(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の部材が本体の前記第2の端部から離れている第1の位置と、前記第1の部材が前記本体の前記第2の端部に隣接している第2の位置との間で前記第1の部材を移動させるステップであって、前記本体の前記第2の端部が、前記読取ヘッドに隣接している、ステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
前記本体が、互いにほぼ平行に配向され、かつその間に空間を画定するように互いに離間された第1および第2のアームをさらに備え、前記読取ヘッドが、前記本体の前記第1のアームと前記第2のアームとの間に画定された前記空間と少なくとも部分的に位置合わせされている、請求項14に記載のシステム。
前記第1および前記第2のアームがそれぞれ第1および第2のスロットを有し、各前記第1および前記第2のスロットが、テストストリップの少なくとも一部を受ける寸法にされ、前記第1および前記第2のスロットが、前記長手方向軸線にほぼ垂直に配向されている、請求項17に記載のシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した欠点を克服する、グルコース等の検体の濃度を検知する容器を提供することが、望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、流体サンプル中の検体の濃度を測定するシステムおよび方法に関する。
【0006】
ここに開示された実施形態の一態様において、本システムは、テストストリップと測定器とを備える。
【0007】
テストストリップは、第1および第2の端部、第1の端部に隣接する第1の端部部分、第2の端部に隣接する第2の端部部分、ならびに第1の端部部分と第2の端部部分との間にあって、第1および第2の端部から離れた中央部を有する。テストストリップの中央部は、流体サンプル中の検体に反応するように、かつ流体サンプル中の検体の濃度を示す反応を生成するように適合された試薬を含んでいる。テストストリップの第1および第2の端部はぞれぞれ、第1および第2の細長スロットを有する。
【0008】
測定器は、第1および第2の端部を有し、第1の端部と第2の端部との間に延びる長手方向軸線を画定する、本体を備えている。さらに、測定器は、本体に移動可能に連結され、第1の可動部が本体の第1の端部に隣接している第1の位置と、第1の可動部が本体の第2の端部から離れている第2の位置との間で、長手方向軸線に沿って移動可能な、第1の可動部を含む。測定器は、また、第1の可動部に移動可能に連結され、少なくとも部分的に第1の可動部と本体との間に配置されている、第2の可動部を備える。第2の可動部は、第1の可動部が本体の第1の端部に隣接している第1の位置と、第1の可動部が本体の第2の端部から離れている第2の位置との間で、長手方向軸線に沿って移動可能である。第2の可動部は、互いにほぼ平行に配向され、それらの間に空間を画定するように互いに離間されている、第1および第2のアームを有する。さらに、第1および第2のアームはそれぞれ、第1および第2のスロットを有する。第1および第2のスロットの各々は、テストストリップの少なくとも一部を受ける寸法にされる。
【0009】
測定器は、検体と試薬との間の反応を分析するように適合された読取ヘッドをさらに備える。読取ヘッドは、本体の第2の端部から突出している、先細の読取部を有する。先細の読取部は、第2の可動部の第1のアームと第2のアームとの間に画定された空間と、少なくとも部分的に位置合わせされている。
【0010】
測定器は、第1の可動部に結合され、第1の可動部を第2の位置に付勢する第1のばねをさらに備える。第1のばねは、部分的に本体の内側に配置され、第1のばね定数を有する。測定器はまた、第2の可動部に結合され、第2の可動部を第2の位置に付勢する第2のばねを備える。第2のばねは、部分的に本体の内側に配置され、第2のばね定数を有する。第1のばね定数は、第2のばね定数よりも小さい。
【0011】
測定器は、第1の可動部に枢動可能に連結されたカバーをさらに有し、カバーは、カバーが読取ヘッドの先細のヘッドを覆うように配置されている閉位置と、カバーが読取ヘッドの先細のヘッドを覆うように配置されていない開位置との間で移動可能である。カバーは、被覆部と結合部とを有する。被覆部は、結合部にほぼ垂直に配向される。測定器はまた、カバーの結合部を本体に枢動可能に結合するヒンジを有する。
【0012】
ここに開示されている実施形態の別の態様において、本システムは、流体サンプル中の検体に反応するように、かつ流体サンプルおよびメーター中の検体の濃度を示す反応を生成するように適合された試薬を含むテストストリップと、測定器とを備える。測定器は、第1および第2の端部を有する本体を備える。測定器の本体は、第1の端部と第2の端部との間に延びる長手方向軸線を画定する。さらに、測定器は、本体に移動可能に連結され、検体と試薬との間の反応を分析するように適合された、読取ヘッドを備える。読取ヘッドは、読取ヘッドが本体のほぼ内側に配置されている第1の位置と、読取ヘッドが本体のほぼ外側に配置されている第2の位置との間で、本体の長手方向軸線に沿って移動可能である。
【0013】
ここに開示されている実施形態の別の態様において、テストストリップに供給された流体サンプル中の検体の濃度を測定するために、測定器が開示される。測定器は、本体、読取ヘッド、およびテストストリップホルダを備えることができる。本体は、第1および第2の端部を有し、第1の端部と第2の端部との間に延びる長手方向軸線を画定する。読取ヘッドは、本体に連結され、テストストリップ上の検体を分析するように適合され得る。テストストリップホルダは、本体に連結され、第1および第2のアームを備えることができる。読取ヘッドまたはテストストリップホルダの少なくともいずれか1つは、テストストリップホルダの第1および第2のアームが読取ヘッドを覆っている第1の位置と、読取ヘッドがテストストリップホルダの第1および第2のアームを越えて延びている第2の位置との間で、本体の長手方向軸線に沿って移動可能である。いくつかの実施形態では、読取ヘッドおよびテストストリップホルダの両方が、長手方向軸線に沿って移動することができる。他の実施形態では、テストストリップホルダのみ、または読取ヘッドのみが、長手方向軸線に沿って移動することができる。
【0014】
読取ヘッドは、先細であってもよい。一実施形態において、読取ヘッドは、円錐台の形状であってもよい。
【0015】
テストストリップホルダの第1および第2のアームは、互いにほぼ平行に配向され、その間に空間を画定するように互いに離間させてもよい。読取ヘッドは、第1のアームと第2のアームとの間に画定された空間に少なくとも部分的に位置合わせされている、先細の部分を有することができる。
【0016】
読取ヘッドは、本体の長手方向軸線に沿って移動することができる。読取ヘッドが第1の位置にあるときは、読取ヘッドは本体のほぼ内側に配置されており、読取ヘッドが第2の位置にあるときは、読取ヘッドは本体のほぼ外側に配置されている。
【0017】
移動可能な基部を、本体に連結することができる。移動可能な基部が本体の第1の端部に隣接している第1の基部位置と、移動可能な基部が本体の第1の端部から離れている第2の基部位置との間で、移動可能な基部が長手方向軸線に沿って移動可能である。いくつかの実施形態で、移動可能な基部は、読取ヘッドに連結することができる。
【0018】
第1のばねは、部分的に本体の内側に配置することができる。第1のばねは、移動可能な基部を第2の端部に向かって付勢することができる。第2のばねは、部分的に本体の内側に配置され、移動可能な基部を第1の端部に向かって付勢することができる。第1のばねは、第2のばね定数とは異なる第1のばね定数を有することができる。一実施形態では、第1のばね定数は、第2のばねの第2のばね定数よりも小さくてもよい。
【0019】
テストストリップホルダおよび読取ヘッドは、本体の長手方向軸線に沿って移動することができる。テストストリップホルダの第1および第2のアームは、互いにほぼ平行に配向され、その間に空間を画定するように互いに離間させてもよい。読取ヘッドは、第1のアームと第2のアームとの間に画定された空間に少なくとも部分的に位置合わせされている、先細の部分を含むことができる。一実施形態で、テストストリップホルダは、本体の内側に形成されてもよい。例えば、テストストリップホルダは、テストストリップホルダが本体に対して移動しないように、本体と一体的に形成されてもよい。
【0020】
測定器は、移動可能に本体に連結され、第1のガイド部と第2のガイド部との間で長手方向軸線に沿って移動できる、移動可能なガイド部をさらに備える。移動可能なガイド部は、移動可能なガイド部が本体の第2の端部から離れている場合には、第1のガイド位置にある。移動可能なガイド部は、移動可能なガイド部が本体の第2の端部に隣接している場合には、第2の位置にある。テストストリップホルダは、移動可能なガイド部に移動可能に連結され、少なくとも部分的に、移動可能なガイド部と本体との間に配置されている。
【0021】
本発明の別の態様によれば、流体サンプル中の検体の濃度を測定する方法は、テストストリップに流体サンプルを供給することと、テストストリップの中央サンプル部が、テスト測定器の読取ヘッドの中央部と位置合わせされるように、テストストリップをテスト測定器の第1の部材に配置することと、テストストリップの中央部が読取ヘッドの上面に接触し、テストストリップの周縁部が、読取ヘッドの上面から離れる方向に延びて読取ヘッドの周縁面に接触するように、第1の部材または読取ヘッドのうちの少なくとも1つを、テスト測定器の第1の端部と第2の端部との間に延びる長手方向軸線に沿って移動させることとを含む。テストストリップは、流体サンプル中の検体に反応するように、かつ流体サンプル中の検体の濃度を示す反応を生成するように適合された試薬を含むことができる。テストストリップの中央部は、テストストリップの外側部分同士の間に配置することができる。
【0022】
第1の部材は、第1の部材が本体の第2の端部から離れている第1の位置と、第1の部材が本体の第2の端部に隣接している第2の位置との間で移動させることができ、本体の第2の端部は、読取ヘッドに隣接している。
【0023】
読取ヘッドは、読取ヘッドが本体のほぼ内側に配置されている第1の位置と、読取ヘッドが本体のほぼ外側に配置されている第2の位置との間で移動させることができる。
【0024】
ここに開示されている実施形態の別の態様は、流体サンプル中の検体の濃度を測定するシステムを含む。本システムは、テストストリップとテスト測定器とを備える。テストストリップは、流体サンプル中の検体に反応するように、かつ流体サンプル中の検体の濃度を示す反応を生成するように適合された試薬を含むことができる。測定器は、第1および第2の端部を有する本体を備える。本体は、第1の端部と第2の端部との間に延びる長手方向軸線を画定する。測定器は、本体に移動可能に連結され、検体と試薬との間の反応を分析するように適合された、読取ヘッドをさらに備えることができる。読取ヘッドは、読取ヘッドが本体のほぼ内側に配置されている第1の位置と、読取ヘッドが本体のほぼ外側に配置されている第2の位置との間で、本体の長手方向軸線に沿って移動可能である。いくつかの実施形態で、読取ヘッドは、先細の部分を有するか、または円錐台の形状にすることができる。
【0025】
測定器の本体は、互いにほぼ平行に配向され、その間に空間を画定するように互いに離間されている、第1および第2のアームをさらに備える。読取ヘッドは、本体の第1のアームと第2のアームとの間に画定された空間と、少なくとも部分的に位置合わせすることができる。
【0026】
テストストリップホルダの第1および第2のアームは、各々、第1および第2のスロットを有する。第1および第2のスロットの各々は、テストストリップの少なくとも一部を受ける寸法にすることができる。第1および第2のスロットは、長手方向軸線にほぼ垂直に配向することができる。
【0027】
測定器は、本体および読取ヘッドに連結された移動可能な基部をさらに備える。移動可能な基部は、移動可能な基部が本体の第1の端部に隣接している第1の基部位置と、移動可能な基部が本体の第1の端部から離れている第2の基部位置との間で、長手方向軸線に沿って移動可能である。移動可能な基部が第1の基部位置にある場合に、読取ヘッドは第1の位置にある。移動可能な基部が第2の基部位置にある場合に、読取ヘッドは第2の位置にある。
【0028】
本システムは、第1のばねと第2のばねとをさらに備えることができる。第1のばねは、部分的に本体の内側に配置され、第1のばねは、移動可能な基部を第2の端部に向かって付勢し、第1のばね定数を有する。第2のばねは、部分的に本体の内側に配置され、移動可能な基部を第1の端部に向かって付勢することができる。第2のばねは、第2のばね定数を有し、第1のばね定数は、第2のばね定数よりも小さくてもよい。
【0029】
本開示の、これらおよび他の実施形態については、以下でより詳細に説明される。
【0030】
本発明の様々な実施形態が、添付の図面を参照しながら、ここで説明される。これらの図面は、本発明の例示的な実施形態を示すのみであり、したがって、その範囲を限定するものと見なしてはならないことが理解されよう。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明は、テストストリップ等のテストストリップを読み、処理するためのシステム、測定器、および方法に関する。
図1Aおよび
図1Bは、流体サンプル中の検体濃度を測定するように適合された、テストストリップを読み、処理するための測定器10の実施形態を示す。以下の考察は、血液中のグルコース濃度を測定するためのテストストリップの使用について述べているが、ここに開示される測定器10は、他の種類のサンプル中の、他の検体の濃度を測定するように設計されたテストストリップを含んでもよい。例えば、テストストリップは選択的に、グルコース、脂質状態(コレステロール、トリグリセリド、低密度リポタンパク質(LDL)、および高密度リポタンパク質(HDL)等)、微量アルブミン、ヘモグロビンA1c、フルクトース、乳酸塩、ビリルビンその他の検体を測定してもよい。検体は、例えば、血液サンプル全体、血清サンプル、血漿サンプル、または間質液(ISF)等の体液および尿の中に存在し得る。
【0033】
測定器10は、第1の端部14、第2の端部16を有し、長手方向軸線Yを画定する本体12を備える。長手方向軸線Yは、本体12の第1の端部14および第2の端部16を通過する。本体12は、対向する第1の側壁18および第2の側壁20と、前壁22および後壁24とをさらに有する。第1の側壁18および第2の側壁20、ならびに前壁22および後壁24は、本体12の第1の端部14と第2の端部16との間に延びている。
【0034】
本体12に加えて、測定器10は、テストストリップ上の検体と試薬との間の反応を分析するように適合された読取ヘッド28を備える。読取ヘッド28は、テストストリップ上の試薬パッド(試料)を照射するように構成され、非鏡面反射光の測定値を取得するように構成された、光学式読取ヘッドであってもよい。読取ヘッド28は、本体12の第2の端部16に取り付けられており、ほぼ平坦な基部30と、ほぼ先細または円錐台形の読取部32とを備えることができる。読取ヘッド28のほぼ平坦な基部30は、本体12のスロット34内に配置することができる。本体12のスロット34は、第1の側壁18および第2の側壁20から離れた、第2の端部16のほぼ中央部内に位置することができる。読取ヘッド28のほぼ平坦な読取部32は、長手方向軸線Yに沿って、本体の第1の端部14の反対方向に、本体12の第2の端部16から離れて突出している。
【0035】
測定器10は、テープ状のテストストリップやセンサ等の、テストストリップを処理するための機構26をさらに備える。処理機構26は、本体12に移動可能に連結された、第1の可動部材36を備える。第1の可動部材36は、第1の位置と第2の位置との間で、長手方向軸線Yに沿って、本体12に対して動かすことができる。第1の位置では、第1の可動部材36は、
図1Bに示すように、本体12の第2の端部16から離れている。第2の位置では、第1の可動部材36は、
図5Bに示すように、本体12の第2の端部16に隣接している。
【0036】
第1の可動部材36は、各々が本体12の側壁18および側壁20に沿ってスライドするように適合された、第1のスライドアーム38と第2のスライドアーム40とを備えることができる。具体的には、第1のスライドアーム38は、本体12の第1の側壁18の少なくとも一部に形成された、凹部42に沿ってスライドすることができる。同様に、第2のスライドアーム40は、本体12の第2の側壁20の少なくとも一部に形成された、凹部44に沿ってスライドすることができる。第1のスライドアーム38および第2のスライドアーム40の各々は、側壁(18または20)に沿って配置された、第2のスライドレール48に沿ってスライドするように適合された、第1のスライドレール46を含むことができる。スライドレール46および48は集合的に、側壁(18または20)に沿ったスライドアーム(38または40)の移動を導くように適合された、ガイド機構50を形成する。測定器10は選択的に、スライドアーム38および40の、本体12の側壁18および20に対する移動を導くことができる、他の種類のガイド機構を備えていてもよい。
【0037】
第1の可動部材36は、以下で詳しく説明するように、テストストリップを第2の可動部材に固定するように適合された、第1の固定アーム52および第2の固定アーム54をさらに備える。第1の固定アーム52は、読取ヘッド28に向かって、第1のスライドアーム38からほぼ垂直に延びている。第2の固定アーム54は、読取ヘッド28に向かって、第2のスライドアーム40からほぼ垂直に延びている。第1の固定アーム52および第2の固定アーム54は、互いにほぼ平行であり、共通の長手方向軸線Xに沿って広がっている。しかしながら、第1の固定アーム52および第2の固定アーム54は、その間に空間56または開口を形成するように、互いに離間されている。空間56は、読取ヘッド28の少なくとも一部を受ける寸法にされる。
【0038】
第1の固定アーム52および第2の固定アーム54は、各々、固定ピン58および60を備える。固定ピン58および60の各々は、先細の構成を有することができ、空間56に隣接する各固定アーム52または54の1つの終端から、ほぼ垂直に延びている。以下で詳しく述べるように、固定ピン58および60は、テストストリップを測定器10に固定するのを補助する。
【0039】
第1の可動部材36は、本体12内に部分的に配置された、チューブやロッド等の第1の細長部材62および第2の細長部材64をさらに備える。第1の細長部材62および第2の細長部材64は、正方形、円形、楕円形等の、任意適当な断面を有していてもよい。第1の細長部材62は、第1の固定アーム52からほぼ垂直に延び、第2の細長部材64は、第2の固定アーム54からほぼ垂直に延びる。第1の細長部材62は、本体12の第1の細長い開口または穴66の中に、スライド可能に配置されるような寸法にされる。第2の細長部材64は、本体12の第2の細長い開口または穴68の中に、スライド可能に配置されるような寸法にされる。
【0040】
第1の細長い開口66および第2の細長い開口68は、互いにほぼ平行であり、各々、本体12の第2の端部16から、本体12の第1の端部14と第2の端部16との間の位置へと延びている。第1の細長い開口66および第2の細長い開口68の各々は、本体12の第2の端部16に隣接した第1の部分70および72を各々有し、かつ本体12の第2の端部16から離れた第2の部分74および76を各々有する。開口66の第1の部分70の断面積または直径は、第2の部分74の断面積よりも大きい。同様に、開口68の第1の部分72の断面積は、第2の部分76の断面積よりも大きい。肩部78は、開口66の第1の部分70および第2の部分74を分割することができる。同様に、肩部80は、開口68の第1の部分72および第2の部分76を分割することができる。
【0041】
処理機構26は、第1の可動部材36を、本体12の第2の端部16から離れた、その第1の位置に向かって付勢するばね82等の、付勢部材をさらに備える。ばね82は、第1の細長部材62に結合されて、開口66の第2の部分74内に配置することができる。したがって、開口66の第2の部分74は、ばね82を受ける寸法にされる。
【0042】
処理機構26は、第1の可動部材36を、本体12の第2の端部16から離れた、その第1の位置に向かって付勢するばね84等の、別の付勢部材を備える。ばね84は、第2の細長部材64に結合されて、開口68の第2の部分76内に配置される。したがって、開口68の第2の部分76は、ばね84を受ける寸法にされる。
【0043】
処理機構26は、本体12に結合され、本体12の第2の端部16から離れた第1の位置(
図1A)と、本体12の第2の端部16に隣接した第2の位置(
図5B)との間で、長手方向軸線Yに沿って移動可能な、第2の可動部材90をさらに備える。第2の可動部材90は、第1の可動部材36から独立して動くことができ、テストストリップ等のテストストリップを支持するように適合された、第1のアーム92と第2のアーム94とを備える。この独立した動作性にも関わらず、第2の可動部材90は、少なくともその第2の位置にあるときは、第1の可動部材36に隣接することができる。
【0044】
第2の可動部材90の第1のアーム92および第2のアーム94は、互いにほぼ平行に配向され、共通の長手方向軸線Zに沿って配置することができる。しかしながら、第1のアーム92および第2のアーム94は、その間に空間または開口96を形成するように、互いに離間されている。開口96は、読取ヘッド28の少なくとも一部を受ける寸法にされる。
【0045】
第2の可動部材90の第1のアーム92は、少なくとも部分的に開口66の第1の部分70内に配置されるばね98等の付勢部材を介して、本体12に取り付けることができる。ばね98の1つの終端は、開口66の肩部78に載置される(または取り付けられる)ことができる。ばね98は、ばね82よりも強いかまたは硬い。言い換えると、(弾性力についてのフックの法則によれば)ばね98のばね定数は、ばね82のばね定数よりも高い。したがって、第1の可動部材36と第2の可動部材90とに同じ力を印加することによって、第1の可動部材36は、本体12の第2の端部16に向かって、第2の可動部材90の変位に対してより長い距離を移動する。
【0046】
第2の可動部材90の第2のアーム94は、少なくとも部分的に開口68の第1の部分72内に配置されているばね100等の付勢部材を介して、本体12に取り付けることができる。ばね100の1つの終端は、開口68の肩部80に載置される(または取り付けられる)ことができる。ばね100は、ばね84よりも強いかまたは硬い。言い換えると、(弾性力についてのフックの法則によれば)ばね100のばね定数は、ばね84のばね定数よりも高い。したがって、第1の可動部材36と第2の可動部材90とに同じ力を適用することによって、第1の可動部材36は、本体12の第2の端部16に向かって、第2の可動部材90の変位に対してより長い距離を移動する。
【0047】
第2の可動部材90の第1のアーム92および第2のアーム94の各々は、スロット102および104を各々有する。スロット102および104の各々は、テストストリップ等のテストストリップの少なくとも一部を受ける寸法にされ、長手方向軸線Zに沿って延びることができる。第1のアーム92および第2のアーム94の各々は、穴106および108の各々をさらに有する。穴106および108は、各々、固定ピン58および60を受ける寸法にされる。穴106および108は、長手方向軸線Zにほぼ直交するように、かつ長手方向軸線Yとほぼ平行に配向することができる。
【0048】
測定器10は、処理機構26に枢動可能に連結された蓋またはカバー110をさらに備える。カバー110は、カバーが読取ヘッド28の上方に位置する閉位置(
図1A)と、カバーが読取ヘッド28の上方に位置していない開位置(
図2A)との間で移動することができる。カバー110は、第1の可動部材36に枢動可能に結合される結合部またはリップ112、ならびに結合部112の終端からほぼ垂直に延びる被覆部114を備えることができる。被覆部114は、カバー110が閉位置にあるときは読取ヘッド28を覆い、したがって、読取ヘッド28を環境汚染から保護する。ヒンジ116その他の任意の枢動結合を確立するのに適切な装置または機構は、カバー110の被覆部114を処理機構26の第1の可動部材36に連結する。このような枢動連結により、カバー110は、被覆部114が読取ヘッド28を覆って読取ヘッドを環境汚染から保護している閉位置(
図1A)と、被覆部が読取ヘッド28を覆っていない開位置(
図2A、2B)との間で移動することが可能になる。
【0049】
図3は、測定器10で使用するテストストリップすなわちテストストリップ120を示す。いくつかの実施形態で、テストストリップ120は、上面充填(top fill)のテストストリップであってもよい。他の実施形態で、テストストリップ120は、テープ状の他の種類のテストストリップであってもよい。
図3に示す実施形態で、テストストリップ120は、その長さに沿って長手方向軸線Aを画定し、互いにほぼ直列している第1の細長スロット122および第2の細長スロット124を有することができる。細長スロット122および124は両方とも、テストストリップ120の厚さを貫いて延び、長手方向軸線Aに沿って配置することができる。第1の細長スロット122が、テストストリップ120の第1の端部126に隣接しているのに対し、第2の細長スロット124は、テストストリップ120の第2の端部128に隣接している。テストストリップ120はまた、流体サンプル中の対象となる検体に反応する1つ以上の試薬を含む、反応領域130を有する。反応領域130は、第1の端部126および第2の端部128から離れた、テストストリップ120の中央領域132内に位置する。一例では、テストストリップ120は、長さ28.3ミリメートル、幅4ミリメートルとすることができる。テストストリップ120は、また、異なる寸法にされてもよい。
【0050】
操作時に、テストストリップ120および測定器10は、流体サンプル中の検体の濃度を測定するシステムを集合的に形成する。最初は、測定器10のカバー110は、
図1Aおよび
図1Bに示すように閉位置にあってもよい。テストストリップ120を測定器10内に配置する前に、第2の可動部材90をむき出しにするために、カバー110を閉位置から
図2Aおよび
図2Bに示すような開位置に移動させる。カバー110は、
図2Aおよび
図2Bに示すように、180度枢動することによって開位置に移動させることができる。
図4Aおよび
図4Bに示すように、カバー110が開位置にあると、テストストリップ120は、第2の可動部材90のスロット102および104内に配置される。
【0051】
図4Aおよび4Bを引き続き参照すると、第1および第2の可動部材を矢印Aに沿って、本体12の第2の端部16に向かって進めるか押すことによって、第1の可動部材36および第2の可動部材90は、その第1の位置からその第2の位置に向かって移動する。ユーザーは、カバー110への力の印加により、第1の可動部材36および第2の可動部材90を、その第2の位置に向かって進めることができる。第1の可動部材36および第2の可動部材90を、第1の位置から第2の位置に移動させている間に、第1の可動部材は、第2の可動部材90に接近する。これは、ばね82および84が、第2の可動部材に結合されたばね98および100よりも弱いからである。結果として、第1の可動部材36の固定ピン58および60は、第2の可動部材90の穴106および108ならびにテストストリップ120のスロット122および124を通過することができ、第1および第2の可動部材が第1の位置から第2の位置へと移動することによって、
図5Aおよび
図5Bに示すように、テストストリップは測定器10に固定される。
【0052】
図5Aおよび
図5Bに示すように、本体12の第2の端部16に向かう第1の可動部材36および第2の可動部材90の連続的な動きによって、テストストリップ120の反応領域130が、測定器10の読取ヘッド28へと進む。また、第1の可動部材36および第2の可動部材90が第1の位置から第2の位置に移動している間に、固定ピン58および60は、テストストリップ120のスロット122および124に沿って、テストストリップ120の端部126および128に向かって外向きにスライドする。固定ピン58および60が、テストストリップ120のスロット122および124の外側の端部に達すると、テストストリップ120は引っ張られた状態に維持され、テストストリップ120の反応領域130が、測定器10の読取ヘッド28に押し付けられる。
【0053】
第1の可動部材36および第2の可動部材90は、任意適当な固定機構または装置(図示せず)を用いて、本体の第2の端部16に隣接するその第2の位置に固定することができる。1つの例示的な実施形態において、固定機構は、カバー110に取り付けられたラッチと、本体12の第1の端部14に隣接して取り付けられたばね式留め具とを備える。
【0054】
図5Aおよび
図5Bに示すように、第1の可動部材36および第2の可動部材90がその第2の位置になると、流体サンプル中の検体の濃度を従来の方法で測定するために、流体サンプルをテストストリップ120の反応領域130に付着させることができる。流体サンプルをテストした後、テストストリップ120は、カバー110を閉位置に移動させる前に、第2の可動部材90から除去することができる。あるいは、カバー110は、テストストリップが測定器10内にある状態で、テストストリップ120と共に閉位置に移動させることができる。この場合、テストストリップ120は、後で廃棄することができる。
【0055】
上述の実施形態では、テストストリップ120が読取ヘッドの方に移動している間、読取ヘッド28は、測定器10の本体12に対して静止した状態である。しかしながら、他の実施形態では、テストストリップが測定器の本体に対して静止した状態である間に、読取ヘッドがテストストリップの方へ移動する。
【0056】
図6A〜
図7Bは、テストストリップが測定器200の本体212に対して静止した状態である間に、読取ヘッド228がテストストリップ120に対して移動できるようにする処理機構226を有する、測定器200を示す。測定器200の本体212は、その長さに沿って長手方向軸線Bを画定する。長手方向軸線Bは、本体212の対向する第1の端部214と、第2の端部216との間に延びている。
【0057】
測定器200の本体212は、その第2の端部216に隣接する、第1のスロット302および第2のスロット304を有する。スロット302および304の各々は、テストストリップ120の少なくとも一部を受ける寸法にされる。第1のスロット302および第2のスロット304は、長手方向軸線Bにほぼ垂直に配向することができ、その間に空間または開口256を形成するように互いに離間されている。開口256は、本体212の開放キャビティ211に通じている。開放キャビティ211は、処理機構226および読取ヘッド228の少なくとも一部を受ける寸法にされる。
【0058】
測定器200の本体212は、スロット302に隣接する穴306と、スロット304に隣接する穴308(
図7B)とをさらに有する。穴306および308は、長手方向軸線Bとほぼ平行であってもよい。
【0059】
読取ヘッド228は、開放キャビティ211内に適合する寸法にされ、ほぼ先細または円錐台形の読取部232と、ほぼ円筒形の部分231とを有する。いくつかの実施形態で、読取ヘッド228は、テストストリップの試薬パッド(試料)を照射するように、かつ非鏡面反射光の測定値を取得するように構成された光学式読取ヘッドであってもよい。さらに、読取ヘッド228は、支持台230に取り付けられており、長手方向軸線Bに沿って、測定器200の本体212に対して移動させることができる。読取ヘッド228は、支持台230に固定されていることにより、支持台と共に移動する。
【0060】
支持台230は処理機構226の一部であり、
図6Bに示すような、読取ヘッド228が全体的または部分的に開放キャビティ211の内側に配置されている第1の位置と、
図10Bに示すような、読取ヘッド228の読取部232の全体またはかなりの部分が開放キャビティ211の外側に配置されている第2の位置との間で、長手方向軸線Bに沿って移動することができる。さらに、支持台230は、ほぼ平坦な底面を有する支持部233と、第1の細長支持部材238および第2の細長支持部材240とを備えることができる。支持部233のほぼ平坦な底面は、長手方向軸線Bとほぼ直交するように配向されてもよい。第1の細長支持部材238および第2の細長支持部材240は、各々、
図7Aに示すように、ほぼL字型の形状を有していてもよい。
【0061】
測定器200は、第1の細長支持部材238および第2の細長支持部材240に枢動可能に連結された、蓋またはカバー310をさらに備える。カバー310は、第1の細長支持部材238および第2の細長支持部材240に枢動可能に結合されるリップまたは結合部312と、結合部312の終端からほぼ垂直に延びる被覆部314とを備えることができる。一実施形態では、ヒンジ316によって、第1の細長支持部材238の終端を、カバー310の終端に枢動可能に結合することができる。同様に、ヒンジ(図示せず)によって、第2の細長支持部材240の終端を、カバー310の別の終端に枢動可能に結合することができる。図面は、カバー310を第1の細長支持部材238および第2の細長支持部材240に枢動可能に結合するヒンジを示しているが、ピボットピン等の任意適当な装置または機構によって、カバーを第1および第2の細長支持部材に枢動可能に連結することができる。このような枢動結合により、カバー310は、被覆部314が読取ヘッド228を覆って読取ヘッドを環境汚染から保護している、
図7Aに示すような閉位置と、被覆部が読取ヘッドを覆っていない、
図8Aに示すような開位置との間で移動することが可能になる。
【0062】
較正基準または参照基準311が、カバー310の内部に取り付けられてもよい。較正基準は、読取ヘッド228に面していてもよく、較正のため、および光学部品が清浄であって血液その他の体液で汚染されていないことを検査するための、知られている反射率レベルをもたらすことができる。反応シーケンスによって、基準がテスト(例えば血糖値テスト)の前に測定されない場合は、次の分析の後で測定することができる。
【0063】
処理機構226は、第1の細長ガイド部材262および第2の細長ガイド部材264を備え、これに沿って支持台230はスライドすることができる。支持台230は、ほぼH字型の形状であってもよい。第1の細長ガイド部材262および第2の細長ガイド部材264は、チューブまたはロッドその他任意の種類の細長い構造体であってもよい。第1の細長部材262および第2の細長部材264の断面は、楕円形、正方形、長方形、円形等の異なる形状を有していてもよい。これに関わらず、第1の細長部材262および第2の細長部材264は、長手方向軸線Bに沿って移動することができ、読取ヘッド228は、測定器200のガイド部材262および264に沿って移動することができる。いくつかの実施形態では、第1の細長ガイド部材262および第2の細長ガイド部材264は、互いに離間され、互いにほぼ平行にすることができる。第1の細長ガイド部材262の第1の端部263は、本体212の開口または穴265の中に配置され、スライドするような寸法にされている。同様に、第2の細長ガイド部材264の第1の端部267は、本体212の開口または穴269の中に配置され、スライドするような寸法にされている。開口265および269は、開放キャビティ211と連通している。
【0064】
本体の開口302は、第1の細長ガイド部材262の第2の端部の直径よりも小さいので、細長部材262の第2の端部への移動を制限する。第1の固定ピン258は、先細の先端を有し、本体212の第2の端部216に向かって、第1の細長ガイド部材262の第2の端部259から突出していてもよい。さらに、第1の固定ピン258は、スロット302および304に配置されたテストストリップ120の少なくとも一部を固定するために、本体212の穴306内で受けられるような寸法にされている。
【0065】
本体の開口308は、第1の細長ガイド部材264の第2の端部の直径よりも小さいので、細長部材262の第2の端部への移動を制限する。第2の固定ピン260は、先細の先端を有し、第2の細長ガイド部材264の第2の端部261から突出していてもよい。また、第2の固定ピン260は、スロット302および304に配置されたテストストリップ120の少なくとも一部を固定するために、穴308内で受けられるような寸法にされている。
【0066】
第1の機械的止め部または分割器270は、第2の端部259に隣接する第1の細長ガイド部材262の外周に配置される。また、第1の機械的止め部270は、第1の付勢部品すなわちばね272を第2の付勢部品すなわちばね274から分離している。第1のばね272および第2のばね274は両方とも、第1の細長ガイド部材262の周囲に配置することができる。第2のばね274は、第1の細長ガイド部材を本体212の第1の端部214に向かって付勢するが、第1のばね272は、支持台230を本体の第2の端部216に向かって付勢する。第1のばね272は、第2のばね274よりも硬い。
【0067】
第2の機械的止め部または分割器276は、第2の端部261に隣接する第2の細長ガイド部材264の外周に配置される。さらに、第2の機械的止め部276は、第3の付勢部品すなわちばね278を第4の付勢部品すなわちばね280から分離している。第3のばね278および第4のばね280は両方とも、第2の細長ガイド部材264の周囲に配置することができる。第4のばね280は、第2の細長ガイド部材264を本体212の第1の端部214に向かって付勢するが、第3のばね278は、支持台を本体212の第2の端部216に向かって付勢する。第3のばね278は、第4のばね280よりも硬い。
【0068】
使用時に、測定器200は、テストストリップすなわちテストストリップ120を取り扱うために使用することができる。操作中は、カバー310は、スロット302およびスロット304、ならびに読取ヘッド228を露出させるために、
図7Aに示すような閉位置から、
図8Aに示すような開位置に移動させる。次に、テストストリップ120が、
図8Bに示すように、スロット302および304内に配置される。
【0069】
テストストリップ120がスロット302および304内に配置されると、支持台230は、
図9Aおよび
図9Bに示すように、第1のばね272および第2のばね274、ならびに第3のばね278および第4のばね280の作用に抗して(すなわちその第2の位置に向かって)、本体212の第1の端部214から離れるように進められる。支持台230は、カバー310を介して移動させることができる。支持台230がその第2の位置に向かって移動すると共に、読取ヘッド228は、第1、第2、第3、および第4のばねに抗してテストストリップ120に向かって移動する。第2のばね274および第4のばね280は、第1のばね272および第3のばね278より弱いため、第1の細長ガイド部材262および第2の細長ガイド部材264は、まず第2の端部216の方へ移動して、第1の固定ピン258および第2の固定ピン260が、各々、穴306および308に入る。第1の細長ガイド部材262の移動は、第2の端部259が、穴308のより小さい開口によって遮断されて停止する。第2の細長ガイド部材264の移動は、第2の端部261が、穴308のより小さい開口によって遮断されて停止する。本体の第1の端部214から離れる、支持台230の連続的な移動によって、
図9Aおよび
図9Bに示すように、読取ヘッド228が、第1のばね272および第3のばね278に抗して、第1の細長ガイド部材262および第2の細長ガイド部材264に沿ってスライドし、本体212の第2の端部216を越えるように、テストストリップ120の少なくとも反応領域130を押す。
【0070】
第1の固定ピン258および第2の固定ピン260が穴306および308に各々入ると、第1の固定ピン258および第2の固定ピン260が、テストストリップ120のスロット122および124を通過することによって、テストストリップを測定器200に固定する。支持台230が、本体212の第1の端部214から離れて移動し続けると共に、第1の固定ピン258および第2の固定ピン260は、スロットの内端からスロットの外端まで、テストストリップ120のスロット122および124に沿って移動する。支持台230は、
図10Aおよび
図10Bに示すように、支持台230がその第2の位置に達するまで、本体212の第1の端部214から離れて移動する必要がある。この時点で、テストストリップ120が読取ヘッド228に押し付けられ、読取ヘッド228の大部分は、開放キャビティ211の外側に配置される。
【0071】
支持台230は、任意適当なロック機構で、その第2の位置にロックすることができる。例えば、ばね式ラッチがカバー310に取り付けられてもよく、留め具が、その第1の端部214の近傍で本体212に取り付けられてもよい。ラッチは、留め具に引っ掛かるように構成することができ、支持台230を(カバー310を介して)その第2の位置に維持する。
【0072】
次に、血液等の流体サンプルを、その流体サンプル中の検体の濃度を測定するために、テストストリップ120の反応領域130に付着させる。流体サンプルをテストした後、カバー110を閉位置に戻す前に、テストストリップ120をスロット302および304から除去することができる。あるいは、テストストリップ120が測定器10の内部にある状態で、カバー110を閉位置に移動させることができる。この場合、テストストリップ120は、後で廃棄することができる。
【0073】
本開示のいくつかの実施形態が、以下の段落でさらに説明される。
【0074】
代替的な実施形態A
流体サンプル中の検体の濃度を測定するシステムであって、
第1および第2の端部を有するテストストリップであって、前記第1の端部に隣接する第1の端部部分、前記第2の端部に隣接する第2の端部部分、ならびに前記第1の端部部分と前記第2の端部部分との間にあって、前記第1および前記第2の端部から離れている中央部を有し、前記テストストリップの前記中央部が、前記流体サンプル中の前記検体と反応するように、かつ前記流体サンプル中の前記検体の濃度を示す反応を生成するように適合された試薬を含み、前記第1および第2の端部が、第1および第2の細長スロットを各々有する、テストストリップと、
第1および第2の端部を有する本体を含み、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる長手方向軸線を画定する、測定器であって、前記測定器が、
前記本体に移動可能に連結され、第1の位置と第2の位置との間で前記長手方向軸線に沿って移動可能な第1の可動部と、
前記第1の可動部に移動可能に連結され、少なくとも部分的に、前記第1の可動部と前記本体との間に配置されている、第2の可動部と、
前記検体と前記試薬との間の前記反応を分析するように適合された読取ヘッドであって、前記読取ヘッドが、前記本体の前記第2の端部から突出している先細の読取部を有する、読取ヘッドと、
前記第1の可動部に結合され、前記第1の可動部を前記第2の位置に付勢する、第1のばねと、
前記第2の可動部に結合され、前記第2の可動部を前記第2の位置に付勢する、第2のばねと、
前記第1の可動部に枢動可能に連結し、閉位置と開位置との間で移動可能なカバーとを有する、
測定器とを備えるシステム。
【0075】
代替的な実施形態B
前記第1の可動部が前記第1の位置にあるときに、前記第1の可動部が、前記本体の前記第1の端部に隣接している、実施形態Aに記載のシステム。
【0076】
代替的な実施形態C
前記第1の可動部が前記第2の位置にあるときに、前記第1の可動部が、前記本体の前記第2の端部から離れている、実施形態Bに記載のシステム。
【0077】
代替的な実施形態D
前記第2の可動部が、第1の位置と第2の位置との間で、前記長手方向軸線に沿って移動可能な、実施形態Aに記載のシステム。
【0078】
代替的な実施形態E
前記第2の可動部が前記第1の位置にあるときに、前記第1の可動部が、前記本体の前記第1の端部に隣接している、実施形態Dに記載のシステム。
【0079】
代替的な実施形態F
前記第2の可動部が前記第2の位置にあるときに、前記第1の可動部が、前記本体の前記第2の端部から離れている、実施形態Eに記載のシステム。
【0080】
代替的な実施形態G
前記第2の可動部が、互いにほぼ平行に配向され、その間に空間を画定するように互いに離間された第1および第2のアームを有する、実施形態Fに記載のシステム。
【0081】
代替的な実施形態H
前記第1および前記第2のアームが、第1および第2のスロットを各々有し、前記第1および前記第2の各スロットが、前記テストストリップの少なくとも一部を受ける寸法にされている、実施形態Gに記載のシステム。
【0082】
代替的な実施形態I
前記先細の読取部が、前記第2の可動部の前記第1のアームと前記第2のアームとの間に画定された前記空間と、少なくとも部分的に位置合わせされている、実施形態Gに記載のシステム。
【0083】
代替的な実施形態J
前記第1のばねが、部分的に前記本体の内側に配置され、第1のばね定数を有する、実施形態Aに記載のシステム。
【0084】
代替的な実施形態K
前記第2のばねが、部分的に前記本体内に配置され、第2のばね定数を有し、前記第1のばね定数が、前記第2のばね定数よりも小さい、実施形態Jに記載のシステム。
【0085】
代替的な実施形態L
前記カバーが、被覆部と結合部とを有し、前記被覆部が、前記結合部にほぼ垂直に配向されている、実施形態Aに記載のシステム。
【0086】
代替的な実施形態M
前記カバーが閉位置にあるときに、前記カバーが前記読取ヘッドの前記先細のヘッドの上方に位置する、実施形態Aに記載のシステム。
【0087】
代替的な実施形態N
前記カバーが開位置にあるときに、前記カバーが前記読取ヘッドの前記先細のヘッドの上方に位置しない、実施形態Mに記載のシステム。
【0088】
代替的な実施形態O
前記カバーの前記結合部を前記本体に枢動可能に結合するヒンジをさらに備える、実施形態Aに記載のシステム。
【0089】
代替的な実施形態P
流体サンプル中の検体の濃度を測定するシステムであって、
前記流体サンプル中の前記検体に反応するように、かつ前記流体サンプル中の前記検体の濃度を示す反応を生成するように適合された試薬を含む、テストストリップと、
第1および第2の端部を有する本体を含む測定器であって、前記本体が、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる長手方向軸線を画定する、前記測定器が、
前記本体に移動可能に連結され、前記検体と前記試薬との間の前記反応を分析するように適合された読取ヘッドであって、前記読取ヘッドが前記本体のほぼ内側に配置されている第1の位置と、前記読取ヘッドが前記本体のほぼ外側に配置されている第2の位置との間で、前記本体の前記長手方向軸線に沿って、前記読取ヘッドが移動可能な、読取ヘッドをさらに含む、
測定器とを含むシステム。
【0090】
本明細書に記載された様々な特徴は、この説明で示すものとは異なる方法で組み合わせてもよいことが理解されよう。また、個々の実施形態に関連して説明した特徴は、他の説明した実施形態と共有できることも理解されよう。
【0091】
本発明について、特定の実施形態を参照して説明したが、これらの実施形態は、本発明の原理および用途を単に例示する目的のものであることが理解されるべきである。したがって、添付の特許請求の範囲で定義されている本発明の精神や範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に対して多くの修正がなされてもよいこと、他の配置が考案されてもよいことが理解されるべきである。