特許第6395965号(P6395965)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6395965レシピ投稿支援サーバ、レシピ投稿支援方法、レシピ投稿支援プログラム及びレシピ投稿支援システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6395965
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】レシピ投稿支援サーバ、レシピ投稿支援方法、レシピ投稿支援プログラム及びレシピ投稿支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20180913BHJP
   G06Q 50/00 20120101ALI20180913BHJP
【FI】
   G06F13/00 560A
   G06Q50/00 300
【請求項の数】10
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-74443(P2018-74443)
(22)【出願日】2018年4月9日
【審査請求日】2018年4月9日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】506143492
【氏名又は名称】クックパッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100167667
【弁理士】
【氏名又は名称】安高 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100210815
【弁理士】
【氏名又は名称】西田 聡子
(72)【発明者】
【氏名】勝間 亮
【審査官】 小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】 特許第6277320(JP,B2)
【文献】 小松万里子,他2名,色彩に応じたレシピ検索・共有ソーシャルコミュニティシステムの実現,第3回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム 論文集,日本,電子情報通信学会データ工学専門委員会,2011年 7月27日
【文献】 パソコンでチャレンジ やってみると簡単、自分の「レシピ集」も作れる 自慢の料理をレシピサイトで公開,日経パソコン,日本,日経BP社,2011年 1月10日,第617号,p.40-41
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06Q 50/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
投稿者端末と通信する通信部と、
前記通信部が前記投稿者端末から受信した投稿レシピを含むレシピ情報を記憶する記憶部と、
前記通信部が前記投稿者端末から受信した料理画像に映る料理を識別する料理識別部と、
前記料理識別部が識別した料理に関連するレシピ情報を前記記憶部から取得するレシピ情報取得部と、を備えるレシピ投稿支援サーバであって、
前記通信部は、前記レシピ情報取得部が取得したレシピ情報の調理手順、食材、調理器具のうちの少なくとも一つの情報および前記投稿者端末から受信した料理画像に基づいて作成された、投稿者が編集可能に構成される投稿レシピの雛型を前記投稿者端末に送信する、レシピ投稿支援サーバ。
【請求項2】
前記通信部は、前記記憶部に記憶された前記投稿レシピを、ネットワークを介して配信する、請求項1に記載のレシピ投稿支援サーバ。
【請求項3】
前記料理画像は、投稿者が撮影した料理写真である、請求項1または請求項2に記載のレシピ投稿支援サーバ。
【請求項4】
前記料理画像は、投稿者が撮影した調理動画である、請求項1または請求項2に記載のレシピ投稿支援サーバ。
【請求項5】
前記料理識別部は、前記通信部が受信した前記料理画像から料理候補を推定し、前記推定した料理候補に対する前記投稿者端末からの情報に基づいて前記料理を識別する、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のレシピ投稿支援サーバ。
【請求項6】
前記レシピ情報取得部は、前記投稿者端末から投稿された前記投稿レシピの履歴を前記記憶部から取得する投稿レシピ履歴取得部を含み、
前記レシピ情報取得部は、前記取得した投稿レシピの履歴から抽出される投稿者の好みに基づいて前記識別された料理に関連するレシピ情報を取得する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のレシピ投稿支援サーバ。
【請求項7】
前記レシピ情報取得部は、前記投稿者端末から投稿された前記投稿レシピの履歴を前記記憶部から取得する投稿レシピ履歴取得部を含み、
前記レシピ情報取得部は、前記識別された料理に関連するレシピ情報のうち、前記取得した投稿レシピの履歴に含まれない料理に関連する料理のレシピ情報を取得する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のレシピ投稿支援サーバ。
【請求項8】
投稿者端末と通信するステップと、
前記投稿者端末から受信した投稿レシピを含むレシピ情報を記憶するステップと、
前記投稿者端末から受信した料理画像に映る料理を識別するステップと、
前記識別した料理のレシピ情報を前記記憶したレシピ情報から取得するステップと、
前記取得したレシピ情報の調理手順、食材、調理器具のうちの少なくとも一つの情報および前記投稿者端末から受信した料理画像に基づいて作成された、投稿者が編集可能に構成される投稿レシピの雛型を前記投稿者端末に送信するステップと、を備えるレシピ投稿支援方法。
【請求項9】
請求項に記載のレシピ投稿支援方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
ネットワークを介して投稿者端末から送信される投稿レシピの作成を支援するレシピ投稿支援システムであって、
料理画像を取得する料理画像取得部と、
前記料理画像に映る料理を識別する料理識別部と、
前記投稿レシピを含むレシピ情報を記憶する記憶部と、
前記料理識別部が識別した料理のレシピ情報を前記記憶部から取得するレシピ情報取得部と、
前記レシピ情報取得部が取得したレシピ情報の調理手順、食材、調理器具のうちの少なくとも一つの情報および前記投稿者端末から受信した料理画像に基づいて作成された、投稿者が編集可能に構成される投稿レシピの雛型を前記投稿者端末に送信する通信部と、
を備える、レシピ投稿支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、レシピ投稿支援サーバ、レシピ投稿支援方法、レシピ投稿支援プログラムおよびレシピ投稿支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンなどの携帯端末の普及や、画像認識技術の向上に伴い、食材の撮影画像に基づいて、当該食材を利用した料理のレシピが容易に取得できるサービスが提供されている。例えば、特許文献1には、食材画像から自動的にレシピを作成する自動レシピ作成装置が開示されている。
【0003】
その一方で、撮影した料理画像とともに、自作のレシピをインターネットなどのネットワークを介して公開する人が増えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−61382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
レシピ作成者は、調理手順や食材などを自身の記憶に頼ってレシピを作成することが多い。そのため、調理後にレシピを作成しようとすると、どのように調理したか忘れてしまう場合がある。
【0006】
特許文献1に開示された装置では、調理前の食材を撮影した画像に基づいてレシピを作成することはできるが、調理後の料理を撮影した画像からレシピを作成することは困難である。したがって、レシピ作成者は、調理手順や食材の分量などを記憶して、レシピを作成することを調理中に意識しておく必要があり、調理後に気軽にレシピを作成することは容易ではない。
【0007】
そこで、本開示は、このような事情に鑑み、レシピを容易に作成できるよう支援を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本開示に係るレシピ投稿支援サーバは、投稿者端末と通信する通信部と、通信部が投稿者端末から受信した投稿レシピを含むレシピ情報を記憶する記憶部と、通信部が投稿者端末から受信した料理画像に映る料理を識別する料理識別部と、料理識別部が識別した料理に関連するレシピ情報を記憶部から取得するレシピ情報取得部と、を備え、通信部は、レシピ情報取得部が取得したレシピ情報の調理手順、食材、調理器具のうちの少なくとも一つの情報および投稿者端末から受信した料理画像に基づいて作成された、投稿者が編集可能に構成される投稿レシピの雛型を投稿者端末に送信する。
【0009】
また、上記目的を達成するため、本開示に係るレシピ投稿支援方法は、投稿者端末と通信するステップと、投稿者端末から受信した投稿レシピを含むレシピ情報を記憶するステップと、投稿者端末から受信した料理画像に映る料理を識別するステップと、識別した料理のレシピ情報を記憶したレシピ情報から取得するステップと、取得したレシピ情報の調理手順、食材、調理器具のうちの少なくとも一つの情報および投稿者端末から受信した料理画像に基づいて作成された、投稿者が編集可能に構成される投稿レシピの雛型を投稿者端末に送信するステップと、を備える。
【0010】
また、上記目的を達成するため、本開示に係るレシピ投稿支援プログラムは、上述のレシピ投稿支援方法をコンピュータに実行させる。
【0011】
また、上記目的を達成するため、本開示に係るレシピ投稿支援システムは、ネットワークを介して投稿者端末から送信される投稿レシピの作成を支援するシステムであって、料理画像を取得する料理画像取得部と、料理画像に映る料理を識別する料理識別部と、投稿レシピを含むレシピ情報を記憶する記憶部と、料理識別部が識別した料理のレシピ情報を記憶部から取得するレシピ情報取得部と、レシピ情報取得部が取得したレシピ情報の調理手順、食材、調理器具のうちの少なくとも一つの情報および投稿者端末から受信した料理画像に基づいて作成された、投稿者が編集可能に構成される投稿レシピの雛型を投稿者端末に送信する通信部と、を備える。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、レシピを容易に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】レシピ投稿支援システム100の構成図である。
図2】レシピ投稿支援システム100における処理の流れを示すシーケンス図である。
図3】料理画像を識別する処理を示すフローチャートである。
図4】投稿者端末201に送信されるレシピ情報の一例を示す図である。
図5】投稿者端末201に送信されるレシピ情報の一例を示す図である。
図6】投稿者端末201に送信されるレシピ情報の一例を示す図である。
図7】サーバ装置101のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。
【0015】
図1は、レシピ投稿支援システム100の構成図である。図1を参照して、レシピ投稿支援システム100の概要および構成について説明する。
【0016】
レシピ投稿支援システム100は、サーバ装置101と、投稿者端末201−1〜201−n(nは1より大きい自然数。)と、閲覧者端末301−1〜301−nと、を備え、ネットワークNWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、WAN(World Area Network)、LAN(Local Area Network)等から構成される。なお、以下では、特に個々を区別する必要がない場合、投稿者端末201−1〜201−nおよび閲覧者端末301−1〜301−nは、投稿者端末201および閲覧者端末301と記載する。
【0017】
(レシピ投稿支援システム100の概要)
レシピ投稿支援システム100は、ネットワークNWを介して投稿者がサーバ装置101に投稿するレシピ情報の作成を容易にするシステムである。具体的には、投稿者は調理した料理のレシピ情報を作成する際、当該料理を撮影した料理画像をサーバ装置101に送信する。サーバ装置は、受信した料理画像に映る料理を識別し、識別した料理に関連するレシピ情報を投稿者端末201に送信する。投稿者は受信したレシピ情報に基づいて、自身が調理した料理のレシピ情報を容易に作成することができる。
【0018】
(サーバ装置101の構成)
サーバ装置101は、レシピ投稿支援サーバに相当し、通信部110と、記憶部120と、制御部130と、を備える。
【0019】
通信部110は、投稿者端末201および閲覧者端末301とネットワークNWを介して通信を行うための通信インターフェイスである。例えば、通信部110は、投稿者端末201からレシピ情報を受信したり、閲覧者端末301にレシピ情報を配信したりする。
【0020】
記憶部120は、レシピデータベース121を有し、レシピ情報を記憶する。レシピ情報は、例えば、調理後の料理や調理の様子を撮影した画像である料理画像、および/または調理手順や食材、調理器具等を含む料理に関する情報である。なお、本実施形態において、「画像」は、静止画および動画の概念を含み、料理画像は、料理を撮影した写真(料理写真)や調理の様子を撮影した動画(調理動画)である。
【0021】
レシピ情報は、投稿者端末201から投稿されたレシピ情報(以下、投稿レシピと記載する場合がある。)を含む。また、レシピ情報は、投稿者端末201や閲覧者端末301によって付加されたコメントや写真、修正された文章などを含んでもよく、投稿者や閲覧者が編集可能な構成となっていてもよい。
【0022】
レシピデータベース121は、レシピ情報を管理するデータベースである。レシピ情報は、当該レシピ情報が示す料理名、利用される食材、調理器具、料理の種類等がそれぞれ関連付けられており、料理名等からレシピ情報が検索できるように構成されている。
【0023】
また、レシピデータベース121は、投稿者が過去に投稿した投稿レシピの履歴を記憶している。投稿レシピの履歴から、投稿者が過去にどのようなレシピ情報を作成したかが分かり、投稿者が調理する料理の傾向や好みを推定することができる。
【0024】
制御部130は、料理識別部として機能し、投稿者端末201から受信した料理画像から、撮影されている料理を識別する。例えば、料理画像を所定の単位領域で切り出し、単位領域内にあるオブジェクトの輪郭等の特徴量を抽出する。特徴量と料理名とが予め関連付けられたデータベース(不図示)を用いて、抽出した特徴量と関連付けられた料理名を検索する。また、予め料理のテンプレート画像を用意しておき、テンプレート画像と料理画像とを比較することで、料理名を検索するようにしてもよい。料理の識別方法は、これに限定されることなく、周知の画像認識技術を適用することができる。なお、料理名や、食材の組み合わせなど、料理が識別できれば、どのような形式で決定されてもよい。
【0025】
また、制御部130は、料理を識別する際に、上述のように検索された料理名を料理候補として推定し、投稿者端末201に送信するように通信部110を制御してもよい。投稿者は受信した料理候補について、自身が調理した料理と合致するもの、または近いものを選択してサーバ装置101に送信する。制御部130は、投稿者端末201から送信された情報に基づいて、推定した料理候補から料理画像に映る料理を識別するようにしてもよい。
【0026】
また、制御部130は、レシピ情報取得部として機能し、上述のように識別された料理に関連するレシピ情報を、レシピデータベース121に記憶されたレシピ情報の中から検索して取得する。例えば、識別された料理の料理名やその料理の種類と関連付けられているレシピ情報を検索する。
【0027】
また、制御部130は、投稿レシピ履歴取得部として機能し、料理画像を送信してきた投稿者の投稿レシピの履歴をレシピデータベース121から取得してもよい。そして、投稿レシピの履歴に基づいて、投稿者が調理する料理の好みや、投稿者がまだ投稿したことのない料理を抽出する。制御部130は、識別された料理に関連するレシピ情報として検索されたレシピ情報のうち、抽出した料理に関連するレシピ情報を取得するようにしてもよい。
【0028】
そして、制御部130は、取得したレシピ情報を、当該料理画像を送信した投稿者端末201に送信するように通信部110を制御する。投稿者は、サーバ装置101から送信されたレシピ情報に基づいて、自身が調理した料理のレシピ情報を作成することができる。
【0029】
サーバ装置101から送信されたレシピ情報は、投稿者が送信した料理画像から識別された料理に関連付けられたレシピ情報であるから、投稿者が調理した料理と調理手順や調理材料、食材等が似ている可能性が高い。このため、送信されたレシピ情報を投稿レシピの雛型として自身の調理手順等と異なる箇所について加筆や修正をすることで、自身の調理した料理のレシピ情報を簡単に作成することができる。すなわち、投稿者は自身の記憶に基づいてレシピ情報すべてを作成するよりも、気軽に投稿レシピを作成することができる。
【0030】
(投稿者端末201および閲覧者端末301の構成)
投稿者端末201および閲覧者端末301は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等の通信機能を有する端末装置である。本実施形態では、投稿者端末201は、レシピ情報を投稿する投稿者によって使用され、閲覧者端末301は、サーバ装置101から配信される情報を閲覧する閲覧者によって使用される。しかしながら、投稿者および閲覧者は同一の者であってもよく、投稿者端末201および閲覧者端末301は同一構成の端末であってもよい。
【0031】
投稿者端末201は、端末操作部210と、端末通信部211と、端末撮像部212と、端末制御部213と、を備える。
【0032】
端末操作部210は、例えば、キーボードやタッチパネル、音声入力のためのマイクなど、投稿者が投稿者端末201に指示を与えるための入力インターフェイスである。
【0033】
端末通信部211は、サーバ装置101とネットワークNWを介して通信を行うための通信インターフェイスである。
【0034】
端末撮像部212は、料理画像取得部として機能するカメラ等であって、調理された料理や調理の様子を撮影する。
【0035】
端末制御部213は、投稿者端末201全体を制御する。例えば、端末制御部213は、端末撮像部212が撮影した料理画像をサーバ装置101に送信するように端末通信部211を制御する。また、投稿者が端末操作部210を介して作成した投稿レシピをサーバ装置101に送信するように端末通信部211を制御する。
【0036】
(レシピ投稿支援システム100における処理の流れ)
図2は、レシピ投稿支援システム100における処理の流れを示すシーケンス図である。図2を参照して、レシピ投稿支援システム100の処理について説明する。
【0037】
ステップS201において、投稿者端末201の端末撮像部212は、投稿者の端末操作部210を介した指示により、調理した料理を撮影する。
【0038】
ステップS202において、端末制御部213は、ステップS201において撮影された料理画像をサーバ装置101に送信するように端末通信部211を制御する。
【0039】
ステップS203において、サーバ装置101の制御部130は、送信された料理画像に映る料理を識別する。この処理については、図3において詳述する。
【0040】
ステップS204において、サーバ装置101の制御部130は、識別された料理に関連するレシピ情報についてレシピデータベース121で検索する。
【0041】
ステップS205において、サーバ装置101の制御部130は、ステップS204において検索して取得したレシピ情報を、ステップS202で料理画像を送信した投稿者端末201に送信するように通信部110を制御する。
【0042】
ステップS206において、投稿者端末201の端末制御部213は、受信したレシピ情報を表示部(不図示)に表示させ、端末操作部210を介した投稿者の入力を受け付ける。投稿者は受信したレシピ情報を編集し、投稿レシピを作成する。この処理については、図4〜6において詳述する。
【0043】
ステップS207において、投稿者端末201の端末制御部213は、作成した投稿レシピをサーバ装置101に送信するように端末通信部211を制御する。
【0044】
ステップS208において、サーバ装置101の制御部130は、送信された投稿レシピをレシピデータベース121に記憶させる。
【0045】
ステップS209において、閲覧者端末301は、サーバ装置101に対して任意のレシピ情報の取得要求を行う。
【0046】
ステップS210において、サーバ装置101の制御部130は、要求されたレシピ情報についてレシピデータベース121で検索を行う。
【0047】
ステップS211において、サーバ装置101の制御部130は、検索されたレシピ情報を、取得要求を行った閲覧者端末301に送信するように通信部110を制御する。
【0048】
ステップS212において、閲覧者端末301は、受信したレシピ情報を表示部(不図示)に表示させる。これにより、閲覧者はレシピ情報を閲覧することができる。
【0049】
図3は、料理画像を識別する処理を示すフローチャートである。図3を参照して、図2のステップS203におけるサーバ装置101の制御部130が行う処理について説明する。なお、以下で説明する料理画像を識別する処理は、一例にすぎず、他の方法で料理画像を識別してもよい。
【0050】
ステップS301において、制御部130は、投稿者端末201から料理画像を取得する。
【0051】
ステップS302において、制御部130は、取得した料理画像を単位領域ごとに切り出す。
【0052】
ステップS303において、制御部130は、切り出した単位領域内にあるオブジェクトの輪郭等の特徴量を抽出する。そして、特徴量と料理名とが予め関連付けられたデータベース(不図示)を用いて、抽出した特徴量と関連付けられた料理名を検索する。
【0053】
ステップS304において、制御部130は、ステップS303の検索結果から料理名を決定し、料理画像の料理を識別する。
【0054】
図4〜6は、投稿者端末201に送信されるレシピ情報の一例を示す図である。図4〜6を参照して、図2のステップS205において投稿者端末201に送信されるレシピ情報、および図2のステップS206において当該レシピ情報に基づいて作成される投稿レシピについて説明する。
【0055】
図2で説明したように、投稿者端末201から送信された料理画像に基づいて、サーバ装置101は当該料理画像に映る料理を識別する。そして、識別した料理に関連するレシピ情報を、レシピデータベース121を用いて検索し、検索の結果得られたレシピ情報を投稿者端末201に送信する。なお、検索結果により得られるレシピ情報は複数であってもよく、本実施形態では、図4〜6で示すように、3つのレシピ情報が得られた例について説明する。
【0056】
図4は、投稿者端末201に表示される画面40を示している。図4において、画面40は、検索結果により得られるレシピ情報のうちの一つ、すなわち、レシピ候補1として提示される「インゲンのゴマ和え」のレシピ情報であり、レシピ領域A1とコメント領域A6とを含む。
【0057】
レシピ領域A1は、料理画像領域A2と、材料情報領域A3と、調理手順領域A4と、調理器具領域A5から構成される。料理画像領域A2には、投稿者端末201から送信された料理画像が表示されているが、レシピデータベース121に予め記憶されている画像を表示してもよい。
【0058】
材料情報領域A3、調理手順領域A4、調理器具領域A5には、「インゲンのゴマ和え」で用いられる材料、調理手順、調理器具が表示されている。これらは、投稿者によって、加筆したり、修正したりして編集することができる。また、各調理手順には料理画像を添付できるように構成してもよい。
【0059】
また、コメント領域A6は、投稿者が、調理のポイントや、感想なども書き込めるように構成されている。また、画像を添付してもよい。
【0060】
図5および図6は、図4と同様に、それぞれ、投稿者端末201に表示される画面50および60を示している。画面50はレシピ候補2として提示される「インゲンとにんじんのゴマ和え」を、画面60はレシピ候補3として提示される「インゲンとツナのゴマ和え」のレシピ情報を示している。
【0061】
投稿者は、サーバ装置101から送信されたレシピ情報(レシピ候補)のうち、自身が調理した料理に近いレシピが記載されたレシピ情報を選択する。選択したレシピ情報を参考にして、自身が調理した料理と異なる箇所を加筆したり、修正したりできる。また、そのまま利用したい箇所は、さらに入力する必要はない。これにより、自身の調理した料理のレシピ情報を容易に作成することができる。
【0062】
(ハードウェア構成図)
図7は、サーバ装置101のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置101は、コンピュータ701に実装される。コンピュータ701は、CPU702と、主記憶装置703と、補助記憶装置704と、インターフェイス705と、を備える。
【0063】
サーバ装置101の各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置704に記憶されている。CPU702は、プログラムを補助記憶装置704から読み出して主記憶装置703に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU702は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置703に確保する。当該プログラムは、具体的には、コンピュータ701に、投稿レシピの作成を支援するためのレシピ投稿支援プログラムである。
【0064】
なお、補助記憶装置704は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インターフェイス705を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークを介してコンピュータ701に配信される場合、配信を受けたコンピュータ701が当該プログラムを主記憶装置703に展開し、処理を実行しても良い。
【0065】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置704に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。なお、図7に示したハードウェア構成は、投稿者端末201や閲覧者端末301も同様の構成としてもよい。投稿者端末201や閲覧者端末301の各構成要素の動作も、上述のサーバ装置101と同様に、補助記憶装置に記憶されたプログラムに従ったCPUにより実現する。
【0066】
(効果の説明)
本実施形態に係るレシピ投稿支援システム100では、投稿者端末201から送信された料理画像に基づき、サーバ装置101が当該料理画像に関連するレシピ情報を投稿者端末201に送信する。投稿者端末201は、サーバ装置101から送信されたレシピ情報を雛型にしてレシピ情報を作成することができる。すなわち、投稿者は、サーバ装置101から、自身が調理した料理のレシピに近いレシピ情報を取得し、これに基づいてレシピ情報を作成することができる。これにより、レシピ情報すべてを自分で入力するよりも、容易にレシピ情報を作成することができる。
【0067】
また、投稿者は、自身が調理した料理について、調理前からレシピ情報を作成することを意識する必要がなくなり、調理後にも気軽にレシピ情報を作成することができる。
【0068】
また、投稿者端末201から送信された料理画像は、サーバ装置101から送信されるレシピ情報に取り込まれるため、投稿者は、レシピ投稿のために再度画像を撮影しなおす必要がなくなり、負担が軽減される。
【0069】
また、サーバ装置101は、料理画像に映る料理を識別する際に、投稿者に推定される料理候補を提示する。投稿者は提示された料理候補から、自身の調理した料理に近い料理候補を選択してサーバ装置101に送信する。サーバ装置101は、投稿者の情報に基づいて料理を識別する。これにより、精度よく料理を識別することができ、投稿者はサーバ装置101から、自身が調理した料理により近いレシピ情報を受信することができる。
【0070】
また、サーバ装置101は、投稿レシピの履歴から投稿者の調理する料理の好みを抽出し、識別された料理に関連するレシピ情報のうち投稿者の料理の好みに基づいて、レシピ情報を取得し、投稿者端末に送信する。これにより、投稿者はサーバ装置101から、自身が調理した料理により近いレシピ情報を受信することができる。
【0071】
また、サーバ装置101は、投稿レシピの履歴に含まれない料理、すなわち投稿者がまだ投稿したことのない料理を抽出し、識別された料理に関連するレシピ情報のうち投稿者がまだ投稿していない料理のレシピ情報を取得する。これは、投稿者が過去に投稿したことのある料理より、過去に投稿したことのない料理のレシピ情報を作成する可能性が高いためである。これにより、投稿者は自身が調理した料理により近いレシピ情報を受信することができる。
【0072】
本実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0073】
100 レシピ投稿支援システム、101 サーバ装置、110 通信部、120 記憶部、121 レシピデータベース、130 制御部、201 投稿者端末、210 端末操作部、211 端末通信部、212 端末撮像部、213 端末制御部、301 閲覧者端末、701 コンピュータ、702 CPU、703 主記憶装置、704 補助記憶装置、705 インターフェイス

【要約】
【課題】レシピを容易に作成できるよう支援する。
【解決手段】レシピ投稿支援サーバは、投稿者端末と通信する通信部と、通信部が投稿者端末から受信した投稿レシピを含むレシピ情報を記憶する記憶部と、通信部が投稿者端末から受信した料理画像に映る料理を識別する料理識別部と、料理識別部が識別した料理に関連するレシピ情報を記憶部から取得するレシピ情報取得部と、を備えるレシピ投稿支援サーバであって、通信部は、レシピ情報取得部が取得したレシピ情報を投稿者端末に送信し、当該送信されたレシピ情報に基づいて作成された投稿レシピを当該投稿者端末から受信する。
【選択図】図1
図1
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図5
図6
図7