(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記センサ制御モジュールが、前記センサ制御モジュールのメモリに記憶された温度係数、ゼロオフセット係数、スケールファクタ係数、感度係数の少なくとも1つを使用してセンサ出力を標準化する、請求項6に記載の血管内感圧システム。
前記通信ケーブルが、感圧用のガイドワイヤの少なくとも1つのコネクタとインターフェースする第1コネクタ部分と、前記処理システムのコンポーネントとインターフェースする第2コネクタ部分とを含む、請求項8に記載の血管内感圧システム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の原理の理解を促進させるべく、図面に例示した実施態様を参照し且つ特定用語を用いて本発明を以下に説明するが、本発明は記載された範囲に限定されるものではない。
【0014】
ここで、“可撓性細長部材”あるいは“細長可撓性部材”とは、患者の血管内に挿入できる、少なくとも任意の、薄く、長く、可撓性の構造を含むものとする。例示した“可撓性細長部材”の実施態様は、可撓性細長部材の外径を画定する断面輪郭が円形である円筒状輪郭を有するが、他の実施態様では可撓性細長部材の全てのあるいは一部は別の幾何学的輪郭(例えば、楕円、矩形、四角形,長円等)、あるいは非幾何学的断面輪郭を有し得る。可撓性細長部材には例えば、ガイドワイヤ及びカテーテルが含まれる。この点に関しカテーテルは、その他機器を受ける及び又は案内するための、その長さに沿って伸延する腔を含み得るあるいは含み得ない。カテーテルが腔を含む場合、前記腔は装置の断面輪郭に関して芯合わせ又はオフセットされ得る。
【0015】
大抵の実施態様では本発明の可撓性細長部材は1つ又は1つ以上の、電子的、光学的、又は電子−光学的コンポーネントを含む。例えば、これに限定しないが、可撓性細長部材は以下の形式のコンポーネント、即ち、圧力センサ、温度センサ、イメージング素子、光ファイバ、超音波トランスデューサ、リフレクタ、ミラー、プリズム、アブレーション要素、RF電極、導体の1つ又は1つ以上及び又はそれらの組み合わせを含み得る。一般にこれらのコンポーネントは、可撓性細長部材をその内部に配置する、解剖学上の血管あるいはその他部分に関するデータを入手する構成を有する。前記コンポーネントは、前記データを処理及び又は表示用の外部装置に通信する構成を有する場合もある。ある様相において本発明の実施態様は脈管の腔内を画像化する、医療及び非医療用途の何れも含むイメージング装置を含む。しかしながら、本発明のある実施態様は、人間の血管系での使用上特に適したものである。血管内腔、特には人間の血管内壁の画像化は、超音波法(しばしば血管内超音波(“IVUS”)及び心臓内エコー検査(“ICE”)と称される)や光干渉断層法(“OCT”)を含む数多くの異なる技法により達成され得る。その他に、赤外線、熱、あるいはその他の画像化モダリティが使用される。
【0016】
本発明の電子的、光学的、及び又は電子−光学的コンポーネントは可撓性細長部材の内部の遠位部分にしばしば配置される。ここで、可撓性細長部材の“遠位部分”とは、中間点から遠位先端部までの可撓性細長部材の任意部分を含むものとする。可撓性細長部材は固形であり得ることから、本発明のある実施態様は電子コンポーネントを受ける遠位部分位置にハウジング部分を含む。そのようなハウジング部分は可撓性細長部材の遠位部分に装着した管状構造であり得る。可撓性細長部材のあるものは管状であり且つ遠位部分内に、電子コンポーネントをその内部に位置決めし得る1つ又は1つ以上の腔を有する。
【0017】
電子的、光学的、及び又は電子−光学的コンポーネント、そして関連する通信ラインは、可撓性細長部材の直径を極めて小径化させ得る寸法形状を有する。例えば、ここに記載する如く電子的、光学的、及び又は電子−光学的コンポーネントの1つ又は1つ以上を格納するガイドワイヤあるいはカテーテル等の可撓性細長部材の外径は、約0.0007インチ(0.0178mm)〜約0.118インチ(3.0mm)であり、ある特定実施態様では外径は約0.014インチ(0.3556mm)〜約0.018インチ(0.4572mm)である。従って、本発明の、電子的、光学的、及び又は単数あるいは複数の電子−光学的コンポーネントを組み込んだ可撓性細長部材は、人間の患者の体内の、心臓の一部又は直近周囲のそれらを除く、四肢の静脈及び動脈、腎動脈、脳内及びその周辺の血管を含む種々の孔内及びその他管内での使用に好適である。
【0018】
“連結した”及びその同義語は、接着あるいはそうでなければ、例えば他の要素への、その上への、その内部への直接的な締着等の直接結合を含むのみならず、1つ又は1つ以上の要素を前記結合した要素間に配置する間接的結合を含むものとする。
“固定した”及びその同義語は、ある要素を別の要素に直接固定する、例えば、接着あるいはそうでなければ、例えば他の要素への、その上への、その内部への直接的な締着等の直接固定法を含むのみならず、1つ又は1つ以上の要素を前記固定した要素間で相互に固定する間接的固定法を含むものとする。
【0019】
図1を参照するに、本発明の1実施態様に従う血管内装置100の一部が示されている。血管内装置100は、その遠位端105に隣り合う遠位部分104と、その近位端107に隣り合う近位部分106とを有する可撓性細長部材102を含む。可撓性細長部材102の遠位部分104内には、遠位端105に近接してコンポーネント108が位置決めされる。一般に、コンポーネント108は、1つ又は1つ以上の電子的、光学的、又は電子−光学的コンポーネントを表わす。コンポーネント108は圧力センサ、温度センサ、イメージング素子、光ファイバ、超音波トランスデューサ、リフレクタ、ミラー、プリズム、アブレーション素子、RF電極、導体、及び又は、それらの組み合わせである。コンポーネント又はコンポーネントの組み合わせの特定形式は、血管内装置の使用意図に基づいて選択され得る。ある実施態様ではコンポーネント108は遠位端105から10cm未満、5又は3cm未満の距離に位置決めされる。ある実施態様ではコンポーネント108は可撓性細長部材102のハウジング内に位置決めされる。ある実施態様ではハウジングは可撓性細長部材102に固定した別個のコンポーネントである。他の実施態様ではハウジングは可撓性細長部材102の一部として一体形成される。
【0020】
血管内装置100は、前記装置の近位部分106に隣り合うコネクタ110をも含む。コネクタ110は可撓性細長部材102の近位端107から距離112分離間される。一般に距離112は可撓性細長部材102の全長の0〜50%である。可撓性細長部材102の全長は任意長さであり得るが、ある実施態様では約1300mm〜約4000mmであり、ある特定実施態様では1400mm、1900mm、及び3000mmである。従って、ある実施態様ではコネクタ110は近位端107位置に位置決めされる。他の実施態様ではコネクタ110は近位端107から離間される。例えばある実施態様ではコネクタ110は近位端107から約0mm〜約1400mm離間される。ある特定実施態様ではコネクタ110は近位端107から0mm、300mm、及び1400mm離間される。
【0021】
コネクタ110は、血管内装置100と他の装置との間の通信を容易化する構成を有する。詳しくは、ある実施態様ではコネクタ110は、コンポーネント108が入手したデータの、コンピュータ装置あるいはプロセッサ等の別の装置への通信を容易化する構成を有する。従って、ある実施態様ではコネクタ110は電気的コネクタである。その場合、コネクタ110は、可撓性細長部材102の長さに沿って伸延された1つ又は1つ以上の導体における電気的結合を提供し、それら導体をコンポーネント108に電気的に連結する。他の実施態様ではコネクタ110は光学的コネクタである。この場合、コネクタ110は、可撓性細長部材102の長さに沿って伸延された1つ又は1つ以上の光通信路(例えば光ファイバケーブル)における光学的結合を提供し、それら光通信路をコンポーネント108に光学的に連結する。更に、ある実施態様ではコネクタ110は、コンポーネント108に連結した単数あるいは複数の導体及び単数あるいは複数の光通信路の両方における電気的及び光学的結合の両方を提供する。これに関し、コンポーネント108はある実施態様でも複数の要素を含むことを銘記されたい。ある実施態様ではコネクタ110は直接的又は間接的の何れかの物理的連結を提供する。他の実施態様ではコネクタ110は、血管内装置100と他の装置との間の無線通信を容易化する構成を有する。一般に、最新の又は将来開発される単数あるいは複数の無線プロトコルの任意のものが利用され得る。更に他の実施態様ではコネクタ110は他の装置への物理的及び無線的接続を共に容易化する。
【0022】
上述したように、ある実施態様ではコネクタ110は血管内装置100のコンポーネント108と外部装置との間の接続を提供する。従って、ある実施態様では、コネクタ110とコンポーネント108との間の通信を容易化する、1つ又は1つ以上の導体、1つ又は1つ以上の光通路、及び又は、それらの組み合わせがコネクタ110とコンポーネント108との間で可撓性細長部材102の長さ方向に伸延される。一般に、可撓性細長部材102の長さ方向に沿ってコネクタ110とコンポーネント108との間に任意数の導体、光通路、及び又は、それらの組み合わせを伸延させ得る。ある実施態様では、可撓性細長部材102の長さ方向に沿ってコネクタ110とコンポーネント108との間に1〜10個の導体及び又は光通路が伸延される。明瞭化及び簡略化上、以下に記載する本発明の実施態様は3つの導体を含むものとする。しかしながら、他の実施態様では通信路の合計使用回数、及び又は、導体数、及び又は光通路数は異なる。詳しくは、可撓性細長部材102の長さに沿って伸延する通信路数及び導体数及び光通路数は、コンポーネント108の所望の機能性と、そのような機能性を提供するようにコンポーネント108を構成する相当要素によって決定される。
【0023】
図2を参照するに、本発明の1実施態様に従う血管内装置200の側方断面が示される。血管内装置200は、
図3〜
図12に関して以下に説明する関連する構造上のコンポーネント及び方法を含む取り付け用構造をその内部に実装し得る形式の血管内装置の実施例として提供されるものである。しかしながら本実施例は本発明を限定するものでは無く、本発明の概念は、ここに参照することによりその全体を本明細書の一部とする米国特許第7,967,762号及び米国特許出願公開第2009/0088650号に記載されるそれらを含む広汎な種類の血管内装置に対して適合され得るものである。
【0024】
図2に示すように、血管内装置200は近位部分202、中間部分204、及び遠位部分206を含む。一般に、近位部分202は患者の外側に位置決めされる構成を有し、他方、遠位部分206及び中間部分204の大部分は患者に挿入される構成を有する。ある実施態様では中間部分204及び又は遠位部分206は外径が約0.0007インチ(0.0178mm)〜約0.118インチ(3.0mm)であり、ある特定実施態様では外径は約0.014インチ(0.3556mm)〜約0.018インチ(0.4572mm)である。
図2に例示した実施態様では血管内装置200の中間部分204及び遠位部分206の各外径は0.014インチ(0.3556mm)である。
【0025】
図示の如く、血管内装置200の遠位部分206は、要素208により形成される遠位端207を有する。例示実施例では遠位端207は丸味付けした輪郭を有する。ある実施態様では要素208は放射線不透過性を有し、かくして、患者内に位置決めした遠位端207はx線、蛍光透視法、及び又はその他の画像化モダリティにより識別可能である。ある特定実施態様では要素208は可撓性要素210及び又は平坦端コア部212にハンダ固定される。ある実施態様では可撓性要素210はコイルバネである。平坦端コア部212は遠位コア部214から遠方に伸延される。図示の如く、遠位コア部214は遠位端207方向へと遠方に伸延するに従い狭幅化するテーパ付け輪郭を有する。ある実施態様では遠位コア部214は、所望のテーパ付け輪郭を有するように削ぎ落としたステンレススチールから形成される。ある特定実施態様では遠位コア部214は高抗張力304Vステンレススチールから形成される。他の実施態様では遠位コア部214はニチノールコア周囲にステンレススチールシェイピングリボンを巻き付けて形成される。ある実施態様では遠位コア部214は機械的インターフェース、ハンダ、接着材、それらの組み合わせ、及び又はその他の好適な技法により、参照番号216で表示する如き取り付け用構造218に固定される。取り付け用構造218はコンポーネント220を受け且つしっかりと保持する構成を有する。コンポーネント220は1つ又は1つ以上の、電子的コンポーネント、光学的コンポーネント、及び又は、電子−光学的コンポーネントである。例えばコンポーネント220は、これに限定しないが、以下の形式、即ち、圧力センサ、温度センサ、画像化素子、光ファイバ、超音波トランスデューサ、リフレクタ、ミラー、プリズム、アブレーション素子、RF電極、導体、及び又は、それらの組み合わせ、の1つ又は1つ以上であり得る。
【0026】
血管内装置200の遠位部分206内には取付構造218が固着される。以下に説明するように、
図3〜
図12の実施例の構成では取付構造218は、コアワイヤ(即ち、取付構造の長さに沿って延伸する単一のコア)、可撓性要素あるいはその他の、取付構造の少なくとも一部を包囲するコンポーネント(例えば、コイル、ポリマー管等)、及び又は、取付構造に隣り合って位置決めした、血管内装置の単数あるいは複数のその他構造に固着され得る。例示実施態様では取付構造は可撓性要素210、及び又は、可撓性要素224内に少なくとも部分的に配置され、且つ、接着材又はハンダ222により然るべく固定される。ある実施態様では取付構造218は可撓性要素210及び又は可撓性要素224内に全体が配置される。ある実施態様では可撓性要素210及び又は可撓性要素224は可撓性のコイルである。ある特定実施態様では可撓性要素224はポリマーコーティングで覆ったリボンコイルである。例えば、ある実施態様では可撓性要素224は、ポリエチレンテレフタレート(PET)でコーティングしたステンレススチールリボンワイヤコイルである。他の実施態様では可撓性要素は、リボンワイヤコイルを内部に埋設したポリイミド管である。ある実施態様では取付構造218が接着材を使用して可撓性要素210及び又は可撓性要素224に固定される。従って、ある実施態様では接着材はウレタンアクリレート、シアノアクリレート、シリコーン、エポキシ、及び又はそれらの組み合わせである。
【0027】
取付構造218は、取付構造から血管内装置200の中間部分204に向って近位方向に延びるコア226にも固定される。ある実施態様ではコア226及び遠位コア部214は一体形成され、かくして、連続するコアが取付構造を貫いて通過する。例示実施態様ではコア226の部分228は、取付構造218に向って遠位方向に伸延するに従いテーパ付けされる。しかしながら、他の実施態様ではコア226はその長さに沿った輪郭が実質的に一定である。ある実施態様では、コア226及びコア214の直径又は外側輪郭(非円形断面輪郭における)は同一である。遠位コア部214におけると同様に、コア226は取付構造218に固着される。ある実施態様ではコア226はハンダ、及び又は、接着材を使用して取付構造218に固定される。例示実施態様では、ハンダ/接着材230はコア226の部分228の少なくとも一部を包囲する。ある実施態様ではハンダ/接着材230は取付構造218を可撓性要素210及び又は可撓性要素224に固定するために使用される。他の実施態様ではハンダ/接着材230はハンダ/接着材220とは形式が異なる。ある特定実施態様では接着材又はハンダ222は、取付構造218を可撓性要素210に固定するために特に好適であり、他方、ハンダ/接着材230は取付構造を可撓性要素224に固定するために特に好適である。
【0028】
血管内装置200の長さに沿って通信ケーブル232が近位部分202から遠位部分206へと伸延する。通信ケーブル232の遠位端は交叉部234位置でコンポーネント220に連結される。使用される通信ケーブルの形式は、コンポーネント220を構成する電子的、光学的、及び又は、電子−光学的コンポーネントの形式に依存する。通信ケーブル232は、導体、光ファイバ、及び又はそれらの組み合わせ、の1つ又は1つ以上を含み得る。通信ケーブル232内に含まれる通信ラインの形式に基づいて、交叉部234位置に適宜結合部を使用する。例えば、ある実施態様では電気的結合部が半田付けされ、ある実施態様では光学的結合部が光学的コネクタに貫通される。ある実施態様では通信ケーブル232は3芯構造、2芯構造、単一の導体(導電性コアまたはコアとは別体の導体であり得る)である。更には、血管内装置200の近位部分202、中間部分204、及び又は遠位部分206の各々の全て及び又は一部は、ここに引用することによりその全てを本明細書の一部とする、2012年6月28日付で提出された米国仮出願番号第61/665,697号の
図2〜5に示す如き断面輪郭を有し得る。
【0029】
更には、ある実施例では、近位部分202及び又は遠位部分206は、2012年6月28日付で提出された米国仮出願番号第61/665,697号に記載される如き螺旋リボン管が組み込まれる。ある実施態様では、そのような螺旋リボン管を使用することにより装置内部における管の利用可能空間が更に増大され得る。例えば、ある実施態様では、壁厚約0.001インチ〜0.002インチ(約0.0254〜0.0508mm)の螺旋リボン管を使用することで、円形断面導体輪郭を有する3芯式の、外径0.014インチ(約0.035cm)のガイドワイヤ内における、外径が少なくとも0.0095インチ(約0.02413cm)のコアワイヤの使用が容易化される。平坦な長円断面の導体輪郭と共に3芯を用いることで、コアワイヤのサイズを少なくとも0.010インチ(約0.254mm)へと更に増大させ得る。直径の大きいコアワイヤが使用可能となることで、標準的なステンレススチールコアワイヤより弾性係数の小さい材料(ある実施態様では例えば、NitinolまたはNiTiCo等の超弾性材料)を、ガイドワイヤの取り扱い性能又は構造上の一体性に悪影響を及ぼすこと無く使用可能となり、多くの実施態様、特には遠位部分206内に大直径のコア(例えば、コア直径0.0075インチ(約0.0190cmあるいはそれ以上)と共に超弾性材料を使用する場合の実施態様では、ガイドワイヤの取り扱い性能が改善される。
【0030】
血管内装置200の遠位部分206は、随意的には少なくとも1つの画像化マーカー236をも含む。画像化マーカー236は、血管内装置200の遠位部分206を患者内に位置決めした場合に、x線、蛍光透視法、血管造影法、CTスキャン、MRI、あるいはその他の外部の画像化モダリティを用いて識別し得る構成を有する。例示実施態様では画像化マーカー236はコア226のテーパ付けされた遠位部分228の周囲に位置決めした放射線不透過性のコイルである。処置中に画像化マーカー236が可視化されることから医療関係者は患者の病変部又は関心部分のサイズを識別できる。そのため、画像化マーカー236は既知の長さ(例えば、0.5又は1.0cm)を有し得、及び又は、既知の距離(例えば3.0cm)分、要素218から離間され、かくして、解剖学上の構造と共に画像化マーカー236及び又は要素218が可視化されることでユーザーは解剖学上の構造の関心部分のサイズまたは長さを推定可能となる。ある実施態様では複数の画像化マーカー236が使用されることを理解されたい。ある実施態様では画像化マーカー236は既知の距離分離間され、かくして関心部分のサイズ又は長さの測定が一層容易化される。
【0031】
ある実施態様では、コア226の近位部分が、血管内装置の中間部分204を通して延びるコア238に固定される。コア226とコア238とは、遠位部分206の内部と中間部分204の内部とにおいて移行し得、及び又は、遠位部分206と中間部分204との間で移行し得る。例えば、例示実施態様では、コア226とコア238とは可撓性要素224と可撓性要素240との間の移行部付近で移行し得る。例示実施態様では可撓性要素240はハイポチューブである。ある特定実施態様では可撓性要素はステンレススチールハイポチューブである。更には例示実施態様では可撓性要素240の一部はコーティング242で覆われる。ある実施態様ではコーティング242は疎水性コーティングである。ある実施態様ではコーティング242はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)コーティングである。
【0032】
コア226の近位部分はコア238の遠位部分に固着される。コア226、238を相互に固定するための任意の好適な技法を使用できる。ある実施態様ではコア226、238の少なくとも一方がプランジ研削部あるいはその他の、各コアを相互連結するために使用する構造改変部を含む。ある実施態様ではコア226、238は相互に半田付けされる。ある実施態様ではコア226、238は接着材を使用して固定される。ある実施態様では構造的インターフェースの組み合わせ、半田付け、及び又は接着材を使用してコア226、238を相互に連結する。他の実施態様ではコア226はコア238に固着されない。例えば、ある実施態様ではコア226及びコア246はハイポチューブ240に固着され、コア238はコア226及び246間に位置決めされ、かくしてコア238はコア226及び246間の位置に維持される。ある実施態様ではコア226、238そして246は単一コアとして一体形成される。
【0033】
ある実施態様ではコア238はコア226とは異なる材料から形成される。例えば、ある実施態様ではコア226はニチノールから形成され、コア238はステンレススチールから形成される。他の実施態様ではコア238及びコア226は同一材料から形成される。ある実施態様ではコア238はコア226とは異なる輪郭、例えば、大きい又は小さい直径、及び又は、非円形の断面輪郭を有する。例えば、ある実施態様ではコア238はD字型の断面輪郭を有する。D字型の断面輪郭は、1つ又は1つ以上の、電子的、光学的、又は電子−光学的コンポーネントを含む血管内装置200の場合は、任意の必要な通信ケーブルを這わせる自然空間を提供しつつ、全直径コアにおける以上に高い強度を提供する点で幾分有益性を有する。他の実施態様ではコア238及び226は同一材料から作製され、及び又は、コア226及び238が連続するモノリシックコアを形成するような同一の構造的輪郭を有する。
【0034】
ある実施態様ではコア238の近位部分は、血管内装置200の近位部分202の少なくとも一部を貫いて延びるコア246に固定される。コア238とコア246とは、近位部分202内、中間部分204内、及び又は、近位部分202と中間部分204との間の移行部で移行し得る。例えば、例示実施態様ではコア238とコア246との間の移行部は複数の導電バンド248の遠位部に位置決めされる。ある実施態様では導電バンド248はハイポチューブの一部である。通信ケーブル232の近位部分は導電バンド248に連結される。ある実施態様では各導電バンドは通信ケーブル232の相当する通信ラインと関連する。例えば、通信ケーブル232が3芯構成である実施態様では、3つの導電バンド248の各々は3芯の導体の1つに、例えば各導電バンドを各導体に半田付けすることで接続される。通信ケーブル232が単数あるいは複数の光学通信ラインを含む場合、血管内装置200の近位部分202は、1つ又は1つ以上の導電バンド248に加えて、又は代えて1つの光学的コネクタを含む。絶縁層又は絶縁スリーブ250が導電バンド248をコア246から分離する。ある実施態様では絶縁層250はポリイミドから形成される。
【0035】
上述したように、コア238の近位部分はコア246の遠位部分に固着される。コア238、246を相互に固定するための任意の好適な技法を使用できる。ある実施態様では少なくとも1つのコアが、コアを相互に連結するために使用する構造上の特徴を含む。例示実施態様ではコア238はコア246の遠位部分の周囲に伸延する延長部252を含む。ある実施態様ではコア238、246は相互に半田付けされる。ある実施態様では接着材を使用してコア238、246を相互固定する。ある実施態様では、構造的インターフェース、半田付け、及び又は接着材の組み合わせを使用してコア238、246を相互固定する。ある実施態様ではコア226をコア238に固着しない。例えば、上述したように、ある実施態様ではコア226及びコア246はハイポチューブ240に固着され、コア238はコア226及び246間に位置決めされ、かくしてコア238がコア226及び246間に維持される。ある実施態様ではコア246はコア238のそれとは異なる材料から形成される。例えば、ある実施態様ではコア246は、NitinolまたはNiTiCo(ニッケルチタニウムコバルト合金)から形成され、コア238はステンレススチールから形成される。導電バンド248内でステンレススチールと比較して可撓性の大きいニチノールコアをステンレススチールに代えて使用することで、キンキングの恐れが大幅に低下する。他の実施態様ではコア238及びコア246は同一材料から形成される。ある実施態様ではコア238はコア246とは異なる輪郭、例えば、大きい又は小さい直径、及び又は、非円形の断面輪郭を有する。他の実施態様ではコア238及びコア246は同一材料から作製され、及び又は、コア238及び246が連続するモノリシックコアを形成するような同一の構造的輪郭を有する。
【0036】
以下に、本発明の追加的実施態様を
図3〜
図12を参照して説明する。この目的上、血管内装置の種々の実装を説明する。簡潔化のために各実装に関するこれら血管内装置の詳細の幾分かは明示的には説明されない。当業者には、
図1及び2の血管内装置に関して上述され、参照することにより込み込まれた参照内の開示を含む、種々のその組み合わせを含む1つ又は1つ以上の特徴は、以下に記載される本発明の他の実施態様に対して使用されることを理解されよう。かくして、特に断わりのない限り、上述した任意の1つ又は1つ以上の特徴は以下に記載する血管内装置において含まれ得るものとする。
【0037】
図3を参照するに、本発明の1実施態様に従う血管内システム300が示される。図示されるように血管内システム300は血管内装置302と、インターフェース304と、処理システム306とを含む。一般に、インターフェース304は血管内装置302と処理システム306との間の通信を容易化する。例示実施態様では血管内装置302は、外径が0.018インチ(0.4572mm)、0.014インチ(約0.035cm)あるいはそれ未満のガイドワイヤである。血管内装置302は、装置の近位部分位置で複数のコネクタ310、312、314に通信上結合した状態で装置の遠位部分に連結した検出コンポーネント308を更に含む。ある実施態様では検出コンポーネント308はコネクタ310、312、314に電気的に接続され、これらのコネクタ310、312、314自体は導電性要素である。
【0038】
インターフェース304は、通信上、血管内装置302を処理システム306に連結する。そのため、インターフェース304は血管内装置のコネクタ310、312、314とインターフェースするカスタムコネクタ316を含む。インターフェース304は、カスタムコネクタ316からモジュラーコネクタ320に延びるケーブル318をも含む。モジュラーコネクタ320は処理システム306とインターフェースする構成を有する。モジュラーコネクタ320は、血管内装置302の、特には検出コンポーネント308に関する情報を記憶するメモリユニット322を含む、あるいはこのメモリユニットと通信する。ある実施態様ではメモリユニット322は、装置ID、利用制限、センサID、温度係数、ゼロオフセット、スケールファクタ、感度、製造日、製造時間、そして製造場所等の装置固有情報を記憶する。更にはメモリユニット322は、使用回数、日付、時間、場所、システムID、最小圧力、最大圧力、最低速度、最大速度、最低温度、最大温度、そして(y/n)中心等の、装置アクチベーションあるいは装置使用の1つ又は1つ以上の特定期間に関する情報を記憶し得る。そのため、メモリユニット322は、これに限定しないが、EEPROMまたはフラッシュ、スタンドアロンあるいは埋設形、及び又は、それらの組み合わせを含む任意の好適形式のメモリ装置であり得る。
【0039】
処理システム306はインターフェース304のモジュラーコネクタ320に連結される。例示実施態様では処理システム306は、モジュラーコネクタ320と合致状態で係合するソケット326を含む患者インターフェースモジュール(PIM)324を含む。ある実施態様ではPIM324は、PIMが通信するワークステーション、コンソール、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、及び又はその他の処理コンポーネント等の、処理システム306のその他部分とは別個のハウジングを含む。ある実施態様ではPIMは処理システム306の1つ又は1つ以上のその他部分のそれと同一のハウジング内に一体化される。
【0040】
図3の血管内システム300の構成はその意図目的上適切なものであるが、インターフェース304のメモリユニット322をペアになる血管内装置302と共にパッケージ化及び排他使用する必要があるため、理想的であるとまでは言えない。例えば、ある実施態様ではメモリユニット322は、ペアになるセンサの出力を標準化してその他全てのセンサ/ガイドワイヤと類似作動させるために使用するセンサ固有較正情報を担持する。従って、相互に整合するインターフェース304及び血管内装置302を使用する必要がある。
【0041】
図4を参照するに、本発明の1実施態様に従う血管内システム350が示される。図示されるように、血管内システム350は血管内装置352と、ケーブル/コネクタインターフェース354と、処理システム356とを含む。一般に、ケーブル/コネクタインターフェース354は血管内装置352と処理システム356との間の通信を容易化する。例示実施態様では血管内装置352の外径が0.018インチ(0.4572mm)、0.014インチ(約0.035cm)あるいはそれ未満のガイドワイヤである。更には血管内装置352は、装置の遠位部分に連結した検出コンポーネント308を含む。血管内装置352は、メモリ/標準化モジュール358をも含む。ある実施態様ではメモリ/標準化モジュール358は検出コンポーネント308に通信上結合される。他の実施態様ではメモリ/標準化モジュール358は検出コンポーネント308から通信上絶縁される。メモリ/標準化モジュール358は、血管内装置352の特には検出コンポーネント308に関する情報を記憶する。ある実施態様ではメモリ/標準化モジュール358は、装置ID、利用制限、センサID、温度係数、ゼロオフセット、スケールファクタ、感度、製造日、製造時間、そして製造場所等の装置固有情報を記憶する。更にはメモリ/標準化モジュールユニット358は、使用回数、日付、時間、場所、システムID、最小圧力、最大圧力、最低速度、最大速度、最低温度、最大温度、そして(y/n)中心等の、装置アクチベーションあるいは装置使用の1つ又は1つ以上の特定期間に関する情報を記憶し得る。
【0042】
メモリ/標準化モジュール358は、血管内装置352の性能又は有用性に悪影響を及ぼすこと無く血管内装置352内に配置されるよう、血管内装置352の外側輪郭を増大させることなく血管内装置352内に位置決めされ得る輪郭を有すべきである。例えば、血管内装置352の外径が0.014インチ(約0.035cm)である場合、メモリ/標準化モジュール358は高さ約0.02mm〜約0.075mm、幅約0.125mm〜約0.35mm、そして長さは約0.200mm〜約7.0mmであるが、それ以外の寸法範囲も意図されるものとする。そのため、本件出願人は、メモリ/標準化モジュール358は、これに限定しないが、EEPROMまたはフラッシュ、スタンドアロンあるいは埋設形を含む任意の好適形式のメモリ装置を含み得ることを見出した。
【0043】
メモリ/標準化モジュール358からの情報取り出しを容易化するため、メモリ/標準化モジュール358は装置の近位部分位置で複数のコネクタ310、312、314に通信上結合される。ある実施態様では検出コンポーネント308がメモリ/標準化モジュール358を介してコネクタ310、312、314に通信上結合される。ある実施態様では検出コンポーネント308はメモリ/標準化モジュール358を介してコネクタ310、312、314に電気的に連結され、コネクタ310、312、314は導電要素である。ケーブル/コネクタインターフェース354が、血管内装置352を処理システム356に通信上結合する。そのため、ケーブル/コネクタインターフェース354は、血管内装置のコネクタ310、312、314とインターフェースするカスタムコネクタ316を含む。ケーブル/コネクタインターフェース354は、カスタムコネクタ316からモジュラーコネクタ320に延びるケーブル318をも含む。そのため、モジュラーコネクタ320は、処理システム356とインターフェースする構成を有する。
図3の実施態様とは対照的に、ケーブル/コネクタインターフェース354と、特にはモジュラーコネクタ320はメモリユニットを含まず、且つ、デバイスニュートラル的である。血管内装置352に関する関連情報はむしろ、血管内装置352自体に一体化されたメモリ/標準化モジュール358内に記憶される。その結果、ケーブル/コネクタインターフェース354を特定の血管内装置352と関連付けする必要が無い。同じケーブル/コネクタインターフェース354はむしろ、較正及び又は作動の各パラメータが異なり得る装置を含む複数の異なる血管内装置352と共に使用するために好適である。
【0044】
処理システム356はケーブル/コネクタインターフェース354のモジュラーコネクタ320に連結される。例示実施態様では処理システム356は、モジュラーコネクタ320と合致係合するソケット326を含む患者インターフェースモジュール(PIM)を含む。ある実施態様ではPIM324は、PIM324が通信するワークステーション、コンソール、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、及び又はその他の処理コンポーネント等の処理システム356のその他部分とは別個のハウジングを含む。ある実施態様ではPIM324は処理システム356の1つ又は1つ以上のその他部分のそれと同一のハウジング内に一体化される。使用に際し、処理システム356は、ケーブル/コネクタインターフェース354の提供する接続を介して、メモリ/標準化モジュール358から、検出コンポーネント308に関する情報を含む、血管内装置352に関する任意の必要情報を入手できる。従って、メモリ/標準化モジュール358が血管内装置352の検出コンポーネント308に関する較正情報を担持する場合は、処理システム356はメモリ/標準化モジュール358から較正情報を入手し且つこれを使用して、血管内装置352の提供するデータに基づく測定値を正確化させ得る。
【0045】
図5を参照するに、本発明の1実施態様に従う血管内システム400が示される。図示されるように、血管内システム400は血管内装置402と、リーダーインターフェース404と、処理システム406とを含む。一般に、リーダーインターフェース404は血管内装置402と処理システム406との間の通信を容易化する。例示実施態様では血管内装置402は、外径が0.018インチ(0.4572mm)、0.014インチ(約0.035cm)あるいはそれ未満のガイドワイヤである。血管内装置402は、装置の遠位部分に連結した検出コンポーネント408を更に含む。血管内装置402は、データ記憶、信号コンディショニング、整流、エネルギー保存、及び遠隔測定法用の集積回路をも含み得る。ある実施態様ではエネルギーは1つ又は1つ以上の個別のコンポーネントに保存される。ある実施態様では信号コンディショニング、通信、そして整流要素が、特定用途向け集積回路内に集積化される。
【0046】
一般に、単数あるいは複数のエネルギー保存要素、特定用途向け集積回路、メモリーチップ、そしてセンサは、外径が0.018インチ(0.4572mm)、0.014インチ(約0.035cm)あるいはそれ未満のガイドワイヤの遠位部分内に位置決めするための厳しいサイズ条件に合致する任意の好適様式において構成され得る。ある実施態様では、単数あるいは複数のエネルギー保存要素、特定用途向け集積回路、メモリーチップ、そしてセンサは基板上に個別に位置決めされる。ある実施態様では基板は平坦に作製され、細長部材内に平坦に取り付けられる。他の実施態様では基板は平坦に作製され、コアワイヤが周囲に巻装される。他の実施態様では基板はコアワイヤの非平坦面上に直に作製される。
【0047】
図6には、センサ、RFIC、及びメモリーチップの組み合わせ構成の可視例が番号430で示される。詳しくは、可視例430は3つのカラム“A”、“B”、“C”と、2つの列“1”及び“2”を含む。カラム“A”は、センサ、RFIC、メモリーチップを別個に取り付けた構成に、カラム“B”は、RFICとメモリーチップとを積層してセンサとは別個に取り付けた構成に、そしてカラム“C”は、センサ、RFIC、メモリーチップを相互に積層下構成に夫々相当する。列“1”は、共通基板を含まない取り付け構成に相当し、列“2”は、センサ、RFIC、メモリーチップを共通基板(例えば、フレックス回路、半導体基板、PCB、あるいはその他)に取り付けた取付構成を表す。従って、センサ、RFIC、メモリーチップは、A−1、A−2、B−1、B−2、C−1、C−2、で表す任意の構成を用いて取り付けられ得る。これらの構成は、本発明の構成上、基板上の又は基板上においてではなく実施し得る、形式の異なる、積層取り付け、部分積層取り付け、そして個別取り付け構成を表すものである。これらの概念は、共通基板、部分共通基板(即ち、同一基板にコンポーネントの1つ以上であるが全て未満が取り付けられる)、そして非共通基板上での、任意数のコンポーネント及び、積層取り付け、部分取り付け、個別取り付け構成の相当する組み合わせに対して拡張され得るものとする。単数あるいは複数の特定用途向け集積回路、メモリーダイ、単数あるいは複数の個別のコンポーネント、基板、アンテナ、そしてセンサの任意の数量、組み合わせ、及び物理的構成は本明細書においてセンサ制御モジュール410として総称され、血管内装置402内に位置付け得るものとする。
【0048】
センサ制御モジュール410は、血管内装置402の、特には対になる検出コンポーネント408の固有特性に関する情報を記憶する。ある実施態様ではセンサ制御モジュール410は、装置ID、利用制限、センサID、温度係数、ゼロオフセット、スケールファクタ、感度、製造日、製造時間、そして製造場所等の装置固有情報を記憶する。センサ制御モジュール410は、使用回数、日付、時間、場所、システムID、最小圧力、最大圧力、最低速度、最大速度、最低温度、最大温度、(y/n)中心,そしてリーダーID等の、装置アクチベーションあるいは装置使用の1つ又は1つ以上の特定期間に関する情報を更に記憶し得る。
【0049】
センサ制御モジュール410は、血管内装置402の性能又は有用性に悪影響を及ぼすこと無く血管内装置402内に配置されるよう、血管内装置402の外側輪郭を増大させることなく血管内装置402内に位置決めされ得る輪郭を有すべきである。例えば、血管内装置402の外径が0.014インチ(約0.035cm)である場合、センサ制御モジュール410は高さ約0.02mm〜約0.075mm、幅約0.125mm〜約0.35mm、そして長さは約0.200mm〜約7.0mmであるが、それ以外の寸法範囲も意図されるものとする。更には本実施態様のセンサ制御モジュール410は、以下に説明するように、ガイドワイヤアンテナ412を介してリーダーインターフェース404と無線通信するためにも好適である。そのため、本件出願人は、センサ制御モジュール410は、これに限定しないが、EEPROMまたはフラッシュ、スタンドアロンあるいは埋設形及び又はその組み合わせを含む任意の好適形式のメモリ装置を含み得ることを見出した。
【0050】
検出コンポーネント408からの情報取得を容易化するよう、センサ制御モジュール410は少なくとも1つのガイドワイヤアンテナ412に通信上結合される。ある実施態様ではガイドワイヤアンテナ412は血管内装置402の近位部分を構成する。ある実施態様ではガイドワイヤアンテナ412は、患者を処置する間は完全に患者の体外にあるように構成され得る。他の実施態様ではガイドワイヤアンテナ412は、その近位端から、患者を処置する間は患者の体内に存在する遠位延長部まで伸延されるべきである。ある実施態様ではガイドワイヤアンテナ412は中間部分に収容され、又は細長部材の遠位部分に収容される。ガイドワイヤアンテナ412は、モノポール、ダイポール、ミアンダ、ストレート、ヘリカル、あるいはその他好適な構成のものであり得る。
【0051】
リーダーインターフェース404は、血管内装置402を処理システム406に通信上結合する。ある実施形態ではリーダーインターフェース404は、血管内装置402のガイドワイヤアンテナ412と通信するリーダーアンテナ416を含む。リーダーアンテナ416は、ガイドワイヤアンテナ412の使用エンベロープの範囲内の空間内の任意の好適な位置に位置決め又はインストールされ得る。リーダーアンテナ416は、ケーブルインターフェースを介してリーダーモジュール418と通信する。リーダーモジュール418はAC出力、パワーオーバーイーサネット(登録商標)(POE)、あるいは好適な電源であり得る電源658から給電され得る。ある実施態様ではリーダーモジュール418はケーブル420及びコネクタペアを介して処理システム406と通信する。例示実施態様ではコネクタ422は、処理システム406のUSBコネクタに接続するUSBコネクタである。しかしながら、リーダーインターフェース404と処理システム406との間には本来任意形式の有線接続を利用できる。例示実施態様では、リーダーインターフェース404の少なくとも一部分は患者インターフェースモジュール(PIM)である。ある実施態様ではPIMは、PIMが通信するワークステーション、コンソール、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、及び又はその他の処理コンポーネント等の処理システム406とは別個のハウジングを含む。ある実施態様ではPIMは、処理システム406の1つ又は1つ以上のコンポーネントにおけると同一のハウジング内に一体化される。
【0052】
図4の実施態様と同様に、リーダーインターフェース404はデバイスニュートラル的なものである。血管内装置402に関する関連情報はセンサ制御モジュール410に記憶され且つ血管内装置402自体の内部に一体化される。その結果、リーダーインターフェース404を任意の特定の血管内装置402に関連付けする必要が無い。そうではなく同じリーダーインターフェース404は、較正及び又は作動パラメータの異なり得る装置を含む複数の血管内装置402と共に使用するために好適である。使用に際し、処理システム406は先に記載したように血管内装置402に関する任意の必要情報を取得できる。
【0053】
図7を参照するに、本発明の1実施態様に従う血管内システム450が示される。図示されるように、血管内システム450は血管内装置452と、リーダーインターフェース454と、処理システム456とを含む。一般に、リーダーインターフェース454は血管内装置452と処理システム456との間の通信を容易化する。例示実施態様では血管内装置452は、外径が0.018インチ(0.4572mm)、0.014インチ(約0.035cm)あるいはそれ未満のガイドワイヤである。血管内装置452は、装置の遠位部分に連結した検出コンポーネント408を更に含む。血管内装置452は、データ記憶、信号コンディショニング、整流、エネルギー保存、及び遠隔測定法用の集積回路をも含み得る。ある実施態様ではエネルギーは1つ又は1つ以上の個別のコンポーネント内に記憶される。ある実施態様では信号コンディショニング、通信そして整流素子は特定用途向け集積回路に集積され且つメモリと結合されてセンサ制御モジュール410を形成する。ある実施態様では、単数あるいは複数のエネルギー保存要素、特定用途向け集積回路、メモリーチップ、そしてセンサは、垂直積層状態(例えば
図6のC−1構成)下に相互に位置決めされる。ある実施態様では単数あるいは複数のエネルギー保存要素、特定用途向け集積回路、メモリーチップ、そしてセンサは基板上で個別に位置決めされる(例えば
図6のA−2の構成)。ある実施態様では基板は平坦に作製され且つ細長部材内に平坦に取り付けされる。他の実施態様では基板は平坦に作製され、次いでコアワイヤ周囲に巻装される。他の実施態様では基板はコアワイヤの非平坦面上に直に作製される。単数あるいは複数の特定用途向け集積回路、メモリーダイ、単数あるいは複数の個別のコンポーネント、単数あるいは複数の基板、単数あるいは複数のアンテナ、単数あるいは複数のセンサの数量、組み合わせ、そして物理的構成を細長ユニット内に位置付け得る。センサ制御モジュール410は血管内装置452に関する、特には、ペアとなる検出コンポーネント408の固有特性に関する情報を記憶する。ある実施態様ではセンサ制御モジュール410は、装置ID、利用制限、センサID、温度係数、ゼロオフセット、スケールファクタ、感度、製造日、製造時間、そして製造場所等の装置固有情報を記憶する。センサ制御モジュール410は、使用回数、日付、時間、場所、システムID、最小圧力、最大圧力、最低速度、最大速度、最低温度、最大温度、(y/n)中心,そしてリーダーID等の、装置アクチベーションあるいは装置使用の1つ又は1つ以上の特定期間に関する情報を更に記憶し得る。
【0054】
センサ制御モジュール410は、血管内装置452の性能又は有用性に悪影響を及ぼすこと無く血管内装置452内に配置されるよう、血管内装置452の外側輪郭を増大させることなく血管内装置452内に位置決めされ得る輪郭を有すべきである。例えば、血管内装置452の外径が0.014インチ(約0.035cm)である場合、センサ制御モジュール410は高さ約0.02mm〜約0.075mm、幅約0.125mm〜約0.35mm、そして長さは約0.200mm〜約7.0mmであるが、それ以外の寸法範囲も意図されるものとする。更には本実施態様のセンサ制御モジュール410は、以下に説明するように、ガイドワイヤアンテナ412を介してリーダーインターフェース454と無線通信するためにも好適である。そのため、本件出願人は、センサ制御モジュール410は、これに限定しないが、EEPROMまたはフラッシュ、スタンドアロンあるいは埋設型を含む任意の好適形式のメモリ装置を含み得ることを見出した。
【0055】
検出コンポーネント408からの情報取得を容易化するよう、センサ制御モジュール410は少なくとも1つのガイドワイヤアンテナ412に通信上結合される。ある実施態様ではガイドワイヤアンテナ412は血管内装置402の近位部分を構成する。ある実施態様ではガイドワイヤアンテナ412は、患者を処置する間は完全に患者の体外にあるように構成され得る。他の実施態様ではガイドワイヤアンテナ412は、その近位端から、患者を処置する間は患者の体内に存在する遠位延長部まで伸延されるべきである。ある実施態様ではガイドワイヤアンテナ412は中間部分に収容され、又は細長部材の遠位部分に収容される。ガイドワイヤアンテナ412は、モノポール、ダイポール、ミアンダ、ストレート、ヘリカル、あるいはその他好適な構成のものであり得る。
【0056】
リーダーインターフェース454は血管内装置452を処理システム456に通信上結合される。そのため、リーダーインターフェース454は、血管内装置452のガイドワイヤアンテナ412と通信するリーダーアンテナ416と、処理コンポーネント466と通信する処理システム456のシステムアンテナ464と通信するリンクアンテナ462とを含む。リーダーアンテナ416は、ガイドワイヤアンテナ412の使用エンベロープ範囲内の空間の任意の好適位置に位置決め又はインストールされ得る。リンクアンテナ462は、システムアンテナ464の範囲内の空間内の任意の好適な位置に位置決め又はインストールされ得るが、これはリンクアンテナ462に関するシステムアンテナ464についても同様である。リーダーモジュール418はAC出力、パワーオーバーイーサネット(POE)、あるいは好適な電源から電力を受ける。リーダーモジュール418は、リンクアンテナ462からシステムアンテナ464へのカップリングを介して処理システム456と通信するテレメトリモジュール460と通信する。リーダーインターフェース454と処理システム456との間(及びリーダーインターフェース454と血管内装置452との間)の通信プロトコルは、工業標準及び又は専用形式(Bluetooth(登録商標)、WiFi、UHF、HF等)の何れか又は任意の組み合わせであり得る。例示実施態様ではリーダーインターフェース454の少なくとも一部は患者インターフェースモジュール(PIM)である。ある実施態様ではPIMは、PIMが通信するワークステーション、コンソール、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、及び又はその他の処理コンポーネント等の処理システム456とは別個のハウジングを含む。ある実施態様ではPIMは、処理システム456の1つ又は1つ以上のコンポーネントにおけると同一のハウジング内に一体化される。
【0057】
図4及び
図5の実施態様におけると同様に、リーダーインターフェース454はデバイスニュートラル的である。血管内装置452に関する関連情報はセンサ制御モジュール410に記憶され、且つ血管内装置452自体の内部に一体化される。その結果、リーダーインターフェース454を特定の血管内装置452に関連付けする必要が無い。同じリーダーインターフェース454はむしろ、較正及び又は作動パラメータの異なり得る装置を含む複数の異なる血管内装置452と共に使用するために好適である。使用に際し、処理システム456は、リーダーインターフェース454と血管内装置452との間の無線接続を介して、及びリーダーインターフェース454と処理システム456との間の無線接続を介して、センサ制御モジュール410から検出コンポーネント408に関する情報を含む血管内装置452に関する任意の必要情報を無線取得できる。従って、センサ制御モジュール410が血管内装置452の検出コンポーネント408に関する情報を担持する場合は、処理システム456はセンサ制御モジュール410から較正情報を入手し且つこれを使用して、血管内装置452の提供するデータに基づく測定値を正確化させ得る。
【0058】
図8〜
図12を参照するに、無線式血管内装置及び関連システム及び方法の様相を説明する。特に
図8及び
図9を参照するに、本発明の他の実施態様に従う血管内装置500の様相が示される。血管内装置500は、細長の可撓性の遠位部分504に連結した細長の可撓性の近位部分502を含む。近位部分502は、上述した近位部分106、及び又は、近位部分202、及び又は、中間部分204におけるそれらと類似の1つ又は1つ以上の特徴を含み得る。同様に、遠位部分504は、上述した遠位部分104、及び又は、遠位部分206のそれらに類似する1つ又は1つ以上の特徴を含み得る。遠位部分504は近位部分502に固着される。そのため、遠位部分504は近位部分502に機械的に連結され、化学的に接着され、及び又は、近位部分502に別の方法で固定される。例えば、ある実施態様では遠位部分504は、近位部分502の合致するコイル構造上に螺合するコイル構造を含む。単数あるいは複数のコイル構造に加え、あるいは代えて、遠位部分504は、接着材(例えば、エポキシ、グルー等)、ハンダ、及び又は、その他好適な結合材を使用して近位部分に溶接、及び又は接着させ得る。一般に、遠位部分504は任意の好適方法で近位部分502に結合され得る。更には、
図10に関して以下に記載するように、ある実施態様では遠位部分504及び近位部分502は、利用可能な遠位部分及び近位部分の種々の組み合わせを容易且つ好都合に組み合わせて、ユーザー優先度、処置上の必要性及び又はそれらの組み合わせに基づいて特別に選択した特徴を有する血管内装置を形成し得るような、標準化された結合構造を有する。
【0059】
ある実施態様では、近位部分502は、電力及びデータがリーダーインターフェース454から近位部分502に無線送信され、データが近位部分502からリーダーインターフェース454に無線送信されるよう、血管内装置500の作動を容易化する構成を有する。詳しくは、近位部分502は、エネルギーを収集し、且つ、電気的、光学的、及び又は、電子−光学的コンポーネントにより取得したデータが、処置中(即ち、遠位部分504が患者の体内に位置決めされる間)、及び又は、処置後(即ち、遠位部分504が患者の身体から除去された後)にリーダーインターフェース454に無線通信され得るように、近位部分502に結合した電気的、光学的、及び又は、電子−光学的コンポーネントの作動を容易化するアンテナとして構成される。以下に説明するように、ある実施態様では近位部分502は、リーダーインターフェース454から電力を受け、前記エネルギーを電気的、光学的、及び又は、単数あるいは複数の電子−光学的コンポーネントに選択的に分配するように構成される。無線接続されることで、近位部分502と患者インターフェースモジュール(PIM)との間のコネクタ/ケーブルインターフェースは不要である。その結果、血管内装置はユーザーによる取り扱い及び操作がより容易となる。
【0060】
ある実施態様では、遠位部分504は、リーダーインターフェース454から遠位部分504にデータが無線送信され、データが遠位部分504からリーダーインターフェース454に無線送信されるように、血管内装置500の作動を容易化する構成を有する。詳しくは、遠位部分504は、エネルギーを収集し、且つ、電気的、光学的、及び又は、電子−光学的コンポーネントにより取得したデータが、処置中(即ち、遠位部分504が患者の体内に位置決めされる間)、及び又は、処置後(即ち、遠位部分504が患者の身体から除去された後)にリーダーインターフェース454に無線通信され得るように、遠位部分504に結合した電気的、光学的、及び又は、電子−光学的コンポーネントの作動を容易化するアンテナを備える構成を有する。以下に説明するように、ある実施態様では遠位部分504は、リーダーインターフェース454から電力を受け、前記エネルギーを電気的、光学的、及び又は、単数あるいは複数の電子−光学的コンポーネントに選択的に分配するように構成される。無線接続されることで、遠位部分504と患者インターフェースモジュール(PIM)との間のコネクタ/ケーブルインターフェースは不要である。その結果、血管内装置はユーザーによる取り扱い及び操作がより容易となる。
【0061】
図9を参照するに、例示実施態様ではセンサモジュール510は、ダイヤフラム514及び関連する電気接点516を有するセンサ512を含む。一般に、センサ512は、患者の血管内で使用する寸法形状とされた血管内装置内で使用するために好適な任意の構成を有し得、圧電抵抗式圧力センサ、容量式圧力センサ、光学式圧力センサ、圧電式圧力センサ、及び又は、電磁式圧力センサを含む。ある実施態様ではセンサ512は、何れもここに参照することによりその全体を本明細書の一部とする、“ULTRA MINIATURE PRESSURE SENSOR”と題する米国特許第7,967,762号、“MINIATURE HIGH SENSITIVITY PRESSURE SENSOR”と題する米国特許出願第13/415,514号、“PRESSURE SENSOR AND GUIDE WIRE ASSEMBLY FOR BIOLOGICAL PRESSURE MEASUREMENTS”と題する米国特許第6,167,763号、“RESONANCE BASED PRESSURE TRANSDUCER SYSTEM”と題する米国特許第6,461,301号の1つ又は1つ以上に記載された圧力センサに類似する1つ又は1つ以上の特徴を含む。
【0062】
センサ制御モジュール520の電気接点518は検出コンポーネント512の電気接点516に電気的に結合される。センサ制御モジュール520は、センサ制御モジュール520と外部装置との間の無線通信を容易化する構成を有する少なくとも1つのアンテナに結合される。例えば、センサ制御モジュール520の電気接点522には、血管内装置500の遠位部分504用のアンテナとして機能する接続用コイル構造が電気的に結合され得る。ある実施態様ではコイルの構造的構成(例えば、直径、長さ、巻き付けピッチ、巻き付け間隔、ワイヤ断面形状、ワイヤ圧、及び又はその他パラメータ)は、特定の無線プロトコル用の無線送信を、例えば、周波数レンジ及び又は所望の無線送信出力を考慮して最適化するように選択される。他の実施態様ではコイルは血管内装置用のアンテナとしては作用しない。ある実施態様では外部装置が処理システムの一部を構成する。ある実施態様では外部装置は血管内装置500と処理システムとの間の仲介装置である。一般に、処理システムはセンサモジュール510(例示実施態様では圧力センサ512を含む)が取得したデータを処理する構成を有し、デスクトップ、ラップトップ、タブレット、手持ち装置、モバイルフォン、サーバー、その他ハードウェアコンポーネント、及び又はその組み合わせを含む任意の好適なコンピュータ処理システムの形態を取り得、単数あるいは複数のローカルソフトウェアアプリケーション、単数あるいは複数のネットワーク型ソフトウェアアプリケーション、及び又は、単数あるいは複数のクラウドベースのソフトウェアアプリケーションを用いて実行され得る。
【0063】
外部エネルギー源がないとセンサモジュール510は賦活されない。そのため、1つ又は1つ以上のセンサモジュール510が外部装置により賦活され得る。この場合センサ制御モジュール520は、外部装置の要求により、センサモジュール512を較正するために処理システムが使用するセンサ固有セットアップパラメータを抽出する。単数あるいは複数の圧力センサ512が起動すると、センサ制御モジュール520は、センサ使用データを記憶し、外部装置と通信するために使用される。以下に、
図11及び
図12を参照して血管内装置500の使用に関する追加的特徴を説明する。
【0064】
図10を参照するに、遠位部分504が複数の異なる近位部分に結合されている。詳しくは、遠位部分504はコネクタ部分552を介して近位部分550に結合する状態で示される。同様に、遠位部分504はコネクタ部分552を介して近位部分554に結合下状態で示される。コネクタ部分552は、遠位部分504をコネクタ部分552を有する任意の近位部分に結合させ得る標準化した結合構成を表す。結合部分552は、遠位部分504を単数あるいは複数の近位部分に固着させ得る構成を有する。そのため、コネクタ部分552は遠位部分504と単数あるいは複数の近位部分との間の機械的結合、化学的接着、及び又はその他の固定結合を容易化させ得る。例示実施態様では、コネクタ部分552は、遠位部分504の合致するコイル構造上に螺装するコイル構造を含む。コイルインターフェースに加え、遠位部分504は接着材(例えばエポキシ、グルー等)、ハンダ、及び又はその他好適な接着材を使用してコネクタ部分552、及び又は近位部分のその他部分に溶接及び又は結合できることを理解されたい。
【0065】
コネクタ部分552の提供する標準化結合構成により、遠位部分504を、コネクタ部分を含む任意の血管内装置の近位部分に結合できる。従って、近位部分の特定の特性をユーザーの優先度、処置上の必要性、及び又はその他パラメータに基づいて選択可能である。遠位部分504が全検出を提供し、且つ、近位部分を貫いて伸延する通信ラインを必要とすることなく、通信機能が含まれ得ることから、異なる取り扱い特性を有する近位部分を使用可能である。現在の所、圧力センサ、画像化素子、及び又はその他の電子的、光学的、又は電子−光学的コンポーネントを収納するガイドワイヤは、集積エレクトロニクスを格納しない標準のガイドワイヤと比較して性能特性が劣る悩みがある。例えば、電子コンポーネントを格納する最新式のガイドワイヤの取り扱い性能は、ある実施態様では、導電性バンド、スぺーサ、胴体、単数あるいは複数のセンサ、そして単数あるいは複数の電子的コンポーネントのために要する空間を考慮した後にコアワイヤのために利用可能な空間が限定されることにより阻害されている。
【0066】
更に、コネクタ部分552は、コネクタ部分552と合致する構成を有する複数の異なる遠位部分の任意の1つへの特定近位部分の結合を類似様式下に可能とする。例えば、単数あるいは複数の検出要素の単数あるいは複数の形式、単数あるいは複数の検出要素の構成、構造的構成(例えば、外径、長さ、取り付け構成、可撓性部材形式等)、及び又はその他特徴等の色々な特徴を有する遠位部分が、ユーザーの優先度、処置上の必要性、及び又はその他要因に基づいて選択され得る。色々な特徴を有する複数の利用可能な近位部分と、色々な特徴を有する複数の利用可能な遠位部分の両方を提供することで、最も望ましい特徴の組み合わせを有する血管内装置のファミリーが提供され得る。この方策は、製造プロセスの簡略化(例えば、近位部分及び遠位部分の製造を分離し、次いでアセンブリステージで、近位部分及び遠位部分の種々の組み合わせを相互に組み立てる)を可能とし、及び又は、ユーザーが選択可能な血管内装置を、利用可能な複数の近位部分及び遠位部分に基づく特定処置に関連して組み立て可能とする。
【0067】
図11及び
図12を参照するに、
図8〜
図10で説明した血管内装置等の血管内装置を使用する様相を本発明の実施態様において説明する。
図11に示すように、血管内装置652の少なくとも遠位部分504が患者604の内部に位置決めされる。境界601は患者内部604と患者外部602との間を区別を表す。血管内装置652の形態に依存して、(1)電気的、光学的、及び又は電子−光学的要素の全ては処置間は患者内部604に位置決めされ、あるいは(2)電気的、光学的、及び又は電子−光学的要素の幾つかは患者内部604に位置決めされ、他方、電気的、光学的、及び又は電子−光学的要素の少なくとも一部は処置中は患者外部602に位置決めされることを理解されたい。例えば、例示実施態様ではアンテナ612が患者内部604に部分的に位置決めされ、アンテナが患者の境界601のセクション603を貫いて伸延するに従い、患者外部602に部分的に位置決めされる。他の実施態様ではアンテナ612及び又はセンサ制御モジュール610は患者外部602に全体が位置決めされる。患者内部604の特定部分は、使用する血管内装置652のサイズ及び形式に依存するが、一般に患者内部604は任意の血管系、腔、通路、あるいはその他の関心領域であり得る。従って、血管内装置652の遠位部分604から患者外部602までの正確な距離は可変でもある。更には、単数あるいは複数の血管内装置652とリーダーインターフェース654との間及びリーダーインターフェース654と処理システム656との間の空気インターフェースプロトコルには、以下、即ち、ISO18000−2(130kHz)、ISO18000−3(13.56kHz)、ISO18000−4(2.4GHz)、ISO18000−6c(870−930MHz)の任意の1つ又は組み合わせを含み得る。
【0068】
図11の例示実施態様ではガイドワイヤアンテナ612はリーダーアンテナ616からのエネルギーを収集し、リーダーアンテナ616と通信する構成を有する。リーダーアンテナ616は、処理システムと、使用する血管内装置652との間のエネルギー及びデータの送信の最適化を考慮してガイドワイヤアンテナ612付近で配向及び位置決めされる。リーダーアンテナ616は、剛性又は可撓性、再使用可能又は使い捨て性、であり得、複数のアンテナ、アンテナ形式、そしてアンテナ位置として配置し得る。リーダーアンテナ616は、幅150〜500mm、長さ150〜2000mm、厚さ1〜100mmのディメンション内のものであり得る。リーダーアンテナ616は、患者を手術台から分離するマットの下に取り付け得、手術台裏側に取り付け得、マット内に一体化し得、手術台上側又は底側に一体化し得、フロア上に取り付け得、天井あるいは天井裏空間に取り付け得、手術台脚部の内側又は外面取り付け得、モニタ側部又は裏側のモニタブームに取り付け得、アーティキュレートシーリング又はベッドサイドアームに取り付け得、ベッドサイド回転IVポールのベッドサイドポール又は処理システム656に取り付け得る。リーダーアンテナ616はケーブルインターフェース620あるいはその他の好適な結合を介してリーダーモジュール618と通信する。リーダーモジュール618は、AC出力、パワーオーバーイーサネット(POE)、又は好適な電源であり得る電源658から電力を受ける。
【0069】
ガイドワイヤアンテナ612が収集したエネルギーはセンサ制御モジュール610及び検出コンポーネント608を賦活させる。ある実施態様ではテレメトリモジュール660は、リーダーモジュール618が受信した如きセンサ出力をアンテナ662を介して処理システム656に通信する。詳しくは、処理システム656の、処理コンポーネント666と通信するシステムアンテナ664はアンテナ662と通信する。ある実施態様では処理システム656は、Siemens AXIOM Sensis、Mennen Horizon XVu、Pilips Xper IM Physiomonitoring 5(何れも商標名)等の止血システムである。ある特定実施態様では処理システム656は、患者の、遠位部分504を位置決めした血管に関連する圧力データを取得する構成を有する。ある特定実施態様では処理システム656は、止血システム及び血管内装置652からのデータを用いて冠血流予備量比(FFR)を算出する。
【0070】
図12を参照するに、本発明に従う治療処置の実施方法700が示される。“リーダーアンテナ”、“血管内装置”、及び関連要素(例えば、“センサ制御モジュール”、“装置ID”、“センサ”等)はある実施態様では単一又は複数のものであり得る。以下に説明する本方法は、血管内装置の幾つかの実施態様の使用を含むものとする。従って、上述した血管内装置の1つ又は1つ以上の実施態様における特定の特徴を考慮することにより本方法のステップをより良く理解され得よう。方法700の各ステップは本来例示的なものであって、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、その1つ又は1つ以上のステップの省略、1つ又は1つ以上の追加的ステップの追加、及び又は、ステップの順序変更が可能である。
【0071】
ステップ702で遠隔検出システムが起動される。ステップ704で血管内装置がリーダーアンテナのリードエンベロープ内に配置される。ステップ706で血管内装置がリーダーインターフェースにより賦活される。ステップ708でセンサ制御モジュールが血管内装置用の装置IDをリーダーインターフェースに送信する。ステップ710でリーダーインターフェースが装置IDを処理システムに送信する。ステップ712で装置IDが処理システムにより認証される(又はされない)。装置IDが認証されない場合は処置が停止され、又は処置継続のための更なる情報が要求され得る。ステップ714で血管内装置のセンサが血管内装置のセンサ制御モジュールにより賦活される。ステップ716でセンサアナログデータが標準化され、デジタル化され、センサ制御モジュールによりゼロとされる。ステップ718で、センサを格納する血管内装置の少なくとも遠位部分が患者内に位置決めされる。ステップ720で、患者内で取得したセンサアナログデータがセンサ制御モジュールにより標準化及びデジタル化される。ステップ722でセンサ制御モジュールが、相当するアナログセンサデータに相当するデジタルデータをリーダーインターフェースに送信する。ある実施態様では送信データのデジタルデータはリアルタイムで送信される。他の実施態様ではデジタルデータは血管内装置内でローカルに一次的又は恒久的に記憶され、その後、リーダーインターフェースにより検索される。ステップ724でリーダーインターフェースがデジタルセンサデータを処理システムに送信する。ステップ726で処理システムがセンサデータを計算及び表示する。
【0072】
ある実施態様では固有識別子及び利用履歴が血管内装置のメモリに記憶される。血管内装置が賦活されると、全ての検出及び又は画像化能力がデフォルトでディセーブルとされ、固有識別子及び関連する利用パラメータが処理システムで吟味及び承認された後においてのみ、イネーブル又はアクチベートされる。吟味プロセスは、模倣品使用、及び又は、非殺菌品使用、及び又は期限切れ品使用、及び又は過使用品を防止する上で役立つ。記憶される要素には、以下の製造指定要素に限定しないが、装置ID、利用制限、センサID、温度係数、ゼロオフセット、スケールファクタ、感度、製造日、製造時間、そして製造場所が含まれる。記憶要素には、以下の使用時間データ要素に限定しないが、使用回数、日付、時間、場所、システムID、最小圧力、最大圧力、最低速度、最大速度、最低温度、最大温度、(y/n)中心,そしてリーダーIDが含まれよう。
【0073】
賦活された単数あるいは複数の検出要素はローカルの環境パラメータを検出する。ある実施態様では血管内装置の少なくとも1つ検出要素がデータ取得中に関心部分を通して移動(例えば、引き戻しが実施される)する。ある実施態様では血管内装置の近位部分の移動がモニターされ、あるいはガイドワイヤアンテナの移動が単数あるいは複数のリーダーアンテナにより測定される。測定された移動は、関心部分を貫く関連するセンサの相対位置に関連付けされる。ガイドワイヤアンテナの相対位置は少なくとも1つの検出要素に対して固定され得るため、ガイドワイヤアンテナの動きは少なくとも1つの検出要素の移動のためのプロキシとして利用できる。
以上、本発明を実施例を参照して説明したが、本発明の内で種々の変更をなし得ることを理解されたい。