(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも第1及び第2のスイッチ、第1のインダクター(L1)、第1のコンデンサー(C2)並びに少なくとも第1及び第2のダイオード(D1、D2)と、前記第2のスイッチを保護するスナバー回路とからなる3レベルブーストコンバーターであって、
前記スナバー回路は、第2のインダクター(LSN)と、第2のコンデンサー(CSN)と、第3及び第4のダイオード(DSN1、DSN2)とからなり、
前記第1のスイッチの第1の端子は、前記第1のインダクターの第2の端子と、前記第1のダイオードのアノードとに接続され、
前記第1のスイッチの第2の端子は、前記第1のコンデンサーの第1の端子に接続され、
前記第2のスイッチの第2の端子は、該コンバーターの第1の入力端子に接続され、
前記第1のインダクターの第1の端子は、該コンバーターの第2の入力端子に接続され、
前記第1のダイオードのカソードは、前記第1のコンデンサーの第2の端子に接続され、
前記第2のダイオードのカソードは、該コンバーターの第1の出力端子に接続され、
前記第2のインダクターの第1の端子は、前記第1のスイッチの第2の端子と、前記第1のコンデンサーの第1の端子とに接続され、
前記第2のインダクターの第2の端子は、前記第3のダイオードのアノードと、前記第2のスイッチの第1の端子とに接続され、
前記第3のダイオードのカソードは、前記第4のダイオードのアノードと、前記第2のコンデンサーの第1の端子とに接続され、
前記第2のコンデンサーの第2の端子は、該コンバーターの第1の入力端子と、前記第2のスイッチの第2の端子とに接続され、
前記第4のダイオードのカソードは、前記第1のコンデンサーの第2の端子に接続され、
前記コンバーターの第2の出力端子は、前記コンバーターの第1の入力端子に接続され、
前記第2のダイオードのアノードは、前記第4のダイオードのカソードに接続され、
前記第2のインダクターの放電は、前記第2のコンデンサーと前記第2のインダクターとからなる共振回路の共振周波数に対応する周期の最大で半分の時間期間中は前記第2のコンデンサーを通じて行われ、該時間期間後は前記第1のコンデンサーにおいて行われることを特徴とする、3レベルブーストコンバーター。
少なくとも第1及び第2のスイッチ、第1のインダクター(L1)、第1のコンデンサー(C2)並びに少なくとも第1及び第2のダイオード(D1、D2)と、前記第2のスイッチを保護するスナバー回路とからなる3レベルブーストコンバーターであって、
前記スナバー回路は、第2のインダクター(LSN)と、第2のコンデンサー(CSN)と、第3及び第4のダイオード(DSN1、DSN2)とからなり、
前記第1のスイッチの第1の端子は、前記第1のインダクターの第2の端子と、前記第1のダイオードのアノードとに接続され、
前記第1のスイッチの第2の端子は、前記第1のコンデンサーの第1の端子に接続され、
前記第2のスイッチの第2の端子は、該コンバーターの第1の入力端子に接続され、
前記第1のインダクターの第1の端子は、該コンバーターの第2の入力端子に接続され、
前記第1のダイオードのカソードは、前記第1のコンデンサーの第2の端子に接続され、
前記第2のダイオードのカソードは、該コンバーターの第1の出力端子に接続され、
前記第1のスイッチの第2の端子は、前記第1のコンデンサーの第1の端子と、前記第3のダイオードのアノードと、前記第2のスイッチの第1の端子とに接続され、
前記第3のダイオードのカソードは、前記第4のダイオードのアノードと、前記第2のコンデンサーの第1の端子とに接続され、
前記第2のコンデンサーの第2の端子は、該コンバーターの第1の入力端子と、前記第2のスイッチの第2の端子とに接続され、
前記第1のコンデンサーの第2の端子は、前記第2のインダクターの第1の端子に接続され、
前記第2のインダクターの第2の端子は、前記第4のダイオードのカソードに接続され、
前記第2のダイオードのアノードは、前記第4のダイオードのカソードに接続され、
前記第2のインダクターの放電は、前記第2のコンデンサーと前記第2のインダクターとからなる共振回路の共振周波数に対応する周期の最大で半分の時間期間中は前記第2のコンデンサーを通じて行われ、該時間期間後は前記第1のコンデンサーにおいて行われることを特徴とする、3レベルブーストコンバーター。
少なくとも第1及び第2のスイッチ、第1のインダクター(L1)、第1のコンデンサー(C2)並びに少なくとも第1及び第2のダイオード(D1、D2)と、前記第2のスイッチを保護するスナバー回路とからなるブーストコンバーターであって、
前記スナバー回路は、第2のインダクター(LSN)と、第2のコンデンサー(CSN)と、第3及び第4のダイオード(DSN1、DSN2)とからなり、
前記第1のスイッチの第1の端子は、前記第1のインダクターの第2の端子と、前記第1のダイオードのアノードとに接続され、
前記第1のスイッチの第2の端子は、前記第1のコンデンサーの第1の端子に接続され、
前記第2のスイッチの第2の端子は、該コンバーターの第1の入力端子に接続され、
前記第1のインダクターの第1の端子は、該コンバーターの第2の入力端子に接続され、
前記第1のダイオードのカソードは、前記第1のコンデンサーの第2の端子に接続され、
前記第2のダイオードのカソードは、該コンバーターの第1の出力端子に接続され、
前記第2のスイッチの第1の端子は、前記第2のインダクターの第2の端子と、前記第3のダイオードのアノードとに接続され、
前記第3のダイオードのカソードは、前記第4のダイオードのアノードと、前記第2のコンデンサーの第1の端子とに接続され、
前記第2のコンデンサーの第2の端子は、該コンバーターの第1の入力端子と、前記第2のスイッチの第2の端子とに接続され、
前記第2のインダクターの第1の端子は、前記第1のコンデンサーの第1の端子に接続され、
前記第4のダイオードのカソードは、前記第1のコンデンサーの第2の端子に接続され、
前記第2のダイオードのアノードは、前記第4のダイオードのカソードに接続され、
前記第2のインダクターの放電は、前記第2のコンデンサーと前記第2のインダクターとからなる共振回路の共振周波数に対応する周期の最大で半分の時間期間中は前記第2のコンデンサーを通じて行われ、該時間期間後は前記第1のコンデンサーにおいて行われることを特徴とする、ブーストコンバーター。
前記スナバー回路は、第1の端子が前記第3のダイオードのアノードに接続され、第2の端子が前記第1のスイッチの第1の端子に接続される、別のコンデンサーを更に備えることを特徴とする、請求項5に記載のバックコンバーター。
少なくとも第1〜第4のスイッチ、第1のインダクター、第1のコンデンサー並びに少なくとも第1〜第4のダイオードと、前記第2及び第4のスイッチを保護するスナバー回路とからなる双方向コンバーターであって、
前記スナバー回路は、第2のインダクターと、第2及び第3のコンデンサーと、第5及び第6のダイオードとからなり、
前記第1のスイッチの第1の端子は、前記第3のスイッチの第2の端子と、前記第1のインダクターの第1の端子と、前記第1のダイオードのカソードと、前記第3のダイオードのアノードとに接続され、
前記第1のスイッチの第2の端子は、前記第2のスイッチの第1の端子と、前記第1のコンデンサーの第2の端子と、前記第1のダイオードのアノードと、前記第2のダイオードのカソードと、前記第6のダイオードのアノードとに接続され、
前記第2のスイッチの第2の端子は、前記第2のダイオードのアノードと、前記第3のコンデンサーの第2の端子と、該コンバーターの第2の入力端子及び第2の出力端子とに接続され、
前記第3のスイッチの第1の端子は、前記第1のコンデンサーの第1の端子と、前記第3のダイオードのカソードと、前記第2のインダクターの第1の端子とに接続され、
前記第4のスイッチの第1の端子は、前記第4のダイオードのカソードと、前記第2のコンデンサーの第1の端子と、該コンバーターの第1の入力端子とに接続され、
前記第4のスイッチの第2の端子は、前記第4のダイオードのアノードと、前記第2のインダクターの第2の端子と、前記第5のダイオードのカソードとに接続され、
前記第1のインダクターの第2の端子は、該コンバーターの第1の出力端子に接続され、
前記第2のコンデンサーの第2の端子は、前記第3のコンデンサーの第1の端子と、前記第5のダイオードのアノードと、前記第6のダイオードのカソードとに接続され、
前記第2のインダクターの放電は、前記第2のコンデンサーと前記第2のインダクターとからなる共振回路の共振周波数に対応する周期の最大で半分の時間期間中は前記第2のコンデンサーを通じて行われ、該時間期間後は前記第1のコンデンサーにおいて行われることを特徴とする、双方向コンバーター。
【背景技術】
【0002】
太陽電池は、太陽エネルギーを電気エネルギーに直接変換する。太陽電池によって生成される電気エネルギーは、経時的に抽出し、電力の形態で用いることができる。太陽電池によって提供される直流電力は、DC−DCコンバーター回路及びDC/ACインバーター回路のような変換装置に提供される。
【0003】
しかしながら、太陽電池の電流−電圧ドループ特性によって、太陽電池から引き出される電流に対し非線形に出力電力が変化する。光照射レベル及び動作温度のような気候変動に応じて電力−電圧曲線が変化する。
【0004】
太陽電池アレイを動作させる近最適点は、電力が最大となる電流−電圧曲線の領域又はその近くにある。この点は最大電力点(MPP:Maximum Power Point)と呼ばれる。
【0005】
太陽電池の発電効率を最適にするように太陽電池をMPP付近で動作させることが重要である。
【0006】
気候変動に応じて電力−電圧曲線が変化すると、MPPも気候変動に応じて変化する。
【0007】
このため、任意の時点でMPPを特定可能である必要がある。
【0008】
そのために、DC−DCコンバーターを任意の入力電圧及び/又は入力電流に適応させるためにDC−DCコンバーター回路のスイッチのデューティサイクルが変更される。
【0009】
DC−DCコンバーターは寄生容量又は浮遊容量を有する(parasitic or stray)インダクター及びスイッチを含むので、電流フローを急に遮断することにより、ファラデーの法則に従ってスイッチングデバイスの両端の電圧が急上昇することになる。この過渡事象は電磁干渉源となり得る。さらに、デバイスの両端に生成される電圧が、デバイスが耐えることを意図される電圧を超える場合、この電圧によってデバイスが損傷又は破壊する場合がある。スナバーが電流スイッチングデバイスを迂回する短期的な代替の電流経路を与え、それにより誘導性素子をより安全にかつ静かに放電することができる。
【発明の概要】
【0010】
そのために、本発明は、少なくとも第1及び第2のスイッチ、第1のインダクター、第1のコンデンサー並びに少なくとも2つのダイオードと、第2のスイッチを保護するスナバー回路とからなるDC−DCコンバーターに関する。このDC−DCコンバーターは、スナバー回路が、第2のインダクターと、少なくとも第2のコンデンサーと、第3のダイオード及び第4のダイオードとからなることと、第2のインダクターの放電が、第2のコンデンサーと第2のインダクターとからなる共振回路の期間の最大で半分の時間期間中に第2のコンデンサーを通じて、この時間期間後は第1のコンデンサーにおいて行われることとを特徴とする。
【0011】
このため、電流フローを急に遮断することにより第2のスイッチの両端の電圧が急上昇することが回避される。
【0012】
特定の特徴によれば、上記DC−DCコンバーターは3レベルブーストコンバーターである。
【0013】
第1の実現態様によれば、
第2のインダクターの第1の端子は、第1のスイッチの端子と、第1のコンデンサーの端子とに接続され、
第2のインダクターの第2の端子は、第3のダイオードのアノードと、第2のスイッチの第1の端子とに接続され、
第3のダイオードのカソードは、第4のダイオードのアノードと、第2のコンデンサーの端子とに接続され、
第2のコンデンサーの第2の端子は、DC−DCコンバーターの入力端子と、第2のスイッチの第2の端子とに接続され、
第4のダイオードのカソードは、第1のコンデンサーの第2の端子に接続される。
【0014】
このため、電流フローを急に遮断することにより第2のスイッチの両端の電圧が急上昇することが回避される。
【0015】
第2の実現態様によれば、
第1のスイッチの端子は、第1のコンデンサーの端子と、第3のダイオードのアノードと、第2のスイッチの第1の端子とに接続され、
第3のダイオードのカソードは、第4のダイオードのアノードと、第2のコンデンサーの端子とに接続され、
第2のコンデンサーの第2の端子は、DC−DCコンバーターの入力端子と、第2のスイッチの第2の端子とに接続され、
第1のコンデンサーの第2の端子は、第2のインダクターの第1の端子に接続され、
インダクターの第2の端子は、第4のダイオードのカソードに接続される。
【0016】
このため、電流フローを急に遮断することにより第2のスイッチの両端の電圧が急上昇することが回避される。
【0017】
特定の特徴によれば、DC−DCコンバーターはブーストコンバーターである。
【0018】
特定の特徴によれば、
第2のスイッチの第1の端子は、第1のコンデンサーの端子と、第3のダイオードのアノードとに接続され、
第3のダイオードのカソードは、第4のダイオードのアノードと、第2のコンデンサーの第1の端子とに接続され、
第2のコンデンサーの第2の端子は、DC−DCコンバーターの入力端子と、第2のスイッチの第2の端子とに接続され、
第2のインダクターの第1の端子は、第2のコンデンサーの第1の端子に接続され、
第4のダイオードのカソードは、第2のインダクターの第2の端子に接続される。
【0019】
このため、電流フローを急に遮断することにより第2のスイッチの両端の電圧が急上昇することが回避される。
【0020】
特定の特徴によれば、スナバー回路は、第1の端子が第4のダイオードのアノードに接続され、第2の端子が第2のダイオードのアノードに接続される別のコンデンサーを更に備える。
【0021】
特定の特徴によれば、DC−DCコンバーターはバックコンバーターである。
【0022】
特定の特徴によれば、
第1のスイッチの第1の端子は、DC−DCコンバーターの第1の入力に接続され、
第3のダイオードのアノードは、第4のダイオードのカソードと、第3のコンデンサーの第1の端子とに接続され、
第3のダイオードのカソードは、第2のインダクターの第1の端子と、第1のスイッチの第2の端子とに接続され、
第3のダイオードのアノードは、第4のダイオードのアノードと、第2のダイオードのカソードと、第2のコンデンサーの第1の端子とに接続され、
第2のコンデンサーの第2の端子は、第2のインダクターの第2の端子と、第2のスイッチの第1の端子とに接続され、
第2のスイッチの第2の端子は、第2のダイオードのカソードと、第1のインダクターの第1の端子とに接続され、
第1のインダクターの第2の端子は、DC−DCコンバーターの第1の出力端子に接続され、
第4のコンデンサーの第2の端子は、DC−DCコンバーターの第2の入力端子及び第2の出力端子と、第2のダイオードのアノードとに接続される。
【0023】
このため、電流フローを急に遮断することにより第2のスイッチの両端の電圧が急上昇することが回避される。
【0024】
特定の特徴によれば、スナバー回路は、第1の端子が第3のダイオードのアノードに接続され、第2の端子が第1のスイッチの第1の端子に接続される別のコンデンサーを更に備える。
【0025】
特定の特徴によれば、コンバーターは双方向コンバーターであり、双方向コンバーターは、第3及び第4のスイッチと、第3及び第4のダイオードとを更に備え、スナバー回路は第4のスイッチを更に保護し、スナバー回路は第3のコンデンサーを更に備える。
【0026】
本発明の特性は、実施形態の一例の以下の説明を読むことから更に明らかになり、その説明は添付の図面に関して作成されたものである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1a】本発明が実施される3レベルブーストコンバーターの第1の例を示す図である。
【
図1b】本発明が実施される3レベルブーストコンバーターの第2の例を示す図である。
【
図1c】本発明が実施されるブーストコンバーターの第3の例を示す図である。
【
図1d】本発明が実施されるバックコンバーターの第4の例を示す図である。
【
図1e】本発明が実施される双方向コンバーターの例を示す図である。
【
図2】本発明が実施される3レベルコンバーター又は3レベル双方向コンバーターを備える装置の例を表す図である。
【
図3a】3レベルブーストコンバーターのスイッチが導通状態から非導通状態に移るときの第1段階中の等価電気回路を表す図である。
【
図3b】3レベルブーストコンバーターのスイッチが導通状態から非導通状態に移るときの第2段階中の等価電気回路を表す図である。
【
図3c】3レベルブーストコンバーターのスイッチが導通状態から非導通状態に移るときの第3段階中の等価電気回路を表す図である。
【
図4】3レベルブーストコンバーターのスイッチが導通状態から非導通状態に移るときの第1段階、第2段階及び第3段階中の電流変動及び電圧変動を表す図である。
【
図5a】3レベルブーストコンバーターのスイッチが非導通状態から導通状態に移るときの第4段階中の等価電気回路を表す図である。
【
図5b】3レベルブーストコンバーターのスイッチが非導通状態から導通状態に移るときの第5段階中の等価電気回路を表す図である。
【
図5c】3レベルブーストコンバーターのスイッチが非導通状態から導通状態に移るときの第6段階中の等価電気回路を表す図である。
【
図6】3レベルブーストコンバーターのスイッチが非導通状態から導通状態に移るときの第4段階、第5段階及び第6段階中の電流変動及び電圧変動を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1aは、本発明が実施される3レベルブーストコンバーターの第1の例である。
【0029】
3レベルブーストコンバーターは、インダクターL
1、2つのダイオードD
1及びD
2、3つのコンデンサーC
1、C
2及びC
3、第1のスイッチS
1及び第2のスイッチS
2と、本発明によるスナバー回路とからなる。
【0030】
スナバー回路は、インダクターL
SNと、2つのダイオードD
SN1及びD
SN2と、コンデンサーC
SNとからなり、スイッチS
2の導通/非導通状態の変化中のインダクターL
SNの脱磁(demagnetisation)を可能にし、コンデンサーC
SNの低速な充電/放電を可能にする。
【0031】
3レベルブーストコンバーターは、2つの入力端子10a及び11aを有する。例えば、3レベルブーストコンバーターは太陽光電池モジュールに接続される。本発明はまた、任意のDC電源において適用可能である。
【0032】
例えば、入力端子10aは電源の正極に接続され、入力端子11aは電源の負極に接続される。
【0033】
コンデンサーC
1は入力端子10a及び11aと並列に接続される。
【0034】
インダクターL
1の第1の端子は、入力端子10aに接続される。インダクターL
1の第2の端子は、スイッチS
1の第1の端子と、ダイオードD
1のアノードとに接続される。
【0035】
スイッチS
1の第2の端子は、スナバー回路のインダクターL
SNの第1の端子と、コンデンサーC
2の第1の端子とに接続される。
【0036】
インダクターL
SNは、スイッチS
2の第1の端子と、ダイオードD
SN1のアノードとに接続される。スイッチS
2の第2の端子は入力端子11aに接続される。
【0037】
コンデンサーC
2の第2の端子は、ダイオードD
1のカソードと、ダイオードD
2のアノードとに接続される。
【0038】
ダイオードD
2のカソードは、3レベルブーストコンバーターの第1の出力端子l2aに接続される。
【0039】
ダイオードD
SN1のカソードは、ダイオードD
SN2のアノードと、コンデンサーC
SNの第1の端子とに接続される。
【0040】
ダイオードD
SN2のカソードは、ダイオードD
2のアノードに接続される。
【0041】
コンデンサーC
SNの第2の端子は、3レベルブーストコンバーターの入力端子11aと、第2の出力端子13aとに接続される。
【0042】
コンデンサーC
3は、出力端子12a及び13aと並列に接続される。
【0043】
図1bは、本発明が実施される3レベルブーストコンバーターの第2の例である。
【0044】
3レベルブーストコンバーターは、インダクターL
1、2つのダイオードD
1及びD
2、3つのコンデンサーC
1、C
2及びC
3、第1のスイッチS
1及び第2のスイッチS
2と、本発明によるスナバー回路とからなる。
【0045】
スナバー回路は、インダクターL
SNと、2つのダイオードD
SN1及びD
SN2と、コンデンサーC
SNとからなり、スイッチS
2の導通/非導通状態の変化中のインダクターL
SNの脱磁を可能にする。
【0046】
3レベルブーストコンバーターは、2つの入力端子10b及び11bを有する。例えば、3レベルブーストコンバーターは太陽光電池モジュールに接続される。本発明はまた、任意のDC電源において適用可能である。
【0047】
例えば、入力端子10bは電源の正極に接続され、入力端子11bは電源の負極に接続される。
【0048】
コンデンサーC
1は入力端子10b及び11bと並列に接続される。
【0049】
インダクターL
1の第1の端子は、入力端子10bに接続される。インダクターL
1の第2の端子は、スイッチS
1の第1の端子と、ダイオードD
1のアノードとに接続される。
【0050】
スイッチS
1の第2の端子は、スイッチS
2の第1の端子と、コンデンサーC
2の第1の端子と、ダイオードD
SN1のアノードとに接続される。スイッチS
2の第2の端子は入力端子11bに接続される。
【0051】
コンデンサーC
2の第2の端子は、ダイオードのD
1のカソードと、インダクターL
SNの第1の端子とに接続される。
【0052】
インダクターL
SNの第2の端子は、ダイオードD
2のアノードと、ダイオードD
SN2のカソードとに接続される。
【0053】
ダイオードD
2のカソードは、3レベルブーストコンバーターの第1の出力端子l2bに接続される。
【0054】
ダイオードD
SN1のカソードは、ダイオードD
SN2のアノードと、コンデンサーC
SNの第1の端子とに接続される。
【0055】
ダイオードD
SN2のカソードは、ダイオードD
2のアノードに接続される。
【0056】
コンデンサーC
SNの第2の端子は、3レベルブーストコンバーターの入力端子11bと、第2の出力端子13bとに接続される。
【0057】
コンデンサーC
3は、出力端子12b及び13bと並列に接続される。
【0058】
ここで、一実現形態では、
図1bのスナバーは、
図1aに開示される3レベルブーストコンバーターのインダクターL
SNと同じ場所に位置する第2のインダクターL
SN’を有することができることに留意すべきである。そのような実現形態の変形において、インダクターL
SN’及びインダクターL
SNは磁気結合される。
【0059】
図1cは、本発明が実施されるブーストコンバーターの第3の例である。
【0060】
ブーストコンバーターは、インダクターL
1、2つのダイオードD
1及びD
2、3つのコンデンサーC
1、C
2及びC
3、第1のスイッチS
11及び第2のスイッチS
12と、本発明によるスナバー回路とからなる。
【0061】
スナバー回路は、インダクターL
SNと、2つのダイオードD
SN1及びD
SN1と、2つのコンデンサーC
SN11及びC
SN12とからなり、スイッチS
2の導通/非導通状態の変化中のインダクターL
SNの脱磁を可能にする。
【0062】
ブーストコンバーターは2つの入力端子10c及び11cを有する。例えば、ブーストコンバーターは太陽光電池モジュールに接続される。本発明はまた、任意のDC電源において適用可能である。
【0063】
例えば、入力端子10cは電源の正極に接続され、入力端子11cは電源の負極に接続される。
【0064】
コンデンサーC
1は、入力端子10c及び11cと並列に接続される。
【0065】
インダクターL
1の第1の端子は、入力端子10cに接続される。インダクターL
1の第2の端子は、スイッチS
11の第1の端子とダイオードD
1のアノードとに接続される。
【0066】
スイッチS
11の第2の端子は、スナバー回路のインダクターL
SNの第1の端子と、コンデンサーC
2の第1の端子とに接続される。
【0067】
インダクターL
SNは、スイッチS
22の第1の端子と、ダイオードD
SN1のアノードとに接続される。スイッチS
22の第2の端子は入力端子11cに接続される。
【0068】
コンデンサーC
2の第2の端子は、ダイオードD
1のカソードと、ダイオードD
2のアノードとに接続される。
【0069】
ダイオードD
2のカソードは、ブーストコンバーターの第1の出力端子12cに接続される。
【0070】
ダイオードD
SN1のカソードは、ダイオードD
SN2のアノードと、コンデンサーC
SN11の第1の端子とに接続される。
【0071】
ダイオードD
SN12のカソードは、ダイオードD
2のアノードに接続される。
【0072】
コンデンサーC
SN11の第2の端子は、ブーストコンバーターの入力端子11cと第2の出力端子13cとに接続される。
【0073】
コンデンサーC
SN12の第1の端子は、コンデンサーC
SN11の第1の端子と、ダイオードD
2のカソードとに接続される。
【0074】
コンデンサーC
SN11及びコンデンサーC
SN12の挙動は相補的であることに留意しなくてはならない。コンデンサーC
SN11が充電するときコンデンサーC
SN12は放電し、コンデンサーC
SN11が放電するときコンデンサーC
SN12は充電する。
【0075】
ここで、一実現形態では、
図1cのスナバーは、
図1aに開示される3レベルブーストコンバーターのインダクターL
SNと同じ場所に位置する第2のインダクターL
SN’を有することができることに留意すべきである。そのような実現形態の変形において、インダクターL
SN’及びインダクターL
SNは磁気結合される。
【0076】
コンデンサーC
3は、出力端子12c及び13cと並列に接続される。
【0077】
図1dは、本発明が実施されるバックコンバーターの第4の例である。
【0078】
バックコンバーターは、インダクターL
21、4つのダイオードD
21D
22,D
23,D
24、1つのコンデンサーC
22、第1のスイッチS
21及び第2のスイッチS
22と、本発明によるスナバー回路とからなる。
【0079】
スナバー回路は、インダクターL
SN21と、2つのダイオードD
SN21及びD
SN22と、2つのコンデンサーC
SN21及びC
SN22とからなり、スイッチS
22の導通/非導通状態の変化中のインダクターL
SNの脱磁を可能にする。
【0080】
バックコンバーターは2つの入力端子10d及び11dを有する。例えば、バックコンバーターは太陽光電池モジュールに接続される。本発明はまた、任意のDC電源において適用可能である。
【0081】
例えば、入力端子10dは電源の正極に接続され、入力端子11dは電源の負極に接続される。
【0082】
コンデンサーC
SN21の第1の端子は、入力端子10dと、スイッチS
21の第1の端子とに接続される。
【0083】
コンデンサーC
SN21の第2の端子は、ダイオードD
SN21のアノードと、コンデンサーC
SN22の第1の端子と、ダイオードD
SN22のカソードとに接続される。
【0084】
ダイオードD
SN21のカソードは、インダクターL
SNの第1の端子と、スイッチS
21の第2の端子とに接続される。
【0085】
コンデンサーC
SN22の第2の端子は、入力端子11dと、出力端子13dとに接続される。
【0086】
ダイオードD
SN22のアノードは、ダイオードD
22のカソードと、コンデンサーC
22の第1の端子と、ダイオードD
21のアノードとに接続される。
【0087】
コンデンサーC
22の第2の端子は、インダクターL
SNの第2の端子と、スイッチS
22の第1の端子とに接続される。
【0088】
スイッチS
22の第2の端子は、ダイオードD
21のカソードと、インダクターL
21の第1の端子とに接続される。
【0089】
インダクターL
21の第2の端子は、出力端子12dと、コンデンサーC
3の第1の端子とに接続される。
【0090】
コンデンサーC
3の第2の端子は出力端子13dに接続される。
【0091】
コンデンサーC
SN11及びコンデンサーC
SN12の挙動は相補的であることに留意しなくてはならない。コンデンサーC
SN11が充電するとき、コンデンサーC
SN12は放電し、コンデンサーC
SN11が放電するとき、コンデンサーC
SN12は充電する。
【0092】
実現形態の一変形において、
図1dのスナバーは、ダイオードD
22のカソードとダイオードD
21のアノードとの間に配置された第2のインダクターL
SN’を有する場合があることに留意しなくてはならない。そのような実現形態の変形において、第2のインダクターL
SN’及びインダクターL
SNは磁気結合されている。
【0093】
図1eは、本発明が実施される双方向コンバーターの例である。
【0094】
双方向コンバーターは、インダクターL
31、4つのダイオードD
31、D
31’、D
32及びD
32’、1つのコンデンサーC
32、第1のスイッチS
31、第2のスイッチS
32、第3のスイッチS
31’及び第4のスイッチS
32’と、本発明によるスナバー回路とからなる。
【0095】
スナバー回路は、インダクターL
SN31と、2つのダイオードD
SN31及びD
SN32と、2つのコンデンサーC
SN31及びC
SN32とからなり、スイッチS
32及びS
32’の導通/非導通状態の変化中にインダクターL
SNの脱磁を可能にする。
【0096】
双方向コンバーターは2つの端子10e及び11eを有する。例えば、双方向コンバーターはバッテリに接続される。
【0097】
双方向コンバーターは2つの端子12e及び13eを有する。例えば、双方向コンバーターはAC/ACコンバーターに接続される。
【0098】
コンデンサーC
SN31の第1の端子は、端子10eと、ダイオードD
32’のカソードと、スイッチS
21の第1の端子とに接続される。
【0099】
コンデンサーC
SN31の第2の端子は、コンデンサーC
SN32の第1の端子と、ダイオードD
SN31のアノードと、ダイオードD
SN32のカソードとに接続される。
【0100】
スイッチS
32’の第2の端子は、インダクターL
SNの第1の端子と、ダイオードD
32’のアノードと、ダイオードD
SN31のカソードとに接続される。
【0101】
インダクターL
SNの第2の端子は、ダイオードD
31’のカソードと、スイッチS
31’の第1の端子と、コンデンサーC
32の第1の端子とに接続される。
【0102】
スイッチS
31’の第2の端子は、ダイオードD
31’のアノードと、ダイオードD
31のカソードと、インダクターL
31の第1の端子と、スイッチS
31の第1の端子とに接続される。
【0103】
スイッチS
31の第2の端子は、ダイオードD
31のアノードと、ダイオードD
32のカソードと、ダイオードD
SN32のアノードと、スイッチS
32の第1の端子とに接続される。
【0104】
スイッチS
32の第2の端子は、ダイオードD
32のアノードと、コンデンサーC
32の第2の端子と、端子11e及び13fとに接続される。
【0105】
スナバー回路は、スイッチS
32及びS
32’を保護する。
【0106】
インダクターL
31の第2の端子は、端子12eに接続される。
【0107】
図2は、本発明が実施される3レベルコンバーター又は3レベル双方向コンバーターを備える装置の例である。
【0108】
装置20は、例えば、バス201によって互いに接続される構成要素と、プログラムによって制御されるプロセッサ200とに基づくアーキテクチャーを有する。3レベルブーストコンバーター205の制御された出力電圧V
out又は制御された入力電圧V
inを提供するために、プログラムは、スイッチS
1及びS
2の制御を可能にする。
【0109】
ここで、一変形形態において、装置20は、本明細書において以下で開示するようなプロセッサ200によって実行される動作と同じ動作を実行する1つ又はいくつかの専用集積回路の形態で実装されることに留意されたい。
【0110】
バス201は、プロセッサ200を、読取り専用メモリROM(:read only memory)202と、ランダムアクセスメモリRAM(:random access memory)203と、アナログ/デジタルコンバーターADC(:analogue to digital converter)306と、
図1a若しくは
図1bに開示されるような3レベルブーストコンバーター又は
図1cに開示されるようなブーストコンバーター又は
図1dに開示されるようなバックコンバーター又は
図1eに開示されるような双方向コンバーターとに連結する。
【0111】
読取り専用メモリROM202はプログラム命令を含み、これらのプログラム命令は、装置20の電源がオンにされるとランダムアクセスメモリRAM203に転送される。
【0112】
アナログ/デジタルコンバーター206は3レベルブーストコンバーター205に接続され、出力電圧V
outを表す電圧をバイナリ情報に変換する。
【0113】
図3aは、3レベルブーストコンバーターのスイッチが導通状態から非導通状態に移るときの第1段階中の等価電気回路を表す。
【0114】
図3に与えられる等価回路は、
図1aに与えられる第1の例のために用いられる。
図1b、
図1c及び
図1dに与えられる例のために、
図3の教示から同様の等価回路を容易に導出することができる。
【0115】
ここで、
図3及び
図5に開示される等価回路は、スイッチS
2のデューティサイクルが1/2以上であるときに与えられることに留意しなくてはならない。
【0116】
電流源I
L1はインダクターL
1によって提供される電流であり、電圧源V
C2はコンデンサーC
2の電圧である。インダクターL
1の放電は、インダクターL
SNと、ダイオードD
SN1と、コンデンサーC
SNとを通じて行われる。電圧V
S2はスイッチS
2の第1の端子と第2の端子との間の電圧である。
【0117】
スイッチS
2が導通状態から非導通状態に変化するとき、還流ダイオード(freewheeling diode)D
2は逆ブロック(reverse blocke)されたままであるので、インダクターL
1の電流I
L1は一定であり、コンデンサーC
SNは充電される。
【0118】
ダイオードD
SN2の端子間の電圧は、コンデンサーC
2の電圧を負にしたものに等しく、コンデンサーC
SNにおける電圧はゼロである。
【0119】
電流I
L1がコンデンサーC
SNに流れる。
【0120】
ダイオードD
2における電圧V
D2は以下の式に等しい。
V
D2=−V
C2−V
out−V
CSN
式中、V
CSNはコンデンサーC
SNにおける電圧である。
【0121】
ここで、C
SN値は、
図1c及び
図1dの例においてそれぞれ、C
SN11値とC
SN12値との和、C
SN11値とC
SN12値との和によって置き換えられるべきであることに留意しなくてはならない。
【0122】
ここで、L
1は、
図1dの例ではL
21によって置き換えられることにも留意しなくてはならない。
【0123】
電流I
L1は以下の式に等しい。
I
L1=C
SN*dV
CSN/dt
このとき、V
CSN(t)=I
L1・t/C
SNである。式中、tは時間でありdは導関数である。
【0124】
C
SNがV
D2−V
outに達するとき、V
D2=0である。
【0125】
t=C
SN*(V
C2−V
out)/I
L1のとき、第1段階が終了する。
【0126】
図3bは、3レベルブーストコンバーターのスイッチが導通状態から非導通状態に移るときの第2段階中の等価電気回路を表す。
【0127】
電流源I
L1は、インダクターL
1によって提供される電流であり、電圧源V
C2はコンデンサーC
2の電圧であり、電圧源V
outは3レベルブーストコンバーターの出力における電圧である。インダクターL
1の放電は、インダクターL
SN、ダイオードD
SN1及びコンデンサーC
SNを通じて行われる。電圧V
S2は、スイッチS
2の第1の端子と第2の端子との間の電圧である。
【0128】
第1段階が終了すると、ダイオードD
2は導通するが、ダイオードD
SN2は依然として逆ブロックされている。インダクターL
SN及びコンデンサーC
SNは、ダイオードD
SN2が導通するまで振動する。しかしながら、L
SN及びC
SNの共振期間の半分よりも前にL
SNが完全に放電される場合、第2段階は終了することがある。
【数1】
式中、ω
SNはインダクターL
SN及びコンデンサーC
SNの角周波数であり、I
LSNはL
SNの電流である。
【数2】
【0129】
このとき、スイッチS
2の両端の電圧はV
S2=V
CSNである。
【0130】
【数3】
となると、第3段階が開始する。
【0131】
図3cは、3レベルブーストコンバーターのスイッチが導通状態から非導通状態に移るときの第3段階中の等価電気回路を表す。
【0132】
電流源I
L1はインダクターL
1によって提供された電流であり、電圧源V
C2はコンデンサーC
2の電圧であり、電圧源V
outは3レベルブーストコンバーターの出力における電圧である。ダイオードD
SN2は導通する。
【0133】
【数4】
の場合、第3段階が開始する。
【0134】
インダクターL
SNは、電圧−V
C2が適用されると脱磁する。
【数5】
【0135】
このとき、スイッチS
2の両端の電圧はV
S2=V
outである。
【0136】
このとき、第3段階が終了すると、ダイオードD
SN1は逆バイアスされ、V
S2=V
out−V
C2となる。
【0137】
図4は、3レベルブーストコンバーターのスイッチが導通状態から非導通状態に移るときの第1段階、第2段階及び第3段階中の電流変動及び電圧変動を表す。
【0138】
図4の(a)は、
図3a〜
図3cに開示される3つの段階中の、40で表される電流I
LSN及び41で表される電流I
CSNの展開を表す。
【0139】
図4の(b)は、
図3a〜
図3cに開示される3つの段階中の、45で表される電圧V
CSN及び46で表される電圧V
S2の展開を表す。
【0140】
図4において42で表される第1段階の前に、電流I
CSNはゼロ値に等しい。スイッチS
2がオフにされると、電流I
CSNはI
LSNに等しくなる。コンデンサーC
SNは充電され、S
2における電圧V
S2は電圧V
CSNとともに大きくなる。t=C
SN*(V
C2−V
out)/I
L1となったとき、第1段階は終了する。
【0141】
図4において43で表される第2段階中、ダイオードD
2は導通しているがダイオードD
SN2は依然として逆ブロックされている。インダクターL
SN及びコンデンサーC
SNは、ダイオードD
SN2が導通するまで振動する。電流I
CSN及びI
LSNは減少する。
【0142】
電圧V
CSNとしての電圧V
S2はV
outの電圧値に達する。
【0143】
【数6】
になると、
図4の44で示す第3段階が開始する。電流I
LSNはコンデンサーC
2に流れ始め、電圧V
S2はV
out−V
C2に等しくなり、電圧V
C2はV
outに等しくなる。
【0144】
ここで、コンデンサーC
2の値は、少なくともコンデンサーC
SNの値の100倍に等しいことに留意しなくてはならない。コンデンサーC
2は充電されているにもかかわらず、コンデンサーC
2の電圧値は、スイッチS
1のデューティサイクルを変更することによって一定に保たれる。
【0145】
スイッチS
1及びS
2は同じタイプでない場合があることに留意しなくてはならない。例えば、スイッチS
1は最大でV
C2まで動作することができ、スイッチS
2は最大でV
outまで動作することができる。スイッチS
1のスイッチング時間はスイッチS
2のスイッチング時間よりもはるかに短い場合がある。
【0146】
例えば、スイッチS
1及びスイッチS
2は、MOSFET又はIGBTとすることができる。
【0147】
図5aは、3レベルブーストコンバーターのスイッチが非導通状態から導通状態に移るときの第4段階中の等価電気回路を表す。
【0148】
電流源I
L1はインダクターL
1によって提供される電流であり、電圧源V
C2はコンデンサーC
2の電圧であり、電圧源V
outはコンデンサーC
3の電圧である。
【0149】
スイッチS
2は導通状態に切り替えられ、これは誘導性ターンオン効果に対応する。
【数7】
【0150】
このとき、L
SN・I
LSN/dt=V
out−V
C2≧0であり、次にインダクターL
SNが磁化される。
【0151】
I
L1がダイオードD
2ではなくスイッチS
2に流れるとき、D
2は逆ブロックされ、両端の電圧は他の素子に依拠して展開する可能性がある。
【0152】
第4段階の持続期間は、Δta=L
SN・I
L1/(V
out−V
C2)に等しい。
【0153】
図5bは、3レベルブーストコンバーターのスイッチが非導通状態から導通状態に移るときの第5段階中の等価電気回路を表す。
【0154】
電流源I
L1は、インダクターL
1によって提供される電流であり、電圧源V
C2は、コンデンサーC
2の電圧である。
【0155】
第4段階が終了すると、ダイオードD
2はブロックされ、コンデンサーC
SNの両端の電圧V
CSNは、電圧V
C2よりも高く、V
C2、L
SN及びD
SN2を通じて放電する傾向がある。第2段階に開示されるのと同じ共振が生じ、散逸エネルギー伝達は存在しない。
【0156】
以下の初期条件を考える。
V
CSN=V
out及びI
LSN=I
L1
【数8】
【0157】
スナバーコンデンサーC
SNは、T
SN/2の前に放電しなくてはならない。T
SNはC
SN及びL
SNからなる共振回路の期間であり、これはV
out≧V
C2*2を意味する。
【0158】
V
CSN=0となると、第5段階が終了し、第6段階が開始する。
【0159】
図5cは、3レベルブーストコンバーターのスイッチが非導通状態から導通状態に移るときの、3レベルブーストコンバーターのインダクター放電の第6段階中の等価電気回路を表す。
【0160】
電流源I
L1はインダクターL
1によって提供される電流であり、電圧源V
C2はコンデンサーC
2の電圧であり、電圧源V
outはコンデンサーC
3の電圧である。
【0161】
正電流がダイオードD
SN2に流れ続け、ダイオードD
SN1は、電圧V
CSNがゼロ値に達すると導通する。
【0162】
第6段階は、以下となる前に開始する。
【数9】
【0163】
次に、インダクターL
SNは脱磁される。
【数10】
【0164】
図6は、3レベルブーストコンバーターのスイッチが非導通状態から導通状態に移るときの第4段階、第5段階及び第6段階中の電流変動及び電圧変動を表す。
【0165】
図6の(a)は、
図5a〜
図5cに開示される3つの段階中の、60で表される電流I
LSN及び61で表される電流I
CSNの展開を表す。
【0166】
図6の(b)は、
図5a〜
図5cに開示される3つの段階中の、65で表される電圧V
CSN及び66で表される電圧V
S2の展開を表す。
【0167】
図6において62で表される第4段階の前に、スイッチS
2は非導通状態から導通状態に移る。
【数11】
【0168】
このとき、L
SN・I
LSN/dt=V
out−V
C2≧0であり、次にインダクターL
SNが磁化される。
【0169】
I
L1がダイオードD
2ではなくスイッチS
2に流れるとき、D
2は逆ブロックされ、両端の電圧は他の素子に依拠して展開する可能性がある。
【0170】
第4段階の持続時間は、Δta=L
SN・I
L1/(V
out−V
C2)に等しい。
【0171】
図6において63で表される第4段階が終了すると、第5段階が開始する。ダイオードD
2はブロックされ、コンデンサーC
SNの両端の電圧V
CSNは電圧V
C2よりも高く、V
C2、L
SN、及びD
SN2を通じて放電する傾向がある。第2段階において開示されるのと同じ共振が生じ、散逸エネルギー伝達は存在しない。
【0172】
以下の初期条件を考える。
V
CSN=V
out及びI
LSN=I
L1
【数12】
【0173】
スナバーコンデンサーC
SNは、T
SN/2の前に放電しなくてはならず、ここでT
SNはC
SN及びL
SNからなる共振回路の期間であり、これはV
out≧V
C2*2を意味する。
【0174】
V
CSN=0となると、第5段階が終了し、第6段階が開始する。
【0175】
電流源I
L1はインダクターL
1によって提供される電流であり、電圧源V
C2はコンデンサーC
2の電圧であり、電圧源V
outはコンデンサーC
3の電圧である。
【0176】
正電流がダイオードD
SN2に流れ続け、ダイオードD
SN1は、電圧V
CSNがゼロ値に達すると導通する。
【0177】
第6段階は、以下となる前に開始する。
【数13】
【0178】
次に、インダクターL
SNは脱磁される。
【数14】
【0179】
当然のことながら、本発明の範囲から逸脱することなく、上述した本発明の実施形態に対して多くの変更を行うことができる。