(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、この発明にかかる車両用灯具の実施形態(実施例)の2例について図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図10〜
図16、
図19において、符号「HL−HR」は、スクリーンの左右の水平線を示す。
図19において、符号「VU−VD」は、スクリーンの上下の垂直線を示す。また、
図1、
図2、
図4〜
図9、
図17、
図18において、レンズのハッチングを省略する。
図1において、半導体型光源のハッチングを省略する。この明細書、別紙の特許請求の範囲において、前、後、上、下、左、右は、この発明にかかる車両用灯具を車両に搭載した際の前、後、上、下、左、右である。また、この明細書、別紙の特許請求の範囲において、「灯具光軸」とは、「車両用灯具の光軸」である。さらに、この明細書、別紙の特許請求の範囲において、「横曲線断面」とは、「
図2中における一点鎖線に示すように、中央が上凸の横曲線または下凸の横曲線に沿った断面」である。
【0022】
(実施形態1の構成の説明)
図1〜
図16は、この発明にかかる車両用灯具の実施形態1を示す。以下、この実施形態1にかかる車両用灯具の構成について説明する。図中、符号1は、この実施形態1にかかる車両用灯具である。前記車両用灯具1は、たとえば、コーナリングランプ、ベンディングランプ、曲路灯(カーブランプ)などの側方照射灯であって、この例では、コーナリングランプである。前記車両用灯具1は、車両(
図20中の車両Cを参照)の前部の左右両端部に搭載されている。以下、車両の前部の右側に搭載される右側の前記車両用灯具1(
図20中の右側の車両用灯具1Rを参照)の構成について説明する。なお、車両の前部の左側に搭載される左側の前記車両用灯具(
図20中の左側の車両用灯具1Lを参照)の構成は、この実施形態の前記車両用灯具1の構成とほぼ同一であるから説明を省略する。
【0023】
(ランプユニットの説明)
前記車両用灯具1は、ランプハウジング(図示せず)と、ランプレンズ(図示せず)と、半導体型光源2と、レンズ3と、ヒートシンク部材(図示せず)と、取付部材(図示せず)と、を備えるものである。前記車両用灯具1の光軸、すなわち、灯具光軸は、この例の側方照射灯のコーナリングランプの場合、車両光軸(スクリーンの上下の垂直線VU−VDの0°)に対して右側に約60°傾斜している。
【0024】
前記半導体型光源2および前記レンズ3および前記ヒートシンク部材および前記取付部材は、ランプユニットを構成する。前記ランプハウジングおよび前記ランプレンズは、灯室(図示せず)を画成する。前記ランプユニットは、前記灯室内に配置されていて、かつ、上下方向用光軸調整機構(図示せず)および左右方向用光軸調整機構(図示せず)を介して前記ランプハウジングに取り付けられている。なお、前記灯室内には、前記ランプユニット以外のランプユニット、たとえば、ロービーム用ヘッドランプ、ハイビーム用ヘッドランプ、フォグランプ、ローハイ用ヘッドランプ、ターンシグナルランプ、クリアランスランプ、デイタイムランニングランプなどが配置されている場合がある。
【0025】
(半導体型光源2の説明)
前記半導体型光源2は、
図1、
図3に示すように、この例では、たとえば、LED、OELまたはOLED(有機EL)、LD(半導体レーザー、レーザーダイオード、ダイオードレーザー)などの自発光半導体型光源である。前記半導体型光源2は、発光チップ(LEDチップ)21を封止樹脂部材で封止したパッケージ(LEDパッケージ)から構成されている。前記パッケージは、基板20に実装されている。前記基板20に取り付けられているコネクタ(図示せず)を介して前記発光チップ21には、電源(バッテリー)からの電流が供給される。前記半導体型光源2は、前記ヒートシンク部材に取り付けられている。
【0026】
前記発光チップ21は、平面矩形形状(平面長方形状)をなす。すなわち、4個の正方形のチップをX軸(
図3参照)の方向(水平方向)に配列してなるものである。なお、2個もしくは3個もしくは5個以上の正方形のチップ、あるいは、1個の長方形のチップ、あるいは、1個の正方形のチップ、を使用しても良い。4個の前記発光チップ21の正面この例では長方形の正面が発光面をなす。前記発光面は、基準光軸(前記車両用灯具1の基準光軸、灯具光軸、前記レンズ3の基準光軸、基準軸)Zの前側に向いている。前記発光チップ21の前記発光面の中心Oは、前記レンズ3の基準焦点Fもしくはその近傍に位置し、かつ、前記基準光軸Z上もしくはその近傍に位置する。
【0027】
図1、
図3において、X、Y、Zは、直交座標(X−Y−Z直交座標系)を構成する。X軸は、前記発光チップ21の前記発光面の中心Oを通る左右方向の水平軸である。また、Y軸は、前記発光チップ21の前記発光面の中心Oを通る上下方向の鉛直軸である。さらに、Z軸は、前記発光チップ21の前記発光面の中心Oを通る法線(垂線)、すなわち、前記X軸および前記Y軸と直交する前後方向の軸(前記基準光軸Z)である。
【0028】
(レンズ3の説明)
前記レンズ3は、
図1に示すように、入射面30と、出射面31と、から構成されている。前記レンズ3の前記入射面30および前記出射面31は、半導体型光源2の発光面からの光L1、L2、L3(
図1参照)を配光制御して所定の配光パターン、
図11(A)、(B)に示すコーナリングランプ配光パターン(コーナリングランプ用の配光パターン)CP、オーバーヘッドサイン配光パターンP3を形成するものである。
【0029】
(入射面30の説明)
前記入射面30は、3つに区画されている。すなわち、前記レンズ3の前記基準光軸Zに対して下において、上の入射面30Uと下の入射面30Dとに、2つに区画されている。また、前記レンズ3の前記基準光軸Zに対して上において、前記上の入射面30Uと頂の入射面30Tとに、2つに区画されている。
【0030】
前記上の入射面30Uの上下幅は、前記下の入射面30Dの上下幅より大きい(広い)。前記上の入射面30Uと前記下の入射面30Dとは、交差線32を介して隣り合う。すなわち、前記上の入射面30Uと前記下の入射面30Dとは、調整された面であってトリム面(折れ面)から構成されている。前記上の入射面30Uは、前記入射面30の上縁部分の前記頂の入射面30Tとの境界線(
図1中の上側の二点鎖線を参照)から前記交差線32まで連続して設けられている。一方、前記下の入射面30Dは、前記入射面30の下縁から前記交差線32まで連続して設けられている。
【0031】
前記上の入射面30Uの上下幅は、前記頂の入射面30Tの上下幅より大きい(広い)。前記上の入射面30Uと前記頂の入射面30Tとは、前記入射面30の上縁から前記交差線32まで連続して設けられている。このために、前記上の入射面30Uと前記頂の入射面30Tとは、前記交差線32を介して前記上の入射面30Uと前記下の入射面30Dとのように、明確に区画されていない。
【0032】
(出射面31の説明)
前記出射面31は、ひとつの面からなる。このために、前記出射面31は、前記交差線32を介して前記上の入射面30Uと前記下の入射面30Dとのように、明確に区画されていない。
【0033】
(配光パターンP1、P2、P3、CPの説明)
前記上の入射面30Uを有する上のレンズ部3Uは、
図10(A)に示す第1部分配光パターンP1を形成する。前記下の入射面30Dを有する下のレンズ部3Dは、
図10(B)に示す第2部分配光パターンP2を形成する。前記頂の入射面30Tを有する頂のレンズ部3Tは、
図10(C)に示す第3部分配光パターンとしての前記オーバーヘッド配光パターンP3を形成する。
【0034】
前記下の入射面30Dの上下幅は、前記上の入射面30Uの上下幅より小さい(狭い)ので、前記第2部分配光パターンP2の上下幅は、前記第1部分配光パターンP1の上下幅よりも小さい(狭い)。しかも、前記第2部分配光パターンP2は、前記第1部分配光パターンP1と重なる。すなわち、前記第1部分配光パターンP1と前記第2部分配光パターンP2とは、合成(重畳)して、前記コーナリングランプ配光パターンCPを形成する。
【0035】
前記頂の入射面30Tの上下幅は、前記上の入射面30Uの上下幅より小さい(狭い)ので、前記オーバーヘッド配光パターンP3の上下幅は、前記第1部分配光パターンP1の上下幅よりも小さい(狭い)。前記オーバーヘッド配光パターンP3の下縁は、前記第1部分配光パターンP1の上縁、すなわち、前記コーナリングランプ配光パターンCPの上縁と重なる。
【0036】
前記上のレンズ部3Uの上部(前記頂のレンズ部3Tとの境界線までの部分)は、半導体型光源2の発光面からの光L1を、出射光L10(
図1参照)として出射することにより、前記第1部分配光パターンP1の上縁の部分(
図10(A)中の破線で囲まれている部分)であってカットオフラインCL1を有する部分P1Uを形成する。
図10(A)に示すように、前記カットオフラインCL1の中間部分は、スクリーンの左右の水平線HL−HRよりも、下に約1°に位置する。前記カットオフラインCL1の左右両端部分は、スクリーンの左右の水平線HL−HRよりも、上に約1°〜2°に位置する。
【0037】
前記下のレンズ部3Dの上部(前記交差線32までの部分)は、半導体型光源2の発光面からの光L2を、出射光L20(
図1参照)として出射することにより、前記第2部分配光パターンP2の上縁の部分(
図10(B)中の破線で囲まれている部分)であってカットオフラインCL2を有する部分P2Uを形成する。
図10(B)に示すように、前記カットオフラインCL2の中間部分は、スクリーンの左右の水平線HL−HRよりも、下に約1°に位置する。前記カットオフラインCL2の左右両端部分は、スクリーンの左右の水平線HL−HRよりも、上に約1°〜2°に位置する。
【0038】
前記頂のレンズ部3Tの上部(前記入射面30の上縁までの部分)は、半導体型光源2の発光面からの光L3を、出射光L30(
図1(A)参照)として出射することにより、前記オーバーヘッド配光パターンP3の上縁の部分(
図10(C)中の破線で囲まれている部分)P3Uを形成する。
図10(C)に示すように、前記オーバーヘッド配光パターンP3の上縁の中間部分は、前記オーバーヘッド配光パターンP3の上縁の左右両端部分よりも上に位置する。前記オーバーヘッド配光パターンP3の下縁は、スクリーンの左右の水平線HL−HRよりも、下に約1°〜2°に位置する。
【0039】
前記第1部分配光パターンP1と前記第2部分配光パターンP2とは、重なり合って
図11(A)に示す前記コーナリングランプ配光パターンCPを形成する。このとき、前記第1部分配光パターンP1の上縁の部分と、前記第2部分配光パターンP2の上縁の部分とは、重なり合う。この結果、前記コーナリングランプ配光パターンCPの上縁の部分には、カットオフラインCLを有する。
図11(B)に示すように、前記コーナリングランプ配光パターンCPの前記カットオフラインCLと前記オーバーヘッド配光パターンP3の下縁とは、重なり合う。
【0040】
(横曲線断面の入射面30Uの説明)
図4、
図7に示すように、横曲線断面の前記上の入射面30U(前記上のレンズ部3U)の上部において、コーナリングランプとしての灯具光軸から左右両側に離れた前記上の入射面30Uは、灯具光軸もしくはその近傍の前記上の入射面30Uおよび基準入射面300U(
図4、
図7中の二点鎖線を参照)に対して前記半導体型光源2側に位置する。
【0041】
前記基準入射面300Uは、灯具光軸から左右両側に離れた前記上の入射面30Uを、灯具光軸もしくはその近傍の前記上の入射面30Uおよび前記基準入射面300Uに対して前記半導体型光源2側に位置させなかった場合における前記上の入射面30Uである。この結果、灯具光軸もしくはその近傍の前記上の入射面30Uと前記基準入射面300Uとは、一致するので、
図7(A)に示すように、灯具光軸もしくはその近傍の前記上の入射面30Uと前記基準入射面300Uとの幅は、0である。
【0042】
灯具光軸から左右両側に若干離れた前記上の入射面30Uは、灯具光軸もしくはその近傍の前記上の入射面30Uおよび前記基準入射面300Uに対して前記半導体型光源2側に若干位置するので、
図7(B)に示すように、灯具光軸から左右両側に若干離れた前記上の入射面30Uと前記基準入射面300Uとの間には、若干の幅W11を有する。
【0043】
灯具光軸から左右両側に離れた左右両端部の前記上の入射面30Uは、灯具光軸もしくはその近傍の前記上の入射面30Uおよび前記基準入射面300Uに対して前記半導体型光源2側に大きく位置するので、
図7(C)に示すように、灯具光軸から左右両側に離れた左右両端部の前記上の入射面30Uと前記基準入射面300Uとの間には、大きな幅W12を有する。
【0044】
(横曲線断面の入射面30Dの説明)
図5、
図8に示すように、横曲線断面の前記下の入射面30D(前記下のレンズ部3D)の上部において、灯具光軸から左右両側に離れた前記下の入射面30Dは、灯具光軸もしくはその近傍の前記下の入射面30Dおよび基準入射面300D(
図5、
図8中の二点鎖線を参照)に対して前記半導体型光源2側に位置する。
【0045】
前記基準入射面300Dは、灯具光軸から左右両側に離れた前記下の入射面30Dを、灯具光軸もしくはその近傍の前記下の入射面30Dおよび前記基準入射面300Dに対して前記半導体型光源2側に位置させなかった場合における前記下の入射面30Dである。この結果、灯具光軸もしくはその近傍の前記下の入射面30Dと前記基準入射面300Dとは、一致するので、
図8(A)に示すように、灯具光軸もしくはその近傍の前記下の入射面30Dと前記基準入射面300Dとの幅は、0である。
【0046】
灯具光軸から左右両側に若干離れた前記下の入射面30Dは、灯具光軸もしくはその近傍の前記下の入射面30Dおよび前記基準入射面300Dに対して前記半導体型光源2側に若干位置するので、
図8(B)に示すように、灯具光軸から左右両側に若干離れた前記下の入射面30Dと前記基準入射面300Dとの間には、若干の幅W21を有する。
【0047】
灯具光軸から左右両側に離れた左右両端部の前記下の入射面30Dは、灯具光軸もしくはその近傍の前記下の入射面30Uおよび前記基準入射面300Dに対して前記半導体型光源2側に大きく位置するので、
図8(C)に示すように、灯具光軸から左右両側に離れた左右両端部の前記下の入射面30Dと前記基準入射面300Dとの間には、大きな幅W22を有する。
【0048】
(横曲線断面の入射面30Tの説明)
図6、
図9に示すように、横曲線断面の前記頂の入射面30T(前記頂のレンズ部3T)において、特に、横曲線断面の前記頂の入射面30T(前記頂のレンズ部3T)の上部において、灯具光軸もしくはその近傍の前記頂の入射面30Tは、灯具光軸から左右両側に離れた前記頂の入射面30Tおよび基準入射面300T(
図6、
図9中の二点鎖線を参照)に対して前記半導体型光源2側に位置する。
【0049】
前記基準入射面300Tは、灯具光軸もしくはその近傍の前記頂の入射面30Tを、灯具光軸から左右両側に離れた前記頂の入射面30Tおよび前記基準入射面300Tに対して前記半導体型光源2側に位置させなかった場合における前記頂の入射面30Tである。この結果、灯具光軸もしくはその近傍の前記頂の入射面30Tは、灯具光軸から左右両側に離れた前記頂の入射面30Tおよび前記基準入射面300Tに対して前記半導体型光源2側に大きく位置するので、
図9(A)に示すように、灯具光軸もしくはその近傍の前記頂の入射面30Tと前記基準入射面300Tとの間には、大きな幅W31を有する。
【0050】
灯具光軸から左右両側に若干離れた前記頂の入射面30Tは、灯具光軸から左右両側に離れた左右両端部の前記頂の入射面30Tと前記基準入射面300Tに対して前記半導体型光源2側に若干位置するので、
図9(B)に示すように、灯具光軸から左右両側に若干離れた前記頂の入射面30Tと前記基準入射面300Tとの間には、若干の幅W32を有する。
【0051】
灯具光軸から左右両側に離れた左右両端部の前記頂の入射面30Tと前記基準入射面300Tとは、一致するので、
図9(C)に示すように、灯具光軸から左右両側に離れた左右両端部の前記頂の入射面30Tと前記基準入射面300Tとの幅は、0である。
【0052】
(発光面の像I1Uの説明)
前記上のレンズ部3Uの上部からは、
図12(A)に示す前記発光面の像I1Uが前記第1部分配光パターンP1の上縁の部分P1Uに照射される。横曲線断面の前記上の入射面30Uの上部において、灯具光軸から左右両側に離れた前記上の入射面30Uは、灯具光軸もしくはその近傍の前記上の入射面30Uおよび前記基準入射面300Uに対して前記半導体型光源2側に位置する。
【0053】
このために、灯具光軸から左右両側に離れた前記上の入射面30Uから照射される前記発光面の像I1Uは、灯具光軸もしくはその近傍の前記上の入射面30Uから照射される前記発光面の像I1Uに対して上に位置する。すなわち、前記上の入射面30Uから照射される前記発光面の像I1Uの頂点の集束線IL1(前記第1部分配光パターンP1の前記カットオフラインCL1)は、
図12(A)に示すように、灯具光軸から左右両側にかけて反り上がっている。
【0054】
これにより、
図14(A)に示すように、前記上のレンズ部3Uから照射される前記第1部分配光パターンP1の1D(スクリーンの左右の水平線HL−HRより下側約1°)における光度線LL1は、灯具光軸から左右両側にかけてほぼ均一である。すなわち、前記上のレンズ部3Uから照射される前記第1部分配光パターンP1の上縁の部分P1Uは、灯具光軸から左右両側にかけてほぼ均一の明るさである。
【0055】
(発光面の像I2Uの説明)
前記下のレンズ部3Dの上部からは、
図13(A)に示す前記発光面の像I2Uが前記第2部分配光パターンP2の上縁の部分P2Uに照射される。横曲線断面の前記下の入射面30Dの上部において、灯具光軸から左右両側に離れた前記下の入射面30Dは、灯具光軸もしくはその近傍の前記下の入射面30Dおよび前記基準入射面300Dに対して前記半導体型光源2側に位置する。
【0056】
このために、灯具光軸から左右両側に離れた前記下の入射面30Dから照射される前記発光面の像I2Uは、灯具光軸もしくはその近傍の前記下の入射面30Dから照射される前記発光面の像I2Uに対して上に位置する。すなわち、前記下の入射面30Dから照射される前記発光面の像I2Uの頂点の集束線IL2(前記第2部分配光パターンP2の前記カットオフラインCL2)は、
図13(A)に示すように、灯具光軸から左右両側にかけて反り上がっている。
【0057】
これにより、
図14(A)に示すように、前記下のレンズ部3Dから照射される前記第2部分配光パターンP2の1D(スクリーンの左右の水平線HL−HRより下側約1°)における光度線LL1は、灯具光軸から左右両側にかけてほぼ均一である。すなわち、前記下のレンズ部3Dから照射される前記第2部分配光パターンP2の上縁の部分P2Uは、灯具光軸から左右両側にかけてほぼ均一の明るさである。
【0058】
(発光面の像I3Uの説明)
前記頂のレンズ部3Tからは、
図15(A)に示す前記発光面の像I3Uが前記オーバーヘッド配光パターンP3として照射される。特に、前記頂のレンズ部3Tの上部からは、
図15(A)に示す前記発光面の像I3Uが前記オーバーヘッド配光パターンP3の上縁の部分P3Uに照射される。横曲線断面の前記頂の入射面30Tにおいて、特に、横曲線断面の前記頂の入射面30Tの上部において、灯具光軸もしくはその近傍の前記頂の入射面30Tは、灯具光軸から左右両側に離れた前記頂の入射面30Tおよび前記基準入射面300Tに対して前記半導体型光源2側に位置する。
【0059】
このために、
図15(A)に示すように、前記オーバーヘッド配光パターンP3の上縁の部分P3Uに照射される上側の前記発光面の像I3Uにおいて、灯具光軸もしくはその近傍の上側の前記発光面の像I3Uは、灯具光軸から左右両側に離れた上側の前記発光面の像I3Uに対して、上側に位置する。すなわち、上側の前記発光面の像I3Uは、灯具光軸から離れた左右両側に対して灯具光軸もしくはその近傍を頂とする山形形状をなす。この結果、灯具光軸もしくはその近傍の前記頂の入射面30Tから照射される前記発光面の像I3Uの相互間の上下幅は、灯具光軸から左右両側に離れた前記頂の入射面30Tから照射される前記発光面の像I3Uの相互間の上下幅に対して大きい(広い)。
【0060】
これにより、
図16(A)に示すように、前記頂のレンズ部3Tから照射される前記オーバーヘッド配光パターンP3の1U(スクリーンの左右の水平線HL−HRより上側約1°)における光度線LL2は、灯具光軸から左右両側にかけて小さな下り勾配で傾斜している。すなわち、前記頂のレンズ部3Tから照射される前記オーバーヘッド配光パターンP3は、灯具光軸から左右両側にかけておおよそ均一の明るさである。
【0061】
(実施形態1の作用の説明)
この実施形態1にかかる車両用灯具1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0062】
半導体型光源2を点灯する。すると、半導体型光源2の発光面からの光L1、L2、L3は、レンズ3の入射面30からレンズ3中に屈折して入射する。このとき、入射光は、入射面30において配光制御される。その入射光は、レンズ3の出射面31から出射光L10、L20、L30として外部に屈折して出射する。このとき、出射光L10、L20、L30は、出射面31において配光制御される。その出射光L10、L20、L30は、コーナリングランプ配光パターンCPおよびオーバーヘッド配光パターンP3として車両の前方の側方(この例では、右側方)に照射される。
【0063】
ここで、発光面からの光L1は、上のレンズ部3Uの上の入射面30Uの上部から入射してかつ上のレンズ部3Uの出射面31の上部から、出射光L10として、すなわち、
図12(A)に示す像I1Uとして、出射する。この出射光L10は、
図10(A)に示す第1部分配光パターンP1のカットオフラインCL1を有する上縁の部分P1Uを形成する。
【0064】
発光面からの光(図示せず)は、上のレンズ部3Uの上の入射面30Uの中部から下端にかけて入射してかつ上のレンズ部3Uの出射面31の中部から下端にかけて出射光(図示せず)として出射する。この出射光は、
図10(A)に示す第1部分配光パターンP1の中間の部分から下縁の部分にかけて形成する。
【0065】
発光面からの光L2は、下のレンズ部3Dの下の入射面30Dの上部から入射してかつ下のレンズ部3Dの出射面31の上部から、出射光L20として、すなわち、
図13(A)に示す像I2Uとして、出射する。この出射光L20は、
図10(B)に示す第2部分配光パターンP2のカットオフラインCL2を有する上縁の部分P2Uを形成する。
【0066】
発光面からの光(図示せず)は、下のレンズ部3Dの下の入射面30Dの中部から下端にかけて入射してかつ下のレンズ部3Dの出射面31の中部から下端にかけて出射光(図示せず)として出射する。この出射光は、
図10(B)に示す第2部分配光パターンP2の中間の部分から下縁の部分にかけて形成する。
【0067】
上のレンズ部3Uから照射された第1部分配光パターンP1と、下のレンズ部3Dから照射された第2部分配光パターンP2とは、合成されて、
図11(A)に示すコーナリングランプ配光パターンCPを形成する。コーナリングランプ配光パターンCPの上縁の部分には、カットオフラインCLを有する。
【0068】
発光面からの光L3は、頂のレンズ部3Tの頂の入射面30Tの上部から入射してかつ頂のレンズ部3Tの出射面31の上部から、出射光L30として、すなわち、
図15(A)に示す像I3Uとして、出射する。この出射光L30は、
図10(C)に示すオーバーヘッドサイン配光パターンP3の上縁の部分P3Uを形成する。
【0069】
発光面からの光(図示せず)は、頂のレンズ部3Tの頂の入射面30Tの中部から下端にかけて入射してかつ頂のレンズ部3Tの出射面31の中部から下端にかけて出射光(図示せず)として出射する。この出射光は、
図10(C)に示すオーバーヘッドサイン配光パターンP3の中間の部分から下縁の部分にかけて形成する。
【0070】
図11(A)に示すコーナリングランプ配光パターンCPの上縁のカットオフラインCLと、
図10(C)に示すオーバーヘッドサイン配光パターンP3の下縁とは、重なり合って、
図11(B)に示すコーナリングランプ配光パターンCPとオーバーヘッドサイン配光パターンP3とが合成(重畳)された配光パターンが得られる。
【0071】
(実施形態1の効果の説明)
この実施形態1にかかる車両用灯具1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0072】
この実施形態1にかかる車両用灯具1は、
図4、
図7に示すように、横曲線断面の上の入射面30Uの上部において、灯具光軸から左右両側に離れた上の入射面30Uが、灯具光軸もしくはその近傍の上の入射面30Uおよび基準入射面300Uに対して半導体型光源2側に位置する。このために、
図10(A)、
図11(A)に示すように、コーナリングランプ配光パターンCPの第1部分配光パターンP1のうち垂れ下がる傾向にある灯具光軸から離れた左右両端部分の配光パターンを反り上げることができる。これにより、好ましいコーナリングランプ配光パターンCPを得ることができる。
【0073】
また、この実施形態1にかかる車両用灯具1は、
図5、
図8に示すように、横曲線断面の下の入射面30Dの上部において、灯具光軸から左右両側に離れた下の入射面30Dが、灯具光軸もしくはその近傍の下の入射面30Dおよび基準入射面300Dに対して半導体型光源2側に位置する。このために、
図10(B)、
図11(A)に示すように、コーナリングランプ配光パターンCPの第2部分配光パターンP2のうち垂れ下がる傾向にある灯具光軸から離れた左右両端部分の配光パターンを反り上げることができる。これにより、好ましいコーナリングランプ配光パターンCPを得ることができる。
【0074】
ここで、
図4、
図7に示す横曲線断面の上の入射面30Uの上部において、入射面30Uを基準入射面300Uのままとする。すると、
図12(B)に示すように、発光面の像I1Uの頂点の集束線IL10(コーナリングランプ配光パターンのカットオフライン)は、下側約1°において左右水平に保つことができる。ところが、発光面の像I1Uは、灯具光軸から左右両側にかけて垂れ下がる傾向にある。
【0075】
また、
図5、
図8に示す横曲線断面の下の入射面30Dの上部において、下の入射面30Dを基準入射面300Dのままとする。すると、
図13(B)に示すように、発光面の像I2Uの頂点の集束線IL20(コーナリングランプ配光パターンのカットオフライン)は、下側約1°において左右水平に保つことができる。ところが、発光面の像I2Uは、灯具光軸から左右両側にかけて垂れ下がる傾向にある。
【0076】
この結果、
図14(B)に示すように、コーナリングランプ配光パターンのカットオフラインもしくはその近傍における光度線LL10は、灯具光軸から左右両側にかけて垂れ下がる傾向にある。このために、コーナリングランプ配光パターンの灯具光軸から離れた左右両側のカットオフラインにおける光度が不足する傾向にある。これにより、コーナリングランプ配光パターンの灯具光軸から離れた左右両側のカットオフラインにおける視認性が低下する傾向にある。
【0077】
これに対して、この実施形態1にかかる車両用灯具1は、
図4、
図7に示す横曲線断面の上の入射面30Uの上部において、灯具光軸から左右両側に離れた上の入射面30Uを灯具光軸もしくはその近傍の上の入射面30Uおよび基準入射面300Uに対して半導体型光源2側に位置させる。すると、
図12(A)に示すように、発光面の像I1Uは、灯具光軸から左右両側にかけて反り上がる。それに伴って、発光面の像I1Uの頂点の集束線IL1は、灯具光軸から左右両側にかけて反り上がる。
【0078】
また、この実施形態1にかかる車両用灯具1は、
図5、
図8に示す横曲線断面の下の入射面30Dの上部において、灯具光軸から左右両側に離れた下の入射面30Dを灯具光軸もしくはその近傍の下の入射面30Dおよび基準入射面300Dに対して半導体型光源2側に位置させる。すると、
図13(A)に示すように、発光面の像I2Uは、灯具光軸から左右両側にかけて反り上がる。それに伴って、発光面の像I2Uの頂点の集束線IL2は、灯具光軸から左右両側にかけて反り上がる。
【0079】
この結果、
図14(A)に示すように、コーナリングランプ配光パターンCPのカットオフラインCLもしくはその近傍における光度線LL1は、下側約1°において灯具光軸から左右両側にかけてほぼ均一で左右水平となる。すなわち、コーナリングランプ配光パターンCPのカットオフラインCLもしくはその近傍は、灯具光軸から左右両側にかけてほぼ均一の明るさである。このために、コーナリングランプ配光パターンCPの灯具光軸から離れた左右両側のカットオフラインCLにおける光度を上げることができる。これにより、コーナリングランプ配光パターンCPの灯具光軸から離れた左右両側のカットオフラインCLにおける視認性を向上させることができる。すなわち、好ましいコーナリングランプ配光パターンCPを得ることができる。
【0080】
この実施形態1にかかる車両用灯具1は、
図6、
図9に示すように、横曲線断面の頂の入射面30Tにおいて、特に、横曲線断面の頂の入射面30Tの上部において、灯具光軸もしくはその近傍の頂の入射面30Tが、灯具光軸から左右両側に離れた頂の入射面30Tおよび基準入射面300Tに対して半導体型光源2側に位置する。このために、
図10(C)に示すように、オーバーヘッド配光パターンP3のうち上下幅が狭く光が集中する傾向にある灯具光軸もしくはその近傍の部分の配光パターンの上下幅を広げて光を拡散させることができる。これにより、好ましいオーバーヘッド配光パターンP3を得ることができる。
【0081】
ここで、
図6、
図9に示す横曲線断面の頂の入射面30Tの上部において、特に、横曲線断面の頂の入射面30Tの上部において、頂の入射面30Tを基準入射面300Tのままとする。すると、
図15(B)に示すように、オーバーヘッド配光パターンの上縁の部分に照射される上側の発光面の像I3Uにおいて、灯具光軸もしくはその近傍の上側の発光面の像I3U(光が強い像I3U)と、灯具光軸から左右両側に離れた上側の発光面の像I3U(光が弱い像I3U)とは、ほぼ水平をなす。この結果、灯具光軸もしくはその近傍の発光面の像I3U(光が強い像I3U)の相互間の上下幅と、灯具光軸から左右両側に離れた発光面の像I3U(光が弱い像I3U)の相互間の上下幅とは、ほぼ等しい。
【0082】
これにより、
図16(B)に示すように、オーバーヘッド配光パターンの1U(スクリーンの左右の水平線HL−HRより上側約1°)における光度線LL20は、灯具光軸から左右両側にかけて大きな下り勾配で傾斜している。すなわち、このオーバーヘッド配光パターンは、灯具光軸もしくはその近傍の明るさが明るく、灯具光軸から左右両側に離れた明るさが暗く、灯具光軸から左右両側にかけて明暗差が大きい明るさである。
【0083】
これに対して、この実施形態1にかかる車両用灯具1は、
図6、
図9に示す横曲線断面の頂の入射面30Tにおいて、特に、横曲線断面の頂の入射面30Tの上部において、灯具光軸もしくはその近傍の頂の入射面30Tを灯具光軸から左右両側に離れた頂の入射面30Tおよび基準入射面300Tに対して半導体型光源2側に位置させる。すると、
図15(A)に示すように、上側の発光面の像I3Uは、灯具光軸から離れた左右両側に対して灯具光軸もしくはその近傍を頂とする山形形状をなす。この結果、灯具光軸もしくはその近傍の発光面の像I3U(光が強い像I3U)の相互間の上下幅は、灯具光軸から左右両側に離れた発光面の像I3U(光が弱い像I3U)の相互間の上下幅に対して大きい(広い)。
【0084】
これにより、
図16(A)に示すように、オーバーヘッド配光パターンP3の1U(スクリーンの左右の水平線HL−HRより上側約1°)における光度線LL2は、灯具光軸から左右両側にかけて小さな下り勾配で傾斜している。すなわち、オーバーヘッド配光パターンP3は、灯具光軸から左右両側にかけておおよそ均一の明るさである。この結果、オーバーヘッド配光パターンP3の灯具光軸もしくはその近傍の明るさが抑制され、かつ、オーバーヘッド配光パターンP3の灯具光軸から左右両側に離れた明るさがアップされ、視認性を向上させることができる。すなわち、好ましいオーバーヘッド配光パターンP3を得ることができる。
【0085】
(実施形態2の構成の説明)
図17〜
図20は、この発明にかかる車両用灯具の実施形態2を示す。以下、この実施形態2にかかる車両用灯具の構成について説明する。図中、
図1〜
図16と同符号は、同一のものを示す。
【0086】
この実施形態2の車両用灯具1L、1Rは、車両Cの前部の左右両側にそれぞれ搭載されている。車両用灯具1L、1Rは、半導体型光源と、レンズ3Aとを、備える。レンズ3Aは、
図17、
図18に示すように、横曲線断面の上の入射面30Uの上部において、車両外側この例では右側Rの上の入射面30Uは、車両内側この例では左側Lの上の入射面30Uおよび基準入射面300Uに対して半導体型光源側に位置する。
【0087】
図18(A)に示すように、車両内側Lの部分における上の入射面30Uと基準入射面300Uとの間には、小さい(狭い)幅W101を有する。
図18(B)に示すように、灯具光軸の部分における上の入射面30Uと基準入射面300Uとの間には、大きい(広い)幅W102を有する。
図18(C)に示すように、車両外側Rの部分における上の入射面30Uと基準入射面300Uとの間には、中間の幅W103を有する。この中間の幅W103は、小さい幅W101と大きい幅W102との間の幅である。
【0088】
上の入射面30Uを基準入射面300Uに対して半導体型光源側に位置させる。このために、
図19に示すように、コーナリングランプ配光パターンCPのカットオフラインCL10は、上の入射面30Uを基準入射面300Uのままとするコーナリングランプ配光パターンCP0のカットオフラインCL100に対して、上側に位置する。
【0089】
車両内側Lの部分における上の入射面30Uと基準入射面300Uとの間の幅W101は、小さい。このために、上の入射面30UによるカットオフラインCL10と基準入射面300UによるカットオフラインCL100との間の幅WAは、小さい。
【0090】
灯具光軸の部分における上の入射面30Uと基準入射面300Uとの間の幅W102は、大きい。このために、上の入射面30UによるカットオフラインCL10と基準入射面300UによるカットオフラインCL100との間の幅WBは、大きい。
【0091】
車両外側Rの部分における上の入射面30Uと基準入射面300Uとの間の幅W103は、中間である。このために、上の入射面30UによるカットオフラインCL10と基準入射面300UによるカットオフラインCL100との間の幅WCは、中間である。この中間の幅WCは、小さい幅WAと大きい幅WBとの間の幅である。
【0092】
なお、灯具光軸の部分における上の入射面30Uと基準入射面300Uとの間の幅W102と、車両外側Rの部分における上の入射面30Uと基準入射面300Uとの間の幅W103とを、ほぼ同等にして、灯具光軸におけるカットオフラインCL10、CL100間の幅WBと、車両外側RにおけるカットオフラインCL10、CL100間の幅WCとを、ほぼ同等としても良い。
【0093】
また、車両外側Rの部分における上の入射面30Uと基準入射面300Uとの間の幅W103を、灯具光軸の部分における上の入射面30Uと基準入射面300Uとの間の幅W102よりも大きくして、車両外側RにおけるカットオフラインCL10、CL100間の幅WCを、灯具光軸におけるカットオフラインCL10、CL100間の幅WBよりも大きくしても良い。
【0094】
さらに、下の入射面30D、頂の入射面30Tは、上の入射面30Uと同様に、構成しても良い。すなわち、横曲線断面の下の入射面30D、頂の入射面30Tにおいて、車両外側Rの入射面30D、30Tを、車両内側Lの入射面30D、30Tおよび基準入射面300Uに対して半導体型光源側に位置させるようにしても良い。
【0095】
(実施形態2の作用の説明)
この実施形態2の車両用灯具1L、1Rは、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0096】
半導体型光源を点灯する。すると、レンズ3Aから
図19に示すカットオフラインCL10を有するコーナリングランプ配光パターンCPが照射される。このとき、
図20に示すように、車両内側Lから照射される照射光T1は、交差点において、車両Cと対角線上に位置する歩行者WP1を照明する。車両外側Rから照射される照射光T2は、交差点において、車両Cに対して右側水平線上に位置する歩行者WP2を照明する。
【0097】
図20において、車両内側Lから照射される照射光T1と基準光軸Z(スクリーンの上下の垂直線VU−VD)とのなす角度θ1は、この例では、約38°である。車両外側Rから照射される照射光T2と基準光軸Z(スクリーンの上下の垂直線VU−VD)とのなす角度θ2は、この例では、約82°である。車両用灯具1Rの車両内側Lから照射される照射光T1が照明する歩行者WP1と車両用灯具1Rとの間の距離は、この例では、約11.5mである。車両用灯具1Rの車両外側Rから照射される照射光T2が照明する歩行者WP2と車両用灯具1Rとの間の距離は、この例では、約7mである。
【0098】
(実施形態2の効果の説明)
この実施形態2の車両用灯具1L、1Rは、以上のごとき構成作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0099】
この実施形態2の車両用灯具1L、1Rは、
図17、
図18に示すように、横曲線断面の上の入射面30Uの上部において、車両外側この例では右側Rの上の入射面30Uは、車両内側この例では左側Lの上の入射面30Uおよび基準入射面300Uに対して半導体型光源側に位置する。このために、
図19、
図20に示すように、コーナリングランプ配光パターンCPのうち高光度を必要とする車両内側Lの部分の配光パターンの光度をほぼそのままとしあるいは若干低くすることができる。一方、コーナリングランプ配光パターンCPのうち上下幅が狭くなる傾向にある車両外側Rの部分の配光パターンの上下幅を広げることができる。しかも、低い光度で十分な車両外側Rの部分の配光パターンの光度を車両内側Lの光度よりも低い光度とすることができる。これにより、好ましいコーナリングランプ配光パターンCPを得ることができる。
【0100】
この実施形態2の車両用灯具1L、1Rは、コーナリングランプであって、
図20に示すように、車両内側Lから照射される照射光T1が照明する歩行者WP1までの距離(約11.5m)が、車両外側Rから照射される照射光T2が照明する歩行者WP2までの距離(約7m)と比較して、遠い。このために、車両内側Lから照射される照射光T1の光度を車両外側Rから照射される照射光T2の光度より高くする必要がある。
【0101】
ここで、この実施形態2の車両用灯具1L、1Rは、
図17、
図18(A)に示すように、車両内側Lの部分における上の入射面30Uと基準入射面300Uとの間の幅W101を小さくして、
図19に示すように、車両内側LにおけるカットオフラインCL10、CL100間の幅WAを小さくする。これにより、車両内側Lから照射される照射光T1の光度を車両外側Rから照射される照射光T2の光度より高くすることができ歩行者WP1の視認性が向上される。
【0102】
これに対して、車両外側Rから照射される照射光T2が照明する歩行者WP2までの距離(約7m)は、車両内側Lから照射される照射光T1が照明する歩行者WP1までの距離(約11.5m)と比較して、近い。このために、車両外側Rから照射される照射光T2の光度を車両内側Lから照射される照射光T1の光度よりも低くしても、車両外側Rから照射される照射光T2により照明される歩行者WP2の視認効果は、車両内側Lから照射される照射光T1により照明される歩行者WP1の視認効果とほぼ同等である。
【0103】
ここで、この実施形態2の車両用灯具1L、1Rは、
図17、
図18(C)に示すように、車両外側Rの部分における上の入射面30Uと基準入射面300Uとの間の幅W103を中間の大きさとして、
図19に示すように、車両外側RにおけるカットオフラインCL10、CL100間の幅WCを中間の大きさとする。これにより、車両外側Rから照射される照射光T2の光度を車両内側Lから照射される照射光T1の光度より低くしても、歩行者WP2の視認性の視認効果は、歩行者WP1の視認効果とほぼ同等であり、十分に得られる。
【0104】
また、逆に、
図20に示すように、車両外側Rから照射される照射光T2が照明する歩行者WP2までの距離(約7m)が、車両内側Lから照射される照射光T1が照明する歩行者WP1までの距離(約11.5m)と比較して、近い。
【0105】
ここで、例えば、路面から高さ約0.85mの位置に搭載されているこの実施形態2の車両用灯具1L、1Rから照射される照射光T1、T2の水平線に対する角度について説明する。すなわち、車両内側Lから照射される照射光T1が歩行者WP1の路面から高さ約1.1mの部位(歩行者WP1の肩口)を照明するには、照射光T1の水平線に対する角度は、約2°である。また、車両外側Rから照射される照射光T2が歩行者WP2の路面から高さ約1.1mの部位(歩行者WP2の肩口)を照明するには、照射光T2の水平線に対する角度は、約1.2°である。
【0106】
このために、コーナリングランプ配光パターンCPにおいて、車両外側RのカットオフラインCL10を、車両内側LのカットオフラインCL10に対して、上側に拡散させる必要がある。
【0107】
そこで、この実施形態2の車両用灯具1L、1Rは、
図17、
図18(C)に示すように、車両外側Rの部分における上の入射面30Uと基準入射面300Uとの間の幅W103を中間の大きさとして、
図19に示すように、車両外側RにおけるカットオフラインCL10、CL100間の幅WCを中間の大きさとする。これにより、コーナリングランプ配光パターンCPにおいて、車両外側RのカットオフラインCL10を、車両内側LのカットオフラインCL10に対して、上側に拡散させることができる。
【0108】
この結果、この実施形態2の車両用灯具1L、1Rからの距離が近い歩行者WP2の路面から高さ約1.1mの部位を、距離が遠い歩行者WP1の路面から高さ約1.1mの部位と同様に、確実に照明することができる。
【0109】
(実施形態1、2以外の例の説明)
この実施形態1、2においては、コーナリングランプについて説明するものである。ところが、この発明においては、コーナリングランプ以外の車両用灯具、たとえば、ロービーム用ヘッドランプ、ハイビーム用ヘッドランプ、フォグランプなどの車両用灯具に使用することができる。
【0110】
また、この実施形態1、2においては、レンズ3の入射面30を上下に3つに区画するものである。ところが、この発明においては、レンズ3の入射面30を1つにあるいは上下に2つあるいは4つ以上に区画しても良い。入射面30が1つの場合には、オーバーヘッド配光パターンP3が得られない。
【0111】
さらに、この実施形態1、2においては、入射面30(30U、30D、30T)が基準入射面300U、300D、300Tとほぼ同等の位置か基準入射面300U、300D、300Tよりも半導体型光源2側に位置するものである。ところが、この発明においては、入射面30(30U、30D、30T)の一部が基準入射面300U、300D、300Tよりも半導体型光源2と反対側に位置するものであっても良い。