(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
以下、本発明を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示す情報コード利用システム1は、所定のコード領域の内部に情報を表示する単位となるセルを配列した情報コード100を生成する情報コード生成装置2と、情報コード生成装置2によって生成された情報コード100を読み取る情報コード読取装置10とを備えた構成をなしている。
【0017】
(情報コード生成装置)
情報コード生成装置2は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置として構成されており、CPUなどからなる制御部3と、キーボード、マウス、その他の入力装置からなる操作部4と、ROM、RAM、HDD、不揮発性メモリ等の記憶装置からなる記憶部5と、公知の表示装置(液晶ディスプレイやその他の表示デバイス)などからなる表示部6と、外部装置と有線通信或いは無線通信を行うための通信インタフェースとして機能する通信部7と、公知のプリンタ等と同様のハードウェア構成をなし且つ制御部3からの印刷データに基づいて情報コード100等を印刷可能な印刷部8(印刷装置)とを備えている。
【0018】
(情報コード読取装置)
次に、情報コード読取装置10の全体構成について説明する。
図2に示すように、情報コード読取装置10は、ハードウェア的には二次元コードを読取可能なコードリーダとして構成されており、図示しないケースによって外郭が構成され、このケース内に各種電子部品が収容された構成をなしている。
【0019】
この情報コード読取装置10は、主に、照明光源21、受光センサ23、フィルタ25、結像レンズ27等の光学系と、メモリ35、制御回路40、操作スイッチ42、液晶表示装置46等のマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)系と、電源スイッチ41、電池49等の電源系と、から構成されている。なお、これらは、図略のプリント配線板に実装あるいはケース(図示略)内に内装されている。
【0020】
光学系は、照明光源21、受光センサ23、フィルタ25、結像レンズ27等から構成されている。照明光源21は、照明光Lfを発光可能な照明光源として機能するもので、例えば、赤色のLEDとこのLEDの出射側に設けられる拡散レンズ、集光レンズ等とから構成されている。本実施形態では、受光センサ23を挟んだ両側に照明光源21が設けられており、ケースに形成された読取口(図示略)を介して読取対象物Rに向けて照明光Lfを照射可能に構成されている。この読取対象物Rとしては、例えば、樹脂材料、金属材料等の様々な対象が考えられ、このような読取対象物Rに例えば
図1のような情報コード100(後述)が印刷などによって形成されている。
【0021】
受光センサ23は、情報コード100(後述)を撮像可能な「撮像部」の一例に相当し、読取対象物Rや情報コード100に照射されて反射した反射光Lrを受光可能に構成されるもので、例えば、C−MOSやCCD等の固体撮像素子である受光素子を2次元に配列したエリアセンサが、これに相当する。この受光センサ23は、結像レンズ27を介して入射する入射光を受光面23aで受光可能に図略のプリント配線板に実装されている。
【0022】
フィルタ25は、例えば反射光Lrの波長相当以下の光の通過を許容し、当該波長相当を超える光の通過を遮断し得る光学的なローパスフィルタで、ケースに形成された読取口(図示略)と結像レンズ27との間に設けられている。これにより、反射光Lrの波長相当を超える不要な光が受光センサ23に入射することを抑制している。また、結像レンズ27は、例えば、鏡筒とこの鏡筒内に収容される複数の集光レンズとによって構成されており、本実施形態では、ケースに形成された読取口(図示略)に入射する反射光Lrを集光し、受光センサ23の受光面23aに情報コード100のコード画像を結像するように構成されている。
【0023】
マイコン系は、増幅回路31、A/D変換回路33、メモリ35、アドレス発生回路36、同期信号発生回路38、制御回路40、操作スイッチ42、LED43、ブザー44、液晶表示装置46、通信インタフェース48等から構成されている。このマイコン系は、マイコン(情報処理装置)として機能し得る制御回路40及びメモリ35を中心として構成され、前述した光学系によって撮像された情報コード100の画像信号をハードウェア的およびソフトウェア的に信号処理し得るものである。
【0024】
光学系の受光センサ23から出力される画像信号(アナログ信号)は、増幅回路31に入力されることで所定ゲインで増幅された後、A/D変換回路33に入力され、アナログ信号からディジタル信号に変換される。そして、ディジタル化された画像信号、つまり画像データ(画像情報)は、メモリ35に入力され、当該メモリ35の画像データ蓄積領域に蓄積される。なお、同期信号発生回路38は、受光センサ23およびアドレス発生回路36に対する同期信号を発生可能に構成されており、またアドレス発生回路36は、この同期信号発生回路38から供給される同期信号に基づいて、メモリ35に格納される画像データの格納アドレスを発生可能に構成されている。
【0025】
メモリ35は、半導体メモリ装置などによって構成され、例えばRAM(DRAM、SRAM等)やROM(EPROM、EEPROM等)等がこれに相当する。このメモリ35のうちのRAMには、前述した画像データ蓄積領域のほかに、制御回路40が算術演算や論理演算等の各処理時に利用する作業領域や読取条件テーブルも確保可能に構成されている。またROMには、後述する読取処理等を実行可能な所定プログラムやその他、照明光源21、受光センサ23等の各ハードウェアを制御可能なシステムプログラム等が予め格納されている。
【0026】
制御回路40は、情報コード読取装置10全体を制御可能なマイコンで、CPU、システムバス、入出力インタフェース等からなるものであり、情報処理機能を有している。この制御回路40には、内蔵された入出力インタフェースを介して種々の入出力装置(周辺装置)が接続されており、本実施形態の場合、電源スイッチ41、操作スイッチ42、LED43、ブザー44、液晶表示装置46、通信インタフェース48等が接続されている。また、通信インタフェース48には、情報コード読取装置10の上位システムに相当するホストコンピュータHSTなどを接続できるようになっている。
【0027】
電源系は、電源スイッチ41、電池49等により構成されており、制御回路40により管理される電源スイッチ41のオンオフによって、上述した各装置や各回路に、電池49から供給される駆動電圧の導通や遮断が制御されている。なお、電池49は、所定の直流電圧を発生可能な2次電池で、例えば、リチウムイオン電池等がこれに相当する。
【0028】
(情報コード)
次に、
図1の情報コード利用システムで利用される情報コード100について
図1、
図5等を参照して説明する。なお、
図1の例と
図5右図の例では、セル配列や特定パターンのサイズ等が若干異なるが基本的な考えは同様であり、同様の特徴を有している。
図1、
図5等に示す情報コード100は、例えば上述の情報コード生成装置2によって生成されるものであり、所定のコード領域の内部に情報を表示する単位となるセル102を配列した構成となっている。
図1、
図5等の情報コード100において、「コード領域」は、複数配列された暗色セルを全て含み得る矩形状の領域であり、特定パターン領域とデータ記録領域を全て含む最小の正方形領域又は長方形領域となっている。具体的には、3つの位置検出パターン(切り出しシンボル)104を全て含む最小の正方形領域又は長方形領域となっている。なお、「コード領域」は、情報コードを構成する複数種類のセルを全て含む最小の正方形領域又は長方形領域であればよく、
図1、
図5のような例に限られるものではない。また、
図1、
図5等の例では、複数のセル102が、矩形状(例えば外径が正方形状)の明色(白色)セル及び暗色(黒色)セルのいずれかによって構成されており、コード領域の内部において後述する空き領域110の周囲にこれらセル102がマトリックス状に配置されている。明色セル及び暗色セルは、それぞれ白色セル、黒色セルに限られるものではなく、暗色セルが所定の明度で構成される場合、明色セルはそれよりも明度が高ければよい。また、情報コード100において上記コード領域の周囲には、当該コード領域を取り囲むように明色又は暗色のマージン領域が構成されるようになっており、
図1、
図5等の例では、明色(例えば、白色或いは暗色セルよりも明度の大きい他色)のマージン領域がコード領域の周囲に隣接して配置されている。
【0029】
この情報コード100は、矩形状(例えば、正方形状或いは長方形状等)のコード領域の内部に、予め定められた形状の特定パターン(具体的には、単一のセルよりも大きい領域の固定形状)が配置される特定パターン領域と、複数種類のセル102によってデータを記録するデータ記録領域と、複数種類のセル102によって誤り訂正符号を記録する誤り訂正符号記録領域とが設けられている。
図1、
図5等のように、情報コード100の特定パターンは、例えば、QRコード(登録商標)の公知の所定型番(
図5の例では、JIS等で規格化されたQRコードの所定型番)の特定パターンと同一の形状及び位置となっており、
図1、
図5等の例では、コード領域の3つの角部にそれぞれ、特定パターンとしての位置検出パターン(切り出しシンボル)104が配置されている。また、上記所定型番において予め定められた位置に、特定パターンとしてのタイミングパターン106やアライメントパターン108も設けられている。なお、タイミングパターン106やアライメントパターン108は配置されていなくてもよい。このように、情報コード100では、予め定められた位置に決まった形状の特定パターン(位置検出パターン104、タイミングパターン106、アライメントパターン108(
図5では省略))が配置されるようになっている。なお、コード領域の内部において、後述する空き領域110以外の位置は、このような特定パターンの領域、記録領域(データ記録領域及び誤り訂正符号記録領域のいずれかからなる領域)などによって構成されている。
【0030】
情報コード100のセルの行数及び列数、特定パターンの形状及び位置、フォーマット情報の位置、コードワードの候補位置(コードワードの配置順序を特定するアドレス)等は読取装置がどのような方法で把握してもよい。例えば、情報コード100の種別において複数の型番が設けられていてもよく、この場合、型番毎にセルの行数及び列数、特定パターンの形状及び位置、フォーマット情報の位置、コードワードを配置する候補位置(アドレス)が予め定められていればよい。そして、上記型番を特定する型番情報がコード領域内の決められた位置(予約領域)に配置されていれば、読取装置10はこの位置を既知の位置として把握しておくことで、この型番情報に基づいて情報コード100のセルの行数及び列数、特定パターンの形状及び位置、フォーマット情報の位置、コードワードの候補位置(アドレス)を把握できるようになる。なお、この方法に限定されるものではなく、読取装置10が把握し得る方法であれば他の方法でもよい。
【0031】
そして、コード領域の内部において、特定パターン領域、データ記録領域、誤り訂正符号記録領域以外の位置には、セル102によってデータが記録されない領域であり且つ誤り訂正符号による誤り訂正の対象にならない領域である空き領域110が、単一のセル102のサイズよりも大きいサイズで設けられている。なお、
図1、
図5等の例では、データ記録領域、誤り訂正符号記録領域がコード領域の周縁に沿って環状且つ矩形状に配置されており、コード領域の中央部(コード領域の中心を含む所定領域)に空き領域110が構成されている。なお、「セル102によってデータが記録されない領域」とは、即ち、後述するデータコードワードや誤り訂正コードワードなどのコードワードが記録されない領域であり、且つフォーマット情報が記録されない領域であることを意味する。また、「誤り訂正符号による誤り訂正の対象にならない領域」とは、即ち、誤り訂正符号記録領域に記録された誤り訂正符号を用いた誤り訂正が行われない領域であることを意味する。従って、空き領域110に何らかの情報(後述する追加情報等)が記録されていても、空き領域110の周囲に存在する誤り訂正符号記録領域の誤り訂正符号によってその情報に対する誤り訂正がなされることはない。
【0032】
なお、以下の説明では、
図5右図のような上記所定型番に対応する構成と、
図5左図のような所定型番よりもサイズが小さい別の型番(Ver.番号)とが対応付けられ、
図5右図の情報コード100の各コードワードの位置と、
図5左図の他種コード120の各コードワードの位置とが
図5下図のような配置変換表によって対応付けられている例を代表例として説明する。この例では、
図5左図の他種コード120で格納し得るデータ量であれば、
図5右図のような情報コード100により空き領域110を設けた上で表現できるようになっている。逆に、
図5右図の情報コード100を読み取る場合には、情報コード100の各コードワードを、
図5左図のような他種コード120のコードワードとして読み取ることができるようになっている。
【0033】
また、
図5右図では、空き領域110の周囲に配置される各コードワードの領域を破線枠等によって概念的に示している。また、フォーマット情報を記録する領域(所定位置105)は、所定種類のハッチングにて概念的に示している。なお、
図5右図では、フォーマット情報を記録する領域や、コードワードを記録する領域では、升目のみを示し、明色セルや暗色セルの具体的配列を省略して示している。また、
図5右図の例では、セル配列と対応付けるべく空き領域110(コード領域の中央部分)の内部にも升目を付しているが、空き領域110の構成は自由であり、
図1のように構成してもよく、その他の構成であってもよい。
【0034】
フォーマット情報(形式情報)は、例えば
図6のように構成されて情報コード100内の所定位置105(所定種類のハッチング位置)に特定のフォーマット構成で記録されている。このフォーマット情報は、誤り訂正レベルを特定する訂正レベル情報と、マスク番号を特定するマスク番号情報とを含んでいる。訂正レベル情報は、情報コード100で用いる誤り訂正レベルを特定する情報であり、例えば他種コード120に変換して読み取る場合の当該他種コード120で用いる誤り訂正レベルにも相当する。また、マスク番号は、情報コード100のコードワード領域(データコードワードや誤り訂正コードワードが記録されている領域)にかけられているマスクがどのマスク種別であるかを特定する情報である。
【0035】
図6に示すようにフォーマット情報は、所定種類のマスクパターン(特定マスク)を反映した状態で記録されており、公知のQRコードと同様の方法でフォーマット情報のマスク種別を識別することで、
図5右図に示すような特定のコード種別(空き領域110を設けた種別)であることを検出できるようになっている。公知規格のQRコードでは、例えばモデル1として構成する場合には、
図6のようなフォーマット情報に対してモデル1用のマスクをかけたときに表現されるデータ(セル配列)を所定位置に記録し、モデル2として構成する場合には、
図6のようなフォーマット情報に対してモデル2用のマスクをかけたときに表現されるデータ(セル配列)を所定位置に記録するようになっている。一方、
図5に示す本実施形態の情報コード100(空き領域110を有する特別種類のコード)では、
図6のようなフォーマット情報に対してモデル1、2とは異なる種類の特定マスク(
図6では額縁QR用と例示)をかけたときに表現されるデータ(セル配列)を所定位置105に記録するようになっている。そして、公知規格のモデル1及びモデル2、情報コード100の種別のいずれの場合でも、記録する訂正レベル(訂正レベル情報)及びマスク番号(マスク番号情報)に対応するチェックデジットが付された上でフォーマット情報が構成されており、その上で各種別用のマスクがかけられるようになっている。具体的には、各種別用のマスクパターンを用いて公知の方法でマスク処理が行われ、マスク処理後のビットパターンが所定位置105に記録されるようになっている。従って、情報コード100のようにフォーマット情報に対して特定マスク(
図6では額縁QR用と例示)をかけた上で所定位置105に記録する場合、このように所定位置105に記録された情報を上記特定マスクに基づいてマスク処理を解除して解読すればチェックデジットが合うため、情報コード100の種別であることを特定することができる。逆に、情報コード100の所定位置105のデータを、モデル1やモデル2のマスクに基づいてマスクを外しても、チェックデジットが合わなくなるため、公知規格のモデル1やモデル2でないことを特定することができる。
【0036】
この情報コード100では、特定パターン(位置検出パターン104等)を検出し、公知のQRコードと同様の方法でコード領域、コードの向き、各セル位置を特定した後、公知のQRコードと同様の方法でフォーマット情報が記録された所定位置105を解読することで、解読時に成功したマスクの種別により情報コード100の種別(空き領域110を有する特別種類)であることを特定することができる。そして、解読されたフォーマット情報により、情報コード100で用いる誤り訂正レベルを特定でき、且つ情報コード100のコードワード領域(セルによってデータコードワードや誤り訂正コードワードが記録されている領域)にかけられているマスク種別を特定できるようになっている。
【0037】
更に、空き領域110の内部には、情報追加領域121、122、123、124の範囲を示す識別表示(マーク121a、122a、123a、124a)がそれぞれ設けられており、この情報追加領域121、122、123、124の内部に事後的に書き込みが行えるようになっている。具体的には、情報追加領域121、122、123、124におけるマーク121a、122a、123a、124a内のそれぞれの部分が1又は複数の所定色(例えば白色等)で構成されており、それら情報追加領域121、122、123、124の外縁部を示すマーク121a、122a、123a、124aが所定色(情報追加領域121、122、123、124におけるマーク内の領域を構成する色)とは異なる色(例えば黒色等)により識別表示として示されている。このように構成されているため、情報追加領域121、122、123、124に対して前記所定色(情報追加領域121、122、123、124におけるマーク内の領域を構成する背景色)とは異なる他の色によって書き込むことが可能となり、所定色とは異なる色によって書き込まれたときには、上述の情報コード読取装置10により、その書き込みを認識できるようになっている。
【0038】
なお、
図5右図、
図10(A)等の例では、識別表示として、四角形状の図形からなるマーク121a、122a、123a、124aを例示し、マーク121a、122a、123a、124aのそれぞれの内側が情報追加領域121、122、123、124として構成される例を示したが、情報追加領域121、122、123、124の境界(外縁)が特定できる構成であれば、識別表示の形状や構成はどのようなものであってもよい。例えば、情報追加領域121、122、123、124が所定色(例えば白色)によって構成されている場合、情報追加領域121、122、123、124の周囲に隣接する背景がその所定色以外であれば、情報追加領域と背景とが異なる色によって区分けされることになる。この場合、情報追加領域の周囲に隣接する背景が識別表示に相当することになる。
【0039】
情報コード100に記録する内容は、例えば、
図3のような構成をなしており、データ配列の先頭部分にヘッダデータ(額縁QR用ヘッダー)が設定され、ヘッダデータの後に入力データ(解読対象データ)が続くようになっている。
図3の例では、入力データ(解読対象データ)については、例えば公知の方法で圧縮し、データワード(データコードワード)に変換しているが、このような圧縮を行わなくてもよい。なお、情報コード100で用いるヘッダデータは、以降の説明では、「額縁QR用ヘッダー」とも称する。また、本明細書では、このようなヘッダデータ及び入力データ(解読対象データ)のデータワード(データコードワード)を記録する領域、及び上述のフォーマット情報を記録する領域が「データ記録領域」に相当する。また、
図3の例では、ヘッダデータ(額縁QR用ヘッダー)として、後述する他種コード120(情報コード100を解読するために用いるコード種別であり、配置変換表(
図5)によって情報コード100と対応付けられたコード)の種別(型番)を特定し得る情報(
図3では、Ver.番号と例示)や、空き領域内の形式を特定し得る識別情報が記録されている。なお、
図3の例では、ヘッダデータとして、他種コードの種類(Ver.番号)に加え、空き領域110の形式が
図1、
図5、
図10等に示すマークシート方式であることを特定する情報(第1情報)と、空き領域110内でのマーク領域(書き込み可能位置)を特定し得る情報(第2情報に相当する「チェック欄位置情報」)とが記録されている。このうち、空き領域110の形式がマークシート方式であることを特定する情報(第1情報)は、情報追加領域の存在を示す「識別情報」の一例に相当する。また、空き領域内でのマーク領域(書き込み可能位置)を特定し得る情報(第2情報)は、コード領域内における情報追加領域の位置を示す「位置データ」の一例に相当する。
【0040】
図3、
図5の例では、マーク可能領域(チェック欄)として構成される情報追加領域121、122、123、124のそれぞれの列位置及び行位置を特定し得る情報がチェック欄位置情報(位置データ)として記録されている。より具体的には、
図5に示すような矩形状に構成される情報コード100を複数行且つ複数列に格子状に分割したときの各情報追加領域121、122、123、124のそれぞれの行位置及び列位置の組み合わせがチェック欄位置情報(位置データ)として記録されている。なお、
図5のように情報コード100を格子状に分割したときの各行及び各列の幅は、それぞれ単一のセルの行方向の幅及び列方向の幅に相当している。このような内容で、各情報追加領域121、122、123、124の位置を特定できるようになっている。
【0041】
そして、入力データ(解読対象データであるデータワード)の後には誤り訂正符号となる誤り訂正コードワード(ECCワード)が続いている。情報コード100では、この誤り訂正符号を記録する領域が誤り訂正符号記録領域となる。なお、データワード(
図3の例ではヘッダデータ及び入力データ(解読対象データ))に基づいて誤り訂正符号(誤り訂正コードワード)を生成する方法は、公知の二次元コード(QRコード等)の規格で定められた方法などを用いることができる。例えば、データワード(データコードワード)に基づいて誤り訂正コードワードを生成する方法として、JISX0510:2004に規定された誤り訂正コード語の生成方法(JISX0510:2004、8.5誤り訂正)などを用いることができる。なお、誤り訂正コードワードの生成方法はこれに限られず、公知の様々な方法を用いることができる。
【0042】
また、情報コード100では、解読対象データを表現する各データワード(データコードワード)や誤り訂正コードワードが予め定められた配置位置情報に基づいてコード領域内に配置されている。本構成では、
図5のように、情報コード100のコード領域内において予め各コードワードの配置候補位置が定められており、各配置候補位置にそれぞれ番号(アドレス)が割り当てられている。そして、配置位置情報は、
図3に示す記録内容を構成する各コードワードをそれぞれどの配置候補位置に配置すべきかを特定する情報となっている。なお、
図5右図の例では、1〜25番の配置候補位置を概略的に例示しており、各配置候補位置では、先頭と最後のビット部分に番号を付して明示している。また、
図5右図では、26番以降の配置候補位置は省略している。
【0043】
具体的には、他種コード120(公知のQRコード)の型番(
図3に示すヘッダデータで特定される他種コード120の型番)では、各順番のコードワードを他種コード120内のどの位置に配置すべきかが公知規格等により予め定められており、他種コード120を解読する場合にはこのように定められた配置に基づいて各順番のコードワードを解読する。例えば、
図5左図に示す他種コード120の例では、0番目のコードワードを右下に配置し、1番目のコードワードをその上に配置し、2番目のコードワードをその上に配置するといった具合に各コードワードの配置位置が予め決められている。従って、この他種コード120を解読する場合には、このように決められた配置に基づいて0番目のコードワード、1番目のコードワード、2番目のコードワード、3番目のコードワード・・・といった具合に順番に解読することになる。
【0044】
一方、
図5に示す配置位置情報(配置変換表)では、このように他種コード120で予め定められた各配置位置(各順番のコードワードの配置位置)の番号を、情報コード100において予め定められた候補位置(各コードワードの配置候補位置)の番号にそれぞれ対応付けている。具体的には、「他種コード120における1番目のコードワードの配置位置が情報コード100の1番目の配置候補位置に相当」、「他種コード120における2番目のコードワードの配置位置が情報コード100の2番目の配置候補位置に相当」、「他種コード120における3番目のコードワードの配置位置が情報コード100の3番目の配置候補位置に相当」といった情報が、例えばテーブルデータなどとしてそれぞれ記録されており、他種コード120における各番号のコードワードの配置位置を、情報コード100の各配置候補位置にそれぞれ対応付けている。このように構成されているため、情報コード100を解読する場合には、コード領域内の各配置候補位置のコードワード(各アドレスのコードワード)を配置位置情報(配置変換表)で対応付けられた他種コード120の各配置位置にそれぞれ配置し直し、このように配置し直された他種コード120を公知の方法で解読すれば良い。例えば、
図5下図に示す配置変換表を用いて情報コード100の解読を行う場合、情報コード100の1番目の配置候補位置のコードワードを他種コード120における1番目のコードワードの配置位置に配置し、情報コード100の2番目の配置候補位置のコードワードを他種コード120における2番目のコードワードの配置位置に配置し、情報コード100のN番目の配置候補位置のコードワードを他種コード120において当該N番目の配置候補位置に対応付けられているM番目のコードワードの配置位置に配置するといった具合にそれぞれ配置し直した上で、このように配置し直された他種コード(QRコード)を公知の方法で解読すればよい。なお、上述の配置位置情報(配置変換表)については、情報コード100を生成する情報コード生成装置2及び情報コード100を読み取る情報コード読取装置10に共通のデータ(共通の配置変換表)がそれぞれ設けられていることが望ましい。
【0045】
(情報コードの生成処理)
次に、
図8等を参照して情報コード生成処理及び情報コード生成方法について説明する。以下では、
図5のように他種コード120がQRコード(登録商標)であり、情報コード100がQRコードと同様の特定パターンを有する場合を例に挙げて説明する。なお、この例では、空き領域110を有する情報コード100を「額縁QR」とも称する。
【0046】
図8の情報コード生成処理は、情報コード生成装置2によって行われる処理であり、例えば、操作部4での所定操作によって実行開始される。この処理では、まず、外部からコード化するデータ(解読対象データ)と、属性データと、コード種別データ(情報コード100を生成するか、一般的な二次元コード(例えば一般的なQRコード)を生成するかを特定するデータ)を取得する(S1)。なお、本構成では、制御部3、操作部4が「データ取得部」の一例に相当し、解読対象データ(外部からの入力データ)を取得するように機能する。また、このような例に限らず、例えば、制御部3と通信部7が「データ取得部」として構成され、外部から通信によって入力されるデータを解読対象データとして取得するように機能してもよい。
【0047】
S1でデータを取得した後には、その取得したデータを圧縮する方法を公知の方法で定め(S2)、入力データを圧縮したデータ(解読対象データ)を複数のデータワード(データコードワード)で表現する(S3)。そして、S3の後には、S1で取得されたコード種別データが、空き領域110を有する情報コード100の種別(額縁QR)であるか否かを判断する。S1で取得されたコード種別データが、空き領域110を有する情報コード100の種別(額縁QR)である場合には、S4にてYesに進み、空き領域110を有する情報コード100の種別(額縁QR)で用いられる特有のヘッダデータ(上述)を生成し、
図3のように複数のデータワードを含んだデータ配列の先頭にセットする(S5)。
図3のヘッダデータには、上述したように、
図5右図に示す他種コード120の種別(型番)を特定し得る情報(バージョン番号情報等)と、空き領域110の形式がマークシート方式であることを特定する情報(第1情報)と、空き領域110内でのマーク領域(書き込み可能位置)を特定し得る情報(第2情報に相当する「チェック欄位置情報」)とが記録されることになる。一方、S1で取得されたコード種別データが、空き領域110を有する情報コード100の種別(額縁QR)でない場合(一般的な二次元コードを選択するデータ(例えば、モデル1又はモデル2を選択するデータ)である場合)には、S4にてNoに進む。
【0048】
S4でNoに進む場合、S3で生成されたデータワード(データコードワード)の構成に基づいて公知の方法で誤り訂正符号を生成し、この誤り訂正符号を表現する複数の誤り訂正ワード(誤り訂正コードワード)を生成する(S6)。一方、S4からS5に進む場合、S3、S5で生成された最終的なデータワード(ヘッダデータ及び入力データを表現する複数のデータコードワード)の構成に基づいて公知の方法で誤り訂正符号を生成し、この誤り訂正符号を表現する複数の誤り訂正ワード(誤り訂正コードワード)を生成する(S6)。
【0049】
S6の後には、S1で取得されたコード種別データが、空き領域110を有する情報コード100の種別(額縁QR)であるか否かを判断し(S7)、S1で取得されたコード種別データが、空き領域110を有する情報コード100の種別(額縁QR)でない場合には、S7にてNoに進み、公知の方法で二次元コード(例えばQRコード)を生成することになる。S7でNoに進む場合、S3で生成されたデータワード(データコードワード)及びS6で生成された誤り訂正ワード(誤り訂正コードワード)を格納しうるサイズの二次元コードの型番(この例では、規格化された公知のQRコードの複数の型番において、S3で生成されたデータワード及びS6で生成された誤り訂正ワードを格納しうるサイズの型番)を決定し、当該型番で予め定められた配置パターンに従い、S3で生成されたデータワード及びS6で生成された誤り訂正ワードを配置する(S9)。
【0050】
一方、S1で取得されたコード種別データが、空き領域110を有する情報コード100の種別(額縁QR)である場合には、S7にてYesに進み、S3、S5で生成されたデータワード(データコードワード)と、S6で生成された誤り訂正ワード(誤り訂正コードワード)と、空き領域と、を格納しうる情報コード100の型番を決定する(S10)。なお、空き領域のサイズは、予め定められた一定サイズであってもよく、S10の前段階でユーザが入力などによって指定してもよい。また、空き領域のサイズは、行数及び列数で特定してもよく、何ワード分に相当するか、あるいは何セル分に相当するか等の情報によって特定してもよい。
図5、
図8の例では、例えば情報コード100の種別で予め定められた複数の型番(サイズ)において、S3、S5で生成されたデータワード(データコードワード)、S6で生成された誤り訂正ワード(誤り訂正コードワード)、及び空き領域を格納しうるサイズの型番を決定することになる。なお、情報コード100の種別で複数の型番を使用可能とする場合、各型番毎に、行数及び列数、特定パターンの形状及び配置、フォーマットデータの配置、各コードワードの配置候補位置をそれぞれ定めておけばよい。また、いずれの型番でも、
図5右図のように外周側から順番に各コードワードの配置候補位置を定めるようにし(例えば、外周側から内側に渦巻き状に配置候補位置を順番に設定し)、番号が若い配置候補位置ほど外側とするように各コードワードの配置候補位置を定め、用意された配置候補位置の内、コードワードが配置されない部分(即ち、使用されない部分)については、空き領域として用いるようにすれば、中央部により広い空き領域を確保し易くなる。また、S3、S5で生成されたデータワード(データコードワード)、S6で生成された誤り訂正ワード(誤り訂正コードワード)、及び空き領域を格納しうるサイズの型番が複数存在する場合には、その中から一番小さい型番(サイズ)を決定するようにしてもよく、ユーザがその中からいずれかの型番(サイズ)を指定できるようにしてもよい。そして、情報コード100を生成する際には、このように決定された型番において予め定められたサイズ(行数及び列数)、特定パターンの配置、コードワードの各配置候補位置を用いると共に、具体的な各コードワードの配置位置は、上述の配置変換表に従って決定することになる。なお、以下では、S10において
図5右図のような型番が決定された例について具体的に説明する。
【0051】
S10の後には、S3、S5で生成されたデータワード(データコードワード)及びS6で生成された誤り訂正ワード(誤り訂正コードワード)を上述の配置位置情報(配置変換表)に基づいて配置することになる。情報コード生成装置2では、上述の配置位置情報(配置変換表)が記憶部5に記憶されており、この配置変換表では、上述したように他種コード120で定められた各配置位置(各順番のコードワードの配置位置)を、情報コード100において予め定められた候補位置(各コードワードの配置候補位置)にそれぞれ対応付けている。S11の処理では、記録すべきコードワード(S3、S5で生成されたデータワード(データコードワード)及びS6で生成された誤り訂正ワード(誤り訂正コードワード))を、
図4、
図5左図で示す他種コード120(情報コード100よりもサイズが小さく、且つS3、S5で生成されたデータワード及びS6で生成された誤り訂正ワードを格納し得るサイズの二次元コード)で表現するときの各コードワード(各順番のコードワード)の配置位置を特定した上で、それら各順番のコードワードを、配置位置情報(配置変換表)によって各順番のコードワードの配置位置に対応付けられている情報コード100内の各配置候補位置に配置する。例えば、
図5の配置位置情報(配置変換表)では、他種コード120での1番目のコードワードの配置位置と、情報コード100の1番の配置候補位置とが対応付けられているため、記録すべきコードワード(S3、S5で生成されたデータワード及びS6で生成された誤り訂正ワード)の内の1番目のコードワードについては情報コード100内の1番の配置候補位置に配置する。また、他種コード120での2番目のコードワードの配置位置と、情報コード100の2番の配置候補位置とが対応付けられているため、記録すべきコードワードの内の2番目のコードワードについては情報コード100内の2番の配置候補位置に配置する。このように、記録すべきコードワードにおいてN番目のコードワードを配置する他種コード120での配置位置(N番目のコードワードの配置位置)と、情報コード100のM番の配置候補位置とが対応付けられていれば、記録すべきコードワードの内のN番目のコードワードについては情報コード100内のM番の配置候補位置に配置することになる。
【0052】
つまり、S3、S5で生成されたデータワード及びS6で生成された誤り訂正ワードだけなら、情報コード100よりも小サイズの他種コード120(公知のQRコードとして構成されたもの)で表現できるが、S3、S5で生成されたデータワード、S6で生成された誤り訂正ワード、及び空き領域110を格納する場合には、これよりも大きいサイズの情報コード100によって表現する必要がある。そこで、本実施形態では、S3、S5で生成されたデータワード、S6で生成された誤り訂正ワード、及び空き領域110を、他種コード120よりも大きいサイズの情報コード100によって表し、S3、S5で生成されたデータワード及びS6で生成された誤り訂正ワードを他種コード120(公知のQRコード)で表現した場合のコードワードの各配置と、これよりも大きいサイズの情報コード100に格納する場合のコードワードの各配置との対応関係を、予め定められた配置変換表によって特定できるようにしている。
【0053】
なお、本構成では、
図5のような「配置変換表」が「解読対象データを表現する複数のデータワードをコード領域に配置する際の各配置位置を特定する配置位置情報」の一例に相当しており、この配置変換表(配置位置情報)は、解読対象データを複数のデータワードで表現したときの各順番のデータワードと、各順番のデータワードのコード領域内での各配置位置とを対応付けて定める情報として構成されている。また、記憶部5が「配置位置情報記録部」の一例に相当し、このような配置変換表のデータ(配置位置情報)を記録するように機能する。
【0054】
S9又はS11の後には、S9又はS11で配置場所が決定されたコードワードに対してかけるべきマスクパターンを公知の所定方法(例えばQRコードで用いられる公知方法)で決定し、その決定されたマスクパターンをS9又はS11で配置場所が決定されたコードワードに反映するように公知のマスク処理方法でマスクをかける(S12)。そして、S12で設定したマスクパターンの情報(マスク番号)及び誤り訂正レベルの情報に基づいてチェックデジットを算出し、
図6のように誤り訂正レベル、マスク番号、チェックデジットを含んだフォーマット情報を生成する(S13)。なお、フォーマット情報として記録するマスク番号や誤り訂正レベルなどのデータは、S1で入力できるようにしてもよい。
【0055】
そして、S1で取得されたコード種別データが、空き領域110を有する情報コード100の種別(額縁QR)である場合には、S14にてYesに進み、S13で生成されたフォーマット情報に、上述の特定マスク(額縁QRマスク)を反映するようにマスク処理を行う(
図6参照)。一方、S1で取得されたコード種別データが、空き領域110を有する情報コード100の種別(額縁QR)でない場合には、S14にてNoに進み、S16で設定するマスクパターンとは異なるマスクパターンのマスク(モデル1のマスク又はモデル2のマスク)をセットする。S15又はS16によりフォーマット情報に対してマスクをかけた後には、そのマスク処理後のフォーマット情報をコード領域内の所定位置105に配置する(S17)。
【0056】
このようにして、特定パターン領域、データ記録領域、誤り訂正領域が構成された後には、空き領域110の構成要素を配置する(S18)。
図3の例では、情報追加領域(チェック欄)の位置がそれぞれ行位置及び列位置によって指定されているため、S18では、このように指定された各位置に、情報追加領域(チェック欄)121、122、123、124の図形データをそれぞれ配置し、情報追加領域121、122、123、124の外縁を特定し得る図形(
図10等の例ではマーク121a、122a、123a、124a)も配置する。
図3、
図5等に示す例では、例えば情報追加領域(チェック欄)の図形が矩形状の図形(例えば、領域内全体が単一色又は複数色の明色の背景で構成されてなる四角形の図形)として予め定められており、S18では、例えば、このように決められた図形の中心位置がヘッダデータで指定される各チェック欄位置となるように各図形を配置する。また、情報追加領域121、122、123、124の外縁部を示す枠(マーク121a、122a、123a、124a)が矩形状の枠(例えば、四角形の暗色の枠)として予め定められており、S18では、このように決められた枠が情報追加領域121、122、123、124の外縁部に沿って配置されるように各図形を配置する。
【0057】
なお、上述した例では、
図3のヘッダデータに含まれる情報追加領域の各位置(チェック欄の位置)、情報追加領域の形状及び色、識別表示の形状や色などが予め定められていたが、情報追加領域の各位置(チェック欄の位置)をユーザが入力によって指定できるようにしてもよく、更に、情報追加領域の形状や色、或いは識別表示の形状や色などをユーザが入力によって指定できるようにしてもよい。この場合、ユーザが指定した位置に、ユーザが指定した形状及び色の情報追加領域が構成されることになり、ユーザが指定した形状や色の識別表示によってその範囲が示されることになる。また、
図1、
図10のように、各情報追加領域(チェック欄)121、122、123、124に隣接する位置に、文字や数字等の記号や図形などを配置してもよい。この場合、例えば、表示すべき記号や図形及びその記号や図形の位置をユーザが入力できるようにし、S18では、指定された記号や図形を指定された位置(例えば各チェック欄の横位置など)に配置すればよい。
【0058】
このようにして情報コード100又は他の二次元コードが生成された後には、そのコードを印刷部8によって印刷する(S19)。なお、S19では、印刷に代えて、表示部6にて情報コード100等の表示を行ってもよく、S17までの処理によって生成された情報コード100のデータを外部装置(例えば、携帯端末やコンピュータ等の情報機器)に送信してもよい。
【0059】
本構成では、情報コード生成装置2の制御部3が「データ記録領域生成部」の一例に相当し、情報コード100のコード領域の内部に空き領域110を設ける場合、コード領域内の所定位置に特定のフォーマット構成でフォーマット情報を記録し、且つ、データ取得部で取得された解読対象データ(入力データ)を表現する各データワードを、配置位置情報記録部に記録された配置位置情報に基づいて配置するように、データ記録領域を生成している。また、制御部3によって構成される「データ記録領域生成部」では、コード領域の内部に空き領域110を設ける場合、所定種類のマスクパターン(特定マスク)を反映した状態で所定位置105のセル配列を構成している。
【0060】
(情報コードの読取処理)
次に、
図2の情報コード読取装置10によって
図1、
図5右図等に示す情報コード100を読み取る場合の処理について説明する。
図9の読取処理は、例えばユーザによって所定操作(例えば、操作スイッチ42の操作等)がなされたときに実行されるものであり、まず、
図9のS40に示すように、受光センサ23の撮像エリアにある二次元コードを撮像して当該二次元コードの撮像画像を取得すると共に、その二次元コードの形を検出する。具体的には、位置検出パターン104の認識や二次元コードの外形を公知の方法で試みる。例えば、QRコード(登録商標)で行われる、1:1:3:1:1の波形を検出する公知の方法等により位置検出パターン104を検出し、撮像された二次元コードの外形をQRコード(登録商標)で行われる公知の方法で検出する。このとき、S40で情報コード100が撮像された場合には、情報コード100の外形が検出されることになる。なお、S40での処理方法は、特定パターンの形状や二次元コードの外形を検出し得る方法であれば他の方法であってもよい。
本構成では、受光センサ23が「撮像部」の一例に相当し、情報コード生成装置2によって生成された情報コード100を撮像するように機能する。
【0061】
S40の後には、情報コード100の所定位置105の情報(フォーマット情報)を解読し、撮像された情報コードの種別及びマスク訂正レベルを取得する。具体的には、例えば、上述したように所定位置105に記録された情報を上述の特定マスク(額縁QR用マスク)に基づいてマスク処理を解除して解読を試みる。上述の特定マスクのマスクを解除し得る方法でマスク処理を解除した時にチェックデジットが合う場合(即ち、所定位置105を解読したときの訂正レベルのデータとマスク番号のデータとに基づいて算出されたチェックデジットが、所定位置105に記録されたチェックデジットと合うような場合)には、情報コード100の種別(空き領域110を有する種別)であることを特定することでき、フォーマット情報に含まれる誤り訂正レベル及びマスク番号も取得できることとなる。このように特定のマスクに基づいてマスク処理を解除できたとき(即ち、情報コード100の種別(額縁QR)であることが認識できたとき)には、S42にてYesに進む。一方、
図6に示すモデル1用のマスクやモデル2用のマスクなど、特定のマスク(額縁QR用マスク)以外の他のマスクによってマスク処理を解除できたときには、S42にてNoに進む。他のマスクによってマスク処理が解除できるときは、S40で撮像された二次元コードが公知のQRコードのケースであるため、S42でNoに進む場合は、公知の方法で当該QRコードを解読して解読結果を出力することになる。なお、
図9では、S42でNoとなる場合の処理は省略して示している。
【0062】
S42でYesに進む場合、まず、データ記録領域に記録されたデータを解読する(S43)。具体的には、S41で取得されたフォーマット情報に含まれるマスク番号に基づいてコード全体(具体的には、コードワードの領域)のマスクを解除する。そして、データワードの先頭に設けられたヘッダデータ(額縁QRヘッダー)に基づいて、元のコードサイズ(他種コード120の型番、形式)を特定し、
図5と同様の配置変換表に従って、
図5右図に示すような情報コード100から
図5左図に示すような元のコード(他種コード120)の配置に戻す。具体的には、情報コード100の各配置候補位置のコードワード(データコードワード及び誤り訂正コードワード)を、配置変換表において各配置候補位置に対応付けられている他種コード120内での配置位置に配置し直す。このように配置変換することにより、情報コード100に配置されていたデータコードワードや誤り訂正コードワードを記録してなる他種コード120が得られることになる。そして、他種コード120は、公知のQRコードであるため、公知のQRコードと同様の方法でデータを解読する(即ち、誤り訂正コードワードに基づいて公知の方法で誤り訂正計算を実施すると共に、データコードワードを解読する)。
【0063】
本構成では、制御回路40が「判別部」の一例に相当し、撮像部によって情報コード100が撮像された場合に、コード領域の所定位置105が特定のフォーマット構成であるか否かを判別するように機能する。具体的には、所定位置105に所定種類のマスクパターン(特定マスク)が反映されているか否かを判別するように機能する。
【0064】
また、制御回路40が「データ記録領域読取部」「解読部」の一例に相当し、撮像部によって情報コード100が撮像された場合に、その撮像された情報コード100のコード画像におけるデータ記録領域及び誤り訂正符号記録領域の内容に基づいてデータ記録領域に記録されたデータを読み取るように機能する。具体的には、判別部によって所定位置105が特定のフォーマット構成であると判別された場合(より詳しくは、所定位置105に所定種類のマスクパターンが反映されている場合)に、対応情報記録部に記録された対応情報(配置変換表)に基づいてコード領域内の各データワードの位置を特定し、解読対象データを解読するように機能する。
【0065】
なお、配置変換表は、「対応情報」の一例に相当し、コード領域において各配置位置で表される各順番のデータワードを、情報コード100とは異なる他種コード120において予め定められた方式(例えば公知規格等で定められた方式など)で表現する場合の当該他種コード120内での各対応位置を定める情報として構成されている。そして、解読部に相当する制御回路40は、判別部によって所定位置105が特定のフォーマット構成であると判別された場合、コード領域の各配置位置で表される各順番のデータワードを、対応情報で定められる他種コード120内での各対応位置に置換した構成で当該他種コード120を解読するように機能する。
【0066】
S43にてデータ記録領域のデータを解読した後には、ヘッダデータ(額縁QRヘッダー)に含まれる形式情報を読み取る。そして、この形式情報が「マークシート形式」を示す形式情報でない場合には、S45でNoに進む。例えば、第2実施形態で後述する「OCR形式」を示す形式情報である場合には、S45にてNoに進み、
図13のS66〜S70の処理(後述)を行うようにしてもよい。なお、
図9では、S45でNoに進む場合の処理を省略して示している。
【0067】
S45でYesに進む場合(即ち、ヘッダデータ(額縁QRヘッダー)に含まれる形式情報が「マークシート形式」を示す形式情報である場合)、ヘッダデータに含まれるチェック欄位置情報(位置データ)を読み取り、情報コード100内における情報追加領域の位置を特定する(S46)。そして、特定された情報追加領域の全ての認識が終了したか否かを判断し(S47)、終了していない場合にはS47にてNoに進み、認識が終了していない情報追加領域の判定及び判定結果の出力を行う。具体的には、S48では、チェック欄位置情報(各情報追加領域の行位置及び列位置を指定する位置データ)で特定されるいずれかの情報追加領域の位置(位置データで指定された行位置及び列位置)の実画像をコード画像内から抽出し、その情報追加領域の位置における実画像の画素色を判定する。この例では、例えばその情報追加領域の位置において実画像の輝度(受光量)が閾値以上であれば「白色」と判定する。また、その情報追加領域の位置において実画像の輝度(受光量)が閾値未満となる領域があれば「黒色」と判定する。そして、S48の後には、S48での判定結果の情報を、既に解読されているデータの後ろに付して出力する(S49)。S49の後にはS46に戻り、S48で判定が終了していない情報追加領域が存在する場合にはS47でNoに進む。一方、全ての情報追加領域に対してS48、S49の処理が終わった場合にはS47にてYesに進み、当該読取処理を終了する。なお、S49で出力する場合、情報追加領域121、122、123、124の各位置と、各位置の判定結果(明色又は暗色のいずれかを示す情報)とを対応付けて出力しても良い。
【0068】
なお、本構成では、制御回路40が「追加情報取得部」の一例に相当し、コード画像の空き領域110内を解析し、当該空き領域110内に追加された所定の追加情報を取得するように機能し、具体的には、コード画像の情報追加領域121、122、123、124内を解析し、これら情報追加領域121、122、123、124に書き込まれた追加情報を取得するように機能する。また、「追加情報取得部」に相当する制御回路40は、データ記録領域読取部によるデータ記録領域の読取結果に基づき、データ記録領域に識別情報(上述の「マークシート形式」を示す形式情報や後述の「OCR形式」を示す形式情報など)が記録されていることを条件として空き領域110内に追加された追加情報を取得するように機能する。
【0069】
より具体的には、情報コード100は、コード領域内における情報追加領域121、122、123、124の位置を示す位置データ(上述のチェック欄位置情報等)がデータ記録領域に記録されてなるものであり、「追加情報取得部」に相当する制御回路40は、データ記録領域読取部によるデータ記録領域の読取結果から得られる位置データに基づいてコード画像内での情報追加領域121、122、123、124の位置を特定し、当該情報追加領域121、122、123、124を解析して追加情報を取得するようになっている。
【0070】
また、制御回路40が「検出部」の一例に相当し、コード画像の情報追加領域121、122、123、124における他の色(情報追加領域121、122、123、124内の色とは異なる色)による書き込みを検出するように機能し、具体的には、情報追加領域121、122、123、124の外縁部を示すマーク121a、122a、123a、124aが所定色(情報追加領域の色)とは異なる色により識別表示として示されるように構成され、検出部は、コード画像においてマーク121a、122a、123a、124a内の一部又は全部が他の色によって塗り潰されているか否かを判別している。
【0071】
また、制御回路40は、出力部の一例に相当し、データ記録領域読取部によって読み取られた情報と、追加情報取得部によって取得された追加情報とを出力するように機能する。なお、S49で出力結果を印刷部8によって印刷する場合、制御回路40と印刷部8が出力部に相当する。また、S49で出力結果を表示部6によって表示する場合、制御回路40と表示部6が出力部に相当する。また、S49で出力結果を外部装置に送信する場合、制御回路40と通信部7が出力部に相当する。
【0072】
図9の処理の具体例を挙げると、例えば
図5の情報コード100が
図10(A)のように構成されていた場合、S46〜S49の処理により、各情報追加領域121、122、123、124の所定位置(例えば中心位置)の色が判別されることになる。従って、
図10(A)のように、各情報追加領域121、122、123、124に書き込みがなされていない場合には、各情報追加領域121、122、123、124の色の判別データが出力されることになる。なお、
図10(A)では、情報追加領域121、122、123、124の色が白色等の明色であるため、例えば、各情報追加領域121、122、123、124のデータは「白」「白」「白」「白」と出力される。また、
図10(B)のように、情報追加領域122、123に黒色等の暗色で書き込まれた場合、各情報追加領域121、122、123、124のデータは「白」「黒」「黒」「白」と出力される。読取装置や外部装置では、このように出力されるデータを解析することで、どの位置にチェックが付されたかを把握することが可能となる。また、各情報追加領域121、122、123、124の色の判別方法は様々であり、例えば、情報追加領域121、122、123、124の中心位置の輝度が閾値以上であれば「白」(或いは明)と判別し、中心位置の輝度が閾値未満であれば「黒」(或いは暗)と判別するといった方法を用いることができる。
【0073】
また、各情報追加領域の色の判別方法は2値に限られるものではなく、例えば、予め想定された複数色のいずれに該当するかを公知の色判別方法によって判別するといった手法を用いてもよい。この場合、「赤」であれば2、「青」であれば3といった具合に、判別された色に対応する値を出力すればよい。
【0074】
本構成によれば、コード領域の内部に、データ記録領域、誤り訂正符号記録領域、特定パターン領域以外の領域が確保された情報コード100を生成することができる。特に、空き領域110は、誤り訂正符号記録領域による誤り訂正の対象とならず、この空き領域110に対しては誤り訂正符号を設定する必要がないため、データ記録領域に対して効率的に且つ効果的に誤り訂正符号を付すことができる。
更に、情報コード読取装置には、データ記録領域に記録されたデータを読み取るデータ記録領域読取部と、コード画像の空き領域内を解析し、当該空き領域内に追加された所定の追加情報を取得する追加情報取得部とが設けられている。この構成によれば、情報コード読取装置は、データ記録領域において各セルによって記録された情報だけでなく、空き領域に追加された情報も取得することができ、例えば、コード形成後に事後的に追加された情報等を取得し、利用することが可能となる。
【0075】
また、情報コード生成装置は、空き領域の内部に情報追加領域の範囲を示す識別表示を設け、情報コード読取装置の追加情報取得部は、コード画像の情報追加領域内を解析し、当該情報追加領域に記録された追加情報を取得するように構成されている。
この構成によれば、利用者は識別表示を目印とすることができるため、情報を書き込む位置を容易に把握し易くなる。また、読取装置は、情報追加領域内を選択的に解析して書き込まれた追加情報を取得することができるため、追加情報を正確に認識し利用し易くなる。
【0076】
また、情報コード生成装置は、情報追加領域を1又は複数の所定色で構成すると共に当該所定色とは異なる他の色によって書き込むことが可能な領域として構成し、情報コード読取装置の追加情報取得部は、コード画像の情報追加領域における他の色による書き込みを検出する検出部を有している。
この構成によれば、利用者が情報追加領域内を他の色(情報追加領域を構成する色以外の色)で書き込んだ場合に、その書き込んだ情報が情報コード読取装置によってより正確に認識されることになる。
【0077】
また、情報コード生成装置は、情報追加領域の外縁部を示すマークが所定色とは異なる色により識別表示として示されるように情報コードを生成し、情報コード読取装置の検出部は、コード画像においてマーク内の一部又は全部が他の色によって塗り潰されているか否かを判別するように構成されている。
この構成によれば、セルによってデータが記録された情報コードを構成しつつ、セルによって解読対象データが記録されない領域をマークシートとして利用できるようになる。このように情報コードの高機能化を図ることで、利用者の利便性を一層高めることができる。
【0078】
また、情報コード生成装置は、情報追加領域の外縁部を示すマークが所定色とは異なる色により識別表示として示されるように情報コードを生成し、情報コード読取装置の検出部は、コード画像の情報追加領域内を解析し、当該情報追加領域内において他の色によって形成された記号を抽出するように構成されている。
この構成によれば、セルによってデータが記録された情報コードを構成しつつ、セルによって解読対象データが記録されない領域を、記号(文字、数字、その他の記号など)の入力領域として利用できるようになる。このように情報コードの高機能化を図ることで、利用者の利便性を一層高めることができる。
【0079】
また、情報コード読取装置は、コード画像におけるデータ記録領域のセルの配列に基づいてコード画像全体を複数行且つ複数列のセル配列として認識し、且つ当該セル配列の各行において各列位置の色をそれぞれ判別する色判別部を備えており、情報コード読取装置の検出部は、色判別部による情報追加領域内の各行における各列位置の色の判別結果に基づいて記号を抽出するように構成されている。
このようにコード画像全体を複数行且つ複数列のセル配列として認識し、色判別部による情報追加領域内の各行における各列位置の色の判別結果に基づいて記号を抽出すれば、読取装置の傾き等に起因してコード画像に歪み等が生じたとしても正規化した上で処理することができるため、記号の認識精度が高まる。
【0080】
また、情報コード生成装置は、コード領域内における情報追加領域の位置を示す位置データをデータ記録領域に記録するように情報コードを生成する構成であり、情報コード読取装置の追加情報取得部は、データ記録領域読取部によるデータ記録領域の読取結果から得られる位置データに基づいてコード画像内での情報追加領域の位置を特定し、当該情報追加領域を解析して追加情報を取得するように構成されている。
この構成では、情報追加領域の位置を特定するデータが予め情報コード読取装置内に存在しなくても、情報コード読取装置の追加情報取得部はコード画像内での情報追加領域の位置をより正確に特定することが可能となる。
【0081】
また、情報コード生成装置は、データ記録領域に所定の識別情報を記録するように情報コードを生成し、情報コード読取装置の追加情報取得部は、データ記録領域読取部によるデータ記録領域の読取結果に基づき、データ記録領域に識別情報が記録されていることを条件として空き領域内に追加された追加情報を取得するように構成されている。
この構成では、データ記録領域に識別情報が記録されていなければ空き領域の解析、情報取得がなされないことになる。つまり、空き領域の解析が不要な場合にはデータ記録領域内に識別情報を記録しておかないことで、無用な解析、情報取得を省略することができる。逆に、空き領域を解析すべき場合にはデータ記録領域内に識別情報を記録しておけば情報追加領域の解析、情報取得につなげることができる。
【0082】
また、情報コード読取装置は、データ記録領域読取部によって読み取られた情報と、追加情報取得部によって取得された追加情報とを出力する出力部を有する。
この構成によれば、データ記録領域に予め記録された情報だけでなく、空き領域に事後的に追加された情報についても読取装置によって出力することができ、既存の情報コードの仕組みでは実現し得ない対応(追加情報の出力)が可能となる。
【0083】
また、情報コード生成装置2は、解読対象データを取得するデータ取得部と、解読対象データを表現する複数のデータワードをコード領域に配置する際の各配置位置を特定する配置位置情報を記録する配置位置情報記録部と、コード領域の内部に空き領域110を設ける場合、コード領域内の所定位置に特定のフォーマット構成でフォーマット情報を記録し、且つ、データ取得部で取得された解読対象データを表現する各データワードを、配置位置情報記録部に記録された配置位置情報に基づいて配置するように、データ記録領域を生成するデータ記録領域生成部と、を備えている。一方、情報コード読取装置10は、配置位置情報記録部に記録される配置位置情報に対応する情報であり且つコード領域での複数のデータワードの各配置位置を特定する情報である対応情報を記録する対応情報記録部と、撮像部によって情報コード100が撮像された場合に、コード領域の所定位置が特定のフォーマット構成であるか否かを判別する判別部と、判別部によって所定位置が特定のフォーマット構成であると判別された場合に、対応情報記録部に記録された対応情報に基づいてコード領域内の各データワードの位置を特定し、解読対象データを解読する解読部と、を備えている。
この構成では、情報コード読取装置10が判別部によって所定位置105のフォーマット構成を確認することで、情報コード生成装置2によって生成された特徴的な情報コード100(空き領域110を備えた情報コード100)であるか否かを判別できるようになる。そして、特定のフォーマット構成であると判別できた場合には、コード領域での複数のデータワードの各配置位置を特定し得る情報(対応情報)に基づいてコード領域内の各データワードの位置を特定することができ、解読対象データを解読することができる。
【0084】
また、情報コード生成装置2のデータ記録領域生成部は、コード領域の内部に空き領域110を設ける場合、所定種類のマスクパターンを反映した状態で所定位置105のセル配列を構成している。そして、情報コード読取装置10の判別部は、撮像部によって情報コード100が撮像された場合、所定位置105に所定種類のマスクパターンが反映されているか否かを判別し、情報コード読取装置10の解読部は、所定位置105に所定種類のマスクパターンが反映されていることを条件として、解読対象データを解読する。
この構成によれば、所定位置105にかけるマスクパターンの種別によって情報コード生成装置2によって生成された特徴的な情報コード100(空き領域110を備えた情報コード100)であるか否かを確実に判別でき、フォーマット情報のデータ量を抑えつつ「特定のフォーマット構成」を実現しやすくなる。
【0085】
また、配置位置情報(対応情報)は、解読対象データを複数のデータワードで表現したときの各順番のデータワードと、各順番のデータワードのコード領域内での各配置位置とを対応付けて定める情報であり、具体的には、コード領域において各配置位置で表される各順番のデータワードを、情報コード100とは異なる他種コード120で表現する場合の当該他種コード120内での各対応位置を定める情報となっている。そして、解読部は、判別部によって所定位置105が特定のフォーマット構成であると判別された場合、コード領域の各配置位置で表される各順番のデータワードを、対応情報で定められる他種コード120内での各対応位置に置換した構成で当該他種コード120を解読する。この構成によれば、他種コード120の読み取りの仕組みを利用して特徴的な情報コード100(空き領域110を備えた情報コード100)を良好に読み取ることができる。
【0086】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について、図面を参照して説明する。
第2実施形態の情報コード利用システム1で用いられる情報コード100は、空き領域110の構成のみが第1実施形態の情報コード100と異なる。また、第2実施形態で行われる情報コードの生成方法及び情報コード生成装置2は、空き領域110の生成方法(具体的には、
図8のS5で作成されるヘッダデータの内容、及びS18の処理)のみが第1実施形態と異なる。また、第2実施形態で用いられる情報コード読取装置10は、空き領域110の解析方法(具体的には、
図13のS65〜S70の処理)のみが第1実施形態と異なる。なお、これら相違点以外は第1実施形態と同様であるため、以下の説明では、これら相違点以外の説明は省略する。
【0087】
(情報コード)
図11、
図14に示すように、第2実施形態で生成される情報コード100も空き領域110の内部には、情報追加領域221、222、223の範囲を示す識別表示が設けられており、この情報追加領域221、222、223の内部に事後的に書き込みが行えるようになっている。具体的には、
図14のように情報追加領域221、222、223が1又は複数の所定色(例えば、白色、黄色などの明色の単一色パターン、或いは白色、黄色などの複数の明色からなる模様など)で構成されており、その情報追加領域221、222、223の外縁部を示すマーク221a,222a,223aが所定色(情報追加領域を構成する色)とは異なる色(例えば、黒色、藍色等の暗色)により識別表示として示されている。このように構成されているため、情報追加領域221、222、223に対して前記所定色とは異なる他の色によって書き込むことが可能となり、所定色とは異なる色によって書き込まれたときには、読取装置側でその書き込みを認識できるようになっている。
【0088】
情報コード100に記録する内容は、例えば、
図12のような構成をなしており、データ配列の先頭部分にヘッダデータが設定され、ヘッダデータの後に入力データ(解読対象データ)が続くようになっている。
図12の例でも、入力データ(解読対象データ)については公知の方法で圧縮し、データワード(データコードワード)に変換している。なお、この情報コード100で用いるヘッダデータも、以降の説明では、「額縁QR用ヘッダー」とも称する。また、この例でも、このようなヘッダデータ及び入力データ(解読対象データ)のデータワード(データコードワード)を記録する領域、及び上述のフォーマット情報を記録する領域が「データ記録領域」に相当する。また、
図12の例でも、ヘッダデータ(額縁QR用ヘッダー))として、第1実施形態で説明した他種コード120(情報コード100を解読するために用いるコード種別であり、配置変換表(
図11)によって情報コード100と対応付けられたコード)の種別(型番)を特定し得る情報や、空き領域内の形式を特定し得る識別情報が記録されている。また、
図12の例では、空き領域の形式が
図11、
図13等に示すOCR形式(記号認識形式)であることを特定する情報(第1情報)と、空き領域内での情報追加領域(書き込み可能位置)を特定し得る情報(第2情報に相当する「記入欄位置情報」)とが記録されている。このうち、空き領域の形式がOCR形式であることを特定する情報(第1情報)は、情報追加領域の存在を示す「識別情報」の一例に相当する。また、空き領域内での記入欄位置(書き込み可能位置)を特定し得る情報(第2情報)は、コード領域内における情報追加領域の位置を示す「位置データ」の一例に相当する。
【0089】
図11、
図13の例では、記入可能領域(記入欄)として構成される情報追加領域221、222、223のそれぞれの、左上の列位置及び行位置及び右下の列位置及び行位置を特定し得る情報が記入欄位置情報(位置データ)として記録されている。より具体的には、
図11に示すような矩形状に構成される情報コード100を複数行且つ複数列に格子状に分割したときの各情報追加領域221、222、223のそれぞれの左上及び右下の行位置及び列位置の組み合わせが記入欄位置情報(位置データ)として記録されている。なお、この例でも、
図11のように格子状に分割したときの各行及び各列の幅は、それぞれ単一のセルの行方向の幅及び列方向の幅に相当している。また、
図12のように情報追加領域の左上の列位置及び行位置及び右下の列位置及び行位置を特定することにより、当該情報追加領域は、左上の列位置から右下の列位置までの列範囲であり、左上の行位置から右下の行位置までの行範囲であることを特定できるようになっている。
【0090】
(情報コードの生成処理)
本実施形態で用いられる情報コード生成装置2では、
図8のS5において、上述したようなヘッダデータを作成することになる。そして、
図8のS18では、このようなヘッダデータに基づいて
図11、
図14のような空き領域110を構成することになる。
図12の例では、それぞれの情報追加領域221、222、223(記入欄)の左上及び右下位置が行位置及び列位置によって指定されているため、S18では、このように指定された各位置が角位置となるような矩形状(例えば長方形状)の図形データを情報追加領域(記入欄)221、222、223の図形としてそれぞれ配置する。
図11、
図14等に示す例では、例えば情報追加領域(記入欄)221、222、223の図形が矩形状の図形(領域全体が単一色又は複数色の明色で構成されてなる四角形状の図形)として予め定められており、S18では、このように決められた図形の左上位置及び右下位置がヘッダデータで指定される各記入欄の左上位置及び右下位置となるように各図形を配置する。また、各情報追加領域(記入欄)221、222、223の外縁部に沿って、各外縁部を特定するマーク221a、222a、223a(識別表示)を配置する。なお、各情報追加領域(チェック欄)221、222、223に隣接する位置に、文字や数字等の記号や図形などを配置してもよい。この場合、例えば、文字や文字の表示位置をユーザが入力できるようにし、S18では、入力された文字を指定された表示位置に配置すればよい。
【0091】
(情報コードの読取処理)
次に、本実施形態で用いられる情報コード読取装置10での読取処理について
図13を参照して説明する。
図13に示す読取処理は、S60〜S63は、第1実施形態の
図9で説明したS40〜S43と同様である。そして、S63にてデータ記録領域のデータを解読した後には、ヘッダデータ(額縁QRヘッダー)に含まれる形式情報を読み取る(S64)。そして、この形式情報が「OCR形式」を示す所定の形式情報でない場合には、S65でNoに進む。例えば、第1実施形態で後述する「マークシート形式」を示す形式情報である場合には、S65にてNoに進み、
図9のS46〜S49の処理(後述)を行うようにしてもよい。なお、
図13では、S65でNoに進む場合の処理を省略して示している。
【0092】
S65でYesに進む場合(即ち、ヘッダデータ(額縁QRヘッダー)に含まれる形式情報が「OCR形式」を示す所定の形式情報である場合)、ヘッダデータに含まれる記入欄位置情報(位置データ)を読み取り、情報コード100内における情報追加領域の位置(複数行及び複数列で構成される情報コード内の列範囲及び行範囲)を特定する(S66)。そして、特定された情報追加領域の全ての認識が終了したか否かを判断し(S67)、終了していない場合にはS67にてNoに進み、認識が終了していない情報追加領域の判定及び判定結果の出力を行う。具体的には、S68では、記入欄位置情報(各情報追加領域の行範囲及び列範囲を指定する位置データ)で特定されるいずれかの情報追加領域の位置において、情報追加領域内の各行における各列位置の色を全て判別する。即ち、情報追加領域における全ての行と列の組み合わせで特定される各位置の色を判別する。各位置での色の判別方法は、QRコード等における各セルの色の判別方法と同様であり(即ち、情報追加領域内にセルが配列されている場合の公知の色判別方法と同様であり)、情報追加領域内の全ての行と列の組み合わせに対して色の判別結果を得る。つまり、情報追加領域内では、
図13の「1、2、3」で示されるように、暗色の部分は暗色のセル形状として特定され、明色の部分は明色のセル形状として特定されることになり、ドットマトリックス状に文字が検出されることになる。そして、S69では、各情報追加領域において背景色(例えば、明色で構成される情報追加領域の元々の色)と異なる部分として抽出された形(例えば暗色の領域として抽出された形)を、予め用意された記号パターンと比較し、該当する記号を決定する。なお、抽出された形を記号パターンと比較して記号を決定する技術は、QCR等の分野の公知技術を利用できる。そして、S69の後には、S69での判定結果の情報を、既に解読されているデータの後ろに付して出力する(S70)。S70の後にはS66に戻り、S68で判定が終了していない情報追加領域が存在する場合には67でNoに進む。一方、全ての情報追加領域に対してS68〜S70の処理が終わった場合にはS67にてYesに進み、当該読取処理を終了する。
【0093】
図13の処理では、例えば
図11の情報コード100が
図14(A)のように構成されていた場合、S66〜S70の処理により、各情報追加領域221、222、223に記録された記号(文字、数字等)が認識されることになる。従って、
図14(A)のように、各情報追加領域221、222、223に書き込みがなされていない場合には、追加情報が認識されず、追加情報が出力されないことになる。一方、
図14(B)のように、情報追加領域221、222、223に黒色等の暗色で数字が書き込まれた場合、各情報追加領域221、222、223のデータは「1」「2」「3」と出力される。読取装置や外部装置では、このように出力されるデータを解析することで、どのようなデータが入力されたかを把握することが可能となる。
【0094】
本実施形態では、制御回路40が「色判別部」の一例に相当し、コード画像におけるデータ記録領域のセルの配列に基づいてコード画像全体を複数行且つ複数列のセル配列として認識し、且つ当該セル配列の各行において各列位置の色をそれぞれ判別するように機能する。
また、「検出部」に相当する制御回路40は、コード画像の情報追加領域内を解析し、当該情報追加領域内において他の色(情報追加領域の色)によって形成された記号を抽出するように機能し、具体的には、色判別部による情報追加領域内の各行における各列位置の色の判別結果に基づいて記号を抽出するように機能する。
【0095】
なお、上述した例では、情報追加領域221、222、223に記録された記号をドットマトリックス状に認識する例を示したが、情報追加領域221、222、223内の各画像内を、セル形状として認識せずに周知のOCR技術を用いて解析を行い、情報追加領域221、222、223内に記録された記号を抽出するようにしてもよい。
【0096】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
第3実施形態の情報コード利用システムは、ハードウェア構成については第1実施形態と同一であり、上述した
図1、
図2のような構成が用いられる。
【0097】
第3実施形態の情報コード利用システムでは、情報コード生成装置2(
図1等参照)により
図15(B)のような情報コード200を生成する。この構成でも、コード領域の内部に、予め定められた形状の特定パターン(位置検出パターン204)が配置される特定パターン領域と、複数種類のセルによってデータ(少なくとも解読対象となる解読対象データ)を記録するデータ記録領域と、データ記録領域に記録された情報とは別の追加情報を記録可能な情報追加領域221,222,223,224とを設け、且つ情報追加領域221,222,223,224の範囲を示す識別表示(マーク221a、222a、223a、224a)を設けている。
【0098】
図15(B)の構成では、空き領域210内の表示構成は、第1実施形態での空き領域110における表示構成と同様となっており、空き領域210の内部には、情報追加領域221、222、223、224の範囲を示す識別表示(マーク221a、222a、223a、224a)がそれぞれ設けられており、この情報追加領域221、222、223、224の内部に事後的に書き込み(例えば黒色による塗り潰し)が行えるようになっている。具体的には、情報追加領域221、222、223、224におけるマーク221a、222a、223a、224a内のそれぞれの部分が1又は複数の所定色(例えば白色等)で構成されており、それら情報追加領域121、122、123、124の外縁部を示すマーク121a、122a、123a、124aが所定色(情報追加領域121、122、123、124におけるマーク内の領域を構成する色)とは異なる色(例えば黒色等)により識別表示として示されている。このように構成されているため、情報追加領域121、122、123、124に対して前記所定色(情報追加領域121、122、123、124におけるマーク内の領域を構成する背景色)とは異なる他の色によって書き込むことが可能となり、所定色とは異なる色によって書き込まれたときには、上述の情報コード読取装置10により、その書き込みを認識できるようになっている。
【0099】
この例でも、識別表示として、四角形状の図形からなるマーク221a、222a、223a、224aが用いられ、マーク221a、222a、223a、224aのそれぞれの内側が情報追加領域221、222、223、224として構成されているが、情報追加領域221、222、223、224の境界(外縁)が特定できる構成であれば、識別表示の形状や構成はどのようなものであってもよい。例えば、情報追加領域221、222、223、224が所定色(例えば白色)によって構成されている場合、情報追加領域221、222、223、224の周囲に隣接する背景がその所定色以外であれば、情報追加領域と背景とが異なる色によって区分けされることになる。この場合、情報追加領域の周囲に隣接する背景が識別表示に相当することになる。
【0100】
また、
図15(B)の構成では、空き領域210の構成以外は、公知のQRコード(登録商標)として構成されており、まず、
図15(A)のように、コード領域の内部に、位置検出パターン204などの固定パターンが配置される特定パターン領域と、解読対象データなどが記録されるデータ記録領域と、複数種類のセルによって誤り訂正符号を記録する誤り訂正符号記録領域とを設けている。なお、データ記録領域でのデータコードワードの記録方法及び誤り訂正符号記録領域での誤り訂正コードワードの記録方法は公知のQRコード(登録商標)と同様であり、例えば、JISX0510で規定される方式でコード領域内の位置検出パターン204の配置、データ記録領域におけるデータコードワードの配置、誤り訂正符号記録領域での誤り訂正コードワードの配置が定められている。
【0101】
但し、
図15(A)のように、一部領域のコードワードを、白セルのみによって表現されるコードワードとして構成した情報コード200’を生成し、このように白セルのみによって表現される領域ARを空き領域210として、
図15(B)のように、この空き領域210内に図形、模様、色彩又はこれらの結合からなるデザイン、又は1又は複数の記号によって表わされる情報の少なくともいずれかを表示している。
図15(A)の構成は、コード領域内に汚れ等の誤りがない状態で空き領域210内が全て明色(白色)となるようなセル配列となっており、
図15(A)のような構成をベースとして、
図15(B)のように空き領域210にマーク221a、222a、223a、224aやガイド表示を設けた場合、
図15(A)のような本来のデータ表示とは異なった構成になるが、この空き領域210でのデータの誤りは、誤り訂正符号記録領域に記録された誤り訂正符号を用いて公知の誤り訂正を行えばよい。例えば、
図15(C)のように空き領域210内に書き込みがなされ、マーク221a、222a、223a、224aや文字情報225などによるガイド表示、及び書き込みによる表示部分により、各セル位置の明暗が、
図15(A)のような本来のデータ構成の明暗とは異なる構成になったとしても、その部分は、誤り訂正符号記録領域に記録された誤り訂正符号を用いて公知の誤り訂正方式で誤りを訂正すればよい。
【0102】
また、
図15(B)に示す情報コード200では、空き領域210の位置が予め特定されるため、空き領域210内にデザインや情報を付加して表示する場合にはこの表示による誤り位置が予め分かっていることになる。このような場合、読取装置10は、既知の空き領域210の位置に基づき、空き領域210の位置を誤り位置として消失訂正を行うように誤り訂正符号記録領域の誤り訂正符号を構成することもできる。この場合、空き領域210の位置を示す情報を予めデータ記録領域に記録しておいたり、或いは、予め読取装置10(
図1)内に記憶しておくことで、読取時に読取装置10が空き領域210の位置(即ち、誤りが生じているデータコードワードの位置)を特定することができるようになり、読取装置10は、このように位置が特定された空き領域210に存在するデータコードワードの誤りを訂正するように、誤り訂正符号記録領域に記録された誤り訂正符号を用いて消失訂正を行うようにすればよい。このように消失訂正を行う場合、空き領域210内に少なくとも一部が存在するコードワードを全て誤りが生じているコードワードとして扱い、これらのコードワードの誤りを訂正するようにしてもよい。
【0103】
また、
図15(B)のように既存のQRコード(登録商標)の一部を空き領域210として構成する場合、データ記録領域に記録されるデータにおいて、
図19(A)のような識別情報を含ませておけばよい。
図19(A)は、データ記録領域に記録される解読対象データ構成を概念的に示しており、この例では、解読対象データの先頭部分に、所定構成(%%MARKSHEET%%)のデータが付されている。このように構成しておけば、読取装置10は、データ記録領域に記録される解読対象データの中からこの識別情報(%%MARKSHEET%%)を検出したときに、情報追加領域221、222、223、224の認識処理を行うことができるようになり、逆に、識別情報(%%MARKSHEET%%)を検出できないときには情報追加領域221、222、223、224の認識処理を行わずに通常のデコード処理を行うことになる。また、この例では、データ記録領域のデータとして、通常のデータ以外に、情報追加領域221、222、223、224の位置を特定する位置データや、その他の付随情報が含まれていることが望ましい。
【0104】
なお、
図19(A)に示すデータは、データ記録領域に記録されるデータの内、終端子(解読対象データの終わりを示すデータ)よりも前に配置される解読対象データを示しており、終端子よりも後に配置される埋め草コードワード(解読対象とならない余剰データ)は省略している。本構成では、例えば、この埋め草コードワードの領域を全て白セルのみで表示するようにし、この領域を空き領域210として扱うようにすることができる。
【0105】
また、識別情報の例はこの例に限られるものではなく、例えばモード番号として専用のモード番号を用いるようにしてもよい。例えば、QRコードの規格では、1:数字モード、2:英数字モード、3:連結モード等が定められており、このようなモード番号の1つとして14:追加情報認識モードを設けるようにしてもよい。このような例では、データ記録領域内にモード番号として「14」が記録されている場合に、情報追加領域221、222、223、224の認識処理を行えばよい。
【0106】
なお、第3実施形態の代表例又は後述する変更例の情報コードは、第1実施形態だけでなく、第1実施形態以外の上述又は後述の実施形態の情報コードとして適用してもよい。
【0107】
[第3実施形態の変更例1]
次に、第3実施形態の変更例1について説明する。
この変更例1の情報コード200は、
図16(B)のように、空き領域210内のマーク221a、222a、223a、224aや文字情報225の濃度が第3実施形態の代表例(
図15(B)の構成)よりも低い点のみが第3実施形態の代表例(
図15の構成)と異なり、それ以外は、第3実施形態の代表例(
図15の構成)と同様である。なお、この例でも、代表例と同様、公知のQRコード(登録商標)と同様の方法でデータ記録領域の読み取りを行うことができる。
【0108】
この例でも、情報コード生成装置2は、明色セル又は暗色セルを配列した構成となるように、公知のQRコード(登録商標)と同様の方法で特定パターン領域(位置検出パターン204の領域)及びデータ記録領域を形成しており、更に、少なくともデータ記録領域の一部を、情報追加領域221、222、223、224を含む所定の機能領域(具体的には、文字、図形、記号の少なくともいずれかが表示される領域である空き領域210)とする構成で情報コード200を生成している。この構成では、QRコード(登録商標)においてコードワードが配置されることが予定された領域の一部を、情報追加領域221、222、223、224を含む所定の機能領域(空き領域210)としている。そして、この所定の機能領域(空き領域210)の内部に、記号又は図形からなるガイド情報(マーク221a、222a、223a、224aや文字情報225)を形成し、且つ機能領域(空き領域210)の内部におけるガイド情報の領域の色、及びガイド情報以外の領域(背景領域)の色をいずれも、情報コード読取装置10によって明色と判定される明度で形成している。
【0109】
この例でも、
図15(A)と同様の構成である
図16(A)の情報コード200’をベースとして、
図16(B)のように文字、図形、記号などのガイド情報を形成しており、空き領域210においてガイド情報の領域及び情報追加領域221、222、223、224の領域以外の領域が背景領域となっている。具体的には、
図16(B)のように空き領域210内の表示(マーク221a、222a、223a、224aや文字情報225、マーク221a、222a、223a、224aの内部領域の色、それ以外の背景領域の色)が全て明色と判定される色(例えば、特定パターンやでデータ記録領域を構成する暗色セルよりも濃度が低く、特定パターンやでデータ記録領域を構成する明色セルよりも濃度が高い色)によって構成している。より具体的には、文字情報225やマーク221a、222a、223a、224aが明色と判定される薄いグレーによって表示されており、書き込みがなされていない状態で
図16(B)のコードを読み取った場合には、文字情報225やマーク221a、222a、223a、224aの位置が誤りと認識されないようにしている。一方、
図16(C)のように、情報追加領域221、222、223、224に暗色と判定されるべき色(例えば、暗色セルと同色の黒色など、マーク221a、222a、223a、224aや文字情報225よりも濃度が低い色)で書き込みがなされた場合には、情報コード200を読み取った場合に、この書き込み位置が誤りの位置として認識されるようになる。このような構成では、例えば一般的な誤り訂正方法を用い、書き込みがなされた位置のコードワードを、誤り訂正符号記録領域に記録された誤り訂正符号を用いて誤り訂正を行うようにすればよい。この例では、誤りが生じたコードワードを特定することで書き込みの位置を特定するようにしてもよく、情報追加領域221、222、223、224の位置の明暗を実際に検出し、書き込みの位置を特定するようにしてもよい。このような構成とすれば、誤り訂正が必要な領域をより抑えやすくなる。
なお、上述の例では、
図16(A)のように、コード領域内に汚れ等の誤りがない状態で空き領域210内が全て明色となるようなセル配列を前提とし、このような空き領域210内に、
図16(B)のように、明色と判定される色によるマーク221a、222a、223a、224aや文字情報225を表示したが、この例に限られない。例えば、
図16(A)の構成に代え、コード領域内に汚れ等の誤りがない状態で空き領域210内が全て暗色となるようなセル配列を前提とし、このような空き領域210内に、
図16(B)と同様の表示(マーク221a、222a、223a、224aや文字情報225の表示)を、暗色と判定される色によって表示してもよい。例えば、空き領域210内の背景部分を黒色等の暗色によって構成し、マーク221a、222a、223a、224aや文字情報225の部分を、背景部分や暗色セルよりも濃度が小さく、明色セルよりも濃度が大きい色(グレーなど)によって構成してもよい。
【0110】
[第3実施形態の変更例2]
次に、
図17等を参照し、第3実施形態の変更例2について説明する。
この変更例2の情報コード200の外観は、例えば
図17(A)のようになっており、この例では、第3実施形態の代表例の情報コード(
図15(B))と同一の外観となっている。なお、この
図17(A)の例でも、代表例と同様、公知のQRコード(登録商標)と同様の方法でデータ記録領域の読み取りを行うことができるようになっている。
この例でも、
図17(A)のように、情報コード生成装置2は、明色セル又は暗色セルを配列した構成で特定パターン領域(位置検出パターン204の領域)及びデータ記録領域を形成しており、少なくともデータ記録領域の一部を、情報追加領域221、222、223、224を含む所定の機能領域(具体的には、文字、図形、記号の少なくともいずれかが表示される領域である空き領域210)とする構成で情報コード200を生成している。この構成でも、QRコード(登録商標)においてコードワードが配置されることが予定された領域の一部を、情報追加領域221、222、223、224を含む所定の機能領域(空き領域210)としている。そして、この所定の機能領域(空き領域210)の内部に、記号又は図形からなるガイド情報(マーク221a、222a、223a、224aや文字情報225)を形成している。
【0111】
本構成では、機能領域(空き領域210)の内部に形成されるガイド情報(マーク221a、222a、223a、224aや文字情報225)の領域と当該ガイド情報以外の領域(背景領域及び情報追加領域221、222、223、224)との明暗構成に基づいて機能領域内の各セル位置での明暗を特定する明暗マップが生成された上で、当該明暗マップに基づいてデータ記録領域のコードワード及び誤り訂正符号記録領域のコードワードが設定されている。
【0112】
具体的には、
図17(A)、
図17(B)のような構成で機能領域(空き領域210)が設定されている場合、事後的な書き込みがない状態では、この機能領域(空き領域210)での各セル位置での明暗構成(明暗マップ)は
図17(C)のようになる。なお、
図17(B)の例では、ガイド情報(マーク221a、222a、223a、224aや文字情報225)の領域が暗色と判定される色(例えば暗セル(黒セル)と同一の暗色(黒色等))によって表示され、それ以外の領域(背景領域及び情報追加領域221、222、223、224)は、明色と判定される色(例えば明セルと同一の明色(白色等)))によって表示される例を示している。また、
図17(C)の明暗マップは、空き領域210内に割り当てられた各セルの領域における各中心位置の明暗度合いに基づき、読取時に各セルの領域が明暗のいずれと認識されるかを特定する情報である。例えば、
図17(B)において「男」の文字が表されているセル領域では、当該セル領域の中心位置の色が暗色となっており、読取時に各セルの中心位置の色を検出して各セルの明暗を判定する読み取り方法では、「男」が表されたセルは暗色と判定されることになる。従って、明暗マップでは、このセルを暗色とする。同様の方法で、他のセルについても、中心位置が明色であれば明セルとし、中心位置が暗色であれば暗色とするように各セル領域の色を特定する。そして、このような例では、情報コード200を生成する場合、機能領域(空き領域210)内のコードワードにおいてこのようなセル配列がなされているとして、
図17(C)のような明暗マップ(空き領域210内の各セル位置が明色セルと認識されるか暗色セルと認識されるかをそれぞれ特定する情報)を生成し、この明暗マップに基づいて、データ記録領域のコードワード及び誤り訂正符号記録領域のコードワードが設定されればよい。
例えば、空き領域210を埋め草コードワードの領域とする場合、空き領域210内の埋め草コードワードの各セルの明暗が、
図17(C)のようになるように各コードワードのデータを構成するようにしてもよい。この場合、空き領域210の外側に埋め草コードワード以外のデータコードワード及び誤り訂正コードワードを配置すればよい。
或いは、空き領域210の内側にもデータコードワードを配置し、このデータコードワードのセル配列については、
図17(C)のような明暗マップとなるようなセル配列としてもよい。この場合、空き領域210の外側のデータコードワード(読取対象となるデータのコードワード)と、空き領域210の内側のデータコードワードとに基づいて誤り訂正符号記録領域のコードワード(誤り訂正コードワード)を構成すればよい。このようにデータ記録領域のコードワード及び誤り訂正符号記録領域のコードワードが記録されている場合、書き込みがなされていない
図17(A)のような情報コードを読み取る際に機能領域(空き領域210)が正確に撮像されると、この機能領域(空き領域210)内の各セルは
図17(C)のように明暗が認識されることになり、この機能領域(空き領域210)では誤りが生じていないものと扱うことができる。一方、情報追加領域221、222、223、224に書き込みがなされた場合には、この書き込み位置が誤りの位置として認識されるようになる。このような構成では、例えば一般的な誤り訂正方法を用い、書き込みがなされた位置のコードワードを、誤り訂正符号記録領域に記録された誤り訂正符号を用いて誤り訂正を行うようにすればよい。この例でも、誤りが生じたコードワードを特定することで書き込みの位置を特定するようにしてもよく、情報追加領域221、222、223、224の位置の明暗を実際に検出し、書き込みの位置を特定するようにしてもよい。このような構成とすれば、誤り訂正が必要な領域をより抑えやすくなる。
【0113】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について、図面を参照して説明する。
第4実施形態の情報コード利用システムは、ハードウェア構成については第1実施形態と同一であり、上述した
図1、
図2のような構成が用いられる。
【0114】
第4実施形態の情報コード利用システムでは、情報コード生成装置2(
図1等参照)により
図18(B)のような情報コード300を生成する。この構成でも、コード領域の内部に、予め定められた形状の特定パターン(L字状のアライメントパターン304a及び明色セルと暗色セルが1セルずつ交互に配置され、コード領域の境界に沿ったL字状の領域を構成するタイミングセル304b)が配置される特定パターン領域と、複数種類のセルによってデータを記録するデータ記録領域と、データ記録領域に記録された情報とは別の追加情報を記録可能な情報追加領域221,222,223,224とを設け、且つ情報追加領域221,222,223,224の範囲を示す識別表示(マーク221a、222a、223a、224a)を設けている。この構成でも、コード領域の内部において、特定パターン領域以外の位置に、データ記録領域にデータを記録する方法とは異なる方法で、データの記録又はデザインの表示の少なくともいずれかが可能となる空き領域310を、単一のセルのサイズよりも大きい所定サイズで設けており、この空き領域310が機能領域に相当している。
【0115】
この構成では、空き領域310の構成以外は、公知のデータマトリックスコードとして構成されており、まず、
図18(A)のように、コード領域の内部に、特定パターン領域と、データ記録領域と、複数種類のセルによって誤り訂正符号を記録する誤り訂正符号記録領域とを設けている。なお、データ記録領域でのデータコードワードの記録方法及び誤り訂正符号記録領域での誤り訂正コードワードの記録方法は公知のデータマトリックスコードと同様であり、コード領域内のアライメントパターン304aやタイミングセル304bの配置、データ記録領域におけるデータコードワードの配置、誤り訂正符号記録領域での誤り訂正コードワードの配置は、例えばECC200バージョンに従って定められている。
【0116】
但し、
図18(A)のように、一部領域のコードワードを、白セルのみによって表現されるコードワードとして構成した情報コード300’を生成し、このように白セルのみによって表現される領域ARを空き領域310として、
図18(B)のように、この空き領域310内にガイド情報(マーク221a、222a、223a、224aや文字情報225)の領域を設けている。そして、マーク221a、222a、223a、224aの内部領域を情報追加領域221,222,223,224として機能させている。
図18(B)のように空き領域310にガイド情報(マーク221a、222a、223a、224aや文字情報225)や情報追加領域221,222,223,224を設ける場合、
図18(A)のような本来のデータ表示とは異なった構成になるが、この空き領域310でのデータの誤りは、誤り訂正符号記録領域に記録された誤り訂正符号を用いて公知の誤り訂正を行えばよい。
【0117】
また、
図18(B)に示す情報コード300では、空き領域310の位置が予め特定されるため、空き領域310内にデザインや情報を付加して表示する場合にはこの表示による誤り位置が予め分かっていることになる。従って、空き領域310の位置を誤り位置として消失訂正を行うように誤り訂正符号記録領域の誤り訂正符号を構成することもできる。この場合、空き領域310の位置を示す情報を予めデータ記録領域に記録しておいたり、或いは、予め読取装置10(
図1)内に記憶しておくことで、読取時に読取装置10が空き領域310の位置(即ち、誤りが生じているデータコードワードの位置)を特定することができるようになり、読取装置10は、このように位置が特定された空き領域310に存在するデータコードワードの誤りを訂正するように、誤り訂正符号記録領域に記録された誤り訂正符号を用いて消失訂正を行うようにすればよい。
【0118】
また、
図18のように既存のデータマトリックスコードの一部を空き領域310として構成する場合、データ記録領域に記録されるデータにおいて、
図19(B)のような識別情報を含ませておけばよい。
図19(B)は、データ記録領域に記録される解読対象データ構成を概念的に示しており、この例では、解読対象データの先頭部分に、所定構成(%%MARKSHEET%%)のデータが付されている。このように構成しておけば、読取装置10は、データ記録領域に記録される解読対象データの中からこの識別情報(%%MARKSHEET%%)を検出したときに、情報追加領域221、222、223、224の認識処理を行うことができるようになり、逆に、識別情報(%%MARKSHEET%%)を検出できないときには通常のデコード処理を行うことになる。また、この例では、データ記録領域のデータとして、通常のデータ以外に、情報追加領域221、222、223、224の位置を特定する位置データや、その他の付随情報が含まれていることが望ましい。
【0119】
また、識別情報の例はこの例に限られるものではなく、例えば専用のコードワードを用いるようにしてもよい。データマトリックスコードの仕様として、例えば、0〜128をASCII文字、233を連結モードなどとして定めている場合、「234」を画像認識用の特別なコードワードとして新たに定めるようにしてもよい。このような例では、データ記録領域のデータに「234」のコードワードが含まれている場合に、情報追加領域221、222、223、224の認識処理を行えばよい。また、未使用のコードワードが存在する場合、未使用のコードワードを識別情報として含ませておき、データ記録領域のデータに未使用のコードワードが含まれている場合に、情報追加領域221、222、223、224の認識処理を行うようにしてもよい。
【0120】
なお、第4実施形態の構成でも、第3実施形態の変更例1のような思想(空き領域310内の文字、記号、図形、背景等を全て明色と判定されるように構成する思想)や、第3実施形態の変更例2のような思想(空き領域内の明暗マップに基づいて、誤り訂正符号記録領域を構成する思想)を用いることができる。
【0121】
なお、第3実施形態の代表例又は後述する変更例の情報コードは、第1実施形態だけでなく、第1実施形態以外の上述又は後述の実施形態の情報コードとして適用してもよい。
【0122】
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について、図面を参照して説明する。
第5実施形態の情報コード利用システムは、ハードウェア構成については第1実施形態と同一であり、上述した
図1、
図2のような構成が用いられる。また、第5実施形態の情報コード利用システムで生成、利用される情報コード400は、例えば
図20のような構成となっており、空き領域110以外の構成は第1実施形態の情報コード100と同様であり、空き領域110以外の部分は、第1実施形態で説明した方法で生成されるようになっている。
【0123】
この構成でも、情報コード400のコード領域の内部に、予め定められた形状の特定パターン(位置検出パターン104)が配置される特定パターン領域と、複数種類の前記セルによってデータを記録するデータ記録領域と、複数種類のセルによって誤り訂正符号を記録する誤り訂正符号記録領域とを設けている。
【0124】
そして、コード領域の内部において、特定パターン領域、データ記録領域、及び誤り訂正符号記録領域以外の位置に、セルによって解読対象データ(データ記録領域に記録された出力対象となるデータ)が記録されない領域であり、且つ誤り訂正符号記録領域による誤り訂正の対象とならない領域である空き領域110を、単一の前記セルのサイズよりも大きいサイズで設けている。更に、この空き領域110の内部には、情報追加領域414の範囲を示す識別表示(円形且つ暗色(黒色等)の複数のマーク414a)を設けている。なお、
図20(A)の例では、「割引」の文字と「%」の文字の間が空白となっており、この空白領域も情報追加領域412として機能している。この場合、「割引」の文字と「%」の文字が情報追加領域412の範囲を示す識別表示に相当している。
【0125】
図20(A)の例では、情報コード400は、コード領域の内部の情報追加領域にて、色の組み合わせによって追加情報を表現してなる第2情報コード410が形成されている。この情報コード400は、コード領域の内部に、事後的に記入が可能な記入領域(円形のマーク414aの内側の領域である情報追加領域414)が複数設けられ、複数の記入領域(情報追加領域414)への記入パターンによって第2情報コード410が事後的に表現可能となっている。なお、各記入領域(情報追加領域414)の各位置を特定する情報は、例えばデータ記録領域に記録されていればよい。
【0126】
図20の例では、
図20(A)のように記入領域414が3行4列で規則的に配列されており、このように構成された複数の記入領域414での明暗パターンによって情報が特定されるようになっている。例えば、
図20(A)のように3行4列の記入領域414のいずれにも記入がなされていない場合(全ての記入領域414が明色と認識される場合)には、「0%」と特定され、
図20(B)のようなパターンの場合には「30%」と特定されるようになっている。このような情報コード400を例えば商品に付して用いれば、商品の割引を行わない場合には
図20(A)のように記入を行うことで読取装置に割引がなされないことを認識させることができ、30%の割引を行う場合には
図20(B)のように塗り潰すことで商品に対して30%の割引を行うことを認識させることができる。
【0127】
このような情報コード400を用いる場合、読取装置10側では、情報記憶部に相当するメモリ35において、コード領域内の複数の記入領域414で事後的に形成可能となる複数の記入パターンのそれぞれに対応付けられた情報を特定可能な情報を記憶しておけばよい。
【0128】
例えば、
図20(A)のように全ての記入領域414が明色と認識される場合を「0%」と特定し、記入領域414の塗り潰しのパターンが
図21(A)のような場合には「10%」と特定し、記入領域414の塗り潰しのパターンが
図21(B)のような場合には「20%」と特定し、記入領域414の塗り潰しのパターンが
図21(C)のような場合には「30%」と特定するように、異なる複数の塗り潰しのパターンのそれぞれに対して数値情報(割引率)を対応付けて記憶しておけばよい。そして、読取装置10がこのような情報コード400を読み取る場合、例えばデータ記録領域に記録された位置情報に基づいて、或いは読取装置10に予め備えられた位置情報に基づいてコード画像の各記入領域414を特定し、それら複数の記入領域414を解析することとで3行4列で規則的に配列された記入領域414がどのような明暗パターンになっているか(即ち、複数の記入領域414のどの位置が塗り潰されているか)を特定する。そして、読取装置10のメモリ35(情報記憶部)に記憶された情報に基づき、その特定された明暗パターンに対応付けられた数値情報を読み出すように、複数の記入領域414での記入内容で表された第2情報コード410を解読した情報(上述の例では割引率の情報)を生成し、出力するようにすればよい。
【0129】
なお、本構成では、制御回路40が追加情報取得部の一例に相当し、少なくともコード画像に含まれる第2情報コード410の画像を解析し、第2情報コード410に記録された追加情報を取得するように機能しており、具体的には、コード画像の複数の記入領域414を解析し、メモリ35(情報記憶部)に記憶された情報に基づき、記入領域414での記入内容で表された第2情報コード410を解読した情報を生成するように機能する。
【0130】
また、
図20の例では、例えば店員などによって希望する割引率に対応する記入を行った後、記入領域412に具体的な割引率の数値などを表示できるようになっている。このようにすれば、読取装置10に割引率の情報を取得させることを可能としつつ、商品を購入する客にも割引率を認識させることができ、利便性が一層高まる。
【0131】
また、上述したように、メモリ35(情報記憶部)において、異なる複数の塗り潰しのパターンのそれぞれに対して割引率を対応付けて記憶する場合、例えば、候補となる各割引率に対応付けられた塗り潰しのパターンを定期的(例えば日毎)に変更するようにしてもよい。このようにすれば、不正書き込み等に起因する損失をより確実に抑えやすくなる。例えば、
図21のように各パターンに割引率が対応付けて登録されている場合、
図22(A)のような「10%」を割り引く正規のパターンに対して
図22(B)のような不正な書き込みがあっても、このパターンが正規に登録されたものでなければ不正なパターンとして扱うことができる。
【0132】
また、
図20(A)から若干変更した
図23(A)のような情報コードを、値引きサービスなどに用いてもよい。
図23(A)の情報コード400は、文字表示や領域412を省略した点のみが
図20(A)の情報コードと異なり、それ以外は
図20(A)の情報コード400と同様である。この例では、例えば、店員と客との間で値引き交渉が行われ、値引き率が決まった場合に、店員がその値引き率に対応するパターンで記入領域414の塗り潰しを行えばよい。例えば、10%の値引きを行うことが交渉で決まった場合、例えば商品に付す情報コード400に対して
図23(B)のように、10%に対応付けて読取装置10に登録されているパターンを記入すれば、読取装置10が情報コード400を読み取ったときに、値引き率が10%であることを特定できるようになる。なお、この例でも、
図20の例と同様、読取装置10のメモリ35において、異なる複数の塗り潰しのパターンのそれぞれに対して数値情報(値引き率)を対応付けて記憶しておき、情報コード400の空き領域410から認識された塗り潰しパターンに対応する数値情報を読み出して利用すればよい。
【0133】
また、
図20(A)から若干変更した
図24(A)のような情報コードを、ポイントサービスなどに用いてもよい。
図24(A)の情報コード400は、文字表示や領域422のみが
図20(A)の情報コードと異なり、それ以外は
図20(A)の情報コード400と同様である。この例では、例えば、店側が商品に対応付けてポイント(当該商品を購入した消費者に付与するポイント)を設定する場合に、例えば商品に対して
図24(A)のような情報コード400を付すように扱い、この情報コード400の複数の記入領域414に対して、その商品の購入者に付与するポイントに対応するパターンを店員が記入すればよい。例えば、10点のポイントを付与すべき商品に付す情報コード400に対しては、
図24(B)のように、10点に対応するパターン(読取装置10において、10点に対応するパターンとして登録された記入パターン)を記入しておけば、読取装置10が情報コード400を読み取ったときに、ポイントを10点付与すべきであることを特定できるようになる。なお、この例でも、
図20の例と同様、メモリ35において、異なる複数の塗り潰しのパターンのそれぞれに対してポイント数を対応付けて記憶しておけばよい。このようにすれば、読取装置10側、ひいては店側でポイント数をより効率的に管理できるようになる。
【0134】
また、
図20(A)から若干変更した
図25(A)のような情報コードを、くじのサービスなどに用いてもよい。
図25(A)の情報コード400は、文字表示のみが
図20(A)の情報コードと異なり、それ以外は
図20(A)の情報コード400と同様である。この例では、例えば、店側が予め1又は複数の当たりパターン(当たりとなる塗り潰しパターン)を用意しておき、この当たりパターンを読取装置10のメモリ35に記憶しておく。そして、
図25(A)のような情報コード400が付された媒体(紙など)を客に提供し、客が情報コード400の記入領域414を自由に塗り潰せるようにすればよい。この例では、記入がなされた情報コード400(
図25(B)参照)を読取装置10が読み取ったときに、読取装置10は、その情報コード400に記入された塗り潰しパターンを認識し、その認識された塗り潰しパターンが、予め当該読取装置10に登録された当たりパターンに該当するか否かを判断する。そして、当たりパターンに該当する場合には、その旨の出力(当たり情報の表示やデータ送信)や記憶を行うようにすればよい。このようにすれば、大掛かりな仕組みを用いることなく、「くじ」のサービスを提供することが可能となる。
【0135】
なお、上記実施形態では、規則的に配列された記入領域414で表される明暗パターンによって第2情報コード410が表現されていたが、例えば、
図26(A)のように、形状の組合せによって第2情報コード410が表現されてもよい。この場合、例えば候補となる各形状に対してそれぞれ固有の数値や記号等を割り当てておき、読取時には、第2情報コード410で表現される各形状を認識し、各形状で特定される情報によってデータを構成するようにしてもよい。例えば丸を1、星を2、四角を3といった具合に、読取装置10において各形状に対応付けて情報を予め登録しておき、読取時には、空き領域110内に付された形状を認識してそれら形状に対応付けて登録された情報を解読データとしてそれぞれ読み出すようにしてもよい。この解読データは、データ記録領域を解読したデータと共に読み出してもよく、データ記録領域を解読したデータとは別で読み出してもよい。この場合、
図26(A)のような図形512a、512b、512cは、情報コード400の形成時に形成されたものであってもよく、情報コード400の形成後に事後的に形成されたものであってもよい。
【0136】
また、上記実施形態では、規則的に配列された記入領域414で表される2色のパターンによって第2情報コード410が表現されていたが、例えば、
図26(B)のように、3色以上を候補色として、各記入領域で表現される候補色の組み合わせによって情報が表現されるようになっていてもよい。例えば青色を1、赤色を2、黄色を3といった具合に、読取装置10において各色に対応付けて情報を登録しておき、空き領域110内に付された各図形の色を認識してそれら色に対応付けて登録された情報を解読データとしてそれぞれ読み出すようにしてもよい。この場合、
図26(B)のような図形522a、522b、522cは、情報コード400の形成時に形成されたものであってもよく、情報コード400の形成後に事後的に形成されたものであってもよい。
【0137】
なお、上述の例では、複数設けられた記入領域での記入パターンによって第2情報コードの解読データを特定していたが、複数設けられた記入領域での記入数のみ、あるいは記入位置のみによって第2情報コードの解読データを特定してもよい。例えば、複数設けられた記入領域の記入数や記入位置をそのまま出力するようにしてもよく、予め読取装置10において各記入数や各記入位置にデータを対応付けて登録しておき、読取時には、複数設けられた記入領域での記入数や記入位置に対応付けられたデータを出力するようにしてもよい。
また、
図20〜
図25などの例では、情報コード400の形成後、使用段階で第2情報コードが事後的に形成される例を示したが、情報コード400の形成時に既に塗り潰しがなされた第2情報コードが形成されてもよい。
【0138】
[第6実施形態]
次に、第6実施形態について、図面を参照して説明する。
まず、
図27等を参照して第6実施形態の代表例を説明する。
第6実施形態の情報コード利用システムは、ハードウェア構成については第1実施形態と同一であり、上述した
図1、
図2のような構成が用いられる。また、第6実施形態の情報コード利用システムで生成、利用される情報コード600は、例えば
図27のような構成となっており、空き領域610以外の構成は第1実施形態の情報コード100と同様であり、空き領域610以外の部分は、第1実施形態で説明した方法で生成されるようになっている。
【0139】
この構成でも、
図27のように、情報コード600のコード領域の内部に、予め定められた形状の特定パターン(位置検出パターン104)が配置される特定パターン領域と、複数種類のセルによってデータを記録するデータ記録領域と、複数種類のセルによって誤り訂正符号を記録する誤り訂正符号記録領域とを設けている。
【0140】
そして、コード領域の内部において、特定パターン領域、データ記録領域、及び誤り訂正符号記録領域以外の位置に、セルによって解読対象データ(データ記録領域に記録された出力対象となるデータ)が記録されない領域であり、且つ誤り訂正符号記録領域による誤り訂正の対象とならない領域である空き領域610を、単一のセルのサイズよりも大きいサイズで設けている。
【0141】
本構成では、空き領域610の全体が情報追加領域として構成されており、商品又は役務の価格情報、割引額情報、割引率情報、商品又は役務に付随する利益を特定する情報の少なくともいずれかの情報を追加する領域として構成されている。商品又は役務の価格情報としては、「1000円」等の商品やサービスの価格(値段)が挙げられる。また、割引額情報は、「100円引き」「200円キャッシュバック」等の割引額などが挙げられる。割引率情報としては、「10%引き」、「2割引」、「半額」等の、割引率を特定する情報が挙げられる。また、「商品又は役務に付随する利益を特定する情報」としては、「ポイント100点付与」「お菓子サービス」「抽選でハワイ旅行招待」など、利用者にとって利益になる情報又は利益になり得る情報などが挙げられる。これらの情報の追加方法は、シールなどのシート状の媒体であってもよく、手書きなどであってもよい。或いは、プリンタ等による印刷などであってもよい。
【0142】
以下では、商品に直接又はタグなどによって間接的に付された情報コード600、或いはサービスのメニューなどに付された情報コード600の空き領域610に割引率情報を追加する例を代表例として説明する。
図27の例では、割引率情報として「半額」の文字情報613が表示されたシール612が用いられ、このシール612が、情報コード600が印刷された媒体(商品の包装やシールなど)の空き領域610に貼り付けられている。一方、情報コード600のデータ記録領域には、コード情報として、商品又は役務を特定する特定情報、若しくは、商品又は役務の価格を特定する価格情報を記録している。例えば、
図28の例では、情報コード600が付される商品を特定する情報として商品番号(481204458)が記録されており、
図28の例では、この商品番号(481204458)は、寿司(梅)を示す番号となっている。なお、読取装置10には、各商品番号に対応付けて商品名及びその商品の価格が登録されており、情報コード600の読み取りによって当該情報コード600に記録された商品番号が特定されれば、商品名及び価格が特定できるようになっている。
【0143】
このような情報コード600を用いて商品管理を行う場合、まず、店舗の商品(例えば生鮮商品や惣菜等)に対し、その商品の商品番号(特定情報)がデータ記録領域に記録された情報コード600を商品に貼り付ける。このときの情報コード600は、
図27のような情報コード600において空き領域610を空白にしたものを用いる。この情報コード600は、商品番号(特定情報)がデータ記録領域に記録されるため、精算時に読取装置10によって情報コード600を読み取れば、読取装置10では、商品番号に対応付けられた当該商品の価格(情報コード600が付された商品の割引前の価格)を特定できる。
【0144】
また、商品の値引きを行う場合には、上述したように貼り付け時に空き領域610が空白とされていた情報コード600の空き領域610(空白領域)に対し、例えば、
図27のように割引情報が表示されたシールを貼り付ける。なお、
図28では、割引情報が表示されたシールを貼り付ける例を示しているが、割引情報を手書きによって追加してもよい。また、追加する割引情報は、割引率であってもよく、割引額であってもよい。このように、本構成では、情報コード600の空き領域610(情報追加領域)が、データ記録領域のデータ(特定情報)で特定される商品又は役務の価格に対する割引額情報又は割引率情報を追加する領域として構成される。
【0145】
このような商品の精算を行う場合、レジの一部として構成される、又はレジに付随して設けられる読取装置10によって
図27、
図28のような情報コード600を読み取る。読取装置10で情報コード600を読み取る場合、データ記録領域に記録されたデータ(商品番号など)を解読すると共に、空き領域610(キャンバスエリア)のデータ(キャンバス情報)を公知のOCR技術を用いて読み取り、これらの読取結果から値段を決定する。例えば、
図28のように、データ記録領域に記録された商品番号(481204458)によって780円の寿司(梅)が特定され、空き領域610(キャンバスエリア)に割引率として「半額」の情報が記録されている場合、780円の半額として、390円が当該商品の精算金額となる。
なお、ここでは情報コード600のデータ記録領域に商品番号を記録した例を示したが、情報コード600のデータ記録領域に商品名及び価格が記録されていても同様の方法で割引処理を行うことができる。また、空き領域610に割引額が記録される場合も同様に割引処理を行うことができ、上述の例において、「半額」のシールの代わりに「100円引き」のシールが付されている場合、「100」の文字、又は「100円引き」の文字を公知のOCR(optical character recognition)技術を用いて認識し、認識された100円の金額を、商品番号で特定される780円の金額から引くように精算金額を算出すればよい。
また、読取装置10では、データ記録領域に記録されたデータ(商品番号など)と、空き領域610に記録された情報(割引率情報や割引額情報など)の取得のみを行い、これらを外部装置(別途設けられたレジや管理サーバなど)に送信してもよい。そして、この場合、外部装置で精算金額の算出を行えばよい。
【0146】
本構成では、
図2に示す制御回路40が「追加情報取得部」の一例に相当し、空き領域610(情報追加領域)から割引額情報又は割引率情報の少なくともいずれかを読み取るように機能する。また、制御回路40が「情報処理部」の一例に相当し、データ記録領域読取部によって読み取られた特定情報又は価格情報のいずれかの読取情報と、追加情報取得部によって取得された割引額情報又は割引率情報の少なくともいずれかの取得情報とに基づき、読取情報及び取得情報を外部に送信する処理、又は読取情報及び取得情報に基づいて商品又は役務の価格を算出する処理を行うように機能する。
【0147】
本構成によれば、空き領域610(情報追加領域)を利用して、商品又は役務の価格情報、割引額情報、割引率情報、商品又は役務に付随する利益を特定する情報の少なくともいずれかの情報を追加可能となり、これらの情報を読取装置10などで利用できるようになるため、利便性を効果的に高めることができる。
【0148】
また、データ記録領域に、商品又は役務を特定する特定情報、若しくは、商品又は役務の価格を特定する価格情報を記録しておくことで、商品又は役務、若しくは商品又は役務の価格を特定できるようにしておくことができる。更に、空き領域610(情報追加領域)を利用して、特定情報で特定される商品又は役務の価格、又は価格情報で特定される価格に対する割引額情報又は割引率情報を追加することができるため、割引額や割引率の事後的な追加を複雑な操作を強いることなく簡単に行うことができ、情報コードの読み取り後に割引額や割引率の情報を容易に利用できるようになる。
【0149】
具体的には、情報コード600と割引シールとを併用し、コード情報とシール情報を共に認識できるようにしているため、割引シールを貼るだけで、レジ等で認識される精算金額を変化させることができる。特に、従来では、レジ操作を行う者がシールを見たときに手入力によって割引情報を入力していたが、本構成では、用意してある値引きシールを空き領域610(キャンバスエリア)内に貼るだけで良く、レジではそれを読むだけでよいため、手入力作業を大幅に削減することができ、新規にバーコードを発行する装置などを用いずに済む。
【0150】
[第6実施形態の変更例1]
変更例1では、
図29(A)、
図30のような情報コード600が用いられる。なお、この変更例1では、情報コード600の空き領域610以外は第6実施形態の代表例と同様である。
第6実施形態の代表例では、割引率情報又は割引額情報として、文字情報を例示したが、各割引率毎に図形や記号を対応付けておいたり、各割引額毎に記号や図形を対応付けておいたりしてもよい。例えば、
図30のような候補図形623、624、625を用意し、三角の図形623を「2割引」、丸の図形624を「3割引」、四角の図形を「5割引」などとして予め、図形毎の割引率を
図1、
図2に示す読取装置10に登録しておけば、読取装置10が
図29(A)のような情報コード600を読み取り、空き領域610から三角の図形が認識できた場合に、読取装置10に登録された情報を参照することで空き領域610から「2割引」という割引率情報が取得できることになる。なお、この場合も、空き領域610(キャンバスエリア)から図形を認識する方法としては公知のOCR(optical character recognition)技術を用いればよく、例えば、空き領域610の画像の中から空き領域610に描かれた図形の外縁を抽出するエッジ探索を行い、予め用意された複数の文字や図形の中から抽出された外縁図形に適合する文字又は図形を選択するようにすればよい。また、「1」の文字を「1割引」、「2」の文字を2割引といった具合に、各数字と割引率とを対応付けておいてもよく、この場合、「1」の文字が空き領域610に記録された情報コード600を読み取ったときに、空き領域610から「1割引」という割引率情報が取得できることになる。或いは、「1」の文字を「100円引」、「2」の文字を「200円引」といった具合に、各数字と割引額とを対応付けておいてもよく、この場合、「1」の文字が空き領域610に記録された情報コード600を読み取ったときに、空き領域610から「100円引」という割引額情報が取得できることになる。なお、
図30の例では、各候補図形623、624、625をシール622で表す例を示しているが、これらの図形は手書きによって追加されてもよい。
【0151】
[第6実施形態の変更例2]
変更例2では、
図29(B)のような情報コード600が用いられる。なお、この変更例2では、情報コード600の空き領域610以外は第6実施形態の代表例と同様である。
割引率情報や割引額情報は、文字、図形、記号などで表わすことができるが、これらに限られず、例えば、色によって表してもよい。例えば、青色が1割引、赤色が2割引、緑色が3割引といった具合に、読取装置10において各色と割引率とを対応付ける情報を登録しておいてもよい。この場合、読取装置10は、
図29(B)のような情報コード600(空き領域610に青色のシール622が付された情報コード)を読み取ったとき、読取装置10に登録された情報(各色と割引率とを対応付けた情報)に基づいて空き領域610から「1割引」という割引率情報を取得できることになる。なお、空き領域610への色の追加は、各色のシールを貼り付ける方法であってもよく、手書きによる塗り潰しなどであってもよく、
【0152】
[第6実施形態の変更例3]
変更例3は、第6実施形態の代表例の内容を全て含み、更に、データ記録領域に製造時間を記録している点、及び空き領域610の内容に基づく認証処理を行う点が追加されている。
変更例3では、
図31のように、情報コード600のデータ記録領域に、商品番号(481204458)だけでなく、値引きの判断基準となるデータとして、製造時間情報(13.11.25 12:30)が記録されている。一方、情報コード読取装置10のメモリ35には、各商品番号に対応付けて商品名及び価格が登録され、更に、製造時間に対応する複数の値引き時間帯が登録され、各時間帯ごとに値引き率が設定されている。例えば、製造時間が13.11.25 12:30であれば、2013年11月25日の18:30〜19:30が2割引、2013年11月25日の19:30〜20:30が3割引、2013年11月25日の19:30以降が半額といった具合に、各々の時間帯での正規情報として、各々の時間帯での正規の割引率情報が登録されている。なお、情報コード読取装置10のメモリ35は、正規情報登録部の一例に相当する。
【0153】
このような事前登録を前提とし、情報コード600の読み取り時には、まず、情報コード600を読み取った時間を特定する。そして、代表例と同様、情報コード600のデータ記録領域に記録された商品番号と、空き領域610(情報追加領域)に記録された値引き情報とを把握し、空き領域610から得られた値引き情報が正規の情報であるかを判定する。例えば、
図31の例では、読み取った時間が19:50である場合、この時間帯の正規情報(正規の値引き率情報)として読取装置10に予め登録された値引き率情報は「3割引」であるため、本来なら空き領域610から3割引の情報が認識されるべきであるところ、
図31の例では、「半額」の値引き率情報が得られている。このように空き領域610から取得した値引き率情報が登録された正規情報に合わない場合、この情報コード300の「半額」の情報は不正に追加された情報であると判定することができる。逆に、情報コード600を19:50に読み取ったときに、正規情報である「3割引」の情報が空き領域610(情報追加領域)から取得できた場合、その情報は正しい情報であると判定することができる。
【0154】
本構成では、
図2に示す読取装置10の制御回路40が「読取時間特定部」の一例に相当し、情報コード600が読み取られた時間を特定する機能を有する。なお、「情報コード600が読み取られた時間」は、情報コード600が撮像された時間としてもよく、情報コード600のデータ記録領域が解読された時間としてもよく、空き領域610から値引き率情報又は値引き額情報が認識できた時間としてもよい。また、読取装置10の制御回路40が「判定部」の一例に相当し、情報コード600の読み取りの際に追加情報取得部によって取得された割引額情報又は割引率情報の少なくともいずれかと、メモリ35(正規情報登録部)において当該情報コード600の読み取られた時間帯に対応付けて登録された正規情報とに基づき、追加情報取得部が取得した情報の正否を判定するように機能する。
【0155】
このような構成によれば、読み取りがなされた時間と登録された正規情報とに基づいて、追加情報取得部によって取得された情報(割引額情報や割引率情報など)が正しいものであるか否かをより正確に判定できるようになる。
【0156】
[第7実施形態]
次に、第7実施形態について、図面を参照して説明する。
第7実施形態の情報コード利用システムは、ハードウェア構成については第1実施形態と同一であり、上述した
図1、
図2のような構成が用いられる。また、第7実施形態の情報コード利用システムで生成、利用される情報コード700は、例えば
図32のような構成となっており、空き領域710以外の構成は第1実施形態の情報コード100と同様であり、空き領域710以外の部分は、第1実施形態で説明した方法で生成されるようになっている。
【0157】
この構成でも、
図32のように、情報コード700のコード領域の内部に、予め定められた形状の特定パターン(位置検出パターン104)が配置される特定パターン領域と、複数種類のセルによってデータを記録するデータ記録領域と、複数種類のセルによって誤り訂正符号を記録する誤り訂正符号記録領域とを設けている。
【0158】
そして、コード領域の内部において、特定パターン領域、データ記録領域、及び誤り訂正符号記録領域以外の位置に、セルによって解読対象データ(データ記録領域に記録された出力対象となるデータ)が記録されない領域であり、且つ誤り訂正符号記録領域による誤り訂正の対象とならない領域である空き領域710を、単一のセルのサイズよりも大きいサイズで設けている。
【0159】
本構成では、
図32のように、情報コード700が付される対象物が、配送物に付される帳票(具体的には不在票)となっている。そして、情報コード700は、空き領域710の一部が情報追加領域として構成されている。具体的には、情報追加領域として、電話番号や住所などの連絡先を特定する情報を記録するための連絡先記録領域712と、配送物の配達時期を指定する情報を記録するための配達時期記録領域722a,722bとが設けられている。また、情報コードのデータ記録領域には、当該情報コード700が付された対象物を特定する対象物特定情報(具体的には、配送物を特定する配送物番号(配達番号)や、配送物名(配達物名)など)、配送者名、データの送信先を特定する送信先情報(メールアドレスやURLなど)などが記録されている。
【0160】
このような不在票を用いて再配達の連絡を行う場合、例えば、
図33のような流れで行う。この例では、まず、配達希望者が、
図32のように、連絡先記録領域712に電話番号や住所などの連絡先を記入し、更に、配達時期記録領域722a,722bに希望する配達時期を記入する(S701)。
【0161】
そして、このように記入がなされた情報コード700を携帯電話機やスマートフォンなどの読取装置10で読み取る(S702)。読取装置10が
図32の情報コード700を読み取る際には、データ記録領域を解読することで、配送物を特定する配送物番号(配達番号)、配送物名(配達物)、配送者名(配達担当)、データの送信先を特定する送信先情報(メールアドレスなど)を取得する。また、空き領域710(情報追加領域)については、連絡先記録領域712を公知のOCR技術を用いて解析し、例えば数字情報(電話番号)を取得する。更に、配達時期記録領域722a,722bのいずれが塗り潰されているかを特定することで、指定された配達時間の情報を取得する。なお、配達時期記録領域の記録方法は、例えば、13:00といった数字や記号、9時といった数字や文字などによって希望時間を指定するような方法であってもよい。
【0162】
このように読み取りがなされた後には、必要な情報が正確に取得されたか否かを確認し(S703)、S702で読み取られた情報を、データ記録領域に記録された送信先(例えばメールアドレスやURLで特定されるサーバなど)に送信する(S704)。これにより、配送物を特定する配送物番号(配達番号)、配送物名(配達物)、配送者名(配達担当)などの情報と、連絡先記録領域712に記入された電話番号などの情報と、配達時期記録領域722a,722bに記入された配達時間の情報とが、指定された送信先(例えばメールアドレス)に送信される。なお、この送信先は、配送を行う配送会社が管理する管理サーバが取得できるメールアドレスであってもよく、配送者名(配達担当)で特定される配送者が所持する携帯端末のメールアドレスであってもよい。
【0163】
本構成では、
図2に示す制御回路40が「追加情報取得部」の一例に相当し、連絡先記録領域712に記録された連絡先特定情報、及び配達時期記録領域に記録された配達時期指定情報を取得するように機能する。また、制御回路40及び通信部が「送信処理部」の一例に相当し、データ記録領域読取部によって読み取られた対象物特定情報、追加情報取得部によって取得された連絡先特定情報、配達時期指定情報を、データ記録領域読取部によって読み取られた送信先情報で特定される送信先に送信するように機能する。
【0164】
なお、ここでは、連絡先記録領域に連絡先を記録する例を示したが、このような領域を省略してもよい。この場合、読取装置10に予め登録された個人情報(プロフィール情報など)から連絡先を特定し、情報コード700から取得された配達時期指定情報と共に、送信先に送信すればよい。
【0165】
本構成によれば、連絡先記録領域に連絡先を特定する情報を記録した上で当該情報コードを読み取ることにより、連絡先を特定する情報と、対象物を特定する対象物特定情報とを、予め決められた送信先(送信先情報で特定される送信先)に容易に送信できるようになる。これにより、その送信先では、どの対象物に関する情報が送られてきたかを、指定された連絡先と共に把握可能となる。
【0166】
具体的には、配送物の配達時期を、連絡先及び対象物特定情報と共に特定の送信先に簡単に送信することが可能となる。特に、配達時期の指定や連絡先の入力を、複雑なキー入力等を必須とせずに行えるため、配達時期の連絡を行おうとする利用者にとって利便性が高いものとなる。
【0167】
従来の宅配システムでは、再配達の連絡を、電話やインターネットなどで行う必要があり、例えば電話でこの作業を行う場合には、不在票にかかれている番号や、時間指定など、不在票を見ながら、電話のアナウンスに従い、1つ1つ入力する手間がかかっていたが、本構成によれば、このような負担を大幅に軽減できる。
【0168】
[第8実施形態]
次に、第8実施形態について、図面を参照して説明する。
第8実施形態の情報コード利用システムは、ハードウェア構成については第1実施形態と同一であり、上述した
図1、
図2のような構成が用いられる。また、第8実施形態の情報コード利用システムで生成、利用される情報コード800は、例えば
図34のような構成となっており、空き領域810以外の構成は第1実施形態の情報コード100と同様であり、空き領域810以外の部分は、第1実施形態で説明した方法で生成されるようになっている。
【0169】
この構成でも、
図34のように、情報コード800のコード領域の内部に、予め定められた形状の特定パターン(位置検出パターン104)が配置される特定パターン領域と、複数種類のセルによってデータを記録するデータ記録領域と、複数種類のセルによって誤り訂正符号を記録する誤り訂正符号記録領域とを設けている。
【0170】
そして、コード領域の内部において、特定パターン領域、データ記録領域、及び誤り訂正符号記録領域以外の位置に、セルによって解読対象データ(データ記録領域に記録された出力対象となるデータ)が記録されない領域であり、且つ誤り訂正符号記録領域による誤り訂正の対象とならない領域である空き領域810を、単一のセルのサイズよりも大きいサイズで設けている。
【0171】
本構成では、
図34のように、情報コード800に構成された空き領域810の一部が情報追加領域となっており、情報追加領域として、情報コード読取装置10の機能を設定するための設定情報を記録する設定情報記録領域812a,812b,812c,822a,822b,832a,832b,832c,832dが設けられている。また、これら設定情報記録領域812a,812b,812c,822a,822b,832a,832b,832c,832dのそれぞれに隣接して、各領域がどのような設定を指定するかを示す文字情報811a,811b,811c,811d,821a,821b,831aが表示されている。
【0172】
このような情報コード800を用いて読取装置10の機能設定を行う場合、まず、作業者が、
図34のように、設定情報記録領域812a,812b,812c,822a,822b,832a,832b,832c,832dのいずれか1又は複数の箇所に記入を行い、設定を希望する項目の指定を行う。そして、このように記入がなされた情報コード800を読取装置10で読み取る。情報コード700を読み取る際には、設定情報記録領域812a,812b,812c,822a,822b,832a,832b,832c,832dのいずれに記入がなされているかを解析することで、読取装置10は、どの設定項目の指定がなされているかを把握することができる。そして、その指定された設定項目に従うように、装置内の機能を設定し、設定情報を保存しておく。
図34の例では、情報コード読取装置10において画像フィルタを設定する各設定項目の領域812a,812b,812cが設けられ、領域812aが記入された場合には、フィルタ指定なしの設定(撮像画像に対して黒膨張処理及び黒収縮処理を行わない設定)が指定され、領域812bが記入された場合には黒膨張の画像フィルタを行う設定(撮像画像に対して公知の黒膨張処理を行う設定)が指定され、領域812bが記入された場合には黒収縮の画像フィルタを行う設定(撮像画像に対して公知の黒収縮処理を行う設定)が指定される。従って、領域812a,812b,812cのいずれかが記入された情報コード800を読み取った場合、読取装置10では、その記入された位置で指定される設定となり、以降は、撮像画像に対して指定された画像処理を行う設定がなされる。
また、領域832a,832b,832c,832dは、複数の照明光源の中でどの位置の照明光源を動作させるかを指定する項目であり、領域832aが記入された場合には、上位置の照明光源を動作させる指定、領域832bが記入された場合には、左位置の照明光源を動作させる指定、領域832cが記入された場合には、下位置の照明光源を動作させる指定、領域832dが記入された場合には、右位置の照明光源を動作させる指定がなされる。従って、領域812a,812b,812cのいずれかが記入された情報コード800を読み取った場合、読取装置10では、その記入された位置に対応する照明光源を動作させる設定となり、以降は、情報コードの読み取りを行う度に、指定された位置の照明光源を動作させて読み取りを行うことになる。
【0173】
本構成では、
図2に示す情報コード読取装置10の制御回路40が追加情報取得部の一例に相当し、設定情報記録領域に記録された設定情報を取得するように機能する。また、制御回路40は、設定部の一例に相当し、追加情報取得部によって取得された設定情報に基づいて、当該情報コード読取装置10における1又は複数の機能の設定を行うように機能する。
【0174】
本構成では、設定情報記録領域に設定情報が記録された情報コード800を読み取るという簡単な操作で、読取装置10内の機能を容易に設定することが可能となる。
【0175】
特に、従来では、液晶画面のついていない読み取り機器等の設定を行うために、設定用のコードを読み取る方法や、パソコンにつないでツールで設定する方法などが用いられていたが、コード読み取りによって複数のパラメータを設定する場合には、何種類もある設定用のコードから目的のものを探し、1つ1つ読む必要があり非常に手間がかかっていた。また、パソコンで設定する場合も、設定変更するたびにパソコンに接続する必要があり、非常に手間がかかっていた。これに対し、本構成では、情報コード800に、設定できる項目が並べられ、希望する設定項目を塗り潰す等の簡単な作業で指定が行えるため、指定作業の手間を大幅に軽減できる。また、情報コード800を読み取るだけで、指定された設定情報を一括して読取装置10に入力し、設定することができるため、設定対象となる読取装置10に入力し、認識させる手間も大幅に軽減できる。更に、本構成では、1つの情報コード800で、複数の設定項目を設定できるため、設定用のコードを多数並べる必要がなくなる。このため、どのコードを読んだか途中でわからなくなるといったことも防ぐことができる。
【0176】
なお、上述した例では、設定対象として読み取り機器(読取装置10)を例示しているが、ビデオカメラの機器設定(明るさ、シャッター等)、wi-fi設定等、撮像機能があり設定項目が多い装置の一括設定などにも利用できる。
【0177】
[第9実施形態]
次に、第9実施形態について、図面を参照して説明する。まず、第9実施形態の代表例を説明する。
第9実施形態の情報コード利用システムは、ハードウェア構成については第1実施形態と同一であり、上述した
図1、
図2のような構成が用いられる。また、第9実施形態の情報コード利用システムで生成、利用される情報コード900は、例えば
図35のような構成となっており、空き領域910以外の構成は第1実施形態の情報コード100と同様であり、空き領域910以外の部分は、第1実施形態で説明した方法で生成されるようになっている。
【0178】
この構成でも、
図35のように、情報コード900のコード領域の内部に、予め定められた形状の特定パターン(位置検出パターン104)が配置される特定パターン領域と、複数種類のセルによってデータを記録するデータ記録領域と、複数種類のセルによって誤り訂正符号を記録する誤り訂正符号記録領域とを設けている。
【0179】
そして、コード領域の内部において、特定パターン領域、データ記録領域、及び誤り訂正符号記録領域以外の位置に、セルによって解読対象データ(データ記録領域に記録された出力対象となるデータ)が記録されない領域であり、且つ誤り訂正符号記録領域による誤り訂正の対象とならない領域である空き領域910を、単一のセルのサイズよりも大きいサイズで設けている。
【0180】
本構成では、
図35のように、情報コード900のデータ記録領域に、物品の種別を特定する種別特定情報が記録されており、具体的には、種別特定情報として、商品番号(商品種別番号)が記録されている。また、情報コード900に構成された空き領域910の一部が情報追加領域となっており、情報追加領域として、商品番号(商品種別番号)で特定される商品種別(物品種別)での具体的内容を記録する内容記録領域922a,922b,922c,932a,932b,932c,943が設けられている。また、これら内容記録領域922a,922b,922c,932a,932b,932c,943のそれぞれに隣接して、各領域がどのような内容を指定するかを示す文字情報911a,921,931,941が表示されている。この例では、例えば複数のサイズ指定領域922a,922b,922cのいずれかへの記入によってサイズが記録できるようになっており、複数の股下指定領域932a,932b,932cのいずれかへの記入によって股下が記録できるようになっている。また、色指定領域943への色の記入によって色を記録できるようになっている。
【0181】
このような情報コード900を用いて商品の管理を行う場合、作業者が、
図35のように、内容記録領域922a,922b,922c,932a,932b,932c,943の複数の箇所に記入を行うことで、情報コード900には、その情報コード900が付される商品の具体的内容が記録されることになる。例えば、
図35、
図36の情報コード900は、データ記録領域のデータによって商品番号(商品種別番号)が12345であることを特定し、空き領域910の内容によって、サイズがMであり、股下が67であり、色が青であることを特定している。
【0182】
また、
図36のように、店舗などに設けられる管理装置90の記憶部には、商品番号(商品種別番号)で特定される商品群の各商品の固有番号が登録されている。例えば、商品番号(商品種別番号)が12345である商品群において、サイズがS、股下が67、色が青の商品については、1234567890の商品固有番号が付されている。また、12345である商品群において、サイズがM、股下が67、色が青の商品については、1234567891の商品固有番号が付されている。従って、読取装置10は、管理装置90にアクセスすることで、記入後の内容で特定される情報コード900に対応した商品固有番号を取得することができる。具体的には、
図35、
図36のように記入がなされた情報コード900を読取装置10で読み取り、データ記録領域に記録された商品番号(商品種別番号)の情報と、内容記録領域922a,922b,922c,932a,932b,932c,943で指定されたサイズ情報、股下情報、色情報とを管理装置90に送信する。例えば、
図36の(2)の例では、商品番号が12345、サイズがM、股下が67、色が青の読み取りデータを管理装置90に送信する例を示している。管理装置90では、送られてきた商品番号(商品種別番号)、サイズ情報、股下情報、色情報の組み合わせで特定される商品固有情報を読み出し、読取装置10に送信する(
図36の(3)対応データ受信を参照)。このようにすることで、商品群を1つの情報コード900で管理することができ、尚且つ、具体的な商品を固有番号によって管理することも可能となる。
【0183】
本構成では、
図2の制御回路40が追加情報取得部の一例に相当し、情報コード900の内容記録領域に記録された具体的内容の情報を取得するように機能する。更に、制御回路40は、種類特定部の一例に相当し、データ記録領域に記録された種別特定情報と、追加情報取得部によって取得された具体的内容の情報とに基づき、物品の具体的種類を特定するように機能する。
【0184】
本構成によれば、1つの物品種別が更に多種類に細分化されるような対象物品を管理する上で、多種類の情報コードを用意する必要がなく、1つの種類の情報コードを多種類の物品に兼用できるようになる。
【0185】
特に、従来では、商品ごとの情報を保持するために、わずかな違い(例えば衣服のサイズや色等)であっても、それぞれのコードを作成し、タグ付けしたため、サイズや色等、様々な違いが絡んでくると膨大な数のコードを用意する必要があり、付け間違い等もおきやすくなっていたが、本構成によれば、このような問題を解消することができる。
【0186】
[第9実施形態の変更例1]
次に、
図37を用いて第9実施形態の変更例1を説明する。なお、空き領域910の内容は第9実施形態の代表例と同一であるため、詳細な説明は省略する。
本構成でも、情報コード900の空き領域910において、情報追加領域として、複数種類の記録パターンのいずれかで情報を追加可能な内容記録領域922a,922b,922c,932a,932b,932c,943を設けている。
【0187】
一方、データ記録領域には、内容記録領域922a,922b,922c,932a,932b,932c,943で記録可能となる複数種類の記録パターンのそれぞれのパターンに対応したパターン別識別情報を記録している。例えば、記録パターンが1番目(サイズS)、4番目(股下67)、9番目(色が青)のパターンの場合には、1234567890の固有番号が対応付けられており、記録パターンが2番目(サイズM)、4番目(股下67)、9番目(色が青)のパターンの場合には、1234567891の固有番号が対応付けられている。このような方法で、全ての記録パターンのそれぞれに固有番号が対応付けられ、そのデータがデータ記録領域に記録されている。
【0188】
このような情報コード900を読み取る際には、読取装置10は、内容記録領域922a,922b,922c,932a,932b,932cのいずれに記入がなされているかを解析することで、チェック部分の番号を特定する。また、内容記録領域943の色がいずれであるかを特定することで、色に対応する番号を特定する。そして、データ記録領域に記録されたデータ(固有番号リスト)の中から、チェック部分の番号と、色の番号の組み合わせに対応する固有番号を特定することで、記入後の内容で特定される情報コード900に対応した商品固有番号を取得することができる。
【0189】
本構成では、
図2の制御回路40が追加情報取得部の一例に相当し、内容記録領域に記録された記録パターンの種類を特定するように機能する。また、制御回路40は、識別情報特定部の一例に相当し、データ記録領域の記録内容に基づき、追加情報取得部によって把握された記録パターンの種類に対応するパターン別識別情報(固有番号)を特定するように機能する。
【0190】
本構成によれば、1つの物品種別が更に多種類に細分化されるような対象物品を管理する上で、多種類の情報コードを用意する必要がなく、1つの種類の情報コードを多種類の物品に兼用できるようになる。更に、内容記録領域に記録されたパターンに対応するパターン別識別情報を利用できるため、多種類の情報コードを用意しなくても、内容記録領域に記録されたパターンで特定される種類に固有に割り当てられた情報を用いて管理することが可能となる。また、管理装置90などにアクセスしなくても、商品固有のパターン別識別情報(固有番号)を取得することが可能となるため、システム構成の簡略化、処理時間の短縮化を図りやすくなる。
【0191】
[第9実施形態の変更例2]
次に、
図38を用いて第9実施形態の変更例2を説明する。なお、空き領域910の内容は第9実施形態の代表例と同一であるため、詳細な説明は省略する。
本構成でも、情報コード900の空き領域910内に構成される情報追加領域において、複数の個別記録領域(サイズの記録領域922a,922b,922c,股下の記録領域932a,932b,932c、色の記録領域943)が含まれており、各々の個別記録領域を、複数種類の記録が可能な構成としている。
【0192】
一方、データ記録領域内には、複数の個別記録領域の記録の種類に対応付けて数字情報が割り当てられている。例えば、サイズの記録領域922a,922b,922cにおいて、Sの領域(1番目の領域)922aの記録の場合には「111」、Mの領域(2番目の領域)922bの記録の場合には「222」といった具合に数字情報が割り当てられている。また、色の記録領域943において、7番目に対応する色(赤)の場合には777、8番目に対応する色(緑)の場合には888といった具合に数字情報が割り当てられている。
【0193】
このような情報コード900を読み取る際には、読取装置10は、内容記録領域922a,922b,922c,932a,932b,932cのいずれに記入がなされているかを解析することで、チェック部分の番号を特定する。また、内容記録領域943の色がいずれであるかを特定することで、色に対応する番号を特定する。そして、データ記録領域に記録されたデータの中から、チェック部分の番号に対応する数字情報と、色の番号に対応する数字情報を読み出す。なお、データ記録領域には、
図38下図のように、各番号に対応する数字情報が特定文字(♯)で区切った形で記録されており、チェック部分の番号に対応する数字情報は、その番号に対応する位置の数字情報を読み出すことで取得できる。また、色の番号に対応する数字情報も、その番号に対応する位置の数字情報を読み出すことで取得できる。そして、このように取得された数字情報を、番号の若い順に並べることで固有情報が生成される。この例でも、記入後の内容で特定される情報コード900に対応した商品固有番号を取得することができる。
【0194】
本構成では、
図2の制御回路40が追加情報取得部の一例に相当し、複数の個別記録領域における各々の記録の種類を特定するように機能する。また、制御回路40は、反映情報生成部の一例に相当し、追加情報取得部によって特定された各々の個別記録領域の記録の種類を反映した情報を生成して記憶又は出力するように機能する。
【0195】
本構成によれば、各個別記録領域に記録された内容を全て反映した固有情報を生成し、利用することが可能となる。例えば、1つの物品種別が更に多種類に細分化されるような対象物品を管理するために情報コードを用いる場合、各個別記録領域での記録内容によって具体的な物品種類を特定する構成とすれば、その具体的な物品種類に対応する固有情報を生成し、管理することができる。
【0196】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0197】
上記実施形態では、情報コード100内に、情報追加領域の位置を示す位置データ(例えば、
図3に示すチェック欄位置情報など)を含ませるようにしていたが、このような例に限られない。例えば、情報コード生成装置2が、空き領域において予め定められた所定位置に情報追加領域を配置するように情報コードを生成する構成であってもよい。この場合、所定位置を特定する情報(
図3に示すチェック欄位置情報などの情報や、
図12に示す記入欄位置情報などの情報)が記憶部5に記憶されていればよい。また、この場合、情報コード読取装置10には、情報コード生成装置2と同様、所定位置を特定する特定情報(
図3に示すチェック欄位置情報などの情報や、
図12に示す記入欄位置情報などの情報)をメモリ35に記憶しておけばよい。なお、この構成では、メモリ35が特定情報記録部の一例に相当する。そして、情報コード読取装置10では、
図9のS46や
図13のS66において、メモリ35からこのような特定情報を読み出して情報追加領域を特定した上で、それ以降の処理を行えばよい。また、この場合、
図3に示すチェック欄位置情報や、
図12に示す記入欄位置情報は、ヘッダデータに含めなくてもよい。
この構成では、追加情報取得部に相当する制御回路40は、特定情報記録部に記録された特定情報に基づいてコード画像内での情報追加領域の位置を特定し、当該情報追加領域を解析して追加情報を取得するように機能する。
この構成では、空き領域内における情報追加領域を配置すべき位置が情報コード生成装置において予め定められ、情報コード読取装置には、その情報追加領域の位置を特定し得る情報が予め記録されているため、情報コード内に特別な位置情報等を含ませなくても読み取り時に情報追加領域の位置をより正確に特定することが可能となる。
【0198】
本発明は、上述したいずれか1又は複数若しくは全ての情報コードを表示し得る表示装置として構成することもできる。また、上述したいずれか1又は複数若しくは全ての情報コードを印刷し得る印刷装置として構成することもできる。更に、上述したいずれか1又は複数若しくは全ての情報コードを生成するためのコンピュータ読取可能なプログラムとして構成することもできる。また、上述した1又は複数若しくは全ての情報コードを生成するためのプログラムを記録した記録媒体として構成することもできる。更に、上述した1又は複数若しくは全ての情報コードが付された情報コード媒体(印刷物、ダイレクトマーキング等によって構成された形成物など)として把握することもできる。また、上述した1又は複数若しくは全ての情報コードが表示された表示画像として把握することもできる。
【0199】
図1等の構成では、情報コード生成装置2と情報コード読取装置10が別々の装置として構成された例を示しているが、情報コード生成装置2が情報コード読取装置10として構成されていてもよい。
【0200】
上記実施形態では、コード領域の中央部に空き領域110を設けた例を示したが、空き領域110の配置はこの例に限られない。例えば、コード領域の周縁付近に空き領域を設けてもよい。また、空き領域にはデザインが表示されていてもよく、1又は複数の記号によって表わされる情報が表示されていてもよい。或いは、デザインと情報が共に表示されていてもよい。デザインとしては、図形、模様、色彩又はこれらの結合からなる構成であれば他の様々なデザインを採用することができる。また、デザインに代えて、或いはデザインと共に情報を表示する場合、その情報の内容は様々である。例えば、情報コード100に記録されるデータを提供する提供主体(事業主や個人等)の名称や当該提供主体のサイトのアドレスなどであってもよく、或いは情報コード100に記録されるデータに関する商品名や役務名などであってもよい。
【0201】
上記実施形態では、他種コードとしてQRコードを例に挙げ、情報コード100で用いる特定パターンとしてQRコードの特定パターンを例に挙げたが、これ以外の種類の二次元コードを用いてもよい。例えば、他種コードとしてデータマトリックスコードを用い、情報コード100で用いる特定パターンをデータマトリックスコードの特定パターンとしてもよい。
【0202】
図5のように設定した配置変換表における対応関係は、
図7のように任意に変更することができる。例えば、情報コード生成装置2、情報コード読取装置10において
図5のように設定されていた配置変換表を
図7のように変更した場合、生成される情報コード100では、22〜23番目のコードワードの配置が、
図5右図のような配置(22〜23番の配置候補位置に記録する配置)から
図7右図のような配置(42〜43番の配置候補位置に記録する配置)に変更され、これにより空き領域110の位置や形状も変化することになる。この場合、22〜23番の配置候補位置は空き領域としてもよく、他のコードワードの配置位置としてもよい。つまり、この構成では、配置変換表を調整することで空き領域110の位置や形状を調整することができ、空き領域を構成する上での自由度をより高めることができる。
【0203】
上記実施形態では、コード領域内を構成する複数種類のセルとして、白色セルなどの明セルと黒色セルなどの暗セルを例示したが、コード領域内の特定パターン領域、データ記録領域、誤り訂正符号記録領域が、所定の濃度、輝度、色彩の第1種セルと、この第1種セルとは濃度、輝度、色彩のいずれかが異なる第2種セルに構成されていてもよい。或いは、コード領域内の特定パターン領域、データ記録領域、誤り訂正符号記録領域が、濃度、輝度、色彩のいずれかがそれぞれ異なる三種類以上のセルによって構成されていてもよい。
【0204】
上記実施形態では、コード領域内の特定パターン領域、データ記録領域、誤り訂正符号記録領域において、外形が正方形状のセルを複数配列した例を示したが、各セルの外形は正方形以外の四角形であってもよく、四角形以外の多角形や、円形、楕円形などの図形であってもよい。
【0205】
上記実施形態では、特定パターンの例として位置検出パターン104、タイミングパターン106、アライメントパターン108などを例示したが、データ記録領域及び誤り訂正符号記録領域の内容に関係なく固定のパターンとして構成される領域であれば、特定パターンを構成する図形は他の固有図形であってもよい。
【0206】
上記実施形態では、情報追加領域の識別表示の例として、情報追加領域の範囲を示す識別表示などを例示したが、情報追加領域の存在を把握できる表示であれば上述の例に限られない。例えば、矢印、線、三角形などの識別表示よって情報追加領域の位置を示してもよく、文字や記号などの識別表示によって情報追加領域の存在を示してもよい。例えば、上記実施形態のいずれの情報コードにおいても、空き領域内に、文字や記号などによって当該空き領域内又は当該空き領域内の所定位置への情報の記入を促す文言(例えば、「空白領域に文字を記入してください」といった文言や、「該当する箇所を塗り潰してください」といった文言など)を識別表示として表示してもよい。
【0207】
上記実施形態では、「コード領域」の一例を示したが、「コード領域」は、情報コードを構成する複数種類のセルを全て含む最小の正方形領域又は長方形領域であればよく、コード領域の内縁部の一部にセルが配列されていなくてもよい。例えば、
図39の情報コード1000ように、空き領域1010がコード領域の周縁部に隣接して形成されていてもよい。この場合、情報コード1000を構成する複数種類のセルを全て含む最小の正方形領域又は長方形領域は、一点鎖線ARのようになり、空き領域1010の外縁は、例えば二点鎖線AR2のようになる。また、情報追加領域はコード領域内に少なくとも一部が存在すればよく、
図40の情報追加領域AR3ように、残余の部分がコード領域外に存在するような構成であってもよい。
図40のような例では、予め情報追加領域AR3がどのような範囲になるかを特定する情報をデータ記録領域に記録しておけばよい。
【0208】
上記実施形態では、空き領域の一例を示したが、空き領域は、セルによって解読対象データが記録されない領域であり、データ記録領域にデータを記録する方法とは異なる方法で情報の表示又は画像の表示がなされる領域であればよい。例えば、第1実施形態のように、コードワードが全く配置されない領域として空き領域が構成されていてもよく、公知のQRコードなどにおいて、誤り訂正符号を表現する誤り訂正コードワードや解読対象データを表現するデータコードワードが配置されず、埋め草コードワードが配置される領域を空き領域としてもよい。また、いずれの空き領域の場合でも、「セルによってデータ記録領域にデータを記録する方法とは異なる方法で情報の表示」を行うことができ、この情報の表示は、例えば、文字、数字、その他の記号などによって情報を表示してもよく、商標などによって特定の商品やサービスを表すような情報の表示方法であってもよい。また、空き領域では、「セルによってデータ記録領域にデータを記録する方法とは異なる方法では画像の表示」を行うことができ、この画像の表示は、様々な形状、模様、色彩、それらの結合などを表すことができる。
【0209】
また、
図41の情報コード1100のように構成してもよい。この例は、第1実施形態と同様の空き領域を設ける構成であるが、空き領域の特定のみが第1実施形態と異なっている。なお、
図41の例では、一部の特定パターン以外の領域の具体的内容は省略して示しており、実際は、空き領域1110外の外部領域に明色セルや暗色セルが配置されることになる。また、空き領域1110内は、例えば第1実施形態の空き領域110と同様の画像、或いは他の実施形態の空き領域と同様の画像が表示される。
本構成でも、情報コード1100の種別において複数の型番が用意されており、型番毎にセルの行数及び列数、特定パターンの形状及び位置、フォーマット情報の位置、コードワードの候補位置(アドレス)が予め定められている。そして、生成装置2が情報コード1100を生成する際には、型番情報をコード領域内の決められた位置(
図41の例では予約領域107)に配置するようになっている。従って、読取装置10が情報コード1100を読み取る際には、情報コード1100のコード画像を解析し、所定位置に配置された型番情報を読み取ることで、情報コード1100のセルの行数及び列数、特定パターンの形状及び位置、フォーマット情報の位置、コードワードの候補位置(アドレス)を把握できることになる。
情報コード1100を生成する際には、予め用意された複数の型番の中からいずれかの型番を選択する。これにより、コード領域内の基本構成(特定パターン104の位置、セルの行数及び列数、コードワードの候補位置)が決定する。例えば、
図41に示す構成の型番では、29行29列のセル配列となっており、予め定められた3つの角部に、QRコード(登録商標)の切り出しシンボルと同一の構造の特定パターン104が配置されるようになっている。そして、特定パターン104の近くの所定位置に、フォーマット情報を記録する領域(所定位置105)が設けられている。また、29行29列のマトリックス領域において、特定パターン104及び所定位置105以外の位置に、予めコードワードの候補位置が定められており、各候補位置に0〜67までのアドレスが割り当てられている。このように、型番に対応する構成で予めコード領域内の構成が規定されているため、型番が特定されれば、どの順番のコードワードがどの位置に配置されるかを特定することが可能となる。なお、決定した型番の情報は、その型番の配列において予め定められた固定位置に記録される。例えば
図41の例では、所定種類のハッチングで特定される領域107に型番の情報が記録されるようになっている。
そして、型番が決定し、コード領域内の基本構成が決定した後には、空き領域の形状及び位置を決定する。空き領域の形状の決定方法は、例えば、予め用意された複数の候補形状の中から選定する方式で決定してもよく、或いは、情報コード生成装置2に対して外部から入力された形状指定情報に従った形状に設定する方式で決定してもよい。或いは、決められた固定形状のみに決定してもよい。また、空き領域の位置については、予め決められた固定位置に決定してもよく、ユーザが位置を指定する情報を入力することで、その位置に決定するようにしてもよい。
そして、空き領域が決定した後には、決定された空き領域の位置から外れるコードワードの候補位置に、データ記録領域のコードワード及び誤り訂正符号記録領域のコードワードをそれぞれ配置する構成で情報コード1100を生成する。例えば、
図41のような構成の型番では、3つの角部に特定パターン104が配置され、これら特定パターン104の位置を基準として、0〜67の番号が付された68個のコードワードの候補位置が予め規定されている。このようなレイアウトにおいて、
図41のように空き領域1110が決定した場合、少なくとも一部が空き領域1110内に入るコードワードの候補位置を配置対象位置から除外し、その除外されたコードワードの位置を飛ばすようにして、順番にコードワードを配置する。例えば、
図41の例では、50、51番、53、54番、60〜67番のコードワードの候補位置に入り込むように空き領域1110が設定されているため、これら50、51番、53、54番、60〜67番のコードワードの候補位置にはコードワードを配置しないようにする。即ち、0〜49番の位置に順番にコードワードを配置した後、50、51番を飛ばして52番の位置にコードワードを配置し、その後、53、54番を飛ばして55〜59番の位置にコードワードを順番に配置することになる。このようにすれば、解読対象データを符号化したデータコードワードと、誤り訂正符号を表す誤り訂正コードワードとを、空き領域1110から外れた候補位置に確実に配置することができる。
このように特定パターン領域(特定パターン104やその他の特定パターンの領域)、フォーマット領域(所定位置105)、型番領域107、各コードワード領域などを決定した後には、空き領域1110の具体的な内容を決定する。この情報コード1100でも、空き領域1110に、空き領域110と同様の画像を表すことで、
図1と同様の機能を有する情報コード1100を構成することができる。なお、情報コード1100の利用方法は第1実施形態やその他の実施形態と同様である。