特許第6395402号(P6395402)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6395402内視鏡手技のための装置のための関節接合部
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6395402
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】内視鏡手技のための装置のための関節接合部
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/068 20060101AFI20180913BHJP
   A61B 17/10 20060101ALI20180913BHJP
【FI】
   A61B17/068
   A61B17/10
【請求項の数】15
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-48652(P2014-48652)
(22)【出願日】2014年3月12日
(65)【公開番号】特開2014-176657(P2014-176657A)
(43)【公開日】2014年9月25日
【審査請求日】2017年2月14日
(31)【優先権主張番号】61/783,559
(32)【優先日】2013年3月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/172,101
(32)【優先日】2014年2月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー フィッシュボット
(72)【発明者】
【氏名】ケビン スニフィン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイ ブレインデル
(72)【発明者】
【氏名】マーク ルッソ
【審査官】 大屋 静男
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0188965(US,A1)
【文献】 特開2004−136112(JP,A)
【文献】 特表2010−512852(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/068
A61B 17/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡外科用デバイスであって、該内視鏡外科用デバイスは、
ハンドルハウジングと、該ハンドルハウジングに動作可能に接続されたトリガーと、該トリガーによって作動可能な駆動メカニズムとを含むハンドルアセンブリと、
該ハンドルアセンブリから延びる内視鏡アンカー保持/前進アセンブリであって、該内視鏡アンカー保持/前進アセンブリは、
関節接合部において互いに旋回可能に接続された近位チューブ部分および遠位チューブ部分であって、該近位チューブ部分および該遠位チューブ部分の各々は、長手方向中心軸を規定している、近位チューブ部分および遠位チューブ部分と、
該近位チューブ部分内にスライド可能に配置されたスティフナチューブと、
該近位チューブ部分内に回転可能に配置された近位内側シャフトであって、該近位内側シャフトは、該トリガーの作動が該近位内側シャフトの回転をもたらすように、該駆動メカニズムに機械的に接続されている、近位内側シャフトと、
該遠位チューブ部分内に回転可能に配置された遠位内側シャフトと
該近位内側シャフトと該遠位内側シャフトとを機械的に相互接続している中間駆動ケーブルであって、該中間駆動ケーブルは、該近位内側シャフトおよび該遠位内側シャフトと比較して、比較的に可撓であり、該中間駆動ケーブルは、該近位チューブ部分および該遠位チューブ部分から、該近位チューブ部分および該遠位チューブ部分の間に、該関節接合部を横切って延び、該中間駆動ケーブルは、長手方向中心軸を規定し、該中間駆動ケーブルの該長手方向中心軸は、該近位チューブ部分および遠位チューブ部分の該長手方向中心軸から半径方向距離をオフセットされている、中間駆動ケーブルと
を含む、内視鏡アンカー保持/前進アセンブリと、
該スティフナチューブの遠位端に旋回可能に接続されている近位端および該遠位チューブ部分に旋回可能に接続されている遠位端を含む関節運動リンクと、
該遠位チューブ部分に装填された少なくとも1つのファスナーであって、該少なくとも1つのファスナーは、該トリガーが作動すると、該遠位内側シャフトによって作用される、少なくとも1つのファスナーと
を含む、内視鏡外科用デバイス。
【請求項2】
前記遠位チューブ部分は、前記近位チューブ部分に対する非関節運動配向と、複数の関節運動配向との間で関節運動可能である、請求項1に記載の内視鏡外科用デバイス。
【請求項3】
前記近位チューブ部分の前記長手方向中心軸および前記遠位チューブ部分の前記長手方向中心軸は、該近位チューブ部分に対する該遠位チューブ部分の各関節運動配向の中心曲率半径を規定し、前記中間駆動ケーブルの前記長手方向中心軸は、該近位チューブ部分に対する該遠位チューブ部分の各関節運動配向の該中心曲率半径よりも大きな曲率半径を規定している、請求項2に記載の内視鏡外科用デバイス。
【請求項4】
前記中間駆動ケーブルの前記長手方向中心軸は、前記近位チューブ部分に対する前記遠位チューブ部分の関節運動の方向から離れる方向に、該近位チューブ部分の前記長手方向中心軸および該遠位チューブ部分の前記長手方向中心軸からオフセットされている、請求項2に記載の内視鏡外科用デバイス。
【請求項5】
前記中間駆動ケーブルは、0.08”の外径を有する、請求項1に記載の内視鏡外科用デバイス。
【請求項6】
前記中間駆動ケーブルは、0.08”の外径を有し、前記近位チューブ部分および前記遠位チューブ部分は、各々、0.22”の外径を有する、請求項1に記載の内視鏡外科用デバイス。
【請求項7】
前記可撓な中間駆動ケーブルの外径と、前記近位チューブ部分または前記遠位チューブ部分のいずれかの外径との比は、2.8である、請求項1に記載の内視鏡外科用デバイス。
【請求項8】
内視鏡外科用デバイスであって、該内視鏡外科用デバイスは、
内視鏡アンカー保持/前進アセンブリを含み、該内視鏡アンカー保持/前進アセンブリは、
関節接合部において互いに旋回可能に接続された近位チューブ部分および遠位チューブ部分であって、該近位チューブ部分および該遠位チューブ部分の各々は、長手方向中心軸を規定している、近位チューブ部分および遠位チューブ部分と、
該近位チューブ部分内にスライド可能に配置されたスティフナチューブと、
該近位チューブ部分内に回転可能に配置された近位内側シャフトであって、該近位内側シャフトは、駆動メカニズムの作動が該近位内側シャフトの回転をもたらすように、該駆動メカニズムに機械的に接続されている、近位内側シャフトと、
該遠位チューブ部分内に回転可能に配置された遠位内側シャフトと
該近位内側シャフトと該遠位内側シャフトとを機械的に相互接続している中間駆動ケーブルであって、該中間駆動ケーブルは、該近位内側シャフトおよび該遠位内側シャフトと比較して、比較的に可撓であり、該中間駆動ケーブルは、該近位チューブ部分および該遠位チューブ部分から、該近位チューブ部分および該遠位チューブ部分の間に、該関節接合部を横切って延び、該中間駆動ケーブルは、長手方向中心軸を規定し、該中間駆動ケーブルの該長手方向中心軸は、該近位チューブ部分および遠位チューブ部分の該長手方向中心軸から半径方向距離をオフセットされている、中間駆動ケーブルと
該スティフナチューブの遠位端に旋回可能に接続されている近位端および該遠位チューブ部分に旋回可能に接続されている遠位端を含む関節運動リンクと
を含む、内視鏡外科用デバイス。
【請求項9】
前記遠位チューブ部分は、前記近位チューブ部分に対する非関節運動配向と、複数の関節運動配向との間で関節運動可能である、請求項8に記載の内視鏡外科用デバイス。
【請求項10】
前記近位チューブ部分の前記長手方向中心軸および前記遠位チューブ部分の前記長手方向中心軸は、該近位チューブ部分に対する該遠位チューブ部分の各関節運動配向の中心曲率半径を規定し、前記中間駆動ケーブルの前記長手方向中心軸は、該近位チューブ部分に対する該遠位チューブ部分の各関節運動配向の該中心曲率半径よりも大きな曲率半径を規定している、請求項9に記載の内視鏡外科用デバイス。
【請求項11】
前記中間駆動ケーブルの前記長手方向中心軸は、前記近位チューブ部分に対する前記遠位チューブ部分の関節運動の方向から離れる方向に、該近位チューブ部分の前記長手方向中心軸および該遠位チューブ部分の前記長手方向中心軸からオフセットされている、請求項9に記載の内視鏡外科用デバイス。
【請求項12】
前記中間駆動ケーブルは、0.08”の外径を有する、請求項8に記載の内視鏡外科用デバイス。
【請求項13】
前記中間駆動ケーブルは、0.08”の外径を有し、前記近位チューブ部分および前記遠位チューブ部分は、各々、0.22”の外径を有する、請求項8に記載の内視鏡外科用デバイス。
【請求項14】
前記可撓な中間駆動ケーブルの外径と、前記近位チューブ部分または前記遠位チューブ部分のいずれかの外径との比は、2.8である、請求項8に記載の内視鏡外科用デバイス。
【請求項15】
前記遠位チューブ部分に装填された少なくとも1つのファスナーをさらに含み、該少なくとも1つのファスナーは、前記駆動メカニズムが作動すると、前記遠位内側シャフトによって作用される、請求項8に記載の内視鏡外科用デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景)
(1.技術分野)
本開示は、内視鏡外科手技を実施するための外科用装置、デバイス、および/またはシステム、ならびにその使用方法に関連する。より具体的には、本開示は、内視鏡外科手技を実施するための外科用装置、デバイス、および/またはシステムのための関節接合部に関連する。
【背景技術】
【0002】
(2.関連技術の背景)
腹腔鏡外科手技または内視鏡外科手技中に、外科手術部位へのアクセスは、小さな切開を通して、または患者における小さな入口創傷を通して挿入された細いカニューレを通して達成される。外科手術部位にアクセスするための制限された空間が原因で、多くの内視鏡外科用デバイスは、デバイスのツールアセンブリを関節運動させるためのメカニズムを含む。典型的に、関節運動メカニズムは、治療される組織に関してツールアセンブリを適切に配向するために、外科医によって操作される必要があるアクチュエータによって制御される。
【0003】
いくつかの内視鏡外科用デバイスは、内視鏡外科用デバイスの関節接合部まわりの回転を伝達するために、可撓なトルク伝達駆動ケーブルなどを利用する。所望の関節運動に対応するために、比較的により可撓な高いトルク伝達ケーブルが、使用される。しかしながら、ケーブルがより可撓になるほど、より多くのケーブルの「ワインドアップ」が生じ、より多くの伝達トルクの損失が生じる。
【0004】
従って、内視鏡外科用デバイスのある程度の関節運動を維持しながら、トルク伝達の損失の程度の減少を伴って、比較的により多くのトルクを伝達することが可能な可撓なトルク伝達駆動ケーブルを利用する内視鏡外科用デバイスに対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
内視鏡外科用デバイスであって、該内視鏡外科用デバイスは、
ハンドルハウジングと、該ハンドルハウジングに動作可能に接続されたトリガーと、該トリガーによって作動可能な駆動メカニズムとを含むハンドルアセンブリと、
該ハンドルアセンブリから延びる内視鏡アンカー保持/前進アセンブリであって、該内視鏡アンカー保持/前進アセンブリは、
関節接合部において互いに旋回可能に接続された近位チューブ部分および遠位チューブ部分であって、該近位チューブ部分および該遠位チューブ部分の各々は、長手方向中心軸を規定している、近位チューブ部分および遠位チューブ部分と、
該近位チューブ部分内に回転可能に配置された近位内側シャフトであって、該近位内側シャフトは、比較的に剛であり、該近位内側シャフトは、該トリガーの作動が該近位内側シャフトの回転をもたらすように、該駆動メカニズムに機械的に接続されている、近位内側シャフトと、
該遠位チューブ部分内に回転可能に配置された遠位内側シャフトであって、該遠位内側シャフトは、比較的に剛である、遠位内側シャフトと、
該近位内側シャフトと該遠位内側シャフトとを機械的に相互接続している中間駆動ケーブルであって、該中間駆動ケーブルは、該近位内側シャフトおよび該遠位内側シャフトと比較して、比較的に可撓であり、該中間駆動ケーブルは、該近位チューブ部分および該遠位チューブ部分から、該近位チューブ部分および該遠位チューブ部分の間に、該関節接合部を横切って延び、該中間駆動ケーブルは、長手方向中心軸を規定し、該中間駆動ケーブルの該長手方向中心軸は、該近位チューブ部分および遠位チューブ部分の該長手方向中心軸から半径方向距離をオフセットされている、中間駆動ケーブルと
を含む、内視鏡アンカー保持/前進アセンブリと、
該遠位チューブ部分に装填された少なくとも1つのファスナーであって、該少なくとも1つのファスナーは、該トリガーが作動すると、該遠位内側シャフトによって作用される、少なくとも1つのファスナーと
を含む、内視鏡外科用デバイス。
(項目2)
前記遠位チューブ部分は、前記近位チューブ部分に対する非関節運動配向と、複数の関節運動配向との間で関節運動可能である、項目1に記載の内視鏡外科用デバイス。
(項目3)
前記近位チューブ部分の前記長手方向中心軸および前記遠位チューブ部分の前記長手方向中心軸は、該近位チューブ部分に対する該遠位チューブ部分の各関節運動配向の中心曲率半径を規定し、前記中間駆動ケーブルの前記長手方向中心軸は、該近位チューブ部分に対する該遠位チューブ部分の各関節運動配向の該中心曲率半径よりも大きな曲率半径を規定している、上記項目のいずれかに記載の内視鏡外科用デバイス。
(項目4)
前記中間駆動ケーブルの前記長手方向中心軸は、前記近位チューブ部分に対する前記遠位チューブ部分の関節運動の方向から離れる方向に、該近位チューブ部分の前記長手方向中心軸および該遠位チューブ部分の前記長手方向中心軸からオフセットされている、上記項目のいずれかに記載の内視鏡外科用デバイス。
(項目5)
前記中間駆動ケーブルは、約0.08”の外径を有する、上記項目のいずれかに記載の内視鏡外科用デバイス。
(項目6)
前記中間駆動ケーブルは、約0.08”の外径を有し、前記近位チューブ部分および前記遠位チューブ部分は、各々、約0.22”の外径を有する、上記項目のいずれかに記載の内視鏡外科用デバイス。
(項目7)
前記可撓な中間駆動ケーブルの外径と、前記近位チューブ部分または前記遠位チューブ部分のいずれかの外径との比は、約2.8である、上記項目のいずれかに記載の内視鏡外科用デバイス。
(項目8)
内視鏡外科用デバイスであって、該内視鏡外科用デバイスは、
内視鏡アンカー保持/前進アセンブリを含み、該内視鏡アンカー保持/前進アセンブリは、
関節接合部において互いに旋回可能に接続された近位チューブ部分および遠位チューブ部分であって、該近位チューブ部分および該遠位チューブ部分の各々は、長手方向中心軸を規定している、近位チューブ部分および遠位チューブ部分と、
該近位チューブ部分内に回転可能に配置された近位内側シャフトであって、該近位内側シャフトは、比較的に剛であり、該近位内側シャフトは、駆動メカニズムの作動が該近位内側シャフトの回転をもたらすように、該駆動メカニズムに機械的に接続されている、近位内側シャフトと、
該遠位チューブ部分内に回転可能に配置された遠位内側シャフトであって、該遠位内側シャフトは、比較的に剛である、遠位内側シャフトと、
該近位内側シャフトと該遠位内側シャフトとを機械的に相互接続している中間駆動ケーブルであって、該中間駆動ケーブルは、該近位内側シャフトおよび該遠位内側シャフトと比較して、比較的に可撓であり、該中間駆動ケーブルは、該近位チューブ部分および該遠位チューブ部分から、該近位チューブ部分および該遠位チューブ部分の間に、該関節接合部を横切って延び、該中間駆動ケーブルは、長手方向中心軸を規定し、該中間駆動ケーブルの該長手方向中心軸は、該近位チューブ部分および遠位チューブ部分の該長手方向中心軸から半径方向距離をオフセットされている、中間駆動ケーブルと
を含む、内視鏡外科用デバイス。
(項目9)
前記遠位チューブ部分は、前記近位チューブ部分に対する非関節運動配向と、複数の関節運動配向との間で関節運動可能である、上記項目のいずれかに記載の内視鏡外科用デバイス。
(項目10)
前記近位チューブ部分の前記長手方向中心軸および前記遠位チューブ部分の前記長手方向中心軸は、該近位チューブ部分に対する該遠位チューブ部分の各関節運動配向の中心曲率半径を規定し、前記中間駆動ケーブルの前記長手方向中心軸は、該近位チューブ部分に対する該遠位チューブ部分の各関節運動配向の該中心曲率半径よりも大きな曲率半径を規定している、上記項目のいずれかに記載の内視鏡外科用デバイス。
(項目11)
前記中間駆動ケーブルの前記長手方向中心軸は、前記近位チューブ部分に対する前記遠位チューブ部分の関節運動の方向から離れる方向に、該近位チューブ部分の前記長手方向中心軸および該遠位チューブ部分の前記長手方向中心軸からオフセットされている、上記項目のいずれかに記載の内視鏡外科用デバイス。
(項目12)
前記中間駆動ケーブルは、約0.08”の外径を有する、上記項目のいずれかに記載の内視鏡外科用デバイス。
(項目13)
前記中間駆動ケーブルは、約0.08”の外径を有し、前記近位チューブ部分および前記遠位チューブ部分は、各々、約0.22”の外径を有する、上記項目のいずれかに記載の内視鏡外科用デバイス。
(項目14)
前記可撓な中間駆動ケーブルの外径と、前記近位チューブ部分または前記遠位チューブ部分のいずれかの外径との比は、約2.8である、上記項目のいずれかに記載の内視鏡外科用デバイス。
(項目15)
前記遠位チューブ部分に装填された少なくとも1つのファスナーをさらに含み、該少なくとも1つのファスナーは、前記駆動メカニズムが作動すると、前記遠位内側シャフトによって作用される、上記項目のいずれかに記載の内視鏡外科用デバイス。
【0006】
(摘要)
内視鏡外科用デバイスが、提供され、内視鏡外科用デバイスは、内視鏡アンカー保持/前進アセンブリを含み、内視鏡アンカー保持/前進アセンブリは、関節接合部において互いに旋回可能に接続された近位チューブ部分および遠位チューブ部分と、近位チューブ部分内に回転可能に配置された近位内側シャフトと、遠位チューブ部分内に回転可能に配置された遠位内側シャフトと、近位内側シャフトと遠位内側シャフトとを機械的に相互接続している比較的に可撓な中間駆動ケーブルとを含み、中間駆動ケーブルは、関節接合部を横切って延び、中間駆動ケーブルは、近位チューブ部分および遠位チューブ部分の長手方向中心軸から半径方向距離をオフセットされている長手方向中心軸を規定する。
【0007】
(概要)
本開示は、組織のクランプ締め、切断、および/またはステープル留めのための取り外し可能な使い捨てローディングユニットおよび/または単回使用ローディングユニットとの使用のために構成された電気機械的手持ち式外科用装置、デバイス、および/またはシステムに関連する。
【0008】
本開示の局面に従って、内視鏡外科用デバイスが、提供され、内視鏡外科用デバイスは、ハンドルアセンブリであって、ハンドルハウジングと、ハンドルハウジングに動作可能に接続されたトリガーと、トリガーによって作動可能な駆動メカニズムとを含むハンドルアセンブリと、ハンドルアセンブリから延びる内視鏡アンカー保持/前進アセンブリとを含む。内視鏡アンカー保持/前進アセンブリは、関節接合部において互いに旋回可能に接続された近位チューブ部分および遠位チューブ部分であって、近位チューブ部分および遠位チューブ部分の各々は、長手方向中心軸を規定している、近位チューブ部分および遠位チューブ部分と、近位チューブ部分内に回転可能に配置された近位内側シャフトであって、近位内側シャフトは、比較的に剛であり、近位内側シャフトは、トリガーの作動が近位内側シャフトの回転をもたらすように、駆動メカニズムに機械的に接続されている、近位内側シャフトと、遠位チューブ部分内に回転可能に配置された遠位内側シャフトであって、遠位内側シャフトは、比較的に剛である、遠位内側シャフトと、近位内側シャフトと遠位内側シャフトとを機械的に相互接続している中間駆動ケーブルであって、中間駆動ケーブルは、近位内側シャフトおよび遠位内側シャフトと比較して、比較的に可撓であり、中間駆動ケーブルは、近位チューブ部分および遠位チューブ部分から、近位チューブ部分および遠位チューブ部分の間に、関節接合部を横切って延び、中間駆動ケーブルは、長手方向中心軸を規定し、中間駆動ケーブルの長手方向中心軸は、近位チューブ部分および遠位チューブ部分の長手方向中心軸から半径方向距離をオフセットされている、中間駆動ケーブルとを含む。
【0009】
内視鏡外科用デバイスはまた、遠位チューブ部分に装填された少なくとも1つのファスナーを含み、少なくとも1つのファスナーは、トリガーが作動すると、遠位内側シャフトによって作用される。
【0010】
本開示の別の局面に従って、内視鏡外科用デバイスが提供され、その内視鏡外科用デバイスは、内視鏡アンカー保持/前進アセンブリを含み、内視鏡アンカー保持/前進アセンブリは、関節接合部において互いに旋回可能に接続された近位チューブ部分および遠位チューブ部分であって、近位チューブ部分および遠位チューブ部分の各々は、長手方向中心軸を規定している、近位チューブ部分および遠位チューブ部分と、近位チューブ部分内に回転可能に配置された近位内側シャフトであって、近位内側シャフトは、比較的に剛であり、近位内側シャフトは、駆動メカニズムの作動が近位内側シャフトの回転をもたらすように、駆動メカニズムに機械的に接続されている、近位内側シャフトと、遠位チューブ部分内に回転可能に配置された遠位内側シャフトであって、遠位内側シャフトは、比較的に剛である、遠位内側シャフトと、近位内側シャフトと遠位内側シャフトとを機械的に相互接続している中間駆動ケーブルであって、中間駆動ケーブルは、近位内側シャフトおよび遠位内側シャフトと比較して、比較的に可撓であり、中間駆動ケーブルは、近位チューブ部分および遠位チューブ部分から、近位チューブ部分および遠位チューブ部分の間に、関節接合部を横切って延び、中間駆動ケーブルは、長手方向中心軸を規定し、中間駆動ケーブルの長手方向中心軸は、近位チューブ部分および遠位チューブ部分の長手方向中心軸から半径方向距離をオフセットされている、中間駆動ケーブルとを含む。
【0011】
内視鏡外科用デバイスはまた、遠位チューブ部分に装填された少なくとも1つのファスナーを含み、少なくとも1つのファスナーは、駆動メカニズムが作動すると、遠位内側シャフトによって作用される。
【0012】
遠位チューブ部分は、近位チューブ部分に対する非関節運動配向と、複数の関節運動配向との間で関節運動可能であり得る。
【0013】
近位チューブ部分の長手方向中心軸および遠位チューブ部分の長手方向中心軸は、近位チューブ部分に対する遠位チューブ部分の各関節運動配向の中心曲率半径を規定し得る。中間駆動ケーブルの長手方向中心軸は、近位チューブ部分に対する遠位チューブ部分の各関節運動配向の中心曲率半径よりも大きな曲率半径を規定し得る。
【0014】
中間駆動ケーブルの長手方向中心軸は、近位チューブ部分に対する遠位チューブ部分の関節運動の方向から離れる方向に、近位チューブ部分の長手方向中心軸および遠位チューブ部分の長手方向中心軸からオフセットされ得る。
【0015】
中間駆動ケーブルは、約0.08”の外径を有し得、近位チューブ部分および遠位チューブ部分は、各々、約0.22”の外径を有し得る。
【0016】
可撓な中間駆動ケーブルの外径と、近位チューブ部分または遠位チューブ部分のいずれかの外径との比は、約2.8であり得る。
【0017】
本発明の例示的な実施形態のさらなる詳細および局面は、添付の図面を参照して、下記により詳細に説明される。
【0018】
本開示の実施形態は、添付の図面を参照して本明細書において説明される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本開示の局面に従った内視鏡外科用デバイスの斜視図である。
図2図2は、図1の内視鏡外科用デバイスの、部品が分離した斜視図である。
図3図3は、図1および図2の内視鏡外科用デバイスの内視鏡アンカー保持/前進アセンブリの、部品が分離した拡大斜視図である。
図4図4は、図3の示された区域の詳細な拡大図である。
図5図5は、図1の5−5から取り出されるような、非関節運動配向において示された内視鏡アンカー保持/前進アセンブリの関節接合部の断面図である。
図6図6は、図1の5−5から取り出されるような、関節運動配向において示された内視鏡アンカー保持/前進アセンブリの関節接合部の断面図である。
図7図7は、図1の7−7から取り出されるような、内視鏡アンカー保持/前進アセンブリの遠位端の拡大断面図である。
図8図8は、内視鏡外科用デバイスにおける使用のための内視鏡アンカー保持/前進アセンブリの遠位端の代替実施形態の斜視図である。
図9図9は、別の内視鏡外科用デバイスのための、シャフトアセンブリの遠位端およびシャフトアセンブリの遠位端に固定されたエンドエフェクターの立面図である。
図10図10は、図9の内視鏡外科用デバイスのための、シャフトアセンブリの遠位端およびエンドエフェクターの長手方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示の内視鏡外科用デバイスの実施形態は、図面を参照して詳細に説明され、その図面において、同様の参照数字は、いくつかの図の各々において同一の要素または対応する要素を指定する。本明細書において使用される場合、用語「遠位」は、ユーザからより遠い、内視鏡外科用デバイスの部分を表す一方、用語「近位」は、ユーザにより近い、内視鏡外科用デバイスの部分を表す。
【0021】
本開示に従った関節接合部を含み得る内視鏡外科用デバイスの非制限的な例は、手動、機械的、および/または電気機械的な外科手術用タックアプライヤ、外科用クリップアプライヤ、外科用ステープラー、外科用ステッチングデバイス、および同様のものを含む。
【0022】
初めに、図1図7を参照すると、内視鏡外科用タックアプライヤの形態における例示的な内視鏡外科用デバイスが、概して100として示される。タックアプライヤ100は、ハンドルアセンブリ110と、ハンドルアセンブリ110から延びる内視鏡アンカー保持/前進アセンブリ130とを含み、内視鏡アンカー保持/前進アセンブリ130は、複数のアンカー10を格納し、複数のアンカー10を内視鏡アンカー保持/前進アセンブリ130から選択的に解放また発射するように構成される。
【0023】
本開示に従って、内視鏡アンカー保持/前進アセンブリ130が、その長さに沿って提供された旋回接合部または関節接合部150を含み得ることが、想定される。図1図6に見られるように、内視鏡アンカー保持/前進アセンブリ130は、近位チューブ部分130aと、関節接合部150において旋回ピン130cによって近位チューブ部分130aに旋回接続された遠位チューブ部分130bとを含む。
【0024】
図1および図2に見られるように、ハンドルアセンブリ110は、トリガー114を旋回可能に支持するハンドルハウジング112を含む。トリガー114は、駆動メカニズム116に動作可能に接続され、それによって、トリガー114の各握りしめは、アンカー保持/前進アセンブリ130の近位チューブ部分130aの内側シャフトアセンブリ138の回転をもたらす。
【0025】
タックアプライヤ100のハンドルアセンブリ110および/またはアンカー保持/前進アセンブリ130の局面の動作および構成の議論および説明のために、ならびにアンカー10の構成の議論および説明のために、米国特許出願公開第2011/0087240号(2010年10月20日出願)への参照がなされ得、その全体の内容は、参照によって本明細書中に援用される。
【0026】
図1図6に見られるように、アンカー保持/前進アセンブリ130の近位チューブ部分130aは、ハンドルハウジング112に固定され、かつハンドルハウジング112から延びる外側近位チューブ132と、外側近位チューブ132内に同心にスライド可能に配置されたスティフナチューブ134と、スティフナチューブ134内に回転可能に配置された内側シャフトアセンブリ138の比較的に剛な近位内側シャフト138aとを含む。
【0027】
内側シャフトアセンブリ138は、比較的に剛な近位内側シャフト138aと、比較的に剛な遠位内側シャフト138bと、近位内側シャフト138aと遠位内側シャフト138bとを相互接続する可撓な中間駆動ケーブル138cとを含む。望ましくは、可撓な中間駆動ケーブル138cは、近位内側シャフト138aおよび遠位内側シャフト138bの各々に回転不可能に接続され、かつ、近位内側シャフト138aおよび遠位内側シャフト138bのうちの少なくとも1つにスライド可能に結合されることにより、可撓な中間駆動ケーブル138cが曲げられた状態にある場合に、可撓な中間駆動ケーブル138cの長さの変化に対応および/または考慮する。駆動ケーブル138cが、関節運動リンクの最も近位の旋回部を過ぎて近位方向に延びるほど十分に長いことがまた、望ましい。これは、駆動ケーブル138cと近位内側シャフト138aとの間の接続部分における曲げ応力を低減する。
【0028】
近位内側シャフト138aは、ハンドルハウジング112内へ延び、駆動メカニズム116によって作用される。遠位内側シャフト138bの遠位端部分は、スロットをつけられ、一対のタイン142aおよび中心チャネル142bを規定する。遠位内側シャフト138bの遠位端部分は、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130b内に複数のアンカー10を保持するように構成される。
【0029】
特に、アンカー10は、各アンカー10の一対の対向するねじ状区分(示されず)が、遠位内側シャフト138bの直径を越えて放射状に延びるように、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位内側シャフト138bの遠位端部分内に装填され、アンカー10は、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130bに規定または提供されたコイル136(図7)の螺旋状溝内にスライド可能に配置され、遠位内側シャフト138bの遠位端部分の一対のタイン142aは、各アンカー10の一対のスロット区分(示されず)内に配置される。
【0030】
図3および図7に見られるように、螺旋体またはコイル136は、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130b内に固定して配置される。遠位内側シャフト138bは、コイル136内へ延び、コイル136内で回転可能である。
【0031】
図1図3図5および図6に見られるように、関節接合部150は、近位端152aと遠位端152bとを有する関節運動リンク152を含む。関節運動リンク152の近位端152aは、スティフナチューブ134の遠位端に旋回接続される。関節運動リンク152の遠位端152bは、アンカー保持/前進アセンブリ130の近位チューブ部分130aの長手方向中心軸「X」から、横断方向距離をオフセットされた位置において、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130bに旋回接続される。
【0032】
本開示に従って、関節運動作動ボタン118が、ハンドルハウジング112においてスライド可能に支持され得る。使用の際、関節運動作動ボタン118は、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130bが長手方向中心軸「X」に対して約0°で配向される最遠位部と、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130bが長手方向中心軸「X」に対して約90°で配向される最近位部とを有することが、想定される。
【0033】
特に、最遠位部にある関節運動作動ボタン118に関して、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130bが長手方向中心軸「X」に対して約0°で配向された状態で、関節運動作動ボタン118が近位方向に移動させられると、関節運動作動ボタン118は、近位方向にスティフナチューブ134を牽引し、それは、関節運動リンク152を近位方向に牽引し、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130bを旋回ピン130cまわりに旋回させる。
【0034】
そのうえ、最遠位部にない関節運動作動ボタン118に関して、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130bが長手方向中心軸「X」に対して0°でない角度で配向された状態で、関節運動作動ボタン118が遠位方向に移動させられると、関節運動作動ボタン118は、遠位方向にスティフナチューブ134を押し動かし、それは、関節運動リンク152を遠位方向に押し動かし、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130bを旋回ピン130cまわりに長手方向中心軸「X」に対して0°の配向の方へ旋回させる。
【0035】
使用の際、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130bが、下記により詳細に議論されるように、軸外配向の方へ作動されると、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130bは、長手方向中心軸「X」に対して約0°と約90°の間の角度に動かされ得る。
【0036】
本開示に従って、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130bは、アンカー保持/前進アセンブリ130の近位チューブ部分130aに対して単一の方向に旋回可能である。
【0037】
代替実施形態において、タックアプライヤ100のハンドルアセンブリ110が、アンカー保持/前進アセンブリ130の近位端近傍の関節運動カラーを回転可能に支持し得ることが、想定される。関節運動カラーは、関節運動リンク152に旋回可能に接続されているスティフナチューブ134または他の何らかの関節運動ロッドのねじ状端またはねじ状部分にねじ式に係合し得ることが、予期される。本態様において、関節運動カラーが回転させられると、関節運動カラーのねじ筋は、スティフナチューブ134のねじ筋に作用し、スティフナチューブ134を軸方向に並進させる。スティフナチューブ134が軸方向に並進すると、前記軸方向の並進は、関節運動リンク154に伝達されることにより、上記に説明されたような、近位チューブ部分130aに対する遠位チューブ部分130bの関節運動を実施する。
【0038】
本開示に従って、図5および図6に見られるように、可撓な中間駆動ケーブル138cは、アンカー保持/前進アセンブリ130の近位チューブ部分130aから遠位チューブ部分130bまで、関節接合部150を横切って延びる。可撓な中間駆動ケーブル138cは、ねじり剛性のある可撓な材料(例えば、ステンレス鋼)から製作される。可撓な駆動ケーブル138cは、近位内側シャフト138aおよび遠位内側シャフト138bと比較して、より可撓である。
【0039】
可撓な中間駆動ケーブル138cは、アンカー保持/前進アセンブリ130の近位チューブ部分130aの長手方向中心軸「X」から半径方向距離「d」をオフセットされる長手方向中心軸「X1」を規定する。可撓な中間駆動ケーブル138cの長手方向中心軸「X1」は、関節接合部150の関節運動の方向から離れる方向に、または関節運動リンク152から離れる方向に、アンカー保持/前進アセンブリ130の近位チューブ部分130aの長手方向中心軸「X」からオフセットされる。
【0040】
従って、図6に見られるように、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130bが斜めの配向にある場合、可撓な中間駆動ケーブル138cの曲率半径「R1」は、アンカー保持/前進アセンブリ130の近位チューブ部分130aの長手方向中心軸「X」に沿って位置する類似の可撓な駆動ケーブルの曲率半径「R2」よりも比較的に大きい。
【0041】
本態様において、可撓な中間駆動ケーブル138cに対してより大きな曲率半径「R1」を提供することによって、本開示に従って、アンカー保持/前進アセンブリ130の近位チューブ部分130aの長手方向中心軸「X」に沿って位置する任意の類似の可撓な駆動ケーブルと比較して、比較的により大きな直径を有するか、または比較的により堅い材料から構成された可撓な中間駆動ケーブル138cが使用され得ることが、想定される。
【0042】
そうする場合、アンカー保持/前進アセンブリ130の近位チューブ部分130aの長手方向中心軸「X」に沿って位置する任意の類似の可撓な駆動ケーブルと比較して、比較的により大きなねじり力およびより正確な回転が、可撓な中間駆動ケーブル138cに沿って伝達され得る。
【0043】
可撓な中間駆動ケーブル138cは、約0.08”の外径を有し得る。近位チューブ部分130aおよび遠位チューブ部分130bは、各々、約0.22”の外径を有する。可撓な中間駆動ケーブル138cの外径と、近位チューブ部分130aまたは遠位チューブ部分130bのいずれかの外径との比は、約2.8である。
【0044】
本開示に従って、図8に見られるように、タックアプライヤ100は、アンカー保持/前進アセンブリ130の遠位チューブ部分130bが、使い捨てローディングユニット(DLU)または単回使用ローディングユニット(SULU)を解放可能かつ選択的に受け取るように構成および適合されるように構成され得ることが、想定され、ここで、DLUまたはSULUは、少なくとも、外側チューブと、外側チューブの内部に沿って提供されたコイルまたは螺旋状ねじ筋と、コイルまたは螺旋状ねじ筋内に回転可能に配置された内側シャフトとを含む。内側シャフトは、少なくとも1つのアンカー10を支持するように構成されたスプライン付遠位端部分と、例示的な可撓な中間駆動ケーブル138cの遠位端に機械的かつ非回転に接続するように構成および適合された近位端部分とを含む。
【0045】
次に、図9および図10を参照すると、本開示の原理に従って、関節接合部250が、内視鏡外科用ステープラー200の形態における内視鏡外科用デバイス内に組み込まれ得る。内視鏡外科用ステープラー200は、電気機械的手持ち式動力付き外科用器具を含む電気機械的手持ち式動力付き外科用システムの形態にあり得、その電気機械的手持ち式動力付き外科用器具は、シャフトアセンブリを介して、電気機械的手持ち式動力付き外科用器具に複数の異なるエンドエフェクター(外科用ステープラーを含む)を選択的に取り付けるように構成され、その複数の異なるエンドエフェクターは、各々、電気機械的手持ち式動力付き外科用器具によって作動および操作されるように構成される。例示的な電気機械的手持ち式動力付き外科用器具の構成および動作の詳細な説明のために、国際出願番号第PCT/US2008/077249号(2008年9月22日出願、国際公開第WO2009/039506号)および米国特許出願第12/622,827号(2009年11月20日出願)への参照がなされ得、それらの各々の全体の内容が、参照によって本明細書中に援用される。
【0046】
内視鏡外科用ステープラー200は、関節接合部250と、関節接合部250を通って延びる、エンドエフェクター300の閉鎖および発射を実施するための可撓な駆動ケーブル238cとを有する内視鏡シャフトアセンブリ210を含む。
【0047】
可撓な駆動ケーブル238cは、ねじり剛性のある可撓な材料(例えばステンレス鋼)から製作される。可撓な駆動ケーブル238cは、シャフトアセンブリ210の長手方向中心軸「X」から半径方向距離「r」をオフセットされた長手方向中心軸「X1」を規定する。可撓な駆動ケーブル238cは、回転可能な駆動シャフト212の遠位端に結合されている近位端を含む。可撓な駆動ケーブル238cは、回転ナットに結合されている遠位端を含み、可撓な駆動ケーブル238cの回転は、回転ナットの対応する回転をもたらす。
【0048】
可撓な中間駆動ケーブル138cの長手方向中心軸「X1」は、関節接合部150の関節運動の方向から離れる方向に、または関節運動リンク152から離れる方向に、アンカー保持/前進アセンブリ130の近位チューブ部分130aの長手方向中心軸「X」からオフセットされる。
【0049】
関節接合部250は、近位端240aと遠位端240bとを有する関節運動リンク240を含む。関節運動リンク240の近位端240aは、関節運動バー278の遠位端に旋回接続される。関節運動リンク240の遠位端240bは、シャフトアセンブリ210の長手方向軸「X」から半径方向距離をオフセットされた位置において、内視鏡シャフトアセンブリ210の遠位ネックハウジング236に旋回接続される。
【0050】
遠位ネックハウジング236は、エンドエフェクター300に選択的に接続するように構成および適合される。
【0051】
シャフトアセンブリ210は、可撓な駆動ケーブル238cを囲繞する強化コイルばね244を含み得る。強化コイルばね244は、エンドエフェクター300の関節運動中に、可撓な駆動ケーブル238cがよじれることを防ぐことを助ける機能を果たす。強化コイルばね244はまた、可撓な駆動ケーブル238cの回転中に、巻き戻しおよび/または「豚尾状になること」により可撓な駆動ケーブル238cが故障することを防ぐことを助ける機能を果たす。
【0052】
動作の際、第1の回転可能な近位駆動シャフト212の回転により、可撓な駆動ケーブル238cが回転させられると、前記回転は、可撓な駆動ケーブル238cを通って、可撓な駆動ケーブル238cの遠位端へ、そして回転ナットの方へ伝達される。エンドエフェクター300がシャフトアセンブリ210の遠位ネックハウジング236に結合された状態で、特に、エンドエフェクター300の駆動ねじが駆動心棒326を介してシャフトアセンブリ210の遠位ネックハウジング236に結合された状態で、前記回転は、エンドエフェクター300の作動をもたらす。
【0053】
さらに、動作の際、例えば近位方向に、関節運動バー278が軸方向並進すると、関節運動バー278は、関節運動リンク240に作用することにより、関節運動リンク240を近位方向に並進させる。関節運動リンク240が近位方向に軸方向並進すると、関節運動リンク240は、遠位ネックハウジング236に作用することにより、遠位ネックハウジング236を旋回ピン234の旋回軸まわりに旋回させる。遠位ネックハウジング236が旋回させられると、遠位ネックハウジング236は、エンドエフェクター300に作用することにより、シャフトアセンブリ210の長手方向軸「X」に対してエンドエフェクター300を関節運動させる。
【0054】
従って、図10に見られるように、エンドエフェクター300が斜めの配向にある場合に、可撓な駆動ケーブル238cの曲率半径「R1」は、シャフトアセンブリ210の長手方向中心軸「X」に沿って位置する類似の可撓な駆動ケーブルの曲率半径「R2」よりも比較的に大きい。
【0055】
本態様において、可撓な駆動ケーブル238cに対してより大きな曲率半径「R1」を提供することによって、本開示に従って、シャフトアセンブリ210の長手方向中心軸「X」に沿って位置する任意の類似の可撓な駆動ケーブルと比較して、比較的により大きな直径を有するか、または比較的により堅い材料から構成された可撓な駆動ケーブル238cが使用され得ることが、想定される。
【0056】
そうする場合、シャフトアセンブリ210の長手方向中心軸「X」に沿って位置する任意の類似の可撓な駆動ケーブルと比較して、比較的により大きなねじり力およびより正確な回転が、可撓な駆動ケーブル238cに沿って伝達され得る。
【0057】
可撓な駆動ケーブル238cは、約0.08”の外径を有し得る。
【0058】
シャフトアセンブリ210は、約0.22”の外径を有する。可撓な駆動ケーブル238cの外径と、シャフトアセンブリ210の外径との比は、約2.8である。
【0059】
シャフトアセンブリ210およびエンドエフェクター300の構成および動作の詳細な議論のために、米国特許出願第13/799,379号(2013年3月13日出願、名称「Apparatus for Endoscopic Procedures」)への参照がなされ得、その全体の内容は、参照によって本明細書中に援用される。
【0060】
エンドエフェクター300の構成および動作の詳細な議論のために、米国特許出願第13/280,898号(2011年10月25日出願、名称「Apparatus for Endoscopic Procedures」)への参照がなされ、その全体の内容は、参照によって本明細書中に援用される。エンドエフェクター300は、ファスナーの複数の線形列を適用するように構成および適合され得、実施形態において、そのファスナーは、種々のサイズであり得、特定の実施形態において、そのファスナーは、種々の長さまたは列(例えば、長さが30mm、45mm、および60mm)を有し得る。
【0061】
本開示に従って、ハンドルアセンブリ110は、可撓な駆動ケーブルを駆動することにより、外科用デバイスを発射または作動するように構成および適合された電気機械制御モジュールによって取り替えられ得ることが、想定される。電気機械制御モジュールは、少なくとも1つのマイクロプロセッサと、少なくとも1つのマイクロプロセッサによって制御可能な少なくとも1つの駆動モーターと、少なくとも1つのマイクロプロセッサおよび少なくとも1つの駆動モーターにエネルギーを与えるための電源とを含み得る。
【0062】
種々の変更が、本明細書において開示された実施形態に対してなされ得ることが、理解される。例えば、ステープルまたはファスナーの線形列の長さは、特定の外科手技の要件を満たすように変更され得る。従って、ステープルカートリッジアセンブリ内のステープルおよび/またはファスナーの線形列の長さは、状況に応じて変えられ得る。それゆえ、上記の説明は、制限するものとして解釈されるべきではなく、好ましい実施形態の単なる例証として解釈されるべきである。当業者は、添付の特許請求の範囲の範囲および精神内の他の変更を予期する。
【符号の説明】
【0063】
100 タックアプライヤ
110 ハンドルアセンブリ
112 ハンドルハウジング
114 トリガー
118 関節運動作動ボタン
130 アンカー保持/前進アセンブリ
130a 近位チューブ部分
130b 遠位チューブ部分
150 関節接合部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10