特許第6394910号(P6394910)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6394910
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】キースイッチ装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H01H 13/02 20060101AFI20180913BHJP
   H01H 13/14 20060101ALI20180913BHJP
   H01H 9/18 20060101ALI20180913BHJP
【FI】
   H01H13/02 A
   H01H13/14 B
   H01H9/18 A
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-168272(P2015-168272)
(22)【出願日】2015年8月27日
(65)【公開番号】特開2017-45655(P2017-45655A)
(43)【公開日】2017年3月2日
【審査請求日】2017年6月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100184631
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 隆
(72)【発明者】
【氏名】新石 邦亮
【審査官】 杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−116326(JP,A)
【文献】 特開2005−085506(JP,A)
【文献】 特開2009−123662(JP,A)
【文献】 特開2000−231851(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 13/02
H01H 9/16− 9/18
H01H 13/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に配置され、操作パネルで覆われた押圧式のスイッチと、
上記基板と上記操作パネルとの間に一部が操作パネルから露出するように配置され、ユーザーの押圧操作により上記スイッチをオン作動させる透光性樹脂からなる操作キーと、
上記基板に上記操作キーに対応するように配置され、光を出射することにより上記操作キーを光らせる発光部とを備えたキースイッチ装置であって、
上記操作キーは、操作パネルから露出し、ユーザーが押圧操作するキートップと、該キートップが組み付けられ、上記基板と上記操作パネルとの間に位置して上記スイッチをオン作動させるキーベースとを備え、
上記キートップと上記キーベースとの間における上記発光部に対応する箇所には、中空部が形成され、
上記キートップとキーベースとの間における上記発光部に対応する箇所には、上記中空部を2分割するように透光性樹脂からなる中間シートが介在され、
上記キーベースにおける上記発光部の直上には、上記中空部側に球面状に膨出する球面薄肉部が形成されている、キースイッチ装置。
【請求項2】
請求項記載のキースイッチ装置において、
上記キーベースの上記発光部に対応する箇所は、光拡散率が上記キートップよりも高い、キースイッチ装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のキースイッチ装置において、
上記キーベースの上記発光部に対応する箇所には、シボ面が形成されている、キースイッチ装置。
【請求項4】
請求項1〜のいずれか1項に記載のキースイッチ装置を備えた画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キースイッチ装置及び該キースイッチ装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
キートップの直下にLED等の発光部を設けることでキートップを光らせるようにしたキースイッチ装置において、発光部から出射された光を導光部で効果的に集光してキートップを光らせるようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−171595号公報
【特許文献2】特開2006−302555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、最近、装置の小型に伴い、LED等の発光部やスイッチが配置される基板からこれら発光部やスイッチを覆う操作パネルまでの距離が短くなっている。しかし、発光部やスイッチの大きさは従来と変わらない。このため、導光部の設計スペースを十分に確保できず、光を拡散させるのが難しいことから、キートップの直下に配置した発光部が点灯したとき、キートップの中央部に発光部の輝点がくっきり見えて目立ってしまうことがある。業界では、輝点がぼやけてキートップを一様に点灯させる要求がある。
【0005】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、LED等の発光部から出射された光を効果的に拡散させてキートップを一様に点灯させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るキースイッチ装置は、基板に配置され、操作パネルで覆われた押圧式のスイッチと、上記基板と上記操作パネルとの間に一部が操作パネルから露出するように配置され、ユーザーの押圧操作により上記スイッチをオン作動させる透光性樹脂からなる操作キーと、上記基板に上記操作キーに対応するように配置され、光を出射することにより上記操作キーを光らせる発光部とを備えている。上記操作キーは、操作パネルから露出し、ユーザーが押圧操作するキートップと、該キートップが組み付けられ、上記基板と上記操作パネルとの間に位置して上記スイッチをオン作動させるキーベースとを備え、上記キートップと上記キーベースとの間における上記発光部に対応する箇所には、中空部が形成され、上記キートップとキーベースとの間における上記発光部に対応する箇所には、上記中空部を2分割するように透光性樹脂からなる中間シートが介在され、上記キーベースにおける上記発光部の直上には、上記中空部側に球面状に膨出する球面薄肉部が形成されている。
【0007】
これによれば、発光部から出射された光は、キーベースを通過した後、中空部を経てキートップを通過し、この樹脂の壁を2回通過することで拡散効果が上がるため、機械の小型に伴い、基板から操作パネルまでの距離が短くて、導光部の設計スペースを十分に確保できない場合であっても、輝点がぼやけてキートップを一様に点灯させることができる。
【0008】
また、操作キーを1部品で構成している場合には、光拡散効果を上げるためには操作キーを厚肉にする必要があるが、これでは成形時にヒケやボイドが発生する不具合がある。しかし、上述の如く操作キーをキートップとキーベースとの2部品に分けていることから、個々の部品を薄肉にでき、成形時にヒケやボイドを発生しないようにできる
【0009】
また、上記構成によれば、発光部から出射された光は、キーベース、中間シート及びキートップの順に樹脂の壁を3回通過するので、拡散効果がさらに上がり、効率的に輝点をぼかすことができる
【0010】
また、上記キーベースの上記発光部に対応する箇所は、光拡散率が上記キートップよりも高くなっていてもよい。
【0011】
また、上記キーベースの上記発光部に対応する箇所には、シボ面が形成されていてもよい。
【0012】
これらによれば、発光部から出射された光の拡散効果が上がる。
【0013】
本発明に係る画像形成装置は、上記キースイッチ装置を備えている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、発光部から出射された光の輝点がぼやけて目立たず、キートップ全体を一様に点灯させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、画像形成装置の概略構成図である。
図2図2は、画像読取部及び操作部の斜視図である。
図3図3は、図2をIII ―III 線で切った斜視図である。
図4図4は、図3における復帰キー側のキースイッチ装置の拡大図である。
図5図5は、復帰キー側のキースイッチ装置の拡大斜視図である。
図6図6は、復帰キーのキートップの斜視図である。
図7図7は、復帰キー側のキーベースの斜視図である。
図8図8は、キーベースの平面図である。
図9図9は、キーベースを正面側から見た斜視図である。
図10図10は、キーベースを裏側から見た斜視図である。
図11図11は、図7をXI―XI線で切った斜視図である。
図12図12は、変形例1の図4相当図である。
図13図13は、変形例2の図11相当図である。
図14図14は、変形例3の図4相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0017】
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置1は、例えば複合機(MFP)であり、画像形成装置本体2と操作部10とを有している。画像形成装置本体2は、給紙部3、画像読取部(スキャナー部)4、画像形成部5、定着部6及び排紙部7を備えている。給紙部3は、用紙を画像形成部5へ供給するカセット給紙部や手差しトレイである。画像読取
部4は、原稿を画像として読み取る。操作部10では、ユーザーによって画像形成装置1の各種操作が行われる。画像形成部5は、図示しないが、感光体ドラムや、その感光体ドラムの周囲に配置された帯電器、現像器、転写ローラー等を備えている。画像形成部5では、画像読取部4によって読み取られた画像データや外部端末から送信された画像データに基づいて、給紙部3から供給された用紙にトナー像を転写する。定着部6は、互いに圧接されて回転する定着ローラー及び加圧ローラー(何れも図示省略)を備え、画像形成部5で用紙に転写された画像(トナー像)をその用紙に定着させる。排紙部5は、定着部6から供給される画像形成後の用紙を受け止める。
【0018】
操作部10は、図2に示すように、上側に開放する偏平中空状の操作ケース11と、操作ケース11の上側を閉塞する操作パネル12と、画像形成装置1の各種機能を実行するための複数のキースイッチ装置13とを有している。操作部10は、ユーザーによる各キースイッチ装置13の操作信号を受け付けて、受け付けた操作信号に応じて画像形成装置本体2に所定の画像形成動作を行わせる。以下の説明において、左側、右側は、画像形成装置1を前側(つまり操作パネル12が位置する側)から見たときの左側、右側を意味するものとする。
【0019】
操作ケース11及び操作パネル12は、平面視で左右方向に長い矩形状をなしている。複数のキースイッチ装置13は、数値を入力するためのテンキーを含む複数の操作キーを有するキースイッチ装置群13aと、スタートキー20A及び復帰キー20Bを含む複数の操作キーを有するキースイッチ装置群13bと、アルファベット等の文字を入力するための文字キーを含む複数の操作キーを有するキースイッチ装置群13cとに大別される。
【0020】
スタートキー20Aは、画像形成装置1にジョブを開始させるためのキーである。
【0021】
復帰キー20Bは、画像形成装置1を省エネモードから通常モードに復帰させるためのキーである。通常モードは、画像形成装置1内における印刷動作に必要な全ての機器に対して電力を供給するモードである。一方、省エネモードは、例えば操作パネル12内の基板15に対してのみ電力を供給するモードである。画像形成装置1は、通常モードにおいて、ユーザーによるキー操作を所定時間以上検知しなかった場合は、運転モードを通常モードから省エネモードに自動的に切り替える。画像形成装置1は、省エネモードにおいて、復帰キー20Bがユーザーにより操作されたことを検知すると、省エネモードから通常モードに復帰する。
【0022】
操作ケース11内には、図3図5に示すように、基板15が収容されている。キースイッチ装置13は、基板15に配置されて操作パネル12で覆われた押圧式のスイッチ16を備えている。
【0023】
以下、操作キーとして復帰キー20Bを有するキースイッチ装置13を例に説明する。スタートキー20Aも基本的に同様に構成されているので、スタートキー20Aを有するキースイッチ装置13の説明は割愛する。なお、同様の構造をテンキーに適用するようにしてもよい。
【0024】
復帰キー20Bは、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂(PMMA)、ポリスチレン、ポリカーボネート等の透光性樹脂からなり、基板15と操作パネル12との間に配置されて一部が操作パネル12の上面から外部に露出し、ユーザーの押圧操作によりスイッチ16をオン作動させる。スイッチ16のオン又はオフ信号は、基板15に接続された図示しないコントローラーに送信される。コントローラーは、基板15を通じて送信されるスイッチ16からの信号を基に、画像形成装置1に対するユーザー要求を認識して、認識した要求に応じた所定の処理を実行する。
【0025】
基板15のスイッチ16側方には、発光部(LED)30が復帰キー20Bに対応するように配置されている。復帰キー20Bは、発光部30から出射された光によって光らされる。これにより、消灯後の室内においてもユーザーが復帰キー20Bの位置を容易に認識することができる。
【0026】
復帰キー20Bは、上側のキートップ21と下側のキーベース22とに2分割構成されている。キートップ21は、ユーザーが押圧操作可能なように操作パネル12から露出している。キーベース22は、キートップ21が組み付けられ、基板15と操作パネル12との間に位置してスイッチ16をオン作動させる。
【0027】
キートップ21は、下側に開放する円筒カップ状をしていて、上面21aが操作パネル12の円形孔12aから操作パネル12上面に露出している。キートップ21の上面21aには、図示しないがアルファベット等の文字や数値等が表示されていて、ユーザーは指で上面21aを押圧操作する。
【0028】
キーベース22は、図7図11に示すように、左右両側に支持脚23aを1つずつ有する支持枠23を備えている。支持枠23の内側には、スタートキー20A及び復帰キー20Bのキートップ21をそれぞれ下方から支持する略矩形板状のキーベース本体24が配置されている。これらキーベース本体24は、対角位置に連結された一対のアーム部25を介して支持枠23に支持されている。支持枠23は、支持脚23aを介して基板15に搭載され、スタートキー20A及び復帰キー20Bのキートップ21をキーベース本体24及びアーム部25を介して支持する。支持枠23は、等間隔に形成された5つの位置決め孔23bに図示しない位置決めピンを挿入することで操作パネル12に位置決めされる。
【0029】
キーベース本体24は、操作パネル12の円形孔12aよりも大きく、キートップ21が円形孔12aから上方に抜け出るのを防止している。
【0030】
キーベース本体24裏面の一端側には、スイッチ16に当接する十文字状の当接部26が突設されている。キーベース本体24裏面の他端側には、キートップ21が押圧された際に基板15に当接してキートップ21の下方への移動量を規制する規制脚27が突設されている。
【0031】
右側のキーベース本体24表面には、キートップ21を載置するための突条部28がキートップ21の開放端面に対応して右側に1つ、左側に2つ突設されている(図7図9図11参照)。左側のキーベース本体24表面には、キートップ21を載置するための突条部28がキートップ21の開放端面に対応して左右に1つずつ突設されている(図7図9参照)。キーベース本体24の前後には、左右の突条部28間に位置するように2つの係合爪29が突設されている。キーベース本体24の3つの突条部28で囲まれた領域(発光部30に対応する箇所)には、その周りの他の領域に比べて厚みが薄い平坦薄肉部31が形成されている。右側のキーベース本体24における右側の突条部28には、キートップ21を突条部28に位置決めするための位置決め突起28aが形成されている。
【0032】
右側のキーベース本体24に装着するキートップ21の開放端面には、突条部28の位置決め突起28aが係合する位置決め凹部(図示せず)が形成されているが、左側のキーベース本体24に装着するキートップ21の開放端面には、位置決め凹部は形成されていない。これは、左右のキートップ21の外観は同形状であり、かつ各々の上面21aにはそれぞれのキーの機能を示す記号が印刷されていることから、組み立て作業時のミスを防止するためである。つまり、左側に装着するキートップ21には位置決め凹部が形成され
ていないため、右側のキーベース本体24には突起28aと干渉して装着できない。したがって、左右のキートップ21の配列が逆になることを防止できる。
【0033】
キートップ21の開放端面には、図5及び図6に示すように、係合孔32aを有する係合片32が180度反対側に位置するように突設されている。この係合孔32aに係合爪29を係合させることでキートップ21がキーベース22に組み付けられる。
【0034】
キートップ21とキーベース本体24との間における発光部30に対応する箇所には、キートップ21の開放端面とキーベース本体24の突条部28とが当接することで中空部33が形成されている。
【0035】
発光部30は、キートップ21を真上から見たとき、キーベース本体24の平坦薄肉部31の真下に位置し、発光部30から出射された光は、平坦薄肉部31及び中空部33を通過してキートップ21の上面21aに達する。
【0036】
そして、復帰キー20Bのキートップ21がユーザーにより下方に押圧されると、アーム部25が下方に撓み、キートップ21が下側に沈み込む。これに伴い、キーベース22の当接部26が下側に沈み込むことで、スイッチ16が当接部26により押圧される。これにより、スイッチ16がオフからオンに切り替わる。このとき、ユーザーはスイッチ16からの反力を指で感じてクリック感を得ることができる。
【0037】
ところで、装置の小型に伴い、発光部30やスイッチ16が配置される基板15からこれら発光部30やスイッチ16を覆う操作パネル12までの距離が短くなっているが、発光部30やスイッチ16の大きさは従来と変わらない場合がある。この場合、導光部の設計スペースを十分に確保できず、光を拡散させるのが難しいことから、キートップ21の直下に配置した発光部30が点灯したとき、キートップ21の中央部に発光部30の輝点がくっきり見えて目立ってしまうことがある。
【0038】
これに対して、本実施形態では、復帰キー20Bをキートップ21とキーベース本体24とで構成し、この両者間の発光部30に対応する箇所に中空部33を形成しているので、発光部30から出射された光が、キーベース本体24を通過した後、中空部33を経てキートップ21を通過し、この樹脂の壁を2回通過することで拡散効果が上がる。したがって、装置の小型に伴い、基板15から操作パネル12までの距離が短くて、導光部の設計スペースを十分に確保できない場合であっても、輝点がぼやけてキートップ21を一様に点灯させることができる。
【0039】
また、復帰キー20Bをキートップ21とキーベース22との2部品に分けずに1部品で構成している場合は、発光部30から出射された光を拡散させるには復帰キー20Bを肉厚にする必要があるが、これでは成形時にヒケやボイドが発生する不具合がある。しかし、本実施形態では、復帰キー20Bをキートップ21とキーベース22(キーベース本体24)との2部品に分け、個々の部品を薄肉にし、しかもキーベース本体24の発光部30に対応する箇所には、その周りの他の領域に比べて厚みが薄い平坦薄肉部31が形成されているので、成形時にヒケやボイドが発生しない。
【0040】
(変形例1)
図12は、変形例1の図4相当図である。この変形例1では、キートップ21とキーベース22(キーベース本体24)との間における発光部30に対応する箇所には、中空部33を2分割するように透光性樹脂からなる光を拡散するための中間シート34が介在されている。これによれば、発光部30から出射された光が、キーベース本体24、中間シート34及びキートップ21の順に樹脂の壁を3回通過するので、拡散効果がさらに上がり、効率的に輝点をぼかすことができる。
【0041】
(変形例2)
図13は、変形例2の図11相当図である。この変形例2では、キーベース22(キーベース本体24)の発光部30に対応する箇所には、球面薄肉部35が形成されている。これによれば、発光部30から出射された光が、球面薄肉部35で効果的に拡散される。
【0042】
(変形例3)
図14は、変形例3の図4相当図である。この変形例3では、キーベース22(キーベース本体24)の発光部30に対応する箇所には、シボ面36が形成されている。これによれば、発光部30から出射された光が、シボ面36の微細な凹凸で効果的に拡散される。
【0043】
(変形例4)
変形例4は、図示していないが、キーベース22(キーベース本体24)の発光部30に対応する箇所は、光拡散率がキートップ21よりも高くなっている。光拡散率を変えるには、樹脂に対する光拡散材料の混入量を変える。光拡散材料としては、例えば、酸化チタン、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、アルミ粉、マイカ等を用いることができる。光拡散材料は、キートップ21及びキーベース22(キーベース本体24)の両者に混入されていてもよく、キーベース22(キーベース本体24)にのみ混入されていてもよい。これによれば、発光部30から出射された光が、光拡散材料で効果的に拡散される。
【産業上の利用可能性】
【0044】
以上説明したように、本発明は、キースイッチ装置及び該キースイッチ装置を備えた画像形成装置について有用である。
【符号の説明】
【0045】
1 画像形成装置
12 操作パネル
13 キースイッチ装置
15 基板
16 スイッチ
20A スタートキー(操作キー)
20B 復帰キー(操作キー)
21 キートップ
22 キーベース
30 発光部
33 中空部
34 中間シート
35 球面薄肉部
36 シボ面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14