(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記共通趣味判定部は、外部情報サービスから、前記個人特定部により特定された前記各個人についての友人関係を表す友人情報を取得し、当該取得した友人情報に基づいて、前記予め定められた値を変更する請求項2に記載の情報処理装置。
前記共通趣味判定部は、外部情報サービスから、前記個人特定部により特定された前記各個人についての友人関係を表す友人情報を取得し、当該取得した友人情報に基づいて、前記各個人に共通する趣味を判定するか否かを切り替える請求項2に記載の情報処理装置。
前記出力制御部は、前記操作権限の付与後に前記操作部に入力される出力指示に従って、前記情報取得部によって取得された前記施設情報の詳細を、前記出力部としての前記表示部に表示させる、又は前記通信部から前記携帯情報端末に対して送信させる請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態に係る情報処理装置としての買物支援装置について図面を参照して説明する。
図1は、買物支援装置が設置されたショッピングモールのフロアマップである。
【0010】
ショッピングモール(施設の一例)は、複数の店舗が集合した商業施設である。ショッピングモールには買い物客が行き交う通路があり、その通路に区分けされたブロックにいくつかの店舗が店を構えているものとする。例えば、
図1に示すショッピングモールでは、ショップAからショップKまでの
11店舗がAブロックからDブロックまでの4つのブロックに分かれて出店している。
【0011】
ショッピングモールの所々に買物支援装置1が設置されている。
図1の例では、BブロックのB1領域にあるショップDと、CブロックのC2領域にあるショップHと、DブロックのD2領域にあるショップKに買物支援装置1が設置されている。
【0012】
図2は、買物支援装置を含むシステムの概要図である。システム3は、買物支援装置1、携帯情報端末2、及びデータベース4からなる。買物支援装置1は、例えば、コピー機能、プリンター機能、スキャナー機能、及びファクシミリ機能のような複数の機能を兼ね備えた複合機である。買物支援装置1は、通信機能を有しており、LAN等を介してデータベース4と通信可能とされている。また、買物支援装置1は、無線での通信機能も有しており、近距離(例えば、2m以内)にある携帯情報端末2と無線通信可能とされている。買物支援装置1には、複数の携帯情報端末2から同時にアクセスすることが可能とされている。買物支援装置1は、LAN等を介してデータベース4にアクセスして、データベース4から必要な各種情報を取得する。更に、買物支援装置1は、インターネットを介して外部情報サービス200と通信可能とされている。
【0013】
外部情報サービス200は、例えばフェイスブック(登録商標)等のSNS(Social Networking Service)である。外部情報サービス200は、登録ユーザーの趣味や関心事等を各ユーザーのプロフィール情報として、内蔵する記憶装置に記憶している。外部情報サービス200は、登録ユーザーから、自分のプロフィール情報について全公開、部分公開、及び公開拒否の選択を受け付け、当該受け付けた
指示に従って、上記プロフィール情報を管理する。
【0014】
また、外部情報サービス200は、各登録ユーザーの友人関係を表す友人情報を上記記憶装置に記憶している。外部情報サービス200は、登録ユーザーについて、別の登録ユーザーに対するそれぞれの関係情報、例えば、「友人」、「家族」、「恋人」、「上司」、「部下」、「他人」といった属性情報を、友人情報として上記記憶装置に記憶している。
【0015】
携帯情報端末2は、例えば、スマートフォンやタブレットPC等である。携帯情報端末2には、当該携帯情報端末2を所持する個人の名前や生年月日などの個人情報が内蔵メモリーに記憶されている。買い物客がショッピングモールに来店して買物支援装置1に近づくと、買物支援装置1は、買い物客が所持する携帯情報端末2を検出して自動的に通信を開始して、携帯情報端末2から買い物客の個人情報を取得する。
【0016】
なお、ユーザーの設定により携帯情報端末2の自動通信機能をオフにされている場合は、携帯情報端末2は買物支援装置1によって検出されても通信しない。これにより、ユーザーの個人情報が知らぬ間に買物支援装置1に送信されるのを防ぐ。
【0017】
データベース4は、ショッピングモール自体に関する情報を蓄積したデータベース、及び/又は各店舗に関する情報を蓄積したデータベースから構成され、ショッピングモールに係る各種情報を保持している。データベース4は、ショッピングモール内又は遠隔地に設置されており、LANやインターネット等で買物支援装置1と接続されている。
【0018】
上記各店舗に係る情報として、店舗の閉店、開店、移転といった店舗の改変情報やセール情報等がある。これ以外に、データベース4は、各買い物客、すなわち、各買い物客所有の携帯情報端末2についての前回の店舗別の来店日等の個人毎の情報も保持している。これら各情報の集合を施設情報とする。
【0019】
図3は、本発明の一実施形態に係る買物支援装置1の主要内部構成を示す機能ブロック図である。買物支援装置1は、制御ユニット10、操作部47、原稿給送部6、原稿読取部5、画像メモリー32、画像形成部12、定着部13、ファクシミリ通信部71、通信部72、ネットワークインターフェイス部91、及びHDD92等を備える。
【0020】
原稿給送部6は、読取対象の原稿を原稿読取部5へ給送する。
【0021】
原稿読取部5は、制御ユニット10による制御の下、光照射部及びCCDセンサー等を有する読取機構を備える。原稿読取部5は、光照射部により原稿を照射し、その反射光をCCDセンサーで受光することにより、原稿から画像を読み取る。
【0022】
画像形成部12は、印刷すべき画像のトナー像を用紙上に形成する。定着部13は、用紙上のトナー像を、熱圧着により用紙に定着させる。なお、画像形成部12及び定着部13からなる部分が、特許請求の範囲における印刷部に相当する。
【0023】
画像メモリー32は、原稿読取部5による読取で得られた原稿画像のデータを一時的に記憶したり、画像形成部12のプリント対象となるデータを一時的に保存する領域である。
【0024】
ファクシミリ通信部71は、図略の符号化/復号化部、変復調部及びNCU(Network Control Unit)を備え、公衆電話回線網を用いてのファクシミリの送信を行うものである。
【0025】
通信部72は、Bluetooth(登録商標)又は無線LAN等の近距離無線通信方式を用いて携帯情報端末2との間で無線通信を行うものである。
【0026】
ネットワークインターフェイス部91は、LANボード等の通信モジュールから構成され、当該ネットワークインターフェイス部91に接続されたLAN等を介して、ローカルエリア内又はインターネット上のデータベース4や外部情報サービス200等と種々のデータの送受信を行う。
【0027】
HDD92は、上記施設情報や、原稿読取部5によって読み取られた原稿画像等を記憶する大容量の記憶装置である。
【0028】
操作部47は、買物支援装置1が実行可能な各種動作及び処理について操作者から画像形成動作実行指示や原稿読取動作実行指示等の指示を受け付ける。操作部47は、操作者への操作案内等を表示する表示部473を備えている。表示部473はタッチパネルになっており、操作者は画面表示されるボタンやキーに触れて買物支援装置1を操作することができる。
【0029】
制御ユニット10は、CPU(Central Processing Unit)、RAM、ROM及び専用のハードウェア回路等から構成される。制御ユニット10は、制御部100、個人特定部101、情報取得部102、情報通知部103、個人認証部104、表示制御部105、情報印刷制御部106、及び共通趣味判定部107を備える。
【0030】
制御部100は、買物支援装置1の全体的な動作制御を司る。制御部100は、操作部47、原稿給送部6、原稿読取部5、画像メモリー32、画像形成部12、定着部13、ファクシミリ通信部71、通信部72、ネットワークインターフェイス部91、及びHDD92等と接続され、これら各部の制御を行う。
【0031】
個人特定部101は、買物支援装置1に近付いて通信部72と通信を開始した複数の各携帯情報端末2から、上記個人情報を取得して、各携帯情報端末2を所持する各個人を特定する。
【0032】
なお、買い物客が携帯情報端末2を所持していない場合には、個人特定部101は、後述のように、買い物客が操作部47を操作して個人認証を行う際に入力された個人情報に基づいて個人特定を行う。
【0033】
共通趣味判定部107は、インターネット上の外部情報サービス200から、個人特定部101が特定した各個人の趣味情報を取得し、各個人に共通する趣味を判定する。上述したように、外部情報サービス200には登録ユーザーのプロフィール情報が記憶されており、当該プロフィール情報が公開されている。共通趣味判定部107は、外部情報サービス200にアクセスし、個人特定部101が特定した各個人の名前で、外部情報サービス200で公開されている各個人の趣味情報を検索して取得する。なお、プロフィール情報が公開されていない登録ユーザーについては、共通趣味判定部107は、個人特定部101が取得した個人情報を使って当該登録ユーザーに代わって外部情報サービス200にログインして非公開の趣味情報を取得する。そして、共通趣味判定部107は、外部情報サービス200から取得した各個人の趣味情報で共通するものを、当該各個人をなす複数人に共通する趣味と判定する。
【0034】
情報取得部102は、ネットワークに接続されたデータベース4を参照して、個人特定部101が特定した個人の前回の店舗別の来店日、店舗の改変情報、店舗のセール情報等の各種情報を取得する。
【0035】
また、情報取得部102は、データベース4を参照して、共通趣味判定部107が判定した共通の趣味に合致する店舗の改変情報やセール情報などの各種情報を取得する。例えば、上記各個人に共通する趣味がサッカーやテニスであれば、情報取得部102は、ショッピングモールに出店しているスポーツ用品店のセール情報等を取得する。また、例えば、共通する趣味が旅行であれば、ショッピングモールに出店している旅行代理店のセール情報等を取得する。各店舗については、取り扱い商品やサービスに関する情報(上記例の旅行など)、スポーツ情報(上記例のサッカー、テニスなど)等がデータベース4に記憶さ
れている。
【0036】
情報通知部103は、情報取得部102がデータベース4から取得した各種情報の概要をメッセージや電子メールの形式で各携帯情報端末2に通知する。
図4は、買い物客の携帯情報端末2に表示される情報の一例を示す図である。
図4に示したように、携帯情報端末2に前回来店日、店舗改変情報、セール情報等が表示される。
【0037】
なお、買い物客が携帯情報端末2を所持していない場合には、後述のように買い物客が操作部47を操作して個人認証が行われた後に、
図4に示したようなメッセージを有する表示画面D1が表示部473に表示される。
【0038】
図3へ戻り、個人認証部104は、買物支援装置1の操作権限を、操作者である買い物客に付与するための個人認証を、情報通知部103による情報通知後に操作部47に入力された個人情報に基づいて行う。買い物客が携帯情報端末2を所持する場合には、個人認証部104は、個人認証に必要な情報を携帯情報端末2から取得して個人認証を行う。一方、買い物客が携帯情報端末2を所持しない場合には、買い物客が操作部47を操作して個人情報及びパスワードを買物支援装置1に入力し、個人認証部104は、当該入力された情報に基づいて個人認証を行う。
【0039】
個人認証部104による個人認証に成功すると、制御部100は、表示部473にメニュー画面を表示させる。
図5は、買物支援装置1の表示部473に表示されるメニュー画面例を示す図である。
図5に示したように、表示部473に「詳細セール情報を見る」ボタンB1、「その他の操作」ボタンB2の2つのボタンが表示される。
【0040】
詳細セール情報とは、各店舗のセール情報等であり、クーポン券を示す画像が含まれることもある。その他の操作とは、例えば、買物支援装置1をコピー機やファクシミリ装置として使用する場合の操作である。
【0041】
図3へ戻り、表示制御部105(出力制御部の一例)は、個人認証に成功した後に操作者から操作部47に入力された表示要求指示に従って、情報取得部102がデータベース4から取得した各種情報の詳細を表示部(出力部の一例)473に表示させる。例えば、操作者が表示部473に表示された「詳細セール情報を見る」ボタンB1(
図5)に触れると、表示部473に備えられたタッチパネル機能により当該操作者からの表示要求指示が受け付けられ、表示制御部105は、当該指示に従って、各店舗のセール情報を表示部473に表示させる。
【0042】
情報印刷制御部(出力制御部の一例)106は、個人認証に成功後に操作者から操作部47に入力された印刷要求指示に従って、情報取得部102がデータベース4から取得した各種情報の詳細を印刷部(出力部の一例。例えば、画像形成部12及び定着部13を備える)に印刷させる。例えば、操作者が表示部473に表示された「詳細セール情報を見る」ボタンB1(
図5)に触れることで表示部473に詳細セール情報が表示され、このとき、詳細セール情報と共に「プリント」ボタンが表示される。操作者が当該「プリント」ボタンに触れることで、表示部473に備えられたタッチパネル機能により当該操作者からの印刷要求指示が受け付けられ、情報印刷制御部106は、表示部473に表示された各店舗の詳細セール情報を印刷部により用紙に印刷させる。
【0043】
制御ユニット10は、HDD92にインストールされている情報制御プログラムに従った動作により、制御部100、個人特定部101、情報取得部102、情報通知部103、個人認証部104、表示制御部105、情報印刷制御部106、及び共通趣味判定部107として機能する。但し、制御部100、個人特定部101、情報取得部102、情報通知部103、個人認証部104、表示制御部105、情報印刷制御部106、及び共通趣味判定部107は、制御ユニット10による情報制御プログラムに従った動作によらず、それぞれハード回路により構成することも可能である。
【0044】
次に、買物支援装置1と携帯情報端末2との通信処理について説明する。
図6は、買物支援装置1と携帯情報端末2との通信処理を示すフローチャートである。
【0045】
友人や家族連れ等のグループの買い物客がショッピングモール内を移動中に買物支援装置1の一定範囲内に近づくと、買物支援装置1の通信部72は各買い物客が所持する携帯情報端末2を検出し(S1でYES)、各携帯情報端末2と通信を開始する(S2)。各携帯情報端末2との通信が確立すると、買物支援装置1は、まず、各携帯情報端末2が個人情報を提供可能に設定されているか否かを判定する(S3)。もし、ユーザーにより個人情報の提供が禁止されていれば(S3でNO)、買物支援装置1はその携帯情報端末2との通信を終了する。一方、個人情報の提供が許可されていれば(S3でYES)、その携帯情報端末2は当該買い物客の個人情報を買物支援装置1に送信し、これにより、買物支援装置1の通信部72は、各携帯情報端末2から買い物客の個人情報を取得する(S4)。
【0046】
続いて買物支援装置1の個人特定部101は、各携帯情報端末2から取得した個人情報に基づいて各買い物客(換言すれば各携帯情報端末2の所有者)を特定し、共通趣味判定部107が外部情報サービス200から各買い物客の趣味情報を取得し、各買い物客に共通する趣味を判定する(S5)。
【0047】
ここで、ステップS5における各個人に共通する趣味の判定処理について詳細に説明する。
図7は、各個人に共通する趣味の判定処理を示すフローチャートである。
【0048】
まず、個人特定部101が、通信部72を介して各携帯情報端末2から位置情報を取得する(S51)。位置情報とは、GPS機能を備えた各携帯情報端末2が自機位置の変遷を記録した情報であり、現時点までの過去の一定期間の自機位置の変遷(時間経過に伴う位置情報等)が各携帯情報端末2の内蔵メモリーに記憶されている。
【0049】
共通趣味判定部107は、個人特定部101が取得した各携帯情報端末2の位置情報に基づいて各携帯情報端末2を所持する各個人が一緒にいた時間を計算する(S52)。そして、計算した一緒にいた時間が予め定められた値(例えば、過去1週
間内に5時間など)以上であれば(S53でYES)、それら携帯情報端末2を所持する各個人は買物支援装置1の近くでたまたま出会ったのではなく一定期間一緒に移動していたと考えられるため、共通趣味判定部107は、各個人の共通の趣味の判定を開始する。すなわち、共通趣味判定部107は、外部情報サービス200から各個人の趣味情報を取得し(S54)、各個人に共通する趣味を判定する(S55)。
【0050】
なお、共通趣味判定部107は、外部情報サービス200から各個人の友人情報を取得して、その友人情報に基づいて上記予め定められた値を変更してもよい。例えば、共通趣味判定部107は、一緒に買い物に来た人物同士が友人情報「家族」により示されていれば、当該予め定められた値を小さくして、一緒にいた時間が多少短くても共通の趣味を判定するようにする。一方、例えば、共通趣味判定部107は、一緒に買い物に来た人物同士が友人情報「上司」や「部下」により示される場合には、上記予め定められた値を大きくして、一緒にいた時間が十分に長い場合に限って共通の趣味を判定する。これによれば、買物支援装置1は、共通趣味判定部107による判定結果に基づいて、来場者に対して、一緒に買い物に来た人物との友人関係に応じて、共通する趣味に合致した施設情報を提供することができる。
【0051】
更に、共通趣味判定部107は、現在日時に応じて各個人に共通する趣味を絞り込んでもよい。例えば、共通趣味判定部107は、ウィークデーにはビジネスに関する共通の趣味を判定し、週末にはプライベートな共通の趣味を判定するようにしてもよい。また、例えば、共通趣味判定部107は、昼どきには共通の趣味を反映したランチを提供する施設情報を提供し、夜になると共通の趣味を反映した居酒屋の情報を提供するようにしてもよい。
【0052】
また、例えば、一緒に買い物に来た人物が友人関係「他人」の場合には、共通趣味判定部107は、そもそも共通する趣味の判定を行わないようにしてもよい。このように、買物支援装置1は、一緒に買い物に来た人物との友人関係に応じて、共通する趣味を判定するか否かを切り替えることで、友人関係が薄い人物とは敢えて共通の趣味に合致した施設情報を提供しないようにすることができる。
【0053】
図6へ戻り、S5の後、買物支援装置1の情報取得部102は、データベース4を検索して、当該各買い物客の前回の来店日、共通趣味判定部107が判定した共通する趣味に合致する店舗の改変情報、店舗のセール情報等の施設情報を取得する(S6)。その後、買物支援装置1の情報通知部103が、電子メール又はメッセージの形式で、データベース4から取得した上記施設情報の概要を各携帯情報端末2に通知する(S7)。
【0054】
なお、上記S55では、共通趣味判定部107は、各個人、すなわち全員に共通する趣味を判定するが、例えば、上記各携帯情報端末2の所有者である買い物客のうち、半分以上の人数等、予め定められた割合以上の一部の複数人について共通する趣味がある場合は、当該複数人について共通する趣味を判定結果としてもよい。なお、この場合、情報通知部103は、通知する上記施設情報は、一部の複数人について共通する趣味に関するものである旨のメッセージも、S1及びS2で買い物と買物支援装置1と通信している各携帯情報端末2に通知する。なお、このとき、情報通知部103は、当該一部の複数人についての携帯情報端末2にのみ通知するものとしてもよい。
【0055】
以上の処理により、グループ買い物客がショッピングモールに出向くと、買物支援装置1と各携帯情報端末2とが通信して、各買い物客に対して、
図4に例を示すように、各携帯情報端末2に、当該携帯情報端末2の所有者である買い物客の前回来店日、グループで共通する趣味に合致した店舗の改変情報やセール情報等のような施設情報を提供することができる。
【0056】
次に、買物支援装置1による施設情報の出力処理について説明する。
図8は、買物支援装置1による施設情報の出力処理を示すフローチャートである。
【0057】
上記
図6に示した通信処理の後、買物支援装置1では、個人認証部104による個人認証が行われる。個人認証部104は、操作部47に個人認証用の情報(ユーザー名及びパスワード)が入力されたと判定すると(S10でYES)、入力された情報に基づいて個人認証を行う。なお、個人認証の方法としては、(1)携帯情報端末2を通じて行うケース、すなわち、操作者が操作部47に情報を入力しないで個人認証を行うケースと、(2)操作者が操作部47を直接操作して個人認証を行うケースと、がある。ここでは、(2)によ
り個人認証を行うものとする。
【0058】
そして、個人認証に成功すると(S11でYES)、情報取得部102は、データベース4を検索してその買い物客の前回の来店日、共通の趣味に合致する店舗の改変情報、店舗のセール情報等の施設情報を取得する(S12)。
【0059】
なお、買物支援装置1では、当該個人認証に成功した個人についての施設情報が、例えば
図6に示したS6の処理により、既に情報取得部102に取得されて記憶されており、当該施設情報が利用可能となっている場合は、S12の処理は省略が可能である。
【0060】
そして、表示制御部105は、買物支援装置1の表示部473に、上記施設情報の概要を表示させる(S13)。
【0061】
以上の処理により、買い物客が携帯情報端末2を所持しない場合であっても、買物支援装置1の表示部473に、
図4に示したような施設情報を表示して、買い物客に当該施設情報を提供することができる。
【0062】
更に、その買い物客が、詳細セール情報などの詳細情報の表示を要求する指示を操作部47から入力した場合(S14でYES)、表示制御部105は、表示部473に、詳細情報を表示するためのメニュー画面(
図5参照)を表示させる(S15)。
【0063】
ここで、例えば、操作者が表示部473に表示されているメニュー画面中の「詳細セール情報を見る」ボタンB1に触れると、表示制御部105は、情報取得部102により取得された上記施設情報に基づいて、表示部473に、
図9に例を示すような施設情報の詳細を示す詳細情報表示画面D10を表示させる(S18)。例えば、詳細情報表示画面D10には、共通趣味判定部107により判定されたグループ買い物客に共通の趣味である、テニス、旅行に関する店舗を示す施設情報が表示制御部105により表示される。なお、この場合、詳細情報表示画面D10に示す画像im10のように、共通趣味判定部107により判定されたグループ買い物客に共通の趣味自体(この例では、テニス、旅行)を、表示制御部105が表示するようにしてもよい。
【0064】
更に、S18においては、例えば操作者としての買い物客による、詳細情報表示画面D10に示される「詳細情報を印刷する」ボタンB5へのタッチ操作に基づいてタッチパネル機能により上記施設情報の詳細についての印刷要求が入力されると、情報印刷制御部106が上記印刷部に、当該印刷要求に応じて、施設情報の詳細を用紙に印刷させる。
【0065】
なお、情報取得部102は、S12又は
図6のS6で施設情報を取得したとき、施設情報として、
図4に示す概要のみならず、これ以外の詳細な情報も同時に取得しておくものとする。すなわち、S13又は
図6のS7での「概要」は、当該詳細情報を含む施設情報が、情報取得部102により編集されて簡易情報とされたものである。
【0066】
一方、買い物客が携帯情報端末2を買物支援装置1に近付け、通信部72と通信を開始した携帯情報端末2から、個人特定部101が上記個人情報を携帯情報端末2から取得した場合、個人認証部104は、携帯情報端末2を通じて上記(1)のケースにより個人認証を行うと判定し(S10でNO、S16でYES)、携帯情報端末2から取得した個人情報に基づいて個人認証を行う。そして、個人認証部104が個人認証に成功すると(S17でYES)、表示制御部105は、表示部473に、詳細情報を表示するためのメニュー画面(
図5参照)を表示させる(S15)。買い物客はメニュー画面を通じて施設情報の詳細についての表示要求又は印刷要求を入力することにより、当該詳細についての表示又は印刷が可能である(S18)。
【0067】
上記のように、本実施形態によれば、ショッピングモールで買い物をするグループ客に共通の趣味を反映した情報を提供することができる。
【0068】
すなわち、買物支援装置1によれば、当該買物支援装置1が設置されている施設としてのショッピングモールに出向いたグループ客に、全員又は少なくとも一部の複数人の趣味に合う当該ショッピングモールに関する情報を的確に配信することができる。
【0069】
これにより、物品販売やサービス提供を行う店舗は、販売促進や集客の目的で施設情報を客に対して効率よく配信することができる。当該目的のために上記詳細を示す情報やクーポン券を、ショッピングモール内にいるあらゆる客に対して発行することが可能になる。本実施形態では、
図9に例を示すように、全員又は一部の複数人に共通する趣味に関連する店舗の情報、例えば共通する趣味がテニス及び旅行である場合にはスポーツ店及び旅行代理店の店舗情報が、グループ客の全員又は少なくとも一部の複数人に発信されるので、当該情報を見たグループ客を集客する効果を、グループ客の各人に個別にしか適応していない情報を配信する場合よりも、高くすることができる。
【0070】
なお、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、買物支援装置1と携帯情報端末2とが同日に複数回通信する場合には、初回の通信時のみ又は新着情報が変更された場合にのみ携帯情報端末2に情報を通知する(
図6のS7)ようにしてもよい。これにより、買い物客が買物支援装置1の近くを通り過ぎる度に同じ情報が繰り返し携帯情報端末2に通知されるのを防ぐことができる。
【0071】
また、上記では、本発明に係る情報処理装置の一実施形態である買物支援装置1を、上記印刷部を有する複合機として説明しているが、買物支援装置1はこれに限定されない。買物支援装置1は印刷部を有さずに表示部473を備えるものであってもよい。例えば、印刷機能を有しない情報処理装置であっても、買物支援装置1として適用が可能である。
【0072】
また、上記の表示制御部105及び情報印刷制御部106のいずれもが、特許請求の範囲における出力制御部の一例となり得る。
【0073】
なお、上記実施形態では、表示制御部105が、表示部473に、詳細情報を表示するためのメニュー画面(
図5参照)を表示させたとき(S15)、買い物客はメニュー画面を通じて施設情報の詳細についての表示要求又は印刷要求を入力することにより、当該詳細についての表示又は印刷が可能とされているが、これに代えて、又は、これと共に、例えば、表示制御部105が、当該メニュー画面に、携帯情報端末2に対して上記施設情報の詳細を送信する旨の詳細情報送信指示を受け付けるための画像を表示させておき、操作者が表示部473に表示されている当該画像の表示領域に触れると、タッチパネル機能により、当該詳細情報送信指示が情報通知部103に受け付けられ、情報通知部103が、上記施設情報の詳細を携帯情報端末2に対して送信するようにしてもよい。
【0074】
また、
図1乃至
図9を用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。