(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、衝突するおそれのある他車の有無を検出するための前提として、交差する道路の有無を検出するという煩雑な処理を行う必要があった。また、特許文献1に記載の技術では、仮に、交差する道路を検出することができない場合には、他車の有無を検出することができず、結果として、衝突するおそれのある他車を検出することが困難になるおそれがあった。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、コリジョンコース現象によって衝突するおそれのある移動体を容易に検出することの可能な移動体検出システム、移動体検出方法、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、第一に本発明は、第1移動体に衝突するおそれのある第2移動体を検出する移動体検出システムであって、前記第1移動体に設けられた撮像装置によって撮像された、前記第1移動体の移動方向の画像を取得する画像取得手段と、前記画像を取得する毎に、前記画像を用いてリカーシブフィルタ処理を行うフィルタ手段と、前記リカーシブフィルタ処理後の画像に対してオブジェクト抽出処理を行うことによって、前記第2移動体を検出する検出手段と、を備える、移動体検出システムを提供する(発明1)。
【0009】
かかる発明(発明1)によれば、例えば、コリジョンコース上で第1移動体の速度とほぼ同じ速度で直線運動をしている第2移動体は、第1移動体からは止まっているように見えることから、撮像装置によって撮像された複数の画像に第2移動体の画像が含まれる場合には、撮像された画像間での第2移動体の動きは小さいと考えられる。このため、リカーシブフィルタ処理後の画像には、第2移動体の画像が残像となって描出され得る。また、リカーシブフィルタ処理後の画像に対してオブジェクト抽出処理が行われることによって、第2移動体が抽出され得る。これにより、コリジョンコース現象によって第1移動体と衝突するおそれのある移動体として、第2移動体を検出することができる。この場合、例えば、交差する道路の有無を検出するという煩雑な処理を行わずに第2移動体を検出することが可能になるので、コリジョンコース現象によって衝突するおそれのある移動体を容易に検出することができる。
【0010】
上記発明(発明1)において、前記オブジェクト抽出処理は、テンプレートマッチングを用いて行われることが好ましい(発明2)。
【0011】
かかる発明(発明2)によれば、例えば抽出対象となるオブジェクト(移動体)ごとにテンプレートを設けてテンプレートマッチングを行うことによって、リカーシブフィルタ処理後の画像から第2移動体を容易に検出することができる。
【0012】
上記発明(発明1,2)において、前記検出手段によって前記第2移動体が検出された場合に、所定の情報を出力する出力手段を備えるのが好ましい(発明3)。
【0013】
かかる発明(発明3)によれば、第1移動体の操作者は、出力された情報によって、第2移動体が検出されたことを知ることができる。これにより、操作者は、移動体同士の衝突を回避するために、第2移動体に注意しながら第1移動体を操作することが可能になるので、移動体同士の衝突事故の発生を低減することができる。
【0014】
上記発明(発明3)において、前記検出手段によって前記第2移動体が検出された場合に、前記第1移動体と前記第2移動体との距離を計測する計測手段を備え、前記出力手段は、前記計測手段によって計測された距離が所定距離以下の場合に、前記所定の情報を出力することが好ましい(発明4)。
【0015】
かかる発明(発明4)によれば、第1移動体の操作者は、出力された情報によって、例えば、第1移動体の近くに第2移動体が存在していること等を知ることができる。これにより、操作者は、第2移動体に対してさらに注意しながら第1移動体を操作することが可能になるので、移動体同士の衝突事故の発生をさらに低減することができる。
【0016】
上記発明(発明1〜4)において、前記第1移動体の移動速度に関する情報を取得する速度情報取得手段を備え、前記フィルタ手段は、前記速度情報取得手段によって取得された情報に基づいて前記リカーシブフィルタ処理における過去画像の影響度を変更した状態で、前記リカーシブフィルタ処理を行うことが好ましい(発明5)。
【0017】
例えば、第1移動体からは動いているように見えるオブジェクトの画像間での動きは、第1移動体の移動速度が高いほど大きくなる。かかる発明(発明5)によれば、例えば、第1移動体の移動速度が高いほど、過去画像の影響度が小さくなるように設定されている場合には、第1移動体からは動いているように見えるオブジェクトが、リカーシブフィルタ処理後の画像に残像として含まれることを抑制することができる。したがって、このようなオブジェクトが移動体として誤検出されることを低減することができる。
【0018】
上記発明(発明1〜5)において、前記第1移動体の周囲の気象に関する情報を取得する気象情報取得手段を備え、前記フィルタ手段は、前記気象情報取得手段によって取得された情報に基づいて前記リカーシブフィルタ処理における過去画像の影響度を変更した状態で、前記リカーシブフィルタ処理を行うことが好ましい(発明6)。
【0019】
例えば、第1移動体の周囲の降水量、降雪量又は霧の濃度等が高いほど、過去画像の影響度が大きくなるように設定されてもよい。
【0020】
かかる発明(発明6)によれば、例えば、第1移動体の周囲の降水量、降雪量又は霧の濃度等が高いほど、過去画像の影響度が大きくなるように設定されている場合には、リカーシブフィルタ処理において、第1移動体の周囲の降水量、降雪量又は霧の濃度等が高いときに撮像された画像内の雨や雪等をノイズとして扱い易くなり、結果として、このノイズを低減することが可能となる。これにより、雨や雪等が、リカーシブフィルタ処理後の画像に残像として含まれることを抑制することができ、ひいては、オブジェクト抽出処理において、雨や雪等のオブジェクトに基づいてオブジェクトの誤検出が発生するのを低減することができる。
【0021】
第二に本発明は、第1移動体に衝突するおそれのある第2移動体をコンピュータが検出する移動体検出方法であって、前記コンピュータは、前記第1移動体に設けられた撮像装置によって撮像された、前記第1移動体の移動方向の画像を取得するステップと、前記画像を取得する毎に、前記画像を用いてリカーシブフィルタ処理を行うステップと、前記リカーシブフィルタ処理後の画像に対してオブジェクト抽出処理を行うことによって、前記第2移動体を検出するステップと、の各ステップを実行する、移動体検出方法を提供する(発明7)。
【0022】
かかる発明(発明7)によれば、例えば、コリジョンコース上で第1移動体の速度とほぼ同じ速度で直線運動をしている第2移動体は、第1移動体からは止まっているように見えることから、撮像装置によって撮像された複数の画像に第2移動体の画像が含まれる場合には、撮像された画像間での第2移動体の動きは小さいと考えられる。このため、リカーシブフィルタ処理後の画像には、第2移動体の画像が残像となって描出され得る。また、リカーシブフィルタ処理後の画像に対してオブジェクト抽出処理が行われることによって、第2移動体が抽出され得る。これにより、コリジョンコース現象によって第1移動体と衝突するおそれのある移動体として、第2移動体を検出することができる。この場合、例えば、交差する道路の有無を検出するという煩雑な処理を行わずに第2移動体を検出することが可能になるので、コリジョンコース現象によって衝突するおそれのある移動体を容易に検出することができる。
【0023】
第三に本発明は、第1移動体に衝突するおそれのある第2移動体を検出する移動体検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記コンピュータに、前記第1移動体に設けられた撮像装置によって撮像された、前記第1移動体の移動方向の画像を取得する機能、前記画像を取得する毎に、前記画像を用いてリカーシブフィルタ処理を行う機能、及び前記リカーシブフィルタ処理後の画像に対してオブジェクト抽出処理を行うことによって、前記第2移動体を検出する機能、を実現させるためのプログラムを提供する(発明8)。
【0024】
かかる発明(発明8)によれば、例えば、コリジョンコース上で第1移動体の速度とほぼ同じ速度で直線運動をしている第2移動体は、第1移動体からは止まっているように見えることから、撮像装置によって撮像された複数の画像に第2移動体の画像が含まれる場合には、撮像された画像間での第2移動体の動きは小さいと考えられる。このため、リカーシブフィルタ処理後の画像には、第2移動体の画像が残像となって描出され得る。また、リカーシブフィルタ処理後の画像に対してオブジェクト抽出処理が行われることによって、第2移動体が抽出され得る。これにより、コリジョンコース現象によって第1移動体と衝突するおそれのある移動体として、第2移動体を検出することができる。この場合、例えば、交差する道路の有無を検出するという煩雑な処理を行わずに第2移動体を検出することが可能になるので、コリジョンコース現象によって衝突するおそれのある移動体を容易に検出することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の移動体検出システム、移動体検出方法、プログラムによれば、コリジョンコース現象によって衝突するおそれのある移動体を容易に検出することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。ただし、この実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0028】
(1)移動体検出システムの基本構成
図1は、本発明の一実施形態に係る移動体検出システムを概略的に示す図である。ここで、
図1に示すように、本実施形態では、自動車A及び自動車Bがコリジョンコースに存在している場合を一例として説明する。なお、自動車Aは第1移動体の一例であり、自動車Bは第2移動体の一例である。自動車Aには、撮像装置10と、検出装置20とが設けられている。本実施形態に係る移動体検出システムでは、検出装置20が、撮像装置10によって撮像された画像を取得し、取得した画像を用いてリカーシブフィルタ処理を行い、リカーシブフィルタ処理後の画像に対してオブジェクト抽出処理を行うようになっている。これにより、自動車Bが、自動車Aに衝突するおそれのある移動体として検出され得る。
【0029】
なお、本実施形態では、移動体が自動車である場合を一例として説明するが、この場合に限られない。移動体は、例えば、操作者(運転手)によって操作されるものであってよく、具体的には、航空機、船舶又は自動二輪車であってもよいし、鉄道車両等の車両であってもよい。
【0030】
撮像装置10は、自動車Aに設けられており、所定のフレームレート(例えば30fps(frames per second))で自動車Aの移動方向(本実施形態では、前方であって斜め前方を含む)を撮像する装置である。撮像装置10は、自動車Aの移動方向を撮像可能な位置に配置されている。また、撮像装置10は、例えば、入射光等を集光する集光レンズと、光を電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子と、その撮像素子を駆動するための駆動回路と、例えばIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)1394等を用いて検出装置20と通信を行うためのインタフェース回路とを含む。さらに、本実施形態では、撮像装置10は、自動車Aの移動方向を撮像する毎に、撮像した画像データを、インタフェース回路を介して検出装置20に送信するように構成されている。撮像装置10としては、例えば、デジタルビデオカメラやドライブレコーダー等が用いられてもよい。なお、撮像装置10は、検出装置20との間で無線又は有線を介して通信可能であればよく、その通信プロトコルは問わない。また、自動車Aには、2つ以上の撮像装置10が設けられてもよい。
【0031】
検出装置20は、自動車Aに設けられており、撮像装置10との間で無線又は有線を介した通信を行うように構成されている。検出装置20は、例えば、携帯端末、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、双方向の通信機能を備えたテレビジョン受像機(いわゆる多機能型のスマートテレビも含む。)等のように、個々のユーザによって操作される通信端末であってもよいし、撮像装置10と一体に構成された装置であってもよい。
【0032】
(2)検出装置の構成
図2を参照して検出装置20について説明する。
図2は、検出装置20の内部構成を示すブロック図である。
図2に示すように、検出装置20は、CPU(Central Processing Unit)21と、ROM(Read Only Memory)22と、RAM(Random Access Memory)23と、不揮発性メモリ24と、表示処理部25と、表示部26と、音声処理部27と、音声出力部28と、通信インタフェース部29とを備えており、各部間の制御信号又はデータ信号を伝送するためのバス29が設けられている。
【0033】
CPU21は、電源が検出装置20に投入されると、ROM22又は不揮発性メモリ24に記憶された各種のプログラムをRAM23にロードして実行する。CPU21は、撮像装置10から送信された画像データを、通信インタフェース部29を介して受信し、その画像データを処理する。
【0034】
本実施形態では、CPU21は、ROM22又は不揮発性メモリ24に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、後述する画像取得手段41、フィルタ手段42、検出手段43及び出力手段44(
図4に示す)の機能を実現する。
【0035】
不揮発性メモリ24は、例えばフラッシュメモリなどであって、CPU21が実行するプログラムやCPU21が参照するデータを格納する。また、不揮発性メモリ24には、後述するオブジェクト抽出処理を行うためのテンプレートデータが記憶されていてもよい。テンプレートデータのデータ構成例を
図3に示す。
図3に示すテンプレートデータには、データIDごとに、移動体の種類(
図3の例では、普通自動車、トラック、自動二輪車等)と、画像データとが含まれている。また、データIDごとに、移動体の実際のサイズが記憶されていてもよい。さらに、画像データは、グレースケールで構成されていてもよい。
【0036】
表示処理部25は、CPU21から与えられる表示用データを、表示部26に表示する。表示部26は、例えば、マトリクス状に画素単位で配置された薄膜トランジスタを含むLCD(Liquid Cristal Display)モニタであり、表示用データに基づいて薄膜トランジスタを駆動することで、表示されるデータを表示画面に表示する。
【0037】
音声処理部27は、CPU21から与えられる音声データを、音声出力部28に出力させる。音声出力部28は、例えばスピーカであり、音声データを出力する。
【0038】
通信インタフェース部29は、撮像装置10との間で通信を行うためのインタフェース回路を含む。
【0039】
(3)移動体検出システムにおける各機能の概要
本実施形態の移動体検出システムで実現される機能について、
図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態の移動体検出システムで主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
図4の機能ブロック図では、画像取得手段41、フィルタ手段42及び検出手段43が本発明の主要な構成に対応している。なお、出力手段44は必須の構成ではないが、本発明をさらに好ましくするための構成要素である。
【0040】
画像取得手段41は、自動車A(第1移動体)に設けられた撮像装置10によって撮像された、自動車Aの移動方向の画像を取得する機能を備える。画像取得手段41の機能は、例えば以下のように実現される。
【0041】
検出装置20のCPU21は、自動車Aの移動方向の画像データが撮像装置10から送信される毎に、当該画像データを、通信インタフェース部29を介して受信(取得)する。また、CPU21は、受信した画像データを、例えばRAM23に記憶する。
【0042】
フィルタ手段42は、画像データを取得する毎に、当該画像データを用いてリカーシブフィルタ処理を行う機能を備える。フィルタ手段42の機能は、例えば以下のように実現される。
【0043】
検出装置20のCPU21は、例えば、画像取得手段41の機能によって画像データを取得すると、当該画像データを入力とするリカーシブフィルタ回路を用いて、リカーシブフィルタ処理を行う。なお、リカーシブフィルタ回路は、検出装置20に設けられていてもよい。リカーシブフィルタ回路には、加算器とメモリとが設けられており、加算器には、CPU21によって入力された画像データ(ここでは、現在画像という)S
nと、メモリから出力された画像データ(ここでは、過去画像という)T
n−1とが入力される。なお、nは、1以上の整数である。
【0044】
ここで、
図5を参照して、画像データの一例を説明する。
図5(a)は、過去画像T
n−1の一例であり、
図5(b)は、現在画像S
nの一例であり、
図5(c)は、出力画像T
nの一例である。
図5(a)に示す過去画像T
n−1には、自動車Bと、標識Cと、柱Dとが描出されている。ここで、自動車Aの外部にて静止している物体(図の例では、標識C及び柱D)は、移動中の自動車Aからは動いているように見える。このため、
図5(b)に示す現在画像S
nでは、標識C及び柱Dは、過去画像T
n−1における各々の位置から動いているように描出される。一方、自動車Bは、コリジョンコース上で自動車Aとほぼ等速に移動している場合に、移動中の自動車Aからは止まっているように見える。このため、
図5(b)に示す現在画像S
nでは、自動車Bは、過去画像T
n−1における自動車Bと比べてほぼ変化のない状態で描出される。
【0045】
次に、加算器は、以下の式(1)を演算することによって、出力画像T
nを生成する。なお、式(1)中、αは、重み係数であり、例えば0≦α≦1の範囲内の値に設定されている。
【数1】
【0046】
式(1)において、重み係数αの値が小さいほど、出力画像T
nにおける過去画像T
n−1の配合比が小さくなる。すなわち、出力画像T
nにおける過去画像T
n−1の影響度は小さくなる。一方、重み係数αの値が大きいほど、出力画像T
nにおける過去画像T
n−1の配合比が大きくなる。すなわち、出力画像T
nにおける過去画像T
n−1の影響度は大きくなる。これにより、複数の画像間で動きの小さいオブジェクトは、ノイズが低減された状態で出力画像T
nに描出され得る。このようにして、例えば、
図5(c)に示す出力画像T
nでは、自動車B、標識C及び柱Dのうち自動車Bのみが描出され得る。
【0047】
また、出力画像T
nは、リカーシブフィルタ回路内のメモリに記憶され、CPU21によって新たに入力された現在画像S
nのリカーシブフィルタ処理における過去画像T
n−1として加算器に入力される。なお、CPU21は、出力画像T
nを、不揮発性メモリ24に記憶してもよい。
【0048】
なお、CPU21は、上述したリカーシブフィルタ回路と同様の処理を行うプログラムを実行することによって、リカーシブフィルタ処理を行ってもよい。
【0049】
検出手段43は、リカーシブフィルタ処理後の画像に対してオブジェクト抽出処理を行うことによって、自動車B(第2移動体)を検出する機能を備える。ここで、オブジェクト抽出処理は、テンプレートマッチングを用いて行われてもよい。この場合、例えば抽出対象となるオブジェクト(移動体)ごとにテンプレートを設けてテンプレートマッチングを行うことによって、リカーシブフィルタ処理後の画像から自動車B(第2移動体)を容易に検出することができる。
【0050】
検出手段43の機能は、例えば以下のように実現される。検出装置20のCPU21は、フィルタ手段の機能に基づいて生成された出力画像T
n(リカーシブフィルタ処理後の画像)に対して、テンプレートマッチングによるオブジェクト抽出処理を行う。なお、ここでは、オブジェクト抽出処理として、テンプレートマッチングを用いた場合を一例として説明するが、この場合に限られない。例えば、オブジェクト抽出処理として、ブロブ解析、背景差分、特徴点抽出等が用いられてもよい。
【0051】
ここで、検出手段43により行われる処理のフローの一例について、
図6のフロー図を参照して説明する。検出装置20のCPU21は、出力画像T
nが生成されると、不揮発性メモリ24内のテンプレートデータにアクセスして、先頭のデータIDに対応する移動体(
図3の例では、普通乗用車)の画像データを、テンプレートとして抽出する(ステップS100)。次に、CPU21は、出力画像T
nをグレースケールに変換する(ステップS102)。そして、CPU21は、出力画像T
nと、テンプレートデータから抽出した画像データとの相関値を算出する(ステップS104)。ここで、出力画像T
nがW行H列(W,Hは1以上の整数)の画素から構成されており、テンプレートがw行h列(w,hは1以上の整数)の画素から構成されている場合、x行y列目(但し、x=0、…、W−1であり、y=0、…、H−1である)における相関値R(x,y)は、以下の式(2)によってもとめられる。
【数2】
【0052】
なお、式(2)中、x´=0、…、w−1であり、y´=0、…、h−1である。また、式(2)において、R(x,y)は、0≦R(x,y)≦1の範囲内の値となり得る。
【0053】
次に、CPU21は、座標(x,y)のうち相関値が最大となる座標を検出する(ステップS106)。そして、CPU21は、検出した座標に対応する相関値が所定の閾値(例えば0.7)以上の場合には(ステップS108:YES)、テンプレートに対応する移動体のオブジェクトが出力画像T
nに含まれていると判別して、当該移動体を検出する(ステップS110)。一方、CPU21は、検出した座標に対応する相関値が所定の閾値未満の場合には(ステップS108:NO)、ステップS112の処理に移行する。
【0054】
CPU21は、テンプレートデータに記憶された全ての移動体の画像データに対して、ステップS100〜S110までの処理が済んでいる場合には(ステップS112:YES)、処理を終了し、全ての移動体の画像データに対する処理が済んでいない場合には(ステップS112:NO)、ステップS100の処理に移行する。この場合、CPU100は、ステップS100の処理において、テンプレートとして未抽出の画像データのうち、最先のデータIDに対応する画像データを抽出する。
【0055】
なお、CPU21は、検出した移動体に関する情報(例えば、移動体の種類、画像データ等)を例えばRAM23に記憶してもよい。
【0056】
出力手段44は、検出手段43によって自動車B(第2移動体)が検出された場合に、所定の情報を出力する機能を備えてもよい。この場合、自動車Aの操作者(運転手)は、出力された情報によって、自動車Bが検出されたことを知ることができる。これにより、操作者は、自動車同士の衝突を回避するために、自動車Bに注意しながら自動車Aを運転(操作)することが可能になるので、自動車同士の衝突事故の発生を低減することができる。
【0057】
出力手段44の機能は、例えば以下のように実現される。検出装置20のCPU21は、
図6に示すフローのステップS110の処理が行われる場合に、ステップS110の処理にて検出された移動体に関する情報を用いて、所定の情報を生成する。ここで、所定の情報とは、例えば画像データであってもよいし、音声データであってもよいし、画像データと音声データとを組み合わせたデータであってもよい。
【0058】
所定の情報が画像データである場合には、CPU21は、検出された移動体の画像データを例えばRAM23から抽出し、当該画像データと、例えば移動体が検出されたことを示すテキストデータ等とを組み合わせた表示用の画像データを生成する。表示用の画像データは、表示処理部25によって表示部26に表示されてもよい。
【0059】
また、所定の情報が音声データである場合には、CPU21は、検出された移動体の種類を表すテキストデータを例えばRAM23から抽出し、当該テキストデータを音声データに変換する。そして、CPU21は、変換した音声データと、例えば移動体が検出されたことを示す音声データ等とを組み合わせた出力用の音声データを生成する。出力用の音声データは、音声処理部27によって音声出力部28から出力されてもよい。
【0060】
(4)本実施形態の移動体検出システムの主要な処理のフロー
次に、本実施形態の移動体検出システムにより行われる主要な処理のフローの一例について、
図7のフロー図を参照して説明する。
【0061】
まず、撮像装置10は、自動車Aの移動方向を撮像する毎に、撮像した画像データを、インタフェース回路を介して検出装置20に送信する。一方、検出装置20のCPU21は、自動車Aの移動方向の画像データが撮像装置10から送信される毎に、当該画像データを、通信インタフェース部29を介して受信(取得)する(ステップS200)。また、CPU21は、受信した画像データを、例えばRAM23に記憶する。
【0062】
次に、検出装置20のCPU21は、例えば、画像取得手段41の機能によって画像データを取得すると、当該画像データを入力とするリカーシブフィルタ回路を用いて、リカーシブフィルタ処理を行う(ステップS202)。リカーシブフィルタ処理の内容は、上述した通りである。
【0063】
次いで、検出装置20のCPU21は、フィルタ手段の機能に基づいて生成された出力画像T
n(リカーシブフィルタ処理後の画像)に対して、オブジェクト抽出処理を行う(ステップS204)。ここで、オブジェクト抽出処理としてテンプレートマッチングが用いられる場合には、例えば
図6のフロー図と同様の処理が行なわれてもよい。
【0064】
そして、検出装置20のCPU21は、ステップS204の処理にて移動体を検出した場合に(ステップS206:YES)、検出された移動体に関する情報を用いて所定の情報を生成し、生成した情報を出力する(ステップS208)。ここで、所定の情報とは、例えば画像データであってもよいし、音声データであってもよいし、画像データと音声データとを組み合わせたデータであってもよい。所定の情報が画像データである場合には、この画像データは、表示処理部25によって表示部26に表示されてもよい。また、所定の情報が音声データである場合には、この音声データは、音声処理部27によって音声出力部28から出力されてもよい。なお、検出装置20のCPU21は、ステップS204の処理にて移動体を検出しなかった場合に(ステップS206:NO)、ステップS200の処理に移行する。
【0065】
また、検出装置20のCPU21は、所定の情報を出力すると、ステップS200の処理に移行する。
【0066】
上述したように、本実施形態の移動体検出システム、移動体検出方法、プログラムによれば、例えば、コリジョンコース上で自動車Aの速度とほぼ同じ速度で直線運動をしている自動車Bは、自動車Aからは止まっているように見えることから、撮像装置10によって撮像された複数の画像に自動車Bの画像が含まれる場合には、撮像された画像間での自動車Bの動きは小さいと考えられる。このため、リカーシブフィルタ処理後の画像には、自動車Bの画像が残像となって描出され得る。また、リカーシブフィルタ処理後の画像に対してオブジェクト抽出処理が行われることによって、自動車Bが抽出され得る。これにより、コリジョンコース現象によって自動車Aと衝突するおそれのある移動体として、自動車Bを検出することができる。この場合、例えば、交差する道路の有無を検出するという煩雑な処理を行わずに自動車Bを検出することが可能になるので、コリジョンコース現象によって衝突するおそれのある移動体を容易に検出することができる。
【0067】
以下、上述した各実施形態の変形例について説明する。
【0068】
(変形例1)
上記実施形態の移動体検出システム、移動体検出方法、プログラムの変形例1の機能ブロック図を
図8に示す。
図8に示すように、この機能ブロック図は、
図4に示したものとは、計測手段45が追加されている点で異なる。
【0069】
計測手段45は、検出手段43によって自動車B(第2移動体)が検出された場合に、自動車A(第1移動体)と自動車Bとの距離を計測する機能を備える。計測手段45の機能は、例えば以下のように実現される。検出装置20のCPU21は、
図7に示すフローのステップS204の処理にて自動車Bを検出した場合に(ステップS206:YES)、例えば、出力画像T
n上の自動車Bのサイズと、テンプレートデータに記憶されている移動体(ここでは、普通自動車)の実際のサイズとを用いて、自動車Aと自動車Bとの距離を計測する。
【0070】
ここで、
図9を参照して、自動車Aと自動車Bとの距離について説明する。
図9は、撮像装置と撮像対象物との距離の関係を説明する図である。
図9において、aは、撮像装置10の撮像素子面に写った対象物のサイズ(例えば高さ)であり、bは、撮像素子面からレンズLまでの焦点距離であり、cは、撮像対象物の実際のサイズ(例えば高さ)である。ここで、撮像装置10と撮像対象物との距離xが、自動車Aと自動車Bとの距離と同じであると想定した場合には、xは、
図9に示された2つの三角形の相似比に基づいてもとめられる。具体的には、xは、(b×c)/aの演算を行うことによって算出され得る。したがって、a,b,cの長さがわかれば、自動車Aと自動車Bとの距離をもとめることができる。
【0071】
検出装置20のCPU21は、自動車Aと自動車Bとの距離を計測する場合に、先ず、出力画像T
n上の自動車Bのサイズ(すなわちa)をもとめる。また、CPU21は、不揮発性メモリ24内のテンプレートデータにアクセスして、自動車Bに対応する移動体(ここでは、普通乗用車)の実際のサイズ(すなわちc)を抽出する。なお、焦点距離(すなわちb)は、例えばRAM23に記憶されていてもよい。CPU21は、出力画像T
n上の自動車Bのサイズと、自動車Bに対応する移動体の実際のサイズと、焦点距離とを用いて、自動車Aと自動車Bとの距離(すなわちx)をもとめる。
【0072】
本変形例において、出力手段44は、計測手段45によって計測された距離が所定距離以下の場合に、所定の情報を出力する機能を備える。本変形例における出力手段44の機能は、例えば以下のように実現される。検出装置20のCPU21は、自動車Aと自動車Bとの距離が所定距離以下であった場合には、
図7に示したフローのステップS208と同様の処理を行う。なお、所定距離に関する情報は、例えば不揮発性メモリ24に記憶されていてもよい。
【0073】
本変形例の移動体検出システム、移動体検出方法、プログラムによれば、自動車A(第1移動体)の操作者は、出力された情報によって、例えば、自動車Aの近くに自動車B(第2移動体)が存在していること等を知ることができる。これにより、操作者は、自動車Bに対してさらに注意しながら自動車Aを操作することが可能になるので、移動体同士の衝突事故の発生をさらに低減することができる。
【0074】
(変形例2)
上記実施形態の移動体検出システム、移動体検出方法、プログラムの変形例1の変形例2の機能ブロック図を
図10に示す。
図10に示すように、この機能ブロック図は、
図4に示したものとは、速度情報取得手段46が追加されている点で異なる。
【0075】
速度情報取得手段46は、自動車A(第1移動体)の移動速度に関する情報を取得する機能を備える。速度情報取得手段46の機能は、例えば以下のように実現される。なお、ここでは、自動車Aのエンジンコントロールユニットには、自動車Aの移動速度を検出する車速センサ(図示省略)が接続されており、この車速センサが、検出装置20との間で通信を行うように構成されている場合を想定する。この場合、検出装置20のCPU21は、車速センサから送信された自動車Aの移動速度に関する情報を、通信インタフェース29を介して受信(取得)する。そして、CPU21は、自動車Aの移動速度に関する情報を、例えばRAM23に記憶する。
【0076】
なお、自動車Aには、例えば、自動車Aの移動速度を計測するためのドップラー速度計が、検出装置20と通信可能に設けられていてもよい。この場合、検出装置20のCPU21は、ドップラー速度計が計測した速度に関する情報を、通信インタフェース29を介して受信(取得)するようにしてもよい。
【0077】
本変形例において、フィルタ手段42は、速度情報取得手段46によって取得された情報に基づいてリカーシブフィルタ処理における過去画像の影響度を変更した状態で、リカーシブフィルタ処理を行う機能を備える。本変形例におけるフィルタ手段42の機能は、例えば以下のように実現される。
【0078】
検出装置20のCPU21は、例えば、
図7に示すフローのステップS202の処理において、例えばRAM23に記憶された自動車Aの速度に関する情報を取得する。次に、CPU21は、不揮発性メモリ24に記憶された係数データにアクセスする。
図11に係数データの構成例を示す。
図11に示すように、係数データは、自動車Aの移動速度の所定範囲ごとに、リカーシブフィルタの重み係数αの値が対応付けられたデータである。例えば、自動車Aの移動速度が高いほど、重み係数αの値が小さくなる(すなわち、過去画像T
n−1の影響度が小さくなる)ように設定されてもよい。CPU21は、取得した速度に関する情報に対応する重み係数αの値を係数データから抽出し、上述したリカーシブフィルタ処理を行う。
【0079】
例えば、自動車Aからは動いているように見えるオブジェクトの画像間での動きは、自動車Aの移動速度が高いほど大きくなる。ここで、本変形例の移動体検出システム、移動体検出方法、プログラムによれば、例えば、自動車Aの移動速度が高いほど、過去画像T
n−1の影響度が小さくなるように設定されている場合には、自動車Aからは動いているように見えるが、リカーシブフィルタ処理後の画像に残像として含まれることを抑制することができる。したがって、このようなオブジェクトが移動体として誤検出されることを低減することができる。
【0080】
(変形例3)
上記実施形態の移動体検出システム、移動体検出方法、プログラムの変形例1の変形例3の機能ブロック図を
図12に示す。
図12に示すように、この機能ブロック図は、
図4に示したものとは、気象情報取得手段47が追加されている点で異なる。
【0081】
気象情報取得手段47は、自動車A(第1移動体)の周囲の気象に関する情報を取得する機能を備える。気象情報取得手段47の機能は、例えば以下のように実現される。なお、ここでは、自動車Aには、自動車Aの周囲の気象(例えば、降雨量、降雪量及び/又は霧の濃度等)を検知する気象センサが、検出装置20と通信可能に設けられている場合を想定する。この場合、検出装置20のCPU21は、気象センサから送信された自動車Aの周囲の気象に関する情報を、通信インタフェース29を介して受信(取得)する。そして、CPU21は、自動車Aの周囲の気象に関する情報を、例えばRAM23に記憶する。
【0082】
本変形例において、フィルタ手段42は、気象情報取得手段47によって取得された情報に基づいてリカーシブフィルタ処理における過去画像T
n−1の影響度を変更した状態で、リカーシブフィルタ処理を行う機能を備える。本変形例におけるフィルタ手段42の機能は、例えば以下のように実現される。
【0083】
検出装置20のCPU21は、例えば、
図7に示すフローのステップS202の処理において、例えばRAM23に記憶された自動車Aの周囲の気象に関する情報を取得する。次に、CPU21は、不揮発性メモリ24に記憶された係数データにアクセスする。
図13に、本変形例における係数データの構成例を示す。
図13に示すように、係数データは、降水量の所定範囲ごとに、リカーシブフィルタの重み係数αの値が対応付けられたデータである。例えば、降水量が多いほど、重み係数αの値が小さくなる(すなわち、過去画像T
n−1の影響度が小さくなる)ように設定されてもよい。この場合、降水量が多いほど、撮像された画像内の雨等をノイズとして扱い易くなり、リカーシブフィルタ処理において、このノイズを低減することが可能となる。また、降水量、降雪量又は霧の濃度が高くなるほど、重み係数αの値が小さくなるように設定されてもよい。CPU21は、取得した自動車Aの周囲の気象に関する情報に対応する重み係数αの値を係数データから抽出する。そして、CPU21は、係数データから抽出した重み係数αを用いて、リカーシブフィルタ処理を行う。
【0084】
上述した例では、降水量と重み係数αとが対応付けられた係数データを用いる場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、降水量と、リカーシブフィルタ処理における過去画像T
n−1の影響度を示す値n
rとが対応付けられた影響度データを用いて、重み係数αが算出されてもよい。ここで、値n
rは、例えば0≦n
r≦10の範囲内で設定されてもよい。
図14に影響度データの構成例を示す。
図14に示すように、影響度データは、降水量の所定範囲ごとに、過去画像T
n−1の影響度を示す値n
rが対応付けられたデータである。例えば、降水量が多いほど、値n
rが大きくなるように設定されてもよい。
【0085】
また、本変形例において、重み係数αは、以下の式(3)によってもとめられる。
式(3)によれば、例えば、降水量が多いほど(すなわち、値n
rが大きいほど)、重み係数αの値が大きくなる。つまり、値n
rが大きいほど、リカーシブフィルタ処理における過去画像T
n−1の影響度が大きくなる。この場合、降水量が多いほど、残像の影響が大きくなり、撮像された画像内の雨等をノイズとして扱い易くなる。このとき、リカーシブフィルタ処理において、このノイズを低減することが可能となる。なお、降水量、降雪量又は霧の濃度が高くなるほど、値n
rが小さくなるように設定されてもよい。CPU21は、取得した自動車Aの周囲の気象に関する情報に対応する値n
rを影響度データから抽出する。
【0086】
そして、CPU21は、影響度データから抽出した値n
rを式(3)に代入して重み係数αを算出し、算出した重み係数αを用いてリカーシブフィルタ処理を行う。
【0087】
本変形例の移動体検出システム、移動体検出方法、プログラムによれば、例えば、自動車Aの周囲の降水量、降雪量又は霧の濃度等が高いほど、過去画像T
n−1の影響度が大きくなるように設定されている場合には、リカーシブフィルタ処理において、自動車Aの周囲の降水量、降雪量又は霧の濃度等が高いときに撮像された画像内の雨や雪等をノイズとして扱い易くなり、結果として、このノイズを低減することが可能となる。これにより、雨や雪等が、リカーシブフィルタ処理後の画像に残像として含まれることを抑制することができ、ひいては、オブジェクト抽出処理において、雨や雪等のオブジェクトに基づいてオブジェクトの誤検出が発生するのを低減することができる。
【0088】
なお、本発明のプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。このプログラムを記録した記憶媒体は、
図2に示された検出装置20のROM22又は不揮発性メモリ24であってもよい。また、例えばCD−ROMドライブ等のプログラム読取装置に挿入されることによって読み取り可能なCD−ROM等であってもよい。さらに、記憶媒体は、磁気テープ、カセットテープ、フレキシブルディスク、MO/MD/DVD等であってもよいし、半導体メモリであってもよい。
【0089】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0090】
上述した実施形態では、検出装置20によって、画像取得手段41、フィルタ手段42、検出手段43及び出力手段44の各機能を実現する構成としたが、この構成に限られない。例えば、通信網を介して検出装置20と通信可能に設けられたサーバによって、少なくとも一部の手段が実現される構成としてもよい。