特許第6395230号(P6395230)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社サンセイアールアンドディの特許一覧

<>
  • 特許6395230-遊技機 図000002
  • 特許6395230-遊技機 図000003
  • 特許6395230-遊技機 図000004
  • 特許6395230-遊技機 図000005
  • 特許6395230-遊技機 図000006
  • 特許6395230-遊技機 図000007
  • 特許6395230-遊技機 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6395230
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20180913BHJP
【FI】
   A63F7/02 304D
   A63F7/02 326C
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-201385(P2016-201385)
(22)【出願日】2016年10月13日
(62)【分割の表示】特願2014-151317(P2014-151317)の分割
【原出願日】2014年7月25日
(65)【公開番号】特開2017-29782(P2017-29782A)
(43)【公開日】2017年2月9日
【審査請求日】2017年1月23日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110002158
【氏名又は名称】特許業務法人上野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 慎也
【審査官】 小泉 早苗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−087638(JP,A)
【文献】 特開2010−259554(JP,A)
【文献】 特開2007−236636(JP,A)
【文献】 特開2011−200287(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光体と、
前記発光体の光出射側に設けられ、光を透過させる第一透過部が形成された第一部材と、
前記発光体の光出射側に設けられ、光を透過させる第二透過部が形成された第二部材と、
遊技者が操作可能な操作部材と、
を備え、
遊技者が前記操作部材を操作する力が当該操作部材を介して伝達されることにより前記第一部材および前記第二部材の少なくともいずれか一方が変位し、前記第一透過部と前記第二透過部の相対位置が変化し、当該第一透過部と当該第二透過部が光の出射方向において重なる部分の形状が前記操作部材の位置に応じて変化することで、当該重なる部分を通過する前記発光体から出射された光による装飾態様が変化することを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光体を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの遊技機には、装飾性を高めるための発光体が用いられている。例えば下記特許文献1に記載されるように、いわゆる役物等に発光体が用いられることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−23562号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の遊技機において、発光体は予め定められたパターンで発光する(予め定められた条件下において発光する)ものが多い。動作する役物に発光体が設けられたとしても、役物の動作に合わせて発光体が決まったパターンで発光するだけであるため、面白みに欠ける。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、発光体を用いた装飾を変化に富んだものとすることが可能な遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた請求項1の発明にかかる遊技機は、発光体と、前記発光体の光出射側に設けられ、光を透過させる第一透過部が形成された第一部材と、前記発光体の光出射側に設けられ、光を透過させる第二透過部が形成された第二部材と、遊技者が操作可能な操作部材と、を備え、遊技者が前記操作部材を操作する力が当該操作部材を介して伝達されることにより前記第一部材および前記第二部材の少なくともいずれか一方が変位し、前記第一透過部と前記第二透過部の相対位置が変化し、当該第一透過部と当該第二透過部が光の出射方向において重なる部分の形状が前記操作部材の位置に応じて変化することで、当該重なる部分を通過する前記発光体から出射された光による装飾態様が変化することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に記載の発明では、遊技者が操作部材を操作すると、第一透過部と第二透過部の相対位置が変位する。そのため、遊技者が操作部材を操作する際に、発光体を発光させておけば、操作部材の操作によって第一透過部と第二透過部が変位し、これらの透過部を通過する光の態様が変化する。つまり、発光体の発光態様を変化させなくても、操作部材の位置によって光の態様が変化する面白みのある装飾態様とすることが可能である。また、操作部材が操作されたときには、操作部材の位置によって光の態様が変化することとなるが、操作部材が移動する速度等によって当該変化の様子(変化の速度)も変わる。つまり、光の態様の変化が多様な遊技機とすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態にかかる遊技機の正面図である。
図2】装飾ユニットの側面図である。
図3】装飾ユニットの外観図である。
図4】装飾ユニットの分解斜視図である。
図5】移動部材、誘導部材、透過部材、およびLEDの位置関係を説明するための模式図(断面図)である。
図6】操作部材が原位置に位置するときには透過孔を通じて前方に光が出射され、操作部材が終端位置に位置したときには嵌合孔の全部が移動部材(移動部材における透過孔が形成されていない部分)に覆われる構成を説明するための模式図(断面図)である。
図7】操作部材が原位置に位置するときには嵌合孔の全部が移動部材(移動部材における透過孔が形成されていない部分)に覆われ、操作部材が終端位置に位置したときには透過孔を通じて前方に光が出射される構成を説明するための模式図(断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明にかかる実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、遊技機1の全体構成について簡単に説明する。図1に示されるように、遊技機1は、所定の奥行きを有する額縁形状の機枠90を備える。この機枠90には前面枠91が取り付けられている。前面枠91は、その左側縁が機枠90に回動自在に支持され、前側に開閉可能である。また、前面枠91には、ガラス枠92が取り付けられている。ガラス枠92は、その左側縁が前面枠91に回動自在に支持され、前側に開閉可能である。
【0010】
本実施形態にかかる遊技機1には、前面枠91の右側に遊技者が操作可能な演出ユニット1uが取り付けられている。かかる演出ユニット1uの詳細については後述する。
【0011】
ガラス枠92の中央の開口部にはガラス板またはプラスチック板等の透明な板が設けられており、遊技者はこの透明な板を通して前側から遊技盤93を視認できる。また、ガラス枠92の下部には、払い出された遊技球を発射装置に送るまで貯めておく上皿ユニット94が設けられている。上皿ユニット94には、貯留されている遊技球を下皿ユニット95に流下させる上皿スイッチや、貸し出し可能な貸し球を払い出す球貸しスイッチ等が設けられている。
【0012】
前面枠91の下部には、払い出された遊技球が上皿ユニット94に入りきらない場合等に遊技球を貯めることができる下皿ユニット95や、遊技球を発射操作するためのタッチスイッチを備える発射ハンドル96等が設けられている。
【0013】
遊技盤93は、ほぼ正方形の合板により成形されており、前面枠91に着脱可能に取り付けられている。この遊技盤93には、発射装置から発射された遊技球をガイドする金属製の薄板からなる帯状のガイドレール931が略円弧形状となるように設けられており、このガイドレール931によって遊技領域の外郭の一部が形成されている。
【0014】
遊技盤93の遊技領域には、始動入賞口981、大入賞口982などが設けられている。遊技盤93には開口が形成されており、当該開口を通じて視認可能な表示装置97が設けられている。当該表示装置97は、例えば液晶表示装置が用いられ、表示装置97の表示画面(表示部)において当否判定結果が大当たりか否かを示す特別図柄等が表示される。
【0015】
また、遊技盤93の遊技領域には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。遊技球が上記各種入賞口に入賞したときには所定数の賞球が払い出される。大当たりの抽選は、遊技球が始動入賞口981に入賞したときに行う。
【0016】
以下、前面枠91に取り付けられた演出ユニット1uの構成について説明する。図1図4に示す演出ユニット1uは、操作部材10、移動部材20(本発明における第一部材に相当する)、誘導部材30(本発明における第二部材に相当する)、透過部材40、およびLED50(本発明における発光体に相当する)を備える。
【0017】
操作部材10は、遊技者によって操作される部分である。本実施形態では、前面枠91の右側に配置されているが、遊技者が触れることのできる場所に配置されていれば、その位置はどのようなものであってもよい。本実施形態における操作部材10は、「剣」を象った上下方向に長い部材である。また、操作部材10は少なくともいずれか一方の面に当該「剣」の装飾が施されている。当該装飾が施された面(以下装飾面11と称する)は、幅方向に略直交する。
【0018】
移動部材20は、操作部材10に固定された金属製の部材である。本実施形態では、移動部材20の上下方向における中央からやや下側に移動部材20が固定されている。移動部材20は、その平面方向が操作部材10(装飾面11)と直交するようにして操作部材10に固定されている。移動部材20には、貫通孔である複数の透過孔21(本発明における第一透過部に相当する)が形成されている。当該透過孔21は、移動部材20を前後方向に貫く貫通孔である。
【0019】
誘導部材30は、移動部材20を支持する金属製の部材であって、後述する透過部材40を介して前面枠91に固定されている。誘導部材30は、上記移動部材20の後方に位置する。誘導部材30には、略上下方向に沿うように誘導軸31が固定されており、かかる誘導軸31に移動部材20が支持されている。つまり、移動部材20は、誘導軸31に沿って略上下方向に移動可能である。換言すれば、移動部材20が固定された操作部材10が、誘導軸31に沿って略上下方向に移動可能ということである。誘導部材30には、図示されないセンサが取り付けられており、遊技者の操作によって操作部材10が原位置(最も上方の位置。本発明における第一位置に相当する)から終端位置(最も下方の位置。本発明における第二位置に相当する)まで移動すると、当該センサが操作部材10および移動部材20の少なくともいずれか一方を検出する。つまり、操作部材10が操作されたことを検出する。このような操作部材10は、当否判定結果を報知する演出等、演出効果を高めるために適宜使用される(操作部材10の適用例(いわゆるリーチ演出等への適用例)はどのようなものであってもよいため説明を省略する)。誘導部材30には、貫通孔である複数の嵌合孔32(本発明における第二透過部に相当する)が形成されている。当該嵌合孔32は、誘導部材30を前後方向に貫く貫通孔である。
【0020】
透過部材40は、LED50から出射された光を透過させる材料(本実施形態では透明な合成樹脂材料)で形成された部材であって、前面枠91に固定されている。透過部材40は、上記誘導部材30の後方に位置する。つまり、合成樹脂材料で形成された透過部材40よりも、金属材料で形成された誘導部材30の方が高強度である。本実施形態における透過部材40の上側には、遊技領域の周囲を装飾する装飾部材が固定されている。つまり、装飾部材が固定されていない部分が光を透過させることができる部分となっている。
【0021】
透過部材40には、前方に位置する誘導部材30側に向かって窪む凹部である複数の収容凹部41が形成されている。当該収容凹部41を構成する部分(凹部を囲む壁)は、誘導部材30側に向かって突出した断面円形の突出部42でもある。つまり、収容凹部41の凹みが、そのまま前方に向かって突出した突起となっている。より具体的には、収容凹部41の底壁が突出部42の先端部分を構成し、収容凹部41の側壁が突出部42の側面部分を構成する。各突出部42の外形(直径)は、誘導部材30に形成された各嵌合孔32の内形(直径)と略同じであり、各突出部42は各嵌合孔32に嵌まり込む(図5参照)。各突出部42が各嵌合孔32に嵌まり込んだ状態となることにより、誘導部材30の後面は透過部材40の前面(各突出部42の基端が位置する面)に接触する。
【0022】
LED50は、透過部材40の後方に位置する。本実施形態では、基板51に複数のLED50が実装されている。基板51を上記透過部材40の後方に密着させた状態とすることにより、各LED50は上記収容凹部41内に位置する。基板51には、LED50を制御する制御回路が構築されている。
【0023】
各LED50を発光させると、そこから出射された光は透過部材40を透過する。具体的には、出射された光は、透過部材40に形成された嵌合孔32を通じて移動部材20に到達する。移動部材20には複数の透過孔21が形成されているため、当該透過孔21を通じて光が前方、すなわち遊技者側に向かって出射される。つまり、光による装飾効果を発現する。このように、LED50の光は、光出射側に位置する誘導部材30および移動部材20に形成された貫通孔(透過孔21、嵌合孔32)を通じて遊技者側に向かって出射される。
【0024】
本実施形態では、操作部材10が操作されることによって移動部材20が移動する。移動部材20が移動すると、LED50から出射される光が通過する嵌合孔32と、移動部材20に形成された透過孔21の相対位置が変化する。したがって、LED50から光が出射された状態で操作部材10が操作されると、嵌合孔32と透過孔21の相対位置が変化するから、嵌合孔32を通過しかつ透過孔21を通過する光の量が変化する。つまり、本実施形態にかかる遊技機1では、各LED50の発光態様を変化させなくても、操作部材10が操作されることにより、その近傍から出射される光の態様が変化する装飾効果を発現する。
【0025】
例えば、操作部材10が移動する速度が変われば、嵌合孔32と透過孔21の相対位置が変化していく速度が変わる。つまり、遊技者が操作部材10をどのように操作するかによって、光の変化の様子が変わる。勢いよく操作したり、ゆっくりと操作したり、操作部材10の操作態様がその都度変わることがあるため、多様性に富んだ発光体による装飾態様を発現する。
【0026】
操作部材10が原位置(最も上方)から終端位置(最も下方)に至るまで(またはその逆)、いずれかの嵌合孔32の少なくとも一部と透過孔21の少なくとも一部が前後方向において重なるように設定されていれば、操作部材10を操作した際には、多かれ少なかれ透過孔21から前方に向かって出射する光は常に存在する。
【0027】
これに対し、図6に示すように、操作部材10が原位置に位置するとき、嵌合孔32と透過孔21の少なくとも一部が前後方向において重なって移動部材20の前方に光が出射され(図6(a)参照)、操作部材10が終端位置に位置したとき、嵌合孔32の全部を移動部材20(移動部材20における透過孔21が形成されていない部分;遮蔽部22)が覆うようにし、光がほとんど移動部材20の前方に出射されない(図6(b)参照)ように構成してもよい。このようにすれば、操作部材10が操作された瞬間、操作部材10近傍が暗くなる演出とすることが可能である。
【0028】
一方、操作部材10が原位置に位置するとき、嵌合孔32の全部を移動部材20(移動部材20における透過孔21が形成されていない部分;遮蔽部22)が覆うようにし(図7(a)参照)、操作部材10が終端位置に位置したとき、嵌合孔32と透過孔21が前後方向において重なって移動部材20の前方に光が出射される(図7(b)参照)ように構成してもよい。このようにすれば、操作部材10が操作された瞬間、操作部材10近傍が明るくなる演出とすることが可能である。
【0029】
操作部材10を演出に利用する際、当該操作部材10の操作(操作部材10が終端位置に到達したこと)が演出に反映される操作有効時間が設定される。なお、操作有効時間内であるかどうかは、表示装置97に表示されること等によって遊技者に報知される(例えば、「操作部材10を操作せよ」といった表示がなされる)。
【0030】
例えば、多くの遊技機では、操作部材10が操作されることによって当否判定結果等が報知される演出、すなわち操作部材10が操作された瞬間(直後)、大当たりであるかはずれであるかが報知される演出が搭載されている。このような演出において、操作部材10が操作された瞬間の演出効果は重要である。具体的には、例えば、操作部材10が操作された瞬間、遊技機全体を暗くして当否判定結果の報知に間をもたせる演出とする場合には、図6に示すような構造を採用すればよい。一方、操作部材10が操作された瞬間、遊技機全体を明るくして激しく当否判定結果を報知したい場合には、図7に示すような構造を採用すればよい。このように、操作部材10が操作されたときにその近傍が暗くなる、または明るくなる演出とすることで、当該演出効果を向上させることが可能である。つまり、従来であれば、操作手段10が操作されることが単に演出上反映されるだけであったが、本実施形態によれば、操作手段10の操作による光の態様の変化によって、操作手段10の操作が反映される演出の演出効果を高めることが可能である。
【0031】
以上説明したように本実施形態にかかる遊技機によれば、各LED50の発光態様を変化させなくても、操作部材10の位置によって光の態様が変化する面白みのある装飾態様とすることが可能である。
【0032】
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
【0033】
上記実施形態では、LED50を覆う透過部材40が設けられていることを説明したが、このような透過部材40が設けられていなくてもよい。LED50の光出射側に、光を透過させる部分が形成された移動部材20および誘導部材30が設けられた構成であればよい。
【0034】
上記実施形態では、移動部材20および誘導部材30に形成された光を透過させる部分は貫通孔(透過孔21、嵌合孔32)であることを説明したが、これに限るものではない。例えば、部材の一部が光透過性の材料(透明または半透明な材料)で形成されたものであってもよい。また、光を透過させる部分の形状、数、大きさ等は適宜変更可能である。
【0035】
上記実施形態では、操作部材10が操作されることによって光を透過させる部分が形成された一方の部材である移動部材20が変位し、誘導部材30はそのままの位置に位置していることを説明したが、光を透過させる部分が形成された両方の部材が変位する構成としてもよい。ただし、操作部材10の操作によって、一方の部材に形成された光を透過させる部分と、他方の部材に形成された光を透過させる部分の相対位置が変化する必要がある。また、移動部材20と誘導部材30の両方がLED50の光出射側に設けられた構成であれば、移動部材20と誘導部材30の前後方向位置は逆であってもよい(移動部材20の方が誘導部材30よりもLED50に近い側に設けられていてもよい)。
【0036】
また、LED50は、誘導部材30の嵌合孔32内に入り込むように設けられた構成としてもよいし、嵌合孔32の外側に位置するように設けられた構成としてもよい。つまり、LED50が嵌合孔32内に入り込むように設けられ、当該LED50から出射された光の大部分が嵌合孔32を通過する構成としてもよいし、LED50が嵌合孔32の外側に設けられ、LED50から出射された光の一部が誘導部材30の嵌合孔32が形成されていない部分によって遮断される(誘導部材30を通過しない)構成としてもよい。
【0037】
また、装飾機能を発現させるための発光体は、LED以外の発光体を用いてもよい。また、発光体は点状の発光体でなくてもよい。例えば、誘導部材30に沿って延びるような線状の発光体であってもよい。
【0038】
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
手段1にかかる遊技機は、発光体と、前記発光体の光出射側に設けられ、光を透過させる第一透過部が形成された第一部材と、前記発光体の光出射側に設けられ、光を透過させる第二透過部が形成された第二部材と、遊技者が操作可能な操作部材と、を備え、遊技者が前記操作部材を操作することで前記第一部材および前記第二部材の少なくともいずれか一方が変位し、前記第一透過部と前記第二透過部の相対位置が変化することで、前記発光体から出射された光による装飾態様が変化することを特徴とする。
手段2にかかる遊技機は、手段1に記載の遊技機において、前記操作部材は、第一位置と第二位置との間を移動自在に設けられ、前記操作部材が第一位置に位置するときには、前記第一透過部と前記第二透過部の少なくとも一部が互いに重なる一方、前記操作部材が第二位置に位置するときには、前記第一部材における前記第一透過部が形成されていない部分が、前記第二透過部を覆うように構成されていることを特徴とする。
手段3にかかる遊技機は、手段1に記載の遊技機において、前記操作部材は、第一位置と第二位置との間を移動自在に設けられ、前記操作部材が第一位置に位置するときには、前記第一部材における前記第一透過部が形成されていない部分が、前記第二透過部を覆う一方、前記操作部材が第一位置に位置するときには、前記第一透過部と前記第二透過部の少なくとも一部が互いに重なるように構成されていることを特徴とする。
手段4にかかる遊技機は、手段1から手段3のいずれかに記載の遊技機において、前記操作部材の操作が演出に反映される操作有効時間内に当該操作部材が操作されることにより、その操作が反映され、かつ前記発光体から出射された光による装飾態様が変化する演出が実行されることを特徴とする手段1から手段3のいずれか一項に記載の遊技機。
手段1にかかる遊技機では、遊技者が操作部材を操作すると、第一透過部と第二透過部の相対位置が変位する。そのため、遊技者が操作部材を操作する際に、発光体を発光させておけば、操作部材の操作によって第一透過部と第二透過部が変位し、これらの透過部を通過する光の態様が変化する。つまり、発光体の発光態様を変化させなくても、操作部材の位置によって光の態様が変化する面白みのある装飾態様とすることが可能である。また、操作部材が操作されたときには、操作部材の位置によって光の態様が変化することとなるが、操作部材が移動する速度等によって当該変化の様子(変化の速度)も変わる。つまり、光の態様の変化が多様な遊技機とすることが可能である。
手段2にかかる遊技機によれば、操作部材が第一位置に位置するときには、発光体から出射された光が第一透過部および第二透過部を通過することとなるが、操作部材が操作されて第二位置に位置したときには第一部材における第一透過部が形成されていない部分によって光の通過が妨げられる。つまり、発光体の発光態様を変化させなくても、操作部材を操作することによって、明るかった状態が暗くなるという面白みのある装飾(演出)を実現することが可能である。
手段3にかかる遊技機によれば、操作部材が第一位置に位置するときには、第一部材における第一透過部が形成されていない部分によって光の通過が妨げられることとなるが、操作部材が操作されて第二位置に位置したときには、発光体から出射された光が第一透過部および第二透過部を通過することとなる。つまり、発光体を制御しなくても、操作部材を操作することによって、暗かった状態が明るくなるという面白みのある装飾(演出)を実現することが可能である。
手段4にかかる遊技機のように、操作有効時間内に操作部材が操作されれば、当該操作が演出に反映されるだけでなく、操作部材の移動によって光の態様の変化も発生する。つまり、操作部材が操作されることによって発生する演出上の変化が、光の変化によって強調される演出を実行することが可能である。
【符号の説明】
【0039】
1 遊技機
1u 演出ユニット
10 操作部材
20 移動部材(第一部材)
21 透過孔(第一透過部)
30 誘導部材(第二部材)
32 嵌合孔(第二透過部)
50 LED(発光体)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7