(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記タイマ部は、前記流量判定部による判定結果が流量有りから流量無しに切り換わった場合、一定期間遅延させた後に前記タイマ値の更新を再開することを特徴とする請求項1に記載されたガスメータ。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本実施形態に係るガスメータ1の構成を示すブロック図である。ガスメータ1は、ガス供給元(調圧器)から燃焼器具等のガス消費側に燃料ガスを供給する供給配管上に配置され、燃焼器具側に供給されたガスの積算流量など表示するものである。ガスメータ1には、ガス供給源側である上流側配管及びガス消費側である下流側配管がそれぞれ接続されており、ガスメータ1の内部には、上流側配管と下流側配管とを連通するガス流路が形成されている。
【0018】
ガスメータ1は、液晶パネル2、LED3、復帰ボタン4、流量センサ5、圧力センサ6及びマイコン10などを備えている。ガスメータ1は、例えばその内部に電源用の電池(図示せず)を搭載しており、当該電池からの電力により動作する。
【0019】
液晶パネル2は、例えばガスメータ1の正面に配置されている。液晶パネル2は、後述するマイコン10に制御され、積算流量やガスメータ1が保有する各種のデータを表示する。また、この液晶パネル2は、ガスメータ1の異常状態を表示する。
【0020】
LED3は、ガスメータ1の正面に配置されており、例えば赤色LEDである。LED3は、マイコン10からの制御信号に応じて点灯又は点滅し、これにより、ガスメータ1の異常状態を表示する。したがって、燃焼器具の利用者又は検針員などは、LED3の点灯状態(継続的な点灯又は点滅等)により、ガスメータ1の異常状態を認識することができる。
【0021】
復帰ボタン4は、ガスメータ1の正面に配置されている。復帰ボタン4は、遮断弁(図示せず)の閉弁時に押下操作することで、遮断弁を開弁動作させる操作部である。例えば、地震時やガス漏れ時においてガスメータ1は、遮断弁を閉弁させてガス供給を遮断する。地震やガス漏れ等の問題解決時に復帰ボタン4が押下操作されると、遮断弁が開弁されて中止されていたガスの使用を再開することができる。復帰ボタン4は、マイコン10と電気的に接続されており、当該復帰ボタン4が押下操作されると、その操作信号がマイコンに入力される。
【0022】
流量センサ5は、ガスメータ1内部のガス流路に設けられている。流量センサ5は、ガス流路を通過するガス流量を検出し(流量検出部)、ガス流量に応じた信号を出力する。流量センサ5から出力される信号は、マイコン10に入力される。
【0023】
流量センサ5としては、例えば超音波センサを用いることができる。この超音波センサは、ガス流路内に間欠的に超音波信号を送信する送信手段と、超音波信号を受信する受信手段とを備えている。マイコン10は、送信手段が超音波信号を出力したタイミングと、超音波信号を受信した受信手段から信号が入力されるタイミングとに基づいて、ガス流量を把握することができる。なお、流量センサ5としては、超音波センサ以外にも、フローセンサなどを用いることができる。
【0024】
圧力センサ6は、上述のガス流路に設けられている。圧力センサ6は、ガス流路内におけるガス圧力を検出し(圧力検出部)、ガス圧力に応じた信号を出力する。圧力センサ6から出力される信号は、マイコン10に入力される。圧力センサ6としては、ピエゾ抵抗式や静電容量式などのセンサを用いることができる。
【0025】
マイコン(マイクロコンピュータ)10は、ガスメータ1の全体制御を行う制御部である。マイコン10は、CPU10aと、ROM10bと、RAM10c等を主体に構成されている。CPU10aは、ガスメータ1の全体的な制御を司る。ROM10bは、CPU10aがアクセス可能な読み出し専用メモリであり、CPU10aが実行すべきプログラムのデータを予め保持している。RAM10cは、データの読み出し及び書き込みが自在なメモリであり、CPU10aの制御により、ガスメータ1の動作中に生成された様々なデータを一時的に記憶する。
【0026】
マイコン10は、サンプリング周期毎に流量センサ5から読み込んだデータから瞬時流量を計測し、この計測される瞬時流量を積算することで積算流量を演算する。
【0027】
また、本実施形態の特徴の1つとして、マイコン10は圧力式微小漏洩警告機能を備えている。この圧力式微小漏洩警告機能は、圧力センサ6によりガス流路内のガス圧力を監視し、定められた期間(例えば30日)の間、一定圧力の上昇が無かった場合に、調圧器出口から燃焼器具までの間に微少な漏洩があるとしてその異常を判断するものである。
【0028】
図2は、圧力式微小漏洩警告機能に係るマイコン10の構成を機能的に示すブロック図である。マイコン10は、これを機能的に捉えた場合、タイマ部11aと、漏洩判定部11bと、圧力判定部11cと、流量判定部11dと、情報通知部11eとを備えている。
【0029】
タイマ部11aは、タイマ値を所定の周期で更新して計時するものである。具体的には、タイマ部11aは、CPU10aで生成されるクロックをカウントし、一定の周期でタイマ値をインクリメント(更新)する。なお、タイマ値は、クロックをカウントしたカウント値そのものであってもよい。
【0030】
漏洩判定部11bは、タイマ部11aのタイマ値に基づいて、ガスの漏洩を判定するものである。
【0031】
圧力判定部11cは、ガス未使用時に圧力センサ6を通じてガス圧力を周期的に計測し、計測した圧力と種々の値とを比較して所定の処理を行う。
【0032】
流量判定部11dは、流量センサ5を通じてガス流量を計測し、当該計測したガス流量に基づいてガス流量有り又ガス流量無しの判定を行う。また、流量判定部11dの判定結果を通じて、ガス使用、又はガス未使用を判定することができる。すなわち、ガス流量有りの場合には、ガス使用を判定し、ガス流量無しの場合には、ガス未使用を判定することができる。
【0033】
情報通知部11eは、液晶パネル2やLED3を制御して、外部に所定の情報を通知するものである。
【0034】
以下、ガスメータ1の圧力式微小漏洩警告機能に係る漏洩判定方法について説明する。
図3は、漏洩判定方法における基本動作を示すタイミングチャートである。
【0035】
この漏洩判定方法では、まず、タイマ部11aによる計時が開始される。タイマ部11aは、タイマ値を初期値(例えばゼロ)に初期化した上で、タイマ値の更新動作を開始する。この更新動作の開始により、タイマ値が一定の周期で順次更新(インクリメント)されていく。
【0036】
ここで、ガスメータ1が設置されている屋外では、日中や夜間といった時間帯に応じて外気温が大きく変化する。ガス未使用時においては外気温の変化に応じてガスメータ1内のガス圧力も変化するため、この圧力変動を利用してガス漏洩を判定することが可能である。
【0037】
ガスの漏洩がない場合、日中の時間帯において外気温が上昇すれば、それに応じてガス圧力も上昇する。しかしながら、ガスの漏洩がある場合には、外気温が上昇してもガス圧力は上昇しない、若しくは、上昇したとしてもその上昇率は漏洩がない場合と比較して小さいものとなる。
【0038】
そこで、圧力判定部11cは、ガス未使用時に、圧力センサ6を通じてガス圧力を周期的に計測する。圧力計測周期は、例えば15分である。そして、圧力判定部11cは、ガス圧力を計測する度に、計測したガス圧力(以下「監視圧力」という)について圧力判定を行う。具体的には、圧力判定部11cは、監視圧力と基本圧力Psとを比較し、監視圧力が基本圧力に対して判定圧力(例えば、0.2kPa)以上上昇したか否かを判定する。基本圧力Psは、例えば、ガス使用時からガス未使用時に切り換わった後に、最初に計測したガス圧力を利用することができる。
【0039】
監視圧力が基本圧力に対して判定圧力以上上昇していない場合、すなわち、ガス圧力について一定の圧力上昇を判定しない場合には、圧力判定部11cは、タイマ部11aのタイマ値をリセットすることなく、そのまま維持する(例えばタイミングT11)。一方、監視圧力が基本圧力に対して判定圧力以上上昇した場合、すなわち、ガス圧力について一定の圧力上昇を判定した場合には、圧力判定部11cは、タイマ部11aのタイマ値を初期値にリセットさせる(例えばタイミングT12)。
【0040】
このように、ガスの漏洩がない場合には、適宜のタイミングでタイマ部11aのタイマ値がリセットされる。一方で、ガスの漏洩がある場合には、タイマ部11aのタイマ値はリセットされることなく、時間の経過とともに増加していくこととなる。
【0041】
そこで、漏洩判定部11bは、タイマ部11aのタイマ値を参照し、このタイマ値が予め設定された漏洩判定値Tthに到達したか否かを判断する。この漏洩判定値Tthは、例えば30日といった一定の期間が経過したことを、タイマ値から判断するために必要な値が予め設定されている。
【0042】
漏洩判定部11bは、タイマ値が予め設定された漏洩判定値に到達していない場合には、ガスの漏洩を判定しない。一方、漏洩判定部11bは、タイマ値が予め設定された漏洩判定値に到達した場合には、ガスの漏洩を判定する。そして、漏洩判定部11bは、液晶パネル2及びLED3を一方又は双方を制御して、ガスの漏洩について警告を行う。
【0043】
なお、集合住宅における供給配管の形態では、他人のガス使用・停止に起因して、ガス圧力に変動が生じる場合がある。この圧力変動が、例えば判定圧力以上である場合には、タイマ部11aのタイマ値がリセットされてしまう。このため、漏洩判定を適切に行うことができなくなってしまう。
【0044】
そこで、圧力判定部11cは、例えば隣り合う計測周期の間で、判定圧力以上の圧力変動があったとしても、この圧力変動を無効とする。そのため、タイマ部11aのタイマ値はリセットされることなく、そのまま維持されることとなる。これにより、タイマ値が不必要にリセットされることが無くなるので、漏洩判定を適切に行うことができる。この場合、圧力判定部11cは、次の計測周期において計測される圧力を改めて基本圧力と設定し、圧力判定を新たに行う。
【0045】
このような漏洩判定方法の基本動作を前提に、本実施形態の特徴の1つとして、タイマ部11aは、予め定められた停止条件に基づいて、タイマ値の更新(インクリメント)を停止することとしている。停止条件としては、以下に示す3つの条件が挙げられ、これらのうちいずれか一つの条件を具備する場合には、タイマ部11aはタイマ値のインクリメントを停止する。
【0046】
図4は、漏洩判定方法において第1の条件及び第2の条件によりタイマ値の更新を停止した際のタイミングチャートである。まず、第1の条件としては、流量判定部11dによって流量有りが判定されていることである。すなわち、タイマ部11aは、流量判定部11dによって流量有りが判定されている間は、タイマ値の更新を停止することとしている。
【0047】
ガスを使用している環境では、ガスが静的に留まっていないので、外気温に起因したガス圧力の変化が現れ難い傾向がある。そのため、漏洩判定を行うシーンとしては適していない。したがって、タイマ部11aによる計時機能を働かせたくないため、タイマ値の更新を停止することが有効となる。
【0048】
以下、具体的に説明する。上述のように、タイマ部11aは、タイマ値を一定の周期で順次インクリメントする(タイミングT21)。同様に、圧力判定部11cは、ガス未使用時であれば、圧力センサ6を通じてガス圧力を計測し、計測したガス圧力(監視圧力)について圧力判定を行う(タイミングT21)。
【0049】
つぎに、あるタイミングにおいてガスが使用されると、流量判定部11dにより流量有りの判定がなされる(タイミングT22)。この場合、タイマ部11aは、タイマ値をインクリメントせずに、従前の値のままで維持する。この動作は、流量判定部11dにより流量無しの判定がなされるまで(タイミングT23)、すなわち、流量判定部11dにより流量有りの判定がなされている間において継続される。したがって、タイマ部11aは、流量判定部11dによって流量有りが判定されている間は、タイマ値の更新を停止することとなる(タイミングT22〜タイミングT23)。
【0050】
第2の条件としては、流量判定部11dの判定結果が流量有りから流量無しに切り換わった後の一定の期間に相当することである。すなわち、タイマ部11aは、流量判定部11dの判定結果が流量有りから流量無しに切り換わっても一定の期間は、タイマ値の更新を停止することとしている。
【0051】
例えばガスが間欠的に使用されるケースでは、ガスが静的に留まっていない、外気温に起因したガス圧力の変化が現れにくい傾向がある。そのため、漏洩判定を行うシーンとしては適していない。したがって、タイマ部11aによる計時機能を働かせることなく、一定期間にわたりガスの使用がないことを確かめた上で、タイマ値の更新を再開することが有効となる。
【0052】
以下、具体的に説明する。ガス未使用時には、圧力判定部11cによりガス圧力の計測が行われる。ガス圧力の計測は周期的に行われることから、この計測回数をカウントすることで、一定期間を判断することができる。例えば、一定期間を30分と考える。ガス圧力の計測周期が15分であれば、ガス未使用となった後、最初のガス圧力計測から数えて2回目の計測を判断することで30分の時間を計時することができる。
【0053】
タイマ部11aは、流量判定部11dの判定結果が流量有りから流量無しに切り換わった後も、タイマ値をインクリメントせずに、従前の値のままで維持する。そして、タイマ部11aは、圧力判定部11cによって3回目の圧力計測が行われると、タイマ値の更新を再開する(タイミングT24)。このように、タイマ部11aは、流量判定部11dによる判定結果が流量有りから流量無しに切り換わった場合、一定期間遅延させた後にタイマ値の更新を再開することとしている。
【0054】
なお、タイマ部11aが一定の期間を判断する方法としては、上述の如く、圧力判定部11cによる圧力計測回数を利用してもよいし、タイマ部11a自身がクロックをカウントしたカウント値(時間)を利用してもよい。
【0055】
また、ガス使用後の一定期間においては、間欠動作を考慮して、タイマ部11aの計時機能を停止するのみならず、圧力判定部11cによる圧力判定についても同様に実施しないこととしている。すなわち、ガスの使用開始及び使用停止といった動作が繰り返される間欠動作時には、ガス圧力が通常とは異なる挙動を示すこともあるから、これによりタイマ値がリセットされることは好ましくない。そこで、圧力判定部11cは、タイマ部11aがタイマ値の更新を停止している期間に対応して、圧力判定を実施しない。すなわち、圧力判定部11cは、流量判定部11dによる判定結果が流量有りから流量無しに切り換わった場合、ガス圧力の周期的な計測を再開するものの、最初のガス圧力計測から数えて2回目までに計測されたガス圧力については、圧力判定を行わないのである。
【0056】
図5は、漏洩判定方法において第3の条件によりタイマ値の更新を停止した際のタイミングチャートである。第3の条件としては、低圧判定値よりもガス圧力が低下したことが判定されていることである。すなわち、タイマ部11aは、ガス圧力の低下が判定されている間は、タイマ値の更新を停止することとしている。
【0057】
別荘地などの環境では、利用者がガスの元栓を閉じたまま、長期にわたってガスが使用されないことがある。元栓から燃焼器具までの間を完全に気密状態を維持することは難しいため、ガス圧力は次第に低下することがある。このようなガス圧力の低下は、正常な事象であって漏洩として判定する事象でない。したがって、タイマ部11aによる計時機能を働かせることなく、タイマ値の更新を停止することが有効となる。
【0058】
以下、具体的に説明する。上述のように、タイマ部11aは、タイマ値を一定の周期で順次インクリメント(更新)する(例えばタイミングT31)。同様に、圧力判定部11cは、ガス未使用時であれば、圧力センサ6を通じてガス圧力を計測し、計測したガス圧力(監視圧力)について圧力判定を行う(タイミングT31)。
【0059】
圧力判定部11cは、上述した圧力判定以外にも、低圧判定値Plowよりもガス圧力が低下したか否かをさらに判定している。ここで、低圧判定値Plowは、ガス圧力の低圧状態を判定する圧力値であり、正常なガスの使用範囲で推移するガス圧力を基準にこれよりも低い値が予め設定されている。
【0060】
あるタイミングにおいてガス圧力が低圧判定値Plowに到達すると、圧力判定部11cは、低圧判定値Plowよりもガス圧力が低下したことを判定する(タイミングT32)。この場合、タイマ部11aは、タイマ値をインクリメントせずに、従前の値のままで維持する。この動作は、圧力判定部11cにより、圧力低下の判定がなされている間において継続される。これにより、タイマ部11aは、圧力判定部11cによって圧力低下の判定がされている間は、タイマ値の更新を停止することとなる(タイミングT32〜)。
【0061】
また、本実施形態の特徴の1つとして、ガスメータ1のマイコン10は、情報通知部11eを備えることで、必要に応じて種々の情報を通知することとしている。情報通知の方法としては、液晶パネル2やLED3を用いることができる。
【0062】
圧力式微少漏洩警告機能では、外気温の変化を利用して漏洩判定を行うものであるが、外気温に変動が無いような状況では、漏洩判定を行うシーンとして適さない。そこで、情報通知部11eは、ガス流路内の温度(外気温)を推定し、推定した温度について経時的な変化がない場合には、その旨の情報を通知することとしている。これにより、漏洩判定を行うには適さないシーンにおいてタイマ値が進行していることを利用者や検針員に知らせることができる。
【0063】
特に、本実施形態に係るガスメータ1は、流量センサ5として超音波センサを利用している。そのため、超音波センサの送信手段から受信手段までの超音波信号の伝搬時間は、ガス流路内の温度(外気温)にも依存するところ、情報通知部11eは、超音波信号の伝搬時間に基づいてガス流路内の温度を推定することができる。これにより、温度センサを特別に設けることなく、上記の通知を実現することができる。
【0064】
また、本実施形態の漏洩判定方法では、必要に応じてタイマ部11aの計時機能を停止することで、不要なシーンでガス漏洩が判定されることを抑制している。圧力式微少漏洩警告機能では、ガス漏洩の際にこれを適切に判定できれば足りるものであるが、タイマ部11aのタイマ値が更新されにくい方向に働くこととなる。
【0065】
そこで、情報通知部11eは、ガスの使用が継続的に続いている場合、すなわち、流量判定部11dによって流量有りが判定されている期間が一定以上経過した場合に、その情報を通知することとしている。これにより、タイマ部11aのタイマ値が停止しているというガスメータ1の状況を、利用者や検針員に知らせることができる。
【0066】
このように本実施形態において、ガスメータ1は、タイマ値を所定の周期で更新して計時するタイマ部11aと、タイマ値が予め設定された漏洩判定値に到達した場合にガスの漏洩を判定する漏洩判定部11bと、ガス圧力を検出する圧力センサ6と、ガス未使用時に圧力センサ6によりガス圧力を周期的に計測するとともに、ガス圧力について一定の圧力上昇を判定した場合にタイマ部11aのタイマ値を初期値にリセットさせる圧力判定部11cと、を有している。そして、タイマ部11aは、予め定められた停止条件に基づいて、タイマ値の更新を停止する。
【0067】
この構成によれば、タイマ値が継続的に更新され続けることなく、漏洩判定を行うシーンとして適さない一定の停止条件を満たした場合には、タイマ値の更新が停止されることとなる。これにより、漏洩判定に適さないシーンにおいてタイマ値が更新されることを規制することができるので、漏洩警告が誤ってなされることを抑制することができる。
【0068】
具体的には、本実施形態において、タイマ部11aは、流量判定部11dによって流量有りが判定されている間は、タイマ値の更新を停止している。
【0069】
ガス使用時は、漏洩判定に適さないシーンである。しかしながら、この構成によれば、ガス使用時においてタイマ値が更新されることを規制することができるので、漏洩警告が誤ってなされることを抑制することができる。
【0070】
また、本実施形態において、タイマ部11aは、流量判定部11dによる判定結果が流量有りから流量無しに切り換わった場合、一定期間遅延させた後にタイマ値の更新を再開している。
【0071】
ガスの使用と停止を繰り返すようなケースでは、その使用後に一定期間にわたりガスの使用がないことを確かめた上で、タイマ値の更新を再開することが好ましい。すなわち、流量判定無し後の一定期間は、漏洩判定に適さないシーンである。しかしながら、この構成によれば、ガス使用後の一定期間の間にタイマ値が更新されることを規制することができるので、漏洩警告が誤ってなされることを抑制することができる。
【0072】
また、本実施形態において、タイマ部11aは、圧力判定部11cによって低圧判定値よりもガス圧力の低下が判定されている間は、タイマ値の更新を停止している。
【0073】
ガス圧力が低圧判定値よりも低下する状況は、漏洩判定に適さないシーンである。しかしながら、この構成によれば、ガス圧力が低圧判定値よりも低下する状況においてタイマ値が更新されることを規制することができるので、漏洩警告が誤ってなされることを抑制することができる。
【0074】
以上、本発明の実施形態にかかるガスメータについて説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その発明の範囲内において種々の変形が可能であることはいうまでもない。
【0075】
例えば、ガスメータ1は、ガスメータ1が外部と通信するための通信I/F部をさらに備えてもよい。ガスメータ1は、この通信I/F部により、設定器やガス管理センターなどから信号(通信電文)を受信したり、通信電文を送信したりすることができる。情報通知部11eによる情報の通知は、ガス管理センターに通知してもよい。