前面22で位置付けられるようにフェルール44にそれぞれ終端接続されている。図示するように、基板24は、基板24に可撓性を幾分供するため離隔した構造体にそれぞれ供される(1本のファイバー14当たり一つの)前方(又はフロント;front)延在部60を規定する。それぞれのファイバー14は、基板24の背面54における束ねられた部分から分けられて、基板24を介してそれぞれの前方延在部60へと送られている。各フェルールハブ46は、基板24の前方延在部60の前面64を受容するためノッチ又は切り欠き62を規定する。
【0034】
基板24の前方延在部60の各々から延在するファイバー・ピグテール14は
図21〜24に図示する。
図21〜24の図を参照すれば、例示の一態様に従い、基板24から延在するファイバー・ピグテール14は、クラッド層により囲まれるファイバーコアから成る光ファイバーにより規定され得る。可撓性光回路12を形成する基板24の前方延在部60の一部68は、フェルールハブ46の中央を通じて延在する円筒孔70内に挿入され、ファイバーコアおよび(一次コーティングを剥ぎ取った後の)当該コアを囲むクラッディングから成る露出した光ファイバー66がフェルール44内に挿入されている(
図21参照)。フェルールハブ46の切り欠き62は終端接続の安定化のため基板24の前方延在部60の一部68を受容する。
【0035】
一例のプロセス工程では、剛性のある基板を使用することでファイバーをフェルール44に終端接続する際に、ファイバーの端部を裂き、基板24から延在するフェルール44の全ての端部を同時に磨いてよい。
【0036】
図11〜13、15および15Aに示すように、可撓性光回路12の基板24がフェルール界面の変化のためカセット10の前面22で非標準コネクタ20のフェルール44に対するバイアスを供する固有の能力に加えて、他の構造が可撓性回路12の固有のバイアスを補うために使用され得る。例えば、図示したカセット10の態様では、ばねクリップ72がカセット10中のポケット74内に位置付けられ、カセット・ボディ26の長手軸Aに対して平行に延在させる。標準光ファイバー・コネクタでは、フェルール・アッセンブリは通常ばねを含んでおり、それによって当該アッセンブリがアダプターに嵌合される際にフェルールがばねのバイアスで一体的にプレスされる。図示したカセット10では、フェルール44が入ってくるコネクタと嵌合する際にフェルール44に所定のバイアスを供するために、ばねクリップ72はフェルールハブ46の後端部75に当接するように位置付けられ得る。可撓性光回路12の基板の可撓性により非標準コネクタ20のフェルール44が曲げ戻りでき、ばねクリップ72はフェルールに前に向かって力をかけるように追加のバイアスを供する。ばねクリップ72は、カセット10内にばねクリップ72を強固に固定するためカセット10の一部に接着され得る。
【0037】
ばねクリップ72等の構造体は、本願で説明し図示した光ファイバー・カセットのいずれかの態様で用いることができることに留意する必要がある。
【0038】
図25〜36を参照すると、光ファイバー・カセット110の別の態様が図示されている。
図1〜24のカセット10と同様に光ファイバー・カセット110は、ファイバー114を中継するためボディ126内に可撓性光ファイバー回路112を用いる。この態様では、(MPOコネクタの形態である)マルチファイバー・コネクタ116は、カセット110により規定される長手軸Aに概して垂直であるカセット110の前面122にある非標準コネクタ120に対して平行に方向づけされる。マルチファイバー・コネクタ116は、カセット110の背面118にあるポケット140内に設けられたマルチファイバー・アダプター11を通じてカセット110に取り付けられる。
【0039】
可撓性回路112は、信号進入位置138を規定する背面118でのマルチファイバー・コネクタ116からカセット110の前面122での非標準コネクタ120までファイバー114を遷移するように構成されている。カセット110は、カセット110の前面122でアダプター・ブロック115の形態である多列のアダプター5を含むように示されている。アダプター5を通じて、LCコネクタ等の標準コネクタがカセット110の前面122に設けられた非標準コネクタ120のフェルール144と嵌合されてよい。アダプター5は直線的に設けられ、長手軸Aに沿って位置付けられる。例示態様では、アダプター5はLCコネクタの前面を受容するサイズである。SCコネクタは適当なサイズのアダプターで使用され得る。例示態様では、アダプター5は前端部117および対向する後端部119を有するブロック構造体115内に形成される。前端部115はLCコネクタを受容するための輪郭(又は形状又はプロファイル;profile)を含んでいる。アダプター・ブロック115の後端部119では、フェルールハブ146およびフェルール144を含む非標準コネクタ120のフェルール・アッセンブリはアダプター5のポート121と位置合わせされたポケット148内に設けられる。各コネクタ対において、スプリットスリーブ152が、各非標準コネクタ120のハブおよびフェルールと標準LCコネクタのフェルールとの間のフェルール位置合わせのため供される。
【0040】
上記で示し説明したように、アダプター・ブロック115はカセット・ボディ126の受け部にスナップ接合され、超音波溶接され若しくは取り付けられ、又はボディ126の一部として形成されてよい。カバー127はブロック115の後方の領域を覆うように使用され得る。
図26〜31では、カセット110は、カセット110の内部の特徴を示すためにカバー127を取り外し又はカバー127が無い状態で示されている。
【0041】
カセット10の第1態様では、
図25〜36のカセット110は、密封され、又は、内部のハブ146およびフェルール144を修繕又はクリーニングできるようにするために開閉可能であるように構成されている。ある場合では、アダプター・ブロック115は、組み立てを容易にするためボディ126の受け部にスナップ接合され得る。また、アダプター・ブロック115は、好ましくは、内部の非標準コネクタ120をクリーニングできるようにカセット110の受け部から取り外され得る。可撓性光ファイバー回路112により、MPOコネクタ116を含む全てのファイバーの束をクリーニング又は取り換えのため取り外すことができる。
【0042】
可撓性回路112の基板124の前面158から延在するファイバー・ピグテール114の終端接続は、
図1〜24のカセット10に関して上記で説明したフェルール・アッセンブリの終端接続と同様である。基板124の背面154では、上記で説明したように、ファイバー114はMTフェルール156に終端接続のため束ねられている。
【0043】
基板124は前側158で延在部160を含んでいる。延在部160はそれぞれの間に切り欠き161を規定する。切り欠き161により、基板124の可撓性が供され、概して自由に動く構造体である非標準コネクタ120のフェルール144が2つの異なる軸(例えば上下、前後)で基本的に移動可能となる。
【0044】
図27、28、31、33および36を具体的に参照すれば、可撓性光回路112の基板124がカセット110の背面のポケット140に隣接した曲げ部125と共に図示されている。上記で説明したように、ファイバー114を固定するための可撓性基板124の使用の1つの利点は、内部コンポーネントとカセット・ボディ126との間の耐性の変化に適合し、又は入ってくるコネクタへの接続の間内部のフェルール144の動作に適合するように基板124の動作を制限し制御できることである。
【0045】
曲げを制御するための設計を含む基板324を有し、ファイバー314の軸移動を可能とする単純な可撓性光回路312の例が
図37〜39に示される。U字状の曲げ又はS字状の曲げ325が、ファイバー314の軸移動を可能とするため可撓性光回路312の基板324に供され得る。コネクタ・フェルールおよび成形されたポリマー構造体(例えばカセット・ボディ)の耐性で、フェルール界面の変化を著しく増やすことができる。制御された方法で可撓性回路312の基板324を曲げることができることで、これらの耐性を適合させることができる。
【0046】
図40〜42は、可撓性光回路212を用いる光ファイバー・カセット210の別の態様を示している。曲げ部(又はベンド;bend)225が回路212の基板224の中間部227に概して供される。
図40〜42のカセット210の基板224は、上記の態様で記載したカセット10、210と同様の利点を供する。
【0047】
別の態様として、
図43〜45は基板424の束ねられたファイバー部にねじれ425を有した基板424を含む可撓性回路412を示している。そのような設計はコネクタ界面間の距離の変化を大きくすることに適合させることができる。
図43〜45の可撓性回路412の態様に示すように、基板の後端にあるMPOコネクタは、基板424の前面にある非標準コネクタの長手軸に垂直な長手軸を規定し得る。つまり、MPOコネクタから延在するファイバー14は、前方のコネクタに終端接続する前に“S”字又は“Z”字形状の経路をたどり得る。図示した態様では、光ファイバー14は、並んで非重複形態で基板424に入り、基板の前方で非標準コネクタに延在するように枝分かれする。基板424によりファイバー14がそのような経路をたどると共に任意の最小の曲げ半径条件を保つことができる。
図51、52で示される下記で説明する異なる例示態様では、背面で基板に入るファイバーは基板の前面から出ていく部分に平行に方向づけられ得る。そのような例示態様では、ファイバーは非重複形態で再び基板の背面から入り、基板の前面にある異なる非標準コネクタに枝別れし得、また最小の曲げ半径条件に従う。
【0048】
図46〜50を参照すれば、フェルール片(又はストリップ;strip)500の態様が示されている。アダプター・ブロック(例えば115)の一端で非標準コネクタ(例えば20、120)を用いるカセット(例えば10、110、210)の組み立て時に通常生じる事の1つは、可撓性回路(例えば12、112、212)へのフェルールハグ(例えば46、146)の設置およびフェルールハグの操作である。本発明の一方法によれば、フェルール(例えば44、144)は、複数の一体となったハグ546を形成するポリマーマルチフェルール片500でオーバーモールドされ得る。マルチフェルール片500は、カセット(例えば10、110、210)のポケット(例えば48、148)内に挿入のための正しいピッチでフェルール544を保持するために成形され得る。
【0049】
図51〜61を概して参照すれば、可撓性回路に嵌め込まれる複数のファイバーを含む可撓性回路を使用する際、特に、各々のファイバーの全てが可撓性光回路の前面で各々のフェルールに別々に終端接続される必要がある点で生産量(又は収率)に大きな問題があるかもしれない。終端接続の一方に(ファイバー又はセラミックフェルールに)ダメージがある場合、可撓性回路が全体として使用不可能になるかもしれない。本発明は、光ファイバー又はフェルールの一方が損傷している場合、ファイバーの個々の再終端接続可能とする方法を熟考する。
【0050】
図51〜52を具体的に参照すれば、本発明の方法の一態様によれば、ループ長さ613のバッファ型(又は緩衝型;buffered)ファイバー614が可撓性基板624と非標準コネクタ620の各々との間のカセット内に保存され得る。終端接続の1つが故障している場合、技術者はファイバー614の長さ613を非環状にして再終端接続することができ、可撓性回路612の停止を防ぐことができる。
【0051】
別の方法によれば、
図53〜61に示すように、マルチファイバー・コネクタ716から中継される全てのファイバーのための単一の可撓性基板を用いることに代えて、複数の別々の二重(又はデュプレックス;duplex)基板724をスタック(又は積層;stack)構造で使用することができる。カセットに取り外しできるように各二重スタックを取り付けることができ、終端接続の一つが故障している場合、修繕又は取り換えのために各二重スタックを取り外し得る。
【0052】
図53〜61に示されるように、一態様によれば、MPOコネクタからの合計で12本のファイバーとなる、6つの基板724を含む6つの二重可撓性回路712であってよい。そのような態様では、例えば3つの異なる形状を製造し、次いで3つの異なる形状の基板180を180度反転させて、全スタックのため6つの必要とされる二重基板724を供することで、6つの基板724の全てが供される。
図53〜55に示すように、積層される際に、基板724の前方(又はフロント;front)延在部760が単一の一体型基板(例えば24、124、224)の前方延在部(例えば60、160)と類似し、所定のカセットの内部構造内に適合するように離隔するように、3つの異なる形状が構成されている。
【0053】
図54、54A、55、55A、56、57、57A、58〜60、60Aおよび61を参照すると、MPOコネクタのMTフェルールに終端接続できるファイバー714の一部は終端接続のため平坦に束ねられた形態で供される必要があるため、および、スタック可撓性回路712は段状の形態を有しているため、ファイバー遷移デバイスとして作用するクランプ構造体780をカセット712内で使用し得る。
【0054】
図54、54A、55、55A、56、57、57A、58〜60、60Aおよび61に示すように、クランプ構造体780は、テーパー状のタブ788を有するカンチレバーアーム786で下側面材784にスナップ接合される上側面材782を含み得る。クランプ構造体780の上側面材782および下側面材784は共に、MPOコネクタ716のMTフェルール756に終端接続するため段状形態から平坦状形態までファイバー714を遷移させるためステップ(又は段;step)792を含むファイバーチャネル/ガイド790を供する。クランプ780は、スタック可撓性ファイバー714が直線面に変わるように設計されており、これにより、当該ファイバー714を束ね、ファイバー714の最小曲げ半径条件を維持できる。クランプ構造体780の上側面材782および下側面材784は、所定の位置でスタック基板724を保持し、ファイバー724の遷移を制御しつつ曲げ半径の制限を支持するため取り外し可能なように一体的にスナップする。可撓性基板、フェルール又はファイバーのいずれかに損傷がある場合、クランプ構造体780をばらして、修繕又は取り換えするために可撓性基板724を取り外すことができる。
【0055】
特定の態様では、本明細書で説明し、図示したカセットのいずれかは(長手方向Aに平行である)3〜4インチの長さ、(前後で)2〜3インチの幅、および約0.5インチの高さを有し得る。より好ましくは、長さは3〜3.5インチでよく、幅は2〜2.5インチであってよく、および高さは0.5インチであってよい。高さは、例えば異なる構成のアダプター5又は多列のアダプター5に適合させるために必要に応じて変えることができる。
【0056】
図62〜66を参照すると、可撓性基板824の前端部858から非標準コネクタのフェルールまで延在するファイバー・ピグテール814を終端接続するための別の例示の方法が示されている。図示した態様では、上記で説明した可撓性回路712と同様の二重可撓性回路812が例示の終端接続方法を示すために使用される。
図62に示すように、そのような二重回路812は、カセット・ボディ内に設ける際にスタック配置で供される。
図62〜66に示す態様によれば、フェルール844にそれぞれ終端接続可能なピグテール814は、ファイバーコアおよびクラッド層の組合せから形成される光ファイバー866をそのままにしておくように(ファイバーの主たる被覆層を含む)可撓性基板824の一部を剥ぐことで形成される。特定の態様では、ファイバーコアおよびクラッド層から形成される光ファイバー866の断面寸法は125ミクロンであってよい。ある態様では、剥ぎ取られる第1(又は主たる;primary)被覆層の断面寸法は概して約250ミクロンである。光ファイバー866は、フェルールハブ846内に挿入され得る可撓性基板824の前方延在部860の一部868から延在する。特定の態様によれば、当該前方延在部860の一部868は、各々側方寸法を有する0.5mmの概して四角形の断面形状を規定する。つまり、約0.9mmの直径である、フェルールハブ846の中央を通じる円筒状の孔870内に四角形の断面部分868を挿入することができる(
図63〜66参照)。
図64〜66に示すように、(第1コーティングを剥いだ後の)ファイバーコアおよび当該ファイバーコアを囲むクラッディングから形成される露出された光ファイバー866はフェルール844内に挿入される。
【0057】
図67〜73を参照すると、
図62〜66に示す可撓性回路812等のスタック可撓性回路を受容するために構成されているカセット810の一例が示されている。カセット810は、前述の実施形態で示すカセット10、110、210の特定の態様と同様である。しかしながら、カセット810は、カセット・ボディの前端部822においてフェルールハブ846の外部形状と適合する(六角形のフットプリント(又は設置面積;footprint))ポケット848を規定する。ポケット848はフェルールハブ846を完全に囲むように構成されている。ポケット848は、カセット810のアダプター・ブロック815と一体的に形成されるカセット・ボディの一部から形成される。図示するように、アダプター・ブロック815はカセット・ボディ826内に取り外し可能なように挿入される。また、六角形構造を有するポケット848は、フェルールハブ846の外部形状と適合しており、当該ハブの回転を防ぐ。これにより、ハブは、終端接続、組立て、研磨等の間に安定した形態で保持される。
【0058】
フェルールハブ846および適合するポケット848は図示した態様では六角形状断面で示されているが、他の態様では、(例えば四角形、長方形等の)平坦部を有する異なる断面形状を使用して適合させる(又はキーイング;keying)機構を供することができる。例えば、四角形のフェルールハブを有する本発明のカセットの使用に適したフェルールの態様は、
図53〜57および60に示されている。
【0059】
図示するように、カセット・ボディ826は、(
図56〜61のクランプ構造780と同様の)クランプ構造880およびそれぞれの二重可撓性基板824の後端部に終端接続されるMPOコネクタ816を受容するためのポケット840を規定する。
【0060】
図67〜73を参照すると、スタック二重可撓性回路812を用いて使用されるカセット810の態様は上記の態様のカセット(例えば、10、110、210)で使用され得る更なる追加の態様と共に示される。例えば、ある態様によれば、カセットの前面でのアダプター・ブロックを形成する特定のタイプのアダプターは、受容される1つ以上の光ファイバー・コネクタ(例えばLCコネクタ)からの物理層情報を集めるように構成され得る。特定のタイプのアダプターは、光ファイバー・コネクタのメモリーコンタクト(又は記憶接触子;memory contact)と係合するように構成されている1つ以上の媒体(又はメディア;media)読み込みインターフェースを保持するように構成されたボディを含み得る。1つ以上の媒体読み込みインターフェースは異なる方法で各アダプター・ボディに位置付けられ得る。特定の態様では、アダプター・ボディは、アダプター・ボディの外部とコネクタのフェルールが受容される内部通路(;passage)との間で延在するスロットを規定し得る。特定のタイプの媒体読み込みインターフェースは、そのようなスロットに位置付けられる1つ以上のコンタクト部材を含み得る。各コンタクト部材の一部は、光ファイバー・コネクタでのメモリーコンタクトと係合するために通路の各々内に延在し得る。
【0061】
図67〜73のカセット810の図示した例では、ブロック815の各々のアダプター通路内に延在するコンタクト801は取り外し可能な構造である。コンタクト801は、カセット810の可撓性回路812とカバー827との間に設けられるプリント回路ボード803に規定される。コンタクト801は、アダプター通路内に挿入される光ファイバー・コネクタのメモリーコンタクトと係合するために、アダプター通路の上側に位置合わせされてアダプター通路内に延在している。プリント回路ボード803は、
図67〜73に示すようにカセット810の前面でのコンタクト801からの電気信号をカセット810の背面へ中継するように設計されている。導電性パスは、マスター回路ボードを用いて前端部のアダプターのコンタクト801間のプリント回路ボード803により規定され得る。マスター回路ボードは、媒体読み込みインターフェースにより得られた物理層情報を管理するために構成されている処理ユニットを含み、又は当該処理ユニットに(ネットワーク上で)接続し得る。
図73は、カセット810のプリント回路ボード803の媒体読み込みインターフェース801と電気接触する光ファイバー・コネクタを示している。
【0062】
媒体読み込みインターフェースを有する例示のアダプターおよび適当なメモリー装置およびメモリーコンタクトを有する例示の光ファイバー・コネクタは“管理されたファイバー接続システム”と題された2011年2月11日に出願された米国出願第13/025,841に示され、その開示内容は参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0063】
記載したカセットの様々な使用および用途に加えて、カセットは、144-ファイバー・ケーブル等のマルチファイバーFOTケーブルのファイバーを終端接続し、終端接続されたケーブルの設置を容易にかつ素早く行うために使用され得る。
【0064】
当該カセットのある利点は、各々のコネクタ、MPOコネクタの領域での操作、アップジャケットとのファンアウトが取り除かれるということである。所定のフットプリント又はパターンにファイバーを固定することでファイバーの曲げ半径限界を最適化することができる可撓性基板(例えば、24、124、224、824)を使用することで、カセット10、110、210、810の寸法を低減し得る。また、カセット内の各々のファイバーの手動操作および終端接続が低減又は取り除かれ、自動で繰り返しの終端接続をカセット内で供し得る。
【0065】
本明細書で説明し例示するカセットは、異なるタイプの電気通信固定具に取り付けられることで使用され得る。本発明のカセットは固定して取り付けられ、又は例えば摺動自在に移動可能なモジュール又はパックの一部として取り付けられ得る。
【0066】
上記では、例えば用語“上”、“底”、“前”、“後”、“右”、“左”、“上側”および“下側”は説明および図示を容易にするために使用したが、当該用語の使用による限定は意図していない。本明細書で記載される電気通信デバイスは、所望の用途に応じて任意の方向で使用され得る。
【0067】
本発明の好ましい態様および実施形態を説明してきたが、本発明の概念の変更物および同等物は当業者にとって容易に見出され得る。しかしながら、そのような変更物および同等物が本明細書に添付されるクレームの範囲内に含まれることは意図されている。
【0068】
上記の例示態様は、マルチファイバー(MPO)コネクタを各々のファイバー・コネクタに接続する可撓性光回路を含む。
図74〜85は、可撓性光回路を用いたマルチファイバー・コネクタ(MPO)とマルチファイバー・コネクタ(MPO)との接続の様々な例示態様を示す。
【0069】
(単列(又は一列;single row)又は多列(又はマルチプル列;multiple row)(例えば2〜6列))を含む12本のファイバー・コネクタが知られている。いくつかの例では12本のファイバー・コネクタを使用しているが、全てのファイバーが信号/光を伝えるものではない。これらファイバーはダーク又は未使用であるが可撓性箔(又はホイル;foil)の一部である。そのような構造は、全ての12本(又はマルチプル(又は並列)の12本)のファイバーを同時に接続することで組み立てを容易にすることができる。未使用のファイバーが存在しない場合、フェルールを通じた開口孔が存在するならば研磨中にマルチファイバーフェルールがダメージを受ける可能性がある。
【0070】
可撓性箔のマルチプル層は、組み立ておよびファイバーの管理を容易にすることを改善するために望ましくは1つ以上のマルチファイバー・コネクタと共に使用され得る。
【0071】
図74〜85は可撓性箔およびマルチファイバー・コネクタの様々な例を示す。箔は、コネクタがカセットの一部としてアダプターに接続されるカセット内に収容することができる。箔はカセット内に収容されることなく他の装置内で使用することができる。
【0072】
ファイバーはグループ(又はサブグループ)として扱われるため、箔は組み立ての間に扱い易い。コネクタ16へ終端接続させるために、ファイバーコーティングされているが基板を除き、次いで従来の方法で例えばエポキシを用いてガラスファイバーをマルチファイバー・コネクタ16のフェルールに接続する。
【0073】
図74〜76を参照すると、可撓性箔が、箔により組織化され支持された様々なファイバーに接続されるマルチプルコネクタ16と共に示される。図示される例示態様では、供されるファイバーの全てが信号を伝達しない。具体的には、3つのコネクタ16を有した箔の側面では、12本のファイバーのうちの8本のファイバーのみが信号を伝送し、中央の4本のファイバーはダーク・ファイバーである。
【0074】
図77〜83を参照すると、箔およびコネクタの様々な例が異なる経路で示される。ある場合では、ファイバーは非活性であり(又はアクティブではなく)、又はダークである。ある用途では、他の信号を伝送するためにこれらのファイバーを用いることができる。
【0075】
図77では、コネクタの列が異なる箔に終端接続する場合の変異箔(又はホイル;foil)が示されている。上列は上側の箔に終端接続し、下列は下側の箔に終端接続している。箔は異なる起源(又は起点;origin)を有することができる。
【0076】
図78では、コネクタの列が異なる箔に終端接続する場合の変異箔が示されている。列は箔の間で共有されている。2つよりも多い箔があってよい。
【0077】
図79では、コネクタの列が異なる箔に終端接続する場合の変異箔が示されている。嵌合する接続を選択的に設けることができる。
【0078】
図80では、ファイバーが相互に平行ではなくコネクタ間に分配されている場合、例えば外部アクセスが制限されている場合の変異箔が示されている。
【0079】
図81では、いくつかのファイバーは通過し、他のファイバーは上列におよびプラグ外にループバックされる場合の変異箔が示されている。ファイバーは下列に入る。例えば、8本のファイバーがループアウトし、4本のファイバーは、遠端部に移り、例えばキャビネット列の下方にデイジーチェーンの形態で大きなファイバーカウントトランクのファイバー集合体を各々のキャビネット又はデバイスにドロップさせるために使用される。
【0080】
図82では、いくつかのファイバーは通過し、他のファイバーは上列におよびプラグ外にループバックされる場合の変異箔が示されている。ファイバーは下列に入る。例えば、8本のファイバーがループアウトし、4本のファイバーが各々のキャビネット又はデバイスに移る。
【0081】
図83では、コネクタの列が異なる箔に終端接続している場合の変異箔が示されている。この場合では、40ギガのイーサネットチャネル、および異なる源からの4つの制御ファイバー、又はチャネルの連続性をテストし、遠端部がどこに向かっているのかを見つけ、有色光を使用してパネル内のコネクタの速い位置に可視照射を供し、又は欠陥のあるコネクタが接続されていない場合ユーザーに警告をするために使用され得るファイバーと混ぜることができる。
【0082】
図84および
図85を参照すると、
図74〜76のケーブル形態の更なる態様が示されている。12このファイバー・コネクタ16がケーブルアッセンブリの各端部で使用され、
各コネクタは12本のファイバーで終端接続されている。しかしながら、3つのコネクタを有したケーブルアッセンブリ端部のため、各コネクタは4本のダーク・ファイバーを有している。図示するように、2つのコネクタを有するケーブルアッセンブリの端部は、端部からの2つの異なるコネクタからのファイバーを3つのコネクタと共有している。また、
図74〜76参照の事。
【0083】
可撓性回路内に光学カプラー又はWDMs(波長分割多重化装置)等の分岐デバイスがあってよいことは理解できよう。これにより、例えば信号、信号品質の存在のため信号分配および/又は回路のモニタリングをすることができる。