(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記コネクタ部材は、USBコネクタ、充電コネクタ、インターフェースコネクタ、イヤホン−マイクロホンソケット、記録媒体用ソケットの内の少なくとも一つであることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
前記導電性部品は、マイクロホンモジュール、スピーカモジュール、振動モジュール、受信機モジュール、近接/照度センサーモジュール、カメラモジュール、キーパッドモジュール、ディスプレイモジュール、及び可撓性プリント回路基板の内の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
前記可撓性プリント回路基板は、マイクロホンモジュール、スピーカーモジュール、振動モジュール、受信機モジュール、近接/照度センサーモジュール、カメラモジュール、キーパッドモジュール、ディスプレイモジュールの内の少なくとも一つの各々に提供されることを特徴とする請求項9に記載のアンテナ装置。
前記可撓性プリント回路基板に形成される導線の内の少なくとも一つが前記第1の放射体又は第2の放射体に接続されることを特徴とする請求項10に記載のアンテナ装置。
前記導電性部品は、前記携帯用端末機の内部に提供されるブラケット(bracket)とフレーム(frame)、前記携帯用端末機の金属性ケースと装飾部材、及び前記携帯用端末機の内部に固定されたネジ(screw)の内の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
前記導電性部品と、前記給電部又は接地部の少なくとも一つとの間に提供されるスイッチ素子をさらに有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
前記導電性部品と、前記給電部又は接地部の少なくとも一つとの間に提供される容量性結合素子又は誘導性結合素子の少なくとも一つをさらに有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
前記導電性部品と、前記給電部又は接地部の少なくとも一つとの間に提供される整合素子をさらに有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
前記第1の放射体又は第2の放射体の少なくとも一つに接続される放射パターンをさらに有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は上記従来の携帯用端末機のアンテナ装置における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、小型及び軽量化された携帯用端末機の内部空間に設置されるとともに、安定した放射性能を確保できるアンテナ装置を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、携帯用端末機内部の導電性部品を放射体として活用することによって、携帯用端末機の内部における設計自由度を改善できるアンテナ装置を提供することにある。
また、本発明のさらに他の目的は、携帯用端末機内部の導電性部品を放射体として活用することによって、携帯用端末機の内部空間の活用効率を改善できるアンテナ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するためになされた本発明によるアンテナ装置は、複数の導電性部品を内蔵した携帯用端末機のアンテナ装置であって、前記携帯用端末機の回路基板に形成された導電層と、前記回路基板で前記導電層を部分的に横切るように形成されたスリットと、前記回路基板で前記スリットを横切るように形成された給電ラインと、前記給電ラインを通して前記携帯用端末機の給電部に接続され、前記導電層の一部分を含む第1の放射体と、前記導電層の他の一部分を含み、前記携帯用端末機の給電部と前記導電層の残りの部分のうちの少なくとも一部を含む接地部とに各々接続される第2の放射体とを有し、前記導電性部品の内の少なくとも一つが前記第1の放射体又は第2の放射体の少なくとも一つに接続されることを特徴とする。
【0010】
本発明の他の態様は、上述したアンテナ装置を含む携帯用端末機を開示する。
本発明のさらに他の態様は、少なくとも一つの導電性部品;給電部(例:power feeding unit);接地部(例:ground or earth part,portion,element,rail,or terminal);及びアンテナ(例:antenna device)を含み、前記アンテナは前記給電部に接続された第1の放射体と、前記給電部及び接地部に各々接続された第2の放射体とを含み、前記導電性部品が前記第1の放射体又は第2の放射体の少なくとも一つに接続された携帯用端末機を開示する。
【0011】
本発明のさらなる他の態様は、少なくとも一つの導電性部品;給電部(例:power feeding unit);接地部(例:ground or earth part,portion,element,rail,or terminal);及びアンテナ(例:antenna device)を含み、前記アンテナは、前記給電部に接続された第1の放射体と、前記給電部及び接地部に各々接続された第2の放射体とを含み、前記第1の放射体又は第2の放射体の少なくとも一つは、前記導電性部品を含むか、または、前記導電性部品を有するか、または、前記導電性部品に接続された携帯用端末機を開示する。多様な実施形態によると、前記携帯用端末機は前記第1又は第2の放射体の少なくとも一つに接続された複数の導電性部品を有することができる。
【0012】
本発明の実施形態による前記携帯用端末機は、前記回路基板に提供された導電層を有し、前記導電性部品のうち少なくとも一つが前記回路基板に装着されて、前記給電部に接続される。
本発明の実施形態による前記導電性部品は、前記携帯用端末機の回路基板に提供された導電層に装着されるコネクタ部材を含み、前記コネクタ部材が前記第1の放射体又は第2の放射体の少なくとも一つに接続される。かかる実施形態による前記携帯用端末機は、前記コネクタ部材を囲む領域から前記導電層が部分的に除去されることによって形成されたスリットをさらに有する。前記携帯用端末機は、前記スリットを横切るように形成された給電ラインをさらに有し、前記コネクタ部材が前記給電ラインを通して前記給電部に接続される。
本発明の実施形態による前記コネクタ部材は、前記給電部と接地部との間における前記導電層に装着される。
本発明の実施形態による前記コネクタ部材は、USBコネクタ、充電コネクタ、インターフェースコネクタ、イヤホン−マイクロホンソケット、保存媒体用ソケットのうち少なくとも一つである。
【0013】
本発明の実施形態において、前記導電層を部分的に横切るように形成されたスリットと、前記スリットを横切るように配置された誘導性結合素子又は前記スリットを横切るように配置された容量性結合素子の少なくとも一つをさらに有し、前記コネクタ部材が前記誘導性結合素子又は容量性結合素子の少なくとも一つを通して前記給電部に接続される。
【0014】
本発明の実施形態による前記導電性部品は、マイクロホンモジュール、スピーカモジュール、振動モジュール、受信機モジュール、近接/照度センサーモジュール、カメラモジュール、キーパッドモジュール、ディスプレイモジュール及び可撓性プリント回路基板のうち少なくとも一つを含む。
本発明の実施形態において、前記可撓性プリント回路基板は、マイクロホンモジュール、スピーカモジュール、振動モジュール、受信機モジュール、近接/照度センサーモジュール、カメラモジュール、キーパッドモジュール、ディスプレイモジュールに各々配置される。
【0015】
本発明の実施形態において、前記可撓性プリント回路基板に形成される導線のうち少なくとも一つが第1の放射体又は第2の放射体に接続される。
本発明の実施形態において、第1の放射体又は第2の放射体の少なくとも一つに装着された接続部材をさらに有し、前記接続部材を介して前記導電性部品のうち少なくとも一つが第1の放射体と第2の放射体のうち少なくとも一つに接続される。
本発明の実施形態による前記導電性部品は、前記携帯用端末機の内部に提供されたブラケットとフレーム、前記携帯用端末機の金属性ケース及び装飾部材、前記携帯用端末機の内部に締結されたネジのうち少なくとも一つを含む。
本発明の実施形態において、第1の放射体又は第2の放射体上に装着された接続部材をさらに有し、前記接続部材を介して前記導電性部品のうち少なくとも一つが第1の放射体又は第2の放射体の少なくとも一つに接続される。
【0016】
本発明の実施形態において、前記ブラケットの一面に前記携帯用端末機のディスプレイモジュールが装着されると共に、他面に前記携帯用端末機の回路基板が装着され、第1の放射体又は第2の放射体の少なくとも一つが前記回路基板に形成されると共に、導電性両面テープにより前記回路基板が前記ブラケットに付着されることによって、前記ブラケットが第1の放射体と第2の放射体のうち少なくとも一つに接続される。
本発明の実施形態において、前記導電性部品と、前記給電部又は接地部の少なくとも一つとの間に配置されるスイッチ素子をさらに有する。
本発明の実施形態において、前記導電性部品と、前記給電部又は接地部の少なくとも一つとの間に提供される容量性結合素子又は誘導性結合素子の少なくとも一つをさらに有する。
本発明の実施形態において、前記導電性部品と、前記給電部又は接地部の少なくとも一つとの間に提供される整合素子をさらに有する。
本発明の実施形態において、前記導電性部品と、前記給電部又は接地部の少なくとも一つとの間に提供される複数の整合素子と、前記導電性部品と、前記給電部又は接地部の少なくとも一つとの間で前記整合素子等と直列で接続される少なくとも一つのスイッチ素子をさらに有し、前記スイッチ素子の動作によって、前記導電性部品は前記整合素子のうち一つを通して前記給電部又は接地部に接続される。
【0017】
本発明の実施形態において、第1の放射体と第2の放射体のうち少なくとも一つに接続される放射パターンをさらに有する。
本発明の実施形態において、外周面に前記放射パターンが形成され、前記回路基板に対面するように結合するキャリアをさらに有し、第1及び第2の放射体は前記回路基板に形成され、前記放射パターンが第1の放射体と第2の放射体のうち少なくとも一つに接続された導電性部品を介して、第1の放射体と第2の放射体のうち少なくとも一つに接続される。
本発明の実施形態において、前記携帯用端末機の回路基板に装着された接続部材と、外周面に前記放射パターンが形成され、前記回路基板に対面するように結合するキャリアをさらに有し、第1及び第2の放射体は前記回路基板に形成され、前記放射パターンが前記接続部材を介して第1の放射体と第2の放射体のうち少なくとも一つに接続される。
【0018】
本発明の実施形態において、前記キャリアの内部に配置されるスピーカモジュールをさらに有し、前記スピーカモジュールは、可撓性プリント回路基板又は前記接続部材を介して第1の放射体と第2の放射体のうち少なくとも一つに接続される。
本発明の実施形態において、可変容量性結合素子と可変誘導性結合素子のうち少なくとも一つをさらに含み、前記可変容量性結合素子と可変誘導性結合素子のうち少なくとも一つは、前記導電性部品と、前記給電部と接地部のうち少なくとも一つとの間に配置される。
【発明の効果】
【0019】
上記の通りに構成されたアンテナ装置は、携帯用端末機に内蔵された導電性部品を放射体として活用することによって、小型、軽量化された携帯用端末機の内部空間に容易に設置されるという長所がある。
また、放射体として活用される導電性部品に放射パターンを接続するか、又は整合回路などを利用して安定した放射性能を確保できる。
したがって、導電性部品と共に携帯用端末機内部に設置されると共に、電気的には隔離された従来の内蔵型アンテナ装置と比較すると、携帯用端末機の内部空間を効率的に活用でき、かつ、安定した放射効率と帯域幅を確保するようになる。
また、携帯用端末機内部の導電性部品を放射体として活用するために携帯用端末機の内部空間でアンテナ装置の設計自由度も改善できるようになる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明に係るアンテナ装置を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0022】
添付の図面を参照した下記の説明は、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものの範囲内で定められるような本発明の実施形態の包括的な理解を助けるために提供するものであり、この理解を助けるための様々な特定の詳細を含むが、唯一つの実施形態に過ぎない。従って、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく、ここに説明する実施形態の様々な変更及び修正が可能であるということは、当該技術分野における通常の知識を有する者には明らかである。また、明瞭性と簡潔性の観点から、当業者に良く知られている機能や構成に関する具体的な説明は、省略する。
次の説明及び請求項に使用する用語及び単語は、辞典的意味に限定されるものではなく、発明者により本発明の理解を明確且つ一貫性があるようにするために使用する。従って、特許請求の範囲とこれと均等なものに基づいて定義されるものであり、本発明の実施形態の説明が単に実例を提供するためのものであって、本発明の目的を限定するものでないことは、本発明の技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。
本願明細書に記載の各要素は、文脈中に特に明示しない限り、複数形を含むことは、当業者には理解できるものである。したがって、例えば、コンポーネント表面(a component surface)”との記載は、1つ又は複数の表面を含む。
【0023】
図1は、本発明の好ましい実施形態によるアンテナ装置を示す構成図であり、
図2は
図1に示すアンテナ装置を有する携帯用端末機を示す分離斜視図である。
図1及び
図2を参照すると、本発明の好ましい実施形態によるアンテナ装置(アンテナ又はアンテナ部、又はアンテナモジュール)100は、給電部Fに接続された第1の放射体A1と、給電部Fと接地部Gに各々接続された第2の放射体A2を有し、携帯用端末機に内蔵された導電性部品C1、C2、C3が第1及び第2の放射体A1、A2上に配置されるか又は、第1及び第2の放射体A1、A2とは別途に配置されて、一定の経路を通じて第1及び第2の放射体A1、A2のうち何れか一つに接続される。
したがって、導電性部品C1、C2、C3もアンテナ装置100の放射体として活用される。
【0024】
本発明の具体的な実施形態で開示するアンテナ装置100は、逆Fアンテナ(inverted−F)構造を例示しているが、本発明はこれに限定されず、板型逆Fアンテナ(planner inverted−F antenna)、ループアンテナ(loop antenna)、ミアンダラインアンテナ(meander line antenna)等の他の構造のアンテナ装置として構成することもできる。
また、イヤホン−マイクロホンソケットに接続されるイヤホン又はヘッドセットのプラグや導線のように、外部から端末機に接続されるケーブルを利用して追加の周波数帯域で通信することも可能である。
【0025】
第1の放射体A1は、給電部Fに接続されて主放射体として活用され、第2の放射体A2は、給電部Fと接地部Gに各々接続されて副放射体として活用される。
一般的に、第1及び第2の放射体A1、A2は、携帯用端末機の回路基板101に形成される。ただし、実施形態によっては、回路基板101とは別途の構造物に放射パターンを形成して、回路基板101に提供される給電部Fや接地部Gに接続することもできる。
【0026】
一方、導電性部品C1、C2、C3は、回路基板101に装着されるか又は、回路基板101と別途に設置されて可撓性プリント回路基板などを通して回路基板101に接続することができる。
また、携帯用端末機の金属性ケース11や金属性材料の装飾物などが導電性材料である場合、第1又は第2の放射体A1、A2に接続してアンテナ装置100の放射体として活用することができる。
【0027】
回路基板101に装着される導電性部品、すなわち、符号‘C1’で示す導電性部品としては各種コネクタ部材がある。例えば、汎用直列バス(universal serial bus;USB)コネクタ、充電コネクタ、インターフェースコネクタ、イヤホン−マイクロホンソケット、保存媒体用ソケット又はこれらと類似であるか、これらの用途に適合した各種コネクタ部材などが回路基板101に直接に装着される。
このようなコネクタ部材は、内部に設置された複数の端子を有し、金属性材料のハウジングで囲まれた構成であり、ハウジングを端末機の内部で接地させる。
アンテナ装置100は、このようなコネクタ部材を放射体として活用できる。すなわち、コネクタ部材を第1及び第2の放射体A1、A2上であるか、又は第1及び第2の放射体A1、A2のうち一つに接続して放射体として活用できる。
【0028】
回路基板101と別途に設置される導電性部品のうち、符号‘C2’で示す導電性部品としては、マイクロホンモジュール、スピーカモジュール、振動モジュール、受信機モジュール、近接/照度センサーモジュール、カメラモジュール、キーパッドモジュール、ディスプレイモジュール123aのような入出力装置や各種センサー類、及び可撓性プリント回路基板又はこれらと類似の外部機器や入出力装置などがある。
ここで、可撓性プリント回路基板は、一般的に、上述したモジュールを回路基板101に各々接続させることができる。導電性部品C2は、回路基板101に接続される際に、少なくとも部分的に第1又は第2の放射体A1、A2に接続されてアンテナ装置100の放射体として活用することができる。
【0029】
この場合に、可撓性プリント回路基板は、上述のモジュール又は可撓性プリント回路基板自体の接地を提供するための導線又は導電層を含むことができる。
可撓性プリント回路基板、特に、接地を提供するための導線又は導電層は、本発明によるアンテナ装置100の構成において放射体として活用することができる。すなわち、可撓性プリント回路基板を利用して、上述のモジュールを回路基板101に接続するに際し、可撓性プリント回路基板の接地を提供する導線又は導電層が第1又は第2の放射体A1、A2に接続されることによって、可撓性プリント回路基板又は上述のモジュールのうち少なくとも一つがアンテナ装置100の放射体として活用されるものである。
【0030】
符号‘C3’で示す導電性部品としては、金属性材料のケース11、ブラケット21、フレーム、装飾部材31、ネジ(screw)のような携帯用端末機の構造物などがある。
このような導電性部品C3は、電気的な信号処理や入出力動作に関与しないが、導電性を有しているので放射体として活用することができる。
また、携帯用端末機のケース11やブラケット21が金属性材料ではなくても、表面に導電性スプレー塗装を施して接地を提供することができる。
【0031】
フレームは、例えば、ディスプレイモジュール123aの剛性を補完するためのものであって、金属性材料で製作することができる。
ネジは、端末機のケース11、回路基板101、ブラケット21などを相互結合、固定するためのものであって、一般的に金属性材料で製作される。したがって、上記のようなケース11、ブラケット21、フレーム、ネジなどは、第1又は第2の放射体A1、A2に接続されてアンテナ装置100の放射体として活用することができる。
【0032】
この場合に、給電部Fと接地部Gは、回路基板101に構成されるので、上述した携帯用端末機の構造物を第1又は第2の放射体A1、A2に接続するための接続手段が要求される。
このような接続手段としては、C−クリップ(C−clip)や導電性両面テープ127bなどを有用に活用することができる。ただし、本発明はこれに限定されず、第1及び第2の放射体A1、A2に接続された導電性部品が容量性結合を通した接続構造を有することもできる。
一部のネジの場合、回路基板101をブラケット21に固定するために活用され、この場合には、別途の接続手段が提供されなくても、ネジが給電経路、接地経路、第1又は第2の放射体A1、A2上に位置し得る。
【0033】
この場合、本発明の具体的な実施形態において、第1又は第2の放射体A1、A2に接続された導電性部品は、給電部Fと第1の放射体A1との間、給電部Fと第2の放射体A2との間、又は接地部Gと第2の放射体A2との間に直列で接続することができる。
すなわち、本発明によるアンテナ装置100において、携帯用端末機に内蔵されるか又は外観をなす導電性部品が第1及び第2の放射体A1、A2と分岐構造をなすように配置するか、又は、第1及び第2の放射体A1、A2の一部分をなすように配置することができる。
【0034】
一方、携帯用端末機に要求される周波数帯域によって、又は放射特性などの調節のために、アンテナ装置100は放射パターンをさらに有することができる。
例えば、第1又は第2の放射体A1、A2に追加の放射パターンが接続されることによって、アンテナ装置100は多重帯域における動作特性を確保できる。
【0035】
以下では、
図2などを参照して、アンテナ装置100を有する携帯用端末機10の具体的な構成を説明する。
図2に示すように、携帯用端末機10は、ケース11とブラケット21との間に回路基板101を収容し、ブラケット21の前面にはディスプレイモジュール123aが装着される。
併せて、ブラケット21の前面にはウインドウ部材が装着され(図示せず)、ウインドウ部材がディスプレイモジュール123aを保護する。
また、ウインドウ部材にタッチスクリーンパネルを配置することによって、携帯用端末機10は、タッチスクリーンディスプレイ装置を有するようになる。
【0036】
また、ケース11は、金属性材料で製作することができ、合成樹脂材料の射出物で製作する場合、金属性材料の補強部材又は装飾部材31が提供されてもよい。
装飾部材31は、金属又は金属メッキを施したフレーム形態で提供されてケース11の周りに結合する構成で例示している。
ケース11は、一般的に合成樹脂材料で製作されるが、一部製品の場合、金属性材料で製作されることもある。また、部分的に金属性材料を使用して剛性を補強することもある。
ケース11は、回路基板101又はブラケット21に装着されるコネクタ部材やモジュールを露出させることができる開口部(15a、15b、19)を有することができる。
【0037】
例えば、回路基板101には、インターフェースコネクタ131や記録媒体用ソケット129のようなコネクタ部材が配置され、ケース11は開口部のうち一部(15a、15b)を通してコネクタ部材を各々露出させる。
併せて、ケース11は、側面に形成されたキー孔13、背面に形成されたスピーカ孔17を有することができ、キー孔13を通して音量調節などのために利用されるキーパッドモジュール135aが配置される。
受信機モジュール115aとは別途に提供されるスピーカモジュール133aがある場合は、スピーカ孔17を通して音響を出力するようになる。ケース11の周りに結合する装飾部材31もキー孔13又は開口部15aに対応する孔33、35を有することが好ましい。
【0038】
ブラケット21は、バッテリー装着面25を提供すると共に、バッテリー装着面25の周りに、又は前面に配置されたイヤホン−マイクロホンソケット111、カメラモジュール113a、マイクロホンモジュール119a、スピーカモジュール133a、振動モジュール117a、受信機モジュール115a、近接/照度センサーモジュール121a、キーパッドモジュール125a、135a、ディスプレイモジュール123a、又は他の類似のモジュールや部品などを装着する凹部(23a、23b、23c、23d、23e)を有する。
ただし、一部のモジュール、例えば、スピーカモジュール133a、キーパッドモジュール125a、ディスプレイモジュール123aなどは回路基板101に、又はブラケット21の前面に付着され得る。
併せて、ブラケット21は導電性スプレーを塗布した接地領域127aを提供することができる。
【0039】
接地領域127aは、ブラケット21の表面全体に提供されるか、ブラケット21の表面の一部のみに形成することができる。
ブラケット21と回路基板101を対面するように結合する際に、安定した位置固定のためにネジなどの締結部材を活用するようになる。
この場合、ブラケット21に形成された接地領域127aを回路基板101に電気的に接続することによって、ブラケット21が接地され電気的に安定化することができる。この場合、接地領域127aを回路基板101に接続するに際し、導電性両面テープ127b、又は、上述したような導電性両面テープが有用に活用される。
上記したモジュールは、各々可撓性プリント回路基板(113b、115b、117b、119b、121b、123b、125b、133b、135b)、又は導線を有することができ、可撓性プリント回路基板又は導線が回路基板101に各々接続される。
【0040】
一方、携帯用端末機10がタッチスクリーンディスプレイ装置を有しても、電源キー又はこれと類似であるか又はこれらに適合したキーなどの一部の物理的なキーが要求される。
したがって、ユーザが携帯用端末機10に含まれたキーを操作する際に、入力信号を発生するキーパッドモジュールを配置することができ、携帯用端末機10は、ケース11の側面に配置されるキーに対応するキーパッドモジュール135aと、ディスプレイモジュール123aの一側に位置するキーパッドモジュール125aを有することができる。
【0041】
上述したように、ブラケット21がケース11に結合して携帯用端末機10のハウジングを構成するようになり、ブラケット21とケース11との間に回路基板101が設置される。
ブラケット21に設置されたモジュールのうち大部分はケース11により保護され、カメラモジュール113aは開口部の内の一つ(符号19)を通して撮影経路の提供を受ける。
併せて、ディスプレイモジュール123aや近接/照度センサー121aの場合、携帯用端末機10、より具体的には、ブラケット21の前面に位置され、上述した通り、ウインドウ部材により保護される。
【0042】
上記のようなコネクタ部材、入出力装置や各種センサー類、導電性材料の構造物は直接的に給電部F又は接地部Gに接続されるか又は、第1又は第2の放射体A1、A2に接続されてアンテナ装置100の放射体を構成する。
【0043】
一方、上述した通り、アンテナ装置100は、別途の放射パターン143をさらに有することができる。
放射パターン143が、回路基板101から離隔された位置に設けられるようにするために、携帯用端末機10にはキャリア141が提供される。
キャリア141は、ブラケット21とケース11が許可する範囲内で一定の体積を有して、回路基板101上に配置される。
キャリア141と回路基板101との間にコネクタ部材などが配置される場合、キャリア141はこれを収容できる凹部147を有するべきである。
【0044】
放射パターン143はキャリア141の外周面に配置され、回路基板101に配置される接続部材149を通して、第1又は第2の放射体A1、A2に接続することができる。
接続部材149は、放射パターン143を第1又は第2の放射体A1、A2に接続するのに適合した部品であり、例えば、C−クリップであり得る。
また、接続部材149を設置しなくても、導電性部品、例えば、インターフェースコネクタ131を通して、放射パターン143を第1又は第2の放射体A1、A2に接続することができる。すなわち、キャリア141の内側で、放射パターン143の一部分がC−クリップのような形状で製作されると、インターフェースコネクタ131などの導電性部品を通して第1又は第2の放射体A1、A2に接続することができるものである。
【0045】
上述したように、受信機モジュール115aとは別途にスピーカモジュール133aを提供することができる。
本発明の具体的な実施形態で、スピーカモジュール133aは、キャリア141の内部に収容されて、キャリア141の内部空間を共鳴空間として活用することができる。
キャリア141は、スピーカモジュール133aから出力された音響を放射するための少なくとも一つの放射孔145を含むことができる。
スピーカモジュール133aも追加の接続部材を配置して回路基板101に直接に接続することができ、本発明の具体的な実施形態では、可撓性プリント回路基板133bがスピーカモジュール133aから延長された構成を例示する。すなわち、スピーカモジュール133aは、可撓性プリント回路基板133bを通して回路基板101に接続されるものである。
【0046】
回路基板101は、携帯用端末機10の全般的な機能を制御するための回路装置、例えば、プロセッサーや送受信回路、又は、携帯用端末機10を制御するための、これらと類似であるか又はこれらに適合した回路装置などを搭載しており、一部の導電性部品は回路基板101に直接に装着されることもある。
一般的に、導電性材料で製作されるが、回路装置の動作に直接的に利用されない導電性部品は、携帯用端末機10のような電子機器の内部で回路基板101に提供される接地層に接続される。
例えば、コネクタ部材の場合、実質的に信号伝達のための端子を除外した他の金属性材料部分は接地されることが好ましい。
したがって、コネクタ部材のハウジングが金属性材料で製作される場合、これは回路基板101の接地層に接続される。また、回路基板101に設置されないモジュールも、可撓性プリント回路基板などを通して、回路基板101の接地層に接続されるか、又は、端末機10の内部で適切な位置に提供される接地層に接続される。
【0047】
図3は、
図2に示した携帯用端末機が有するアンテナ装置の主要部分を示す図である。
図3を参照すると、回路基板101に直接に装着された導電性部品、具体的に、コネクタ部材をアンテナ装置100の放射体の一部として活用した構成を例示する。しかし、上述した通り、入出力装置や各種センサー類、可撓性プリント回路基板、ブラケット21を含む構造物もアンテナ装置100の放射体の一部として活用することができる。
【0048】
回路基板101は、一般的に全体面積に達するように形成された導電層151を有する。
回路基板101で導電層151は接地層として提供されたものである。
ただし、導電層151は、回路基板101に配置される集積回路チップやコネクタ部材に対しては接地を提供するように構成されると共に、本発明の具体的な実施形態によって導電層151の一部分がアンテナ装置100の放射体として活用される。
【0049】
アンテナ装置100は、導電層151の一部分を除去して形成されたスリット153を含む。
スリット153は、導電層151を部分的に横切るように形成され、回路基板101の縁側に位置する導電層151の一部分は、アンテナ装置100の放射体として活用される。
この場合、コネクタ部材の内の一つ、例えば、
図3に示す構成では、インターフェースコネクタ131が回路基板101の縁側で導電層151上に装着される。
したがって、インターフェースコネクタ131は、回路基板101に提供された導電層151に接地される。
インターフェースコネクタ131は、端末機10を個人用コンピュータなどの機器との接続を提供するために構成され、充電コネクタ、USBコネクタとして活用され得る。
【0050】
給電部Fも回路基板101上に提供され、スリット153を横切るように形成された給電ライン139を通して、インターフェースコネクタ131に接続される。
すなわち、インターフェースコネクタ131は、導電層151に接地されると同時に給電ライン139を通して給電部Fに接続される。
図3で、インターフェースコネクタ131から右側に延長される導電層151の一部分は、アンテナ装置100の第1の放射体A1を構成する。
この場合、回路基板101をブラケット21に固定するネジ締結のために回路基板101にはネジ孔155が形成されることができ、ネジ孔155が第1の放射体A1上に位置する。したがって、ネジ孔155を通して締結されるネジも第1の放射体A1に接続される。
【0051】
図3に示した構成において、インターフェースコネクタ131の左側に位置する導電層151の一部は、第2の放射体A2を構成する。
すなわち、スリット153の周りに実質的に第1及び第2の放射体A1、A2の両方が構成される。
この場合、第2の放射体A2上には、他のコネクタ部材、例えば、アンテナ装置100の放射特性を測定するための試験用コネクタ231を配置することができる。
第2の放射体A2上に配置されたコネクタ部材も実質的に第2の放射体A2に接続されて第2の放射体A2の一部分として活用される。
【0052】
上述した通り、導電層151は、一般的に、回路基板101の接地を提供するために構成され、
図3に示すように、スリット153と給電ライン139の配置を通して、導電層151の一部分は、アンテナ装置100の第1及び第2の放射体A1、A2として活用することができる。
一方、給電ライン139は、直線形態で例示したが、第1の放射体A1の電気的な長さを設定するために、曲線やジグザグ形態など、適切な線状形態で構成することができる。
【0053】
図4及び
図5は、
図3に示したアンテナ装置の変形例を各々示す図である。
図4及び
図5を参照すると、容量性結合素子139a、又は誘導性結合素子139bを利用して給電ラインを構成することができる。
このような給電ラインの構造を通して、アンテナ装置100の動作周波数又は帯域幅などを調節できる。
アンテナ装置100の動作周波数又は帯域幅などを調節するさらに多様な構成が
図9〜
図15を通して開示され、これに対しては後述にて説明する。
【0054】
図6は、
図3に示したアンテナ装置の放射特性を説明するためのグラフである。
図6を参照すると、グラフは、
図3に示したアンテナ装置100の周波数による放射特性を示し、特に、本発明の多様な実施形態によるアンテナ装置100の反射損失を従来の内蔵型アンテナ装置の反射損失と比較して示すグラフである。
図6に示すグラフにおいて、破線は一般的な携帯用端末機の内蔵型アンテナ装置の反射損失を、実線はアンテナ装置100の反射損失を示すものである。
【0055】
図6に示すように、一般的な内蔵型アンテナ装置は、一般的に1GHz、2GHzの周波数帯域で共振特性が確保されることが分かる。
このような内蔵型アンテナ装置を構成する際に、上記の通りに、コネクタ部材など、携帯用端末機に内蔵された導電性部品を放射体として活用する場合に、反射損失又は帯域幅が顕著に改善されることが分かる。
具体的には、1GHzの共振周波数帯域で、略15dBの反射損失が改善されて、2GHzの帯域では反射損失の改善効果が1GHzの帯域に比べて低いが、帯域幅において非常に改善されたことが分かる。
【0056】
さらに、従来の内蔵型アンテナ装置を構成する際に、他の導電性部品が電気的に相互干渉しないように放射体を独立した位置に設置しなければならないので、設置位置に相当な制限があった。
一方、本発明によるアンテナ装置は、携帯用端末機に内蔵されたコネクタ部材などの導電性部品を放射体の一部として活用することによって、アンテナ装置の性能を改善し、位置設定などにおいて設計自由度も改善できる。
【0057】
図7及び
図8は、
図3に示したアンテナ装置の他の変形例を各々示す図である。
図7は、
図3に示したアンテナ装置の他の変形例であり、第1の放射体A1に接続するために、ケース11や装飾部材31、ブラケット21などを金属性材料で構成しているものとして例示する。
ケース11や装飾部材31、ブラケット21が合成樹脂材料で製作されても、ケース11やブラケット21の表面に形成された接地領域127aを第1の放射体A1又は第2の放射体A2に接続することによって、アンテナ装置100の放射体として活用することができる。
【0058】
ケース11や装飾部材31又はブラケット21を第1又は第2の放射体A1、A2に接続するために、アンテナ装置100は接続部材149を有する。
図2に示した構造において、接続部材149は、キャリア141に形成された放射パターン143を第1又は第2の放射体A1、A2に接続するための構成として例示しているが、接続部材149の配置位置によって、ケース11や装飾部材31、ブラケット21を第1又は第2の放射体A1、A2に接続することもできる。
また、携帯用端末機10の内部で、回路基板101とは独立的に締結されるネジなどがある場合、接続部材149を通して第1又は第2の放射体A1、A2に接続することもできる。
【0059】
一方、ブラケット21が導電性材料であり、部分的に携帯用端末機10の外部に露出される構成である場合、アンテナ装置100の放射体及び装飾部材31としてより有用に活用することができる。
ブラケット21が携帯用端末機10の外部に部分的に露出されると、ディスプレイモジュール123aを保護するウインドウ部材と金属性ケース11との間に位置するようになる。
したがって、ウインドウ部材の縁に金属性光沢を付与してブラケット21を装飾目的で活用することができ、アンテナ装置100は内蔵型の設置構造を有しながらも、端末機10の表面に放射体を配置できる。
【0060】
この場合、ブラケット21を回路基板101、より具体的には、第1又は第2の放射体A1、A2に接続することは、接続部材149を通して可能であり、導電性両面テープ127bを通しても可能である。
導電性両面テープ127bは、回路基板101をブラケット21に安定的に固定するためのものであると共に、ブラケット21自体又はブラケット21に形成された接地領域127aを回路基板101の接地層に接続するためのものであるからである。
【0061】
図3に示したアンテナ装置100の実施形態と同様に、
図7に示したアンテナ装置100もインターフェースコネクタ131に給電ライン139が接続されており、インターフェースコネクタ131と、インターフェースコネクタ131の右側に延長された導電層は、アンテナ装置100の第1の放射体A1を構成する。
併せて、
図7で、インターフェースコネクタ131の右側に位置する導電層151の一部領域は、アンテナ装置100の第2の放射体A2として構成される。
【0062】
図8は、
図3に図示されるアンテナ装置100の他の変形例であり、インターフェースコネクタ131が装着された領域の両側から各々導電層151を除去してフィルーカット(fill−cut)領域157を形成し、フィルーカット領域157の各々に放射パターンと給電構造を提供したものである。
上記のような構造で、インターフェースコネクタ131と共に放射パターンの一部は、第2の放射体A2を構成し、第2の放射体A2の両側で放射パターンのそれぞれの残りの一部は、相互に対して独立した第1の放射体A1を構成する。
図8に示した構成においても、第1又は第2の放射体A1、A2は、接続部材149又は導電性両面テープ127bを通してブラケット21、ケース11又はキャリア141に形成された放射パターン143に接続することができる。
【0063】
図9〜
図15は、
図1に示したアンテナ装置の放射性能の改善のための構成を各々示す図である。
図9〜
図15は、各々アンテナ装置100の放射特性を調節する又は改善するための構成を例示する。
図9〜
図15には、スイッチ素子や整合素子のような能動素子を利用した構成を例示して説明するが、ダイプレクサー(diplexer)やデュプレックサー(duplexer)のような受動素子を利用してもアンテナ装置100の放射特性を調節できる。
【0064】
図9及び
図10には、一対の整合素子M1、M2を配置してスイッチ素子S1、S2を整合素子M1、M2と直列で配置した構成が例示する。
図9に示す実施形態において、スイッチ素子S1、S2の動作によって整合素子M1、M2の内の一つが第1の放射体A1と給電部Fに接続され、
図10に示す実施形態では、整合素子M1、M2は、各々第1の放射体A1に同時に接続された状態で、スイッチ素子S1の動作によって整合素子M1、M2の内の一つが給電部Fに接続され得る。
また、スイッチ素子S1、S2や整合素子M1、M2を利用して第2の放射体A2と給電部Fを接続することもできる。
【0065】
ここで、第1又は第2の放射体A1、A2上には導電性部品が接続されているので、スイッチ素子S1、S2や整合素子M1、M2は実質的に導電性部品と給電部Fとの間又は導電性部品と接地部Gとの間に提供される。
スイッチ素子S1、S2は整合素子M1、M2と第1の放射体A1との間、整合素子M1、M2と給電部Fとの間に各々提供されるか、又は何れか一側のみに提供することができる。
【0066】
図11は、第1の放射体A1と接地部Gとの間、すなわち、第2の放射体A2上にスイッチ素子Sを配置した構成を、
図12は第1の放射体A1とスイッチ素子Sを直列で配置した構成を各々例示する。
スイッチ素子Sと共に容量性結合素子や誘導性結合素子を配置するか、又は、スイッチ素子Sに替えて可変容量の容量性結合素子や誘導性結合素子を配置する場合、アンテナ装置100の共振周波数帯域を調節できるようになる。
すなわち、スイッチ素子Sの動作によってアンテナ装置100の共振周波数を選択できる。
【0067】
図13は、第1の放射体A1と給電部Fとの間において、相異なる経路の給電ラインを選択できるようにスイッチ素子Sを配置した構成を、
図14は、第1の放射体A1と接地部Gとの間、すなわち、第2の放射体A2がなす電気的な経路を選択できるようにスイッチ素子Sを配置した構成を各々例示する。
スイッチ素子Sの動作によって給電部F又は接地部Gに接続される経路が変わることによって、アンテナ装置100の電気的な長さが変わるので、共振周波数特性を調節できるようになる。
【0068】
図15は、相互に対して独立した複数の第1の放射体A1を配置し、スイッチ素子Sで一つの第1の放射体A1を選択して給電部Fに接続される構成を例示する。
この場合、第1の放射体A1は、相異なる周波数帯域で動作できるように設計することができる。
【0069】
この他にも、アンテナ装置100の放射特性を調節するために、第1又は第2の放射体A1、A2の周囲、又は第1又は第2の放射体A1、A2に接続されたコネクタ部材の周囲で、上述したスリット153とは別途に導電層151の一部分を除去した追加のスリット(図示せず)を形成することもできる。
コネクタ部材の周囲で、又は第1及び第2の放射体A1、A2の周囲で、追加のスリットを形成する際に、その幅と距離などの設定によってアンテナ装置100の放射体周囲での電流の量と流れ方向を制御できる。
したがって、導電性部品等の周囲、又は第1及び第2の放射体A1、A2の周囲で、スリットを利用してアンテナ装置100のインピーダンスを調節し、さらには、アンテナ装置100の帯域幅や効率を改善できる。
【0070】
本願の詳細な説明及び請求項において、“含む(comprise)”、“具備する(contain)”、及びこれらの変形、例えば、“含む(comprising)”及び“含む(comprises)”は“含まれるが、これに限定されない”との意味を有し、他の半分(moieties)、添加物(additives)、構成要素、完成品又はステップを排除しようと意図されない(そして排除しない)。
本願明細書の説明及び請求項にわたって、単数は文脈上これと異なることを要求しない限り複数を含む。特に、定められない対象が使用される場合に、文脈上異なることを必要としない限り、単数と同様に複数も考慮することと理解されなければならない。
本発明の特定側面、実施形態、又は例と共に説明される特徴、併合、特性、複合又はグループは、それに不適合しない限り、ここに説明された他の側面、実施形態又は例に適用できることがわかる。
本願の説明及び請求項において、一般的に“YのためのX”という一般的な形態の言語(ここで、Yは任意のアクション、動作又はステップであり、Xはこのようなアクション、動作又はステップを実行するための任意の手段)の表現は、これに限定されず、Yを実行するように設定又は適用される手段Xを含む。
以上、本発明を具体的な実施形態に関して図示及び説明したが、添付した特許請求の範囲により規定されるような本発明の精神及び範囲を外れることなく、形式や細部の様々な変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。