(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
燃料が流れる内部流路を有する反応管と、前記反応管と並行して設けられると共に前記反応管に対して前記内部流路の下流に向けて昇温する温度分布を付与するヒータとを備える燃料物性試験装置であって、
前記ヒータは、前記燃料の着火温度以上の温度に発熱する発熱部と、前記発熱部から前記内部流路の上流側に延在すると共に前記発熱部の熱を前記内部流路の上流側に伝熱する熱伝導部とを有し、
前記ヒータは、前記発熱部及び前記熱伝導部を有する本体部と、当該本体部に接続された端子部とを備え、
前記本体部は、軸を中心として丸められると共に前記軸を中心とする周方向の端部同士の間にスリットが設けられた前記熱伝導部と、前記軸に沿った方向における前記熱伝導部の端部に各々の一端が接続されると共に互いに離間して前記軸を中心として螺旋状に捩じられた2つの前記発熱部と、各々の前記発熱部の他端に接続されると共に各々に前記端子部が接続された2つのパッド部とを有し、
前記熱伝導部、前記発熱部及び前記パッド部が、同一材料の焼結体によって一体的に設けられている
ことを特徴とする燃料物性試験装置。
燃料が流れる内部流路を有する反応管に対して、ヒータによって前記内部流路の下流に向けて昇温する温度分布を付与し、前記内部流路に前記燃料を流すことで燃料の着火温度を計測する燃料物性試験方法であって、
前記ヒータは、前記燃料の着火温度以上の温度に発熱する発熱部と、前記発熱部から前記内部流路の上流側に延在すると共に前記発熱部の熱を前記内部流路の上流側に伝熱する熱伝導部とを有し、
前記ヒータは、前記発熱部及び前記熱伝導部を有する本体部と、当該本体部に接続された端子部とを備え、
前記本体部は、軸を中心として丸められると共に前記軸を中心とする周方向の端部同士の間にスリットが設けられた前記熱伝導部と、前記軸に沿った方向における前記熱伝導部の端部に各々の一端が接続されると共に互いに離間して前記軸を中心として螺旋状に捩じられた2つの前記発熱部と、各々の前記発熱部の他端に接続されると共に各々に前記端子部が接続された2つのパッド部とを有し、
前記熱伝導部、前記発熱部及び前記パッド部が、同一材料の焼結体によって一体的に設けられている
ことを特徴とする燃料物性試験方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に示すように、従来の試験装置においては、反応管に並行してヒータを設置し、このヒータによって反応管を加熱する方法がとられている。しかしながら、通常ヒータは、全域において同一の温度とされることから、ヒータの設置範囲において、上述のような温度分布を形成することは難しい。一方、ヒータ単独での出力ではヒータ設置範囲の外部まで反応管を加熱することは難しく、ヒータの設置範囲を超えると、急激に反応管の温度が低下してしまう。したがって、現実的には、従来のヒータを用いた方法では、反応管に対して緩やかな温度勾配を形成することは難しく、より高い測定精度を実現することができない。
【0005】
このため、水素バーナ等を用いて、反応管を加熱する方法も提案されている。水素バーナによる火炎は、中心部から外縁部に向かうに連れて温度が徐々に低下する。このため、水素バーナにより形成された火炎内に反応管を通すことで、火炎内において反応管に対して緩やかな温度勾配を形成することができる。しかしながら、火炎を用いた場合であっても、温度勾配を形成することができる範囲は狭く、測定精度を十分に高くすることはできない。また、水素バーナの火炎は、ヒータと比較して温度を任意に設定することが難しく、反応管に対して付与する温度分布を微調整することができない。
【0006】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、燃料が供給される反応管に対してヒータを用いて温度分布を付与する燃料物性試験装置において、反応管に対して緩やかな温度勾配を形成することで測定精度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
【0008】
第1の発明は、燃料が流れる内部流路を有する反応管と、上記反応管と並行して設けられると共に上記反応管に対して上記内部流路の下流に向けて昇温する温度分布を付与するヒータとを備える燃料物性試験装置であって、上記ヒータが、上記燃料の着火温度以上の温度に発熱する発熱部と、上記発熱部から上記内部流路の上流側に延在すると共に上記発熱部の熱を上記内部流路の上流側に伝熱する熱伝導部とを有するという構成を採用する。
【0009】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記ヒータが導電性の焼結体からなり、上記熱伝導部が、上記発熱部よりも断面積が広い部位からなるという構成を採用する。
【0010】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記ヒータが、上記反応管を半径方向外側から囲う管形状とされているという構成を採用する。
【0011】
第4の発明は、上記第3の発明において、上記熱伝導部が、上記反応管を露出するスリットを有するという構成を採用する。
【0012】
第5の発明は、上記第1〜第4いずれかの発明において、上記熱伝導部に対して上記内部流路の上流側に配置されると共に上記ヒータの発熱部よりも低い温度で発熱する第2ヒータを備えるという構成を採用する。
【0013】
第6の発明は、燃料が流れる内部流路を有する反応管に対して、ヒータによって上記内部流路の下流に向けて昇温する温度分布を付与し、上記内部流路に上記燃料を流すことで燃料の着火温度を計測する燃料物性試験方法であって、上記ヒータが、上記燃料の着火温度以上の温度に発熱する発熱部と、上記発熱部から上記内部流路の上流側に延在すると共に上記発熱部の熱を上記内部流路の上流側に伝熱する熱伝導部とを有するという構成を採用する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ヒータの熱伝導部により、発熱部の熱量が反応管の上流側に向けて伝熱される。このため、反応管の温度は、発熱部の設置範囲を上流側に超えても直ぐに低下せず、上流側に向かうに連れて徐々に低下する。したがって、本発明によれば、ヒータを用いて、反応管に対して緩やかな温度勾配を形成することが可能となる。よって、本発明によれば、燃料が供給される反応管に対してヒータを用いて温度分布を付与する燃料物性試験装置において、反応管に対して緩やかな温度勾配を形成することで測定精度を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明に係る燃料物性試験装置及び燃料物性試験方法の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能とするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0017】
図1は、本実施形態の燃料物性試験装置1の概略構成を示す模式図である。この図に示すように、本実施形態の燃料物性試験装置1は、反応管2と、ヒータユニット3と、燃料供給装置4と、酸化剤供給装置5と、撮像装置6と、処理装置7とを備えている。
【0018】
反応管2は、内部流路を有する直管であり、撮像装置6によって内部が観察できるように例えば石英ガラス等の透明な材料によって形成されている。この反応管2の内部流路の直径は、常温において内部流路に形成される火炎が伝播できない大きさ(すなわち消炎距離以下)とされている。
【0019】
この反応管2は、上流側(
図1における左側)の開口端から燃料と空気とが一定の比率で混合された混合気が極めて低流速で供給される。また、反応管2は、ヒータユニット3によって下流側(
図1における右側)に向けて燃料の着火温度以上にまで昇温する温度分布が付与されている。このため、反応管2の内部では、下流側に進むに連れて混合気の温度が上昇し、燃料の着火温度となったところで発火し、これによって火炎が形成される。
【0020】
図2は、ヒータユニット3の概略構成図であり、(a)が撮像装置6側から見た側面図であり、(b)が(a)の左側から見た正面図であり、(c)が(a)の右側から見た背面図である。なお、ヒータユニット3の内部構造の視認性を高めるため、
図2(a)では後述する断熱材3bの一部を省略して図示している。
【0021】
図2に示すように、ヒータユニット3は、ヒータ3aと、断熱材3bと、温度センサ3cとを備えている。
図3は、ヒータ3aの説明図であり、(a)が
図2(a)に示すヒータ3aの拡大図であり、(b)がヒータ3aの後述する本体部3dを展開した模式図である。これらの図に示すように、ヒータ3aは、炭化ケイ素からなる本体部3dと、端子部3eとを備えている。
【0022】
本体部3dは、導電性の焼結体である炭化ケイ素からなり、
図3(a)に示すように、反応管2を半径方向外側から囲うと共に反応管2と並行に配置される管形状とされている。このような本体部3dは、
図3(b)に示すように、正電極パッド部3d1と、負電極パッド部3d2と、第1発熱部3d3と、第2発熱部3d4と、熱伝導部3d5とを備えている。
【0023】
正電極パッド部3d1は、端子部3eの正極端子3e1と接続されている。負電極パッド部3d2は、端子部3eの負極端子3e2と接続されている。これらの正電極パッド部3d1及び負電極パッド部3d2は、シリコンが含浸されることによって電気抵抗が減少されており、通電による発熱が生じにくいように構成されている。
【0024】
第1発熱部3d3は、正電極パッド部3d1と接続されており、
図3(b)に示すように、電流の流れ方向における幅D1が熱伝導部3d5の同幅D3よりも狭く設定される。これによって第1発熱部3d3は、熱伝導部3d5よりも断面積が小さい部位とされている。第2発熱部3d4は、負電極パッド部3d2と接続されており、
図3(b)に示すように、電流の流れ方向における幅D2が熱伝導部3d5の同幅D3よりも狭く設定される。これによって第2発熱部3d4は、熱伝導部3d5よりも断面積が小さい部位とされている。なお、この第2発熱部3d4の幅D2は、第1発熱部3d3の幅D1と同一である。
【0025】
このような第1発熱部3d3及び第2発熱部3d4は、断面積が小さいことから、電気抵抗が高く、通電により発熱する。なお、これらの第1発熱部3d3及び第2発熱部3d4における発熱量が、燃料の着火温度よりも高くできるように、第1発熱部3d3及び第2発熱部3d4の断面積は設定されている。
【0026】
熱伝導部3d5は、第1発熱部3d3と第2発熱部3d4とを接続するように設けられており、上述のように、幅D3が第1発熱部3d3の幅D1及び第2発熱部3d4の幅D2よりも広く設定されている。このような熱伝導部3d5は、断面積が第1発熱部3d3及び第2発熱部3d4よりも大きく、通電による発熱が第1発熱部3d3と第2発熱部3d4よりも低く抑えられる。また、熱伝導部3d5は、第1発熱部3d3と第2発熱部3d4で生じた熱が伝導される。
【0027】
実際の本体部3dの形状は、
図3(b)に示された展開図に示す形状を、紙面上側と紙面下側とが対向配置されるように
図3(b)に示す軸Lを中心として全体を管状に丸め、さらに第1発熱部3d3と第2発熱部3d4とを軸Lを中心として螺旋状に捩じった形状を有している。ここで、正電極パッド部3d1と負電極パッド部3d2とは、隙間を空けて配置されており、正電極パッド部3d1と負電極パッド部3d2とにおいて短絡が生じないようにされている。また、熱伝導部3d5は、軸Lと直交する方向の端部3d6と端部3d7との間に隙間が設けられるように丸められている。これによって、熱伝導部3d5には、反応管2が視認可能なスリット3d8が設けられている。
【0028】
このような形状を有する本体部3dは、
図3(a)に示すように、反応管2の下流側から順に、電極パッド部3dA、発熱部3dB、及び熱伝導部3dCを備えるものとなっている。電極パッド部3dAは、隙間を空けて上下に対向配置された正電極パッド部3d1と負電極パッド部3d2とからなり、不図示の電源と接続される。なお、
図1においては、本体部3dが備える電極パッド部3dAを省略して図示している。発熱部3dBは、隙間を空けて螺旋状に巻回された第1発熱部3d3及び第2発熱部3d4からなり、燃料の着火温度以上に発熱する。熱伝導部3dCは、反応管2を露出させるスリット3d8が設けられるように丸められた熱伝導部3d5からなる。このような熱伝導部3dCは、発熱部3dBから反応管2の内部流路の上流側に向けて延在し、発熱部3dBの熱を、反応管2の上流側に向けて伝熱する。
【0029】
端子部3eは、正電極パッド部3d1に接続される正極端子3e1と、負電極パッド部3d2に接続される負極端子3e2とからなり、不図示の電源と接続され、本体部3dに対して通電可能とする。
【0030】
このようなヒータ3aは、反応管2を径方向から囲むように配置され、熱伝導部3dCで囲む反応管2の一部に、内部流路の下流に向けて昇温する温度分布を付与する。なお、反応管2の熱伝導部3dCで囲まれた部分は、スリット3d8によって内部が視認可能とされている。以下の説明において、このように熱伝導部3dCで囲まれた反応管2の部分の範囲を観察領域2aと称する。
【0031】
図2に戻り、断熱材3bは、ヒータ3aを支持する円筒状の支持部である。この断熱材3bは、ヒータ3aを囲むように円筒形状とされており、スリット3d8が露出するように開口3b1が設けられている。また、温度センサ3cは、ヒータ3aの発熱部3dBの温度を測定する。
【0032】
図1に戻り、燃料供給装置4は、反応管2の上流側の一端に接続された供給配管11に対して、燃料を供給するためのものであり、燃料を収容するタンク4aと、タンク4aから供給配管11への燃料の供給量を調整するための流量制御装置4bとを備えている。酸化剤供給装置5は、供給配管11に対して、必要量の空気を供給するためのものである。
【0033】
撮像装置6は、スリット3d8を介して反応管2の内部に形成される火炎を撮像して撮像データとして取得するものであり、火炎を撮像する。この撮像装置6は、可視光の波長域での撮像を行うものであっても良いが、可視光の波長域以外の領域(例えば紫外線の波長域)での撮像を行うものであっても良い。
【0034】
処理装置7は、撮像装置6と電気的に接続されており、撮像データから得られる反応管2内に形成された火炎の位置に基づいて、燃料の着火温度を求める。このような処理装置7は、例えば反応管2の温度分布を示すデータ(以下温度分布データと称する)が予め作業者によって入力されており、この温度分布データと撮像データとから着火温度を求める。このような処理装置7は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置や、メモリ等の記憶装置等を備えるパーソナルコンピュータによって構成されている。
【0035】
次に、このような構成を有する本実施形態の燃料物性試験装置1で燃料の着火温度を計測するため動作(燃料物性試験方法)について説明する。
【0036】
まずは、ヒータ3aに給電する。これによって発熱部3dBが発熱し、この熱が熱伝導部3dCに伝わる。発熱部3dBの温度が所定の温度となると、反応管2の観察領域2aには、内部流路の下流側に向けて昇温する温度分布が付与される。なお、発熱部3dBの温度は、温度センサ3cによって計測される。
【0037】
発熱部3dBが所定の温度となると、例えば、作業者が反応管2に熱電対を挿入し、これによって観察領域2aに付与された温度分布を取得する。この取得された温度分布は、作業者によって処理装置7に入力される。続いて、燃料供給装置4から燃料が供給配管11に供給され、酸化剤供給装置5から空気が供給配管11に供給され、これによって供給配管11内において混合気が生成される。この混合気が反応管2に対して極めて低流量にて供給される。反応管2に供給された混合気は、反応管2を下流側に流れるに連れて徐々に昇温し、着火温度以上となったところで発火する。これによって、反応管2の観察領域2aには、燃料の着火温度に応じた位置に火炎が形成される。
【0038】
このように反応管2の観察領域2aに火炎が形成されると、撮像装置6によって撮像データが取得され、この撮像データが処理装置7に入力される。処理装置7は、予め入力された温度分布データと、撮像データとを比較し、火炎が形成されている位置の温度を燃料の物性値である着火温度として求め、必要に応じて出力する。
【0039】
以上のような本実施形態の燃料物性試験装置1及び燃料物性試験方法によれば、ヒータ3aの熱伝導部3dCにより、発熱部3dBの熱量が反応管2の上流側に向けて伝熱される。このため、反応管2の温度は、発熱部3dBの設置範囲を上流側に超えても直ぐに低下せず、上流側に向かうに連れて徐々に低下する。したがって、本実施形態の燃料物性試験装置1及び燃料物性試験方法によれば、ヒータ3aを用いて、反応管2に対して緩やかな温度勾配を形成することが可能となり、より正確な着火温度を得ることができる。したがって、本実施形態の燃料物性試験装置1及び燃料物性試験方法によれば、測定精度を向上させることが可能となる。
【0040】
また、本実施形態の燃料物性試験装置1においては、ヒータ3aが導電性の焼結体からなり、発熱部3dBが熱伝導部3dCよりも断面積が小さな部位からなる。このため、ヒータ3a全体に通電することで、容易に発熱部3dBを高温にすることが可能となる。
【0041】
また、本実施形態の燃料物性試験装置1においては、ヒータ3aは、反応管2を半径方向外側から囲う管形状とされている。このため、反応管2を周方向の全域から加熱することができ、反応管2の周方向に温度ムラが生じることを防止することができる。
【0042】
また、本実施形態の燃料物性試験装置1においては、熱伝導部3dCは、反応管2を露出するスリット3d8を有する。このため、撮像装置6を用いた撮像データの取得が可能となり、火炎の位置を容易に取得することが可能となる。
【0043】
続いて、
図4の実験結果を用いて本実施形態の燃料物性試験装置1の作用及び効果について説明する。
図4は、熱伝導部3dCを備えていないヒータを用いた従来の燃料物性試験装置による実験結果を示すグラフ(グラフA)と、熱伝導部3dCの長さを40mmとした本実施形態の燃料物性試験装置1による実験結果を示すグラフ(グラフB)と、熱伝導部3dCの長さを60mmとした本実施形態の燃料物性試験装置1による実験結果を示すグラフ(グラフC)とを示している。
【0044】
図4に示すように、従来の燃料物性試験装置では、ヒータの端面(発熱部端面)よりも上流側において急激な温度低下が生じ、なおかつ観察領域の温度分布が湾曲していることが分かる。一方、本実施形態の燃料物性試験装置1によれば、発熱部端面よりも上流側において、明らかに温度勾配が緩やかかつ均一となっている。したがって、本実施形態の燃料物性試験装置1によれば、より正確な着火温度を得ることができ、測定精度を向上させることができると分かる。また、グラフBとグラフCとの比較から分かるように、熱伝導部3dCを長くすることにより、温度勾配が均一な領域(温度分布)を長くすることができることが分かった。
【0045】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0046】
図5は、本発明の変形例が備えるヒータユニット3を示す模式図である。なお、
図5においては、本体部3dが備える電極パッド部3dAを省略して図示している。例えば、
図5(a)に示すように、ヒータ3aの本体部3dが、熱伝導部3dCに対して内部流路の上流側に配置されると共にヒータ3aの発熱部3dBよりも低い温度で発熱する第2ヒータ3dDを備えるようにしても良い。このような構成を採用することにより、熱伝導部3dCの上流側の端部の温度をより高くすることができ、反応管2の温度勾配をより緩やかにすることができる。なお、熱伝導部3dCと第2ヒータ3dDとが接触すると、ヒータ3aと第2ヒータ3dDとの間で短絡が生じることから、電気絶縁材3dEを挟んで第2ヒータ3dDを設置することが好ましい。
【0047】
また、
図5(b)に示すように、第2ヒータ3dDに換えて、放熱部3dFを設ける構成を採用することもできる。この場合には、反応管2の温度勾配が僅かに急になるものの、観察領域2aでの温度差を僅かに広げることが可能となる。
【0048】
また、
図5(c)に示すように、熱伝導部3dCを断熱材3bよりも上流側に延ばし、熱伝導部3dCの断熱材3bから突出した領域に、電気絶縁材3dEを介して、放熱部3dFを設けるようにしても良い。これによって、熱伝導部3dCと放熱部3dFとの熱の伝達面積を増加させ、放熱部3dFからの放熱量を増加させることができる。
【0049】
また、本実施形態においては、燃料の物性として着火温度を出力する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、着火温度からオクタン価等の物性を求め、このオクタン価等を物性として出力するようにしても良い。
【0050】
また、上記実施形態においては、燃料供給装置4と、酸化剤供給装置5とを各々設け、供給配管11において混合気とする構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、1つの装置内部で混合気を生成し、この混合気を反応管2に供給するようにしても良い。
【0051】
また、上記実施形態においては、反応管2を直管とする構成を採用した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、一部あるいは全部が湾曲した管を反応管として用いることも可能である。
【0052】
また、上記実施形態においては、断熱材3bが円筒形状である構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、断熱材の形状は任意である。