特許第6393413号(P6393413)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6393413
(24)【登録日】2018年8月31日
(45)【発行日】2018年9月19日
(54)【発明の名称】車両を持ち上げるための工具
(51)【国際特許分類】
   B66F 1/00 20060101AFI20180910BHJP
   B66F 15/00 20060101ALI20180910BHJP
   B60S 9/04 20060101ALN20180910BHJP
【FI】
   B66F1/00
   B66F15/00
   !B60S9/04
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-514976(P2017-514976)
(86)(22)【出願日】2015年6月1日
(65)【公表番号】特表2017-527504(P2017-527504A)
(43)【公表日】2017年9月21日
(86)【国際出願番号】EP2015062065
(87)【国際公開番号】WO2015181392
(87)【国際公開日】20151203
【審査請求日】2017年1月11日
(31)【優先権主張番号】1454921
(32)【優先日】2014年5月30日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】311003754
【氏名又は名称】ソフトバンク・ロボティクス・ヨーロッパ
【氏名又は名称原語表記】SOFTBANK ROBOTICS EUROPE
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クレール,バンサン
【審査官】 今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−163397(JP,A)
【文献】 特開昭56−007900(JP,A)
【文献】 特開2001−150245(JP,A)
【文献】 実開昭54−115696(JP,U)
【文献】 実開昭60−045680(JP,U)
【文献】 米国特許第6354570(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 1/00
B66F 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準平面(21)であって、その上を車両(10)が移動するように意図されている基準平面(21)に対して、前記車両(10)を持ち上げるように意図されている工具(20)であって、本質的に主軸(24)に沿って延在する枝部(23)を有する単一の部品により形成され、前記車両(10)と前記基準平面(21)との間に置かれるように、かつオペレータにより実質的に前記枝部(23)の前記主軸(24)を中心とする回転運動で操作されるように意図されており、前記枝部(23)は前記主軸(24)に沿って延在し、前記主軸(24)に直角な、前記枝部(23)のセクションにおいて、互いに角度オフセットされる2つの全体的距離D1およびD2が画定され、前記第1距離D1が前記第2距離D2未満であり、前記距離D1が前記車両(10)を前記基準平面(21)から分離する距離D未満であるように意図されており、および前記距離D2が前記距離Dより大きいように意図されており、前記工具が、ハンドル(30)であって、前記枝部(23)から取り外され得、かつ取り付けられた位置において、その主軸(24)を中心として前記枝部(23)を回転させることを可能にするハンドル(30)を含む、工具(20)において、前記ハンドル(30)および前記枝部(23)が、前記ハンドル(30)および前記枝部(23)を取り外された位置に維持するために互いに協働する磁気要素(40、41、42、43)を含むことを特徴とする、工具(20)。
【請求項2】
前記2つの全体的距離D1およびD2が互いに実質的に直角であることを特徴とする、請求項1に記載の工具。
【請求項3】
前記枝部(23)の前記セクションにおいて、前記距離D2未満の前記距離D1から角度オフセットされる第3の全体的距離Dmaxが画定されることと、前記距離Dmaxが前記距離D2より大きいこととを特徴とする、請求項1または2に記載の工具。
【請求項4】
前記枝部(23)の前記セクションが、前記第2距離D2により分離された2つの平面(27、28)を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の工具。
【請求項5】
前記枝部(23)は、第1の外面(33)と、前記第1の外面(33)とは反対側に位置する第2の外面であって、前記主軸(24)が前記第1の外面(33)と前記第2の外面(34)との間に位置する、第2の外面(34)とを備え、前記第1の外面(33)および前記第2の外面(34)が、異なる摩擦係数を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の工具。
【請求項6】
より高い摩擦係数を有する前記第2の外面(34)が前記車両(10)と接触するように意図され、およびより低い摩擦係数を有する前記第1の外面(33)が前記基準平面(21)と接触するように意図されていることを特徴とする、請求項5に記載の工具。
【請求項7】
前記ハンドル(30)が、前記取り付けられた位置において、前記枝部(23)に実質的に直角に延在することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の工具。
【請求項8】
前記磁気要素のうちの1つ(40)が、前記ハンドル(30)および前記枝部(23)を前記取り外された位置および前記取り付けられた位置に維持することを両方とも可能にすることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基準平面であって、その上を車両が移動するように意図されている基準平面に対して、車両を持ち上げるように意図されている工具に関する。
【背景技術】
【0002】
とりわけ自動車分野において、ジャッキと呼ばれる多くの工具が存在する。ジャッキは、車両が与えられると、とりわけ、パンクの場合などに車輪の交換を可能にする。非常に広く使用されているジャッキモデルは、好都合には互いに対して回転可能ないくつかの腕を含む。腕はひし形で配置され、水平に配置されるねじシステムにより、ひし形の対角線のうちの1つの長さを修正することが可能になる。他方の対角線の長さは逆方向に変化し、地面に対して車両を持ち上げることが可能になる。このタイプのジャッキは操作するのに比較的長い時間がかかる。
【0003】
より大きい工具が工作場での使用のために開発されている。例えば油圧式または空気圧式アクチュエータを含む工具があり、これらにより直接にまたは角度伝動システムを介して車両を持ち上げることが可能になる。このタイプの工具は内蔵ジャッキよりはるかにかさばり、費用もはるかに高い。
【0004】
概して、公知の工具は、工具の重量を増加させ、工具を複雑かつ費用がかかるものとし、故障の原因ともなり得る数多くの可動部品を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、車両を持ち上げるためのはるかにより単純な工具を提案することにより、上記の問題の全てまたは一部を軽減することを目的とする。操作中、本発明による工具は単一の部品である、すなわち可動部品がない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的のために、本発明の主題は、基準平面であって、その上を車両が移動するように意図されている基準平面に対して、車両を持ち上げるように意図されている工具において、本質的に主軸に沿って延在する枝部を有する単一の部品により形成され、車両と基準平面との間に置かれるように、かつオペレータにより実質的に枝部の主軸を中心とする回転運動で操作されるように意図されていることと、主軸に直角のおよび主軸に沿って延在する枝部のセクションにおいて、互いに角度オフセットされる2つの全体的距離D1およびD2が画定されることと、第1距離D1は第2距離D2未満であり、距離D1は車両を基準平面から分離する距離D未満であるように意図されており、および距離D2は距離Dより大きいように意図されることとを特徴とする、工具である。
【0007】
有利な実施形態において、工具は、ハンドルであって、枝部から取り外され得、かつ取り付けられた位置において、その主軸を中心として枝部を回転させることを可能にするハンドルを含む。ハンドルおよび枝部は、ハンドルおよび枝部を取り外された位置に維持するために互いに協働する磁気要素を含む。
【0008】
一例として与えられる実施形態の詳細な説明を読むと、本発明はよりよく理解され、他の利点が明らかになるであろう。説明は添付図面により示される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明による工具により持ち上げられ得る例示的なロボットを示す。
図2a図1のロボットのベースに対して配置された、本発明による工具の例を示す。
図2b図1のロボットのベースに対して配置された、本発明による工具の例を示す。
図3図2aおよび2bの工具の断面を示す。
図4】工具回転角の関数としての工具のセクションの現在の距離dの動向の様子を示す曲線を示す。
図5a】ハンドルを備える工具を示す。
図5b】ハンドルを備える工具を示す。
図6】工具のみを表し、図6は機能位置にあり、図7は折り畳まれた位置にある。
図7】工具のみを表し、図6は機能位置にあり、図7は折り畳まれた位置にある。
【発明を実施するための形態】
【0010】
明確にするために、同じ要素には異なる図において同じ参照符号が付されている。
【0011】
本発明による工具は、地面などの基準平面に対して移動するいずれの車両のためにも実装され得る。車両は、例えば車輪または関節接合された脚により移動し得る。車両は基準平面に平行な底部平面を含み、工具は、基準平面に力をかけることによりこの表面を持ち上げることを可能にする。
【0012】
本発明は、図1に示される人型タイプのロボット10を持ち上げるために特に利用するものである。本発明による工具は、当然のことながら他のタイプの車両に使用され得る。
【0013】
ロボット10は、頭部1と、胴2と、2つの腕3と、2つの手4と、ロボットの重心を下げて良好な安定性を得ることを可能にするスカート7とを含む。
【0014】
ロボット10は、人の形態およびその動きを再現するために、ロボット10の異なる肢の相対的な動きを可能にするいくつかの関節を含む。ロボット10は、例えば胴2と腕3の各々との間に関節11を含む。関節11は、人間の肩により行われ得る動き方で、腕3を胴2に対して動かすことを可能にするように、2つの回転軸を中心として電動式である。
【0015】
スカート7は、脚7aと大腿部7bとの間の膝に属する第1関節12を含む。臀部に属する第2関節13は、胴2と大腿部7bとの間に取り付けられる。これらの2つの関節12および13は、回転軸を中心として電動式であるピボットリンクである。関節12の回転軸Xaおよび関節13の回転軸Xbは、ロボットの2つの肩を連結する軸と実質的に平行であり、ロボットを前方または後方へ傾けることを可能にする。
【0016】
スカート7は、そのベースに、ロボット10の移動を可能にする三脚14を含む。三脚14は、三脚に対して関節接合された3つの車輪15、16および17を含む。実装され得る車輪の一例は、番号仏国特許第2989935号明細書として公開され、本出願人の名義で提出された特許出願において説明されている。車輪15、16および17は電動式であり、基準平面の全ての方向へのロボット10の移動を保証する。
【0017】
図2aおよび2bは、三脚14と、水平な基準平面21に対してそれを持ち上げることを可能にする工具20とを垂直平面における断面で示す。三脚14は基準平面21に平行な水平な底面22を有する。工具20は、表面22および結果としてロボット10全体を持ち上げるために基準平面21に力をかけるように意図されている。工具20により、車輪のうちの1つを基準平面21に対して持ち上げることが可能になる。図2aおよび2bに示されるとおり、工具20は、オペレータにより、三脚14の下で、基準平面21と、車輪のうちの1つ、例えば車輪15の近傍の表面22との間を摺動させられる。工具20は、図2aおよび2bの面に直角に本質的に主軸24に沿って延在する枝部23を有する単一の部品により形成される。工具20は、オペレータにより実質的に枝部23の主軸24を中心とする回転運動で操作されるように意図されている。
【0018】
図2aにおいて、車輪15、16および17は全て基準平面21と接触しており、図2bにおいて、車輪15は持ち上げられている。2つの図の間で、枝部23はその主軸24を中心におよそ90°回転させられている。
【0019】
図3は、枝部23の主軸24に直角な平面における断面、枝部23を示す。三脚14を持ち上げるために、枝部23は特定の形状を有する。より具体的には、主軸24に直角な枝部23のセクションにおいて、互いに角度オフセットされる2つの全体的距離D1およびD2が画定される。第1距離D1は第2距離D2未満である。距離D1およびD2は、3つの車輪が基準平面21上に置かれているときの基準平面21を表面22から分離する距離Dに応じて決定される。この距離Dは、ロボット10の地上高を示す。距離Dは基準平面21に直角である。距離D1は距離D未満であり、距離D2は距離Dより大きい。したがって、オペレータは、距離D1を実質的に基準平面21に直角に保つことにより、枝部23を表面22の下に導入することができる。2つの距離D1とDとの差により、枝部23はロボット10の下を自由に摺動することが可能になる。その主軸24を中心とした枝部23の回転を加えることにより、オペレータは基準平面21に直角である距離D2をもたらす。距離D2は地上高より大きいため、ロボット10は枝部23と表面22との間の接触ポイントで持ち上げられる。距離D1およびD2がある枝部23のセクションは、主軸24に沿って、ロボット10を持ち上げるのに十分な長さにわたって延在する。
【0020】
2つの全体的距離D1およびD2の間の角度オフセットは、180°未満ではあるが、任意であり得る。図示の例において、距離D1およびD2は互いに実質的に直角である。
【0021】
有利には、枝部23の回転中、オペレータがロボット10を持ち上げたときの、持ち上げられたロボット10の安定性を増すために、ロボット10がそれ自体でその車輪上を転がることを避けるために、ロボット10に高いポイントを通過させ、次いで、この高いポイントをわずかに超えたところでロボット10を再び下げることができる。この目的のために、距離D1およびD2が画定される枝部のセクションにおいて、距離D2未満の距離D1から角度オフセットされる第3の全体的距離Dmaxが画定される。距離Dmaxは距離D2より大きい。
【0022】
距離間のオフセット角度は図3に見ることができる。角度αmは距離D1の軸とDmaxの軸とを分離し、角度α2は距離D1の軸とD2の軸とを分離する。
【0023】
ロボット10の安定性は、持ち上げられた位置において、依然として向上され得る。この目的のために、枝部23のセクションは、第2距離D2により分離された2つの平面27および28を有する。平面28は基準平面21と接触するように意図され、平面27はロボット10の表面22と接触するように意図されている。
【0024】
図4は、枝部23の回転角αの関数としての現在の距離dの動向の様子を示す曲線を示す。ゼロ角度について、距離D1は距離D未満である。距離dはゼロ角度αと角度αmとの間で増加する。距離dは角度αmと角度α2との間で減少する。最後に、距離dは角度α2を超えると増加する。この新たな増加は2つの平面27および28の存在によるものである。持ち上げられた位置におけるロボットの安定性は、距離dが極小、この場合、角度α2について得られる距離D2になると得られる。
【0025】
枝部23は、その主軸24を中心とするその回転駆動を可能にする形状により、その端部のうちの一方で終端し得る。これは、オペレータが駆動キーを位置付け得る四角形または六角形セクションであり得る。代替的に、工具20は、操作可能位置において、枝部23をその主軸24を中心として回転させることを可能にするハンドル30を含む。有利には、ハンドル30は枝部23に実質的に直角に延在する。ハンドル30により、オペレータは枝部23をその主軸24を中心として回転させることができる。
【0026】
枝部23とハンドル30とを含む工具20は、図5aおよび5bにおいて見られ得る。図5aにおいて、枝部23はロボット10の表面22の下を自由に摺動し得る。距離D1が基準平面21に直角である。工具20は図2aの位置にある。図5bにおいて、工具20は図2bの位置にある。距離D2が基準平面21に直角である。図5aおよび5bの工具20の位置の間で、オペレータは、ハンドル30を操作することにより枝部を角度α2だけ回転させている。
【0027】
有利には、図5bの位置において、ハンドル30は基準平面21上にある。平面27および28無しで済ませることも可能である。図4に示された曲線は角度αmを超えると減少し得、この減少は角度α2を超えて続き得る。工具20が安定する位置は、したがって、ハンドル30が基準平面21上にあるときに保証される。現在の距離dの減少は、ハンドル30が基準平面21と接触するときに中断される。
【0028】
工具20はその使用の際、基準平面21および平面22の両方と接触するようになる。枝部23がその主軸24を中心として回転すると、接線荷重が接点のレベルで生じる。これらの荷重は、基準平面21に平行なロボット10の移動によるか、接点のうちの1つのレベルでの滑動によるかのいずれかにより反映され得る。ロボット10の基準平面21に対する移動は望ましくない。移動のリスクを制限し、有利には滑動しそうな接点を選択するために、工具20を形成することが可能である。
【0029】
この目的のために、主軸24を含む平面32に対して、平面32の両側に位置する枝部23の外面33および34は、異なる摩擦係数を有する。滑動が望ましい表面には、より低い摩擦係数が選択される。
【0030】
基準平面21は異なる種類であり得る。これは地面であり、オペレータは、異なるタイプの地面の上でロボット10を持ち上げることを決定し得る。対照的に、ロボット10のための表面22および枝部23のための表面34はより良好に制御される。より高い摩擦係数を有する表面、この場合は表面34がロボット10と接触するように意図され、より低い摩擦係数を有する表面、この場合は表面33が基準平面と接触するように意図されるように選択が行われ得る。例えば、表面34をゴムパッドまたはシリコーン系材料で覆うことが可能である。表面33は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のような良好な滑動を有する材料のパッドで覆われ得る。
【0031】
有利には、工具20をより容易に保管することを可能にするために、ハンドル30は枝部23から取り外され得る。図6および7は、工具20のみを示す。図6は、取り付けられた位置とも呼ばれる相対的な操作可能位置で枝部23と組み立てられ、ロボット10を持ち上げることを可能にするハンドル30を表し、図7は、枝部23に対して、取り外された位置とも呼ばれる折り畳まれた位置にあるハンドル30を示す。図7の位置において、ハンドル30は、枝部23の主軸24に平行に延在する。工具20は有利には、折り畳まれた位置において工具に対してハンドルを維持するための手段を含む。かさを抑えるために、これらの維持手段は、ハンドル30内に配置される1つまたは複数の永久磁石40および42により形成され得る。枝部23はこのとき、1つまたは複数の磁気要素41および43の包含を含み、1つまたは複数の磁気要素41および43は各々、強磁性材料、または折り畳まれた位置においてハンドル30と枝部23との相互引力を生じるために配置された永久磁石のいずれかにより形成される。より一般的には、ハンドル30および枝部23は、ハンドル30および枝部23を折り畳まれた位置に維持するために互いに協働する磁気要素40〜43を含む。
【0032】
ロボット10において、折り畳まれたアセンブリを摺動させることを可能にするシースが設けられ得る。
【0033】
ハンドル20により枝部23を駆動することを可能にする形状の一例を図7に見ることができる。枝部23は雄四角形36を含むことができ、ハンドル30は、枝部23の回転駆動のために四角形36と協働するように意図されている雌四角形37を含み得る。四角形36は主軸24に沿って延在し、雌四角形37への雄四角形36の挿入は主軸24に沿った移動で行われる。2つの四角形は各々、枝部23に対するハンドル30の相対的な機能位置における極性形成を可能する対応する切断面を含み得る。機能位置における枝部23に対するハンドル30の位置の維持は、四角形36および37に配置される磁気要素(強磁性要素または永久磁石)により行われ得る。有利には、磁気要素のうちの1つにより、ハンドル30および枝部23を折り畳まれた位置と機能位置との両方に維持することが可能になる。例えば、ハンドル30内に配置される磁気要素40は、機能位置において四角形36内に配置される磁気要素44と協働し得る。磁気要素40はこのとき、折り畳まれた位置にある磁気要素41または機能位置にある磁気要素44のいずれかと協働することにより、二重機能を果たす。
図1
図2a
図2b
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7