【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 本多電子株式会社、「HONDEX▲R▼ FULL LINE UP CATALOG 2014」、平成26年2月1日、p.3、17、18
【文献】
“HONDEX”,Hiro's Talk 2nd Season,2014年 2月14日,URL,http://hiro.f-kumagai.jp/?eid=950
【文献】
“フィッシングショー大阪2014 その3” ,One Snap,2014年 2月14日,URL,http://onesnap.seesaa.net/article/388475292.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記送信方向表示画像は、水面と、その水面における船舶の位置と、前記水面と底とに挟まれた水中部とを鳥瞰する形で模式的に示した画を表示し、その画に対して、前記駆動手段による前記振動子の駆動により順次変化する前記超音波ビームにおけるその時々の送信方向を示す送信方向画を表示するものであることを特徴とする請求項1記載の超音波ソナー装置。
前記送信方向表示画像は、模式的に示された前記船舶の位置から前記底に向けて垂直に下した垂直線を表示するものであることを特徴とする請求項2記載の超音波ソナー装置。
前記送信方向表示画像は、模式的に示された前記水面に対して、模式的に位置が示された前記船舶の前後方向と左右方向とを示す線を表示するものであることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の超音波ソナー装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、常に同じ方向に向けて超音波
ビームを送受信する一般的な魚群探知機に慣れた使用者が超音波ソナー装置を使用した場合、一方向に送信される超音波
ビームの送信方向が能動的に変化しているイメージをつかみにくい。場合によっては、表示装置に表示される探知画像から、超音波ソナー装置がその探知画像で示される範囲を一度に探知しているかのような錯覚を使用者に与えてしまうおそれがあった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、現在探知の対象となっている方向を使用者に分かりやすく伝えることができる超音波ソナー装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために請求項1記載の超音波ソナー装置は、船舶に搭載され、1つの方向に送信される超音波
ビームの送信方向を
所定範囲の中で順次変化させながら、
前記所定範囲にわたり水中の探知を行うものであって、
前記探知による探知結果が前記所定範囲にわたって示された探知画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、超音波
ビームを水中に送信し、その反射波を受信可能な振動子と
、その振動子を駆動してその振動子からの前記超音波ビームの送信方向を順次変化させる駆動手段と、前記振動子により
一の方向へ送信された超音波
ビームの反射波を前記振動子が受信して生じる受信信号に基づいて、前記
一の方向の探知結果を
含めて示した
前記探知画像を形成する第1画像形成手段と、
前記駆動手段による前記振動子の駆動により
順次変化する前記超音波
ビームにおけるその時々の送信方向
が1つの画で鳥瞰的且つ模式的に示
された送信方向表示画像を形成する第2画像形成手段と
、を備え、前記表示制御手段は、前記第2画像形成手段により形成され前記送信方向表示画像
を前記第1画像形成手段により形成された前記探知画像と併せて前記表示手段に表示させる。
【0009】
請求項2記載の超音波ソナー装置は、請求項1記載の超音波ソナー装置において、前記送信方向表示画像は、水面と、その水面における船舶の位置と、前記水面と底とに挟まれた水中部とを鳥瞰する形で模式的に示した画を表示し、その画に対して、前記駆動手段による前記振動子の駆動により
順次変化する前記超音波
ビームにおけるその時々の送信方向を示す送信方向画を表示するものである。
【0010】
請求項3記載の超音波ソナー装置は、請求項2記載の超音波ソナー装置において、前記送信方向表示画像は、模式的に示された前記船舶の位置から前記底に向けて垂直に下した垂直線を表示するものである。
【0011】
請求項4記載の超音波ソナー装置は、請求項3記載の超音波ソナー装置において、前記送信方向表示画像は、前記超音波
ビームの送信方向が前記送信方向表示画像において前記船舶の位置より手前に向けられているときに前記送信方向画が前記垂直線上に表示される場合は、少なくとも送信方向画が表示される範囲において前記垂直線が消去され、前記超音波
ビームの送信方向が前記送信方向表示画像において前記船舶より奥に向けられているときに前記送信方向画が前記垂直線上に表示される場合は、前記垂直線が表示され続ける。
【0012】
請求項5記載の超音波ソナー装置は、請求項2から4のいずれかに記載の超音波ソナー装置において、前記送信方向表示画像は、模式的に示された前記水面に対して、模式的に位置が示された前記船舶の前後方向と左右方向とを示す線を表示するものである。
【0013】
請求項6記載の超音波ソナー装置は、請求項2から5のいずれかに記載の超音波ソナー装置において、前記送信方向表示画像は、前記超音波
ビームの送信方向が前記送信方向表示画像において前記船舶の位置より手前に向けられている場合に、前記超音波
ビームの送信方向が前記送信方向表示画像において前記船舶の位置より奥に向けられている場合よりも、前記送信方向画の輝度又は明度を明く表示するものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の超音波ソナー装置によれば、船舶に搭載され、駆動手段により振動子が駆動されると、振動子から水中に対して1つの方向に送信される超音波
ビームの送信方向が
順次変化する。振動子から送信された超音波
ビームは、魚等の探知対象物や海底(湖底)などにより反射され、その反射波が振動子にて受信される。そして、超音波
ビームの送信方向を
所定範囲の中で順次変化させながら、反射波の受信により生じる受信信号に基づいて、所定範囲
にわたる水中の探知結果を示した探知画像が第1画像形成手段により形成され、その探知画像が表示制御手段によって表示手段に表示される。
【0015】
加えて、この超音波ソナー装置によれば、駆動手段による振動子の駆動により
順次変化する超音波
ビームにおけるその時々の送信方向
が1つの画で鳥瞰的且つ模式的に示
された送信方向表示画像が、第2画像形成手段により形成され、その送信方向表示画像が、表示制御手段によって、探知画像と
併せて表示手段に表示される。これにより、超音波ソナー装置の使用者は、送信方向表示画像を見るだけで、表示手段に表示された探知画像において、現在探知されている方向がどの方向であるかを把握することができる。よって、現在探知の対象となっている方向を使用者に分かりやすく伝えることができるという効果がある。
【0016】
請求項2記載の超音波ソナー装置によれば、請求項1記載の超音波ソナー装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、表示手段に表示される送信方向表示画像には、水面と、その水面における船舶の位置と、水面と底とに挟まれた水中部とを鳥瞰する形で模式的に示された画が表示され、その画に対して、駆動手段による振動子の駆動により
順次変化する超音波
ビームにおけるその時々の送信方向を示す送信方向画が表示される。これにより、船舶から送信される超音波
ビームが水中に対してどの方向に送信されるかを、送信方向表示画像に模式的に示された水面、船舶の位置及び水中部と、送信方向画との位置関係から、使用者に直観的に分かりやすく伝えることができるという効果がある。
【0017】
請求項3記載の超音波ソナー装置によれば、請求項2記載の超音波ソナー装置に奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、表示手段に表示される送信方向表示画像には、模式的に示された船舶の位置から底に向けて垂直に下した垂直線が表示されるので、使用者に対し、船舶の真下に位置する水中や底の場所を見せることができる。これにより、船舶から送信される超音波
ビームが水中に対してどの方向に送信されるかを、送信方向表示画像に模式的に示された水面、船舶の位置及び水中部と、送信方向画との位置関係からだけでなく、船舶の真下に位置する水中や底の場所と送信方向画との位置関係によって、使用者により直観的に分かりやすく伝えることができるという効果がある。
【0018】
請求項4記載の超音波ソナー装置によれば、請求項3記載の超音波ソナー装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、超音波
ビームの送信方向が送信方向表示画像において船舶の位置より手前に向けられているときに、送信方向画が前記垂直線上に表示される場合は、少なくとも送信方向画が表示される範囲において垂直線が消去される送信方向表示画像が表示手段に表示される。これにより、送信方向画が垂直線よりも手前側にあるように使用者に見せることができるので、超音波
ビームの送信方向が、船舶の位置より手前に向けられていることを使用者に強調することができる。
【0019】
一方、超音波
ビームの送信方向が送信方向表示画像において船舶の位置より奥に向けられているときに、送信方向画が前記垂直線上に表示される場合は、送信方向表示画像において、垂直線が表示され続ける。これにより、送信方向画が垂直線よりも奥側にあるように使用者に見せることができるので、超音波
ビームの送信方向が、船舶の位置より奥に向けられていることを使用者に強調することができる。
【0020】
よって、船舶から送信される超音波
ビームが水中に対してどの方向に送信されるかを、使用者により直観的に分かりやすく伝えることができるという効果がある。
【0021】
請求項5記載の超音波ソナー装置によれば、請求項2から4のいずれかに記載の超音波ソナー装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、送信方向表示画像には、模式的に示された水面に対して、模式的に位置が示された船舶の前後方向と左右方向とを示す線が表示される。これにより、当該線と送信方向画との位置関係から、船舶から送信される超音波
ビームの送信方向が、船舶の前後方向及び左右方向に対してどの方向に向いているかを使用者により分かりやすく伝えることができるという効果がある。また、当該線により、送信方向表示画像における水面の位置をより分かりやすく使用者に伝えることができるので、超音波
ビームが水面に対してどの角度で送信されているかを使用者により分かりやすく伝えることができるという効果がある。
【0022】
請求項6記載の超音波ソナー装置によれば、請求項2から5のいずれかに記載の超音波ソナー装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、超音波
ビームの送信方向が送信方向表示画像において船舶の位置より手前に向けられている場合に、超音波
ビームの送信方向が送信方向表示画像において船舶の位置より奥に向けられている場合よりも、送信方向表示画像において送信方向画の輝度又は明度が明く表示される。
【0023】
送信方向画の輝度又は明度を変化させて表示させると、送信方向画が明るく表示されれば、その送信方向画が手前にあるように使用者に見せることができ、送信方向画が暗く表示されれば、その送信方向画が奥にあるように使用者に見せることができる。
【0024】
超音波
ビームの送信方向が送信方向表示画像において船舶の位置より手前に向けられている場合には、送信方向画が明るく表示されるので、超音波
ビームの送信方向が船舶の位置よりも手前に向けられていることを使用者に強調することができる。また、超音波
ビームの送信方向が送信方向表示画像において船舶の位置より奥に向けられている場合には、送信方向画が暗く表示されるので、超音波
ビームの送信方向が船舶の位置よりも奥に向けられていることを使用者に強調することができる。
【0025】
よって、船舶から送信される超音波
ビームが水中に対してどの方向に送信されるかを、使用者により直観的に分かりやすく伝えることができるという効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。まず、
図1〜
図3を参照して、本発明の一実施形態である超音波ソナー装置12の概略について説明する。
図1は、その超音波ソナー装置12の構成を概略的に示す概略図であり、
図2は、超音波ソナー装置12が搭載された船舶11によって水中の探知を行う場合の状態を側面より示す模式図であり、
図3は、同探知を行う場合の状態を斜視した模式図である。
【0028】
図1〜
図3に示す通り、超音波ソナー装置12は、船舶11に搭載され、該船舶11の周囲の所定範囲にわたり、水中の魚群などの探知対象物Gの探知を行うものである。超音波ソナー装置12は、本体13と、本体13に設けられた操作ボタン14と、本体13に一体形成された表示装置15と、超音波ビームTBを送受信する送受波ユニット16と、送受波ユニット16を昇降させる昇降装置17とを備えている。
【0029】
本体13と、操作ボタン14と、表示装置15とは、船舶11の操舵室内に配置されるとともに、送受波ユニット16と昇降装置17とは、船舶11の船底内に配置されている。そして、送受波ユニット16は、昇降装置17によって昇降されることで、船舶11の船底から水中に対して出没自在となっている。
【0030】
超音波ソナー装置12は、送受波ユニット16を船舶11の船底から突出させた状態で、送受波ユニット16から細いビーム状の超音波ビームTBを1つの方向に送信(照射)し、探知対象物Gや海底又は湖底などから反射された超音波ビームTBの反射波を送受波ユニット16にて受信する。
【0031】
超音波ソナー装置12は、操作ボタン14によって使用者により設定された範囲(以下「所定範囲」という)にわたり、超音波ビームTBの送信方向を例えば時計回り(右回り)に円を描くように順次変化させる。そして、超音波ソナー装置12は、各々の送信方向に対して送信した超音波ビームTBの反射波を受信することで、所定範囲にわたり水中の探知を行う。この水中の探知結果は、反射波の受信により生じる受信信号に基づいて形成される探知画像を表示装置15に表示することで、使用者に示される。
【0032】
図1に示す通り、表示装置15の表示画面は、画面に向かって左側3/4の領域を占める探知画像表示領域15aと、画面に向かって右側1/4,上側1/3の領域を占める送信方向表示画像表示領域15bと、画面に向かって右側1/4,下側2/3の領域を占める探知条件表示領域15cとに大別される。
【0033】
探知画像表示領域15aは、水中の探知結果である上述した探知画像を表示する領域である。探知条件表示領域15cは、使用者が操作ボタン14を操作するなどにより設定された探知に係る各種設定条件などを表示する領域である。
【0034】
送信方向表示画像表示領域15bは、現在の超音波ビームTBの送信方向を模式的に示した送信方向表示画像を表示する領域である。この送信方向表示画像により、超音波ソナー装置12は、現在探知の対象となっている方向を使用者に分かりやすく伝えることができるようになっている。送信方向表示画像の詳細については、
図7を参照して後述する。
【0035】
次いで、
図4を参照して、送受信ユニット16の詳細構成について説明する。
図4は、送受信ユニット16の断面を模式的に示した断面図である。送受信ユニット16は、上端が開口され下端部が半球状をなす有底円筒状の下ケース21と、下端が開口され上端部が円板上をなす有蓋円筒状の上ケース22と、上ケース22の下端開口及び下ケース21の上端開口を閉塞する円板状の蓋体23とにより構成される。蓋体23の上面と上ケース22とで上側収納空間24が形成され、蓋体23の下面と下ケース21とで下側収納空間25が形成されている。
【0036】
蓋体23の中央部には、貫通孔26が形成されている。蓋体23上の中央部にはステッピングモータによって構成されたスキャンモータ27が固着され、スキャンモータ27の下面からはスキャンモータ27の出力軸27aが、貫通孔26に回転可能に挿通された状態で真下に向かって延びている。出力軸27aの先端(下端)は、下側収納空間25の上部まで達している。
【0037】
出力軸27aの先端には、円板上の支持板28が設けられており、支持板28の上面の中心部が出力軸27aの先端に接続されている。支持板28の下面には、略逆U字状をなす支持フレーム29が設けられており、支持フレーム29の下端部間には、水平に延びる回転軸30が回転可能に架設されている。
【0038】
回転軸30の中央部には、細いビーム状の超音波ビームTB(
図2参照)を1つの方向に送信し、その送信した超音波ビームTBの反射波を受信可能な振動子31が固着されている。回転軸30における振動子31と隣り合う位置には、略半円状のチルト歯車32が固着されており、回転軸30、振動子31及びチルト歯車32は、互いに一体して回転するように構成されている。
【0039】
支持フレーム29の上端部には、ステッピングモータによって構成されたチルトモータ33が固着されている。チルトモータ33は、チルト歯車32側に向かって延びる出力軸33aを備えている。出力軸33aの先端には、小歯車33aが設けられ、小歯車33aは、チルト歯車32と噛合している。
【0040】
スキャンモータ27が駆動されると、出力軸27aが回転し、それに伴って支持板28、支持フレーム29、及び、回転軸30が出力軸27aを軸として一体して回転することで、回転軸30に固着された振動子31が、やはり出力軸27aを軸として回転する。
【0041】
これにより、振動子31による超音波ビームTBの送信方向は、船舶11が浮かぶ水面を上面視した場合に時計回り又は反時計回りに変化させることができる。即ち、スキャンモータ27を駆動することにより、振動子31によって送信される超音波ビームTBのスキャン角(方位角)が変更される。
【0042】
一方、チルトモータ33が駆動されると、出力軸33aが回転し、それに伴って小歯車33bが回転して、その小歯車33bと噛合するチルト歯車32が回転することで、チルト歯車32が固着された回転軸30がチルト歯車32の回転に合わせて回転し、その回転軸30に固着された振動子31が回転軸30を軸として回転する。
【0043】
これにより、振動子31の向く方向(振動子31から送信される超音波ビームTBの送信方向)と船舶11が浮かぶ水面とのなす角度であるチルト角(俯角)が、チルトモータ33を駆動することによって、変更される。
【0044】
次いで、
図5,
図6を参照して、超音波ソナー装置12の電気的構成について説明する。
図5は、超音波装置12の電気的構成を示したブロック図である。
図6は、
図5に示すROM52に記憶される送信方向表示圧縮画像データ52bを模式的に示した模式図である。
【0045】
超音波ソナー装置12の本体13(
図1参照)は、制御装置50を有している。制御装置50は、超音波ソナー装置12の動作を制御するものである。制御装置50は、
図5に示す通り、CPU(Central Proccesing Unit)51と、ROM(Read Only Memory)52と、RAM(Random Access Memory)53とを有しており、それらがバスライン55を介して入出力ポート54に接続されている。
【0046】
入出力ポート54には、上述した操作ボタン14、表示装置15、及び、昇降装置17(
図1参照)が接続されている。また、上述のスキャンモータ27及びチルトモータ33(
図4参照)は、モータドライバ61を介して入出力ポート54と接続され、振動子31(
図4参照)は、送受信回路62を介して入出力ポート54と接続される。
【0047】
CPU51は、ROM52に記憶されたプログラムデータ52aに従って、超音波ソナー装置12の動作を制御するための各種演算を実行する演算装置であり、例えば、次のような制御を実行する。
【0048】
まず、CPU51は、電源がオンされると昇降装置17を駆動して、船舶11の船底から水中に送受信ユニット16を突出させる。また、電源がオフされると昇降装置17を駆動して、水中に出された送受信ユニット16を船底内に戻す。
【0049】
また、CPU51は、使用者による操作ボタン14の操作があったことを、操作ボタン14から入力される信号によって判断すると、その操作ボタン14の操作に応じた制御を実行する。例えば、操作ボタン14によって超音波ビームTBのチルト角が使用者により設定されると、モータドライバ61を介してチルトモータ33を駆動し、超音波ビームTBが設定されたチルト角で送信されるように制御する。
【0050】
また、CPU51は、水中の探知を行う間、モータドライバ61を介してスキャンモータ27を駆動し、超音波ビームTBのスキャン角が、使用者により操作ボタン14の操作によって設定された所定範囲にわたって変化するように、超音波ビームTBの送信方向を制御する。
【0051】
また、CPU51は、スキャンモータ27を駆動して超音波ビームTBの送信方向を1つの方向に向けると、送受信回路62を制御して、振動子31から超音波ビームTBを送信させる。CPU51は、探知結果として、その送信された超音波ビームTBの反射波を振動子31にて受信することにより生じる受信信号を送受信回路62から受け取ると、その受信信号に基づいて探知画像を形成し、表示装置15の探知画像表示領域15a(
図1参照)にその探知画像を表示する。
【0052】
また、CPU51は、現在の超音波ビームTBの送信方向を模式的に示した送信方向表示画像を、スキャンモータ27を駆動する場合に設定した超音波ビームTBのスキャン角と、チルトモータ33を駆動する場合に設定した超音波ビームTBのチルト角とに基づいて形成し、形成した送信方向表示画像を表示装置15の送信方向表示画像表示領域15bに表示する。
【0053】
ROM52は、CPU51によって実行されるプログラムデータ52aを記憶するほか、固定値データ等を記憶するための書き換え不能な不揮発性のメモリである。なお、書き換え不能なROMに代えて、書き換え可能な不揮発性のメモリ(例えば、フラッシュメモリ)を用いてもよい。
【0054】
ROM52は、固定値データとして、例えば、送信方向表示圧縮画像データ52bを記憶する。送信方向表示圧縮画像データ52bは、送信方向表示画像を表示装置15に表示させるための画像データであり、超音波ビームTBの送信方向が取り得るチルト角およびスキャン角の組み合わせ毎に、その画像データが用意されている。具体的には、
図6に示す通り、チルト角0〜90度の範囲で5度毎に画像データが用意され、さらに、各チルト角において、スキャン角0〜345度の範囲で15度毎に画像データが用意される。それぞれの画像データは、対応するチルト角及びスキャン角で示される超音波ビームTBの送信方向がイメージとして模式的に示される送信方向表示画像を表示する。
【0055】
各画像データは、JPEG(Joint Photgraphic Experts Group)方式などによって画像圧縮処理されている。なお、画像圧縮方式は任意のものであってよい。このように、各画像データは画像圧縮された形式でROM52に格納されている。よって、超音波ビームTBの送信方向が取り得るチルト角およびスキャン角の組み合わせ毎に画像データを用意したとしても、その画像データを格納するために必要なROM52の容量が大きくなり、部品コストが増大することを抑制できる。
【0056】
RAM53は、書き換え可能な揮発性のメモリであり、CPU51によるプログラムの実行時に各種のデータを一時的に記憶する。RAM53は、送信方向表示展開画像データ53a、スキャン角データ53b、チルト角データ53c、表示画像データ53dを少なくとも記憶する。
【0057】
送信方向表示展開画像データ53aは、送信方向表示画像を表示装置15に表示させるための画像データである。ROM52に記憶される送信方向表示圧縮画像データ52bは画像圧縮された画像であるのに対し、送信方向表示展開画像データ53aは、その送信方向表示圧縮画像データ52bを伸長し展開した画像データである。
【0058】
超音波ソナー装置50の電源がオンされたタイミング、または、水中の探知を開始するタイミングなどで、CPU51により、全ての送信方向表示圧縮画像データ52bが伸長され、送信方向表示展開画像データ53aとしてRAM53に記憶・展開される。RAMは、ROMと比して大容量のメモリを低コストで入手可能であるため、超音波ビームTBの送信方向が取り得るチルト角およびスキャン角の組み合わせ毎に用意された画像データ(
図6参照)をRAM53に展開したとしても、部品コスト増大を抑えることができる。
【0059】
水中の探知が行われる間、CPU51の制御によって、チルトモータ33を駆動する場合に設定された超音波ビームTBのチルト角と、スキャンモータ27を駆動する場合に設定された超音波ビームTBのスキャン角とに対応する画像データが、送信方向表示展開画像データ53aの中から読み出される。
【0060】
具体的には、CPU51により、超音波ビームTBの送信方向がチルト角δ,スキャン角θに設定された場合、5n≦δ<5(n+1)(n:0〜18の整数)、15m≦θ<15(m+1)(m:0〜23の整数)である場合に、チルト角5n,スキャン角15mに対応する画像データが送信方向表示展開画像データ53aの中から読み出され、その画像データに基づいて、送信方向表示画像が表示装置15の送信方向表示画像表示領域15bに表示される。例えば、超音波ビームTBの送信方向がチルト角7度,スキャン角35度に設定されていれば、チルト角5度,スキャン角30度に対応する画像データ(
図6参照)が送信方向表示展開画像データ53aの中から読み出され、その画像データに基づいて送信方向表示画像が送信方向表示画像表示領域15bに表示される。
【0061】
これにより、CPU51によりスキャンモータ27やチルトモータ33を駆動して、超音波ビームTBの送信方向(スキャン角,チルト角)を変化させると、その変化に応じて送信方向表示展開画像データ53aの中から読み出される画像データが適宜選択され、送信画像表示画像表示領域15bに、現在の超音波ビームTBの送信方向を模式的に示した送信方向表示画像が表示されることになる。よって、超音波ソナー装置12の使用者は、この送信方向表示画像を見るだけで、探知画像表示領域15aに表示された探知画像において現在探知されている方向がどの方向であるかを把握することができる。したがって、現在探知の対象となっている方向を使用者に分かりやすく伝えることができる。
【0062】
また、送信方向表示画像を表示装置17へ表示する場合に、対応する画像データをその都度ROM52に格納された送信方向表示圧縮画像データ52bから読み出して伸長するのではなく、予めRAM53に展開された送信方向表示展開画像データ53aから対応する画像データを読み出すので、その表示に要する処理時間を短くでき、素早く送信方向表示画像を表示させることができる。なお、CPU51の処理能力が高ければ、対応する画像データをその都度ROM52に格納された送信方向表示圧縮画像データ52bから読み出して伸長し、その伸長した画像データを用いて送信方向表示画像を表示してもよい。
【0063】
ここで、
図6に示す通り、本超音波ソナー装置12では、超音波ビームTBの送信方向が取り得る全てのチルト角およびスキャン角の組み合わせ毎に画像データを用意するのではなく、チルト角は5度間隔で、スキャン角は15度間隔で対応する画像データを用意している。
【0064】
これにより、送信方向表示圧縮画像データ52bとしてROM52に記憶すべき画像データの数や、送信方向表示展開画像データ53aとしてRAM53に記憶すべき画像データの数を抑制できるので、ROM52やRAM53に必要な記憶容量の増大を抑えることができる。なお、送信方向表示画像は模式的な表示であり、現在探知の対象となっている方向が使用者に直観的に伝わればよいため、用意する画像データの数を抑えたとしても、問題となることはない。
【0065】
ここで、本実施形態では、チルト角は5度間隔で、スキャン角は15度間隔で対応する画像データを用意したが、用意する画像データのチルト角の間隔と、スキャン角の間隔とは、いずれも任意の間隔であってよい。また、ROM52やRAM53の記憶容量を潤沢に用意できるのであれば、チルト角として設定し得る値、及び、スキャン角として設定し得る値の組み合わせ全てに対して、画像データを用意してもよい。
【0066】
図5に戻り、スキャン角データ53bは、超音波ビームTBの送信方向のスキャン角を示すデータである。チルト角データ53cは、超音波ビームTBの送信方向のチルト角を示すデータである。電源がオンされるタイミング、又は、水中の探知が開始されるタイミングで、スキャン角データ53bおよびチルト角データ53cは、既に記憶された値(ROM52に記憶された初期値や、制御装置50に別途設けられたフラッシュメモリに記憶された設定値など)、または、使用者による操作ボタン14の操作により設定された角度で初期化される。
【0067】
例えば、スキャン角データ53bの初期化は、使用者による操作ボタン14の操作により設定された所定範囲(水中の探知を行うスキャン方向の範囲)におけるスキャン角が最も小さい値を設定することにより行う。
【0068】
水中の探知が行われる間、振動子31による1つの方向への超音波ビームTBの送受信が行われると、CPU51によってスキャン角データ53bが更新される。そして、超音波ビームTBの送信方向のスキャン角が、その更新後のスキャン角データ53bで示されるスキャン角となるように、CPU51の制御によってモータドライバ61を介してスキャンモータ27が駆動される。
【0069】
スキャン角データ53bの更新は、使用者による操作ボタン14の操作により設定されたスキャン方向の送りステップ数(スキャン方向に何度ずつ超音波ビームTBの送信方向を進めるかを示す値)に基づいて行われる。例えば、スキャン方向の送りステップ数が5度に設定されていた場合は、スキャン角データ53bに「5」を加算する。
【0070】
ただし、更新後のスキャン角データ53bの値が、使用者により設定された上述の所定範囲(水中の探知を行うスキャン方向の範囲)を超える場合は、その所定範囲におけるスキャン角が最も小さい値を設定する。
【0071】
チルト角データ53cは、使用者による操作ボタン14の操作によってチルト角の設定が変更された場合に限り、その変更後の設定値に変更され、それ以外は原則として値が維持される。チルト角データ53cの値が変更された場合は、超音波ビームTBの送信方向のチルト角が、その更新後のチルト角データ53cで示されるチルト角となるように、CPU51の制御によってモータドライバ61を介してチルトモータ33が駆動される。
【0072】
スキャンモータ27が駆動され、超音波ビームTBの送信方向のスキャン角がスキャン角データ53bで示されるスキャン角となると(チルト角が変更される場合は、スキャン角に加えて更に、チルトモータ33が駆動され、超音波ビームTBの送信方向のチルト角がチルト角データ53cで示されるチルト角となると)、CPU51の制御によって振動子31から超音波ビームTBが送信され、その反射波が該振動子31により受信される。その受信信号に基づいて、CPU51により探知画像が形成され、表示装置15に表示される。
【0073】
また、探知画像の形成にあわせて、そのときのスキャン角データ53bとチルト角データ53cとの値から、送信方向表示展開画像データ53aより対応する画像データがCPU51により読み出され、読み出された画像データに基づいて送信方向表示画像が形成されて、表示装置15に表示される。
【0074】
表示画像データ53dは、表示装置15に表示する画像の画像データである。超音波ビームTBの反射波を振動子31が受信することにより生じる受信信号に基づいて形成された探知画像を表示装置15に表示するための画像データや、現在の超音波ビームTBの送信方向を示した送信方向表示画像を表示装置15に表示するための画像データであって、スキャン角データ53bとチルト角データ53cとの値に対応して送信方向表示展開画像データ53aより読み出された画像データが、この表示画像データ53dとしてRAM53に格納される。そして、表示画像データ53dに従って、表示装置15に画像が表示される。
【0075】
次いで、
図7を参照して、送信方向表示画像の詳細について説明する。
図7は、表示装置15の送信方向表示画像表示領域15bに表示される送信方向表示画像を模式的に示した模式図である。
【0076】
送信方向表示画像は、
図7に示す通り、船舶150、その船舶150が浮かぶ水面151、海底又は湖底に見立てた底153、及び、水面151と底153とに挟まれた水中部152を、鳥瞰的に模式的に示した画を表示する。水面151に浮かぶ船舶150の位置が、送信方向表示画像において、水面151における船舶150の位置を表している。
【0077】
送信方向表示画像では、実際の船舶11(
図2参照)より1つの方向に向けて細いビーム状に送信される超音波ビームTBの送信方向(スキャン角、チルト角)を示す送信方向画158が、送信方向表示画像における船舶150などの画に対して、その送信方向を合わせて表示される。つまり、この送信方向画158が、振動子31の駆動により変化する超音波ビームTBの送信方向を使用者に対して示すものとなる。
【0078】
このように、送信方向表示画像では、水面151と、その水面151における船舶150の位置と、水面151と底153とに挟まれた水中部152とが鳥瞰的に模式的に表示され、その画に対して、送信方向画158が表示される。よって、実際の船舶11から送信される超音波ビームTBが水中に対してどの方向に送信されたかを、送信方向表示画像に模式的に示された水面151、船舶150の位置、及び、水中部152と、送信方向画158との位置関係から、使用者に直観的に分かりやすく伝えることができる。
【0079】
また、送信方向表示画像は、模式的に示された船舶150の位置から底153に向けて垂直に下した垂直線157を表示している。この垂直線157を表示することにより、使用者に対し、船舶150の真下に位置する水中部152の場所や底153の場所を見せることができる。これにより、実際の船舶11から送信される超音波ビームTBが水中に対してどの方向に送信されるかを、送信方向表示画像に模式的に示された水面151、船舶150の位置、及び、水中部152と、送信方向画158との位置関係からだけでなく、船舶151の真下に位置する水中部152の場所や底153の場所と、送信方向画158との位置関係によって、使用者により直観的に分かりやすく伝えることができる。
【0080】
また、送信方向表示画像は、模式的に示された水面151に対して、模式的に位置が示された船舶150の前後方向を示す線155と、該船舶150の左右方向を示す線156とをさらに表示している。これにより、当該線155,156と、送信方向画158との位置関係から、実際の船舶11から送信される超音波ビームTBの送信方向が、船舶11の前後方向及び左右方向に対してどの方向に向いているかを使用者により分かりやすく伝えることができる。また、当該線155,156により、送信方向表示画像における水面151の位置をより分かりやすく使用者に伝えることができるので、超音波ビームTBが水面151に対してどのようなチルト角で送信されているかを使用者により分かりやすく伝えることができる。
【0081】
次に、
図8を参照して、制御装置50が実行するソナー処理の詳細について説明する。
図8は、ソナー処理を示すフローチャートである。ソナー処理は、電源がオンされた場合、または、水中の探知が開始される場合にCPU51によって実行が開始される。このソナー処理は、使用者による操作ボタン14の操作などによって水中の探知を終了するまで、継続して実行され続ける。なお、ソナー処理を実行するためのプログラムは、ROM52のプログラムデータ52a(
図5参照)に含まれる。
【0082】
ソナー処理では、まず、昇降装置17を駆動し、送受波ユニット16を降下させる(S1)。これにより、送受波ユニット16が船舶11の船底から水中に突出され、振動子31による超音波ビームTBの送受信が可能となる。
【0083】
次いで、送信方向表示圧縮画像データ52bをROM52から読み出し、伸長して、送信方向表示展開画像データ53aとしてRAM53に展開する(S2)。そして、チルト角データ53cを、使用者による操作ボタン14の操作により設定された角度に設定し(S3)、スキャン角データ53bを、使用者により設定された所定範囲(水中の探知を行うスキャン方向の範囲)におけるスキャン角が最も小さい値を設定することで初期化する(S4)。
【0084】
次いで、S5の処理へ移行し、スキャン角データ53b及びチルト角データ53cの値に従って、モータドライバ61を介してスキャンモータ27及びチルトモータ33を駆動する(S5)。これにより、振動子31が回転され、振動子31から送信される超音波ビームTBの送信方向が、スキャン角データ53b及びチルト角データ53cにて設定されたスキャン角及びチルト角となる。
【0085】
次いで、送受信回路62を介して振動子31から超音波ビームTBを送信し、その超音波ビームTBに対して探知対象物Gや海底又は湖底などから反射された反射波を該振動子31にて受信する(S6)。そして、反射波の受信によって生じる受信信号に基づいて、探知画像を形成し、その画像データを表示画像データ53dとして記憶する(S7)。
【0086】
次いで、スキャン角データ53b及びチルト角データ53cの値に対応する送信方向表示画像を形成するために、送信方向表示画像展開データ53aより対応する画像データを選択して読み出し、S7の処理の探知画像とあわせて表示画像データ53dとして記憶する(S8)。なお、本フローチャートに図示はしていないが、表示画像データ53dには、あわせて、探知に係る各種設定条件などを表示装置15の探知条件表示領域15c(
図1参照)に表示するための画像データをも含める。
【0087】
そして、表示画像データ53dに基づいて、画像を表示装置15に表示する(S9)。これにより、表示装置15の探知画像表示領域15aには、S7の処理にて形成された探知画像が表示され、送信方向表示画像表示領域15bには、S8の処理にて選択・形成された送信方向表示画像が表示される。
【0088】
次いで、スキャン角データ53bを上述した方法で更新する(S10)。即ち、使用者による操作ボタン14の操作によりスキャン方向の送りステップ数が5度に設定されていた場合は、スキャン角データ53bに「5」を加算する。
【0089】
次いで、S10の処理により更新したスキャン角データ53bが、使用者により設定された所定範囲(水中の探知を行うスキャン方向の範囲)を超えており、1回のスキャンが終了したか否かを判断する(S11)。その結果、スキャンが終了していないと判断される場合(S11:No)は、S5の処理に戻る。
【0090】
これにより、チルト角は維持されたまま、S10の処理により更新されたスキャン角データ53bで示されるスキャン角で超音波ビームTBが送受信され、それに基づき探知画像および送信方向表示画像が表示装置15に表示される。
【0091】
一方、S11の判断の結果、スキャンが終了したと判断される場合は(S11:Yes)、次いで、使用者による操作ボタン14の操作によってチルト角の設定が変更されたか否かを判断する(S12)。その結果、チルト角の設定に変更がないと判断される場合は(S12:No)、S4の処理に戻る。これにより、チルト角は維持されたまま、超音波ビームTBの送信方向のスキャン角が、使用者により設定された所定範囲における最も小さい値に戻されたうえで超音波ビームTBが送受信され、それに基づき探知画像および送信方向表示画像が表示装置15に表示される。
【0092】
一方、S12の判断の結果、チルト角の設定に変更があると判断される場合は(S12:Yes)、S3の処理に戻る。これにより、超音波ビームTBの送信方向のチルト角は使用者により設定されたチルト角に変更され、スキャン角は使用者により設定された所定範囲における最も小さい値に戻されたうえで、超音波ビームTBが送受信され、それに基づき探知画像および送信方向表示画像が表示装置15に表示される。
【0093】
次に、
図9を参照して、上述のように構成された超音波ソナー装置12の作用について説明する。
図9は、チルト角を70度に設定し、所定範囲(水中の探知を行うスキャン方向の範囲)として全方向(360度)を設定した場合に、表示装置15の送信方向表示画像表示領域15bに表示される送信方向表示画像を模式的に示した模式図であり、(a)は、スキャン角が0度の場合、(b)は、スキャン角が75度の場合、(c)は、スキャン角が90度の場合、(d)は、スキャン角が180度の場合、(e)は、スキャン角が255度の場合、(f)は、スキャン角が270度の場合を示している。
【0094】
図9(a)〜(f)に示す通り、超音波ビームTBの送信方向(スキャン角)が変化すると、その変化に応じて、超音波ビームTBの送信方向を模式的に示した送信方向表示画の表示位置が変化し、水面151、その水面151における船舶150の位置、水面151と底153とに挟まれた水中部152、垂直線157や線155,156との位置関係に基づいて、現在超音波ビームTBがどの方向に送信されているかを使用者に直観的に伝えることができ、現在探知の対象となっている方向を使用者に分かりやすく伝えることができる。
【0095】
ここで、超音波ソナー装置12では、
図9(a)〜(f)に示す通り、送信方向表示画像において、送信方向表示が158の輝度又は明度が、スキャン角に応じて変化するようになっている。具体的には、超音波ビームTBの送信方向が、送信方向表示画像において船舶150の位置より手前に向けられている場合(例えば、
図9(e))に、超音波ビームTBの送信方向が送信方向表示画像において船舶150の位置より奥に向けられている場合(例えば、
図9(b))よりも、送信方向表示画像において送信方向画158の輝度又は明度が明く表示される。
【0096】
送信方向画158の輝度又は明度を変化させて表示させると、送信方向画158が明るく表示されれば、その送信方向画158が手前にあるように使用者に見せることができ、送信方向画158が暗く表示されれば、その送信方向画158が奥にあるように使用者に見せることができる。
【0097】
超音波ビームTBの送信方向が送信方向表示画像において船舶150の位置より手前に向けられている場合には、送信方向画158が明るく表示されるので、超音波ビームTBの送信方向が船舶150の位置よりも手前に向けられていることを使用者に強調することができる。
【0098】
また、超音波ビームTBの送信方向が送信方向表示画像において船舶150の位置より奥に向けられている場合には、送信方向画158が暗く表示されるので、超音波の送信方向が船舶の位置よりも奥に向けられていることを使用者に強調することができる。よって、実際の船舶11から送信される超音波ビームTBが水中に対してどの方向に送信されるかを、使用者により直観的に分かりやすく伝えることができる。
【0099】
また、
図9(e)に示すように、超音波ビームTBの送信方向が送信方向表示画像において船舶150の位置より手前に向けられているときに、送信方向画158が垂直線157上に表示される場合は、少なくとも送信方向画158が表示される範囲において垂直線157が消去される送信方向表示画像が表示される。
【0100】
これにより、送信方向画158が垂直線157よりも手前側にあるように使用者に見せることができるので、超音波ビームTBの送信方向が、船舶150の位置より手前に向けられていることを使用者に強調することができる。
【0101】
一方、
図9(b)に示すように、超音波ビームTBの送信方向が送信方向表示画像において船舶150の位置より奥に向けられているときに、送信方向画158が垂直線157上に表示される場合は、送信方向表示画像において、垂直線157が表示され続ける。
【0102】
これにより、送信方向画158が垂直線157よりも奥側にあるように使用者に見せることができるので、超音波ビームTBの送信方向が、船舶150の位置より奥に向けられていることを使用者に強調することができる。よって、実際の船舶11から送信される超音波ビームTBが水中に対してどの方向に送信されるかを、使用者により直観的に分かりやすく伝えることができる。
【0103】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、上記各実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
【0104】
上記実施形態では、送信方向表示画像を表示させるための画像データとして、超音波ビームTBの各送信方向に対応した画像データを1つ1つ用意する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、送信方向画158とそれ以外の画とを分けてROM52に保存し、送信方向画158は超音波ビームTBの各送信方向に対応した画像データを1つ1つ用意し、それ以外の画は1つだけ用意するようにしてもよい。そして、送信方向表示画像を表示する場合、それ以外の画に対して、その時の超音波ビームTBの送信方向に対応する送信方向画151を合成して、送信方向表示画像を形成してもよい。これによって、画像データを記憶させるために必要なメモリの容量を抑えることができる。
【0105】
上記実施形態では、チルト角を使用者により設定された角度で維持し、スキャン角を変化させながら超音波ビームTBの送信方向を変化させて、船舶11の周囲の水中の探知を行う場合に、送信方向表示画面を表示させる超音波ソナー装置12について説明したが、超音波ビームTBの送信方向を変化させながら水中の探知を行う超音波ソナー装置であれば、超音波ビームTBの送信方向の変化のさせ方はどのような方法であってもよい。例えば、スキャン角を使用者により設定された角度で維持し、チルト角を変化させながら超音波ビームTBの送信方向を変化させて、船舶11下方の一定範囲の水中を探知する場合に、本発明の送信方向表示画面を表示させてもよい。