【実施例】
【0037】
以下の実施例は、本発明を説明するが、本発明の範囲を限定するものではない。本発明の実施例は、本発明の該エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマー組成物が、酸素透過率ならびに水蒸気透過率の許容レベルを維持しながら、改善された加工性ならびに光学特性を提供することを証明する。
【0038】
比較例1
比較例は、0.9155g/cm
3の密度と、1.47g/10分のメルトインデックスI
2と、を有するエチレン−オクテンインターポリマーであり、The Dow Chemical CompanyからELITE(商標)5500Gの商品名で市販されている。
【0039】
本発明の実施例1の生産
本発明の組成物1は、表1〜4に報告される条件に従って以下のプロセスによって調製する。
【0040】
すべての原料(エチレン、1−オクテン)及びプロセス溶媒(ExxonMobil Chemical CorporationからIsopar Eの商品名で市販されている、狭い沸点範囲の高純度イソパラフィン溶媒)は、反応環境への導入前に分子篩で精製する。高純度水素を、共有されるパイプラインによって供給し、それを、反応器への配送前に、500psigの反応圧力以上に機械的に加圧し、いかなる潜在的な残留湿気を分子篩4Aを介して除去する。反応器モノマー供給(エチレン)ストリームを、500psigの反応圧力以上に機械的圧縮器を介して加圧する。溶媒供給物を500psigの反応圧力以上に機械的に加圧する。コモノマー(1−オクテン)供給物もまた、500psigの反応圧力以上に機械的に加圧し、第2の反応器に対する組み合わされた供給ストリームへ直接注入する。3つの触媒構成成分を第1の反応器へ注入する(表1に定義される、CAT−B、RIBS−2、及びMMAO−3A)。RIBS−2触媒構成成分を最適濃度まで希釈する。CAT−BならびにMMAO−3A触媒構成成分を、反応器への注入前に、精製された溶媒(Isopar E)で最適濃度までさらに回分式で希釈する。2つの触媒構成成分を第2の反応器へ注入する(Ziegler−Natta premix、及びトリエチルアルミニウム(TEA)。すべての触媒構成成分を500psigの反応圧力以上に独立的に機械的に加圧する。すべての反応器触媒供給フローを質量フローメーターで測定し、容積型定量ポンプ型で独立に制御した。
【0041】
継続溶液重合反応器は、直列配置で操作する、2つの、液体が入った、非断熱、等温、循環する、独立に制御されたループで構成される。各反応器は、全ての未使用の溶媒、モノマー、コモノマー、水素、ならびに触媒構成成分供給物の独立した制御を有する。各反応器への組み合わされた溶媒、モノマー、コモノマー、ならびに水素供給物は、供給ストリームを一連の熱交換機に通過させることによって、10℃〜50℃の間、典型的に、15℃まで独立的に温度制御する。重合反応器への未使用のコモノマー供給物は、第1の反応器、第2の反応器、またはその後、共有される溶媒供給物分割に比例して、両方の反応器の間で分割される共通の溶媒の3つの選択肢のうちの1つにコモノマーを添加するために整列させることができる。本実施例では、コモノマーは、第2の反応器へ供給する。各重合反応器への総未使用供給物は、各注入位置の間でほぼ同等な反応器量で、1つの反応器あたり2つの位置で反応器へ注入される。第1の反応器への未使用の供給物は、総未使用供給物質量フローの半分を受ける各注入器で典型的に制御する。連続する第2反応器への未使用の供給物は、典型的に、各注入器の近くの総エチレン質量フローの半分を維持するために制御し、第1反応器からの未反応エチレンは、より低い圧力の未使用の供給物に隣接する第2の反応器へ進入するため、この注入器は、大抵、第2の反応器への総未使用の供給物質量フローの半分未満を有する。第1の反応器に対する触媒構成成分を、特別に設計された注入針を通して重合反応器へ注入し、反応器の前に接触時間を有さずに、第1の反応器における同じ相対的位置へ、それぞれ別々に注入する。第2の反応器に対する触媒構成成分(Ziegler−Natta premix及びTEA)を、特別に設計された注入針を通して第2の重合反応器へ注入し、第2の反応器における同じ相対的位置へ、それぞれ注入する。
【0042】
各反応器に対する1番目の触媒構成成分供給物(第1の反応器に対してCAT−B及び第2の反応器に対してZiegler−Natta premix)を、特定の目標値に個々の反応器モノマー濃度を維持するためにコンピューター制御する。共触媒構成成分(第1の反応器に対してRIBS−2ならびにMMAO−3A、及び第2の反応器に対してTEA)を、1番目の触媒構成成分に対する計算された特定のモル比に基づいて供給する。各未使用の注入位置(供給物または触媒のいずれか)の直後に、供給ストリームを、Kenics静的混合要素を有する循環重合反応器の内容物と混合する。各反応器の内容物を、反応の熱の多くを除去することに関与する熱交換器を通し、特定の反応器温度での等温反応環境を維持することに関与する冷却剤側の温度で継続的に循環させる。各反応器ループの周りの循環は、ねじポンプによって提供される。第1の重合反応器からの流出物(溶媒、モノマー、コモノマー、水素、触媒構成成分、及び溶解したポリマーを含有する)は、第1の反応器ループを出て、制御弁(特定の目標値に第1の反応器の圧力を制御することに関与する)を通過して、同様の設計の第2の重合反応器へ注入する。ストリームが第2の反応器を出た後、それを、反応を停止させるために水に接触させる。ストリームを、その後、水性触媒獲得物及びいかなる添加物を均等に分散させるために、Kenics静的混合要素の別の組に通す。
【0043】
添加剤の添加後、流出物(溶媒、モノマー、コモノマー、水素、触媒構成成分、及び溶解したポリマーを含有する)を、他のより低い沸騰反応構成成分からのポリマーの分離に備えてストリーム温度を上昇させるために、熱交換器を通過させる。ストリームは、その後、二段階分離、及びポリマーが、溶媒、水素、及び未反応モノマーならびにコモノマーから除去される液化システムに進入する。再生ストリームを、再度、反応器に進入する前に精製する。分離され、液化されたポリマー溶解物を、その後、単一スクリュー押出機によってプロセスへ注入されるポリマー溶解物内に含有される追加の添加剤の小さい付随するストリームと組み合わせる。これらの添加剤を、Kenics静的混合要素の別の組によって主なプロセスのポリマー溶解物と混合する。十分に添加剤を充填させたポリマーストリームは、その後、水中でのペレット化のために特別に設計された金型に進入し、均一な固体のペレットに切り分け、乾燥させ、ホッパーに移動させる。
【0044】
液化ステップで除去された非ポリマー部分は、システムから除去され、冷却され、機械的に圧縮され、再利用のために軽質炭化水素処理工場へパイプラインを介して送り戻されるモノマーのほとんどを分離する設備の様々な部品を通過する。溶媒及びコモノマーのほとんどは、精製土台を通過後に反応器へ再循環させる。この溶媒は、先述の通りに反応器に再進入する前に未使用のコモノマーで強化される未反応コモノマーをその中にまだ有することができる。コモノマーのこの強化は、生産物密度制御法の不可欠な部分である。この再利用溶媒は、目標のポリマー分子量を得るために、その後、未使用の水素で強化されるいくつかの溶存水素を含有することができる。非常に少量の溶媒は、システムから一時的に離れ、それは、精製され、再使用されるか、または副産物としてシステムから除かれる。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
比較例ならびに本発明の実施例の特性化
本発明の組成物1及び比較組成物1を、それらの特性に対して試験し、結果を表5〜12に報告する。表5は、メルトインデックス及び密度データを含む。表6は、示差走査熱量測定(DSC)データを要約する。表7ならびに8は、190℃で測定された動的機械的分光(DMS)データを要約する。表9は、190℃で測定された溶融強度データを含む。表10は、ゲル浸透クロマトグラフィーデータを要約する。表11は、結晶化溶出分別(CEF)データを要約する。
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】
【0052】
【表7】
【0053】
【表8】
【0054】
【表9】
【0055】
【表10】
【0056】
【表11】
【0057】
【表12】
【0058】
吹込みフィルムの生産
本発明の組成物1及び比較組成物1を、以下のプロセスに従って、それぞれ、本発明のフィルム1及び比較フィルム1に形成した。単分子層吹込みフィルムを、ポリエチレン「Davis標準バリアIIねじ」で「8インチ金型」上で作製した。空気環による外部冷却及び内部バブル冷却を使用した。各吹込みフィルムを生産するために使用される一般的な吹込みフィルムパラメータを、表13に報告する。ポリマーは、金型を通して押し出されるため、温度は、増加する順番で、パレットホッパー(バレル1)に最も近い温度である。
【0059】
【表13】
【0060】
吹込みフィルムの最大生産率の判定のためのフィルムの生産
本発明の組成物1及び比較組成物1を、以下のプロセスに従って、それぞれ、本発明のフィルム1及び比較フィルム1に形成した。サンプルを、制御した速度で、及び最大速度で作製した。制御された速度は、250lb/時であり、それは、10.0lb/時/インチの金型の円周の生産率と同等であった。最大生産試験のために使用された金型の直径は、例として、制御した速度に対して、金型の円周の「lb/時」と「lb/時/インチ」との間の変換が、以下の方程式で示されるように、8インチの金型であった。同様に、そのような方程式は、「lb/時/インチ」の金型の円周を判定するための以下の方程式に最大速度を代入することによって、最大速度等の他の速度に対して使用することができる。
Lb/時/インチの金型の円周=(250Lb/時)/(8
*π)=10
【0061】
規定のサンプルに対する最大速度は、バブルの安定性が、制限要因となる時点まで生産率を増加させることによって判定した。押出機プロファイルは、両方のサンプル(標準速度及び最大速度)に対して維持したが、しかしながら、溶融温度は、より高いモーター速度(rpm、1分あたりの回転)を有する増加したせん断速度のために、最大速度のサンプルのほうが高かった。最大のバブルの安定性は、バブルが、空気環に座っていなくなる時点までバブルを持っていくことによって判定した。その時点で、速度を、バブルが空気環に再び座るまで減少させ、その後、サンプルを収集した。バブルの冷却は、空気環を調整し、バブルを維持することによって調整した。これを、バブルの安定性を維持しながら、最大生産率として取った。
【0062】
本発明のフィルム1の特性を測定し、表14に報告する。得られた最大吹込みフィルム速度を表15に記載する。
【0063】
【表14】
【0064】
【表15】
【0065】
試験方法
試験方法は、以下を含む。
【0066】
密度
密度測定のためのサンプルをASTM D4703−10に従って調製した。
サンプルを374°F(190℃)で、5分間、10,000psi(68MPa)で加圧した。温度を374°F(190℃)で5分間維持し、その後、圧力を3分間、30,000psi(207MPa)まで増加した。この後、70°F(21℃)で、30,000psi(207MPa)で、1分間保持した。測定は、ASTM D792−08、方法Bを使用して、1時間以内のサンプルの加圧で行った。
【0067】
メルトインデックス
メルトインデックス(I
2)は、ASTM D1238−10、条件190℃/2.16kg、方法Aに従って測定し、10分あたりの溶出したグラムで報告した。
【0068】
メルトインデックス(I
10)は、ASTM D1238−10、条件190℃/10kg、方法Aに従って測定し、10分あたりの溶出したグラムで報告した。
【0069】
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)
サンプルを高温GPC機器(モデルPL220、Polymer Laboratories,Inc.、現在Agilent)で分析した。従来のGPC測定を使用して、ポリマーの重量平均分子量(Mw)ならびに数平均分子量(Mn)を判定し、分子量分布、MWD、またはMw/Mnを判定した。z平均分子量、Mzも判定した。方法は、流体力学的容積の概念に基づく周知の万能較正方法を使用し、較正は、140℃のシステム温度で操作する3つの10μm混合Bカラム(Polymer Laboratories,Inc.、現在Agilent)と共に、狭いポリスチレン(PS)基準を使用して行った。ポリエチレンサンプルは、サンプルを160℃のTCB中で4時間ゆっくりと撹拌することによって、1,2,4−トリクロロベンゼン溶媒の2mg/mlの濃度で調製した。流量は、1.0mL/分であり、注入サイズは、200マイクロリットルであった。クロマトグラフ溶媒及びサンプル調製溶媒は、200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含有した。両方の溶媒源は、窒素でまき散らした。ポリスチレン基準の分子量は、文献(T.Williams and I.M.Ward,Polym.Letters,6,621−624(1968))で議論される通り、0.4316の修正係数を使用してポリエチレン等価分子量に変換した。三次多項式を使用して、それぞれの基準のポリエチレン等価分子量を観察された溶出量に合わせた。
【0070】
結晶化溶出分別(CEF)法
コモノマー分布分析は、結晶化溶出分別(CEF)(スペインのPolymerChar)で行った(B Monrabal et al,Macromol.Symp.257,71−79(2007)。600ppmの抗酸化ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を有するオルトジクロロベンゼン(ODCB)を、溶媒として使用する。サンプル調製は、4mg/mlでの振動下で、2時間、160℃のオートサンプラーで行う(別途指定されない限り)。注入量は、300μlである。CEFの温度プロファイルは、110℃〜30℃での3℃/分の結晶化、5分間、30℃での熱平衡、30℃〜140℃での3℃/分の溶出である。結晶化の間の流量は、0.052ml/分である。結晶化の間の流量は、0.50ml/分である。データは、1データ点/秒で収集する。CEFカラムは、1/8インチのステンレス管で、125μm±6%のガラスビーズ(MO−SCI Specialty Products)で、Dow Chemical Companyによって充填される。ガラスビーズは、Dow Chemical Companyからの要求で、MO−SCI Specialtyによって酸洗いされる。カラム体積は、2.06mlである。カラム温度較正は、ODCB中のNIST標準参照材料線状ポリエチレン1475a(1.0mg/ml)とEicosane(2mg/ml)との混合物を使用することによって行う。温度は、NIST線状ポリエチレン1475aが、101.0℃のピーク温度を有し、Eicosaneが、30.0℃のピーク温度を有するように、溶出加熱速度を調整することによって較正する。CEFカラム分離は、NIST線状ポリエチレン1475a(1.0mg/ml)とヘキサコタン(Fluka、purum、≧97.0%、1mg/ml)との混合物で計算する。ヘキサコタンならびにNISTポリエチレン1475aのベースライン分離が得られる。ヘキサコタン(35.0〜67.0℃)の面積対NIST1475aの面積67.0〜110.0℃は、半々であり、35.0℃以下の可溶性画分の量は、<1.8重量%である。CEFカラム分離は、以下の方程式で定義される。
【0071】
【数1】
【0072】
カラム分離は、6.0である。
【0073】
溶融強度
溶融強度測定を、Gottfert Rheotester2000毛管レオメータに取り付けられたGottfert Rheotens71.97(Goettfert Inc.Rok Hill、SC)上で実行した。融解サンプル(約25〜30グラム)を、30mmの長さの平らな入口角(180度)、2.0mmの直径、ならびに15のアスペクト比(長さ/直径)を備えるGottfert Rheotester2000毛管レオメータで供給した。190℃で10分間サンプルを平衡化した後、0.265mm/秒の一定ピストン速度でピストンを作動させた。標準試験温度は、190℃であった。サンプルを、2.4mm/秒
2の加速度で、金型の下100mmに配置される1組の加速ニップへ一軸的に引き出した。張力をニップロールの巻き取り速度の機能として記録した。らせん構造が破壊する前に、溶融強度をプラトー力(cN)として記録した。以下の条件を、溶融強度測定で使用した。プランジャー速度=0.265mm/秒、車輪加速度=2.4mm/秒
2、キャピラリー直径=2.0mm、キャピラリー長さ=30mm、及びバレル直径=12mm。
【0074】
動的機械的分光(DMS)
樹脂を、空気中で、1500psiの圧力下で5分間350°Fで、「3mmの厚さ×1インチ」の円形プラークへ圧縮成形した。サンプルを、その後、プレス機から取り出し、冷却させるためにカウンター上に配置した。
【0075】
一定の温度周波数掃引は、窒素でパージしながら、25mm(直径)の平行板を備えるTA Instruments「Advanced Rheometric Expansion System(ARES)」を使用して行った。サンプルを板の上に配置し190℃で5分間融解させた。板を、その後、「2mm」のギャップまで閉じ、サンプルを切り取り(「25mmの直径」の板の円周を超えて延びる余分なサンプルを除去した)、その後、試験を開始した。方法は、温度平衡を可能にさせるために、追加の5分遅延を組み込ませた。実験は、0.1〜100rad/秒の周波数範囲にわたって、190℃で行った。ひずみ振幅は、10%で一定であった。複素粘度η
*、タン(δ)またはタンデルタ、0.1rad/秒(V0.1)での粘度、100rad/秒(V100)での粘度、及び粘度比(V0.1/V100)をこれらのデータから計算した。
【0076】
示差走査熱量測定(DSC)
示差走査熱量測定(DSC)を使用して、広範囲の温度にわたるポリマーの融解ならびに結晶化挙動を測定した。例えば、RCS(冷蔵冷却システム)及びオートサンプラーを備えたTA Instruments Q1000DSCを使用して、この分析を行った。試験の間、50ml/分の窒素パージガスフローを使用した。各サンプルを約175℃で薄フィルムへ融解加圧し、融解サンプルを、その後、室温(約25℃)まで空冷した。フィルムサンプルは、「0.1〜0.2グラム」のサンプルを、175℃で、1,500psiで、30秒加圧することによって形成し、「0.1〜0.2ミルの厚さ」のフィルムを形成した。3〜10mg、6mm直径の試料を、冷却されたポリマーから抽出し、重量を計り、軽アルミニウム皿(ca50mg)に配置し、波形に閉じた。その後、その熱特性を判定するために分析を行った。
【0077】
サンプルの熱挙動は、熱フロー対温度プロファイルを作成するために、サンプル温度を上げ下げすることによって判定した。まず、サンプルは、その熱履歴を取り除くために、180℃まで急速に加熱し、5分間等温を保持した。次に、サンプルを10℃/分の冷却速度で−40℃まで冷却し、5分間−40℃で等温を保持した。サンプルを、その後、10℃/分の加熱速度で150℃(これは、「第2の熱」上昇)まで加熱した。冷却ならびに第2の加熱曲線を記録した。冷却曲線は、結晶化の開始から−20℃までのベースライン終点を設定することによって分析した。熱曲線は、−20℃から融解の終了までのベースライン終点を設定することによって分析した。判定された値は、ピーク融解温度(T
m)、ピーク結晶化温度(T
c)、融解熱(H
f)(1グラムあたりのジュールで)及び%結晶化度=(H
f)/(292J/g)×100を使用する、ポリエチレンサンプルに対する計算された%結晶化度であった。融解熱(H
f)及びピーク融解温度を第2の熱曲線から報告した。ピーク結晶化温度を冷却曲線から判定する。
【0078】
フィルム試験
以下の物理的特性は、実験項目に記載される通りにフィルム上で測定した。
【0079】
総(全)ヘイズ及び内部ヘイズ:内部ヘイズ及び総ヘイズをASTM D1003−07に従って測定した。内部ヘイズは、フィルムの各表面にコーティングとして塗った鉱油(小さじ1−2)を使用して屈折率整合を介して得た。Hazegard Plus(BYK−Gardner USA、Columbia、MD)を試験のために使用した。各試験に対して、5つのサンプルを検査し、平均を報告した。サンプルの寸法は、「6インチ×6インチ」であった。
【0080】
45°グロス:ASTM D2457−08(平均5枚のフィルムサンプル;各サンプル「10インチ×10インチ」)。
【0081】
透明度:ASTM D1746−09平均5枚のフィルムサンプル;各サンプル「10インチ×10インチ」)。
【0082】
2%割線係数−MD(機械方向)ならびにCD(横方向):ASTM D882−10(各方向で平均5枚のフィルムサンプル;各サンプル「1インチ×6インチ」)。
【0083】
MDならびにCDエルメンドルフ引裂度:ASTM D1922−09(各方向で平均15枚のフィルムサンプル;各サンプル「3インチ×2.5インチ」の半月型)。
【0084】
MDならびにCD引張強度:ASTM D882−10(各方向で平均5枚のフィルムサンプル;各サンプル「1インチ×6インチ」)。
【0085】
ダート衝撃強度:ASTM D1709−09(50%の失敗率を得るための最低20回の落下;典型的に10枚の「10インチ×36インチ」の細長い片)。
【0086】
酸素透過は、ccミル/100平方インチ−日−atmで、23℃及び0%の相対湿度の較正されたMocon OX−TRAN(登録商標)2/21ユニットを介したASTM D−3985を介して測定した。
【0087】
水蒸気透過率は、38℃及び100%の相対湿度の較正されたMocon PERMATRAN−W(登録商標)700ユニットを介したASTM F−1249を介して測定した。
【0088】
本発明は、その精神及び本質的な属性から逸脱することなく他の形で具体化され得、それに応じて、本発明の範囲を示す通りに、前述の明細書ではなく、添付の請求項への言及を行うべきである。
以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
80重量%超のエチレンに由来する単位と、20重量%以下の1つ以上のアルファオレフィンコモノマーに由来する単位とを含む、吹込みフィルム用途に適するエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマー組成物であって、前記エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーは、0.910〜0.918g/cm3の範囲の密度と、0.5〜1.1g/10分の範囲のメルトインデックスI2と、8〜10の範囲のメルトフロー比I10/I2と、3〜6cNの範囲の溶融強度と、CEFによって判定される8〜15%の範囲の最高温度分別と、96〜100℃の範囲のCEFによる最高ピーク温度分別と、2〜5%の範囲のCEFからの最低温度分別と、120〜124℃の範囲の最高温度溶融ピークを有する3つの溶融ピークを有するDSC熱曲線と、40〜50%の範囲の結晶化度と、を有する、前記エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマー組成物。
[2]
[1]に記載の前記エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマー組成物を含む、吹込みフィルム。
[3]
前記吹込みフィルムは、20%未満の範囲の全ヘイズを有することを特徴とし、前記フィルムは、1ミルの厚さを有し、前記ポリオレフィン組成物は、1つ以上のブロッキング防止剤と、1つ以上のスリップ剤と、をさらに含み、前記フィルムは、前記エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマー組成物の必要な特性範囲以外の1つ以上の特性を有する別のエチレン系ポリマーより、少なくとも10%の生産率の増加を有する吹込みフィルムプロセスを介して生産される、[2]に記載の前記吹込みフィルム。
[4]
前記別のエチレン系ポリマー組成物は、前記エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマー組成物の必要なメルトインデックス範囲以外のメルトインデックスを有する、[3]に記載の前記吹込みフィルム。
[5]
前記吹込みフィルムは、20%未満の範囲の全ヘイズを有することを特徴とし、前記フィルムは、1ミルの厚さを有し、前記フィルムは、前記エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマー組成物の必要な特性範囲以外の1つ以上の特性を有する別のエチレン系ポリマーより、少なくとも10%の生産率の増加を有する吹込みフィルムプロセスを介して生産される、[2]に記載の前記吹込みフィルム。
[6]
[1]に記載の前記エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマー組成物と、1つ以上のLDPEまたは1つ以上のLLDPEと、を含む、組成物。
[7]
1つ以上の層を含む物品であって、前記層のうちの少なくとも1つは、[1]に記載の前記エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマー組成物を含む、物品。
[8]
前記エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマー組成物は、1つ以上のLDPEまたは1つ以上のLLDPEと混合される、[7]に記載の前記物品。