(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
開口近位端部と開口遠位端部との間に細長開口部を画成する壁を有するバイアルアクセスハウジングを含むバイアルアクセスデバイスであって、前記バイアルアクセスハウジングは、スパイクと、前記バイアルアクセスデバイスを第1のバイアルに固定するように、第1のバイアルサイズを画成する前記第1のバイアルに取付け可能なバイアル連結要素と、を含む、バイアルアクセスデバイスと、
前記バイアルアクセスハウジングとは別個のアダプタであって、前記アダプタが前記バイアルアクセスハウジングの前記細長開口部内で可動であり、前記アダプタが前記バイアルアクセスハウジングの前記開口遠位端部に隣接し、前記アダプタが前記第1のバイアルサイズと異なる第2のバイアルサイズを画成する第2のバイアルに取付け可能である第1の位置と、前記アダプタが前記バイアルアクセスハウジングの前記開口近位端部に隣接し、前記バイアルアクセスデバイスの前記バイアル連結要素が前記第1のバイアルに取付け可能である第2の位置との間で移行可能である、アダプタと
を含むことを特徴とするシステム。
前記アダプタは、前記アダプタが前記バイアルアクセスハウジングの細長開口部内から取り外されることを防止するように、前記バイアルアクセスハウジングの一部に係合可能なロッキング部材を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
前記バイアルアクセスデバイスは、前記スパイクが前記第1のバイアルのチャンバと流体連通するように、前記第1のバイアルに取付け可能であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
前記バイアルアクセスデバイスは、前記スパイクが前記第2のバイアルのチャンバと流体連通するように、前記アダプタを介して前記第2のバイアルに取付け可能であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
前記アダプタは、第1の端部と前記第1の端部の反対側に位置決めされた第2の端部とを含み、前記アダプタは、前記アダプタの前記第2の端部に隣接して位置決めされたバイアル連結要素を含み、前記アダプタが前記第1の位置にあるときに、前記アダプタの前記第1の端部は、前記バイアルアクセスハウジングの前記開口遠位端部に隣接して位置決めされ、前記バイアル連結要素は、前記第2のバイアルに係合するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
前記アダプタは、前記アダプタが前記バイアルアクセスハウジングの細長開口部内から取り外されることを防止するように、前記バイアルアクセスハウジングのアダプタ係合部に係合可能なロッキング部材をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
前記バイアルアクセスハウジングの前記アダプタ係合部は、前記アダプタの前記ロッキング部材の一部を受容して前記第1の位置と前記第2の位置との間で前記アダプタのガイド運動をもたらすチャネルを画成することを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【図面の簡単な説明】
【0009】
添付図面と併せて本開示の実施形態の以下の説明を参照することによって、本開示の上記およびその他の特徴および利点、ならびにそれらを達成する方法がより明らかになり、開示自体がより十分に理解されるであろう。
【
図1】本発明の実施形態によるシステムの分解斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態によるシステムの組立斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態によるシステムの組立底面図である。
【
図4A】本発明の実施形態によるシステムの組立上面図である。
【
図4B】本発明の実施形態による、
図4Aの線4B−4Bに沿って取ったシステムの横断面図である。
【
図4C】本発明の実施形態による、
図4Aの線4C−4Cに沿って取ったシステムの横断面図である。
【
図4D】本発明の実施形態によるシステムの底面斜視図である。
【
図5A】本発明の実施形態による外側ハウジングの斜視図である。
【
図5B】本発明の実施形態による
図5Aの外側ハウジングの横断面図である。
【
図6A】本発明の実施形態による内側ハウジングの斜視図である。
【
図6B】本発明の実施形態による内側ハウジングの側部立面図である。
【
図6C】本発明の実施形態による
図6Aの内側ハウジングの横断面図である。
【
図6D】本発明の実施形態による内側ハウジングの上面図である。
【
図7】本発明の実施形態によるシステムの横断面図である。
【
図8A】本発明の実施形態によるコネクタの斜視図である。
【
図8B】本発明の実施形態によるコネクタの側部立面図である。
【
図8C】本発明の実施形態によるコネクタの別の斜視図である。
【
図8D】本発明の実施形態によるコネクタの別の側部立面図である。
【
図8E】本発明の実施形態による
図8Aのコネクタの横断面図である。
【
図8F】本発明の実施形態によるコネクタの底面図である。
【
図8G】本発明の実施形態によるコネクタの上面図である。
【
図9A】本発明の別の実施形態によるコネクタの側部立面図である。
【
図9B】本発明の別の実施形態によるコネクタの斜視図である。
【
図10】本発明の実施形態による頂部キャップハウジングの斜視図である。
【
図11】本発明の実施形態によるシステムの横断面図である。
【
図12A】本発明の実施形態によるアダプタの斜視図である。
【
図12B】本発明の実施形態によるアダプタの別の斜視図である。
【
図12C】本発明の実施形態によるアダプタの上面図である。
【
図12D】本発明の実施形態によるアダプタの側部立面図である。
【
図12E】本発明の実施形態によるアダプタの底面図である。
【
図12F】本発明の実施形態によるアダプタの別の側部立面図である。
【
図12G】本発明の実施形態によるアダプタの別の側部立面図である。
【
図12H】本発明の実施形態によるアダプタの別の側部立面図である。
【
図13】本発明の実施形態による、第1のバイアルに連結された本開示のシステムの斜視図である。
【
図14】本発明の実施形態による、第1のバイアルに連結された本開示のシステムの側部立面図である。
【
図15】本発明の実施形態による、
図14の線15−15に沿って取った、第1のバイアルに連結されたシステムの横断面図である。
【
図16】本発明の実施形態による、第2のバイアルに連結された本開示のシステムの斜視図である。
【
図17】本発明の実施形態による、第2のバイアルに連結された本開示のシステムの側部立面図である。
【
図18】本発明の実施形態による、
図17の線18−18に沿って取った、第2のバイアルに連結されたシステムの横断面図である。
【
図19】本発明の実施形態による、バイアルに連結された圧力均等化システムを有するシステムの側部立面図である。
【
図20】本発明の実施形態によるシステムの分解斜視図である。
【
図21】本発明の実施形態によるシステムの組立斜視図である。
【
図22】本発明の実施形態によるバレルアセンブリの斜視図である。
【
図23】本発明の実施形態による
図22のバレルアセンブリの横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
対応する参照符号は、いくつかの図面を通して対応する部分を示す。本明細書に記載の例示は、本開示の例示的な実施形態を示し、このような例示は、いかなる方法においても本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0011】
以下の説明は、本発明を実施するように考慮されて記載された実施形態を、当業者が作って使用できるようにするために提供される。しかしながら、様々な変更、等価物、変形例、および代替例が、依然として当業者に容易に明らかであろう。このような変更、変形例、等価物、および代替例のありとあらゆるものは、本発明の精神および範囲内に入るものである。
【0012】
以下の説明の目的で、用語「上」、「下」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「横」、「縦」、およびそれらの派生語は、それが図面において配向された通りに本発明に関連するものとする。しかしながら、本発明は、別段に明記される場合を除き、様々な代替変形例を取り得ることを理解されたい。添付図面に示され、かつ以下の明細書に記載された特定のデバイスは、単に本発明の例示的な実施形態であることも理解されたい。したがって、本明細書に開示された実施形態に関連する特定の寸法およびその他の物理的特徴は、限定的なものと考えるべきではない。
【0013】
以下の説明において、「遠位」とは、バイアルなどの容器に接触するように適合されたバイアルアクセスデバイスの端部に概ね向かう方向を指し、「近位」とは、遠位の反対方向、すなわち、容器と係合するように適合されたバイアルアクセスデバイスの端部から離れる方向を指す。本開示の目的で、上記の参照は、本開示によるバイアルアクセスデバイスの部品の説明に使用される。
【0014】
図1〜
図23は、本開示の例示的な実施形態を示す。
図1および
図2を参照すると、以下でより詳細に説明するように、流体の閉鎖移送のためのシステム10は、バイアルアクセスデバイス12と、バイアルアクセスデバイス12内で動くようにサイズ決めされたアダプタ14とを含む。一実施形態では、バイアルアクセスデバイス12は、外側ハウジング16、内側ハウジング18、コネクタ20、頂部キャップハウジング22、および圧力均等化システム24を含む。システム10は、異なるサイズの複数のバイアルを収容可能なデバイスを提供する。システム10はまた、カニューレとバイアルとの係合中、カニューレを介してのバイアルチャンバからバレルチャンバへの物質の移送中、およびバイアルからのカニューレの係合解除中に、漏れ防止シールおよび圧力均等化を実質的に提供する。システム10の漏れ防止シールは、システム10の使用中に空気と液体の両方の漏れを実質的に防止する。システムは、患者に医薬品を投与するためにバイアル内に含まれる医薬品にアクセスする針およびシリンジアセンブリに適合する。システム10は、薬物再構成システムと共に使用することにも適合する。
【0015】
図1〜
図4Dを参照すると、バイアルアクセスデバイス12は、外側ハウジング16および内側ハウジング18を有するバイアルアクセスハウジング26を含む。システム10は、異なるサイズの複数のバイアルを収容可能なデバイスを提供する。バイアルアクセスデバイス12は、第1の容器、例えば、第1のバイアルサイズの第1のバイアルと、第2の容器、例えば、シリンジアダプタおよび/またはシリンジアセンブリとの間に流体連通を確立するように構成される。例えば、以下でより詳細に説明するように、バイアルアクセスデバイス12は第1のバイアル80に取付け可能である。
図16〜
図19を参照すると、第1のバイアルサイズ81を画成する第1のバイアル80は、エラストマー材料の穿刺可能な隔壁84で覆われた開口ヘッド部83を有する任意のタイプの標準的な薬物バイアルであってよい。第1のバイアル80の壁85は、第1の物質88を含むバイアルチャンバ86を画成する。第1のバイアル80は、開口ヘッド部83に隣接して位置するフランジ87を含む。バイアル隔壁84に第1のバイアル80のヘッド部83が係合して、第1の物質88をバイアルチャンバ86内に封止する。さらに、システム10のアダプタ14は、第1の容器、例えば、第2のバイアルサイズの第2のバイアルと、第2の容器、例えば、シリンジアダプタおよび/またはシリンジアセンブリとの間に流体連通を確立するように構成される。例えば、以下でより詳細に説明するように、システム10のアダプタ14は第2のバイアル90に取付け可能である。
図13〜
図15を参照すると、第2のバイアルサイズ91を画成する第2のバイアル90は、エラストマー材料の穿孔可能な隔壁94で覆われた開口ヘッド部93を有する任意のタイプの標準的な薬物バイアルであってよい。第2のバイアル90の壁95は、第2の物質98を含むためのバイアルチャンバ96を画成する。第2のバイアル90は、開口ヘッド部93に隣接して位置するフランジ97を含む。バイアル隔壁94に第2のバイアル90のヘッド部93が係合して、第2の物質98をバイアルチャンバ96内に封止する。
【0016】
図5Aおよび
図5Bを参照すると、外側ハウジング16は、一般に、第1のまたは近位の端部30と、反対側の第2のまたは遠位の端部32と、外側環状リング部34と、第1の領域38、第2の領域40、および第3の領域42を有する内側首部36と、第1の領域38と第2の領域40との間に配置された第1の肩部44と、第2の領域40と第3の領域42との間に配置された第2の肩部46と、細長開口部50を画成する壁48と、バイアルグリップ部材54、フック突起56、および傾斜壁58を含むバイアル連結要素52とを含む。
【0017】
図5Bを参照すると、外側ハウジング16の内側首部36は、第1の領域38、第2の領域40、および第3の領域42を含む。
図5Bに示すように、外側環状リング部34は第1の領域38から延びる。第1の肩部44は、第1の領域38と第2の領域40との間に配置され、
図7に示すように、圧力均等化ハウジング160のフランジ部166との係合面を提供するように構成される。第2の肩部46は、第2の領域40と第3の領域42との間に配置され、
図7に示すように、内側ハウジング18の水平壁110との係合面を提供するように構成される。第3の領域42の垂直壁48は、細長開口部50を画成する。
図7を参照すると、一実施形態では、垂直壁48は、開口近位端部64と開口遠位端部66との間に細長開口部50を画成する。
【0018】
図5Bを参照すると、バイアル連結要素52が外側ハウジング16の第2の端部32に配置される。一実施形態では、バイアル連結要素52は、フック突起56および傾斜壁58を有する複数のバイアルグリップ部材54を含む。一実施形態では、バイアルグリップ部材54は弾性変形可能である。バイアルグリップ部材54は、バイアルアクセスデバイス12を第1のバイアル80に固定するために第1のバイアル80に取付け可能である。各バイアルグリップ部材54は、
図18に示すような第1のバイアル80などの容器の対応するフランジ87に係合するように配置されたフック突起56を含む。バイアルアクセスデバイス12のバイアル連結要素52を、いかなるサイズおよび容量の容器にも取り付けられるように寸法決めすることができる。他の実施形態では、バイアルアクセスデバイス12のバイアル連結要素52は、バイアルアクセスデバイス12を第1のバイアル80に固定するための、ねじ付部、スナップ嵌め機構、ロッキングタブ、または他の同様の機構などの他の連結機構を含むことができる。各バイアルグリップ部材54は、導入面(lead-in surface)を提供するように配置された傾斜壁58を含んで、バイアルアクセスデバイス12をバイアル上で心合わせし位置合わせする。
【0019】
図5Bを参照すると、ロッキング部材またはアダプタ係合部68が、外側ハウジング16の第2の端部32で壁48の内面70に配置される。アダプタ係合部68は、アダプタ14が細長開口部50内から取り外されることを防止するための物理的バリアとして作用する。アダプタ14は、バイアルアクセスハウジング26の細長開口部50内で動くようにサイズ決めされ、アダプタ係合部68は、アダプタ14が細長開口部50から取り外されることを防止する。一実施形態では、アダプタ係合部68が突起を含む。
【0020】
図5Bを参照すると、以下でより詳細に説明するように、外側ハウジング16の外側環状リング部34は、内側ハウジング18の環状突起112を受容するための環状溝60を含む。以下でより詳細に説明するように、外側環状リング部34は、圧力均等化システム24を受容するための圧力均等化受容領域(pressure equalization receiving area)62も含む。
【0021】
図6A〜
図6Dを参照すると、内側ハウジング18は、一般に、第1のまたは近位の端部100と、反対側の第2のまたは遠位の端部102と、第1の領域104および第2の領域106と、第1の領域104と第2の領域106との間に配置された第1の肩部108と、第1の領域104と第2の領域106との間に配置された水平壁110と、第1の端部100に配置された環状突起112と、キャビティ114を画成する第1の領域壁113と、アダプタ受容部120内の第1の溝キャビティ116および第2の溝キャビティ118と、第2の領域壁121と、穿刺先端124を含むスパイク部材122と、流体移送チャネル126とを含む。
【0022】
図6Cを参照すると、内側ハウジング18は、第1の領域104および第2の領域106を含む。第1の肩部108は、第1の領域104と第2の領域106との間に配置され、
図7に示すように、外側ハウジング16の第2の肩部46に係合するように構成される。このようにして、
図7に示すように、外側ハウジング16の第2の肩部46は、内側ハウジング18が外側ハウジング16に対して大きく相対運動することを防止するための物理的バリアとして作用する。
【0023】
図6Cを参照すると、環状突起112は内側ハウジング18の第1の端部1
00から下方へ延びる。
図7を参照すると、内側ハウジング18の環状突起112は、外側ハウジング16の環状リング部34の環状溝60内で受容される。このようにして、
図7に示すように、内側ハウジング18の環状突起112が外側ハウジング16の環状溝60に係合することにより、内側ハウジング18を外側ハウジング16に固定し、内側ハウジング18が外側ハウジング16に対して大きく相対運動することを防止する。
【0024】
図6Cを参照すると、水平壁110が第1の領域104と第2の領域106との間に配置される。
図7を参照すると、水平壁110は外側ハウジング16の垂直壁48と共に、開口近位端部64と開口遠位端部66との間に細長開口部50を画成する。
【0025】
図6Cを参照すると、穿刺先端124を含む穿刺部材またはスパイク部材122が、内側ハウジング18の第2の端部102で第2の領域壁121から突出する。
図6Cを参照すると、穿刺先端124が内側ハウジング18のキャビティ114と流体連通するように、流体移送チャネル126がスパイク部材122およびアダプタ受容部120を通って延びる。流体移送チャネル126の目的は、針カニューレがバイアルアクセスデバイス12を通って延びることができ、これにより、バイアルアクセスデバイス12を通して流体を移送できることである。他の実施形態では、流体移送チャネル126を、任意の他の適切な流体移送チャネル配置として具体化してもよい。
【0026】
図6Cを参照すると、第1の領域壁113はキャビティ114を画成する。
図4Bに示すように、キャビティ114は、コネクタ20および頂部キャップハウジング22を受容する。一実施形態では、
図4Bおよび
図4Cに示すように、キャビティ114は、頂部キャップハウジング22の側壁154の外壁面と第1の領域壁113の内壁面との干渉嵌めにより、頂部キャップハウジング22を受容する。第1の溝キャビティ116および第2の溝キャビティ118はまた、
図4Cおよび
図11に示すように、コネクタ20のそれぞれの底部突起136を受容する。このようにして、
図4Bおよび
図4Cに示すように、コネクタ20の底部突起136がそれぞれの第1の溝キャビティ116および第2の溝キャビティ118に係合することにより、コネクタ20を内側ハウジング18に固定し、コネクタ20が内側ハウジング18に対して大きく相対運動することを防止する。
【0027】
図4B、
図4C、および
図7を参照すると、前述したように、内側ハウジング18は、内側ハウジング18の第1の肩部108が外側ハウジング16の第2の肩部46に係合することにより、かつ内側ハウジング18の環状突起112が外側ハウジング16の環状溝60に受容されることにより、外側ハウジング16に取付け可能である。このようにして、内側ハウジング18は外側ハウジング16に固定され、内側ハウジング18は外側ハウジング16に対して大きく相対運動することが防止される。
【0028】
一実施形態では、外側ハウジング16と内側ハウジング18とが単一の一体部品を形成することができる。別の実施形態では、外側ハウジング16と内側ハウジング18とが別個の部品であり、内側ハウジング18は、外側ハウジング16と内側ハウジング18との大きい相対運動が防止されるように、外側ハウジング16に取付け可能である。
【0029】
図7を参照すると、内側ハウジング18を外側ハウジング16に固定した状態で、スパイク部材122が複数のバイアルグリップ部材54に略平行な方向に延びる。スパイク部材122は、
図18に示すように、バイアルアクセスデバイス12を第1のバイアル80に組み付ける間に、第1のバイアル80などの流体容器を穿刺する目的を果たし、かつ
図15に示すように、バイアルアクセスデバイス12を第2のバイアル90に組み付ける間に、第2のバイアル90などの流体容器を穿刺する目的を果たす。
【0030】
図8A〜
図8Gを参照すると、一実施形態では、コネクタ20は、一般に、第1のまたは近位の端部130と、反対側の第2のまたは遠位の端部132と、第1の端部130に位置する膜キャビティ134と、第2の端部132に位置する底部突起136と、ロッキング溝138とを含む。他の実施形態では、コネクタ20は、閉鎖システム薬物移送デバイスに適合する他のコネクタを含む。
【0031】
図4Bおよび
図4Cを参照すると、前述したように、コネクタ20は、内側ハウジング18のキャビティ114がコネクタ20を受容し、第1の溝キャビティ116および第2の溝キャビティ118もコネクタ20のそれぞれの底部突起136を受容することにより、内側ハウジング18に取付け可能である。このようにして、
図4Bおよび4Cに示すように、コネクタ20の底部突起136がそれぞれの第1の溝キャビティ116および第2の溝キャビティ118に係合することにより、コネクタ20を内側ハウジング18に固定し、コネクタ20が内側ハウジング18に対して大きく相対運動することを防止する。
【0032】
図8Aを参照すると、コネクタ20は連結要素または連結システム140を含む。一実施形態では、連結システム140はロッキング溝138を含む。コネクタ20のロッキング溝138は、シリンジアダプタをコネクタ20およびバイアルアクセスデバイス12に固定するために、シリンジアダプタ、例えば、シリンジアダプタ27(
図20および
図21)の一部に係合可能である。コネクタ20の連結システム140は、バイアルアクセスデバイス12とシリンジアダプタとの間に固定された取付けをもたらし、シリンジアダプタとバイアルアクセスデバイス12との大きい相対運動が防止されるようにし、シリンジアダプタのカニューレが、カニューレをバイアルに係合させるプロセスを通じて漏れ防止シールシステム内に維持されるようにする。コネクタ20は、任意の他の適切な連結配置として具体化されてもよい。
【0033】
図4Bおよび
図4Cを参照すると、一実施形態では、コネクタ20の膜キャビティ134は穿刺可能なバリア部材を含むことができる。他の実施形態では、他の適切なバリア部材を使用してもよい。穿刺可能なバリア部材は、流体移送中に穿刺部材と穿刺可能なバリア部材との間に液密および気密シールを提供して、漏れを最小限にすることにより、ユーザへの危険な薬剤の曝露を防止する。穿刺可能なバリア部材は、バイアルアクセスデバイス12がバイアルに取り付けられた状態で、漏れ防止シールを提供する自己封止シールを提供し、このシールは、システム10を用いて薬物の再構成、輸送、または投与を行うヘルスケア提供者に、バイアルチャンバ96内に含まれる任意の物質が曝露されることを防止する。一実施形態では、穿刺可能なバリア部材は弾性材料を含む。例えば、穿刺可能なバリア部材は、好ましくは、耐ガス性の閉鎖体を作製するために従来使用されている任意の可撓性のエラストマー材料から成形された一体のデバイスである。穿刺可能なバリア部材は、天然ゴム材料、ポリウレタンエラストマー、ブチルゴム、または同様の材料から形成することができる。穿刺可能なバリア部材は、約10〜50のショアA硬度を有する材料から形成されることが考慮されている。穿刺可能なバリア部材は、適切な自己封止材料を提供する他の材料硬度値を有して、バイアルのバイアル隔壁およびシリンジアダプタと共に漏れ防止シールを提供し、これにより、システム10を用いて薬物の再構成、輸送、または投与を行うヘルスケア提供者に、任意の液体または医薬品残留物が曝露されることを防止できることも想定される。
【0034】
図9Aおよび
図9Bは、本開示のコネクタの別の例示的な実施形態を示す。
図9Aおよび
図9Bに示す実施形態は、
図8A〜
図8Gに示す実施形態と同様の部品を含み、同様の部品は、文字Aを付けた参照数字で示される。簡潔にするために、これらの同様の部品およびコネクタ20A(
図9Aおよび
図9B)を使用する同様のステップを、
図9Aおよび
図9Bに示す実施形態に関連してすべて説明するわけではない。
【0035】
図9Aおよび
図9Bを参照すると、一実施形態では、コネクタ20Aは底部開口部142Aを含む。コネクタ20Aは、内側ハウジング18のキャビティ114がコネクタ20Aを受容し、コネクタ20Aの底部開口部142Aが内側ハウジング18の突起にロックされることにより、内側ハウジング18に取付け可能であり、コネクタ20Aを内側ハウジング18に固定し、コネクタ20Aが内側ハウジング18に対して大きく相対運動することを防止する。
【0036】
図10を参照すると、一実施形態では、頂部キャップハウジング22は、一般に、第1のまたは近位の端部150と、反対側の第2のまたは遠位の端部152と、第1の端部150と第2の端部152との間に延び、コネクタ受容部156を画成する側壁154と、ハンドル部158とを含む。他の実施形態では、頂部キャップハウジング22は、閉鎖システム薬物移送デバイスに適合する他のカバーを含む。例えば、頂部キャップハウジング22を、任意の他の適切なカバー配置として具体化してもよい。
【0037】
図4Bおよび
図4Cを参照すると、前述したように、頂部キャップハウジング22は、
図4Bおよび
図4Cに示すように、頂部キャップハウジング22の側壁154の外壁面と第1の領域壁113の内壁面との干渉嵌めにより、内側ハウジング18のキャビティ114が頂部キャップハウジング22を受容することによって、内側ハウジング18の第1の端部100に取付け可能である。
図4Bおよび
図4Cに示すように、コネクタ20と頂部キャップハウジング22が内側ハウジング18内に適切に位置決めされた状態で、コネクタ20の第1の端部130が頂部キャップハウジング22のコネクタ受容部156内に受容される。
【0038】
前述したように頂部キャップハウジング22が内側ハウジング18に適切に固定された状態で、頂部キャップハウジング22はバイアルアクセスデバイス12をシールし、すなわち、頂部キャップハウジング22は、バイアルアクセスデバイス12に対して実質的に不透過性の囲いを提供し、漏れ防止および保護囲いを提供し、バイアルアクセスデバイス12の内容物を保護し、および/またはバイアルアクセスデバイス12内に封止された滅菌環境を維持する。頂部キャップハウジング22は、温度、圧力、および湿度レベルの範囲で十分なシールを提供する。
【0039】
図1、
図4B、
図4C、
図7、および
図19を参照すると、圧力均等化システム24は、圧力均等化ハウジング160と、拡張チャンバ164を含む拡張可能なバルーン162とを含む。圧力均等化ハウジング160はフランジ部166も含む。拡張可能なバルーン162は、可変容量を有する。圧力均等化ハウジング160は比較的剛性の材料を含み、拡張可能なバルーン162は比較的可撓性の材料を含む。一実施形態では、拡張可能なバルーン162は、圧力均等化ハウジング160に気密に取り付けられる薄い透明プラスチックフィルムを含む。一実施形態では、拡張可能なバルーン162は、圧縮可能かつ伸長可能なベローズとして設計され、したがって、拡張可能なバルーン162の拡張チャンバ164の容量は、これにより増減し得る。一実施形態では、圧力均等化ハウジング160は内側ハウジング18の周りで半径方向に延び、拡張可能なバルーン162は内側ハウジング18の周りで半径方向に延びる。一実施形態では、拡張可能なバルーン162はトロイド形状を有する。他の実施形態では、圧力均等化システム24は、閉鎖システム薬物移送デバイスに適合する他の圧力均等化システムを含む。
【0040】
圧力均等化ハウジング160は、カニューレとバイアルとの係合中、カニューレを介してのバイアルチャンバ96からバレルチャンバ、例えば、バレルアセンブリ28(
図20〜
図23)への物質の移送中、およびバイアルからのカニューレの係合解除中に、拡張可能なバルーン162が裂けないように保護するバリア壁部材を提供する。一実施形態では、バイアルアクセスデバイス12の内側ハウジング18全体の周囲で半径方向に延びる拡張可能なバルーン162を有することにより、質量中心がバイアルアクセスデバイス12の長手方向軸の辺りに位置決めされるように、バイアルアクセスデバイス12を平衡させる。一実施形態では、拡張可能なバルーン162は、バイアルアクセスデバイス12の内側ハウジング18の周囲で360°半径方向に延びる。一実施形態では、拡張可能なバルーン162の一部が圧力均等化ハウジング160で覆われない。このようにして、拡張可能なバルーン162は、軸方向に拡張することができる。
【0041】
前述したように、圧力均等化ハウジング160は、
図4Bおよび
図4Cに示すように、外側ハウジング16の第1の肩部44が圧力均等化ハウジング160のフランジ部166との係合面を提供するように、外側ハウジング16内に受容される。一実施形態では、圧力均等化ハウジング160と外側ハウジング16とが単一の一体部品である。別の実施形態では、圧力均等化ハウジング160と外側ハウジング16とが別個の部品であり、圧力均等化ハウジング160は、圧力均等化ハウジング160と外側ハウジング16との大きい相対運動が防止されるように、外側ハウジング16に取付け可能である。
【0042】
一実施形態では、圧力正規化チャネル(pressure normalization channel)が穿刺先端124から拡張可能なバルーン162へ延びる。このようにして、圧力正規化チャネルは、バイアルアクセスデバイス12がバイアルに連結されたときに、拡張可能なバルーン162とバイアルの内部との間にガス連通をもたらすように配置される。圧力正規化チャネルを、任意の適切な圧力正規化チャネル配置として具体化することができる。バイアルアクセスデバイス12がバイアルに連結された状態で、シリンジ、カニューレアセンブリ、またはシリンジアダプタ、例えばシリンジアダプタ27(
図20および
図21)を使用して、流体をバイアル内に注入し、または流体をそこから引き抜くことができる。圧力均等化システム24を、任意の他の適切な圧力均等化システム配置として具体化してもよい。
【0043】
本開示による圧力均等化システム24の機能および利点について、より詳細に説明する。薬物の調製および投与時に、医療関係者および薬理学関係者などの人が有毒物質に曝露される危険を最小限にし、または好ましくは排除するように注意を払わなければならない。いくつかの薬物は、それらが投与される前に、溶解または希釈されなければならず、これは、例えば針を用いて、粉末または液体の形態の薬物を含む封止バイアルに一つの容器から溶媒を移送することを伴う。バイアルから針を引き抜く間、およびバイアルの内部と周囲の大気との間に圧力差が存在する場合には針がバイアル内にある間に、薬物は、ガスの形態で、またはエアロゾル化によって不用意に大気中に放出されることがある。本開示のバイアルアクセスデバイス12は、薬物の調製中にバイアルに取付け可能なバイアルアクセスデバイス12の圧力均等化システム24を用いることにより、この問題を解消することができる。圧力均等化システム24は、バイアルの内部と連通する拡張可能なバルーン162を含み、これにより、ガスまたは液体がバイアルに注入され、またはバイアルから引き抜かれたときに、バイアル、例えば、第1のバイアル80(
図16〜
図19)または第2のバイアル90(
図13〜
図15)内で圧力の増加も真空も確実に生じなくなる。一実施形態では、拡張可能なバルーン162に、その使用前に、洗浄または滅菌された空気を充填して、バイアルの内容物が、埃、花粉、カビ、細菌、または他の望ましくない物質などの空気中の粒子で確実に汚染されないようにしてもよい。
【0044】
図16〜
図19、
図20、および
図21を参照すると、バイアルアクセスデバイス12を、シリンジアダプタ27のカニューレに固定することができ、このシリンジアダプタ27をバレルアセンブリ28などの流体容器に連結することができ、またバイアルアクセスデバイス12を、そのバイアル連結要素52を介して第1のバイアル80などの第2の流体容器に組み付けることができる。バイアルアクセスデバイス12が第1のバイアル80に組み付けられると、スパイク部材122の穿刺先端124が第1のバイアル80の隔壁84を通って穿刺される。第1のバイアル80は、エラストマー材料の穿刺可能な隔壁で覆われた開口ヘッド部を有する任意のタイプの標準的な薬物バイアルであってよい。前述したように、複数のバイアルグリップ部材54は、
図18に示すように、バイアルグリップ部材54のフック突起56が第1のバイアル80の対応するフランジ87に係合すると、バイアルアクセスデバイス12を第1のバイアル80に固定して連結する。組み立て後、ユーザは、第1のバイアル80に流体を入れることができ、または場合により、第1のバイアル80から流体を引き込むことができる。
【0045】
シリンジアダプタ27のカニューレおよびバレルアセンブリ28(
図20〜
図23)を用いて第1のバイアル80に流体を入れると、第1のバイアル80内に過剰圧力が生じる。バイアルアクセスデバイス12の圧力均等化システム24により、第1のバイアル80と拡張可能なバルーン162との間の圧力均等化が可能になる。圧力均等化システム24の圧力正規化チャネルは、
図19に示すように、第1のバイアル80内の圧力を、拡張可能なバルーン162の拡張チャンバ164へ解放することにより、第1のバイアル80内の圧力を正規化する。
【0046】
図12A〜
図12H、
図15、および
図18を参照すると、アダプタ14は、全体が環状であり、第1のまたは近位の端部170と、反対側の第2のまたは遠位の端部172と、ガイドチャネル174と、アダプタバイアルグリップ部材178、フック突起180、および傾斜壁182を含むバイアル連結要素176と、ロッキング部材または外側ハウジング係合部184とを含む。アダプタ14は、バイアルアクセスハウジング26の細長開口部50内で動くようにサイズ決めされ形成され、アダプタ14は、アダプタ14がバイアルアクセスハウジング26の開口遠位端部66に隣接し、アダプタ14が第2のバイアルサイズ91を画成する第2のバイアル90に取付け可能であり、第2のバイアルサイズ91が第1のバイアル80の第1のバイアルサイズ81とは異なる第1の位置(
図13〜
図15)と、アダプタ14がバイアルアクセスハウジング26の開口近位端部64に隣接し、バイアルアクセスデバイス12のバイアル連結要素52が第1のバイアル80に取付け可能である第2の位置(
図16〜
図18)との間で移行可能である。
【0047】
図12Bおよび
図15を参照すると、バイアル連結要素176はアダプタ14の第2の端部172に配置される。一実施形態では、バイアル連結要素176は、フック突起180および傾斜壁182を有する複数のアダプタバイアルグリップ部材178を含む。一実施形態では、アダプタバイアルグリップ部材178は弾性変形可能である。アダプタバイアルグリップ部材178は、アダプタ14を介してバイアルアクセスデバイス12を第2のバイアル90に固定するために、第2のバイアル90に取付け可能である。このようにして、バイアルアクセスデバイス12とアダプタ14とは、異なるサイズを有する複数のバイアル、例えば、第1のバイアルサイズ81を有する第1のバイアル80と第2のバイアルサイズ91を有する第2のバイアル90とを収容可能なシステム10を提供する。
図15に示すように、各アダプタバイアルグリップ部材178は、第2のバイアル90などの容器の対応するフランジ97に係合するように配置されたフック突起180を含む。アダプタ14のバイアル連結要素176を、いかなるサイズおよび容量の容器にも取り付けられるように寸法決めすることができる。他の実施形態では、アダプタ14のバイアル連結要素176は、アダプタ14およびバイアルアクセスデバイス12を第2のバイアル90に固定するための、ねじ付部、スナップ嵌め機構、ロッキングタブ、または他の同様の機構などの他の連結機構を含むことができる。各アダプタバイアルグリップ部材178は、導入面を提供するように配置された傾斜壁182を含んで、バイアルアクセスデバイス12をバイアル上で心合わせし位置合わせする。
【0048】
前述したように、バイアルアクセスデバイス12とアダプタ14とは、異なるサイズの複数のバイアル、例えば、第1のバイアルサイズ81の第1のバイアル80と第2のバイアルサイズ91の第2のバイアル90とを収容可能なシステム10を提供する。一実施形態では、バイアルアクセスデバイス12とアダプタ14とが、20mmバイアルである第1のバイアル80と13mmバイアルである第2のバイアル90とに適合することが想定される。別の実施形態では、バイアルアクセスデバイス12とアダプタ14とが、28mmバイアルである第1のバイアル80と20mmバイアルである第2のバイアル90とに適合することが想定される。別の実施形態では、バイアルアクセスデバイス12とアダプタ14とが、32mmバイアルである第1のバイアル80と28mmバイアルである第2のバイアル90とに適合することが想定される。他の実施形態では、バイアルアクセスデバイス12とアダプタ14とが、他のバイアルサイズの第1のバイアル80と他のバイアルサイズの第2のバイアル90とに適合し、第2のバイアルサイズが第1のバイアルサイズより小さいことが想定される。
【0049】
図4Dおよび
図15を参照すると、アダプタ14のロッキング部材または外側ハウジング係合部184は、アダプタ14が細長開口部50内から取り外されることを防止するための物理的バリアとして作用するアダプタ係合部68に係合する。アダプタ14は、バイアルアクセスハウジング26の細長開口部50内で動くようにサイズ決めされ、アダプタ係合部68がアダプタ14のロッキング部材184に係合することにより、アダプタ14が細長開口部50から取り外されることを防止する。
図4Dに示すように、アダプタ係合部68はまた、ロッキング部材184の一部を受容する対応形状のチャネルを画成して、第1の位置(
図13〜
図15)と第2の位置(
図16〜
図18)との間で、ガイドされ制御されたアダプタ14の動きをもたらし、
図15および
図18に示すように、アダプタ14と外側ハウジング16との確実な取付けを確立することができる。
【0050】
図15および
図18を参照し、以下で、バイアルアクセスデバイス12とアダプタ14とを使用して、異なるサイズの複数のバイアル、例えば、第1のバイアルサイズ81の第1のバイアル80と第2のバイアルサイズ91の第2のバイアル90とを収容可能なシステム10を提供することについて説明する。
【0051】
図15を参照すると、アダプタ14が第1の位置にある状態で、アダプタ14はバイアルアクセスハウジング26の開口遠位端部66に隣接し、アダプタ14は、前述したように、第2のバイアルサイズ91を画成する第2のバイアル90に取付け可能である。バイアルアクセスデバイス12がアダプタ14を介して第2のバイアル90に取付け可能な状態で、
図15に示すように、スパイク部材122が第2のバイアル90のバイアルチャンバ96と流体連通する。バイアルアクセスデバイス12がアダプタ14を介して第2のバイアル90に取り付けられた状態で、システム10は、シリンジアダプタ27のカニューレと第2のバイアル90との係合中、カニューレを介してのバイアルチャンバ96からバレルアセンブリ28のバレルチャンバへの物質の移送中、および第2のバイアル90からのカニューレの係合解除中に、漏れ防止シールおよび圧力均等化を実質的に提供する。システム10の漏れ防止シールは、システム10の使用中に空気および液体の両方の漏れを実質的に防止する。システム10は、医薬品を患者に投与するためにバイアル内に含まれる医薬品にアクセスする針およびシリンジアセンブリに適合する。システム10は、薬物再構成システムと共に使用することにも適合する。さらに、シリンジアダプタ27のカニューレおよびバレルアセンブリ28(
図20〜
図23)を用いて流体を第2のバイアル90に入れると、第2のバイアル90内に過剰圧力が生じる。バイアルアクセスデバイス12の圧力均等化システム24により、第2のバイアル90と拡張可能なバルーン162との間の圧力均等化が可能になる。圧力均等化システム24の圧力正規化チャネルは、
図19に示すように、第2のバイアル90内の圧力を拡張可能なバルーン162の拡張チャンバ164へ解放することにより、第2のバイアル90内の圧力を正規化する。
【0052】
前述したように、アダプタ14は、バイアルアクセスハウジング26の細長開口部50内で動くようにサイズ決めされ形成され、アダプタ14は、第1の位置(
図13〜15)と第2の位置(
図16〜18)との間で移行可能である。
【0053】
図18を参照すると、アダプタ14が第2の位置にある状態で、アダプタ14は、バイアルアクセスハウジング26の開口近位端部64に隣接し、バイアルアクセスデバイス12のバイアル連結要素52は、前述したように、第1のバイアル80に取付け可能である。アダプタが第2の位置にある状態で、アダプタは、バイアルアクセスデバイス12のバイアル連結要素52の上方に配置される。このようにして、アダプタ14はバイアル連結要素52から離れ、バイアル連結要素52は第1のバイアル80に取付け可能になる。バイアルアクセスデバイス12が第1のバイアル80に係合したときに、アダプタ14を第1の位置から第2の位置へ移送することができる。バイアルアクセスデバイス12が第1のバイアル80に取付け可能な状態で、
図18に示すように、スパイク部材122が第1のバイアル80のバイアルチャンバ86と流体連通する。バイアルアクセスデバイス12が第1のバイアル80に取り付けられた状態で、システム10は、シリンジアダプタ27のカニューレと第1のバイアル80との係合中、カニューレを介してのバイアルチャンバ86からバレルアセンブリ28のバレルチャンバへの物質の移送中、および第1のバイアル80からのカニューレの係合解除中に、漏れ防止シールおよび圧力均等化を実質的に提供する。システム10の漏れ防止シールは、システム10の使用中に空気および液体の両方の漏れを実質的に防止する。システム10は、医薬品を患者に投与するためにバイアル内に含まれる医薬品にアクセスする針およびシリンジアセンブリに適合する。システム10は、薬物再構成システムと共に使用することにも適合する。さらに、シリンジアダプタ27のカニューレおよびバレルアセンブリ28(
図20〜
図23)を用いて流体を第1のバイアル80に入れると、第1のバイアル80内に過剰圧力が生じる。バイアルアクセスデバイス12の圧力均等化システム24により、第1のバイアル80と拡張可能なバルーン162との間の圧力均等化が可能になる。圧力均等化システム24の圧力正規化チャネルは、
図19に示すように、第1のバイアル80内の圧力を拡張可能なバルーン162の拡張チャンバ164へ解放することにより、第1のバイアル80内の圧力を正規化する。
【0054】
本開示は例示的な設計を有するものとして説明されたが、本開示は、本開示の精神および範囲内でさらに変更することができる。したがって、本出願は、その一般的な原理を用いる、本開示のあらゆる変形例、用途、または適応を包含するものである。さらに、本出願は、本開示が関連し添付の特許請求の範囲の範囲内に入る、当技術分野で公知のまたは慣例の実施に含まれる本開示からの逸脱を包含するものである。