特許第6393410号(P6393410)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6393410
(24)【登録日】2018年8月31日
(45)【発行日】2018年9月19日
(54)【発明の名称】放球装置
(51)【国際特許分類】
   G01W 1/08 20060101AFI20180910BHJP
   B64F 1/14 20060101ALI20180910BHJP
【FI】
   G01W1/08 E
   B64F1/14
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-511795(P2017-511795)
(86)(22)【出願日】2016年1月19日
(86)【国際出願番号】JP2016000240
(87)【国際公開番号】WO2017125963
(87)【国際公開日】20170727
【審査請求日】2017年2月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000244110
【氏名又は名称】明星電気株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】393019115
【氏名又は名称】株式会社IHIエアロスペース・エンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(74)【代理人】
【識別番号】100180699
【弁理士】
【氏名又は名称】成瀬 渓
(72)【発明者】
【氏名】清水 健作
(72)【発明者】
【氏名】大池 八十美
(72)【発明者】
【氏名】森崎 浩武
(72)【発明者】
【氏名】名出 智彦
【審査官】 田中 秀直
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/000942(WO,A1)
【文献】 特開2006−038725(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01W 1/00−1/18
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリックス状に配置され、気球をそれぞれ収容する複数の収容部を有する収容ユニットと、前記収容ユニットを収容するコンテナと、を備える放球装置であって、
前記各収容部は、上方に開口して前記気球を放球する開口部を有し、
前記コンテナは、前記コンテナの外部に前記気球を放球する放球口部を有し、
前記放球口部は、前記収容ユニットよりも上方に位置し、全ての前記開口部は、平面視で前記放球口部内に位置することを特徴とする放球装置。
【請求項2】
請求項に記載の放球装置において、
前記放球口部から前記収容ユニットの外側に向かってひかれた網を備える
ことを特徴とする放球装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の放球装置において、
前記複数の収容部は、各々が独立して設置可能であり、前記各収容部は、前記開口部を閉塞する蓋と、前記蓋を開閉する開閉機構とを備える
ことを特徴とする放球装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載の放球装置において、
前記コンテナは、隔壁により区切られる放球室と準備室とを備え、
前記隔壁の下部には、前記放球室と前記準備室とを連通させる連通開口部が設けられ
前記放球室の天面部には、前記放球口部が形成され
前記放球装置は、
前記連通開口部を通って前記放球室と前記準備室とに亘って延びるレールと、
前記収容ユニットを保持する保持部材と、
前記保持部材を前記レールに沿って移動させる移動機構とを備える
ことを特徴とする放球装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気象観測用の気球を無人で自動的に放球する放球装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高層気象の観測方法として、ラジオゾンデが吊り下げられた観測用の気球を飛ばし、ラジオゾンデによって上空で気温や風向等を観測する方法が知られる。該方法では、上空にあるラジオゾンデから観測情報を無線で送信し、観測情報を地上の受信機にて受信する。
【0003】
本出願人は、観測用の気球を無人で自動的に放球する放球装置を開発している(例えば特許文献1)。従来の放球装置では、気球を保持するカートリッジが、回転テーブルの周方向に均等に設置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006―38725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の放球装置では、カートリッジの数を増やすためには回転テーブルの直径を大きくする必要がある。従来の放球装置では、回転テーブルの直径を大きくすると、回転テーブルの中心部分のデッドスペースが増大し、装置が大型化してしまう。
【0006】
本発明は、観測用の気球を収容する収容部を多く設ける際に装置の大型化を抑制できる放球装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の放球装置は、マトリックス状に配置され、気球をそれぞれ収容する複数の収容部を有する収容ユニットと、前記収容ユニットを収容するコンテナと、を備える。前記各収容部は、上方に開口して前記気球を放球する開口部を有し、前記コンテナは、前記コンテナの外部に前記気球を放球する放球口部を有する。前記放球口部は、前記収容ユニットよりも上方に位置し、全ての前記開口部は、平面視で前記放球口部内に位置する。
【0008】
本発明では、収容部をマトリックス状に配置するので、収容部を多く設けてもデッドスペースが生じることを抑制でき、放球装置の大型化を抑制できる。
【0010】
本発明では、いずれの収容部からも放球できる。そのため、収容部を放球地点へ移動させる場合に必要となる高い機械精度を本発明では不要にできる。
【0011】
本発明の放球装置では、前記放球口部から前記収容ユニットの外側に向かってひかれた網を備えてもよい。
【0012】
収容部が設置される空間の内壁が濡れると、気球が膨らむ途中で該内壁に当接した際に気球が該内壁に張り付く等の不具合が生じるおそれがある。本発明の放球装置では、収容部側から放球口部側へ至る気球の浮上経路を取り囲むように、気球との接触面積が小さい網を張る。そのため、気球が該内壁に張り付く等の不具合の発生を防止できる。
【0013】
本発明の放球装置では、前記複数の収容部は、各々が独立して設置可能であり、前記各収容部は、前記開口部を閉塞する蓋と、前記蓋を開閉する開閉機構とを備えてもよい。
【0014】
気球が濡れると、気球が正常に膨らみ辛くなったり、気球が劣化したりするおそれがある。本発明では、キャニスタに蓋が付いているので、気球が濡れることによる悪影響の発生を防ぐことができる。
【0015】
本発明の放球装置では、前記コンテナは、隔壁により区切られる放球室と準備室とを備える前記隔壁の下部には、前記放球室と前記準備室とを連通させる連通開口部が設けられており、前記放球室の天面部には、前記放球口部が形成されている。本発明の放球装置は、前記連通開口部を通って前記放球室と前記準備室とに亘って延びるレールと、前記収容ユニットを保持する保持部材と、前記保持部材を前記レールに沿って移動させる移動機構とを備えていてもよい。
【0016】
本発明では、収容ユニットを準備室に移動させ、準備室で各収容部の交換等、各収容部の保守管理を行うことができる。本発明では、コンテナ内を、放球専用の部屋(放球室)と、収容部の保守管理用の部屋(準備室)とに分けるので、作業員による作業性を良好にできる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】放球装置の内部を示す斜視図である。
図2】放球装置を図1とは反対の視点から見た斜視図である。
図3】キャニスタモジュールの斜視図である。
図4】放球装置の制御に係る構成を示すブロック図である。
図5】開閉機構を示す模式図である。
図6】キャニスタの内部を示す模式図である。
図7】キャニスタモジュールを移動させる機構を模式的に示す側面図である。
図8】放球室に対するキャニスタモジュールの大きさを模式的に示す平面図である。
図9】気球がキャニスタから切り離された様子を示す模式図である
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、放球装置1の内部を示す斜視図である。
放球装置1は、ロープ23によりラジオゾンデ22が吊り下げられた観測用の気球21を無人で自動的に飛ばし、ラジオゾンデ22が上空で取得した気温や風向等の観測情報を受信する。
【0019】
放球装置1には、海上輸送用のコンテナ3が用いられる。コンテナ3は、隔壁31により内部が放球室32と準備室33とに区切られる。放球室32と準備室33とは、隔壁31の下部に設けられた開口部311(連通開口部)を介して連通する。隔壁31には、開口部311を開閉するドア312がある。
【0020】
放球室32には、気球21を放球するキャニスタモジュール4が設置される。
コンテナ3の天面部34において、放球室32側には屋根材がなく、放球室32の上部に放球口部321が形成される。放球口部321は、スライド屋根323に閉塞される。
【0021】
放球口部321の内側から、キャニスタモジュール4の外側に向かって繊維製の網51がひかれる。網51は、放球室32の各内壁322を覆うように筒状に設置される。網51の上端部は、放球口部321の内側に設けられるレール52に吊るされる。レール52は、環状かつ平面視矩形である。
【0022】
網51の下端部は、キャニスタモジュール4の外側に設けられるレール53に繋がれる。レール53は、環状かつ平面視矩形である。レール53は、キャニスタモジュール4に取り付けられる。レール53は、キャニスタモジュール4を囲むように設けられてもよい。
【0023】
図2は、図1の視点と反対の視点から放球装置1を見た斜視図である。
コンテナ3の長手方向の各側壁35の上部には、スライド屋根323をコンテナ3の長手方向に案内するレール351がある。スライド屋根323は、駆動機構36(図4)により駆動される。スライド屋根323は、放球口部321を閉塞する図2の閉位置と、準備室33の天面部331を覆う開位置との間を移動する。側壁35には、作業員が準備室33に入退室するためのドア352がある。
【0024】
図3は、キャニスタモジュール4の斜視図である。
キャニスタモジュール4は、キャニスタ41(収容部)、フレーム42(保持部材)、およびパレット43(保持部材)を備える。キャニスタ41は、箱状であり、複数ある。キャニスタ41は、気球21、および気球21にロープ23を介して接続するラジオゾンデ22を収容する。キャニスタ41は、4列×8行に配列され、マトリックス状に並ぶ。マトリックス状とは、キャニスタ41が縦横に格子状に規則正しく並ぶ状態を指す。
【0025】
キャニスタ41は、上方に開口する開口部411を備える。キャニスタ41は、開口部411を開閉する蓋412を備える。キャニスタ41の下面には、ガスノズル413が設けられる。ガスノズル413には、気球に充填する水素が送られる。
【0026】
フレーム42は、パレット43上に設置される。フレーム42には、4列×8行の開口部421がある。キャニスタ41は、開口部421に嵌められ、フレーム42に対して取り外し可能に取り付けられる。フレーム42は、全キャニスタ41をパレット43の上方に浮いた状態で一体的に保持する。複数のキャニスタ41を一体的に保持する保持部材は、フレーム42およびパレット43を含んで構成される。パレット43には、開閉シリンダ431および空圧弁432がキャニスタ41毎に設けられる。開閉シリンダ431は、蓋412を駆動する。空圧弁432は、ガスノズル413に接続し、気球21への水素の供給および供給停止を行う。
【0027】
図4は、放球装置1の制御に係る構成を示すブロック図である。
準備室33には、PLC332(Programmable Logic Controller)、受信機333、PC334(Personal Computer)、および水素タンク335が設置される。PLC331は、駆動機構36を介してスライド屋根323を駆動する。PLC331は、開閉シリンダ431によってキャニスタ41内にある開閉機構415を駆動し、これによりキャニスタ41の蓋412を開閉する(図5参照)。水素タンク335は、気球21に送る水素を貯蔵し、空圧弁432に接続する。PLC332は、空圧弁432を開閉することで、気球21への水素の供給および供給停止を行う。
【0028】
図6は、キャニスタ41の内部を示す模式図である。
気球21は、萎んだ状態でキャニスタ41内に収納される。気球21の首部211には、接続部212が接続する。ロープ23の一端は接続部212に接続し、他端はラジオゾンデ22に接続する。キャニスタ41内には、ガスノズル413に接続する引き抜き機構414がある。引き抜き機構414は、気球21の接続部212に接続し、気球21に水素を送る。引き抜き機構414は、気球21が所定量の浮力を得ると、接続部212を切り離す。
【0029】
図7は、キャニスタモジュール4を移動させる構成を模式的に示す側面図である。
放球室32と準備室33とには、開口部311を通って放球室32と準備室33とに亘って延びるレール5が設けられる。キャニスタモジュール4は、レール5上を走行する台車6(移動機構)の上に設置される。台車6は、キャニスタモジュール4をレール5に沿って移動させる。作業員は、台車6を動かしてキャニスタモジュール4を放球室32と準備室33との間で移動させることができる。気球21の大きさは、気球21がキャニスタ41に接続された状態で膨らむ際に、気球21が放球口部321から放球室32の外部に飛び出ない大きさである。
【0030】
図8は、放球室32に対するキャニスタモジュール4の大きさを模式的に示す平面図である。
キャニスタモジュール4は、放球室32の中央に設置される。平面視で放球口部321内にキャニスタ41の全開口部411が位置する。キャニスタモジュール4と放球室32の内壁322との間には十分な隙間がある。これにより、マトリックス状に並ぶキャニスタ41の最外周に位置するキャニスタ41が気球21を膨らませる際に、気球21が放球室32の内壁322に接触して気球21に大きな力が加わることを防止できる。
【0031】
以下、準備室33内のPLC332による放球制御を説明する。
PLC332は、例えば1日1回、定時に1個の気球を放球するように放球装置1を制御する。この際、PLC332は、まず、駆動機構36を駆動してスライド屋根323を開く。続いて、PLC332は、開閉シリンダ431を駆動してキャニスタ41の蓋412を開くとともに、空圧弁432を開いて気球21に水素を充填する。気球21は、キャニスタ41の引き抜き機構414に接続された状態で、放球室32内で膨らむ。気球21が所定量の浮力を得ると、引き抜き機構414が作動し、気球21を切り離す(図9)。
【0032】
これにより、気球21は、ラジオゾンデ22を吊り下げながらキャニスタ41の上方へ浮き上がる。そして、気球21は、放球室32内から、放球口部321を介して放球室32の外部へ放球される。気球21は、上空で気温や風向等の観測情報を取得し、観測情報を準備室33内の受信機333へ無線で送信する。PLC332は、気球21の放球後、駆動機構36を駆動してスライド屋根323を閉じる。PLC332は、次の日、再び定時に他のキャニスタ41から上記と同様にして気球21を放球する。
【0033】
本実施形態では、全てのキャニスタ41が放球して空になるまで気球21を放球でき、観測を継続できる。全てのキャニスタ41が空になると、作業員が放球装置1に来て、網51の下端部をレール53から取り外す。その後、作業員は、キャニスタモジュール4を準備室33に移動させる。そして、作業員は、各キャニスタ41を、気球21が設置された新しいキャニスタ41に交換した後、キャニスタモジュール4を再び放球室32に設置し、網51の下端部をレール53に繋ぐ。これにより、放球装置1は、再度、無人で自動的に観測を行うことができる。
【0034】
本実施形態の放球装置1は、以下の効果を奏することができる。
本実施形態では、キャニスタ41をマトリックス状に配置するので、キャニスタ41を多く設置しても、キャニスタモジュール4にデッドスペースが生じることを抑制できる。従って、本実施形態では、キャニスタモジュール4の大型化を抑制できるので、放球装置1の大型化を抑制できる。
【0035】
本実施形態では、それぞれ独立して設置できるキャニスタ41を用いるので、キャニスタ41の数を自由に変更できる。
【0036】
スライド屋根323が開く放球時には、雨や雪などが放球室32に入ることがある。雨や雪で、放球しない他のキャニスタ41の気球21が濡れると、気球21を膨らます際に悪影響を及ぼしたり、気球21の劣化を生じさせたりするおそれがある。また、雨や雪で放球室32の内壁223が濡れると、気球21が膨らむ途中で内壁223に当接した際に気球21が内壁223に張り付く等の不具合が生じるおそれがある。
【0037】
本実施形態では、キャニスタ41に蓋42が付いているので、気球21が濡れることによる悪影響の発生を防ぐことができる。
【0038】
本実施形態では、気球21との接触面積が小さい網51を放球室32の内壁322の内側に張り巡らすので、気球21が内壁322に張り付くことを防止できる。
【0039】
本実施形態では、キャニスタモジュール4を台車6により準備室33に運ぶことができ、準備室33でキャニスタ41の保守管理ができる。従って、本実施形態では、準備室33を各種の観測に係る作業の場にでき、便利である。
【0040】
従来の放球装置は、背景技術にて説明した装置の大型化の他、以下の課題を有する。従来の放球装置では、気球を保持するカートリッジが、回転テーブルの周方向に均等に設置される。回転テーブルにおける各カートリッジの設置位置には、カートリッジの昇降機構がある。回転テーブルの上方には放球筒部が1か所ある。
【0041】
気球の放球時には、回転テーブルが1回、間欠的に駆動され、カートリッジが放球筒部の直下に送られる。昇降機構は、カートリッジを持ち上げて、カートリッジを放球筒部内に位置付ける。カートリッジが気球に水素を充填し、気球を切り離すことで、放球筒部の上部開口から気球が放球装置の外部へ放球される。昇降機構は、気球を放球したカートリッジを下げて再び回転テーブルの元の位置に戻す。放球装置は、次の放球時には、回転テーブルを1回、間欠的に駆動し、空となったカートリッジの隣のカートリッジを放球筒部の直下に位置付け、上記工程を再び繰り返す。
【0042】
従来の放球装置では、放球動作時に気球が放球筒部内に張り付いたりする等の不具合が生じ、気球が放球筒部内に留まってしまう場合がある。気球が放球筒部内に留まった状態では、次のカートリッジを放球筒部内に位置付けても、カートリッジに正常に放球させることができない。そのため、従来の放球装置では、放球動作に不具合が生じた場合、作業員が放球装置に来て不具合を解消するまで、次のカートリッジの放球動作を停止させていた。
【0043】
しかし、放球装置の設置場所によっては、不具合の発生時に作業員が来るまで数日かかる。そのため、従来の放球装置では、不具合の発生時に観測が長期間中断するおそれがある。また、従来の放球装置では、カートリッジを放球筒部の直下に正確に位置付ける必要があり、高い機械精度が必要である。
【0044】
本実施形態では、各キャニスタ41から独立して気球21を放球できるので、あるキャニスタ41の放球時に不具合が生じても、他のキャニスタ41から放球でき、観測の継続性を向上できる。
【0045】
本実施形態では、平面視で、放球室32の放球口部321内に全てのキャニスタ41の開口部411が位置するので、いずれのキャニスタ41からも、各キャニスタ41を設置場所に留めたまま放球できる。そのため、キャニスタ41を放球地点へ移動させる場合に必要となる高い機械精度を、本実施形態では不要にできる。
【0046】
(変形例)
キャニスタ41は、縦横に格子状(マトリクス状)に規則正しく並んでいればよく、本実施形態のように各列のキャニスタ41の個数が同数である必要はない。例えば、図3のキャニスタモジュール4において、紙面右端の列のキャニスタ41は、7個でもよく、本実施形態のように8個でなくてよい。
【0047】
本実施形態では、キャニスタ41は、それぞれが別体として設けられていた。しかし、複数のキャニスタが一体として設けられ、隣り合うキャニスタ同士が隔壁を共有していてもよい。
【0048】
本実施形態では、収容部は、蓋42が付いているキャニスタ41であった。しかし、気球21を収容しそれぞれが独立して放球できる収容部がマトリクス状に並んでいればよく、収容部に蓋42が付いていなくてもよい。
【0049】
コンテナ3内は、隔壁により3つ以上に区切られてもよい。コンテナ3内は、隔壁により区切られていなくてもよい。
【符号の説明】
【0050】
1…放球装置、3…コンテナ、5…レール、
6…台車(移動機構)、21…気球、31…隔壁、
32…放球室、33…準備室、34…天面部、
41…キャニスタ(収容部)、42…フレーム(保持部材)、
43…パレット(保持部材)、51…網、
311…開口部(連通開口部)、321…放球口部、
411…開口部、412…蓋、415…開閉機構。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9