(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
本実施形態に係る医用レポート作成支援装置は、読影レポートに含まれる文字の中に、予め登録された登録キーワードが含まれているか否かを検索する登録キーワード抽出部と、読影レポートの文字の中に登録キーワードが含まれるとき、その読影レポートを特定するレポート識別情報と、登録キーワードとを関連付けて保存するキーワード関連保存部と、操作者が入力した検索キーワードを受け付ける検索キーワード受付部と、受け付けた検索キーワードの中にキーワード関連保存部に保存された登録キーワードが含まれるときは、その登録キーワードに関連付けられたレポート識別情報が示す読影レポートを検索結果として出力する検索結果表示制御部と、を備える。
【0012】
以下、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100について、添付図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100を備えた医用レポート作成システム700の概略の構成の一例を示した概略構成図である。
【0014】
図1に示すように、医用レポート作成システム700は、医用レポート作成支援装置100、モダリティ200、画像サーバ300、読影装置400、レポート管理サーバ500およびネットワーク600などを備えて構成されている。
【0015】
医用レポート作成支援装置100は、例えば、医師が患者を診察したり、または読影医が画像データを参照し、読影レポートを作成する際の作成支援を行ったりする情報処理装置である。具体的には、医用レポート作成支援装置100は、登録キーワードを用いてその登録キーワードが含まれる読影レポートを検索し、検索された読影レポートをリストとして一覧表示することができる。
【0016】
モダリティ200は、被検体を撮影するための装置(撮影装置)を分類するときに使用される医用システム名である。例えば、モダリティ200として、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置(磁気共鳴診断装置)、超音波診断装置、核医学診断装置などがある。本実施の形態では、いずれの装置であってもモダリティ200として適用することができる。
【0017】
画像サーバ300は、医用画像管理システムを構成する画像管理サーバであり、モダリティ200によって被検体を撮影することにより得られた画像データを、保管、閲覧、管理するサーバである。
【0018】
読影装置400は、モダリティ200によって被検体を撮影することにより得られた画像データに対し、読影医師が読影を行う装置である。具体的には、読影装置400は、画像データを表示して、読影医に読影結果を作成させるための装置である。読影装置400は、読影医によって読影が行われると、読影対象の画像と所見とを含む読影レポートを作成して、その読影レポートに関する読影レポート情報をレポート管理サーバ500に格納する。
【0019】
レポート管理サーバ500は、読影装置400で作成された読影レポート情報をデータベースとして記憶するデータベース記憶部を備えている。レポート管理サーバ500は、医用レポート作成支援装置100の要求に応じて、読影レポート情報のデータベースを検索し、その結果をネットワーク600を介して、医用レポート作成支援装置100に送信するようになっている。
【0020】
ネットワーク600は、医用レポート作成システム700に接続されている各装置を相互に接続し、画像データや読影レポート情報などを共有するようになっている。
【0021】
本実施形態では、医用レポート作成システム700は、医用レポート作成支援装置100、画像サーバ300、読影装置400またはレポート管理サーバ500が、検査機関、各診療科などにおける各医療機関の装置によって構成され、画像データや読影レポート情報などを共有することができる。
【0022】
次に、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100の機能について説明する。
【0023】
図2は、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100の機能を示す機能ブロック図である。
【0024】
図2に示すように、この医用レポート作成支援装置100は、検索登録部110、登録キーワードデータベース115、登録キーワード抽出部120、キーワード関連保存部125、読影レポート保存部130、検索キーワード受付部135およびリスト表示制御部140などを備えて構成されている。
【0025】
検索登録部110は、特定の文字を抽出するためのキーワードを、予め登録キーワードとして登録するようになっている。例えば、医師や読影医などのオペレータにより設定される登録キーワードを、検索登録部110は受け付ける。また、検索登録部110は、リストの検索時に未登録のキーワードが入力された場合には、そのキーワードを登録するようになっている。なお、検索登録部110は、特定の文字を登録することができればよく、数字でも文字列でも、または数字と文字の組み合わせであっても良い。
【0026】
登録キーワードデータベース115は、検索登録部110で登録された登録キーワードを格納するデータベースである。
【0027】
登録キーワード抽出部120は、読影レポートに含まれる文字の中に、予め登録された登録キーワードが含まれているか否かを検索するようになっている。また、登録キーワード抽出部120は、読影レポートを保存する際に読影レポートを取得して、その読影レポートに入力された文字の中から登録キーワードが含まれているか否かを検索し、登録キーワードデータベース115に格納された登録キーワードをその読影レポートの中から抽出することもできる。なお、取得した読影レポートは、読影レポート保存部130に格納されるようになっている。
【0028】
キーワード関連保存部125は、読影レポートの文字の中に登録キーワードが含まれるとき、その読影レポートを特定するレポート識別情報と、登録キーワードとを関連付けて保存するようになっている。例えば、キーワード関連保存部125は、保存する読影レポートから登録キーワードが抽出されたとき、その保存する読影レポートの読影レポートID(Identification)と、抽出された登録キーワードを示す登録キーワードID(Identification)とを関連付けて保存する。
【0029】
検索キーワード受付部135は、オペレータ(操作者)が入力した検索キーワードを受け付けるようになっている。例えば、検索キーワード受付部135は、任意の文字列の入力を受け付けて、検索対象となる検索キーワードの入力を受け付ける。
【0030】
リスト表示制御部(検索結果表示制御部)140は、受け付けた検索キーワードの中にキーワード関連保存部125に保存された登録キーワードが含まれるときは、その登録キーワードに関連付けられたレポート識別情報が示す読影レポートを検索結果として出力するようになっている。例えば、リスト表示制御部140は、受け付けた検索キーワードの中に、キーワード関連保存部125に保存された登録キーワードが含まれるときは、その登録キーワードが示す登録キーワードIDに関連付けられた読影レポートIDが示す読影レポートをリストとして一覧表示する。また、受け付けた検索キーワードが、キーワード関連保存部125に登録キーワードとして登録されていない場合には(登録キーワードに含まれていない場合)、レポート管理サーバ500の読影レポート情報のデータベースを検索し、その結果を表示するようになっている。
【0031】
図3は、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100(
図2)の構成を示すハードウエアブロック図である。
【0032】
図3に示すように、医用レポート作成支援装置100は、CPU(Central Processing Unit)160、ROM(Read Only Memory)165、RAM(Random Access Memory)170、ネットワークインターフェース部175、操作部180、表示部185、記憶部190、内部バス195などを備えて構成されている。
【0033】
CPU160は、ROM165に格納されている各種プログラムをRAM170にロードして、そのプログラムを展開することにより、各種プログラムの機能を実現することができる。RAM170は、ワークエリア(作業用メモリ)として利用されるようになっている。ROM165は、各種プログラムを格納するようになっている。ROM165に格納されている各種プログラムには、
図2で示した検索登録部110、登録キーワード抽出部120、検索キーワード受付部135およびリスト表示制御部140などの機能を実現するためのプログラムが含まれる。
【0034】
ネットワークインターフェース部175は、ネットワーク600(
図1)を介して、画像サーバ300(
図1)から画像データを取得したり、読影装置400(
図1)やレポート管理サーバ500(
図1)から読影レポート情報を取得したりするためのインターフェース部である。
【0035】
操作部180は、読影レポートにおける登録キーワードの入力、検索キーワードの入力、編集または更新などを行う入力装置により構成されている。例えば、操作部180は、キーボードやマウスなどにより構成されている。
【0036】
表示部185は、登録キーワードが含まれる読影レポートをリストとして一覧表示したり、画像サーバ300から取得した画像データや、読影装置400やレポート管理サーバ500から取得した読影レポート情報を、個別にそれぞれ表示したりする表示部として機能するようになっている。なお、表示部185は、液晶ディスプレイやモニタなどによって構成されている。
【0037】
記憶部190は、記憶メモリを構成する記憶部であり、RAMやハードディスクなどによって構成されている。本実施の形態では、記憶部190は、例えば、登録キーワードデータベース115、キーワード関連保存部125および読影レポート保存部130を構成するようになっている。
【0038】
これにより、本実施形態では、医用レポート作成支援装置100は、ROM165に格納されているプログラムを実行することにより、
図2に示した医用レポート作成支援装置100の機能を実現することができるようになっている。
【0039】
(読影レポートリスト表示処理)
次に、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100が、ネットワーク600を経由して、共有された読影レポートの中から登録キーワードを検索し、その登録キーワードを含む読影レポートをリストとして一覧表示する読影レポートリスト表示処理について説明する。
【0040】
なお、本実施形態では、読影レポートリスト表示処理は、読影レポートを作成して保存する際に、その読影レポートと、登録キーワードとを関連付けて保存する登録キーワードテーブル作成処理と、関連付けられた読影レポートを登録キーワードに応じて一覧表示するリスト一覧表示処理とから構成される。また、本実施形態では、検索された読影レポートをリストとして一覧表示したものを読影レポートリストという。
【0041】
(登録キーワードテーブル作成処理)
図4は、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100(
図1)が、読影レポートの所見に記入されたコメントを検索したり、実施コメントに記入されたコメントを検索したりして、キーワード検索をし、登録キーワードによる関連付けを保存する登録キーワードテーブル作成処理を示したフローチャートである。なお、
図4において、Sに数字を付した符号は、フローチャートの各ステップを示している。
【0042】
まず、医用レポート作成支援装置100は、特定の文字を抽出するためのキーワードを、登録キーワードとして設定する(ステップS001)。例えば、検索登録部110は、医者や読影医などのオペレータにより操作部180によって設定される登録キーワードを受け付ける。また、検索登録部110は、リストの検索時に未登録のキーワードが入力された場合には、そのキーワードを登録する。
【0043】
図5は、オペレータによって設定される登録キーワードと、登録キーワードID(Identification)の一例を示す説明図である。
【0044】
図5に示すように、この説明図では、登録キーワードIDと、登録キーワードの欄を備えている。検索登録部110は、登録キーワードデータベース115に、登録キーワードを登録するようになっている。例えば、登録キーワードとして、肺気腫と、心筋梗塞と、血管内治療が登録され、これらに対応する登録キーワードIDとして、KY1、KY2、KY3がそれぞれ登録されている。
【0045】
オペレータが読影レポートの作成を完了すると、例えば、医用レポート作成支援装置100の登録キーワード抽出部120は、完成した読影レポートを読影レポート保存部130に保存する(ステップS003)。
【0046】
ここで、登録キーワード抽出部120は、読影レポートを保存する際に、その読影レポートに入力された文字の中に、登録キーワードデータベース115に登録した登録キーワードが含まれているか否かを検索して(ステップS005)、登録済みの登録キーワードが含まれている場合には(ステップS005のYes)、読影レポートから対応する登録キーワードを抽出する(ステップS007)。
【0047】
キーワード関連保存部125は、読影レポート保存部130に保存する読影レポートから登録済みの登録キーワードが抽出されたときは、その保存する読影レポートの読影レポートIDと、抽出された登録キーワードが示す登録キーワードIDとを関連付けて保存し(ステップS009)、登録キーワードテーブル作成処理を終了する。
【0048】
一方、登録キーワード抽出部120は、読影レポートを保存する際に、その読影レポートに入力された文字の中に登録済みの登録キーワードが含まれていない場合には(ステップS005のNo)、そのまま登録キーワードテーブル作成処理を終了する。
【0049】
図6は、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100において、登録キーワードデータベース115に登録された登録キーワードと、読影レポートとを関連付けたキーワードテーブルを示した説明図である。
【0050】
図6に示すように、この説明図では、登録キーワードIDと、登録キーワードと、読影レポートID(Identification)の欄が設けられており、
図5で登録された登録キーワードが使用されている読影レポートIDと、登録キーワードとが関連付けられている。
【0051】
例えば、肺気腫という登録キーワードは、読影レポートIDが、RP1とRP3とRP5の各読影レポートで使用されていることを示している。また、心筋梗塞という登録キーワードは、読影レポートIDが、RP2とRP4の各読影レポートで使用されていることを示している。また、血管内治療という登録キーワードは、読影レポートIDが、RP5とRP6の各読影レポートで使用されていることを示している。
【0052】
また、
図6に示したキーワードテーブルは、一つの登録キーワードに限定されるものではなく、複数の登録キーワードが該当する読影レポートを関連付けるようにしてもよい。
【0053】
図7は、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100において、登録キーワードデータベース115に登録された複数の登録キーワードと、読影レポートとを関連付けたキーワードテーブルを示した説明図である。
【0054】
図7では、登録キーワードIDと、読影レポートIDの欄が設けられており、複数の登録キーワードの組み合わせを示す登録キーワードIDと、その登録キーワードが使用されている読影レポートIDとが関連付けられている。
【0055】
例えば、KY1(肺気腫)とKY2(心筋梗塞)とが使用されている読影レポートは、読影レポートIDが、RP7とRP9の各読影レポートであることを示している。また、KY1(肺気腫)とKY3(血管内治療)とが使用されている読影レポートは、読影レポートIDが、RP5とRP8の各読影レポートであることを示している。また、KY2(心筋梗塞)とKY3(血管内治療)とが使用されている読影レポートは、読影レポートIDが、RP10とRP11の各読影レポートであることを示している。
【0056】
次に、登録キーワードIDと読影レポートIDとが関連付けられており、読影レポートをリストとして一覧表示するリスト一覧表示処理について説明する。
【0057】
(リスト一覧表示処理)
図8は、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100が、オペレータ(ユーザまたは操作者)によるログインを受け付けて、読影レポートの中から任意のキーワードを検索キーワードとして読影レポートを検索し、該当する読影レポートをリストとして一覧表示するリスト一覧表示処理を示したフローチャートである。なお、
図8において、Sに数字を付した符号は、フローチャートの各ステップを示している。
【0058】
まず、オペレータは、操作部180を操作して、ログイン(これを、ユーザログインともいう。)を行う(ステップS101)。この場合、医用レポート作成支援装置100は、操作部180を介して、オペレータ(ユーザや操作者)を特定する。
【0059】
次に、オペレータは、検索に使用するキーワードをオペレータ(ユーザ)ごとに割り当てられた登録キーワードを優先使用するか、または、オペレータ(ユーザ)の所属する所属科ごとに割り当てられた登録キーワードを優先使用するかを設定する(ステップS103)。この場合、医用レポート作成支援装置100は、操作部180を介して、ユーザ設定か所属科設定を登録するとともに、登録キーワードデータベース115に登録されている登録キーワードを、ユーザ設定か所属科設定かを登録する。
【0060】
これにより、検索キーワード受付部135は、検索キーワードの入力を受け付けたオペレータのユーザIDごとに、または検索キーワードの入力を受け付けたオペレータの所属科ごとに、登録キーワードを優先的に検索する。
【0061】
図9は、本実施形態において、オペレータ(ユーザ)ごとに登録されたユーザ設定の登録キーワードを示したユーザテーブルの説明図である。
【0062】
図9に示すように、ユーザテーブルには、オペレータ(ユーザ)を示すユーザID(Identification)と、オペレータ(ユーザ)ごとに登録された登録キーワードを示す登録キーワードIDの欄が設けられている。
【0063】
図9では、USER1というオペレータ(ユーザ)には、肺気腫を示す登録キーワードID(KY1)が登録されている。また、USER2というオペレータ(ユーザ)には、肺気腫を示す登録キーワードID(KY1)と、心筋梗塞を示す登録キーワードID(KY2)が登録されている。また、USER3というオペレータ(ユーザ)には、血管内治療を示す登録キーワードID(KY3)が登録されている。また、USER4というオペレータ(ユーザ)には、心筋梗塞を示す登録キーワードID(KY2)が登録されている。
【0064】
このように、オペレータ(ユーザ)ごとに登録キーワードを登録することができるので、各登録キーワードに対応させて、
図6で示した読影レポートを示す読影レポートIDと、登録キーワードIDとを関連付けることができ、読影レポートの検索効率を高めることができる。
【0065】
図10は、本実施形態において、所属科ごとに登録された所属科設定の登録キーワードを示した所属科テーブルの説明図である。
【0066】
図10に示すように、所属科テーブルには、ユーザの所属を示す所属科と、所属科ごとに登録された登録キーワードを示す登録キーワードIDの欄が設けられている。
【0067】
図10では、放射線科に属するオペレータ(ユーザ)には、肺気腫を示す登録キーワードID(KY1)が登録されている。また、整形外科に属するユーザには、例えば、上腕骨折を示す登録キーワードを示す登録キーワードID(KY20)が登録されている。また、脳神経外科に属するオペレータ(ユーザ)には、肺気腫を示す登録キーワードID(KY1)が登録されている。また、循環器内科に属するオペレータ(ユーザ)には、血管内治療を示す登録キーワードID(KY3)が登録されている。
【0068】
このように、ログインしたオペレータ(ユーザ)の所属科ごとに登録キーワードを登録することができるので、各登録キーワードに対応させて、ユーザテーブルと同様に、
図6で示した読影レポートを示す読影レポートIDと、オペレータ(ユーザ)とを関連付けることができ、読影レポートの検索効率を高めることができる。
【0069】
図8のフローチャートに戻り、オペレータがキーワード検索を実行するために任意の文字列を入力すると、医用レポート作成支援装置100の検索キーワード受付部135は、任意の文字列の入力を受け付けて、検索対象となる検索キーワードの入力を受け付ける(ステップS105)。
【0070】
ここで、検索キーワードとは、オペレータがキーワード検索をする際に、検索のために入力する任意の文字列のことをいう。例えば、オペレータが、キーボードによる入力や、テキストボックスに文字列を入力する際に、任意に入力することができる文字列のことを検索キーワードという。
【0071】
一方、登録キーワードは、登録キーワードデータベース115に登録されているため、例えば、オペレータが文字列を入力する際に、後述するプルダウンボタンなどにより選択可能に設定することができる。
【0072】
検索キーワード受付部135は、オペレータによって任意の文字列の入力を受け付け、受け付けた検索対象となる検索キーワードが、登録キーワードデータベース115に登録キーワードとして格納されているか否か、またキーワード関連保存部125において登録キーワードを示す登録キーワードIDと読影レポートIDとが関連付けられているかを検索する(ステップS107)。
【0073】
リスト表示制御部140は、検索キーワード受付部135で受け付けた検索キーワードの中に、キーワード関連保存部125に保存された登録キーワードが含まれるときは、その登録キーワードが示す登録キーワードIDに関連付けられた読影レポートIDが示す読影レポートをリストとして一覧表示する(ステップS109)。
【0074】
例えば、ステップS101において、USER1のオペレータがログインした場合であって、ステップS103において、ユーザ設定が設定されており(
図9参照)、肺気腫を検索の対象として検索キーワードが入力された場合には、リスト表示制御部140は、
図6のキーワードテーブルを参照しながら、肺気腫を示す登録キーワードID(KY1)に関連付けられた読影レポートID(RP1、RP3、RP5)が示す読影レポートを一覧表示する。
【0075】
また、例えば、ステップS101において、USER3のオペレータがログインした場合であって、ステップS103において、所属科設定が設定されており(
図10参照)、血管内治療を検索の対象として検索キーワードが入力された場合には、リスト表示制御部140は、
図6のキーワードテーブルを参照しながら、血管内治療を示す登録キーワードID(KY3)に関連付けられた読影レポートID(RP5、RP6)が示す読影レポートを一覧表示する。
【0076】
そして、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100は、読影レポートをリストとして一覧表示すると、リスト一覧表示処理を終了する。
【0077】
図11は、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100のリスト表示制御部140が、表示部185に読影レポートのリストを一覧表示させた場合の一例を示した説明図である。
【0078】
図11に示すように、医用レポート作成支援装置100の表示部185には、左側に検索条件が表示され、右側に読影レポートリストが表示されている。
【0079】
例えば、表示部185の左側には、検索条件として、ユーザID、所属科、患者ID、検査種別、部位、検査コメント、所見、Impression、検査目的の欄などが記載されている。
【0080】
例えば、ユーザIDの欄のテキストボックス150には、USER1が入力されている。また、所属科の欄のテキストボックス151には、放射線科と入力されている。また、テキストボックス151の右隣には、プルダウンボタン152が設けられている。これは、オペレータがテキストボックス150にユーザIDを入力すると、オペレータの属する所属科をプルダウンボタン152で選択することができる。
【0081】
また、所見の欄のテキストボックス153は、オペレータによる任意の文字列の入力を受け付けて、検索対象となる検索キーワードの入力を受け付ける。ここで、入力する文字列が登録キーワードの場合は、テキストボックス153の右側にあるプルダウンボタン154から、ユーザIDごとまたは所属科ごとに登録されている登録キーワードを選択して設定することができる。
【0082】
また、Impressionの欄のテキストボックス155は、同様に、オペレータの任意の文字列の入力を受け付けて、検索対象となる検索キーワードの入力を受け付ける。また、入力する文字列が登録キーワードの場合には、テキストボックス155の右側にあるプルダウンボタン156から、ユーザIDごとまたは所属科ごとに登録されている登録キーワードを選択して設定することができる。
【0083】
また、検査目的の欄のテキストボックス157には、任意の文字列である検索キーワードを入力することができる。
【0084】
さらに、検索を実行するための実行ボタン158や、登録キーワードの優先使用の設定をするための設定ボタン159が設けられている。
【0085】
一方、表示部185の検索条件の右側に、読影レポートリストとして、例えば、読影レポートが一覧表示され、各読影レポートについて、「No.」、「患者ID」、「患者名」、「年齢」、「検査種別」などの欄などが記載されている。
【0086】
例えば、読影レポートのNo.1は、患者IDは「2010011A」であり、患者名は「A」であり、年齢は「80才」であり、検査種別は「MR」であることを示している。また、読影レポートのNo.2は、患者IDは「2012001B」であり、患者名は「B」であり、年齢は「56才」であり、検査種別は「CT」であることを示している。また、読影レポートのNo.3は、患者IDは「2009021C」であり、患者名は「C」であり、年齢は「43才」であり、検査種別は「CT」であることを示している。
【0087】
また、読影レポートのNo.4は、患者IDは「2011002D」であり、患者名は「D」であり、年齢は「58才」であり、検査種別は「MR」であることを示している。また、読影レポートのNo.5は、患者IDは「2011031E」であり、患者名は「E」であり、年齢は「39才」であり、検査種別は「PET」であることを示している。
【0088】
図12は、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100の表示部185に、No.1の読影レポートを表示させた場合の表示例である。
【0089】
図12に示すように、No.1の読影レポートには、患者IDは、「2010011A」と表示されており、患者名は「A」と表示されている。また、年齢は「80才」、性別は「男性」、検査種別は「MR」と表示されている。
【0090】
また、所見の欄には、「肺気腫の疑いあり」を表示されている。また、Impressionの欄には、「要安静」と表示されている。
【0091】
以上説明したように、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100は、オペレータが検索したい任意の文字列である検索キーワードのうち設定されている登録キーワードに関連付けられた読影レポートをリストとして一覧表することができるため、検索効率が向上し、読影効率を向上させることができる。
【0092】
また、本実施形態では、医用レポート作成支援装置100は、ステップS109で読影レポートを一覧表示させた後、オペレータによって入力された検索キーワードの検索履歴に基づいて、登録キーワードを更新するようにしてもよい。
【0093】
この場合、例えば、登録キーワードとして登録キーワードデータベース115に登録されていないキーワードであって、検索として使用される使用率が高い場合には、その検索キーワードの検索キーワードIDを登録キーワードIDとして登録し、キーワードテーブル(
図6参照)を更新するようにしてもよい。
【0094】
図13は、本実施形態に係る医用レポート作成支援装置100のキーワード関連保存部125において、検索キーワードを示す検索キーワードIDの使用率を示した説明図である。
【0095】
図13に示すように、この図では、ユーザID、検索キーワードID、使用率の欄が設けられている。例えば、USER1のオペレータ(ユーザ)は、キーワードテーブル(
図6参照)に登録されていない「撮影」という文字に対応する検索キーワードID(FD1)について、使用率が80%であることを示している。また、USER1のオペレータ(ユーザ)は、登録キーワードテーブルに登録されている「肺気腫」という文字に対応する検索キーワードID(KY1)について、使用率が20%であることを示している。
【0096】
また、USER2のオペレータ(ユーザ)は、登録キーワードテーブルに登録されている「肺気腫」という文字に対応する検索キーワードID(KY1)について、使用率が100%であることを示している。また、USER3のオペレータ(ユーザ)は、登録キーワードテーブルに登録されている「血管内治療」という文字に対応する検索キーワードID(KY3)について、使用率が70%であることを示している。
【0097】
この場合、例えば、医用レポート作成支援装置100のリスト表示制御部140は、検索キーワードの使用率を表示部185に表示して、受け付けた検索キーワードの中から所定の使用率(例えば、70%等)を超えた検索キーワードを、特定の文字を抽出するための登録キーワードとしてキーワード関連保存部125や登録キーワードデータベース115に登録するようにしてもよい。
【0098】
これにより、
図6で示したキーワードテーブルを更新するとともに、登録キーワードに対応する登録キーワードIDと、関連付けられる読影レポートIDを更新することができるので、読影レポートの検索効率を向上させることができる。
【0099】
なお、読影レポートIDの更新は、この方法に限定されるものではない。例えば、キーワード関連保存部125は、検索登録部110において登録キーワードが新たに登録されたときは、保存されている読影レポートの中から新たに設定されたその登録キーワードを検索し、その新たに登録された登録キーワードが示す登録キーワードIDと、保存されている読影レポートの読影レポートIDとの関連付けを更新するようにしてもよい。
【0100】
また、
図11で示した読影レポートリストについても、例えば、登録キーワードに優先順位を割り当てて、読影レポートのリストを並び替えるようにしてもよい。さらに、検索された回数や読影レポートの閲覧数に応じて、その回数の多い順に上から表示するようにしてもよい。
【0101】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0102】
また、本発明の実施形態では、フローチャートの各ステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理の例を示したが、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別実行される処理をも含むものである。