【文献】
Sasan Fathepour, et al.,Two-Photon Photovoltaic Effect in Silicon,IEEE JOURNAL OF QUANTUM ELECTRONICS,IEEE,2007年12月,VOL.43, NO.12,Page.1211-1217
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記非線形な多光子吸収が電子及び空孔を有するキャリアを発生させ、該キャリアのための電気経路を設けるよう前記光起電ボディの外にある電気回路を設けることを含む、
請求項1に記載の方法。
【背景技術】
【0001】
当該技術で知られるように、光起電(photovoltaic)デバイスは、
図1Aに表されるように、p−n接合を有する半導体ボディのバンドギャップ以上のエネルギを持った光子が単一の電子−空孔
(正孔)(e−h)対を生成する単光子吸収(SPA;single photon absorption)を用いて作動する。光子により生成された(本願では、時々、“光生成された”と呼ばれる。)電子及び空孔は、次いで、p−n接合ダイオードを用いて、電力生成のために集められる。p−n接合にわたる光生成された電子及び空孔のフローは、ボディを流れる電流フローと、ボディのp領域及びn領域にある端子にかかる電圧の発生とをもたらす。半導体のバンドギャップ・エネルギを下回るエネルギを有する光子は、e−h対の生成に寄与しない。半導体ボディを流れる電流は、光生成された電子及び空孔の数に依存する。端子間に生成される電圧は、半導体ボディのバンドギャップに依存する。バンドギャップ・エネルギを超えるエネルギを持った光子は、e−h対を生成する。このとき、バンドギャップ・エネルギを超えたエネルギは、熱の形で最終的に失われる(フォノニック損失(phononic loss)としても知られる。)。それら全ての要因に起因した効率の詳細なバランス限界は、エネルギの広帯域光源(例えば、太陽のような黒体放熱体)から電気エネルギへのエネルギ変換効率に上限を設ける。これは、ショックレー・クワイサー限界(Shockley-Queisser limit)と呼ばれる。単一(1バンドギャップ)のp−n接合結晶半導体デバイスについて、理論上制限的な電力効率は約31%である。異なったバンドギャップを有する多数の積層/タンデムp−n接合(夫々のバンドギャップは、広帯域放射から挟区間/範囲の光子エネルギを捕捉する。)によれば、対応する理論上の制限は高くなる。36個のバンドギャップのスタックについて、理論上の最大効率は72%である[S. M. Sze, Physics of Semiconductor Devices. 2nd Edition, Page 798, John Wiley & Sons Inc., New York (1981)(非特許文献1);W. Walukiewicz, "Semiconductor Materials for Intermediate Band Solar Cells", GCEP Solar Energy Workshop, 19 Oct 2004(非特許文献2)]。太陽光を一点に集めることによって、変換効率を更に高めることができる。2013年9月に、ドイツのFraunhofer Institute for Solar Energy Systemsによって実証されたように、太陽電池は、297個の太陽に等しい集光倍率により44.7パーセントの効率を達成した[Fraunhofer-Institut fur Solare Energiesysteme ISE, Press Release, 23 September 2013(非特許文献3)]。
【0002】
本質的に、半導体単一p−n接合デバイスのバンドギャップは、(放射体の温度に応じて)特定の黒体スペクトルについて最大変換効率を示すよう最適化され得る。黒体スペクトルのより大きい部分を、ショックレー・クワイサー限界を超える効率を持った電力に変換する努力は、垂直に(例えば、タンデム電池)又は横方向に(例えば、スペクトル分裂によるシステムにおける)集められた複数のバンドギャップを有するボディを使用する。黒体源(例えば、太陽)又は熱放射源(例えば、加熱炉からのフレア若しくは余熱)からの光のような光出力(電磁放射)を電力に変換する現在のSPA光起電(PV)プロセスは、従って、基本となるショックレー・クワイサー限界によってそのエネルギ変換効率において制限される。太陽光を電気エネルギに変換する市販のシリコン太陽電池は、約20%の変換効率を示す。上述されたように制限される単一p−n接合太陽電池デバイスの理論上の最大効率は、約31%である。集光器(集光型太陽光発電(すなわち、CPV;concentrator photovoltaics)としても知られる。)技術を用いて入射太陽光の強さの集中を高めることによって、1000の集光比で約37%まで効率を高めることが理論上可能である[S. M. Sze, Physics of Semiconductor Devices. 2nd Edition, Page 798, John Wiley & Sons Inc., New York (1981)(非特許文献1);G. Gabetta, "High Efficiency Photovoltaic power plants: the II-V compound solar cells, 201 1 CESI(非特許文献4)]。なお、光(単位面積あたりの電力)の集中は、ボディにおける材料が劣化することなしに、ある閾レベルを超えて増大することができない。効率を高めるための他のアプローチは、異なるバンドギャップを有する半導体を有する一連のデバイスを用いて黒体放射から広域エネルギスペクトルを吸収することによる。これは、40%に近い効率を持ったタンデム太陽電池(トリプルジャンクションセル(triple junction cells)としても知られる、互いの上に載置された3つの異なった半導体を用いる。)を作成するためにPV産業において使用されてきた。しかし、そのようなデバイスは非常に高価であり、特定の条件下でしか効率良く働かない。
【0003】
40年以上にわたって、精力的な研究が、多接合デバイス、多重吸収経路太陽電池(衝突電離多励起子生成を用いる。)、多重エネルギレベル太陽電池(局在準位又は中間バンドを用いる。)、多重スペクトル太陽電池(光子のアップ及びダウンコンバージョンを用いる。)、多重温度太陽電池(ホットキャリアの利用を用いる。)、希薄II−VI酸化物半導体セル(ZnMnOTe)、及び太陽熱光電力(TPV;thermo-photovoltaics)によって有効太陽電池効率を高める開発に捧げられてきた。そのようなSPA技術は:1)より低いスペクトルバンドを集めるよう異なったバンドギャップの半導体をスタックすること;2)電荷キャリア(電子及び空孔)を最小限とするストラテジによって個々のp−n接合を最適化すること;3)吸収、非放射プロセス、放射損失、及びキャリア拡散長さのバランスを取ることによってアクティブ領域の厚さを最適化すること;4)セルの表面構造を変更することと、衝突により構造内に光を結合し、弱吸収波長をトラップする表面の傾斜角に光を散乱させるよう設計されている多層コーティングを使用することとを含む他の増強アプローチ;5)量子ドットを含んでいるが、その効率が従来の方法に依然として近づいていない詳細な提案;6)製造されているが、効率が従来のレベルを下回る中間状態セル;並びに7)やはり実証されてはいるが、既存のデバイスにおいて性能がよろしくない、逆オージェ効果(inverse auger effect)による多重励起子を含む。上記のアプローチは、高効率のデバイスを実現するのに必要である基準の一部しか与えない。理想的なPVデバイスは、理論上の最大変換効率を実証するために次の基準を満足する必要がある:ゼロ直列抵抗、無限シャント抵抗、ゼロ表面再結合(完ぺきに不動態化された表面)、PV材料におけるゼロ転位又は拡張欠陥、極めて高いキャリアライフタイム(最高品質の単結晶を必要とする。)、P+IN+構造(効率的なキャリア収集のため)、完ぺきな反射防止(AR;anti-reflection)コーティング及びテスクチャード加工表面、光子リサイクリングのための背面反射体(back-surface reflector)、裏面電界(back surface filed)(電気)プロファイル(キャリア閉じ込めのため)、望ましくは直接遷移(direct bandgap)半導体(GaP、GaAs、InP、GaSb、CdTe、など)、高い光学濃度、低い動作温度。上記の基準の多くを達成するための40年以上にわたる研究にかかわらず多くの課題に直面している。
【0004】
やはり当該技術で知られるように、非線形の二光子吸収(TPA;Two-Photon Absorption)は、
図1Bに表されるように、同じ又は異なった波長(又は周波数)を有しながら半導体のバンドギャップ・エネルギに満たないエネルギを夫々持った(入射放射線からの)2つの光子がボディにおいて同時に吸収されて、ボディ内の電子がより低いエネルギの電子状態(通常は
基底状態)からより高いエネルギの電子状態へと上がる非線形な多光子光学プロセスである[S. Fathpour, K. Tsia and B. Jalali, "Two Photon Photovoltaic Effect in Silicon", IEEE Journal of Quantum Electronics, vol.43, p.1211, 2007(非特許文献5);B. Jalali; S. Fathpour "Silicon Photonics", IEEE Journal of Lightwave Technology, vol. 24, p.460, 2006(非特許文献6);M. B. Haeri, S. R. Kingham, and P. K. Milsom, "Nonlinear absorption and refraction in indium arsenide," J. Appl. Phys. 99 (1), 013514, 2006(非特許文献7);K.W. Berryman and C.W. Rella, "Nonlinear absorption in indium arsenide", Phys. Rev. B, 55(11), 7148-7154, 1997(非特許文献8)]。関連する低位及び高位状態の間のエネルギ差は、
図1Bに示されるように、2つの光子の夫々のエネルギの和以下である。
【0005】
非線形TPA及びSPAプロセスの間には他の基本的な相違が存在する。特に、吸収係数αの逆数は、光子が物質によって吸収される前に光子が進む平均距離を定める。吸収係数は、αが吸収係数であり、I(z)が媒体への位置zでの光子ビーム強さであるとして、微分方程式(d/dz)・I(z)=−αI(z)によって、光が物質を進む場合の光子強さ(単位面積あたりの電力)を記述する。このとき−|(d/dz)・I(z)|は、光がボディを進む場合の強度吸収のレートと見なされてよい。半導体のバンドギャップ以上の光子エネルギについて、単光子吸収(SPA)プロセスの吸収係数は、特定の半導体材料及び光子エネルギに依存する。吸収係数は、近似的に、光ビームの強さと無関係の定数である。
【0006】
十分に高い光強さで、非線形多光子プロセスは吸収を左右することができる。一例として、非線形縮退二光子吸収(TPA)は、非線形多光子プロセスの特別な場合である(語「縮退(degenerate)」は、同じエネルギを持った夫々の光子を言う。)。この場合に、バンドギャップに満たないエネルギを夫々持った2つの光子について、非線形TPAプロセスは、価電子帯(valence band)から伝導帯(conduction band)へ電荷キャリア(電子)を持ち上げるよう光子を結合する。
【0007】
SPAプロセスと異なり、縮退TPAプロセスでは、ボディの光吸収係数(α)は、βが物質の特性に応じた比例定数であるとして、α=βIにより、入射光(I)の光強さに比例する。非線形な縮退TPAプロセスのための簡略化された表現は、物質に依存する非線形吸収係数βによって記述され得る、簡略化された式(d/dz)・I(z)=−βI
2(z)を介してTPA吸収を支配する。
【0008】
よって、縮退TPAの際立った特徴は、物質による光の吸収の割合が光の強さの二乗に依存する点である。これは、光の吸収の割合が入力光の強さに対して線形であるSPAとは異なる。
【0009】
TPAは、光出力リミッタを含む様々な適用のためにコヒーレントな放射線源とともに使用されてきた。光出力リミッタについて、強い非線形効果を持った物質において、光の吸収は、特定の入力強度を超えて出力強度が一定値に近づくように、強度とともに増大する。そのような物質は、システムに入る光出力の量を制限するために使用される。これは、センサのような高価な又は敏感な装置を保護するために使用されてよく、あるいは、保護眼鏡において使用されてよく、あるいは、レーザービームにおけるノイズを制御するために使用されてよい。
【0010】
TPAは、レーザーからのコヒーレント放射にボディをさらすことによって生成されてきたが、本発明者は、インコヒーレント放射に応答して電力を直接に生成する光起電システムを提供して、例えば、太陽光から、非線形多孔吸収(すなわち、非線形TPA)によってそのような電力を生成することを認めている。
【発明の概要】
【0012】
本開示に従って、非線形な多光子吸収を用いてインコヒーレントな光放射を電力に変換する方法が提供される。
【0013】
一実施形態において、前記非線形な多光子吸収はボディにおいて起こり、前記インコヒーレントな光は、前記ボディに移動する前に集光光学系に通される。
【0014】
一実施形態において、電力を生成する方法であって、所定のバンドギャップを有するボディおいて多光子非線形吸収を生じさせるステップを有し、該ステップは、前記ボディのバンドギャップを下回るエネルギを有するインコヒーレント放射源からの光子に前記ボディをさらすこと含む、方法が提供される。
【0015】
一実施形態において、前記インコヒーレントな光は、複数の異なった周波数を有する。
【0016】
一実施形態において、前記インコヒーレントな光は、最小波長と最大波長との間にある異なった周波数の連続スペクトルを有する。
【0017】
一実施形態において、高強度(単位面積あたりの電力)インコヒーレントエネルギをボディ内に向け、ボディにおけるインコヒーレントな広域スペクトル帯域の光エネルギを、前記ボディを磁界にさらしながら、非線形な多光子吸収プロセスを用いて電力に変換することを有する方法が提供される。
【0018】
一実施形態において、高強度(単位面積あたりの電力)インコヒーレント広域スペクトル帯域エネルギの所定の偏光状態を、所定の結晶方位を有するボディ内に向け、ボディにおけるインコヒーレントな広域スペクトル帯域の光エネルギを、前記ボディを磁界にさらしながら、非線形な多光子吸収プロセスを用いて電力に変換することを有する方法が提供される。
【0019】
一実施形態において、高強度(単位面積あたりの電力)インコヒーレントエネルギをボディ内に向け、ボディにおけるインコヒーレントな広域スペクトル帯域の光エネルギを、前記ボディを電界にさらしながら、非線形な多光子吸収プロセスを用いて電力に変換することを有する方法が提供される。
【0020】
一実施形態において、高強度(単位面積あたりの電力)インコヒーレント広域スペクトル帯域エネルギの所定の偏光状態を、所定の結晶方位を有するボディ内に向け、ボディにおけるインコヒーレントな広域スペクトル帯域の光エネルギを、前記ボディを磁界及び電界にさらしながら、非線形な多光子吸収プロセスを用いて電力に変換することを有する方法が提供される。
【0021】
本開示に従って、電力生成システムが提供され、該電力生成システムは、所定のバンドギャップを有するボディと、所定の周波数帯内で光学フィルタを通り且つ所定の強度を有する、例えば、赤外線、可視及び紫外線放射を有する太陽光のような、インコヒーレントな放射を前記ボディの内部領域へ方向付けるバンドパス光学フィルタとを有し、前記ボディのバンドギャップは、通過する放射線における光子のエネルギよりも大きく、前記ボディにおける強さは、非線形な多光子吸収モードにおいて前記ボディを作動させるのに十分である。
【0022】
本開示に従って、非線形な多光子吸収を用いてインコヒーレントな光エネルギを電力に変換する方法が提供される。
【0023】
一実施形態において、電力を生成する方法であって、所定のバンドギャップを有するボディにおいて多光子非線形吸収を生じさせるステップを有し、該ステップは、前記ボディのバンドギャップを下回るエネルギを有するインコヒーレント放射源からの光子に前記ボディをさらすことを含む、方法が提供される。
【0024】
一実施形態において、前記非線形な多光子吸収はボディにおいて起こり、該ボディにおいて前記非線形な多光子吸収を生じさせる。
【0025】
一実施形態において、前記非線形な多光子吸収は、所定のバンドギャップ・エネルギを有するボディにおいて起こり、前記インコヒーレントな光放射は、前記所定のバンドギャップ・エネルギに満たないエネルギレベルを有する光子を有する。
【0026】
一実施形態において、前記ボディは、半導体ボディである。
【0027】
一実施形態において、前記非線形な多光子吸収は、電子及び空孔を有するキャリアを発生させ、該キャリアのための電気経路を設けるよう前記ボディの外にある電気回路を設けることを含む。
【0028】
一実施形態において、前記ボディは、該ボディとオーミック接触にする電極対を設けられ、前記電気経路は、前記電極対の間に設けられる。
【0029】
一実施形態において、光エネルギは、10
5W/cm
2以上の光束を有する。
【0030】
一実施形態において、前記ボディは、一元、二元、三元、四元又はより高次の組成の半導体ボディである。
【0031】
一実施形態において、所定のバンドギャップ・エネルギを有するボディにおいて非線形な多光子吸収を生じさせる方法であって、前記所定のバンドギャップ・エネルギに満たないエネルギを持った光子を有するインコヒーレントな電磁放射源に前記ボディをさらして、該ボディ内でキャリアのフローを生じさせることと、前記ボディの外にある負荷に前記キャリアを結合することとを有する方法が提供される。
【0032】
一実施形態において、前記インコヒーレントな光は、多周波インコヒーレント光であり、前記非線形な多光子吸収は、縮退及び非縮退の二光子吸収(TPA)の組み合わせである。
【0033】
一実施形態において、前記インコヒーレントな電磁放射は、複数の異なった周波数を有し位、前記非線形な多光子吸収は、電子−空孔対を有するキャリアを発生させ、該キャリアのための導電経路を設けるよう前記ボディの外にある電気回路を設けることを含む。
【0034】
一実施形態において、前記インコヒーレントな電磁放射は、異なった周波数の連続スペクトルを有し、前記非線形な多光子吸収は、電子−空孔対を有するキャリアを発生させ、該キャリアのための導電経路を設けるよう前記ボディの外にある電気回路を設けることを含む。
【0035】
一実施形態において、当該方法は、ボディを、1よりも多いN個の光子強度(単位面積あたりの電力)の積I
1×I
2×・・・×I
Nに比例するレートで前記ボディ内で電力PのN多光子吸収を引き起こすのに十分な強さを持った、光子強度I
kに関連する光子エネルギE
kを有するインコヒーレントな電磁放射源にさらして、吸収された電力から前記ボディにおいて電子−空孔対を生じさせることと、該電子−空孔対を前記ボディにかかる電位に変換することとを含む。
【0036】
一実施形態において、当該方法は、ボディを、1よりも多いN個の光子強度(単位面積あたりの電力)の積I
1×I
2×・・・×I
Nに比例するレートで前記ボディ内で電力PのN多光子吸収を引き起こすのに十分な強さを持った、光子強度I
kに関連する光子エネルギE
kを有する複数の多周波インコヒーレント電磁放射を含む源にさらして、吸収された電力から前記ボディにおいて電子−空孔対を生じさせることと、該電子−空孔対を前記ボディにかかる電位に変換することとを含む。
【0037】
一実施形態において、当該方法は、ボディを、1よりも多いN個の光子強度(単位面積あたりの電力)の積I
1×I
2×・・・×I
Nに比例するレートで前記ボディ内で電力PのN多光子吸収を引き起こすのに十分な強さを持った、光子強度I
kに関連する光子エネルギE
kを有する多周波インコヒーレント電磁放射の連続スペクトルを含む源にさらして、吸収された電力から前記ボディにおいて電子−空孔対を生じさせることと、該電子−空孔対を前記ボディにかかる電位に変換することとを含む。
【0038】
一実施形態において、光起電デバイスが提供され、該光起電デバイスは、ボディと、ボディに向けられる多周波インコヒーレント光の源であって、前記光は、1よりも多いN個の光子強度(単位面積あたりの電力)の積I
1×I
2×・・・×I
Nに比例するレートで前記ボディ内で電力PのN多光子吸収を引き起こすのに十分な強さを持った、光子強度I
kに関連する光子エネルギE
kを有して、吸収された電力から前記ボディにおいて電子−空孔対を生じさせる前記源と、前記キャリアを受け、前記ボディの外で電流を生じさせるよう前記ボディへ接続される電極とを有する。
【0039】
一実施形態において、当該方法は、前記ボディを電界にさらすことを含む。
【0040】
一実施形態において、方法は、ボディにおける非線形な多光子吸収を用いて光エネルギを電力に変換することと、そのような吸収の間に、ボディを電界にさらして、電子−空孔キャリア変換の光子の遷移確率を高めることとを含む。
【0041】
一実施形態において、当該方法は、前記ボディを磁界にさらすことを含む。
【0042】
一実施形態において、前記磁界は、前記ボディにおいてランダウ準位(Landau level)エネルギ状態を生じる。
【0043】
一実施形態において、方法は、ボディにおける非線形な多光子吸収を用いて光エネルギを電力に変換することと、そのような吸収の間に、前記ボディを磁界にさらすことととを有する。
【0044】
一実施形態において、当該方法は、磁界及び電界の両方に同時に前記ボディをさらすことを含む。
【0045】
一実施形態において、電気回路が提供され、該電気回路は、所定のエネルギを持った光子を有するインコヒーレント放射源と、前記光子の前記所定のエネルギよりも
大きいバンドギャップを有する光起電デバイスとを有し、前記光起電デバイスは、前記所定のエネルギを持った前記光子を受けて非線形多光子吸収モードで動作するよう位置付けられる。
【0046】
一実施形態において、電気回路が提供され、該電気回路は、ボディと、光子源と、磁界発生源とを有し、光起電デバイスは、前記ボディにおける非線形な多光子吸収を用いて前記光子からの光子エネルギを電力に変換し、そのような吸収の間に、ボディは前記磁界にさらされ、当該電気回路は、前記光起電デバイスと並列に接続された電気デバイスを更に有する。
【0047】
一実施形態において、電気回路が提供され、該電気回路は、ボディと、光子源と、電界発生源とを有し、光起電デバイスは、前記ボディにおける非線形な多光子吸収を用いて前記光子からの光子エネルギを電力に変換し、そのような吸収の間に、ボディは前記電界にさらされ、当該電気回路は、前記光起電デバイスと並列に接続された電気デバイスを更に有する。
【0048】
一実施形態において、電気回路が提供され、該電気回路は、ボディと、光子源と、磁界及び電界の発生源とを有し、光起電デバイスは、前記ボディにおける非線形な多光子吸収を用いて前記光子からの光子エネルギを電力に変換し、そのような吸収の間に、ボディは前記磁界及び電界にさらされ、当該電気回路は、前記光起電デバイスと並列に接続された電気デバイスを更に有する。
【0049】
当該方法は、電力を発生させるために半導体バンドギャップに満たないエネルギを持った光子を利用して黒体放射の大部分を捕捉するよう、半導体ボディのようなボディにおいて、二光子吸収(TPA)プロセスのような非線形多光子吸収(MPA)を使用する。
【0050】
ボディが磁界にさらされている間に、非線形の、バンドギャップ・エネルギに満たない多光子吸収を用いて、光エネルギを電力に変換する方法及び光起電デバイスが提供される。磁界の印加は、半導体の伝導帯、中間帯及び価電子帯における縮退を取り除く。縮退を取り除くことは、TPA遷移係数が磁性ランダウ準位間の遷移においてピークを示すことを可能にする。遷移レートは、磁気量子数の選択規則に従う。ランダウ遷移は共鳴遷移に対応し、遷移レート及び光生成電子−空孔電流を増大させる。
【0051】
本開示の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面及び以下の説明において示される。本開示の他の特徴、目的及び利点は、明細書及び図面から、並びに、特許請求の範囲から、明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図1A】ボディにおける単光子吸収(SPA)を表す図である。
【
図1B】ボディにおける二光子吸収(TPA)を表す図である。
【
図2】本開示に従って非線形多光子吸収を用いてインコヒーレントな光放射を電力に変換するシステムの図である。
【
図3】非線形多光子吸収を用いてインコヒーレントな光放射を電力に変換するシステムの図であり、
図2における光起電デバイスとして使用されるボディの代替のp−n接合が、本開示の他の実施形態に従って、
図2のシステムと比べて、ビーム伝播方向を横断するより大きい空乏エリアを提供する。
【
図4】本開示の他の実施形態に従って磁界を印加された、
図2における光起電デバイスとして使用されるボディによる非線形多光子吸収を用いて、インコヒーレントな光放射を電力に変換するシステムの図である。
【
図4A】
図4のシステムにおける電界の存在下での直接バンドギャップ半導体の典型的なランダウ準位間のインター−インターバンド及びインター−イントラバンドTPA遷移を表す。
【
図4B】
図4のシステムにおける電界の存在下での直接バンドギャップ半導体の典型的なランダウ準位間のインター−インターバンド及びインター−イントラバンドTPA遷移を表す。
【
図5】本開示の他の実施形態に従って磁界を印加された、
図2における光起電デバイスとして使用されるボディによる非線形多光子吸収を用いて、インコヒーレントな光放射を電力に変換するシステムの図であり、ボディが、本開示の他の実施形態に従って適用される
図4のp−n接合とは異なるp−n接合トポロジを有する。
【
図6A】本開示の他の実施形態に従って適用されるインコヒーレント放射線源のランダムな又は固定の偏光状態を実現することによって性能の向上を達成する集光構造を備える
図2における光起電デバイスとして使用されるボディによる非線形多光子吸収を用いて、インコヒーレントな光放射を電力に変換するシステムの図である。
【
図6B】本開示の他の実施形態に従って適用されるインコヒーレント放射線源のランダムな又は固定の偏光状態を実現することによって性能の向上を達成する集光構造を備える
図2における光起電デバイスとして使用されるボディによる非線形多光子吸収を用いて、インコヒーレントな光放射を電力に変換するシステムの図であり、ボディが、本開示の他の実施形態に従って適用される
図4のp−n接合とは異なるp−n接合トポロジを有する。
【
図7】本開示の他の実施形態に従って、積層されたボディの対を用いた非線形多光子吸収を用いて、インコヒーレントな光放射を電力に変換するシステムの図である。
【
図8】本開示の他の実施形態に従って、積層されたボディの対を用いた非線形多光子吸収を用いて、インコヒーレントな光放射を電力に変換するシステムの図である。
【
図9】本開示の他の実施形態に従って、ハイブリッド配置において単光子吸収を使用した積層ボディの対を使用することで作動するボディの対の間に配置されたボディにおける非線形多光子吸収を用いて、インコヒーレントな光放射を電力に変換するシステムの図である。
【
図10】多重スペクトル二光子吸収及び多光子吸収の利点を示す。
【
図11A】照射ビームに応答して2つのp−n接合方位を有するボディに向けて
図2の集光光学系に通した後、インコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示し、
図11Aには2つの方位のうちの一方が示され、本開示の他の実施形態に従って、照射ビーム方向の相対的な位置付け、照射偏光状態、p−n接合インターフェイス、及びp−n接合空乏領域電界を示す。
【
図11B】照射ビームに応答して2つのp−n接合方位を有するボディに向けて
図2の集光光学系に通した後、インコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示し、
図11Bには2つの方位のうちの他方が示され、本開示の他の実施形態に従って、照射ビーム方向の相対的な位置付け、照射偏光状態、p−n接合インターフェイス、及びp−n接合空乏領域電界を示す。
【
図12A】本開示の他の実施形態に従って、磁界及びボディの様々な向きについて、
図4において見られるように磁界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図12B】本開示の他の実施形態に従って、磁界及びボディの様々な向きについて、
図4において見られるように磁界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図12C】本開示の他の実施形態に従って、磁界及びボディの様々な向きについて、
図4において見られるように磁界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図12D】本開示の他の実施形態に従って、磁界及びボディの様々な向きについて、
図4において見られるように磁界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図12E】本開示の他の実施形態に従って、磁界及びボディの様々な向きについて、
図4において見られるように磁界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図12F】本開示の他の実施形態に従って、磁界及びボディの様々な向きについて、
図4において見られるように磁界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図13A】本開示の他の実施形態に従って、電界及びボディの様々な向きについて、電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図13B】本開示の他の実施形態に従って、電界及びボディの様々な向きについて、電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図13C】本開示の他の実施形態に従って、電界及びボディの様々な向きについて、電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図13D】本開示の他の実施形態に従って、電界及びボディの様々な向きについて、電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図13E】本開示の他の実施形態に従って、電界及びボディの様々な向きについて、電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図13F】本開示の他の実施形態に従って、電界及びボディの様々な向きについて、電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図14A】本開示の他の実施形態に従って、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図14B】本開示の他の実施形態に従って、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図14C】本開示の他の実施形態に従って、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図14D】本開示の他の実施形態に従って、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図14E】本開示の他の実施形態に従って、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図14F】本開示の他の実施形態に従って、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図15A】本開示の他の実施形態に従って、ボディが入来ビームに対して1つの配向を持つとして、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図15B】本開示の他の実施形態に従って、ボディが入来ビームに対して1つの配向を持つとして、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図15C】本開示の他の実施形態に従って、ボディが入来ビームに対して1つの配向を持つとして、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図15D】本開示の他の実施形態に従って、ボディが入来ビームに対して1つの配向を持つとして、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図15E】本開示の他の実施形態に従って、ボディが入来ビームに対して1つの配向を持つとして、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図15F】本開示の他の実施形態に従って、ボディが入来ビームに対して1つの配向を持つとして、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図16A】本開示の他の実施形態に従って、
図15A〜15Fにおけるボディの配向とは異なる配向をボディが持つとして、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図16B】本開示の他の実施形態に従って、
図15A〜15Fにおけるボディの配向とは異なる配向をボディが持つとして、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図16C】本開示の他の実施形態に従って、
図15A〜15Fにおけるボディの配向とは異なる配向をボディが持つとして、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図16D】本開示の他の実施形態に従って、
図15A〜15Fにおけるボディの配向とは異なる配向をボディが持つとして、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図16E】本開示の他の実施形態に従って、
図15A〜15Fにおけるボディの配向とは異なる配向をボディが持つとして、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。
【
図16F】本開示の他の実施形態に従って、
図15A〜15Fにおけるボディの配向とは異なる配向をボディが持つとして、磁界及び電界並びにボディの様々な向きについて、磁界及び電界が印加された状態で非線形多光子吸収を用いて
図2の集光システムを通った後にインコヒーレント放射の照射ビームをインターセプトする光起電デバイスを示す。 様々な図面における同じ参照符号は、同じ要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0053】
これより
図2を参照すると、光起電デバイス10が示されている。光起電デバイス10は、ボディ12と、光源14、ここでは、例えば、インコヒーレント放射の黒体放熱体、例えば、太陽、又は熱放射源(例えば、加熱炉からのフレア若しくは余熱)とを備える。光源14からの光は、集光光学系13を通ってボディ12の上に向けられる。集光光学系13は、放射収集オプティクス(13b)、光スペクトルフィルタ(15)、及び集光(condensing又はconcentrating)オプティクス(13b)を含む。ボディ12は、所定のバンドギャップを持った、記載されるべき半導体ボディである。集光光学系13は、光源14からの光を収集し焦点を合わせる。光源14からの光は、ボディ12の上に向けて、バンドパス光学フィルタ又はスペクトルビームスプリッタ15に通される。光学フィルタ又はスペクトルビームスプリッタ15は、ボディ12の所定のバンドギャップよりも低い所定のエネルギを有し且つボディ12を非線形多光子吸収モードで作動させるようボディ12内で十分な強さI(単位面積あたりの電力)を有する光子を含む光源14からのインコヒーレント放射の部分を集光オプティクス13cからボディ12へ伝えるよう設計された周波数応答を有する。光子エネルギE
kは、1よりも多いN個の光子強度の積I
1×I
2×・・・×I
Nに比例するレートでボディ内で電力Pの非線形なN多光子吸収を引き起こすのに十分な強さを持った光子強度I
kに関連する。それにより、ボディ12では、吸収された電力からキャリアが生じる。ここで、例えば、フィルタ15は、多層干渉、ルゲート(rugate)フィルタ、プリズム又は回折格子であってよい。最大効率を提供するよう、フィルタ(又はスペクトルビームスプリッタ)により拒絶された光は、他の線形又は非線形光起電デバイス(図示せず。)へ向けられ得る。ボディ12は、電荷キャリアを受けて、負荷19を流れる電流を生成するよう、ボディ12へ接続された電極16、18の対を備える。負荷19は、矢印22によって示される完結した電流供給回路を提供するよう、ここでは、ボディ12の外部で導電配線20を通じて電極16、18へ接続された抵抗器によって表されている。特に、ボディ12は所定のバンドギャップ・エネルギを有する。ここで、例えば、ボディ12は、p−n接合28を形成するp形領域24及びn形領域26を備えた単結晶半導体ボディであり、結果として現れる空乏領域30は、図示されるように、ボディ12において生成される。ここで、この例において、ボディ12は、III−V族半導体、例えば、Ga
xIn
1−xAS(なお、0<x<1)半導体である。ここで、例えば、n形領域26は、例えば、1×10
17cm
−3のドーピング濃度を有する、例えば、テルリウム(Te)をドープされており、p形領域24は、例えば、5×10
17cm
−3を有する亜鉛(Zn)をドープされている。電極16、18は、夫々図示されるように、p形領域24及びn形領域26とオーミック接触している。
【0054】
特に、ここでは、例えば、バンドパスフィルタ又はスペクトルビームスプリッタ15は、1.06μmよりも大きい波長(1.17eVに満たない光子エネルギに対応する。)を有するインコヒーレント放射を通す。光ビームは集められて、ボディ12の空乏領域の中心にあるスポット29の上に焦点を合わせられる。光放射における光子のエネルギは、300K(室温)で1.344eVであるInPのバンドギャップに満たないことが知られる。
【0055】
このように、電気回路は、非線形多光子吸収モードで作動する光起電デバイス10と、光起電デバイス10の両端にわたって接続された負荷19とを含む。特に、ボディ12は、ボディ12の所定のバンドギャップ・エネルギに満たないエネルギを持った光子、ここでは、例えば、Eがボディ12のバンドギャップ・エネルギであるとして、Eに満たないエネルギを持った光子により、1よりも多いN個の光子強度の積I
1×I
2×・・・×I
Nに比例するレートでボディ内で電力Pの非線形なN多光子吸収を引き起こすのに十分な強さを持った光子強度I
kに関連する光子エネルギを有してボディ12に衝突する光の強さIをボディに受けさせることによって、非線形多光子吸収モードで作動して、ボディ12において電子(e)−空孔(p)対を生じさせる。ここで、集光オプティクス13cは、空乏領域30における強さIを、10
5〜1×10
7ワット/cm
2の範囲にある光束まで増大させる。
【0056】
接点金属は、ボディ内の電子−空孔対の発生ボリュームに可能な限り近くなければならないことが知られる。固有ビルトイン電界の存在(空乏領域による。)は、電子−空孔対を分離するのを助ける。光子ビームが空乏領域外で吸収される場合には、電子−空孔対の再結合(発生後)は回避されるべきである。光子ビームが望ましくは集束又は吸収されるべき領域は、半導体ボディのp形及びn形夫々の側における電子及び空孔の拡散距離によって決定される。例えば、n形及びp形領域について不純物のドーピング濃度が低く、電子寿命=2×10
−9秒及び空孔寿命=3×10
−6秒であるリン化インジウム(InP)は、40ミクロンの空孔拡散距離及び8ミクロンの電子拡散距離をもたらす[オンライン金属特性参照:http://www.ioffe.ru/SVA/NSM/Semicond/InP/electric.html]。半導体における典型的な空乏領域幅は、10
16cm
−3のドーピングレベルに対応して0.5μmに満たず、あるいは、p形及びn形領域についてより高い。よって、集束放射のスポットサイズは、キャリアの最小拡散距離(この例では、8μm)未満であるべきである。望ましくは、スポットの位置は、空乏領域内で中心におかれるべきであり、集光放射のスポットサイズは、空乏領域幅(0.5μm未満)よりも小さいべきである。光子が吸収されている長手方向寸法(光進行の方向における。)は、非線形吸収係数βによって決定づけられる。InPに関して、これは、バンドギャップ・エネルギの半分のエネルギを有する光子について約100μmである。接点16、18は、全てのキャリアを効果的に収集するよう、電子−空孔対発生領域であるスポット29の“付近”(すなわち、0.2乃至0.3μmの範囲内)にある必要があることが知られる。金属が発生ボリュームから遠く離れている場合には、キャリアは拡散し、収集前に再結合する。ここで、この例では、スポットサイズは、直径が10ミクロンである。スポット29が集束される点は、TPAのために使用される光の波長、物質のTPA吸収係数、選択された物質における電子及び空孔の移動度、光の強さ、集束された光のスポット29のサイズ、並びに発生ボリュームの関数である。
【0057】
光源が、前述の例で記載されたよりも大きい横断面の集束スポットサイズを必要とことが観測されている場合において、一実施形態は、ここでは環状電極16を使用して、
図3で表されているp−n接合の代替のトポロジを利用することができる。代替のp−n接合における全ての要素は、
図2において記載されたのと同じ機能を備える。ここでは、しかし、代替の配置は、放射照射の方向と垂直に、より大きい空乏領域を可能にする。
【0058】
これより
図4及び5を参照して、
図2のシステムは、更に、磁界発生源(47)及び(48)、ここでは、例えば、永久磁石と、
図5のp−n接合トポロジとは異なるp−n接合トポロジを有する
図4におけるボディとを含む。永久磁石によって提供される外部磁界の印加は、半導体の伝導、中間及び価電子帯における縮退を取り除く。縮退を取り除くことは、TPA遷移係数が磁性ランダウ準位間の遷移においてピークを示すことを可能にする。遷移レートは、磁気量子数の選択規則に従う。直接バンドギャップ半導体に関して、規則は、価電子帯から中間状態を介した伝導帯への遷移、又は価電子帯若しくは伝導帯のいずれか一方における中間仮想ランダウ準位内での価電子帯及び伝導帯のランダウ準位間で起こる遷移に対応する。ランダウ遷移は共鳴遷移に対応し、遷移レートを大いに増大させる。直接及び間接ギャップ半導体のためのメカニズムは、間接ギャップ半導体が運動量の保存を満足するためにフォノン(phonon)とのインタラクションを必要とするので、わずかに異なる。直接バンドギャップ半導体について外部磁界の存在によって引き起こされるランダウ準位を利用したTPAバンド構造及びTPA遷移の描写は、
図4A及び4Bに示される。
【0059】
直接ギャップ半導体に関して、ランダウ共鳴によって引き起こされる遷移レートの増大は、磁界強さの二乗に比例する。間接ギャップ半導体に関して、磁界は、磁界強さの二乗から磁界強さの四乗までの範囲を得て、キャリア発生の増加のための大いに可能性がある利点を提供する。磁界作用のための最適な効果を実現するよう、デバイスアーキテクチャは、衝突光子による電界と印加磁界との間の最適な分極配向を組み込むべきである。分極配向の最適化は、
図6A及び
図6Bの集光系オプティクス(15a〜15e)において達成され得る。半導体結晶の対称性も、多光子プロセスの偏光依存の性質に影響を及ぼす。
【0060】
直接バンドギャップ半導体に関して、磁気量子数nによれば、インター−インター(inter-inter)バンド二光子遷移Δn=0は、半導体が立方体対称を有する場合には、分極効果を有さない。結晶が異方性である場合には、偏光依存は有意であることができ、設計プロセスにおいて考慮されるべきである。インター−インター吸収は、磁界強さに関連したサイクロトロン周波数での共鳴を有し、磁界強さに線形に依存する。インター−イントラ(inter-intra)遷移Δn=±1も、サイクロトロン周波数での共鳴を有し、磁界強さとともに二次的に増大する。加えて、インター−イントラ遷移は、相互作用光子の少なくとも1つが磁界と垂直であることを必要とする。インコヒーレントな、ランダムに偏向された広域スペクトルバンド発生源を利用することは、いくつかの光子が磁界と垂直であることを保証する。
【0061】
固定の又はランダムな偏光を有するインコヒーレント源からの光子を利用しながら、磁界の存在下で非線形TPAプロセスの偏光感度を高めるよう設計された代替の実施形態は、
図6及び
図6Bにおいて示される。ここで、
図4及び5のシステムにおける集光系オプティクス15は、入来する放射線を好まれる2つの独立した偏光状態に分ける偏光ビームスプリッタ(15b)と、偏光されたビームを捕捉し、既存の偏光状態を、半導体の結晶対称性及び配向並びに磁界の向きを考慮することによって非線形TPAプロセスを最適化する所望の偏光状態へ変換する偏光再設定デバイス(15c及び15d)とを含む。
図6Bは、本開示の他の実施形態に従って適用されるインコヒーレント放射線源のランダムな又は固定の偏光状態を実現することによって性能の向上を達成する集光構造を備える
図6Aにおける光起電デバイスとして使用されるボディによる非線形多光子吸収を用いて、インコヒーレントな光放射を電力に変換するシステムの図であり、ボディが、本開示の他の実施形態に従って適用される
図4のp−n接合とは異なるp−n接合トポロジを有する。
【0062】
光子、電子、及び結晶フォノンの相互作用に起因して、磁界の存在下での間接バンドギャップ半導体の記載は更に複雑であり、通常は、それらの解析において4つ以上のバンド構造を必要とする。なお、デバイス性能の最適化及び偏光の状態は、直接バンドギャップ半導体に関して上述され且つ
図6A及び6Bで表されたのと同じプロセスに従うことができる。
【0063】
図7乃至9は、熱力学カルノー(Carnot)効率限界に近づく最大の全体電力変換効率を達成するよう、ハイブリッドSPA/TPA(
図9)及び積層TPAデバイス(
図7及び8)を夫々実現する様々な方法を示す。特に、
図7は、TPAを使用する第1のボディ12aと、SPAを使用する第2のボディ12bとの間に配置された集光レンズ27を備えた光起電デバイス10′を表す。
図8は、TPAを使用する3つのボディを表す。
図9は、SPAを使用する2つのボディ12bと、2つのボディ12bの間に配置された、TPAを使用するボディ12aとを表す。本開示は、大きな光電流を効率良く発生させるよう、集光器を通って伝播される広域スペクトルバンドのインコヒーレント源光子を用いて開始される非線形二光子吸収(TPA)の使用を記載する。光電荷キャリア発生レートを増大させ、且つ、有意なTPA電流生成に必要とされる集光比を低減するよう、電界、磁界、又は同時の磁界及び電界がデバイスアーキテクチャに組み込まれる。TPAプロセスを開始するために必要とされる高い強度レベルに起因して、レーザー光が、光リミッタのような用途のために一般的に使用され、TPAは、電力への太陽光子エネルギの変換のための深刻な考察ではなかった。これは、SPAと比較したときに、低強度吸収についてのTPAの効果のなさに起因する。太陽エネルギ変換のためのTPAは、ここでは、例えば、上記の集光システムを用いて、有効なTPA電荷キャリア発生に必要な光子強度レベルに到達するよう太陽光の極めて高い集光を生じさせることによって、可能である。集光器と組み合わされた廃熱放射の商用の燃焼発生源を使用することも、効率の良いTPAに基づく電力発生のための十分な光強さを提供する。
【0064】
自由キャリアによる更なる吸収により、連続波(CW;continuous wave)源からの線形SPAは、非線形TPAよりも大いに低い光強度レベルで物質ダメージを引き起こす。TPAについての半導体ダメージ閾は、SPAよりも10〜100倍高いことが実証されている。従って、非線形TPAは、半導体材料のダメージ閾に到達する前に、より高い光電流を、より効率良く生成することができる。
【0065】
増強されたTPA性能を提供する特徴は、制限なしに、1)インコヒーレント光照射、2)広域スペクトルバンド照射、及び3)磁界、電界、又は磁界と電界との組み合わせの印加の利用を含む。
【0066】
TPA電界キャリアを発生させるために必要とされる高い光強度により、TPA電荷キャリア生成は、従来、レーザー照射の分野である。実際に、TPA遷移レート(電荷キャリア生成に直接比例する。)の全ての測定は、コヒーレントなレーザー源を使用してきた。縮退光子の場合(すなわち、2つの光子は同じエネルギを有するが、それらのエネルギの和は半導体バンドギャップ・エネルギ以上である。)について、二光子遷移レートは、量子場二次コヒーレンス(4つの電界演算子の積である。)に比例する。自然の黒体源から得られるランダムなインコヒーレント光についての二次コヒーレンスは、コヒーレント光よりも2倍大きく、ビームが半導体を通って伝播するにつれて、光電流生成レートを2倍だけ増大させる。
【0067】
TPAキャリア発生は、広帯域、多周波、又は連続周波数インコヒーレント源のように、共通の又は独立した発生源(
図10)から得られるいずれか2つの光子を用いて実施され得る。一般的な実験は、1つのレーザービーム源(縮退の場合、同じエネルギ光子)又は2つのレーザービーム源(非縮退、異なったエネルギ光子)を利用する。なお、広帯域源に関して、バンドギャップを超えるよう十分な結合エネルギを持ったスペクトル範囲内のいずれか2つの光子は、電荷キャリアを生成することができる。半導体のバンドギャップ以上のエネルギを有する起こり得るペアワイズ結合の数は、天文学的に大きく、シングルビーム又はダブルビームTPA機会の潜在数を大きく上回る。TPA遷移レートは、光子エネルギの積及び各エネルギ状態における光子の数の積に比例する。最も高い遷移レートの光子組み合わせは、最も高いレートでキャリアを発生させ、次に高い遷移レートは、次に高いレートでキャリアを発生させ、以降続く。広帯域ビームからの光子の減少は、起こり得るエネルギ順列が消費されるまで続く。
【0068】
これより
図11A及び11Bを参照すると、2つの相対
的な照射及びp−n接合
の配向が示されており、本開示に従うPV多光子吸収電力発生デバイスの可能な実施形態を記載するために利用される。p−n接合の向きはまた、空乏領域における電界(106)の向きを定める。例及び定義としてここで記載されるものに代わる向きは、P
Vデバイス開発の分野における当業者にとって自明である。
【0069】
p−nデバイスに放射する照射光子の平均の方向は、(99)によって表されている。個々の光線(200)は、
図11A及び11Bに示されるタイプ1又は2の向きを持ったp−n接合に照射される。個々の光線についての電界は、完全にランダムな偏光状態又は固定偏光状態を有してよい。固定偏光状態は、自然又は人工であることができる。ある観測条件下で、非線形多光子デバイスの最適な動作は、固定偏光状態を必要とする。偏光状態が必然的に固定でない場合には、それらは、既存の偏光状態を所望の偏光状態に変換する偏光状態診断、分離及び再設定デバイスを利用することによって、生成され得る。p−n接合表面(204)に照射する光の偏光状態は、s偏光(s-polarization)(201)及びp偏光(p-polarization)(202)として知られる2つの直交する偏光状態に分解され得る。s偏光(201)は、入射平面と垂直であるよう定められ、p偏光(202)は、入射平面にあるよう定められる。入射平面は、放射される面の法線ベクトル及び入射光線ベクトルを含む平面であるよう定められる。
図11A及び11Bに示される例に関して、入射平面は、ページによって定義される面に対応する。従って、
図11A及び11Bに表されているs偏光電界は、ページの内外で変調する。p偏光に関して、被照射面(204)と平行な成分(202pp)且つ被照射面(204)と垂直な成分(202po)に電界を分解することが更に有用である。
【0070】
非線形P
Vデバイスのための最も簡単な実施形態は、起こり得る自然発生源のランダムな偏光状態を考慮しない。なお、効率を最適化するよう、偏光診断、分離及び再設定デバイスは、開示されるように利用され得る。記載されるべき表された実施形態は、s偏光(100s)、被照射面(204)と平行なp偏光(100pp)、及び被照射面(204)と垂直なp偏光(100po)とに分解される一般的な偏光状態を示す。
【0071】
これより
図12A乃至12Fを参照すると、
図12Aは、本願ではタイプ1配向として示されている所定の向きを有するp−n接合に磁界(101)が印加される配置を示す。磁界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と平行であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と直交し、5)空乏領域電界(106)と平行である。全ての場合において、印加される磁界は、
図12Aに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0072】
これより
図12Bを参照すると、磁界(102)がタイプ1配向を有するp−n接合に印加される配置が示される。磁界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と平行であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と垂直である。全ての場合において、印加される磁界は、
図12Bに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0073】
これより
図12Cを参照すると、磁界(103)がタイプ1配向を有するp−n接合に印加される配置が示される。磁界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と平行であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と垂直である。全ての場合において、印加される磁界は、
図12Cに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0074】
これより
図12Dを参照すると、本願ではタイプ2配向として示されている、
図12A乃至12Cとは異なる向きを有するp−n接合に磁界(101)が印加される配置が示される。磁界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と平行であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と直交する。全ての場合において、印加される磁界は、
図12Dに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0075】
これより
図12Eを参照すると、磁界(102)がタイプ2配向を有するp−n接合に印加される配置が示される。磁界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と平行であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と直交する。全ての場合において、印加される磁界は、
図12Eに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0076】
これより
図12Fを参照すると、磁界(103)がタイプ2配向を有するp−n接合に印加される配置が示される。磁界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と平行であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と垂直であり、5)空乏領域電界(106)と平行である。全ての場合において、印加される磁界は、
図12Fに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0077】
これより
図13A乃至13Fを参照すると、
図13Aは、電界(107)がタイプ1配向を有するp−n接合に印加される配置を示す。電界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と平行であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と直交し、5)空乏領域電界(106)と平行である。全ての場合において、印加される電界は、
図13Aに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0078】
これより
図13Bを参照すると、磁界(108)がタイプ1配向を有するp−n接合に印加される配置が示される。電界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と平行であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と垂直である。全ての場合において、印加される電界は、
図13Bに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0079】
これより
図13Cを参照すると、電界(109)がタイプ1配向を有するp−n接合に印加される配置が示される。電界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と平行であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と垂直である。全ての場合において、印加される電界は、
図13Cに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0080】
これより
図13Dを参照すると、電界(107)がタイプ2配向を有するp−n接合に印加される配置が示される。電界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と平行であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と直交する。全ての場合において、印加される電界は、
図13Dに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0081】
これより
図13Eを参照すると、電界(108)がタイプ2配向を有するp−n接合に印加される配置が示される。電界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と平行であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と直交する。全ての場合において、印加される電界は、
図13Eに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0082】
これより
図13Fを参照すると、電界(109)がタイプ2配向を有するp−n接合に印加される配置が示される。電界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と平行であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と垂直であり、5)空乏領域電界(106)と平行である。全ての場合において、印加される電界は、
図13Fに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0083】
これより
図14A乃至14Fを参照すると、
図14Aは、平行な磁界(101)及び電界(104)がタイプ1配向を有するp−n接合に同時に印加される配置を示す。磁界及び電界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と平行であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と直交し、5)空乏領域電界(106)と平行である。全ての場合において、印加される磁界及び電界は、
図14Aに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0084】
これより
図14Bを参照すると、平行な磁界(102)及び電界(104)がタイプ1配向を有するp−n接合に同時に印加される配置が示される。磁界及び電界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と平行であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と垂直である。全ての場合において、印加される磁界及び磁界は、
図14Bに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0085】
これより
図14Cを参照すると、平行な磁界(103)及び電界(104)がタイプ1配向を有するp−n接合に同時に印加される配置が示される。磁界及び電界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と平行であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と垂直である。全ての場合において、印加される磁界及び電界は、
図14Cに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0086】
これより
図14Dを参照すると、平行な磁界(101)及び電界(104)がタイプ2配向を有するp−n接合に同時に印加される配置が示される。磁界及び電界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と平行であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と直交する。全ての場合において、印加される磁界及び電界は、
図14Dに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0087】
これより
図14Eを参照すると、平行な磁界(102)及び電界(104)がタイプ2配向を有するp−n接合に同時に印加される配置が示される。磁界及び電界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と平行であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と直交する。全ての場合において、印加される磁界及び電界は、
図14Eに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0088】
これより
図14Fを参照すると、平行な磁界(103)及び電界(104)がタイプ2配向を有するp−n接合に同時に印加される配置が示される。磁界及び電界は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と平行であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と垂直であり、5)空乏領域電界(106)と平行である。全ての場合において、印加される磁界及び電界は、
図14Fに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0089】
これより
図15A乃至15Fを参照すると、
図15Aは、直交する磁界(101)及び電界(105)がタイプ1配向を有するp−n接合に同時に印加される配置を示す。磁界(101)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と平行であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と直交し、5)空乏領域電界(106)と平行である。電界(105)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と平行であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と垂直である。全ての場合において、印加される磁界及び電界は、
図15Aに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0090】
これより
図15Bを参照すると、直交する磁界(102)及び電界(105)がタイプ1配向を有するp−n接合に同時に印加される配置が示される。磁界(102)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と平行であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と垂直である。電界(105)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と平行であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と直交し、5)空乏領域電界(106)と平行である。全ての場合において、印加される磁界及び磁界は、
図15Bに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0091】
これより
図15Cを参照すると、直交する磁界(103)及び電界(105)がタイプ1配向を有するp−n接合に同時に印加される配置が示される。磁界(103)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と平行であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と垂直である。電界(105)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と平行であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と直交し、5)空乏領域電界(106)と平行である。全ての場合において、印加される磁界及び電界は、
図15Cに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0092】
これより
図15Dを参照すると、直交する磁界(101)及び電界(105)がタイプ1配向を有するp−n接合に同時に印加される配置が示される。磁界(101)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と平行であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と直交し、5)空乏領域電界(106)と平行である。電界(105)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と平行であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と垂直である。
【0093】
これより
図15Eを参照すると、直交する磁界(102)及び電界(105)がタイプ1配向を有するp−n接合に同時に印加される配置が示される。磁界(102)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と平行であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と垂直である。電界(105)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と平行であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と垂直である。
【0094】
これより
図15Fを参照すると、直交する磁界(103)及び電界(105)がタイプ1配向を有するp−n接合に同時に印加される配置が示される。磁界(103)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と平行であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と垂直である。電界(105)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と平行であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と垂直である。全ての場合において、印加される磁界及び電界は、図示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0095】
これより
図16A乃至16Fを参照すると、
図16Aは、直交する磁界(101)及び電界(105)がタイプ2配向を有するp−n接合に同時に印加される配置を示す。磁界(101)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と平行であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と直交する。電界(105)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と平行であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と直交する。全ての場合において、印加される磁界及び電界は、
図16Aに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0096】
図16Bは、直交する磁界(102)及び電界(105)がタイプ2配向を有するp−n接合に同時に印加される配置を示す。磁界(102)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と平行であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と直交する。電界(105)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と平行であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と直交する。全ての場合において、印加される磁界及び電界は、
図16Bに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0097】
図16Cは、直交する磁界(103)及び電界(105)がタイプ2配向を有するp−n接合に同時に印加される配置を示す。磁界(103)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と平行であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と垂直であり、5)空乏領域電界(106)と平行である。電界(105)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と平行であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と直交する。全ての場合において、印加される磁界及び電界は、
図16Cに示されるのと同じ方向又は逆方向にあることができる点が留意されるべきである。
【0098】
図16Dは、直交する磁界(101)及び電界(105)がタイプ2配向を有するp−n接合に同時に印加される配置を示す。磁界(101)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と平行であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と直交する。電界(105)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と平行であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と垂直であり、5)空乏領域電界(106)と平行である。
【0099】
図16Eは、直交する磁界(102)及び電界(105)がタイプ2配向を有するp−n接合に同時に印加される配置を示す。磁界(102)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と平行であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と直交する。電界(105)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と平行であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と垂直であり、5)空乏領域電界(106)と平行である。
【0100】
図16Fは、直交する磁界(103)及び電界(105)がタイプ2配向を有するp−n接合に同時に印加される配置を示す。磁界(103)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と垂直であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と平行であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と垂直であり、5)空乏領域電界(106)と平行である。電界(105)は、1)被照射面(204)と平行な入来p偏光成分(100pp)と垂直であり、2)被照射面(204)と平行なs偏光成分(100s)と平行であり、3)被照射面(204)と垂直なp偏光成分(100po)と垂直であり、4)p−n接合インターフェイス(98)と平行であり、5)空乏領域電界(106)と直交する。
【0101】
本開示の多数の実施形態が記載されてきた。それでもなお、様々な変更が、本開示の主旨及び適用範囲から逸脱することなしに行われてよいことが理解されるだろう。要素の様々な順序付け及び実装は、実施形態の図から外れてよい。例えば、
図6における光学バンドパスフィルタ及び変更ビームスプリッタの順序を交換すること、又はスペクトルフィルタ(15a)を生成するために別の方法を用いることが考えられる。更には、可変なバンドギャップを有するIII−V三元Ga
1−xIn
xAs、Ga
1−xIn
xSb及びInAs
yP
1−y化合物半導体は、ボディ12に使用され得る物質である。バンドギャップ調整及び高線形光伝送が使用されてよい。更には、磁界及び/又は電界の使用は、SPA光起電デバイスとともに使用されてよい。
【0102】
本願で記載される種々の実施形態の要素は、具体的に上述されていない他の実施形態を形成するよう組み合わされてよい。単一の実施形態に関連して記載される様々な要素はまた、別々に、又は何らかの適切なサブコンビネーションにおいて、提供されてよい。本願で具体的に記載されていない他の実施形態も、特許請求の範囲の適用範囲内にある。