特許第6393406号(P6393406)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ゼットティーイー マイクロエレクトロニクス テクノロジー カンパニー リミテッドの特許一覧

<>
  • 特許6393406-キャリアアグリゲーション装置 図000002
  • 特許6393406-キャリアアグリゲーション装置 図000003
  • 特許6393406-キャリアアグリゲーション装置 図000004
  • 特許6393406-キャリアアグリゲーション装置 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6393406
(24)【登録日】2018年8月31日
(45)【発行日】2018年9月19日
(54)【発明の名称】キャリアアグリゲーション装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/00 20060101AFI20180910BHJP
   H04B 7/0404 20170101ALI20180910BHJP
   H04W 88/02 20090101ALI20180910BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20180910BHJP
   H04W 72/04 20090101ALN20180910BHJP
【FI】
   H04B1/00 257
   H04B7/0404
   H04W88/02 141
   H04L27/26 100
   !H04W72/04 111
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-508684(P2017-508684)
(86)(22)【出願日】2014年12月8日
(65)【公表番号】特表2017-529767(P2017-529767A)
(43)【公表日】2017年10月5日
(86)【国際出願番号】CN2014093225
(87)【国際公開番号】WO2016023309
(87)【国際公開日】20160218
【審査請求日】2017年4月11日
(31)【優先権主張番号】201410404889.X
(32)【優先日】2014年8月15日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516010548
【氏名又は名称】セインチップス テクノロジー カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ ハイグヮン
【審査官】 前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/075099(WO,A1)
【文献】 中国特許出願公開第103780280(CN,A)
【文献】 国際公開第2013/003503(WO,A2)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0231064(US,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第02615764(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/00
H04B 7/0404
H04L 27/26
H04W 88/02
H04W 72/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリアアグリゲーション装置であって、第1送受信アンテナと、第2送受信アンテナと、第1無線周波数フロントエンドと、第2無線周波数フロントエンドと、無線周波数送受信チップと、を備え、
第1送受信アンテナによって受信された信号が第1無線周波数フロントエンドによって1つの経路の高周波数信号、1つの経路の中間周波数信号、1つの経路の低周波数信号に分けられた後、無線周波数送受信チップにそれぞれ入力され、
第2送受信アンテナによって受信された信号が第2無線周波数フロントエンドによって1つの経路の高周波数信号、1つの経路の中間周波数信号、1つの経路の低周波数信号に分けられた後、無線周波数送受信チップにそれぞれ入力され、
前記第1無線周波数フロントエンドは前記第1送受信アンテナと接続している第1デュプレクサを備え、前記第1デュプレクサは、第1送受信アンテナによって受信された信号を、低周波数信号を含む第1経路の信号、中間周波数信号及び高周波数信号を含む第2経路の信号に分けるように構成され、
前記第2無線周波数フロントエンドは前記第2送受信アンテナと接続している第2デュプレクサを備え、前記第2デュプレクサは、第2送受信アンテナによって受信された信号を、低周波数信号を含む第3経路の信号、中間周波数信号及び高周波数信号を含む第4経路の信号に分けるように構成され、
前記第1無線周波数フロントエンドは前記第1デュプレクサの中間周波数及び高周波数出力端と接続している第1エネルギーダイバーシティ装置を更に備え、前記第1エネルギーダイバーシティ装置は、第1デュプレクサによって送信された第2経路の信号を受信し、前記第2経路の信号に対して周波数分割処理を行い、中間周波数信号及び高周波数信号に分割するように構成され、
前記第2無線周波数フロントエンドは前記第2デュプレクサの中間周波数及び高周波数出力端と接続している第2エネルギーダイバーシティ装置を更に備え、前記第2エネルギーダイバーシティ装置は、第2デュプレクサによって送信された第4経路の信号を受信し、前記第4経路の信号に対して周波数分割処理を行い、中間周波数信号及び高周波数信号に分割するように構成される、
装置。
【請求項2】
前記第1無線周波数フロントエンドは第1アンテナスイッチを更に備え、前記第1デュプレクサの低周波数出力端と第1アンテナスイッチの低周波数受信端が接続し、第1デュプレクサの中間周波数及び高周波数出力端が前記第1エネルギーダイバーシティ装置を介して第1アンテナスイッチに接続され、前記第1エネルギーダイバーシティ装置は、周波数分割処理後の2つの経路の信号を第1アンテナスイッチに送信するように構成され、
前記第2無線周波数フロントエンドは第2アンテナスイッチを更に備え、前記第2デュプレクサの低周波数出力端と第2アンテナスイッチの低周波数受信端が接続し、第2デュプレクサの中間周波数及び高周波数出力端が前記第2エネルギーダイバーシティ装置を介して第2アンテナスイッチに接続され、前記第2エネルギーダイバーシティ装置は、周波数分割処理後の2つの経路の信号を第2アンテナスイッチに送信するように構成される
請求項に記載の装置。
【請求項3】
前記第1エネルギーダイバーシティ装置は、受信された第2経路の信号を、中間周波数を含む第5経路の信号と高周波数を含む第6経路の信号に分けるように構成され、
前記第2エネルギーダイバーシティ装置は、受信された第4経路の信号を、中間周波数を含む第7経路の信号と高周波数を含む第8経路の信号に分けるように構成される
請求項に記載の装置。
【請求項4】
前記第1エネルギーダイバーシティ装置の高周波数出力端が第1アンテナスイッチの高周波数入力端に接続され、前記第1エネルギーダイバーシティ装置の中間周波数出力端が第1アンテナスイッチの中間数周波入力端に接続され、
前記第2エネルギーダイバーシティ装置の高周波数出力端が第2アンテナスイッチの高周波数入力端に接続され、前記第2エネルギーダイバーシティ装置の中間周波数出力端が第2アンテナスイッチの中間周波数入力端に接続される
請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記第1エネルギーダイバーシティ装置はダイプレクサー又は低雑音増幅器LNA(Low Noise Amplifier)であり、前記第2エネルギーダイバーシティ装置はダイプレクサー又は低雑音増幅器LNA(Low Noise Amplifier)である
請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記第1無線周波数フロントエンドは、第1フィルタと、第2フィルタと、第3フィルタを更に備え、
前記第1経路の信号が第1アンテナスイッチを経由した後、第1フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力され、
前記第5経路の信号が第1アンテナスイッチを経由した後、第2フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力され、
前記第6経路の信号が第1アンテナスイッチを経由した後、第3フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力され、
前記第2無線周波数フロントエンドは、第4フィルタと、第5フィルタと、第6フィルタを更に備え、
前記第3経路の信号が第2アンテナスイッチを経由した後、第4フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力され、
前記第7経路の信号が第2アンテナスイッチを経由した後、第5フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力され、
前記第8経路の信号が第2アンテナスイッチを経由した後、第6フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力される
請求項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマルチモードモバイル通信技術分野に関し、特にキャリアアグリゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
4G(第4世代移動通信システム)技術の発展に伴い、より高い速度をサポートするために、第3世代の移動体通信システムの標準化プロジェクト(3GPP:3rd Generation Partnership Project)は長期発展進化(LTE−A:LTE Advance)を提出し、より多い帯域幅をサポートすることで、リソースの統合を実現して、データサービスの速度を向上させることができ、特に、周波数バンドリソースに対して制限がある場合、データの速度を向上するようにキャリアアグリゲーションは著しく改善できる。現在、一般的に、業界内に端末キャリアアグリゲーションに係る従来技術は低周波数バンド(Low Band)と高周波数バンド(High Band)の組合に関し、バンド内に連続キャリアアグリゲーション(Intra−CA)が実現できる。低、中、高周波数バンドのキャリアアグリゲーションに係る従来技術案が4つのアンテナ構造に基づく構成であるが、端末に対して、4つのアンテナを有するキャリアアグリゲーションがほぼ実現できない。
【発明の概要】
【0003】
従来の技術課題を解決するために、本発明の実施形態はキャリアアグリゲーション装置を提供する。
【0004】
本発明の実施形態はキャリアアグリゲーション装置を提供し、前記装置は、第1送受信アンテナと、第2送受信アンテナと、第1無線周波数フロントエンドと、第2無線周波数フロントエンドと、無線周波数送受信チップと、を備え、
第1送受信アンテナによって受信された信号が第1無線周波数フロントエンドによって1つの経路の高周波数信号、1つの経路の中間周波数信号、1つの経路の低周波数信号に分けられた後、無線周波数送受信チップにそれぞれ入力され、
第2送受信アンテナによって受信された信号が第2無線周波数フロントエンドによって1つの経路の高周波数信号、1つの経路の中間周波数信号、1つの経路の低周波数信号に分けられた後、無線周波数送受信チップにそれぞれ入力される。
【0005】
上記の技術案において、前記第1無線周波数フロントエンドは前記第1送受信アンテナと接続している第1デュプレクサを備え、前記第1デュプレクサは、第1送受信アンテナによって受信された信号を、低周波数信号を含む第1経路の信号、中間周波数信号及び高周波数信号を含む第2経路の信号に分けるように構成され、
前記第2無線周波数フロントエンドは前記第2送受信アンテナと接続している第2デュプレクサを備え、前記第2デュプレクサは、第2送受信アンテナによって受信された信号を、低周波数信号を含む第3経路の信号、中間周波数信号及び高周波数信号を含む第4経路の信号に分けるように構成される。
【0006】
上記の技術案において、前記第1無線周波数フロントエンドは第1エネルギーダイバーシティ装置と第1アンテナスイッチを更に備え、前記第1デュプレクサの低周波数出力端と第1アンテナスイッチの低周波数受信端が接続し、第1デュプレクサの中間周波数及び高周波数出力端が前記第1エネルギーダイバーシティ装置を介して第1アンテナスイッチに接続され、前記第1エネルギーダイバーシティ装置は、第1デュプレクサによって送信された第2経路の信号を受信し、前記第2経路の信号に対して周波数分割処理を行い、周波数分割処理後の2つの経路の信号を第1アンテナスイッチに送信するように構成され、
前記第2無線周波数フロントエンドは第2エネルギーダイバーシティ装置と第2アンテナスイッチを更に備え、前記第2デュプレクサの低周波数出力端と第2アンテナスイッチの低周波数受信端が接続し、第2デュプレクサの中間周波数及び高周波数出力端が前記第2エネルギーダイバーシティ装置を介して第2アンテナスイッチに接続され、前記第2エネルギーダイバーシティ装置は、第2デュプレクサによって送信された第4経路の信号を受信し、前記第4経路の信号に対して周波数分割処理を行い、周波数分割処理後の2つの経路の信号を第2アンテナスイッチに送信するように構成される。
【0007】
上記の技術案において、前記第1エネルギーダイバーシティ装置は、受信された第2経路の信号を、中間周波数を含む第5経路の信号と高周波数を含む第6経路の信号に分けるように構成され、前記第2エネルギーダイバーシティ装置は、受信された第4経路の信号を、中間周波数を含む第7経路の信号と高周波数を含む第8経路の信号に分けるように構成される。
【0008】
上記の技術案において、前記第1エネルギーダイバーシティ装置の高周波数出力端が第1アンテナスイッチの高周波数入力端に接続され、前記第1エネルギーダイバーシティ装置の中間周波数出力端が第1アンテナスイッチの中間周波数入力端に接続され、
前記第2エネルギーダイバーシティ装置の高周波数出力端が第2アンテナスイッチの高周波数入力端に接続され、前記第2エネルギーダイバーシティ装置の中間周波数出力端が第2アンテナスイッチの中間周波数入力端に接続される。
【0009】
上記の技術案において、前記第1エネルギーダイバーシティ装置はダイプレクサー又は低雑音増幅器LNA(Low Noise Amplifier)であり、前記第2エネルギーダイバーシティ装置はダイプレクサー又は低雑音増幅器LNA(Low Noise Amplifier)である。
【0010】
上記の技術案において、前記第1無線周波数フロントエンドは、第1フィルタと、第2フィルタと、第3フィルタを更に備え、
前記第1経路の信号が第1アンテナスイッチを経由した後、第1フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力され、
前記第5経路の信号が第1アンテナスイッチを経由した後、第2フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力され、
前記第6経路の信号が第1アンテナスイッチを経由した後、第3フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力され、
前記第2無線周波数フロントエンドは、第4フィルタと、第5フィルタと、第6フィルタを更に備え、
前記第3経路の信号が第2アンテナスイッチを経由した後、第4フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力され、
前記第7経路の信号が第2アンテナスイッチを経由した後、第5フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力され、
前記第8経路の信号が第2アンテナスイッチを経由した後、第6フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力される。
【0011】
本発明の実施形態に記載のキャリアアグリゲーション装置は、第1送受信アンテナと、第2送受信アンテナと、第1無線周波数フロントエンドと、第2無線周波数フロントエンドと、無線周波数送受信チップと、を備え、第1送受信アンテナによって受信された信号が第1無線周波数フロントエンドによって1つの経路の高周波数信号、1つの経路の中間周波数信号、1つの経路の低周波数信号に分けられた後、無線周波数送受信チップにそれぞれ入力され、第2送受信アンテナによって受信された信号が第2無線周波数フロントエンドによって1つの経路の高周波数信号、1つの経路の中間周波数信号、1つの経路の低周波数信号に分けられた後、無線周波数送受信チップにそれぞれ送信される。これにより、2つのアンテナを有するキャリアアグリゲーション装置を実現することができ、従来技術に比較し、2つのアンテナを節約し、干渉を低減すると共に、プリント回路基板(PCB:Printed Circuit Board)の配置面積を減少し、製品の製造コストも大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】従来技術におけるキャリアアグリゲーション装置の基本的構成図である。
図2】本発明の実施形態におけるキャリアアグリゲーション装置の基本的構成図一である。
図3】本発明の実施形態におけるキャリアアグリゲーション装置の基本的構成図二である。
図4】本発明の実施形態におけるキャリアアグリゲーション装置の基本的構成図三である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
低周波数バンド、中間周波数バンド、高周波数バンドをカバーする伝統的なキャリアアグリゲーション装置において、無線周波数フロントエンドは4つの経路のアンテナを備え、キャリアアグリゲーションのプライマリキャリア及びセカンダリキャリアのメイン受信とダイバーシチ受信をそれぞれ行うように用いられ、図1は4つアンテナを有する伝統的なキャリアアグリゲーション装置の基本的構成図であり、以下、図1を参照して伝統的なキャリアアグリゲーション装置の構造について説明する。
【0014】
信号が送受信アンテナポート(Main ANT1とDIV ANT1)によってキャリアアグリゲーション装置に入力され、無線周波数フロントエンド(フロント無線周波数アンテナスイッチ、フィルタなどを含む)を経由してから無線周波数送受信チップ(Transceiver)に入力される。例示的に、図1におけるフロント無線周波数アンテナスイッチが単一入力複数出力(SPNT:Single Push N Throw)送受信アレイを採用し、フィルタが表面弾性波フィルタ(SAWF:Surface Acoustic Wave Filter)を採用し、Main ANT1(メインANT1)とDIV ANT1(ダイバーシチANT1)が主に高周波数バンド(H Band:High Band)のメインとダイバーシチの受信を行うように用いられる。その後、送受信チップによって出力された信号がアナログ/デジタル(A/D:Analog/Digital)変換などのデジタル処理によってベースバンドチップに出力されて高周波数バンドの無線周波数信号の全部の受信と処理プロセスを完了する。
【0015】
同様に、信号がアンテナポート(MAIN ANT2とDIV ANT2)を経由してからキャリアアグリゲーション装置に入力され、低周波数バンド及び中間周波数バンドのダイプレクサDiplexerによって低周波数バンド、中間周波数バンドの2つの経路の信号に分けられ、次に、該低周波数バンド、中間周波数バンドの2つの経路の信号が無線周波数フロントエンド(フロント無線周波数アンテナスイッチ、フィルタなどを含む)をそれぞれ経由してから2つの無線周波数Transceiverに入力される。例示的に、図1におけるプリ無線周波数アンテナスイッチがSPNT送受信アレイを採用し、フィルタがSAW filterを採用し、MAIN ANT2とDIV ANT2が主に低周波数バンド、中間周波数バンドのメインとダイバーシチの受信を行うように用いられる。その後、Transceiverによって出力された信号がA/D変換などのデジタル処理によってベースバンドチップに出力されて低周波数バンド、中間周波数バンドの無線周波数信号の全部の受信と処理プロセスを完了する。
【0016】
本発明の実施形態はキャリアアグリゲーション装置を提供し、前記装置は、第1送受信アンテナと、第2送受信アンテナと、第1無線周波数フロントエンドと、第2無線周波数フロントエンドと、無線周波数送受信チップと、を備える。
【0017】
第1送受信アンテナによって受信された信号が第1無線周波数フロントエンドによって1つの経路の高周波数信号、1つの経路の中間周波数信号、1つの経路の低周波数信号に分けられ、無線周波数送受信チップにそれぞれ入力され、第2送受信アンテナによって受信された信号が第2無線周波数フロントエンドによって1つの経路の高周波数信号、1つの経路の中間周波数信号、1つの経路の低周波数信号に分けられ、無線周波数送受信チップにそれぞれ送信される。
【0018】
以下、図面及び具体的な実施形態を参照して本発明を更に詳しく説明する。
【0019】
本発明の実施形態一はキャリアアグリゲーション装置を提供し、図2に示すように、前記装置は第1送受信アンテナ21と、第2送受信アンテナ22と、第1無線周波数フロントエンド23と、第2無線周波数フロントエンド24と、無線周波数送受信チップ25と、を備え、ここで、第1送受信アンテナ21によって受信された信号が第1無線周波数フロントエンド23によって1つの経路の高周波数信号(図面におけるHによって示された信号)、1つの経路の中間周波数信号(図面におけるMによって示された信号)、1つの経路の低周波数信号(図面におけるLによって示された信号)に分けられ、無線周波数送受信チップ25にそれぞれ入力される。第2送受信アンテナ22によって受信された信号が第2無線周波数フロントエンド24によって1つの経路の高周波数信号(図面におけるHによって示された信号)、1つの経路の中間周波数信号(図面におけるMによって示された信号)、1つの経路の低周波数信号(図面におけるLによって示された信号)に分けられ、無線周波数送受信チップにそれぞれ送信される。
【0020】
前記第1無線周波数フロントエンド23は前記第1送受信アンテナ21と接続している第1デュプレクサを備え、前記第1デュプレクサは、第1送受信アンテナ21によって受信された信号を、低周波数信号を含む第1経路の信号、中間周波数信号と高周波数信号を含む第2経路の信号に分けるように構成される。
【0021】
前記第2無線周波数フロントエンド24は前記第2送受信アンテナ22と接続している第2デュプレクサを備え、前記第2デュプレクサは、第2送受信アンテナ22によって受信された信号を、低周波数信号を含む第3経路の信号、中間周波数信号と高周波数信号を含む第4経路の信号に分けるように構成される。
【0022】
ここで、前記第1無線周波数フロントエンド23は第1エネルギーダイバーシティ装置と第1アンテナスイッチを更に備え、前記第1デュプレクサの低周波数出力端と第1アンテナスイッチの低周波数受信端が直接に接続し、第1デュプレクサの中間周波数及び高周波数出力端がエネルギーダイバーシティ装置を介して第1アンテナスイッチに接続され、前記中間周波数及び高周波数出力端が中間周波数信号及び高周波数信号を出力するように用いられ、ここで、前記エネルギーダイバーシティ装置は、第1デュプレクサによって送信された第2経路の信号を受信し、前記第2経路の信号に対して周波数分割処理を行い、周波数分割処理後の2つの経路の信号を第1アンテナスイッチに送信するように構成される。
【0023】
前記第2無線周波数フロントエンド24は第2エネルギーダイバーシティ装置と第2アンテナスイッチを更に備え、前記第2デュプレクサの低周波数出力端と第2アンテナスイッチの低周波数受信端が直接に接続し、第2デュプレクサの中間周波数及び高周波数出力端がエネルギーダイバーシティ装置を介して第2アンテナスイッチに接続され、ここで、前記エネルギーダイバーシティ装置は、第2デュプレクサによって送信された第4経路の信号を受信し、前記第4経路の信号に対して周波数分割処理を行い、周波数分割処理後の2つの経路の信号を第2アンテナスイッチに送信するように構成される。
【0024】
ここで、前記第1エネルギーダイバーシティ装置は、受信された第2経路の信号を、中間周波数のみを含む第5経路の信号と高周波数のみを含む第6経路の信号に分けるように構成され、前記第2エネルギーダイバーシティ装置は、受信された第4経路の信号を、中間周波数のみを含む第7経路の信号と高周波数のみを含む第8経路の信号に分けるように構成される。
【0025】
ここで、前記第1エネルギーダイバーシティ装置の高周波出力端が第1アンテナスイッチの高周波入力端に接続され、前記第1エネルギーダイバーシティ装置の中間周波数出力端が第1アンテナスイッチの中間周波数入力端に接続される。
【0026】
前記第2エネルギーダイバーシティ装置の高周波数出力端が第2アンテナスイッチの高周波数入力端に接続され、前記第2エネルギーダイバーシティ装置の中間周波数出力端が第2アンテナスイッチの中間周波数入力端に接続される。
【0027】
ここで、前記第1エネルギーダイバーシティ装置はダイプレクサー又は低雑音増幅器LNAであり、前記第2エネルギーダイバーシティ装置はダイプレクサー又は低雑音増幅器LNAである。
【0028】
ここで、前記第1無線周波数フロントエンドは、第1フィルタと、第2フィルタと、第3フィルタを更に備え、
前記第1経路の信号が第1アンテナスイッチを経由した後、第1フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力され、
前記第5経路の信号が第1アンテナスイッチを経由した後、第2フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力され、
前記第6経路の信号が第1アンテナスイッチを経由した後、第3フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力される。
【0029】
前記第2無線周波数フロントエンドは、第4フィルタと、第5フィルタと、第6フィルタを更に備え、
前記第3経路の信号が第2アンテナスイッチを経由した後、第4フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力され、
前記第7経路の信号が第2アンテナスイッチを経由した後、第5フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力され、
前記第8経路の信号が第2アンテナスイッチを経由した後、第6フィルタによってクラッターをフィルタ処理され、無線周波数送受信チップに出力される。
【0030】
当業者にとって、実際に実行するとき、上記の第1フィルタ、第2フィルタ、第3フィルタ、第4フィルタ、第5フィルタ及び第6フィルタは一台のフィルタに集積されてよく、必要に応じて、二台、三台、更に四台、五台のフィルタにそれぞれ集積されてよいと理解される。
【0031】
以下、2つの具体的な例によって本発明の実施形態に記載のキャリアアグリゲーション装置について更に詳しく説明する。
【0032】
例一
図3は本発明の実施形態におけるキャリアアグリゲーション装置の例示的構成図であり、図3に示すように、信号が送受信アンテナポート(Main ANT1とDIV ANT1)によってキャリアアグリゲーション装置に入力され、無線周波数フロントエンドを経由してから無線周波数送受信チップ(Transceiver)に入力される。無線周波数フロントエンドはダイプレクサー(Diplexer)、アンテナ及びフィルタを備える。例示的に、図3におけるプリ無線周波数アンテナスイッチがSPNT送受信アレイを採用し、フィルタがSAW filterを採用し、Main ANTとDIV ANTが主に高周波数バンド(H Band)、中間周波数バンド(M Band)及び低周波数バンド(L Band)のメインとダイバーシチの受信を行うように用いられる。図3に示すように、信号がMain ANTに入力された後、Diplexer 1によって1つの経路の低周波数信号、1つの経路の中間周波数と高周波数のコンポジット信号に分けられ、ここで、低周波数信号がSPNT2の低周波数信号受信端(L端)に直接に接続され、中間周波数と高周波数のコンポジット信号がDiplexer 3によって1つの経路の高周波数信号と1つの経路の低周波数信号に分けられ、その後、SPNT1の高周波数受信端(H端)と低周波数受信端(M端)にそれぞれ接続され、これにより、Main ANTを経由した信号が最後に3つの経路(1つの経路の低周波数、1つの経路の中間周波数、1つの経路の高周波数)に分けられ、3つの経路の信号がフィルタによってクラッターをフィルタ処理されたあと、Transceiver1の高周波数受信端(Rx1)、中間周波数受信端(Rx2)とTransceiver2の低周波数受信端(Rx3)にそれぞれ入力される。
【0033】
同様に、信号がDIV ANTによって入力された後、Diplexer 2によって1つの経路の低周波数信号、1つの経路の中間周波数と高周波数のコンポジット信号に分けられ、ここで、低周波数信号がSPNT4の低周波数信号受信端(L端)に直接に接続され、中間周波数と高周波数のコンポジット信号がDiplexer 3によって1つの経路の高周波数信号と1つの経路の低周波数信号に分けられ、その後、SPNT3の高周波数受信端(H端)と低周波数受信端(M端)にそれぞれ接続され、これにより、Main ANTを経由した信号が最後に3つの経路(1つの経路の低周波数、1つの経路の中間周波数、1つの経路の高周波数)に分けられ、3つの経路の信号がフィルタによってクラッターをフィルタ処理されたあと、Transceiver1の高周波数受信端(Rx1)、中間周波数受信端(Rx2)とTransceiver2の低周波数受信端(Rx3)にそれぞれ入力される。
【0034】
該例において、前記Diplexer 3とDiplexer 4は中間周波数信号、高周波数信号に対して単一入力二つ出力を行う特性を必ず有し、その目的として、中間周波数信号と高周波数信号をさらに2つの経路の信号に分けられて2つの受信チャネルにそれぞれ入力されることで、中間周波数及び高周波数バンドが1つのチャネルを多重化して低、中、高周波数バンドのキャリアアグリゲーション機能を実現することを確保し、従来技術に比較し、本発明の実施形態に開示の技術案は2つのアンテナ及び2つのアンテナスイッチを節約する。
【0035】
例二
図4は本発明の実施形態におけるキャリアアグリゲーション装置のその他の例示的構成図であり、図4図3に基づいて、Diplexer3とDiplexer4を代わりにLNA1とLNA2を使用し、他の部品を変わらないので、従って、同一の部品は同一の番号を採用する。
【0036】
信号が送受信アンテナポート(Main ANTとDIV ANT)によってキャリアアグリゲーション装置に入力され、無線周波数フロントエンドを経由してから無線周波数送受信チップ(Transceiver)に入力される。無線周波数フロントエンドはダイプレクサー(Diplexer)、アンテナ及びフィルタを備える。図4に示すように、信号がMain ANTに入力された後、Diplexer 1によって1つの経路の低周波数信号、1つの経路の中間周波数と高周波数のコンポジット信号に分けられ、ここで、低周波数信号がSPNT2の低周波数信号受信端(L端)に直接に接続され、中間周波数及び高周波数のコンポジット信号がLNA1によって1つの経路の高周波数信号と1つの経路の低周波数信号に分けられ、その後、SPNT1の高周波数受信端(H端)と低周波数受信端(M端)にそれぞれ接続され、これにより、Main ANTを経由した信号が最後に3つの経路(1つの経路の低周波数、1つの経路の中間周波数、1つの経路の高周波数)に分けられ、3つの経路の信号がフィルタによってクラッターをフィルタ処理されたあと、Transceiver1の高周波数受信端(Rx1)、中間周波数受信端(Rx2)とTransceiver2の低周波数受信端(Rx3)にそれぞれ入力される。
【0037】
同様に、信号がDIV ANTによって入力された後、Diplexer 2によって1つの経路の低周波数信号、1つの経路の中間周波数と高周波のコンポジット信号に分けられ、ここで、低周波数信号がSPNT4の低周波数信号受信端(L端)に直接に接続され、中間周波数と高周波のコンポジット信号がLNA2によって1つの経路の高周波数信号と1つの経路の低周波数信号に分けられ、その後、SPNT3の高周波数受信端(H端)と低周波数受信端(M端)にそれぞれ接続され、これにより、Main ANTを経由した信号が最後に3つの経路(1つの経路の低周波数、1つの経路の中間周波数、1つの経路の高周波数)に分けられ、3つの経路の信号がフィルタによってクラッターをフィルタ処理されたあと、Transceiver1の高周波数受信端(Rx1)、中間周波数受信端(Rx2)とTransceiver2の低周波数受信端(Rx3)にそれぞれ入力される。
【0038】
該例において、前記LNA1とLNA2は2つの経路の出力である特性を必ず有し、その目的として、中間周波数信号と高周波数信号を2つの経路の信号に分けられて2つの受信チャネルに入力されることで、中間周波数及び高周波数バンドが1つのチャネルを多重化して低、中、高周波数バンドのキャリアアグリゲーション機能を実現することを確保し、従来技術に比較し、本発明の実施形態に開示の技術案は2つのアンテナ及び2つのアンテナスイッチを節約する。
【0039】
なお、上記の例一と例二において、4つのSPNT送受信アレイを利用して送受信アンテナとし、しかし、実際に実行する場合、SPNTの個数を限定せず、2つの低周波数信号受信端、2つの中間周波数信号受信端と2つの高周波数信号受信端を含めば、1つ又は複数であってよい。同様に、無線周波数チップは対応の個数と対応の機能を有する受信端があれば、無線周波数チップの個数を限定しない。
【0040】
上記の説明はただ本発明の好ましい実施形態を記載し、本発明の保護範囲を限定するわけではない。
図1
図2
図3
図4