特許第6394055号(P6394055)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6394055セラミック−ガラス複合パッケージの製造方法及びセラミック−ガラス複合パッケージ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6394055
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】セラミック−ガラス複合パッケージの製造方法及びセラミック−ガラス複合パッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/08 20060101AFI20180913BHJP
   H01L 23/02 20060101ALI20180913BHJP
   C03C 27/00 20060101ALI20180913BHJP
   H03H 9/02 20060101ALI20180913BHJP
   H03H 3/04 20060101ALI20180913BHJP
   H03H 3/02 20060101ALI20180913BHJP
【FI】
   H01L23/08 C
   H01L23/02 D
   H01L23/08 B
   C03C27/00
   H03H9/02 A
   H03H3/04 B
   H03H3/02 B
   H03H3/02 C
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-99729(P2014-99729)
(22)【出願日】2014年5月13日
(65)【公開番号】特開2015-216322(P2015-216322A)
(43)【公開日】2015年12月3日
【審査請求日】2016年12月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232243
【氏名又は名称】日本電気硝子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001232
【氏名又は名称】特許業務法人 宮▲崎▼・目次特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】和田 正紀
(72)【発明者】
【氏名】柏谷 健
(72)【発明者】
【氏名】平尾 徹
(72)【発明者】
【氏名】益田 紀彰
(72)【発明者】
【氏名】白神 徹
【審査官】 安田 雅彦
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第05923958(US,A)
【文献】 特開2006−005019(JP,A)
【文献】 特開昭56−037654(JP,A)
【文献】 特開昭60−250653(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0103518(US,A1)
【文献】 特開2009−033613(JP,A)
【文献】 特開2012−227268(JP,A)
【文献】 特開2013−243221(JP,A)
【文献】 特開2006−339791(JP,A)
【文献】 特開2012−004696(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/02−10
H03H 3/02−10
H03H 9/02−10
C03C 27/00−12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納部を有するセラミック基板と、前記セラミック基板の前記収納部を覆うガラス薄板と、前記セラミック基板と前記ガラス薄板との間に設けられるガラスフリット層とを備えるセラミック−ガラス複合パッケージを製造する方法であって、
複数の前記収納部が形成されたセラミック基板母材、及び前記セラミック基板母材に形成された前記複数の収納部のうちの少なくとも一部の収納部を覆うことが可能なガラス薄板母材を準備する工程と、
各パターンが複数の前記収納部の周りを囲む複数パターンとなるようにガラスフリット
前記ガラス薄板母材の上に配置した後仮焼成して前記ガラスフリット層を形成する工程と、
前記セラミック基板母材と前記ガラス薄板母材との間にガラスフリット層が設けられるように、前記セラミック基板母材の上に前記ガラス薄板母材を配置する工程と、
前記ガラス薄板母材を前記セラミック基板母材の上に配置した状態で、前記ガラスフリット層を焼成し、前記セラミック基板母材及び前記ガラス薄板母材を接着する工程と、
接着した前記セラミック基板母材及び前記ガラス薄板母材を、個別のセラミック−ガラス複合パッケージに分割する工程とを備え、
前記ガラス薄板母材の厚みが、5〜200μmの範囲内であり、
前記分割工程が、
前記ガラス薄板母材の不要部分を除去し、前記ガラス薄板に分割する工程と、
前記ガラス薄板母材の不要部分を除去した後、前記セラミック基板母材を切断して、個別のセラミック−ガラス複合パッケージに分割する工程とを含む、セラミック−ガラス複合パッケージの製造方法。
【請求項2】
前記ガラス薄板母材が、ガラスシートまたはガラスリボンである、請求項1に記載のセラミック−ガラス複合パッケージの製造方法。
【請求項3】
前記ガラス薄板母材をレーザー加工により切断した後、前記セラミック基板母材を機械的に切断する、請求項1または2に記載のセラミック−ガラス複合パッケージの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミック−ガラス複合パッケージの製造方法及びセラミック−ガラス複合パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、水晶振動子等の電子部品素子は、収納部を有するセラミック基板内に収納され、収納部はセラミックや金属などからなる蓋材で封止されて、パッケージされている(特許文献1及び2)。このようなセラミックパッケージでは、予め個別に分離されたセラミック基板に、予め個別に分離された蓋材を載せ、セラミック基板と蓋材をガラスフリットで接着してパッケージ内部を封止している。
【0003】
セラミックからなる蓋材の場合、ダイシング等でセラミック板を機械的に切断して、個別の蓋材のサイズにしている。この時に発生するセラミックの切り屑が蓋材に付着していると、蓋材にガラスフリットを印刷する際にセラミックの切り屑が印刷部分に混入してセラミック基板と蓋材が接着できなかったり、セラミック基板を蓋材で封止する際にセラミックの切り屑が収納部内に侵入する等の問題が生じる。このため、セラミック板を切断して蓋材とし、その表面を洗浄した後、蓋材にガラスフリットを印刷しなければならなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−131549号公報
【特許文献2】特開2013−30910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上のように、従来の製造方法では、パッケージ毎に個別に製造しなければならず、また洗浄工程が必要であるなど、製造工程が非常に煩雑であった。
【0006】
本発明の目的は、複数のパッケージを同時に製造することができ、製造工程を簡易にすることができるセラミック−ガラス複合パッケージの製造方法及びセラミック−ガラス複合パッケージを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の製造方法は、収納部を有するセラミック基板と、セラミック基板の収納部を覆うガラス薄板と、セラミック基板とガラス薄板との間に設けられるガラスフリット層とを備えるセラミック−ガラス複合パッケージを製造する方法であって、複数の収納部が形成されたセラミック基板母材、及びセラミック基板母材に形成された複数の収納部のうちの少なくとも一部の収納部を覆うことが可能なガラス薄板母材を準備する工程と、セラミック基板母材またはガラス薄板母材の上に、ガラスフリット層を形成する工程と、セラミック基板母材とガラス薄板母材との間にガラスフリット層が設けられるように、セラミック基板母材の上にガラス薄板母材を配置する工程と、ガラス薄板母材をセラミック基板母材の上に配置した状態で、ガラスフリット層を焼成し、セラミック基板母材及び前記ガラス薄板母材を接着する工程と、接着したセラミック基板母材及びガラス薄板母材を、個別のセラミック−ガラス複合パッケージに分割する工程とを備えることを特徴としている。
【0008】
本発明の製造方法において、分割工程は、ガラス薄板母材の不要部分を除去する工程と、ガラス薄板母材の不要部分を除去した後、セラミック基板母材を切断して、個別のセラミック−ガラス複合パッケージに分割する工程とを含んでいてもよい。
【0009】
本発明の製造方法において、ガラス薄板母材の厚みは、5〜200μmの範囲内であることが好ましい。
【0010】
ガラス薄板母材は、ガラスシートまたはガラスリボンであることが好ましい。
【0011】
本発明のセラミック−ガラス複合パッケージは、収納部を有するセラミック基板と、セラミック基板の収納部を覆うガラス薄板と、セラミック基板とガラス薄板との間に設けられるガラスフリット層とを備えることを特徴としている。
【0012】
ガラス薄板の厚みは、5〜200μmの範囲内であることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数のパッケージを同時に製造することができ、製造工程を簡易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1の実施形態のセラミック−ガラス複合パッケージを示す模式的断面図である。
図2】本発明の第1の実施形態のセラミック−ガラス複合パッケージを示す模式的平面図である。
図3】本発明の第1の実施形態のセラミック−ガラス複合パッケージを製造する工程を示す模式的平面図である。
図4】本発明の第1の実施形態のセラミック−ガラス複合パッケージを製造する工程を示す模式的部分断面図である。
図5】本発明の第1の実施形態において、ガラス薄板母材にガラスフリットを印刷した状態を示す模式的平面図である。
図6】本発明の第1の実施形態のセラミック−ガラス複合パッケージを製造する工程を示す模式的断面図である。
図7】本発明の第2の実施形態において、ガラス薄板母材にガラスフリットを印刷した状態を示す模式的平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、好ましい実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照する場合がある。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施形態のセラミック−ガラス複合パッケージを示す模式的断面図である。図2は、本発明の第1の実施形態のセラミック−ガラス複合パッケージを示す模式的平面図である。図1は、図2に示すI−I線に沿う断面図である。
【0017】
図1及び図2に示すように、本実施形態のセラミック−ガラス複合パッケージ1は、収納部2aを有するセラミック基板2と、セラミック基板2の収納部2aを覆うガラス薄板3と、セラミック基板2とガラス薄板3とを接着するため、セラミック基板2とガラス薄板3との間に設けられるガラスフリット層4とを備えている。収納部2aは、壁部2bで囲まれることにより形成されている。本実施形態において、収納部2aには、水晶振動子5が収納されている。したがって、本実施形態のセラミック−ガラス複合パッケージ1は、水晶振動デバイスのパッケージである。
【0018】
図2に示すように、本実施形態では、収納部2aは、平面視で、矩形形状を有しており、収納部2aを覆う蓋材であるガラス薄板3も矩形形状を有している。ガラスフリット層4は、セラミック基板2とガラス薄板3との間で、環状の矩形形状を形成するように設けられている。
【0019】
ガラス薄板3の厚みは、5〜200μmの範囲内であることが好ましく、さらには5〜100μmの範囲内であることが好ましく、さらには5〜50μmの範囲内であることが好ましい。ガラス薄板3の厚みを薄くすることにより、パッケージを薄型化及び軽量化することができる。
【0020】
セラミック基板2は、例えば、アルミナなどから形成することができる。
【0021】
図3は、本発明の第1の実施形態のセラミック−ガラス複合パッケージを製造する工程を示す模式的平面図である。図4は、本発明の第1の実施形態のセラミック−ガラス複合パッケージを製造する工程を示す模式的部分断面図である。図4は、図3に示すIV−IV線に沿う断面図である。
【0022】
本実施形態の製造方法では、セラミック基板母材10とガラス薄板母材20とを準備する。セラミック基板母材10は、図3に示すように、x方向及びx方向と垂直なy方向に、複数の収納部2aが形成されている。本実施形態のセラミック基板母材10では、x方向及びy方向にそれぞれ12個の収納部2aを有している。
【0023】
ガラス薄板母材20の厚みは、5〜200μmの範囲内であることが好ましく、さらには5〜100μmの範囲内であることが好ましく、さらには5〜50μmの範囲内であることが好ましい。ガラス薄板母材20の厚みを薄くすることにより、パッケージの薄型化及び軽量化を可能にするとともに、後述するガラス薄板母材20の不要部分を除去する際のレーザー加工による切断が容易となる。ガラス薄板母材20としては、ガラスシートまたはガラスリボンを用いることが好ましい。本実施形態では、ガラス薄板母材20として、光透過性を有するガラスリボンを用いている。ガラス薄板母材20の大きさは、セラミック基板母材10に形成された複数の収納部2aを覆うことが可能な大きさであればよく、図3に示すように、セラミック基板母材10における一部の収納部2aに対応する大きさであってもよいし、セラミック基板母材10における全部の収納部2aに対応する大きさであってもよい。
【0024】
なお、本実施形態では、セラミック基板母材10の各収納部2aには、水晶振動子5が収納され、必要な配線及び電極等が形成されている。
【0025】
次に、本実施形態の製造方法では、ガラス薄板母材20の上に、ガラスフリット30を印刷する。ガラスフリット30は、ガラスフリット層4を形成する領域に印刷する。
【0026】
図5は、本発明の第1の実施形態において、ガラス薄板母材20にガラスフリット30を印刷した状態を示す模式的平面図である。図5に示すように、セラミック基板母材10に形成されている収納部2aの周りを囲むようにガラスフリット30を印刷する。ガラスフリット30は、一般に、ガラス粉末、バインダー及び溶剤を含有している。したがって、ガラスフリット30を印刷した後、一般に、バインダー及び溶剤を除去するため、仮焼成が施される。
【0027】
仮焼成した後、図3及び図4に示すように、ガラスフリット30を印刷したガラス薄板母材20を、セラミック基板母材10の上に配置する。このとき、ガラスフリット30の各パターンが、セラミック基板母材10の各収納部2aの周りに位置するように、ガラス薄板母材20を、セラミック基板母材10の上に配置する。本実施形態のガラス薄板母材20は、光透過性を有しているので、上記の位置合わせを容易に行うことができる。
【0028】
本実施形態では、ガラス薄板母材20側にガラスフリット30を印刷しているが、これに代えて、セラミック基板母材10側にガラスフリット30を印刷してもよい。
【0029】
次に、ガラス薄板母材20をセラミック基板母材10の上に配置した状態で、ガラスフリット30を焼成し、ガラスフリット層4を形成する。焼成温度は、使用するガラスフリット30により適宜定められる温度であり、一般にはガラスフリット30に含まれるガラス粉末によって溶着する温度である。また、ガラスフリットが吸収する波長の光を照射することによってガラスフリットを焼成しても良い。この場合の光源は単一波長のレーザーであることが好ましい。なお、使用するレーザー波長を良く吸収する材料をガラスフリットに混合し、吸収率を高めておくと、より効率良く溶着ができる。
【0030】
以上のようにして、図6に示すように、ガラス薄板母材20とセラミック基板母材10をガラスフリット層4で接着させ、各セラミック基板の収納部2aを封止することができる。
【0031】
次に、本実施形態の製造方法では、ガラス薄板母材20の不要部分を除去する。図6に示す分割線Aの箇所でガラス薄板母材20を切断することにより、ガラス薄板母材20の不要部分を除去する。図6では、y方向の分割線Aのみを示しているが、x方向にも、ガラス薄板母材20の不要部分を除去するための分割線が、分割線Aと同様にして設けられており、この分割線に沿ってガラス薄板母材20が切断される。ガラス薄板母材20の切断方法は、特に限定されるものではないが、例えば、レーザー加工より切断することができる。レーザー加工としては、短パルスレーザーによるアブレーション加工が好ましい。さらに、熱影響を生じないフェムト秒レーザーによるアブレーション加工がより好ましい。
【0032】
本実施形態では、ガラス薄板母材20を切断する際、すでに各セラミック基板の収納部2aはガラスフリット層4で封止されているので、ガラス薄板母材20の切断によって切り屑等が発生しても、切り屑等が収納部2a内に侵入することはなく、問題を生じない。
【0033】
次に、本実施形態の製造方法では、セラミック基板母材10を、図6に示す分割線Bの箇所で切断し、個別のセラミック−ガラス複合パッケージに分割する。図6では、y方向の分割線Bのみを示しているが、x方向にも、セラミック基板母材10を切断するための分割線が、分割線Bと同様にして設けられており、この分割線に沿ってセラミック基板母材10が切断される。セラミック基板母材10の切断方法は、特に限定されるものではないが、例えば、ダイシング等で機械的に切断することができる。
【0034】
本実施形態では、セラミック基板母材10を切断する際、すでに各セラミック基板の収納部2aはガラスフリット層4で封止されているので、セラミック基板母材10の切断によって切り屑等が発生しても、切り屑等が収納部2a内に侵入することはなく、問題を生じない。
【0035】
以上のようにして、セラミック基板母材10を切断して、個別のセラミック−ガラス複合パッケージに分割することにより、図1及び図2に示す本実施形態のセラミック−ガラス複合パッケージを得ることができる。
【0036】
本実施形態では、ガラス薄板母材20の不要部分を除去した後、セラミック基板母材10を切断して、個別のセラミック−ガラス複合パッケージに分割しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ガラス薄板母材20の不要部分を除去する工程を行わずに、セラミック基板母材10を切断する際に、同時にガラス薄板母材20を切断して、個別のセラミック−ガラス複合パッケージに分割してもよい。
【0037】
水晶振動子の発振周波数の調整は、レーザーで振動子を僅かに削り取ることで行われている。セラミックなどからなる蓋材を用いた従来のパッケージの場合、蓋材をセラミック基板に取り付けてしまうと、水晶振動子の発振周波数の調整を行うことができない。このため、従来のパッケージを製造する場合には、蓋材を取り付ける前に、水晶振動子の発振周波数の調整が行われている。そのため、発振周波数の調整後、蓋材を取り付け、ガラスフリットを焼成しているが、焼成工程で発振周波数が変化してしまうと、再調整は不可能であり、不良品となってしまう。
【0038】
図1及び図2に示す本実施形態のセラミック−ガラス複合パッケージでは、蓋材としてガラス薄板を用いている。このため、レーザー光を透過するガラス薄板を用いることにより、蓋材を取り付けた後にでも、水晶振動子の発振周波数を調整することができる。このため、製品の歩留まりを高めることができる。
【0039】
図7は、本発明の第2の実施形態において、ガラス薄板母材20にガラスフリット30を印刷した状態を示す模式的平面図である。本実施形態では、セラミック基板の収納部の上面部分及びその周囲部分に対応するガラス薄板母材20の領域に、ガラスフリット30を印刷している。微細なパターンでガラスフリット30を印刷することができない場合には、本実施形態のように、セラミック基板の収納部の上面部分に対応する領域にガラスフリット30を印刷してもよい。
【0040】
上記各実施形態では、セラミック基板の収納部に収納する素子として、水晶振動子を例にして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、発光ダイオード等を収納するものであってもよい。
【符号の説明】
【0041】
1…セラミック−ガラス複合パッケージ
2…セラミック基板
2a…収納部
2b…壁部
3…ガラス薄板
4…ガラスフリット層
5…水晶振動子
10…セラミック基板母材
20…ガラス薄板母材
30…ガラスフリット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7