(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6395186
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】チャンバ内流体処理システム及びこれを用いて流体を処理する方法
(51)【国際特許分類】
G01N 1/22 20060101AFI20180913BHJP
G01N 27/62 20060101ALI20180913BHJP
G01N 1/00 20060101ALI20180913BHJP
【FI】
G01N1/22 R
G01N27/62 F
G01N1/00 101R
【請求項の数】21
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-557081(P2015-557081)
(86)(22)【出願日】2014年2月6日
(65)【公表番号】特表2016-510105(P2016-510105A)
(43)【公表日】2016年4月4日
(86)【国際出願番号】US2014015173
(87)【国際公開番号】WO2014124181
(87)【国際公開日】20140814
【審査請求日】2017年2月3日
(31)【優先権主張番号】61/762,860
(32)【優先日】2013年2月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】318009676
【氏名又は名称】エレメンタル サイエンティフィック レーザーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100109896
【弁理士】
【氏名又は名称】森 友宏
(72)【発明者】
【氏名】ヒリアード,シェーン
(72)【発明者】
【氏名】オコナー,キアラン,ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ウィルキンス,ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ラーセン,エリック
(72)【発明者】
【氏名】サマーフィールド,リーフ
【審査官】
赤坂 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−153748(JP,A)
【文献】
特開平06−318446(JP,A)
【文献】
特開2000−266647(JP,A)
【文献】
特開平07−083808(JP,A)
【文献】
米国特許第04220414(US,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0045497(US,A1)
【文献】
特開平11−201945(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/00−1/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に下面によって規定される内部空間と、該内部空間に光を透過可能とする光ポートとを有するチャンバと、
前記チャンバの前記内部空間の内側に配置されるターゲットホルダであって、前記チャンバの前記下面の上方にターゲットを支持可能な支持面を規定する基部と、前記基部を貫通する少なくとも1つの流体移送管とを有するターゲットホルダと、
前記チャンバの前記内部空間にキャリアガスを導入するように構成されたキャリアガス注入システムと、
前記支持面の下方の位置で前記チャンバの前記内部空間に流体連通するパージ管であって、流体を前記チャンバの前記内部空間から前記チャンバの外側の位置に移送するように構成されたパージ管と
を備え、
前記少なくとも1つの流体移送管は、前記チャンバの前記内部空間に流体連通する第1の端部と、前記チャンバの前記内部空間に流体連通する第2の端部とを有し、
前記第2の端部は、前記第1の端部よりも前記支持面から離れている
装置。
【請求項2】
前記キャリアガス注入システムは、実質的に第1の方向に移動する第1のキャリアガスの流れを前記チャンバの前記内部空間に導入するとともに、実質的に前記第1の方向と異なる第2の方向に移動する第2のキャリアガスの流れを前記チャンバの前記内部空間に導入するように構成されている、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記キャリアガス注入システムは、前記第1の方向が前記第2の方向の延びる軸と少なくとも実質的に平行な軸に沿って延びるように構成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記光ポートを通して前記チャンバの前記内部空間にレーザパルスを向けるように構成されたレーザシステムをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
第1の端部と該第1の端部と反対側の第2の端部とを有する試料移送管をさらに備え、
前記第1の端部は、前記チャンバの前記内部空間の内側で高さ方向において前記光ポートと前記ターゲットホルダの前記支持面との間の位置に配置され、
前記第2の端部は、前記チャンバの外側に配置される
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの流体移送管の前記第1の端部は、前記支持面に形成される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記支持面とは反対側の前記基部の下面が前記チャンバの前記下面から離間するように、前記基部と前記チャンバの前記下面との間に介在する台座をさらに有する、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの流体移送管の前記第2の端部は、前記基部の前記下面に形成される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記支持面の周縁に配置されるフェンスであって、前記支持面から前記光ポートに向かって延びるフェンスをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの流体移送管の前記第1の端部は、前記フェンスに形成される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記パージ管の流入口が前記チャンバの側面に形成され、
前記側面は、少なくとも部分的に前記チャンバの前記内部空間を規定し、
前記ターゲットホルダは、前記側面から離間している、
請求項1に記載の装置。
【請求項12】
チャンバと、
前記チャンバの内部空間の内側に配置され、前記チャンバの前記内部空間の内側に試料領域と前記試料領域の外側のパージ領域とを規定するように構成されるとともに、ターゲットの少なくとも一部が前記試料領域の内側に配置されるように、前記ターゲットを支持するように構成されたターゲットホルダと、
前記チャンバの前記内部空間と流体連通するパージ管であって、流体を前記パージ領域から前記チャンバの外側の位置に移送するように構成されたパージ管と
を備え、
前記ターゲットホルダは、
前記ターゲットと物理的に接触するように構成された支持面を有する基部と、
前記基部を貫通する少なくとも1つの流体移送管であって、前記支持面に隣接する第1の端部と、前記パージ領域と流体連通する第2の端部とを有する少なくとも1つの流体移送管と
を有する、
装置。
【請求項13】
前記試料領域にキャリアガスを導入するように構成されたキャリアガス注入システムと、
前記パージ管の上方の位置で前記チャンバの前記内部空間と流体連通する試料移送管であって、前記キャリアガスの少なくとも一部を前記試料領域から前記チャンバの外側の位置に移送するように構成された試料移送管と
をさらに備える、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ターゲットホルダは、前記試料移送管の流入口に対して移動可能である、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記流体の密度は前記キャリアガスの密度よりも重い、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記キャリアガスはヘリウムを含む、請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記ターゲットホルダは、前記チャンバに対して移動可能である、請求項12に記載の装置。
【請求項18】
前記ターゲットホルダは、前記ターゲットホルダが前記チャンバの前記内部空間の内部に配置された際に、パージ貯留部を前記試料領域の下方に規定し、前記パージ領域を含むように構成されている、請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記ターゲットホルダは、前記パージ貯留部の外側の前記チャンバの前記内部空間の内側の位置に前記パージ貯留部の流体を移送するように構成された貯留部流出口を含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記パージ領域は前記試料領域の下方に位置している、請求項12に記載の装置。
【請求項21】
前記流体は、酸素ガス及び二酸化炭素ガスからなる群から選択された少なくとも1つを含む、請求項12に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本出願は、2013年2月9日に出願された米国仮出願第61/762,860号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
本明細書に例示的に記載された本発明の実施形態は、概してチャンバ内の流体を処理するための装置及びチャンバ内の流体を処理する方法に関する。特に、本発明の実施形態は、チャンバ内に配置されたターゲットの上を流れるキャリアガスを効果的に移送することのできる装置及び方法であって、流体をチャンバから効果的にパージするための装置及び方法に関する。
【0003】
質量分光(MS)システム、発光分光(OES)システムなどのような分析システムは、ターゲット(例えば、固体のターゲット材料)の組成を分析するために用いられ得る。ターゲットの試料は、エアロゾルの形態で分析システムに提供されることが多い。本技術分野において知られているように、エアロゾルは、概してヘリウム(He)のようなキャリアガス中の固体粒子や場合によっては液体粒子のコロイド懸濁として特徴付けられる。エアロゾルは、典型的に、試料チャンバ内にターゲットを配置し、この試料チャンバ内にキャリアガスの流れを導入し、そしてターゲットの一部を(例えば、レーザ光を用いてターゲットの一部をアブレートすることにより)粒子の形で放出することによって作り出される。その後、典型的には、放出された粒子はキャリアガス流に乗り、試料移送管を通って分析システムに移送される。
【0004】
一般的に、試料チャンバは、ターゲットが試料チャンバに出入りする通路を提供するアクセス開口部を含む。しかしながら、試料チャンバが雰囲気ガス(例えば、酸素、窒素、二酸化炭素など)を含む環境に配置されている場合、ターゲットがアクセス開口部を通過する度に、雰囲気ガスが試料チャンバの内部に侵入し得る。試料チャンバの内部の雰囲気ガスは、キャリアガス流に混入して、試料とともに分析システムに運ばれる可能性がある。その結果として、この分析システムにより行われた分析の質は、試料に混入した雰囲気ガスの存在により悪化し得る。また、試料チャンバ中に酸素や窒素のような雰囲気ガスが存在することは、最終的に分析システムに移送される妨害種を形成する原因となる可能性があり、この妨害種はこの分析システムにより行われる分析の質を低下させ得る。また、試料チャンバ内のガス分布がばらついていたり不均一であったりすることは、ターゲットの異なる部分から生成した試料に対して異なる分析反応を引き起こす可能性があり、最終的に、この分析技術の位置再現性を低下させることになるため、試料チャンバの内部に雰囲気ガスが存在することは問題となる。したがって、ユーザは、ターゲット中の試料を取得した位置に応じて同じターゲットから異なる分析結果を得ることになろう。
【0005】
従来、雰囲気ガスは、試料チャンバの内部から試料移送管を介して取り除かれていた。しかしながら、典型的に、試料移送管の流入口は、試料チャンバの中央部又は上部の内側に配置される。また、雰囲気ガスをパージするためではなく、ターゲットから生成したエアロゾルの最適な収集のために選択された位置に配置される。このようなエアロゾルは、キャリアガスよりも重く、又は密度が高くなり得る。そのため、エアロゾル移送管を使用することを含む従来の雰囲気ガス除去技術は非効率であり、パージ時間が長くなり、また、しばしば試料チャンバ内部に雰囲気ガスが残留する結果となる。
【0006】
他の従来の技術は、真空ポンプを使用して、試料チャンバ内部から雰囲気ガスを吸い出すことを含んでいる。試料チャンバが透過窓(典型的には、石英で形成される)を含むレーザアブレーションチャンバである場合、真空ポンプにより作り出された高真空により、透過窓に好ましくない亀裂が生じ得る。そのため、真空ポンプを使用してレーザアブレーションチャンバから雰囲気ガスを急速に送り出す能力が著しく阻害される可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、
図2に示されるI-I'線における断面図であり、一実施形態における試料チャンバ及びターゲットホルダを含む装置の一部を模式的に示すものである。
【
図2】
図2は、
図1に示されるII-II'線における断面図であり、
図1に示される装置の他の部分を模式的に示すものである。
【
図3】
図3は、
図1に示されるIII-III'線における底面図であり、
図1に示されるターゲットホルダの下部を模式的に示すものである。
【
図4】
図4は、一実施形態における注入ノズルの一部を模式的に示す断面図である。
【
図5】
図5は、
図4に示されるV-V'線における底面図であり、
図4に示される第1の流体案内部の下部を模式的に示す図である。
【
図6】
図6は、
図4に示されるVI-VI'線における底面図であり、
図4に示される第2の流体案内部の上部を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照しつつ実施形態の例を説明する。本開示の精神及び教示を逸脱することのない多くの異なる形態及び実施形態が考えられ、本開示を本明細書で述べた実施形態に限定して解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態の例は、本開示が完全かつすべてを含むものであって、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように提供されるものである。図面においては、理解しやすいように、構成要素のサイズや相対的なサイズが誇張されている場合がある。本明細書において使用される用語は、特定の例示的な実施形態を説明するためだけのものであり、限定を意図しているものではない。本明細書で用いられる場合には、内容が明確にそうではないことを示している場合を除き、単数形は複数形を含むことを意図している。さらに、「備える」及び/又は「備えている」という用語は、本明細書で使用されている場合には、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するものであるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそのグループの存在又は追加を排除するものではないことも理解されよう。特に示している場合を除き、値の範囲が記載されているときは、その範囲は、その範囲の上限と下限の間にあるサブレンジだけではなく、その上限及び下限を含むものである。
【0009】
図1は、
図2に示されるI-I'線における断面図であり、一実施形態における試料チャンバ及びターゲットホルダを含む装置の一部を模式的に示すものである。
図2は、
図1に示されるII-II'線における断面図であり、
図1に示される装置の他の部分を模式的に示すものである。
図3は、
図1に示されるIII-III'線における底面図であり、
図1に示されるターゲットホルダの下部を模式的に示すものである。
【0010】
図1及び
図2には、試料チャンバ100、試料生成部102、及び分析システム104を含む装置が示されている。試料チャンバ100は、ターゲットTのようなターゲットを試料チャンバ100の内部空間106に収容するように構成されている。試料生成部102は、試料チャンバ100の内部空間106に配置されたターゲットTの一部を除去し、これによりターゲットTの「試料」を生成するように構成されている。分析システム104は、試料の少なくとも一部の組成を分析するように構成されている。例えば、分析システム104は、質量分析システム、発光分析システムなど、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。一実施形態において、装置は、試料が分析システム104により分析される前に、試料の少なくとも一部の1以上の組成を励起する(例えば、イオン化、原子化(atomize)、照射、加熱など、又はこれらの組み合わせ)ように構成された試料準備システム(図示せず)をさらに含んでもよい。
【0011】
概して、試料チャンバ100は、ターゲットTが内部空間106に収容された際に、試料生成部102によってターゲットTの一部を容易に除去できるように構成される。例えば、図示された実施形態において、試料チャンバ100はレーザアブレーションチャンバであってもよく、また、試料生成部102は、ターゲットTが収容された試料チャンバ100内の領域を照射するために、(例えば、1以上のレーザ光パルスを含む)レーザ光線を図示する矢印108の方向に沿って試料チャンバ100の内部空間106に照射することにより、ターゲットTの試料を生成するように構成された1以上のレーザを含んでいてもよい。そのような実施形態において、試料チャンバ100は、試料生成部102と試料チャンバ100の内部空間106との間で光を伝送できるようにする光ポート110を含んでもよい。物質(例えば、ターゲット物質の粒子)が光ポート
110を通って試料チャンバ100の内部空間106から抜け出てしまうことを防止するために、透過窓112を任意に備えてもよい。典型的に、透過窓112は、試料生成部102によって生成されるレーザパルスを少なくとも実質的に透過させる材料(例えば石英)により形成される。また、透過窓112は、塵、デブリ又は他の好ましくないガス、又は他の汚染源が光ポート110を通って内部空間106に入り込むことを防止するために、試料チャンバ100を密封するものであってもよい。照射された領域の内部又は隣接部に位置するターゲットTの物質をアブレートするために、波長(例えば、193nm、213nm、266nmなどのように、およそ157nmからおよそ11μmの範囲にあるもの)、パルス持続時間(例えば、およそ100フェムト秒からおよそ25ナノ秒の範囲にあるもの)、スポットサイズ、パルスエネルギー、平均パワー、ピークパワー、時間的プロファイル等のような、それぞれのレーザパルスの1以上の特性を選択又は制御してもよい。また、試料生成部102は、1以上のレーザによって生成されたレーザ光を修正するように構成されたレーザ光学系(例えば、1以上のレンズ、ビーム拡大器、コリメータ、アパーチャ、ミラーなど)を含んでもよい。
【0012】
本明細書で用いられる場合には、レーザアブレーションによって物質を除去することには、ターゲットTの表面におけるレーザエネルギーの光電子吸収、初期励起電子から音響フォノンへのエネルギー移送、ターゲットTの表面の熱的加熱、ターゲットTの表面上でのプラズマイニシエーション、粒子及び粒子クラスタの冷却凝集、微粒子の放出を引き起こす相爆発、薄片材料の剥離、チップの生成等のような1以上のメカニズムが含まれ得る。アブレートされた場合、照射領域の内側に又は隣接して配置されたターゲットTの材料(また、本明細書では「ターゲット材料」として記載される)が、試料として、典型的にはターゲット材料の粒子を含むプルームなどの形でターゲットTから放出、移動、あるいは移送される。試料が放出、移動、あるいは移送され得る内部空間106の領域は、本明細書において試料領域114という。このように、試料領域114は、内部空間106において、第1の方向に沿って(例えば、図示される鉛直方向に沿って)、ターゲットTから光ポート110に向かって延びていてもよく、また、第2の方向に沿って(例えば、図示される横方向に沿って)、試料チャンバ100の端部に向かって延びていてもよい。
【0013】
一実施形態において、ターゲットTが内部空間106に収容された際に、ターゲットTの位置は、試料生成部102により出力されたレーザ光線に対して固定されてもよい。しかしながら、他の実施形態において、ターゲットTは、ターゲットTが内部空間106に収容された際に、試料生成部102により出力されたレーザ光線に対して移動されてもよい。例えば、試料生成部102及びビーム108の一方又は両方が、透過窓
112に対して移動又は走査されてもよい。他の例において、ターゲットTは、内部空間106において、試料チャンバ100及び試料生成部102の一方又は両方に対して移動されてもよい。さらに別の例において、試料チャンバ100は、試料生成部102に対して移動されてもよい。このように、試料領域114の横方向における広がりは、また、ターゲットT、試料チャンバ100、試料生成部102、及び試料生成部102により出力されるレーザ光線のうちの1つ又は複数の間で達成され得る相対的移動の程度に対応し得ることは理解できよう。
【0014】
ターゲットTの除去された部分の少なくとも一部の分析を分析システム104により容易に行うために、装置は、試料の少なくとも一部を内部空間106から試料チャンバ100の外側の位置に移送するように構成された試料移送管118を含んでもよい。
図2に最もよく示されているように、試料移送管118は、試料チャンバ100の内部空間106と流体連通するように試料チャンバ100を貫通するパイプ又はチューブとして提供されてもよい。概して、試料移送管118は、試料移送管118の一方の端部に位置して、ターゲットTから放出された試料の少なくとも一部を受け入れる又は収集するように構成された流入口120と、試料移送管118の他方の端部に位置して、分析システム104に(又は試料準備システムに)流体連通する流出口とを含んでいる。上述のように構成されているので、試料移送管118は、流入口120で受け入れた試料の少なくとも一部を、試料移送管118の流出口を経由して移送するように構成される。
【0015】
図2において例示的に図示された実施形態において、試料移送管118は、試料チャンバ100を貫通するサンプルポートに挿入されており、流入口120が試料領域114の内側に配置されるように、試料チャンバ100を越えて内部空間106内で延びている。しかしながら、他の実施形態において、試料移送管118は、流入口120が試料チャンバ100の内側に配置され、かつ、内部空間106に対して露出している試料チャンバ100の隣接面に対して同一面となるように、又は凹となるように、サンプルポートに部分的に又は完全に挿入される。流入口120の位置は、試料移送管118の本体に対して固定されてもよいし(すなわち、試料移送管118は、実質的に剛構造であってもよい。)、試料移送管118の本体に対して移動してもよい(すなわち、試料移送管118は柔構造であってもよい。)。内部空間106に対する流入口120の位置は、固定されていても変化するものであってもよい。さらに、試料生成部102又は試料生成部102により出力されるレーザ光線に対する流入口120の位置は、固定されていても変化するものであってもよい。
【0016】
図2において例示的に図示された実施形態において、試料セル122は、流入口120に連結されて、ターゲットTに近接するように流入口120から上述の第1の方向に沿って延びてもよい。試料セル122は、ターゲットTに相対的に近い第1の端部と、ターゲットTから相対的に遠い第2の端部とにおいて開口する中央試料収集域124を規定する概して環状な形状を有してもよい。試料セル122は、透過窓112及び光ポート110を通って内部空間106に透過したレーザ光線が、ターゲットTに達する前に、中央試料収集域124の第1及び第2の端部をさらに透過することができるような構造を有してもよい。ターゲットTから放出された試料の少なくとも一部は、中央試料収集域124の第1の端部を通って中央試料収集域124に移送される。試料が中央試料収集域124に移送されると、試料は、流入口120に集められ、その後、試料移送管118から直接的に、又は試料準備システムを経由して分析システム104に移送され得る。
【0017】
流入口120に試料を収集することを容易にするために、装置は、試料の少なくとも一部がキャリアガスに乗って試料領域114の内部に運ばれるように、試料領域114にキャリアガスを導入するように構成されたキャリアガス注入システムをさらに含んでもよい。概して、キャリアガスは、内部空間106で生成された試料に対して少なくとも実質的に不活性となるように選択される。ヘリウムがそのような適したキャリアガスの例である。キャリアガスは、キャリアガスに乗った試料の一部とともに、(直接的に、又は試料収集カップ122を介して間接的に)流入口120で受け入れられてよいことは理解できよう。
【0018】
概して、キャリアガス注入システムは、キャリアガスの独立した流れを、内部空間106の異なる場所から試料領域114に導入し、異なる方向に沿って試料領域114に導入するように構成された注入ノズルを含んでもよい。例えば、キャリアガス注入システムは、それぞれが別個のキャリアガスの流れを試料領域114に導入するように構成された第1の注入ノズル126及び第2の注入ノズル128のような注入ノズルを含んでもよい。第1の注入ノズル126は、試料チャンバ100の内部空間106にある第1の位置から実質的に第1の方向に移動する第1のキャリアガスの流れを試料領域114に導入するように構成されてもよい。第2の注入ノズル128は、試料チャンバ100の内部空間106にある第2の位置から実質的に第2の方向に移動する第2のキャリアガスの流れを試料領域114に導入するように構成されてもよい。例示的に図示されたように、試料領域114の少なくとも一部は、第1の位置及び第2の位置の間に(例えば、横方向に)位置している。例示的に図示されたように、第1及び第2の方向は互いに異なる方向である。
【0019】
キャリアガス注入システムは2つの注入ノズル126,128のみを含むように図示されているが、キャリアガス注入システムは、単一の注入ノズル(例えば、注入ノズル126又は128)、又は3つ以上の注入ノズルを含んでよいことは理解できよう。他の実施形態において、キャリアガス注入システムの異なる注入ノズルは、キャリアガスの独立した流れを、内部空間106の異なる位置から、同一方向に沿って試料領域114に導入するように構成されてもよい。1つの注入ノズルによって試料領域114に導入されるキャリアガスの流れの1以上の特性(例えば、流速、体積、断面形状又はサイズ、圧力、キャリアガス組成などを含む)は、他の注入ノズルによって試料領域114に導入されるキャリアガスの流れの1以上の対応する特性と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0020】
概して、キャリアガス注入システムのそれぞれの注入ノズルは、ターゲットTの表面の一部を横切る(又はターゲットTの全面を横切る)ように、キャリアガスの均一な流れ(又は少なくとも実質的な均一な流れ)を試料領域114に導入するように構成される。キャリアガスは、ターゲットTの表面を横切るキャリアガスの流れが層流又は少なくとも準層流となるように、注入ノズルによって導入される。図示された実施形態において、上述した第1及び第2の方向は、両方とも実質的に同一軸に沿って(例えば、第1及び第2の方向が互いに実質的に反対向きとなるように)延びている。しかしながら、他の実施形態において、第1及び第2の方向は、互いに傾斜した又は垂直な軸に沿って延びる方向であってもよい。軸に沿った任意の特定の方向に移動するキャリアガスの実質的に均一な流れを提供する際、この流れは、この軸を横断する方向に沿って計測可能な幅を有しているものとして特徴付けることができる。概して、特定のキャリアガス流の幅は、10mmから1mの範囲であってもよい。しかしながら、特定のキャリアガス流の幅が10mmよりも狭くても、1mよりも広くてもよいことは理解できよう。さらに、一の注入ノズルにより導入された流れの幅は、他の注入ノズルにより導入された流れの幅以上であってもよい。上記において、キャリアガス流は実質的に均一な流れとして述べられているが、キャリアガス注入システムの1以上又はすべての注入ノズルが、キャリアガスの広がり流れ又は細まり流れを試料領域114に導入するように構成されてもよいことは理解できよう。
【0021】
例示的に図示されたように、試料チャンバ100は、(例えば、アクセスドア又はハッチ130により)開閉可能なアクセス開口部のようなアクセス開口部を備えている。アクセス開口部は、ターゲットTが試料チャンバ100の内部空間106に出入りする通路を提供する構造を有している。例えば、試料チャンバ100の内部空間106にターゲットTを配置するために、アクセスドア130を開くことによって、あるいは試料チャンバ100からアクセスドア130を取り外すことによって、アクセス開口部を開いてもよい。アクセス開口部を開く際、ターゲットTはアクセス開口部を介して内部空間106に導入されてもよく、雰囲気ガス(例えば、酸素、窒素、二酸化炭素など)又は他のガス(例えば、有機性又は非有機性の汚染物質、溶媒蒸気など)(これらを総称して「流体」という)が、試料チャンバ100の内部空間106(例えば、試料領域114の内側の内部空間106の領域及び試料領域114の外側の内部空間106の領域を含む)に侵入したり、あるいは導入されたりする可能性がある。概して、流体はキャリアガスよりも重く、又は密度が高い。その後、試料チャンバ100の内部空間106を試料チャンバ100の外部環境から流体的に遮断するように、開いているドア130を閉じるか、あるいはアクセスドア130を試料チャンバ100に連結させることによって、アクセス開口部を閉じてもよい。
【0022】
ターゲットTの試料を生成する前に、上述の流体を内部空間106から除去しやすくすることが好ましい実施形態において、装置は、流体の少なくとも一部を内部空間106から試料チャンバ100の外側の位置に移送するために構成された、パージ管132のようなパージ管を含んでもよい。
図2で最もよく示されているように、パージ管132は、試料チャンバ100の内部空間106と流体連通するように試料チャンバ100を貫通するパージポートに挿入されるパイプやチューブであってもよい。概して、パージ管132は、パージ管132の一方の端部に位置し、チャンバ106の内部空間に導入される流体の少なくとも一部を受け入れるかあるいは収集するように構成された流入口134と、パージ管132の他方の端部に位置する流出口とを含んでいる。一実施形態において、流入口134は、試料チャンバ100の内部空間106の最下部に配置される。
図1及び
図2に示される実施形態において、装置は、単一の流入口134を有する単一のパージ管132を含んでいる。しかしながら、装置は、任意の数のパージ管132を含んでもよいし、それぞれが任意の数の流入口134を有してもよいことは理解されよう。
【0023】
内部空間106に導入された流体の少なくとも一部を取り除くために、内部空間106を試料チャンバ100の外部環境から流体的に遮断した状態で、パージガスを内部空間106に導入するパージプロセスが実施されてもよい。概して、パージガスは、流体より軽く、又は密度が低くなり得る。一実施形態において、パージガスは、キャリアガス(例えば、ヘリウム)と同じであってもよい。他の実施形態において、パージガスは、キャリアガス注入システムによって内部空間106に導入されるが、キャリアガスと異なるガスであってもよい。一実施形態において、バルブ136のような、試料移送管118を分析システム104(又は、試料準備システム)に連結するバルブは、試料移送管118の内部空間を流体的に遮断するように閉じられていてもよく、バルブ138のような、試料チャンバ100の外側のパージ管132に連結するバルブは、パージ管132の流入口134を試料チャンバ100の外側領域又は環境に流体連通させるように開いていてもよい。パージガスが内部空間106に導入された際、内部空間106に存在する流体は、内部空間106のパージ域に向かって下方の部分まで下方に移動する。その下方の部分では、流体が、パージ管132の流入口134の内部に効率的に収集され、パージ管132を通って試料チャンバ100の外側に(例えば、矢印140が示すように)移送される。流体を内部空間106から有益な程度に、又は完全に取り除いた後、試料生成部102を、上述した方法に従いターゲットTの試料を生成するように動作させてもよい。
【0024】
上述の方法に従い内部空間106から流体を取り除くことにより、試料生成、試料励起、試料分析などのための少なくとも実質的に同一の(又は有益な程度に類似した)条件が、内部空間106のターゲットTのサンプリング位置に依存することなく保証される。そのため、これにより位置的再現性が改善され、次いで、分析システム104によって、より正確で、より精密な分析データが確実に生成される。また、上述の方法に従い内部空間106から流体を取り除くことにより、内部空間106に不要に導入された流体の量を、比較的早く、許容される水準まで確実に低下させ得る(又は完全になくし得る)。このことは、試料のより高いスループットと、パージガス又はキャリアガスを低減することによるコスト削減とをもたらし得る。
【0025】
一実施形態において、かつ、
図1で最もよく示されているように、装置は、試料チャンバ100の内部空間106に配置されターゲットTを支持するように構成されたターゲットホルダ142のようなターゲットホルダを含んでもよい。ターゲットホルダ142は、試料移送管118の流入口120に対して内部空間106を移動可能であってもよく、試料チャンバ100に対して内部空間106を移動可能であってもよく、又はこれと同様な態様で移動可能であってもよく、又はこれらを組み合わせたように移動可能であってもよい。一実施形態において、上述のアクセス開口部は、(その上にターゲットTが支持されているか又はされていない)ターゲットホルダ142が試料チャンバ100の内部空間106に出入りできるような構造を有していてもよい。
【0026】
ここで
図1から
図3を参照すると、ターゲットホルダ142は、ターゲットTと物理的に接触するように構成された支持面146を有する基部144を含んでいる。ターゲットホルダ142は、支持面146から上方に延びるターゲットフェンス148をさらに含んでもよい。このように、支持面146及びターゲットフェンス148により、(例えば、ターゲットフェンス148が支持面146の上方に延びている高さに相当する)深さを有する凹み(basin)であって、ターゲットTをその内側で支持可能な凹みが規定され得る。上述のパージプロセスにおいて、支持面146の上方の領域における内部空間106の流体が、ターゲットホルダ142の凹みの内側に集まり、パージ管132の流入口134に移送されることが妨げられてしまう可能性がある。凹み内部の流体をパージ管132の流入口134に集中させることを可能にするために、1以上の流体移送管が、基部144、ターゲットフェンス148など、又はこれらの組み合わせを貫通するように提供されてもよい。概して、そのような流体移送管は、凹みと流体連通する第1の端部と、凹みの外部の内部空間106の領域と流体連通する第2の端部とを含み得る。ターゲットホルダ142は、任意の形状又は形状の組み合わせで提供され、かつ、任意の方法で(例えば、規則的なパターン又は配列で、ランダムに、1以上の注入ノズルの位置に対応する位置で)、ターゲットホルダ142の内側に配置される任意の数の流体移送管を含んでもよい。上述のように構成された場合、流体移送管により、パージプロセス中に凹みの内部に滞留したであろう流体を、凹みから移動させて内部空間106のパージ領域に移すことが可能になり得る。一実施形態において、流体移送管の第2の端部は、流体移送管の第1の端部よりも正面視において低くなっていてもよい。
【0027】
例示的に図示された実施形態において、ターゲットホルダ142は、基部144から下方に延びて、内部空間106を規定する試料チャンバ100の下面に接続する台座150と、基部144を貫通するスリット状の流体移送管152とをさらに含んでもよい。基部144、台座150、及び内部空間106を規定する試料チャンバ100の下面は、概念的に、流体移送管152と流体連通するパージ貯留部154を規定するものとして考慮され得る。図示したように、流体移送管152は、凹み(例えば、支持面146に隣接している)と流体連通する第1の端部と、パージ貯留部154と流体連通する第2の端部とを含んでいる。パージ貯留部流出口300(
図3参照)は、台座150を貫通しており、流体をパージ貯留部154から内部空間106のパージ領域に通過させるように構成されている。例えば、パージ貯留部流出口300は、パージ貯留部154からの流体を受け入れるように構成された第1の端部と、パージ領域のパージ管132の流入口134に隣接して位置する第2の端部とを含んでもよい。上述のように構成されることにより、流体移送管152は、パージプロセス中に凹みの内部に滞留したであろう流体を、凹みから移動させてパージ貯留部154に移送することを可能にし、そしてその後、パージ貯留部154の流体は、パージ貯留部流出口300を通ってパージ管132の流入口134に移送され得る。
【0028】
図1及び
図2において図示された実施形態において、ターゲットホルダ142と内部空間106を規定する試料チャンバ100の表面との間には隙間が存在しており、流体は、パージ領域に流れ、その隙間を通ってパージ管132の流入口134から収集され得る。しかしながら、ターゲットホルダ142及び試料チャンバ100は、流体がパージ領域へと流れ得る隙間が両者の間に存在しないように構成されてもよいことは理解できるであろう。
【0029】
上述した任意の注入ノズルは、任意の好適な方法又は有利な方法で、上述したようにキャリアガス流を生成するように構成されてもよいことは理解できよう。一実施形態において、キャリアガス注入システムの注入ノズルは、キャリアガスの導入流を受け入れるように構成された流入口と、キャリアガスを試料チャンバ100の内部空間106に放出するように構成された流出口とを含んでもよい。この流出口は、放出されたキャリアガスの流れを形作るために該流出口の内部に形成されたスリットを有するカバーを含んでもよい。他の実施形態において、カバーは、送り出されたキャリアガス流を形作るために、短い間隔で配置された孔からなる列や微小孔の配列などを有してもよい。他の実施形態において、流出口は、放出されたキャリアガスの流れを整形するために構成された層状の挿入部を含んでもよい。一実施形態において、注入ノズルは、導入流の少なくとも1つの特性(例えば、流速、流向、断面形状、圧力など)を修正することにより修正されたキャリアガスの流れを整形するように構成された流体修正部を含んでもよい。そのような実施形態では、修正された特性を有するキャリアガスを試料チャンバ100の内部空間106に放出するように、流出口を構成することができる。
【0030】
図4は、一実施形態における注入ノズルの一部を模式的に示す断面図である。
図5は、
図4に示されるV-V'線における底面図であり、
図4に示される第1の流体案内部の下方の部分を模式的に示す図である。
図6は、
図4に示されるVI-VI'線における底面図であり、
図4に示される第2の流体案内部の上部を模式的に示す図である。
【0031】
一実施形態において、キャリアガス注入システムの注入ノズルのいずれも、例示的に
図4に示されるように構成されてもよい。
図4を参照すると、注入ノズル400のような注入ノズルは、互いに連結するように適合された第1の本体部402及び第2の本体部404を含んでもよい。ガス(例えば、キャリアガス)の流れを受け入れるように構成された流入口を第1の本体部402に形成してもよく、また、ガスの流れを内部空間106に放出するように構成された流出口を第1の本体部402に形成してもよい。注入ノズル400と試料チャンバ100とを連結するために用いられ得る取付フランジ410を第1の本体部402に設けてもよい。第1の本体部402は、第1の流体案内部
412と第2の流体案内部
414とを受け入れるように構成された空洞を規定することができる。第1の流体案内部
412及び第2の流体案内部
414は、それぞれ、ガスの流れを方向づけ、形作り、あるいは修正するようにその空洞内に形成されたチャネル又は溝を有する材料(例えば、高分子材料、金属材料など)からなるブロックとして提供されてもよい。
【0032】
図4及び
図5を参照すると、第1の流体案内部412は、その内部に形成される第1の案内チャネル416であって、ガスを流入口406から第1の拡張チャネル500に移送するように構成された第1の案内チャネル416を含んでもよい。第1の拡張チャネル500は、ガスの流れを第2の案内チャネル418に向かって広げるように構成される。
図4及び
図6を参照すると、第2の流体案内部414は、第2の流体案内部414の内部に形成される第3の案内チャネル420であって、ガスを第2の案内チャネル
418から第2の拡張チャネル422に移送するように構成された第3の案内チャネル420を含んでもよい。第2の拡張チャネル422は、ガスの流れを流出口408に向かって広げるように構成される。第1の流体案内部412及び第2の流体案内部414が第1の本体部により規定される空洞内に配置された場合、第1の案内チャネル416の端部と流入口406とが整列し、第2の案内チャネル418と第3の案内チャネル420とが整列し、第2の拡張チャネル422の端部と流出口408とが整列する。
【0033】
上記は、本発明の例示的な実施形態を説明したものであって、これに限定するものとして解釈されるものではない。いくつかの実施例が述べられたが、当業者は、本発明の新規な教示や利点から実質的に逸脱することなく多くの改良が可能であることを容易に認識するであろう。したがって、そのような改良はすべて、以下の特許請求の範囲において規定される発明の範囲に含まれることになろう。