(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制限部は、登録された第1ユーザ、及び、当該第1ユーザに対応付けて登録された第2ユーザ以外のユーザが前記テレビ会議に参加している場合、前記追加機能を制限する
請求項3記載のテレビ会議システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなテレビ会議システムでは、基本機能に加え、追加機能を課金等で追加する場合も想定される。このような場合、例えば、テレビ会議に参加する全てを課金しているユーザに限定する方法が考えられる。しかしながら、このような限定を加えると、ユーザの利便性が著しく低下してしまうという課題がある。一方で、少なくとも1人の課金ユーザがテレビ会議に参加している場合に追加機能の使用を許可すると、非課金のユーザが追加機能を利用できる機会が増えることで、相対的に課金ユーザのメリットが低減するという課題がある。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザの利便性の低下を抑制しつつ、追加機能に対して利用制限があるユーザの追加機能の利用を適切に制限できるテレビ会議システム又はその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るテレビ会議システムは、利用制限がある追加機能を利用可能なテレビ会議システムであって、前記追加機能に対して利用制限がない第1ユーザと、前記追加機能に対して利用制限がある第2ユーザとがテレビ会議に参加する場合において、(1)前記第2ユーザの前記テレビ会議へ参加人数が、予め定められた参加可能数以下の場合、前記追加機能の使用を許可し、(2)前記第2ユーザの前記テレビ会議へ参加人数が、前記参加可能数を超えている場合、前記追加機能の使用を制限する制限部を備える。
【0007】
この構成によれば、第2ユーザの参加人数が参加可能数以下の場合には、追加機能の利用が許可されるので、ユーザの利便性の低下を抑制できる。一方で、第2ユーザの参加人数が参加可能数を超える場合には、追加機能の利用が制限されるので、第2ユーザの追加機能の利用を適切に制限できる。
【0008】
例えば、前記テレビ会議システムは、さらに、前記テレビ会議の内容を録画する録画部を備え、前記追加機能は、前記録画部による前記テレビ会議の内容の録画であってもよい。
【0009】
この構成によれば、ユーザの利便性の低下を抑制しつつ、第2ユーザの録画機能の利用を適切に制限できる。
【0010】
例えば、前記テレビ会議システムは、さらに、第1ユーザを登録し、登録された当該第1ユーザによる操作に基づき、当該第1ユーザに対応付けて第2ユーザを登録する登録部を備えてもよい。
【0011】
この構成によれば、第1ユーザにより、当該第1ユーザの登録が行われる。これにより、管理会社等は、第1ユーザに対応付ける第2ユーザの管理等を行う必要がないので、管理会社等における管理処理を低減できる。
【0012】
例えば、前記制限部は、登録された第1ユーザ、及び、当該第1ユーザに対応付けて登録された第2ユーザ以外のユーザが前記テレビ会議に参加している場合、前記追加機能を制限してもよい。
【0013】
この構成によれば、録画機能の利用を適切に制限できる。
【0014】
例えば、前記第1ユーザに対応付けて登録可能な前記第2ユーザの上限が設定されていてもよい。
【0015】
この構成によれば、第2ユーザの録画機能の利用を適切に制限できる。
【0016】
例えば、前記テレビ会議システムは、遠隔医療用テレビ会議システムであってもよい。
【0017】
この構成によれば、遠隔医療用テレビ会議システムにおいて、ユーザの利便性の低下を抑制しつつ、第2ユーザの録画機能の利用を適切に制限できる。
【0018】
例えば、テレビ会議に参加するユーザには、優先度が設定されており、前記テレビ会議システムは、前記テレビ会議を行う複数の端末に通信帯域が基準値より狭い端末が含まれる場合、前記優先度が低いユーザから前記通信帯域が狭い端末へ送信されるデータを削減してもよい。
【0019】
この構成によれば、優先度の低い端末へのデータ量又は当該端末からのデータ量を削減できる。
【0020】
また、本発明の一態様に係る制御方法は、利用制限がある追加機能を利用可能なテレビ会議システムの制御方法であって、前記追加機能に対して利用制限がないユーザと、前記追加機能に対して利用制限がある第2ユーザとがテレビ会議に参加する場合において、(1)前記第2ユーザの前記テレビ会議へ参加人数が、予め定められた参加可能数以下の場合、前記追加機能の使用を許可し、(2)前記第2ユーザの前記テレビ会議へ参加人数が、前記参加可能数を超えている場合、前記追加機能の使用を制限する。
【0021】
これによれば、第2ユーザの参加人数が参加可能数以下の場合には、追加機能の利用が許可されるので、ユーザの利便性の低下を抑制できる。一方で、第2ユーザの参加人数が参加可能数を超える場合には、追加機能の利用が制限されるので、第2ユーザの追加機能の利用を適切に制限できる。
【0022】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、ユーザの利便性の低下を抑制しつつ、追加機能に対して利用制限があるユーザの追加機能の利用を適切に制限できるテレビ会議システム又はその制御方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0026】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0027】
本実施の形態に係るテレビ会議システムでは、プライマリユーザと、テンポラリユーザとが登録される。テレビ会議において、テンポラリユーザの参加者が予め定められた参加可能数を超える場合には、追加機能の使用が制限される。これにより、ユーザの利便性の低下を抑制しつつ、追加機能に対して利用制限があるユーザの追加機能の利用を適切に制限できる。
【0028】
まず、本実施の形態に係るテレビ会議システム100の構成を説明する。
図1は、本実施の形態に係るテレビ会議システム100の構成を示す図である。
【0029】
図1に示すテレビ会議システム100は、利用制限がある追加機能を利用可能なテレビ会議システムであって、サーバ101と、端末102、103及び104とを含む。なお、以下では、テレビ会議システム100が遠隔医療用テレビ会議システムである場合を例に説明を行うが、このテレビ会議システム100の用途は、遠隔医療用に限定されるものではなく、本発明は、任意のテレビ会議システムに適用できる。また、以下では、簡単化のため、テレビ会議システム100に含まれる3つの端末102、103及び104の動作等を説明するが、テレビ会議システム100に含まれる端末の数は任意でよい。
【0030】
サーバ101、端末102、端末103及び端末104は、ネットワーク105を介して接続されている。
【0031】
サーバ101は、例えば、テレビ会議システム100を管理する管理会社により運営されており、テレビ会議システム100における、テレビ会議機能及びテレビ電話機能等を管理する。
【0032】
端末102、端末103及び端末104は、例えば、テレビ電話専用機、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット端末、又はスマートフォン等であり、テレビ電話及びテレビ会議端末として機能する。
【0033】
また、このテレビ会議システム100では、例えば、基本機能であるテレビ電話機能(一対一での通話)及びテレビ会議機能(多人数での同時通話)は、無料で使用可能である。また、課金を行うことで追加機能であるテレビ会議の録画機能が使用可能となる。なお、利用形態は、これに限らない。例えば、基本機能も有料であり、追加機能を使用するために追加料金が発生するシステムであってもよい。
【0034】
また、以下では、追加機能として録画機能が用いられる例を説明するが、追加機能は録画機能以外であってもよい。例えば、基本機能がテレビ電話機能であり、追加機能がテレビ会議機能であってもよい。また、追加機能は、テレビ会議に参加可能な人数の上限が増加する等であってもよい。
【0035】
図1の例では、端末102及び端末103は、医療施設に属する。端末102は、医療施設内の医師により使用される。看護師等が端末103を携帯し、患者宅を訪れ、診察等を行う。これにより、遠隔医療を実現できる。つまり、端末102と端末103とでテレビ電話又はテレビ会議機能を使用しながら、診察等を行う。これにより、医師は、医療施設内にいながら、患者の状態を観察できるので、看護師に適切な指示を行うことができる。
【0036】
また、端末104は、患者の親族等に属する。例えば、患者の状態に応じて、遠隔地に住む息子等に、治療内容の承諾を得ながら治療を進める必要がある場合がある。このような場合には、端末102及び端末103に、端末104を加えた三者でのテレビ会議を行うことで、医師は治療方針等を迅速に決定できる。また、親族等は、患者に適切な診察又は治療が行われているかを確認することができる。
【0037】
さらに、このような遠隔医療を行う場合には、遠隔医療の内容を記録しておくことで、治療内容及び親族との会話を残すことができる。
【0038】
また、ユーザは、プライマリユーザ(第1ユーザ)と、テンポラリユーザ(第2ユーザ)とに分類される。プライマリユーザは、追加機能に対して利用制限がないユーザであり、常駐的に追加機能を含むテレビ会議機能を使用するユーザである。テンポラリユーザは、追加機能に対して利用制限があるユーザであり、一時的に追加機能を含むテレビ会議機能を使用するユーザである。例えば、プライパリユーザは、課金を行っている医療施設に属する職員(医師、看護師等)であり、テンポラリユーザは、課金を行っている医療施設に属さないユーザ(患者の親族等)である。
【0039】
例えば、プライマリユーザの登録数に応じて課金額が設定される(登録数が増えるほど課金額が増加する)。または、課金額に応じて、プライマリユーザの登録数の上限が設定される(課金額が増えるほど上限が上がる)。
【0040】
また、課金の形態は特に限定されないが、例えば、一定料金を支払うことで、予め定められた期間、追加機能が使用可能となってもよいし、永続的に追加機能が使用可能となってもよい。
【0041】
以下、各装置の構成を説明する。
図2は、端末102の構成例を示すブロック図である。なお、端末103及び104の構成も、例えば端末102と同様である。
【0042】
端末102は、カメラ111と、表示部112と、マイク113と、スピーカ114と、操作受付部115と、制御部116とを備える。
【0043】
カメラ111は、例えば、端末102の画面前方を撮影することで映像信号を生成する。マイク113は、端末102の周辺の音声を取得することで音声信号を生成する。
【0044】
表示部112は、通話時に、相手端末から送信された映像、カメラ111で得られた自端末の映像、及び操作情報等を表示する。スピーカ114は、通話時に、相手端末から送信された音声を出力する。
【0045】
操作受付部115は、例えば、タッチパネル、操作ボタン、マウス、キーボード、又は音声入力等の入力インタフェースであり、ユーザによる操作を受け付ける。制御部116は、映像及び音声を用いた通話(テレビ電話及びテレビ会議)を制御する。
【0046】
図3は、サーバ101の構成を示すブロック図である。このサーバ101は、制御部121と、記憶部122とを備える。
【0047】
制御部121は、登録部123と、通話制御部124と、制限部125と、録画部126とを備える。記憶部122は、ユーザ登録情報131と、追加機能情報132と、録画データ136とを記憶する。
【0048】
登録部123は、ユーザ登録情報131及び追加機能情報132を登録する。ユーザ登録情報131は、テレビ会議システム100を使用するユーザの情報であり、基本機能を使用する全てのユーザの情報である。
【0049】
図4は、ユーザ登録情報131の構成例を示す図である。
図4に示すようにユーザ登録情報131は、ユーザID141と、電話アドレス142と、ユーザ情報143とを含む。ユーザID141は、ユーザを一意に特定する情報である。電話アドレス142は、通話に用いられるアドレスであり、電話アドレス142により通話する端末が識別される。ユーザ情報143は、登録されたユーザの情報であり、例えば、ユーザの氏名、住所、連絡先、及びメールアドレス等を含む。なお、ユーザID141及びユーザ情報143は、必ずしも必要ではない。
【0050】
追加機能情報132は、追加機能に関する情報であり、課金を行ったグループ(例えば医療施設)毎に設けられる。追加機能情報132は、設定情報133と、プライマリユーザ情報134と、テンポラリユーザ情報135とを含む。
【0051】
図5は、設定情報133の構成を示す図である。設定情報133は、課金登録の内容を示す情報であり、グループID151と、プライマリユーザ登録数152と、テンポラリユーザ参加可能数153と、テンポラリユーザ登録可能数154とを含む。
【0052】
グループID151は、当該課金を行っているグループを一意に識別する情報である。プライマリユーザ登録数152は、現在登録されているプライマリユーザの数を示す。
【0053】
テンポラリユーザ参加可能数153は、追加機能を使用する際にテレビ会議に参加できるテンポラリユーザの上限を示す。なお、テレビ電話では、一般にシステムとしてのテレビ会議の参加上限が存在する。例えば、この参加上限がN(Nは2以上の整数)人の場合、テンポラリユーザ参加可能数153は、N−1人以下に設定される。
【0054】
テンポラリユーザ登録可能数154は、登録可能なテンポラリユーザの上限を示す。
【0055】
なお、プライマリユーザ登録数152、テンポラリユーザ参加可能数153、及びテンポラリユーザ登録可能数154は、必ずしも必要ではない。例えば、テンポラリユーザ参加可能数153、又はテンポラリユーザ登録可能数154として固定値が用いられる場合には、グループごとにこれらの情報を管理する必要はない。
【0056】
図6は、プライマリユーザ情報134の構成例を示す図である。プライマリユーザ情報134は、当該グループに登録されているプライマリユーザを示し、各プライマリユーザの電話アドレス161を示す。
【0057】
また、プライマリユーザは、スーパユーザと、スーパユーザ以外のプライマリユーザである一般ユーザとに分類される。例えば、スーパユーザは、プライマリユーザ及びテンポラリユーザを登録する権利と、追加機能の操作(例えば、録画の開始及び終了の操作)を行う権利を有する。また、プライマリユーザ情報134は、各プライマリユーザがスーパユーザであるかを示すスーパユーザ情報162を含む。
【0058】
なお、複数のプライマリユーザがスーパユーザに設定されてもよい。またスーパユーザは必ずしも設定される必要はなく、全てのプライマリユーザがスーパユーザの権限を有してもよい。
【0059】
図7は、テンポラリユーザ情報135の構成例を示す図である。テンポラリユーザ情報135は、当該グループに登録されているテンポラリユーザを示し、各テンポラリユーザの電話アドレス171を示す。
【0060】
このように、グループ毎に、プライマリユーザ及びテンポラリユーザが登録される。つまり、登録されたプライマリユーザによる操作に基づき、当該プライマリユーザに対応付けてテンポラリユーザが登録される。
【0061】
また、課金プランとして複数のプランが存在してもよい。
図8は、課金プランの一例を示す図である。例えば、
図8に示すように、課金額が増えると、プライマリユーザの登録可能数、テンポラリユーザ参加可能数及びテンポラリユーザ登録可能数が増加してもよい。なお、ここでは、プライマリユーザの登録可能数、テンポラリユーザ参加可能数及びテンポラリユーザ登録可能数の全てが増加する例を示しているが、これらのうち少なくとも一つが増加してもよい。
【0062】
なお、ここでは、各種情報が、ユーザ登録情報131、設定情報133、プライマリユーザ情報134、及びテンポラリユーザ情報135に分割されて格納される例を示すが、情報の格納形式は一例であり、同様の情報を格納できるのでは、任意の形式でよい。
【0063】
また、ユーザ登録情報131、設定情報133、プライマリユーザ情報134、テンポラリユーザ情報135及び録画データ136は、単一の装置に格納されている必要はなく、複数の装置に分散されて格納されてもよい。例えば、追加機能情報132は、
図3に示すようにサーバ101で集中管理されてもよいし、プライマリユーザの端末内で管理されてもよい。
【0064】
具体的には、グループ毎にスーパユーザの1又は複数の端末が、当該グループの追加機能情報132を格納及び管理してもよい。または、グループ内の全てのプライマリユーザの端末が、当該グループの追加機能情報132を格納及び管理してもよい。また、録画データ136は、プライマリユーザの端末で管理されてもよい。
【0065】
通話制御部124は、端末間の通話を制御する。制限部125は、テレビ会議における追加機能の使用を許可又は制限(禁止)する。録画部126は、テレビ会議の内容を録画し、録画データ136として記憶部122に記録する。
【0066】
次に、テレビ電話機能の初期設定処理について説明する。
図9は、この初期設定処理の流れを示す図である。まず、端末102は、ユーザの操作に従い、サーバ101から、テレビ会議用のソフトウェアをダウンロードする(S101)。端末102は、ダウンロードしたソフトウェアをインストールし、当該端末102の電話アドレスをサーバ101に登録する(S102)。同様に、端末103は、ユーザの操作に従い、サーバ101から、テレビ会議用のソフトウェアをダウンロードする(S103)。端末103は、ダウンロードしたソフトウェアをインストールし、当該端末103の電話アドレスをサーバ101に登録する(S104)。
【0067】
上記処理により、サーバ101のユーザ登録情報131に、端末102及び端末103が登録される。これにより、端末102及び端末103は、テレビ会議の基本機能を使用可能な状態となる。
【0068】
次に、追加機能を使用するための課金登録が行われる。具体的には、端末103の電話アドレスが端末102に通知される(S105)。なお、この通知の方法は任意でよい。
【0069】
端末102は、ユーザの操作に従い、課金登録を行い、端末102及び端末103の電話アドレスを指定してプライマリユーザの登録を行う(S106)。また、プライマリユーザの中からスーパユーザが設定される。
【0070】
また、プライマリユーザは課金対象であるため、テンポラリユーザの変更(登録)よりも変更の条件は厳しく設定される。例えば、プライマリユーザは、課金時にのみ設定可能であってもよいし、一度設定したプライマリユーザは変更不可であってもよい。また、課金を行うことでプライマリユーザを変更可能としてもよい。または、新規登録後(又は変更後)に、予め定められた期間が経過するまで変更不可としてもよい。
【0071】
次に、テンポラリユーザが登録される。例えば、新たな患者が医療機関に登録された際に、当該患者の親族等の端末104がテンポラリユーザとして登録される。この場合、端末104は、ユーザの操作に従い、サーバ101から、テレビ会議用のソフトウェアをダウンロードする(S107)。端末104は、ダウンロードしたソフトウェアをインストールし、当該端末104の電話アドレスをサーバ101に登録する(S108)。
【0072】
次に、端末104の電話アドレスが端末102に通知される(S109)。なお、この通知の方法は任意でよい。
【0073】
端末102は、ユーザの操作に従い、端末104の電話アドレスを指定して端末104をテンポラリユーザに登録する(S110)。なお、テンポラリユーザの登録及び変更の制限は、プライマリユーザの登録及び変更の制限よりゆるく、例えば、スーパユーザは、任意のタイミングで登録及び変更を行うことができる。
【0074】
以上により、端末102、端末103及び端末104での基本機能及び追加機能を用いたテレビ会議を行うための初期設定が完了する。
【0075】
なお、ステップS102、S104及びS108の処理は、サーバ101の管理会社により行われてもよい。
【0076】
次に、テレビ会議を行う際の動作を説明する。なお、テレビ会議を行う手法は特に限定されず、サーバ101の管理のもと任意の公知の手法を用いることができる。
【0077】
また、例えば、端末102、端末103及び端末104のいずれかの端末から他の2つの端末への呼び出し操作が行われ、当該他の2つの端末が応答した際に、テレビ会議が開始される。
【0078】
本実施の形態では、追加機能を使用する際に、テレビ会議に参加しているテンポラリユーザの数に制限が設けられている。具体的には、制限部125は、プライマリユーザとテンポラリユーザとがテレビ会議に参加する場合において、(1)テンポラリユーザのテレビ会議へ参加人数が、予め定められたテンポラリユーザ参加可能数153以下の場合、追加機能の使用を許可し、(2)テンポラリユーザのテレビ会議へ参加人数が、テンポラリユーザ参加可能数153を超えている場合、追加機能の使用を制限(禁止)する。
【0079】
図10は、この制限部125の処理を示すフローチャートである。まず、制限部125は、テレビ会議に参加している全てのユーザが、登録されたプライマリユーザ、及び、当該プライマリユーザに対応付けて登録されたテンポラリユーザかを判定する(S121)。つまり、制限部125は、テレビ会議に参加している全てのユーザが、同一グループに登録されているかを判定する。
【0080】
登録されたプライマリユーザ、及び、当該プライマリユーザに対応付けて登録されたテンポラリユーザ以外のユーザがテレビ会議に参加している場合(S121でNo)、制限部125は、追加機能の使用を制限(禁止)する(S124)。
【0081】
一方、テレビ会議に参加している全てのユーザが、登録されたプライマリユーザ、及び、当該プライマリユーザに対応付けて登録されたテンポラリユーザである場合(S121でYes)、制限部125は、テンポラリユーザの参加人数がテンポラリユーザ参加可能数153以下かを判定する(S122)。
【0082】
テンポラリユーザの参加人数がテンポラリユーザ参加可能数153以下である場合(S122でYes)、制限部125は、追加機能の使用を許可する(S123)。この場合、例えば、スーパユーザは、テレビ会議中に、録画の開始及び終了の操作を行うことが可能となる。なお、録画の開始及び終了の操作を許可されるユーザは、例えば、スーパユーザにより予め設定されたユーザであってもよい。
【0083】
また、録画の操作が行われた場合、録画部126により、録画が行われ、得られた録画データ136が記憶部122に格納される。また、この録画データ136は、例えば、端末102、103又は104から取得又は閲覧可能な状態となる。
【0084】
なお、録画を行うか否かの設定がテレビ会議の開始前に行われ、追加機能の使用が許可された場合に自動的に録画が開始されてもよい。
【0085】
一方、テンポラリユーザの参加人数がテンポラリユーザ参加可能数153を超える場合(S122でNo)、制限部125は、追加機能の使用を制限(禁止)する(S124)。
【0086】
以上により、テンポラリユーザの参加人数がテンポラリユーザ参加可能数153以下の場合には、追加機能の利用が許可されるので、ユーザの利便性の低下を抑制できる。一方で、テンポラリユーザの参加人数がテンポラリユーザ参加可能数153を超える場合には、追加機能の利用が制限されるので、テンポラリユーザの追加機能の利用を適切に制限できる。
【0087】
例えば、テンポラリユーザ参加可能数153が「1」の場合には、テンポラリユーザの参加人数が1人の場合には、録画機能の使用が許可される。また、テンポラリユーザの参加人数が2人以上の場合には、録画機能の使用が制限される。
【0088】
また、上述した遠隔医療での利用の場合等には、患者が追加されるたびに課金額等の変更が発生すると、非常に使いづらいシステムとなる。一方で、本実施の形態のように、テンポラリユーザの参加人数がテンポラリユーザ参加可能数153以下の場合には追加機能の使用を認めることで、ユーザの利便性を向上できる。
【0089】
また、このような患者の追加等を管理会社で管理する場合、管理会社での処理が増大するという課題がある。一方で、本システムでは、プライマリユーザにより、このテンポラリユーザの登録及び変更が行われるため、管理会社の処理を大幅に低減できる。
【0090】
また、患者側の親族等は、ソフトウェアをダウンロードし、電話アドレスを医療機関に通知するという簡単な操作で本システムを使用できるので、親族等の利便性も向上できる。
【0091】
なお、上記説明では、グループ単位で判定を行う例を述べたが、プライマリユーザ単位で判定を行ってもよい。具体的には、通話又は会議に参加している少なくとも一人のプライマリユーザに設定されている条件が満たされる場合、追加機能の使用が許可されてもよい。例えば、会議に、テンポラリユーザ参加可能数が「1」に設定されているプライマリユーザと、「2」に設定されているプライマリユーザとが含まれる場合には、当該会議に参加するテンポラリユーザが2人以下の場合には、追加機能の使用が許可される。
【0092】
または、通話又は会議に参加している全てのプライマリユーザに設定されている条件が満たされる場合、追加機能の使用が許可されてもよい。例えば、会議に、テンポラリユーザ参加可能数が「1」に設定されているプライマリユーザと、「2」に設定されているプライマリユーザとが含まれる場合には、当該会議に参加するテンポラリユーザが1人以下の場合には、追加機能の使用が許可される。
【0093】
これらの場合には、グループID151及びプライマリユーザ登録数152は不要である。
【0094】
また、テンポラリユーザの登録が行われなくてもよい。この場合、プライマリユーザ以外のユーザをテンポラリユーザとみなすことができる。また、この場合、テンポラリユーザ登録可能数154及びテンポラリユーザ情報135は不要である。
【0095】
また、一対一の通話の場合には、プライマリユーザ間の通話のみ追加機能の利用が許可されてもよい。つまり、テンポラリユーザの参加数が、テンポラリユーザ参加可能数153以下である場合でも、追加機能の使用が禁止されてもよい。
【0096】
また、上記処理に加え、通信帯域が十分に確保できない場合に、送信データのデータ量を削減する処理を行ってもよい。
図11は、この処理のフローチャートである。
【0097】
まず、テレビ会議に参加する複数の端末に優先度が設定される(S131)。例えば、この優先度は、スーパユーザにより設定されてもよい。または、スーパユーザの優先度が最も高く、次にスーパユーザ以外のテンポラリユーザの優先度が高く、プライマリユーザの優先度が最も低くなるように優先度が設定されてもよい。また、ユーザ毎に優先度が設定されてもよい。
【0098】
次に、所定の間隔で、通信帯域(通信速度)が十分であるかが判定される(S132)。例えば、各端末の通信速度が判定される。なお、通信速度を判定する方法は任意でよいが、例えば、送信データにタイムスタンプが付与され、前回の受信時刻と今回の受信時刻との差と前回と今回との送信データのタイムスタンプの差との開きを確認する方法等がある。
【0099】
通信帯域(通信速度)が十分でない場合(S132でNo)、優先度が低い端末は、通信速度が十分でない(通信帯域が狭い)と判定された端末への送信データのデータ量を削減する(S133)。なお、上記に加え、又は、上記の代わりに、通信速度が十分でないと判定された端末から、優先度が低い端末への送信データ量を削減してもよい。送信データ量を削減する方法としては、映像データ及び音声データの一方のみを送信する方法、又はフレームレートを下げる(映像を間引く)方法等がある。
【0100】
また、上記判定の処理は、受信側端末、送信側端末及びサーバのいずれで行われてもよいし、分散して処理されてもよい。また、通信帯域が十分でない端末へのデータ量のみを削減するのではなく、全端末の送信データ量を削減してもよい。
【0101】
また、送信データ量の削減を自動的に行うのではなく、通信帯域が不足していることがユーザに通知されてもよい。そして、ユーザは当該通知を受けて、手動で送信データ量を削減する設定を行ってもよい。
【0102】
以上、本発明の実施の形態に係るテレビ会議システムについて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
【0103】
例えば、上述したサーバ101の処理の一部を、端末102等が行ってもよい。例えば、端末102は、登録した追加機能情報132を保持する記憶部と、当該追加機能情報132に基づき動作する制限部125を備えてもよい。
【0104】
また、上記実施の形態に係るテレビ会議システムに含まれる各装置に含まれる各処理部は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0105】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0106】
また、上記実施の形態に係るテレビ会議システムに含まれる各装置の機能の一部又は全てを、CPU等のプロセッサがプログラムを実行することにより実現してもよい。
【0107】
さらに、本発明は上記プログラムであってもよいし、上記プログラムが記録された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体であってもよい。また、上記プログラムは、インターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。
【0108】
また、本発明はテレビ会議システムとして実現できるだけでなく、テレビ会議システムに含まれる発信器、受信器、又は管理装置として実現してもよい。また、本発明は、このようなテレビ会議システムに含まれる特徴的な手段をステップとする制御方法として実現したり、そのような特徴的なステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。
【0109】
また、上記で用いた数字は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。
【0110】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0111】
また、上記フローチャートで示すステップが実行される順序は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0112】
以上、一つまたは複数の態様に係るテレビ会議システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
テレビ会議システム(100)は、利用制限がある追加機能を利用可能なテレビ会議システムであって、追加機能に対して利用制限がない第1ユーザと、追加機能に対して利用制限がある第2ユーザとがテレビ会議に参加する場合において、(1)第2ユーザのテレビ会議へ参加人数が、予め定められた参加可能数以下の場合、追加機能の使用を許可し、(2)第2ユーザのテレビ会議へ参加人数が、参加可能数を超えている場合、追加機能の使用を制限する制限部(125)を備える。