特許第6393416号(P6393416)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6393416機械に板要素を供給する方法、そのように装備された給送ステーション及び加工機械
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6393416
(24)【登録日】2018年8月31日
(45)【発行日】2018年9月19日
(54)【発明の名称】機械に板要素を供給する方法、そのように装備された給送ステーション及び加工機械
(51)【国際特許分類】
   B65H 3/24 20060101AFI20180910BHJP
   B65H 1/14 20060101ALI20180910BHJP
   B65H 5/04 20060101ALI20180910BHJP
【FI】
   B65H3/24 A
   B65H1/14 322Z
   B65H5/04
【請求項の数】13
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-519789(P2017-519789)
(86)(22)【出願日】2015年6月24日
(65)【公表番号】特表2017-520494(P2017-520494A)
(43)【公表日】2017年7月27日
(86)【国際出願番号】EP2015025038
(87)【国際公開番号】WO2015197199
(87)【国際公開日】20151230
【審査請求日】2016年12月27日
(31)【優先権主張番号】14002202.1
(32)【優先日】2014年6月27日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】512159605
【氏名又は名称】ボブスト メックス ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】チアリ マウロ
(72)【発明者】
【氏名】カーズ ダニエル
【審査官】 大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−520222(JP,A)
【文献】 特開平08−002683(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0115122(US,A1)
【文献】 特開2000−118755(JP,A)
【文献】 特開2011−230441(JP,A)
【文献】 特開平02−204234(JP,A)
【文献】 特開平05−124747(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 1/00−3/68
B65H 5/04
G03G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板要素(1)を要素の初期パイル(6)から板要素を加工するための機械(2)に供給する方法であって、
要素の第1のバッチ(11)を、ストレージ手段(12)に到達するまで前記パイル(6)の上部から下流に押し出す段階(P)と、前記第1のバッチ(11)を更に押し出すと同時に、
前記第1のバッチ(11)を前記パイル(6)から分離するために、前記第1のバッチ(11)の長さに対応する特定距離にわたって下流に前記ストレージ手段(12)を変位させる段階(D)であって、これにより前記第1の押し出されたバッチ(11)を前記ストレージ手段(12)と前記初期パイル(6)との間に格納する、変位させる段階(D)と、次に
前記第1のバッチ(11)の前記要素(1)を前記機械(2)まで次から次に移送する段階(F)と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記要素(1)を移送する段階(F)の後に置かれ、
次のバッチ(19)の厚みに対応する高さ(H)に従って前記ストレージ手段(12)の高さを下げる段階と、
前記次のバッチ(19)の前記厚みに対応する高さ(H)に従って前記パイル(6)を持ち上げる段階と、
を追加的に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記要素(1)を移送する段階(F)の後に置かれ、
前記次のバッチ(19)を前記パイル(16)から分離するために、前記次のバッチ(19)の長さに対応する距離にわたって前記次のバッチ(19)を下流に押し出す段階(P2)と、
前記次のバッチ(19)の厚みに対応する高さに従って前記パイル(6)を持ち上げ、同時に前記要素(1)を移送する段階と、
前記パイル(6)が終わるまで、前記次のバッチ(19)を押し出して(P2)前記パイル(6)を持ち上げる段階を繰り返す段階と、
を追加的に含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
板要素(1)を、マガジン(7)に配置された要素(1)の初期パイル(6)から板要素を加工するための機械(2)に供給するためのステーションであって、
パイル(6)の上部から板要素のバッチ(11)を下流方向(P)に押し出すことができる押し出し機(9)と、
前記押し出し機(9)の下流に位置決めされたストレージ手段(12)と、
要素(1)を前記ストレージ手段(12)から機械(2)まで次から次に移送する(F)ことができる移送手段(14)と、
を含み、
前記押し出し機(9)及び前記ストレージ手段(12)が前記パイル(6)から前記バッチ(11)を分離して前記バッチ(11)を前記ストレージ手段(12)及び前記移送手段(14)と前記初期パイル(6)との間に格納することを可能にするように、前記バッチ(11)の長さに対応する距離にわたって前記ストレージ手段(12)及び前記移送手段(14)を上流から下流に同時に変位させることができる変位手段(16)、
を含むことを特徴とするステーション。
【請求項5】
前記押し出し機(9)と前記ストレージ手段(12)の間に位置決めされ、かつ前記バッチ(11)の前記長さの関数としてその長さを延長することができ前記バッチ(11)を支持するための手段(17)を含むことを特徴とする請求項4に記載のステーション。
【請求項6】
前記ストレージ手段(12)、前記移送手段(14)、及び前記バッチ(11)の高さ(H)を、次のバッチ(19)の厚みの関数として変えるための手段(18)を含むことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のステーション。
【請求項7】
前記ストレージ手段及び移送手段(12、14)の下流に位置決めされ、かつ前記バッチ(11)の前記長さの関数である長さを有する可変長のコンベヤ(21)を含むことを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載のステーション。
【請求項8】
前記ストレージ手段(12)の高さを変えるための手段(18)は、前記コンベヤ(21)の下流端に位置付けられた軸線に対して、前記移送手段(14)、前記ストレージ手段(12)、及び前記コンベヤ(21)をピボット回転させる(R)ことができることを特徴とする請求項7に記載のステーション。
【請求項9】
前記ストレージ手段(12)は、前記バッチ(11、19)の前部の位置を維持するために前面位置決め部材(13)の形態にあることを特徴とする請求項4から請求項8のいずれか1項に記載のステーション。
【請求項10】
前記ストレージ手段(12)は、前記移送手段(14)に接合されることを特徴とする請求項4から請求項9のいずれか1項に記載のステーション。
【請求項11】
前記マガジン(7)は、プラットフォーム(8)を持ち上げてパイル(6)を垂直に持ち上げることができるパイル持ち上げ機構(6)を含むことを特徴とする請求項4から請求項10のいずれか1項に記載のステーション。
【請求項12】
板要素を加工するための機械であって、
請求項4から請求項11のいずれか1項に記載の供給ステーション(4)が設けられる、
ことを特徴とする機械。
【請求項13】
フレーム(3)と前記供給ステーション(4)の下流に配置された一連の印刷ユニットとを含むことを特徴とする請求項12に記載の機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板要素を加工するための機械に板要素を供給する方法に関する。本発明は、板要素を加工するための機械に板要素を供給するためのステーションに関する。本発明は、更に、そのような板要素を供給するためのそのようなステーションが設けられた板要素を加工するための機械に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、切断又は印刷のための機械のような加工機械は、厚紙シートのような板要素を例えば切断又は印刷するために包装業界に使用されている。印刷されたシートは、次に、厚紙箱を生成するのに役立つ。
【0003】
加工機械は、一般的に、各々が特定の作動を実行するように設計された複数のステーション又はワークステーションを含む。板要素は、上流に設置された給送ステーション又は給送機を通じて機械の入口内に導入される。板要素は、使える状態の加工された要素、ブランク、又は箱の形態で下流方向に送出ステーション内の機械の出口に集められる。
【0004】
給送機は、自動的に次から次に要素を機械内に挿入する。積み重なる要素のバッチが給送機内に置かれる。給送機は、最初に下側真空コンベヤを含む。給送機はまた、垂直ゲージを含む。ゲージは、要素の前面アラインメントに役立つ。このゲージはまた、要素をバッチの底から次から次に取り出すために使用される。真空コンベヤは、要素を別々にかつ連続的に次から次に機械内に搬送する。要素は、次に、機械内に押し込まれて次から次に加工される。
【0005】
第1の欠点は、バッチが、コンベヤ上に置かれたバッチの底部で主として要素上に有意な圧力を及ぼすということである。この圧力は、その箱が高い坪量を有し、バッチの高さが有意である場合により一層大きい。この圧力は、これらの連続する底部要素を押し潰して応力を及ぼしやすく、給送機を通じた要素の搬送を妨げ、給送作動の品質とその結果として機械内への要素の搬送とを低下させる。ある一定の場合には、給送される要素の見当合わせが失われる。他の場合には、給送機が、一度に1つではなく同時に2つの要素を挿入し、これは望ましくない。
【0006】
このような圧力はまた、底部での要素が搬送される時にパイルの底部での要素とそれが接触しているすぐ上の要素との間の摩擦を増加させる。この面は、事前印刷するか又は例えば白色又は他の色の層で被覆することができるので、それらは、マークによって損傷することになる。
【0007】
機械に供給するために、オペレータは、積重ねた要素の小バッチを給送機に連続的に入れる。オペレータは、これらのバッチを手で取り上げて運ぶ。これは、例えば大きい寸法の段ボール紙のシートを加工する時にオペレータの作業を特に面倒なものにする。更に、このような手動の積み込みは、加工速度の点から機能を制限する。
【0008】
更に、高い生産速度の場合に、要素のバッチは、非常に急速に減少することになり、かつ直ちに再補充を必要とすることになる。第1のパイルから次のパイルへの移行間の間隔は、非連続的な要素の供給をもたらす。無停止作動は、可能ではない。
【0009】
加工機械の高い生産速度を保証するために、最も多くの場合に、積み込みステーションが、給送ステーションの上流で機械に一体化される。積み込みステーションは、板要素のパイルのための積み込み機を含む。米国特許第8,113,503号明細書及び国際出願公開第2010/105,762号は、要素を加工するための機械に対して給送ステーション方向にマガジンに配置された要素の初期パイルから板要素を積み込むためのステーションを開示している。ステーションは、初期パイルから要素を取り出す取り出し手段と、取り出された要素を中間バッチの形態で格納する中間ストレージ手段とを含む。搬送手段が、中間ストレージ手段から給送ステーションへの流れの形態で要素を搬送する。
【0010】
しかし、このようなステーションは、加工機械に追加される追加の機器を構成する。そのステーションと組み合わされた加工機械の合計サイズ要件は、かなりのものになる。ステーションを使用しても、中間バッチに加えて給送機に新しいバッチを形成することが依然として必要なままである。積み込みステーションの追加は、加工機械の高い作動容積及び生産速度に対してのみ正当化される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第8,113,503号明細書
【特許文献2】国際出願公開第2010/105,762号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の主目的は、板要素を加工するための機械を供給する方法を開発することにある。第2の目的は、板要素を加工するための機械に対して設計される供給ステーションを生成することである。第3の目的は、従来技術の給送ステーション及び積み込みステーションに関する上述の技術的問題を是正することである。更に別の目的は、パッケージングを生成するための機械の上流に供給ステーションを何とか組み込むという目的である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施形態によれば、板要素の初期パイルから板要素を加工するための機械に板要素を供給する方法は、板要素の初期パイルの上部から板要素の第1のバッチが板要素の第1の押し出されたバッチを格納することができるストレージ手段に到達するまで板要素の第1のバッチを下流に押し出す段階と、板要素の第1のバッチを板要素の初期のバッチから分離するために板要素の第1のバッチの長さに対応する距離にわたって下流に板要素の第1のバッチを押し出す段階に同時に存する板要素の第1のバッチの長さに対応する距離にわたって下流にストレージ手段を変位させる段階と、板要素を加工するための機械に板要素の第1のバッチの板要素を次から次に移送する段階とに存するいくつかの段階を含む。
【0014】
説明の全体を通して、板要素は、非限定的な例として、紙、平らな厚紙、段ボール紙、積層段ボール紙、可撓性プラスチック、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)、又は他のポリマー、又は他の材料のような材料で作られるものとして定められる。
【0015】
加工機械は、非限定的な例として、切断機、例えば、プラテンダイ切断機、襞付け機、型押し機、成形機、型打ち機、例えば、用語「高温箔押し」で公知の高温押し機、ラベル又はホログラムを固定するための機械、折畳み糊付け機械、少なくとも1つの印刷ユニット、例えば、フレキソ、ヘリオグラフ、オフセット、又はデジタルインクジェット印刷などを有する印刷機械であるとして定められる。
【0016】
長手方向は、機械内のその中央長手軸線に沿った要素の変位の方向を基準として定められる。上流及び下流方向は、供給ステーション内のかつ加工機械全体内の長手方向における板要素の変位の方向を基準として定められる。
【0017】
換言すると、第1のバッチが押し出されて安定化した状態で、板要素は、1つずつ機械内に直接に搬送され、機械は、その後、次から次に板要素の加工を直ちに実行する。そのような方法を用いて、板要素のバッチは、ストレージ手段に向けて押し出され、かつストレージ手段によって随伴される。板要素のバッチは、ストレージ手段で保持される。板要素の次から次への移送は連続的に保証され、初期パイルは、機械の供給及び従って生産の連続性を保証するために規則正しく補充される。
【0018】
本発明の更に別の実施形態において、マガジンに配置された板要素の初期パイルから板要素を加工するための機械に板要素を供給するためのステーションは、板要素の初期パイルの上部から板要素のバッチを下流方向に押し出すことができる押し出し機と、押し出された板要素のバッチを受け入れて格納することができ、押し出し機の下流に位置決めされるストレージ手段と、ストレージ手段から板要素を加工するための機械まで次から次に板要素を移送することができる移送手段とを含む。
【0019】
ステーションは、それが、押し出し機及びストレージ手段が板要素の初期のバッチから板要素のバッチを分離し、かつストレージ手段及び移送手段で板要素のバッチを保存することを可能にするように、押し出された板要素のバッチの長さに対応する距離にわたってストレージ手段及び移送手段を上流から下流に同時に変位させることができる変位手段を含むという点で特徴付けられる。
【0020】
板要素のバッチは、それがストレージ手段によって前部でかつ押し出し機によって後部で位置合わせされるので、このように正しく格納される。ストレージ手段は、板要素のバッチのフォーマット及び従ってそのバッチを構成する板要素に応じて変位される。板要素の流れの形成が回避され、それによって供給ステーションがより小型になる。
【0021】
本発明の更に別の実施形態によれば、板要素のための加工機械は、以下に開示して特許請求するような供給ステーションがそれに設けられるという点で特徴付けられる。
【0022】
添付の概略図面を参照する非限定的な例示的実施形態の以下の説明から本発明は明瞭に理解され、その様々な利点及び異なる特徴はより明瞭に現れるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明による供給ステーションが設けられた板要素のための加工機械の側面図である。
図2】異なる作動位置にあるステーションの側面図である。
図3】異なる作動位置にあるステーションの側面図である。
図4】異なる作動位置にあるステーションの側面図である。
図5】異なる作動位置にあるステーションの側面図である。
図6】異なる作動位置にあるステーションの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1に示すように、板要素、例えば、厚紙シート1を加工するための機械は、デジタルインクジェット印刷機械2の形態にある。印刷機械2は、フレーム3(破線に示す)と、次から次に列に配置されたインジェット印字ヘッドのような異なる印刷ユニットとを含む。シート1は、印刷されることによって加工される。シート1は、取り上げられ、搬送され、印刷機械2をヘッドの各々で通過することによって循環し、かつ送出ステーションで現れる。
【0025】
シートを印刷するための機械には、供給ステーション4が有利に設けられる。このステーション4は、機械にシート1を高出力で供給するように印刷機械2の上流に装着される。ステーション4の中央長手軸線は、機械2の中央長手軸線に位置合わせしている。機械2では、シート1の横方向アラインメントのためのユニット(図示せず)を供給ステーション4の下流に配置することができる。
【0026】
シート1は、上流に位置付けられた主ストレージマガジン7に配置された初期主垂直パイル6でステーション4に最初に到達する。シート1は、このマガジン7を離れ、かつ機械2に入るために下流方向にステーション4から現れる。長手方向のシート1に対する搬送経路又は厚紙前進方向とも呼ばれる前進又は進行の方向(図4から6での矢印F)は、上流方向及び下流方向を示す。
【0027】
マガジン7及び従ってステーション4は、シート1のパイル6のためのパイル積み込み機(見えていない)を含むことができる。積み込み機は、シート1のパイル6を支持する実質的に水平な昇降プラットフォーム8を含むパイル持ち上げ機構を有するパイル昇降機タイプのものである。昇降プラットフォーム8は、持ち上げ機構によって垂直方向に駆動される。持ち上げ機構は、プラットフォーム8を垂直方向に昇降させる電気モータを含む。モータはまた、プラットフォーム8の正確な位置を確認して保証することを可能にする。
【0028】
プラットフォーム8は、シート1が下流方向に離れる時に徐々に上昇する。シート1の新しいパイル6をプラットフォーム8上に再積み込みしてステーション4に供給するために、プラットフォーム8は、持ち上げ機構によって下降する。
【0029】
ステーション4は、押し出し機9を含む。押し出し機9は、上流から下流へ変位され、パイルの上部から取られたシート1のバッチを押す(図2及び3の矢印P)。押し出されたバッチ11が安定化した状態で、押し出し機9は、次に、逆方向に下流から上流へ空の状態で戻る。
【0030】
そのパイル積み込み機を有するマガジン7及び従ってステーション4は、パイル上部センサ6(図示せず)を含むことができる。パイル上部センサは、計算器の入力に接続することができる。計算機は、バッチ11の各離脱の後で連続する上側シート1aを一定のレベルに維持するように持ち上げ機構に作用することができる。計算器は、その出力に現れる信号がパイル6上部の測定された高さとバッチ11の厚みに基づいて計算された基準変数との差の特徴を示すようにプログラムされる。
【0031】
ステーション4は、押し出されたバッチ11を格納することができるストレージ手段12を含む。ストレージ手段12は、押し出し機9の下流に位置決めされる。ストレージ手段12は、バッチ11の前面位置決め部材の形態にある場合がある。前面位置決め部材は、第1のバッチ11、並びに押し出し機9に押されて次に到着するその後のバッチの固定を維持するのに役立つ。位置決め部材は、例えば、前部及び垂直ゲージタイプ13である。ゲージ13は、バッチ11及び従ってシート1の前部アラインメントに役立つ。このゲージ13はまた、バッチ11の底部からシ―ト1を連続的に取り出すのに役立つ(図4参照)。ゲージ13の下方にスロットが残され、シート1は、このスロットを通じて次から次に進行する。このスロットは、シート1の厚みの関数として選択される可変高さのものである。
【0032】
ステーション4は、シート1を次から次にストレージ手段12から機械2の残った部分へ移送することができる移送手段14を含む。これを達成するために、移送手段14は、無端ベルト真空コンベヤを含むことができる。バッチ11のシート1は、バッチ11の底部から1つずつ取り出される。真空コンベヤは、各シートをその下側前面部分で取り上げてそれを下流へ搬送する。有利なことに、ストレージ手段12は、移送手段14に接合される。
【0033】
本発明によれば、ステーション4は、上流から下流へストレージ手段12と移送手段14を同時に変位させる(図2及び3の矢印D)ことができる変位手段16を含む。この変位は、押し出されるバッチ11の長さに対応する距離にわたって実行される。この変位は、押し出し機9の下流方向の移動と同時に実行される。この変位は、第1のバッチ11をパイル6から分離し、第1のバッチ11をストレージ手段12及び移送手段14で保つことを可能にする。
【0034】
ステーション4は、第1のバッチ11を支持するための手段17を有利に含む。これらの支持手段17は、押し出し機9とストレージ手段12の間に位置決めされる。支持手段17は、第1の押し出されるバッチ11の長さの関数として延長することができる。これらの支持手段17は、例えば、1又は2以上のローラの形態にあり、第1のバッチ11の下側シートは、そのローラに当接する。
【0035】
好ましくは、ステーション4は、ストレージ手段12と、移送手段14と、その結果としてちょうど押し出されたばかりの第1のバッチ11との高さ(図6のH)を同時に変えるための手段18を含む。高さHは、第1のバッチ11の後に押し出し機9によって押し出されることになる第2の後続バッチ19の厚みの関数として調整可能である。それによって第2のバッチ19を押し出すことが可能になり、そのバッチは、既にストレージ手段12の定位置にある第1のバッチ11の上を直接摺動する。この高さHは適応化されるので、第2のバッチ19のシート1は、第1のバッチ11のシート1上へ落下することによって損傷しないことになる。
【0036】
有利なことに、ステーション4は、可変長のコンベヤ21を含む。コンベヤ21は、ストレージ手段12と移送手段14の下流に、つまりゲージ13の下流に位置決めされる。コンベヤ21は、移送手段14のコンベヤによって移送されるシート1を直接1つずつ集めて、それらを機械2に向けて下流Fに移送する。コンベヤ21は、ストレージ手段12及び移送手段14に接合される。ストレージ手段12、移送手段14、及びコンベヤ21は、後方に向けて上り勾配になる構成を含む。この勾配は、ストレージ手段12での第1のバッチ11の押出し、及び到達を容易にすることができる。
【0037】
コンベヤ21は、第1のバッチ11の長さの関数であり、かつストレージ手段12及び移送手段14の変位に対して与えられる最大行程の関数である長さ(図2及び4のlとL)を含む。第1のバッチ11を押し出す前に、コンベヤ21は最大寸法の長さL(図2)を有する。第1のバッチ11を押し出した後に、コンベヤ21は、最小寸法の長さl(図4)を有する。コンベヤ21は、可変長の空の摺動容器と無端ベルトとによって形成することができる。
【0038】
有利なことに、ストレージ手段12の高さを変えるための手段18は、移送手段14、ストレージ手段、及びコンベヤ21をピボット回転(図4の矢印R)させることができる。ピボット回転Rは、コンベヤ21の下流端に位置付けられた軸線に対して実行される。第1のバッチ11は、従って、実質的に水平に置かれるように、後方に向けて僅かに上り勾配であるその位置から移動する。第1のバッチ11のこの新しい位置により、この第1のバッチ11上への第2のバッチの摺動が促進される。
【0039】
シート1の初期パイル6からシートを加工するための機械2へシート1を供給する方法は、供給ステーション4によって実施されるいくつかの連続段階を含む。
【0040】
第1段階は、押し出し機9を起動する段階(図2)と、マガジン7に置かれたパイル6の上部から取り出されたシートの第1バッチ11を下流方向に押し出す段階P(図3)とに存する。押し出し機9は、第1のバッチ11が前面位置決め部材、つまりゲージ13に当接するまで押す。
【0041】
第2段階は、ストレージ手段、つまりゲージ13を第1のバッチ11の長さに応じた特定距離にわたって下流に変位させる段階Dに存する。この第2段階は、第1段階と同時に実行される。これら第1及び第2段階では、押し出し機9は、第1のバッチ11の長さに対応する特定距離にわたって第1のバッチ11を押し出すことによって変位される。その結果、移送手段14は同様に変位(D)される。第1のバッチ11は、パイル6から分離される。
【0042】
第3段階は、この時点で押し出された位置にある第1のバッチ11のシート1を連続的に移送(F)するように移送手段14を起動する段階にある。シート1は、従って、ストレージ手段12からコンベヤ21上に移送される。
【0043】
第1のバッチ11が押し出されて既に移送されたシートによって安定化した状態で、押し出し機9は、上流の初期位置へ戻る(図4の矢印B)。
【0044】
シートを加工するための機械2にシート1を供給する方法はまた、2つの更に別の追加の段階を有利に含む。これらの2つの段階は、シート1を移送する段階から構成される段階の後に行われる。これらの2つの段階の第1のものは、高さHに従ってストレージ手段12の高さを下げる段階にある。この高さHは、実質的に第2のバッチ19の厚みに対応する。高さを下げるこの段階は、ストレージ手段12、移送手段14、及びコンベヤ21を支持する構造全体をピボット回転させること(R)によって実行することができる。これらの2つの段階の第2のものは、第2のバッチ19の厚みに対応する高さHに従ってパイル6を持ち上げる段階にある。マガジン7のプラットフォーム8は上昇する(図5の矢印M)。
【0045】
シートを加工するための機械2にシート1を供給する方法はまた、好ましくは、3つの追加の段階を含む。これら3つの段階は、シート1を移送する段階から構成される段階の後に行われる。これら3つの段階の第1のものは、押し出し機9を起動する段階と、パイル6から第2のバッチ19を分離するために第2のバッチ19をその長さに応じた距離にわたって下流に押し出す(図6の矢印P2)段階とにある。これら3つの段階の第2のものは、第2のバッチ19の厚みに対応する高さHに従ってパイル6を持ち上げる段階Mと、同時にシート1を移送する段階とにある。これら3つの段階の第3のものは、シート1のパイル6が終わるまで次のバッチ19を押してパイル6を持ち上げる段階にある以前の段階を繰り返す段階にある。
【0046】
本発明は、開示して図示した実施形態に限定されない。請求項のセットによって定められるコンテキストから他に逸脱することなく多くの修正を行うことができる。
【0047】
加工するための機械はまた、例えば、一連の印刷ユニットが列に配置されるフレキソ印刷による厚紙シートを印刷するための機械である場合がある。加工するための機械はまた、厚紙シートを切断かつしわ寄せするためのプラテン機械である場合がある。
【符号の説明】
【0048】
4 供給ステーション
8 昇降プラットフォーム
9 押し出し機
11 押し出されたバッチ
L コンベヤの最大寸法の長さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6