【文献】
M. HAYASHIDA, et al,High-precision alignment of electron tomography tilt series using markers formed in helium-ion microscope,Micron,2013年 7月,Vol. 50,P. 29-34
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記試料内に第2の基準穴を作製するために、前記試料を第2の位置に配置すること、および前記荷電粒子ビームのうちの1つの荷電粒子ビームを前記試料に導くことをさらに含み、前記トモグラフィ・データ走査における前記第1および第2の基準穴の位置に基づいて、前記トモグラフィ・データの正確さを改善する、請求項1に記載の方法。
トモグラフィ用に前記試料を整形することが、関心領域を含む試料ピラーを前記試料内に形成するために集束イオン・ビームを使用することを含み、前記第1および第2の基準穴が前記関心領域の外側に配置され、前記方法がさらに、前記試料を第3の位置に配置することと、前記荷電粒子ビームのうちの1つの荷電粒子ビームを用いて第3の基準穴を作製することと、前記試料を第4の位置に配置することと、前記荷電粒子ビームのうちの1つの荷電粒子ビームを用いて第4の基準穴を作製することとを含み、前記第3および第4の基準穴が、前記第1および第2の基準穴とは反対側の前記関心領域の外側に配置される、請求項2に記載の方法。
前記試料内に第2の基準穴を作製するために、前記試料を第2の位置に配置すること、および、前記荷電粒子ビームのうちの1つの荷電粒子ビームを前記試料に導くことをさらに含み、前記第1および第2の穴が、それらの穴のそれぞれの方向に前記試料を完全に貫通する、請求項7に記載の方法。
前記トモグラフィ・データの正確さを改善することが、データ群の位置合せを、相互相関位置合せだけに依存して改善するために前記第1の基準穴を識別することにより、トモグラフィ再構成を改善することを含む、請求項1に記載の方法。
第2の基準穴を作製するために、前記荷電粒子ビーム・システム内において前記試料を第2の位置に配置すること、および、前記試料に前記荷電粒子ビームを導くことをさらに含み、前記トモグラフィ・データの正確さを改善することが、前記第2の基準穴の位置にも基づく、請求項14に記載の方法。
前記試料が、関心領域を含む太さ200nm未満のピラーであり、前記第1および第2の基準穴が、前記関心領域の第1の端部の近くに提供された穴であり、前記方法がさらに、前記第1の端部の反対側の前記関心領域の第2の端部の近くに、前記試料を貫通する第3および第4の基準穴を形成することを含み、前記トモグラフィ・データの正確さを改善することが、前記第3および第4の基準穴の位置にも基づく、請求項17に記載の方法。
前記トモグラフィ・データからのデータの位置合せをすることが、前記第1の基準穴を、再構成プロセスの位置合せ手順中に特徴部分追跡アルゴリズムを用いて追跡する特徴部分として識別することにより、トモグラフィ再構成を改善することを含む、請求項14に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0019】
いくつかの実施形態では、試料薄片または試料ピラーをミリングするプロセス中にイオン・ビームを使用して基準穴を作製する。他の実施形態では、一連のトモグラフィ・データまたは連続傾斜を取得する前に、TEM電子ビームを用いて基準穴を原位置(in situ)で作製する。2組の穴を作ることが好ましいが、1つだけから非常に多数までの基準穴を作製することができ、基準穴の配置は、トモグラフィ・プロセス中に、または連続傾斜の位置合せをした後、連続傾斜を3D構造に再構成する前に役立つように設計されていることが好ましい。穴は、試料の長手方向軸に対して直角とすることができ、または他の角度で作製することができる。いくつかの変形例では、関心領域の付近に戦略的に配置された基準穴の多数のセットが作られる。穴は、試料を完全に貫通することが好ましいが、いくつかの変形例は、所望の深さまで延びる穴を提供する。
【0020】
これらの基準穴を使用して、取得の間、関心の特徴部分の位置を適正に維持し、その後に、連続傾斜の位置合せをより良好にするのを助け、最終的な再構成の正確さおよび分解能を改善することができる。オペレータが、傾斜試料ホルダに完全にまっすぐには装着されていないピラー上で連続傾斜を取得しようとしているとき、試料を回転させると、回転試料ホルダまたは傾斜試料ホルダに対する試料の傾斜のために、歳差運動(precession movement)が生じる。この歳差運動は、x、yおよびz方向のずれを示す。本発明に基づく基準穴は、トモグラフィ取得中のこのような問題を補正するのに役立つ。
【0021】
いくつかの実施形態は、STEMドウェル(dwell)モードまたはパーク(park)モードのビームを、0度および90度の傾斜で、関心の特徴部分の上方または下方に置き、ピラー試料を完全に貫通する直交する穴であるビーム誘起性の基準穴を作製することによって、基準穴の直交した組を形成する。他の実施形態は、イオン・ビーム、好ましくは試料を最初にミリングしたイオン・ビーム装置を用いて基準穴を形成し、それらの穴は、直交した組としてまたは他の所望の構成で配置される。このような基準穴は、連続傾斜の全体にわたって試料を追跡する目的に使用される。それらの基準穴は、後の位置合せプロセス中に、位置合せの質、したがって最終的な再構成の質を改善する目的にも有用である。いくつかの実施形態では、オペレータまたはシステム・ソフトウェアが、トモグラフィ特徴部分追跡技法を使用して、追跡対象の穴を識別する。いくつかの方法は、異なる深さの基準穴断面に対して正確なサイズを測定しまたは提供することができ、それによってより良好な3D計測(3D metrology)が試料上で実施されることを可能にする。
【0022】
本発明に基づく基準穴の作製および使用は、鉱物試料または半導体試料用の特定の製作プロトコルに対する大幅な変更を必要としないことが好ましく、調査中の構造体をTEM内で観察する前にそれらの構造体を乱さないことが好ましい。さらに、金粒子などの伝統的な電子顕微鏡法基準マークを使用することなしに、また、他の湿った汚染物質を試料に追加することなしに、本明細書の技法を適用してトモグラフィ特性を改善することができる。本明細書に記載された基準穴に所望の材料または粒子を充填して、例えば計測の正確さを改善することもできる。ある種のケースでは、荷電粒子によって作製された基準穴を、生物試料など他の科学分野のトモグラフィ試料とともに適用することができる。連続傾斜の取得の間、ピラーを通して観察され、ピラーを通して存在する構造体は、(特に電子工学試料で)非常に反復的であり、試料のFIBミリング中に選択される切削の向きによっては、試料が傾くときに、従来の技法を使用して視野の中心に関心の特徴部分を保持することが難しいことがある。本明細書の技法に従って異なる基準マークを作製することは、このようなピラー試料上で実行される取得ならびに一連のデータの位置合せの質を改善することによって、このような問題を軽減するのに役立つ。
【0023】
いくつかの実施形態によれば、集束イオン・ビームまたは他の方法を使用したトモグラフィ分析のために、S/TEM分析に適したピラー、円錐体または他の試料部分を製作する。関心領域(ROI)を含む試料を、FIB技法を使用してバルク材料から切り離す。バルク材料から試料を切り離す公知の1つの例が
図1に示されており、この例は、2015年2月20日に出願された「Fabrication of a Malleable Lamella for Correlative Atomic−Resolution Tomographic Analyses」という名称の米国特許出願第14/627,770号明細書にも記載されている。この出願は、2014年3月5日に出願された米国特許仮出願第61/948,516号の優先権を主張するものである。これらの両方の出願の内容は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0024】
図1を参照すると、ツールの試料ステージ106上にバルク試料材料108が装填されている。このツールは、デュアル・ビームFIB/STEMシステムであることが好ましい。薄片形成プロセスのそれぞれのステップにおいて試料の最適な向きを達成することができるように、ステージ106は、平行移動、回転および傾斜を含む複数の運動軸を提供することができる。バルク試料材料上で初期のミリングを実行してS/TEM分析用の試料ピラーを作製するための向きにあるFIBカラム102が示されている。この実施形態では、基板108の上面が、FIBカラム102から放出された集束イオン・ビーム104に対して直角になるように、基板108の向きが決められる。任意選択で、関心領域の上に保護層107を、例えば白金、タングステンまたは二酸化シリコンもしくは炭素のビーム誘起堆積によって堆積させて、関心領域を保護し、イオン・ミリング・アーチファクトを低減させる。上で説明したビーム誘起堆積の代わりにまたはこれに加えて、集束イオン・ビーム・システム内に試料を装填する前に、試料の表面に保護被覆層を堆積させることもできる。ピラー110を作製するために実行されるこの粗いイオン・ビーム・ミリングの大部分は、基板108およびFIBカラム102をこの向きにして実行される。イオン・ビーム104の集束(すなわち収束する円錐形)および経路のため、この直角ミリングにより、ピラー110には、上から下に向かって傾斜が付けられる。すなわち、ピラー110は底部よりも頂部の方が薄い。この実施形態では、ピラー110が、境界114のところで基板108にしっかりと取り付けられたままである。ピラー110が、幅または長さが数十マイクロメートルよりも大きな基板に形成される場合には、ピラー110をS/TEMで使用する前に、基板108からピラー110を取り出し、電子が透過する厚さまで薄くしなければならない。さらに、イオン・ビーム104を用いて垂直な向きにミリングしている間に基板108から除去された材料が、ピラー110の面に再堆積し、望ましくない異物層112を形成することがある。同様に、高エネルギーの集束イオン・ビームを使用して基板にピラーを形成すると、FIBミリングされた表面材料のところの元素と、イオン・ミリングに使用された種、典型的にはガリウム、アルゴンまたはキセノンとの薄い混在層111が形成される。層111および112の存在はS/TEM分析の質を低下させる。層111および112は、ピラー110をS/TEMとともに使用する前に、除去または研削しなければならない。
【0025】
オーバーチルティング(over−tilting)、研磨および/またはアンダーカッティング(undercutting)を使用して試料ピラーを後処理するため、FIBシステムを傾斜した向きに配置しなおすことができる。オーバーチルティングは、ピラー110の側面から傾斜を除去して、ピラー110の面を実質的に平行にするプロセスである。研磨は、以前の初期ミリングによってピラー110上に蓄積した層111および112をピラー110から除去するプロセスである。アンダーカッティングは、境界114のところでまたは境界114の近くで、ピラー110を基板108から部分的にまたは完全に切り離すプロセスである。試料ステージ106またはFIBカラム102を、ピラー110の長軸を軸に角度116だけ回転させる。すなわち、試料ステージ106またはFIBカラム102を、ピラー110の長軸と基板108の上面に対する垂線とによって画定される平面に対して角度116だけ回転させる。言い換えると、
図1の紙面に対して直角な軸であって、
図1に示されたピラー110の断面内、好ましくはピラー110の断面の中心付近に位置する軸を軸にして、試料ステージ106またはFIBカラム102を回転させる。作製中の円筒ピラー形の試料が図示されているが、このことは限定を意図したものではなく、他の形状を使用することもできる。好ましい代替形状は、円錐体または傾斜の付いたピラーなど、長手方向軸に関して対称な形状である。そのサイズおよび形状が、あるタイプの連続傾斜の取得を許容する場合には、さまざまな変形例において、伝統的な薄片形などの他の形状を使用することができる。さらに、伝統的な長方形の薄片は、完全な+/−90度の連続傾斜の取得を許容しないが、いくつかの用途では、+/−85度の連続傾斜の取得を許容する極めて薄い長方形の薄片を使用することができる。正確さのためには完全な+/−90度の連続傾斜が好ましいが、本明細書の技法を使用して、完全ではない連続傾斜を使用するシステムで利益を得ることもできることに留意されたい。例えば、+/−85度、+/−80度、+/−75度、+/−70度、+/−65度または+/−60度を使用することができる。本明細書の技法を使用して、伝統的な基準マークが望ましくなく、かつ穴を作製することができるほぼ全ての機能的トモグラフィ・データ走査手順で利益を得ることができる。実際、本明細書の技法によって提供される改善された正確さは、+/−60度などの限定された範囲の走査に有益である。
【0026】
トモグラフィ用の所望の試料形状の形成を仕上げるために、またはそのような形状が形成された後で、試料を、モータで動くナノマニピュレータを使用して傾斜試料ホルダまたは回転試料ホルダに移し、その試料を、イオン・ビームもしくは電子ビーム誘起堆積プロセス、または機械的機構、または接着材を、公知の方法で使用してマウントに溶接する。試料ピラー110は、前述の集束イオン・ビーム・ミリング法の他に、限定はされないが、機械的な整形およびブロード・ビーム・イオン・ミリングを含む公知の従来の技法によって形成することができる。用途によっては、イオン・ビーム堆積または他の技法によって試料をコーティングすることができる。以下に記載されたプロセスは一般に、連続する一連の環状のミリングを使用して、薄片120を、適当な方法で円筒形のピラー試験体110に整形する。他の変形例では、針形の先端を有し、その針の先端近くに関心領域が配置されるように、薄片120を整形することができる。適当なFIBミリング・プロセスを利用して、この針形の試料を形成することができる。本発明の譲受人に譲渡された、その全体が参照によって本明細書に組み込まれるGiannuzzi他の「Repetitive Circumferential Milling for Sample Preparation」という名称の米国特許第7,442,924号明細書に一例が示され開示されている。
【0027】
図2A〜Bは、いくつかの実施形態に基づく基準穴を形成するために改変されている試料ピラー110の連続する透視図を示す。
図2Aには、図示された試料ピラー110が、試料ピラー110の長手方向軸220が荷電粒子ビームに対して直角になるように配置または保持されて示されている。いくつかの変形例では、この荷電粒子ビームを、イオン・ビームまたはTEM電子ビームなどの電子ビームとすることができる。後に論じる方法によれば、図示されているように、所望の基準穴の中心軸226に沿って荷電粒子ビームを導いて、第1の基準穴201を作製する。
図2Bには、回転試料ホルダ510に取り付けられ、90度回転した試料110が示されている。前の図では垂直な向きに示されていた交差軸(cross axis)222は、この図では水平な向きに示されており、前の図では水平であった交差軸224は、この図では、荷電粒子ビーム経路方向に対して垂直な向きに向けられている。これらの図では荷電粒子ビーム経路方向が垂直である。関心領域122の反対端に形成された別の1組の基準穴203および204が示されている。次に、図示された基準穴201〜204を形成する好ましいプロセスを、
図2A〜Bに加えて
図3A〜Bのプロセス流れ図も参照してさらに説明する。図示されたピラーは、円筒として理想化されて示されているが、実際には、ピラーはしばしば、平らでない表面または粗い表面を有し、しばしば完全な円筒形ではなく、丸められた端を有する針形であることに留意されたい。そのため、本明細書で使用される用語ピラー、ピラー形、円錐または円錐形は、特に明記されない限り、完全な円筒または円錐に限定されるべきではなく、また、滑らかな表面を有する形状だけに限定されるべきでもない。さらに、中心軸に関して回転対称であるピラー、針または円錐試料が望ましいが、このような用語を、完全な対称性が必須であると解釈すべきではない。試料ピラーおよび他の形状にはしばしば、起伏、局所的な非対称性、粗さおよびゆがみが存在するためである。
【0028】
図3Aは、基準穴を作製し使用するプロセスであって、その中で基準穴を調査する試料マウント内において基準穴を原位置で作製するいくつかの実施形態に基づくプロセスの流れ図である。
図3Aを参照すると、このプロセスはブロック300から始まり、ブロック300で、試料内に薄片を、好ましくは
図1の例で論じた集束イオン・ビーム・ミリングを使用して形成する。次にブロック302で、関心の試料領域の周囲をミリングして、調査対象の関心領域をその内部に保持したピラーを形成する。試料ピラーを形成するプロセスは公知であり、このプロセスは、含まれる特定の試料タイプに適した方法によって実施することができる。試料ピラーの形成前または形成中に、ブロック304で、ピラーを、トモグラフィ・ホルダまたは回転マウントに移す。これは、ナノマニピュレータにピラーをイオン・ビーム溶接し、それをトモグラフィ・ホルダに移す方法、または、使用可能な場合には、トモグラフィ・ホルダにピラーを直接にイオン・ビーム溶接する方法など、公知の方法によって達成することができる。このプロセスのある時点で、試料ピラー110を基板108から切り離し、または他の方法で基板108から取り外す。試料ピラーおよび薄片をトモグラフィ・ホルダまたは傾斜ホルダに装着するプロセスは公知であり、ここでそれをさらに論じることはしない。ブロック304は、長手方向軸220が荷電粒子ビームに対して直角になるように試料ピラー110を配置することを含む。他の変形例は、直角からある角度のオフセット(offset)を提供することができる。いくつかの変形例では、この荷電粒子ビームを、トモグラフィ走査に使用するビームと同じビームとすることができるが、
図3Bの変形例などの他の変形例では、イオン・ビームが基準穴を作製する。ブロック304での試料の配置は、イオン・ビーム・ミリング装置からTEMへ試料を移動させることを含むことができるが、他の実施形態は、イオン・ビームとTEMとを含むデュアル・ビーム装置を使用することができ、その場合、ブロック304では単に、試料室内で試料ピラー110を再配置するだけである。
【0029】
ブロック306で、荷電粒子ビームをドウェル・モードで試料上に導いて、第1の基準穴201を作製する。ドウェル・モードに設定されたTEM電子ビームを使用する場合には、ビーム・エネルギーを200keVなどの最も高い設定値に設定することが好ましいが、異なる試料タイプには異なるビーム・エネルギーを使用することができる。試料タイプに基づいてビーム電流を調整することもできるが、好ましいシリコン半導体試料に対してはビーム電流を5nAに設定することができる。ビームは、所望の深さまで延びる穴またはピラーの太さ全体を貫通する穴を作製するのに十分な時間にわたって試料ピラー110上に導く。太さ全体を貫通するのには通常、約20秒から1分かかるが、ピラーの太さを含む多くの因子によって変動することがあり、ピラーの太さは、細いピラー(15nm以下)から、関心領域の付近で200nm程度またはそれ以上とすることができるより太いピラーまたは他の薄片まで変動することがある。穴のサイズは、用途および穴の形成技法に応じて変更することができる。これについては後にさらに論じる。ブロック306では、任意選択で、
図2Bの関心領域の両側に図示された第1および第3の穴201および203などのように、ピラーに沿った長手方向の異なる位置に同じ向きの別の穴を作製することができる。このような追加の穴を作製する場合には、このステップで、試料ピラー位置を長手方向に調整することができ、または、ブロック308に図示されているように回転させて第2の基準穴202を作製し、次いで、試料ピラー位置を長手方向に調整し、これらのステップを繰り返して、第3および第4の穴203および204を作製することもできる。示されているように、これらの穴は、回転方向に90度離れており、共通の平面を通る(すなわちピラーに沿って同じ長手方向位置にある)ことが好ましいが、いくつかの実施形態ではこれらの両方の因子を変更することができる。さらに、円筒形の穴が図示されているが、実際の穴はしばしば、ほぼ円筒形でさえなく、その代わりに、表面の近くで、または穴を形成するために荷電粒子ビームが照射される表面の近くで、より大きな直径を有する。本明細書のプロセスに従って形成された穴はしばしば、穴の内壁に粗さおよび凹凸も有する。
【0030】
回転させた後、ブロック310で、第1の基準穴と同様に第2の基準穴を作製する。これらの穴は、異なる深さを有し、または同じ深さを有し、またはピラー110もしくは調査対象の他の薄片の幅を完全に貫くことができる。例えば
図2Iおよび2Jに示された穴など、試料ピラーの長手方向軸に対して直角でないある角度の穴を含む、異なる複数組の穴を作製することができる。いくつかの変形例では、所望の位置に、試料ピラーの長手方向軸220と交差軸222および224の両方に対して斜めに作製された穴を1つだけ作製する。
【0031】
1組の基準穴、好ましくは2つの穴からなる1組の基準穴、またはそれぞれ2つの穴、すなわち合計4つの穴からなる2組の穴を完成させた後、ブロック312へ進み、ブロック312で、連続する取得と取得の間にホルダを試料ピラー110と一緒に回転させて、一連のトモグラフィ・データ取得を実施する。この回転は、試料ピラーの長手方向軸220などの定められた軸を軸にしてなされることが好ましいが、このことは限定を意図したものではなく、連続した回転および多軸回転を使用することもできる。この多軸回転は通常、セットで取得され、最初に所望の第1の軸を軸にして回転させ、次いで第2の軸を軸にして回転させる。走査はTEMを用いて実施することが好ましいが、状況によってはSTEMを用いて実施することもできる。TEMレベルのトモグラフィ走査は当技術分野において公知であるため、ここでそれをさらに説明することはしない。
【0032】
この一連の走査の後またはこの一連の走査中に、ブロック314で、第1および第2の基準穴の位置を使用して、トモグラフィ・データ群の試料位置決め、取得、位置合せ、再構成または視覚化を改善する。これについては後にさらに説明する。このような改善は、これらのトモグラフィ・プロセスの多くの部分で実施することができるが、特に関心領域に繰返し構造が存在するときに、再構成プロセス中に相互相関の信頼性を改善する連続傾斜によって位置合せを改善する際に特に有用である。本明細書の流れ図には第1および第2の基準穴が記載されているが、本発明のさまざまな実施形態は、記載された任意のプロセスにおいて、それよりも多くのまたはそれよりも少数の基準穴を使用することができることに留意されたい。例えば、好ましい1つの変形例は、
図2Bに示されているように配置された4つの基準穴を使用する。他の変形例は、それよりも多くの基準穴または1つの穴だけを使用することができる。本明細書のプロセスはさらに、金球(gold sphere)などの典型的なTEM基準マークを置くことができない位置を横切って、すなわち試料ピラーの内部を横切って、荷電粒子ビームによって作製された穴の形態の基準マークを置くことを可能にする。これは特に、普通ならばTEMレベルで基準マークを置く機会をほとんど提供しないシリコンまたは他の半導体などの試料に対して有益である。
【0033】
図3Bは、イオン・ビームを使用して基準穴を作製するプロセスであって、その中で試料ピラーまたは他の薄片をミリングするイオン・ビーム装置を用いて基準穴を作製する他の実施形態に基づくプロセスの流れ図である。このプロセスは、前のプロセスに似ており、ブロック300で、イオン・ビームによって試料内に薄片をミリングする。次にブロック301で、関心の試料領域の周囲をミリングして、試料ピラー、円錐、針または他の所望の形状を形成する。次にブロック303で、イオン・ビームを用いて基準穴を製作する準備として、試料を、ビームに対する第1の位置まで傾ける。いくつかのイオン・ビーム装置では、さらにビーム位置を傾けることもできる。いくつかの実施形態では、このプロセス・ブロックが、試料基板から試料ピラー110を取り出し、それを、ナノマニピュレータもしくは他のツールまたは傾斜試料ホルダに溶接または固定することを含む。他の変形例では、基板108に依然として取り付けられている試料ピラー110を、イオン・ビーム経路104に対して再配置して、所望の位置および向きを生み出す(このようなプロセスは例えば、試料ピラーの長手方向軸に対して直角でない基準穴が望ましいときに使用することができる)。次にブロック305で、イオン・ビームを試料ピラー110上に導いて第1の基準穴201を作製する。このミリングは、その試料材料に適した方法に従って実行することができ、ガスを使用してもよくまたは使用しなくてもよい。この第1の穴は、試料を貫通するように形成することが好ましいが、別の基準穴の深さを使用することもでき、所望の穴の形成が達成された後は、イオン・ビームを非活性化しまたはブランキングする。
図3Aのプロセスと同様に、所望ならば、回転させる前に、穴203などの追加の基準穴を、同じ回転角のところに作製することができ、または、直接にブロック307に進むこともできる。ブロック307で、第2の基準穴202を作製するために、試料を所望の第2の位置まで回転させる。ブロック309で、同様にイオン・ビームを試料に導いて、第2の基準穴202を製作する。この後、別の長手方向位置、好ましくは関心領域の穴202とは反対側の位置に、例えば
図2Bの穴204などの別の基準穴を形成することができる。次に、トモグラフィ連続傾斜取得プロセスのために試料を配置または移送する。これは、本明細書に記載されたとおりに進み、基準穴を使用して、トモグラフィ・データ群の試料位置決め、取得、位置合せ、再構成または視覚化を改善する。
【0034】
より大きなパターンに対して大きな穴が望ましい場合には、図示されたプロセスのイオン・ビームを小さなパターンで移動させて、ビーム幅よりも大きな穴を作製することができ、またはビーム幅を調整することもできることに留意されたい。いくつかのイオン・ビーム装置では、ドウェル・モードのビームを使用した場合であっても、形成される基準穴が、表面においてより大きな直径を有する。
図3Aのプロセスも、より大きな所望の穴の幅を得るために同様に変更することができる。穴の幅は、事前の実験によって、特定の試料タイプに対して測定しまたは特徴づけることができ、次いでその穴の幅を使用して、トモグラフィ・プロセスにおける3D計測を改善することができる。さらに、本明細書で論じられている例示的なプロセスは、空の状態にある基準穴を使用するが、それらの穴に、所望の材料を充填し、または既知のサイズの金球などの基準マーカを充填して、例えば計測の助けとすることもできる。このようなプロセスは、既知のサイズの基準マーカを基準穴の中に置くステップを含むことになろう。
【0035】
完成した穴は、トモグラフィ走査シーケンスのために試料を正確に配置する目的と、取得したデータの処理を改善する目的の両方に対して使用することができるため、穴の数および位置は、さまざまな事項を考慮して選択される。本発明のさまざまな方法に従って基準穴をどのように使用することができるのかを示す非限定的な例を提供するため、
図2C〜Hに、さまざまな構成に基づく基準穴のさまざまな配置を有する試料ピラーを示す。次に、本明細書のプロセスによっていくつの穴を形成するか、およびこのような穴のどのような構成を提供するのかを決定する際に考慮することができる、複数の要素の非限定的な1組を挙げるために、他の基準穴の構成を参照すると、本発明の異なる実施形態は、調査対象の試料の形状およびサイズ、関心領域の形状およびサイズ、トモグラフィ走査装置の走査可能エリアのサイズ、所望の分解能、含まれる特定の材料などのさまざまな因子に応じた穴の多くの異なる構成であることができる。
【0036】
図2Cは、基準穴201および202の平面で切られた投影断面図を示す。この構成は、試料ピラー110の直径を完全にまたぐ基準穴の好ましい構成である。図の中央の黒点は単に、図示された円形の断面の中心を示している。この変形例では、
図2Bに示された基準穴の異なるセットに対する長手方向位置など、基準穴201および202とは異なる長手方向位置に、穴の第2の組203および204が形成されている。
図2Bの変形例では、基準穴203および204が、穴201および202と、回転方向に関して整列している。しかしながら、
図2Cの例では、基準穴203および204が、穴201および202から回転方向にオフセットされて形成されている。このオフセットは、穴201および202と比較するためにこの平面上に投影されているために点線で示された穴203および204によって示されているように、45°であることが好ましい。本明細書に記載されたさまざまな構成および特に例としては挙げられていない他の構成において、このような技法を使用して、試料ピラー110に沿った異なる位置に、角度に関してオフセットされた複数組の基準穴を形成することができる。
【0037】
図2Dは、穴201および202が、試料ピラー110の直径全体を横切って試料ピラー110を完全には貫通しなかった代替実施形態を示す。その代わりに、穴201および202は、直径の中間点を超えて延びているが、試料ピラー110の反対側の縁まで完全には貫通していない。通常は関心領域122に関心の詳細を含むピラーの中心の特徴部分を正確に位置合せするためのトモグラフィ走査データ中の基準データを提供するために、大部分の実施形態では、少なくともピラーの中心まで基準穴が貫入していることが望ましい。
【0038】
図2Eは、基準穴がピラー110の中心を通らず、その代わりに決められた量だけオフセットされた好ましくない例示的な他の実施形態を示す。それらのオフセットは異なっていてもまたは同じでもよい。いくつかの実施形態では、オフセットされた基準穴が、試料ピラー110の反対側の縁まで完全には貫通していなくてもよいことに留意されたい。
【0039】
図2Fは、基準穴201および202が、ピラー110の中心までは完全には貫入していないが、中心の近くには達している別の断面図を示す。基準穴201および202の深さは例えばピラーの半径サイズの80%または90%などである。基準穴は所望の深さまで貫入することができ、1つは80%で別の1つは90%であり、または1つは85%で別の1つは95%であるなど、異なる穴は異なる深さを有することができる。このような構成は例えば、太い試料ピラー、例えば関心領域がピラーの太さよりもはるかに小さく関心領域がピラーの中心に配置された太い試料ピラーの関心領域の長手方向内側に配置された基準穴が使用されるときに望ましいことがある。さらに、このような構成は、いくつかの顕微鏡写真の中心に見える間隙(gap)を提供することにより、個々の取得の相互相関補正を改善するのに役立つことがある。
【0040】
図2Gは、基準穴201は中間点を超えて試料ピラー110に貫入しているが、基準穴202は中間点まで達していない別の断面図を示す。
図2Hは、特定の長手方向位置にある1組の穴が、4つの基準穴を含み、それぞれの基準穴が隣接する穴から90°オフセットされた別の断面図を示す。追加の穴205および206は、試料ピラー110をさらに回転させ、ビームを導いて、新たな基準穴を作製することによって作製される。このビームがイオン・ビームなのかまたは他の荷電粒子ビームなのかは問わない。この実施形態には4つの基準穴が示されているが、他の変形例は、試料ピラー110上の同じ長手方向位置に、5つ、6つ、7つ、8つなど4つよりも多くの基準穴を有することができる。さらに、この実施形態では、基準穴が、そのほぼ中心まで貫入するものとして示されているが、このことは限定を意図したものではなく、論じた基準穴の構成は、本明細書に記載された任意の実施形態において、半径または直径の例えば10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%である穴など、それよりもはるかに浅いまたは深い穴を含む任意の深さの穴を提供することができる。最初に試料上でのビームの貫入速度を測定し、次いでその速度から、所望の深さを得るために試料上にビームを当てる時間を計算することによって、目標とする深さを有する基準穴を作製することができる。
【0041】
図2Iは、傾いた基準穴を有する他の実施形態に基づくピラー試料の透視図を示す。
図2Jは、
図2Iのピラー試料の長手方向図を示す。この変形例では、基準穴が、試料ピラーの長手方向軸、または円錐、針、伝統的な薄片、くさび、もしくはトモグラフィ取得が望まれている試料の任意の形状などの他の試料の長手方向軸に対して直角にはあけられていない。この図に示された基準穴201および202は、
図2Bに使用された直角な平面の例からある角度だけ傾いて作製されている。この角度は、
図2の側面図でより容易に分かる。この実施形態でも、関心領域122の両端に、2組の基準穴が提供されているが、このことは限定を意図したものではなく、2組よりも多くのまたは2組よりも少数の基準穴を使用することもできる。これらの図に示された構成は例えば、
図1に示された構成などのように傾斜試料ホルダ内の基板に試料が依然として取り付けられている間に穴を形成したいときに有用なことがある。そのため、ビームが試料ピラー110の側面に貫入することを可能にすることが可能な限りにおいて、試料ホルダおよびイオン・ビームを傾けることができるが、試料ピラーを形成した基板が存在することによってビームが遮断されることが考えられるため、この構成は、直接に直角に接近することを許さない可能性がある。そのような場合には、できる限り急な角度が望ましい。すなわち90°にできるだけ近いことが望ましい。他の変形例は、長手方向軸からのより浅い角度またはより急な角度、例えば30°、40°、45°、50°、60°、70°、80°の角度を使用することができ、または、長手方向軸に対して水平から直角までの任意の角度を使用することができる。まれないくつかのケースでは、長手方向軸に沿った基準穴、または長手方向軸に対して平行だが、試料ピラーの選択された側面の方へオフセットされた基準穴が望ましいことがある。さらに、このような長手方向の基準穴を、本明細書に記載された傾いた他の穴または直角の他の穴と組み合わせて使用することもできる。基準穴の異なるいくつかの構成について論じたが、このことは限定を意図したものではないこと、および本明細書に記載されたプロセスで他の基準穴の配置を使用することもできることを理解されたい。
【0042】
図3Cは、基準穴を作製し、その基準穴を使用して、一連のトモグラフィ・データ取得のための試料ピラーの位置精度を改善するプロセスの流れ図である。このプロセスは、以前の2つのプロセスと同様に、ブロック320で、集束イオン・ビーム・ミリングを使用して試料内に薄片を形成することから始まる。ブロック320から330は、
図3Aに関して説明した基準穴を作製するための諸ステップと全く同じように進行する。代わりに
図3Bのプロセスを使用することもできる。次にブロック332で、高分解能画像化のシーケンスのため、試料を、好ましくは既に説明したようにTEM内に配置する。ブロック332では、一連の走査のうちの単一の走査を実施し、その結果得られた走査データを記憶装置に保存する。次にブロック334で、次の取得のためにピラーを、使用されている傾斜試料ホルダまたは回転試料ホルダを角回転させることによって回転させる。角回転の量は、使用されている特定のプロセスの取得と取得の間の所望の角間隔によって決定される。この回転に続いて、ブロック334はさらに、第1および第2の基準穴のうちの少なくとも一方の基準穴の観察された位置に基づいて、試料ピラーの位置を調整する。このような調整には、単に回転方向の移動だけではなくより多くの方向に移動可能な傾斜試料ホルダが必要であり、このような調整は、歳差運動、過回転、回転不足または他の望ましくない位置の不正確さを補正して、一連のトモグラフィ走査中の次の走査のために、関心領域を所望の位置に置くことができる。これについては
図4Bに関して後にさらに説明する。ブロック334の後、プロセスはブロック332に戻り、次の走査およびシーケンスを実施する。連続するそれぞれの回転運動において試料ピラー110をより正確に配置するため、第1および第2のポテンシャル穴を使用してこれらのステップを繰り返す。オペレータまたは使用されている光学観察システムが、試料ピラーの狭い角度の視野だけを見るように試料を配置することを、さまざまなシステムが可能にすることができ、これによって、いくつかのケースでは、常に1つの穴の開口だけしか見えないことがある。使用可能な視角は、試料ピラー110の曲面に沿って少なくとも90°の視野を示すことが好ましい。このことは、ブロック334の調整プロセスのために、少なくとも1つの穴の開口が常に見えることを意味する。より小さな観察視野が提供されるシステムでは、それぞれの回転の後のピラーの位置を正確に追跡するために、4より多くの穴の開口が必要になる可能性がある。例えば、いくつかの変形例は、試料ピラー110の周囲に沿って等しい角間隔で配置され、試料ピラー110内へ半径方向に、試料ピラーの幅全体の30%または40%など、ほぼ中間点まで貫入する6つの基準穴を含むことができる。この例では試料外面の光学観察または画像観察が使用されているが、他の変形例は、X線もしくは予備的なより低分解能の走査、または、ブロック334でのそれぞれの連続する回転の後に位置誤差を補正するための位置決め目的だけに使用される完全分解能トモグラフィ走査を使用することができることにも留意されたい。
【0043】
図3Dは、基準穴を作製し、その基準穴を使用して、一連のトモグラフィ・データ取得のための再構成を改善するプロセスの流れ図である。図示されたプロセスも、試料ピラー110および基準穴を形成するブロック350から360までは、
図3Aのプロセスと同様に実施される。その代わりに、
図3Bのプロセスまたは他の適当なプロセスによって基準穴を形成することもできる。基準穴が形成されたら、プロセスはブロック362へ進み、ブロック362で、試料ピラーの一連のトモグラフィ・データ取得を実施する。この一連の走査は、第1の走査の前およびそれぞれの回転または再配置の後に、
図3Cに関して説明したとおりに、基準穴を使用して、試料位置を補正することを含むことができる。これは追跡プロセスとしても知られている。このトモグラフィ・データ走査が完了したら、プロセスはブロック364へ進み、ブロック364で、トモグラフィ再構成の連続傾斜を実施して、取得されたデータの3D構造を再構成する。最良の再構成を得るために、追跡される特徴部分として基準穴を使用した特徴部分の追跡技法を使用し、それによって位置合せプロセスの正確さを高める。この特徴部分の追跡は、走査の相互相関位置合せにおいて、再構成の前に実施することができ、再構成および視覚化の一部として実施することもできる。これについては後にさらに説明する。
【0044】
図4Aは、基準穴を使用してトモグラフィ・データ走査におけるデータの正確さを改善することを含む、ブロック314のより詳細なプロセスの流れ図である。図示された変形例では、このサブプロセスがブロック314から始まり、ブロック402へ進み、ブロック402で、連続傾斜からの個々の画像の位置合せを開始する。ブロック402では、公知の技法に従ってトモグラフィ投影の初期の相互相関を実施する。次にブロック404で、基準穴の一切のずれを、好ましくは投影データ上でのパターン認識によって穴を識別することによって、あるいはオペレータが、穴を手動でラベル付けし、または隣接する取得間もしくは隣接していなくてもよい画像の対応するそれぞれの対間の穴のずれを探索することによって、識別し補正する。走査データを調整して、ずれを補正し、基準穴を、それらの周囲の走査に対して正しい向きおよび位置に置く。その後に、ブロック406で、走査の最終的な相互相関を実施して、同一でない特徴部分と誤って相関させた可能性がある特徴部分を相関させる。このようなエラー現象は特に、例えば、隣接するトランジスタなどの繰返し接合が出現する半導体試料などの繰返し構造を含む試料の走査において生じる可能性がある。この最終的な相互相関の後、プロセスはブロック408に進み、ブロック408で、ソフトウェアが、トモグラフィ再構成技法を使用して3D構造を、好ましくは走査のFFTを実施し、それらのFFTを結合し、結合されたデータの3D逆FFTを実施することによって再構成する。このステップで、このデータに視覚化技法を適用することもできる。
【0045】
図4Bは、連続するトモグラフィ・データ走査間の試料位置精度を改善する、プロセス・ブロック334のより詳細な解説の流れ図である。言うまでもなく、このような技法を使用して、一連の走査の最初の走査の前のブロックを正確に配置することができ、このような技法を、一連の最初の走査の所望の角位置における「事前(pre)」走査とともに使用することもでき、基準穴は、最初の走査位置に対する所望の位置合せを達成するために使用され、次いで最初の走査が繰り返される。歳差運動の物理的な補正は通常、単なる回転次元よりも多くの次元の調整機構を試料ホルダが有するシステムでしか使用されない。歳差運動は通常、ピラー試料が、トモグラフィ・ホルダの長手方向軸に沿ってまっすぐに溶接されていないときに起こる。走査と走査の間に長手方向軸の傾斜をわずかに調整し、軸に対して直角な2方向に軸ベースの位置を調整する適当な運動機構を制御するように構成された制御装置を有する回転試料ホルダを使用して、走査と走査の間のこのような調整を実施し、それによってホルダにゆがんで溶接された試料を補償することができる。この位置調整プロセスは、システム・コントローラの制御の下で自動化されていることが好ましいが、オペレータと協力して実施してもよい。このサブプロセスはブロック412から始まり、ブロック412で、穴の位置を、試料ピラー110の以前の画像と視覚的に照合する。このプロセスは、TEMの光学観察システムを使用することができ、または、トモグラフィ走査データの視覚的出力を提供して、第1および第2の基準穴のうちの少なくとも一方の基準穴の観察された位置に基づいて回転後の試料ピラーの位置を調整する目的に、取得されたトモグラフィ走査が使用されるようにすることもできる。このブロックは、光学観察または自動画像処理を含むことができる。このブロックは、オペレータが、光学観察用画像またはポートにおいて、1つもしくは複数の基準穴の開口の位置を視覚的に観察もしくはラベル付けすることを含むことができ、または、試料の以前に取得された走査または事前走査において、1つもしくは複数の基準穴の位置を視覚的にもしくは自動的に観察もしくはラベル付けすることを含むことができる。
【0046】
次にブロック414で、角回転に起因する歳差運動のずれ、または一連の走査の最初の走査の場合の歳差運動不良位置合せを識別および補正する。次にブロック416で、過回転、回転不足または他の望ましくない位置の不正確さを識別および補正して、一連のトモグラフィ走査中の次の走査のために、関心領域を所望の位置に置く。穴の観察は自動的に実行することができ、指定された開始位置に基づいて、ソフトウェアが、角回転の量に基づいて、回転後に第1または第2の基準穴の開口が観察されるであろう正確な位置を計算し、その所望の位置と回転後に観察された実際の位置との間の距離を計算する。同様に、1つまたは複数の基準穴の開口の位置を観察することによって、オペレータがこのようなステップを実施することもできる。いくつかの変形例は例えば、回転が始まる前にオペレータが穴の開口を選択することを可能にし、このシステムは、画像認識技法を使用して、穴の開口を識別し、次いで、段階的に回転させた後の穴の開口の所望の位置を数学的に計算し、そのような所望の位置をオペレータの表示画面上に投影して、オペレータが、穴の開口の所望の位置とブロック416の実際の位置との差を視覚的に検出することができるようにすることができる。この例では試料外面の光学観察または画像観察が使用されているが、他の変形例は、X線もしくは予備的なより低分解能のトモグラフィ走査、または、ブロック416でのそれぞれの連続する回転の後にもしくはブロック414での調整のために位置誤差を補正するための位置決め目的だけに使用される完全分解能トモグラフィ走査を使用することができることにも留意されたい。より細かな調整のために、ブロック414および416で実施される観察および補正を繰り返して、例えば、歳差運動補正を実施し、続いて回転補正、続いて他の歳差運動補正を実施して、回転調整によって生み出された追加の誤差を補正することができることに留意されたい。最後に、ブロック418でプロセスは次の走査に進む。
【0047】
図4Cは、基準穴の特徴部分の追跡を使用してトモグラフィ再構成を実行する、プロセス・ブロック364のより詳細なプロセス・ステップの流れ図である。特徴部分の追跡技法は、本発明の譲受人であるFEI Corporationによって提供されているようなトモグラフィ・システム内で提供される。サブプロセス364はブロック420から始まり、ブロック420で、オペレータまたはソフトウェアが、追跡対象の特徴部分として基準穴を、手動でまたは自動的に識別する。このようなステップは、長手方向軸に対して直角であるなどの穴の実際の角度を識別し、それを特徴部分追跡ソフトウェアに提供することを含むことができる。この識別は、1つまたは複数の個々の走査投影上でまたはデータの予備的な再構成上で実行することができる。次に、プロセスはブロック422に進み、ブロック422で、ソフトウェアが、識別された基準穴の軌道を計算またはモデル化して、投影された走査データ内の基準穴の理想的な位置を識別する。次にブロック424で、その理想的な位置を使用して、一連の傾斜走査のうちのそれぞれの傾斜走査における画像のずれ、傾斜角およびゆがみを識別し補正する。このような機能は、本明細書で論じた相互相関技法と組み合わせて実行することができる。最後に、ブロック426で、論じた適当な技法を使用してトモグラフィ再構成を実行する。
【0048】
図5は、トモグラフィを実行する目的に使用される、いくつかの実施形態に基づくTEM装置500の略図である。図示されているように、粒子源504が、光軸502に沿って電子のビームを生成する。それらの電子は、通常80〜300keVの間の選択可能なエネルギーを有するが、これよりも高いエネルギー、例えば400keV〜1MeVのエネルギー、またはこれよりも低いエネルギー、例えば50keVのエネルギーを使用することもできる。この電子ビームは、コンデンサ・システム506によって操作されて、試料110に衝突する平行ビームを形成する。試料は、傾斜試料ホルダ510によって配置される。傾斜試料ホルダ510(「傾斜試料ホルダ」、「回転試料ホルダ」、「トモグラフィ・ホルダ」)は、光軸に対して試料を配置することができ、光軸に対して直角な平面内で試料を移動させることができ、光軸に対して直角な傾斜軸514に対して試料を傾けることができる。対物レンズ512は、試料の拡大された画像を形成する。投影システム522は、試料の拡大された画像を、画素型の検出器524上に形成し、それによって試料の詳細、例えば0.1nmの試料の詳細を表示する。この検出器は例えばCCDまたはCMOSカメラの形態をとることができる。
【0049】
これらの光学構成部品を光軸上に整列させるため、このTEMは、528−1から528−6として概略的に示された多数の偏向器を備えるが、他の位置に他の偏向器を含めることもできる。傾斜試料ホルダ510およびカメラ・システム524は、制御装置526によって制御される。この制御装置は、連続傾斜を3D断層図に変換し、その断層図を画面525上に視覚化するように装備されている。視覚化のために、本発明の譲受人であるFEI Corporationによって提供されているTecnai(商標) Tomography Softwareスイート(suite)などの専用ソフトウェアを使用することができることに留意されたい。
【0050】
本明細書で論じたさまざまな方法をこの図に示された電子顕微鏡上で実行するため、制御装置526は、カメラ・システム524によって取得された画像を記憶装置に記憶し、その一方で、傾斜軸514を軸にして制御された傾斜速度で傾斜または回転するよう試料ホルダ510を制御するようにプログラムされていなければならない。さらに、試料の3D画像を再構成するのに十分なデータを得るため、試料ステージは、大きな角度(通常は−80から+80度)にわたって試料を傾けることができるべきである。関心の構造を光軸上に維持するため、この制御装置は、光軸に対する試料の位置を制御することができる。これは、偏向器、例えば偏向器528−3から528−5を制御することによって、または試料ホルダ510を制御することにより、試料を、動かない光軸に対して機械的に移動させることによって実行される。
【0051】
連続傾斜用の画像を取得している間に、試料の位置を、関心の構造が視野の中に留まり、合焦が維持されるように補正しなければならない。これは通常、通常は1nm未満である(試料に逆投影された)1画素未満のカメラ・フレーム時間内の振動レベルを、(合焦を維持するため)光軸に沿って1μm以内に光軸に対して直角に配置することを要求する。フレーム間の位置の偏差は、関心の構造が視野の中にある限りにおいて、連続傾斜を形成している画像の位置合せをすることによって補正されることに留意されたい。このようなx/y/z位置決めができる試料ホルダは公知であり、それらは通常、圧電アクチュエータを使用して必要な剛性、速度および正確さを達成する。傾斜軸を軸に試料を滑らかに回転させる、例えば米国特許第7,884,326号明細書に記載されているような大角度傾斜モータとの組合せを使用して、適当な試料ホルダを構築することができる。この傾斜試料ホルダを、Fischione Model 2050などのオンアクシス(on−axis)回転トモグラフィ・ホルダとすることもでき、このオンアクシス回転トモグラフィ・ホルダは、ピラー形または円錐形の試験体を受け入れ、さらに、傾斜ホルダ内の一般的な「ミッシング・ウェッジ」を有する特徴部分なしで360°の画像取得を可能にする。このオンアクシス回転トモグラフィ・ホルダは、試料ポスト(post)がその中に挿入される円筒形の試験体カートリッジを特徴とし、FIBによって製作された試験体を受け入れることができる。試験体を含む試料ポストは、ホルダの本体にぴったりとはまった試験体カートリッジ内に固定される。いくつかの変形例では、TEMがゴニオメータ(goniometer)を含み、このゴニオメータは、ある運動範囲にわたって傾けられ、完全なトモグラフィ連続傾斜を取得する際に役立つ。この特定のTEM設計が示されているが、このことは限定を意図したものではなく、トモグラフィ機能を有する適当な任意のTEMまたはSTEMを、本明細書の方法の部分として使用することができる。さらに、いくつかの実施形態は、ミリング・イオン・ビームおよびTEMまたはSTEMを有するデュアル・ビーム・システムを使用し、別の変形例は、2つの別個の装置を使用し、試料ホルダ内の試料を移送する。
【0052】
いくつかの実施形態では、米マサチューセッツ州NatickのCognex Corporationから市販されているソフトウェアなどの画像認識ソフトウェアを含むデュアル・ビーム・システムを使用して、関心領域を自動的に識別することができ、次いで、このシステムは、試料を手動でまたは自動的に抜き取り、その試料内に、本発明に従って基準穴を作製することができる。このシステムは例えば、多数のデバイスを含む半導体ウェーハ上の類似の特徴部分の位置を自動的に突き止め、異なる(または同じ)デバイス上のそれらの特徴部分の試料を採取し、それぞれの試料内に、本明細書の技法に従って基準穴を作製することができる。
【0053】
本明細書に記載された特徴の組合せは、限定を意図したものであると解釈すべきではなく、本明細書の特徴は、本発明に基づく機能する任意の組合せまたは代替の組合せで使用することができる。したがって、この説明を、本発明の特徴の機能する任意の組合せまたは代替の組合せに対する、米国特許法および他国の関連特許法に基づく書面によるサポートを提供するものと解釈すべきである。
【0054】
本発明のいくつかの実施形態は、ピラー形試料のトモグラフィ分析の方法であって、
試料を、トモグラフィ用のピラー形に整形するために、1つまたは複数の荷電粒子ビームを試料に導くことと、
試料内に第1の基準穴を作製するために、試料を第1の位置に配置すること、および前記荷電粒子ビームのうちの1つの荷電粒子ビームをドウェル動作モードで試料に導くことと、
第1の基準穴を作製した後に、試料を、一連のトモグラフィ・データ走査のために配置することと、
試料の一連のトモグラフィ・データ走査を実施することと、
トモグラフィ・データ走査における第1の基準穴の位置に基づいて、トモグラフィ・データ走査におけるトモグラフィ・データの正確さを改善することと
を含む方法を提供する。
【0055】
いくつかの実施形態では、この方法が、試料内に第2の基準穴を作製するために、試料を第2の位置に配置すること、および、前記荷電粒子ビームのうちの1つの荷電粒子ビームを試料に導くことをさらに含み、トモグラフィ・データ走査における第1および第2の基準穴の位置に基づいて、トモグラフィ・データの正確さを改善する。
【0056】
いくつかの実施形態では、トモグラフィ用に試料を整形することが、関心領域を含む試料ピラーを試料内に形成するために集束イオン・ビームを使用することを含み、第1および第2の基準穴が関心領域の外側に配置され、この方法がさらに、試料を第3の位置に配置すること、および前記荷電粒子ビームのうちの1つの荷電粒子ビームを用いて第3の基準穴を作製することと、試料を第4の位置に配置すること、および前記荷電粒子ビームのうちの1つの荷電粒子ビームを用いて第4の基準穴を作製することとを含み、第3および第4の基準穴が、第1および第2の基準穴とは反対側の関心領域の外側に配置される。
【0057】
いくつかの実施形態では、第1の基準穴と第2の基準穴の向きが直交方向である。
【0058】
いくつかの実施形態では、第1の基準穴の作製が、一連のトモグラフィ・データ取得を実施する透過電子顕微鏡内において原位置で実行される。
【0059】
いくつかの実施形態では、第1の基準穴が、傾斜トモグラフィ・ホルダ内に試料を保持して形成され、一連のトモグラフィ・データ取得が、透過電子顕微鏡によって傾斜試料ホルダ内で実行される。
【0060】
いくつかの実施形態では、第1の基準穴の作製が、第1の方向に沿って試料の少なくとも半分まで達する第1の穴の作製を含む。
【0061】
いくつかの実施形態では、この方法が、試料内に第2の基準穴を作製するために、試料を第2の位置に配置すること、および、前記荷電粒子ビームのうちの1つの荷電粒子ビームを試料に導くことをさらに含み、第1および第2の穴が、それらの穴のそれぞれの方向に試料を完全に貫通する。
【0062】
いくつかの実施形態では、第1の穴と第2の穴が共通の平面に沿って形成される。
【0063】
いくつかの実施形態では、トモグラフィ用の試料を整形することが、関心領域を含む試料ピラーを試料内に形成するために集束イオン・ビームを使用することを含み、一連のトモグラフィ・データ走査が、ピラー形の長手方向軸を軸にして試料を傾け、透過電子顕微鏡を用いて、ピラー形の長手方向軸に対してほぼ直角に走査し、透過電子顕微鏡を用いて、ピラー形の長手方向軸に対してほぼ直角に走査することによって実施される。
【0064】
いくつかの実施形態では、トモグラフィ・データの正確さを改善することが、データ群の位置合せを相互相関位置合せだけに依存して改善するために第1の基準穴を識別することにより、トモグラフィ再構成を改善することを含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、トモグラフィ・データの正確さを改善することが、一連のトモグラフィ・データ取得のうちの連続するトモグラフィ・データ取得において試料を配置する間に、第1の基準穴を識別することを含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、トモグラフィ・データの正確さを改善することが、トモグラフィ・データ群の位置合せ中に、第1の基準穴を、特徴部分追跡技法のための目標物の特徴部分として識別することを含む。
【0067】
本発明のいくつかの実施形態は、試料を分析する方法であって、
トモグラフィによって調査するための円錐形またはピラー形の試料を提供することと、
第1の基準マークを作製するために、荷電粒子ビーム・システム内において試料を第1の位置に配置すること、および、試料に荷電粒子ビームを導くことと、
第1の基準マークを作製した後に、一連のトモグラフィ・データ走査のために試料を顕微鏡内に配置することと、
顕微鏡を用いて試料の一連のトモグラフィ・データ走査を実施することと、
トモグラフィ・データ走査における第1の基準マークの位置に基づいて、トモグラフィ・データ取得におけるデータの位置合せをすることと
を含む方法を提供する。
【0068】
いくつかの実施形態では、第1の基準マークを作製するために試料に荷電粒子ビームを導くことが、試料に向かって電子ビームを導くことを含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、顕微鏡を用いて試料の一連のトモグラフィ・データ走査を実施することが、電子顕微鏡を用いて試料の一連のトモグラフィ・データ取得を実施することを含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、この方法が、第2の基準マークを作製するために、荷電粒子ビーム顕微鏡内において試料を第2の位置に配置すること、および、試料に荷電粒子ビームを導くことをさらに含み、トモグラフィ・データの正確さを改善することが、第2の基準マークの位置にも基づく。
【0071】
いくつかの実施形態では、第1の基準マークを作製するために試料に荷電粒子ビームを導くことが、試料内に第1の穴を形成するために荷電粒子ビームを導くことを含む。
【0072】
いくつかの実施形態では、試料が、関心領域を含む太さ200nm未満のピラーであり、第1および第2の基準マークが、関心領域の第1の端の近くに提供された穴であり、この方法がさらに、第1の端の反対側の関心領域の第2の端の近くに、試料を貫通する第3および第4の基準穴を形成することを含み、トモグラフィ・データの正確さを改善することが、第3および第4の基準穴の位置にも基づく。
【0073】
いくつかの実施形態では、試料が円筒ピラー形に形成され、一連のトモグラフィ・データ走査が、ピラー形の長手方向軸を軸にして試料を傾け、顕微鏡を用いて、ピラー形の長手方向軸に対してほぼ直角に走査することによって実施される。
【0074】
いくつかの実施形態では、トモグラフィ・データからのデータの位置合せをすることが、第1の基準マークを、再構成プロセスの位置合せ手順中に特徴部分追跡アルゴリズムを用いて追跡する特徴部分として識別することにより、トモグラフィ再構成を改善することを含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、この方法が、試料をより良好に配置するために、一連のトモグラフィ・データ取得のうちの連続する基準穴において試料を配置する間に、第1の基準穴を識別することをさらに含む。
【0076】
いくつかの実施形態は、トモグラフィを形成する方法であって、
ピラー形試料を提供することと、
ピラー形試料を形成した後に、ピラー形試料上に基準マークを形成することと、
顕微鏡を用いて試料の一連のトモグラフィ・データ走査を実施することと、
トモグラフィ・データ走査における基準マークの位置に基づいて、トモグラフィ・データ走査におけるデータの位置合せをすることと
を含む方法。
【0077】
いくつかの実施形態では、ピラー形試料上に基準マークを形成することが、荷電粒子ビームを使用してピラー内に把手を形成することを含む。
【0078】
いくつかの実施形態では、トモグラフィ・データ走査におけるデータの位置合せをすることが、所定のレベル内の走査の位置合せをすることを含む。
【0079】
いくつかの実施形態では、トモグラフィ・データ走査におけるデータの位置合せをすることが、異なるレベルからの画像の位置合せをすることを含む。
【0080】
本発明および本発明の利点を詳細に説明したが、添付の特許請求の範囲によって定義された本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に、さまざまな変更、置換および改変を加えることができることを理解されたい。さらに、本出願の範囲が、本明細書に記載されたプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法およびステップの特定の実施形態に限定されることは意図されていない。当業者なら本発明の開示から容易に理解するように、本明細書に記載された対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行し、または実質的に同じ結果を達成する既存のまたは今後開発されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法またはステップを、本発明に従って利用することができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内に、このようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法またはステップを含むことが意図されている。