(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、水処理量の増大に伴って、吸着剤充填容器の高容量化が求められている。しかし、従前の吸着剤充填容器には真ん中に1本の加熱水蒸気導入管が挿通されているだけであって、単純に吸着剤充填容器の容量を大きくすると過熱水蒸気が同容器の壁まで到達せず、同容器の壁側に存在する吸着剤の再生が十分でなくなるおそれがある。
【0005】
本発明の課題は、容器の容量が比較的大きくなっても、比較的均一に吸着剤の再生を行うことができる吸着剤再生器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1局面に係る吸着剤再生器は、容器、仕切板、主管および分岐管を備える。なお、この吸着剤再生器には、流体(液体および気体を含む。)に対して浄化処理等を施す構造が付加されていてもよく、かかる場合、この装置は、水処理システム、水処理装置としても機能することになる。)。
容器は、筒状の胴部を有する。なお、この容器には、活性炭、ゼオライト、イオン交換樹脂等の吸着剤が充填される。仕切板は、
胴部の筒軸を中心として胴部の壁に向かって放射状に延びる。なお、かかる場合、仕切板は筒軸から胴部の壁に向かって放射状に延びていてもよいし、筒軸から離れた位置から胴部の壁に向かって放射状に延びていてもよい。そして、この仕切板は、容器の空間の一部を複数の空間に分割する。主管は、容器に挿通されている。なお、この主管は、吸着剤再生媒体(過熱水蒸気や加熱気体等)を容器に導く役目を担っている。分岐管は、主管から分岐して、仕切板で分割された複数の空間それぞれに延びている。すなわち、この分岐管には吸着剤再生媒体が通る。
【0007】
上述の通り、この吸着剤再生器では、容器の空間の一部が仕切板によって複数の空間に分割されており、その分割された複数の空間に分岐管が延びている。このため、この吸着剤再生器では、容器の容量が大きくなっても、過熱水蒸気等の吸着剤再生媒体を比較的均一に吸着剤に到達させることができる。したがって、この吸着剤再生器では、比較的均一に吸着剤の再生を行うことができる。
【0008】
本発明の第2局面に係る吸着剤再生器は上述の第1局面に係る吸着剤再生器であって、分岐管は、上下方向に延びる上下方向部位を少なくとも1つ有する。少なくとも1つの上下方向部位には、複数の第1貫通口が形成されている。そして、複数の第1貫通口の間隔は、分岐管の下端側に向かうに従って広くなっている。
【0009】
上述の通り、この吸着剤再生器では、分岐管の上下方向部位に形成される複数の第1貫通口の間隔が、分岐管の下端側に向かうに従って広くなっている。本願発明者らは、このように第1貫通口の間隔を設定したところ、第1貫通口を等間隔に設定するよりも、吸着剤に対して上下方向にも比較的均一に吸着剤再生媒体を供給することができることが明らかとなった。すなわち、この吸着剤再生器では、より均一に吸着剤の再生を行うことができる。
【0010】
本発明の第3局面に係る吸着剤再生器は上述の第1局面または第2局面に係る吸着剤再生器であって、分岐管は、水平方向に延びる水平方向部位を少なくとも1つ有する。少なくとも1つの水平方向部位には、少なくとも一つの第2貫通口が形成されている。そして、第2貫通口は、斜め下方向の部位に形成されている。なお、この第2貫通口は、斜め下方向に向くように形成されるのが好ましい。
【0011】
上述の通り、この吸着剤再生器では、分岐管の水平方向部位に形成される第2貫通口が斜め下方向の部位に形成されている。このため、この吸着剤再生器では、上側に存在する吸着剤に対して直接的に吸着剤再生媒体を供給することができる。したがって、この吸着剤再生器では、上側に存在する吸着剤を有効に再生することができる。
【0012】
本発明の第
4局面に係る吸着剤再生器は、上述の第1局面から第
3局面のいずれか一つの局面に係る吸着剤再生器であって、延長管をさらに備える。延長管は、主管の下方に延びている。この延長管の下端は閉塞されている。そして、仕切板は、延長管の側壁から外方に向かって延びている。なお、延長管の側壁に貫通口を設けてもかまわないが、仕切板への伝熱を優先する場合や、できるだけ多くの吸着剤再生媒体を分岐管へ配分する場合は、延長管の側壁に貫通口を設けない方が好ましい。
【0013】
上述の通り、この吸着剤再生器では、下端が閉塞される延長管の側壁から仕切板が外方に向かって延びている。このため、吸着剤再生器では、延長管を介して仕切板を熱することができる。したがって、この吸着剤再生器では、吸着剤の加熱効率を向上させることができる。
【0014】
本発明の第
5局面に係る吸着剤再生器は上述の第1局面から第
4局面のいずれか一つの局面に係る吸着剤再生器であって、分岐管は、接続部位を介して主管と接続されている。接続部位は、半球形状部位を含んでいる。そして、分岐管は、半球形状部位から延びている。
【0015】
上述の通り、この吸着剤再生器では、接続部位の半球形状部位から分岐管が延びている。このため、この吸着剤再生器では、主管から分岐管へ向かう吸着剤再生媒体の流れを良好なものとすることができる。
【0016】
本発明の第
6局面に係る吸着剤再生器は、上述の第1局面から第
5局面のいずれか一つの局面に係る吸着剤再生器であって、上側排出管および下側排出管をさらに備える。上側排出管は、容器の上部から延びている。下側排出管は、容器の下部から延びている。そして、上側排出管は、下側排出管に合流している。また、上側排出管には、第1開閉弁が配設されている。下側排出管のうち、上側排出管との合流点までの部位に第2開閉弁が配設されている。
【0017】
上述の通り、この吸着再生器では、上側排出管が下側排出管に合流しており、上側排出管に第1開閉弁が配設され、下側排出管のうち上側排出管との合流点までの部位に第2開閉弁が配設されている。このため、第1開閉弁を開とし、第2開閉弁を閉としたとき(以下、この状態を「第1開閉状態」という。)、分岐管から流れ出る吸着剤再生媒体を容器の上部に導くことができ、第1開閉弁を閉とし、第2開閉弁を開としたとき(以下、この状態を「第2開閉状態」という。)、分岐管から流れ出る吸着剤再生媒体を容器の下部に導くことができる。このため、この吸着再生器では、例えば、第1開閉状態と第2開閉状態を交互に切り換える等によって上部の吸着剤および下部の吸着剤を効率的に再生することができる。
【0018】
本発明の第
7局面に係る吸着剤再生器は上述の第1局面から第
6局面のいずれか一つの局面に係る吸着剤再生器であって、容器には、
粒状活性炭と針状(棒状)活性炭との混合物が充填されている
。
【0019】
上述の通り、この吸着剤再生器では、
粒状活性炭と針状(棒状)活性炭との混合物が充填されている。このため、この吸着剤再生器では、
活性炭間に隙間を形成することができ、延いては
活性炭再生媒体の流れを良好なものとすることができる。したがって、この吸着剤再生器では、効率的に
活性炭の再生処理を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態に係る吸着剤塔100は、
図1および
図2に示されるように、主に、容器本体110、吸着剤再生媒体導入主管120、第1分岐基部130、第1分岐照射管140、第2分岐基部150、第2分岐照射管160、中央密閉管170、分岐照射管支持板180、仕切板190および被処理流体散布装置200から成る。以下、これらの構成要素について詳述した後、この吸着剤塔を用いた流体浄化処理および吸着剤再生処理について詳述する。
【0022】
(1)容器本体
容器本体110は、活性炭等の吸着剤を充填するものであって、
図1に示されるように、主に、胴体部111、蓋部112、底部113、上側水平フランジ管部115、下側水平フランジ管部116、底側垂直フランジ管部117および本体支持部119から成っている。
【0023】
胴体部111は、
図1に示されるように、ステンレス合金等の金属で形成される円筒形の壁である。
図1に示されるように、この胴体部111には、上述の上側水平フランジ管部115、下側水平フランジ管部116および本体支持部119が接合されている。
【0024】
蓋部112は、
図1に示されるように、ステンレス合金等の金属で形成されるドーム形の壁であって、胴体部111の上側を覆っている。
図1に示されるように、この蓋部112の吸着剤再生媒体導入主管120および被処理流体散布装置200が貫入されている。
【0025】
底部113は、
図1に示されるように、ステンレス合金等の金属で形成される逆ドーム形の壁であって、胴体部111の底側を覆っている。
図1に示されるように、この底部113には、底側垂直フランジ管部117が接合されている。
【0026】
上側水平フランジ管部115は、上述の通り、胴体部111の上側部位に接合されている。この上側水平フランジ管部115の内部通路は胴体部111の内部空間に連通している。なお、この上側水平フランジ管部115は、通常封止されているが、汚泥物の流入などによって吸着剤塔上部でその汚泥物が詰まる・硬化する等して、吸着剤が簡単に取り出せない状況となった場合等に開放される。そして、上側水平フランジ管部115が開放された状態で、作業担当者は、詰まりの原因を取り除いたり、下側水平フランジ管部116から吸着剤を取り出すことができるように上部の吸着剤に衝撃を与えて吸着剤を下に落としたりする。
【0027】
下側水平フランジ管部116は、上述の通り、胴体部111の下側部位に接合されている。この下側水平フランジ管部116の内部通路は胴体部111の内部空間に連通している。なお、この下側水平フランジ管部116は、通常封止されているが、何らかのトラブルがあった際に開放され、吸着剤の取出し口として使用される。
【0028】
底側垂直フランジ管部117は、上述の通り、底部113に接合されている。この底側垂直フランジ管部117の内部通路は、底部113の内部空間に連通している。
【0029】
本体支持部119は、吸着剤塔100を足場等に固定するための部位であって、
図1に示されるように、胴体部111のうち、上側水平フランジ管部115と下側水平フランジ管部116との間の少し上側の部位に接合されている。
【0030】
(2)吸着剤再生媒体導入主管
吸着剤再生媒体導入主管120は、過熱水蒸気等の吸着剤再生媒体を容器本体110の内部空間に導くためのものであって、
図1に示される通り、蓋部112の中央に貫入されている。この吸着剤再生媒体導入主管120は、
図1に示されるように上下方向に沿って延びている。
【0031】
(3)第1分岐基部
第1分岐基部130は、吸着剤再生媒体導入主管120、第1分岐照射管140および中央密閉管170の接続・連通を媒介する部位であって、
図1に示されるように、吸着剤再生媒体導入主管120の下端に配設されている。この第1分岐基部130の内部は空洞であり、吸着剤再生媒体導入主管120の内部通路と連通している。また、この第1分岐基部130は、
図1に示されるように、上側の山型部位131と下側の半球形状部位132から形成されている。
図1に示されるように、上側の山型部位131に吸着剤再生媒体導入主管120が接合されている。また、
図1に示されるように、山型部位131と半球形状部位132との接合箇所から第1分岐照射管140が水平方向に向かって延びている。なお、第1分岐基部130の内部空間は第1分岐照射管140の内部通路と連通している。さらに、
図1に示されるように、半球形状部位132の下端から下方に向かって中央密閉管170が延びている。後述する通り、中央密閉管170は小径管171、大径管172および下端閉塞部品173から形成されており(
図1参照)、
図1に示されるように、半球形状部位132には小径管171が接合されている(すなわち、大径管172は、小径管171を介して半球形状部位132に接合されている。)。また、第1分岐基部130の内部空間は中央密閉管170の内部通路と連通している。
【0032】
(4)第1分岐照射管
第1分岐照射管140は、
図1に示されるように、略鉤型の円筒管であって、主に、水平方向部位141、垂直方向部位142およびエルボー部位143から形成されている。水平方向部位141は、第1分岐基部130から水平方向に沿って延びている。垂直方向部位142は、エルボー部位143の先端から下方に向かって延びている。エルボー部位143は、円弧状の円筒管部分であって、水平方向部位141と垂直方向部位142との間に配設されている。なお、ここで、水平方向部位141、垂直方向部位142およびエルボー部位143は全て内部通路を有しており、これらの内部通路は全て連通している。なお、本実施の形態に係る吸着剤塔100では、平面視において第1分岐照射管140は第1分岐基部130から放射状に5本延びており、隣り合う第1分岐照射管140同士は72°の角度をなしている。
図3に示されるように、この第1分岐照射管140の水平方向部位141の両側の斜め下方向の部位に第1照射口OP1が形成されている。なお、この第1照射口OP1は、
図3に示される通り、等間隔に3つ形成されている。なお、水蒸気等の吸着剤再生媒体が第1分岐照射管140を通過する際、一部の吸着剤再生媒体が第1照射口OP1から放出されることになる。
【0033】
(5)第2分岐基部
第2分岐基部150は、第1分岐照射管140および第2分岐照射管160の接続・連通を媒介する部位であって、
図1に示されるように、第1分岐照射管140の垂直方向部位142の下端に配設されている。この第2分岐基部150の内部は空洞であり第1分岐照射管140および第2分岐照射管160の内部通路と連通している。また、この第2分岐基部150は、円筒形状を呈している。また、
図1に示されるように、第2分岐基部150の側面から第2分岐照射管160が延びている。
【0034】
(6)第2分岐照射管
第2分岐照射管160は、
図1に示されるように略鉤型の円筒管であって、主に、水平方向部位161、垂直方向部位162およびエルボー部位163から形成されている。水平方向部位161は、第2分岐基部150から水平方向に沿って延びている。垂直方向部位162は、エルボー部位163の先端から下方に向かって延びている。エルボー部位163は、円弧状の円筒管部分であって、水平方向部位161と垂直方向部位162との間に配設されている。なお、ここで、水平方向部位161、垂直方向部位162およびエルボー部位163は全て内部通路を有しており、これらの内部通路は全て連通している。なお、本実施の形態に係る吸着剤塔100では、平面視において第2分岐照射管160は第2分岐基部150から放射状に2本延びており、隣り合う第2分岐照射管160同士は120°の角度をなしている。
図4に示されるように、この第2分岐照射管160の垂直方向部位162の側壁に第2照射口OP2が形成されている。なお、この第2照射口OP2の形成間隔は、
図4に示される通り、垂直方向部位162の下端側に向かうに従って広くなっている。なお、水蒸気等の吸着剤再生媒体が第2分岐照射管160を通過する際、一部の吸着剤再生媒体が第2照射口OP2から放出されることになる。
【0035】
(7)中央密閉管
中央密閉管170は、上述の通り、第1分岐基部130の下端から下方に向かって延びる管であって、小径管171、大径管172および下端閉塞部品173から形成されている。小径管171は、第1分岐基部130の下端から下方に向かって延びている。大径管172は、小径管171の下端から延びている。なお、小径管171の内部通路と大径管172の内部通路は連通している。下端閉塞部品173は、大径管172の下端の開口を塞いでいる。なお、この中央密閉管170には、照射口は一切形成されていない。すなわち、この中央密閉管170の内部空間は密閉されている。そして、この中央密閉管170に過熱水蒸気等の加熱吸着剤再生媒体が流れると、中央密閉管170の側壁が加熱され、その熱が仕切板190へ伝達されることになる。
【0036】
(8)分岐照射管支持板
分岐照射管支持板180は、
図1および
図2に示されるように、吸着剤再生媒体導入主管120の側壁から下斜め方向に向かって延びており、各第1分岐照射管140の上側に接合されている。すなわち、この分岐照射管支持板180は、第1分岐照射管140を支持する役目を担っている。なお、この分岐照射管支持板180は、熱伝導性の高い金属で形成されており、吸着剤再生媒体導入主管120から第1分岐照射管140に熱を伝達する役目も担っている。
【0037】
(9)仕切板
仕切板190は、
図1および
図2に示されるように、中央密閉管170の大径管172の側壁から外方に向かって延びる縦板であって、容器本体110の中央部分の空間を5つに仕切っている。なお、この仕切板は、通常の平板であることが好ましいが、パンチングメタルのように複数の穴が形成されていてもかまわない。
図1および
図2に示されるようにこの仕切られた5つの空間には各々、第2分岐照射管160の垂直方向部位162が通っている。
【0038】
(10)被処理流体散布装置
被処理流体散布装置200は、浄化対象水等の被処理流体を吸着剤に対して散布させる装置である。このような被処理流体散布装置200としては、例えば、散水装置が挙げられる。この被処理流体散布装置200は、被処理流体を吸着剤に対して散布させながら(被処理流体が水である場合、散水させながら)容器本体110に供給する。
【0039】
<流体浄化処理>
水等の被処理流体が被処理流体散布装置200により容器本体110の内部に供給されると、その被処理流体は、容器本体110に充填された活性炭等の吸着剤に接触しながら下方に流れていく。この際、吸着剤は、水等に含まれる有機溶剤や浮遊物等を捕捉し、被処理流体を浄化していく。そして、容器本体110の底部にまで達したとき、被処理流体は十分に浄化された状態となり、その後、底側垂直フランジ管部117を通って回収されるか使用される。
【0040】
<吸着剤再生処理>
しばらくの間、流体浄化処理が継続されると吸着剤の浄化機能が低下してくる。そこで、以下に示す吸着剤再生処理が行われる。
【0041】
過熱水蒸気等の吸着剤再生媒体が吸着剤再生媒体導入主管120を通して送られてくると、その吸着剤再生媒体は、第1分岐基部130、第1分岐照射管140、第2分岐基部150および第2分岐照射管160を流れ、第2分岐照射管160の下端の開口から容器本体110の下部空間に放出される。なお、この際、一部の吸着剤再生媒体は、第1分岐照射管140の第1照射口OP1および第2分岐照射管160の第2照射口OP2から容器本体110の内部空間に放出される。すなわち、この吸着剤塔100では、吸着剤再生媒体は、容器本体110の内部空間全体に満遍なく放出される。そして、容器本体110の内部空間に放出された吸着剤再生媒体は、吸着剤に直接的に作用して吸着剤から有機溶剤等を蒸発させたり浮遊物を分解・気化させたりして吸着材を再生させる。なお、蒸発した有機溶剤や、浮遊物の分解気化物は、その後、吸着剤再生媒体と共に、底側垂直フランジ管部117を通って容器本体110の内部空間から排出される。
【0042】
また、一部の吸着剤再生媒体は、中央密閉管170に流れる。吸着剤再生媒体が加熱されている場合、吸着剤再生媒体の熱の一部が中央密閉管170に奪われた後に仕切板190へと伝達される。すなわち、吸着剤再生媒体の熱により仕切板190が加熱されることになり、吸着剤の再生が促進される。
【0043】
<本発明の実施の形態に係る吸着剤塔の特徴>
(1)
本発明の実施の形態に係る吸着剤塔100では、容器本体110の空間の一部が仕切板190によって複数の空間に分割されており、その分割された複数の空間に第2分岐照射管160の垂直方向部位162が延びている。また、この第2分岐照射管160の垂直方向部位162には、複数の第2照射口OP2が形成されており、その間隔が垂直方向部位162の下端側に向かうに従って広くなるように設定されている。このため、この吸着剤塔100では、容器本体の容量が大きくなっても、吸着剤再生媒体を比較的均一に吸着剤に到達させることができる。したがって、この吸着剤塔100では、比較的均一に吸着剤の再生を行うことができる。
【0044】
(2)
本発明の実施の形態に係る吸着剤塔100では、第1分岐照射管140の水平方向部位141に形成される第1照射口OP1が斜め下方向の部位に形成されている。このため、この吸着剤塔100では、上側に存在する吸着剤に対して直接的に吸着剤再生媒体を供給することができる。したがって、この吸着剤塔100では、上側に存在する吸着剤を有効に再生することができる。
【0045】
(3)
本発明の実施の形態に係る吸着剤塔100では、第1分岐照射管140を支持するための分岐照射管支持板180が吸着剤再生媒体導入主管120の外周面から延びている。このため、この吸着剤塔100では、第1分岐照射管140を強固に支えることができる。また、本発明の実施の形態において、この分岐照射管支持板180は、高熱伝導材料から形成されている。このため、吸着剤再生媒体導入主管120に奪われる熱を、分岐照射管支持板180を介して第1分岐照射管140へ伝達することができる。したがって、この吸着剤塔100では、熱効率を高めることができる。
【0046】
(4)
本発明の実施の形態に係る吸着剤塔100では、下端が閉塞される中央密閉管170の側壁から仕切板190が外方に向かって延びている。このため、吸着剤塔100では、中央密閉管170を介して仕切板190を熱することができる。したがって、この吸着剤塔100では、吸着剤の加熱効率を向上させることができる。
【0047】
<変形例>
(A)
先の実施の形態に係る吸着剤塔100には装着されていなかったが、流体が液体である場合、
図5に示されるように容器本体110の底部113にガスノズル210を装着するようにしてもかまわない。なお、このガスノズル210は、液体浄化処理中に好適に使用される。液体浄化処理中にこのガスノズル210からガスが送られることにより、液中でバブリングが起こり、吸着剤の凝集を抑制することができる。
【0048】
(B)
先の実施の形態では特に言及しなかったが、先の実施の形態に係る吸着剤塔100が、
図6に示されるような流体処理システム300に組み込まれてもよい。この流体処理システム300では、先の実施の形態に係る吸着剤塔100に、被処理流体輸送管LIW、主排出管LO、吸着剤再生媒体輸送管LIVおよび上側排出管LOvが接続されている。
図6に示されるように、被処理流体輸送管LIWは吸着剤塔100の被処理流体散布装置200に接続されており、主排出管LOは吸着剤塔100の底側垂直フランジ管部117に接続されており、吸着剤再生媒体輸送管LIVは吸着剤塔100の吸着剤再生媒体導入主管120に接続されており、上側排出管LOvは吸着剤塔100の容器本体110の上部に接続されている。また、この流体処理システム300では、主排出管LOから分岐する分岐排出管LObが設けられており、
図6に示されるように、この分岐排出管LObは上側排出管LOvに合流している。そして、
図6に示されるように、上側排出管LOvには第1開閉弁Vuが配設されており、分岐排出管LObのうち、分岐排出管LObの分岐点BPから上側排出管LOvへの合流点MPまでの間の部位に第2開閉弁Vbが配設されており、主排出管LOのうち分岐点BP以降の部位に第3開閉弁Vlが配設されている。また、
図6に示されるように、被処理流体輸送管LIWには、逆止弁Viが配設されている。なお、この逆止弁Viは、被処理流体の吸着剤塔100への流れを許容し、その逆方向の流れを堰き止める。
【0049】
以下、この流体処理システム300における流体浄化処理時の被処理流体の流れおよび吸着剤再生処理時の吸着剤再生媒体の流れについて説明する。なお、ここで、流体浄化処理時には吸着剤再生処理は行われず、吸着剤再生処理時には流体浄化処理は行われない。
【0050】
流体浄化処理時には、第1開閉弁Vuおよび第2開閉弁Vbが閉状態とされ、第3開閉弁Vlが開状態とされる。この状態で、被処理流体は、被処理流体輸送管LIWを通って被処理流体散布装置200に流入し、被処理流体散布装置200によって、吸着剤塔100の容器本体110に充填されている吸着剤に対して散布される。その後、被処理流体は容器本体110を移動しながら吸着剤により浄化され、容器本体110の底まで到達すると、底側垂直フランジ管部117に流入する。その後、その浄化された被処理流体は、主排出管LOを通って目的の場所まで輸送される。
【0051】
吸着剤再生処理時には、第3開閉弁Vlが常に閉状態とされるが、第1開閉弁Vuおよび第2開閉弁Vbは次の通りに制御される。先ず、第1開閉弁Vuが閉状態とされ、第2開閉弁Vbが開状態とされる(以下、この状態を「下側吸着剤優先再生状態」と称する。)。そして、一定時間経過後に、第1開閉弁Vuが開状態とされ、第2開閉弁Vbが閉状態とされる(以下、この状態を「上側吸着剤優先再生状態」と称する。)。
【0052】
下側吸着剤優先再生状態では、吸着剤再生媒体が吸着剤再生媒体輸送管LIVを通って吸着剤塔100の吸着剤再生媒体導入主管120に流入する。吸着剤再生媒体導入主管120に流入した後の吸着剤再生媒体の流れは先の実施の形態に係る吸着剤再生処理時の流れと同様であるので、ここでは説明を省略する。そして、容器本体110の内部空間から底側垂直フランジ管部117を通って排出された吸着剤再生媒体は、分岐排出管LObを通って系外に排出される。
【0053】
一方、上側吸着剤優先再生状態では、吸着剤再生媒体が吸着剤再生媒体輸送管LIVを通って吸着剤塔100の吸着剤再生媒体導入主管120に流入する。吸着剤再生媒体導入主管120に流入した後の吸着剤再生媒体の流れは先の実施の形態に係る吸着剤再生処理時の流れと同様であるので、ここでは説明を省略する。ただし、この状態では、第2開閉弁Vbおよび第3開閉弁Vlが閉状態とされており、第1開閉弁Vuが開状態とされているため、容器本体110の内部空間の吸着剤再生媒体は、上側排出管LOvへと誘導される。上側排出管LOvへと誘導された吸着剤再生媒体は、上側排出管LOvおよび合流点MP以降の分岐排出管LObを通って系外に排出される。
【0054】
なお、上述の説明では、第1開閉弁Vuおよび第2開閉弁Vbは下側吸着剤優先再生状態とされた後に上側吸着剤優先再生状態とされたが、上側吸着剤優先再生状態とされた後に下側吸着剤優先再生状態とされてもよく、下側吸着剤優先再生状態と上側吸着剤優先再生状態が条件(例えば、一定時間経過等の条件)によって切り換わるようにしてもよい。
【0055】
(C)
先の実施の形態に係る吸着剤塔100では第1分岐基部130の山型部位131と半球形状部位132との接合箇所から第1分岐照射管140が水平方向に向かって延びているが、半球形状部位132から第1分岐照射管140が延びるようにしてもよい。このようにすれば、吸着剤再生媒体導入主管120から第1分岐照射管140へ向かう吸着剤再生媒体の流れをより良好なものとすることができる。
【0056】
(D)
先の実施の形態に係る吸着剤塔100では特に具体的に言及しなかったが、容器本体110に充填する吸着剤として粒状活性炭および針状活性炭の混合物を利用してもよい。活性炭間に隙間を形成することができ、延いては活性炭再生媒体の流れを良好なものとすることができるからである。なお、この混合物において、粒状活性炭の質量と針状活性炭との質量比は1:9〜9:1であることが好ましい。
【解決手段】本発明に係る吸着剤再生器100は、容器110、仕切板190、主管120および分岐管140,160を備える。容器には、活性炭等の吸着剤が充填される。仕切板は、容器の空間の一部を複数の空間に分割する。主管は、容器に挿通されている。この主管は、吸着剤再生媒体を容器に導く役目を担っている。分岐管は、主管から分岐して、仕切板で分割された複数の空間それぞれに延びている。