(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
床面上に載置可能なベースと、このベースから立ち上がる支持体と、この支持体の上端部に支持された天板とを具備し、この天板の一端面及び他端面と交差する一端側にパネルを、当該パネルの幅方向一端部を前記天板の前記一端面よりも天板中心側に近づけ、当該パネルの幅方向他端部を前記天板の前記他端面に達するように天板中心から遠ざけた状態で設け、
前記天板の幅寸法と前記パネルの幅寸法とが略等しく設定され、
前記天板の幅方向中心に対し、前記パネルの幅方向中心が半ピッチずれていることを特徴とする天板付き家具。
前記天板の前記一端が反使用端であり、前記パネルの幅方向他端部を前記天板の前記他端面よりも外方側に突出させてなることを特徴とする請求項1記載の天板付き家具。
床面上に載置可能なベースと、このベースから立ち上がる支持体と、この支持体の上端部に支持された天板とを具備し、この天板の一端面及び他端面と交差する一端側にパネルを、当該パネルの幅方向一端部を前記天板の前記一端面よりも天板中心側に近づけ、当該パネルの幅方向他端部を前記天板の前記他端面に達するように天板中心から遠ざけた状態で設け、
前記天板の幅寸法と前記パネルの幅寸法とが略等しく設定されるとともに、前記天板の幅方向中心に対し、前記パネルの幅方向中心がずれていることにより、複数が同じ向きで並べられた場合に、隣り合うパネルの間に隙間が生じず、且つ、隣り合う天板の間にも隙間が生じないようになっていることを特徴とする天板付き家具。
前記パネルが、当該パネルの幅方向他端部に前記天板の前記他端面に沿って突出する側板部を更に備える平面視L字状のものであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の天板付き家具。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、高度な課題への取り組みとともに仕事へのスピードが求められるようになったことから、組織をまたいだチームでの課題解決が必要になっている。しかしながら、執務スペースのようなデスクが密集している場所、ひいては人が密集している場所には、特に別の部門の人は近づきにくく、周囲の視線が気になって、コミュニケーションが取りにくいという問題がある。
【0005】
一般的にオフィス内では社員同士でコミュニケーションをとれる場所が少なく、またコミュニケーションは会議室や特許文献1に開示されているようなミーティングスペースなどが一般的であるが、このようなフォーマルな場では意見やアイデアが出にくく、より自由な発想や気づきを誘発するインフォーマルな場が重要視されている。オフィス内でのインフォーマルな場としてはリフレッシュコーナが一般的であるが、リフレッシュコーナがそもそも設けられていなかったり、周囲の人にサボっていると思われるなどの理由から活用度は高くないのが実情である。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解消することを目的としており、具体的には、オフィス内などに手軽にコミュニケーションを図れるインフォーマルな場を作り出すのに適した天板付き家具及び家具システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0008】
すなわち、本発明の天板付き家具は、床面上に載置可能なベースと、このベースから立ち上がる支持体と、この支持体の上端部に支持された天板とを具備し、この天板の一端面及び他端面と交差する一端側にパネルを、当該パネルの幅方向一端部を前記天板の前記一端面よりも天板中心側に近づけ、当該パネルの幅方向他端部を前記天板の前記他端面に達するように天板中心から遠ざけた状態で設けた。
【0009】
このような構成でパネルが天板に設けられていることから、天板の一端側にパネルにより覆われている部分と覆われていない部分を形成して、ある程度開放感を有しつつ他人の視線を隠す目隠し機能を発揮して適度な隠れ感やこもり感等の遮蔽性を作り出すことができる。また、天板上に資料やサンプル、タブレット端末等を置くことができ、例えばパネルで覆われた領域においては電話やタブレット端末によるビデオ通話を、パネルで覆われていない領域においては立ち寄ったワーカーとの間で意見交換や情報交換を円滑に行うことができる。そのため、このような天板付き家具を例えば執務スペースから少し離れた場所に設置することで、簡易な作業を行えるとともにパネルにより周囲の人を気にせずに手軽にコミュニケーションを行えるインフォーマルな場を作り出すことができる。
【0010】
遮蔽性をより高めるとともにこのような天板付き家具を複数横並び或いは対向配置させた場合に遮蔽領域の大きい組み合わせ家具を構築することを可能にするためには、前記天板の前記一端が反使用端であり、前記パネルの幅方向他端部を前記天板の前記他端面よりも外方側に突出させてなる構成とすることが好ましい。
【0011】
特に、複数横並びにした場合に隣接する各パネル間および各天板間の何れにも隙間を生じさせない状態を実現するためには、前記天板の幅寸法と前記パネルの幅寸法とが略等しく設定されていることが好ましい。
【0012】
さらに、同種の組み合わせ家具を突き合わせて対向配置した場合、天板の端面同士が揃うとともに各パネル間に隙間を生じさせないようにするために
、本発明
の第1の態様では、前記天板の幅方向中心に対し、前記パネルの幅方向中心がずれるように、具体的には半ピッチずれるように構成されてい
る。また、本発明の第2の態様では、前記天板の幅方向中心に対し、前記パネルの幅方向中心がずれていることにより、複数が同じ向きで並べられた場合に、隣り合うパネルの間に隙間が生じず、且つ、隣り合う天板の間にも隙間が生じないようになっている。
【0013】
ある程度の開放感を備えつつ、より閉塞感やこもり感を高めるためには、前記パネルが、当該パネルの幅方向他端部に前記天板の前記他端面に沿って突出する側板部を更に備える平面視L字状のものであることが好ましい。
【0014】
また、逐一着座あるいは立ち上がらずとも、付近を通行するワーカーと同じ目線高さを保つことができるようにするためには、起立姿勢で使用するハイテーブルを構成するように天板面の高さが設定されていることが好ましい。
【0015】
また、手軽にコミュニケーションを行える様々な形態の空間を多彩に展開するためには、上記天板付き家具を単位ユニットとして、これらを複数組み合わせて構成される家具システムとすることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、以上説明した構成であるから、手軽にコミュニケーションを図れるインフォーマルな場を作り出すことに適した天板付き家具及び家具システムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0019】
図1,2は、本実施形態の天板付き家具1を示している。この天板付き家具1は、例えばオフィス内においてデスクが複数密集した執務スペース7から少し離れた場所に設置されてインフォーマルな場を作り出すために好適に用いられ、床面に載置可能なベース2から立ち上がる支持体としての支柱3の上端部に支持された天板4の反使用端41b側にパネル5を設けたものである。
【0020】
天板4は、矩形状の図示しない芯材の上に当該芯材と略同形状の図示しないクッション材を積層し、それらを張り地4Aで被覆して構成されており、上方からの力に対して適度なクッション性を備えることから、肘などを置いた際に良好な使用感を有するものである。また、天板4上に商品等のサンプルや資料、ノートパソコン、タブレット端末Tなどを載置することができる。
【0021】
図2に示すように、このような天板4の一端面42a及び他端面42bと交差する(具体的には略直交する)反使用端41b側には、天板4よりも上下方向に延在する正面視矩形状のパネル5が設けられている。パネル5は、図示しない芯材の表面に張り地5Aが貼り付けられて構成されたものであり、
図3に示すように、パネル5の幅寸法L1が天板4の幅寸法L2と略等しく設定されるとともに、上下寸法L3が幅寸法L1よりも大きく設定されている。このパネル5は、詳細には、
図5に示すように幅方向一端部50aを天板4の一端面42aよりも天板4の幅方向における中心4C1側に近づけるとともにパネル5の幅方向他端部50bを天板4の他端面42bよりも外方側に突出させて天板4の幅方向における中心4C1から遠ざけ、天板4の反使用端41b側に配置されるパネル領域5a(
図3参照)に対し、天板4から外方側に配置されるパネル領域5b(
図3参照)が小さくなるように設けられている。パネル5の上端部には
図2に示すように側面視略S字状のフック59を掛止することができ、このフック59をパネル領域5bに設けることで、傘など上下方向にある程度の長さを有するものを天板4に干渉させることなく適切に吊り下げることができる。
【0022】
このような天板4の下方には、
図3に示すように、四隅に設けられたアジャスタ21により天板4と平面視略同一形状のベース本体20が床面から所定の隙間Gを介して設置されたベース2が設けられている。このベース本体20の中央部には、後述する支柱3の内部に形成された配線挿通孔130と連通する連通孔120が形成されるとともにこの連通孔120の周囲には後述する支柱本体30の下端を固定するための挿通孔20aが形成されている。
【0023】
図3に示すように、支柱3は、ベース本体20から立ち上がって内部に配線挿通孔130が形成された円筒状の支柱本体30と、支柱本体30の上端に取り付けられた天板支持部31とから構成される。天板支持部31は、板金を折り曲げ成形したものであって、
図5に示すように天板4よりも幅寸法L5及び奥行き寸法L6が小さくかつ平面視略矩形状の天板受け131a上に上記天板4を載置して支持するものである。天板受け131aには四隅に挿通孔131abが形成されており、天板4はこの挿通孔131abを介して図示しないねじ等の止着具により天板受け131aに固定されている。また、天板受け131aの中央部には挿通孔131acが4箇所に形成されており、この挿通孔131acを介して
図3に示す支柱本体30の上端面に図示しない止着具により固定されている。なお、支柱本体30の下端部は
図3に示すように前記挿通孔20aを介してベース本体20に固定されている。この天板受け131aの奥行き方向における一端面31aの位置は天板4の反使用端41bと奥行き方向にほぼ一致しており、
図4に示すように天板受け131aの奥行き方向における一端31abから下方に向けてパネル取付部131cが延びている。このパネル取付部131cは幅方向両端部および中央部に設けられた
図3に示す挿通孔131caを介して図示しない止着具によりパネル5と固定されている。また、天板受け131aの幅方向一端31bには下方に延びる折曲補強部131bが形成されている。この折曲補強部131bは
図4に示すように天板4の反使用端41b側から使用端41a側に向かって上下寸法が短くなる側面視略台形形状をなしている。
【0024】
図5に示すように、天板受け131aにおいて挿通孔131acと天板4の使用端41aとの間の位置には挿通孔133aaが幅方向に離間して2箇所に形成されており、この挿通孔133aaを介して側面視L字状のブラケット132が取り付けられ、このブラケット132にコンセントCが差し込み口Caが前方を向くようにして取り付けられている。そのため、天板4上にタブレット端末Tなどの電子機器を載置した際にはこのコンセントCから電力を得ることができる。このコンセントCから延びる配線Ckは、
図3に示すように、支柱本体30の上端部に形成された図示しない開口から配線挿通孔130およびベース本体20に形成された貫通孔120を通って外方に引き回される。
【0025】
このような天板付き家具1は、床面から天板面4aまでの高さL4が900〜1050mmに設定されていわゆるハイテーブルを構成するものであり、パネル5により囲まれたクッション性を有する天板とともに、起立したまま気軽で自由な姿勢を促すことができる。
【0026】
また天板付き家具1には、
図1,2に示すような支持具としてのタブレットスタンド6を設置することができる。このタブレットスタンド6は、板金を折り曲げ成形したものであり、下方に延びる
図6に示す差込部60を
図2に示すように天板4とパネル5との間に天板4を構成するクッション材を押し広げながら差し込むことで簡単かつ素早く(クイックに)設置することができ、
図6に示す差込部60の上端60aより前面に向けて延びる平行部61の先端61aから上方に起立する起立部62により
図2に示すタブレット端末Tの下端を当接させるとともにタブレット端末Tの上端をパネル5に当接させて使用することができるものである。なお、
図3〜5ではタブレットスタント6の図示を省略している。
【0027】
上記のような天板付き家具1は、比較的コンパクトなモジュールであることから、執務スペース7に繋がる動線上に設置することができるとともに部屋の隅や他の家具の隙間などにも設置しやすく、レイアウトの変更が容易で常に最適な場所に設置することができる。また、
図1に示すワーカーの側方(パネル1に覆われていない領域)から矢印で示すようにアクセスして話しかけるほか、
図7に示すように、パネル5越しにフェイストゥフェイスによって気軽にコミュニケーションを行うなど、インフォーマルな場を作り出すことが可能であることから、メール等を利用した一方通行の情報交換ではなく、両者の間でスムーズな意思の疎通を図ることができる。さらに、気づきや発想へのきっかけとなるのは、このようなコミュニケーションによる人と人との接点が最も重要であるが、前述のように天板4上に商品等のサンプルや資料を載置可能であり、パネル5により切り取られたエリアの中で情報やサンプルに自然に触れられるようにすることで、気づきや発想をさらに誘発することができる。また、天板付き家具1を複数個所に設置することで、一般的なリフレッシュスペースのような大きな引力ではなく、コンパクトモジュールによる小さな引力を点在させてコミュニケーションの活性化を図り、気づきや発想に繋がるシーンをより効率的に提供することができる。さらに、
図8に示すように天板4,4の幅方向における端面42a、42b同士およびパネル5,5の幅方向における端部50a,50b同士をそれぞれ当接させて天板付き家具1を複数横並べた家具システム100として使用したり、
図9に示すように天板付き家具1を対向配置させつつパネル5,5の幅方向における端部50a,50a同士を当接させた家具システム101として使用したりして、コミュニケーションを手軽に行える様々な空間を容易に形成することもできる。なお、
図9に示す家具システム101では、紙面奥側に配置された天板付き家具1には斜線を引いている。
【0028】
以上のように本実施形態の天板付き家具1は、床面上に載置可能なベース2と、このベース2から立ち上がる支持体としての支柱3と、この支柱3の上端部に支持された天板4とを具備し、この天板4の一端面42a及び他端面42bと交差する一端としての反使用端41b側にパネル5を、当該パネル5の幅方向一端部50aを前記天板4の前記一端面42aよりも天板4の幅方向における中心4C1側に近づけ、当該パネル5の幅方向他端部50bを前記天板4の前記他端面42bに達するように天板4の幅方向における中心4C1から遠ざけた状態で設けるように構成したものである。
【0029】
このような構成でパネル5が天板4に設けられているため、天板4の反使用端41b側にパネル5により覆われている部分と覆われていない部分を形成して、ある程度の開放感を有しつつ他人の視線を隠す目隠し機能を発揮して適度な隠れ感やこもり感等の遮蔽性を作り出すことができる。また、天板4上に資料やサンプル、タブレット端末T等を置くことができ、例えばパネル5で覆われた領域においては電話やタブレット端末Tによるビデオ通話を、パネル5で覆われていない領域においては立ち寄ったワーカーとの間で意見交換や情報交換を円滑に行うことができる。そのため、このような天板付き家具1を例えば執務スペース7から少し離れた場所に設置することで、簡易な作業を行えるとともにパネル5により周囲の人を気にせずに手軽にコミュニケーションを行えるインフォーマルな場を作り出すことができる。
【0030】
また、前記パネル5の幅方向他端部50bを前記天板4の前記他端面42bよりも外方側に突出させてなるように構成したことから、遮蔽性をより高めることができるとともに、このような天板付き家具1を
図8に示したように横並びにすれば、外方側に突出したパネル5の他端部50bは隣接する天板4の反使用端41bを覆う位置に配置されて遮蔽領域の大きい組み合わせ家具を構築することができる。さらに、このような天板付き家具1を
図9に示すように対面配置すれば、外方側に突出したパネル5の他端部50bは対向する天板4の反使用端41bのうちパネル5により遮蔽されていない領域に配置されて互いの遮蔽領域を拡張し合うことができる。これら
図8や
図9において、パネル5の他端部50bと隣接もしくは対向する天板4の反使用端41bとを突き合わせるようにして配置すれば、天板付き家具1,1同士を組み合わせる際のガイドや位置決めの役割も担わせることができる。
【0031】
特に、前記天板4の幅寸法L2と前記パネル5の幅寸法L1とが略等しく設定されるように構成したことから、同種の天板付き家具1を複数横に並べて配置した場合に、隣接させた各パネル5,5間および各天板4,4間の何れにも隙間を生じさせない状態を実現することができる。
【0032】
以上において、本実施形態の天板付き家具1が起立姿勢で使用するハイテーブルを構成するように天板面4aの高さが設定されていることから、逐一着座あるいは立ち上がらずとも、付近を通行するワーカーと同じ目線高さを保つことができ、より手軽に互いのアプローチを図ることができる。
【0033】
またさらに、本発明の家具システム100は、このような天板付き家具1を単位ユニットとして、これらを複数組み合わせて構成されるものであり、手軽にコミュニケーションを行える様々な形態の空間を多彩に展開することができる。
【0034】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0035】
例えば、本実施形態ではパネル5は天板4の反使用端41b側にのみ設けられた平面視I字状のものであるが、
図10に示すように、ベース2から立ち上がる支持体3により支持された天板4の幅方向一端面42aにパネル155の第1パネル部分152を、当該第1パネル部分152の幅方向一端部152aを前記天板4の使用端41aよりも天板4の奥行き方向における中心4C2側に近づけ、当該第1パネル部分152の幅方向他端部152bを前記天板4の前記反使用端41bに達するように天板4の奥行き方向における中心4C2から遠ざけた状態で設けるとともに、この第1パネル部分152の他端部152bより天板4の反使用端41bに沿って突出する側板部としての第2パネル部分153を備えた平面視L字状のパネル155を有する天板付き家具151としてもよい。
【0036】
このように前記パネル155が、当該パネル155の幅方向他端部152bに前記天板4の前記反使用端41bに沿って他端面42bより突出する第2パネル部分153を更に備える平面視L字状のものであることから、ある程度の開放感を備えつつ、より閉塞感やこもり感を高めることができる。
【0037】
この場合、前記パネル155が、図示しないパネル本体とその表面を被覆する張り地155Aにより構成されるものであって、前記L字の入隅部153aに向けて前記天板4の角4Bが突き当てられているように構成することで、天板4の角4Bが張り地155Aを押し付けて第2パネル部分153の基端153a周辺にR形状が形成され、意匠的な効果を有するとともに一体感を備えたものにすることができる。
【0038】
また、
図11に示すように、ベースとしてのアジャスタ162が底板164dの四隅に取り付けられ、側板164b,164b間に複数の棚板164c,164cを異なる高さ位置に設けてなる支持体としてのシェルフ164を用い、このシェルフ164の上板164a上で天板4を支持するとともにこの天板4の反使用端41b側に平面視I字状のパネル165が取り付けられて天板付き家具161が構成されてもよく、また、このような天板付き家具161においてパネル165の代わりに
図12に示すような平面視L字状のパネル175が取り付けられて天板付き家具171が構成されてもよい。なお、天板付き家具161において天板4とパネル165との位置関係は、
図2等に示す天板付き家具1の天板4とパネル5との位置関係と同様である。また、天板付き家具171において天板4とパネル175との位置関係は、
図10に示す天板付き家具151の天板4とパネル155との位置関係と同様である。
【0039】
これらの天板付き家具151,161,171も、それらを単体で使用してもよく、またそれぞれを単位ユニットとして組み合わせて使用してもよい。例えば
図13に示すように平面視L字状のパネル155を備える天板付き家具151を配置し、そこから天板付き家具1を横並びにして天板付き家具1と天板付き家具151とを組み合わせて家具システム200を構成してもよい。このとき、天板付き家具151において第2パネル部分153の天板4の他端面42bより突出する部分の長さを、天板付き家具1の天板4の反使用端41bにおいてパネル5により覆われていない部分の長さと一致させることで、天板付き家具151の天板4と天板付き家具1の天板4との間、及び、天板付き家具151のパネル155と天板付き家具1のパネル5との間に隙間を生じさせないようにすることができる。さらに、
図1に示すように、天板付き家具1の隣に、シェルフ164に支持された天板4の反使用端41b側に平面視I字状のパネル165を取り付けた天板付き家具161を当接させて配置してもよい。
【0040】
また、本実施形態では前記天板4の反使用端41b側に配置されるパネル領域50aに対し、天板4から外方側に配置されるパネル領域50bが小さく設定されているが、天板4の反使用端41b側に配置されるパネル領域5aに対し、天板4から外方側に配置されるパネル領域5bの方が大きく設定されていてもよい。これによって、同種の天板付き家具をパネル5,5同士を突き合わせた状態で複数横並びに配置した場合に隣接する天板4,4間に隙間ができるので、その隙間を適宜に設定すれば、コミュニケーションをとるために各天板4へアクセスし易くなり、また、天板4に就いたワーカー間にも適宜の距離を保つことができる。
【0041】
或いは、
図14に示すように、前記天板4の幅方向における中心4Cに対し、パネル5の幅方向における中心5Cが半ピッチずらして天板付き家具181を構成してもよい。このような天板付き家具181を突き合わせて対向配置して家具システム102を構成した場合には、各パネル5,5間に隙間を生じさせることがなく、また天板4,4同士の間に空間が形成されることで、コミュニケーションをとるために各天板4へアクセスし易くなり、さらに、天板4に就いたワーカー間にも適宜の距離を保つことができる。そのため、例えば各天板付き家具181に
図6に示すようなタブレットスタンド6を取り付けてタブレット端末Tを使用する場合でも、隣のワーカーへの配慮を少なくすることができる。なお、
図14では紙面奥側に配置された天板付き家具181には斜線を引いている。なお、この天板付き家具181は天板4に対するパネル5の取付位置以外は
図2等に示す天板付き家具1と同様の構成である。
【0042】
さらに本実施形態では、天板4はクッション性を有するものであるが、これに限定されず、木製、メラミン樹脂製、スチール製のものであってもよい。ただ、パネル5にウレタン樹脂等の比較的柔らかい材料を使用することで、天板4とパネル5との間にタブレットスタンド6を差し込む際にウレタン樹脂が変形して容易に着脱することができる。また、天板4の形状は、平面視矩形状のものに限定されず、六角形や八角形などの多角形や平行四辺形などであってもよい。
【0043】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。