特許第6395093号(P6395093)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6395093出稿戦略支援システムおよび出稿戦略支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6395093
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】出稿戦略支援システムおよび出稿戦略支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20180913BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20180913BHJP
【FI】
   G06Q30/02 382
   G06Q30/02 446
   G06Q50/12
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-51892(P2017-51892)
(22)【出願日】2017年2月28日
(65)【公開番号】特開2018-142290(P2018-142290A)
(43)【公開日】2018年9月13日
【審査請求日】2018年3月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】505244947
【氏名又は名称】株式会社パラダイムシフト
(72)【発明者】
【氏名】百田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】上中 かおり
【審査官】 大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−167305(JP,A)
【文献】 特開2007−334742(JP,A)
【文献】 特開2007−109265(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットエージェントのWEBサイトにおける、所定宿泊施設および前記所定宿泊施設以外の他宿泊施設に関する、掲載商品の情報と、客室販売価格、顧客評価値、および所在エリアの少なくともいずれかの情報と、を含む掲載情報を保持する記憶装置と、
前記掲載情報に基づき、未来の所定時期における、客室販売価格、顧客評価値、および所在エリアの少なくともいずれかが、前記所定宿泊施設と所定範囲にある他宿泊施設の商品掲載数を算定し、当該算定した商品掲載数が所定基準以上である場合、当該所定時期において前記WEBサイトでの広告出稿の有効性を認める情報を、前記所定宿泊施設の端末に出力する演算装置と、
を備えることを特徴とする出稿戦略支援システム。
【請求項2】
前記演算装置は、
前記商品掲載数の算定に際し、
前記掲載情報に基づき、未来の所定時期における、客室販売価格および所在エリアが、前記所定宿泊施設と所定範囲内にあり、かつ、顧客評価値が、前記所定宿泊施設より上位の所定範囲にある他宿泊施設の商品掲載数を算定するものである、
ことを特徴とする請求項1に記載の出稿戦略支援システム。
【請求項3】
前記演算装置は、
前記算定した商品掲載数が所定基準以上であり、かつ、当該掲載商品中での前記所定宿泊施設の掲載順位が所定順位以下である場合に、当該所定時期において前記WEBサイトでの広告出稿の有効性を認める情報を、前記所定宿泊施設の端末に出力するものである、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の出稿戦略支援システム。
【請求項4】
ネットエージェントのWEBサイトにおける、所定宿泊施設および前記所定宿泊施設以外の他宿泊施設に関する、掲載商品の情報と、客室販売価格、顧客評価値、および所在エリアの少なくともいずれかの情報と、を含む掲載情報を保持する記憶装置を備えた情報処理システムが、
前記掲載情報に基づき、未来の所定時期における、客室販売価格、顧客評価値、および所在エリアの少なくともいずれかが、前記所定宿泊施設と所定範囲にある他宿泊施設の商品掲載数を算定し、当該算定した商品掲載数が所定基準以上である場合、当該所定時期において前記WEBサイトでの広告出稿の有効性を認める情報を、前記所定宿泊施設の端末に出力する、
ことを特徴とする出稿戦略支援方法。
【請求項5】
前記情報処理システムが、
前記商品掲載数の算定に際し、
前記掲載情報に基づき、未来の所定時期における、客室販売価格および所在エリアが、前記所定宿泊施設と所定範囲内にあり、かつ、顧客評価値が、前記所定宿泊施設より上位の所定範囲にある他宿泊施設の商品掲載数を算定する、
ことを特徴とする請求項4に記載の出稿戦略支援方法。
【請求項6】
前記情報処理システムが、
前記算定した商品掲載数が所定基準以上であり、かつ、当該掲載商品中での前記所定宿泊施設の掲載順位が所定順位以下である場合に、当該所定時期において前記WEBサイトでの広告出稿の有効性を認める情報を、前記所定宿泊施設の端末に出力する、
ことを特徴とする請求項4または5に記載の出稿戦略支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出稿戦略支援システムおよび出稿戦略支援方法に関するものであり、具体的には、ネットエージェントの販売サイト上での広告出稿要否を掲載商品ごとに判定して宿泊業者に提示し、ひいては、広告出稿の投資効果を良好なものとする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ホテル、旅館等の宿泊業者において、商品である客室の最大供給量は固定的で、客室という商品性格上、在庫繰り越しも出来ないといった、設備産業特有の事業前提が存在する。こうした事業前提を抱える宿泊業者にとって、商品、サービスを効率良く販売し、当日向け在庫を極小化することは重要である。そのため宿泊業者は、自社WEBサイトや電話受付といった自社ルートのみならず、インターネット上での代理販売を行う複数のネットエージェントと契約し、販売ルートを拡大させる努力を続けてきた。
【0003】
一方、そうしたネットエージェントの販売サイトに掲載される商品数は膨大である。そのため、或る対象商品(客室や宿泊プラン)を効率良く販売するには、その掲載順位や表示形態等に何らかの優位性を付与するか、或いは広告を掲載するといった追加的対処が必要になりがちである。
【0004】
ネットワーク上での広告配信に関する従来技術としては、例えば、広告依頼主から開示を依頼される広告情報を情報端末によって閲覧可能に通信ネットワーク上に開示する広告情報提供システムであって、前記広告依頼主から広告情報に関するデータを受け取る広告情報受付手段と、前記受け取った広告情報に関するデータを記録する広告情報記録手段と、前記広告情報の開示序列を、前記広告情報に付与する広告序列付与手段と、前記広告序列付与手段によって付与された開示序列にしたがって、前記広告情報を、情報端末によって閲覧可能に通信ネットワーク上に開示する広告開示手段と、を備え、前記広告依頼主から提供される広告情報に関するデータに応じて、前記通信ネットワーク上に開示するデータを逐次更新して、最新の情報が通信ネットワーク上に開示されるようにしたことを特徴とする広告情報提供システム(特許文献1参照)などが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−114832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の現状における宿泊業者らは、客室等の商品を効率良く販売するため、販売サイト上での掲載順位をあげる広告出稿を勧められるケースがある。ところが、実際に広告を出稿しても、その投資に見合った販売実績が得られないことも多い。
【0007】
例えば、当該販売サイト上でのライバルたる他宿泊業者との間で、客室販売価格や顧客評価値の違いが顧客にとって好ましくない方向で大きすぎる場合、当該顧客が該当広告を閲覧しても、購入動機に影響しにくいといった原因が想定される。或いは、そもそも同じ地域やジャンルの掲載商品数が非常に少なく、広告出稿自体が差別化要因となりがたいといった原因も想定される。
【0008】
そこで本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、ネットエージェントの販売サイト上での広告出稿要否を掲載商品ごとに判定して宿泊業者に提示し、ひいては、広告出稿の投資効果を良好なものとする技術の提供を主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する本発明の出稿戦略支援システムは、ネットエージェントのWEBサイトにおける、所定宿泊施設および前記所定宿泊施設以外の他宿泊施設に関する、掲載商品の情報と、客室販売価格、顧客評価値、および所在エリアの少なくともいずれかの情報と、を含む掲載情報を保持する記憶装置と、前記掲載情報に基づき、未来の所定時期における、客室販売価格、顧客評価値、および所在エリアの少なくともいずれかが、前記所定宿泊施設と所定範囲にある他宿泊施設の商品掲載数を算定し、当該算定した商品掲載数が所定基準以上である場合、当該所定時期において前記WEBサイトでの広告出稿の有効性を認める情報を、前記所定宿泊施設の端末に出力する演算装置と、を備えることを特徴とする。
【0010】
なお、上述の出稿戦略支援システムにおいて、前記演算装置は、前記商品掲載数の算定に際し、前記掲載情報に基づき、未来の所定時期における、客室販売価格および所在エリアが、前記所定宿泊施設と所定範囲内にあり、かつ、顧客評価値が、前記所定宿泊施設より上位の所定範囲にある他宿泊施設の商品掲載数を算定するものである、としてもよい。
【0011】
また、上述の出稿戦略支援システムにおいて、前記演算装置は、前記算定した商品掲載数が所定基準以上であり、かつ、当該掲載商品中での前記所定宿泊施設の掲載順位が所定順位以下である場合に、当該所定時期において前記WEBサイトでの広告出稿の有効性を認める情報を、前記所定宿泊施設の端末に出力するものである、としてもよい。
【0012】
また、本発明の出稿戦略支援方法は、ネットエージェントのWEBサイトにおける、所定宿泊施設および前記所定宿泊施設以外の他宿泊施設に関する、掲載商品の情報と、客室販売価格、顧客評価値、および所在エリアの少なくともいずれかの情報と、を含む掲載情報を保持する記憶装置を備えた情報処理システムが、前記掲載情報に基づき、未来の所定時期における、客室販売価格、顧客評価値、および所在エリアの少なくともいずれかが、前記所定宿泊施設と所定範囲にある他宿泊施設の商品掲載数を算定し、当該算定した商品掲載数が所定基準以上である場合、当該所定時期において前記WEBサイトでの広告出稿の有効性を認める情報を、前記所定宿泊施設の端末に出力する、ことを特徴とする。
【0013】
なお、上述の出稿戦略支援方法において、前記情報処理システムが、前記商品掲載数の算定に際し、前記掲載情報に基づき、未来の所定時期における、客室販売価格および所在エリアが、前記所定宿泊施設と所定範囲内にあり、かつ、顧客評価値が、前記所定宿泊施設より上位の所定範囲にある他宿泊施設の商品掲載数を算定する、としてもよい。
【0014】
また、上述の出稿戦略支援方法において、前記情報処理システムが、前記算定した商品掲載数が所定基準以上であり、かつ、当該掲載商品中での前記所定宿泊施設の掲載順位が所定順位以下である場合に、当該所定時期において前記WEBサイトでの広告出稿の有効性を認める情報を、前記所定宿泊施設の端末に出力する、としてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ネットエージェントの販売サイト上での広告出稿要否を掲載商品ごとに判定して宿泊業者に提示し、ひいては、広告出稿の投資効果を良好なものとできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施形態の出稿戦略支援システムを含むネットワーク構成例を示す図である。
図2】本実施形態の出稿戦略支援システムのハードウェア構成例を示す図である。
図3】本実施形態における掲載情報テーブルのデータ構造例を示す図である。
図4】本実施形態の出稿戦略支援方法のフロー例を示す図である。
図5】本実施形態における出力例1を示す図である。
図6】本実施形態における出力例2を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
−−−システム構成−−−
【0018】
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態の出稿戦略支援システム100を含むネットワーク構成図である。図1に示す出稿戦略支援システム100は、ネットエージェントの販売サイト上での広告出稿要否を掲載商品ごとに判定して宿泊業者に提示し、ひいては、広告出稿の投資効果を良好なものとするコンピュータシステムである。
【0019】
ここで、本実施形態の出稿戦略支援システム100が処理結果である、所定時期における広告出稿の有効性を認める情報を提示する対象は、当該出稿戦略支援システム100によるサービス提供を享受すべく契約した或る宿泊業者(の宿泊施設端末300)である。よって、出稿戦略支援システム100はネットワーク20を介し、この宿泊業者の備える宿泊施設端末300と通信可能に接続されている。
【0020】
また、上述の宿泊業者は、自宿泊施設の客室在庫を売り切るため、自社WEBサーバ500で運用される自社WEBサイトや電話受付といった自社ルートのみならず、インターネット上での代理販売を行う複数のネットエージェント200と契約し、各ネットエージェント200に対して自宿泊施設の客室在庫を委託しているものとする。よって、以降は出稿戦略支援システム100が各種の処理に際して主たる対象として取り扱うのは、上述の宿泊業者の「自宿泊施設」であるとする。
−−−ハードウェア構成−−−
【0021】
次に、上述の出稿戦略支援システム100のハードウェア構成例について説明する。図2は本実施形態の出稿戦略支援システム100のハードウェア構成例を示す図である。本実施形態における出稿戦略支援システム100は、例えばサーバ装置を想定することができる。なお、本実施形態では説明簡便化の為、単体の装置として出稿戦略支援システム100を示しているが、必要な機能毎にサーバを設けて互いに連携させるとしてもよい。
【0022】
こうした出稿戦略支援システム100は、ハードディスクドライブやSSD(Solid State Drive)などの不揮発性記憶素子で構成された記憶装置101、RAM(Random Access Memory)など揮発性記憶素子で構成されたメモリ103、CPUなどの演算装置104、NIC(Network Interface Card)などの通信装置105が内部BUSにより互いに接続されて構成されている。
このうち記憶装置101には、掲載情報テーブル125が少なくとも記憶されている。この掲載情報テーブル125のデータ構成例の詳細については後述する。
【0023】
こうした出稿戦略支援システム100は、上述の記憶装置101に格納されたプログラム102を、演算装置104がメモリ103に読み出して実行し、必要な機能を実装することになる。但し、こうした各機能は電子回路などのハードウェアとして実現してもよい。
−−−データ構造例−−−
【0024】
次に、本実施形態の出稿戦略支援システム100が利用するテーブル等のデータ構造例について説明する。図3は本実施形態における掲載情報テーブル125のデータ構造例を示す図である。
【0025】
この掲載情報テーブル125は、ネットエージェント200の販売サイトににおける、自宿泊施設および自宿泊施設以外の他宿泊施設(以下、他宿泊施設)に関する、所在エリア、客室販売価格、顧客評価値、の各情報を格納したテーブルである。
【0026】
そのデータ構成は、例えば宿泊施設IDをキーとして、該当宿泊施設の所在地、運営者たる宿泊業者、ネットエージェント200の提供する客室販売用のWEBサイトでの掲載商品、客室販売価格、該当宿泊施設に対する顧客評価値、といった値を、対象期間に対応付けたレコードの集合体となっている。
なお、上述の掲載情報テーブル125における「対象期間」は、現時点より過去の期間を含んでもよいが、未来の所定期間は必ず含むものとする。
−−−フロー例−−−
【0027】
以下、本実施形態における出稿戦略支援方法の実際手順について図に基づき説明する。以下で説明する出稿戦略支援方法に対応する各種動作は、出稿戦略支援システム100のメモリ103に読み出して実行するプログラム102によって実現される。そして、このプログラム102は、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0028】
図7は、本実施形態における出稿戦略支援方法のフロー例を示す図である。この場合、出稿戦略支援システム100は、契約中の宿泊施設(自宿泊施設)と、これに競合する他宿泊施設とに関して、所定期間ごとに、ネットエージェント200の提供する、客室販売用のWEBサイトでの掲載情報を、当該ネットエージェント200から取得し、記憶装置101の掲載情報テーブル125に格納する(s100)。
【0029】
以上のように掲載情報テーブル125を生成し、一定期間毎に更新している出稿戦略支援システム100は、例えば、予め定めた特定日時の到来、または、宿泊施設端末300からの要求を受けて、掲載情報テーブル125に基づき、現時点より未来の所定時期における、客室販売価格、顧客評価値、および所在エリアの少なくともいずれかが、自宿泊施設と所定範囲にある他宿泊施設の商品掲載数を算定する(s101)。
【0030】
この算定に際し、出稿戦略支援システム100は、未来の所定時期における、客室販売価格および所在エリアが、自宿泊施設と所定範囲内にあり、かつ、顧客評価値が、自宿泊施設より上位の所定範囲にある他宿泊施設の商品掲載数を算定するとすれば好適である。例えば、現時点から1ヶ月先の時期における、自宿泊施設の客室販売価格は「¥25,000」、その所在エリアは「A市」である場合、客室販売価格が「¥25,000」を中央値としてその上下2割の値幅を含む「¥20,000〜¥30,000」の範囲、かつ所在エリアが「A市」である他宿泊施設を、掲載情報テーブル125の各レコードに基づき特定する。また、上述の自宿泊施設の顧客評価値が「3/5」(5が最高値)である場合、出稿戦略支援システム100は、上述で特定したレコード、すなわち掲載商品のうち、対応する他宿泊施設の顧客評価値が、自宿泊施設の「3/5」より上位ものの数を算定する。
【0031】
これにより、未来の所定時期における、客室販売価格および所在エリアが、自宿泊施設と所定範囲内にあり、かつ、顧客評価値が、自宿泊施設より上位の所定範囲にある他宿泊施設の商品掲載数を算定することになる。
続いて、出稿戦略支援システム100は、上述のs101で算定した商品掲載数が所定基準以上であるか判定する(s102)。
【0032】
上述の判定の結果、s101で算定した商品掲載数が所定基準を下回っている場合(s102:n)、出稿戦略支援システム100は、競合する掲載商品数が少ないため、WEBサイトでの掲載順位は必要十分なものとなることが見込まれ、あえて広告出稿を行う必要性に乏しいとして、ネットエージェント200のWEBサイトでの広告出稿の有効性を認めない旨の情報500(図5)を、上述の自宿泊施設の宿泊施設端末300に送信し(s103)、処理を終了する。或いは、このs103の処理を回避して処理を終了するとしてもよい。
【0033】
他方、上述の判定の結果、s101で算定した商品掲載数が所定基準以上である場合(s102:y)、出稿戦略支援システム100は、自宿泊施設のものより顧客評価値が高い他宿泊施設の掲載商品数が多く、このままでは、WEBサイトでの掲載順位は下位に甘んじる結果となることが見込まれ、広告出稿を行う必要性が高い、すなわち、当該所定時期においてネットエージェント200のWEBサイトでの広告出稿の有効性を認め、これを示す所定情報600(図6)を、上述の自宿泊施設の宿泊施設端末300に送信し(s104)、処理を終了する。
【0034】
なお、上述のステップs102の判定に際し、出稿戦略支援システム100は、s101で算定した商品掲載数が所定基準以上であり、かつ、当該商品掲載数の算定対象となった掲載商品中での自定宿泊施設の掲載順位が所定順位以下であるか、判定するとすれば更に好適である。
【0035】
例えば、s101で算定した商品掲載数が所定基準を上回っている場合(s102:y)であっても、自宿泊施設の掲載順位が十分に上位である(例:商品掲載サイトの最初のページにおいて上から5番以内、など)場合、確かにライバルは多いものの最初から目立った位置付けで商品掲載がされている状況を意味し、広告出稿は不要と判断出来る。一方、自宿泊施設のものより顧客評価値が高い他宿泊施設の掲載商品数が多く、かつ、自宿泊施設の掲載順位が下位になっている場合、このままでは、WEBサイトでの掲載順位は下位に甘んじたままの結果となることが見込まれ、広告出稿を行う必要性が高い、すなわち、当該所定時期においてネットエージェント200のWEBサイトでの広告出稿の有効性が高いと判断出来ることとなる。
【0036】
以上説明したように本実施形態によれば、ネットエージェントの販売サイト上での広告出稿要否を掲載商品ごとに判定して宿泊業者に提示し、ひいては、広告出稿の投資効果を良好なものとできる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0038】
20 ネットワーク
100 出稿戦略支援システム
101 記憶装置
102 プログラム
103 メモリ
104 演算装置
105 通信装置
125 掲載情報テーブル
200 ネットエージェント
300 宿泊施設端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6