(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6395875
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】多部品椎間インプラント
(51)【国際特許分類】
A61F 2/44 20060101AFI20180913BHJP
【FI】
A61F2/44
【請求項の数】26
【全頁数】44
(21)【出願番号】特願2017-966(P2017-966)
(22)【出願日】2017年1月6日
(62)【分割の表示】特願2014-530921(P2014-530921)の分割
【原出願日】2012年9月17日
(65)【公開番号】特開2017-80494(P2017-80494A)
(43)【公開日】2017年5月18日
【審査請求日】2017年1月6日
(31)【優先権主張番号】61/535,726
(32)【優先日】2011年9月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/267,119
(32)【優先日】2011年10月6日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/559,917
(32)【優先日】2012年7月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507400686
【氏名又は名称】グローバス メディカル インコーポレイティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ザベロフ,ジリアン
(72)【発明者】
【氏名】ラオ,シャイルアリ
(72)【発明者】
【氏名】ボイヤー ザ セカンド,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】アンジェルッチ,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】グレイ,ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】ハンセル,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ラスコウィッツ,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】サイフェルト,ジョディー
【審査官】
松浦 陽
(56)【参考文献】
【文献】
特表2014−534832(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0099661(US,A1)
【文献】
米国特許第06025538(US,A)
【文献】
特開2003−210500(JP,A)
【文献】
特表2004−522533(JP,A)
【文献】
特表2001−523129(JP,A)
【文献】
特開2003−038534(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0161919(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0204737(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/28 − 2/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
椎間腔に移植するための椎間インプラントであって、
上位椎骨と接触するように構成された上表面を備えた第1の層であって、前記上表面が複数の表面突出部を含む、第1の層と、
下位椎骨と接触するように構成された下表面を備えた第2の層であって、前記下表面が複数の表面突出部を含む、第2の層と、
前記上表面および前記下表面を通って延在する開口部と、
同じ前記開口部を通って延在する2つ以上のシム部材と、を備え、
前記開口部は、前記上表面と前記下表面との間で閉塞されておらず、該開口部内に受容された前記2つ以上のシム部材によって閉塞されておらず、
前記2つ以上のシム部材は、楔の形状であり、前記第2の層に対する前記第1の層の位置を維持するように、前記開口部内に配置されるように構成される、椎間インプラント。
【請求項2】
前記上表面が、複数の隆起を備える、請求項1に記載の椎間インプラント。
【請求項3】
前記下表面が、複数の隆起を備える、請求項1に記載の椎間インプラント。
【請求項4】
前記椎間インプラントが、少なくとも一部、同種移植骨片材料によって形成される、請求項1に記載の椎間インプラント。
【請求項5】
前記開口部が、湾曲した表面に隣接する少なくとも1つの平らな表面を備える、請求項1に記載の椎間インプラント。
【請求項6】
前記上表面が、前記下表面に平行である、請求項1に記載の椎間インプラント。
【請求項7】
前記上表面が、前記下表面に対して湾曲している、および/または角度がついている、請求項1に記載の椎間インプラント。
【請求項8】
椎間腔に移植するための椎間インプラントであって、
上位椎骨と接触するように構成された上表面を有する第1の層と、
下位椎骨と接触するように構成された下表面を有する第2の層であって、前記第1の層が前記第2の層と接触する、第2の層と、
前記第1の層および前記第2の層を通って延在する開口部であって、円形部分に移行する少なくとも1つの平面的な表面を含み、前記上表面と前記下表面との間で閉塞されていない、開口部と、
同じ前記開口部を通って延伸する2つ以上のシム部材とを備え、
前記開口部は、該開口部内に受容された前記2つ以上のシム部材によって閉塞されておらず、
前記2つ以上のシム部材は、楔の形状であり、前記第2の層に対する前記第1の層の位置を維持するように、前記開口部内に配置されるように構成される、椎間インプラント。
【請求項9】
前記2つ以上のシム部材が、前記椎間インプラントの本体と異なる材料から形成される、請求項8に記載の椎間インプラント。
【請求項10】
前記2つ以上のシム部材が、前記椎間インプラントの本体と同じ材料から形成される、請求項8に記載の椎間インプラント。
【請求項11】
前記2つ以上のシム部材が、前記第1の層と前記第2の層との間の接触面に対して角度をなして配置される、請求項8に記載の椎間インプラント。
【請求項12】
前記2つ以上のシム部材が、前記第1の層と前記第2の層との間の接触面に対して平行または垂直に配置される、請求項8に記載の椎間インプラント。
【請求項13】
前記第1の層の前記上表面が、相互間に空間がなく連続して形成される複数の隆起を含む、請求項8に記載の椎間インプラント。
【請求項14】
椎間腔に移植するための椎間インプラントであって、
椎体と接触するための上表面を有する第1の層と、
椎体と接触するための下表面を有する第2の層であって、前記第1の層と接触する、第2の層と、
前記第1の層および前記第2の層を通って延在する開口部と、
同じ前記開口部に受容される2つ以上のシム部材であって、前記第2の層と連結した状態に前記第1の層を維持するように構成される、シム部材と、を備え、
前記開口部は前記2つ以上のシム部材によって閉塞されておらず、
前記開口部は、少なくとも1つの平坦面を含んでおり、前記少なくとも1つの平坦面が湾曲部分に変化し、
前記開口部は、前記上表面と前記下表面との間で閉塞されておらず、
前記2つ以上のシム部材は、楔の形状であり、前記第2の層に対する前記第1の層の位置を維持するように、前記開口部内に配置されるように構成される、椎間インプラント。
【請求項15】
前記椎間インプラントの本体が、凸状に湾曲した前表面と、凹状に湾曲した後表面とを含む、請求項14に記載の椎間インプラント。
【請求項16】
前記シム部材が、長円形または楕円形の形状である、請求項14に記載の椎間インプラント。
【請求項17】
前記開口部が、少なくとも1つの湾曲部分に隣接する少なくとも1つの平らな部分を含む、請求項14に記載の椎間インプラント。
【請求項18】
前記椎間インプラントが、同種移植骨片から形成される、請求項14に記載の椎間インプラント。
【請求項19】
前記第1の層および第2の層のそれぞれが、その上に形成される隆起表面を含む、請求項14に記載の椎間インプラント。
【請求項20】
椎間腔に移植するための椎間インプラントであって、
椎体と接触するための上表面を有する第1の層と、
椎体と接触するための下表面を有する第2の層であって、前記第1の層に動作可能に取り付けられる、第2の層と、
前記第1の層および前記第2の層を通って延在する開口部であって、前記上表面と前記下表面との間で閉塞されていない、開口部と、
骨から形成されていて、前記開口部に受容される少なくとも1つのシム部材と、を備え、
前記開口部は、前記1つ以上のシム部材を受容した状態で閉塞されておらず、
前記1つ以上のシム部材は、楔の形状であり、前記第2の層に対する前記第1の層の位置を維持するように、前記開口部内に配置されるように構成される、椎間インプラント。
【請求項21】
前記第1の層の前記上表面が、複数の隆起を備える、請求項20に記載の椎間インプラント。
【請求項22】
前記第2の層の前記下表面が、複数の隆起を備える、請求項20に記載の椎間インプラント。
【請求項23】
前記椎間インプラントが、少なくとも一部、同種移植骨片材料によって形成される、請求項20に記載の椎間インプラント。
【請求項24】
前記開口部が、骨移植片材料を受容可能である、請求項20に記載の椎間インプラント。
【請求項25】
前記上表面が、前記下表面に平行である、請求項20に記載の椎間インプラント。
【請求項26】
前記上表面が、前記下表面に対して湾曲している、および/または角度がついている、請求項20に記載の椎間インプラント。
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本特許出願は、米国仮出願第61/535,726号(2011年9月16日出願)に対して優先権を主張する、米国特許出願第13/267,119号(2011年10月6日出願)の一部継続出願である、米国特許出願第13/559,917号(2012年7月27日出願)に対して優先権を主張するPCT出願であり、それらの全内容は参照により組み込まれる。
【0002】
〔技術分野〕
本発明は、概して、椎間インプラント、特に椎間腔に導入するためのスペーサーを対象とする。
【0003】
〔背景技術〕
脊椎固定手技は、外傷、椎間板ヘルニア、または脊椎症によって生じる痛みを軽減するために行われる。一部の手技では、脊椎円板の一部が除去され、融合過程を補助するように設計された椎間インプラントによって置換され得る。よって、2つの椎骨間の椎間腔に挿入することができる改善された椎間インプラントが必要である。
【0004】
〔発明の概要〕
椎間インプラントの様々な実施形態が提供される。一部の実施形態では、椎間インプラントは、椎体と接触するための上表面を有する第1の層と、椎体と接触するための下表面を有する第2の層とを備える。第2の層は、第1の層に動作可能に取り付けられる。インプラントは、第1の層および第2の層の少なくとも一部を通って延在する穿孔をさらに備え、穿孔は、第1の層の上表面または第2の層の下表面のいずれか1つで開口する第1の開口部と、第1の層または第2の層のいずれか1つによって閉塞される第2の開口部とを有する。
【0005】
他の実施形態では、椎間インプラントは、椎体と接触するための上表面を有する第1の層と、椎体と接触するための下表面を有する第2の層とを備える。第2の層は、第1の層に動作可能に取り付けられて単体インプラントを形成する。インプラントは、第1の層および前記第2の層の少なくとも一部を通って延在する穿孔をさらに備え、穿孔は、第1の層の上表面または第2の層の下表面のいずれか1つで開口する第1の開口部、ならびに第1の層および第2の層によって形成された単体インプラントの側壁で開口する第2の開口部を有する。
【0006】
他の実施形態では、椎間インプラントは、椎体と接触するための第1の上位表面と、第1の上位表面に対向する第1の下位表面とを有する第1の層を備える。第1の下位表面は、1つ以上の段状特徴を含む。インプラントは、椎体と接触するための第2の下位表面と、第2の上位表面に対向する第2の下位表面とを有する第2の層をさらに備える。第2の上位表面は、第1の層および第2の層が一緒に圧縮されるとき、第1の層の第1の下位表面を補完する1つ以上の段状特徴を含む。加えて、インプラントは、第1の層および第2の層の少なくとも一部を通って延在する穿孔を備える。
【0007】
〔図面の簡単な説明〕
本発明は、添付の図面に図示される実施形態を参照することにより、さらに容易に理解されるだろう。
【0008】
図1は、一部の実施形態に従う、平面およびその中に形成される垂直の穿孔を有する多層インプラントの正面斜視図である。
【0009】
図2は、一部の実施形態に従う、平面およびその中に形成される傾斜した穿孔を有する多層インプラントの正面斜視図である。
【0010】
図3は、一部の実施形態に従う、格子柄模様を備える面を有する多層インプラントの層の上面斜視図である。
【0011】
図4は、一部の実施形態に従う、
図3の層に補完的な層の上面斜視図である。
【0012】
図5は、一部の実施形態に従う、嵌合した格子柄面を備える層を有する多層インプラントの断面図である。
【0013】
図6は、一部の実施形態に従う、ブロック特徴を有する多層インプラントの層の上面斜視図である。
【0014】
図7は、一部の実施形態に従う、
図6の層に補完的な層の上面斜視図である。
【0015】
図8は、一部の実施形態に従う、ブロック特徴およびその中に形成される傾斜した穿孔を有する多層インプラントの断面図である。
【0016】
図9Aは、一部の実施形態に従う、咬合湾曲面を備える層を有する多層インプラントの異なる図を図示する。
【0018】
図10Aは、一部の実施形態に従う、格子柄模様特徴を備える嵌合接触面を有する多層インプラントの異なる図を図示する。
【0021】
図11Aは、一部の実施形態に従う、幾何学的挿入部を備える嵌合接触面を有する多層インプラントの異なる図を図示する。
【0024】
図12Aは、一部の実施形態に従う、水平な穿孔を含む多層インプラントの異なる図を図示する。
【0027】
図13Aは、一部の実施形態に従う、傾斜した穿孔を含む多層インプラントの異なる図を図示する。
【0030】
図14は、一部の実施形態に従う、受容窓を有する多層インプラントの層の上面斜視図である。
【0031】
図15は、
図14の層に補完的な層の上面斜視図である。
【0032】
図16は、一部の実施形態に従う、角度のついた突出部を含む嵌合面を備える層を含む多層インプラントの異なる図を図示する。
【0033】
図17は、一部の実施形態に従う、ブロック特徴を備える多層インプラントの層の上面斜視図である。
【0034】
図18は、
図17の層に補完的な層の上面斜視図である。
【0035】
図19は、中に形成される傾斜した穿孔を有する多層インプラントの断面図である。
【0036】
図20Aは、一部の実施形態に従う、歯を有するインプラントの異なる図を図示する。
【0040】
図21Aは、一部の実施形態に従う、歯を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【0044】
図22Aは、一部の実施形態に従う、歯を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【0048】
図23Aは、一部の実施形態に従う、歯を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【0053】
図24Aは、一部の実施形態に従う、歯を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【0058】
図25Aは、一部の実施形態に従う、歯を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【0063】
図26Aは、一部の実施形態に従う、隆起を有するインプラントの異なる図を図示する。
【0067】
図27Aは、一部の実施形態に従う、隆起を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【0072】
図28Aは、一部の実施形態に従う、隆起を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【0077】
図29Aは、一部の実施形態に従う、隆起を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【0082】
図30Aは、一部の実施形態に従う、隆起を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【0088】
図31Aは、一部の実施形態に従う、隆起を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【0094】
図32Aは、一部の実施形態に従う、様々な嵌合特徴を有する多層インプラントの異なる図を図示する。
【0097】
図33Aは、一部の実施形態に従う、様々な嵌合特徴を有する別の多層インプラントの異なる図を図示する。
【0100】
図34Aは、一部の実施形態に従う、様々な嵌合特徴を有する別の多層インプラントの異なる図を図示する。
【0103】
図35Aは、一部の実施形態に従う、様々な嵌合特徴を有する別の多層インプラントの異なる図を図示する。
【0106】
図36Aは、一部の実施形態に従う、様々な嵌合特徴を有する別の多層インプラントの異なる図を図示する。
【0109】
図37Aは、一部の実施形態に従う、様々な嵌合特徴を有する別の多層インプラントの異なる図を図示する。
【0112】
図38Aは、一対の穿孔を有する多部品インプラントの一部の実施形態を図示する。
【0115】
図39Aは、一対の穿孔を有する別の多部品インプラントの一部の実施形態を図示する。
【0118】
図40Aは、一対の穿孔を有する別の多部品インプラントの一部の実施形態を図示する。
【0121】
図41Aは、一対の穿孔を有する別の多部品インプラントの一部の実施形態を図示する。
【0124】
図42Aは、一対の穿孔を有する別の多部品インプラントの一部の実施形態を図示する。
【0127】
図43Aは、一対の穿孔を有する別の多部品インプラントの一部の実施形態を図示する。
【0130】
図44Aは、内側同心部材を有する多部品インプラントの一部の実施形態を図示する。
【0133】
図45は、一部の実施形態に従う、一対の穿孔を有する多部品インプラントの断面図である。
【0134】
図46は、一部の実施形態に従う、同心構成要素を有する多部品インプラントを図示する。
【0135】
図47は、一部の実施形態に従う、挿入可能な構成要素を有する多部品インプラントを図示する。
【0136】
図48は、一部の実施形態に従う、挿入可能な構成要素を有する別の多部品インプラントを図示する。
【0137】
図49Aは、係合表面を備える構成要素を有する多部品インプラントの異なる実施形態を図示する。
【0139】
図50は、一部の実施形態に従う、連結プレート部材を有する多部品インプラントを図示する。
【0140】
図51は、一部の実施形態に従う、ネジ状構成要素を有する多部品インプラントを図示する。
【0141】
図52Aは、一部の実施形態に従う、同心内側部材を有する多部品インプラントを図示する。
【0143】
図53は、一部の実施形態に従う、多部品インプラントの挿入可能な部材を図示する。
【0144】
図54Aは、一部の実施形態に従う、シムを有するインプラントを図示する。
【0147】
図55Aは、一部の実施形態に従う、シムを有する別のインプラントを図示する。
【0149】
図56Aは、一部の実施形態に従う、シムを有する別のインプラントを図示する。
【0152】
図57は、一部の実施形態に従う、シムを図示する。
【0153】
図58Aは、一部の実施形態に従う、シムを有する別のインプラントを図示する。
【0157】
〔発明を実施するための形態〕
ここで、本発明の実施形態を説明する。本発明の次の詳細な説明は、全ての実施形態を図示することを意図しない。本発明の実施形態の説明では、明確にするために、特定の用語が採用される。しかしながら、本発明は、そのように選択される特定の用語に限定されることを意図しない。各特定の要素は、類似する目的を達成するために、類似する様式で操作される全ての技術的等価物を含むことを理解する。
【0158】
本願は、2つの椎骨間の椎間腔に移植されるように構成される椎間インプラントを説明する。インプラントは、椎間板の空隙に挿入可能である1つ以上のスペーサー、ケージ、楔、リング等を備えることができる。インプラントは、長期間椎間腔に残存することができ、体内の融合過程を補助することができる。
【0159】
一部の実施形態では、椎間インプラントは、単体または多部品スペーサーを備える。多部品スペーサーは、相互に対して水平に、垂直に、またはいずれの配向に配置される、2つ、3つ、4つ以上の層を含むことができる。スペーサーは、チタンおよびステンレススチール等の様々な金属、金属合金、PEEK等のポリマー、ならびにそれらの組み合わせを含むいくつかの異なる種類の材料から形成され得る。他の実施形態では、スペーサーは、天然もしくは合成のいずれかである骨材料から形成される。一部の実施形態では、骨材料は、同種移植骨片、自家移植骨片、異種移植骨片、またはそれらの組み合わせを含むことができる。そのような同種移植片スペーサーの材料は、例えば長骨の骨幹から取ることができる。
【0160】
図1〜19は、一部の実施形態に従う、複数の特徴を備える層を有する多部品スペーサーの様々な実施形態を図示する。図示される実施形態の大半において、材料の異なる層が接着剤を用いて一緒に保持され得るが、層を一緒に固定するために、ネジ、ピン、または締り嵌めデバイス等の固定デバイスが使用される。一部の実施形態では、固定デバイスは、インプラントの1つ以上の層を通して形成される穿孔に挿入され得る。
【0161】
図1は、2つの層12、14の材料から構成される多部品インプラント10を図示する。層12、14のそれぞれは、嵌合面22、24を有する。嵌合面22および24の両方は平らのように図示される。2つの層12、14が圧縮され、一緒に固定されるとき、それらは、椎骨の空隙に挿入され得る椎間インプラントを形成する。一部の実施形態では、さらなる層が層12、14に取り付けられ、それによって、3層以上のインプラントを形成することができる。多部品インプラントを有する利点は、インプラントが、異なる大きさの患者の異なる構造の脊椎に沿って椎間腔内に収まるように、より多くの、またはより少ない層を用いて正確に寸法決定することができるという点である。
【0162】
層12、14のそれぞれは、その中に形成される2つの垂直な穿孔80、82を有する。層12は、垂直な穿孔80a、82aを有し、一方、層14は、垂直な穿孔80b、82bを有する。層12の垂直な穿孔80a、82aは、もう一方の層14の垂直な穿孔80b、82bに対応し、かつそれらと整合し、それによって、インプラントを通して2つの連続する穿孔80、82を形成する。穿孔80、82は、第1の層12を第2の層14に固定するために、ピンまたはネジ等の固定デバイスを受容するように構成される。本願の目的に関して、用語「穿孔」とは、単層を通る穿孔、または多層を通って形成される複数の穿孔によって形成される連続する穿孔を指し得る。
【0163】
図1の穿孔80、82は、上面5(例えば代表的な層Aの上部表面)から下面6(例えば代表的な層Bの底部表面)に延在する。これらの面5、6のそれぞれは、隣接する上の椎体および下の椎体等の椎体と接触するように構成される。他の実施形態では、穿孔80、82は、上面5および下面6を通り抜けて延在する必要はない。例えば、穿孔は、
図32Bに示されるように、穿孔の少なくとも片側が閉塞または封鎖される、止まり穿孔であり得る。換言すれば、止まり穿孔に関して、開口部のうちの少なくとも1つが覆われるかまたは封鎖される。代替的に、穿孔は、
図42に示されるように、上面から下面を通って完全に延在しないように、上部表面または底部表面から側表面に延在することができる。
【0164】
図2も、2つの層12、14の材料から構成される多部品インプラント10を図示する。多部品インプラント10は、前に記載されるインプラントと同様、平面を有するが、
図2のインプラント10は、2つの垂直な穿孔の代わりに、2つの傾斜した穿孔86、88を含む。2つの傾斜した穿孔86、88は、層14の穿孔86b、88bに継続して延在する層12の穿孔86a、88aから形成される。
図2に示されるように、穿孔86、88は、上面5から下面6までインプラントを通って延在する。他の実施形態では、穿孔は、後面から前面までインプラントを通って、または第1の側壁から第2の側壁までインプラントを取って延在することができる。
【0165】
図3は、垂直な穿孔80、82と、格子柄模様を備える嵌合面8とを有する多部品インプラント10の単層12を図示する。垂直な穿孔80、82は、
図4に示されるように、層を第2の層14に固定するために、固定デバイスを受容するように構成される。
【0166】
図3に示されるように、層12は、複数の正方形または長方形の突出部38を含む嵌合面33を含むことができる。突出部38は、
図4に示されるように、別の層14の補完的な面36と嵌合することができる面33上に格子柄模様を形成する。他の実施形態では、突出部38は、正方形または長方形ではないが、涙形または台形等の様々な他の形状のものである。
【0167】
図4は、層12に補完的である層14を図示する。層14は、正方形または長方形の突出部38を同様に含む補完的な面36を含む。第1の層12の突出部38は、第2の層12の突出部38の間に形成されるくぼみに収まり、それによって、咬合するインプラントを形成する。換言すれば、層Dの嵌合面36上の格子柄模様は、層Cの嵌合面33上の格子柄模様に適合し、かつ補完するように構成され、それによって、椎間腔に挿入することができる2層スペーサーを形成する。
図3および4に示されるように、垂直なピン孔80、82は、インプラント10を通って延在することができる。
【0168】
層上の格子柄模様は、2つの層が都合良く嵌合することができるように、他の層上の1つ以上の補完的な模様と嵌合することができる。
図3に示されるように、格子柄模様は、端を有する正方形および/または長方形の構造から形成される。しかしながら、他の実施形態では、格子柄模様は、三角形の突出部等の異なる幾何学的形状の他の構造によって形成され得る。
【0169】
図5は、一部の実施形態に従う、嵌合した格子柄面を備える層12、14を有する多層インプラント10の断面図である。層12は、層14の嵌合面33を補完する正方形または長方形の突出部を備える嵌合面33を含む。
図5に示されるように、多層インプラント10は、1つ以上の固定デバイスを受容するために、傾斜した穿孔86、88を含む。
【0170】
図6は、2つの垂直な穿孔80、82を有する多部品インプラント10の層12を図示する。
図6の層は、相互に平行して複数のブロック特徴39を備える突出特徴を有する嵌合面33を含む。有利に、ブロック39は、インプラントの片側から別の側に延在し、それによって、インプラントの側面の長さにわたって連続する嵌合表面を形成する。ブロック39は、類似する大きさのもの、および均一に分布しているように図示されるが、他の実施形態では、ブロック39は、異なる大きさのものである、および/またはスペーサーの長さに沿って不均一に分布され得る。
【0171】
図7は、
図6の層12に対応し、かつそれらと嵌合するように設計される多部品インプラントの層14を図示する。
図7の代表的な層Fは、
図6の層と咬合するように設計される、平行して複数のブロック特徴39を有する嵌合面37を含む。
図7の層は、
図6の垂直な穿孔と嵌合して、インプラント10を通って延在する2つの連続する穿孔を形成するように設計される、2つの垂直な穿孔も含む。
【0172】
図8は、2つの層12、14から形成される多部品インプラント10の断面図を図示する。層12、14の層のそれぞれは、
図6および7に示されるように、複数のブロック特徴39を含む面を有する。2つの層12、14は、インプラントを通って延在する一対の傾斜した穿孔86、88を含む。
【0173】
図9Aおよび9Bは、一部の実施形態に従う、2つの咬合層12、14から形成される多部品インプラント10の異なる図を図示する。層12は、層14の表面から突出する補完的な嵌合特徴44を受容するように設計された、成形された「あり」溝42を含む。有利に、嵌合特徴44は湾曲し、これは層14を層12にしっかりと咬合するのを助長し、それによって、しっかりしたインプラントを形成する。
【0174】
図に示されるように、一対の穿孔は、インプラント10を通って形成され得る。穿孔は、
図9Aのように垂直な穿孔80、82であるか、または
図9Bのように傾斜した穿孔86、88であり得る。他の実施形態では、垂直な穿孔と傾斜した穿孔の組み合わせも可能である。
【0175】
図10A〜10Cは、一部の実施形態に従う、格子柄模様特徴を備える嵌合接触面を有する多層インプラントの異なる図を図示する。
図10Aは、格子柄模様を形成する、間に溝を備える複数の正方形または長方形の突出部38から構成される底部嵌合面を有する上位層12を図示する。
図10Bは、上位層12の嵌合面を補完するように設計される、間に正方形または長方形の突出部38および溝を含む上位嵌合面を有する下位層14を図示する。多層インプラントは、固定部材を受容するために、
図10Aおよび10Bに示される垂直な穿孔80、82、または
図10Cに示される傾斜した穿孔を含むことができる。
【0176】
図11A〜11Cは、一部の実施形態に従う、幾何学的挿入部を備える嵌合接触面を有する多層インプラント10の1つ以上の層の異なる図を図示する。
図11Aは、表面から突出する1つ以上の円筒形挿入部52を有する嵌合面33を含む代表的な層I
bを図示する。円筒形挿入部52は、
図11Bに示されるように、対応する嵌合面の開口部53に挿入され得る。円筒形挿入部は、有利に、移植前および移植中に多層インプラントの複数の層を一緒に維持し、かつ固定するのを助長するくいとしての機能を果たす。
【0177】
図11Cは、異なって成形された幾何学的挿入部38を備える嵌合面を有する多層インプラント10の代替的な層12を図示する。幾何学的挿入部38は、正方形または長方形の特徴に似ており(
図4に示されるものに類似する)、補完的な層の面上の1つ以上の開口部に挿入することができる。
図11Cに示されるように、層12は、層12の高さに沿って延在する1つ以上のブロック特徴39も含む。幾何学的挿入部38およびブロック特徴39等の異なる係合特徴を組み合わせることによって、これは、多層インプラントの2つの層を咬合する能力を強化し、それによって、使用中のインプラントの固定を助長する。
【0178】
図12A〜12Cは、一部の実施形態に従う、水平な穿孔を含む多層インプラントの異なる図を図示する。
図12Aは、補完的な層14(
図12Bに示される)の1つ以上の水平な穿孔94、96と軸方向に整合し得る1つ以上の水平な穿孔94、96を有する層12を図示する。層12の嵌合面33は、層14の嵌合面37から突出する補完的な特徴(例えばブロック特徴39)を受容するように設計される複数のチャネルまたは溝40も備える。
【0179】
図12Cは、一緒に嵌合する2つの層12、14を有し、水平な穿孔94、96を含むインプラント10の断面図を図示する。水平な穿孔94、96は、インプラント10の前側7から後側8に延在する。
【0180】
図13A〜13Cは、一部の実施形態に従う、傾斜した穿孔98、99を含む多層インプラントの異なる図を図示する。傾斜した穿孔98、99は、前面7から後面8まで延在する。
図13Aに示されるように、多層インプラントは、1つ以上の突出特徴を有する第2の層14の第2の嵌合面36と嵌合するための1つ以上の溝を含む、第1の嵌合面33を有する第1の層12を含むことができる。代替的に、
図13Bに示されるように、多層インプラント10は、平らな嵌合面22を有する第1の層12と、接触面を形成する平らな嵌合面24を有する第2の層14とを含むことができる。また別の実施形態では、
図13Cに示されるように、多層インプラント10は、第2の層14の第2の嵌合面に形成される溝40に挿入することができる、ブロック特徴39を備える第1の嵌合面を有する第1の層12を含むことができる。
【0181】
図14は、一部の実施形態に従う、受容窓を有する多層インプラント10の層12の上面斜視図である。受容窓104は、対応する層(図示せず)から1つ以上の突出特徴を受容するように構成される。有利に、窓104は、いくつかの異なって成形される突出特徴を収容するのに十分な高さおよび幅を有する。例えば、窓104は、長方形の形状であり、補完的な長方形特徴を収容することができるが、窓104は、1つ以上の円筒形特徴を収容することもできる。
図14に示されるように、層12は、垂直な穿孔80、82、およびその長手方向軸の長さに沿って延在する水平な穿孔101を含むこともできる。異なって配向される穿孔の組み合わせは、有利に、インプラントの異なる層の嵌合を支持するために、固定部材(例えばピン)を、最も所望される領域に配置することを可能にする。
【0182】
図15は、
図14の層12に補完的な層14の上面斜視図である。層14は、層14の窓102、104に収まることができる2つの大きな長方形の挿入部106、108を含む。挿入部106、108の側面は、窓102、104の側壁と同一平面を形成することができる。
図15に示されるように、層14は、層14の幅の長さに沿って整合される水平な穿孔94を含むことができる。
【0183】
図16は、一部の実施形態に従う、突出する角度のついた特徴111を含む嵌合面を備える層12を含む多層インプラント10の異なる図を図示する。突出する角度のついた特徴111は、第2の層14に形成される溝40に収まり、それによって、しっかりしたインプラントを形成する。一部の実施形態では、溝40は、角度のついた特徴111を補完するように角度がつけられている。他の実施形態では、溝40は、角度がつけられておらず、その中に角度のついた特徴111を単に受容し、維持する。
【0184】
図17は、一部の実施形態に従う、ブロック特徴39を備える多層インプラント10の層12の上面斜視図である。ブロック特徴39は、補完的な層14に形成される溝40に受容されるように構成される(
図18に示される)。
【0185】
図18は、
図17の層に補完的な層14の上面斜視図である。層14は、ブロック特徴39を受容するための複数の溝40を含む。加えて、
図18に示されるように、垂直な穿孔80、82は、層14本体の幅に沿って対称である必要はない。1つの垂直な穿孔80は溝40を通って延在し、一方、他の垂直な穿孔82は溝40に隣接する壁を通って延在する。
【0186】
図19は、中に形成される傾斜した穿孔86、88を備える2つの層12、14を有する多層インプラント10の断面図である。傾斜した穿孔86、88は、層12、14の2つの面によって形成される接触面を通って延在する。
【0187】
図20A〜31Fは、歯またはリブ等の表面特徴を備える上面および/または下面を有する異なるインプラントを図示する。そのようなインプラントは単体として図示されるが、一部の実施形態では、スペーサーは、多部品であり、上述の嵌合特徴/穿孔のいずれかを含むことができる。加えて、一部の実施形態では、上面および下面は、真っ直ぐであり、実質的に相互に平行であり得る。他の実施形態では、上面および/または下面は、湾曲し得る(例えば凸状又は凹状)。加えて、一部の実施形態では、図示されるインプラントのそれぞれが、脊椎の自然な前弯を反映するように角度がついた本体を有することができる。一部の実施形態では、インプラント本体は、中央平面等のインプラントの本体を通過する軸に対して、2°〜50°、または1°〜25°の角度を有する。
【0188】
図20A〜20Dは、一部の実施形態に従う、歯232を有するインプラント200の異なる図を図示する。インプラント200は、例えば脊椎の頸部領域に挿入することができる。インプラント200は、一対の側壁208、209によって分離される凸状表面204に対向する凹状表面206を含む。インプラント200は、実質的に平行である、上面216と、対向する下面218とを含む。他の実施形態では、上面216および/または下面218が、2つの面が実質的に平行ではないように湾曲されるか、または角度がつけられてもよい。
【0189】
上面および/または下面216、218は、隣接する椎骨に対して摩擦表面を提供するために、複数の歯232を含むことができる。一部の実施形態では、歯232は、類似する高さのものであり、一方、他の実施形態では、歯232は、インプラントの本体にわたって様々な高さを有することができる。歯は、3方、4方、6方、またはいずれの他の幾何学的構成であり得る。一部の実施形態では、歯は、鋸歯の形状であり、インプラントの表面に実質的に垂直である、少なくとも1つの表面を含む。
【0190】
中央孔219は、
図20Bにあるようなプラグ210を受容するために、インプラント200の本体に形成され得る。中央孔219は、円形であるように図示されるが、他の実施形態では、中央孔219は、正方形、長方形、台形、涙形、またはいずれの他の形状である。一部の実施形態では、中央孔219は、1つ以上の端を含む幾何学構造を有する。一部の実施形態では、インプラント200本体は皮質性材料から形成され得、一方、内側プラグ210は海綿状材料から形成され得る。
【0191】
図20Bおよび20Dに示されるように、インプラント200は、挿入器具によって把持されるように構成される1つ以上のスロット260を含むことができる。スロット260は、インプラント200の側壁208、209上に形成されるが、他の実施形態では、スロット260は、上表面216および/または下表面218上等の、インプラント本体の他の部分上に形成され得る。
【0192】
上述の特徴に加えて、インプラント200は、先端240を含むことができる。一部の実施形態では、先端240は、インプラント200が椎間板の空隙に挿入される間、1つ以上の椎体の伸延を助長する伸延表面としての機能を果たす。一部の実施形態では、先端240は、インプラント200の上表面216および/または下表面218上に形成される、平滑な、歯のない区間を備える。
図20Dに示されるように、先端240は、インプラント200が弾頭または楔の形状になるように角度がつけられるか、または先細にされてもよい。
【0193】
図21A〜21Dは、一部の実施形態に従う、歯232を有する別のインプラント300の異なる図を図示する。インプラント300は、例えば前方アプローチを介して脊椎の腰部領域に挿入され得る。インプラント300は、間に形成される側壁308、309を備える2つの凸状表面332、334を含むことができる。インプラント300は、上表面316および下表面318をさらに含む。
図21Bに示されるように、上表面316および/または下表面318は、ある程度のわずかな湾曲を有することができる。一部の実施形態では、上表面316および下表面318の両方は、隣接する椎体に対して摩擦区間を提供するのを補助するために、1つ以上の歯232を含む。
【0194】
図21Aに示されるように、インプラント300は、中央孔319を含むことができる。
図20Bの中央孔219とは異なり、本インプラント300の中央孔319は、海綿状骨プラグで充填されない。一部の実施形態では、中央孔319は、2つの椎骨間の脊椎融合を補助することができる骨移植片材料を受容するように構成され得る。
【0195】
一部の実施形態では、インプラント300は、上表面316および下表面318の収束で形成される先端340を含むこともできる。先端340は、移植中に椎体を有利に伸延するように機能する平滑な、歯のない区間を備えることができる。
図21Bに示されるように、先端340は、インプラント300の一部が弾頭または楔の形状になるように角度がつけられてもよい。
【0196】
一部の実施形態では、インプラント300は、インプラントの上表面および/または下表面316、318上に形成されるスロット324を含むこともできる。一部の実施形態では、挿入器具は、スロット324を把持し、それによって、椎骨の空隙へのインプラントの挿入を容易にするのを助長するために使用され得る。他の実施形態では、スロット324は、移植中の隣接する椎骨の伸延を補助するための伸延器具の1つ以上の部分を受容することができる。一部の実施形態では、挿入器具は、伸延器具から分離する器具であり得る。他の実施形態では、挿入器具は、伸延器(distractor)機能を含むことができ、インプラントを同時に挿入しながら椎骨を有利に伸延することができる。
【0197】
図22A〜22Dは、一部の実施形態に従う、歯232を有する別のインプラント400の異なる図を図示する。インプラント400は、例えば経大後頭孔アプローチを介して脊椎の腰部領域に挿入され得る。インプラントは、歯232を含む上表面416と、下表面418とを含む。
図22Aに示されるように、歯はインプラント400の本体全体にわたって延在する必要はなく、むしろ、歯がない領域は歯232の周囲に形成され得る。インプラント400は、凹状表面406に対向する凸状表面404を含むことができる。凸状表面404および凹状表面406は実質的に平行であり、一方、他の実施形態では、凸状表面404および凹状表面406は実質的に平行ではない。
図22Cに示されるように、インプラント400は、長方形の断面領域を有することができる。
【0198】
一部の実施形態では、インプラント400は、スロット260を含むことができる。スロット260は、凸状表面404および/または凹状表面406上に形成することができ、インプラントの椎間腔への送達を補助するための挿入器具を受容するように構成され得る。加えて、前述のインプラントと同様、インプラント400は、歯がない先端440を含むことができる。
【0199】
図23A〜23Eは、一部の実施形態に従う、歯を有する別のインプラント500の異なる図を図示する。インプラント500は、例えば後方アプローチを介して脊椎の腰部領域に挿入され得る。インプラント500は、実質的に平らな下表面518に対向する実質的に平らな上表面516を有することができる。一部の実施形態では、インプラント500は、中央−側方向に平らであり得るが、前−後方向に曲率半径を含むことができる。上表面516および/または下表面518のそれぞれは、椎体に接触するための歯232を含むことができる。
図23Cに示されるように、インプラント500は、先端540を含むこともできる。
【0200】
図23Bおよび23Cに示されるように、インプラント500は、挿入器具の一部を受容するための大きいスロット560を含むことができる。一部の実施形態では、スロット560は、有利に、インプラント500の長さの大部分に沿って延在し、それによって、挿入器具の一部を受容するための広い表面積を作り出す。
【0201】
図23Dおよび23Eは、インプラント500の別の背面図を図示する。これらの図に示されるように、一部の実施形態では、インプラント500の後方部分は、平面590で収束する角度がついた先細の表面582を有することができる。一部の実施形態では、後面590は、インプラント500の前方部分に沿った面の長さおよび高さとは実質的に異なる長さおよび高さを有することができる。
【0202】
図24A〜24Eは、一部の実施形態に従う、別のインプラント600の異なる図を図示する。インプラント600は、例えば後方アプローチを介して脊椎の腰部領域に挿入され得る。インプラント600は、歯232を含む上面616および下面618、角度がついた先端640、ならびにインプラント600の本体の長さの大半大部分に沿って実質的に延在するスロット660を含む
図23Aのインプラントと多くの類似する特徴を共有する。
【0203】
図25A〜25Eは、一部の実施形態に従う、歯232を有する別のインプラント700の異なる図を図示する。インプラント700は、例えば側方アプローチを介して脊椎の腰部領域に挿入され得る。インプラントは、上面716および下面718を含み、それぞれ、その上に形成される複数の歯232を含む。
図25Cに示されるように、上面716および下面718は、実質的に平らで平面的であり得、一方、他の実施形態では、上面および/または下面は湾曲し得る。インプラント700は、歯がない先端740を含むこともできる。
【0204】
一部の実施形態では、インプラント700は、
図25Aに示されるように、上面716から下面718まで延在する孔719を含むことができる。孔719は、1つ以上の湾曲した、または真っ直ぐな端を有する多角形として図示されるが、他の実施形態では、孔719は円形である。
図25Aに示されるように、孔719は、インプラント700の長さの大部分に沿って延在する2つの側壁722および723を含むことができる。そのような長い孔を有することによって、骨移植片は有利に挿入され、インプラントの実質的な部分に沿って成長し、それによって骨融合過程を補助することができる。一部の実施形態では、2つの側壁722、723は、インプラント700の側壁と実質的に一致する。
【0205】
一部の実施形態では、
図25Eに示されるように、インプラント700は、上表面716および/または下表面718上に1つ以上のスロット724を含むことができる。スロット724は、インプラント700の移植を補助するために、挿入器具または伸延器具等の1つ以上の器具を受容するように構成され得る。
【0206】
図20A〜25Eのインプラントとは対照的に、
図26A〜31Fのインプラントは、歯ではなく、リブまたは隆起を含む。これらのインプラントがここで論じられる。
【0207】
図26A〜26Dは、隆起236を有するインプラント1200の様々な実施形態を図示する。インプラント1200は、例えば脊椎の頸部領域に挿入され得る。インプラント1200は、間に側壁を備える凸状表面204および凹状表面206を含むことができる。
【0208】
インプラント1200は、上表面216および/または下表面218上に形成される複数の隆起236を含むことができる。一部の実施形態では、隆起236は、インプラント1200の表面にわたって連続して形成され(
図26Aに示される)、一方、他の実施形態では、隆起236は分離され、間に空間を有する。インプラント1200は、先細の先端240を含み、それによって、弾頭または楔形状の部分を形成することができる。
【0209】
一部の実施形態では、
図26Bに示されるように、凸状表面204は、高さH2を有する後面を備えることができる。凹状表面206も、類似する高さH2を有する前面を備えることができる。当業者は、脊椎に対する使用者の位置により、凸状表面204が前面とも考えられ得、一方、後面が前面と考えられ得ることを理解する。他の実施形態では、インプラント1200の前面および後面は、異なる高さのものであり得る。
【0210】
図27A〜27Eは、隆起236を有する別のインプラント1300の様々な実施形態を図示する。インプラントは、例えば前方アプローチを介して脊椎の腰部領域に挿入され得る。インプラント1300は、上表面1316と、下表面1318とを含み、それぞれ、1つ以上の隆起236によって一部が覆われる。
図27Aに示されるように、インプラント1300は、平滑で、隆起によって覆われない先端1340を含むことができる。加えて、インプラント1300は、椎骨の空隙へのインプラントの挿入を補助するために、伸延器具および/または挿入器具によって把持され得る1つ以上のスロット1324を含むことができる。インプラント1300は、移植片材料を受容するための孔1319を含むこともできる。孔1319は円形として図示されるが、他の実施形態では、孔1319は、正方形、長方形、台形、またはいずれの他の形状である。
【0211】
一部の実施形態では、
図27Bに示されるように、上表面1316および下表面1318は、実質的に平行である。他の実施形態では、上表面1316および/または下表面1318は、2つの表面が実質的に平行ではないように、部分的に湾曲する、および/または角度がつけられてもよい(前弯)。一部の実施形態では、インプラント1300の前面は、
図27Bに示されるように、インプラント1300の後面と類似する高さH2のものであり得る。
【0212】
図27Dに示されるように、インプラント上に形成される隆起236は、実質的に連続であり得る。つまり、隣接する隆起の間にいずれの隙間または空間がある場合、最少である。他の実施形態では、隆起236は、空間によって分離され得、連続して形成されない。
【0213】
図28A〜28Eは、例えば経大後頭孔アプローチを介して腰部領域に使用され得る、隆起236を有する別のインプラント1400の様々な実施形態を図示する。インプラント1400は、第2の側壁1406に対向する第1の側壁1404を含む。第1の側壁1404は、2つの凹状表面1414および1418を含む。第2の側壁1406は、第3の凹状表面1406を含む。有利に、複数の凹状表面により、インプラント1400は、経大後頭孔アプローチ等の異なるアプローチに望ましい幾何学構造のものである。
【0214】
上述の特徴に加えて、インプラント1400は、側壁1404、1406のうちの1つ以上の上に形成される1つ以上のスロット1460を含むこともできる。1つ以上のスロット1460は、挿入器具によって把持され得る。
【0215】
図29A〜29Eは、後方アプローチを介して脊椎の腰部領域に使用され得る、隆起236を有する別のインプラント1500の様々な実施形態を図示する。インプラントは、挿入器具を受容するための一対の側方チャネル1560を含む。有利に、
図29Aに図示されるように、側方チャネル1560は、インプラント1500の長さの大部分に沿って延在し、それによって、挿入器具に広い把持面積を提供することができる。
【0216】
図30A〜30Fは、例えば後方アプローチを介して脊椎の腰部領域に使用され得る、隆起236を有する別のインプラント1600の様々な実施形態を図示する。インプラントは、
図29A〜29Eに示されるものと類似するが、異なる足跡を含む。実施形態の一部は、平行またはわずかに湾曲する上表面1616および下表面1618を有するインプラント1600を図示するが(
図30B)、他の実施形態は、著しく湾曲し、前弯構造を形成する上表面1616および下表面1618を有するインプラント1600を図示する(
図30F)。
【0217】
図31A〜31Fは、例えば側方アプローチを介して腰部領域に使用され得る、隆起236を有するインプラント1700の様々な実施形態を図示する。一部の実施形態では、インプラントは、2つの平行する側壁1706および1708を含むことができ(
図31A)、一方、他の実施形態では、インプラントは、凸状の側壁1708と対向した真っ直ぐな側壁1706を含むことができる(
図31E)。加えて、一部の実施形態では、インプラント1700は、実質的に平行な上表面および下表面1716、1718を有することができ(
図31D)、一方、他の実施形態では、インプラント1700は、前弯した、角度のついた表面を有することができる(
図31F)。
【0218】
図32A〜44は、多部品インプラントアセンブリのさらなる実施形態を図示する。ここで、これらの実施形態が説明されるが、単に例示的である。例えば、
図32A〜44のインプラントアセンブリは、水平な穿孔を図示しないが、これらのインプラントは、これらの特徴を含むこともできる。
【0219】
図32A〜32Cは、角度がついた、および/または湾曲した嵌合面27、28を有する多部品インプラント10の実施形態を図示する。層12は、層14の角度がついた嵌合面28と嵌合する角度がついた嵌合面27を含む。有利に、補完的特徴を有することにより、これはインプラント10の2つの層12、14を一緒に保つのを助長する。
【0220】
図32Bに示されるように、傾斜した穿孔86および/または垂直な穿孔80は、インプラント10を通して導入することができる。穿孔は、上表面から下表面までインプラントを貫通して延在する。代替的に、穿孔は止まりであってよく、穿孔の側面は層12、14のうちの1表面によって閉塞される。止まり穿孔を有することにより、これは、有利に、孔を通して挿入される固定部材の不注意な除去または脱落を防止する。
【0221】
図33A〜33Cは、ジグザク状の嵌合面27、28を有する多部品インプラント10の一部の実施形態を図示する。層12は、第1のジグザグ状嵌合面27を含み、一方、層14は、第2のジグザグ状嵌合面28を含む。
図33Cに示されるように、ジグザグ状の嵌合面27、28のそれぞれは、段状特徴を含むことができる。ジグザグ状の嵌合面27および28は相互を補完し、それによって、しっかりした多部品インプラントを形成するのを助長する。
【0222】
図33Bに示されるように、インプラント10は、2つの本体12および14の接触面にわたって延在する傾斜した穿孔86および/または垂直な穿孔80を含むこともできる。穿孔86および88は、上表面を通って下表面まで貫通して延在するか、または代替的に、上述のように、止まり穿孔であり得る。
【0223】
図34A〜34Cは、湾曲した嵌合面27、28を有する多部品インプラント10の一部の実施形態を図示する。図に示されるように、層の嵌合面27、28は、いずれの特定の端を有することなく、連続して湾曲することができる。本実施形態の層12、14は、止まりであっても、そうでなくてもよい、傾斜した、および/または垂直な穿孔を含むこともできる。
【0224】
図35A〜35Cは、真っ直ぐな、ギザギザした嵌合面27、28を有する多部品インプラント10の一部の実施形態を図示する。
図35Cに示されるように、層12は、単一のギザギザした段から構成される嵌合面27を有することができる。同様に、層14は、層14が層12に対して圧縮されるとき、2つの層が多部品インプラントを形成するように、補完的なギザギザの段から構成される嵌合面28を有することができる。前述の実施形態にあるように、インプラント10は、上表面から下表面まで連続するか、または止まりである、様々な異なる穿孔を含むことができる。
【0225】
図36A〜36Cは、平らな嵌合面を備える、少なくとも3つの層12、14、15を有する多部品インプラント10の一部の実施形態を図示する。層12は、層14の平らな嵌合面28と接触面を形成する平らな嵌合面27を含み、一方、層15は、層14の平らな嵌合面29と接触面を形成する平らな嵌合面30を含む。他の実施形態では、平らな嵌合面を有する3層未満(例えば2層)または3層より多い(例えば4層または5層)が、類似する多部品インプラントを形成することができる。
【0226】
図36Bに示されるように、多部品インプラント10は、垂直な穿孔80等の穿孔を組み込むことができる。一部の実施形態では、穿孔80は、上面および下面のいずれを通っても延在しないが、むしろ、
図36Bに示されるように、2つの止まり端を有することができる。有利に、2つの止まり端を有することにより、穿孔80は、多層を一緒に固定することができるが、使用中にインプラントの不注意な脱落を防止するだろう。
【0227】
図37A〜37Cは、一対の外側平面、続いて湾曲した内側表面を含む、嵌合面27、28を備える層を有する多部品インプラント10の一部の実施形態を図示する。
図37Aに示されるように、層12は、一対の外側平面31と、その間に湾曲した内側表面32とを有する嵌合面を含むことができる。層14は、嵌合面27に補完的である嵌合面28を含むことができ、平面および湾曲した内側表面を含むこともできる。多部品インプラントは、
図37Bに示されるように、傾斜した、および垂直な穿孔の異なる変形を含むことができる。
【0228】
図38A〜38Cは、一対の穿孔80、82を有する多部品インプラント10の一部の実施形態を図示する。
図38Bに示されるように、穿孔80、82のそれぞれは止まりである。したがって、
図38Aに示されるように、上面図からは、1つの穿孔80のみが上表面に見える。穿孔80、82はそれぞれ、接触する嵌合面27および28によって形成される接触面を横切る。
【0229】
図38Bは、一部の実施形態に従う、インプラント10の断面図を図示する。この図に示されるように、層12と層14との間の接触面は平らな表面である。しかしながら、
図38Cのインプラント10の断面図に示されるように、別の図では、層12と層14との間の接触面は一部分が湾曲することもできる。
【0230】
図39A〜39Cは、一対の穿孔80、82を有する別の多部品インプラント10の一部の実施形態を図示する。
図39Bに示されるように、穿孔80、82のそれぞれは止まりである。したがって、
図39Aに示されるように、上面図からは、1つの穿孔82のみが上表面に見える。穿孔80、82はそれぞれ、接触する嵌合面27および28によって形成される接触面を横切る。
【0231】
図39Bは、一部の実施形態に従う、インプラント10の断面図を図示する。この図に示されるように、層12と層14との間の接触面は平らだけでなく、ある程度の湾曲も含む。接触面の湾曲した特徴は、
図39Cにも示される。
【0232】
図40A〜40Cは、一対の穿孔80、82を有する多部品インプラント10の一部の実施形態を図示する。インプラント10は、2つの層12、14から構成される。層のそれぞれは、
図40Bに示されるように、水平に真っ直ぐな部分と、垂直に真っすぐな部分とを有する嵌合面27、28を有する。
図40Cに示される異なる断面図からは、層12と層14との間の嵌合接触面は平らである。
【0233】
図41A〜41Cは、一対の穿孔80、82を有する多部品インプラント10の一部の実施形態を図示する。インプラントは、2つの層12、14から構成され、それぞれ、平らな嵌合面27、28を有する。インプラント10は、2つの垂直な穿孔80、82を含む。
【0234】
図42A〜42Cは、一対の傾斜した穿孔86、88を有する多部品インプラント10の一部の実施形態を図示する。穿孔86、88の両方は、インプラントを通貫通して延在しないという点で止まりである。インプラント10は、
図42Bおよび42Cの異なる視点から示されるように、平らな嵌合面12、14を有する2つの層12、14を含む。
【0235】
図43A〜43Cは、一対の傾斜した穿孔86、88を有する多部品インプラント10の一部の実施形態を図示する。前の実施形態とは対照的に、本実施形態は、
図43Bに示されるように、角度がついた嵌合接触面を有する2つの層12、14を含む。加えて、一部の実施形態では、嵌合接触面の一部は、
図43Cに示されるように、湾曲し得る。
【0236】
図44A〜44Cは、内側同心部材97を有する多部品インプラント10の一部の実施形態を図示する。
図44Aに示されるように、インプラント10は、2つの別個の層12および14から構成される。層12および14のそれぞれは、
図44Cに示されるように、2つの層が一緒に圧縮されるとき、単一の貫通孔を形成するように整合する内側孔を含む。内側同心部材97は、単一の貫通孔を通して受容され、それによって、有利に、インプラントを1つの部品に保持するのを助長することができる。この設計は、有利に、インプラントの本体から突出し得る、および/または不注意に系内で緩む可能性がある固定部材(例えばピン)の使用を回避する。他の実施形態では、固定部材は、本設計に組み込まれ得る。
【0237】
図45は、一部の実施形態に従う、一対の穿孔86、88を有する多部品インプラント10の断面図である。図に示されるように、多部品インプラント10は、2つの層12、14から構成され、そのそれぞれは、V字型嵌合面27、28を含む。
【0238】
図46は、一部の実施形態に従う、同心構成要素1810、1820を有する多部品インプラント10を図示する。インプラント10は、第1の同心外側部材1810と、その中に収まる第2の同心内側部材1820とを含む。一部の実施形態では、内側部材1820は、外側部材1810内で摺動可能であり、それによって、椎間腔に移植するためのインプラントを形成する。
【0239】
図47は、一部の実施形態に従う、挿入可能な構成要素1920を有する多部品インプラント10を図示する。インプラント10は、その幅の大部分に沿って延在するスロット1927を含む第1の層1910を備える。スロット1910は、その中に収まる第2の挿入可能な層1920を受容するように構成され、それによって、椎間腔に移植するための多部品インプラントを形成する。
【0240】
図48は、一部の実施形態に従う、挿入可能な構成要素2020を有する別の多部品インプラント10を図示する。インプラント10は、開口型チャンバ2017を含む第1の部材2010を備える。開口型チャンバ2017は、挿入可能な構成要素2020を受容するために、その中に形成される1つ以上のスロットまたは陥凹2019を含む。図に示されるように、挿入可能な構成要素2020は、対応する陥凹2019に摺動可能である平面構造を備えることができる。図示される実施形態は、単一の挿入可能な構成要素2020に対応する単一の陥凹2019を有するチャンバ2017を示すが、他の実施形態では、チャンバ2017は2つ以上のスロットを含むことができる。一部の実施形態では、挿入可能な構成要素2020は、開口型チャンバ2017にピンで留められ、それによって、使用のための多部品インプラントをさらに固定するのを助長することができる。
【0241】
図49Aおよび49Bは、係合表面を備える構成要素を有する多部品インプラント10の異なる実施形態を図示する。
図49Aは、係合表面を備える構成要素を有する2つの別個の多部品インプラント10を図示する。破線は任意のピン孔を表す。一部の実施形態では、インプラント10は、単体インプラントを形成するために、異なる隅取りを有する第2の構成要素2114を係合する、隅取りを有する第1の構成要素2112を含むことができる。他の実施形態では、インプラント10は、隅取りを有する第1の構成要素2112と、異なる隅取りを有する第2の構成要素2114と、インプラント10の形成を完成させる第3の構成要素2116とを含むことができる。
【0242】
図49Bは、2つの別個の構成要素を有する多部品インプラント10の実施形態を図示する。第1の構成要素2114は、長方形の隅取りを含み、一方、第2の構成要素2112は、第1の構成要素2114の長方形の隅取り内に収まる幾何学構成を備える。
【0243】
図50は、一部の実施形態に従う、連結プレート部材2216を有する多部品インプラント10を図示する。インプラント10は、2つの円筒形部材2210および2212を備えることができる。代替の実施形態では、部材2210および2212は、円筒形である必要はないが、正方形、長方形、またはいずれの他の形状であり得る。部材2210、2212のそれぞれは、連結プレート部材2216のくいまたはロッドを受容するための開口部2213、2214を含む。連結プレート部材2216は、有利に、2つの円筒形部材2210および2212を一緒に保持するのを助長し、それによって、椎骨の空隙に移植可能であるインプラントを形成する。
【0244】
図51は、一部の実施形態に従う、ネジ状構成要素を有する多部品インプラント10を図示する。インプラント10は、内側ネジ状部分2322を有する第1の構成要素2312と、内側ネジ状部分2322を補完するネジ状突出部2324を有する第2の構成要素2324とを備えることができる。ネジ状構成要素は、有利に、椎間腔にインプラント10を移植する前、移植中、および移植後にインプラントを一緒に保持する。
【0245】
図52Aおよび52Bは、一部の実施形態に従う、同軸内側部材を有する多部品インプラントを図示する。
図52Aは、外側部材2414に収まる同心内側部材2408を有するインプラント10の断面図を図示し、一方、
図52Bは、同じインプラント10の上面図を示す。
図52Bに示されるように、外側部材2414は、リングに似た内側部材2408を受容するための中央開口部を含む。1つ以上の穿孔は、インプラントを一緒に保持するための固定デバイスを受容するための内側部材および外側部材を通って形成され得る。穿孔は、傾斜した穿孔86、88、96、98として図示されるが、他の実施形態では、垂直および/または水平な穿孔が固定デバイスを受容するために使用され得る。
【0246】
図53は、一部の実施形態に従う、多部品インプラントの挿入可能な部材2515を図示する。挿入可能な部材2515は、例えば受容部材(図示せず)に形成されるスロットに受容され得る馬蹄形状に似ている。この実施形態に示されるように、異なる形状、幾何学構造、および大きさの様々な挿入物が、多層インプラントを形成するために使用され得る。
【0247】
図54A〜54Cは、一部の実施形態に従う、シムを有するインプラントを図示する。インプラント10は、その中に1つ以上のシム部材2611を受容するように構成される開口部2608を有する本体を備える。インプラントは、腰部、胸部、および特に頸部の領域を含む、椎骨のいずれかの部分に使用するために寸法決定され、構成され得る。
【0248】
インプラント10は、中に骨材料を受容するように構成される開口部2608を有する本体を備える。インプラント10は、単一部品であり得るか、または上述の先の多部品インプラントのように、インプラント10は多層を含むことができる。一部の実施形態では、インプラントは、第1の層12と、第2の層14とを備える。他の実施形態では、インプラントは、3つ、4つ、5つ以上の層から構成され得る。加えて、層12および14は垂直に積み重ねられるが、他の実施形態では、層は水平にまたは側方に組み立てられ得る。
【0249】
図54A〜54Cに示されるように、インプラント10は、凸状に湾曲した前表面7と、凹状に湾曲した後表面8とを有することができる。そのような湾曲は、有利に、空隙の自然な湾曲を模倣するのを助長することができる。一部の実施形態では、凸状に湾曲した前表面7は、実質的に平滑である湾曲を有することができる。他の実施形態では、
図54Aに示されるように、全体的な表面が実質的に湾曲である限り、湾曲は、平らな部分と、均一なわずかな端とを含むことができる。当業者は、インプラントの形状が凸状に湾曲した前表面および凹状に湾曲した後表面に限定されないことを理解する。例えば、一部の実施形態では、インプラント10は、凸状表面に対向する凸状表面を有するか、または実質的に平らな表面に対向する凸状表面を有する。加えて、当業者は、用語「前」および「後」は制限されず、本用語はインプラントのいずれの対向する表面を認識するために使用され得ることを理解する。
【0250】
一部の実施形態では、インプラント10の開口部2608は、インプラントの上位上表面から下位上表面まで延在する。一部の実施形態では、開口部2608は、第1の層12を通る第1の開口部および第2の層14を通る第2の開口部から構成される。図示される実施形態では、第1の層12の第1の開口部および第2の層14を通る第2の開口部は、実質的に整合され、開口部2608を形成することができる。他の実施形態では、第1の層12の第1の開口部および第2の層14を通る第2の開口部は、部分的に整合され、部分的にオフセットであり得る。
【0251】
図54Aおよび54Bに示されるように、インプラント10の開口部2608は対称であり、丸い角に移行する一対の対向する平らな表面を含む。有利に、開口部2608の丸い部分は、その中に1つ以上のシム部材2611を受容するように構成される。図示される実施形態は、2つのシム部材を示すが、インプラント10は、単一のシム部材、または3つ、4つ、5つ以上のシム部材と共に使用することもできる。
【0252】
シム部材2611は、開口部2608を通って挿入される(例えば摩擦または圧力嵌めを介して)ように構成される楔のような部材である。有利に、シム部材2611の開口部2608への挿入は、異なる層12および14を一緒に維持するのを助長し、全体的なインプラントに構造的支持をさらに提供する。一部の実施形態では、シム部材2611は、長円形または楕円形の形状であるが、他の形状および幾何学構造も可能である。加えて、
図57に表されるシム部材に示されるように、シム部材2611は、一般的に平滑な、湾曲した表面から外方向に延在する小さな突起または突出部2613を含むことができる。この突起2613の利点は、シムがインプラント10の開口部2608内により容易に保持されることを可能にすることである。一部の実施形態では、シム部材2611は、インプラント10の本体と同一または類似する材料から構成される。例えば、インプラント10の本体およびシム部材2611は全て、同種移植片(例えば皮質性)骨から構成され得る。他の実施形態では、シム部材2611は、インプラント10の本体と異なる材料から構成される。例えば、インプラント10の本体は、皮質性骨から構成され、一方、シム材料2611はより硬い合成材料から構成され得る。
【0253】
一部の実施形態では、開口部2608は、
図54Cに示されるように、第1の層12および第2の層14の接触面に対して角をなしてシム部材2611を受容するように構成され得る。有利に、第1の層および第2の層の接触面に対して角をなすシム部材2611を有することにより、これは、移植中に第1の層を第2の層に固定するためのさらなる安全性を提供するのを助長し得る。しかしながら、当業者は、第1の層および第2の層の接触面に平行であるか、または垂直であるシム部材2611も提供され得ることを理解する。
【0254】
図55Aおよび55Bは、一部の実施形態に従う、シムを有する別のインプラントを図示する。インプラント10は、
図54Aに示されるインプラントに類似するが、その上表面および/または下表面上に複数の隆起236を含むこともできる。隆起236は、有利に、隣接する椎骨の表面を把持するのを助長する。図示される実施形態に示されるように、隆起236は、スペーサーの本体10上ならびにシム部材2611の表面上の両方に形成され得る。別の実施形態では、スペーサーの本体10は隆起を含み、一方、シム部材2611は隆起を含まない。一部の実施形態では、
図55Bに示されるように、隆起236は、相互から一定距離を維持するように平面的な表面によって分離され得る。他の実施形態では、
図56Bに示されるように、隆起236は、相互間の平面的な表面によって分離されない。むしろ、隆起236は連続して形成され、一般的には、平面的な表面から延在しない。図示される実施形態は、隆起から構成される表面組織を示すが、突出部、歯、およびくい部材を含む他の種類の表面組織も提供され得る。
【0255】
図56A〜56Cは、一部の実施形態に従う、シムを有する別のインプラントを図示する。インプラント10は、
図55Aに示されるものに類似するが、相互に離れていない隆起236を含む。
図56Aの隆起236は、よって、平面的な表面から延在しないが、むしろ、インプラント10の上面および/または下面にわたって連続して形成される。実質的に平面的な表面から延在する
図55Aの隆起とは対照的に、
図56Aの実施形態では、隆起自体は、上表面および/または下表面を備える。換言すれば、隆起が延在する明らかな平面的なまたは基部の表面はない。一部の実施形態では、インプラント10の全上面および/または下面は、隆起またはある種の表面突出で覆われる。他の実施形態では、そして図に示されるように、隆起236は、全上表面および/または下表面にわたって延在する必要はなく、それによって、表面上に隆起の部分がないようにする。一部の実施形態では、インプラント10の隆起のない部分は、有利に、挿入を容易にするために、挿入器具等の器具によって把持されるか、または伸延端として使用ことが可能である。
【0256】
加えて、
図56Bに示されるように、インプラント10は、側方チャネル2660を把持する1つ以上の器具をさらに含む。一部の実施形態では、1つ以上の側方チャネル2660は、その中にさらなる開口部がなく壁を有する陥凹を備える。他の実施形態では、側方チャネル2660は、その中に形成されるさらなる開口部(例えば扇形開口部)を含む壁を有する陥凹を備える。有利に、挿入器具は、1つ以上の側方チャネルを把持するために使用され、それによって、インプラントを所望の外科空隙に送達することができる。
【0257】
〔さらなる特性〕
上述のこれらの特徴に加え、さらなる特徴をここで説明する。特徴のいずれの組み合わせは、上述のインプラントに含むことが可能である。
【0258】
一部の実施形態では、インプラントは、同種移植片、異種移植片、合成材料、またはそれらの組み合わせから形成され得る。使用に可能な特定の材料は、皮質性骨、海綿状骨、皮質性−海綿状骨、コラーゲン、PEEK、チタン、ステンレススチール、PLA、PLDL、および他の材料を含む。
【0259】
一部の実施形態では、インプラントは一体的に形成される。他の実施形態では、インプラントは多部品であり、2つ以上の層から構成される。層は、略平面であり得るが、一部の実施形態では、多部品インプラントは、非平面的な構成要素を含むことができる。例えば、インプラントは、正方形のブロック部材とその中に形成される正方形の孔から構成される第1の部分と、孔を充填することができる第2の部分とを備えることができる。
【0260】
インプラントは、脊椎の複数構造に組み込むことができる。例えば、上述のインプラントは、脊椎の頸部、胸部、および腰部の領域に使用するのに適し得る。
【0261】
一部の実施形態では、インプラントは、平行であり、前弯でない、実質的に平面的な上表面および下表面を有する。一部の実施形態では、これらのインプラントは、類似する高さの前側および後側を有することができる。他の実施形態では、インプラントは、中央平面に対して最大20°等の前弯度を有する。一部の実施形態では、これらの前弯インプラントは、湾曲した端および/または湾曲した上位側/下位側を有することができる。
【0262】
上述のインプラントは、上表面と下表面との間の長さに延在する中央平面を含むことができる。一部の実施形態では、上表面および下表面は、中央平面に対して平行である。他の実施形態では、上表面および下表面のうちの1つのみが中央平面に平行である。そして別の実施形態では、上表面または下表面のいずれも中央平面に対して平行でなない。
【0263】
上述のインプラントは、様々な形状の前壁、後壁、および側壁を有することができる。例えば、壁は、湾曲されても、平面であっても、角度がつけられていてもよい。
【0264】
2つ以上の層から構成される多層インプラントに関して、様々な接触面がインプラントの間に形成され得る。例えば、インプラントは、平ら、湾曲、傾斜、格子柄模様、蟻継ぎパターン、T字型、レゴ、ざらつきのある、またはいずれの他の形状である嵌合面接触面を含むことができる。
【0265】
一部の実施形態では、上面および/下面は粗い表面を含むことができる。粗い表面は、歯、リブ、隆起、またはいずれの他の種類の表面突出を含むことができる。表面の中でも、3方歯、4方歯、5方歯、6方歯以上、隆起、円錐形突出、鋸歯、ピラミッド型歯、および単純な組織を含むことができる。一部の実施形態では、表面突出部の先端は、円形、鋭利、平ら、平滑、または凹状であり得る。
【0266】
インプラントは、いくつかの異なる挿入特徴を含むことができる。挿入特徴の中でも、平行スロット、収束スロット、陥凹、チャネル、突起、孔(ネジ状)、および孔(ネジ状ではない)を含む。これらの挿入特徴は、インプラントの本体内、側壁に沿った、または上表面および下表面上を含む、インプラント本体のうちの1つ以上の場所に位置することができる。
【0267】
一部の実施形態では、インプラントは、1つ以上の移植片孔を含むことができる。移植片孔は、円形、三角形、四角形、長円形涙形、先細、台形、および長方形を含む、様々な形状のものであり得る。一部の実施形態では、移植片孔は、隣接する壁の幅よりも長い長さを有し、一方で、他の実施形態では、移植片孔は、隣接する壁の幅未満の長さを有する。移植片孔は、中心、前−後方向にオフセット、中央−側方向にオフセット、または対角線にオフセット等の、いくつかの位置に配置され得る。一部の実施形態では、移植片孔は、整合のとられた2つ以上の孔から形成され得、一方、他の実施形態では、移植片孔は、重複するが、相互に軸方向にオフセットであり得る2つ以上の孔から形成され得る。
【0268】
開示される本明細書の発明は、特定の実施形態およびそれらの用途によって説明されてきたが、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、多くの修正および変形をそれらに行うことができる。
【0269】
〔本発明の態様〕
本発明の態様1に係る椎間インプラントは、椎間腔に移植するための椎間インプラントであって、上位椎骨と接触するように構成された上表面であって、複数の表面突出部を含む、上表面と、下位椎骨と接触するように構成された下表面であって、複数の表面突出部を含む、下表面と、前記上表面および前記下表面を通って延在する開口部と、前記開口部を通って延在する1つ以上のシム部材と、を備える。
【0270】
本発明の態様2に係る椎間インプラントは、上記態様1において、前記上表面が、複数の隆起を備えてもよい。
【0271】
本発明の態様3に係る椎間インプラントは、上記態様1において、前記下表面が、複数の隆起を備えてもよい。
【0272】
本発明の態様4に係る椎間インプラントは、上記態様1において、前記インプラントが、少なくとも一部、同種移植骨片材料によって形成されてもよい。
【0273】
本発明の態様5に係る椎間インプラントは、上記態様1において、前記開口部が、湾曲した表面に隣接する少なくとも1つの平らな表面を備えてもよい。
【0274】
本発明の態様6に係る椎間インプラントは、上記態様1において、前記上表面が、前記下表面に平行であってもよい。
【0275】
本発明の態様7に係る椎間インプラントは、上記態様1において、前記上表面が、前記下表面に対して湾曲している、および/または角度がついていてもよい。
【0276】
本発明の態様8に係る椎間インプラントは、椎間腔に移植するための椎間インプラントであって、上位椎骨と接触するように構成された上表面を有する第1の層と、下位椎骨と接触するように構成された下表面を有する第2の層であって、前記第1の層が前記第2の層と接触する、第2の層と、前記第1の層および前記第2の層を通って延在する開口部であって、円形部分に移行する少なくとも1つの平面的な表面を含む、開口部と、を備える。
【0277】
本発明の態様9に係る椎間インプラントは、上記態様8において、前記開口部に挿入するための少なくとも1つのシム部材をさらに備えてもよい。
【0278】
本発明の態様10に係る椎間インプラントは、上記態様9において、前記少なくとも1つのシム部材が、前記インプラントの本体と異なる材料から形成されてもよい。
【0279】
本発明の態様11に係る椎間インプラントは、上記態様9において、前記少なくとも1つのシム部材が、前記インプラントの本体と同じ材料から形成されてもよい。
【0280】
本発明の態様12に係る椎間インプラントは、上記態様8において、前記少なくとも1つのシム部材が、前記第1の層と前記第2の層との間の接触面に対して角度をなして配置されていてもよい。
【0281】
本発明の態様13に係る椎間インプラントは、上記態様8において、前記少なくとも1つのシム部材が、前記第1の層と前記第2の層との間の接触面に対して平行または垂直に配置されていてもよい。
【0282】
本発明の態様14に係る椎間インプラントは、上記態様8において、前記第1の層の前記上表面が、相互間に空間がなく連続して形成される複数の隆起を含んでもよい。
【0283】
本発明の態様15に係る椎間インプラントは、椎間腔に移植するための椎間インプラントであって、椎体と接触するための上表面を有する第1の層と、椎体と接触するための下表面を有する第2の層であって、前記第1の層と接触する、第2の層と、前記第1の層および前記第2の層を通って延在する開口部と、前記開口部に受容される少なくとも1つのシム部材であって、前記第2の層と連結した状態に前記第1の層を維持するように構成され、かつ前記第1の層と前記第2の層との前記接触面に対して垂直でない角度に位置付けられる、シム部材と、を備える。
【0284】
本発明の態様16に係る椎間インプラントは、上記態様15において、前記インプラントの本体が、凸状に湾曲した前表面と、凹状に湾曲した後表面とを含んでもよい。
【0285】
本発明の態様17に係る椎間インプラントは、上記態様15において、前記シム部材が、長円形または楕円形の形状であってもよい。
【0286】
本発明の態様18に係る椎間インプラントは、上記態様15において、前記開口部が、少なくとも1つの湾曲部分に隣接する少なくとも1つの平らな部分を含んでもよい。
【0287】
本発明の態様19に係る椎間インプラントは、上記態様15において、前記インプラントが、同種移植骨片から形成されてもよい。
【0288】
本発明の態様20に係る椎間インプラントは、上記態様15において、前記第1の層および第2の層のそれぞれが、その上に形成される隆起表面を含んでもよい。
【0289】
本発明の態様21に係る椎間インプラントは、椎間腔に移植するための椎間インプラントであって、椎体と接触するための上表面を有する第1の層と、椎体と接触するための下表面を有する第2の層であって、前記第1の層に動作可能に取り付けられる、第2の層と、前記第1の層および前記第2の層の少なくとも一部を通って延在する穿孔であって、前記第1の層の前記上表面または前記第2の層の前記下表面のいずれか1つで開口する第1の開口部と、前記第1の層または前記第2の層のいずれか1つによって閉塞される第2の開口部とを有する、穿孔と、を備える。
【0290】
本発明の態様22に係る椎間インプラントは、上記態様21において、前記第1の層の前記上表面が、複数の隆起を備えてもよい。
【0291】
本発明の態様23に係る椎間インプラントは、上記態様21において、前記第2の層の前記下表面が、複数の隆起を備えてもよい。
【0292】
本発明の態様24に係る椎間インプラントは、上記態様21において、前記インプラントが、少なくとも一部、同種移植骨片材料によって形成されてもよい。
【0293】
本発明の態様25に係る椎間インプラントは、上記態様21において、前記インプラントが、骨移植片材料を受容するための中央移植片孔を含んでもよい。
【0294】
本発明の態様26に係る椎間インプラントは、上記態様21において、前記上表面が、前記下表面に平行であってもよい。
【0295】
本発明の態様27に係る椎間インプラントは、上記態様21において、前記上表面が、前記下表面に対して湾曲している、および/または角度がついていてもよい。
【0296】
本発明の態様28に係る椎間インプラントは、椎間腔に移植するための椎間インプラントであって、椎体と接触するための上表面を有する第1の層と、椎体と接触するための下表面を有する第2の層であって、前記第1の層に動作可能に取り付けられて単体インプラントを形成する、第2の層と、前記第1の層および前記第2の層の少なくとも一部を通って延在する穿孔であって、前記第1の層の前記上表面または前記第2の層の前記下表面のいずれか1つで開口する第1の開口部、ならびに前記第1の層および前記第2の層によって形成された前記単体インプラントの側壁で開口する第2の開口部を有する、穿孔と、を備える。
【0297】
本発明の態様29に係る椎間インプラントは、上記態様28において、前記第1の層が、格子柄模様を備える嵌合面を含んでもよい。
【0298】
本発明の態様30に係る椎間インプラントは、上記態様28において、前記第1の層が、段状表面を備える第1の嵌合面を含んでもよい。
【0299】
本発明の態様31に係る椎間インプラントは、上記態様30において、前記第2の層が、前記第1の嵌合面に補完的である段状表面を備える第2の嵌合表面を含んでもよい。
【0300】
本発明の態様32に係る椎間インプラントは、上記態様28において、前記インプラントが、同種移植骨片から形成されてもよい。
【0301】
本発明の態様33に係る椎間インプラントは、上記態様28において、前記上表面および下表面が、隣接する椎体を係合するように摩擦係合表面を含んでもよい。
【0302】
本発明の態様34に係る椎間インプラントは、椎間腔に移植するための椎間インプラントであって、椎体と接触するための第1の上位表面および前記第1の上位表面に対向する第1の下位表面を有する第1の層であって、前記第1の下位表面が1つ以上の段状特徴を含む、第1の層と、椎体と接触するための第2の下位表面および前記第2の上位表面に対向する第2の下位表面を有する第2の層であって、前記第2の上位表面が、前記第1の層および第2の層が一緒に圧縮されるとき、前記第1の層の前記第1の下位表面を補完する1つ以上の段状特徴を含む、第2の層と、前記第1の層および前記第2の層の少なくとも一部を通って延在する穿孔と、を備える。
【0303】
本発明の態様35に係る椎間インプラントは、上記態様34において、前記第1の上位表面および第2の下位表面が、ざらつきのある表面を備えてもよい。
【0304】
本発明の態様36に係る椎間インプラントは、上記態様34において、前記穿孔が、止まり穿孔を備えてもよい。
【0305】
本発明の態様37に係る椎間インプラントは、上記態様34において、前記穿孔が、前記第1の上位表面から前記第2の下位表面に延在してもよい。
【0306】
本発明の態様38に係る椎間インプラントは、上記態様34において、前記インプラントが、凹状側壁に対向する凸状側壁を有していてもよい。
【0307】
本発明の態様39に係る椎間インプラントは、上記態様34において、移植片材料を受容するために、前記インプラントを通って延在する中央移植片孔をさらに備えてもよい。
【0308】
本発明の態様40に係る椎間インプラントは、上記態様34において、前記インプラントが、同種移植骨片から形成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0309】
【
図1】一部の実施形態に従う、平面およびその中に形成される垂直の穿孔を有する多層インプラントの正面斜視図である。
【
図2】一部の実施形態に従う、平面およびその中に形成される傾斜した穿孔を有する多層インプラントの正面斜視図である。
【
図3】一部の実施形態に従う、格子柄模様を備える面を有する多層インプラントの層の上面斜視図である。
【
図4】一部の実施形態に従う、
図3の層に補完的な層の上面斜視図である。
【
図5】一部の実施形態に従う、嵌合した格子柄面を備える層を有する多層インプラントの断面図である。
【
図6】一部の実施形態に従う、ブロック特徴を有する多層インプラントの層の上面斜視図である。
【
図7】一部の実施形態に従う、
図6の層に補完的な層の上面斜視図である。
【
図8】一部の実施形態に従う、ブロック特徴およびその中に形成される傾斜した穿孔を有する多層インプラントの断面図である。
【
図9A】一部の実施形態に従う、咬合湾曲面を備える層を有する多層インプラントの異なる図を図示する。
【
図10A】一部の実施形態に従う、格子柄模様特徴を備える嵌合接触面を有する多層インプラントの異なる図を図示する。
【
図11A】一部の実施形態に従う、幾何学的挿入部を備える嵌合接触面を有する多層インプラントの異なる図を図示する。
【
図12A】一部の実施形態に従う、水平な穿孔を含む多層インプラントの異なる図を図示する。
【
図13A】一部の実施形態に従う、傾斜した穿孔を含む多層インプラントの異なる図を図示する。
【
図14】一部の実施形態に従う、受容窓を有する多層インプラントの層の上面斜視図である。
【
図16】一部の実施形態に従う、角度のついた突出部を含む嵌合面を備える層を含む多層インプラントの異なる図を図示する。
【
図17】一部の実施形態に従う、ブロック特徴を備える多層インプラントの層の上面斜視図である。
【
図19】中に形成される傾斜した穿孔を有する多層インプラントの断面図である。
【
図20A】一部の実施形態に従う、歯を有するインプラントの異なる図を図示する。
【
図21A】一部の実施形態に従う、歯を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【
図22A】一部の実施形態に従う、歯を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【
図23A】一部の実施形態に従う、歯を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【
図24A】一部の実施形態に従う、歯を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【
図25A】一部の実施形態に従う、歯を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【
図26A】一部の実施形態に従う、隆起を有するインプラントの異なる図を図示する。
【
図27A】一部の実施形態に従う、隆起を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【
図28A】一部の実施形態に従う、隆起を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【
図29A】一部の実施形態に従う、隆起を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【
図30A】一部の実施形態に従う、隆起を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【
図31A】一部の実施形態に従う、隆起を有する別のインプラントの異なる図を図示する。
【
図32A】一部の実施形態に従う、様々な嵌合特徴を有する多層インプラントの異なる図を図示する。
【
図33A】一部の実施形態に従う、様々な嵌合特徴を有する別の多層インプラントの異なる図を図示する。
【
図34A】一部の実施形態に従う、様々な嵌合特徴を有する別の多層インプラントの異なる図を図示する。
【
図35A】一部の実施形態に従う、様々な嵌合特徴を有する別の多層インプラントの異なる図を図示する。
【
図36A】一部の実施形態に従う、様々な嵌合特徴を有する別の多層インプラントの異なる図を図示する。
【
図37A】一部の実施形態に従う、様々な嵌合特徴を有する別の多層インプラントの異なる図を図示する。
【
図38A】一対の穿孔を有する多部品インプラントの一部の実施形態を図示する。
【
図39A】一対の穿孔を有する別の多部品インプラントの一部の実施形態を図示する。
【
図40A】一対の穿孔を有する別の多部品インプラントの一部の実施形態を図示する。
【
図41A】一対の穿孔を有する別の多部品インプラントの一部の実施形態を図示する。
【
図42A】一対の穿孔を有する別の多部品インプラントの一部の実施形態を図示する。
【
図43A】一対の穿孔を有する別の多部品インプラントの一部の実施形態を図示する。
【
図44A】内側同心部材を有する多部品インプラントの一部の実施形態を図示する。
【
図45】一部の実施形態に従う、一対の穿孔を有する多部品インプラントの断面図である。
【
図46】一部の実施形態に従う、同心構成要素を有する多部品インプラントを図示する。
【
図47】一部の実施形態に従う、挿入可能な構成要素を有する多部品インプラントを図示する。
【
図48】一部の実施形態に従う、挿入可能な構成要素を有する別の多部品インプラントを図示する。
【
図49A】係合表面を備える構成要素を有する多部品インプラントの異なる実施形態を図示する。
【
図50】一部の実施形態に従う、連結プレート部材を有する多部品インプラントを図示する。
【
図51】一部の実施形態に従う、ネジ状構成要素を有する多部品インプラントを図示する。
【
図52A】一部の実施形態に従う、同心内側部材を有する多部品インプラントを図示する。
【
図53】一部の実施形態に従う、多部品インプラントの挿入可能な部材を図示する。
【
図54A】一部の実施形態に従う、シムを有するインプラントを図示する。
【
図55A】一部の実施形態に従う、シムを有する別のインプラントを図示する。
【
図56A】一部の実施形態に従う、シムを有する別のインプラントを図示する。
【
図58A】一部の実施形態に従う、シムを有する別のインプラントを図示する。