特許第6394991号(P6394991)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6394991
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】画像形成装置および同期プログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20180913BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20180913BHJP
【FI】
   B41J29/38 Z
   H04N1/00 C
【請求項の数】6
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-203438(P2015-203438)
(22)【出願日】2015年10月15日
(65)【公開番号】特開2017-74715(P2017-74715A)
(43)【公開日】2017年4月20日
【審査請求日】2017年7月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】直田 智義
(72)【発明者】
【氏名】廣田 政人
(72)【発明者】
【氏名】中谷 龍介
【審査官】 佐藤 孝幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−138783(JP,A)
【文献】 特開2014−000785(JP,A)
【文献】 特開2007−034849(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0289110(US,A1)
【文献】 特開2007−140658(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/38
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスター機と、特定の設定が前記マスター機のものと一致させられるスレーブ機とを備えるグループに所属するための画像形成装置であって、
自装置が前記マスター機である場合に、前記グループ内の特定の前記スレーブ機を前記マスター機の予備機にする他装置予備機化手段と、
自装置が前記予備機である場合に、現在の前記マスター機が前記スレーブ機に対して前記マスター機として動作することができないとき、自装置を前記マスター機にする自装置マスター機化手段とを備え
前記他装置予備機化手段は、自装置が前記マスター機である場合に、自装置が前記マスター機として動作することができなくなったと仮定したときに前記予備機が他の前記スレーブ機に対して前記マスター機として動作することができるようになる状態ではないとき、前記予備機を前記スレーブ機とし、前記他の前記スレーブ機を前記マスター機の新たな前記予備機にすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
マスター機と、特定の設定が前記マスター機のものと一致させられるスレーブ機とを備えるグループに所属するための画像形成装置であって、
自装置が前記マスター機である場合に、前記グループ内の特定の前記スレーブ機を前記マスター機の予備機にする他装置予備機化手段と、
自装置が前記予備機である場合に、現在の前記マスター機が前記スレーブ機に対して前記マスター機として動作することができないとき、自装置を前記マスター機にする自装置マスター機化手段と、
自装置が前記マスター機である場合に、前記スレーブ機に対して前記マスター機として動作することができない状態から、前記スレーブ機に対して前記マスター機として動作することができる状態に復旧したとき、自装置を前記予備機にする自装置予備機化手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記他装置予備機化手段は、特定の処理能力以上の処理能力を備える前記スレーブ機を前記特定のスレーブ機として選択することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記他装置予備機化手段は、前記スレーブ機の機種名に基づいて前記特定のスレーブ機を選択することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
マスター機と、特定の設定が前記マスター機のものと一致させられるスレーブ機とを備えるグループに所属するための画像形成装置を、
自装置が前記マスター機である場合に、前記グループ内の特定の前記スレーブ機を前記マスター機の予備機にする他装置予備機化手段、および、
自装置が前記予備機である場合に、現在の前記マスター機が前記スレーブ機に対して前記マスター機として動作することができないとき、自装置を前記マスター機にする自装置マスター機化手段として機能させ
前記他装置予備機化手段は、自装置が前記マスター機である場合に、自装置が前記マスター機として動作することができなくなったと仮定したときに前記予備機が他の前記スレーブ機に対して前記マスター機として動作することができるようになる状態ではないとき、前記予備機を前記スレーブ機とし、前記他の前記スレーブ機を前記マスター機の新たな前記予備機にすることを特徴とする同期プログラム。
【請求項6】
マスター機と、特定の設定が前記マスター機のものと一致させられるスレーブ機とを備えるグループに所属するための画像形成装置を、
自装置が前記マスター機である場合に、前記グループ内の特定の前記スレーブ機を前記マスター機の予備機にする他装置予備機化手段、
自装置が前記予備機である場合に、現在の前記マスター機が前記スレーブ機に対して前記マスター機として動作することができないとき、自装置を前記マスター機にする自装置マスター機化手段、および、
自装置が前記マスター機である場合に、前記スレーブ機に対して前記マスター機として動作することができない状態から、前記スレーブ機に対して前記マスター機として動作することができる状態に復旧したとき、自装置を前記予備機にする自装置予備機化手段として機能させることを特徴とする同期プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスター機と、特定の設定がマスター機のものと一致させられるスレーブ機とを備えるグループに所属するための画像形成装置および同期プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マスター機と、特定の設定がマスター機のものと一致させられるスレーブ機とを備えるグループに所属するための画像形成装置として、自装置がマスター機になることを現在のマスター機に申請し、この申請が許可された場合に、現在のマスター機、自装置をそれぞれスレーブ機、マスター機にするものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−031982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像形成装置においては、現在のマスター機の電源がOFFになっている場合や、現在のマスター機がネットワークに接続できていない場合など、現在のマスター機がスレーブ機に対してマスター機として動作することができない場合に、自装置がマスター機になることの申請が現在のマスター機によって許可されることができないので、グループ内でマスター機の交代が実行されず、その結果として、グループ内において特定の設定の不整合が発生するという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、グループ内における特定の設定の不整合の発生を抑えることができる画像形成装置および同期プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像形成装置は、マスター機と、特定の設定が前記マスター機のものと一致させられるスレーブ機とを備えるグループに所属するための画像形成装置であって、自装置が前記マスター機である場合に、前記グループ内の特定の前記スレーブ機を前記マスター機の予備機にする他装置予備機化手段と、自装置が前記予備機である場合に、現在の前記マスター機が前記スレーブ機に対して前記マスター機として動作することができないとき、自装置を前記マスター機にする自装置マスター機化手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明の画像形成装置は、自装置がマスター機の予備機である場合に、現在のマスター機がスレーブ機に対してマスター機として動作することができないとき、自装置をマスター機にするので、グループ内における特定の設定の不整合の発生を抑えることができる。
【0008】
本発明の画像形成装置において、前記他装置予備機化手段は、特定の処理能力以上の処理能力を備える前記スレーブ機を前記特定のスレーブ機として選択しても良い。
【0009】
この構成により、本発明の画像形成装置は、マスター機として適切に機能することができないほど処理能力が低いスレーブ機をマスター機の予備機にすることを防ぐことができるので、現在のマスター機がスレーブ機に対してマスター機として動作することができない場合に、マスター機の予備機をマスター機にすることによって、マスター機を適切に機能させることができる。したがって、本発明の画像形成装置は、グループ内における特定の設定の不整合の発生を抑えることができる。
【0010】
本発明の画像形成装置において、前記他装置予備機化手段は、前記スレーブ機の機種名に基づいて前記特定のスレーブ機を選択しても良い。
【0011】
この構成により、本発明の画像形成装置は、機種名に基づいてマスター機の予備機を選択するので、マスター機の予備機の選択の処理を容易化することができる。
【0012】
本発明の画像形成装置は、自装置が前記マスター機である場合に、前記スレーブ機に対して前記マスター機として動作することができない状態から、前記スレーブ機に対して前記マスター機として動作することができる状態に復旧したとき、自装置を前記予備機にする自装置予備機化手段を備えても良い。
【0013】
この構成により、本発明の画像形成装置は、自装置がマスター機である場合に、スレーブ機に対してマスター機として動作することができない状態から、スレーブ機に対してマスター機として動作することができる状態に復旧したとき、自装置をマスター機の予備機にするので、自装置がマスター機の予備機である場合に、現在のマスター機がスレーブ機に対してマスター機として動作することができないとき、過去にマスター機として機能していた実績がある自装置を再びマスター機にすることによって、マスター機として適切に機能することができる。したがって、本発明の画像形成装置は、グループ内における特定の設定の不整合の発生を抑えることができる。
【0014】
本発明の同期プログラムは、マスター機と、特定の設定が前記マスター機のものと一致させられるスレーブ機とを備えるグループに所属するための画像形成装置を、自装置が前記マスター機である場合に、前記グループ内の特定の前記スレーブ機を前記マスター機の予備機にする他装置予備機化手段、および、自装置が前記予備機である場合に、現在の前記マスター機が前記スレーブ機に対して前記マスター機として動作することができないとき、自装置を前記マスター機にする自装置マスター機化手段として機能させることを特徴とする。
【0015】
この構成により、本発明の同期プログラムを実行する画像形成装置は、自装置がマスター機の予備機である場合に、現在のマスター機がスレーブ機に対してマスター機として動作することができないとき、自装置をマスター機にするので、グループ内における特定の設定の不整合の発生を抑えることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の画像形成装置および同期プログラムは、グループ内における特定の設定の不整合の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態に係る画像形成システムのブロック図である。
図2】所属するMFPの役割を示す図1に示す画像形成システムのブロック図の一例である。
図3図1に示すMFPのブロック図である。
図4】スレーブ機の特定の設定を自装置のものと一致させる場合の図2に示すマスター(プライマリー)機の動作のフローチャートである。
図5】自装置の特定の設定をマスター(プライマリー)機のものと一致させる場合の図2に示すスレーブ機の動作のフローチャートである。
図6】マスター(セカンダリー)機を指定する場合の図2に示すマスター(プライマリー)機の動作のフローチャートである。
図7】マスター(セカンダリー)機が存在しない場合の図2に示す画像形成システムのブロック図の一例である。
図8】マスター(セカンダリー)機が稼働中ではない場合の図2に示す画像形成システムのブロック図の一例である。
図9】新たなマスター(セカンダリー)機が指定される場合の図2に示す画像形成システムのブロック図の一例である。
図10】マスター(プライマリー)機によってマスター(セカンダリー)機になることが指示された場合の図2に示すスレーブ機の動作のフローチャートである。
図11】マスター(プライマリー)機になる場合の図2に示すマスター(セカンダリー)機の動作のフローチャートである。
図12】マスター(プライマリー)機が稼働中ではない場合の図2に示す画像形成システムのブロック図の一例である。
図13図12に示すマスター(セカンダリー)機がマスター(プライマリー)機になった場合の画像形成システムのブロック図の一例である。
図14】稼働中ではない状態から稼働中の状態に復旧した場合の図2に示すマスター(プライマリー)機の動作のフローチャートである。
図15図13において稼働中ではないマスター(プライマリー)機がマスター(セカンダリー)機になった場合の画像形成システムのブロック図の一例である。
図16】マスター(セカンダリー)機の変更がマスター(セカンダリー)機から通知された場合の図2に示すマスター(プライマリー)機の動作のフローチャートである。
図17】マスター(セカンダリー)機フラグを倒す場合の図2に示すマスター(セカンダリー)機の動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0019】
まず、本実施の形態に係る画像形成システムの構成について説明する。
【0020】
図1は、本実施の形態に係る画像形成システム10のブロック図である。
【0021】
図1に示すように、画像形成システム10は、画像形成装置としてのMFP(Multifunction Peripheral)20と、MFP20と同様の構成を有している複数のMFPとを備えている。すなわち、画像形成システム10は、MFP20を含む複数のMFPが所属しているグループである。画像形成システム10に含まれる全てのMFPは、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク11を介して互いに通信可能に接続されている。
【0022】
図2は、所属するMFPの役割を示す画像形成システム10のブロック図の一例である。
【0023】
図2に示す例は、画像形成システム10にMFP20〜90の8台のMFPが所属する例である。図2に示す例では、MFP20は、画像形成システム10におけるマスター機としてのマスター(プライマリー)機である。また、MFP30〜90は、特定の設定がマスター(プライマリー)機のものと一致させられるスレーブ機である。特に、MFP30は、画像形成システム10におけるマスター(プライマリー)機の予備機としてのマスター(セカンダリー)機でもある。
【0024】
図3は、MFP20のブロック図である。
【0025】
図3に示すように、MFP20は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部21と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部22と、原稿から画像データを読み取る読取デバイスであるスキャナー23と、用紙などの記録媒体に印刷を実行する印刷デバイスであるプリンター24と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部25と、ネットワーク11(図1参照。)経由でコンピューターやMFPなど、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部26と、各種のデータを記憶している半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶デバイスである記憶部27と、MFP20全体を制御する制御部28とを備えている。
【0026】
記憶部27は、複数のMFPの間で同期される特定の設定27aを記憶可能である。例えば、MFP20は、マスター(プライマリー)機である場合、画像形成システム10の全てのスレーブ機の特定の設定を設定27aに一致させる。
【0027】
記憶部27は、複数のMFPの間で特定の設定を同期するための同期プログラム27bを記憶している。同期プログラム27bは、MFP20の製造段階でMFP20にインストールされていても良いし、SDカード、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどの記憶媒体からMFP20に追加でインストールされても良いし、ネットワーク11上からMFP20に追加でインストールされても良い。
【0028】
記憶部27は、自装置がマスター(プライマリー)機であるか否かを示すマスター(プライマリー)機フラグ27cと、自装置がマスター(セカンダリー)機であるか否かを示すマスター(セカンダリー)機フラグ27dと、現在のマスター(セカンダリー)機を示すマスター(セカンダリー)機情報27eとを記憶している。
【0029】
制御部28は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部27に記憶されているプログラムを実行する。
【0030】
制御部28は、記憶部27に記憶されている同期プログラム27bを実行することによって、画像形成システム10内の特定のスレーブ機をマスター(セカンダリー)機にする他装置予備機化手段28a、自装置をマスター(セカンダリー)機にする自装置予備機化手段28b、および、自装置をマスター(プライマリー)機にする自装置マスター機化手段28cとして機能する。
【0031】
次に、画像形成システム10の動作について説明する。
【0032】
まず、スレーブ機の特定の設定を自装置のものと一致させる場合のマスター(プライマリー)機の動作について説明する。
【0033】
図4は、スレーブ機の特定の設定を自装置のものと一致させる場合のマスター(プライマリー)機の動作のフローチャートである。
【0034】
マスター(プライマリー)機の制御部は、自装置の特定の設定が変更されたタイミングで図4に示す動作を実行する。なお、マスター(プライマリー)機の制御部は、自装置の記憶部上のマスター(プライマリー)機フラグが立っていることによって、自装置がマスター(プライマリー)機であることを認識する。
【0035】
図4に示すように、マスター(プライマリー)機の制御部は、スレーブ機における特定の設定を自装置のものと一致させる設定一致化指示を画像形成システム10内のスレーブ機に送信して(S101)、図4に示す動作を終了する。
【0036】
なお、マスター(プライマリー)機の制御部は、自装置の特定の設定が変更されたタイミング以外にも、定期的なタイミングなど、特定のタイミングで設定一致化指示を画像形成システム10内のスレーブ機に送信しても良い。
【0037】
次に、自装置の特定の設定をマスター(プライマリー)機のものと一致させる場合のスレーブ機の動作について説明する。
【0038】
図5は、自装置の特定の設定をマスター(プライマリー)機のものと一致させる場合のスレーブ機の動作のフローチャートである。
【0039】
スレーブ機の制御部は、設定一致化指示をマスター(プライマリー)機から受信すると、図5に示す動作を実行する。なお、スレーブ機の制御部は、自装置の記憶部上のマスター(プライマリー)機フラグが倒れていることによって、自装置がスレーブ機であることを認識する。
【0040】
図5に示すように、スレーブ機の制御部は、受信した設定一致化指示に応じて自装置の特定の設定をマスター(プライマリー)機のものと一致させて(S121)、図5に示す動作を終了する。
【0041】
次に、マスター(セカンダリー)機を指定する場合のマスター(プライマリー)機の動作について説明する。
【0042】
図6は、マスター(セカンダリー)機を指定する場合のマスター(プライマリー)機の動作のフローチャートである。
【0043】
マスター(プライマリー)機の制御部は、定期的なタイミングなど、特定のタイミングで図6に示す動作を実行する。なお、マスター(プライマリー)機の制御部は、自装置の記憶部上のマスター(プライマリー)機フラグが立っていることによって、自装置がマスター(プライマリー)機であることを認識する。
【0044】
図6に示すように、マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機情報に基づいてマスター(セカンダリー)機が存在するか否かを判断する(S141)。
【0045】
図7は、マスター(セカンダリー)機が存在しない場合の画像形成システム10のブロック図の一例である。
【0046】
図7に示す例では、MFP20は、マスター(プライマリー)機である。また、MFP30〜90は、スレーブ機である。なお、図7に示す例では、画像形成システム10にマスター(セカンダリー)機は存在しない。
【0047】
図6に示すように、マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、マスター(セカンダリー)機が存在するとS141において判断すると、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機情報に示されているマスター(セカンダリー)機が稼働中であるか否かを判断する(S142)。ここで、マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、自装置がマスター(プライマリー)機として動作することができなくなったと仮定した場合にマスター(セカンダリー)機が他のスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができるようになる状態であるとき、マスター(セカンダリー)機が稼働中であると判断する。一方、マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、自装置がマスター(プライマリー)機として動作することができなくなったと仮定した場合にマスター(セカンダリー)機が他のスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができるようになる状態ではないとき、マスター(セカンダリー)機が稼働中ではないと判断する。例えば、マスター(セカンダリー)機は、電源がOFFになっている場合、自装置のエラー発生により特定の設定が変更できない場合、又は、ネットワーク11に接続できていない場合などに、現在のマスター(プライマリー)機がマスター(プライマリー)機として動作することができなくなったとしても、他のスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができるようにはならない。S142において、まず、マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機情報に基づいてマスター(セカンダリー)機に状態要求を送信する。状態要求を受信したマスター(セカンダリー)機の自装置マスター機化手段は、他のスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができるようになる場合、他のスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができるようになることを示す第1の稼働状況情報を自装置の識別情報と共に、マスター(プライマリー)機に応答する。マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、第1の稼働状況情報を受信すれば、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機情報に基づくマスター(セカンダリー)機が稼働中であると判断する。一方、状態要求を受信したマスター(セカンダリー)機の自装置マスター機化手段は、他のスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作するようになることができない場合、他のスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作するようになることができないことを示す第2の稼働状況情報を自装置の識別情報と共に、マスター(プライマリー)機に応答する。マスター(セカンダリー)機が電源OFF又はネットワーク11に接続できていない場合、第1の稼働状況情報及び第2の稼働状況情報の何れも応答されない。マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、第2の稼働状況情報を受信するか、特定時間内に第1の稼働状況情報及び第2の稼働状況情報の何れも受信しなければ、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機情報に基づくマスター(セカンダリー)機が稼働中ではないと判断する。
【0048】
図8は、マスター(セカンダリー)機が稼働中ではない場合の画像形成システム10のブロック図の一例である。
【0049】
図8に示す例では、MFP20は、マスター(プライマリー)機である。また、MFP30〜90は、スレーブ機である。特に、MFP40は、マスター(セカンダリー)機でもある。なお、図8に示す例では、マスター(セカンダリー)機は稼働中ではない。
【0050】
図6に示すように、マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、マスター(セカンダリー)機が稼働中であるとS142において判断すると、図6に示す動作を終了する。
【0051】
図6に示すように、マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、マスター(セカンダリー)機が稼働中ではないとS142において判断すると、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機情報に示されているマスター(セカンダリー)機の情報を自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機情報から削除した(S143)後、特定の機種のスレーブ機のうち稼働中の任意のスレーブ機にマスター(セカンダリー)機になることを指示して(S144)、S144においてマスター(セカンダリー)機になることを指示したスレーブ機の情報を自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機情報に記憶する(S145)。
【0052】
例えば、画像形成システム10は、図8に示すようにマスター(セカンダリー)機が稼働中ではない場合、マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段によって図9に示すように新たなマスター(セカンダリー)機が指定される。図9に示す例では、MFP30が新たなマスター(セカンダリー)機として指定されたスレーブ機である。
【0053】
マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、マスター(セカンダリー)機が存在しないとS141において判断すると、特定の機種のスレーブ機のうち稼働中の任意のスレーブ機にマスター(セカンダリー)機になることを指示して(S144)、S144においてマスター(セカンダリー)機になることを指示したスレーブ機の情報を自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機情報に記憶する(S145)。
【0054】
例えば、画像形成システム10は、図7に示すようにマスター(セカンダリー)機が存在しない場合、マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段によって図2に示すようにマスター(セカンダリー)機が指定される。図2に示す例では、MFP30が新たなマスター(セカンダリー)機として指定されたスレーブ機である。
【0055】
なお、マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、S144において、スレーブ機の機種名に基づいて、特定の機種(例えば、マスター(プライマリー)機と同機種や、シリーズ機の機種)のスレーブ機を選択する。
【0056】
また、マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、S144において、自装置がマスター(プライマリー)機として動作することができなくなったと仮定した場合にスレーブ機が他のスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができるようになる状態であるとき、スレーブ機が稼働中であると判断する。一方、マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、自装置がマスター(プライマリー)機として動作することができなくなったと仮定した場合にスレーブ機が他のスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができるようになる状態ではないとき、スレーブ機が稼働中ではないと判断する。例えば、スレーブ機は、電源がOFFになっている場合、自装置のエラー発生により特定の設定が変更できない場合、又は、ネットワーク11に接続できていない場合などに、現在のマスター(プライマリー)機がマスター(プライマリー)機として動作することができなくなったとしても、他のスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができるようにはならない。S144において、まず、マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、スレーブ機の状態要求をブロードキャスト又はマルチキャストでネットワーク上のMFPに送信する。状態要求を受信したスレーブ機の自装置マスター機化手段は、他のスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができるようになる場合、他のスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができるようになることを示す第3の稼働状況情報を自装置の識別情報と共に、マスター(プライマリー)機に応答する。マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、第3の稼働状況情報を受信すれば、第3の稼働状況情報の送信元のスレーブ機が稼働中であると判断する。一方、状態要求を受信したスレーブ機の自装置マスター機化手段は、他のスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作するようになることができない場合、他のスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作するようになることができないことを示す第4の稼働状況情報を自装置の識別情報と共に、マスター(プライマリー)機に応答する。スレーブ機が電源OFF又はネットワーク11に接続できていない場合、第3の稼働状況情報及び第4の稼働状況情報の何れも応答されない。マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、第4の稼働状況情報を受信するか、特定時間内に第3の稼働状況情報及び第4の稼働状況情報の何れも受信しなければ、スレーブ機が稼働中ではないと判断する。
【0057】
図6に示すように、マスター(プライマリー)機の他装置予備機化手段は、S145の処理の後、図6に示す動作を終了する。
【0058】
次に、マスター(プライマリー)機によってマスター(セカンダリー)機になることが指示された場合のスレーブ機の動作について説明する。
【0059】
図10は、マスター(プライマリー)機によってマスター(セカンダリー)機になることが指示された場合のスレーブ機の動作のフローチャートである。
【0060】
スレーブ機の制御部は、マスター(プライマリー)機によってマスター(セカンダリー)機になることが指示された場合、図10に示す動作を実行する。
【0061】
図10に示すように、スレーブ機の制御部は、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機フラグを立てて(S161)、図10に示す動作を終了する。
【0062】
次に、マスター(プライマリー)機が稼働中ではない場合のマスター(セカンダリー)機の動作について説明する。
【0063】
図11は、マスター(プライマリー)機になる場合のマスター(セカンダリー)機の動作のフローチャートである。
【0064】
マスター(セカンダリー)機の制御部は、定期的なタイミングなど、特定のタイミングで図11に示す動作を実行する。なお、マスター(セカンダリー)機の制御部は、自装置の記憶部上のマスター(プライマリー)機フラグが倒れているとともに、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機フラグが立っていることによって、自装置がマスター(セカンダリー)機であることを認識する。
【0065】
図11に示すように、マスター(セカンダリー)機の自装置マスター機化手段は、現在のマスター(プライマリー)機が稼働中であるか否かを判断する(S181)。ここで、マスター(セカンダリー)機の自装置マスター機化手段は、現在のマスター(プライマリー)機がスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができる場合に、現在のマスター(プライマリー)機が稼働中であると判断する。一方、マスター(セカンダリー)機の自装置マスター機化手段は、現在のマスター(プライマリー)機がスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができない場合に、現在のマスター(プライマリー)機が稼働中ではないと判断する。例えば、マスター(プライマリー)機は、電源がOFFになっている場合、自装置のエラー発生により特定の設定が変更できない場合、又は、ネットワーク11に接続できていない場合などに、スレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができない。S181において、まず、マスター(セカンダリー)機の自装置マスター機化手段は、マスター(プライマリー)機の状態要求をブロードキャスト又はマルチキャストでネットワーク上のMFPに送信する。状態要求を受信したマスター(プライマリー)機の自装置マスター機化手段は、スレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができる場合、自装置が現在のマスター(プライマリー)機であり、且つ、スレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができることを示す第5の稼働状況情報を自装置の識別情報と共に、マスター(セカンダリー)機に応答する。マスター(セカンダリー)機の自装置マスター機化手段は、第5の稼働状況情報を受信すれば、現在のマスター(プライマリー)機が稼働中であると判断する。一方、状態要求を受信したマスター(プライマリー)機の自装置マスター機化手段は、スレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができない場合、自装置が現在のマスター(プライマリー)機であり、且つ、スレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができないことを示す第6の稼働状況情報を自装置の識別情報と共に、マスター(セカンダリー)機に応答する。現在のマスター(プライマリー)機が電源OFF又はネットワーク11に接続できていない場合、第5の稼働状況情報及び第6の稼働状況情報の何れも応答されない。マスター(セカンダリー)機の自装置マスター機化手段は、第6の稼働状況情報を受信するか、特定時間内に第5の稼働状況情報及び第6の稼働状況情報の何れも受信しなければ、現在のマスター(プライマリー)機が稼働中ではないと判断する。
【0066】
図12は、マスター(プライマリー)機が稼働中ではない場合の画像形成システム10のブロック図の一例である。
【0067】
図12に示す例では、MFP20は、マスター(プライマリー)機である。また、MFP30〜90は、スレーブ機である。特に、MFP30は、マスター(セカンダリー)機でもある。なお、図12に示す例では、マスター(プライマリー)機は稼働中ではない。
【0068】
図11に示すように、マスター(セカンダリー)機の自装置マスター機化手段は、現在のマスター(プライマリー)機が稼働中であるとS181において判断すると、図11に示す動作を終了する。
【0069】
マスター(セカンダリー)機の自装置マスター機化手段は、現在のマスター(プライマリー)機が稼働中ではないとS181において判断すると、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機フラグを倒した(S182)後、自装置の記憶部上のマスター(プライマリー)機フラグを立てて(S183)、図11に示す動作を終了する。この後、S183においてマスター(プライマリー)機フラグを立てたマスター(プライマリー)機は、特定のタイミングで図6に示す処理を実行して、マスター(セカンダリー)機になることを指示したスレーブ機の情報を自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機情報に記憶することができる。
【0070】
図13は、図12に示すマスター(セカンダリー)機がマスター(プライマリー)機になった場合の画像形成システム10のブロック図の一例である。
【0071】
図13に示す例では、MFP20およびMFP30は、マスター(プライマリー)機である。また、MFP40〜90は、スレーブ機である。なお、図13に示す例では、MFP20は稼働中ではない。
【0072】
次に、稼働中ではない状態から稼働中の状態に復旧した場合のマスター(プライマリー)機の動作について説明する。
【0073】
図14は、稼働中ではない状態から稼働中の状態に復旧した場合のマスター(プライマリー)機の動作のフローチャートである。
【0074】
マスター(プライマリー)機の制御部は、稼働中ではない状態から稼働中の状態に復旧した場合、最初に図14に示す動作を実行する。なお、マスター(プライマリー)機の制御部は、自装置の記憶部上のマスター(プライマリー)機フラグが立っていることによって、自装置がマスター(プライマリー)機であることを認識する。
【0075】
図14に示すように、マスター(プライマリー)機の自装置予備機化手段は、自装置の記憶部上のマスター(プライマリー)機フラグを倒した(S201)後、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機フラグを立てる(S202)。したがって、マスター(プライマリー)機であったMFPは、マスター(セカンダリー)機になる。
【0076】
図15は、図13において稼働中ではないマスター(プライマリー)機がマスター(セカンダリー)機になった場合の画像形成システム10のブロック図の一例である。
【0077】
図15に示す例では、MFP30は、マスター(プライマリー)機である。また、MFP20、40〜90は、スレーブ機である。特に、MFP20はマスター(セカンダリー)機でもある。
【0078】
図14に示すように、S201およびS202の処理によってマスター(セカンダリー)機になったMFPの自装置予備機化手段は、マスター(セカンダリー)機の変更をマスター(プライマリー)機に通知して(S203)、図14に示す動作を終了する。具体的には、マスター(セカンダリー)機になったMFPの自装置マスター機化手段は、マスター(セカンダリー)機の変更を示す情報をブロードキャスト又はマルチキャストでネットワーク上のMFPに送信することにより、マスター(セカンダリー)機の変更をマスター(プライマリー)機に通知する。
【0079】
次に、マスター(セカンダリー)機の変更がマスター(セカンダリー)機から通知された場合のマスター(プライマリー)機の動作について説明する。
【0080】
図16は、マスター(セカンダリー)機の変更がマスター(セカンダリー)機から通知された場合のマスター(プライマリー)機の動作のフローチャートである。
【0081】
マスター(プライマリー)機の制御部は、マスター(セカンダリー)機の変更がマスター(セカンダリー)機から通知された場合、図16に示す動作を実行する。なお、マスター(プライマリー)機の制御部は、自装置の記憶部上のマスター(プライマリー)機フラグが立っていることによって、自装置がマスター(プライマリー)機であることを認識する。
【0082】
図16に示すように、マスター(プライマリー)機の制御部は、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機情報に示されているマスター(セカンダリー)機に、マスター(セカンダリー)機の解除を指示する(S221)。
【0083】
次いで、マスター(プライマリー)機の制御部は、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機情報からマスター(セカンダリー)機の情報を削除した(S222)後、マスター(セカンダリー)機の変更を通知してきたマスター(セカンダリー)機の情報を自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機情報に記憶して(S223)、図16で示す動作を終了する。
【0084】
次に、マスター(セカンダリー)機の解除がマスター(プライマリー)機から指示された場合のマスター(セカンダリー)機の動作について説明する。
【0085】
図17は、マスター(セカンダリー)機フラグを倒す場合のマスター(セカンダリー)機の動作のフローチャートである。
【0086】
マスター(セカンダリー)機の制御部は、マスター(セカンダリー)機の解除がマスター(プライマリー)機から指示された場合、図17に示す動作を実行する。なお、マスター(セカンダリー)機の制御部は、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機フラグが立っていることによって、自装置がマスター(セカンダリー)機であることを認識する。
【0087】
図17に示すように、マスター(セカンダリー)機の制御部は、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機フラグを倒して(S241)、図17に示す動作を終了する。
【0088】
次に、稼働中ではない状態から稼働中の状態に復旧した場合のマスター(セカンダリー)機の動作について説明する。
【0089】
マスター(セカンダリー)機の制御部は、稼働中ではない状態から稼働中の状態に復旧した場合、最初に図17に示す動作を実行する。なお、マスター(セカンダリー)機の制御部は、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機フラグが立っていることによって、自装置がマスター(セカンダリー)機であることを認識する。
【0090】
図17に示すように、マスター(セカンダリー)機の制御部は、自装置の記憶部上のマスター(セカンダリー)機フラグを倒して(S241)、図17に示す動作を終了する。
【0091】
以上に説明したように、MFPは、自装置がマスター(プライマリー)機の予備機、すなわち、マスター(セカンダリー)機である場合に、現在のマスター(プライマリー)機がスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができないとき(S181でNO)、自装置をマスター(プライマリー)機にする(S183)ので、画像形成システム10内における特定の設定の不整合の発生を抑えることができる。
【0092】
MFPは、自装置がマスター(プライマリー)機である場合に、スレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができない状態から、スレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができる状態に復旧したとき、自装置をマスター(プライマリー)機の予備機、すなわち、マスター(セカンダリー)機にする(S202)ので、自装置がマスター(セカンダリー)機である場合に、現在のマスター(プライマリー)機がスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができないとき、過去にマスター(プライマリー)機として機能していた実績がある自装置を再びマスター(プライマリー)機にすることによって、マスター(プライマリー)機として適切に機能することができる。したがって、MFPは、画像形成システム10内における特定の設定の不整合の発生を抑えることができる。
【0093】
MFPは、スレーブ機の機種名に基づいてマスター(プライマリー)機の予備機、すなわち、マスター(セカンダリー)機を選択するので、マスター(セカンダリー)機の選択の処理を容易化することができる。
【0094】
なお、MFPは、特定の処理能力以上の処理能力を備えるスレーブ機をマスター(セカンダリー)機として選択しても良い。この構成により、MFPは、マスター(プライマリー)機として適切に機能することができないほど処理能力が低いスレーブ機をマスター(プライマリー)機の予備機、すなわち、マスター(セカンダリー)機にすることを防ぐことができるので、現在のマスター(プライマリー)機がスレーブ機に対してマスター(プライマリー)機として動作することができない場合に、マスター(プライマリー)機の予備機、すなわち、マスター(セカンダリー)機をマスター(プライマリー)機にすることによって、マスター(プライマリー)機を適切に機能させることができる。したがって、MFPは、画像形成システム10内における特定の設定の不整合の発生を抑えることができる。
【0095】
本発明の画像形成装置は、本実施の形態においてMFPであるが、プリンター専用機、スキャナー専用機、コピー専用機、ファックス専用機など、MFP以外の画像形成装置であっても良い。
【符号の説明】
【0096】
10 画像形成システム(グループ)
20〜90 MFP(画像形成装置)
27b 同期プログラム
28a 他装置予備機化手段
28b 自装置予備機化手段
28c 自装置マスター機化手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17