特許第6395172号(P6395172)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6395172
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】車両走行阻止器
(51)【国際特許分類】
   E01F 13/12 20060101AFI20180913BHJP
【FI】
   E01F13/12
【請求項の数】8
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-916(P2018-916)
(22)【出願日】2018年1月9日
【審査請求日】2018年2月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514155359
【氏名又は名称】株式会社スペシャルエフエックススタジオ
(72)【発明者】
【氏名】古賀信明
【審査官】 神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06206608(US,B1)
【文献】 特開2004−255995(JP,A)
【文献】 特開2008−223380(JP,A)
【文献】 米国特許第06409420(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 13/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の針と、該針の両側、または該針と該針の間に、設置時の該針の鉛直方向の高さより高く、該鉛直方向と交わる方向に厚みを持つ針ガードが複数配置され、該タイヤの進入により該板が圧迫される事で、該板に変形や破壊等が起こり、該1つ以上の針が該タイヤの表面に刺さる事が可能で、それにより該針が配置された一枚以上の板がタイヤに膠着するタイヤ巻き付きベルト部と、
板状または棒状の1つ以上の部材が、屈曲可能な部材またはチェーン、ヒンジ部材によって該タイヤ巻き付きベルト部に連結された、車両走行阻止器。
【請求項2】
請求項1に記載の針に替えて、粘度にして0.1〜3.5Pa・s(パスカル秒)の粘着剤が入り、100N以上の力によって容易に破壊される粘着剤格納容器が、複数配置されている車両通行阻止器。
【請求項3】
請求項1に記載のタイヤに刺さる事が可能な該複数の針の、取り付け角度は該車両走行阻止器の設置時の鉛直方向を中心に45°の範囲で、該タイヤ巻き付きベルト部に取り付けられる車両通行阻止器。
【請求項4】
請求項1に記載の該複数の針に加えて、針の方向とは逆向きに尖った部分(かえし)が付いている車両走行阻止器。
【請求項5】
請求項1または2に記載の該タイヤ巻き付きベルト部に屈曲可能な該連結部材によって接続された部材は、車両進入方向または、長さ方向の両端部、右側面部、左側面部、上面部、下面部のいずれか、または全てに刃物状突起を1つ以上持つ車両走行阻止器。
【請求項6】
請求項1または2に記載の該タイヤ巻き付きベルト部に屈曲可能な該連結部材によって接続された板状または棒状部材の少なくとも1面は高摩擦材で粗面になっているか、複数の突起で構成されている車両走行阻止器。
【請求項7】
請求項1に記載の該タイヤ膠着ベルトの該針の取り付け基部において、該針を固定する基部の、タイヤの進行方向と交わる方向にヒンジを持つ部材により、該針の取り付け角度を可変できる車両通行阻止器。
【請求項8】
請求項1または2記載の該タイヤ巻き付きベルトに連結される部材において、部材同士の一部がヒンジで接続され、折りたたまれた該部材が展開する事で楔形または多角錘形の立体になり、且つ、展開した部材の空隙に嵌合する部材、または固定ピン、または筋交いが入り、一つ以上の該ヒンジ部の開角度を制限または固定する膠着摩擦部を持つ車両通行阻止器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の進入を阻止する装置に関する
【背景技術】
【0002】
本発明に関する従来の技術としては、特許文献1及び3は共に粘着剤にてタイヤに癒着させた部材に接続された紐状の部材を車軸に絡ませて車両の駆動を止めようとするもので、二輪車を対象にしている。
【0003】
また、特許文献2は、4輪車両のタイヤに膠着させた係留部材と、路面に施工した固定部材とを結合させて走行不能にするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−303418
【特許文献2】特開2009−162015
【特許文献3】特許4240727号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1および3は2輪車を対象としたものであり、駆動を阻害する方法は、車軸に紐状部材を巻き付ける事により行うので、2輪車より更に高い駆動トルクを持った4輪車両の阻止は困難である。
【0006】
さらに、参考文献2においては4輪の駆動を止める為に、タイヤに癒着させた係合部材と、道路中に設置固定された部材が接続されて、車両の進入を阻止するが、設置場所に工事をする必要がある。
【0007】
また、例に挙げた参考文献以外にもタイヤをパンク状態にして走行を妨げようとする発明もあるが、現実にはパンク状態のタイヤでも車両の走行は可能である。
従って、タイヤがパンク状態であっても、テロ行為は可能であると言える。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の問題点も鑑み、路面への穴開け等の設置工事無しで、設置出来、トルクの高い4輪車両にも対応出来る車両走行阻止器を発明した。
それは、複数の針1または2と、鋭利な針先の保護と人が誤って踏んでも安全な様にそれら針の間に複数の針ガード34、35が、配置された板が、屈曲可能な部材またはによって複数連結されて帯を成すタイヤ巻き付きベルト部31、または複数の針が屈曲可能な帯状部材に配置されたタイヤ巻き付きベルト部を有し、前記タイヤ巻き付きベルト部31と、1つ以上の板状または、1つ以上の棒状の部材40または、楔形または多角錐の一部を成す形状に展開可能な部材40b〜40dが、屈曲可能な部材またはヒンジ部材によって接続されている。
【0009】
また、針の代わりに外圧によって破壊可能なケースに入った粘着剤をタイヤに膠着させても良く、さらに該針と該粘着剤を組み合わせて前記タイヤ巻き付きベルト部を構成しても良い。
【0010】
本出願において、以下の様に定義する。
「タイヤ」とは車両のホイールのリムを丸く囲む帯状部分を指し、主にゴムで出来た部分を指す。
【0011】
屈曲可能な板に配置された複数の針、もしくは格納容器に収められた粘着剤が配置された部材、または複数の針が板に配置され、屈曲可能な連結部材で複数連結している部分、または複数の針が屈曲可能な帯状部材に配置された部分を「タイヤ巻き付きベルト部」と定義する。
【0012】
タイヤと、タイヤハウス、のそれぞれ何れか少なくとも一点以上の接触可能で、それに加えて路面にも接触可能であり、タイヤとタイヤハウスの間、またはそれに加えて路面、とを物理的に強く接触してタイヤの回転を阻害するものであり、タイヤ巻き付きベルト部に屈曲可能な部材で接続される部材を「膠着摩擦部」と定義する。
また、該膠着摩擦部が板状の場合は「膠着摩擦板」とも呼ぶ。
【0013】
「タイヤハウス」とは、ホイールハウスとも呼ばれ、フェンダーのタイヤ側を向いた内側面であり、タイヤを車両に収める空間である。
【0014】
「固定されていない」とは、たとえ車両通行阻止器の一部が路面等に接続、固定されていたとしても、該車両通行阻止器の上を車両が通過する事よって、その接続、固定の状態が切断、解除可能、または車両の制動作用とは無関係な接続法または、接続材料が使われていた場合は「固定されていない」と見なす。
【0015】
「設置時」とは、本発明である車両通行阻止器が、該車両進入阻止器に侵入してくる車両に対して、阻止機能が有効になる状態で路上に配置されている状態を指す。
【0016】
尚、図4、5、7、9〜12、16〜20の何れも膠着摩擦部の表面に設けても良い高摩擦の突起や、刃物状の突起などのディテールは省略してある。
また、同様に図7〜12、20のタイヤ膠着ベルトに備えるべき針群、針ガード群などのディテールは省略してある。
さらに、図13〜15に図示した針ガードは、それ以外の図にも示されるはずであるが、省略してある。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、路面への設置工事を行う必要が無く、単に本発明を車両通行方向に合わせて置くだけで、路面等に固定されていない。
タイヤ巻き付きベルト部に配置された多数の針ガードと多数の針、または多数の粘着剤ガードと粘着剤を持つ車両走行阻止器上を車両のタイヤが踏んで通過すると、タイヤ巻き付きベルト部は該車両のタイヤトレッド面に刺さり、または張り付き、該タイヤの進行に従い該タイヤに巻き付く。
該タイヤ巻き付きベルト部に続いて、連結されている膠着摩擦部がタイヤハウス内に引き込まれると、該タイヤの走行トルクに準じた力で該タイヤハウス内部、または該タイヤ自体に、大きな摩擦による制動力が掛かり、該タイヤの正/逆回転を阻害し、車両の走行を不可能にする。
【0018】
また、テロ等の目的で車両使う場合、通常のバリケードでは、そのバリケードに抑止力があっても、その車両が迂回して他でテロを行う可能性が残る。本発明では、敢えて車両を通行させて走行不能にする事で、少なくとも該車両の走行を不可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】針が基板に配置されたものと、返し付き針が基板に配置された例である。
図2】屈曲可能な板に針が配置されたものと、針が配置された複数の基板を屈曲可能な部材で連結した一例である。
図3】車両通行阻止器が展開した状態の全体図の一例である。
図4図3の100を44の連結部材部分で折りたたみ、31を上に、40を下にした設置時の一例である。
図5】通過した車両のタイヤに巻き付いたタイヤ巻き付きベルト部によって、タイヤハウス内に引き込まれる膠着摩擦板の様子の一例である。
図6】膠着摩擦部が、タイヤハウス内に引き込まれた際の各部材の説明である。
図7】タイヤハウス内に引き込まれた膠着摩擦板の制動効果のパターンを示す例である。
図8】タイヤハウス内のスペースが大きな大型車両の場合と、同ケースでタイヤがパンクした場合の一例である。
図9】タイヤ巻き付き部に屈曲可能な部材で接続された板状に加えて、部材が殆ど屈曲しない場合(9−D)の作用例である。
図10】タイヤ巻き付き部と連結部材で連結される、大きさの違う3つの膠着摩擦板を設けた際における、小型車両と大型車両場合の作用例である。
図11】48がタイヤに巻き付いてタイヤを制動する例である。
図12】緩やかな傾斜の楔形膠着摩擦部47がタイヤに巻き付いてタイヤを制動する例である。
図13】針ガードの形状及び配置例である。
図14】各針の間に配置される針ガード34、35に加わる力の方向の説明図である。
図15】小型(軽自動車)のタイヤ径と大型トラックのタイヤ径の違いによる針の刺さり方の違いの説明図である。
図16】ヒンジで一部同士が接続され折りたたまれ、楔形に展開可能な膠着摩擦板の形状例である。
図17】ヒンジで一部同士が接続され、折りたたまれ、楔形に展開可能な膠着摩擦板の形状例である。
図18】ヒンジで一部同士が接続され、折りたたまれ、楔形に展開可能な膠着摩擦板の形状例である。
図19】ヒンジで一部同士が接続され、折りたたまれ、楔形に展開可能な膠着摩擦板の形状例である。
図20図16〜19の例に挙げた様な楔形に展開した膠着摩擦板のタイヤの前進時と後退時の際の制動効果の例である。
図21】針取り付け基部にヒンジを設けた際の形態とタイヤに刺さる過程の説明図である。
図22】2枚以上の膠着摩擦板の接続の形態の一例である。*尚、図13〜15の針ガード34、35は他の図においては作図を省略してある。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の詳細を図1〜22を例に挙げて説明するが、図は説明がより明確になる事を意図しているのであって、これらの図によって権利範囲が限定されるものではない。
【0021】
図1の様に複数の針が配置された固定部材が屈曲可能な連結部材によって複数接続された(図2の31)もの、
または屈曲可能なベルト状の板に複数の針が配置された(図2の30)もの、
または、100N以上の力によって容易に破壊、破裂する容器に粘度にして0.1〜3.5Pa・s(パスカル秒)の前記粘着剤が入ったカプセルを針の代わりに配置したもの(図示せず)、
これら、複数の針と針ガード、または複数の粘着剤格納容器と容器ガード、またはその両方が、屈曲可能な部材上に配置、固定されるか、またはチェーンまたはヒンジで互いを連結させた集合体を「タイヤ巻き付きベルト部」と呼び、タイヤ巻き付きベルト部は、
棒状、または板状、または楔形、または多角錐の一部を成す形状に展開可能な部材、の「膠着摩擦部」と、
屈曲可能な部材かチェーンまたはヒンジ等の接続部材44で接続されたもので構成される。
【0022】
尚、前記針は図1の11の様に、針の向きとは逆に向いた、「返し」が付加されて、タイヤに刺さった針が抜けにくくなる様にしても良い。
【0023】
また、設置時における前記針の取り付け角度は、前記針とその基部はその取り付け角度が可変しても良く、少なくともタイヤが前記針を踏む直前までに、設置時の前記針を配置する板3または4に対して、または設置時の鉛直に対して、±45°の範囲になるように配置されても良い。当然に、前記針の角度が可変する事無く、初めから前記針を配置する板3または4に対して、または設置時の鉛直に対して、±45°の範囲に固定されていても良い。
【0024】
本出願であるタイヤ巻き付きベルト部と、膠着摩擦部を接続する接続部材によって主に構成される、車両通行阻止器は路面等に固定されていない。該車両通行阻止器のタイヤ制動効果は、路面等に工事等で固定される事無く機能する。
従って、該車両通行阻止器の、どのパーツも路面等に直接、または接続、係留部材等で固定する必要がないので、必要な設置場所に配置するだけでセットアップが完了し、撤収も簡便である。
【0025】
本発明で使用する針1または2は、タイヤがパンクさせる事を最終的な目標とせず、多数の針によってタイヤ巻き付きベルト部をタイヤに膠着させる事を目的とする。
【0026】
図4,5の様に車両のタイヤ0が、本発明上の30または31上を踏んで通過すると、5−Bの様にタイヤ0の回転と、タイヤの接地圧によって針ガードを壊し、または倒して、タイヤ0のトレッド面にタイヤ巻き付きベルト部30または31の多数の針が次々と刺さる。
【0027】
これらの針1または2が刺さる深さは、該タイヤ0内部のインナーライナーまたはチューブを貫通しなくても良く、つまり、パンクさせる必要は無く、多数の針1または2が刺さったまま、30または31と共に該タイヤトレッド面に巻き付く事で、30または31はタイヤ0の外周部に沿ってタイヤ0の回転と同じ巻き取りの力が、タイヤ0の回転トルクによって得られる。
【0028】
その力の方向、と、該タイヤ0に刺さった1または2の針が抜ける方向、とは一致しないので、該タイヤ0に刺さった1または2の多数の針がタイヤから容易に抜ける事は無い。
また、該タイヤ膠着ベルトが該タイヤ0に一周以上巻き付いた場合、該タイヤ0が該タイヤ膠着ベルトを接地圧で踏むので更に強固に該タイヤ膠着ベルトがタイヤ外周上をスリップしなくなる。
【0029】
30または31が該タイヤトレッド面に巻き付いたこの状態は、該タイヤトレッド面と、30または31が互いにスリップしない限り、30または31は該タイヤ0から外れる事は無い。
従って、高い膠着力で30または31はタイヤ0のトレッド面に巻き付く。
【0030】
結果的に30または31はタイヤ0に巻き付く事で、タイヤ0の外周上の回転方向に該タイヤ0トルクと同等の力が生じ、更にタイヤ0を締め付ける様に膠着する。
【0031】
その際、該タイヤ0に膠着した該タイヤ巻き込みベルト30または31が、44によって連結された40を引っ張る力は該タイヤ0の回転トルクによる力とほぼ等しく、この力で膠着摩擦板40は該タイヤ0の回転トルクによって該タイヤハウス01内に強く引き込まれる。
【0032】
膠着摩擦板40の両端には、タイヤやタイヤハウスに刺さりやすい、焼き入れされた刃物状の突起45が配置されている。
【0033】
尚、40や40a〜40e等の膠着摩擦部に設けられる刃物状の突起は刃先の保護と人への安全の為、ワックス、樹脂、金属等の覆いを付けても良い。当然に該覆いは刃先が該タイヤ0や該タイヤハウス01内部に向かう力によって移動する、または、捲れる、または、外れる、または、破れる、または、破壊され、該タイヤ0や該タイヤハウス内部に該刃物状の突起は刺さる。
【0034】
屈曲可能な接続部材44は、30または31と、ひと続きの部材によって作られても良い。
【0035】
膠着摩擦板40が板状の場合は、該タイヤハウス内部01か該タイヤ0のトレッド面のいずれかに該膠着摩擦板40の刃物状突起45が刺さって留まり、更に該膠着摩擦板40がタイヤ0の回転トルクに由来する30または31の巻き込む力により、弓なりに撓み、尖った角を持つ突起が多数有るか、粗面になっている高摩擦突起41が該タイヤ0のトレッド面またはタイヤハウス内を強く押し、更に強く膠着する事で大きな摩擦が生じ、タイヤ0の回転を大きく阻害する。
【0036】
また、運転者が異常に気付き、車両を後退させようとしても、タイヤハウス内の膠着摩擦板40は板バネの様に曲がり、タイヤを押し続けるので、タイヤ0は逆回転自体が困難で、膠着摩擦板40は容易には外れない。
【0037】
また、図7の7−A、7−Dや図9の9−Cの様に、膠着摩擦板40の長さ、車高、タイヤとタイヤハウス01のスペースによっては膠着摩擦板40の一方の端部が路面に接して制動効果を生む場合もある。これらの場合、車両が後退しようとした場合でも制動効果は非常に大きい。
また、9-Dの様に屈強性が殆ど見られない部材であれば、タイヤに40aの刃物状の突起が刺さり、路面000との間にも筋交いの様な状態になるので、前進後退ともにタイヤ制動性がより強くなる。
【0038】
該タイヤ0の回転トルクによって該タイヤハウス01内に引き込まれた該膠着摩擦板40は変形し、大きなエネルギーで板バネがタイヤハウス01内に圧入されている形となり、該膠着摩擦板40は該タイヤハウス01内から容易には取り外せない。
この状態から走行状態に復帰させる為には、所定の工具と時間が必要になるので、該車両の短時間での走行再開は困難になる。
【0039】
タイヤとタイヤハウスの空間が大きな大型車両においても、図8の8−Aや、膠着摩擦板の構成が違うが、図10の10−Bの様に制動効果が期待出来る。
また、仮に本車両通行阻止器によってタイヤがパンクまたはバーストしたとしても図8の8−Bに見られるように変形した膠着摩擦板部が元の形状に戻ろうとして、タイヤとタイヤハウスを押す力が制動力となり、車両の走行は難しくなる。
【0040】
また、この発明はFF車に特に効果が高いが、そうでないFR車、4WD車においても、本発明が機能する事で前輪に強い制動力が加わり、前輪が回転しない車両では舵取りが出来ない為、自由な走行は不可能である。
【0041】
尚、タイヤ巻き付きベルト部から膠着摩擦部に至る接続は、途中で途切れずに一連で連結される事が望ましく、軽量で且つ高強度な、例えばナイロン、グラス、ポリアリレート、ポリイミド、超高分子量ポリエチレン、PBO、アラミド、カーボン等のファイバー類のいずれかを1つ以上含む、またはそれらをいずれかを1つ以上組み合わせに含む、複合材料が望ましい。
【実施例】
【0042】
ここで本発明の実施に際し、材料に関するさらに具体的な説明をする。
針1または2は釣り針等で使われる焼き入れされる鋼や、焼き入れされるステンレス鋼等を使用し、それらを所定の場所に配置し、溶接等で強固に固定可能な針基板3も焼き入れされる鋼や、焼き入れされる鋼やステンレス鋼が望ましい。
また、30に使われる屈曲可能な板4や10、11に使われる3や、90に使われる3aは、針1または2を直接溶接出来る、ステンレス鋼が望ましい。
【0043】
また、針のタイヤへの刺さる角度は、タイヤの回転軸方向と同じ方が該針とその取り付け基部に負担が少ないが、通行を阻止しようとする車両のタイヤ径によってその角度は変わる。
従ってタイヤ0に刺さる事が可能な針1または2の取り付け角度は、設置時の鉛直方向に限らず、針取り付け基板3の面から設置時の鉛直を中心に45°の範囲で該針取り付け基板3に取り付けられる。
【0044】
31の形態を成す複数の針基板3を帯状に連結させる部材はステンレスワイヤーロープ、チェーン、グラスファイバー、ポリアリレートファイバー、ポリイミドファイバー、超高分子量ポリエチレンファイバー、PBOファイバー、アラミドファイバー、カーボンファイバー等が望ましく、31全体で屈曲可能なものであれば、前記材料、構造をいずれか1つ以上を含んで組み合わせた複合材料や、複合構造でも良く、針基板3同士をヒンジやチェーンで連結しても良い。
【0045】
膠着摩擦部40を構成する部材は例えば、強靱で軽量であるカーボンファイバーを使ったCFRP等の複合材料に加えて、両端が刃物状になっている部分45は焼き入れされた刃物同様の鋼材またはステンレス等を使用すべきであり、例えば鋼を芯材としたCFRP等で構成しても良い。
【0046】
また、40と、30または31が屈曲可能に連結する部材44は、やはりステンレスワイヤーロープ、チェーン、グラスファイバー、ポリアリレートファイバー、ポリイミドファイバー、超高分子量ポリエチレンファイバー、PBOファイバー、アラミドファイバー、カーボンファイバー等やそれらを1つ以上組み合わせた複合材を使った高強度部材が望ましく、31を構成する3同士の連結部分や、30や31と40との該連結部分には1つ以上のヒンジやチェーンが設けられても良い。
【0047】
該タイヤ巻き付きベルト部30または31と、膠着摩擦板40を連結する屈曲可能な接続部材44と、
膠着摩擦板40に配置される接続部分43は、図3〜10の例にある様に、必ずしも膠着摩擦部40の端部で有る必要は無い。
【0048】
30または31に配置される針1は、例えば人が踏んでも安全な様に、該タイヤ0による圧迫で針1または2が該タイヤトレッド面に刺さる時以外は、その鋭い先端が他の硬い物に触れて、該針自体や該他の硬いものを破損する事が無い様、直接露出しないようにガードされるべきである。
【0049】
そこで、図1315の様に、個々の針1または2の間に、該針1または2の設置時の鉛直方向の寸法より高い板状部材を配置する。
前記板状部材は、設置時の鉛直方向と交わる方項に厚みを持ち、板の広がる方向は例えば34、35の様にV字形やC字形の様に2方向以上に拡がる面で構成される板状部材であり、例えば、図14の矢印GFの様に設置時の鉛直方向からの1平方センチあたり5kgまでの力に耐えるが、30または31に進入して来る際のタイヤが進入してくる方向から(例えば図14の矢印TF)が1KN以上の力が加わると、針1または2を残して屈曲するか倒れるか、破断または破壊する特性を持つ樹脂等の部材を配置する事で安全に設置出来る。
【0050】
針1または2に替えて、30または31に配置される粘着剤格納容器(図示せず)の場合も、同様に該タイヤによる容器破壊以外の圧力から守られなければならないので、車両通行阻止器設置時の該粘着剤格納容器の鉛直方向の高さ寸法より大きい寸法の板状部材を該各粘着剤格納容器の間に配置する。
【0051】
該粘着剤格納容器の高さより大きい寸法の部材は、例えば、車両通行阻止器設置時の該粘着剤格納容器の鉛直方向からの1平方センチあたり5kgまでの力に耐え、30または31に進入して来る際のタイヤが進入してくる方向からの力、つまり、タイヤ巻き付きベルト部の長さ方向からの力が1KN以上の力で屈曲するか倒れるか、破断または破壊する特性を持つ部材を配置する事で安全に設置出来る。(図示せず)
【0052】
図9の9−Dの様に膠着摩擦部が曲げの特性を殆ど持たない部材40aを使った場合においては、
まずタイヤ巻き付きベルト部31を進入車両のタイヤ0が踏むと、多数の針1または2が該タイヤ0のトレッド面に刺さり、31が該タイヤ0に巻き付き、該タイヤ0の回転とほぼ同じ力で40aが引っ張られ、9−Dの該タイヤ0に40aが刺さる。
【0053】
そのまま車両が進行する事でタイヤ0が回転を続けると、9−Dの40aはタイヤハウス01の入り口角部分と路面に強く接触して、非常に大きな摩擦抵抗が生じ、該タイヤ0の回転を抑制する。
【0054】
また、車両が後退しようとしても、9−Dの40aが筋交いの様な状態となっており、後退しようとすると、40aの膠着摩擦部が接する路面と該タイヤ部に大きな力が加わり、この状態を維持する事となり、同様に該タイヤ0は回転出来ない。
【0055】
40や40aに設けられた刃物状の突起部の一部に突起方向とは逆方向の「返し」を更に設けて、該タイヤ0や該タイヤハウス01に刺さっても容易に抜けないようにしても良い。(不図示)
【0056】
また、膠着摩擦部40や40aの後に更に1つ以上の膠着摩擦部を屈曲可能な部材またはヒンジ部を持つ部材で連結しても良い。
その際、長さの違う膠着摩擦部を短いものから順に連結する事で、車種によるタイヤハウス部01とタイヤ0との空間の大きさに幅広く対応出来る。
【0057】
例えば、図10の様に40d、40e、40fと後ろに行くに従い長くなる膠着摩擦板を付けたものを使うと、軽自動車から大型車両まで幅広い車種に、ひとつの阻止器で対応できる。
10−Aの場合は40dがタイヤに刺さり、タイヤハウス入り口と路面に40dが強く接触して膠着して後退も出来なくなる。
10−Bの場合は40d、40eは大きなタイヤハウスに入るが、40fは前記タイヤハウスに入りきれず、前記タイヤと前記タイヤハウス入り口と前記路面で膠着する。更に、場合によっては既に前記タイヤハウスに入っている40eが前記タイヤハウス内部で膠着する可能性もある。
この様に車種によっての大きく違うタイヤ径とタイヤハウス内スペースを、車両進入方向に対して長さの違う膠着摩擦板を複数連結する事で、対応できる。
【0058】
図11、12の47、48の様に膠着摩擦板を想定のタイヤ外周より長くして、タイヤハウス内に巻き込ませても良い。
その際、47、48の様に膠着摩擦板の終端部の厚みを厚くして楔形にする事で、より早くタイヤハウスのスペース内に巻き付いた膠着摩擦板が充満すると、タイヤ外周部とタイヤハウス内のスペースが無くなりタイヤの回転は抑制される。
また、タイヤハウス内に47、48が充満しなくても、47、48自体の板バネの力でタイヤやタイヤハウスを強く押し付ける事で制動効果が期待できる。
【0059】
当然、この状態からタイヤを逆転しようとした場合でも、同様に抑制が掛かるので、車両の前進後退等の走行は困難になる。
また、47、48の面から立ち上がり、展開可能な複数の逆止板50を配置しても良く、47、48がタイヤに巻き込まれる早い段階で後退しようとしても後退の抑制効果が期待できる。
【0060】
なお、本件明細書中では、主に針を使ったタイヤ膠着ベルト部について述べているが、容器中に粘着剤を封入したものを使った、または針と粘着剤を併用したタイヤ膠着ベルトであっても同様である。
【0061】
多数の針のタイヤへの膠着性は、タイヤの表面の濡れや泥、土、砂等の汚れ、温度などに左右されにくく、且つタイヤの外周方向の引っ張り強さも持っている。
【0062】
図16〜19はタイヤ巻き付きベルト部に屈曲可能な接続部材44によって連結される折りたたみ部材の一例である。
基本的に図16〜19の何れも、折りたたまれた板状部材から楔形または多角錐形の立体に展開可能で、板同士の開いた空隙に、嵌合する部材が入る事で、開いた状態を維持し、該立体に展開した部材が再び閉じないようになっている。
または展開している2つ以上の部材の展開軸以外の場所で、該2つ以上の部材に貫通する固定ピンが入る事で、その形状を維持する。
【0063】
図16について説明する。
タイヤ巻き付きベルト30または31に屈曲可能な連結部材44によって43を介して接続される部材40bはヒンジによって40b0と接続される40b1a、40b1b、40b2a、40b2b、40b2cが配置されており、40b0の厚み方向が鉛直となるように、30または31の下に折りたたんだ状態で設置される。
【0064】
30、または31の上をタイヤが通過すると該30または31の多数の針群が該タイヤに刺さる事と該タイヤが回転を続ける事で、該タイヤに巻き付き、続いて該30または31に接続された44によって40bは引っ張られる。タイヤ巻き取り方向に40bが引っ張られることで、折りたたまれた40bは展開を始める。矢印Aa、Abの様にH40b1a、H40b1bのヒンジに設けられたスプリングによって40b0より跳ね上がるように展開する。
【0065】
さらに同様に40b2a、40b2b、40b2cの板がヒンジH40b2a、H40b2b、H40b2cを中心にスプリングによって展開して、40b1a、40b1bを挟むようになるので、変形に対して強度を持ち、折りたたむ為の特定の手順を踏まない限り不可逆的に展開したままの状態の機械的強度を保持する。この不可逆的な立体への展開は以下に述べる図17〜19も、仕組みは違えど同様である。
【0066】
この様な形状に展開したものが、図20の様にタイヤの順回転で20−Aの様にタイヤハウスへの引き込みによる制動と、20−Bの様にタイヤ逆回転による車止め効果に対する剛性が期待でき、結果的に車両の前進と後退を阻むことが出来る。
【0067】
図18は折りたたまれ、展開する膠着摩擦部の構造違いによるもので、同様に、楔形に展開するが、該楔形の内部に折りたたまれた板状部材40d5はそのヒンジ部の高さの水平な面で切った断面空間より小さい形状をしており、それがスプリングの力で40d5が跳ね上がり、該断面空間を塞ぐ事により該楔形の強度を上げている。
【0068】
図19はヒンジで接続された二枚の板の間を、該板の片方はヒンジで、もう片方はスリットが切られたレールの中をローラーがスライドする継ぎ手で接続されて、スリットの端部40e5、40e6、40e7はスリットの向きが変わっている。
この部分にローラーが入ると、該ローラーは逆方向に移動しにくくなる。
これは即ち、いったん開いた楔形膠着摩擦部はその形状を保ち続ける事を意味する。
【0069】
図20は楔形または多角錘の立体に展開した膠着摩擦部が、タイヤの前進方向と後退方向での挙動を示すものである。
タイヤが前進しながら30または31を踏むと、タイヤの回転により該タイヤに巻き付き、それに続く44によって400が引っ張られ、フラットに折りたたまれていた400は、楔形にまたは多角錘形に展開し、内部で展開逆止部材が展開して楔形にまたは多角錘形の形状を外力から安定して保つ。
400の底面の大きさがタイヤハウス01とタイヤ0の間の隙間より大きい場合、20−Aの様に該楔形にまたは多角錘形はタイヤ面とタイヤハウスとの間に挟まり、タイヤの回転を妨げる。
また、20−Bの様に逆方向にタイヤを回転させても、タイヤ面とタイヤハウスと路面の間に楔形にまたは多角錘形が挟まる形でタイヤの後退を妨げる。
【0070】
図16〜20の楔形または多角錘形の表面に高摩擦体を配置したり多数の突起部を配置しても良く、該楔形または多角錘形の一部に刃物状の突起部を設けても良い。
【0071】
図21はタイヤに刺さる針の角度を該針の基部3aの一部に任意の角度に設定可能な可動のヒンジ部H3aを設ける事で該針の該タイヤに対する入射角度を可変にする説明である。
ヒンジ部H3aは屈曲可能な金属板でも良いし、回転軸を持ったヒンジでも良い。
【0072】
最初にタイヤに刺さった針の角度は、タイヤが回転進行することで、該タイヤによる鉛直方向の加重が該針に対して加わる力の向きはタイヤの進行方向に対して前後に動く。
特にタイヤ径が小さい場合に、この傾向は強くなる(図15参照)。
これはタイヤの中で針がタイヤをこじる様に動こうとする為、タイヤに針群を膠着させる目的からすれば避けた方が良い。
そこで、21−Aの様に針を固定する基部3aをタイヤの進行方向に交わる方向にヒンジH3aを持つ部材にして、該針を固定する基部をタイヤの進行に応じて可変にする事で21−Bの様に該タイヤに刺さった針の動きを抑えることが出来る。
【0073】
タイヤに刺さる針の入射角度はタイヤとレッド面を円弧とする接線に直角、すなわち該タイヤ回転軸を向いていることが理想である。
しかし、単に設置時に鉛直に向く方向に固定された針では、転がってくるタイヤの回転中心軸に針先が向く事はなく、そのままタイヤの接地圧で針と針基板は、該タイヤの回転中心軸方向に圧迫され、針と針基板に不要な力が加わる。
そこで、該タイヤ進入方向と交わる方向にヒンジを持つ該針基板3aを設ける事で、タイヤに針が刺さった後、タイヤの回転で針の角度のズレによる圧力の歪みを緩和できる。
【0074】
図22は複数の膠着摩擦板同士を接続する形態の一例で、40dと40eの両端には刃物状突起45d、45eが備えてあり、互いに噛み合う様に接近して配置されており、それぞれの膠着摩擦板の端部では無く、中央寄りに、連結のためのヒンジ部43d、43eが設けてある。
この様な形態にすることで、タイヤハウス内に引き込まれやすく、且つ内部で折れ曲がりその刃物状突起と、表面の高摩擦形状(図示せず)によってタイヤハウス内部及び路面との間で膠着しやすくなる(図10参照)。
【符号の説明】
【0075】
000 道路/路面
01 タイヤハウス部
0 タイヤ
0b パンク状態のタイヤ
0c 軽自動車(小型タイヤ)
0d 大型自動車(大型タイヤ)
1 針
2 返し付き針
3 針取り付け基板
3a ヒンジ付き針取り付け基板
4 屈曲可能な帯状板(連結材)
5−A 進入直前
5−B タイヤに膠着するタイヤ巻き付き部
5−C タイヤ巻き付き部による膠着摩擦板引き寄せ
5−D タイヤ制動状態
6 屈曲可能な接続部材
7−A〜7−D 車種違い
8−A 大型車の例
8−B 大型車のタイヤがパンクした際の例
9−A タイヤ巻き付き部による膠着摩擦板引き寄せ
9−B 膠着摩擦板がタイヤに刺さった状態の例
9−C 膠着摩擦板がタイヤに刺さったままタイヤハウスに引き込まれた状態の例
9−D 膠着摩擦板が路面とタイヤに刺さった状態
10−A 小型自動車の例
10−B 大型自動車の例
10 針付き基板
11 返し針付き基板
11−A 48をタイヤが踏む直前
11−B タイヤが48を巻き込んだ直後
12−A 47をタイヤが踏む直前
12−B タイヤが47を巻き込んだ直後
15−A 軽自動車のタイヤによるタイヤ膠着ベルトの針の刺さり方と針ガードの動き
15−B 大型自動車のタイヤによるタイヤ膠着ベルトの針の刺さり方と針ガードの動き
16−A〜16−F、17−A〜17−F、18−A〜18−F、19A−19F 楔形膠着摩擦部の展開例
20−A 楔形膠着摩擦部の前進例
20−B 楔形膠着摩擦部の後退例
21−A 角度可変形ヒンジ付き針取り付け基板
21−B ヒンジ付き針取り付け基板の角度変化
22−A〜22−C 複数の膠着摩擦板の接続例
30 屈曲可能な帯状板に配置された針群の例(タイヤ巻き付きベルト部)
31 針付き基板3が屈曲可能な部材6で帯状に複数接続された例(タイヤ巻き付きベルト部)
34 針ガードの一例(V型)
35 針ガードの一例(C型)
40 膠着摩擦板
40a 屈曲度が低い膠着摩擦部
40b、40C、40d、40e 展開楔形膠着摩擦板
40b0、40c0、40d0、40e0 膠着摩擦板ベース板
40b1a、40b1b、40c1、40d1、40e1 膠着摩擦板
40b2a、40b2b、40b2c、40c2、40c3、40d3、40d4 嵌合板
40e5、40e6、40e7 逆止溝
40e2、40e3、40e4 筋交い棒
40c4、40c5 開角度制限帯
40d 第一膠着摩擦板
40e 第二膠着摩擦板
40f 第三膠着摩擦板
44de、44ef 連結部材
41 高摩擦突起部
43、43d、43e ヒンジ/接続部
44 連結部材
45、45d、45e 刃物状突起部
46 傾斜板
47 厚みが徐々に増して行く膠着摩擦部の例
48 端部が楔形の膠着摩擦部の例
50 展開可能な逆止板
60 車両のシルエット
100 車両通行阻止器
400 楔形または多角錐形膠着摩擦部
S 摩擦接触部分
GF (黒矢印)重力方向の力(人の足などで踏んだ場合)
TF (白矢印)タイヤが押す力の方向
H3a ヒンジ部


【要約】      (修正有)
【課題】車両を前進も後退も出来ない状態にする。
【解決手段】鉛直方向に強度のあるガードに囲まれた複数の針または粘着剤格納容器が、配置された一枚以上の板と、路面等に固定されていない板状または棒状の部材、膠着摩擦部が、屈曲可能な部材部材またはチェーン、ヒンジ部材等によって1つ以上連結されてタイヤ巻き付きベルト部とし、該タイヤ巻き付きベルト部をタイヤが通過すると、タイヤ巻き付きベルト部は複数の針によってタイヤトレッド部に膠着する。続いて該タイヤ巻き付きベルト部に接続された膠着摩擦部が回転するタイヤによってタイヤハウスの空間に引き込まれ、該膠着摩擦部はタイヤハウス内のいずれか、タイヤ、路面等に強く接触して大きな摩擦が生じ、該タイヤ自身の正/逆回転を阻害させる車両通行阻止器。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22