(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6395368
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】並行編集システム、並行編集方法、プログラムおよびメモリ媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 17/50 20060101AFI20180913BHJP
【FI】
G06F17/50 658L
【請求項の数】17
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-226761(P2013-226761)
(22)【出願日】2013年10月31日
(65)【公開番号】特開2015-88009(P2015-88009A)
(43)【公開日】2015年5月7日
【審査請求日】2016年6月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】390015587
【氏名又は名称】株式会社図研
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(72)【発明者】
【氏名】岡野 昭孝
【審査官】
松浦 功
(56)【参考文献】
【文献】
特開平06−244284(JP,A)
【文献】
特開2007−299244(JP,A)
【文献】
特開2012−198703(JP,A)
【文献】
特開平04−291672(JP,A)
【文献】
特開平09−269953(JP,A)
【文献】
特開平10−307855(JP,A)
【文献】
特開2006−252285(JP,A)
【文献】
特開2003−345844(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末からの編集要求に従って電気回路を編集するための並行編集システムであって、
前記複数の端末のうちの1つの端末によって第1オブジェクトがロック対象として選択された場合に、前記第1オブジェクト、および、前記第1オブジェクトに対して所定の接続関係を有する第2オブジェクトを、前記複数の端末のうち前記第1オブジェクトをロック対象として選択した端末以外の端末によって所定の編集ができないロック状態にするロック部を備える、
ことを特徴とする並行編集システム。
【請求項2】
前記第1オブジェクトは、第1電子部品であり、
前記第1オブジェクトに対して前記所定の接続関係を有する前記第2オブジェクトは、前記第1電子部品と接続されるべき第2電子部品、又は、前記第1電子部品と接続された第2電子部品を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の並行編集システム。
【請求項3】
前記第1オブジェクトは、第1電子部品であり、
前記第1オブジェクトに対して前記所定の接続関係を有する前記第2オブジェクトは、前記第1電子部品に対して他の電子部品を介することなく接続されるべき電子部品、又は、前記第1電子部品に対して他の電子部品を介することなく接続された電子部品を含む、 ことを特徴とする請求項1に記載の並行編集システム。
【請求項4】
前記第1オブジェクトは、第1電子部品であり、
前記第1オブジェクトに対して前記所定の接続関係を有する前記第2オブジェクトは、前記第1電子部品と接続されるべき第2電子部品、又は、前記第1電子部品と接続された第2電子部品のうち、前記第1電子部品の複数のピンと接続されるべき第2電子部品、又は、前記第1電子部品の複数のピンと接続された第2電子部品を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の並行編集システム。
【請求項5】
前記第1オブジェクトは、第1電子部品であり、
前記第1オブジェクトに対して前記所定の接続関係を有する前記第2オブジェクトは、前記第1電子部品と接続されるべき第2電子部品、又は、前記第1電子部品と接続された第2電子部品のうち、差動信号対の配線路によって前記第1電子部品と接続されるべき第2電子部品、又は、差動信号対の配線路によって前記第1電子部品と接続された第2電子部品を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の並行編集システム。
【請求項6】
前記第1オブジェクトは、第1電子部品であり、
前記第1オブジェクトに対して前記所定の接続関係を有する前記第2オブジェクトは、前記第1電子部品と接続されるべき第2電子部品、又は、前記第1電子部品と接続された第2電子部品のうち、所定長よりも短い配線路によって前記第1電子部品と接続されるべき第2電子部品、又は、所定長よりも短い配線路によって前記第1電子部品と接続された第2電子部品を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の並行編集システム。
【請求項7】
前記所定の編集は、前記第1オブジェクトの移動および削除、ならびに、前記第2オブジェクトの移動および削除を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の並行編集システム。
【請求項8】
前記所定の編集は、前記第1オブジェクトと前記第2オブジェクトとの接続を含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の並行編集システム。
【請求項9】
前記所定の編集は、前記第1オブジェクトと前記第1オブジェクトに対して前記所定の接続関係を有しない第3オブジェクトとの接続、および、前記第2オブジェクトと前記第3オブジェクトとの接続を含む、
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の並行編集システム。
【請求項10】
前記第1オブジェクトが編集対象として選択されたことに応じて前記第1オブジェクトがロック対象として選択される、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の並行編集システム。
【請求項11】
前記第1オブジェクトが前記電気回路を構成する複数のオブジェクトのうち予め設定されたオブジェクトに該当し、かつ、前記第1オブジェクトが編集対象として選択された場合に、当該選択に応じて前記第1オブジェクトがロック対象として選択される、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の並行編集システム。
【請求項12】
前記ロック部は、前記第1オブジェクトのロック対象としての指定が解除されたことに応じて前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトのロック状態を解除する、
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の並行編集システム。
【請求項13】
前記ロック部は、前記第1オブジェクトあるいは前記第2オブジェクトの編集対象としての選択が解除されたことに応じて前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトのロック状態を解除する、
ことを特徴とする請求項12に記載の並行編集システム。
【請求項14】
前記所定の接続関係を設定する設定部を更に備える、
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の並行編集システム。
【請求項15】
複数の端末とネットワークで接続されたサーバが、前記複数の端末からの編集要求に従って電気回路を編集する並行編集方法であって、
前記サーバが、前記複数の端末のうちの1つの端末によって第1オブジェクトがロック対象として選択された場合に、前記第1オブジェクト、および、前記第1オブジェクトに対して所定の接続関係を有する第2オブジェクトを、前記複数の端末のうち前記第1オブジェクトをロック対象として選択した端末以外の端末によって所定の編集ができないロック状態にする工程を含む、
ことを特徴とする並行編集方法。
【請求項16】
複数の端末とネットワークで接続されたサーバを、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の並行編集システムのロック部として機能させるためのプログラム。
【請求項17】
複数の端末とネットワークで接続されたサーバを、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の並行編集システムのロック部として機能させるためのプログラムを格納したメモリ媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の端末からの編集要求に従って電気回路を編集するための並行編集システムおよび並行編集方法、ならびに、該並行編集システムが構成されるように該複数の端末を動作させるためのプログラムおよびメモリ媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の端末からの編集要求に従って電気回路を編集するための並行編集システム、即ち、複数の設計者からの編集要求に従って電気回路を編集するための並行編集システムがある。このような並行編集システムにおいて、複数の設計者からの編集要求が同一部分に対してほぼ同時に出されると、複数の設計者からの編集要求が干渉し合い、編集作業を円滑に進めることができない。そこで、一人の設計者が編集している部分をロックし、その部分を他の設計性が編集できないようにする技術が知られている。
【0003】
特許文献1には、3つのCADデータ部(具体的には、回路CADデータ部、配置/配線CADデータ部、図面CADデータ部)を編集するCAD装置が記載されている。各CADデータ部のうちロックが必要な範囲はセグメントとして管理され、当該セグメントについては、1つのCAD装置だけが編集可能にされ、他のCAD装置は編集不能にされる。例えば、1つのCAD装置により回路CADデータ部の編集作業が行われ、当該回路CADデータ部における更新対象のセグメントが確定した場合、当該セグメントに対応する配置/配線CADデータ部、図面CADデータ部のそれぞれのセグメントが特定される。そして、他のCAD部には、回路CADデータ部における更新対象のセグメントと、当該セグメントに対応する配置/配線CADデータ部および図面CADデータ部のそれぞれのセグメント、即ちロック対象の3つのセグメントを示すロックセグメント情報が送信される。他のCAD部は、このロックセグメント情報に基づいてロック対象の3つのセグメントをロックする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−299244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図9には、電子部品IC51と電子部品IC52とが配置されたプリント回路基板B1が示されている。電子部品IC51のピンP1と電子部品IC52のピンP2とは、ラッツネットRNで接続されている。ここで、ラッツネットRNは、ピンP1とピンP2との電気的な接続を示しているが、
図9に示す状態では、ピンP1とピンP2とは、実際には接続されていない。つまり、ラッツネットRNは、ピンP1とピンP2とを配線路(導電性パターン)によって接続すべきことを示している。
【0006】
設計者は、ピンP1とピンP2とを配線路で接続する必要がある。並行編集システムにおいて複数の設計者が設計を行う場合として、
図10に示されるように、第1の設計者がピンP1から配線路L1を引き出したときに、第2の設計者が電子部品IC52を移動させた場合を考えてみる。ここで、第1の設計者がピンP1から配線路L1を引き出すときに、電子部品IC51は、第1の設計者による編集のみが可能なようにロックされ、第2の設計者が電子部品IC52を移動させるときに、電子部品IC52は、第2の設計者による編集のみが可能なようにロックされうる。
【0007】
しかしながら、ある並行編集システムにおいては、第2の設計者が電子部品IC52を移動させることにより、第1の設計者が操作している端末の画面から電子部品IC52が消えるかもしれない。また、他の並行編集システムにおいては、配線路L1を引いている最中は第1の設計者が操作している端末の画面内で電子部品IC52が移動しないが、配線路L1を引き終わった後に設計データが更新されたときに、電子部品IC52が移動してしまっているかもしれない。
【0008】
以上の例のように、編集対象の1つの電子部品またはその周辺エリア内の電子部品のみがロックされるのでは、編集対象の1つの電子部品と配線路で接続すべき他の電子部品とが一人の設計者のためにロックされることは保証されず、上記のような不都合が起こりうる。
【0009】
本発明は、上記の課題認識を契機としてなされたものであり、複数の端末あるいは複数の設計者による並行編集を効率化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の側面は、複数の端末からの編集要求に従って電気回路を編集するための並行編集システムに係り、該並行編集システムは、前記複数の端末のうちの1つの端末によって第1オブジェクトがロック対象として選択された場合に、前記第1オブジェクト、および、前記第1オブジェクトに対して所定の接続関係を有する第2オブジェクトを、前記複数の端末のうち前記第1オブジェクトをロック対象として選択した端末以外の端末によって所定の編集ができないロック状態にするロック部を備える。
【0011】
本発明の第2の側面は、
複数の端末とネットワークで接続されたサーバが、前記複数の端末からの編集要求に従って電気回路を編集する並行編集方法であって、
前記サーバが、前記複数の端末のうちの1つの端末によって第1オブジェクトがロック対象として選択された場合に、前記第1オブジェクト、および、前記第1オブジェクトに対して所定の接続関係を有する第2オブジェクトを、前記複数の端末のうち前記第1オブジェクトをロック対象として選択した端末以外の端末によって所定の編集ができないロック状態にする工程を含む。
【0012】
本発明の第3の側面は、プログラムに係り、前記プログラムは、
複数の端末とネットワークで接続されたサーバを、前記第1の側面に係る並行編集システム
のロック部として機能させる。
【0013】
本発明の第4の側面は、プログラムを格納したメモリ媒体に係り、前記プログラムは、
複数の端末とネットワークで接続されたサーバを、前記第1の側面に係る並行編集システム
のロック部として機能させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数の端末あるいは複数の設計者による並行編集を効率化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の1つの実施形態の並行編集システムの構成を示す図。
【
図2】ロック対象として選択されたオブジェクトと関連オブジェクトとの関係を例示する図。
【
図3】ロック対象として選択されたオブジェクトと関連オブジェクトとの関係を例示する図。
【
図4】ロック対象として選択されたオブジェクトと関連オブジェクトとの関係を例示する図。
【
図5】ロック対象として選択されたオブジェクトと関連オブジェクトとの関係を例示する図。
【
図6】ロック対象として選択されたオブジェクトと関連オブジェクトとの関係を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら本発明をその例示的な実施形態を通して説明する。
【0017】
図1には、本発明の1つの実施形態の並行編集システム300の構成が示されている。並行編集システム300は、複数の端末210、220、230、240からの編集要求に従って電気回路を編集する。並行編集システム300は、
図1に示されているように、1つサーバ100と、複数の端末210、220、230、240とをネットワークNWによって接続して構成されうる。複数の端末210、220、230、240は、電気回路の編集を並行して行うために複数の設計者によって操作されうる。ここで、サーバ100も編集のための端末として使用されてもよい。
【0018】
サーバ100は、情報処理装置に並行編集プログラム152を組み込むことによって構成されうる。サーバ100は、汎用の情報処理装置と同様に、CPU110、メモリ120、入力デバイス(例えば、キーボード、タッチパネル、マウスなど)130、ディスプレイ140、ハードディスク(メモリ)150、ネットワークインターフェース160などで構成されうる。並行編集プログラム152は、ハードディスク150に組み込まれうる。並行編集プログラム152は、それを格納したメモリ媒体の形態で配布されうる。ハードディスク150には、並行編集システム300によって作成される設計データ154が格納されうる。
【0019】
複数の端末210、220、230、240は、汎用の情報処理装置によって構成されうる。複数の端末210、220、230、240は、例えば、CPU、メモリ、入力デバイス(例えば、キーボード、タッチパネル、マウスなど)、ディスプレイ、ハードディスク(メモリ)、ネットワークインターフェースなどで構成されうる。
【0020】
並行編集プログラム152は、並行編集システム300を、ロック部を備えるシステムとして動作させるプログラムモジュール153を含む。以下では、説明の便宜上、プログラムモジュール153をロック部153という。ロック部153は、複数の端末210、220、230、240のうちの1つの端末によって第1オブジェクトがロック対象として選択された場合に、該第1オブジェクト、および、該第1オブジェクトに対して所定の接続関係を有する第2オブジェクトをロック状態にする。ロック状態は、複数の端末210、220、230、240のうち該第1オブジェクトをロック対象として選択した端末以外の端末によって所定の編集ができない状態である。以下では、第1オブジェクトに対して所定の接続関係を有する第2オブジェクトを関連オブジェクトとも呼ぶ。
【0021】
所定の編集は、第1オブジェクトの移動および削除、ならびに、第2オブジェクト(関連オブジェクト)の移動および削除を含みうる。所定の編集は、第1オブジェクトと第2オブジェクト(関連オブジェクト)との接続を含んでもよい。所定の編集は、第1オブジェクトと該第1オブジェクトに対して所定の接続関係を有しない第3オブジェクトとの接続、および、第2オブジェクト(関連オブジェクト)と該第3オブジェクトとの接続を含んでもよい。
【0022】
オブジェクトとは、電子部品(例えば、IC、LSI、抵抗素子、キャパシタ、コネクタなど)および配線路(導電性パターン)を含む用語として用いられる。一例において、第1オブジェクトは、第1電子部品であり、第2オブジェクトは、該第1電子部品と接続されるべき第2電子部品(より具体的には、該第1電子部品とラッツネットによって接続された第2電子部品)、又は、該第1電子部品と接続された第2電子部品(より具体的には、該第1電子部品と配線路によって既に接続された第2電子部品)を含む。
【0023】
以下、具体例を通してロック部の機能を説明する。
図2〜
図6において、関連ジェクトには、斜線が付されている。
図2には、編集途中の電気回路400が例示されている。電気回路400は、プリント回路基板Bと、プリント回路基板Bの上に配置された複数の電子部品IC1〜IC11とを有する。電子部品と電子部品とは、ラッツネットによって接続されている。
図2中の点線は、ラッツネットを示している。例えば、電子部品IC1、電子部品IC2、IC3はラッツネット250で相互に接続されている。設計者による設計作業は、ラッツネットに従って配線路を配置する作業を含む。
【0024】
以下では、より具体的な例の提供を目的として、電子部品IC1をキー部品(重要部品あるいは主要部品)、電子部品IC2−IC11を非キー部品として扱ってロックの制御を行う例を説明する。ロック部153は、キー部品としての電子部品IC1(第1オブジェクト)が複数の端末210、220、230、240のうちの1つの端末によってロック対象として選択された場合に、キー部品としての電子部品IC1(第1オブジェクト)、および、該電子部品IC1(第1オブジェクト)に対して所定の接続関係を有する電子部品(第2オブジェクトあるいは関連オブジェクト)を、複数の端末210、220、230、240のうち電子部品IC1(第1オブジェクト)をロック状態にする。
【0025】
上記の所定の接続関係は、任意に定められうる。
図2に例示された第1の例において、キー部品としての電子部品IC1(第1オブジェクト)に対して所定の接続関係を有する電子部品(第2オブジェクトあるいは関連オブジェクト)は、電子部品IC1と接続されるべき第2電子部品IC2、IC3、IC5、IC6、IC7、IC8、IC9、IC11(電子部品IC1とラッツネット250−1、250−2、251〜256によって接続された電子部品)、又は、電子部品IC1と接続された第2電子部品(
図2には示されていないが、電子部品IC1と配線路によって接続された電子部品)を含む。
【0026】
図3に例示された第2の例において、キー部品としての電子部品IC1(第1オブジェクト)に対して所定の接続関係を有する電子部品(第2オブジェクトあるいは関連オブジェクト)は、電子部品IC1に対して他の電子部品を介することなく接続されるべき電子部品IC2、IC5、IC6、IC7、IC8、IC9、IC11(電子部品IC1とラッツネット250−1、251〜256によって接続された電子部品)、又は、第1電子部品IC1に対して他の電子部品を介することなく接続された電子部品(
図3には示されていないが、電子部品IC1と配線路によって接続された電子部品)を含む。ここで、電子部品IC3は、電子部品IC1に対して他の電子部品IC2を介して接続されるべき電子部品である。
【0027】
図4に例示された第3の例において、キー部品としての電子部品IC1(第1オブジェクト)に対して所定の接続関係を有する電子部品(第2オブジェクトあるいは関連オブジェクト)は、電子部品IC1と接続されるべき第2電子部品IC2、IC3、IC5、IC6、IC7、IC8、IC9、IC11(電子部品IC1とラッツネット250−1、250−2、251〜256によって接続された電子部品)、又は、電子部品IC1と接続された第2電子部品(
図4には示されていないが、電子部品IC1と配線路によって接続された電子部品)のうち、電子部品IC1の複数のピンと接続されるべき第2電子部品IC5、IC7、又は、電子部品IC1の複数のピンと接続された電子部品を含む。
【0028】
図5に例示された第4の例において、キー部品としての電子部品IC1(第1オブジェクト)に対して所定の接続関係を有する電子部品(第2オブジェクトあるいは関連オブジェクト)は、電子部品IC1と接続されるべき第2電子部品IC2、IC3、IC5、IC6、IC7、IC8、IC9、IC11(電子部品IC1とラッツネット250−1、250−2、251〜256によって接続された電子部品)、又は、電子部品IC1と接続された第2電子部品(
図5には示されていないが、電子部品IC1と配線路によって接続された電子部品)のうち、差動信号対の配線路によって電子部品IC1と接続されるべき電子部品IC7(差動信号対のラッツネット252によって電子部品IC1と接続された第2電子部品IC7)、又は、差動信号対の配線路によって電子部品IC1と接続された電子部品を含む。
【0029】
図6に例示された第5の例において、キー部品としての電子部品IC1(第1オブジェクト)に対して所定の接続関係を有する電子部品(第2オブジェクトあるいは関連オブジェクト)は、電子部品IC1と接続されるべき第2電子部品IC2、IC3、IC5、IC6、IC7、IC8、IC9、IC11(電子部品IC1とラッツネット250−1、250−2、251〜256によって接続された電子部品)、又は、電子部品IC1と接続された第2電子部品(
図6には示されていないが、電子部品IC1と配線路によって接続された電子部品)のうち、所定長よりも短い配線路によって電子部品IC1と接続されるべき電子部品IC2、IC3、IC5、IC7、IC8、IC9、IC11(電子部品IC1とラッツネット250−1、250−2、251〜255によって接続された電子部品)、又は、所定長よりも短い配線路によって電子部品IC1と接続された第2電子部品を含む。ここで、ラッツネット256は、所定長よりも長く、したがって、ラッツネット256に対応する配線路も所定長よりも長くなる。そのため、この例では、電子部品IC6は、所定長よりも短い配線路によって電子部品IC1と接続されるべき電子部品から除かれている。
【0030】
第1オブジェクトとともにロック状態にされる第2オブジェクト(関連オブジェクト)は、第1オブジェクトに接続された配線路を含みうる。
【0031】
キー部品および/または関連オブジェクトは、設計者によって任意に設定されうる。
図7には、キー部品および関連オブジェクトを設定するために並行編集プログラム152の設定部によって端末210〜240のディスプレイに表示される設定画面の一例が示されている。キー部品の設定は、設定欄701において行うことができる。
図7に示す例では、電子部品IC1〜IC11のうち電子部品IC1がキー部品として設定されている。
図7に示す例では、キー部品の設定は、該当する電子部品にチェックマークを付けることによってなされる。
【0032】
関連オブジェクトの設定は、設定欄702、703において行うことができる。設定欄702では、関連オブジェクトとして、(a)「キー部品に接続されている全てのオブジェクト」を指定するモードと、(b)「キー部品から最初に接続されるオブジェクト」を指定するモードとのいずれかを選択することができる。(a)は
図2に例示されたモードであり、(b)は
図3に例示されたモードである。ここで、「キー部品から最初に接続されるオブジェクト」とは、キー部品から他のオブジェクトを介することなく接続されるオブジェクトを意味する。また、「接続されるオブジェクト」とは、接続されるべきオブジェクト、および、配線路によって既に接続されたオブジェクトを包含する。
【0033】
設定欄703では、設定欄702で設定されたモードで特定される関連オブジェクトのうち条件を満たすオブジェクトを関連オブジェクトとして設定する欄である。即ち、設定欄702で設定されたモードで特定される関連オブジェクトのうち条件を満たさないオブジェクトを関連オブジェクトから除外することができる。「キー部品の複数ピンと接続される部品」の項目がアクティブにされた場合は、
図4に例示されるように、第1オブジェクトに対して所定の接続関係を有する第2オブジェクト(関連オブジェクト)として、第1電子部品と接続されるべき第2電子部品、又は、第1電子部品と接続された第2電子部品のうち、第1電子部品の複数のピンと接続されるべき第2電子部品(
図4の例では、IC5、IC7)、又は、第1電子部品の複数のピンと接続された第2電子部品が選択される。
【0034】
「差動信号対で接続される部品」の項目がアクティブにされた場合、
図5に例示されるように、第1オブジェクト(
図5の例では、IC1)に対して所定の接続関係を有する第2オブジェクト(関連オブジェクト)として、第1オブジェクトと接続されるべき第2オブジェクト、又は、第1オブジェクトと接続された第2オブジェクトのうち、差動信号対の配線路によって第1オブジェクトと接続されるべき第2オブジェクト(
図5の例では、IC7)、又は、差動信号対の配線路によって第1オブジェクトと接続された第2オブジェクトが選択される。
【0035】
「配線長がXXmm以内の部品」の項目がアクティブにされた場合、
図6に例示されるように、第1オブジェクト(
図6の例では、IC1)に対して所定の接続関係を有する第2オブジェクト(関連オブジェクト)として、第1オブジェクトと接続されるべき第2オブジェクト、又は、第1オブジェクトと接続された第2オブジェクトのうち、所定長(XXmm)よりも短い配線路によって第1オブジェクトと接続されるべき第2オブジェクト(
図6の例では、IC2、IC3、IC5、IC7、IC8、IC9、IC11)、又は、所定長よりも短い配線路によって第1オブジェクトと接続された第2オブジェクトが選択される。「XX」には、任意の値が設定されうる。
【0036】
「キー部品の複数ピンと接続される部品」、「差動信号対で接続される部品」、「配線長がXXmm以内の部品」は、個別にアクティブにされてもよいし、2以上が同時にアクティブにされてもよい。
【0037】
図8には、並行編集プログラム152によって制御される複数の端末210〜240の動作が例示されている。ステップS410では、初期設定がされる。初期設定は、例えば、
図7を参照しながら例示した設定を含みうる。ステップS420では、複数の端末210〜240のいずれかの端末を操作する設計者によって編集対象のオブジェクトが選択される。
【0038】
ステップS430では、ステップS420で選択された編集対象のオブジェクトがキー部品(予め設定されたオブジェクト)であるか否かが判断され、キー部品であれば、ステップS440に処理が進められる。ステップS440では、キー部品(第1オブジェクト)および関連オブジェクト(第2オブジェクト)がロック状態に設定される。
【0039】
この例では、編集対象のオブジェクトがキー部品(予め設定されたオブジェクト)に該当し、かつ、当該オブジェクトが編集対象として選択された場合に、当該オブジェクトとともに関連オブジェクトがロック状態にされるが、これは一例に過ぎない。オブジェクトがロック対象として選択された場合に、当該オブジェクトの他、当該オブジェクトに対して所定の接続関係を有する関連オブジェクトがロック対象とされてもよい。
【0040】
また、この例では、キー部品としてのオブジェクトが編集対象として選択されたことに応じて当該オブジェクトがロック対象として選択されるが、これは一例に過ぎない。オブジェクト(当該オブジェクトは、キー部品であってもよいし、キー部品でなくてもよい)が編集対象として選択された後に、例えば、キーボードの特別な操作などによってロック対象として選択されてもよい。
【0041】
ステップS450では、ステップS420で編集対象のオブジェクト(即ち、キー部品)を選択した設計者による編集がなされる。なお、これと並行して、他の設計者がキー部品および関連オブジェクト以外のオブジェクトを編集することは可能である。
【0042】
ステップS460では、キー部品のロック状態の解除が指示されたかどうかが判断され、キー部品のロック状態の解除が指示されたら、テップS470において、キー部品および関連オブジェクトのロック状態が解除される。ここで、キー部品あるいは関連オブジェクトの編集対象としての選択が解除されたことに応じて(キー部品および関連オブジェクト以外のオブジェクトが選択されたことに応じて)、キー部品のロック対象としての指定が解除されたと判断されうる。あるいは、キーボードの特別な操作などによって、キー部品のロック対象としての指定が解除されてもよい