特許第6393744号(P6393744)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6393744
(24)【登録日】2018年8月31日
(45)【発行日】2018年9月19日
(54)【発明の名称】原子炉格納容器内ドレンサンプ
(51)【国際特許分類】
   G21D 1/00 20060101AFI20180910BHJP
   G21C 9/016 20060101ALI20180910BHJP
【FI】
   G21D1/00 E
   G21C9/016
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-510065(P2016-510065)
(86)(22)【出願日】2015年1月9日
(86)【国際出願番号】JP2015050453
(87)【国際公開番号】WO2015146218
(87)【国際公開日】20151001
【審査請求日】2016年9月12日
(31)【優先権主張番号】特願2014-64026(P2014-64026)
(32)【優先日】2014年3月26日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】507250427
【氏名又は名称】日立GEニュークリア・エナジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098660
【弁理士】
【氏名又は名称】戸田 裕二
(72)【発明者】
【氏名】酒井 健
(72)【発明者】
【氏名】藤井 正
【審査官】 山口 敦司
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−140288(JP,A)
【文献】 特開2011−007613(JP,A)
【文献】 米国特許第05402456(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21D 1/00
G21C 9/016
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉圧力容器の下方にある下部ドライウェルの床面の一部を掘り下げて形成した原子炉格納容器内ドレンサンプにおいて、
外殻を画定する容器状のカバーと、
前記カバーに形成され、前記下部ドライウェルから前記カバーの内部へドレン水を導く水路とを備え、
前記水路は、前記下部ドライウェルの床面に沿って延在するとともに流路拡張部を備えていて、前記ドレン水の入口側よりも出口側の流路幅が広くなっており、
前記流路拡張部内に流路幅方向に並べられた複数のブロックを備え、
前記複数のブロックで区画されて分岐した流路が前記流路拡張部に形成されており、
前記複数のブロックが前記カバーよりも低融点の金属で形成されていることを特徴とする原子炉格納容器内ドレンサンプ。
【請求項2】
請求項1に記載の原子炉格納容器内ドレンサンプにおいて、
前記カバーの上部の天井部分に形成され、前記下部ドライウェルと前記カバーの内部とを連通する連通孔を備えていることを特徴とする原子炉格納容器内ドレンサンプ。
【請求項3】
原子炉圧力容器の下方にある下部ドライウェルの床面の一部を掘り下げて形成した原子炉格納容器内ドレンサンプにおいて、
外殻を画定する容器状のカバーと、
前記カバーに形成され、前記下部ドライウェルから前記カバーの内部へドレン水を導く水路と、を備え、
前記水路の一部は、下に凸のU字形状で構成され、
前記水路の下流側開口部及びU字形状部は、前記カバー内の水の最低水位よりも下方に設けられており、
前記U字形状部には常時水が溜まっていることを特徴とする原子炉格納容器内ドレンサンプ。
【請求項4】
原子炉圧力容器の下方にある下部ドライウェルの床面の一部を掘り下げて形成した原子炉格納容器内ドレンサンプにおいて、
外殻を画定する容器状のカバーと、
前記カバーに形成され、前記下部ドライウェルから前記カバーの内部へドレン水を導く水路と、
前記水路の周囲を被覆した、前記カバーよりも低融点の金属板と、前記金属板の上部に形成された空間に封入された耐熱性の粒子状物質とを備え、
前記水路は、前記下部ドライウェルの床面に沿って延在するように設けられ、
前記金属板は前記水路の上方に設けられていることを特徴とする原子炉格納容器内ドレンサンプ。
【請求項5】
請求項に記載の原子炉格納容器内ドレンサンプにおいて、
前記カバーは、床面から上方に突出した天井部分を有し、
前記金属板及び前記粒子状物質は、前記カバーの前記天井部分を除く部分に設けられていることを特徴とする原子炉格納容器内ドレンサンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子炉格納容器内ドレンサンプに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、原子力発電プラントの原子炉格納容器では、炉心の下方に下部ドライウェルが設けられる場合が多い。下部ドライウェルには、プラント運転中に発生するドレン水を回収するためのドレンサンプが、床面の一部を掘り下げて設けられる場合がある。
【0003】
原子力発電プラントの全冷却系の機能が万一喪失された場合を想定すると、炉心を格納する原子炉圧力容器内の水位の低下に伴い、炉心の温度が上昇して炉心が溶融し得る。炉心への注水が継続できない場合、溶融した炉心(溶融炉心)は原子炉圧力容器の底部を侵食して貫通し、下部ドライウェルの床面に落下して拡がり得る。下部ドライウェルの床面に拡がった溶融炉心はコンクリートと反応し、高温の非凝縮性ガスを発生させながらコンクリートを侵食する可能性がある。また、この非凝縮性ガスにより原子炉格納容器が過圧され破損する可能性もある。そのため、原子炉格納容器の外部より下部ドライウェル内に冷却水を供給し、下部ドライウェルの床面に拡がった溶融炉心の上部に水プールを形成することで溶融炉心から熱を除去する方法が提案されている。
【0004】
しかしながら、溶融炉心が下部ドライウェルの床面に拡がる際にドレンサンプの金属製のサンプカバーまたはドレンサンプ内に回収した水を排水するための配管に接触すると、溶融炉心がドレンサンプ内に流入してしまう可能性がある。上述のように、ドレンサンプは下部ドライウェルの床面の一部を掘り下げて設けられており、ドレンサンプ内の溶融炉心の拡がり面積は下部ドライウェルの床面に比べて小さい。そのため、溶融炉心の上部に水プールを形成しても、ドレンサンプ内に流入した溶融炉心と冷却水との接触面積は小さく、溶融炉心を十分に冷却することができず、下部ドライウェルのコンクリートとの反応を抑制しきれない可能性もある。そこで、プラント運転中に発生したドレン水のドレンサンプ内への流入は許容しつつ、溶融炉心のドレンサンプへの流入を防止する構成が提案されている(特許文献1等を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−007613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
原子炉への注水機能が停止し、溶融炉心が原子炉圧力容器を貫通するような状態では、原子炉圧力容器を貫通して流出する溶融炉心の速度が比較的速く、下部ドライウェルの床面に落下して拡がった溶融炉心の液位の上昇速度も速いとされている。この場合、特許文献1のドレンサンプは、ドレンサンプ内に連通する流路が溶融炉心の熱で閉塞する構成であるところ、流路が閉塞する前に溶融炉心がドレンサンプ内に流入することも考えられる。
【0007】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、下部ドライウェルの床面に拡がった溶融炉心の進行を遅らせて溶融炉心の流入を抑制し、溶融炉心を下部ドライウェルに留めて冷却水で効率的に冷却できる原子炉格納容器内ドレンサンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の原子炉格納容器内ドレンサンプは、原子炉圧力容器の下方にある下部ドライウェルの床面の一部を掘り下げて形成され、外殻を画定する容器状のカバーと、カバーに形成され、下部ドライウェルからカバーの内部へドレン水を導く水路とを備え、水路は、下部ドライウェルの床面に沿って延在するとともに流路拡張部を備えていて、ドレン水の入口側よりも出口側の流路幅が広くなっている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、下部ドライウェルの床面に拡がった溶融炉心の進行を遅らせて溶融炉心の流入を抑制し、溶融炉心を下部ドライウェルに留めて冷却水で効率的に冷却できる原子炉格納容器内ドレンサンプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1実施形態に係るドレンサンプを適用する原子炉格納容器の一構成例の概略構成を表す縦断面図である。
図2】本発明の第1実施形態に係るドレンサンプの構成を示す断面図である。
図3】本発明の第1実施形態に係るドレンサンプの図2のIII−III矢視断面図である。
図4】本発明の第2実施形態に係るドレンサンプの構成を示す断面図である。
図5】本発明の第2実施形態に係るドレンサンプの図4のV−V矢視断面図である。
図6】本発明の第3実施形態に係るドレンサンプの構成を示す断面図である。
図7】本発明の第3実施形態に係るドレンサンプの図6のVII−VII矢視断面図である。
図8】本発明の第4実施形態に係るドレンサンプの構成を示す断面図である。
図9】本発明の第4実施形態に係るドレンサンプの図8のIX−IX矢視断面図である。
図10】本発明の第5実施形態に係るドレンサンプの構成を示す断面図である。
図11】本発明の第6実施形態に係るドレンサンプの構成を示す断面図である。
図12】本発明の第7実施形態に係るドレンサンプの構成を示す断面図である。
図13】本発明の第7実施形態に係るドレンサンプの図12のXIII−XIII矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1実施形態>
(構成)
1.原子炉格納容器
図1は、本実施形態に係るドレンサンプを適用する原子炉格納容器の一構成例の概略構成を表す縦断面図である。図1では、改良型沸騰水型原子炉(ABWR)の原子炉格納容器を例示している。
【0012】
図1に示すように、鋼製ライナを内張りした鉄筋コンクリート製の原子炉格納容器3には原子炉圧力容器2が格納されている。原子炉圧力容器2内には原子炉の燃料を保有する炉心1が配置されている。原子炉格納容器3の内部は、原子炉圧力容器2等を取り囲む上部ドライウェル4、下部ドライウェル5及びサプレッションチェンバ6などで構成されている。上部ドライウェル4は、原子炉圧力容器2の側面を取り囲むように設けられている。下部ドライウェル5は、原子炉圧力容器2の下方に設けられ、原子炉圧力容器2内の炉心1を制御するための制御棒を操作する機器等を収容している。サプレッションチェンバ6は、上部ドライウェル4の下方に、下部ドライウェル5を取り囲むように設けられている。サプレッションチェンバ6の内部には水が貯えられている。上部ドライウェル4と下部ドライウェル5及びサプレッションチェンバ6とは、ダイヤフラム・フロア7により区画されている。また、下部ドライウェル5とサプレッションチェンバ6とは、ペデスタル壁13により区画されている。ペデスタル壁13は、ダイヤフラム・フロア7の端部に接合され、原子炉圧力容器2を支持している。上部ドライウェル4、下部ドライウェル5及びサプレッションチェンバ6は、ベント管8によって相互に連通されている。下部ドライウェル5には、プラント運転中に発生するドレン水を回収するためのドレンサンプ(原子炉格納容器内ドレンサンプ)9が設けられている。以下、ドレンサンプ9の構成について説明していく。
【0013】
2.ドレンサンプ
図2は本実施形態に係るドレンサンプの構成を示す断面図、図3は本実施形態に係るドレンサンプの図2のIII−III矢視断面図である。図2に示すように、ドレンサンプ9は、下部ドライウェル5の床面10とペデスタル壁13との間に、床面10の一部を掘り下げた凹部形状に形成されている。ドレンサンプ9は、その外殻を画定するように周囲を覆う容器状のカバー11を備えている。カバー11は耐熱性を有する素材、例えば、溶融炉心と接触した際に原子力発電プラントの健全性を保てる程度の厚さを有する耐熱レンガ等で作成されている。カバー11は床面10に形成された凹部の壁面に沿って形成されており、上部は、例えば溶融炉心が床面10に落下しても溶融炉心の液位が超えない程度に床面10から上方に突出している。下部ドライウェル5の床面10、カバー11及びペデスタル壁13の表面は、高温の溶融炉心との接触に耐え得る耐熱性を有する材料で作成されている。ここでいう耐熱性を有する材料としては、例えば、アルミナやジルコニアなどのセラミック材、炭化珪素等の炭化材及びタングステン等の高融点材料がある。
【0014】
ドレンサンプ9には水路15が備えられている。水路15は、下部ドライウェル5の床面10に沿って延在するようにカバー11に設けられている。水路15は、下部ドライウェル5からカバー11の内部へドレン水を導き、ドレン水が下部ドライウェル5の床面10上に溜まることを抑制する機能を有する。
【0015】
図3に示すように、水路15は、その流路幅をドレン水の流れ方向(下部ドライウェル5からドレンサンプ9の内部に向かう方向)の下流側にいくにつれて拡張させる(水路15の断面積が拡張する)流路拡張部17を備えている。すなわち、水路15は、ドレン水の入口側よりも出口側の流路幅が広くなっている。流路拡張部17の断面積、流路長さ及び拡がり角度は、比較的速い速度で水路15内に流入した溶融炉心がカバー11への伝熱及び流路拡張部17による速度抑制により水路15内で凝固するように、適切に設定されている。
【0016】
また、カバー11の上部の天井部分には2つのポンプ12が設けられている。これらポンプ12はカバー11を貫通して上下方向に延在している。ポンプ12の上端側は下部ドライウェル5内に位置し、下端側はドレンサンプ9内に貯えられた水14の中に位置している。ポンプ12は、ドレンサンプ9に回収されたドレン水を吸込口(不図示)から吸い込み、吐出口(不図示)を介して原子炉格納容器3の外部に放出する機能を有する。さらに、カバー11の上部の天井部分には、下部ドライウェル5とカバー11の内部とを連通する連通孔16が形成されている。連通孔16は、下部ドライウェル5内への注水が実施された場合に、その水をドレンサンプ9内に導く機能を有する。
【0017】
(動作)
本実施形態に係るドレンサンプ9における動作について、何らかの原因によって原子炉への注水機能が停止したことにより溶融炉心が原子炉圧力容器2を貫通して下部ドライウェル5の床面10に落下した万一の場合を想定して説明する。
【0018】
下部ドライウェル5の床面10に落下した溶融炉心は床面10上に拡がり、その一部が水路15内に流入してカバー11の内部に向かって流れる。水路15を流れる溶融炉心は、水路15の壁部との接触により減速され、その保有熱は壁部を介してカバー11へ伝熱する。その後、水路15の流路拡張部17に差し掛かると、溶融炉心の流れの幅が流路拡張部17の壁部に沿って広がる。溶融炉心は、流路拡張部17における流路の急拡大、及び流路拡張部17の壁部との接触により更に減速されつつ、その保有熱が流路拡張部17の壁部からカバー11へ更に伝熱する。そして、溶融炉心は、ドレンサンプ9内に流入する前に流路15内で凝固する。一方、溶融炉心が下部ドライウェル5の床面10に落下した場合には、下部ドライウェル5内に注水が実施され、その水が連通孔16を介してドレンサンプ9内に導かれる。そして、ドレンサンプ9内の水14の水位が上昇して水路15の高さまで達した後、水14はドレンサンプ9内から水路15に流入し、水路15内で凝固している溶融炉心を安定状態すなわちドレンサンプ9内に流入することのない状態になるまで冷却する。
【0019】
(効果)
(1)溶融炉心のドレンサンプへの流入抑制
本実施形態の原子炉格納容器内ドレンサンプ9の水路15は、流れ方向に向かってその幅が拡張する流路拡張部17を備えている。そのため、下部ドライウェル5の床面10に落下した溶融炉心が水路15内に流入した場合でも、その速度を流路拡張部17で減速させながら保有する熱をカバー11へ伝熱させて水路15内で凝固させることができる。従って、下部ドライウェル5の床面10に拡がった溶融炉心の進行を遅らせて溶融炉心のドレンサンプ9内(カバー11の内部)への流入を抑制し、溶融炉心を下部ドライウェル5及び水路15内に留めて冷却水で効率的に冷却することができる。なおかつ、プラントの通常運転時には、水路15を介して下部ドライウェル5の床面10に溜まったドレン水をカバー11の内部に導くことができ、ドレン水の回収機能を阻害することがない。
【0020】
(2)溶融炉心の再融解の抑制
本実施形態の原子炉格納容器内ドレンサンプ9は、外殻をなすカバー11の天井部分に連通孔16を備えている。そのため、下部ドライウェル5の床面10に落下した溶融炉心が水路15内に流入した場合でも、下部ドライウェル5に注水された冷却水を連通孔16を介してドレンサンプ9内に導き、ドレンサンプ9内の水14の水位を水路15の高さまで上昇させて水路15内の溶融炉心を安定な状態まで冷却することができる。そのため、水路15内で凝固した溶融炉心が崩壊熱等により再融解してドレンサンプ9内に流入することを抑制することができる。
【0021】
<第2実施形態>
(構成)
図4は本実施形態に係るドレンサンプの構成を示す断面図、図5は本実施形態に係るドレンサンプの図4のV−V矢視断面図である。図4及び図5において、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0022】
本実施形態は、ドレンサンプ19に備えられた水路25の構成が第1実施形態と異なる。第1実施形態との相違点を中心に順次説明していく。
【0023】
図4に示すように、本実施形態に係るドレンサンプ19には水路25が備えられている。水路25は、下部ドライウェル5の床面10に沿って延在するようにカバー11に設けられており、第1実施形態に係る水路15と同様に流路拡張部27を有する。流路拡張部27の流路幅の拡張の態様は第1実施形態と同様でも良いが、本実施形態では、図5に示すように、流路拡張部27は、その流路幅をドレン水の流れ方向に直交する方向に拡張させている。流路拡張部27の断面積及び流路長さは、第1実施形態と同様、適切に設定されている。
【0024】
流路拡張部27には流路幅方向に離間して並べられた耐熱性を有する直方体形状のブロック18が複数備えられている。ブロック18は、例えば、耐熱性レンガ等で形成されている。流路拡張部27には複数のブロック18で区画されて形成された複数(本実施形態では6つ)の分岐流路28が備えられている。分岐流路28の流路幅は、本実施形態ではドレン水の流れ方向の上流側から下流側までほぼ一定に形成してある。なお、本実施形態では流路拡張部27に直方体形状のブロック18を設けた場合を例に挙げて説明するが、ブロック18は直方体形状に限定されるものではなく、例えば、立方体形状などでもよい。また、分岐流路28の断面積及び流路長さ、分岐数(分岐流路28の数)等は、比較的速い速度で水路25内に流入した溶融炉心がカバー11やブロック18への伝熱及び流路拡張部27による速度抑制により水路25内で凝固するように、適切に設定されている。
【0025】
(動作)
本実施形態に係るドレンサンプ19における動作について、第1実施形態と同様の場合を想定して説明する。
【0026】
水路25を流れる溶融炉心は、水路25の流路拡張部27に差し掛かると、溶融炉心の流れの幅が流路拡張部27の壁部に沿って広がる。その後、溶融炉心は、流路拡張部27に形成された複数の分岐流路28に分配され、各分岐流路28を流れる。そして、溶融炉心は、ドレンサンプ19内に流入する前に水路25内で凝固する。一方、ドレンサンプ19内から水路25に流入した水14は各分岐流路で凝固している溶融炉心を安定状態すなわちドレンサンプ19内に流入することのない状態になるまで冷却する。
【0027】
(効果)
上記構成により、本実施形態でも流路拡張部27及び連通孔16を備えているので、第1実施形態と同様の効果が得られる。加えて、本実施形態では次の効果が得られる。
【0028】
本実施形態では、水路25の流路拡張部27には流路幅方向に離間して配置されたブロック18で区画されて形成された複数の分岐流路28が備えられている。そのため、各分岐流路28を流れる溶融炉心をブロック18との衝突及び各分岐流路28の壁部との接触により更に減速させつつ、その保有熱を各分岐流路28の壁部からカバー11へ伝熱させ、各分岐流路28内で溶融炉心を凝固させることができる。従って、下部ドライウェル5の床面10に拡がった溶融炉心の進行をより遅らせて溶融炉心のドレンサンプ19内(カバー11の内部)への流入を更に抑制し、溶融炉心を下部ドライウェル5及び水路25内に留めて冷却水でより効率的に冷却することができる。
【0029】
<第3実施形態>
(構成)
図6は本実施形態に係るドレンサンプの構成を示す断面図、図7は本実施形態に係るドレンサンプの図6のVII−VII矢視断面図である。図6及び図7において、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0030】
本実施形態は、ドレンサンプ29に備えられた水路35の構成が第1実施形態と異なる。第1実施形態との相違点を中心に順次説明していく。
【0031】
図6に示すように、本実施形態に係るドレンサンプ29には水路35が備えられている。水路35は、下部ドライウェル5の床面10に沿って延在するようにカバー11に設けられ、第1実施形態と同様の機能を有している。図7に示すように、水路35には流路拡張部37が備えられている。流路拡張部37の構成は第2実施形態の流路拡張部27と同様である。流路拡張部37には第2実施形態のブロック18と同じように複数のブロック39が備えられており、各ブロック39はカバー11よりも低融点の金属、例えば錫などで構成されている。流路拡張部37には、これら複数のブロック39で区画されて形成された複数の分岐流路38が備えられている。分岐流路38の構成は第2実施形態の分岐流路28と同様である。
【0032】
(動作)
本実施形態に係るドレンサンプ29における動作について、第1実施形態と同様の場合を想定して説明する。
【0033】
水路35を流れる溶融炉心は、水路35の流路拡張部37に差し掛かると、溶融炉心の流れの幅が流路拡張部37の壁部に沿って広がる。その後、溶融炉心は、流路拡張部37に形成された複数の分岐流路38に分配され、各分岐流路38を流れる。そして、溶融炉心は、ドレンサンプ29内に流入する前に水路35内で凝固する。一方、ドレンサンプ29内から水路35に流入した水14は各分岐流路で凝固している溶融炉心を安定状態すなわちドレンサンプ29内に流入することのない状態になるまで冷却する。
【0034】
(効果)
上記構成により、本実施形態でも流路拡張部37及び連通孔16を備えているので、第1実施形態と同様の効果が得られる。更に、本実施形態でもブロック39を備えているので、第2実施形態と同様の効果が得られる。加えて、本実施形態では次の効果が得られる。
【0035】
本実施形態では、複数のブロック39がカバー11よりも低融点の金属で構成されている。そのため、溶融炉心との接触によりブロック39が融解し、各分岐流路38の流路幅が拡張する。その結果、各分岐流路38を流れる溶融炉心の流速がより低下する。更に、ブロック39の融解に熱が使用されることにより溶融炉心の凝固がより促進される。従って、下部ドライウェル5の床面10に拡がった溶融炉心の進行をより遅らせて溶融炉心のドレンサンプ29内(カバー11の内部)への流入を更に抑制し、溶融炉心を下部ドライウェル5及び水路35内に留めて冷却水でより効率的に冷却することができる。
【0036】
<第4実施形態>
(構成)
図8は本実施形態に係るドレンサンプの構成を示す断面図、図9は本実施形態に係るドレンサンプの図8のIX−IX矢視断面図である。図8及び図9において、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0037】
本実施形態は、ドレンサンプ39に備えられた水路45の構成が第1実施形態と異なる。第1実施形態との相違点を中心に順次説明していく。
【0038】
図8及び図9に示すように、本実施形態に係るドレンサンプ39には、複数(本実施形態では2つ)の水路45が備えられている。水路45は、下部ドライウェル5の床面10に沿って延在するようにカバー11に設けられ、床面10に沿った面(水平又はそれに近い面)に沿って蛇行する蛇行形状に形成されている。本実施形態では、水路45の流路幅は、下部ドライウェル5の空間に比べて狭く形成されているとともに、前述した各実施形態と異なりドレン水の流れ方向の上流側から下流側までほぼ一定に形成されている。水路45の断面積や流路長さ等は、比較的速い速度で水路45内に流入した溶融炉心がカバー11への伝熱等により、水路45内で凝固するように、適切に設定されている。なお、本実施形態では2つの水路45が備えられている場合を例に挙げて説明するが、水路45の数量は限定されず、例えば、3つ以上又は1つの水路45が備えられてもよい。
【0039】
(動作)
本実施形態に係るドレンサンプ39における動作について、第1実施形態と同様の場合を想定して説明する。
【0040】
下部ドライウェル5の床面10に拡がった溶融炉心は、各水路45に分配されて流入し、ドレンサンプ39に流入することなく水路45内で凝固する。一方、ドレンサンプ39内から水路45に流入した水14は各分岐流路で凝固している溶融炉心を安定状態すなわちドレンサンプ39内に流入することのない状態になるまで冷却する。
【0041】
(効果)
本実施形態では、水路45が蛇行形状に形成されている。そのため、水路45を流れる溶融炉心を流路の蛇行による流れ方向の転向及び水路45の壁部との接触により減速されつつ、その保有熱を水路45の壁部からカバー11へ伝熱させ、水路45内で凝固させることができる。従って、下部ドライウェル5の床面10に拡がった溶融炉心の進行を遅らせて溶融炉心のドレンサンプ39内(カバー11の内部)への流入を抑制し、溶融炉心を下部ドライウェル5及び水路45内に留めて冷却水で効率的に冷却することができる。なおかつ、プラントの通常運転時には、水路45を介して下部ドライウェル5の床面10に溜まったドレン水をカバー11の内部に導くことができ、ドレン水の回収機能を阻害することがない。
【0042】
<第5実施形態>
(構成)
図10は本実施形態に係るドレンサンプの構成を示す断面図である。図10において、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0043】
本実施形態は、ドレンサンプ49に備えられた水路55の構成が第1実施形態と異なる。第1実施形態との相違点を中心に順次説明していく。
【0044】
図10に示すように、本実施形態に係るドレンサンプ49には水路55が備えられている。水路55は、下部ドライウェル5の床面10に沿って延在するように設けられた入口部56と、入口部56から下方に延在する立下部57と、立下部57とドレンサンプ49内とを接続する出口部59とを備えている。水路55の各部の断面積や長さ等は、プラント通常運転時に発生するドレン水をドレンサンプ49内に導くことができ、かつ、比較的速い速度で水路55内に流入した溶融炉心が、壁面との摩擦による減速及びカバー11への伝熱などにより水路55内で凝固するように、適切に設定されている。
【0045】
出口部59には、下に凸のU字状に形成され、水路55を流れる流れに干渉する機能を有するトラップ(干渉部材)58が備えられている。トラップ58の上流側の端部は立下部57に接続している。出口部59の下流側の端部(ドレンサンプ49内に開口する開口部)はトラップ58の底部より高い位置に設けられており、出口部59の下流側の端部とトラップ58の底部との間には段差が形成されている。この段差の高さは、プラント通常運転時に発生するドレン水をドレンサンプ49内に導くことができ、かつ、流入した溶融炉心がドレンサンプ49内に流入することがないように適切に設定されている。出口部59は、カバー11内の水14の最低水位よりも下方に設けられている。そのため、トラップ58内には、常時、水が溜まっている。なお、本実施形態における「最低水位」とは、ポンプ12が停止状態にあるときのカバー11内の水14の水位、具体的には、ポンプ12で可能な限り汲み上げた場合のカバー11内の水14の水位のことを言う。
【0046】
(動作)
本実施形態に係るドレンサンプ49における動作について、第1実施形態と同様の場合を想定して説明する。
【0047】
下部ドライウェル5の床面10に拡がった溶融炉心は、水路55の入口部56に流入して下部ドライウェル5の床面10に沿った方向に流れ、立下部57を下る。その後、溶融炉心は出口部59に備えられたトラップ58内に溜まった水に入る。その後、トラップ58内の溶融炉心は、ドレンサンプ49内に流入することなくトラップ58内で冷却されて凝固する。
【0048】
(効果)
本実施形態においては、水路55の出口部59には下に凸のU字状に形成され、水路55を流れる流れに干渉する機能を有するトラップ58が備えられ、トラップ58はカバー11内の水14の最低水位よりも下方に設けられている。そのため、入口部56及び立下部57を流れる溶融炉心を入口部56及び立下部57の壁部との接触により減速させつつ、保有熱をカバー11へ伝熱させることができる。更に、トラップ58内を流れる溶融炉心を水の抵抗や冷却による粘性の上昇等によって減速させるとともに、出口部59の下流側の端部とトラップ58の底部との間に形成された段差によってトラップ58の底部に止めることができる。従って、下部ドライウェル5の床面10に拡がった溶融炉心の進行を遅らせて溶融炉心のドレンサンプ49内(カバー11の内部)への流入を抑制し、溶融炉心をトラップ58内に溜まった水で効率的に冷却することができる。なおかつ、プラントの通常運転時には、水路55を介して下部ドライウェル5の床面10に溜まったドレン水をカバー11の内部に導くことができ、ドレン水の回収機能を阻害することがない。
【0049】
<第6実施形態>
(構成)
図11は本実施形態に係るドレンサンプの構成を示す断面図である。図11において、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0050】
本実施形態は、ドレンサンプ59に備えられた水路65の構成が第1実施形態と異なる。第1実施形態との相違点を中心に順次説明していく。
【0051】
図11に示すように、本実施形態に係るドレンサンプ59には水路65が備えられている。水路65は、下部ドライウェル5の床面10に対して傾斜して下方に延在している。水路65の入口は下部ドライウェル5内に連通し、出口はドレンサンプ59内に連通している。
【0052】
水路65には、水路65を流れる流れに干渉する機能を有したフィルター(干渉部材)67が設けられている。フィルター67は、多数の耐熱性の粒子の集合体である。フィルター67は、水路65の流路幅と同じ幅を有しており、水路65に臨むように設けられている。
【0053】
(動作)
本実施形態に係るドレンサンプ59における動作について、第1実施形態と同様の場合を想定して説明する。
【0054】
下部ドライウェル5の床面10に拡がった溶融炉心は、水路65に流入し、水路65に沿って下部ドライウェル5の床面10に対して斜め下方向に流れる。その後、溶融炉心はフィルター67に流入し、フィルター67内で凝固する。一方、ドレンサンプ59内から水路65に流入した水14はフィルター67内で凝固している溶融炉心を安定状態すなわちドレンサンプ59内に流入することのない状態になるまで冷却する。
【0055】
(効果)
本実施形態においては、水路65に多数の耐熱性の粒子が集合して形成されたフィルター67が備えられている。そのため、水路65を流れる溶融炉心を水路65の壁部との接触により減速させつつ、保有熱を水路65の壁部からカバー11へ伝熱させることができる。更に、フィルター67は耐熱性の粒子で形成されており溶融炉心との接触によって融解することがないため、フィルター67内を流れる溶融炉心をフィルター67との干渉による圧力損失によって減速させつつ、保有熱をカバー11及びフィルター67を形成する多数の粒子へ伝熱させることができる。従って、下部ドライウェル5の床面10に拡がった溶融炉心の進行をより遅らせて溶融炉心のドレンサンプ59内(カバー11の内部)への流入を更に抑制し、溶融炉心を下部ドライウェル5及び水路65内に留めて冷却水で効率的に冷却することができる。なおかつ、プラントの通常運転時には、水路65を介して下部ドライウェル5の床面10に溜まったドレン水をカバー11の内部に導くことができ、ドレン水の回収機能を阻害することがない。
【0056】
<第7実施形態>
(構成)
図12は本実施形態に係るドレンサンプの構成を示す断面図、図13は本実施形態に係るドレンサンプの図12のXIII−XIII矢視断面図である。図12及び図13において、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0057】
本実施形態は、ドレンサンプ69に備えられた水路75の構成が第1実施形態と異なる。第1実施形態との相違点を中心に順次説明していく。
【0058】
図13に示すように、本実施形態に係るドレンサンプ69には複数(本実施形態では2つ)の水路75が備えられている。水路75は、下部ドライウェル5の床面10に沿って延在するように設けられている。図12及び図13に示すように、各水路75の上方には、水路75を流れる流れに干渉する機能を有した複数(本実施形態では2つ)の干渉部材77が備えられている。干渉部材77は、水路75の周囲を被覆する金属板78と、金属板78の上部に形成された空間79と、空間79に封入された耐熱性の粒子状物質80とを備えている。金属板78は、カバー11よりも低融点の金属、例えば錫等をライニングして設けられており、溶融炉心と接触すると融解する。空間79は、例えば、囲い板等で囲われるようにカバー11内に形成されている。粒子状物質80には高融点の粒子、例えば、炭化珪素等を用いることができる。粒子状物質80の表面は、ドレン水を通過させることができる範囲内で、粗さを有していることが好ましい。なお、本実施形態では2つの水路75及び干渉部材77が備えられている場合を例に挙げて説明するが、水路75及び干渉部材77の数量は限定されない。干渉部材77は各水路75に対応して備えられていればよく、例えば、3つ以上又は1つの水路75及び干渉部材77が備えられてもよい。
【0059】
(動作)
本実施形態に係るドレンサンプ69における動作について、第1実施形態と同様の場合を想定して説明する。
【0060】
下部ドライウェル5の床面10に拡がった溶融炉心は、水路75を流れる際に、水路75を被覆する金属板78と接触する。金属板78は低融点の金属で形成されているため、溶融炉心との接触により融解する。金属板78が融解すると、金属板78の上部に形成された空間79に封入された粒子状物質80が落下し、水路75が閉塞する。その後、溶融炉心はドレンサンプ69に流入することなく水路75内で凝固する。
【0061】
(効果)
本実施形態においては、水路75の上方に水路75を流れる流れに干渉する機能を有した複数の干渉部材77が備えられ、干渉部材77には耐熱性の粒子状物質80が備えられている。そのため、水路75を流れる溶融炉心を水路75の壁部との接触により減速させつつ、保有熱を水路75の壁部からカバー11へ伝熱させることができる。更に、金属板78の融解に熱が使用されるため、溶融炉心の凝固を促進させることができる。更に、水路75を流れる溶融炉心を粒子状物質80との干渉による圧力損失によって減速させつつ、保有熱を粒子状物質80及びカバー11へ伝熱させることができる。従って、下部ドライウェル5の床面10に拡がった溶融炉心の進行をより遅らせて溶融炉心のドレンサンプ69内(カバー11の内部)への流入を更に抑制し、溶融炉心を下部ドライウェル5及び水路75内に留め、ドレンサンプ69から流入し、落下した粒子状物質80を通過した冷却水等で効率的に冷却することができる。
【0062】
<その他>
本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除及び置換をすることも可能である。
【0063】
各実施形態において、カバー11の上部の天井部分に2つのポンプ12を設けた場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本発明の本質的効果は、下部ドライウェルの床面に拡がった溶融炉心の進行を遅らせて溶融炉心の流入を抑制し、溶融炉心を下部ドライウェルに留めて冷却水で効率的に冷却できる原子炉格納容器内ドレンサンプを提供することであり、この本質的効果を得る限りにおいてはポンプ12の数量は2つに限定されるものではない。例えば、3つ以上又は1つのポンプを備えていてもよい。
【0064】
また、各実施形態において、本発明を改良型沸騰水型原子炉(ABWR)の原子炉格納容器に適用した場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本発明は、加圧水型原子炉(PWR)の原子炉格納容器を含め、ドレンサンプを備える原子炉格納容器の全てに適用可能である。
【符号の説明】
【0065】
2 原子炉圧力容器
5 下部ドライウェル
9 ドレンサンプ(原子炉格納容器内ドレンサンプ)
10 床面
11 カバー
15 水路
17 流路拡張部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13