特許第6395561号(P6395561)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6395561
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】吐出兼用噴出容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/34 20060101AFI20180913BHJP
   B05B 11/00 20060101ALI20180913BHJP
   B05B 1/16 20060101ALI20180913BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20180913BHJP
【FI】
   B65D47/34 110
   B05B11/00 101B
   B05B1/16
   B05B11/00 101A
   B65D83/00 K
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-223795(P2014-223795)
(22)【出願日】2014年10月31日
(65)【公開番号】特開2016-88564(P2016-88564A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2017年4月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100113169
【弁理士】
【氏名又は名称】今岡 憲
(72)【発明者】
【氏名】後藤 孝之
【審査官】 矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】 実開平03−090657(JP,U)
【文献】 実開昭60−043542(JP,U)
【文献】 特開2005−324861(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 35/44−35/54
B65D 39/00−55/16
B65D 83/00
B65D 83/08−83/76
B05B 11/00−11/06
B05B 1/00− 3/18
B05B 7/00− 9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部(4)から口頸部(6)を起立する容器体(2)と、
上記口頸部の上端開口と連通する連通口(15)を蓋壁部(14)に有し、かつ口頸部(6)の外面に嵌合されたキャップ状の固定部(10)と、
この固定部(10)に傾動可能に取り付けた支持手段(S)を介して、容器体(2)内へシリンダ(56)を垂下するとともに、シリンダ(56)内へ下半部を挿入した作動部材(60)を設け、シリンダ(56)に対する作動部材(60)の昇降により、容器体(2)内から液体を吸込み、作動部材(60)の噴出ヘッド(68)の周面に形成した噴出孔(A)から噴出可能なポンプ機能を有する可動部(30)と、
を具備し、
上記可動部(30)の下部を、上記一方向と直交する方向に回転軸を有する枢軸機構(J)によって上記固定部(10)へ軸着させることにより、上記固定部(10)に対して可動部(30)を一方向へ傾けることができるように設け、
当該一方向へ可動部(30)を傾けた状態で傾けた向きと反対側において、固定部(10)と可動部(30)との間に吐出孔(B)が開口し、この吐出孔(B)を介して容器体内の液体を吐出できるように構成した吐出兼噴出容器において
上記固定部(10)は、口頸部(6)に嵌合させた装着筒部(12)と連続して上方へ延びる周壁部(16)を有し、
上記支持手段(S)は、上記可動部(30)の下部に設けられかつ上記周壁部(16)内に嵌合された連結筒部(34)を有し、この連結筒部(34)は、上記周壁部(16)の中心軸(O)をはさむ2箇所で周壁部(16)へ軸着されたことを特徴とする、吐出兼噴出容器。
【請求項2】
上記枢軸機構(J)は、上記周壁部(16)に直径方向の両側に位置する略水平な一対の係合溝(24)と、上記連結筒部(34)の両側から外方突出した一対の軸部(36)とからなり、
各係合溝(24)の長手方向の一端部を、残りの溝部分である主溝部(24b)に比べて幅広の軸留部(24a)とし、かつ両係合溝(24)の軸留部(24a)同士、及び、主溝部(24b)同士が、それぞれ周壁部(16)の中心軸(O)をはさむ位置にあるように形成することで、
上記可動部(30)を中心軸(O)の回りで回転させたときに、上記一対の軸部(36)が各係合溝(24)の主溝部(24b)内から軸留部(24a)内へ、或いは軸留部(24a)内から主軸部(36)内へ移動することが可能に設け、
上記軸部(36)が上記軸留部(24a)内にあるときに可動部(30)は傾き、軸部(36)が主溝部(24b)内にあるときには可動部(30)を傾けることができないように形成したことを特徴とする、請求項1に記載の吐出兼噴出容器。
【請求項3】
上記軸部(36)を突出方向からみて矩形に形成するとともに、上記軸留部(24a)を当該矩形が傾いた状態の形状に形成して、軸部(36)を軸留部(24a)内へ嵌着させることで、可動部(30) が自動的に傾くようにしたことを特徴とする、請求項に記載の吐出兼噴出容器。
【請求項4】
上記支持手段(S)は、上記連結筒部の上端から内方突出する環状天板部(38)の内周部から上方へ支持筒部(46)を突出した第1支持部材(32)を含み、上記支持筒部(46)にシリンダ(56)の上部を係止させており、
また上記環状天板部(38)の内周部から下方へ、シリンダ(56)の周囲を囲む垂下筒部(40)を突出しており、
上記固定部(10)は、上記周壁部(16)に蓋壁部(14)の外周部を連続させるとともに、蓋壁部(14)の中央に開口する連通口(15)を、シリンダ(56)が挿通するように設け、周壁部(16)及び蓋壁部(14)の内面を半球状の弯曲面(22)とし、 可動部(30)の回動及び傾動時に伴って、垂下筒部(40)の下端部が弯曲面内に対して滑らかに摺接できるように形成したことを特徴とする、請求項又は請求項に記載の吐出兼噴出容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出兼用噴出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
噴出容器として、容器体の口頸部よりシリンダを垂設するとともに、シリンダ内へ作動部材の下半部を昇降可能に挿入し、作動部材の昇降により容器体内の液体を、第1逆止弁を介してシリンダ内部へ吸い上げ、かつ、シリンダ内部から第2逆止弁を介して作動部材の噴出ヘッドより噴出するように構成したものが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−142766
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、内容物の種類や用い方によっては、内容液をスプレーして対象物に均一に霧をかける場合と、少量の内容物を直接吐出する場合とを両立させることが要望されることがある。具体的には、内容物が調味料である場合には、サラダ等にはスプレーして薄くかける場合と、少量を直接と吐出させる(例えば小皿にたらす)場合とが必要になることがある。
【0005】
特許文献のものはポンプ操作により液体をスプレーする用い方には適しているが、内容物をたらす用い方には適していない。よって別に内容物をたらすタイプの容器を用意しなければならず、不便であった。
【0006】
本発明の目的は、内容物を対象物に対して噴出させることと、内容物をたらすように少量吐出することとの双方に適した容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の手段は、胴部4から口頸部6を起立する容器体2と、
上記口頸部の上端開口と連通する連通口15を蓋壁部14に有し、かつ口頸部6の外面に嵌合されたキャップ状の固定部10と、
この固定部10に傾動可能に取り付けた支持手段Sを介して、容器体2内へシリンダ56を垂下するとともに、シリンダ56内へ下半部を挿入した作動部材60を設け、シリンダ56に対する作動部材60の昇降により、容器体2内から液体を吸込み、作動部材60の噴出ヘッド68の周面に形成した噴出孔Aから噴出可能なポンプ機能を有する可動部30と、
を具備し、
上記可動部30の下部を、上記一方向と直交する方向に回転軸を有する枢軸機構Jによって上記固定部10へ軸着させることにより、上記固定部10に対して可動部30を一方向へ傾けることができるように設け、
当該一方向へ可動部30を傾けた状態で傾けた向きと反対側において、固定部10と可動部30との間に吐出孔Bが開口し、この吐出孔Bを介して容器体内の液体を吐出できるように構成した吐出兼噴出容器において
上記固定部10は、口頸部6に嵌合させた装着筒部12と連続して上方へ延びる周壁部16を有し、
上記支持手段Sは、上記可動部30の下部に設けられかつ上記周壁部16内に嵌合された連結筒部34を有し、この連結筒部34は、上記周壁部16の中心軸Oをはさむ2箇所で周壁部16へ軸着された。
【0008】
本手段は、作動部材60の噴出ヘッド68の押下げ操作により、内容物を噴出することができるとともに、例えば図3から図6の如く容器の可動部30を傾けることで吐出孔Bが開口される構成を有する吐出兼用噴出容器を提案する。これにより、用途に応じて内容物の取出し方を選択することができる。
【0009】
本明細書において、「噴出」とは液体を霧状に噴霧(スプレー)することを含むものとする。また「吐出」とは液体をたらすように少量吐出することを含むものとする。
【0011】
また本手段は、図3に点線で示す軸部36を中心として上述の可動部30を傾けることができるように、可動部30を容器の固定部10に軸着した構成を提案している。これにより、可動部30の脱落を防止することができるとともに、使い勝手もよい。
【0012】
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ
上記枢軸機構Jは、上記周壁部16に直径方向の両側に位置する略水平な一対の係合溝24と、上記連結筒部34の両側から外方突出した一対の軸部36とからなり、
各係合溝24の長手方向の一端部を、残りの溝部分である主溝部24bに比べて幅広の軸留部24aとし、かつ両係合溝24の軸留部24a同士、及び、主溝部24b同士が、それぞれ周壁部16の中心軸Oをはさむ位置にあるように形成することで、
上記可動部30を中心軸Oの回りで回転させたときに、上記一対の軸部36が各係合溝24の主溝部24b内から軸留部24a内へ、或いは軸留部24a内から主軸部36内へ移動することが可能に設け、
上記軸部36が上記軸留部24a内にあるときに可動部30は傾き、軸部36が主溝部24b内にあるときには可動部30を傾けることができないように形成した。
【0013】
本手段では、図2に示すように、可動部30を矢示の如く回転させることにより、軸部36が水平な係合溝24内を移動する仕組みを提案している。係合溝24の主溝部24bに対して軸留部24aは幅広になっており、軸部36が主溝部24b内にあるときには、可動部30を傾けることができない構成となっている。この構成とするためには、具体的には、軸部の上端部及び下端部の少なくとも一方又は双方を、主溝部の対応する縁部に対して、一定の長さに亘って摺動可能に接する端辺に形成すればよい。この構成により、例えば噴出ヘッドを指で押し下げる際に、真下ではなく多少斜めに押し下げてしまっても、それにより可動部が傾いて指がぶれるという不都合を生じない。
【0014】
の手段は、第の手段を有し、かつ
上記軸部36を突出方向からみて矩形に形成するとともに、上記軸留部24aを当該矩形が傾いた状態の形状に形成して、軸部36を軸留部24a内へ嵌着させることで、可動部30が自動的に傾くようにしている。
【0015】
本手段では、上記軸部36が図5に実線で示すように係合溝24の軸留部24aに入ったときに軸留部24a内に嵌着して、可動部30が自動的に傾くようにすることを提案している。
【0016】
の手段は、第の手段又は第の手段を有し、かつ
上記支持手段Sは、上記連結筒部の上端から内方突出する環状天板部38の内周部から上方へ支持筒部46を突出した第1支持部材32を含み、上記支持筒部46にシリンダ56の上部を係止させており、
また上記環状天板部38の内周部から下方へ、シリンダ56の周囲を囲む垂下筒部40を突出しており、
上記固定部10は、上記周壁部16に蓋壁部14の外周部を連続させるとともに、蓋壁部14の中央に開口する連通口15を、シリンダ56が挿通するように設け、周壁部16及び蓋壁部14の内面を半球状の弯曲面22とし、
可動部30の回動及び傾動時に伴って、垂下筒部40の下端部が弯曲面内に対して滑らかに摺接できるように形成している。
【0017】
本手段は、図3乃至図6に示すように、可動部30が有する垂下筒部40の下端が固定部10の周壁部16及び蓋壁部14の内面である半球状の弯曲面22に摺接するように構成することを提案している。これにより可動部30の動きがなめらかになり、ガタツキなどを生じにくいので、使用感が向上する。
【発明の効果】
【0018】
第1の手段に係る発明によれば、可動部30が有する噴出孔Aと別に、固定部10に対して可動部30が傾くことで開く吐出孔Bを設けたため、ポンプ操作による噴出孔Aからの内容物の噴出と、可動部30を傾ける操作による内容物の吐出とを選択できる。
またの手段に係る発明によれば、上記可動部30の下部は、枢軸機構Jによって上記固定部10へ軸着したから、不意に可動部30が外れることがない。
の手段に係る発明によれば、可動部30の軸部36が係合溝24の軸留部24a内にあるときに可動部30は傾き、主溝部24b内にあるときには傾けることができないので、噴出操作時に可動部30が指でおされて傾き、指がぶれることを防止できる。
の手段に係る発明によれば、軸部36が軸留部24a内へ嵌着すると同時に、可動部30が自動的に傾いて、吐出孔が開くので、使い勝手がよい。
の手段に係る発明によれば、可動部30の回動及び傾動に伴って、垂下筒部40の下端部が弯曲面内に対して滑らかに摺接できるように形成したから、可動部30の動きを適切にガイドしてがたつきなどを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施形態に係る吐出兼用噴出容器の平面図である。
図2図1の噴出容器の一部切欠き側面図である。
図3図1の噴出容器の側面方向から見た一部断面図である。
図4図1の噴出容器の正面方向から見た一部断面図である。
図5図1の噴出容器の使用状態での一部切欠き側面図である。
図6図5に対応する一部断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1から図6は、本発明の第1実施形態に係る吐出兼用噴出容器を示している。この吐出兼用噴出容器は、容器体2と、固定部10と、可動部30とで構成されている。
【0021】
容器体2は、胴部4から肩部を介して口頸部6を起立している。胴部4は弾性圧縮可能なものとすることができる。
【0022】
固定部10は、図3に示すように、上記口頸部6の外面に嵌合させた装着筒部12を有し、この装着筒部12から上方へ周壁部16を延長するとともに、周壁部16の下部から下内方へ口頸部6の開口面を覆う蓋壁部14を延設している。この蓋壁部14の中央部には連通口15を開口している。周壁部16及び蓋壁部14の内面は半球状の弯曲面22に形成している。上記周壁部16の下部は肉厚に形成されており、この下部に上記口頸部6の上端面と当接している。上記周壁部16は、図1に示す如く、上方から見て円形に形成されている。
【0023】
なお、本明細書では、便宜的に、図1の左側に現れる向きを前方、同図の右側に現れる向きを後方、同図の上下両側に現れる向きを左右方向と呼ぶものとする。
【0024】
上記周壁部16には、図4に示す如く、周壁部16の直径方向の両側(図示例では左右両側)に位置させて略水平な一対の係合溝24、24を形成する。これら係合溝24、24は、後述の軸部36、36とともに、固定部に可動部30を枢止させる枢軸機構Jを形成するための構造である。各係合溝24は、その長手方向の一端に形成される軸留部24aと、残りの溝部分で形成され、上下の幅が一定である主溝部24bとからなる。軸留部24aは主溝部24bよりも幅広に形成する。
【0025】
図1に示す通り、軸留部24a同士は相互に周壁部16の中心軸をはさむ位置(180°軸対称位置)に形成するものとし、同様に主溝部24b同士も中心軸Oをはさむ位置に形成する。
【0026】
また好適な図示例では、各係合溝24の輪郭は、一定幅で水平帯状の長方形の端部に、同一の幅で水平方向に対して傾斜した長方形を重ねて合成した形状としている。この長方形は、後述の軸部の輪郭と一致するものとする。
【0027】
可動部30は、図3に示すように、第1支持部材32と、第2支持部材48と、シリンダ56と、ロッド部材58と、作動部材60とで構成している。
【0028】
上記第1支持部材32は、上記周壁部16の上部内に嵌合した連結筒部34を有する。この連結筒部34は、ほぼ円筒状に形成するが、連結筒部34の前壁部に連結筒部の下端から上端に亘って切欠き35を形成している。連結筒部34の外面は、固定部10の弯曲面22内を滑らかに揺動可能な曲面とし、連結筒部34の両側から突出する一対の軸部36を上記係合溝24内へ挿入することで、上記周壁部16に軸着している。上記連結筒部34の上部から環状天板部38を内方突出し、の環状天板部38の内端から垂下筒部40を垂下している。垂下筒部40の下部には、内向きフランジ状の端壁部42を付設しており、この端壁部42は上記弯曲面22に沿って摺動可能に形成している。図示例では、図4に示す通り、垂下筒部40の下部から端壁部42に亘って一対のスリット44を形成する。上記環状天板部38の前側からは指掛け片38aを前方突出している。
【0029】
上記軸部36は、可動部30の直立状態において、水平な上端及び下端を有する矩形(図示例の長方形の他、正方形、台形などを含む)に形成している。これにより、上記軸部36が上記係合溝24内を移動し、主溝部24bに対して傾斜した輪郭を有する軸留部24a内に入ることで、軸部36とともに可動部30全体が傾斜状態へ回転する。この傾斜角度は、可動部30を直立状態へ戻る方向へ逆回転させたときに、軸部36が軸留部24aから主溝部24bへ戻ることが可能な範囲の大きさとする。なお、上記の構成は、本発明の好適な実施形態であり、適宜変更することができる。例えば軸部の形状は矩形以外の角形(三角形など)でもよい。
また図示はしないが、軸部を円形状(真円形・楕円形等を含む)の軸とし、係合溝に代えて、円形の係合凹部に軸部を嵌合させても、固定部に対する可動部の傾動により吐出孔を開口する構成とすることができる。
【0030】
上記環状天板部38の内周部からは、垂下筒部40と連続させて、後述のシリンダ56の鍔部を係止するための支持筒部46を起立している。
【0031】
上記第2支持部材48は、図3に示す如く、上記支持筒部46の外面に下半部を嵌合した嵌合筒部50を有する。この嵌合筒部の内面からは、内向きフランジ状板部52を内方突出しており、内向きフランジ状板部52と支持筒部46の上端との間に後述のシリンダ56の鍔部を挟持することが可能に構成している。図4に示す如く、第1支持部材32と第2支持部材48とで、シリンダ56を支持する支持手段Sを形成している。好適な図示例では、支持筒部46の外面と嵌合筒部50の内面とに相互に係合する抜け止め用突条をそれぞれ形成している。また上記内向きフランジ状板部52の内周部からは、案内筒部54を起立している。さらに図示の嵌合筒部50の上半部は、噴出ヘッド68の外面を案内するように形成している。
【0032】
上記シリンダ56は、シリンダ周壁の上端部に鍔部56aを有し、鍔部56aをパッキンPとともに内向きフランジ状板部52と支持筒部46との間に挟持させて、上記連通口15を経て、容器体2内に垂下している。シリンダ周壁の下部は下端小径のテーパ状部56bに形成されており、テーパ状部56bから取付筒部56cを垂下している。この取付筒部には、吸上げパイプの上部を取り付けている。シリンダ56の下部内には玉弁が挿入されており、この玉弁とテーパ状部56bとで第1逆止弁V1を形成している。もっとも第1逆止弁V1の構造は適宜変更することができる。またシリンダ周壁には、図3に示すように、後述の筒状部材66の下端より下方に位置する上側通気孔h1と、後述の小径ピストン62aより上方に位置する下側通気孔h2とを設けている。
【0033】
上記ロッド部材58は、上記シリンダ56内の挿入されている。ロッド部材58の下端部には複数の係止リブ58aが放射状に付設されており、これら係止リブをシリンダ56の下部内面に当接することでロッド部材58の起立状態を維持している。またロッド部材58の上部を小径部58bに形成している。
【0034】
上記作動部材60は、プランジャ62と、筒状部材66と、噴出ヘッド68とで構成している。
【0035】
上記プランジャ62は、下半部を下端開口の筒形状とした、縦長棒状の部材である。その筒壁の下端部は、上記シリンダ56の内面を摺動可能な環状の小径ピストン62aに形成されている。またその筒壁の筒穴62bには、上記ロッド部材58の上部が挿入されている。また筒穴62bの上部からプランジャ62の外面へ連通する連通孔62cを開通している。プランジャ62の下端とロッド部材58の係止リブ58aとの間にはコイルスプリングTを介装している。
【0036】
上記筒状部材66は、上記プランジャ62の上部に嵌合されている。筒状部材66の上部には、小径ピストン62aより径の大きい大径ピストン66aが形成されており、また筒状部材66の下端部は上記シリンダ56の上部に嵌合されている。筒状部材66の上半部内面とプランジャ62の上半部外面との間には、上記連通孔62cと連続してプランジャ62上方へ連絡する液体流路が形成されている。
【0037】
上記噴出ヘッド68は、ヘッド頂壁68aの中央部裏面から取付筒部68bを、またヘッド頂壁68aの外周部からヘッド周壁68cをそれぞれ垂下しており、上記取付筒部68bと筒状部材66とを接続する筒状ジョイント70を有する。
【0038】
上記筒状ジョイント70は、取付筒部68b内に嵌合させた小径の差込筒部70aの下端から、鍔状の拡径部を介して、大径シリンダ部70bを垂下している。大径シリンダ部内には、大径ピストン66aが嵌合されている。また大径シリンダ部の外面は案内筒部54の内面に昇降可能かつ抜け出し不能に嵌合させている。上記差込筒部70aの下端とプランジャ62の上端とで第2逆止弁V2が形成されている。
【0039】
上記ヘッド周壁68cには、前方に開口する噴出孔Aを形成する。この噴出孔Aは、上記取付筒部68bの内部へ連通させる。噴出孔Aは、本実施形態では、液体を霧としてスプレーするものとしている。
【0040】
上記構成において、図2の状態では、長方形状の軸部36が係合溝24の主溝部24b内にあり、軸部36の上下両端が主溝部24bに係止しているので、軸部36が回転することはできない。従って、可動部30が他物との接触などにより不意に傾いてしまうことはない。
【0041】
図2の状態から作動部材60の噴出ヘッド68を押し下げると、作動部材60が下降する。このとき、シリンダ56の内部と大径シリンダ部70bの内部が高圧化し、小径ピストン62aと大径ピストン66aとの径の差により、第2逆止弁V2が開いて、シリンダ56内の液体が第2逆止弁V2を通って噴出ヘッド68に入り、噴出孔Aから液体が霧状にスプレーされる。この操作により、たとえば料理全体に均一に内容物である調味料をかけることができる。
【0042】
また図2の状態から、可動部30を中心軸Oの回りに回転させると、長方形の軸部36が軸留部24a内に入ることで、可動部30を強制的に傾斜させる。これにより、可動部30の環状天板部38も周壁部16に対して傾くので、吐出孔Bが開く。この吐出孔Bは、周方向に細長いので、空気置換口としても機能する。すなわち、この状態で容器体全体を傾けると、容器体2内の液体が連通口15、スリット44、及び切欠き35を順次通って吐出孔Bから外部へ吐出されるとともに、吐出孔Bの端部から外気が容器体内へ入る。容器を正立状態に戻し、かつ指掛け片38aを押し下げると、可動部30を直立状態へ復帰させることができる。
適切にガイドしてがたつきなどを防止できる。
【符号の説明】
【0043】
2…容器体 4…胴部 6…口頸部
10…固定部 12…装着筒部
14…蓋壁部 15…連通口
16…周壁部
22…弯曲面
24…係合溝 24a…軸留部 24b…主溝部
30…可動部 32…第1支持部材 34…連結筒部 35…切欠き
36…軸部
38…環状天板部 38a…指掛け片
40…垂下筒部 42…端壁部 44…スリット
46…支持筒部
48…第2支持部材 50…嵌合筒部 52…内向きフランジ状板部
54…案内筒部
56…シリンダ 56a…鍔部 56b…テーパ状部 56c…取付筒部
58…ロッド部材 58a…係止リブ 58b…小径部
60…作動部材
62…プランジャ 62a…小径ピストン
62b…筒穴 62c…連通孔 66…筒状部材 66a…大径ピストン
68…噴出ヘッド 68a…ヘッド頂壁 68b…取付筒部 68c…ヘッド周壁
70…筒状ジョイント 70a…差込筒部 70b…大径シリンダ部
A…噴出孔 B…吐出孔 h1…上側通気孔 h2…下側通気孔
J…枢軸機構 O…中心軸
P…パッキン S…支持手段 T…コイルスプリング
V1…第1逆止弁 V2…第2逆止弁
図1
図2
図3
図4
図5
図6