特許第6393837号(P6393837)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヴィド スケール インコーポレイテッドの特許一覧

特許6393837HTTP上の動的適応ストリーミング(DASH)における一般化されたHTTPヘッダのためのシステムおよび方法
<>
  • 特許6393837-HTTP上の動的適応ストリーミング(DASH)における一般化されたHTTPヘッダのためのシステムおよび方法 図000009
  • 特許6393837-HTTP上の動的適応ストリーミング(DASH)における一般化されたHTTPヘッダのためのシステムおよび方法 図000010
  • 特許6393837-HTTP上の動的適応ストリーミング(DASH)における一般化されたHTTPヘッダのためのシステムおよび方法 図000011
  • 特許6393837-HTTP上の動的適応ストリーミング(DASH)における一般化されたHTTPヘッダのためのシステムおよび方法 図000012
  • 特許6393837-HTTP上の動的適応ストリーミング(DASH)における一般化されたHTTPヘッダのためのシステムおよび方法 図000013
  • 特許6393837-HTTP上の動的適応ストリーミング(DASH)における一般化されたHTTPヘッダのためのシステムおよび方法 図000014
  • 特許6393837-HTTP上の動的適応ストリーミング(DASH)における一般化されたHTTPヘッダのためのシステムおよび方法 図000015
  • 特許6393837-HTTP上の動的適応ストリーミング(DASH)における一般化されたHTTPヘッダのためのシステムおよび方法 図000016
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6393837
(24)【登録日】2018年8月31日
(45)【発行日】2018年9月19日
(54)【発明の名称】HTTP上の動的適応ストリーミング(DASH)における一般化されたHTTPヘッダのためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/437 20110101AFI20180910BHJP
   H04N 21/438 20110101ALI20180910BHJP
【FI】
   H04N21/437
   H04N21/438
【請求項の数】10
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2017-542450(P2017-542450)
(86)(22)【出願日】2016年2月11日
(65)【公表番号】特表2018-512102(P2018-512102A)
(43)【公表日】2018年5月10日
(86)【国際出願番号】US2016017459
(87)【国際公開番号】WO2016130749
(87)【国際公開日】20160818
【審査請求日】2017年10月16日
(31)【優先権主張番号】62/181,100
(32)【優先日】2015年6月17日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/115,128
(32)【優先日】2015年2月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514041959
【氏名又は名称】ヴィド スケール インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー ギラディ
【審査官】 久保 光宏
(56)【参考文献】
【文献】 特表2016−500943(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0156865(US,A1)
【文献】 "Annex I: Flexible Insertion of URL Parameters","ISO/IEC 23009-1:201x/FPDAM 2",[online], ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 11,2014年11月 3日,ISO/IEC JTC 1/SC 29 N 14624,Pages 8-14,[平成30年6月19日検索], インターネット,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG4_CODEC/TSGS4_81/Docs/S4-141284.zip
【文献】 "eDASH: Draft CR for Ad Insertion",[online], 3GPP TSG-SA4 #82,2015年 1月28日,S4-150022,[retrieved on 2016.05.17], Retrieved from the Internet:,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/wg4_codec/TSGS4_82/Docs/S4-150022.zip
【文献】 Huawei(Rapporteur),"TR 26.848 v1.7.0 on EMO",[online],TSG SA4#80 meeting,2014年 8月 8日,Tdoc S4-140930,Section 4.2.8,[平成29年10月13日検索], インターネット,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG4_CODEC/TSGS4_80/Docs/S4-140930.zip
【文献】 Giladi, A., et al.(Editors),"Chapter 5: m35917 On Use of HTTP Headers","Technologies under Consideration for Dynamic Adaptive Streaming over HTTP 23009, parts 1, 3 and 4",[online], ISO/IEC JTC1/SC29/WG11,2015年 4月 2日,MPEG2014/N15214,Pages 1,2,20-22,[平成30年6月19日検索], インターネット,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/wg4_codec/TSGS4_83/Docs/S4-150282.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N21/00−21/858
G06F13/00
CSDB(日本国特許庁)
IEEEXplore(IEEE)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストリーミングコンテンツを取得する方法であって、
メディアプレゼンテーション記述(MPD:Media Presentation Description)ファイルを受信するステップと、
前記MPDファイルから名前パラメータを決定するステップと、
前記名前パラメータに関連付けられた値パラメータを決定するステップと、
前記名前パラメータおよび前記パラメータその中に含む要求タイプを決定するステップと
決定された要求タイプの要求送るステップであって、前記要求は、前記名前パラメータおよび前記値パラメータを含んでいるHTTPヘッダを含む、ステップと、
前記ストリーミングコンテンツを受信するステップと
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記名前パラメータまたは前記値パラメータは、前記MPDファイルにおいて指定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記値パラメータは、導き出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記値パラメータは、検索されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記名前パラメータおよび前記値パラメータをその中に含む要求タイプを決定するステップは、前記名前パラメータおよび前記値パラメータがその中に含まれる複数の要求タイプの中から決定するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
記名パラメータおよび前記値パラメータは、ユーザを認証するため、ユーザに対してコンテンツをターゲティングするため、またはユーザのロケーションを示すための少なくとも1つのために使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
メディアプレゼンテーション記述(MPD:Media Presentation Description)ファイルを受信し、
前記MPDファイルから名前パラメータを決定し、
前記名前パラメータに関連付けられた値パラメータを決定し、
前記名前パラメータおよび前記パラメータその中に含む要求タイプを決定し
決定された要求タイプの要求を送り、前記要求は、前記名前パラメータおよび前記値パラメータを含んでいるHTTPヘッダを含む
ように構成されたプロセッサを備えたことを特徴とするデバイス。
【請求項8】
前記決定された要求タイプは、XLink GET要求、MPD GET要求、またはイベントGET要求であることを特徴とする請求項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記決定された要求タイプは、サブセグメント、セグメント、もしくはMPDの少なくとも1つの検索、リモート要素再参照、またはイベントをトリガすることの少なくとも1つをもたらすことを特徴とする請求項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記名前パラメータおよび前記値パラメータは、ユーザを認証するため、ユーザに対してコンテンツをターゲティングするため、またはユーザのロケーションを示すための少なくとも1つのために使用されることを特徴とする請求項に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、HTTP上の動的適応ストリーミング(DASH)における一般化されたHTTPヘッダのためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年2月11日に出願した米国特許仮出願第62/115,128号と、2015年6月17日に出願した米国特許仮出願第62/181,100号との優先権を主張するものであり、これらの米国特許仮出願の内容は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0003】
ビデオ対応のデバイスは、より一般的に、かつ、より安価になってきており、モバイルデバイスから、インターネットセットトップボックス(STB)およびネットワークTV、高品質ビデオをレンダリングすることができるモバイルデバイスへと及んでいる。その一方で、ネットワーク能力は、インターネット上での高品質ビデオ配信を可能にするように進化してきている。
【発明の概要】
【0004】
ストリーミングコンテンツを取得するためのシステムおよび方法が、開示される。メディアプレゼンテーション記述(MPD)ファイルが、受信され得る。名前パラメータが、MPDファイルから決定され得る。名前についての(例えば、名前に関連付けられた)値パラメータが決定され得る。名前と値とを含む要求タイプが決定され得る。要求のための出力モードが決定され得る。決定された出力モードに従って、名前と値とを含む要求が送信され得る。ストリーミングコンテンツが受信され得る。
【0005】
「UrlQueryInfo」要素(例えば、リアルタイムおよびインスタンス化)が、使用されて、名前/値の機能性を提供することができる。この要素は、MPDにおける任意のレベル(例えば、MPD、期間、適応セット、表現、サブ表現)で搬送され得、セグメントを取り出し、XLinkを解決し、テンプレートパラメータを解決し、および/または他のヘッダ値を解決するために使用され得る(例えば、任意の)HTTP URLの中に埋め込まれ得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】DASHシステムモデルの例を示す図である。
図2】参加者の例と、参加者の間の相互作用の例とを示す図である。
図3】参加者の例と、参加者の間の相互作用の例とを示す図である。
図4A】開示された技術が実装される例示の通信システムのシステム図である。
図4B図4Aに示される通信システム内で使用され得る例示のワイヤレス送受信ユニット(WTRU)のシステム図である。
図4C図4Aに示される通信システム内で使用され得る例示の無線アクセスネットワークと例示のコアネットワークとのシステム図である。
図4D図4Aに示される通信システム内で使用され得る別の例示の無線アクセスネットワークと別の例示のコアネットワークとのシステム図である。
図4E図4Aに示される通信システム内で使用され得る別の例示の無線アクセスネットワークと別の例示のコアネットワークとのシステム図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
例示的な実施形態の詳細な説明が、次に、様々な図面を参照して、説明されるであろう。この説明は、考え得る実装形態の詳細な例を提供するが、それらの詳細は、例示となるように意図されており、決して本出願の範囲を限定しないことが、留意されるべきである。
【0008】
いくつかのマーケットトレンドと、技術開発とは、インターネットを配信媒体として利用することができる「オーバーザトップ」(OTT)ストリーミングの出現をもたらしてきている。幅広いビデオ対応のデバイス、例えば、インターネットセットトップボックス(STB)、ネットワークTVおよびモバイルデバイスは、高品質ビデオコンテンツをレンダリングすることができる。改善されたネットワーク能力は、多数のユーザのための、インターネットの上の高品質ビデオ配信を可能にする。
【0009】
「閉じた」ネットワークは、マルチシステムオペレータ(MSO)によって(例えば、完全に)制御され得、このマルチシステムオペレータ(MSO)は、予測可能で一貫性のあるネットワーク環境を提供することができる。インターネットは、「ベストエフォート」環境を提供することができ、ここで帯域幅および/またはレイテンシは、変化し得る。コンピュータネットワーク、例えば、インターネットにおいて、ネットワーク状態は、特にモバイルデバイスにサービスするネットワークにおいては、変動的である可能性がある。ネットワーク変動性は、ネットワーク変化に対する動的適応を魅力的にして、例えば、良質な経験をユーザ(例えば、顧客)に提供することができる。
【0010】
一例において、適応ビデオストリーミング(例えば、レート適応ビデオストリーミング)が、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)ストリーミングを用いて実装されることもある。HTTPは、ビデオ転送プロトコルとして使用されて、既存のHTTPインフラストラクチャ(例えば、コンテンツ配信ネットワーク(CDN))と、複数のプラットフォームとデバイスとの上のHTTPサポートの広い使用可能性とをうまく利用することができる。インターネットビデオストリーミングのためにHTTPを使用することにより、そのようなストリーミングアプリケーションとストリーミングシステムとは、スケーラブルとすることができる。HTTP上のビデオは、ファイアウォールの背後で使用可能とすることができるが、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)ビデオストリーミングなどのいくつかの他の実装形態は、ファイアウォールによってブロックされる可能性がある。
【0011】
HTTP適応ストリーミングにおいては、アセットは、仮想的に、および/または物理的にセグメント化され、1つまたは複数のCDNに対して発行されることもある。アセットをレンダリングするインテリジェンスは、クライアントの中に存することができる。一例において、クライアントは、発行された代替的エンコーディングについての情報(本明細書において「表現」と称されることもある)と、ユニフォームリソースロケータ(URL)が表現からアセットのセグメントをダウンロードするように構築され得るやり方とを獲得することができる。適応ビットレート(ABR)クライアントは、ネットワーク状態を観察し、時間の特定のインスタンスにおいてクライアントデバイスの上の品質経験を提供することができる、ビットレート、分解能などの組合せを決定することができる。ひとたびクライアントが、1つまたは複数のセグメントを獲得するために使用すべき最適なURLを決定した後に、クライアントは、1つまたは複数のHTTP GET要求を発して、そのようなセグメントをダウンロードすることができる。
【0012】
HTTP上の動的適応ストリーミング(DASH)は、HTTP/TCP/IPプロトコルスタックを使用して実装されることもある。図1は、DASHシステムモデルの例を示すものである。一例において、DASHは、標準化のための国際機関(ISO)のベースメディアファイルフォーマット(BMFF)トランスポートストリームと、ムービングピクチャエキスパートグループ2(MPEG−2)トランスポートストリームとのための、マニフェストフォーマットと、メディアプレゼンテーション記述(MPD)と、セグメントフォーマットとを規定することができる。DASHはまた、ネットワークにおける品質メトリクスのセットと、クライアントオペレーションと、メディアプレゼンテーションレベルとを規定することもできる。これは、経験品質と、サービス品質とを監視する相互運用可能な方法を容易にすることができる。
【0013】
DASHにおける表現は、完全なアセットの単一のエンコーディングされたバージョン、またはアセットのコンポーネントのサブセットとして規定されることもある。表現の例は、多重化されていない2.5Mbps720p進化型ビデオ符号化(AVC)ビデオを含有するISO−BMFF表現と、異なる言語における96KbpsMPEG−4進化型オーディオ符号化(AAC)オーディオのためのISO−BMFF表現とを含んでいる。あるいは、単一トランスポートストリームは、ビデオと、オーディオと、サブタイトルとを含有することができ、単一の多重化された表現とすることができる。別の代替案においては、組み合わされた構造が使用されることもあり、ここでは、例えば、ビデオと英語のオーディオとは、単一の多重化された表現とすることができるが、スペイン語のオーディオトラックと、中国語のオーディオトラックとは、別個の多重化されていない表現とすることができる。
【0014】
セグメントは、メディアデータの最小の個別にアドレス指定可能な単位とすることができる。セグメントは、MPDを経由して広告されるURLを使用してダウンロードされ得るエンティティとすることができる。メディアセグメントの例は、プレイアウト時間0:42:38に開始し、0:42:42に終了することができ、3分間時間ウィンドウ内で使用可能とすることができるライブブロードキャストの4秒間部分とすることができる。別の例は、オンデマンドムービーがライセンスされてきている可能性がある全体期間にわたって使用可能とすることができる完全なオンデマンドムービーとすることができる。
【0015】
MPDは、使用可能なメディアを広告することができる拡張可能マークアップ言語(XML)ドキュメントの中で表現され得、クライアントによって使用されて、表現を選択し、適応判断を行い、および/またはネットワークを経由して、セグメントを取り出すことができる情報を提供し得る。MPDは、任意のセグメントから独立していてもよく、および/または表現が成功裏に再生され得るかどうかを決定するために使用され得る特性と、表現の機能的特性(例えば、セグメントが、ランダムアクセスポイントにおいて開始するかどうか)とを信号で伝えることができる。MPDは、階層的データモデルを使用して、完全なプレゼンテーションを説明することができる。
【0016】
表現は、そのような階層的データモデルの最下位概念レベルと考えられ得る。表現レベルにおいては、MPDは、帯域幅およびプレゼンテーションコーデックなどの情報、ならびにセグメントにアクセスするためのURLを構築する方法を信号で伝えることができる。トリックモード情報およびランダムアクセス情報、スケーラブルコーデックおよびマルチビューコーデックのためのレイヤ情報およびビュー情報、与えられた表現を再生したいと思っているクライアントによってサポートされ得る包括的スキームなど、追加の情報もまた、このレベルにおいて提供される可能性もある。
【0017】
DASHは、柔軟性のあるURL構築機能性を提供することができる。DASHは、階層的データモデルの異なるレベルにおいて現れる可能性があるURL(ベースURL)の部分を組み合わせることにより、単一のモノリシックセグメント当たりURLの使用、および/またはURLの動的構築を可能にすることができる。複数のベースURLは、セグメントがマルチパス機能性を使用して取得される可能性があるように、使用されることもあり、ここで、セグメントは、2つ以上のロケーションから要求されることもあり、これは、性能と信頼性とを改善することができる。
【0018】
URLの明示的リストと、バイトレンジとは、かなりのリソースを消費する可能性があり、例えば、短いセグメントが使用されるときに、表現当たりに数千個の要素を含むことができる。DASHは、所定の変数(例えば、セグメント数、セグメント時間など)、および/またはテンプレートを使用したURLの動的構築のためのprintf−スタイルシンタックスを使用することができる。一例において、単一ライン(例えば、seg_$Index%05$.ts)は、たとえそのようなセグメントが、MPDがフェッチされるときに取り出し可能でないとしても、任意数のセグメントを表すことができる。一例において、マルチセグメント表現は、テンプレートを使用することができる。
【0019】
例えば、多重化されていない実装形態における、(例えば、同じ)アセットおよび/または(例えば、同じ)コンポーネントの異なる表現は、適応セットの中にグループ分けされる可能性がある。適応セットの内部の表現は、同じコンテンツをレンダリングすることができ、またクライアントは、そのような表現の間で、切り替えることができる。
【0020】
適応セットの例は、それぞれが、異なるビットレートおよび/または分解能の形でビデオがエンコーディングされた10個の表現の集まりとすることができる。一例において、クライアントは、視聴者に対して同じコンテンツを提示しながら、セグメントまたはサブセグメントの粒度において、そのような表現のうちのそれぞれの間で切り替えることができる。いくつかのセグメントレベル制約条件の下で、シームレスな表現切り替えが可能になり得る。制約条件は、実用的なアプリケーションにおいて使用されることもあり、また、例えば、1つまたは複数の標準開発機関(SDO)により、DASHサブセットとして採用されることもある。セグメント制約条件は、例えば、適応セットの内部の表現(例えば、すべての表現)に対して適用されることもある。ビットストリーム切り替えがまた、使用される可能性もある。
【0021】
期間は、プレゼンテーションの時間制限されたサブセットとすることができる。適応セットは、期間内で有効とすることができ、また異なる期間における適応セットは、類似した表現(例えば、コーデック、ビットレートなどの観点における)を含有することができ、または含まなくてもよい。MPDは、アセットの持続時間についての単一の期間を含有することができる。期間は、広告マークアップのために使用されることもあり、ここで、別個の期間は、アセットの部分専用に、1つまたは複数の広告専用にされる。
【0022】
一例において、MPDは、グローバルプレゼンテーションレベル特性(例えば、タイミング)と共に開始し、また期間について使用可能とすることができる期間レベル特性と適応セットと共に継続することができる階層性を提示することができるXMLドキュメントとすることができる。表現は、この階層性の最下位レベルとすることができる。
【0023】
DASHは、XLinkの簡略化されたバージョンを使用して、リモートロケーションからリアルタイムに、MPDの部分(例えば、期間)をロードすることができる。例えば、広告ブレイクの正確なタイミングが、前もって知られているときに、広告は、リアルタイムに適切な広告を決定することができる広告サーバから、リアルタイムに取得される可能性がある。
【0024】
動的MPDは、変化する可能性があり、クライアントによって定期的にリロードされる可能性がある。静的MPDは、全体のプレゼンテーションについて有効である可能性がある。静的MPDは、ビデオオンデマンドアプリケーションのために使用される可能性があり、動的MPDは、ライブアプリケーションおよびパーソナルビデオレコーダ(PVR)アプリケーションのために使用される可能性がある。
【0025】
メディアセグメントは、表現の時間制限された部分とすることができる。近似的なセグメント持続時間が、MPDの中に含まれることもある。セグメント持続時間は、すべてのセグメントについて同じであっても、または同じでなくてもよい。一例において、セグメント持続時間は、定数の近く(例えば、25%許容マージン内)にあるものとすることができる。
【0026】
ライブブロードキャスト例においては、MPDは、MPDがクライアントによって読取られるときに使用不可能であるメディアセグメントに関する情報を含むことができる。そのようなセグメントは、ウォールクロック時間とセグメント持続時間とから計算され得る規定された使用可能性時間ウィンドウ内で使用可能とすることができる。
【0027】
インデックスセグメントは、サイドファイルであり、および/またはメディアセグメント内に含まれ得る。インデックスセグメントは、タイミング情報および/またはランダムアクセス情報を含有することができる。インデックスセグメントは、ランダムアクセスモードとトリックモードとの効率的な実装形態を改善することができるインデックスを含むことができる。インデックスセグメントはさらに、または代わりに、より効率的なビットストリーム切り替えのために使用され得る。インデックス作成は、ビデオオンデマンドタイプおよびPVRタイプのアプリケーションのために特に有用とすることができるが、ライブストリーミングにおいても使用され得る。
【0028】
いくつかのセグメントレベル特性と表現レベル特性とが、使用されて、効率的なビットストリーム切り替えを実装することができる。DASHは、フォーマットに独立したやり方でMPDにおいて表され得るそのような特性のための明示的な機能必要条件を含むことができる。各セグメントフォーマット仕様は、これらの必要条件に対応し得るフォーマットレベル制約条件を含有することができる。
【0029】
一例において、表現Rのメディアセグメントiは、SR(i)として示されることもあり、またその持続時間は、D(SR(i))として示されることもある。メディアセグメントの最も早いプレゼンテーション時間は、EPT(SR(i))と示されることもある。EPTは、セグメントの最も早いプレゼンテーション時間に対応し得、セグメントがランダムアクセスで成功裏に再生され得る時間を意味しないことがあり得る。
【0030】
効率的な切り替えは、適応セットの内部の表現についてのセグメントのタイムアラインメントを使用して実装されることもある。一例において、表現RaおよびRbと、セグメントiとの任意の対について、EPT(SRa(i))<EPT(SRb(i−1))+D(SRb(i−1))である。ある種のタイプのランダムアクセスポイントから開始するセグメントの特性と組み合わされて、これは、オーバーラップされたダウンロードと、デュアル復号化とを用いずに、セグメント境界において切り替える能力を保証することができる。
【0031】
インデックス作成が使用されるときには、サブセグメントレベルにおいてもビットストリーム切り替えを行うことが可能であり得る。
【0032】
いくつかの実装形態は、タイムアラインメント制約条件と、ランダムアクセスポイント配置制約条件とを含むことができる。ビデオエンコーディングの観点から、これらの制約条件は、セグメント境界におけるマッチした瞬間的デコーダリフレッシュ(IDR)フレームと、閉じたピクチャのグループ(GOP)とを用いたエンコーディングへと変換することができる。
【0033】
DASHクライアントは、HTTPクライアントとすることができるアクセスクライアントと、それに対して提供されるメディアを復号し、提示することができるメディアエンジンと、アクセスクライアントがイベントを渡すことができるアプリケーションとを含むことができる。規定されたインターフェイスは、MPDのオンザワイヤフォーマットと、セグメントとを含むことができる。他のインターフェイスが、様々なやり方で実装されることもある。図1は、例示のDASHシステムモデルを示すものである。
【0034】
DASHクライアントのタイミング動作は、以前の技術のそれよりも複雑である可能性がある。例えば、アップルHTTPライブストリーミング(HLS)においては、マニフェストの中で述べられるセグメントは、有効とすることができ、またクライアントは、新しいマニフェストについて規則的にポーリングすることができる。DASH MPD例においては、ポーリングは、例えば、MPDアップデート周波数を規定すること、およびセグメント使用可能性の明示的な計算を提供することにより、低減されることもある。
【0035】
静的MPDは、無期限に有効とすることができるが、動的MPDは、それが明示的に述べられたリフレッシュ期間についてクライアントによってフェッチされたときから有効とすることができる。MPDは、バージョニングをサポートすることもでき、それは、その発行時間を明示的に明らかにすることができる。
【0036】
MPDは、期間TA(0)という最も早いセグメントの使用可能時間を提供することができる。メディアセグメントnは、時刻
【0037】
【数1】
【0038】
から開始されて使用可能とすることができ、またタイムシフトバッファの持続時間
【0039】
【数2】
【0040】
にわたって使用可能とすることができ、このタイムシフトバッファの持続時間は、MPDの中で明示的に記述されることもある。使用可能性ウィンドウサイズは、DASH展開のキャッチアップTV機能性に影響を及ぼす可能性がある。セグメント使用可能時間は、例えば、セグメント使用可能時間がMPD有効期間内に含まれるときに、アクセスクライアントによって依存され得る。
【0041】
任意の表現Rについて、MPDは、帯域幅BRを宣言することができる。MPDは、グローバル最小バッファリング時間BTminを規定することができる。アクセスクライアントは、BR×BTminビットがダウンロードされた後に、メディアエンジンに対してセグメントを渡すことができる。ランダムアクセスポイントから開始されるセグメントを仮定すると、セグメントnが、メディアエンジンに対して渡され得る最も早い時刻は、TA(n)+Td(n)+BTminとすることができ、ここでTd(n)は、セグメントnのダウンロード時間を示すことができる。遅延を最小にするために、DASHクライアントは、直ちにプレイアウトを開始したいと思うことができる。あるいは、MPDは、プレゼンテーション遅延を(例えば、TA(n)からのオフセットとして)提案して、異なるクライアントの間の同期化を保証することができる。セグメントHTTP GET要求の厳しい同期化は、インフラストラクチャに悪影響を及ぼす可能性がある「サンダリングハード(thundering herd)」効果を作り出すことができることに注意すべきである。
【0042】
MPD有効性および/またはセグメント使用可能性は、絶対(すなわち、ウォールクロック)時間を使用して、計算されてもよい。メディア時間は、セグメントそれら自体の内部で表されてもよい。ライブストリーミング例においては、ドリフトは、エンコーダと、クライアントクロックとの間で発生する可能性がある。そのようなドリフトは、コンテナレベルでアドレス指定されることもあり、ここではMPEG−2トランスポートストリームと、ISO−BMFFとの両方が、同期化機能を提供することができる。
【0043】
HTTPが、ステートレスであり、クライアントドリブンであるので、「プッシュ」−スタイルイベントは、頻繁なポーリングを使用してエミュレートされることもある。ケーブル/IPTVシステムにおける広告挿入実行においては、近づきつつある広告ブレイクは、それらが開始する3〜8秒前に、信号で伝えられることもある。一例において、ポーリングベースの実装形態は、非効率である可能性がある。イベントは、例えば、ポーリングベースの実装形態が、非効率になるときに、使用されることもある。
【0044】
イベントは、明示的な時間および持続時間の情報、ならびにアプリケーション特有のペイロードを有することができる「ブロブ」であり得る。インバンドイベントは、メディアセグメントの始めに現れる小さなメッセージボックスとすることができるが、MPDイベントは、タイミングが決められた要素の期間レベルリストとすることができる。MPD有効性満了イベントは、与えられたプレゼンテーション時間の後の、最も早い有効なMPDバージョンを識別することができる。
【0045】
DASHは、デジタル著作権管理(DRM)に対して不可知である可能性があり、および/またはシグナリングDRMスキームと、MPD内の関連した特性とをサポートする可能性がある。DRMスキームは、「ContentProtection」記述子を経由して信号で伝えられることもあり、また不透明値が、そのような記述子の内部で渡されることもある。DRMスキームを信号で伝えるために、与えられたスキームについての固有の識別子が、使用されることもあり、また不透明値の意味が、規定されることもある。あるいは、スキーム特有のネームスペースが、使用されることもある。
【0046】
ISO−BMFFについての共通の暗号化(CENC)、および/またはセグメント暗号化および認証が、使用されることもある。共通の暗号化は、暗号化され得るサンプルの部分と、どのようにして暗号化メタデータがトラックの内部において信号で伝えられ得るかとを規定することができる。DRMモジュールは、セグメントの中の暗号化メタデータに基づいて、クライアントに対してキーを配信する役割を担うこともあるが、暗号解読は、進化型暗号化規格カウンタ(AES−CTR)モードおよび/または進化型暗号化規格暗号ブロックチェーン(AES−CBC)モードを使用することができる。CENCフレームワークは、拡張可能とすることができ、また他の暗号化アルゴリズムを使用することができる。共通の暗号化が、いくつかの商用DRMシステムと共に使用されることもある。
【0047】
DASHセグメント暗号化および認証(DASH−SEA)は、セグメントフォーマットに対して不可知である可能性がある。暗号化メタデータは、MPDを経由して渡される可能性があり、またインバンドメカニズムを使用しない可能性がある。例えば、MPDは、与えられたセグメントの暗号解読のために使用され得るキーと、どのようにしてこのキーを取得するべきかと、についての情報を含有することができる。ベースラインシステムは、AES−CBC暗号化と、HTTPS−ベースのキートランスポートと共に、HLSにおいて規定され得るシステムと同等とすることができる。一例において、MPEG−2トランスポートストリームメディアセグメントは、暗号化されたHLSセグメントと互換性があることもある。他の暗号化アルゴリズムとDRMシステムとは、例えば、DASH−SEAと共に使用されることもある。
【0048】
DASH−SEAは、セグメント信ぴょう性フレームワークを提供することができる。そのようなフレームワークは、クライアントによって受信されるセグメントが、MPD著者が受信すべきクライアントを意図した同じセグメントであることを保証する助けを行うことができる。これは、メッセージ認証コード(MAC)および/またはダイジェストアルゴリズムを使用して達成される可能性があり、またネットワークの内部のコンテンツ変更(例えば、広告置換、インバンドイベントを変更することなど)を防止することができる。
【0049】
MPEGテンプレートメカニズムは、セグメントURLの中へのパラメータの埋め込みを可能にすることができる。URLの中へのクライアント特有のパラメータ(例えば、トークン)を埋め込むことは、例えば、同じコンテンツが、複数のURLによって表現される可能性があり、またそのようなURLは、既にキャッシュされているコンテンツを指し示すこととしてCDNによって理解されない可能性があるので、低減されたCDN性能をもたらす可能性がある。HTTPヘッダは、(例えば、代わりに)使用されて、キャッシュに対してトランスペアレントとなり得る方法で、情報を伝達することができる。
【0050】
一例において、一般化されたテンプレートが、使用されて、「UrlQueryInfo」要素(例えば、リアルタイムおよびインスタンス化)に類似した名前/値の機能性を提供することができる。この要素は、MPD(例えば、MPD、期間、適応セット、表現、部分表現)において、任意のレベルで搬送される可能性があり、またセグメントを取り出し、XLinkを解決し、テンプレートパラメータを解決し、および/または他のヘッダ値を解決するために使用され得る(例えば、任意の)HTTP URLの中に埋め込まれる可能性がある。
【0051】
一例において、XML要素は、MPDの中に(例えば、任意の)レベルで埋め込まれることもある。XML要素は、例えば、ヘッダ変数、およびその変数についての値の任意の組合せ(この変数は、MPD生成またはXLink解決においてMPDに埋め込まれることもある)についての名前と、リアルタイムで値を取り出すために使用され得る1つまたは複数のURLと、ヘッダを搬送することができるHTTP要求を指定することができる命令とを含むことができる。一例において、UrlQueryInfo要素は、この情報を提供するように変更されることもある。
【0052】
本明細書において考察される例は、単一のヘッダについての単一の要素を使用するが、他の例(例えば、実装形態)においては、単一の要素は、複数のヘッダ値に対する問題解決手法を(例えば、名前のリストおよび/または値のリストを含むことにより)提供することができる。
【0053】
一例において、要素が、テーブル1に示されるように、規定されることもある。要素は、任意の名前によって称されることもある。一例において、要素は、「HeaderParam」と称されることもある。
【0054】
【表1】
【0055】
一例において、パラメータが、「時間の始め」に初期化されることもある。MPDは、指定される「@value」属性を有するHeaderParam要素を含むことができる。あるいは、または追加して、パラメータは、例えば、XLink解決が、HeaderInfoが存するレベルよりも高いレベルで起こるときに、XLink解決時間に初期化されることもある。
【0056】
パラメータは、例えば、応答が、「@name」および/または「@value」が指定されたHeaderParam要素を含むことができる場合に、および/または応答が、存在する「@name」属性および/または「@valueUrlTemplate」属性を有する場合に、XLinkを使用してリアルタイムに初期化される可能性がある。
【0057】
上記で説明されるようなXLinkを使用してリアルタイムにパラメータを初期化することと組み合わされ得る例においては、値が、「@valueUrlTemplate」属性を使用して、取り出されることもある。URLは、例えば、「@valueUrlTemplate」属性が、テンプレートであるときに、任意のDASH URL構築の方法または手段を使用して構築されることもある。URLに対して送信される要求に対するHTTP応答が、ヘッダを含むことができる。ヘッダは、「@name」の形で指定されることもあり、またヘッダの値は、「@value」属性の値と考えられることもある。
【0058】
一例において、「clientFunctionUrn」ユニフォームリソース名(URN)は、存在する可能性があり、またクライアントが「@value」の値を算出することができるやり方を指定することができる。例は、プレイバック情報(例えば、再生、停止、巻き戻しなどが、使用されていたかどうか)、変数の機能、全地球測位システム(GPS)座標などを含むことができる。「@clientFunctionUrn」は、本明細書において説明される任意のやり方で、またその他の方法で導き出される値に適用される機能として使用されることもある。例として、デジタルシグネチャまたは/および暗号化は、ヘッダの中の値の使用に先立って、値に適用されることもある。本明細書において説明される技法は、クエリーパラメータに適用され得ることは、注目に値する。例として、URNは、パラメータに適用されるクライアント側機能を指定することができる。
【0059】
一例において、@clientFunctionUrnは、クライアントの上で実装され得る機能とすることができる。例えば、完全なセグメントURLのシグネチャ(例えば、キーのあるハッシュメッセージ認証コード(HMAC))の計算は、ヘッダにおける送信のために望ましいこともある。一例において、URNは、「um:smth:urlsign:hmac:shal」として規定されることもある。「@value」属性は、キーとして使用されることもあり、またセグメントURLは、第2のパラメータとして使用されて、ヘッダの中で使用され得る値を生成することができる。類似したアプローチが、URLクエリーに適用されることもある。
【0060】
パラメータ(例えば、名前/値の機能性)の例においては、「@name」属性は、「x−spam−lovely−spam」とすることができる。そのような例においては、ヘッダパラメータ(この例においては、「spam」)は、URLから初期化されることもある。クライアントが、www.myserver.com/segmentl.mp4に対してコンテンツについての要求を送信したいと思う場合の例においては、クライアントは、HMACを計算し、また例えば、「f0b6364359c6131e3dced0cfdf95b6dec7df375d」の結果を受信することができる。要求は、例えば、結果として生じる値(例えば、上記で示される結果である「f0b6364359c6131e3dced0cfdf95b6dec7df375d」)を有する「x−spam−lovely−spam」属性を含むヘッダを用いて、URL「www.myserver.com/segmentl.mp4」に対して送信されることもある。一例において、機能「um:smth:urlsign:hmac:shal」が規定され得る。
【0061】
解決が、「@value」の黙示的または明示的な値を提供しないこともある場合には、「@value」の値は、空の文字列とすることができる。
【0062】
HeaderParam要素からインスタンス化されるヘッダは、この要素の中に存在し得る命令に従ってそれが適用する要求の中で使用されることもある。ヘッダのリストを指定する属性は、1つまたは複数の要素に追加されることもある。例えば、タイプBaseURLTypeまたはURLTypeの要素では、特定のURLと共に使用され得るヘッダのリスト、またはこの要素を使用して構築され得る任意のURLを含むことができる属性「@headers」が、追加されることもある。XLinkにおいては、「@headers」属性が、XLink URLと同じレベルに追加されることもあり、指定されたヘッダの使用を可能にしている。追加の属性が、より多くのURL含有要素にまで拡張されることもある。
【0063】
一例において、パラメータ(例えば、名前/値の機能性)が、認証において使用されることもあり、ここでサーバは、保護された材料に対するクライアントアクセスを可能にするトークンをクライアントに対して提供することができる。そのようなトークンは、ヘッダ値として提供されることもあり、またセグメント要求に追加されることもある。
【0064】
一例において、パラメータ(例えば、名前/値の機能性)は、キャッシュ最適化において使用されて、クライアントが要求することを計画している可能性がある次のセグメントを提供することができる。
【0065】
一例において、パラメータ(例えば、名前/値の機能性)は、暗号化されたGPS情報を提供するために使用されて、要求するデバイスが、コンテンツを見ることを許可される地理的エリアにあるかどうかを決定することができる。
【0066】
一例において、パラメータ(例えば、名前/値の機能性)は、クライアントプレイバックおよび/またはネットワークステータス情報(例えば、バッファレベル、再バッファリング、メトリクス)を報告するために使用されることもある。
【0067】
図2は、参加者の例と、参加者の間の相互作用の例とを示す図である。図2は、非限定的な例示の技法を示すものである。DASH MPDプロバイダは、DASHクライアントに対してMPDを提供することができる。MPDは、1つまたは複数のHeaderParam要素を含むことができる。DASHクライアントは、例えば、MPDに基づいて、HTTP要求を形成することができる。1つまたは複数のヘッダは、1つまたは複数のHeaderParam要素によって指定されることもある。DASHクライアントは、DASHサーバに対してこの要求を送信することができ、このDASHサーバは、コンテンツで応答することができる。DASHクライアントは、例えば、MPDと、1つまたは複数のHeaderParam要素とに基づいて、追加のHTTP要求を生成することができ、また応答して追加のコンテンツを受信することができる。
【0068】
図3は、参加者の例と、参加者の間の相互作用の例とを示す図である。図3は、非限定的な例示の技法を示すものである。DASH MPDプロバイダは、DASHクライアントに対して、1つまたは複数のHeaderParam要素を含むことができるMPDを提供することができる。DASHクライアントは、MPDにおいて規定される「@valueUrlTemplate」に基づいて、値に対するHTTP要求を形成することができ、また値プロバイダに対してこの要求を送信することができる。値プロバイダは、例えば、コンテンツ認証を制御するサーバ、および/または加入者に対して、または加入者デバイスに対して識別子(例えば、不透明クライアント識別子)を割り当てるシステムとすることができる。値プロバイダは、値を指定するヘッダを含む応答をDASHクライアントに対して送信することができる。DASHクライアントは、MPDに基づいて、HTTP要求を形成することができ、1つまたは複数のヘッダは、MPDの中の1つまたは複数のHeaderParam要素によって指定され、またそれらは、値プロバイダから受信された値を含んでいる。DASHクライアントは、コンテンツを用いて応答することができるこの要求をDASHサーバに対して送信することができる。DASHクライアントは、MPDと、1つまたは複数のHeaderParam要素とに基づいて、追加のHTTP要求を生成し、また応答して追加のコンテンツを受信することができる。
【0069】
DASHクライアントによって行われるHTTP要求は、ヘッダパラメータが、インスタンス化される時間に初期の値要求の可能性のある例外と共に、ヘッダ情報を搬送することができる。DASHサーバ、任意のHTTPサーバ、および/またはプロキシは、クライアント識別、認証、ロギングなどの目的のために、そのようなヘッダ情報を使用することができる。
【0070】
「値プロバイダ」は、例えば、コンテンツ認証を制御することができるサーバ、および/またはクライアントID(例えば、「不透明」クライアントID)を加入者に割り当てることができるシステムとすることができる。
【0071】
HeaderParam要素を使用することができる例示のMPDを提供する擬似コードリスティングが、以下で示される。その例は、MPDレベル(例えば、MPD構造の最上部レベル)におけるHeaderParam要素の第1のインスタンスを含むことができる。HeaderParam要素の第1のインスタンスにおいては、「name」属性は、「x−dash−client−id」に設定されることもあり、これは、DASHクライアントについての、および/またはDASHクライアントに関連付けられたユーザについての固有の識別子を表現することができる。「valueUrlTemplate」属性は、http://adserver.com/clientidに設定されることもあり、このhttp://adserver.com/clientidは、広告するサービスに関連付けられたサーバのURLとすることができる。DASHクライアントは、そのようなURLを使用して、例えば、図3に関して説明されるような、「x−dash−client−id」の値を要求することができる。広告するサービスに関連付けられたサーバは、図3に示される値プロバイダとすることができる。「useInUrl」属性は、「xlink」に設定されることもあり、DASHクライアントに対して、サーバから取り出される値を有する「x−dash−client−id」ヘッダが、すべてのXlink要求の中で送信され得ることを示している。以下に示される例におけるHeaderParam要素の第1のインスタンスに基づいて、DASHクライアントは、クライアントから送信されるXlink要求において、クライアントの識別情報を有する「x−dash−client−id」ヘッダを提供することができる。そのような識別情報は、広告プロバイダにより、および/または1つまたは複数の他のXlink解決者により使用されて、DASHクライアントに対してターゲティングされる広告を提供することができる。
【0072】
以下に示される擬似コードリスティングは、MPDの期間レベルにおけるHeaderParam要素の第2のインスタンスを含むことができる。この例示の第2のインスタンスにおいて、「name」属性は、「x−dash−next−segment」に設定されることもあり、この「x−dash−next−segment」は、DASHクライアントが、(例えば、DASHサーバから)要求することを計画していることを次のセグメントに示しているヘッダを識別することができる。「useInUrl」属性は、「segment」に設定されることもあり、この「segment」は、「x−dash−next−segment」ヘッダが、セグメント要求の中に含まれ得ることをDASHクライアントに対して示すことができる。「clientFunctionUrn」属性は、「urn:org:example:next−segment」に設定されることもあり、この「urn:org:example:next−segment」は、DASHクライアントが要求することを計画している次のセグメントの識別子を返すことができる、DASHクライアントの上で使用可能な方法または機能を識別することができる。
【0073】
この例におけるHeaderParam要素の第2のインスタンスに基づいて、DASHクライアントは、DASHクライアントによって送信される1つまたは複数のセグメント要求の中で、クライアントが要求することを計画する次のセグメントの表示を有する「x−dash−next−segment」ヘッダを提供することができる。DASHサーバ、および/またはネットワークの中の別のエンティティは、次のセグメントの表示を使用して、例えば、コンテンツキャッシングを最適化することができる。
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】
フレームワークは、例えば、HeaderParam要素を使用することにより、UrlQueryInfo要素を変更することによりなど、DASHの中へのHTTPヘッダの挿入のために、提供される。UrlQueryInfoの例示の変更が、以下で提示される。HeaderParamおよび/または変更されたUrlQueryInfoが、ヘッダのために使用されることもある。変更されたUrlQueryInfoは、XLink要求および/またはイベントHTTP GET要求に対するURLパラメータ追加を可能にすることができる。
【0078】
「UrlQueryInfo」要素(例えば、リアルタイムおよびインスタンス化)が、使用されて、名前/値の機能性を提供することができる。この要素は、MPD(例えば、MPD、期間、適応セット、表現、部分表現)において、任意のレベルで搬送される可能性があり、またセグメントを取り出し、XLinkを解決し、テンプレートパラメータを解決し、および/または他のヘッダ値を解決するために使用され得る(例えば、任意の)HTTP URLの中に埋め込まれる可能性がある。
【0079】
UrlQueryInfo要素は、変更されて、例えば、包括的URLパラメータを有する、統一された実装形態を作り出すことができる。テーブル2は、変更されたUrlQueryInfo要素についてのセマンティックスの例を示すものである。
【0080】
【表5】


【0081】
パラメータインスタンス化(例えば、名前と、対応する値とを生成する)は、例えば、仕様書、例えば、ISO/IEC 23009−1付録1、に従うことができる。インスタンス化は、例えば、MPDについてのURLリダイレクトの結果として、XLink解決の結果として、クライアント側の算出の結果として起こる可能性があり、または文字列は、要素の中に文字通りに現れる可能性がある。
【0082】
マルチパラメータシナリオにおける動作の例が、説明される。UrlQueryInfo要素は、例えば、パラメータのリストの搬送を可能にし、このパラメータのリストは、アンパサンドにより分離されたパラメータのリストとして提示されることもある。算出された文字列が、パラメータ、例えば、複数のアンパサンドにより分離された値、のリストを含むときのHTTPヘッダパラメータへの文字列からの変換は、以下のように実行されることもあり、すなわち、(例えば、それぞれの)「&」(アンパサンド)キャラクタは、ラインフィード(LF)キャラクタによって続けられるキャリッジリターン(CR)キャラクタによって置換されることもあり、このラインフィード(LF)キャラクタは、「key」または「key=value」ラインのリストをもたらす可能性がある。(例えば、それぞれの)ラインは、例えば、以下で示されるようにさらに処理されることもある。
【0083】
「=」(等号)キャラクタを含むラインは、「 」(スペース)キャラクタによって続けられる「:」コロンによって置換されることもある。「=」(等号)キャラクタを含んでいないラインは、ラインの終わりに(例えば、最後のキャラクタの後に、またCRキャラクタの前に)「:」(コロン)が、追加されていることもある。「key=value」文字列であるラインは、「key:valueCRLF」で置換されることもある。
【0084】
一例において、クエリー文字列は、「token=1234&ip=1.2.3.4」とすることができる。クエリー文字列は、例えば、本明細書において開示されるように、UrlQueryInfo要素の変更されたバージョンを使用して規定されることもある。クエリー文字列は、HTTPヘッダパラメータ挿入のために使用されることもある。例えば、HTTP GET要求のヘッダ部分は、クエリー文字列が、HTTPヘッダパラメータ挿入のために使用されるときに、例えば、「token:1234」と「ip:1.2.3.4」とを含むことができる。
【0085】
URLパラメータ(例えば、23009−1付録1において規定されるような)は、XLink要求および/またはイベント要求(例えば、の中に含まれる)と共に使用されることもある。XLink要求および/またはイベント要求と共にURLパラメータを使用する能力は、UrlQueryInfoの変更された定義における@includeInRequests属性の包含によって可能にされることもある。
【0086】
HTTPが、例として与えられるが、例えば、セグメントを識別するURIを有する要求を提供する他の方法が、想定される。ヘッダでは、要求ヘッダは、カスタムヘッダの挿入を可能にすることができる。要求は、サブセグメント、セグメント、もしくはMPDの取り出し、リモート要素について再参照するために使用され、またはイベントによってトリガされ得る。イベントは、MPDの中、またはセグメントの中のいずれかに埋め込まれ得る。
【0087】
図4Aは、1つまたは複数の開示された技法が実装され得る、例示の通信システム100の図である。通信システム100は、複数のワイヤレスユーザに対して、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなどのコンテンツを提供するマルチアクセスシステムとすることができる。通信システム100は、複数のワイヤレスユーザが、ワイヤレス帯域幅を含むシステムリソースの共用を通して、そのようなコンテンツにアクセスすることを可能にすることができる。例えば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、単一キャリアFDMA(SC−FDMA)など、1つまたは複数のチャネルアクセス方法を採用することができる。
【0088】
図4Aに示されるように、通信システム100は、ワイヤレス送受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、および/または102d(これは、一般に、または一括して、WTRU102と称されることもある)と、無線アクセスネットワーク(RAN)103/104/105と、コアネットワーク106/107/109と、公衆交換電話網(PSTN)108と、インターネット110と、他のネットワーク112とを含むことができるが、開示された技術は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を想定することが、認識されるであろう。WTRU102a、102b、102c、102dのうちのそれぞれは、ワイヤレス環境において動作し、および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスとすることができる。例として、WTRU102a、102b、102c、102dは、ワイヤレス信号を送信し、および/または受信するように構成されていることもあり、またユーザ機器(UE)、移動局、固定された、またはモバイルの加入者ユニット、ページャ、セルラー方式電話、携帯型個人情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、ワイヤレスセンサ、家庭用電化製品などを含むことができる。
【0089】
通信システム100はまた、基地局114aと、基地局114bとを含むこともできる。基地局114a、114bの各々は、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つとワイヤレスでインターフェイス接続して、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、および/またはネットワーク112など、1つまたは複数の通信ネットワークに対するアクセスを容易にするように構成された任意のタイプのデバイスとすることができる。例として、基地局114a、114bは、基地トランシーバ局(BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイト制御装置、アクセスポイント(AP)、ワイヤレスルータなどとすることができる。基地局114a、114bは、それぞれ、単一要素として示されているが、基地局114a、114bが、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことができることが、認識されるであろう。
【0090】
基地局114aは、RAN103/104/105の一部分とすることができ、このRAN103/104/105はまた、他の基地局、および/または基地局制御装置(BSC)、無線ネットワーク制御装置(RNC)、リレーノードなど、ネットワーク要素(図示されず)を含むこともできる。基地局114aおよび/または基地局114bは、特定の地理的領域内でワイヤレス信号を送信し、および/または受信するように構成されていることもあり、この地理的領域は、セル(図示されず)と称されることもある。セルは、さらに、セルセクタへと分割される可能性がある。例えば、基地局114aに関連付けられたセルは、3つのセクタへと分割されることもある。一例において、基地局114aは、3つのトランシーバを、すなわち、セルの各セクタについて1つを含むことができる。一例において、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を使用することができ、またそれゆえに、セルの各セクタについて複数のトランシーバを採用することができる。
【0091】
基地局114a、114bは、エアインターフェース115/116/117の上でWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数と通信することができ、このエアインターフェース115/116/117は、任意の適切なワイヤレス通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光など)とすることができる。エアインターフェース115/116/117は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して、確立されることもある。
【0092】
より詳細には、上記で指摘されるように、通信システム100は、マルチアクセスシステムとすることができ、またCDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAなど、1つまたは複数のチャネルアクセススキームを採用することができる。例えば、RAN103/104/105の中の基地局114aと、WTRU102a、102b、102cとは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)地上波無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実装することができ、このユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)地上波無線アクセス(UTRA)は、広帯域CDMA(WCDMA)を使用して、エアインターフェース115/116/117を確立することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含むことができる。
【0093】
一例において、基地局114aと、WTRU102a、102b、102cとは、進化型UMTS地上波無線アクセス(E−UTRA)などの無線技術を実装することができ、これは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTE−進化型(LTE−A)を使用して、エアインターフェース115/116/117を確立することができる。
【0094】
一例において、基地局114aと、WTRU102a、102b、102cとは、IEEE 802.16(すなわち、マイクロ波アクセスのためのワールドワイドインターオペラビリティ(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、暫定規格2000(IS−2000)、暫定規格95(IS−95)、暫定規格856(IS−856)、移動通信用グローバルシステム(GSM)、GSMエボリューションのための強化データレート(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実装することができる。
【0095】
図4Aにおける基地局114bは、例えば、ワイヤレスルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントとすることができ、また事業所、住居、乗り物、キャンパスなど局所的エリアにおいてワイヤレス接続性を容易にするための任意の適切なRATを利用することができる。一例において、基地局114bと、WTRU102c、102dとは、IEEE 802.11などの無線技術を実装して、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立することができる。一例において、基地局114bと、WTRU102c、102dとは、IEEE 802.15などの無線技術を実装して、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立することができる。一例において、基地局114bと、WTRU102c、102dとは、セルラー方式ベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立することができる。図4Aに示されるように、基地局114bは、インターネット110に対する直接接続を有することができる。このようにして、基地局114bは、コアネットワーク106/107/109を経由して、インターネット110にアクセスする必要がない可能性がある。
【0096】
RAN103/104/105は、コアネットワーク106/107/109と通信している可能性があり、このコアネットワーク106/107/109は、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数に対して、音声サービス、データサービス、アプリケーションサービス、および/またはボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)サービスを提供するように構成された任意のタイプのネットワークとすることができる。例えば、コアネットワーク106/107/109は、コール制御、課金サービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイドコーリング、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供し、および/またはユーザ認証などの高レベルセキュリティ機能を実行することができる。図1Aに示されていないが、RAN103/104/105および/またはコアネットワーク106/107/109が、RAN103/104/105または異なるRATと同じRATを採用する他のRANと直接通信し、または間接通信してもよいことが、認識されるであろう。例えば、E−UTRA無線技術を利用している可能性があるRAN103/104/105に接続されることに加えて、コアネットワーク106/107/109はまた、GSM無線技術を採用した別のRAN(図示されず)と通信している可能性もある。
【0097】
コアネットワーク106/107/109はまた、WTRU102a、102b、102c、102dのためのゲートウェイとしての機能を果たして、PSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスすることもできる。PSTN108は、旧式の電話サービス(POTS)を提供する回路交換電話網を含むことができる。インターネット110は、送信制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、TCP/IPインターネットプロトコルスイートにおけるインターネットプロトコル(IP)など、共通の通信プロトコルを使用する相互接続されたコンピュータネットワークとデバイスとのグローバルシステムを含むことができる。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有され、および/または動作させられる有線またはワイヤレスの通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク112は、1つまたは複数のRANに接続された別のコアネットワークを含むことができ、これらのRANは、RAN103/104/105と同じRAT、または異なるRATを採用することができる。
【0098】
通信システム100の中のWTRU102a、102b、102c、102dのうちのいくつか、またはすべては、マルチモード能力を含むことができ、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なるワイヤレスリンクの上で異なるワイヤレスネットワークと通信するための複数のトランシーバを含むことができる。例えば、図4Aに示されるWTRU102cは、セルラー方式ベースの無線技術を採用することができる基地局114aと、IEEE 802無線技術を採用することができる基地局114bと通信するように構成されていることもある。
【0099】
図4Bは、例示のWTRU102のシステム図である。図4Bに示されるように、WTRU102は、プロセッサ118と、トランシーバ120と、送受信要素122と、スピーカ/マイクロフォン124と、キーパッド126と、ディスプレイ/タッチパッド128と、非着脱可能メモリ130と、着脱可能メモリ132と、電源134と、全地球測位システム(GPS)チップセット136と、他の周辺機器138とを含むことができる。WTRU102は、上記の要素のうちの任意の部分的組合せを含むことができることが、認識されるであろう。基地局114aおよび114b、および/または基地局114aおよび114bであるノードは、例えば、それだけには限定されないが、とりわけ、トランシーバ局(BTS)と、ノードBと、サイト制御装置と、アクセスポイント(AP)と、ホームノードBと、evolvedホームノードB(eノードB)と、ホームevolvedノードB(HeNB)と、ホームevolvedノードBゲートウェイと、プロキシノードとを表現することができ、図4Bに示され、また本明細書において説明される要素のうちのいくつかまたはすべてを含むことができる。
【0100】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、制御装置、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、状態機械などとすることができる。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/またはWTRU102がワイヤレス環境において動作することを可能にする任意の他の機能性を実行することができる。プロセッサ118は、トランシーバ120に結合されてもよく、このトランシーバ120は、送受信要素122に結合されてもよい。図4Bは、プロセッサ118とトランシーバ120とを別個のコンポーネントとして示しているが、プロセッサ118とトランシーバ120とは、電子パッケージまたはチップの中に一緒に一体化されてもよいことが、認識されるであろう。
【0101】
送受信要素122は、エアインターフェース115/116/117の上で、基地局(例えば、基地局114a)に対して信号を送信し、または基地局(例えば、基地局114a)から信号を受信するように構成されていることもある。一例において、送受信要素122は、RF信号を送信し、および/または受信するように構成されたアンテナとすることができる。一例において、送受信要素122は、例えば、IR信号、UV信号、または可視光信号を送信し、および/または受信するように構成されたエミッタ/検出器とすることができる。一例において、送受信要素122は、RF信号と光信号との両方を送信し、また受信するように構成されていることもある。送受信要素122は、ワイヤレス信号の任意の組合せを送信し、および/または受信するように構成されていることもあることが、認識されるであろう。
【0102】
さらに、送受信要素122は、図4Bにおいては単一要素として示されるが、WTRU102は、任意の数の送受信要素122を含むことができる。より詳細には、WTRU102は、MIMO技術を採用することができる。それゆえに、一例において、WTRU102は、エアインターフェース115/116/117の上でワイヤレス信号を送信し、また受信するための2つ以上の送受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含むことができる。
【0103】
トランシーバ120は、送受信要素122によって送信されることになる信号を変調し、また送受信要素122によって受信される信号を復調するように構成されていることもある。上記で指摘されるように、WTRU102は、マルチモード能力を有することができる。それゆえに、トランシーバ120は、WTRU102が、例えば、UTRAやIEEE 802.11など、複数のRATを経由して通信することを可能にするための複数のトランシーバを含むことができる。
【0104】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイユニットまたは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合されることもあり、またスピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイユニットまたは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)からユーザ入力データを受信することができる。プロセッサ118はまた、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128に対してユーザデータを出力することもできる。さらに、プロセッサ118は、非着脱可能メモリ130および/または着脱可能メモリ132など、任意のタイプの適切なメモリからの情報にアクセスし、また非着脱可能メモリ130および/または着脱可能メモリ132など、任意のタイプの適切なメモリにデータを記憶することができる。非着脱可能メモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ハードディスク、または任意の他のタイプのメモリストレージデバイスを含むことができる。着脱可能メモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含むことができる。一例において、プロセッサ118は、サーバやホームコンピュータ(図示されず)などの上のWTRU102の上に物理的に位置付けられていないメモリからの情報にアクセスし、またサーバやホームコンピュータ(図示されず)などの上のWTRU102の上に物理的に位置付けられていないメモリにデータを記憶することができる。
【0105】
プロセッサ118は、電源134から電力を受信することができ、またWTRU102の中の他のコンポーネントに対する電力を配送し、および/または制御するように構成されていることもある。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の適切なデバイスとすることができる。例えば、電源134は、1つまたは複数の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル金属水素(NiMH)、リチウムイオン(Li−イオン)など)、太陽電池、燃料電池などを含むことができる。
【0106】
プロセッサ118はまた、GPSチップセット136に結合されることもあり、このGPSチップセット136は、WTRU102の現在のロケーションに関するロケーション情報(例えば、経度および緯度)を提供するように構成されていることもある。GPSチップセット136からの情報に追加して、またはGPSチップセット136からの情報の代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース115/116/117の上でロケーション情報を受信し、および/または2つ以上の近くの基地局から受信されている信号のタイミングに基づいて、そのロケーションを決定することができる。WTRU102が、任意の適切なロケーション決定技法を用いて、ロケーション情報を獲得することができることが、認識されるであろう。
【0107】
プロセッサ118は、さらに、他の周辺機器138に結合されることもあり、これらの周辺機器138は、追加の特徴、機能性、および/または有線接続性もしくはワイヤレス接続性を提供する1つまたは複数のソフトウェアおよび/またはハードウェアのモジュールを含むことができる。例えば、周辺機器138は、加速度計、電子コンパス、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真またはビデオ用)、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、振動デバイス、テレビジョントランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、ブルートゥース(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、デジタル音楽プレイヤー、メディアプレイヤー、ビデオゲームプレイヤーモジュール、インターネットブラウザなどを含むことができる。
【0108】
図4Cは、RAN103と、コアネットワーク106との例示のシステム図である。上記で指摘されるように、RAN103は、UTRA無線技術を採用して、エアインターフェース115の上でWTRU102a、102b、102cと通信することができる。RAN103はまた、コアネットワーク106と通信していることもできる。図4Cに示されるように、RAN103は、ノードB140a、140b、140cを含むことができ、これらのノードBは、それぞれ、エアインターフェース115の上でWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数のトランシーバを含むことができる。ノードB140a、140b、140cは、それぞれ、RAN103の内部の特定のセル(図示されず)に関連付けられることもある。RAN103はまた、RNC142a、142bを含むこともできる。RAN103が、任意の数のノードBおよびRNCを含むことができることが、認識されるであろう。
【0109】
図4Cに示されるように、ノードB140a、140bは、RNC142aと通信している可能性がある。さらに、ノードB140cは、RNC142bと通信している可能性がある。ノードB140a、140b、140cは、Iubインターフェイスを経由して、それぞれのRNC142a、142bと通信することができる。RNC142a、142bは、Iurインターフェイスを経由して互いに通信している可能性がある。RNC142a、142bのそれぞれは、それが接続されるそれぞれのノードB140a、140b、140cを制御するように構成されていることもある。さらに、RNC142a、142bのそれぞれは、アウターループ電力制御、負荷制御、アドミッション制御、パケットスケジューリング、ハンドオーバ制御、マクロダイバーシティ、セキュリティ機能、データ暗号化など、他の機能性を実行し、またはサポートするように構成されていることもある。
【0110】
図4Cに示されるコアネットワーク106は、メディアゲートウェイ(MGW)144、モバイルスイッチングセンタ(MSC)146、サービングGPRSサポートノード(SGSN)148、および/またはゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)150を含むことができる。上記の要素のうちのそれぞれは、コアネットワーク106の一部分として示されているが、これらの要素のうちの任意の1つが、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有され、および/または動作させられることもあることが、認識されるであろう。
【0111】
RAN103の中のRNC142aは、IuCSインターフェイスを経由して、コアネットワーク106の中のMSC146に接続されることもある。MSC146は、MGW144に接続されることもある。MSC146とMGW144とは、PSTN108などの回路交換ネットワークに対するアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cと、伝統的な地上回線通信デバイスとの間の通信を容易にすることができる。
【0112】
RAN103におけるRNC142aはまた、IuPSインターフェイスを経由して、コアネットワーク106の中のSGSN148に接続されることもある。SGSN148は、GGSN150に接続されることもある。SGSN148と、GGSN150とは、インターネット110などのパケット交換ネットワークに対するアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cと、IP使用可能デバイスとの間の通信を容易にすることができる。
【0113】
上記で指摘されるように、コアネットワーク106はまた、ネットワーク112に接続されることもあり、これらのネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有され、および/または動作させられる他の有線またはワイヤレスのネットワークを含むことができる。
【0114】
図4Dは、RAN104と、コアネットワーク107との例示のシステム図である。上記で指摘されるように、RAN104は、E−UTRA無線技術を採用して、エアインターフェース116の上でWTRU102a、102b、102cと通信することができる。RAN104はまた、コアネットワーク107と通信している可能性もある。
【0115】
RAN104は、eノードB160a、160b、160cを含むことができるが、RAN104は、任意の数のeノードBを含むことができることが、認識されるであろう。eノードB160a、160b、160cは、それぞれ、エアインターフェース116の上でWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数のトランシーバを含むことができる。一例において、eノードB160a、160b、160cは、MIMO技術を実装することができる。それゆえに、eノードB160aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに対してワイヤレス信号を送信し、またWTRU102aからワイヤレス信号を受信することができる。
【0116】
eノードB160a、160b、160cのそれぞれは、特定のセル(図示されず)に関連付けられることもあり、また無線リソース管理判断、ハンドオーバ判断、アップリンクおよび/またはダウンリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを取り扱うように構成されていることもある。図4Dに示されるように、eノードB160a、160b、160cは、X2インターフェイスの上で互いに通信することができる。
【0117】
図4Dに示されるコアネットワーク107は、モビリティ管理ゲートウェイ(MME)162と、サービングゲートウェイ164と、パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ166とを含むことができる。上記の要素のうちのそれぞれは、コアネットワーク107の一部分として示されるが、これらの要素のうちの任意の1つは、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有され、および/または動作させられることもあることが、認識されるであろう。
【0118】
MME162は、S1インターフェイスを経由してRAN104の中のeノードB160a、160b、160cのそれぞれに接続されることもあり、また制御ノードとしての機能を果たすことができる。例えば、MME162は、WTRU102a、102b、102cのユーザを認証すること、ベアラのアクティブ化/非アクティブ化、WTRU102a、102b、102cの初期アタッチ中に特定のサービングゲートウェイを選択することなどについての役割を担うことができる。MME162はまた、RAN104と、GSMやWCDMAなどの他の無線技術を採用する他のRAN(図示されず)との間の切り替えのための制御プレーン機能を提供することもできる。
【0119】
サービングゲートウェイ164は、S1インターフェイスを経由して、RAN104の中のeノードB160a、160b、160cのそれぞれに接続されることもある。サービングゲートウェイ164は、一般に、WTRU102a、102b、102cに対して/から、ユーザデータパケットをルーティングし、また転送することができる。サービングゲートウェイ164はまた、eノードB間ハンドオーバ中にユーザプレーンをアンカーすること、ダウンリンクデータがWTRU102a、102b、102cのために使用可能であるときにページングをトリガすること、WTRU102a、102b、102cのコンテキストを管理することおよび記憶することなど、他の機能を実行することもできる。
【0120】
サービングゲートウェイ164はまた、PDNゲートウェイ166に接続されることもあり、このPDNゲートウェイ166は、インターネット110などのパケット交換ネットワークに対するアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cと、IP使用可能デバイスとの間の通信を容易にすることができる。
【0121】
コアネットワーク107は、他のネットワークとの通信を容易にすることができる。例えば、コアネットワーク107は、PSTN108などの回路交換ネットワークに対するアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cと、伝統的な地上回線通信デバイスとの間の通信を容易にすることができる。例えば、コアネットワーク107は、コアネットワーク107と、PSTN108との間のインターフェイスとしての機能を果たすIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含むことができ、またはコアネットワーク107と、PSTN108との間のインターフェイスとしての機能を果たすIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)と通信することができる。さらに、コアネットワーク107は、ネットワーク112に対するアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供することができ、これらのネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有され、および/または動作させられる他の有線またはワイヤレスのネットワークを含むことができる。
【0122】
図4Eは、RAN105と、コアネットワーク109との例示のシステム図である。RAN105は、IEEE 802.16無線技術を採用して、エアインターフェース117の上でWTRU102a、102b、102cと通信するアクセスサービスネットワーク(ASN)とすることができる。以下でさらに考察されるように、WTRU102a、102b、102c、RAN105のうちの異なる機能エンティティと、コアネットワーク109との間の通信リンクは、基準ポイントとして規定されることもある。
【0123】
図4Eに示されるように、RAN105は、基地局180a、180b、180cと、ASNゲートウェイ182とを含むことができるが、RAN105が、任意の数の基地局と、ASNゲートウェイとを含むことができることが、認識されるであろう。基地局180a、180b、180cは、それぞれ、RAN105の中の特定のセル(図示されず)に関連付けられることもあり、また、それぞれ、エアインターフェース117の上でWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数のトランシーバを含むことができる。一例において、基地局180a、180b、180cは、MIMO技術を実装することができる。それゆえに、基地局180aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに対してワイヤレス信号を送信し、またWTRU102aからワイヤレス信号を受信することができる。基地局180a、180b、180cはまた、ハンドオフトリガリング、トンネル確立、無線リソース管理、トラフィック分類、サービス品質(QoS)ポリシー施行などのモビリティ管理機能を提供することもできる。ASNゲートウェイ182は、トラフィック集約ポイントとしての機能を果たすことができ、またページング、加入者プロファイルのキャッシング、コアネットワーク109に対するルーティングなどのための役割を担うことができる。
【0124】
WTRU102a、102b、102cと、RAN105との間のエアインターフェース117は、IEEE 802.16仕様を実装するR1基準ポイントとして規定されることもある。さらに、WTRU102a、102b、102cのうちのそれぞれは、コアネットワーク109との論理インターフェース(図示されず)を確立することができる。WTRU102a、102b、102cと、コアネットワーク109との間の論理インターフェイスは、R2基準ポイントとして規定されることもあり、このR2基準ポイントは、認証、認可、IPホスト構成管理、および/またはモビリティ管理のために使用されることもある。
【0125】
基地局180a、180b、180cのうちのそれぞれの間の通信リンクは、WTRUハンドオーバと、基地局の間のデータの転送を容易にするためのプロトコルを含むR8基準ポイントとして規定されることもある。基地局180a、180b、180cと、ASNゲートウェイ182との間の通信リンクは、R6基準ポイントとして規定されることもある。R6基準ポイントは、WTRU102a、102b、102cのうちのそれぞれに関連付けられたモビリティイベントに基づいて、モビリティ管理を容易にするためのプロトコルを含むことができる。
【0126】
図4Eに示されるように、RAN105は、コアネットワーク109に接続されることもある。RAN105と、コアネットワーク109との間の通信リンクは、例えば、データ転送能力と、モビリティ管理能力とを容易にするためのプロトコルを含むR3基準ポイントとして規定されることもある。コアネットワーク109は、モバイルIPホームエージェント(MIP−HA)184と、認証認可アカウンティング(AAA)サーバ186と、ゲートウェイ188とを含むことができる。上記の要素のうちのそれぞれは、コアネットワーク109の一部分として示されるが、これらの要素のうちの任意の1つは、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有され、および/または動作させられることもあることが、認識されるであろう。
【0127】
MIP−HAは、IPアドレス管理のための役割を担う可能性があり、またWTRU102a、102b、102cが、異なるASNおよび/または異なるコアネットワークの間でローミングすることを可能にすることができる。MIP−HA184は、インターネット110などのパケット交換ネットワークに対するアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cと、IP使用可能デバイスとの間の通信を容易にすることができる。AAAサーバ186は、ユーザ認証のための、またユーザサービスをサポートするための役割を担うことができる。ゲートウェイ188は、他のネットワークと相互に作用することを容易にすることができる。例えば、ゲートウェイ188は、PSTN108などの回路交換ネットワークに対するアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cと、伝統的な地上回線通信デバイスとの間の通信を容易にすることができる。さらに、ゲートウェイ188は、ネットワーク112に対するアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供することができ、これらのネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有され、および/または動作させられる他の有線またはワイヤレスのネットワークを含むことができる。
【0128】
図4Eに示されていないが、RAN105は、他のASNに接続されることもあり、またコアネットワーク109は、他のコアネットワークに接続されることもあることが、認識されるであろう。RAN105と、他のASNとの間の通信リンクは、R4基準ポイントとして規定されることもあり、このR4基準ポイントは、RAN105と、他のASNとの間のWTRU102a、102b、102cのモビリティを調整するためのプロトコルを含むことができる。コアネットワーク109と、他のコアネットワークとの間の通信リンクは、R5基準として規定されることもあり、この基準は、ホームコアネットワークと、訪問されたコアネットワークとの間の相互作用を容易にするためのプロトコルを含むことができる。
【0129】
特徴と要素とが、特定の組合せの形で上記に説明されるが、当業者なら、それぞれの特徴または要素は、単独で、または他の特徴と要素との任意の組合せの形で、使用され得ることを理解するであろう。さらに、本明細書において説明される方法は、コンピュータまたはプロセッサによる実行のためのコンピュータ読取り可能媒体の中に組み込まれているコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアの形で実装されることもある。コンピュータ読取り可能媒体の例は、電子信号(有線またはワイヤレスの接続の上で送信される)と、コンピュータ読取り可能ストレージ媒体とを含む。コンピュータ読取り可能ストレージ媒体の例は、それだけには限定されないが、リードオンリーメモリ(ROM)と、ランダムアクセスメモリ(RAM)と、レジスタと、キャッシュメモリと、半導体メモリデバイスと、内部ハードディスクや着脱可能ディスクなどの磁気媒体と、光磁気媒体と、CD−ROMディスクやデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体とを含むことができる。ソフトウェアに関連付けられたプロセッサが、使用されて、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータの中の使用のための無線周波数トランシーバを実装することができる。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E