(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6395972
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】キャリアテープ
(51)【国際特許分類】
B65D 75/32 20060101AFI20180913BHJP
B65D 85/90 20060101ALI20180913BHJP
【FI】
B65D75/32
B65D85/90 300
【請求項の数】30
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-508725(P2018-508725)
(86)(22)【出願日】2016年9月2日
(86)【国際出願番号】US2016050154
(87)【国際公開番号】WO2017040964
(87)【国際公開日】20170309
【審査請求日】2018年6月21日
(31)【優先権主張番号】62/213,491
(32)【優先日】2015年9月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/255,116
(32)【優先日】2016年9月1日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー・トーマス・ニューマン
【審査官】
佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−154951(JP,A)
【文献】
特開2008−254772(JP,A)
【文献】
特開2001−10695(JP,A)
【文献】
実開平3−17066(JP,U)
【文献】
特開平2−219760(JP,A)
【文献】
特開平6−100023(JP,A)
【文献】
実開平2−66463(JP,U)
【文献】
特開平2−180165(JP,A)
【文献】
特開平6−219412(JP,A)
【文献】
特開平7−10166(JP,A)
【文献】
特開平6−40469(JP,A)
【文献】
実開平4−135446(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0124119(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0074996(US,A1)
【文献】
米国特許第5765692(US,A)
【文献】
米国特許第5234104(US,A)
【文献】
欧州特許出願公開第0957042(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 75/32
B65D 85/90
B65D 73/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリアテープ(400)であって、
前記キャリアテープ(400)の長さに沿って形成される連続したチャネル(310)であって、第1および第2の側壁(312、314)と、床面(316)とを有する、連続したチャネルと、
前記連続したチャネル(310)内の前記床面(316)にデバイス(205)を保持するように構成されるカバーテープ(450)とを備え、
前記カバーテープ(450)は、前記デバイス(205)の上面を覆い、前記デバイス(205)の両側において前記連続したチャネル(310)の前記床面(316)に封止される、キャリアテープ。
【請求項2】
前記カバーテープ(450)は、前記連続したチャネル(310)の長さに沿って連続している、請求項1に記載のキャリアテープ(400)。
【請求項3】
前記連続したチャネル(310)内に形成される複数の仕切り(330)であって、前記連続したチャネル(310)の前記床面(316)から延在する、複数の仕切りをさらに備え、
隣接する仕切り(330)の各対間の空間は、前記デバイス(205)がその中に配置されるデバイスエリア(335)に対応する、請求項1に記載のキャリアテープ(400)。
【請求項4】
前記複数の仕切り(330)は、前記デバイス(205)の前記上面と前記カバーテープ(450)との間に間隙があるように、前記デバイス(205)の前記上面よりも高い、請求項3に記載のキャリアテープ(400)。
【請求項5】
前記デバイス(205)の前記上面と前記カバーテープ(450)との間に間隙が存在しない、請求項3に記載のキャリアテープ(400)。
【請求項6】
前記複数の仕切りの各々の幅は、前記連続したチャネルの幅未満である、請求項3に記載のキャリアテープ。
【請求項7】
前記連続したチャネル(310)の前記床面(316)上に形成される複数の凹部(455)をさらに備え、
前記複数の凹部(455)は、前記デバイス(205)がその中に配置されるデバイスエリア(335)に対応する、請求項1に記載のキャリアテープ(400)。
【請求項8】
前記複数の凹部(455)は、前記連続したチャネル(310)の幅に沿って前記デバイス(205)を中央に位置決めするように構成される、請求項7に記載のキャリアテープ(400)。
【請求項9】
前記連続したチャネル(310)の前記床面(316)上に被着される接着剤(560)をさらに備え、
前記接着剤(560)は、前記連続したチャネル(310)内の適所に前記デバイス(205)を保持するように構成される、請求項1に記載のキャリアテープ(400)。
【請求項10】
前記カバーテープ(450)は、前記デバイス(205)の両側において前記接着剤(560)に封止される、請求項9に記載のキャリアテープ(400)。
【請求項11】
前記カバーテープと前記床面との間の前記デバイスの両側のシールが、前記連続したチャネルの長さに沿って連続しているように、前記カバーテープは、前記床面に封止される、請求項1に記載のキャリアテープ。
【請求項12】
前記第1及び第2の側壁は、前記カバーテープによって封止される領域にない、請求項1に記載のキャリアテープ。
【請求項13】
前記第1及び第2の側壁は、前記覆うための手段によって封止される領域にない、請求項1に記載のキャリアテープ。
【請求項14】
方法(600)であって、
連続したチャネル(310)が第1および第2の側壁(312、314)と、床面(316)とを有するように、キャリアテープ(400)の長さに沿って前記連続したチャネル(310)を形成するステップ(610)と、
デバイス(205)が前記連続したチャネル(310)内の前記床面に保持されるように、カバーテープ(450)を配置するステップ(640)とを含み、
前記カバーテープ(450)を配置するステップ(640)は、
前記デバイス(205)の上面を前記カバーテープ(450)で覆うステップと、
前記デバイス(205)の両側において前記連続したチャネル(310)の前記床面(316)に前記カバーテープ(450)を封止するステップとを含む、方法。
【請求項15】
前記カバーテープ(450)を配置する前記ステップ(640)は、前記連続したチャネル(310)の長さに沿って前記カバーテープ(450)を連続して配置するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法(600)。
【請求項16】
前記連続したチャネル(310)内に複数の仕切り(330)を形成するステップ(620)をさらに含み、それによって、
前記複数の仕切り(330)は、前記連続したチャネル(310)の前記床面(316)から延在し、
隣接する仕切り(330)の各対間の空間は、前記デバイス(205)がその中に配置されるデバイスエリア(335)に対応するようにする、請求項14に記載の方法(600)。
【請求項17】
前記複数の仕切り(330)を形成する前記ステップ(620)は、前記デバイス(205)の前記上面と前記カバーテープ(450)との間に間隙が存在するように、前記デバイス(205)の前記上面よりも高くなるように前記複数の仕切り(330)を形成するステップを含む、請求項16に記載の方法(600)。
【請求項18】
前記デバイス(205)の前記上面と前記カバーテープ(450)との間に間隙が存在しないように、前記カバーテープ(450)を配置するステップ(640)をさらに含む、請求項16に記載の方法(600)。
【請求項19】
前記複数の仕切りの各々の幅は、前記連続したチャネルの幅未満である、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記デバイス(205)がその中に配置されるデバイスエリア(335)に対応する前記連続したチャネル(310)の前記床面(316)上に複数の凹部(455)を形成するステップ(650)をさらに含む、請求項14に記載の方法(600)。
【請求項21】
前記形成するステップ(650)は、前記連続したチャネル(310)の幅に沿って前記デバイス(205)を中央に位置決めするように、前記複数の凹部(455)を形成するステップを含む、請求項20に記載の方法(600)。
【請求項22】
前記デバイス(205)が接着剤(560)によって前記連続したチャネル(310)内の適所に保持されるように、前記連続したチャネル(310)の前記床面(316)に前記接着剤(560)を被着するステップ(660)をさらに含む、請求項14に記載の方法(600)。
【請求項23】
前記カバーテープ(450)を配置する前記ステップ(640)は、前記デバイス(205)の両側において前記カバーテープ(450)を前記接着剤(560)に封止するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法(600)。
【請求項24】
前記カバーテープと前記床面との間の前記デバイスの両側のシールが、前記連続したチャネルの長さに沿って連続しているように、前記カバーテープは、前記床面に封止される、請求項14に記載の方法。
【請求項25】
前記第1及び第2の側壁は、前記カバーテープによって封止される領域にない、請求項14に記載の方法。
【請求項26】
キャリアテープ(400)であって、
前記キャリアテープ(400)の長さに沿って形成される連続したチャネル(310)であって、第1および第2の側壁(312、314)と、床面(316)とを有する、連続したチャネルと、
前記連続したチャネル(310)内の前記床面(316)でデバイスを覆うための手段(450)とを備え、
前記覆うための手段(450)は、前記デバイス(205)の上面を覆い、前記デバイス(205)の両側において前記連続したチャネル(310)の前記床面(316)に封止される、キャリアテープ。
【請求項27】
前記覆うための手段は、前記連続したチャネルの長さに沿って連続している、請求項26に記載のキャリアテープ。
【請求項28】
前記連続したチャネル内に形成される分割するための複数の手段であって、前記連続したチャネルの前記床面から延在する、分割するための複数の手段をさらに備え、
隣接する分割するための手段の各対間の空間は、前記デバイスがその中に配置されるデバイスエリアに対応する、請求項26に記載のキャリアテープ。
【請求項29】
前記複数の分割するための手段の各々の幅は、前記連続したチャネルの幅未満である、請求項28に記載のキャリアテープ。
【請求項30】
前記覆うための手段と前記床面との間の前記デバイスの両側のシールが、前記連続したチャネルの長さに沿って連続しているように、前記覆うための手段は、前記床面に封止される、請求項26に記載のキャリアテープ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(先行出願)
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、2015年9月2日に出願された「CARRIER TAPE」と題する仮出願第62/213,491号の優先権を主張する。
【0002】
本開示の1つまたは複数の態様は包括的にはキャリアテープに関し、詳細には、連続したチャネルを備えるキャリアテープに関する。
【背景技術】
【0003】
半導体ダイのような完成したデバイスを搬送するためにキャリアテープが使用される。
図1Aは、従来のキャリアテープ100の平面図を示す。従来のキャリアテープ100は、個々のダイを収容するために個別のエンボス加工されたポケット110を有する。キャリアテープ100は、業界規格に基づく一定のピッチ120(たとえば、4mm、8mm、12mmなど)を有する。ある製品に対するキャリアテープを選択するとき、その製品を出荷するために必要とされるキャリアテープ100の全長を最小限に抑えるために、ピッチ120を最小化するのが最適である。
【0004】
ピッチ120の最小化は、キャリアテープポケット110間の最小空間によって制限される。この最小空間は、ブリッジと呼ばれ、
図1Aにおいて要素番号130を付される。テープ製造プロセスは、ポケット110間に最小ブリッジ130(通常、>1.25mm)を要求する。より大きなデバイスを収容するためにポケットサイズが拡大するにつれて、デバイス間の空間が減少する。所与のピッチのためのポケットサイズが大きすぎる場合に、唯一のオプションは、
図1Bに示されるように、ピッチ120を次に高い増分まで、たとえば、4mmピッチから8mmピッチに増加させることである。デバイスの場合、ピッチ120を増加させると、所与の量の製品のために必要とされるテープの量が増加し、それにより、コストが増加する。
【0005】
従来のキャリアテープ100は、ポケット110内にコーナーリリーフフィーチャ140を含むことができ(
図1A参照)、それは「マウス耳」とも呼ばれる。マウス耳140は小さいことに留意されたい。これらの小さなフィーチャは、不可能でないにしても、細工および形成するのが難しい。さらに、ブリッジ130、すなわち、連続したポケット110間の間隙は、マウス耳140によって短縮される。したがって、マウス耳140のような従来のコーナーリリーフ対策は、上記のピッチ問題を悪化させる。
【0006】
従来のキャリアテープ100の別の問題は次の通りである。言及されたように、従来のキャリアテープ100は完全に分離された個別のポケット110を有する。しかし、半導体デバイスが、より薄く、より脆弱になるにつれて、(1)薄いデバイスがキャリアテープポケットから脱離しないようにするのが難しくなり、(2)振動または落下衝撃の事象中にキャリアテープポケット壁と衝突することに起因する、デバイスの有効面上のチップアウトを防ぐのが難しくなる。
【0007】
図2Aは、問題(1)に対処する従来の方法の平面図を示し、
図2Bは断面図を示す。
図2Aは、90度だけ回転した、
図1Aの従来のキャリアテープ100を示す。雑然とするのを最小限に抑えるために、
図1Aからの要素への番号付与がすべて繰り返されるとは限らない。
図2Aにおいて、デバイス205は別個の各ポケット110内に配置されていると仮定されている。また、ポケット110の上を覆うように透明なカバーテープ250が配置され、ポケット110内のデバイス205を封止するために、従来のキャリアテープ100の長さにわたって平行に延在する。
【0008】
図2Bは、
図2Aの破線に沿って見た従来のキャリアテープ100の断面図である。従来のキャリアテープ100の幅は、従来のカバーテープ250によって与えられる封止をよりわかりやすく示すために、
図2Bでは延長される。図示されるように、デバイス205は、エンボス加工されたポケット110内に配置される。従来のカバーテープ250は、ポケット110の上を覆うように配置され、従来のキャリアテープ100の上面に熱融着または接着される。従来のカバーテープ250はデバイス205の上面の上方にあることに留意されたい。
【0009】
残念なことに、従来のカバーテープ250は、従来のキャリアテープ100の上面と従来のカバーテープ250の底面との間に間隙または小空間255を作り出すために、「膨らむ」可能性がある。この膨らんだ状態が
図2Cに示される。これまでは、この間隙255は問題ではなかった。しかしながら、デバイスが薄くなるにつれて、薄いデバイスがこの空間255にはまり込み、ポケットから抜け出る可能性がある。言い換えると、従来のカバーテープ250を利用する従来の方法は、従来のキャリアテープ100のポケット110内にデバイス205を保持するという問題(1)に完全には対処しない。
【0010】
カバーテープ250を利用する従来の方法は、問題(2)にも対処しない。デバイスのエッジとポケット110の壁との間には、何らかのX/Y間隙がどうしても存在する。
図2Dには、デバイス205がこのエンボス加工されたポケット110内に位置するとき、デバイス205が、落下のような振動および衝撃の事象中にポケット側壁と妨げなく衝突することが示される。製造技術が進歩するにつれて、デバイス205の有効面がより脆弱になっており、たとえば、取扱いおよび搬送中のポケット壁との衝突によって、デバイス205を損傷する可能性がある。衝突による衝撃がほとんど散逸することなくデバイス205に伝達されるので、デバイス205は、従来のキャリアテープリール上での軸方向の衝突に特に弱い可能性がある。
【0011】
さらなる問題は次の通りである。ICパッケージはこれまで、極めて標準化された外形、通常、正方形に従ってきた。これが、パッケージキャリアを標準化する作業を可能にしてきた。たとえば、
図1Aおよび
図1Bに示されるように、ポケット110間の間隔は規則的である。しかし、最近になって、パッケージサイズのカスタム化、およびウェハーレベルパッケージ(WLP)の驚異的な増加という傾向が出てきた。キャリアポケットが特定の非標準的な「IC」デバイスパッケージに合うようにカスタム化されなければならないので、これにより、カスタム化されたパッケージキャリアが大幅に増加するに至っている。これをさらに悪化させるのは、搬送および取扱い中に損傷が生じる可能性を最小限に抑えるために、脆弱なWLPデバイスとキャリアポケット壁との間にある任意の余分な空間を最小限に抑える必要があることである。この状況は、パッケージキャリアのためのカスタム化された細工の需要を後押ししてきた。残念なことに、これは、開発リードタイムの増加および規模の経済の低下にもつながっており、それにより、パッケージキャリアのコストは高いままである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明の概要は、いくつかの例示的な態様の特徴を特定するものであり、開示される主題の排他的または包括的な説明ではない。特徴または態様がこの発明の概要に含まれるか、またはこの発明の概要から省略されるかは、そのような特徴の相対的重要性を示すものとして意図されていない。以下の詳細な説明を読み、その一部を形成する図面を見ることによって、さらなる特徴および態様が記載され、当業者に明らかになるであろう。
【0013】
例示的なキャリアテープが開示される。そのキャリアテープは、キャリアテープの長さに沿って形成される連続したチャネルを備えることができる。連続したチャネルは、第1の側壁および第2の側壁と、床面とを有することができる。また、キャリアテープは、連続したチャネル内に形成される複数の仕切りも備えることができる。複数の仕切りは、連続したチャネルの床面から延在することができる。隣接する仕切りの各対間の空間は、デバイスがその中に配置されるデバイスエリアに対応することができる。
【0014】
別の例示的なキャリアテープが開示される。そのキャリアテープは、キャリアテープの長さに沿って形成される連続したチャネルを備えることができる。連続したチャネルは、第1の側壁および第2の側壁と、床面とを有することができる。また、キャリアテープは、連続したチャネル内にデバイスを保持するように構成されるカバーテープも備えることができる。カバーテープは、デバイスの上面を覆うことができる。また、カバーテープは、デバイスの両側において連続したチャネルの床面に封止することができる。
【0015】
キャリアテープを形成する例示的な方法が開示される。その方法は、キャリアテープの長さに沿って連続したチャネルを形成するステップを含むことができる。連続したチャネルは、第1の側壁および第2の側壁と、床面とを有するように形成することができる。また、その方法は、連続したチャネル内に複数の仕切りを形成するステップを含むこともできる。複数の仕切りは、連続したチャネルの床面から延在するように形成することができる。複数の仕切りは、隣接する仕切りの各対間の空間が、デバイスがその中に配置されるデバイスエリアに対応するように形成することもできる。
【0016】
キャリアテープを形成する別の例示的な方法が開示される。その方法は、キャリアテープの長さに沿って連続したチャネルを形成するステップを含むことができる。連続したチャネルは、第1の側壁および第2の側壁と、床面とを有するように形成することができる。また、その方法は、連続したチャネル内にデバイスが保持されるようにカバーテープを配置するステップを含むこともできる。カバーテープを配置するステップは、デバイスの上面をカバーテープで覆うステップを含むことができる。また、カバーテープを配置するステップは、デバイスの両側において連続したチャネルの床面にカバーテープを封止するステップを含むこともできる。
【0017】
さらに別の例示的なキャリアテープが開示される。そのキャリアテープは、キャリアテープの長さに沿って形成される連続したチャネルを備えることができる。連続したチャネルは、第1の側壁および第2の側壁と、床面とを有することができる。また、キャリアテープは、連続したチャネルを分割するための複数の手段を備えることもできる。複数の分割するための手段は、連続したチャネルの床面から延在することができる。隣接する分割するための手段の各対間の空間は、デバイスがその中に配置されるデバイスエリアに対応することができる。
【0018】
さらに別の例示的なキャリアテープが開示される。そのキャリアテープは、キャリアテープの長さに沿って形成される連続したチャネルを備えることができる。連続したチャネルは、第1の側壁および第2の側壁と、床面とを有することができる。また、キャリアテープは、連続したチャネル内でデバイスを覆うための手段も備えることができる。覆うための手段は、デバイスの上面を覆うことができる。また、覆うための手段は、デバイスの両側において連続したチャネルの床面に封止することもできる。
【0019】
添付の図面は、本開示の実施形態の説明を助けるために提示され、実施形態を限定するためではなく、実施形態を例示するためのみに提供される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1B】ピッチ幅が長い従来のテープの平面図である。
【
図2A】カバーテープを備える従来のキャリアテープの平面図である。
【
図2B】カバーテープを備える従来のキャリアテープの断面図である。
【
図2C】キャリアテープとカバーテープとの間に間隙が作り出される従来のカバーテープに関連付けられる状態を示す図である。
【
図2D】ポケットの壁との衝突に起因してキャリアテープのポケット内のデバイスが損傷を受ける、従来のカバーテープに関連付けられる状態を示す図である。
【
図3A】キャリアテープの一実施形態の斜視図である。
【
図3B】キャリアテープの一実施形態の平面図である。
【
図4A】カバーテープを備えるキャリアテープの一実施形態の平面図である。
【
図4B】カバーテープを備えるキャリアテープの一実施形態の断面図である。
【
図5A】ピッチが規定されないキャリアテープの一実施形態の平面図である。
【
図5B】ピッチが規定されないキャリアテープの一実施形態の断面図である。
【
図6】キャリアテープを製造する例示的な方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示の態様が、本開示の特定の実施形態に向けられる以下の説明および関連する図面において開示される。本開示の範囲から逸脱することなく、代替の実施形態を考案することができる。さらに、関連する詳細を不明瞭にしないように、よく知られている要素については詳細には説明しないか、または省略する。
【0022】
「例示的な」という単語は、本明細書において、「例、実例、または例証として機能する」を意味するために使用される。「例示的」として本明細書で説明するいかなる実施形態も、他の実施形態よりも好ましいか、または有利であると必ずしも解釈されるべきでない。同様に、「実施形態」という用語は、本開示のすべての実施形態が、論じられる特徴、利点または動作モードを含むことを要求するとは限らない。
【0023】
本明細書において使用される用語は、特定の実施形態について説明するためのものにすぎず、限定を意図するものではない。本明細書において使用されるときに、単数形「1つの(a、an)」、および「その(the)」は、文脈が別段明確に示さない限り、複数形も含むものとする。さらに、「備える(comprises、comprising)」、および/または「含む(includes、including)」という用語は、本明細書において使用されるときに、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことは理解されよう。
【0024】
さらに、多くの実施形態は、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実行される動作のシーケンスの観点から説明される。本明細書において説明される様々な動作は、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、または両方の組合せによって実行できることは認識されよう。加えて、本明細書において説明されるこれらの動作のシーケンスは、実行されると、関連するプロセッサに本明細書において説明される機能を実行させる、対応するコンピュータ命令のセットを記憶した任意の形態のコンピュータ可読記憶媒体内において完全に具現されるものと見なすことができる。したがって、本開示の種々の態様は、そのすべてが特許請求される主題の範囲内のものであると考えられるいくつかの異なる形態において具現することができる。加えて、本明細書において説明される実施形態ごとに、任意のそのような実施形態の対応する形が、本明細書において、たとえば、説明された動作を実行する「ように構成されるロジック」として説明される場合がある。
【0025】
一態様において、連続したチャネルを備えるキャリアテープが提案される。提案されるキャリアテープは、ウェハーレベルパッケージ(WLP)、ベアダイ(BD)、ボールグリッドアレイ(BGA)などのICデバイスおよびダイを搬送するために使用される場合がある。
図3Aは、提案されるキャリアテープ300の例示的な実施形態の斜視図であり、
図3Bは平面図である。キャリアテープ300は、キャリアテープ300の長さに沿って形成される連続したチャネル310を含むことができる。連続したチャネル310は、第1の側壁312と、第2の側壁314と、床面316とを有することができる。連続したチャネル310は、
図1Aおよび
図1Bの個々にエンボス加工されたポケット110とはまったく異なる。
【0026】
一態様において、キャリアテープ300は、連続したチャネル310内に形成することができる複数の仕切り330を含むことができる。仕切り330は、連続したチャネル310を分割するための手段の例とすることができる。隣接する各仕切り330間の空間が、デバイス205がその中に配置される場合がある「ポケット」またはデバイスエリア335を実効的に作り出すことができる。仕切り330は、所望の標準化されたピッチ(たとえば、4mm、8mm、12mmなど)だけ離間して規則的に配置することができる。図示されないが、異なる部分において仕切り330を異なる間隔をおいて配置すること(たとえば、第1の部分が4mmピッチを有し、第2の部分が8mmピッチを有するなど)によって、単一のキャリアテープ300の異なる部分が異なるピッチ320を有することができることも考えられる。また、仕切り330の間隔を、たとえば、非標準的な要件に合わせて、変更できるか、またはカスタム化できることも考えられる。
【0027】
一態様において、連続したチャネル310内に複数の切欠き340を形成することができる。切欠き340は、デバイス205に対するコーナーリリーフを設けるための手段の例とすることもできる。これらの図において、切欠き340は、スカロップとして形作られる。しかし、任意のタイプのカットバック/リリーフ形状が可能であることに留意されたい。たとえば、切欠き340は台形にすることができる。切欠き340は、連続したチャネル310の第1の側壁312および/または第2の側壁314上に形成することができる。仕切り330が存在する場合には、切欠き340は、仕切り330に対応する場所に形成することができる。たとえば、切欠き340は、仕切り330の上方および/または下方にある、第1の側壁312および/または第2の側壁314上に形成することができる。従来のキャリアテープ100のマウス耳140と同様に、切欠き340は、デバイス205が損傷を受けるのを防ぐコーナーリリーフを与えることができる。しかし、マウス耳140とは異なり、切欠き340によれば小さなフィーチャは存在しない。小さなフィーチャをなくすことにより、キャリアテープ300の細工および形成を、より容易に行うことができる。
【0028】
一態様において、キャリアテープ300は、連続したチャネル310内にデバイス205を保持するカバーテープ350(
図3A参照)を含むことができる。カバーテープ350は、キャリアテープ300の上面に封止することができる。
図3Aおよび
図3Bには示されないが、デバイスエリア335に対応する連続したチャネル310の床面316上に複数の凹部を形成することができる。複数の凹部は、デバイス205がデバイスエリア335の中に配置されるときに、デバイス205を連続したチャネル310の幅に沿って実質的に中央に位置決めできるように形成することができる。
【0029】
従来のカバーテープ250(
図2A〜
図2D参照)によれば、(1)薄いデバイスがキャリアテープポケットから脱離しないようにするのが難しくなり、(2)振動または落下衝撃の事象中にキャリアテープポケット壁と衝突することに起因する、デバイスの有効面上のチップアウトを防ぐのが難しくなる。しかしながら、
図4Aおよび
図4Bは、従来のカバーテープに関連付けられる一方または両方の問題に満足のいくように対処するカバーテープを利用する態様を示す。
【0030】
図4Aは、例示的なキャリアテープ400の平面図であり、
図4Bは、
図4Aの破線に沿って見た断面図である。雑然とするのを最小限に抑えるために、先行する図のすべての要素番号が繰り返されるとは限らない。図示されるように、キャリアテープ400は、キャリアテープ400の長さに沿って形成される連続したチャネル310を含むことができる。連続したチャネル310は、第1の側壁312および第2の側壁314と、床面316とを有することができる。
【0031】
また、
図4Aおよび
図4Bのキャリアテープ400は、連続したチャネル310内にデバイスを保持するように構成されるカバーテープ450を含むことができる。カバーテープ450は、デバイス205を覆うための手段の一例とすることができる。カバーテープ450は、連続したチャネル310の長さに沿って連続していることができる。
図4Bに示されるように、カバーテープ450は、デバイス205の上面を覆うことができ、連続したチャネル310の床面316に封止することができる。これは、少なくとも次の問題を解決する。第一に、カバーテープとキャリアテープとの間の膨れた間隙を(
図2Cと比較して)なくすことができる。これは、カバーテープ450が、ここではデバイス205の上面上に、またはその上方に位置することができ、デバイス205の上面の下方に封止できるためである。これは実効的には、デバイス205が脱離するのを防ぐ、間隙のない境界を作り出す。
【0032】
第二に、デバイス205は、連続したチャネル310の側壁312、314から離間して保持することができる。このようにして、デバイス205は、(
図2Dと比較して)軸方向の衝撃から切り離すことができる。デバイス205の上面(裏側)のみがカバーテープ450と接触することになるので、デバイス205の脆弱な有効面は、これらの軸方向衝撃から完全に切り離すことができる。デバイス205の任意の軸方向への動きは、柔軟なカバーテープ450によって吸収されることになる。
【0033】
また、キャリアテープ400は、連続したチャネル310内に形成される複数の仕切り330も含むことができる。再び、仕切り330は、連続したチャネルを分割するための手段の例とすることができる。
図4Aおよび
図4Bにおいて、仕切り330はオプションであることに留意されたい。設けられるとき、仕切り330の上面もカバーテープ450によって覆われる場合がある。
図4Aおよび
図4Bの仕切り330は、
図3Aおよび
図3Bの仕切り330に類似とすることができる。たとえば、隣接する各仕切り330間の空間は、デバイス205がその中に配置される場合があるデバイスエリア335を作り出すことができる。
【0034】
仕切り330が存在するとき、仕切りは、
図4Bに示されるように、デバイス205の上面よりも高くなるように形成することができる。この場合には、デバイス205の上面とカバーテープ450との間に間隙が存在する場合がある。すなわち、デバイス205とカバーテープ450との間の接触は最小限に抑えることができる。これは、カバーテープおよびデバイスが互いに接触するときに、カバーテープ450がデバイス205に張り付く傾向がある場合に好都合である可能性がある。
【0035】
しかしながら、デバイス205の上面が仕切り330の上面と同じ高さにあるか、またはその上方にあることもできる(図示せず)。この場合に、カバーテープ450は、デバイス205の上面と接触する場合があり、すなわち、デバイス205およびカバーテープ450の上面間にほとんど、またはまったく間隙がない場合がある。仕切り330が設けられないときにも同様の状況が生じる場合がある。これは、たとえば、搬送中に、デバイス205が動くのを最小限に抑えることができる点で有利な可能性がある。
【0036】
また、オプションで、キャリアテープ400は、デバイス205を収容するために、連続したチャネル310の床面316上に形成される複数の凹部455を含むことができる。凹部455は、デバイスエリア335を画定するための手段の例とすることができる。また、凹部455は、デバイス205を中央に位置決めするための手段の例とすることもできる。凹部455は、デバイスエリア335に対応することができる。たとえば、仕切り330が存在する場合には、凹部455は隣接する仕切り330間に形成される場合がある。仕切り330が存在しない場合には、凹部455自体がデバイスエリア335を画定することができる。
【0037】
好ましくは、凹部455は浅い。凹部455は、連続したチャネル310の長さに沿って組み込まれる場合がある。また、凹部455は、連続したチャネル310の幅に沿って、デバイス205を中央に位置決めするために形成することができる。
図4Bに見られるように、デバイス205のボールグリッドは凹部455内に位置することができる。凹部455は、カバーテープ450の貼着中および剥離中にデバイス205の中央への位置決めを促進し、搬送中にデバイス205が動くのを防ぐのも助ける。
【0038】
一態様において、キャリアテープ500は、
図5Aおよび
図5Bに示されるように、適応性があるように構成することができる。
図5Aは、キャリアテープ500の平面図であり、
図5Bは、
図5Aの破線に沿って見たキャリアテープ500の断面図である。雑然とするのを最小限に抑えるために、先行する図のすべての要素番号が繰り返されるとは限らない。
図3A〜
図4Bのキャリアテープ300と同様に、
図5Aおよび
図5Bのキャリアテープ500は、連続したチャネル310を含むことができる。しかし、キャリアテープ300とは異なり、仕切り330は含まれる必要はない。個々のエンボス加工されたポケットをなくすことによって、ポケットまたはピッチを確立する仕切り330のような構造は存在しない。
【0039】
代わりに、キャリアテープ500は、連続したチャネル310の床面316に被着される接着剤560を含むことができる。接着剤560は、連続したチャネル310の長さに延在することができる。接着剤560は、両面感圧粘着テープ、または分注される接着材料とすることができる。デバイス205は、たとえば、接着剤560を活性化させるのに十分な力でデバイスを床面316の中に圧入することによって、キャリアテープ500の中に装填ことができる。デバイス205を床面316に接着することは、搬送中または取扱い中に連続したチャネル310の側壁312、314との衝突からデバイス205を切り離すことができる。また、デバイスの場所の変動も低減することができ、それにより、表面実装技術(SMT)ピックアンドプレース(P&P)のピックアップエラーを低減することができる。
【0040】
連続したチャネル310の幅は、キャリアテープ500の幅に基づいて、最大化することができる。たとえば、キャリアテープ500の幅は、限定することができ、標準化することができる(たとえば、8mm、12mm、16mm、24mmなど)。その主軸が連続したチャネル310の幅内に収まることができる任意のデバイス205が、キャリアテープ500を使用することができる。各デバイス205は、その短軸の長さに基づいて、最小の標準ピッチで装填することができる。テープネスティングが懸念事項である場合には、キャリアテープ500のリール上に巻き付けられるときに、1つのテープ層がその下にあるテープ層の中に入り込むのを防ぐために、キャリアテープ500の裏側に突起および/またはリブを追加することができる(図示せず)。
【0041】
キャリアテープ500によれば、カスタム化されたポケット寸法が不要になり、所与の幅内に収まることができる任意のデバイス205が共通のテープを使用できることに留意されたい。言い換えると、規定されたポケットサイズまたはピッチでなくても、数多くの異なる製品にわたって単一のテープ設計を再利用できるようになる。これは、必要とされる異なるキャリアテープツールの数を著しく削減することができ、それにより、規模の経済を促進し、それゆえ、コストを削減する。また、これは、カスタムテープを細工する必要がなく、新たなパッケージが在庫のテープを使用することができるので、工具開発および製作のためのリードタイムを短縮することもできる。連続したチャネル310によって、接着剤560(テープまたは分注)を途切れることなく適用できるようになり、それは、大量生産(HVM)のための規模を拡大する。別の利点は、フライペーパー効果に起因して、空中の浮遊物が接着剤560に張り付くことになり、デバイス205に張り付かないことである。
【0042】
キャリアテープ500によれば、カバーテープ450はもはや不要である。この結果として、コストをさらに削減することができ、テープ内検査(in−tape inspection)を改善することができる。カバーテープ450は必要とされないが、依然として設けられてもよい(
図5Aおよび
図5Bに示されない)。言い換えると、カバーテープ450はオプションである。設けられるとき、カバーテープ450は、デバイス205の上面上に、またはその上方に位置することができ、デバイス205の上面の下方において封止することができる。たとえば、カバーテープ450は、連続したチャネル310の床面316に、またはデバイス205の上面の下方にある接着剤560に封止することができる。
【0043】
図6は、キャリアテープ300、400、500を製造する例示的な方法600の流れ図を示す。方法600のすべてのブロックが実行される必要があるとは限らないことに留意されたい。また、方法600のブロックは、任意の特定の順序において実行される必要はない。ブロック610において、キャリアテープの長さに沿って連続したチャネル310を形成することができる。
【0044】
ブロック620において、連続したチャネル310内に、連続したチャネル310の床面316から延在するように、複数の仕切り330を形成することができる。その代わりに、またはそれに加えて、仕切り330は、隣接する仕切り330の各対間の空間が、デバイス205がその中に配置されるデバイスエリア335に対応するように形成することができる。
【0045】
ブロック630において、デバイスエリア335内に配置されるデバイス205に対するコーナーリリーフを設けるために、連続したチャネル310内に複数の切欠き340を形成することができる。切欠き340は、第1の側壁312および/または第2の側壁314に沿って形成することができる。仕切り330が形成される場合には、切欠き340は、仕切り330の上方および/または下方のような、仕切り330に対応する場所内に形成することができる。
【0046】
ブロック640において、デバイス205が連続したチャネル310内に保持されるように、カバーテープ350、450を配置することができる。たとえば、
図3Aに示されるように、カバーテープ350は、キャリアテープ300の上面に封止することができる。代替的には、
図4Aおよび
図4Bに示されるように、カバーテープ450は、デバイス205の上面上に、またはその上方に位置するように配置することができ、デバイス205の上面の下方において連続したチャネル310の床面316に封止することができる。また、カバーテープ450は、連続したチャネル310の長さに沿って連続して封止することもできる。
【0047】
ブロック650において、デバイスエリア335に対応する連続したチャネル310内に複数の凹部455を形成することができる。凹部455は、デバイス205がデバイスエリア335内に配置されるときに、連続したチャネル310の幅に沿って中央に位置決めされるように形成することができる。
【0048】
ブロック660において、連続したチャネル310の床面316は接着剤560で被着されてもよい。接着剤560は、連続したチャネル内の適所にデバイス205を保持するように作用することができる。カバーテープ450が設けられるとき、カバーテープ450は、デバイス205の両側において接着剤560に封止することができる。
【0049】
ブロック670において、キャリアテープの裏側に突起を形成することができる。
【0050】
ブロックのうちのいくつかは、同時に、または少なくとも同時に実行される場合があることに留意されたい。たとえば、キャリアテープ300、400、500は、フラットテープを加熱し、キャリアテープ工具によってエンボス加工することを含む場合があるエンボス加工処理において製造することができる。1つまたは複数のフィーチャ(連続したチャネル310、仕切り330、切欠き340、凹部455、リブ/突起など)は、細工プロセス中に合わせて形成することができる。すなわち、ブロック610、620、630、650および670のうちの1つまたは複数は同時に実行することができる。
【0051】
また、一態様において、ブロック640を実行することは、別々に製造されたカバーテープ350、450を種々の方法において利用することを含むことができる。例示として、可撓性フィルムから製造されるカバーテープ350、450は、仕切り330を覆う、連続したチャネル310の床面316に封止することができる。
図3Aおよび
図3Bに示される実施形態によれば、キャリアテープ300が形成された後に、デバイス205を、仕切り330間のデバイスエリア335内に配置することができる。たとえば、デバイス205は、低い高さ(たとえば、0.5mm)から、デバイスエリア335の中に落とすことができる。その後、カバーテープ350を、キャリアテープ300の長さに沿ってキャリアテープ300の上面に封止することができる。これは、キャリアテープを形成する→デバイスをデバイスエリア内に配置する→キャリアテープの上にカバーテープを封止すると要約することができる。
【0052】
図4Aおよび
図4Bに示される実施形態によれば、キャリアテープ400が形成された後に、デバイス205を、仕切り330間のデバイスエリア335内に配置することができる。たとえば、デバイス205が弾んでデバイスエリア335から飛び出すのを防ぐだけの十分に低い高さから、デバイス205をデバイスエリア335の中に落とすことができる。その後、デバイス205の両側において、キャリアテープ300の長さに沿った平行な封止線において、カバーテープ450を連続したチャネル310の床面316に封止することができる。封止線間の距離は、デバイス205のサイズと、デバイス205とカバーテープ450との間の所望の入射角(angle incidence)とによって決定することができる。これは、キャリアテープを形成する→デバイスをデバイスエリア内に配置する→カバーテープを連続したチャネルの床面に封止すると要約することができる。
【0053】
図5Aおよび
図5Bに示される実施形態によれば、キャリアテープ500が形成された後に、連続したチャネル310内に接着剤560を被着することができ、すなわち、ブロック660を実行することができる。一態様において、これは、キャリアテープ形成(たとえば、エンボス加工)後にインラインで完了することができ、両面粘着テープを連続して適用すること、または連続したチャネル310の中に接着剤を連続して分注するプロセスを伴うことができる。オプションで、分注後の硬化ステップを実行することができる。デバイス205は、その後、所望のピッチにおいて、連続したチャネル310の中心線に沿って配置することができる。デバイス205は、接着剤560を活性化するのに十分な圧力で接着剤560に押し込むことができる。オプションであるカバーテープ450を追加することができる(キャリアテープ500の上面上に、または連続したチャネル310の床面上に封止することができる)。これは、キャリアテープを形成する→連続したチャネルに接着剤を適用する→接着剤上にデバイスを配置する→カバーテープ(オプション)を追加すると要約することができる。
【0054】
提案されるキャリアテープの1つまたは複数の態様の利点の包括的でないリストは次の通りである。
・小ブリッジ問題を解消する。
・たとえば、切欠きを設けることによって、デバイスのコーナー保護を犠牲にすることなく、真の意味でピッチ最小化を可能にする。
・たとえば、従来のコーナーリリーフを形成するために必要とされる小さなフィーチャをなくすことによって、キャリアテープ細工を簡略化する。
・効率が高い回転工具による形成を可能にする。
・カバーテープとキャリアテープとの間の間隙をなくすために、たとえば、デバイスの上面の下方にある連続したチャネル内にカバーテープを封止することによって、デバイスが移動するリスクを解消する。
・連続したチャネルの側壁との衝突からデバイスを切り離し、衝撃エネルギーを吸収する柔軟なカバーテープによってデバイスを保護する。
・デバイスの有効(脆弱)面のエッジを軸方向の衝撃から切り離す。
・搬送中のデバイスへの衝撃を防ぐ。
・デバイスの場所の変動を低減する。
・カスタム化されたポケット寸法を不要にする。
・工具開発および製作のための開発リードタイムを短縮する。
・接着剤の途切れない適用を可能にする。
【0055】
当業者は、情報および信号が、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表される場合があることは理解されよう。たとえば、上の説明全体にわたって参照される場合があるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表される場合がある。
【0056】
さらに、本明細書において開示される実施形態に関して説明される種々の例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実現される場合があることは、当業者には理解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、上記では、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップについて、全般的にそれらの機能に関して説明した。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、特定の用途およびシステム全体に課される設計制約によって決まる。当業者は、上述の機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実現してもよいが、そのような実施態様の決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。
【0057】
本明細書において開示される実施形態に関して説明された方法、シーケンス、および/またはアルゴリズムは、ハードウェアにおいて直接、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、または2つの組合せにおいて具現される場合がある。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野において知られている任意の他の形の記憶媒体内に存在し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替形態において、記憶媒体は、プロセッサと一体にすることができる。
【0058】
したがって、本開示の実施形態は、キャリアテープを製造するための方法を具現するコンピュータ可読媒体を含むことができる。したがって、本開示は図示される例には限定されず、本明細書において説明される機能を実行するためのあらゆる手段が、本開示の実施形態に含まれる。
【0059】
上記の開示は本開示の例示的な実施形態を示すが、添付の特許請求の範囲によって規定されるような本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書において種々の変形および変更が行われる場合があることに留意されたい。本明細書において説明された本開示の実施形態による方法クレームの機能、ステップおよび/または動作は、任意の特定の順序で実行される必要はない。さらに、本開示の要素は、単数形において説明または特許請求される場合があるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形も考えられる。
【符号の説明】
【0060】
100 キャリアテープ
110 エンボス加工されたポケット
120 ピッチ
130 ブリッジ
140 コーナーリリーフ、マウス耳
205 デバイス
250 カバーテープ
255 間隙、小空間
300 キャリアテープ
310 連続したチャネル
312 第1の側壁
314 第2の側壁
316 床面
320 ピッチ
330 仕切り
335 ポケット、デバイスエリア
340 切欠き
350 カバーテープ
400 キャリアテープ
450 カバーテープ
455 凹部
500 キャリアテープ
560 接着剤
【要約】
従来のキャリアテープ(100)において普及している個別のエンボス加工されたポケット(110)の代わりに、連続したチャネル(310)を備えるキャリアテープ(300)が提案される。連続したチャネル(310)は、従来のキャリアテープ(100)に通常関連付けられる小ブリッジ問題を緩和するか、解消する場合もある。提案されるキャリアテープ(300)は、コーナーリリーフを犠牲にすることなく、最小のピッチでデバイス(205)を収容するために、仕切り(330)および切欠き(340)を含むことができる。デバイス(205)の上面の下方においてデバイス(205)を封止するために、カバーテープ(450)を含むことができる。さらに、連続したチャネル(310)の床面(316)に接着剤(560)を被着することができる。