【文献】
Dinesh Kumar. A et al.,A Two Stage Selective Averaging LDPC Decoding,2011年 7月14日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
パリティ・チェック・マトリクスにより表されるコードのデコーディングにおける繰り返し中に変数からチェックへのメッセージを変形する方法であって、少なくとも1つの変数ノードについて、
a.繰り返し(n-1)と(n)において、変数ノードjからチェック・ノードiへの変数からチェックへのメッセージMvc(i,j)(n-1)およびMvc(i,j)(n)を計算し、ここで、n>2であるステップと、
b.ステップaで計算した変数からチェックへのメッセージMvc(i,j)(n-1)およびMvc(i,j)(n)の正または負の符号を比較するステップと、そして
c.もし前記符号が異なれば、M'vc(i,j)(n)=g・Mvc(i,j)(n)+(1-g)・Mvc(i,j)(n-1)にしたがって、変形された変数からチェックへのメッセージM'vc(i,j)(n)を生成し、ここで、0.5<g≦1であるステップと、を有する方法。
【発明を実施するための形態】
【0030】
[好適な実施形態の詳細な説明]
ある実施形態は、複数連結コードの先進デコーディングおよび通信システムのための先進チャネル状態情報評価のシステムおよび方法に向けられている。このセクションでの多くの実施形態はHD無線受信機にいくらかの焦点を当てて、電気通信システムの文脈で議論されるが、本発明の種々の態様は、このセクションに続く以下の各種のセクションで詳細に議論されるように、多くの無線または有線の放送および送信システム、家電、記憶媒体、コンピュータ・アプリケーションなどを含む多くの他のアプリケーション、規格およびシステムについておよびそれらで使用されると有利でもあることが理解されるべきである。
【0031】
このセクションは、4つの主たるサブセクションに系統立てられ、それぞれのサブセクションは、一般にデコーディングおよびチャネル評価における改良に関係し、すべてHD無線通信システムに適用可能で、特に全体を通して言及される他のシステムと同じように、既存の規格を使用するようなシステムにおける受信機/デコーダに特に関係する異なる態様に関係する。第1のサブセクションは、多重連結コードの改良されたデコーディングに焦点を当て、ブロック・コード、特に高い、中位、低い密度のパリティ・チェック・コードのようなあるパリティ・チェック・コードを使用するエラー補正技術を議論する。第2のサブセクションは、部分的にエラー補正およびデコーディングを向上するのに使用できる改良されたCSI評価技術に焦点を当てる。第3のサブセクションは、付加的な態様と共に、第3のサブセクションの冒頭で言及する各種の連結コーディング・システムへの、そのシステムにおけるデコーディングを改良するための、デコーディングおよびCSI評価技術の適用性を議論する。最後に、第4のサブセクションは、FM HD無線におけるシステム制御データ・シーケンスおよび論理チャネル・データを含むHD無線信号を繰り返しデコーディングするある実施形態を議論する。
【0032】
[I.高/中/低密度パリティ・チェック・コードの先進デコーディング]
このサブセクションは、高、中および低密度パリティ・チェック(H/M/LDPC)コードのデコーディング技術を、パリティ・チェック・マトリクスにより表せるいかなるコードのデコーディング技術と共に、議論する。特に、ここで議論する本発明の1つの態様は、確率伝播(BP)アルゴリズムに基づく繰り返しソフト・デコーディング技術に関係する。提案のシステムおよび方法は、スタンドアロンのH/M/LDPCコードのコーディングまたは要素コードの1つがH/M/LDPCコードである連結コードに使用できる。これらの技術は、可能な演算複雑性を伴う改良された性能を提供し、リードソロモン(Reed-Solomon: RS)コードに適用された時に示される特別な利点を有する。これらの態様およびある対応する実施形態は、H/M/LDPCコードが採用されるいずれのシナリオにおけるのと同様に、無線および有線通信で使用できる。例えば、これらの態様は、他の無線システム(移動セルラー、無線LAN、マイクロ波またはサテライトリンク、放送、メッシュまたはad-hocネットワーク、赤外、水中音響等)、有線システム(同軸ケーブル、銅線、ファイバ光学等)、またはイーブン(even)記憶媒体(ディスク、ドライブ、磁気テープ等)と同様にHD無線システムに適用可能である。
【0033】
本発明のある実施形態では、適用正規化(adaptive normalized)最小−最大アルゴリズム(min-max algorithm: MSA)が、MSA性能を改良するように適用される。特異な適用正規化スケーリング・ファクタは、MSAに適合することが望ましい。いくつかの実施形態では、非収束の変数からチェックへのメッセージの重み付け平均化が採用される。連続した繰り返しでの異なるサインを有する変数からチェックへのノードメッセージについて、メッセージの重み付け平均は、いくつかのコードについて有利である。1つの実施形態では、単純グリーディBPスケジューリングは、例えば報告されたBPスケジューリング内のような各繰り返し内で残留値を全て計算すること無しに、特に有利な順番でチェック方程式のデコーディングを実行する試みにおいて採用される。それは、チェック方程式の最初の更新が、パリティ・チェック・マトリクスの高密度部分に対応する位置にエラーを有する機会が少ないということに基づく。方法の単純さは、各チェック・ノード/方程式について、ただ1つのスケジューリング距離値が計算され、出ていくメッセージのみに基づいて割り当てられることが望ましいという事実から来ている。これらの値に基づき、チェック方程式を更新するための順番が得られる。他の実施形態では、別の単純グリーディBPスケジューリング・アルゴリズムが使用され、そこでは、最初にすべてのチェック方程式の距離値を並べる代わりに、望ましくは最大値を有するチェック方程式のみが決定され更新される。次に、すべてのチェック方程式の距離値が再評価され、再び最大距離値を有するチェック方程式が決定されて更新される。このプロセスは、すべてのチェック・ノード/方程式が好適に更新されるまで繰り返される。1つの実施形態では、複数パリティ・チェック・マトリクスを使用してデコーディングする改善された最良のグラフBPが導入される。この方法は、単一マトリクスに比べてより多くのエラーを捕捉して補正するために、異なるスパースおよび密度部分で複数パリティ・チェック・マトリクスを使用する。この方法は、各マトリクスについてBP繰り返しを実行する単純グリーディBPアルゴリズムを採用する。繰り返しの終わりでは、代数でコーディング上の少なくとも一部に基づいて最終デコーディングが、カバレッジ・マトリクスでないLLRに対して実行される。他の実施形態では、複数パリティ・チェック・マトリクスを使用する改良された最良グラフBPデコーディングにおいて、単純グリーディBPアルゴリズムの代わりに、通知されたBPスケジューリング(RPB、ノードワイズ・スケジューリング(Node-Wise Scheduling: NWS等)と共に、フラディングBP(和積アルゴリズム(sum-product algorizumu: SPA)、MSA、正規化MSA等)のような他のBPデコーディング方法の何れかが使用できる。他の実施形態では、カバレッジ・マトリクスでないLLRに適用される最終デコーダは、エラーまたは消去デコーディングを使用して改良できる。異なるマトリクスの更新されたLLRベクトル間のサイン不一致位置は実際にビット・エラーである確率が高いという事実を考慮すると、他の実施形態では、不一致位置は、エラー伝播を避けるため、マトリクスのスパース部分に押しやられる。1つの実施形態では、複数パリティ・チェック・マトリクスを使用する改良された最良グラフBPおよび不一致位置を有する別のものの組み合わせが採用される。まず、オリジナルの提案するデコーダが適用される。もしそれが失敗したら、不一致位置を有する別のものが適用される。最後の実施形態では、提案の方法が、高密度2値画像パリティ・チェック・マトリクスを特徴とするRSコードをデコーディングするのに使用され、議論される。
【0034】
高、中および低密度パリティ・チェックH/M/LDPCコードをデコードする技術において存在する多くの方法は、BPに基づく。パリティ・チェック・マトリクスにより表されるコードのデコーディングを説明するため、
図1に示されるシステム・モデルをまず考える。それは、前方エラー補正(Forward-error-correction: FEC)エンコーダ101およびデコーダ105と、シンボル・マッパ/デマッパ(MAPper/deMAPper)102および104と、通信チャネル103と、を含む通信システムの単純化したブロック図である。上記で参照するように、通信チャネルは、H/M/LDPCが採用されるいかなる無線または有線チャネル、または記憶媒体、または他のいかなる例でもよい。この図では、a(n,k)線形ブロック・コードを使用するチャネル・エンコーディング101がk情報ビット(シンボル)107をnコード化ビット(シンボル)108に変換することにより実行され、それに続いてシンボル・マッパ102によりコード化ビット(シンボル)が変調シンボル109にマップされる。変調シンボル109は、伝播チャネル103を通過し、受信機でノイズのある変調シンボル110が受信される。シンボル・デマッピング104は、ノイズのある変調シンボルを、そのLLRs111と同様に、コード化ビット(シンボル)に変換する。次に、BPデコーディングに基づくソフト・チャネル・デコーダ105が、ソフトLLRs111をnデコード化ビット(シンボル)112にデコードするのに使用される。最後に、k情報ビット(シンボル)113が106で抽出される。チャネル・デコーダ105へのソフト入力は、チャネルLLRまたは他の等価なマトリクスに基づけばよい。システムは、単純化のために
図1には示していないが、ソース・エンコーダ/デコーダ、インターリーブ/デインターリーブ、プロトコル・スタックの他のレイヤ、エラー検出エンコーダ/デコーダ、無線周波数フロントエンド回路、フィルタ、増幅器および1つ以上のアンテナ、システム・クロックおよびローカル発振器のような他のブロックを有してもよい。受信機は、キャリア位相および周波数復元、振幅/パワー評価、タイミング同期、等のための付加的なブロックを有してもよい。このような付加的なブロック/要素のすべては、この技術分野で知られているようにまたは他の実施形態のように実現できる。
【0035】
他のシナリオでは、連結スキームが
図2に示される。内部FECコード205は、コンボルーション・コード、ターボ・コード、LDPCコードまたは他のいかなるブロック・コードでもよい。内部FECコードの代わり、またはそれに加えて、マルチユーザ・チャネル、MIMOデマッパ/デコーダまたは類似のものを表す他の有限ステートマシーンがあってもよい。システムは、
図1と組み合わせて上記で議論したように、この技術分野で知られた他のブロックを有してもよい。外部FECコード202は、BCHコード、RSコード、またはいかなるM/H/L DPCコードのような2値(バイナリィ)パリティ・チェック・マトリクスで表せる線形ブロック・コードであればよい。外部FECコードについては、ガロア体GF(2
m)に渡る非2値コードの一般ケースが考慮され、そこでは各コードシンボルはmビットを含み、m=1のケースは2値コードになる。同じ仮定が内部FECコードについても行える。
図2における入力213は、km情報ビットを有し、それはブロック201でGF(2
m)214上のkシンボルに変換される。これらのkシンボルは、(n,k)線形ブロック・コード202を使用してエンコーダされてnコード化シンボル215が生成され、それは次にブロック203でnmビット216に変換される。外部FECコード・ビット216は、204でインターリーブされ、インターリーブされた外部FECコード・ビット217は、(N,K)内部FECエンコーダ205でエンコードされる。N内部FECコード・ビット218は、シンボル・マッパ206を使用して変調シンボル219に変換される。変調シンボルは、チャネル207を通り、ノイズのある変調シンボル220が受信機に受信される。デマッパ208は、ノイズのある変調シンボルをN内部FECコード・ビットLLRs221に変換し、それは次に内部FECデコーダ209を使用してデコードされる。内部FECデコーダ222の出力におけるKの更新LLRsは210でデインターリーブされ、デインターリーブされたコードLLRs223は外部FECデコーダ211を使用してデコードされ、デコード化ビット224が生成される。最後に、情報ビット225は、ブロック212で抽出される。BPに基づくソフト・チャネル・デコーダ211は、外部FECコードをデコーディングするのに使用でき、それによりBPに基づく外部FECデコーダへのソフト入力211は、内部デコーダ・ブロック209または等価なもので提供できる。
【0036】
[既知のBP方法の説明]
BPデコーディングを説明するため、(n,k)線形ブロック・コードの2部に分かれたグラフが
図3に示される(表示のため、n=6およびk=3と仮定している)。それは、コード・レートr=k/nについての(n-k)×nマトリクスであるコードのパリティ・チェック(PC)マトリクスHを使用して形成される。このグラフでは、(n-k)チェック・ノード(
図3で307,308、および309)およびnの変数ノード(
図3で301,302,303,304,305,および306)の2つのタイプがある。このコードのいかなるコードワード(codeword)cに対しても、Hc
T=0であり、ここでTはトランスポーズ(Transpose)関数である。この方程式は、コードワード・ビットにより満たされる線形制約事項のセットを規定する。2つに分かれたグラフでは、変数ノードのセットはコードワード・ビットを表し、チェック・ノードのセットはコードワード・ビットにより満たされるパリティ・チェック制約事項のセットを表す。さらに、各チェック・ノードをそのチェック方程式内に含まれる変数ノードのすべてに接続するエッジのセットもある。
【0037】
BPデコーディングは、LLRsのようなチャネルからコードワード・ビットの信頼性に対応するソフト・コードを受信し、パリティ・チェック制約事項に基づく信頼性情報を更新するコードの2つに分かれるグラフを使用して、(変数ノードからチェック・ノードへなどの)メッセージの中継を実行する(
図3)。BPデコーディングのアルゴリズムを説明するため、和積アルゴリズム(sum-product algorithm: SPA)を使用して頻繁に実行され、チェック方程式iに関係する変数ノードのセットとしてN
ciを定義し、変数ノードjが含まれるチェック・ノードのセットとしてN
vjを定義する。
【0038】
[和積アルゴリズムに基づく確率伝播デコーディング]
2つの同じサイズを有するゼロマトリクスMvおよびMcvを、マトリクスHとして定義する。Mvc(i,j)は、変数ノードjからチェック・ノードiへの変数からチェックへのメッセージを表す。Mcv(i,j)は、チェック・ノードiから変数ノードjへの変数メッセージに対するチェックを表す。
H(i,j)=1であるすべての(i,j)について、
1.初期化:
Mcv(i,j)=ρ(j)
ここで、ρ(j)は、前のブロック(例えば、チャネル、デマッパまたは内部コード)からのソフト出力を表し、通常LLRsの項で表され、
2.水平(Horizontal)ステップ(チェック・ノード更新):
【0040】
ここで、N
ci\jは、変数ノードjを除くチェック方程式に関係するすべての変数ノードのセットである。
3.垂直(vertical)ステップ(変数ノード更新):
【0042】
ここで、N
vj\iは、チェック・ノードiを除く、変数ノードjが含まれるすべてのチェック・ノードのセットである。Mcv(k,j)は、チェック・ノードkから変数jへの外部からの情報を表す。ステップ2および3は、アルゴリズムがコードワードに収束するまでまたは最大繰り返し数に到達するまで、繰り返される。
4.出力LLR:
【0044】
これに基づき決定が行え、または線形ブロック・コード・デコーダから前のブロックへのフィードバック(例えば、繰り返し連結デコーディングを実行するために、
図2において外部デコーダ211から内部デコーダ209へフィードバック)がある場合に外部からの情報が計算できる。
【0045】
図3における破線は、グラフのおける4サイクルを示し、変数ノード301および306が両方ともチェック・ノード307から309に含まれることを意味する。短いサイクルの欠点は、例えばもし変数ノード301がエラー状態であれば、チェック・ノードおよび変数ノードが更新する間、このエラーが変数ノード306に伝搬できることである。
【0046】
SPAでのチェック・ノードの更新を実行するため、tanhおよび逆tanh関数の個数が評価される必要がある。これは、実現における高い複雑性を生じる。したがって、最小和(min-sum)アルゴリズム(MSA)と呼ばれるSPAの単純化に基づく他の方法が提案されている。MSAの性能はSPAの性能に近いことが多いが、複雑性は非常に小さい。
【0047】
[最小和(min-sum)アルゴリズム]
この技術分野で知られているように、垂直ステップ(変数ノード更新)は、和積アルゴリズムの1つに類似している。違いは、水平ステップ(チェック・ノード更新)では、tanhおよび逆tanh関数のすべてを計算する代わりに、より簡単な近似の代替がtanh関数の形状に基づいて使用される。各チェック・ノードについて、まず次の計算を行う。
【0049】
次にチェック・ノードが次のように更新される。
【0051】
ここで、αはダンピングファクタと呼ばれる。式から分かるように、MSAのみが、各チェック・ノードを更新してSPAと比較して大幅に複雑性を低くするのに、単一浮動小数点乗算およびモジュロ2加算(または+および−符号の計数)を必要とする。この技術分野には、観察される過評価を低減するために、MSA生成外部情報の正規化を行うための多数のアプローチが存在する。乗算ファクタαによるスケーリング/正規化の代わりに、この技術分野では付加的なオフセットが時々使用される。さらに、ある従来技術のシステムでは、正規化ファクタは適応的である。いくつかの従来技術のシステムでは、スケーリング・ファクタを使用するダンピングと付加的なオフセットのいずれかが垂直ステップに適用できる。これらのアプローチは、他のアルゴリズム形式と同様に、SPAおよびMSAの両方のアルゴリズムで有用である。MSAの正規化を改善する多数の試みは、メッセージに基づいて正確なMSAを提供する必要性を示しているが、適用される正規化ファクタの小さな演算複雑性が依然存在する。本発明の1つの態様では、特異で簡単な付加的正規化ファクタが、MSAチェックから変数へのメッセージに適合される。
【0052】
[変数からチェックへのメッセージにおける共振を抑制する方法]
変数からチェックのノードへのメッセージが連続したBP繰り返し内で交互に変化する時、それは、変数ノードおよび/またはコード・グラフの部分が収束しないことを示し、そのようなメッセージは可能なエラー伝播を最小化するように抑制されることが望ましい。この技術分野では、交互に変化する符号を有するそのようなメッセージを消去することは、LDPCコードにとって良好な戦略であることが知られている。同様に、この技術分野で、2つの連続した繰り返しにおいて変数からチェックへのメッセージの単純平均を計算することは、それらが異なる符号を有するならば、通常および異常なLDPCコードの性能を改善することが示されている。コードの異なるクラスについて非収束変数を取り扱う一般の戦略を有することは有利である。本発明の1つの態様では、2つの連続した繰り返しにおける変数からチェックへのメッセージの重み付け平均は、それらが異なる符号を有するならば採用され、一般に最終メッセージにより大きな重みを与える。
【0053】
[通知されたBPスケジューリング]
オリジナルのBPアルゴリズムでは、すべての変数ノードは、前のチェック/変数(check-to-variable)メッセージを使用して同時に更新され、次にすべてのチェック・ノードは前の変数/チェック(variable-to-check)メッセージを使用して同時に更新される。このアプローチは、しばしば、溢れた(フラッディング(flooding))スケジューリングおよび
図3に示すメッセージのフローとして参照される。
【0054】
一方における直列の(シーケンシャル(sequential)な)スケジューリングは、収束速度を改善するだけでなく(少ない繰り返し)、所定の繰り返し回数についての溢れたスケジューリングをしのぐ努力を続けるようにノードを更新する。一般に異なる収束レートおよび/または性能になるシーケンシャルなスケジューリングにおける順番をどのように決めるかについて複数の方法がある。
【0055】
通知された動的スケジューリング(Informed DynAMic Scheduling: IDS)において、スケジュールは、グラフ内のメッセージの現状を使用して動的に更新される。残存確率伝播(Residual Belief Propagation: RBP)は、現在の繰り返しで生成されたメッセージと前の繰り返しで受信したメッセージの間の差の絶対値に基づいて更新する。より大きな差は、グラフのこの部分が収束からさらに遠いことを意味する。したがって、最初のより大きな差でメッセージを伝搬させることは、BP収束をより速くする。
図4は、チェック・ノード407、408、409および変数ノード401、402、403、4040、405、406を有する線形ブロック・コードの2部に分かれたグラフを示し、RBPデコーディングにおけるメッセージのフローおよび順番を示す。第1に、Mvc値を使用してすべてのMcv値が計算される。最大残を有するMcv(i,j)(
図4においてチェック・ノード409から変数ノード401へのMcv)が選択され、Mvc(i,j)を更新する(
図4において変数ノード401からチェック・ノード409へのMvc)のに使用される。Mvc(i,j)は、チェック・ノードi(ここでは409)を除くすべてのチェック・ノードがそれに接続されるように伝播される。
図4において、これは、チェック・ノード407への伝搬を意味する。これらのチェック・ノードのMcv値が計算され、新しい残留値を得るために使用される。このプロセスは、最大の残留値を有する次のMcv値を選択し、それを伝搬することにより続けられる。
【0056】
変数/チェック残留確率伝播(Variable-to-Check Residual Belief Propagation: VCRBP)と呼ばれる他の方法では、最大残留を有するMvcが伝播され、Mcvを更新するのに使用される。各更新されたMcvは、次に、新しい情報を受信したものを除いてそれに接続されるすべての変数ノードに伝搬される。最大グリーディ・アルゴリズムに類似して、VCRBPおよびRBPは、コードワードにより高速に収束するが、正しいコードワードに収束することが少ない。
【0057】
ノードワイズ(Node-wise)スケジューリング(NWS)は、RBPより良好な性能および収束を有する欲張りでない(less-greedy)IDS戦略である。NWSにおいて、最大残留を有するメッセージを伝搬させることのみの代わりに、同一のチェック・ノードに対応するチェック・ノード・メッセージのすべては、同時に更新されて伝播される。このプロセスは
図5に示され、それはチェック・ノード507、508、509および変数ノード501、502、503、504、505、506およびメッセージ更新ルーチンを有する線形ブロック・コードの2部に分かれたグラフを示す。まずMvc値を使用して、残留値が各チェック・ノードについて計算される。最大残留値を有するチェック・ノード(
図5では509)がまず更新される。次に、チェック・ノード509に接続される変数ノード(
図5では501、504および506)が更新される。更新されたMvc値を使用して、残りのチェック・ノードの残留が更新され、最大の残留を有するチェック・ノードが再び選択され(
図3では507)、そして新しく更新された変数ノード(ここでは501および506)を一緒にして更新され、このプロセスが繰り返される。NWSでは、ただ1つの変数ノードが変化するRBPに比較して、変化する多くの変数ノードが存在する。したがって、次の更新で新しいエラーからの情報を伝搬ことが少なくなる。RBPとNWSの両方で、更新するメッセージを拾い上げるために、多くのメッセージが演算され、送られないものはデコーディングの複雑性を高くすることになる。MSAは、順番距離を単純化し、同じ性能を維持しながら両方の戦略の複雑性を大いに減少させるのに使用される。依然、単純化された方法でも、残留の繰り返し順番に起因する非常な複雑性と同様に、使用されないのに出ていくメッセージの多くの計算を必要とする。したがって、H/M/LDPCコードのデコーディングの通知された動的なスケジューリングの複雑性の低減および性能の改善の必要が依然存在する。本発明の1つの態様では、さらに非常に小さい複雑性を有し、連続したスケジューリング、RBPおよびNWSアプローチと比較可能でより良好な単純グリーディBPアルゴリズムが提案されている。
【0058】
[H/M/LDPCコードのBPデコーディング]
標準BP繰り返しデコーディングは、RSコードのようなH/MDPCには適していない。理由は、これらのコードは高密度パリティ・チェック・マトリクスであり、そのためにファクタ・グラフ内に多数の短サイクルを生じるためである。短サイクルの存在は、メッセージ間の相関を生じ、グラフにおけるエラー伝播になる。適応BPアルゴリズム(ABP)は、H/MDPCについての技術分野における第1の成功したBPベースのデコーディング方法である。
【0059】
[パリティ・チェック・マトリクスの拡張に基づく方法]
BPデコーディングの性能に不利な影響を与える短サイクル数を最小化するために、パリティ・チェック・マトリクスを拡張するいくつかの試みがあった。これらの方法のいくつかは、短コードの場合には相対的な成功を示したが、長コードについての改良では成功していない。より長いコードのデコーディングのためにこの技術分野で提案された他の方法では、RSコード、2値パリティ・チェック・マトリクスは、短サイクル数を低減するため、行および列について拡張可能である。この方法は、許容できる複雑性を有するが、性能は以下に説明するようにABPアルゴリズムほどにはよくない。
【0060】
[複数パリティ・チェック・マトリクスに基づく方法]
ある従来技術のシステムでは、複数ランダムマトリクスが、密度パリティ・チェック・マトリクスを有する短コードの改良されたデコーディングのために、繰り返しにおいて採用される。短コードのための高密度パリティ・チェック・マトリクスの改良されたデコーディングは、複数、固定パリティ・チェック・マトリクスを採用することにより、この技術分野で論証されてきた。しかし、より長いコードについては、改善は示されていない。これらの方法、特により長いコードについての方法の性能を改善する必要がある。本発明の1つの態様では、複数の適切に選択されたパリティ・チェック・マトリクスが採用される。マトリクスは、ある信頼性判定基準に基づいて選択され、繰り返しにおいてさらに適応される。
【0061】
[適応BPアルゴリズム]
(n,k)線形ブロック・コードの適応BPアルゴリズムにおいて、各繰り返しにおけるLLRsは、変数ノードを、(n-k)個の低信頼性(low reliable: LR)ノードおよびk個の高信頼性(high reliable: HR)ノードの2つのグループに分割するのに使用される。(n-k)の独立したおよび少なくとも信頼されるビット位置に対応する2値パリティ・チェック・マトリクスの列は、同一サブマトリクスまで低減される。次に、BP繰り返しは、変形されたパリティ・チェック・マトリクスにより形成されるファクタ・グループに対して実行される。(n-k)の信頼されるビットはいかなるサイクルにも含まれていないため、エラー伝播が制限される。さらに、これらのビットは、正しいことが期待される1つのチェック・ノードから外部の情報を受信するのみであり、このチェック・ノードは、それに接続される他のビットの信頼性に基づいている。したがって、BPデコーディングの性能が改善される。p番目の繰り返し中、まずパリティ・チェック・マトリクスが、LLRベクトルL
pに基づいた所望の形式に低減される(最初L
0はチャネル出力から決定される)。第2のステップで、BPデコーディングが、次の外部LLRsを生成するように適用される。
【0063】
更新された信頼性は、次のようになる。
【0065】
オリジナルのABP方法では、各BP繰り返しの後、デコーダが更新された信頼性に適用される。このデコーダは、単純ハード決定アプリケーションまたはH/M/LDPCコード用のいかなる既存のデコーダであったもよい。
【0066】
例えば、RSコードについて、このデコーダは、次の1つであればよい。
・ハード決定:更新されたLLRsでハード決定を実行する。もし結果がパリティ・チェック方程式を満たすならば、デコーディング成功の信号が出される。
・BM:ハード決定後LLRsについてBERlekmp-Massey(BM)を行わせる。もしBMアルゴリズムがコードワードを発見したら、デコーディング成功の信号が出される。
・KV:LLRsについてKoetter-Vardy(KV)ソフト決定を行わせる。ABPアルゴリズムと結合したKVは、RSコードについてのあらかじめ知られたソフト決定デコーディング・アルゴリズムに対して衝撃的なコーディング利得となる。しかし、KVソフト決定デコーダは、BMアルゴリズムに対して非常に高い演算複雑性を特徴とする。このステップで、BMアルゴリズムで行うより良好で、KVアルゴリズムで行うより複雑性が小さいデコーディングを行う必要がある。本発明の1つの態様では、信頼できないシンボルは、評価/フラグを付され、BMデコーディングに対して改善された性能を呈する消去BMデコーディングに使用される。
【0067】
ABPアルゴリズムにおける停止判定基準は、デコーダによるデコーディング成功の信号が出された時または繰り返し最大数に達した時である。最終性能は、各BP繰り返し後に使用されるデコーダのタイプに依存する。
【0068】
[最良グラフ・アルゴリズム]
最良グラフ・アルゴリズム(best graph Algorithm: BGA)は、各繰り返しにおけるコードのグラフを、BPに適した、すなわちパリティ・チェック・マトリクスのスパース部分における信頼できる変数を少なくするように変形するのと同じアイディアである。ABPとBGAの違いは、グラフが変形された後ビット信頼性が更新されるという方法にある。p番目の繰り返しにおいて、オリジナルのHは、前の繰り返しで得られたLLRベクトルに基づいて低減される。次に、BPは正しいBPメッセージ渡しを使用してこの新しいマトリクスに対して実行される。各繰り返しにおけるマトリクスHはが異なるため、新しいマトリクスについてMvcの要素を見つけ出す必要がある。新しいMvc値を得るために、以下のルールが使用される。
【0069】
完了条件:Mvc(i,j)について、前のMvcマトリクスから、ゼロでないMvc(i,j)を有し、同時に変数ノードjが高信頼性の(HR)ノードであるもっとも最近のものが見つけ出される。しかし、チェック・ノードiと変数ノードjの間の接続または変数ノードjが低信頼性の(LR)ノードである場合に対応する前の接続が無かったならば、j番目の変数の入力LLRがMvc(i,j)として使用される。
【0070】
BGAにおいて、エラー伝播を防止するため、いずれの繰り返しにおいても、ある確率Probaを有するMvc(i,j)についてj番目の変数ノードの入力LLRをいつでも使用できる。したがって、上記の条件は、確率(1-Proba)で使用されるだけである。この確率は、前のMvc(i,j)を選択することにより「擬似ループ(pseudo-loop)」を生成する確率に依存し、それはシミュレーションを使用して調整可能である。これらの改善にもかかわらず、いくつかのケースでは、ABP方法に対して、BGAが特により長いコードについてより良好な性能であることが依然望まれる。本発明の1つの態様では、BGAデコーディングは、信頼性評価基準に基づくパリティ・チェック・マトリクスの複数表現の適切な選択を使用して改善される。
【0071】
[H/M/LDPCデコーディングに関係する発明の態様の説明]
[新規な適応正規化最小和アルゴリズム]
いくつかの実施形態では、適応正規化MSAアルゴリズムが採用される。好ましくは、単純スケーリング・ファクタ適応がMSAに適合される。新規な適応正規化スケーリング・ファクタは、MSA性能を改善する。
【0072】
スケーリング・ファクタを使用してチェックを変数メッセージにダンピングすることは、外部からの値の過評価を低減し、結果として従来技術で示したように最小和アルゴリズムの性能を改善する助けとなる。変数メッセージに対するスケール化チェックは、次のように表される。
【0074】
ここで、単純適応スケーリング・ファクタは、次のように与えられる。
【0076】
ここで、0≦β≦1は、特別なコードについて実験/シミュレーションにより決定できる。Min1およびMin2は、セット{lMvc(i,:)l\lMvc(i,j)l}内の2つの最小値である。上記の提案の方法を使用するスケーリング・ファクタは、セット{lMvc(i,:)l}の3つの最小のみを使用して非常に妥当な複雑性で容易に、チェック・ノードiに接続されるすべての変数ノードについて計算可能である。L1,L2およびL3によりメッセージをチェックするための変数の3つの最小絶対値を指示し且つL1およびL2は変数ノードjmin1およびjmin2に対応すると仮定すると、単純適応スケーリング・ファクタは、0≦δ≦1であると次のように書ける。
【0078】
上記の方程式における分子は、チェック・ノードiからの変数メッセージへのチェックの絶対値に対応する。このように、lMvc(i,j)lがより大きい時、対応するδ(i,j)はより小さい、等である。すなわち、スケーリング・ファクタは、適応方法において、より大きなメッセージがより多くなりより小さいメッセージがより少なくなるのを抑制するようにセットされる。上記の方程式における証明者は、常に分子より大きいかまたは等しく、対応するチェック・ノードに接続される残りの変数の信頼性の粗い測定を表す。このように、同一のチェック方程式の残りの変数がより信頼できるならば、外部からの情報の抑制を少なくすることができる等である。他の実施形態では、適応スケーリング・ファクタは、SPAでも使用できる。さらに他の実施形態では、適応スケーリング・ファクタは、BPアルゴリズムの他の適切な変形例で使用できる。本発明のある対応の適応正規化MSA(adaptive normalized MSA: ANMSA)の性能利得は、RS(255,239)コードの例に対する通常MSAと比較して、テーブル1に示される。
【0080】
[非収束の変数からチェックへのメッセージの重み付け平均化]
他の実施形態では、いくつかのコードについて、メッセージが連続した繰り返し中に異なる符号を有するならば変数からチェック・ノードへのメッセージの重み付け平均を採用することが有利である。特に、Mvc(i,j)メッセージの符号が繰り返しのnとn-1とで異なるならば、変形されたMvc(i,j)が次のように与えられる。
【0082】
ここで、0.5≦g≦1であり、これにより、より新しいメッセージをいくらか選好する(より大きな重みを与える)ことになるが、「悪い」メッセージの可能な伝播を依然抑制する。テーブル2は、変数からチェックへのメッセージの平均化が採用された時のRS(255,239) コードのデコーディングにおけるANMSAに対する性能の改善を示す。g=0.5の場合は従来技術における等重み付け平均に対応し、opt.gはこの実施形態によるアプローチ、すなわち重み付けファクタを最適化した場合に対応する。この実施形態における本発明の態様は、最適化された重み付けでの平均化で、基本的に同じ演算複雑性で、従来技術の方法に対して性能をさらに改善する。
【0084】
[単純グリーディBPスケジューリング]
この方法は、各繰り返しにおいて残留値のすべてを計算すること無しに、通知されたBPデコーディングを実行する試みである。主たるアイディアは、パリティ・チェック・マトリクスの密度部分にエラーを有することが少ないと思われる方程式をまず更新することである。各チェック・ノードiについて、ただ1つの値が計算され、外部にいくメッセージのみに基づいて割り当てられる。この値は、セットlMvc(i,:)lにおける2つの最小値の和である。BPデコーディングのいかなる繰り返しでも、提案の単純グリーディスケジューリングは、4つの主ステップを有する。
【0085】
1.各チェック・ノードについて、次のスケジューリング距離値を計算する。
【0087】
ここで、Min
1およびMin
2は、セット{ lMvc(i,:)l}における2つの最小値である。これらの値(Val's)は、減少する順にソートされ、順番ベクトルI={I
1,I
2,…,I
(n-k)}が決定されて記憶される。
【0088】
2.ステップ1からの順番に基づいて、グリーディ・アルゴリズムを使用してチェックから変数への更新を実行する。このプロセスは、
図5Aに示したチェック・ノードが順番に基づいて選択されるのに類似している。更新されたチェック・ノードに対応するMcvメッセージの全てが更新される。Mcv値における変化は、そのチェック・ノードに接続された変数ノードに対応するMvcメッセージを更新するのに使用される。そして、次のチェック・ノードが選択され、そのMcv値が最近のMvc値を使用して更新される。このプロセスは以下のステップに示される。
【0089】
a)入力:前の変数からチェックへのおよびチェックから変数へのメッセージMvc
oldおよびMcv
old。
b)初期化:2値パリティ・チェック・マトリクスとして同一サイズのゼロマトリクスDelを定義する。このマトリクスはMcv値における変化を示す。これらの変化は、Mcv値を続いて更新するのに使用される。
c)ステップ1の順番ベクトルI中の第1位置I
1に対応するチェック・ノードから開始する。チェック・ノードI
1のチェックから変数へのメッセージのすべてを更新するために、パラメータβの正規化されたMSA(または従来技術で使用されている既知の他のアルゴリズム)を使用する。さらに、好ましくは、チェックから変数へのメッセージにスケーリング定数αを乗じる。新しい更新されたメッセージはMvc
new(I
1,:)より表される。
d)マトリクスDelを次のように更新する。
【0093】
f)順番セットIの次の位置について上記の方法c)−e)を繰り返す。
3.変数からチェックへの更新を実行する。
【0095】
この部分を改善するために、次のルールを使用する。変数からチェックへのメッセージの符号が前の繰り返しから変化する時、2つのメッセージ間の平均が演算される。
【0097】
ここで、0.5≦g≦1は各メッセージに与えられる重みを決定する。
4.更新されたMvc'sを使用すると、繰り返しの終わりで満たされるパリティ・チェック方程式がいずれの1つであるかを決定することが可能である。満たされたチェックの個数は、このステップで測定される。すべてのチェックが満たされた時、アルゴリズムがコードワードに収束したことが判る。
【0098】
この方法は、RBPおよびNWSに比べて非常に少ない演算が必要なだけで、なお素晴らしい性能を提供する。各チェック・ノードの更新後、次に更新するチェック・ノードを選択するために、残りの未更新のチェック・ノードのすべてについて残留を計算する必要は無い。したがって、チェック・ノードの更新の順番を決定するための使用しない残留更新の計算が回避され、それに対応して約V・(N
2/2)だけ平均して残留計算の複雑性を低減でき、ここでNはチェック方程式の個数であり、Vはチェック・ノードに接続される変数ノードの平均個数である。チェック・ノードの割り当てられた値は、最初に一度計算されてソートされるだけで、チェック・ノードスケジュールは、最大値Valを有するチェック・ノードから開始し、計算された順番ベクトルにしたがって続行する。さらに、Valの計算は、外側へ出力されるメッセージにのみ対して行われ、実際のチェック・ノード更新が無いので、非常に容易である。これにより、非常に許容可能な複雑性になる。
【0099】
テーブル3では、単純グリーディ・アルゴリズムの性能が、最小和アルゴリズムと共に、非収束の変数からチェックへのメッセージの重み付け平均を含む正規化された最小和アルゴリズムと、比較される。後者は、表において、最小和(Min-SUM)2Dアルゴリズムとして示される。性能は、ステップ1が実行されず、チェック・ノード更新が第1チェック・ノードから最終までI={I
1,I
2,…,I
(n-k)}={1,2,…,(n-k)}を意味するいかなる付加的な順番も無しに実行される以外は単純グリーディに類似したシリアル(直列)スケジューリングとも比較される。比較は、各デコーダについて、RS(255,233)および3回繰り返しで実行された。テーブル3から分かるように、提案する単純グリーディ・アルゴリズムは最良の性能を有する。
【0101】
[別の単純グリーディBPアルゴリズム]
他の実施形態では、単純グリーディ・アルゴリズムのステップ1において、すべての値をソートする代わりに、最大のValを有するチェック・ノードVal'sのみを決定する。次にステップ2で、チェックから変数への更新がステップ1で示されたチェック・ノードnついて実行される。次に、ステップ3は上記のように実行される。ステップ1に戻った後、残りの未更新チェック方程式のうち最大Valを有する列のインデックスのみが決定される。次に、ステップ2で、チェックから変数への更新がステップ3に続く新しく決定されたチェック・ノードについて実行される。ステップ1に戻り、最大Valを有する次のチェック・ノードが選択され、プロセスはチェック・ノードの全てが更新されるまで続く。ステップ4は、前と同様である。このように、N個の値のソーティングの複雑性、最初はN・logNに比例する複雑性を有するValの代わりに、この別のアプローチでは、各チェック・ノードを更新する前に、残りの未更新のチェック・ノードのセットについてValの最大値を見つける。これにより、N・(N-1)/2の複雑性になる。いくつかのケースでは、この別のアプローチは、少しだけ良好な結果になる。
【0102】
[複数パリティ・チェック・マトリクスを使用する改善された最良のグラフBP]
確率伝播方法に基づくH/M/LDPCコードのソフト・デコーディング・アルゴリズムが発明された。この方法は、複数パリティ・チェック・マトリクスで拡張されたBGアルゴリズムに基づく。ABPおよびBGAの両方の方法の性能改善は、低信頼性ビットに対応する列が特にM/HDPCコードについてのエラーの伝搬を防止するようにスパースされるという事実による。ここで、説明する方法のいくつかは、コードの主パリティ・チェック・マトリクスで開始することによりBGAにダイバーシティを付加し、異なるスパースされた部分を有する複数マトリクスを生成する。この方法は、kの高信頼性(HR)グループ内のより低い信頼性のビットのいくつかさえ、マトリクスの1つのスパース部分に配置されもする。この方法は、高信頼性ビットからのエラー伝播も防止する。これは、2つの方法で最終性能を改善する。まず、エラーが、ABPおよびBGの方法におけるパリティ・チェック・マトリクスの密度部分内のビット位置に普通に入ることを許容する。第2に、複数マトリクスは、「デコーディング・ダイバーシティ方法」を提供し、そこでは、他のがそうでなくても1つのマトリクスは解に収束させることを可能であり、これは大規模なシミュレーションにより確認されている。デコーダ内のステップは、以下で説明される。さらに、主ステップ1−7は
図6に示される。
ステップ1:入力ビットLLRs608は、601でその絶対値に基づいてソートされる。その結果のインデックス・ベクトル6は、I_sortと称される。
ステップ2:BPデコーディングにおいて、コードの2値パリティ・チェック・マトリクスが使用される。ABPにおいて、(n-k)の最小信頼性ビット位置に対応するHのマトリクスの列は、ディグリー1の列に変換される。この方法では、低信頼性ビットにおけるエラーは密度部分内の「健康的な」ビットに伝搬するのが防止される。性能をより改善するため、ダイバーシティは、異なる位置におけるディグリー1の列を有するN_matマトリクスを生成することで付加できる。(
図6の602)
・第1:最小信頼性ビットに対応する(n-k)-L列をディグリー1に変換することによりHを変形する。新しいマトリクスをHpと称する。
・第2:v=1:N_matについて、Hpで開始し、I_sort((n-k)-L+(v-1)L+1: (n-k-L+vL)に対応するLの列をディグリー1に変換し、その結果のマトリクスをH
vと称する。最後に、ライン610、611、…、612にN_matマトリクスH
1,H
2,…,H
N_matが存在する。列の付加は、選択された列のディグリーを1に等しくするのに使用される。マトリクスのすべては、最小信頼性ビットに対応するディグリー1の(n-k)-Lの列の共通セットを有する。さらに、マトリクスのそれぞれは、ディグリー1のLの列の他の異なるセットを有する。これらのLの列の位置は、マトリクス・ダイバーシティを提供し各マトリクスで異なり、これらのより信頼性が高い位置でエラーが発生した場合に、異なる高信頼性ビットがスパース部分にあるようにする。
【0103】
上記で説明したマトリクス・ダイバーシティの効果については、RS(255,239)について調べた各マトリクスについての繰り返し数および上記で説明した値Lを
図7に示す。2つの右の曲線から、繰り返しの終わりでのBMデコーダの使用による性能改善は、更新されたLLRsのハード決定を使用だけに比べて明らかである。それから分かるように、マトリクスの個数を増加させることにより、フレーム・エラー・レートは減少する。左の10のマトリクスの使用における2つの曲線は両方のうちの1つは、各マトリクスについて2つの単純グリーディBP繰り返しを実行するが、他の1つは、10の繰り返しを実行し、その結果性能はほとんどよくなっていない。単純グリーディBPアルゴリズムは、多くの繰り返しを必要としないで良好な性能に到達する。Lの値は、シミュレーションを使用して各コードについて調整すべきである。例えば、RS(255,239)コードについて、L=16は最小の結果を提供する。
ステップ3: N_matのそれぞれについて、Mvcマトリクスが、入力信頼性(615)に基づいて、H
v(i,j)=1のすべての(i,j)に対してMvc(i,j)=ρ(j)、およびH
v(i,j)=0のすべての(i,j)に対してMvc(i,j)=0であるように定義される。H
1についてのプロセスは、
図6に示され、そこではBGAブロック603は、ライン614内のH
1およびライン615内の入力LLRsを使用してMvc
1マトリクス616を形成するのに使用される。第1の繰り返しについては、保存されたMvcマトリクスが無いため、ライン621に入力は無い。
【0104】
ステップ4:最後のステップで生成されたN_matマトリクスのそれぞれについて、BPの繰り返し数BPit_inは、ブロック604内の提案した単純グリーディBPアルゴリズムを使用して実行される。または、他のBPアルゴリズムも使用できる。このように、N_mat更新ビット信頼性のセットLt
v,v=1:N_matが生成される。更新されたH
1,Lt
1についてのLLRがライン617に示される。N_matケースのすべてについてのN_mat最終Mvcマトリクスのすべては、記憶される。H
1についての最終Mvc
1がライン620に示され、ブロック607に記憶される。
ステップ5:v=1:N_matについて、Lt
vベクトルは、その絶対値(
図6の605)に基づいてソートされ、H
1についてのライン618で示されるインデックス・ベクトルI_vになる。次に、H
vは、I_v(1:(n-k)-L)およびI_v(((n-k)-L+(v-1)L+1: (n-k)-L+vL)に対応する列がディグリー1の変換されるように変形される。ブロック606は、H
1619およびその対応するインデックス618を受信し、変形された新しいH
1613を生成する。これらの列の多くはすでにディグリー1を有していることに着目すべきである。これにより、ディグリー1でないそれらの列がディグリー1に変換されるだけでよい。最後に、N_mat変形マトリクスになる。
ステップ6:N_matケースのそれぞれについて正しいBP繰り返しを続けられるようにするために、変形されたN_matパリティ・チェック・マトリクスのそれぞれに対応する新しい更新済みのMvcマトリクスが計算される必要がある。最適グラフ・アルゴリズムの原理が、このタスクに使用される。各ケースについて、新マトリクス(H
1に対する613)、前に記憶されたMvcマトリクス(H
1に対する621)および入力LLRs615は、ブロック603内のBGAアルゴリズムにより使用され、新Mvcマトリクス(H
1に対する616)が得られる。本発明のある態様によれば、上記のBGAの議論で説明された完全な条件の代わりに、以下の単純な条件が、目立った性能損失無しに使用できることが提案される。
単純条件:Mvc(i,j)について、前のMvcマトリクスから、非ゼロのMvc(i,j)の最近のものが見い出され、その値が新Mvc(i,j)に使用される。しかし、チェック・ノードiと変数ノードjの間に接続が無ければ、j番目の変数の入力LLRはMvc(i,j)として使用される。
【0105】
完全な条件に類似して、j番目の変数ノードの入力LLRは、ある確率Probaを有するMvc(i,j)として常に使用できる。上記の条件は、確率(-Proba)で適用されるだけである。拡張した例およびシミュレーションに基づき、RS(255,223)のようなより長いHDPCについて、BGAよりむしろ入力LLRsを新Mvc値に使用する方が良く、それはProba=1を意味する。
ステップ7:ステップ4−6は、BPit_max回、またはマトリクスの少なくとも1つの繰り返しが明らかなRSコードワードに収束するまで、繰り返される。
ステップ8:このステップでは、v=1:N_matマトリクスのそれぞれについて、デコードされたRSコードワードまたは更新済みLLRsのセットLt
vのいずれかが存在する。コードワードは、リストに記憶される。コードワードへ収束しないケースについて、更新済みLLRs Lt
vは、そのコードについての既知のハード決定またはいくつかの種類の消去またはソフト決定デコーダによりデコードされる。もしコードワードがデコードされると、それはコードワードのリストに加えられる。入力LLRsおよびLt
v'sの平均は、そのコードについての既知のハード決定またはいくつかの種類の消去またはソフト決定デコーダによりデコードもされる。
ステップ9:もし複数コードワードがリスト中に存在するならば、受信信号から最小のユークリッド距離を有するものが選択される。しかし、デコーダが1つのコードワードさえ生成するのに失敗した時、BP繰り返しからN_matLLRベクトルの平均を選択するか、またはデコーダの出力として単純に入力LLRsを選択することができる。
【0106】
[提案の他のBPアルゴリズムを使用するデコーディング]
他の実施形態では、上記の提案のアルゴリズムのステップ4で、単純グリーディBPアルゴリズムの代わりに、溢れる(フラディング)(flooding)BP(SPAMSA、正規化MSA等)のような他のBPデコーディング方法のいずれかと共に、通知されたBPスケジューリング(RBP、NWS等)を使用することができる。
【0107】
[最良のLLRの選択]
ステップ9で、デコーダが1つのコードワードさえ生成するのに失敗した時、入力LLRs、N_matLLRsの平均またはN_matLLRsの1つを、デコーダの出力として使用できる。拡張した実験が、最終ビット・エラーレートを低減するための最良の可能なLLRベクトルを選択するために実行された。N_matの異なるマトリクスに対応するBPデコーダの出力LLRのセットのすべてが、これらのN_matLLRセットの平均および入力LLRsと共に考慮された。長RSコードでの実験から、第1のマトリクスからのLLRsおよび平均LLRsも最良のビット・エラーレートをもたらすが、その差は非常に小さいことが判明した。よりシステム的な性能の測定は、複数マトリクスからのLLRの平均は全体にわたり最良の性能になった。
【0108】
[BP繰り返しの終わりにおけるエラーおよび消去デコーディング]
他の実施形態では、非収束マトリクスのLLRsに適用される最終デコーダは、エラーおよび消去デコーディングを使用して改良できる。例としては、RSコードについて、最終デコーダは、ハード決定BMデコーダまたはソフト決定KVデコーダであればよい。BMデコーダは、KVデコーダよりはるかに簡単であるが、性能は劣る。したがって、BPに基づくデコーダ全体は、KVアルゴリズムを使用して非常に良好な性能を有するが、非常に高い複雑性も有する。消去デコーディングは、BMデコーダのようなハード決定デコーダに比べてより良好な性能を有し、KVのようなソフト・デコーダに比べて低い複雑性を有する試みである。この実施形態によれば、まず更新済みLLRsであるLtvが、もし消去されたならBMデコーダがデコードに成功するのを補助する信頼できないシンボルの位置のセットを決定するのに使用される。可能な消去シンボルが、正しいシンボルの確率に基づいて特定できる。1つの実施形態では、最小信頼性のシンボルのある数NE<=NEmaxに消去のフラグが立てられ、ここでNEmaxはその特別なコードについての消去の最大可能な数である。別の実施形態では、正確であることの確率が閾値より小さいすべてのシンボルが、消去の数はNEmaxを超えないように消去される。消去を選択した後、消去位置に沿った信頼性の各セットのハード決定がBMエラーおよび消去デコーダに適用される。
【0109】
[不一致位置を使用する提案のデコーダ]
他の実施形態では、提案のデコーダは、N_matLLRベクトルLt間の符号不一致位置が実際にビット・エラーである確率が非常に高いという事実を利用することができる。拡張した実験により、不一致位置のほぼ半分がエラーに対応したことが観察された。したがって、マトリクス内のスパース部分にこれらの符号不一致位置を配置することは、これらの位置からのエラー伝播を防止し、結果として最終性能を改善する。この観察結果を使用することで、この実施形態では、提案のアルゴリズムのステップ5が、次のように変形される。
ステップ5:最後のステップで生成されたN_matLLRベクトルLtについて、それらの全ての間で符号不一致位置を見つけ出す。選択された位置のベクトルは、I_disと称される。v=1:N_matについて、Lt
vベクトルはインデックス・ベクトルI_vになるその絶対値に基づいてソートされる。次に、H
vは、I_dis, I_v(1:(n-k)-L)およびI_v(((n-k)-L+(v-1)L+1: (n-k)-L+vL)に対応する列が言及した同じ順番でディグリー1の変換されるようにソートされる。マトリクスのランクに応じて、上記の列のすべてをディグリー1に変換することは可能でなく、上記の最終位置のいくつかは1より大きなディグリー(例えば、2,3等)を有する。これらの列の多数は既にディグリー1を有していることに注目すべきである。そのため、ディグリー1でないそれらの列を変換する必要があるのみである。終わりでは、N_mat変形マトリクスは、それらのすべてにおいて、不一致位置がスパース部分に配置されるように計算される。
【0110】
RS(255,239)について、提案のデコーダの性能は、テーブル4の不一致位置を使用してその変形例と比較される。両方の方法で、ソーティング(並び替え)およびマトリクス適応の7のラウンドが使用される。各ラウンド3の間、単純グリーディBPアルゴリズムの繰り返しが、9の繰り返しが実行される最後のラウンドを除き、実行される。各マトリクスの繰り返しの終わりでは、BMエラーおよび消去デコーディングが使用される。マトリクスの個数は、N\mat=6にセットされる。このテーブルから分かるように、これらの2つの方法のいずれが、より良好な性能を与えるかは明確でない。この観察結果に基づき、以下に新しいデコーダが提案される。
【0111】
[オリジナルの提案のデコーダと不一致位置を有する他の実施形態の組み合わせ]
他の実施形態では、まずオリジナルの提案のデコーダが適用される。もしそれが失敗すると、不一致位置を有する別のものが適用される。RS(255,239)について、この提案のデコーダの性能は、テーブル4でも与えられ、それは特により高いSNR値において最初の2つを明らかに凌駕する。特に、この実施形態の組み合わせデコーダは、2つの個別のデコーダの何れにも対してもBERおよびFERを数倍低減することが分かる。さらに、組合せデコーダは、高SNRにおいてデコーダ1(提案のデコーダ)より少し複雑なだけであり、それは、デコーダ2(不一致を使用した提案のデコーダ)はデコーダ1が失敗したら任せられるためであることに注目すべきである。
【0113】
[提案の方法を使用したRSコードのデコーディング]
他の実施形態では、前の実施形態で説明した提案の方法の性能は、RSコードを使用して調べられる。RSコードは、非2値の線形ブロック・コードである。第1ステップは、所定のRSコードについて2値パリティ・チェック・マトリクスを導出する。ガロア体GF(2
m)で定義されたRSコードについて、プリミティブ要素αはコンパニオン(companion)m×mの2値マトリクスを有する。GF(2
m)の他の非ゼロ要素は、形式c
sのコンパニオン(companion)m×mの2値マトリクスを有するα
sとして記載でき、ここで0≦s≦2
m-2である。したがって、(n-k)×nパリティ・チェック・マトリクスの全ての非ゼロ要素は、(n-k)m×nmの2値パリティ・チェック・マトリクスになるm×mの2値マトリクスで置き換えることができる。2値パリティ・チェック・マトリクスを見つけた後、前の実施形態の議論したすべての実施形態は、RSコードに適用可能である。
図8で、オリジナルの提案のデコーダと不一致位置の1つの組み合わせに基づく提案のデコーダの性能が、RS(255,239)についての記述におけるRSコードのための他の既存のデコーディング方法と比較される。テーブル4に示した結果と同様に、マトリクスの数は、ソーティングのN_mat=6.7ラウンドにセットされ、マトリクス適応は、9の繰り返しが実行される最後のラウンドを除いて、各ラウンドについて単純グリーディBPアルゴリズムの3つの繰り返しで達成される。各マトリクスの繰り返しの終わりで、BMエラーおよび消去デコーディングが使用される。したがって、提案の方法は、6×7=42のソーティングおよび単純グリーディ・アルゴリズムを使用した6×27=162の繰り返すと同じマトリクス適用で構成される。繰り返しの終わりで、もしBPデコーダが繰り返し中にコードワードに収束しなければ、最大の6+2=8(6のマトリクス、入力LLRsおよび6のマトリクスからの全てのLLRsの平均)エラーおよび消去デコーディングが実行される。これらの数は、オリジナルの提案のデコーダが失敗し、不一致位置を有する方法が実行される必要があれば、2倍になることがある。EI-KhAMy(ABP-ASD,#20*50)により提案されたKVデコーディングとのABPアルゴリズムの組み合わせに基づく方法は、論文における最良の性能である。この方法は、それぞれが20ABP繰り返しを有する50ラウンドのデコーディングを実行する。各ラウンドにおいて、ビット位置の異なるセットが、パリティ・チェック・マトリクスでディグリー1に収束される。さらに、各ABP繰り返しの後で、KVデコーディングが更新されたLLRsに対して実行される。したがって、この方法は、BP繰り返しおよびKVデコーディングと同様に、50×20=1000のソーティングおよびマトリクス適用を必要とする。KVアルゴリズムの複雑性における支配的な部分は、0(n
2λ
4)の時間複雑性を有する補間部分であり、ここで、λは補間コストにより決定されるパラメータである。KVアルゴリズムの性能は、λの値を増加させることにより改善する。KVの高複雑性は、大部分の実際のシナリオでの適用をできなくする。BMアルゴリズムは、o(n(n-k+1))の時間複雑性を有する。
図8から分かるように、本発明のある態様による提案の方法は、EI-KhamyのABP-ASD,#20*50を、非常に小さな複雑性の約0.15dBだけ凌駕する。ソーティング、マトリクス適用およびBP繰り返しについて、提案の方法は、ABP-ASD,#20*50より少なくとも1000/(2*42)≒12回分より簡単である。さらに、ABP-ASD,#20*50は1000KVデコーディングを実行するが、提案の方法は、8BMエラーおよび消去デコーディングを使用し、その結果、この部分のデコーディング複雑性は、ほぼ1000*255*λ
4/(8*(255-239+1))倍小さくなる。
【0114】
[II.先進チャネル状況情報評価]
このサブセッションは、CSIとしても言及される先進チャネル状況情報評価を実行する技術を議論する。特に、ここで議論する本発明のある態様は、最適フィルタ長を使用したパイロット・チャネル評価、適用決定指向チャネル評価の向上および/または短フィルタを繰り返し使用した評価の実行に関係する。これらの態様は、HD無線システム(例えば、チャネル・アトリビュートのより良好な理解が得られ、送信をチャネル状況に適応させることにより受信機性能を向上する)に、各種の放送または移動セルらシステムのようなチャネル応答が時間に渡り変化する他のいかなる通信システムと同様に適用可能である。いくつかの実施形態では、パイロット構造は、チャネル選択性に適切にマッチするように送信機にも適応され、それにより受信機におけるCSI評価をより良好にできる。
【0115】
CSI評価は、受信したシンボルにおけるチャネルでの位相および振幅の評価(これはチャネル応答として言及される)を、ノイズ・パワー評価と同様に有する。これらのアトリビュートは、コヒーレント復調、ダイバーシティ結合、FECデコーディングおよび他の既知の従来技術のような通信受信機における異なる処理タスクで、使用される。CSIの正確な評価は、これらの処理タスクを適切に容易にし、それらの処理タスクにより提供された最大可能な性能ゲインを達成するのに、非常に重要である。CSI評価を容易にするために、パイロット・シンボルがデータ・シンボルのストリームに挿入される。
図9Aおよび
図9Bは、単一キャリア・システムにおけるパイロット・シンボルの典型的な配置を示す。いくつかのコード分割複数アクセス(CDMA)システムにおいて、供されるパイロット・チャネル2101は、
図9Aの(a)に示されるように、パイロット・シンボル2102の連続ストリームを伝送するのに使用される。他のシステムにおいて、パイロット・シンボルは、クラスタ化(分割)され、
図9Aの(b)に示されるようなプレアンブル(先行部)2103または
図9Bの(c)に示されるようなGSMシステムにおけるミッドアンブル(中間部)2107のようなパケットの一部を占める。他のシステムでは、1つ以上のパイロット・シンボル2113、2121は、
図9Bの(d)および
図9Bの(e)に示されるようなデータ2114、2120とインターリーブされる。
【0116】
直交周波数分割多重(OFDM)のようなマルチキャリア・システムにおいて、パイロット・シンボルは、時間および周波数ドメインに配置できる。
図10Aおよび
図10Bは、マルチキャリア・システムにおけるパイロット・シンボルの典型的な配置を示す。
図10Aに示すように、OFDMサブキャリアの選択したセットは、パイロット・シンボル2132に供されるが、他のサブキャリアはデータ・シンボル2131に供される。
図10Bは、パイロット2143およびデータ2144シンボルの両方を伝送するサブキャリアのセットがインターリーブされ、他のサブキャリアがデータ・シンボルのみを伝送する他の配列を示す。さらに、パイロット・シンボルは、パイロット・シンボルを伝送する2つの隣接したサブキャリア2145、2146で時間で互い違いにされる。パイロット・シンボルは、従来技術でも、参照シンボルまたはトレーニング・シンボルとして知られている。
【0117】
[受信したチャネル・シンボルに基づくCSI評価]
いくつかの実施形態では、本発明のある態様は、繰り返しチャネル評価が使用されないシステムに適用可能である。対応する方法は、繰り返し、結合CSI評価およびFECデコーディングが採用されるシステムにおいて、初期CSI評価としても使用できる。ここで説明するある態様は、
図9Aから
図10Bに示す各種のパイロット配置に一般に適用するが、いくつかの詳細を有する特定の実現方法は、異なる配置について異なる。
図9Aの(a)および
図10Aに示される連続パイロット・シンボルを有する第1のパイロット・シンボル配置を考える。
図9Aの(a)のパイロット・チャネルまたは
図10Aの1つのパイロット・サブキャリアで受信されたパイロット・シンボルは、数学的に次のようにモデル化できる。
【0119】
受信したシンボルにp*(i)を乗じることにより、次の式が得られる。
【0121】
ここで、ノイズ{n'(i)}は、n (i)と同じ統計で、|p(i)|は一般的な損失が無いと仮定する。シーケンス{y(i)}は、チャネル応答およびノイズ・パワーを評価するのに使用される。マルチキャリア・システム(MC)で、式(21)は、次のように記載される。
【0123】
ここで、下添字kは、MCシステムのk番目のサブキャリアを示す。
【0124】
式(21)から分かるように、i番目の受信サンプルy(i)は、ノイズにより歪んだチャネル応答を表す。チャネル評価に対する付加的なノイズ衝撃は、有限インパルス応答(FIR)スムージング・フィルタを使用することで低減される。例えば、チャネル応答がNの連続したサンプルで一定であると仮定し、Nが奇数であると、i番目のチャネルの最大近似評価は、次のように与えられる。
【0126】
ここで、方形(すなわち、一定のフィルタ・タップゲイン)のFIRフィルタが使用される。フィルタ長Nを増加させることにより、ノイズの衝撃は低減され、チャネル評価エラーが低減される。しかし、フィルタ長はチャネル変形の速度にも依存する。
図11Aおよび
図11Bは、それぞれ低速、少し高速(すなわち、中速)および高速フェーディング・チャネルの典型的な例を示す。スムージング・フィルタの長さNは、チャネル変化がフィルタ長に渡り非常に大きくならないように選択される。または、変化するチャネル応答に対応する過度のサンプル数に渡るスムーズ化は、チャネル変化とフィルタ長間の不一致に起因する評価エラーを生じる。このトレードオフは、
図11Aおよび
図11Bに示した低速2151、少し高速2152および高速2153フェーディング・チャネルの例について、
図12に示される。評価エラーの変動は2つの成分を有し、1つは付加的なノイズ2163により、他はチャネル変化、すなわちチャネル・ダイナミクス2167または時間選択性とも言及される変化のフィルタ長と速度の間の不一致により、そこでは、不一致に起因する変化エラーが3つの曲線、すなわち低速フェーディング2166、少し高速フェーディング2165、および高速フェーディング2164で示される。一般に、式(23)で示されるように、ノイズに起因する変化は、フィルタ長Nを増加させることにより減少する。一方、評価エラーの変化は、Nをレンジ(範囲)を超えてチャネル変化が非常に大きくなるように増加させることにより増加する。したがって、チャネル変化の所定のレートについて、すなわち時間選択性について、ノイズおよびフィルタ長とチャネル・ダイナミクス間の不一致の全体的な衝撃を最小にする最適なフィルタ長がある。もしチャネルが非常のゆっくり変化するならば、より長いフィルタ長は、チャネル評価の平均2乗エラー(MSE)を減少させる。一方、高速フェーディング・チャネルにより長いフィルタ長が選択されたら、望ましくない性能劣化を生じるだろう。したがって、タップ長選択は、チャネル・ダイナミクスに応じて受信機で適切になされなければならない。
図12に示すように、最適フィルタ長は、ノイズおよび不一致、例えば、高速フェーディングに対するN
3、少し高速フェーディングに対するN
2、低速高速フェーディングに対するN
1のそれぞれに起因する評価エラーの全体変化を最小にするように選択され、ここでN
3<N
2<N
1である。明らかに、チャネルの時間選択性が増加する時、より短いフィルタ長が望ましい。
【0127】
いくつかの実施形態では、現在のサンプルに近いサンプルに大きな重みを、更に離れたサンプルに小さな重みを与えるのに、非方形フィルタを使用できる。インパルス状のノイズの存在で、メディアン・フィルタ、できれば付加的なスムージングのついたものは、このようなインパルス・ノイズの衝撃を最小にするので好ましい。さらに他の実施形態では、インパルスなノイズの存在で堅牢な新しいフィルタリング方法が採用される。例えば、メディアン・フィルタおよびスムージングを使用して、強力なノイズを有するサンプルがまず特定される。すなわち、スムーズ化されたメディアン・チャネル応答から大きく偏移したサンプルは、インパルスなノイズにより妨害されたサンプルとして特定される。強力ノイズを有するサンプルが特定され除去された後(例えば、それらのサンプルにゼロの振幅が割り当てられる)、最適フィルタリングがシーケンス内の残りの非一様な間隔のサンプルに適用される。または、強力なノイズを有するサンプルとして特定されたものを除去する代わりに、フィルタ長内の残りのサンプルのメディアン値が、最適フィルタリングに進む前に使用される。後者のアプローチは、フィルタリングを単純化し、一定の間隔のサンプルが常時使用される。いくつかの例では、この堅牢なフィルタリング・アプローチは、メディアン・フィルタリングより良好な結果を提供し、多くの例では、メディアン・フィルタリングベースのアプローチを同様に実行する。
【0128】
他の実施形態では、別のアプローチが、強力ノイズを有するサンプルを検出するために採用される。受信した信号r
k(i)は、その評価した変調シンボルの複素共役を乗ぜられ、その結果のサンプルは次のように記載される。
【0131】
もし1つのノイズ・サンプルが隣接するものよりはるかに強力であれば、本当のインパルスのノイズ環境において、Δy
k(i)は、絶対値において大きいとの妥当な仮定が成り立つ。次に、Δy
k(i)をΔy
k(i-1)およびΔy
k(i+1)と比較することにより、強力なノイズ・サンプルのインデックスが決定される。同様の解析は、ほとんど発生しない事象であるが、例えば、同一の振幅であるが反対の位相のような2つのノイズ・サンプルが互いにほとんど相殺するほどではない限りにおいて、大きな2つのノイズ・サンプルを特定する助けになる。上記のように一旦強力なノイズ・サンプルが特定されると、堅牢なフィルタリングが前の堅牢なフィルタリングの実施例の1つにしたがって適用される。
【0132】
移動速度の広いレンジ(範囲)に渡り動作する移動通信システムにおける主たる困難は、適当なフィルタ長が選択されないことであり、それは移動装置の速度およびしたがってチャネル選択性があらかじめ分からないためである。典型的には、フィルタ長は、高速チャネル変化を取り扱うようにあらかじめ決定されており、それによりチャネル・ダイナミクスのより低いレートにおける準最適性能になる。1つの実施形態では、時間内のレベル・チャネル選択は、例えばGPS機能を有する受信機で移動装置速度を測定することにより、容易に実現できる。しかし、GPSは、すべての状況および受信機で利用可能なわけではなく、他の技術が、チャネル時間選択性を評価するために設けられなければならない。1つの実施形態では、レベル交差レート(leveLCRossing rate: LCR)ベースの評価器が、チャネルの選択性を評価するために使用される。LCR値はチャネル・ダイナミクスを表すので、
図12に示すように、1つの例は、最適フィルタ長をチャネル・ダイナミクスに関係づける。そのため、ルックアップ・テーブル(LUTs)が、チャネルの最適フィルタ長と時間選択性の間の関係(ここではマッピング)を定義するために作成される。このようなLUTの例が、テーブル5に示される。テーブル5は、移動装置の速度、LCRおよび最適フィルタ・タップ長の概念的な相互関係を示す。
【0134】
時間選択性はあらかじめ知られているので、チャネル応答は高速チャネルに適した保存フィルタ長を使用して評価され、そのようにして得られたチャネル応答から、LCRが測定される。LCRを測定する方法は複数ある。1つの実施形態では、チャネル振幅応答の平均レベルが評価され、振幅応答が平均振幅レベルと交差する回数がLCR評価として使用される。他の実施形態では、平均振幅レベルの周りの小さい変化の衝撃を最小にするために、平均レベル付近の2つ以上のレベルがレベル交差を計数するのに使用される。
【0135】
実際にはシミュレーションによりまたは解析技術によりあらかじめ決められているLUTの使用を説明するため、LCR
i<LCR
m<LCR
i+1であるようなLCR
mに等しい測定されたLCRを考える。次に、最適なフィルタ長が次のように見つけられる。
【0137】
ここで、interpは所望の補間関数で、例えば単純な線形補間である。LCRの評価においていくらかのノイズ性があるが、適切なフィルタ長を選択するこのアプローチは、すべてのチャネル選択性条件について、1つのフィルタ長を使用できることが好ましい。
【0138】
拡張シミュレーションに基づくLUTの特別な例が、以下のテーブル6に示される。これらの結果は、1つの例示の実施形態において、異なる移動装置速度でのアーバン周波数選択マルチパスチャネル・モデルをシミュレートし、従来のデコーディングを採用したOFDM受信機における各種のフィルタ長についてBERおよびFERを測定することにより得られる。異なる速度に対する最適なフィルタ長は、非常に広いレンジ、すなわち、振幅の1桁に渡って変化し、適切なフィルタ長の選択の重要性を示していることが明らかである。
【0140】
LCR評価の信頼性は、マルチキャリアで増加する。より高い信頼性のLCRは、異なる周波数での複数のパイロット/参照サブキャリアに渡り評価されたLCRSを平均化することにより評価される。この場合、平均LCRは、タップ長をより正確に評価するのを助ける。1つの実施形態では、平均LCRは、すべての参照サブキャリアに渡り測定される。他の実施形態では、最良SNRを有するM>=1サブキャリアが、ノイズ・パワー測定に基づいて選択され、LCRを計算する。
【0141】
一旦、最適フィルタ長がLUTに基づいて選択されると、チャネル応答評価は、最適な評価されたフィルタ長を用いて、前の実施形態で説明したアプローチの1つを使用して、繰り返される。次に、パイロット・シンボルを使用してノイズ・パワーを正確に評価することが望ましい。
【0142】
位相および振幅評価と一緒のノイズ・パワー評価は、ここでは合わせてCSI評価として言及され、FECデコーディングおよびダイバーシティの組み合わせのような各種の受信機信号処理関数として使用される。さらに、本発明の1つの態様では、ノイズおよび信号パワー評価は、SNR評価に使用され、適用データ・シンボルベース決定指向チャネル評価(decision directed channel estimation: DDCE)を容易にし、それについて続けて説明される。
【0143】
瞬時のノイズ評価は、次のように見出される。
【0145】
干渉が支配的ないくつかの実際の通信システムでは、しかしながら、特に時間変化およびインパルスの干渉の場合、ノイズは非白色である。ノイズ・プラス時間および周波数の選択的な干渉の典型例が、
図13に示される。時間および周波数ドメインにおける例示のノイズ・パワー変化を示す
図13から、ノイズ・パワーレベルの評価について、相対的に長い期間に渡るノイズ・パワーの平均は、適切でないことが明らかである。むしろ、ノイズ・パワー評価は、時間および周波数ドメインに渡るノイズ・パワー変化の程度に応じて、より短いフィルタ長を使用して得られるべきである。実部と複素部のノイズ・パワーの評価は、次のように表せる。
【0147】
ここで、U
n=(L
n-1)/2およびL
nはノイズ・パワー評価フィルタのタップ長である。チャネル評価におけるのと同様に、LCRに基づく異なるチャネル・モデルについてのノイズ・パワー評価のための適切なタップ長は、別々のLUTに用意される。マルチキャリア・システムにおいて、データ・サブキャリのためのノイズ・パワー評価は、インパルスおよび非インパルスの両方のノイズの場合についての周波数ドメインに渡る補間、例えば線形補間、を使用して見つけ出される。ノイズ・パワー評価についてのフィルタ長に対する移動装置の速度およびLCRの例示のLUTが、テーブル7に示される。テーブル7の結果の通信シナリオは、ホストおよび第1の隣接FM干渉の存在におけるFM HD無線システムに対応する。
【0149】
多くの従来技術のシステムでは、データ・シンボルについてのCSI評価は、パイロット・ベースのCSI評価の補間に基づいて得られる。そのアプローチは、低速フェーディング・チャネルおよび高SNR状況におけるような、チャネル変化が容易に追跡できるならば、適切である。チャネルがより多くの選択性を有する場合、またはパイロット・シンボルの総数が典型的には不十分な場合、いくつかの従来技術のシステムでは、データ・シンボルを有する決定指向性チャネル評価も使用された。しかし、決定指向チャネル評価は、低SNR精度で貧弱に実行する。
【0150】
本発明の1つの態様では、データ・シンボルを有する適応決定指向チャネル評価は、パイロット・ベース・チャネル評価の性能を向上するのに使用される。さらに、ハイブリッド・チャネル評価は、パイロット・シンボルと道のデータ・シンボルの一部の両方から得られたチャネル状態情報を利用するのに使用される。本発明のある態様の適応的な特徴は、決定指向チャネル評価のために選択されたデータ・シンボルの個数は、チャネルの関数としてフレームからフレームで変化する。例えば、データ・シンボル数は、チャネル選択性またはダイナミクスに依存する。さらに特別には、シンボル数は、チャネルの速さ、速度または変化レートに基づいて選択される。他の例のように、シンボル数は、以下により詳細が説明されるように、ノイズの実現に基づいている。すなわち、決定指向方法は、所定の閾値より高いSNRを有するデータ・シンボルのみを利用する。これにより、1つの実施形態では、受信したシンボル・シーケンス内のより信頼できる、データ・シンボルの一部のみが、DDCEに使用される。決定指向シンボルの所望の部分は、通信チャネルの選択性に、受信機におけるノイズ・レベルと同様に依存する。1つの目的は、CSI評価におけるエラーの伝搬を生じる低SNRの「悪い」データ・シンボルの使用を最小化する、すなわち少ないデータ・シンボルを使用することである。他の目的は、より多くのデータ・シンボルを使用して、ノイズの存在において、特により多くの選択的チャネルにおいて、CSI評価を改善することである。これらの2つの目的は相反し、チャネル選択性とで変化する、すなわちチャネル応答の変化のダイナミクスで変化するトレードオフである。
【0151】
より長いチャネル評価フィルタ長を有するより低速のチャネルにおいて、より良好なCSI補間が可能であり、低SNRのデータ・シンボルの使用を最小化するようにDDCE用の少ないデータ・シンボルが使用できる。一方、チャンネル変化をより良好にするより高速のチャネルでは、より短いフィルタ長が望ましく、より多くのデータ・シンボルを使用することが望ましい。後者の場合、低SNRSでより多くのシンボルを使用することは、そのいくつかのエラーが多くても利益があり、より多くのデータ・シンボルの使用は、より良好なCSI評価を提供する。これらの原理は、以下で議論する例示の実施形態を考慮することにより、より正しく理解される。
【0152】
いくつかの実施形態のある態様は、各種のMCシステムに適用される。例えば、
図10Bに示した互い違いのパイロット・シンボルを有するMCシステムについては、
図14Aから
図14Dに示した時間および周波数ドメインでのチャネル応答変化の例を考えることが示唆される。より特別には、
図14Aから
図14Dは、パイロットおよび決定指向チャネル評価の混合における閾値の衝撃を示す。
図14Aに示された低速フェーディング・チャネルにおいて、時間におけるチャネル応答変化は低速で、時間の相対的に長い期間(すなわち、パイロット・プラスDDCE(pilot+DDCE)期間2176)に渡り、チャネル・ゲイン|H(f)|は高速には変化しない。したがって、チャネル・ゲインが所定の閾値、例えばThr
2を超えている範囲2176で、パイロット・プラスDDCEチャネル評価は、より高い精度で実行される。チャネル・ゲインが所定の閾値、例えばThr
2より低い範囲2177で、パイロット・ベース・チャネル評価に基づく補間は、低速チャネル変化のためにうまく機能する。より低い閾値Thr
1の使用は、公正なゆっくりしたチャネル変化のためにかならずしも補間性能を改善しないが、DDCEにおいてエラーのあるデータ・シンボル2178を使用する危険があり、チャネル評価の精度を危険に晒す可能性がある。このように、チャネル・ゲインが小さく、データ・シンボルが送信エラーを生じやすい領域においてDDCEを使用する必要は少ない。
【0153】
次に、
図14Bに示した高速フェーディング・シナリオを考える。もしより高い閾値Thr
2が高速フェーディング・シナリオで使用されるならば、大部分の時間、チャネル評価は、パイロット2179およびパイロット・シンボル間の補間に基づく。しかし、チャネル変化のために、補間は、高速のチャネル変化を追跡するには十分には正確でない。この場合、Thr
1のようなより低い閾値を使用し、より長い時間期間2180および2181に渡るパイロット・プラスDDCEを採用することにより、チャネル変化により良く従うことが望ましい。このように、DDCE内のいくつかのデータ・シンボル決定はThr
1を採用することによりエラーが多くなっても、これはDDCEにおけるより多くのデータ・シンボルの使用により補われ、チャネル・ダイナミクスを追跡する。より低い閾値にすることにより、チャネル評価がパイロットおよび補間のみに基づく領域はより小さくなり、その領域における補間が十分に正確でなくても全体の性能に対する衝撃を減らす。したがって、DDCEについてのより低い閾値が望ましい。このように、一般的に、低速チャネルでは、より高い閾値を使用し、DDCEにおけるより正確なデータ・シンボルを少なくすることが望ましいく、高速チャネルでは、より低い閾値を使用し、DDCEにおけるより正確でないデータ・シンボルを多くすることが望ましい。
【0154】
要約すると、チャネル・ゲインが、
図14Bの例においてDDCEについての特別な閾値より高い期間2180および2181において、パイロット・シンボル2179およびデータ・シンボル2178の両方が、他の実施形態で説明したようにチャネル評価用に採用される。チャネル・ゲインが、
図14Bの例においてDDCEについての特別な閾値より低い期間2182において、チャネル評価は、他の実施形態で説明したように、チャネル・ダイナミクスに対応する適切なフィルタ長のローパス・フィルタリングを有するパイロット・シンボルを使用して実行される。次に、時間期間2182におけるデータ・シンボル位置について、この技術分野で既知のように、補間技術、例えば線形または多項補間により評価され、パイロット・ベース評価およびDDCEの両方が採用された対応領域2180および2181において、パイロット・ベース・チャネル評価および隣接セグメントからのチャネル評価を使用して、チャネルが評価される。このようなチャネル評価が実行された後、LCRは前に説明した実施形態のいくつかにしたがって評価される。ノイズ・パワー評価は、チャネル評価と同様に実行され、いくつかの時間期間で、チャネル・ゲインが閾値より上ならばパイロットおよびデータ・シンボルに基づいて、チャネル・ゲインが閾値より下ならばパイロットのみと補間に基づいて、実行される。
【0155】
図14Bに示されたように互い違いのパイロット・シンボルを有するMCシステムを再び参照すると、一旦パイロット・シンボルを伝送する参照サブキャリア上でのチャネル評価を時間ドメイン内で実行し、データ・シンボルのみを伝送するデータ・サブキャリア上でチャネルを評価することが望ましい。
図14Cに示した低速フェーディング・チャネル・シナリオを考慮する。時間ドメイン・チャネル評価に基づくチャネル評価は、パイロット・サブキャリア2189で利用可能である。再びパイロット・シンボルでのチャネル・ゲインが閾値より上の周波数領域2183におけるサブキャリアについて、チャネル評価は、DDCEを使用してパイロットおよびデータ・シンボルの両方に基づき、領域2184では、データ・サブキャリア位置でのチャネル応答はパイロット位置チャネル評価を使用して補間を実行することにより得られ、時間ドメイン・ケースについて説明したのと同様である。類似のアプローチが、
図14Dに対応する高速フェーディング・ケースに適用され、そこでは、特別な時点で、チャネル周波数応答は、(時間的に)高速および低速フェーディング・チャネルと同じである。違いは、LCRの考慮に基づき初めに説明した閾値選択にしたがって、高速フェーディング・ケースの閾値はより低く、これにより、より多くのデータ・サブキャリアがDDCEで使用され、補間が周波数の相対的に小さな領域で使用するのが好ましい。このように、時間および周波数の両方のドメインを考慮すると、高速フェーディング・チャネルではチャネル評価器は、低速フェーディング・チャネルよりチャネル応答の評価のための多くのデータ・シンボルを有する。これが、低速フェーディング・チャネルより高速フェーディング・チャネルでのチャネル評価に使用されるシンボルが、低速フェーディング・チャネルよりエラーが多くなる確率が高いという結果になっても、これは、低速フェーディング・チャネルより、高速フェーディング・チャネルにおけるチャネル選択性のより良好な追跡を可能にする。このように、チャネル・ダイナミクスを追跡するための高速フェーディング・チャネルで使用されるよりシンボルが多くなるほど、より低い閾値に起因するエラーのシンボルが多くなる確率が多くなることを相殺する。1つの実施形態では、LCRを選択的に使用する評価時間は、フィルタ係数の最適な選択だけでなく、SNR閾値のDDCE用データ・シンボルのサブセットの選択も容易にする。すなわち、チャネルの時間選択性の所定のレベルについて、選択性のそのレベルに対応する特別な閾値より大きな評価されたSNRを有するすべてのシンボルが、DDCEに使用される。評価されたSNRが個別の閾値より小さいシンボル位置において、補間がパイロット・シンボルおよびより良好なSNRSを有する隣接セグメントにおける可能なDDCE評価に基づいて使用される。この別の実施形態は、ノイズ・プラス干渉パワーが時間および周波数変化を表す時に使用され、チャネル応答ゲインだけでは、シンボルがDDCEにどのシンボルを使用できるか決定するのに十分でない時に、使用される。テーブル6およびテーブル7を得るために使用された例示の実施形態は、各種の移動装置の速度について最適な閾値を、例示のシステムのBERおよびFERを最小化するように決定するのに使用もされる。拡張されたシミュレーションにより得られた対応する結果は、テーブル8に要約される。考察すると、移動装置速度および対応するチャネルLCRが増加するにしたがって、閾値(threshold)が小さくなることが望ましく、より高速の移動速度ではより多くのデータ・シンボルがDDCEのために使用されるが分かり、本発明のある態様の前の説明とも整合する。
【0157】
マルチキャリア・システムにおいて、周波数ドメインにおけるスムージングのための最適フィルタ長は、チャネル応答における周波数選択のレベルに基づいて選択され、同様にチャネルの時間選択性に一致するLCR評価が同様に行われる。それを容易にするために、1つの実施形態では、LUTが、例えばシミュレーション、測定、解析または他の技術に基づいて、チャネルの周波数選択性と周波数ドメインにおけるフィルタリングのための最適フィルタ長の関係を構築するように作成される。
【0158】
本発明の1つの態様では、最適に選択したフィルタ長を有する周波数ドメイン・スムージングは、時間ドメイン処理の後、チャネルおよびノイズ・パワー評価に適用される。チャネルの周波数選択性が評価される複数の方法がある。1つの例示の実施形態では、周波数選択性は、ある周波数レンジに渡るチャネル変化の変化レートを測定することにより評価される。もし測定したチャネル変化が周波数範囲Δfのレンジに渡ってより一層発生するならば、チャネル周波数応答は、より選択的であり易く、周波数ドメインにおけるスムージングのための、対応するより短いフィルタ長が使用されるべき、等である。
【0159】
周波数選択性に対する最適フィルタ長のLUTを作成するため、都市部(アーバン)(urban)、準都市部(サブアーバン)(sub-urban)、田園(rural)などの低から高へ周波数選択性のレベルが変化するいくつかのチャネル・モデルが、周波数ドメイン処理の最適フィルタ長における周波数選択性の衝撃を解析するために、HD無線OFDMシステムのシミュレータで使用される。または、LUTは、解析技術により、または測定から、または他のアプローチを使用することにより、得られる。中間値は、前に説明したように、補間により得られる。ノイズおよび/または干渉が周波数ドメインに渡って非白色であるケースでは、ノイズ・パワー、すなわち他のケースについて前に説明したのと同様に、周波数ドメインに渡るスムージングの評価のためにフィルタ長選択用LUTを確立する必要がある。周波数選択性は、Kのサブキャリアに対応する周波数レンジに渡るチャネル・ゲイン変化の測定として評価され、複数のOFDMシンボルの間隔で測定され、Qの最大の測定したチャネル・ゲイン変化の平均値を表す。この平均は、ノイズの衝撃を最小化するように適用される。テーブル9から分かるように、より高い周波数選択性は、より短いフィルタ長を呈する、等である。フィルタ長は、考慮したチャネル・シナリオ中の最大と最小の選択的チャネルの間を、2.4程度のファクタで変化する。解析された例示の実施形態は、テーブル9に示される。
【0161】
いくつかの実施形態では、前の実施形態の態様が組み合わされ、受信機の性能を実質的に向上できる初期先進CSI評価を提供する。このようなアプローチは、繰り返しデコーディング無しの受信機で、繰り返しCSI評価およびFECデコーディングを有する受信機における初期ステージと同様に、使用される。
図15は、このような先進CSI評価の例示の処理フローを示す。
【0162】
先進CSI評価2190(およびこの全体処理フロー)への入力であるライン2191は、その受信信号(さらに簡潔に「受信複合信号」とも称される)を表し、受信複合信号は、パイロット・シンボルおよびデータ・シンボル、参照サブキャリアで送信された複素パイロット・シンボルを伝送する受信複合信号のパイロット・シンボル部分(簡潔に「受信パイロット信号」と称される)を含む。
【0163】
ブロック2192におけるCSI評価器は、前の実施形態で説明したように、パイロット・シンボルを使用し、高速チャネルに対応するフィルタ・タップ長を採用してチャネル評価を生成する。この例示の実施形態では、供されたパイロット・サブキャリアを有するマルチキャリア・システムについて考える。
【0164】
次に、ブロック2192からのCSI評価は、さらにブロック2193内で処理され、チャネルの時間選択性が、本発明の実施形態にしたがって、LUTに基づいて、レベル交差レート(LCR)およびフィルタ・タップ長を評価することにより評価される。
【0165】
ブロック2193からの更新されたフィルタ・タップ長は、ブロック2194で、最適化したフィルタ長を有する改善されたチャネル評価を得るのに使用される。同様に、ノイズ・パワー評価は、時間選択性の所定レベルについて、LUTから選択された最適化したフィルタ・タップ長を使用することにより実行もされる。
【0166】
ブロック2194からのパイロット・サブキャリアについてのチャネルおよびノイズ・パワー評価は、次にブロック2195で、周波数ドメインでのローパス補間がなされ、シンボル・シーケンスにおけるデータ・サブキャリアに対応する補間チャネル応答およびノイズ・パワー評価を生成する。
【0167】
次に、データ信号に対する結果としてCSI評価は、適応決定指向(Adaptive Decision Directed: ADD)アプローチ・ブロック2196でさらに実施形態にしたがって精製され、そこでは、チャネルの時間選択性に依存する閾値(Threshold)より上のSNRを有する選択された信頼できるシンボルが、チャネルおよびノイズ・パワーを評価するのに使用される。
【0168】
ブロック2197で、チャネル応答の周波数選択性は評価され、対応するフィルタ・タップ長が、前に説明した実施形態にしたがってLUTから選択される。
【0169】
パイロットおよびデータ・シンボルの両方を使用した付加的な周波数ドメイン・スムージングが、ブロック2197において評価された最適フィルタ・タップ長を使用して、ブロック2198で実行される。補間は、DDCEが利用できない閾値(Threshold)より下のSNRを有するシンボルについて採用される。
【0170】
最後に、このような精製されたCSI評価は、ライン2199に出力され、以下により詳細に説明するように、受信機の次のデコーディング・ステージで使用される。
【0171】
最初のステップにおける決定指向チャネル評価は、データ・シンボルのサブセットのみが使用され、DDCEに使用されるデータ・シンボルのいくつかにはまだエラーがあり、したがってCSI評価を悪くするため、限定されたゲインを提供する。1つの実施形態では、
図16に対応して、CSI評価およびFECデコーディングが繰り返し実行される。一般に、
図15における方法2190に続く先進初期CSI評価の後、FEC SISO2215が実行される。FECデコーディングの後、コードシンボルのより良好な評価が利用可能であり、先進CSI評価の他の繰り返しに使用される。特に、
図16において、ブロック2212は、
図15に対応する実施形態および他のCSI評価の実施形態で説明したように初期CSI評価を実行する。受信されたノイズのあるチャネル・シンボルおよびブロック2212で生成されたCSI評価は、従来技術で知られたようにまたは他の実施形態で説明したように、デマッピング・ブロック2213で処理され、コード化されたビットLLRsを生成する。コード化されたビットLLRsは、インターリービングが送信機において採用されていれば、任意にブロック2214でデインターリーブされる。
【0172】
SISOデコーダ2215は、FECデコーディングが採用されていた各種の実施形態にしたがって、FECデコーディングを実行する。SISOデコーダは、(1)最終決定または受信機の次のステージでの処理を行うための情報ビットのLLRs、(2)ライン2216上のコード化ビットLLRsの、2つのタイプの出力を生成する。後者は、繰り返しCSI評価に対して価値がある。繰り返しのフィードバック・ループで、コード化ビットLLRsは、送信機でインターリーバが採用されているならば、任意にインターリーブされ、ブロック2218でチャネル・シンボルを形成するのに使用され、それは、次のCSI評価の繰り返しのために先進CSI評価器2212にフィードバックされる。
【0173】
デマッピング・ブロック2213の前に、付加的な消去検出が、インパルス的なノイズおよび/または干渉を有するシナリオで起きる非常に大きなノイズの出現があるサンプルの特定に基づいて実行される。この場合、大きなノイズ・サンプルを有する消去位置のインデックスは、対応する復号信号サンプルについて計算されたLLRsの代わりに、ゼロにするようにもされる。または、LLR計算は、受信したシンボルのそれぞれまたはすべてに対して実行される。説明した消去アプローチは、第1FECデコーディングの前に、CSI評価およびLLR計算の第1ステージに含まれてもよい。
【0174】
FECデコーディング2215から得られたコード化ビットの評価(すなわち、ライン2216上のコード化ビットのLLRs)は、(繰り返し処理前のブロック2215での)初期ステップで計算された決定指向シンボルより信頼性があるチャネル・シンボルの評価を生成するのに使用される。SISOデコーダ2215からの出力は、インターリービング・ブロック2217を介して、マッピング・ブロック2218にフィードバックされる。マッパ2218は、チャネル・シンボルへのFECデコーディング後のコード化ビットのLLR評価をマップする。したがって、2218からの出力は、CSI評価の次の繰り返しで使用される送信されたシンボル・シーケンスのより高い信頼性の評価を提供する。1つの実施形態では、再構成されたチャネル・シンボルは、「ハード」シンボルである。すなわち、2値コード化ビットは、送信機におけるように変調群(constellation)にマップされる。他の実施形態では、「ソフト」シンボルが採用され、それはブロック2215におけるFEC SISOデコーディング中に評価されるコード化ビットの信頼性を表す。
【0175】
BPSK信号化の「ソフト」シンボルが、sk(i)∈{+ν,- ν}で、次のように構成される。
【0177】
さらに、続きの繰り返しのそれぞれにおいて、チャネルおよびノイズ・パワー評価は、ライン2219上のソフト・シンボルによりなされる。先進初期CSI評価を説明した実施形態に対する主たる違いは、評価された「ソフト」シンボルが採用された時、続きの繰り返しにおいて適応DDCEが無いということである。すなわち、ライン2219上の再生されたデータ・シンボルの全ては、シンボル・シーケンスにおけるパイロット・シンボルと一緒に、CSI評価に使用される。もし「ハード」シンボルが使用されるならば、前のように、最小の信頼性のものはCSI評価でスキップ(飛ばすことが)できる。付加的なメディアンおよびスムージング・フィルタは、ブロック2212でも第1の繰り返しに類似して適用される。時間−選択性および周波数−選択性の評価は、このブロックで、繰り返しで使用されるより信頼性のあるシンボルにより更新もされる。同じステップが、第2の繰り返しオンワード内で、ブロック2212後の処理に続けて行われる。
【0178】
初期先進CSI評価に対する他の主たる違いは、十分な精度の評価されたデータ・シンボルが多数CSI評価に利用可能であるため、若干短いフィルタ長が、次の繰り返し内で最適であることが見出されるということである。これらの続きの繰り返し用のより短いフィルタ長が、テーブル6にあらかじめ示されている。所望の繰り返し回数のCSI評価およびFECデコーディングが、実行される、従来技術の方法では、CSI評価およびFECデコーディングのいくらかの繰り返しが、頻繁に実行される。ある実施形態では、初期処理の後、すなわちブロック2212からブロック2215までの初期フォーワードパスの後の1回の付加的な繰り返しで十分である。これは、各種の実施形態で説明した本発明のある態様に従ったチャネル選択性に基づいて、先進初期CSI評価および対応するステップにおけるCSI評価パラメータの最適化により可能になる。このように、ある実施形態を採用した繰り返しCSI評価は、繰り返しCSI評価の他の従来技術の方法に比べて、全体の計算の複雑性の低減および性能における実質的なゲインを達成する。しかし、非繰り返しCSI評価について、CSI評価における性能改善は、従来技術の方法よりいくらか高い計算複雑性になるという代償を払わなければならない。
【0179】
[ダイバーシティ結合システムのCSI評価]
最大比結合(Maximal ratio combining: MRC)は、1つ以上のダイバーシティ・チャネルが低SNR条件を経験するシナリオにおいて大きな挑戦に直面しており、不一致結合になる。それは、ノイズが多いためのエラーの多いCSI評価であり、悪いチャネルに適切であるより大きな重みが与えられ、それはダイバーシティ結合信号を悪化させ、性能の劣化になる。
【0180】
本発明の1つの実施形態では、前に説明した非ダイバーシティ・システムのCSI評価の革新的な態様が、ダイバーシティ・システムに拡張される。
【0181】
CSI評価の初期ステップにおいて、LCRを評価するより短いフィルタ長の使用で、最良のダイバーシティ・チャネルは、LCRを評価するのに使用される。時間ドメインにおける最適フィルタ・タップ長のLCRベース選択を使用して、パイロット・ベースCSI評価が、ダイバーシティ・チャネルの等ゲインでの結合が実行される。等ゲインでの結合(Equal gain combining: EGC)は、基本的に、等重み付けでの異なるチャネルの位相コヒーレントな結合を意味する。すなわち、このステップについて、位相評価のみが必要である。個別のダイバーシティ・チャネルおよび等ゲイン結合されたSNRSが、二次ダイバーシティ・システムについて、
図17に例証として示される。閾値1(Threshold1)から閾値2(Threshold2)までの閾値により、個別のダイバーシティ・チャネル2224および2225について、SNRSは時間の大きな部分で閾値より下で、対応する信号セグメントは決定指向CSI評価に対して有用でない。一方、妥当な閾値選択については、等ゲイン結合したSNIR2223は、大部分の時間適切で、決定指向CSI評価を容易にするデータ・シンボル決定を行う。このように、等ゲイン結合信号に基づいて、選択された閾値より大きなSNRを有するシンボルの選択されたセットに対して、データ・シンボル決定が行われ、完全なCSI評価に使用される。これは、非ダイバーシティCSI評価の実施形態において前に言及した適応DDCEアプローチに基本的に類似している。特に、各ダイバーシティ・チャネルのそれぞれについてより正確な位相、振幅、およびノイズ・パワーを得るために、等ゲイン結合の後、パイロット・シンボルおよびより高い信頼性でデコードされるデータ・シンボルの選択されたセットの両方が、使用される。このような改善されたCSI評価で、ダイバーシティ・チャネルのMRC結合が、従来技術のように次に実行される。CSI評価の他の態様のすべては、前に説明した非ダイバーシティCSI実施形態と実質的に同一なものとして残る。
【0182】
ダイバーシティ結合のさらに他の実施形態では、付加的な改善が容易になる。前の実施形態で説明したように、一旦、完了CSI評価が、個別のチャネルのそれぞれについて利用可能であり、MRCおよびEGCが選択的に適用される。SNR<Thrに対してCSI評価エラーが受け入れ不能で、MRC性能を劣化するように、SNRに対する閾値Thrを定義する。
【0183】
選択的なMRCおよびEGCアプローチは、次のように作られる。
1.SNRi>Thr,i=1,…,L,であるようにシンボル領域/セグメントSMRCをすべて特定する。ここで、Lはダイバーシティ・チャネルの個数である。
2.もしデータ・シンボルがセットS
MRCに属するならMRCを実行し、もしデータ・シンボルがセットS
MRCに属さないならEGCを実行する。
【0184】
他の実施形態では、受信機は、時間での、可能であれば周波数でのチャネル選択性、および/またはSNRに基づいて、パイロット信号の最適または近最適構造を報告するフィードバック・チャネルが設けられる。3G/4GセルラーおよびWiFiのような近年の通信システムでは、変調およびFECコーディング・レート、および可能であればMIMOパラメータは、受信機において、受信した信号測定に基づいて適応的に調整される。いくつかのシステムでは、適応的パワー制御がさらに採用されてもよい。これは、SNRが相対的に高い時にスループットをより高くすることを可能にし、SNRが相対的に低い高い時にスループットをより低く高くすることを可能にすることにより、リンク・スループットを非常に改善する。しかし、このアプローチは、パイロット構造が固定され、高選択性状況および/または低SNRの間、より多くのパイロット・シンボルが望ましいということで、いまだ準最適である。例えば、高チャネル選択性の時間中、パイロットの高密度がより良好なCSI評価を可能にし、より高い順番の変調スキームをサポートする。これは、順番に、増加したパイロット・オーバーヘッドを補償するより多くのデータの送信を可能にする。または、同一の変調順のより多くのパイロット・シンボルは、データ・シンボルをより正確に受信することを可能にする。これにより、近年の通信システムのスループットは、適応パイロット構想を適応変調およびFECコーディング・レートおよび可能なMIMOパラメータと共に使用することにより改善され、そのすべてが受信機での受信信号の測定および送信機へのフィードバック・チャネルを介した適当な長さまたは測定基準を報告することにより、容易にされる。
【0185】
他の実施形態では、パイロット構造は、チャネル選択性および可能であれば信号強度に基づくだけでなく、可能な変調およびFECコーディング・スキーム動作ポイントとの組み合わせても最適化される。例えば、より高次の変調スキームおよび/または少ないFEC冗長性は、典型的には、より正確なCSI評価を必要とし、そのためにより多いパイロット・シンボルが望ましい。FECコード・レートおよび可能であればMIMOパラメータの変調タイプの組み合わせは、変調コーディング・スキーム(modulation-coding scheme: MCS)として頻繁に参照される。1つの実施形態では、パイロット構造は、可能なMCSインデックスのそれぞれについて選択され、チャネル選択性に基づいて最適化される。各NCSインデックスは、チャネル選択性に基づいて複数のMCSオプションにさらにサブ分割され、これにより基本的にMCSインデックスのより多くのセットを生成し、そこでは、送信スキームは、チャネル変化により整合するように調整され、それにより性能改善を可能にする。
【0186】
例示の実施形態では、パイロット・シンボルの密度増加に対応して、低速、中速、高速および超高速移動装置速度についての4つのパイロット構造が採用される。これにより、付加的な情報フィードバックの2つのビットで、適応パイロット構造が作れる。1つの例示の実施形態では、パイロット構造フィードバックのこれら2つのビットは、適応変調、FECコーディング・レートおよびMIMOパラメータについてのチャネル品質インジケータに加えて送信される。他の実施形態では、パイロット構造インジケータビットは、1つのインジケータがパイロット構造を含む通信の送信の複数のアトリビュートを記述するように、他に言及した目的でチャネル品質インジケータと組み合わされる。パイロット構造フィードバックは、複数の測定した受信信号アトリビュートに基づく。例えば、それは、チャネルの時間選択性に基づき、またはマルチキャリアの場合に、時間および周波数選択性の両方は、好適なパイロット構造を決定するのに使用される。好適なパイロット・シンボル構造または密度の選択は、1つ以上のルックアップ・テーブルの使用により容易にできる。または、1つ以上の閾値が使用でき、またはあらかじめ記憶された性能曲線のような他の技術が使用できる。
【0187】
さらに、前述のように、SNRが、より精製されたパイロット構造選択を提供するために採用される。例えば、所定のSNRで、装置のより高い速度は、フレーム/パケット当たりより多くのパイロット・シンボルを有するパイロット構造を必要とする。しかし、パケット当たりの平均SNRが高ければ、移動装置速度のいくつかのレンジで必要なパイロット・シンボル数は少ない。このように、例えば、SNRが高速期間中に高く、次の低速期間中にも高い時、低速および高速装置速度について同一のパイロット構造を使用することが可能である。または、SNRの代わりに、従来技術で知られているように、受信信号パワー、受信信号強度、CDMAシステムにおける受信コード・パワー、および/またはBERまたはFERのようなチャネル品質の他のインジケータを使用することもできる。システム設計者が最適または近最適パイロット構造を評価するために複数の測定した受信信号アトリビュートを使用することが、複雑性および性能ゲインをバランスするために所望数の可能なパイロット構造を使用することができることは明らかである。
【0188】
[III .連結デコーディング・システムへの応用]
このサブセクションは、前の2つのサブセクションで議論した技術を組み合わせるシステムおよび方法を、付加的な態様の連結コーディング・システムの先進デコーディングと共に議論する。これらの態様は、連結コーディング・スキームを利用する各種の通信システムで使用され、その例を以下で議論する。
【0189】
連結コーディングおよびデコーディングの一般システムは、
図18に示される。外部のFECエンコーダ3101は、情報ビット3114をコード・ビット3115にエンコードし、典型的には以下で議論する標準内のRSコードまたはBCHコードのような線形ブロック・コードを採用するが、他の外部コードを同様に使用してもよい。外部インターリーバ3102は、典型的には受信機内の一致(マッチング)外部デインターリーバ3110で、外部FECエンコード3101に追従する。外部インターリーバ3102は、コード化ビット3115の順番を変更し、インターリービング・アルゴリズムにしたがってコード化ビット3116の異なる順番を生成する。外部インターリーバおよびデインターリーバのペアは、外部FECデコーダ3111が正確にデコード可能なように、受信機内の内部FECデコーダ3109の出力からのエラー・バーストをディスパース(分散)する。外部インターリーバは、ビットまたはバイト/シンボル・ベースである。外部FECコードおよび外部インターリーバのように適応された従来技術のシステムの例は、デジタル・ビデオ放送ハンドヘルド(DVB-H)、デジタル・ビデオ放送テレストリアル(DVB-T)、デジタル・オーディオ放送(DAB)、テレストリアル−デジタル・マルチメディア放送(T-DMB)、ワールド・スペース・システム、中国移動マルチメディア放送(CMMB)、衛星(サテライト)デジタル無線(SDR)システム(米国、欧州)およびメディアFLOを有する。
【0190】
DVD-H規格では、188バイトのMPEG-2パケットのそれぞれは、RS(255,239)コードから短縮されたRS(204,188)外部FECコードを使用してエンコードされ、それは次のように作られる。51の全ゼロバイトが188バイトのパケットの開始部に付加され、239バイトのブロックを形成する。このブロックは、システマチックRS(255,239)コードを使用してエンコードされる。エンコーディングの後、第1の51バイトは捨てられ、残りの204バイトが送信される。外部インターリーバは、Forneyアプローチに基づいて作られた深さ(depth)I=12のバイト・ワイスのコンボルーション・インターリーバである。このインターリービングは、SYNCバイトが互いに204バイト離れているようなものである。
【0191】
デジタル・テレストリアル・テレビジョンの放送送信用DVB-Tは、外部FECコードとしてRS(204,188)コードを採用する。DABにおいて、前方エラー補正および外部エラー保護について、RS(204,188)および外部インターリービングが、DABデータ配達のエラー堅牢性を増すために、パケット・モードにおいてサービス・コンテンツを伝送するサブチャネルに適用できる。T-DMBにおいて、外部FECコーダは、RSコードおよびForneyコンボルーション・インターリーバを有する。RS(204,188)は、T-DMBで使用され、それはRS(255,239)から得られる。ワールド・スペース・システムにおいて、放送チャネルは、ブロック・インターリーバが次に続くRS(255,223)ブロック・コーダを連結することにより、FECコード化される。CMMBは、ブロック・バイト外部インターリーバに沿って外部FECコードとしてRSコードを使用する。
【0192】
欧州電気通信標準化機構(ETSI)SDRシステムにおいて、MPEGトランスポート・ストリーム(MPEG-TS)は外部BCHコードにより保護される。アップツゥー8MPEG-TSパケットは、それぞれ188バイトのサイズを有し、同時に送信される。エラー補正および検出は、2MPEG-TSパケットのそれぞれについて1つの短縮BCH(3057,3008)を使用することにより実行される。外部エラー補正コード(全体最小距離dmin=10)は、実際には内部単一パリティ・チェック・コード83057,3056,1)により連結された外部BCH(3056,3008,9)コード(最小距離dmin=9)である。BCHコードは、狭義の2値BCH(4095,4047,9)コードを短縮することにより得られる。
【0193】
米国におけるSDR(Sirius and XM 衛星システム)は、2320MHzと2345MHzの間の周波数で動作する。シリウス衛星ラジオ(Sirius Satellite Radio)は、2320MHzから2332.5MHzの間のS-Bandスペクトルおよび2332.5MHzから2345MHzの部分のXMの12.5MHzブロック以下で動作する。シリウス・バンド・プランは、単一キャリア送信を採用する2つのサテライト信号および1つのテレストリアルOFDMベースリピータ信号の3つの可能な信号間に分割される。都市エリアでは、衛星のサイト受信のラインが難しいまたは可能でなく、サービスは、マルチキャリア変調スキーム、すなわちOFDMを採用するテレストリアル・リピータによりカバーされる。シリウスSDRにおける外部FECコードは、RS(255,223)コードである。
【0194】
上記のシステムの大部分では、内部FECエンコーダ3103は、内部FECエンコーダ3103は、コンボルーション・コードに基づくが、ターボまたはLDPCコードまたはいかなるトレリス(trellis)またはブロック・コードのような他のコードを採用してもよい。例えば、「チェック・イレギュラー非システマチィックIRAコードのエンコーディングのためのシステムおよび方法」(ここでは、チェック・イレギュラー非システマチィックIRAコードに関係する発明として参照する)の名称で出願され、その内容の全体をここで参照することによりすべて組み込まれる米国特許出願第13/693,029号に記載されたような非システマチィックIRAコードが、内部FECコードとして採用できる。インターリーブ・コード化ビット3116は、内部FECエンコーダ3103により、内部FECコード・ビット3117にエンコードされる。
【0195】
内部ターボ・コードに依存する連結システムの例は、クゥアルコム(Qualcomm)MediaFLOである。前方リンクのみ(Forward Link Only: FLO)エアー(air)インターフェースは、VHF,UHFまたはL帯(L-band)におけるTVおよびマルチメディア・チャネル帯幅を使用した複数マルチメディア・ストリームの移動装置への効率的な送信のための別の移動マルチキャスト技術として、クゥアルコムにより開発されたMediaFLOの中核(key)要素である。FLO物理レイヤは、送信技術としてOFDMを使用する。FLOエアー・インターフェースでは、コード・レート1/5のターボ内部コードが限界(critical)オーバーヘッド情報の送信に使用され、レート{1/3,1/2,2/3}がマルチキャスト論理チャネルの送信に使用される。より高いコード・レートは、パンクチュアリング(puncturing)を使用したベース・コード・レートから得られる。RS消去補正コードは、外部FECコードとして使用される。それは、256要素のガロア体GF(256)においてN=16および{8,12,14,16}から選択されたKを有するRS(N,K)である。K=16の場合が、RSコーディングが実際には実行されない場合に対応する。他の例として、CMMBは内部FECコードとしてLDPCコード(レート1/2,3/4)を使用するが、外部FECコードとしてRSコードを使用する。
【0196】
任意の内部インターリーバ3104および内部デインターリーバ3108が、典型的には採用され、典型的には相互フェーディング条件でチャネルの出力で発生するエラー・バーストを弱めて消散する。通常、コンボルーションまたはブロック・ビット・インターリーバが採用されるが、LDPCコードの場合には、内部インターリーバは不要である。ただし、例えばビット・インターリー部コード化変調を有するいくつかの例では、それはなお有用である。内部FECコード・ビット3117は、3104でインターリーブされ、ビットのインターリーブされたシーケンス3118を生成し、それはさらにシンボル・マッパ3105に渡される。
【0197】
内部コンボルーション・コーディングの使用のいくつかの例は、以下に示される。DVB-Hにおいて、内部FECコードはマザー64状態レート1/2コンボルーション・コードを構成する。異なるパンクチュアリング・パターンは、1/2(パンクチュアリング無し),2/3,3/4,5/6,7/8のような異なるコード・レートの達成を可能にするように選定される。階層モードにおいて、データは、高優先(HP)および低優先(LP)分を有する。階層送信の場合、送信機は、HPデータに低コード・レート(より冗長性が高い)を、LPデータに低コード・レートを割り当てる機能を有する。デジタル・テレストリアル・テレビジョンの放送送信用DVB-Tは、内部FECコードとして5つの有効コーディング・レート1/2,2/3,3/4,5/6および7/8を有するパンクチュアド・コンボリューション・コードを採用する。DABにおいて、チャネル・コーディングは、制約7を有するコンボリューション・コードに基づく。異なるパンクチュアド・パターンは、異なるコード・レートを達成するのを可能にするように選定される。T-DMBにおいて、パンクチュアリングを有するコンボリューション・コーディングは、内部FECコードとして使用される。WorldSPAce Systemにおいて、レート1/2のコンボリューション・コーダが使用される。SDRシステムにおいて、内部FECコードは、第2コンボルーション・エンコーダの前に、ターボ・インターリーバを有する並列に接続された2つのシステマチィックな機能的なコンボルーション・エンコーダを採用するターボ・コードである。コンボルーション・エンコーダの出力は、異なるコード・レートを達成するようにパンクチュアされる。
【0198】
USにおけるSDRで、サテライトおよびテレストリアル信号は、RS保護(外部FECエンコーディング)を有する432msのフレーム化パケットに含まれる同一のペイロード・チャネル(PC)を伝送する。シリウスと衛星の両方のコンテンツは、連結RSコンボルーション・コーディングおよびコンボルーション・チャネル・インターリービングを有する複数チャネル・コーディング・スキームでFECコード化される。(レート1/3の親コードからの)パンクチュアされたレート3/8コンボルーション内部FECエンコーダが使用される。各サテライトは、3/4の効果的な内部エンコーダ・レートになる非パンクチュアおよびインターリーブ・コード化ビットの半分を送り、2つのレート3/4コードは、相補的である。向上した変調フォーマット(先進チャネル・コーディングと組み合わされた階層変調)は、システムの全体スルーレートを5.4MBPsに増加させるように加えられる。テレストリアル・ビット・ストリームは、異なるFECエンコーディングおよび変調を有するが、サテライト信号のような同一コンテンツを運ぶリピータ信号である。テレストリアル・リピータ用の内部FECエンコーダは、(レート1/3の親コードからの)レート3/5のパンクチュアされたレート・コンボルーション・コードを採用する。ここで、サテライトおよびテレストリアル受信機チェーンからのソフト・コードは、オーバーラップしたテレストリアルとサテライトのカバー範囲のエリアにおいて改善された性能になるようにダイバーシティ結合されてもよい。
【0199】
インターリーバ3118から変調シンボル3119へのコード化ビットのマッピングは、BPSK、QPSK、M-QAMの各種形式、MPSKまたはASKとPSKの組み合わせ等のような従来技術で知られた方法で、3105において実行される。送信は、単一キャリア・タイプまたはOFDMのような複数キャリア・タイプであればよく、それはシステムにより決められる。さらに、拡散スペクトルのいくつかの形式が同様に採用できる。当業者はここで説明した態様および実施形態を組み合わせてそのような技術をどのように使用すればよいか分かるので、その詳細はここでは省略する。無線ローカルエリア・ネットワーク、セルラネットワーク、赤外、音響、有線、および光ファイバ・システムのような通信システムの各種の他の例も、上記の一般の連結構造で表すことができる。
【0200】
[連結コードのデコーディング]
外部FECデコーディングは、この技術分野で知られた方法で実現できるが、前の実施形態で説明した本発明の態様を利用して実行されることが望ましい。特に、外部FECコードは、典型的には2値パリティ・チェック・マトリクスで表され、H/M/LDPCコードのデコーディングに基づくBPに関係する第1サブセクションで前に議論した前の実施形態で説明したように、BPに基づくデコーディング・アルゴリズムを使用してデコードされる。許容できる複雑性を有する高性能より、BPに基づくデコーディング方法の他の利点は、ソフト・デコーダ出力が外部情報を導出して内部FECデコーダの優先入力にフィードバックするのに使用でき、内部と外部のFECデコーダ間の繰り返しデコーディングを容易にするということである。外部FECコードのBPに基づくデコーディングがコードワードに収束する場合、出力LLRsが高められ、すなわち構成可能な大きな絶対値を有するように量子化できる。これは、例えばサイクリック冗長チェック(CRC)デコーダのようなエラー検出デコーダによりデコードされたコードワードがエラー無しであると確認されるということによりさらに正当化される。検出されないコードワード・エラーの確率は、ビット・デコーディング・エラーの確率より小さい大きさの程度であるから、向上したLLRsは、外部情報として、すなわち内部FECデコーダ用の優先情報として使用される。このように、このようなコードワードから得られた向上したLLRsは、内部FECデコーダへの優先入力として使用される。本発明の1つの実施形態は、繰り返しデコーディング・プロセスにおける外部情報に基づく向上したLLRsの組み合わせと共に、BPに基づくデコーディング・アルゴリズムおよびソフトな信頼性値を有する繰り返しデコーディングの特別な実現に向けられる。
【0201】
さらに特別には、本発明のある実施形態による受信機ブロック図が、
図18に示される。受信機では、初期チャネル状態情報(CSI)評価が、3106において受信した雑音の多い変調シンボル3120について実行され、それに続いてシンボル・デマッピング3107が、CSI評価の出力3121および雑音の多い変調シンボル3120を使用して(コード化)ビットLLRs3122を生成する。初期CSI評価について、従来の方法が採用できる。別に、CSI評価についての上記で議論した各種実施形態の第2サブセクションで説明した本発明の態様が、受信機の全体性能を改善するために使用される。次に、内部デインターリービングが、(コード化)ビットLLRs3122に対して3108で実行される。内部デインターリーバの出力3123は、次に内部FECデコーダ3109によりデコードされる。いくつかの実施形態では、前にも議論したように、内部インターリーバ/デインターリーバは除かれる。いくつかの実施形態では、内部FECデコーディングは、ソフト・コード出力のシーケンス、すなわちLLRsを生成する。例えば、これは、典型的な例としては、長いMAPデコーダまたはBPデコーダにより達成される。内部FECデコーダからのソフト・コード出力のシーケンス3124、すなわちLLRsは、外部デインターリーバ3110でデインターリーブされ、デインターリーブされた出力3125は、外部FECデコーダ3111に送られる。3110におけるデインターリービングは、外部FECコードの性質または構造に応じて、ビットまたはシンボル/バイトに基づき、または除去可能である。評価した送信された情報は、外部FECデコーダの出力からライン3130で抽出される。上記のプロセスは、この技術分野における従来の非繰り返しデコーディングまたは連結コードの繰り返しデコーディングにおける最初のデコーディングのような単純な連続したデコーディングを表す。
【0202】
他の実施形態では、ソフト・コード出力のシーケンスに加えて、内部FECデコーダは、高い類似性を有することが見出された送信されたシーケンス内のハード決定シーケンスのリストも生成する。例えば、内部FECコードがコンボルーション・コードまたはターボ・コードである場合には、リストのLog-MAPデコーダは、ソフト・コード出力のセット、例えばLLRsを、正しいその類似性に基づいた順番に並べられたMのハード決定シーケンスのリストと一緒に生成するのに使用できる。すなわち、このリストにおける第1のハード決定シーケンスはもっともありそうなものであり、第2のハード決定シーケンスは第2の(次に)もっともありそうなものである、等である。これらのシーケンスは、もしインターリービング/デインターリービングが採用されているならば、ソフト・コード出力と一緒に、デインターリーブされる。ライン3125でデインターリーブされたLLRsを使用してブロック3111でのソフト外部FECデコーディングを実行する前に、まずリスト内のデインターリーブされたハード決定シーケンスが、そのいずれが外部コードの有効なコードワードに対応することが分かるかチェックされる。もしそうであれば、ソフト外部FECデコーディングを実行する必要は無い。いくつかの実施形態では、もし内部FECデコーダ/デコーダが有効なコードワードを生成しなければ、外部ソフト決定デコーディングが実行される。もしソフト外部FECデコーディングの後に有効なコードワードが生成されなければ、繰り返しデコーディングを容易にするように、ソフト外部情報3126が3112でインターリーブされ、FECデコーダ3109にフィードバック3127される。他の実施形態では、シーケンスのいずれも有効な外部コードワードに対応しなくても、単純なハード決定エラーまたはエラーおよび消去デコーディングが3111に適用でき、これには、リスト上のいくつか(リスト上の高いランク)またはすべてのシーケンスで、(例えば、前の実施形態で説明したBERlekamp-Massey(BM)アルゴリズム)のようなこの技術分野で既知のアルゴリズムを使用し、そしてもしそれが失敗した時のみ、ソフト・チャネル・デコーディングが実行される。さらに、ソフト外部FECデコーディング後に有効なコードワードが生成されなければ、前に説明したように、ソフト外部情報が内部デコーダにフィードバックされ、繰り返しデコーディングを容易にする。外部コード・ソフト・デコーディングの前に、リスト・コーディングおよび/またはハード決定エラーまたはエラーおよび消去デコーディングを実行するステップは、外部コード・デコーディングの全体的な複雑性を低減し、性能を改善するのに役立つ。リスト・コーディングおよび/またはハード決定エラーまたはエラーおよび消去デコーディングのステップが、エラー・パターンの大部分を補正するので、複雑性は低減され、その複雑性はソフト外部FECデコーディングの複雑性より典型的には非常に小さいため、全体的なデコーディング複雑性が低減される。性能ゲインは、いくつかのエラー・パターンが上記のステップで補正されるが、それらはソフト外部FECデコーダにより補正可能でないことが分かることになる。リスト・デコーディングが外部FECコードと組み合わせてどのように実行されるかの特別な詳細は、例えば、外部コードワードが内部コードワードにどのように関係しているか、できればデインターリービングを介してどのように関係しているかに依存する。本発明のこの態様のさらなる詳細は、先進HD無線デコーディングに関係する以下の第4サブセクションにおいて議論される例で提供される。特に、P1チャネルにおけるMPS PDUヘッダ・デコーディングの場合のように、1つの外部コード・コードワードが1つの内部コード・コードワードに対応する時に、リスト・デコーディングが(外部インターリービング/デインターリービング無しで)どのように実行されるか、そしてP3チャネルにおけるAASデータ・デコーディングの場合のように、1つの外部コード・コードワードが、2つ以上の内部コード・コードワードからのビット/シンボル有するならば、外部バイト・インターリービング/デインターリービングを介して組み合わされて、リスト・デコーディングがどのように実行されるか、が説明される。他の可能な変形例の実現は、これらの2つの提示の例から、この技術分野の当業者には明らかである。
【0203】
多くのシステムでは、外部FECエンコーダ3101の前に、またはもし一般に外部コードが採用されなければFECエンコーディングの前に、幾種類かのエラー検出コード・デコーディングがある。典型的には、CRCコードがエラー検出のために採用される。その場合、CRCデコーダは外部デコーダ3111の後にある。このCRCデコーダを使用して、外部デコードされたコードワードの有効性がチェックされる。コードワードがCRCチェックを通るやいなや、それは受け付けられる。CRCコードは、外部コードがシステマチックである時リストLog-MAPデコーディングを容易にでき、そうでなければ、外部コードは、リスト・デコーディングを容易にするようにエラー検出に使用でき、これらのアプローチはこの技術分野で知られている。CRCコードが採用された場合には、有効な外部コードワードは、CRCチェックが通ると受け付けられる。
【0204】
受信機の性能を向上するため、前述のように、いくつかの実施形態では、繰り返しデコーディングが、
図18において破線で示したように実行される。ソフト出力デコーダ3109は、内部FECコードのデコーディングに使用でき、それは3110におけるソフト出力3124のデインターリービングの後、外部FECデコーダ3111にソフト入力3125を提供する。上記の説明のように、2値パリティ・チェック・マトリクスで表せるいかなる外部コードも、ここで説明した方法の1つを有するBPに基づくソフト・チャネル・デコーディングによりデコードされ得る。特別なシステムによっては、1つの内部コードワードは、外部コードワードの特別な数(G)を有する。外部デコーダでは、これらG個のコードワードの全てがデコードされる。このようなデコーディングからの結果として複数の確率がある。これらG個のコードワードの全てのデコーディングが成功すれば、繰り返しは実行されず、情報ビットは、ライン3130で抜ける。しかし、いくつかの例では、これらのコードワードは、G1とG2のコードワードの2つのグループに分割される。第1グループのコードワードは、デコードに成功せず、外部のLLRsのセットが、ソフト外部FECデコーダ3126の出力においてこれらのコードワードのそれぞれが生成され、有線情報としてインターリーバ3112を介して内部デコーダ3109にフィードバックされる。第2グループのG2のコードワードは、デコードに成功し、向上したLLRsのセット、向上した外部情報が、デコードされたコードワード・ビットを使用してライン3126で生成され、前述のように優先情報として内部デコーダ3109にフィードバックされる。G1=0およびG2=Gの場合は、第1の前述の状態に対応する。他の特別な場合は、G1=GおよびG2=0であり、外部コードワードは1つも正しくデコードされない。第2の繰り返しでは、3126で生成された外部情報が3112でインターリーブされ、もし外部インターリービング/デインターリービングが採用されるならば、その結果3127は優先情報として内部デコーダ3109にフィードバックされる。外部FECデコーダからの外部情報を使用することは、内部FECデコーダの性能を改善するのに役立ち、次の外部FECデコーディングより信頼できるソフト情報を生成する。内部と外部のFECデコーダ間の繰り返しは、外部コードワードの全てがデコードに成功するか、繰り返しの最大数まで到達するかのいずれかまで続けられる。
図18から分かるように、2つの繰り返しループがある。1つの繰り返しループは、内部と外部のFECデコーダ3109と3111間にあり、それらは、それぞれ、前に説明したように、いくつかの実施形態では、リスト・デコーディングを有し、すなわち内部FECデコーダから外部FECデコーダにソフト・ビット出力、すなわちLLRsおよびMのもっとも似ているハード決定シーケンスの両方を渡し、および、他の実施形態では、内部FECデコーダから外部FECデコーダへソフト・ビット出力のみを渡す。第2繰り返しループは、先進CSI評価3106と内部FECデコーダ3109の間である。内部FECデコーダは、その出力に内部コードコード化ビット改善LLRsも生成し、それは内部インターリーバ3113に渡され、インターリーブされたコード化ビットLLRs3129は先進CSI評価ブロック3106にフィードバックされる。改善したコード化ビットLLRsは、より良好なチャネル情報を容易にし、それは、CSI評価に関係する前述の第2サブセクションで議論した各種の実施形態で説明したように、振幅、位相、ノイズおよび干渉パワーを含み、さらにいくつかの実施形態で適用可能なように周波数およびタイミングの評価も含む。これは、繰り返し、内部FECデコーダの入力におけるより信頼できるソフト情報になり、さらに内部FECデコーディングにおける改善になる。さらに、第2/内部ループの一部として、ノイズのあるチャネル・シンボルのチャネル・ビットLLRsへの繰り返しデマッピングは、他の実施形態で説明したように実行される(例えば、チェック−イレギュラー非システマチックIRAコードに関係する発明を参照)。いくつかの実施形態では、内部および外部の2つの繰り返しループは、別々に且つ個別に実行してもよく、すなわち、それぞれは他方無しで実行され得る。他の実施形態では、内部および外部の両方の繰り返しループが実行される。1つの実施形態では、内部および外部の両方が実行される時、各内部ループ繰り返しには、1つの外部ループ繰り返しが続き、それに他の内部ループ繰り返しが続くなどであり、繰り返しの最大数に到達するまで、またはすべてのコードワードが正確にデコードされるまで、または他のいくつかの停止基準に一致するまで、続く。他の実施形態では、両方のループが実行される場合、順番は次の通りである。
1.N
1≧1の繰り返しが、(3107におけるデマッピングおよび3108におけるデインターリービングを含む)先進CSI評価3106と内部FECデコーダ3109の間で実行される。
2.内部FECデコーダのソフト出力3124が、3110でデインターリーブされ、外部FECデコーダ3111を使用してデコードされる。
3.もし外部コードワードの全てのデコードが(そしてCRCチェックが採用されていれば、それを渡すことが)成功すれば、または他の停止基準が一致すれば、情報ビットは、ライン3130で抽出される。または、外部FECデコーダ3126からの外部情報は、3112でインターリーブされ、優先情報として内部FECデコーダ3109にフィードバックされる。
【0205】
上記のステップ2および3は、外部繰り返しループの1つの繰り返しを構成する。N
2≧1までの外部ループ繰り返しは、停止基準に一致すること無しに実行される。
【0206】
さらに他の実施形態では、前述のように、外部ループの各N3≧1の後、(先進CSI評価および可能であればデマッピングを含む)1つ以上のループ繰り返しが実行され、それにさらに続いて、外部ループのN3の繰り返しが行われる等であり、全体繰り返しの最大数に到達するまで、または他の停止評価基準に一致するまで続けられる。
【0207】
さらに他の実施形態では、外部コードはCRCコードであり、いくつかの実施形態では、1つのCRCコードはすべてのコードワードについて、または内部コードのパケットについて採用され、他の実施形態では、異なるコードワードまたは内部コードのパケットに対応する複数のCRCコードがある。
【0208】
1つのCRCコードが内部コードのコードワードの全てに使用される場合、外部(CRC)コードのデコーディングに2つの方法がある。1つの実施形態では、CRCチェックのみが内部FECデコーダ3124の出力に、またはもし任意の外部インターリービング/デインターリービングが採用されるならば外部デインターリーバ3125の出力に適用される。もしこの出力がソフトLLRsであれば、CRCチェックはそのハード決定で実行され、もしCRCチェックに通れば、情報ビットがハード決定から抽出される。内部コードのリストでコーティングの場合、CRCチェックはリスト・デコーダの出力リストにおけるシーケンスで実行される。もしリスト内のシーケンスの1つがCRCチェックを通れば、それは受け付けられ、情報ビットがそれから抽出される。上記の両方の場合で、もしCRCに通らなければ、それはデコーディングが成功しておらず、ソフトLLRsが完全に正確ではない情報ビットを抽出するのに使用されることを意味する。CRCチェックはハード決定プロセスであるから、内部と外部のデコーダ間で繰り返しは実行できない。他の実施形態では、もしシーケンスまたはソフトLLRsのいずれもCRCチェックを通らなければ、SISO CRCデコーディングは、本発明のある態様にしたがって提供されるH/M/LDPCデコーディング・アプローチを使用して、またはCRC Log-MAPまたはこの技術分野で既知の他のアルゴリズムを使用して、実行され得る。もしソフト・デコーディングがコードワードになるならば、情報ビットはライン3130において抽出され、出力として使用される。しかし、もしソフト・デコーディングが成功しなければ、外部LLRsのセットが、SISO CRCデコーダの出力に生成される。これらの外部LLRs3126は、(もし適用可能であれば)インターリーブされることができ、そして内部FECデコーディング性能の改善を助けるために、次の繰り返しにおいて優先情報として内部FECデコーダ3109にフィードバックされる。内部と外部のデコーダ間の繰り返しは、外部デコーディングが成功するまで、または繰り返しの最大数に到達するまで続けられる。前と同様に、内部および外部のループは、個別に行われてもよく、前述の3つのステップにしたがって一緒に行われてもよい。
【0209】
複数のCRCコードが内部コードの異なるコードワードに使用される場合、各内部コードは、G CRCコードワードを有する。外部デコーディングについての同じ2つのオプション(方法)に続いて、1つの実施形態では、CRCチェックのみが各CRCコードワードに適用される。G CRCコードワード2つのグループに分割され、G1コードワードを有する第1グループはCRCチェックに渡され、G2コードワードを有する第2グループはCRCチェックに渡されない。もしG1=GおよびG2=0であれば、デコーディングは成功し、情報ビットがライン3130で抽出される。もしG1=0およびG=Gであれば、デコーディングは成功せず、情報ビットがソフトLLRsから抽出され、それらは完全には正しくない。この場合繰り返しは実行できない。しかし、もし0<G1,G2<Gであれば、CRCチェックを通ったG1 CRCコードワードは、向上したLLRsに変換され、CRCチェックを通らなかったG2 CRCコードワードに対応するソフトLLRsと一緒に、次の繰り返しのために、(もし適用可能であれば)インターリーバを通して内部デコーダにフィードバックされる。他の繰り返しは、CRCコードワードの少なくとも1つがCRCチェックを通ったなら可能であり、向上したLLRsに変換できることに注目すべきである。他の実施形態では、SISO CRCデコーディングはCRCチェックを通らなかったG2 CRCコードワードに適用できる。この実施形態では、G1の向上したLLRsおよびソフトCRCデコーダからのG2の更新した外部LLRsは、内部デコーディング性能を改善するために、次の繰り返しにおいて、(適用できれば)外部インターリーバを通して内部FECデコーダ3109にフィードバックされる。
【0210】
先進HD無線デコーディング技術に関係する以下の第4サブセクションは、上記のCRCの使用のより特別な例を提供し、各種の説明した組合せをどのように実現するかは、この技術分野の当業者には明らかであろう。
【0211】
[複数レベル・コーディングおよびデコーディング]
他の実施形態では、
図18において、連結スキーム3103における内部FECコードは、従来技術から複数レベル・コードであってもよい。複数レベル・コーディングの主たるアイディアは、最良の送信性能を有するようにするためのコーディングと変調の組み合わせの最適化である。複数レベル・エンコーディングの一般のシステム・モデルが、
図19に示される。情報ビット3210のセットは、3201においてまずMのグループのサブセットに分けられる。第1グループ3214は、FECエンコーダ3205を使用してエンコードされるだけであるが、他のグループ3211、3212、…、3213のすべては、まずFECエンコーダ(M-1,M-2,...1) 3202、3203、…3204を使用してエンコードされ、それぞれのコード化ビット3215、3216、…、3217は、ブロック3206、3207、…、3208でインターリーブされる。出力コード・ビット3218およびインターリーブされた出力3219、3220、…、3221は、シンボル・マッパ3209に行き、そこでビットは変調シンボル3222に変換される。このタイプのチャネル・コーディングは、例えば、従来技術のデジタル・ラジオ・モンデール(Digital Radio Mondiale: DRM)標準で使用される。DRMで、保護の異なるレベルが、そのすべてが同一の親コードから導出され、異なるレートのパンクチュアされたコンボルーション・コードで形成された異なる要素コードを使用して、データ・ストリームの異なる部分に到達され得る。しかし、一般に、異なるコードは、異なるストリームに使用される。
【0212】
標準マッピングに加えて、DRMのような複数レベル・コーディングを有する連結システムは、階層変調も使用する。1つの実施形態では、3つのレベル・コーディングおよび64-QAM変調が採用される。ビット・ストリームは、まず、強力に保護された部分(SPP)と非常に強力に保護された部分(VSPP)の2つの部分に分割される。VSPPのビット・ストリームは、レベル0でエンコーダに送られる。SPPは2つのストリームに分割され、より高い保護部分のビットはレベル1でエンコーダに送られ、より低い保護部分のビットはレベル2でエンコーダに送られる。
【0213】
全体最大類似(Maximum Likelihood: ML)または最大の次の(Maximum-A-Posteriori: MAP)デコーダを有する複数レベル・コーディング・スキームの最適デコーディングは、非常に大きな状態数のために実行不能である。したがって、ある従来技術のシステムでは、次最適マルチステージ・デコーディング(suboptimum Multi Stage Decoding: MSD)が受信機に適用される。異なるレベルは、レベル0から始めて連続してデコードされ、評価されたデータはより高いレベルのデマッパの全てに渡される。このプロセスは、実線を使用して
図20に示される。
図20における入力3315は、先進CSI評価から来るものと仮定され、ノイズのあるチャネル・シンボルおよびCSIを有する。この入力は、3316、3317、…、3318を介して異なるデコーディングレベルに行く。レベル0で、3301における入力シンボル3316のコード化ビットLLRs3319へのデマッピング後、情報の第1グループは、3306において、FECデコーダ0を使用して、第1グループの情報ビットをライン3332に生成する。デコーダ0からのデコードされた情報3324は、より高いレベルのデマッパ3302、…、3303の全てに送られる。他のレベル(1からM-1)のすべてにおいて、3302、…3303におけるデマッピングが、入力シンボルおよび対応するCSI3317、…、3318で、前のレベルの全てのデコーダからの情報を使用して実行され、コード化ビットがライン3320、…、3321に生成される。デマッピング後、3304、…、3305におけるデインターリービングがコード化ビットで実行される。デインターリーブされたコード化ビット3322、…、3323は、次に、ブロック3307、…、3308においてFECデコーダ1,...,M-1を使用してデコードされる。FECデコーダ出力3325、…3326は、次に、3309、…、3310でインターリーブされ、インターリーブされた出力3327、…はより高いレベルのデマッパの全てに行く。1つのレベルから他へ渡される情報は、ソフトまたは2値であればよい。ソフト情報の使用は、ソフト入力ソフト出力(SISO)デコーダのようなより複雑なデコーダを必要とする。2値情報の場合、ハード決定デコーダ(例えば、コンボルーション・コード用のビタビ・アルゴリズム)が必要で、それはSISOデコーダを使用するより複雑でない。ハード決定出力でのデコーディングに比べてSISOがより複雑であるにもかかわらず、ソフト情報を使用することにより、デコーディング性能は非常に改善される。ハード決定デコーディングでは、前のレベルのデータは、決定の信頼性についてのいかなる情報も有さない。したがって、次のレベルのデコーダは、この決定が1の確率で既知である/正しいことを仮定しなければならない。もしこの仮定が有効でなければ、このデコーダの性能は劣化する。
【0214】
デコーディング性能をさらに改善するため、個別レベルの繰り返しデコーディングは、従来技術のあるシステムで適用される。したがって、他のレベルのすべてから得られた情報は、デマッピングおよびしたがってあるレベルのデコーディングで使用できる。繰り返しデコーディングにおいて、より高いレベルにより提供された情報は、より低いレベルのデコーディングを改善するのに使用できる。このプロセスは、第2の繰り返しについて破線を使用して
図20に示され、そこでは、インターリーバ3328、…、3329の出力がより低いレベルのデマッパの全てにフィードバックされる。
【0215】
この実施形態では、上記のように、複数レベル・コーディングが、
図18において内部コーディング3103として使用される。この場合、内部デコーディング3109は、MSDデコーディング(直線前方または繰り返し)を使用して実行できる。SISOデコーディングがMSDの各デコーダで使用される場合、デコーダの出力(3332、3331、…、3330)におけるソフトLLRsは、一緒に多重化(マルチプレクス)されて出力ストリームを形成する。しかし、MSDの各デコーダがリスト・デコーディングを使用する場合、各デコーダの出力は、ソフトLLRsのセットおよびハード決定シーケンスのリストを有する。すべてのデコーダのソフトLLRsは、多重化されて出力LLRストリームを形成する。MのデコーダのそれぞれについてM1のハード・シーケンスのリストがあると仮定すると、各デコーダから1つのシーケンスが選択され、Mのシーケンスは多重化されて最終ハード決定シーケンスを形成する。すべての組み合わせを考慮すると、最後にM1
Mの最終シーケンスが生成される。前述のように、各デコーダからのシーケンスはもっとも類似しているものからもっとも類似しないものの順に並べられる。異なるデコーダからのシーケンスを組み合わせることにより、異なる組合せは、正しい確率が異なる。例えば、すべてのデコーダからの第1シーケンスの組み合わせは、正しい確率がもっとも高い。組合せは、その正しい確率に基づいて順番に並べられる。この方法であるM1
Mハード決定シーケンスは、もっとも高い確率のあるものからもっとも低い確率のあるものにも並べられる。したがって、内部MSDデコーダの出力において、ソフトLLRsのストリームがM1
M2値シーケンスと共に生成される。
【0216】
[階層変調]
いくつかの実施形態では、説明した例示のシステムのいくつかについて前に言及したような例について、階層変調が採用される。階層変調では、2つの分離したビット・データ・ストリームが、変調シンボルの単一ストリーム上に変調される。高優先(HP)ビット・ストリーム、すなわちベース・レイヤは、低優先(LP)ビット・ストリーム、すなわち向上(エンハンスメント)レイヤ内で組み合わされ、
図21の例示の実施形態では16-QAMとして示され、
図22では8-PSKとして示されるような変調シンボルになる。例として、
図21の16-QAMを有する階層変調を考える。そこでは、ベースおよび向上レイヤの両方がQPSKエンコードされる。ベース・レイヤは、2ビットでエンコードされ、16-QAM群の象限に対応する。各象限の高密度のQPSK群は、2つの向上レイヤ・ビットに対応する。これにより、向上レイヤ・ビットのd_L3402より大きなユークリッド距離d_H3401のベース・レイヤが存在する。低SNR条件では、ベース・レイヤのみを信頼してデコードすることが可能である。より良いSNR条件では、検出器/デマッパは、位相および振幅をより正確に確定でき、密度QPSKクラスタに対応する向上レイヤ・ビットも回復する。
図22で、8-PSK階層変調において、ベース・レイヤは8-PSK群の象限に対応する2ビットでエンコードされたQPSKである。向上レイヤは、各象限の2つの群ポイントの一方に対応する1ビットである。同様に、ベース・レイヤ・ビットのユークリッド距離d_H3501は、向上レイヤ・ビットにユークリッド距離d_L3502より大きい。
【0217】
ビットのいくつかのサブセットがビットの他のサブセットと異なるユークリッド距離特性により特徴づけられる限り、他の階層シンボル群があり得る。他の実施形態では、LPおよびHPビットの異なるユークリッド距離特性に加えて、LPおよびHPビットは、FEC冗長/保護の異なるレベルを有し、所望のスペクトル効率と性能のトレードオフを実現する。主アイディアは、良好な受信SNRのような良好な受信条件の受信機が両方のストリームを正しくデコードするが、より劣化した受信条件の受信機はHPストリームを正しくデコードするだけであるということである。
【0218】
階層変調は、カバーエリア内の異なるユーザの堅牢な信号受信を容易にするのに使用できる。例えば、標準画質SDTV信号(HPストリーム)および高画質HDTV信号(LPストリーム)は、同一のキャリアまたは同一の複合OFDM信号で一緒に変調される。一般に、SDTV信号はHDTV信号よりより堅牢である。受信信号の品質に応じて、ユーザはHDTVおよびSDTVストリームの両方、またはSDTVストリームのみをデコードできる。(良好な受信信号強度の)送信サイトに近いユーザまたは先進受信機を有するユーザは、高忠実度信号を受信するように両方のレイヤを正しくデコードできるが、弱い信号のおよび/または先進受信機のない他のユーザは、ベース・レイヤ、すなわち低忠実度信号をデコードできるだけである。
【0219】
複数レイヤを提供することにより、階層変調およびコーディングは、良好とは言えないチャネル条件においても劣化を少なくできる。階層変調は、DVD-T,DVB-H, MediaFLO,DVB-SH,DRM等の任意または規格の特徴のいずれかであるような各種のシステムに含まれている。例えば、DVB-Hにおいて、非階層および階層送信の2つのオプションが含まれる。非階層送信において、利用可能なマッピングは、QPSK、16-QAM、または64-QAMである。階層送信において、16-QAMおよび64-QAMのみが使用できる。階層送信において、内部インターリーバは、各16-QAMおよび64-QAMシンボルが2HPビットおよびLPストリームからの残りのビットを有する出力を生成する。HPビットを見つけ出すために、受信機のデマッパが、シンボルが配置された適切な四分面を(QPSKデマッピングを適用することにより)特定できれば十分である。階層送信において、パラメータrが上記の仮定したQPSKポイントの最小距離として定義される。r=1,2,4の結果は、不均質QAMマッピングである。より大きなrは、HPビットのより高い保護を提供する。
【0220】
階層変調は、
図23に示した一般の連結システムで使用される。送信機では、HPおよびLPのビット・ストリーム3662および3666が2つの支線を通り、そこで外部FECエンコーダ(1および2)3641および3644を使用してまずエンコードされる。コード化ビット3663および3667は、外部インターリーバ3642および3645を通り、インターリーブされたコード化ビット3664および3668が内部FECエンコーダ3643および3646でエンコードされる。内部FEC1および2の出力における内部FECコード・ビット3665および3669は、内部インターリーバ3647を通り、それは各S_1 HPビットにS_2 LPビットが続き、S_1 HPビットにS_2 LPビットを加えたものを伝送するシンボルを生成するのに一緒に使用されるように、インターリーブされたコード化ビット3670の単一ストリームを生成する。3648におけるビットから変調シンボルへのマッピングは、変調されたシンボル3671において、S_1 HPビットのユークリッド距離がS_2 LPビットより大きくなるように実行される。
【0221】
図23内の受信機において、先進CSI評価3649は、受信したノイズのある変調シンボル3672で実行され、ノイズのあるチャネル・シンボルおよびCSIを有する出力3673は、コード化ビットLLRs3674を生成するデマッパ3650に送られる。HPビットはLPビットよりユークリッド距離が大きいため、HPビットLLRsはLPビットLLRsより信頼度が高い。デマッピング後、内部デインターリービング3651がLPおよびHPコード・ビットLLRsの2つのストリーム3675および3679を生成するように適用される。両方のストリームは、内部FECデコーダ3652および3656を通過し、出力3676および3680は、デインターリーバ(1および2)3653および3657を使用してデインターリーブされる。デインターリーバ3677および3681の出力は、外部FECデコーダ(1および2)3654および3658を使用してデコードされ、情報ビットまたはLLRsがライン3678および3682に生成される。各支線では、内部および外部FECコードは、
図18の文脈で説明したものに類似している。各支線における内部と外部のコード間の繰り返しデコーディングは、
図18で説明したプロセスと同じようになし得る。内部FECデコーダ(1および2)3652および3656間に付加的なループがそれぞれ存在し、さらにCSI評価ブロック3649が存在する。各内部FECデコーダは、内部コードコード化ビット改善LLRsを生成する。両方のFECデコーダからのこれらのコード化ビットLLRs3687および3688は、内部インターリーバ3661を通過し、先進CSI評価ブロック3649にフィードバックされるコード化ビット3689のインターリーブされたストリームを生成する。内部FECデコーダからの改善されたコード化ビットLLRsは、CSI評価について議論した上記の第2サブセクションで説明した各種の実施形態で説明したように、振幅、位相、およびノイズおよび干渉パワーを含むチャネル情報のより良好な評価を容易にする。これは、両方の内部FECデコーダの入力において、より信頼できるソフト情報および内部FECデコーディングにおける改善になる。さらに、先進CSI評価と内部FECデコーダ間のループの一部として、ノイズのあるチャネル・シンボルをチャネルビットLLRsにデマッピングする繰り返しが、他の実施形態のように(例えば、本発明が関係するチェック−イレギュラー非システマチックIRAコードを参照)実行される。
【0222】
いくつかの実施形態では、内部と外部のFECデコーダ1および2(外部ループ)間のループにおける繰り返しは、先進VSI評価と内部FECデコーダ1および2(内部ルー)間のループ内の繰り返しから離れて、所望の回数だけ実行され得る。例えば、1つ以上の繰り返しは、ブロック3649内の先進CSI評価と内部FECデコーダ3652および3656との間の内部ループ内で実行される。内部ループ内の1つ以上の繰り返しは、内部デコーダ3652および3656と外部FECデコーダ3654および3658の間の外部ループでの1つ以上の繰り返しが続く。他の実施形態では、内部ループ内の1つの繰り返しは、外部ループ内の1つの繰り返しが続き、1つのグローバル繰り返しを構成し、および複数グローバル繰り返しが、繰り返しの最大数に到達するまで、または両方の支線についてのコードワードの全てが正しくデコードされるまで、またはいくつかの他の停止基準に一致するまで、実行される。内部ループと外部ループ間の繰り返しおよび相互作用の各種の組み合わせが可能である。1つの例示の実施形態では、順番の次の通りである。
1.内部ループのN
1≧1の繰り返しが、(3650におけるデマッピングおよび3651におけるデインターリービングを含む)先進CSI評価3549と内部FECデコーダ3652および3656の間で実行される。
2.両方の支線について、内部FECデコーダのソフト出力3652および3656が、3653および3657でデインターリーブされ、外部FECデコーダ3654および3658を使用してデコードされる。
3.もし外部コードワードの全てのデコードが両方の支線で(そしてCRCチェックが採用されていれば、それを通ることが)成功すれば、または他の停止基準が一致すれば、情報ビットは、ライン3678および3682で抽出される。または、外部FECデコーダ3683および3685からの外部情報は、ブロック3659および3660でインターリーブされ、優先情報として内部FECデコーダ1および2にフィードバックされる。
【0223】
上記のステップ2および3は、外部繰り返しループの1つの繰り返しを構成する。N
2≧1までの外部ループ繰り返しは、停止基準に一致すること無しに実行される。
【0224】
さらに他の実施形態では、外部ループの各N3≧1の後、(先進CSI評価および可能であればデマッピングを含む)1つ以上のループ繰り返しが実行され、それにさらに続いて、外部ループのN3の繰り返しが行われる等であり、全体繰り返しの最大数に到達するまで、または他の停止評価基準に一致するまで続けられる。
【0225】
1つの実施形態では、3643および3646で類似の内部FECエンコーディングが、ストリームのHPおよびLP部分の両方に適用される。他の実施形態では、FEC保護の異なるレベルが、HPおよびLPビットに適用され、階層群の異なる距離特性に加えて、性能最適化の所望のレベルを提供する。
【0226】
連結コーディングおよびCSI評価に関する本発明のいくつかの態様のより詳細な実現は、HD無線デコーディングについての例示の実施形態の文脈で、次のサブセクションで説明される。このサブセクションで説明される各種の他の実施形態の実現は、このサブセクションでの説明および他のサブセクションで各種説明される実施例の記載とから、当業者には明らかである。
【0227】
[IV.先進HD無線デコーディング]
このサブセクションは、ハイブリッドHD無線信号を含むHD無線信号をデコードするある実施形態を議論する。実施形態のいくつかは、FM HD無線システムでの参照サブキャリアにより伝送されるシステム制御データ・シーケンスのデコーディングに焦点を当てる。特に、ここで議論する発明のある態様は、複数の参照キャリアで伝送される繰り返し制御データ・ビットのソフト値のソフト・ダイバーシティ組合せ技術、ソフト組合せおよび複数シンボル検出を合わせて利用する技術、および/またはパリティ・チェック・ビットを使用し、ソフト・ダイバーシティ組合せ技術とソフト組合せおよび複数シンボル検出を合わせて利用する技術における補正されたパリティ・ビットを利用する技術を、通して、FM HD無線システムの性能を改善する集積された繰り返し受信機/デコーダを提供することに関係する。これらの改善は、制御データ・シーケンスをより高い信頼度でデコードするのを助けるだけでなく、全てのHD無線論理チャネルの改善されたデコーディングに寄与する参照サブキャリアを採用するより良好なCSI評価も容易にする。
【0228】
さらに、採用したコンボルーション・コードのソフト入力ソフト出力リストLog-MAPデコーディングと組み合わせた改善された繰り返しCSI評価と共に改善されたソフト入力ソフト出力RSデコーディングを、HD無線論理チャネルのデコーディング用に有する他の改善が、各種実施形態で説明される。これらの改善により、既存のHD無線システム・インフラストラクチャまたは空中インターフェースを変更せずに、HD無線受信機における対応する実現によりデジタル無線のレンジ/カバー範囲を広げる。以下でさらに議論するように、このサブセクションで議論する原理の大部分は、非HD無線システムおよび規格にも適用可能である。
【0229】
図24Aは、AMおよびFMをハイブリッドおよび全デジタルと共に有するHD無線システムに適用可能なように、複数の情報シーケンスを時間ドメインにおける単一ストリームに多重化する送信機の機能を示す。HD無線システムの異なるバージョン/変形のある特別なヌメロロジー(数秘術)および詳細は、簡単にするために省略し、いくつかの関係するものが含まれおよび/または指摘される。
【0230】
情報ソース(源)(1)4002は、複数のオーディオ・パケットおよびプログラム・サービス・データ(PSU)PDUをそれぞれが有する一連の主プログラム・サービス(MPS)プロトコル・データ・ユニット(PDUs)をライン4033上でアセンブルする(組合せる)。オーディオ・エンコーダ4003への入力は、例えば44.1kサンプル/s(kSa/s)の典型的なオーディオ・サンプル・レートで動作するオーディオ・インターフェースにより生成されたオーディオ・フレームのストリームである。オーディオ・エンコーダは、各オーディオ・チャネルを、オーディオ・フレームとして知られるセグメントに分解し、各セグメントを処理し、エンコードされたオーディオ・パケットをライン4028上に出す。各エンコードされたオーディオ・パケットは、次にCRCエンコーダ4004により、受信機における完全性チェックについて処理される。PSUが、プログラムオーディオと一緒に送信するために、ブロック4005で生成される。PSUは、PDUを形成する特別なフォーマットに配置され、1バイトフラグで区切られる。PSU ODUは、次にCRCエンコーダ4006により、受信機における完全性チェックについて処理される。MPS PDUsは、ブロック4007で、固定ヘッダ部分(すなわち制御ワード)、可変数の変数ヘッダ部分(オーディオ・パケット配置フィールドおよび任意のヘッダ拡張フィールドを含む)、PSU PDU、およびエンコードされたオーディオ・パケットを有するように生成される。制御ワードは、ブロック408において、RS(96,88)コードにより保護される。RSコードワードは、固定サイズ、すなわち96バイトであるから、それは、ヘッダ拡張フィールド、PSU PDUフィールド、および可能であればエンコードされたオーディオ・パケットビットの分数のスパン部分である。96バイトを超えるMPS PDUの残りは、ブロック4008内で変更されずに残る。RSエンコーダ4008からの出力は、論理チャネル、例えばHD無線システム内の論理チャネルP1を形成する。論理チャネルのビット・ストリームは、コンボルーション・エンコーディング4009により、テールビティング(tail-biting)・コンボルーション・コードで処理される。コンボルーション・エンコーディングは、例えばコード・レート1/3の親コード生成、およびパンクチュアリングを有し、それらは一緒に、論理チャネルのコード・レートを決定し、コード・レートは、例えばHD無線システムでのいくつかの動作モードについてはコード・レート2/5である。ライン4034上のコード化ビット・ストリームは、さらにビット・インターリーブされる。しかし、ブロック4010におけるこのビット・インターリーブは、他のインターリーバ4015と関係づけて、他の論理チャネルからのコード化ビット・ストリーム、例えばHD無線システムで使用されるプライマリィIBOCデータ・サービス(PIDS)について、2つの論理チャネルビットがライン4036上に単一ビット・ストリームを形成するように多重化される(すなわちブロック4035で)時に、実行される。
【0231】
ライン4039上のコード化ビット・ストリームは、HD無線システムにおける局情報サービス(SIS)である情報源(2)4011から生成される。SISデータ生成器4012からの出力は、CRCエンコーディング4013により、受信機における完全性チェックについて処理される。CRCエンコーダからのライン4038上の出力は、論理チャネル、例えばHD無線システムにおける論理チャネルPIDSを形成する。論理チャネルのビット・ストリームは、コンボルーション・エンコーディング4014によりテールビティング・コンボルーション・コードで処理される。
【0232】
情報源(3)4016は、HD無線システムにおけるように、固定および/また日和見的な(opportunistic)データについての一連の先進アプリケーション・サービス(AAS)PDUsをアセンブルする。AASデータ生成器4017は、サービス・インターフェースからAASデータを受信し、そのデータをエンコードしてカプセル化し、AASパケットを生成する。各AASパケットは、CECエンコーダ4018により処理される。FECは、ライン4042上のエンコードされたパケット・ストリームに適用され、以下の方法を使用してパケット・ロス(損失)およびエラー(誤り)を制御する。この方法は、エラー訂正のためのブロック4019におけるRS(255,223)ブロック・コーディング、エラー・バーストから保護するブロック4020におけるバイト・インターリービング、および簡単にするために図では省略しているブロック同期機構である。ライン4044上の出力は、論理チャネル、例えばHD無線システムにおける論理チャネルP3(または付加的なデータ処理が実行されるならばP4、すなわち論理チャネルP3におけるように情報源4)を形成する。論理チャネルP3(および/またはP4)は、コンボルーション・エンコーディング4021により、コンボルーション・コードで処理される。コンボルーション・エンコーディングは、論理チャネルP1の1つとして同一の親コードで実行されるが、異なるパンクチュアリング・パターンで実行することで異なるコード・レート、例えばコード・レート1/2になる。ライン4045上のコード化ビット・ストリームは、次にブロック4022でビット・インターリーブされる。上記のように、他の実施形態では、付加的な情報源、すなわち論理チャネルP4の情報源(図示せず)が、HD無線システムに存在する。この場合、コンボルーション・エンコーディングおよびインターリーバの付加的なブロック(ブロック4021およびブロック4022)が、論理チャネルP4ビット・ストリームを処理するのに加えられる。
【0233】
システム制御データ・シーケンス・アセンブラ4023は、システム制御チャネル(SCCH)情報を処理して、システム制御データ・シーケンスのセットにする。FM HD無線システムでは、マトリクスRd(またはこの技術分野でマトリクスrとしても知られている(小文字))により示される処理ブロック内の32ビット長の61のシステム制御データ・シーケンスがあり、ライン4047上の各出力シーケンスは、OFDMスペクトルに渡って分配される61の参照サブキャリアの1つにより伝送される。差分エンコーダ4024は、FM HD無線システムにおける各32ビットの時間シーケンスを差分エンコード61する。差分エンコードされ、さらに転置された61のシーケンスのすべてを有し、ライン4048上の結果である出力は、固定ディメンジョン32×61のマトリクスR(大文字)である。Rの行の大きさ(すなわち32)は、あらかじめ決められた時間長当たりのOFDMシンボル数に対応し、列の大きさ(すなわち61)は、OFDMシンボル当たりの活性参照サブキャリアの最大数に対応する。AM HD無線システムでは、システム制御データアセンブラ4023は、SCCH情報を、同期、パリティおよびリザーブ・ビットと一緒にシステム制御データ・シーケンスのストリームに処理する。結果であるライン4047上の出力は、AM HD無線システムにおけるBPSK変調の2つの参照サブキャリアのための列ベクトルRである。このように、ブロック4024は、AM HD無線システムに適用されない。
【0234】
シンボルおよびOFDMサブキャリア・マッピング4025は、FM HD無線システムでマトリクスPMとして言及された論理チャネルP1およびPIDS用のライン4036上の、およびFM HD無線システムでマトリクスPX1(およびもし存在すれば論理チャネルP4のマトリクスPX2)として言及された論理チャネルP3用のライン4046上のインターリーバ・マトリクス、およびライン4048上のシステム制御マトリクスRを、OFDMサブキャリアに割り当てる。OFDMサブキャリア・マッピングへの入力は、ここで信号の周波数ドメイン表現であるXとして参照される出力ベクトルを生成するようにすべてのOFDMシンボル期間(すなわちTs)で処理される各活性インターリーバ/システム制御マトリクスの行である。各OFDMシンボルについてのシンボルおよびOFDMサブキャリア・マッピングからの出力ベクトルXは、1093の長さの複素ベクトルである。ベクトルは、k=0,1,2、…,1092からインデックスされる。Xのk番目の要素は、サブキャリア(k−546)に対応する。シンボルおよびOFDMサブキャリア・マッピング4025は、まずビットを変調シンボルにマップする。例えば、インターリーバ分割から読まれたビット、FM HD無線システム内のPM,PX1(およびPX2)、およびRから読まれた個別ビットは、複素変調群にマップされ、適切な振幅スケーリング・ファクタがこれらの複素群値に適用される。AM HD無線システムにおいて、有部キャリアに多重化およびマッピングするインターリーバ・マトリクスは、少し異なり、異なるノーテーション(表記)を有し、それはこの技術分野の当業者にはよく理解でき、その詳細は簡単化のために省略する。このようなデータ・サブキャリア用の変調シンボル・マッピングは、HD無線システムの異なるモードで、QPSK、16-QAMおよび64-QAMのような異なる変調スキームで実行される。例えば、QPSK変調については、次のマッピングが採用される。
【0236】
参照サブキャリアについては、マトリクスR内のビットのシンボル・マッピングは次のルールによる。
【0238】
ブロック4025は、スケール変更された複素群値を出力ベクトルXの適切な要素にマップする。未使用のサブキャリアに対応するXの要素は、複素値0+j0にセットされる。
【0239】
OFDM信号生成4026は、シンボルおよびOFDMサブキャリア・マッピングから複素、周波数ドメイン、OFDMシンボルを受信し、FM(またはAMまたは全デジタル)HD無線信号のデジタル部分を表す時間ドメイン信号を出力する。OFDM信号生成は、逆ディスクリートフーリエ変換(IDFT)を使用して達成される。さらに、ガード間隔αT(ここで、αはサイクリックプレフィックス幅で、例えば7/128で、T=1/ΔfはOFDMサブキャリア間隔の逆数である)が、OFDMシンボル期間Tsの開始部分に配置される。簡単化のために図示していないが、OFDM信号生成からのライン4050上の出力は、従来技術でよく知られた方法で無線周波数(RF)キャリアを変調し、無線チャネル4027を通して送信される。無線チャネルを通して送信されることにより、送信された信号は、実際の無線送信で共通に遭遇するマルチパス・フェーディングに、干渉の各種の形式のような他の劣化と共に影響される。無線チャネルのライン4051上の出力は、
図24Bにおける受信機4060により受信され、処理される。
【0240】
図24Bに示す受信機では、受信機フロントエンド4061が、従来技術でキャリア変調のために共通に適応された方法で、(
図24Aのライン4051上の)受信無線信号を処理し、これには、限定されるものではないがキャリア再生およびタイミング同期、および適切なサンプリング、すなわちアナログ−デジタル変換が含まれ、究極的には個別のベースバンド信号になり、ライン4074上にベースバンド信号を出力する。次に、OFDM逆変調(demodulation)およびサブキャリア・デマッピング4062は、フーリエ変換およびサブキャリア・デマッピングを実行して、ベースバンド信号の2つのストリームを、情報源1、2、3用をライン4077上に、システム制御データ用を他のライン4075上にそれぞれ生成する。システム制御ビットデータ・ビットは、ライン4075からのシステム制御データ信号からまずブロック4063でデコードされ、再生成されたシステム制御データ・ビットを元のシステム制御データ信号と共にライン4076上に生成する。再生成されたシステム制御データ・ビットおよびシステム制御データ信号を使用して、先進CSI評価ブロック4064は、チャネル状態情報(CSI)評価を実行し、以下でさらに詳細に説明されるチャネル応答およびノイズ・パワー評価を生成し、ライン4077上の信号の位相補正、すなわちコヒーレント逆変調を実行する。ライン4078上に現れる信号は、移動補正複素シンボルのストリームである。シンボルからビットへのデマッピング4065は、ライン4078上のシンボルからLLRsを計算し、それらをコード化ビット位置に対応して割り当てる。コード化ビット位置上のこれらのLLRsは、チャネルLLRsとしても言及される。次に、ライン4079上のチャネルLLRsは、ブロック4066でデインターリーブおよびデマルチプレクス(逆多重化)され、論理チャネル信号P1(すなわち、論理チャネルP1のコード化ビット位置に対応するチャネルLLRs)をライン4080上に、論理チャネル信号PIDSをライン4081上に、および論理チャネル信号P3を4082上に、適用可能なように論理チャネル信号P4(
図24Bには図示せず)と共に、生成する。これらの論理チャネル信号は、次にブロック4067、4068、および4069で、送信機においてコンボルーション・コードでチャネル・エンコードされた論理チャネル・ビットのデコーディングのために、SISOデコーダによりそれぞれ処理される。SISOデコーディングは、Log-MAPデコーダ、またはMax-Log-MAPまたはソフト出力ビタビ・アルゴリズム(soft-output Viterbi algorithm: SOVA)、ソフト出力連続デコーディングまたは他の「ツリー」ベース・アルゴリズム、または他の従来技術で知られたアルゴリズムを使用して、またはいくつかの実施形態で説明したようにおよびHD無線システムにおける特別な実現として連続して議論してきたようにリストLog-MAPアルゴリズムを使用していくつかのステップで、実行できる。次に、CSI評価およびデコーディング精度を改善するため、SISO/Log-MAPデコーダからのコード化ビットLLRsであるライン4083、4084および4085上の出力LLRsは、インターリーバおよびMUXブロック4070で処理される。ブロック4070において、3つ(または論理チャネルP4が存在すれば4つ)の論理チャネル信号の全ては、送信機で、すなわち
図24Aのブロック4040で処理されたのと同じ方法で、インターリーブおよび多重化される。次に、ライン4089上のその出力信号は、前の実施形態で説明したように、CSI評価の他の繰り返しのために先進CSI評価4064に供給される。改善したCSI評価を有する信号は、次のデコーディング繰り返しのために、ブロック4065−4069に順に渡される。前の実施形態で議論したように、合わせた繰り返しデコーディングおよびCSI評価を実現する複数の方法があり、繰り返しの回数は停止判定基準による。別のアプローチの1つでは、先進VSI評価4064およびSISOデコーダ1、2および3、4067−4069を含むループ内の合せたCSI評価およびSISOデコーディングの最後の繰り返しの後、リストLog-MAPアルゴリズムを採用するSISOデコーダは、前にも説明したように、情報のさらなるデコーディングのための論理チャネルの情報ビット位置に対応する出力LLRsおよびMの最類似ハード・デコードかシーケンスの両方をライン4086、ライン4087およびライン4088に、すなわちブロック4071内のMPS PDUs、ブロック4072内のSIS PDUs、およびブロック4073内のAAS PDUsをそれぞれ生成する。本発明のある関連する態様のさらなる詳細は、以下でさらに説明される。
【0241】
ここで説明する方法は、FMおよびAMの両方、ハイブリッドおよび全デジタルHD無線システムに、例えばFMでは7、AMでは9であるコンボルーション・コードの制約長、またはサブキャリア数、数術に関する他の要素のようなシステムの特別なパラメータを考慮して、適用できる。HD無線システムの個別のモードの詳細な数術は、この技術分野の当業者には容易に理解できるので省略し、特別な数術が関係することを考慮する。
【0242】
[制御チャネルデコーディング]
図24Bのブロック4063を参照すると、この実施形態で構築される方法は、HD無線システムのシステム制御データ・シーケンスの検出を向上するため、差分エンコードされた制御データ・シーケンス・ビットのソフト値のダイバーシティ結合(すなわちある実施形態をとおして適用可能な変調シンボル)に基づく。方法をさらに作り上げるために、情報源4からの付加的な論理チャネルP4を、図示のディメンジョンに沿って示されたインターリーバ・マトリクスPM,PX1,PX2およびRと共に有するFM HD無線システムについての
図24Aにおける送信機4001の単純な表現である
図25を考える。特に重要なのは、制御データ・シーケンス・アセンブラ4104であり、それはライン4116上に、マトリクスRd(2値参照マトリクスとしても参照される)により示される論理ビットのセットを生成する。Rdのサイズは、(P×M)であり、例えば、図で示すように、P=61およびM=32である。Rdの各行のMビット・シーケンスは、差分エンコードおよび転置され、Pシーケンスは、合わせてサイズ(M×P)のマトリクスR(Rマトリクスとしても参照される)をライン4112上に生成する。Rdの行ディメンジョン(すなわち、Rの列ディメンジョン、P=61)は、OFDMシンボル当たりの活性参照サブキャリアの最大数に対応し、Rdの列ディメンジョン(すなわち、Rの行ディメンジョン、M=32)は、あらかじめ規定された時間期間あたりのOFDMシンボル数に対応する。(P×M)マトリクスRdにおけるMビット・シーケンスの全てまたはいくつか、すなわちUは、各シーケンスで示されたビット位置における(
図28に示されたSYNCビットおよび/または制御ビットのような)同一ビット・パターン(またはパターン)を含む。さらに、複数の(P×M)Rdマトリクスは、結合され、Rdの行におけるより長いシーケンスを生成し、もしq回結合されるならば(P×qM)Rdマトリクスになり、これによりRの列においてqMビット・シーケンスになる。この場合、(P×M)Rdマトリクス内のシーケンスの全て(例えばU=P)またはいくつか(例えばU<P)に配置された同一ビット・パターン(またはパターン)は、結合された(P×qN)Rdマトリクスにおいて、q*U回現れる。例えば、q(P×M)Rdマトリクスの結合で、q=32、M=32およびP=6でなる(q・M)×P)Rマトリクスが、
図25のライン4112上に示される。差分エンコーディング4105の出力Rマトリクスは、前の実施形態で説明したように、シンボルおよびOFDMマッピング・ブロック4106で処理される。
【0243】
図26は、ある実施形態による
図24Bの受信機の機能性を示す別のブロック図である。ライン4128上のベースバンド信号(
図24Bのライン4074上の信号と等価)は、OFDM逆変調およびサブキャリア・デマッピング4121に供給される。ライン4129上のその出力は、R 4122の先進デコーディングに供給される。Rマトリクス・デコーディング・ブロックは、
図25のRマトリクスに対応するR'と共にマトリクスR'dにより示される複素シンボルのセットを抽出する。ライン4132上のR'マトリクスは、CSI評価用の先進CSI評価4124に供給され、そこにはデータ・サブキャリア上を伝送されるライン4134上の信号の位相補正(すなわち情報源からの情報ビット)が供給される。先進CSI評価4124は、全体のOFDMサブキャリアの周波数オフセット評価をシステム制御データ・シーケンスのタイミング評価と共に実行もする。デコードされた出力R'dマトリクスは、さらなる処理のためにシステム制御データ・シーケンス4123の先進デコーディングに供給される。ブロック4123における処理は、R'dマトリクスを使用するRマトリクスの再生成を含み、その出力4133は、CSI/時間/周波数評価の改善のために先進CSI評価ブロック4124にフィードバックされる。シンボルからビットのデマッピング4125は、ライン4135上のシンボルからチャネルLLRsを計算し、それらをコード化ビット位置に対応して割り当てる。チャネルLLRsは、さらにDE-MUXブロック4126に供給されて、ライン4137、4138および4139にチャネルLLRsのインターリーバ・マトリクスを生成する。インターリーバ・マトリクスは、次に、ブロック4127内のSISOデコーディングにより、対応する論理チャネル・インターリーバ、すなわちP1用のタイプ1、PIDS用のタイプII、およびP3およびP4用のタイプIVによりデインターリーブされる。
【0244】
図27は、
図25のOFDM信号生成ブロック4107の動作を詳細にした概略図である。ブロック4141における変調されたデータ・シンボルは、
図25におけるデータ・ストリーム4109、4110、4111上のQPSKシンボルを表す。ライン4142上のデータ・シンボルは、シンボルおよびOFDMサブキャリア・マッピングの後、長さNが4146の逆高速フーリエ変換(IFFT)に供給される。同様に、チャネル評価、同期を容易にするための制御データ・シーケンスを、HD無線システム動作の全体についての他の制御機能と共に有するRdマトリクスは、ブロック4144におけるDPSK変調器により変調される。
図25におけるライン4112上のRマトリクスに等価なライン4145上のDPSK変調制御シンボルは、)FFTブロック4146に供給される。データおよび制御データ・シンボルの両方(後者は他の機能中のブロック同期およびチャネル評価を容易にするために受信機で使用される)が、ブロック4146における長さNのIFFTにより処理され、データおよび制御シンボル・シーケンスを時間ドメインに変換する。結果である時間ドメイン信号は、ブロック4147にも供給され、そこでは、長さが期待される遅延拡散、例えば期間Ts中のOFDMシンボルの7/127より長くなるように選択されるサフィックスが、シンボル間干渉(inteRSymbol interFERence: ISI)を避けるために、形成される。ブロック4146およびブロック4147の出力は、パラレル−シリアル変換(P/S)ブロック4148により処理されてOFDMシンボルのセットを形成し、RFキャリア上の送信前にアナログOFDM信号(図示せず)に変換される。
【0245】
OFDM信号は、マルチパス・チャネル(
図27におけるブロック4149)上を送信され、そしてノイズが加わり(ブロック4150)、受信機における熱雑音および干渉のあり得る他の源(ソース)を表す。最初の周波数およびタイミング同期および周波数低減変換(RF逆変調)の後、受信信号は、シリアル−パラレル変換(S/P)ブロック4151によりサンプリングされて処理され、その出力がブロック4152およびブロック4153に供給され、そこでサフィックス部分の残りの除去および高速フーリエ変換(FFT)がそれぞれ行われ、データおよび制御シーケンスが周波数ドメイン・サンプルに戻すように変換される。ライン4154上のFFTブロックの出力は、ブロック4155に供給され、受信DPSK変調信号マトリクスRを形成し、それは受信機ではRrecとして示され、Rブロック4156の先進デコーディングにおけるシステム制御データ・シーケンスマトリクスR'dをデコードするのに使用される。従来技術の方法または好適なある実施形態が、DPSK変調マトリクスRrecをデコードするようにブロック4156に適用され、それはブロック4159でデータをコヒーレントにデコードするのに必要な情報を伝送する。ライン4158上のFFTブロックの出力は、ブロック4156からのライン4157上の信号を使用してデータ・シンボルを再生するようにブロック4159にも供給される。
【0246】
図28は、Mビットのシステム制御データ・シーケンス(SCDS)の概略図である。HD無線システムでは、M=32が無線システム設計に適用するように使用されるが、Mの異なる値を使用してもよい。このシステム制御データ・シーケンスは、
図25におけるライン4116上のRdマトリクスのP行の1つにも対応する。システム制御データ・シーケンスは、同期、制御、パリティ、および保留(リザーブ)ビットを含む。
図28に示すように、32ビットの内の11は、既知の同期シーケンス(SYNC)を表し、SYNCビットは、フィールド4176、4173、4169、および4165に配置され、ブロック同期およびチャネル評価の目的で使用される。システム制御データ・シーケンスは、フィールド4162、4164、4167、4171、および4172に制御ビットを、フィールド4163、4168、および4175にリザーブ・ビットを有し、それは送信ブロック・カウントについての情報および
図25のデータ・シーケンス4109、4110、および4111で伝送するフレーム構造に関係した他の情報を含む。さらに、システム制御データ・シーケンスは、パリティ・フィールド4177、4178、4179、および4180内のビットを保護するために、フィールド4161、4166、4170、および4174に4つのパリティ・チェック・ビットも有し、HD無線システム内のパリティ・ビットの可能な本発明による使用を続いて議論する。
【0248】
1つ以上の特定のフィールド(またはビット・ストリーム)が処理ブロック内のUのシステム制御データ・シーケンス、すなわち(P×M)マトリクスRdにおいて繰り返し使用される時、システム制御データ・シーケンス内のそれらのフィールド(またはビット・パターン)に対応する送信されたビットは、Uの参照サブキャリア上で繰り返される(すなわち、伝送される)。テーブル10は、FM HD無線システムでの動作の主サービス・モードで使用されるように、30の参照サブキャリア、すなわちP=30の場合について、システム制御データ・シーケンス内の特定のフィールドまたはビット・パターンのこの繰り返しの例を示す。表に示すように、この例では、システム制御データ・シーケンスの大部分のビットは、フィールド4172内の制御5ビット以外の全てのサブキャリアに渡って繰り返され、そこで参照サブキャリア特定(RSID)ビットがHD無線システム内を送信される。これらの制御ビットにおいて、保護ビット、すなわちフィールド4170内のパリティ2は、そのそれぞれの参照サブキャリアに渡り異なる。しかし、明らかであるように、FM HD無線システムにおいて、周波数ダイバーシティが、複数の参照サブキャリアおよび/またはサブバンド上の同一の変調シンボルの送信により、それらの特定のフィールドおよび/またはビット・パターンに設けられる。同様に、q・M OFDMシンボル上で送信された複数(例えばq)の(P×M)Rdマトリクスの連結で、時間ダイバーシティが、時間におけるqの連続した(P×M)ブロックに渡るシーケンス内のそれらの特定のフィールドおよび/またはビット・パターンに設けられる。
【0249】
図29は、システム制御データ・シーケンス・ビット(またはシンボル・マッピング後の変調シンボル)の参照サブキャリア4192のセット上へのマッピングおよび複数のOFDMシンボル4191を示す。制御データ・シーケンスビット(または変調シンボル)は、(周波数軸上の)OFDMスペクトルに渡って分配された参照サブキャリア(網掛けしたもの)上で伝送される。前に説明したある実施形態を参照すると、(61までの)Pの参照サブキャリアがあり、それらのPの参照サブキャリアはOFDMスペクトルに渡って分配される。この例示の実施形態では、システム制御データ・シーケンス・ビット(または変調シンボル)の参照サブキャリア上へのマッピングは、その定義されたスペクトル・バンド内で主サイドバンドを利用するHD無線FMエアー・インターフェースの拡張ハイブリッド・スペクトル内の方法に似ている。
【0250】
図25におけるライン4116上の2値参照マトリクスRdは、次のように表せる。
【0252】
ここで、インデックスPおよびMは、それぞれOFDMシンボルの参照サブキャリア数および総数に対応する。上記のように、Rdマトリクスのいくつかの要素は、受信機での性能を向上するため所定の行内で繰り返される。次に、マトリクスRdの各行は、DPSK変調され、
図29における参照サブキャリア4191の1つの上で送信される。
【0253】
マトリクスRdのDPSK変調に関して、差動エンコードされたシーケンスc
p,mは、d
p,mと直前にエンコードされたビットc
p,m-1のモジュロ2加算により、R
d,{d
p,m}の要素から生成され、次のように書ける。
【0255】
図25におけるライン4112上(または
図27におけるライン4145上も等価である)のRマトリクスの結果である変調信号要素Rp,mの群は、次の式で表される。
【0257】
図26および
図27を参照すると、
図26におけるライン4128上の受信したOFDM信号は、
図27におけるFFTブロック4153により逆変調され、
図27におけるDPSK変調参照シンボル4154は、参照サブキャリアから抽出され、次のように書けるR
recを形成する。
【0259】
ここで、r
i,j,i=1,...,Pおよびj=1,...,Mは複素数である。
図26におけるデコーディング・マトリクスRブロック4122および4123(または
図27におけるブロック4156も等価である)の目的は、受信機においてR
dマトリクスを得るためであり、それは
図26におけるブロック4124内のCSI評価および同期にさらに利用される。
【0260】
次は、本発明のある原理によるソフト・ダイバーシティ結合を使用したシステム制御データ・シーケンス・ビットのデコーディング・プロセスを記載することを意図している。このようなプロセスの文脈の提供を助けるために、この技術分野で知られている例示の方法がまず説明される。このような方法は、米国特許第7,724,850号明細書に説明されたように、個別の参照サブキャリア上のハード決定の多数論理結合に基づく。この技術は、ここでは、多数決結合("MVC"と省略する)として言及する。
図30に示す処理フローを参照して、それはさらに以下のようにまとめられる。
ステップ1:ライン4207上の受信逆変調OFDM信号からR
recマトリクスを形成する(ブロック3201)。
ステップ2:R
rec-1として示されるR
recのシフトされたバージョンを、ライン4209上の出力が次のように書けるように作成する(ブロック4202)。
【0262】
ここで、I(P1)は、0の論理ビット値が−1の振幅にマップされた要素を有するP×1ゼロベクトルである。
ステップ3:次の式により要素ワイズ積マトリクスRSが得られる(ブロック4203)。
【0264】
ここで、’・’は要素対要素の乗算演算を示し、Re{}は複素数の実部を選択する演算子である。式(35)において、共通の表示x(m:n)は、ベクトルxのmからnまでのエントリィの抽出に使用され、表示X(m
1:n
1,m
2:n
2)は、m
1からn
1の行およびm
2からn
2の列からのサブマトリクスの抽出である。DPSK変調信号の初期値は、各参照サブキャリアについて"-1"にセットされる。積マトリクスRSは、さらに次のように書ける。
【0266】
ステップ4:RSマトリクスの各要素上のハード決定が次のように得られる。
【0268】
ステップ5:U
m回繰り返され、U
m参照サブキャリア上に配置されたm番目の制御シーケンス・ビットについて、多数決4205(これは多数決結合として参照される)は、RSの全ての要素上のハード決定後に実行される。一般に、U
mは、多数決のより簡単化した場合については奇数である。
【0270】
ここで、右側の項は、多数決の閾値で、もしU
mが奇数であれば通常は奇数であり、そして決定値m
1およびm
2は、それぞれビット0およびビット1についてであり、p∈{p
m},p
m=P1,p
2,...p
u...p
Umであり、p
uはシステム内のP参照サブキャリア内のU
mサブキャリアの1つについてのサブキャリア・インデックスを示す。式(40)は、すべてのU
mサブキャリアについて計算できるが、U
mが同じになると、セット{p
m}内のサブキャリアについて1度だけ実行できる。従来技術の方法の別の実施形態では、U
mが偶数であれば、丸めて切り上げたもの(すなわちceil())または丸めて切り下げたもの(すなわちfloor ())演算は、右側における閾値、すなわち丸め上げ/丸め下げ((U
m+1)/2)、または単純に結びはランダムに選択した値、すなわちコイン投げにより解くことができる。
ステップ6:次に、ライン4212上での同一ビットの決定は、ブロック4206で、繰り返し制御シーケンス・ビットのそのm番目のビットでの1つを伝送するすべてのU
mサブキャリアに適用される。
【0272】
実施形態の1つについて、
図31は、非コヒーレントDPSKで結合したソフト・ダイバーシティ('sd'と省略される)を有するシステム制御データ・シーケンスのデコーディングの処理フローを示す。ソフト・ダイバーシティ結合は、制御データ・シーケンスの非コヒーレントDPSKデコーディングをさらに容易にする。
図31に示すように、ステップ(1から3)4221、4222、4223は、
図30に示した最初の3つのステップに対応し、それは式(38)で定義されたRSマトリクスを見つけるのに適用され、マトリクスはライン4230上に出力される。次のステップ4で、繰り返しシステム制御データ・シーケンス・ビットを伝送するU
mサブキャリアにおける「ソフト」値は、ブロック4224で和が算出され、次のようになる。
【0274】
ここで、下添え字'sd'は、ソフト結合を表す。次のステップ5で、ソフト結合の後に、RSの(p,m)番目のハード決定は、ブロック4225で、次の式で得られる。
【0276】
図32に示した他の実施形態では、システム制御データ・シーケンスのデコーディングは、さらに、ソフト・ダイバーシティ結合に加えて複数シンボル検出の利用に広げられる。
図30の方法(MVC)および
図31のソフト・ダイバーシティ結合は、コンボルーション非コヒーレントDPSKを使用し、実際の位相は、2つの連続したシンボルの受信位相間の差により決定される。Divsalar and Simonによる複数シンボル差分検出(MSDD)方法は、DPSK逆変調についての2つの連続したシンボルより多くを採用し、従来のDPSK逆変調より良好なエラー・レート性能を提供する。MSDDにおいて、受信したキャリア位相は、検出に利用される連続した複数のシンボル間隔に対応する時間期間に渡り一定であると仮定される。
図32に示す他の実施形態では、システム制御データ・シーケンス・ビットのデコーディングは、ソフト・ダイバーシティ結合および複数シンボル検出("sdm"と省略される)を採用する。例として、無線チャネルの周波数応答が時間に渡って変化すると、3つの連続したシンボルがMSDDのために使用される。特に、
図32を参照すると、"sdm"は、次のステップで実行される。
ステップ1:ライン4252上の受信逆変調OFDM信号から式(34)に示すようなR
recマトリクスを形成する(ブロック4241)。
ステップ2:R
rec-1として示されるR
recのシフトされたバージョンを、ライン4254上の出力が次のように書けるように作成する(ブロック4242)。
【0278】
ここで、I(P1)は、0の各論理ビット値が−1の振幅にマップされたP×1ゼロベクトルである。
ステップ3:R
rec-2により示されるR
recの他のシフトされたバージョンを計算し(ブロック4243)、ライン4255上の出力が次の式で書かれる。
【0280】
ここで、Z(P,I)はP×Iゼロベクトルを示す。
ステップ4:この実施形態におけるMSDDは、3つのシンボル間隔についての最大類似シーケンス評価(MLSE)に基づく。この方法は、4つの位相差分シーケンスになる。4つの場合について、次の方程式を使用してR
Cx, x=1,2,3,4を計算する(ブロック4259)。
【0282】
ここで、C
1={Φ
k=0, Φ
k-1=0}、C
2={Φ
k=0, Φ
k-1=π}、C
3={Φ
k=π, Φ
k-1=π}、C
14{Φ
k=π, Φ
k-1=0}である。
この結果、ライン4256に出力されるR
C14245, R
C24246, R
C34247,およびR
C44248になり、それぞれ次のように表される。
【0284】
R
C1, R
C2, R
C3, R
C4の(p,m)番目の要素を、それぞれ次の式で表す。
【0287】
式52−55は、定義した場合の確率を表す。R
C1, R
C2, R
C3, R
C4の(p,m)番目の要素から、次の式で表される最大値のインデックスを選択する。
【0289】
ステップ6:次に、ライン4257上のインデックスで、d
p,mについての最終決定を次のように行う。
【0291】
ステップ7:ライン4258上のd
p,mの同一決定値を、繰り返しシンボルを表す要素の残るに適用する(ブロック4251)。
【0293】
本発明のある態様は、所定の評価基準が満たされた時に、ビット・フリッピング(flipping)により各パリティ・フィールドにおいて(偶数または奇数の)パリティ・ビットを補正する方法を組み込む。ビット・フリッピングを組み込む1つの実施形態は、従来技術でのこれまでのビット・フリッピングを採用する。従来技術では、各パリティ・フィールドについてのパリティ・ビットは、受信機で計算され、受信したパリティ・ビットと比較される。もしそれらが同じであれば、(偶数または奇数パリティ・コードは単一ビット・エラーのみを正確に検出するため)デコードされたシステム制御データ・シーケンスのパリティ・フィールドにビット・エラーは無いと仮定され、そうでなければパリティ・フィールドは、破壊されたと仮定される。パリティ・フィールドにエラーがある時、エラーは、差分エンコーディングがデコードされたシステム制御データ・シーケンスで実行されDPSK信号を再生成する時に、シーケンスの残りに拡散する。パリティ・フィールドにおける単一ビット・エラーに起因するこのようなエラー拡散を防止するため、計算されたパリティ・ビットと一致しない時、受信したパリティ・ビットは、フリップされる(はじき出される)。このこれまでのパリティ・フリッピング("cp"と省略する)は、システム性能を向上するため、上記の実施形態に、すなわちそれぞれ"sd"および"sdm"として省略されたものに、"MVC"として省略された従来技術の方法に、適用される。その結果の実施形態は、これまでのパリティ・フリッピングを有するMVCCとして(MVC-wcpf)、これまでのパリティ・フリッピングを有するsdとして(sd-wcpf)、およびこれまでのパリティ・フリッピングを有するsdmとして(sdm-wcpf)、それぞれ示される。
【0294】
パリティ・ビットフリッピングを取り込む他の実施形態は、パリティ・フィールドの信頼性を利用して、各パリティ・フィールドでフリップされるビットを選択する。本発明のこの態様では、各パリティ・フィールドにおける信頼性が最小のビットがフリップされる。特に、ある実施形態によれば、偶数パリティ・コードの例について、
図28に示したシステム制御データ・シーケンスを有する送信機で、パリティ・ビット4161、4166、4170、および4174を有するR
dマトリクスが形成される(
図25のブロック4104)。パリティ・フィールド内のパリティ・ビットは、d
p,m+Dで示すことができ、次のように書かれる。
【0296】
もし偶数パリティが満たされたら(すなわち、パリティ・チェックを通ったら)(4272)、パリティ・フィールドコードの送信においてエラーが生じなかったと仮定され、送信されたシーケンスのハード決定のライン4271上のベクトルP
fhが、真の送信されたベクトルとして使用される(ブロック4265)。偶数パリティが満たされず(4273)、コードワード内に1つのエラーがあるかまたは一般に奇数個のエラーがあることを示すならば、次に、コードワード内のそれらのうち最小の信頼性を有するもっともエラーがありそうなビットがフリップされる。パリティ・フリッピングによるこのエラー補正方法の一層の詳細は、以下のステップ1−2で説明される。
【0298】
式(63)は、ベクトル内の最小値のインデックスkを戻す。インデックスkを使用することにより、P
jのk番目の要素が、ブロック4268でフリップされ、これは数学的に次のように書ける。
【0300】
最小信頼性ビットをフリッピングすること("flr"と省略する)は、次に、システム性能を向上する"sd"および"sdm"に省略された前述の実施形態に適用される。その結果の実施形態は、パリティ・チェックを有するsd(sd-wflr)およびパリティ・チェックを有するsdm(sdm-wflr)としてそれぞれ示される。
【0301】
ある実施形態のR-マトリクス・デコーディング性能は、本発明のある利点を示し且つ確認するように、コンピュータシミュレーションを介して評価された。これまでの方法および各種実施形態の性能を評価および比較するのに使用されるフェーディング・チャネル・モデルのパラメータは、テーブル11内に、アーバン低速(USLOW)およびアーバン高速(UFAST)でまとめられる。
【0303】
図34および
図35は、それぞれ、これまでのパリティ・フリッピング(MVC-wcpf)受信機を多数決と組み合わせたBERおよびFER性能を、USLOWフェーディング・チャネル・モデルに渡り、sd-wcpf,sdm-wcpf,sd-wflr,およびsdm-wflrとして省略されたある実施形態と、比較する。これらの図で、これらの実施形態は、MVC-wcpfとして言及される従来の方法より優れていることが明らかに示されている。さらに、MVC-wcpfに対するこれらの実施形態における検出ゲイン(すなわち、同一のBERを得るためのdBにおけるEb/Noの値における差)は、Eb/No(またはSNR)が増加するにしたがって増加することも注目される。
【0304】
さらに、ソフト・ダイバーシティ結合(すなわち"sd")およびソフト・ダイバーシティ結合と複数シンボル検出(すなわち"sdm")に基づくある実施形態について、最小信頼性ビット(すなわち"flr")は、これまでのパリティ・フリッピング(すなわち"cpf")より、デコーディング性能を改善する上でより効果的である。さらに、sd-wflrおよびsdm-wflrは、sd-wflrがsdm-wflrより複雑性が小さいが、同程度の性能を有することが注目される。Rマトリクス・デコーディングについてのある実施形態のコンピュータシミュレーションから観察されたゲインは、これまでの方法と比較してテーブル12にまとめられる。
【0306】
これまでの方法およびある実施形態は、
図36および
図37において、それぞれUFASTチャネルにおけるBERおよびFERの項で比較される。USLOWとUFASTにおけるFER曲線を比較すると、従来技術の方法とある実施形態のデコーディング性能は、UFASTチャネルで少し劣化することが注目される。しかし、ある実施形態は、10
-3の所望のFERにおいて、UFASTチャネルでもMVC-wcpfより上の検出ゲインを維持していることが明らかに示されている。Rマトリクス・デコーディングについてのある実施形態のコンピュータシミュレーションから観察されるゲインは、これまでの方法と比較して、テーブル13にまとめられる。
【0308】
[AM HD無線システムにおけるRマトリクス・デコーディングへの応用]
FM HD無線システムおよびAM HD無線システムの両方は、長さM(=32)のビットの類似のシステム制御データ・シーケンス構造を有しており、そこでは同期およびパリティ・フィールドがM-ビット・シーケンスにおいて同一である。しかし、
図25を参照すると、差分エンコーディングが採用されていないため、AM HD無線システムでは、R=R
dである。さらに、Rマトリクスは、8のM(=32)ビット列ベクトルが結合されるため、256ビットの列ベクトルである。次の規則によるBPSK信号群へのシンボル・マッピング、
ビット0→0-j0.5 ビット1→0+j0.5
および次のような2つのサブキャリア上へのOFDMサブキャリア・マッピング
サブキャリアNo.-1:-R* サブキャリアNo.1:R
を考える。
2つのサブキャリア上のシステム制御データ・シーケンスは、同一、すなわち-R*およびRは、同一であることが分かる。そのようであるため、周波数ドメインに渡るシステム制御データ・シーケンスの繰り返しファクタUは、シーケンスにおけるすべてのビットについて2である(しかし、前にテーブル1に示したように、FM HD無線システムでは主サービス・モードの例については、シーケンスにおけるフィールドに依存し、それははるかに大きい)。
【0309】
この場合、
図26のブロック4123におけるR
dのデコーディングについて、上側および下側のサブキャリアは、下側の参照サブキャリアの負の複素結合を考慮することにより、まず等しいゲイン結合される。次に、1つの実施形態では、時間ドメインにおける2つ以上続くブロックに渡っての付加的な結合を実行するオプションで、複数シンボル検出も実行される。他の実施形態では、「これまでのパリティ・フリッピング」および好ましくは「最小信頼性ビットのフリッピング」が、AM HD無線システムに適用可能である。詳細な説明は省略するが、差分エンコーディングが送信機で採用されず、コヒーレント逆変調がAMキャリアおよび他の補助および制御信号の存在により容易になるので、R(=R
d)マトリクスは、
図26のブロック4122における非コヒーレントデコーディングを含まないことは、この技術分野の当業者には明らかである。
【0310】
[HD無線システムにおけるチャネル評価]
HD無線システムにおけるCSI評価の特徴は、全デジタル、ハイブリッド、AMまたはFMのような特定のバージョンに依存する。一般性を喪失することの無い、
図38に示すハイブリッドFMモードを考える。この例では、デジタル信号は、それぞれ4801および4802のような選択された低側および高側の主サイドバンドで送信され、アナログFM信号4803は中間に示される。各サイドバンドは、複数の周波数部分を含む。1つの周波数部分4804は、18のデータ・サブキャリア4805を含む19のOFDMサブキャリアおよび制御/同期目的の1つの参照サブキャリア4806のグループとして定義される。
【0311】
HD無線システムにおける各参照サブキャリア4806は、差分エンコードされたシステム制御データ・シーケンスを伝送する。SYNCビットのような制御データ・シーケンスのいくつかのフィールドが知られているが、他は、前の実施形態で説明したように、サブキャリアおよび/または時間で連続したブロックに渡り繰り返す制御情報を伝送する。Nの参照サブキャリアは、OFDMスペクトルを横切って分配され、ここで、Nは特別なバージョンおよびモードに依存する。
【0312】
参照サブキャリアで受信されたシステム制御データ・シーケンスは、前のRマトリクス実施形態で説明された発明の方法にしたがって送信された信号の既知の構造を使用して、受信機においてデコードされる。
図34から
図37に、このような発明の方法が従来技術の方法よりはるかに良好に実行し、典型的には、低BERSの範囲(レンジ)において10dBぐらい良好であることが示される。このようなデコードされ再構成された参照サブキャリアシンボルは、次に先進CSI評価実施形態の発明の方法にしたがってCSI評価を容易にするための「パイロット」信号として採用される。HD無線システムにおける参照サブキャリアの特別な群は、
図10Aの示されたサブキャリアの場合に類似している。主たる違いは、HD無線システムでは、参照サブキャリア上のいくつかの「パイロット」シンボルは知られているが、他は前に説明した先進デコーディング方法に基づいて再構成され、たまたまエラーである再構成された「パイロット」シンボルを示し、それは順番にCSI評価における負の衝撃を有する。
【0313】
特にハイブリッドFMの場合、CSI評価は、先進CSI評価の各種の実施形態で前に説明したように、提示されたパイロット・シナリオを使用して実行される。第1に、初期先進CSI評価が、
図15により示したアルゴリズムにしたがって、対応する記載およびテーブル6からテーブル9のLUTsで実行される。メディアンおよびスムージング・フィルタは、付加のノイズおよび干渉の衝撃、ホストFMおよび可能であれば第1隣接FM干渉を低減するように適用される。繰り返しCSI評価は、
図16の構造および対応する記載にしたがっても採用される。低速アーバンチャネル・モデルについてのシミュレーションにより、オーディオおよびデータHD無線チャネルが、ここで(例えば、第2サブセクションで)説明した先進CSI方法を採用することにより、完全に既知のパイロットと発明の方法またはRマトリクス実施形態を使用してデコードしたパイロットの場合で、類似またはすぐれた性能を示した。これに対して、米国特許第6,549,544号明細書、米国特許第7,724,850号明細書に記載されたようなチャネル・シナリオのレンジに適した固定フィルタ長を有するこれまでの単一ステージCSI評価方法を使用すると、再構成されたパイロットを有するFER性能は、特定のシナリオに依存する完全に既知のパイロットを仮定したより0.5-1.0dBほど悪い。
【0314】
1つの実施形態で、AM HD無線システムにおけるCSI評価は、AMキャリア、参照サブキャリアおよびインターリーブされたデータ・シーケンスに挿入されたトレーニング・ビットを使用して、実行される。AMキャリア上でのCSI評価は、従来技術でよく知られた方法により行えばよい。参照サブキャリア上の既知のデコードされたビットは、前の実施形態にしたがってCSI評価にも使用される。同様に、データ・サブキャリア上を送信されたトレーニング・ビットでのCSI評価は、先進CSI評価の実施形態にしたがってデコードされる。これらの要素のすべての集合した使用は、より良好なCSI評価を可能にする。
【0315】
[情報ソース(源)1(論理チャネルP1)をデコーディング]
図39Aに示すように、情報ソース1からのMPS PDU4401は、情報ビットの複数のグループ、例えば、MPS PDUヘッダ4402、オーディオ・パケット4404、4405、4406、およびプログラム・サービス・データ4403からなる。MPS PDUヘッダ4402は、PDUの適切な処理のための必要な制御情報を含み、適切なRSコード、例えば、(96,88)によりカバーされる。RSコード・ブロック4407の長さに依存して、PSUフィールド4403のいくらかの部分は、RSコード・ブロック内に含まれる。RSパリティ・バイトは、MPS PDUの始めに配置される。
【0316】
PSUフィールド4403は、その開始を示すフラグ4411で始まり、PSU制御4412およびPSUペイロード4413は、再クリック冗長チェック(CRC)パリティ・ビット・フィールド4414により保護される。MPS PDU内に、複数のオーディオ・パケット、例えば1-nがある。オーディオ・パケット長は、使用されるオーディオ・コーデックにより異なる。各オーディオ・パケットは、そのCRCパリティ・ビット・フィールド、例えば4416、4418またh4420により保護される。
【0317】
図39Bに示すように、SIS PDU4431は、各種のフィールド4433−4441からなり、これらのフィールドは、CRCパリティ・ビット・フィールド4442により保護される。SIS PDUsの長さは、MPS PDUの長さと比較して相対的に短く、典型的には固定で、例えば80である。
【0318】
図40は、MPS PDUヘッダのデコーディングの1つの実施形態を示す。
図40のライン4495上の信号は、チャネルLLRsのストリームであり、
図24Bでライン4080上に示されたものでもある。ブロック4481におけるLLRストリームのデパンクチュアリング、すなわち送信機においてコード・ビットがパンクチュアされる位置にゼロ値を挿入し、コード化ストリームをパンクチュアリング前の元のコード・レート、例えば1/3にした後、長さ96バイトのRSコードワードに対応するMPS PDUヘッダに対応するLLRシーケンスは、ライン4496上のストリームからブロック4482において抽出される。ライン4497上のこのRSコードワード出力は、リストLog-MAPデコーディング・アルゴリズムを使用してブロック4483でデコードされる。リストLog-MAPデコーダ・ブロックは、出力LLRs、情報とコード化ビットLLRsの両方、すなわちRS(96,88)コードワードのシステマチックおよびパリティ・ビット、およびRSコードワードに対応するもっとも類似したハード決定シーケンス(0'sおよび1'sを含む)4498の所定数のセットを生成する。このような所定数は、M_valueとして参照され、2より大きいかまたは等しいいかなる整数でもよい(M_value=1の特別な場合は、リスト・デコーディングに対応する)。M_valueを増加させることにより、リスト・デコーディングの性能が改善するが、適度のM_value、すなわち32を超えると戻りが消滅する。MPS PDUヘッダ・デコーディングの特別なシミュレーションの例では、M_value=32が採用される。
【0319】
HD無線システムで採用されるテールビティング・コンボルーション・コードの場合について、テールビティング・リストLog-MAPデコーディングが4483で採用される。テールビティング・コンボルーション・コードについて、初期エンコーダ状態は、終了時エンコーダ状態に等しいから、ヘッドおよびテール・ビット・シーケンスは、テールビティング・デコーディングを容易にするのに使用される。特に、デコードされる所定のコード化ビットセグメントについて、すなわち、C={c
1,c
2,...,c
t,c
t+1,...,c
N-h,c
N-h+1,...c
N-1,c
N}について、ヘッドおよびテールビットシーケンスは、それぞれビットc
1前およびビットc
N後に加算される。ヘッドおよびテール・ビットは、H={ c
N-h+1,...c
N-1,c
N}およびT={c
1,c
2,...,c
t}により与えられ、次のシーケンスC
~={H,C,T)がデコードされる。Log-MAPアルゴリズムにおける前方帰納法の初期化のために、ヘッド・シーケンスの第1ビットからテール・シーケンスの最終ビットへ、ヘッド・シーケンスの始めにおけるテール状態が等しい確率で初期化される。例えば、メモリmを有するコンボルーション・コードについて、2
mの状態があり、各状態に確率1/2
mが割り当てられる。同様に、後方のLog-MAP帰納法の初期化のために、テール・シーケンスの最終ビットからヘッド・シーケンスの第1ビットへ開始し、すべての状態はテール・シーケンスの終わりで、同一の確率1/2
mが割り当てられる。ヘッドおよびテール・シーケンスの長さhおよびtは、それぞれコンボルーション・コードのいくつかの制約長であるように選択される。例えば、制約7のコンボルーション・コードについて、選択h=t=50は、良い結果を提供し、その長さを50を超えて増加させても、注目するようなゲインは観測されない。これは、コンボルーション・デコーダは、少ない制約長内でシーケンスを補正するように収束するという事実により動機づけられ、それはコンボルーション・コードのデコーディングにおいて限られたデコーダメモリを使用するようにこの分野であらかじめ開発されていた。記載したヘッドおよびテールアプローチを使用して、テールビティング・デコーディングについてのデコーディングの複雑性は、非テールビティング・デコーディングに対して、ファクタ1+(h+t)/Nだけ増加され、それはN>>h+tで無視できるようになる。参照点として、MATLABテールビティング・ビタビ・アルゴリズムは、2・Nに比例する処理を必要とするが、フェーディング・チャネルのシミュレーション結果によれば、低BER値において上記のリストLog-MAPテールビティング・デコーダを約1/4dBだけ依然下回っている。
【0320】
リスト・デコーディングは、Lanneman and Sundbergの方法にスタがって実現される。1つの実施形態では、もっとも類似のシーケンスのリストの最適生成が採用される。他の実施形態では、準最適方法が使用される。ハード決定シーケンスの長さM_valueはのリストは、もっとも類似のシーケンスがリストの最初にあり、次に類似のシーケンスがリストの2番目にあるなどのように順番に並べられる。後で示すシミュレーション結果では、準最適方法が使用される。最適リスト生成方法を使用することにより、性能における小さな改善がフェーディング・チャネルで達成されるが、AWGNチャネルでは、改善は、十分に大きなM_valueに対して無視できる。
【0321】
ブロック4484のチェックは、ライン4498上のハード決定シーケンスのリストにおける最初のエントリィで開始し、各シーケンスがRSコードワードであるか決定する。すなわち、RS(96,88)コードが、エラー検出のために採用される。もし有効なRSコードワードが宣言されるなら、ライン4499上のコードワードがさらにブロック4485に渡され、MPS PDUヘッダ内の各種のフィールドについて一致状態をチェックすることにより、デコードされたシーケンスが有効なMPS PDUヘッダであるかチェックされる。一致チェックは、RS(96,88)コードにより提供されたレベルを超えてエラー検出確率の付加的なレベルを提供する。一致チェックは、前の無線フレーム内の対応するフィールドで、ヘッダ内のいくつかのフィールドの決定論的関係を調べることにより実行され、例えば、
図39Aに示した固定ヘッダ部分4409内のPDUシーケンス番号は、1つのフレームから次のフレームで1増加し、固定ヘッダ4409の他のフィールドも同様である。さらに、一致チェックは、1つのMPS PDUヘッダ内の異なるフィールド間の関係を調べる。例えば、無線フレームのP1論理チャネル内の連続オーディオ・パケットを詳細に記載するバイト位置を示すHD無線規格で定義されているローケータ・フィールドNOP_Lcは、NOP_Lc(i)<NOP_Lc(i+1)の関係を満たさなければならない。他の実施形態では、RS(96,88)は、非検出エラーの確率の所望レベルに応じて、非常に良好なエラー検出確率を有するため、一致チェックは省略される。もしシーケンスが一致するヘッダを表すならば、それはライン4500からブロック4492に渡され、ライン4514上に関係する情報ビットを抽出し、もし繰り返しデコーディングまたは繰り返しCSI評価が求められるならば、それはさらにブロック4493に渡され、ライン4513上に向上したLLRsを生成し、それはブロック4494に渡され、パケットの他の部分からのLLRsと組み合わされ、ライン4515上に出力LLRsを生成する。向上したLLRsは、相対的に大きな数が乗じられた単なるハード決定+1または−1である。向上したLLRsは、対応するセグメントが正しいと宣言された時に繰り返しデコーディングに使用され、通常のLLRsが使用されたであろう場合に、このようなビットLLRsに、正しいと宣言されなかった他のセグメントからのLLRsより大きな重みを与えることを可能にし、それは繰り返しデコーディングまたはCSI評価を少し改善する。
【0322】
ライン4498上の有効なシーケンスのいずれも有効なRSコードワードでないならば、BERlekamp Massey (BM)アルゴリズムに基づくハード決定RSデコーディングが、ブロック4486におけるM_valueシーケンスの最小L
BMで実行され、ここでL
BMはM_valueより小さいか等しい整数である。同様に、ライン4499上の有効なRSコードワードがブロック4485における一致チェックを通らないならば、M_valueシーケンスのセットは、上記のようにBMデコーディングのためにブロック4486に渡される。もしBMデコーディングがこれらのL
BMシーケンスのいずれかで成功すれば、ライン4504上の結果としての最高ランクのRSコードワードがブロック4488に送られ、それが有効なMPS PDUヘッダであるか分かる。もしそうであれば、情報ビットが、それからライン4514に抽出され、さらにライン4513上の向上したLLRsに変換され、ライン4515上で出力LLRsとして使用される。
【0323】
しかしながら、結果のいずれも有効なMPS PDUヘッダ(ライン4507)でないか、またはBMデコーディングがL
BMシーケンスのいずれでも成功しなかった(ライン4505)ならば、RSコードワード・ビットに対応するLog-MAPにより生成されたLLRsは、ソフト入力ソフト出力(SISO)RSデコーダに送られ、時々ブロック4489において「ソフト」RSデコーダとしても参照される。ソフトRSデコーダの動作および性能は、前の実施形態で詳細に説明された。もしソフトRSデコーディングの結果が有効なRSコードワードであれば(ライン4509上)、それはさらにブロック4491でテストされ、それが有効なMPS PDUヘッダであるかが分かる。もしそうであれば、情報ビットがライン4514上でそれから抽出され、それはライン4513上の向上したLLRsに変換され、ライン4515上で出力LLRsとして使用される。もし結果としてのRSコードワードが有効なMPS PDUヘッダでなければ(ライン4511上)、ソフトRSデコーダへの入力LLRsは、ブロック4492および4494に渡され、それから情報ビットおよび出力LLRsをそれぞれ抽出する。ブロック4489内のソフトRSデコーダが有効なRSコードワードにならなければ(ライン4512上)、対応する実施形態で説明したように、それはBPデコーディングを採用するソフトRSデコーディングに基づいて更新したLLRsのセットを出力する。これらのLLRsは、ブロック4492および4494で、それらから情報ビットおよび出力LLRsをそれぞれ抽出するのに使用される。出力LLRsは、
図46に示したさらなる繰り返し処理に使用される。
【0324】
MPS PDUヘッダはシステムについての重要な情報を含み、その情報ビットは論理チャネルP1上を伝送されるため、このヘッダをできるだけ正確にデコードすることが重要である。1つの実施形態では、MPS PDUヘッダ・デコーディングは、連続したフレーム間隔に渡ってまたは連続したフィールド間での何れかについて、異なるフィールドの決定論的または確率論的関係を利用することにより、更に改善される。特定のフィールドを利用することにより、ヘッダのRSデコーディングの前に対応するビットを改善することが可能である。この方法でいくつかのビット・エラーを補正することにより、RSコードに対するエラー補正負荷が低減され、それはバランス上より多くのエラーのあるコードを補正する。
【0325】
例えば、ストリーム(stream)ID、ブレンド制御(blend control)、レイテンシィ(Latency)等のHD無線システムでのMPS PDUヘッダの固定部分におけるいくつかのフィールドは、変更されることはまれであり、フレーム間で一定であると仮定できる。これにより、もしMPS PDUヘッダがフレーム(i-1)で正確にデコードされるなら、すなわちRSコードによりエラーが検出されなければ、これらのフィールドの位置のいくつかにおけるビット・エラーを除去することが可能である。理解可能なように、非常にまれにではあるがこれらのフィールドの1つが変化すると、提案のアプローチは、対応するフィールドの受信ビットが正しくても、エラーを提供する。しかし、変化の頻度がビット・エラーレートより非常に小さいと仮定すれば、提案のアプローチは性能改善についてなお有利である。または、前のフレームからのフィールド値を仮定することの逆の衝撃(インパクト)を最小にするために、前のフレームからのフィールド値は、そのフィールドが次のフレームで同一の値をとる確率に比例する確率が割り当てられ、他の可能なフィールド値はしたがってより小さい確率が割り当てられる。
【0326】
いくつかのフィールドは、フレームからフレームへの決定論的な関係を有する。例えば、固定ヘッダ部分におけるPDUシーケンス番号は、シーケンス番号レンジを法として、フレーム(i-1)からフレームiで1だけ増加される。これにより、まずMPS PDUヘッダが正確にデコードされ、このフィールドは既知であり、フレームからフレームに決定論的に変化していると仮定される。
【0327】
他のフィールドは、異なるタイプの関係を有する。例えば、HD無線規格でLocとして参照されるオーディオ・パケット・ローケータ・フィールドは、オーディオ・パケットの最終バイト(CRCバイト位置)を示す。相対的に大きな数、例えば24から40のLocフィールドがあり、それぞれ16ビットを含むことが可能であるから、RSデコーディングの前にこれらのフィールド/ビットの信頼性を改善することが重要である。それを容易にするため、次のLocフィールドは前のLocフィールドより大きな値をとり、すなわちLoc(i)<Loc(i+1), i=0,1,...,NOP-2であり、ここでNOPはフレーム内のオーディオ・パケットの総数であり、一般にフレームごとに変化する。これはLocフィールドのシーケンス内にメモリを導入し、テレリス(trellis)ベースのアルゴリズムでそれを処理することを可能にする。一般に各16ビット・フィールドは2
16の可能な値のいずれかをとり、これにより2
16の状態のテレリスを示唆するが、すべての状態はあり得ない。例えば、Loc(j)に対応するテレリスのステージjを考え、そしてLoc(j)のm番目の状態を考える。Loc(j)<Loc(j+1)の特性を利用することにより、Loc(j)のm番目の状態は、Loc(j+1)の(m+1),(m+2),...,2
16の状態への遷移のみを有する。このように、この結果は、テレリス支線/遷移の累進的に減少する数の変数テレリスになる。
【0328】
さらに、オーディオ・パケットは、それぞれNminおよびNmaxの最小および最大オーディオ・パケット長により特徴づけられ、各種のオーディオ・トラフィックタイプおよびコーデック・レート・オーディオ・サンプルの測定により決定される。このような情報は、サイド情報として、MPS PDUデコーダに渡される。この情報は、テレリスにおける状態数を劇的に低減するのにさらに役立つ。ここで、Loc(j)の状態mからLoc(j+1)の状態への遷移のレンジは、(m+1)〜2
16から(m+Nmin) 〜(m+Nmax)に低減され、それはテレリスの複雑性を非常に低減し、さらにより制約されたテレリスに起因してデコーディングゲインを改善するが、たまたま実際のパケット長がNminより小さいかまたはNmaxより大きい時にはテレリスの記載は完結しない。したがって、低減されたテレリス複雑性およびより大きな処理ゲインは、レンジNmin-Nmasを狭くすることにより達成できるが、低ビット・エラー・レートにおけるエラー・フロアになる不完全なテレリス記載の確率を増加させる。このように、低SNRでのゲインと高SNRでのエラー・フロア間の所望のバランスが、システム設計者の望み通りに達成できる。
【0329】
付加的な改善が、オーディオ・ストリームの付加的な特性のいくつかを利用することにより達成される。例えば、MPS PDUデコーダへのサイド情報としてオーディオ・コーデックから提供される各オーディオ・フレームの始まりにおけるある個数のビットは、各オーディオ・フレームで一定である。各オーディオ・パケットの始まりにおけるあるビットのこのような優先知識は、テレリスを通した遷移のバイアスを導入するために、さらに利用される。例えば、各オーディオ・パケットの始まりにおけるLビットb_1,...,b_Lが既知であると仮定する。次に、Loc(j)のテレリスにおける各状態について、Loc(j)の状態により示されるパケットjの終わりに続くオーディオ・ビット・シーケンスにおける対応するLビットを調べ、値b_1,...,b_Lを取る確率を計算する。これらの確率は、順番にLoc(j)の対応する状態に適切に関係し、他よりより類似しているいくつかの状態を作り、その方法でMPS PDUヘッダのさらに改善したデコーディングを行う。このアプローチは、「ダイバーシティ」アプローチとして考えることができる。すなわち、MPS PDUヘッダにおけるビットのシーケンスのデコーディングは、ビットの異なるシーケンス、オーディオ・ビットを使用することにより、各オーディオ・フレームの始まりにおけるあるオーディオ・ビットで利用可能なサイド情報を利用することにより改善され、オーディオ・フレームの始まりは前のオーディオ・パケットのLocフィールドに関係する。
【0330】
このように、SISOコンボルーション・デコーダ出力からのソフト・コードをとることにより、すなわち、LLRsの形で提供することにより、説明したテレリス構造および特性は、Log-MAPのようなSISO変数テレリス・アルゴリズムにより利用可能であり、例えば、RSデコーダによりさらに処理される改善されたLLRsを生成し、不正確なデコーディングの確率を低くすることを可能にする。説明した技術を採用することにより、MPS PDUヘッダのデコーディングにおける著しい性能向上が達成される。
【0331】
[PSUの処理]
図41は、PSU PDUsのデコーディングのための1つの実施形態を示す。
図40においてライン4496上にも示される、ライン4528上のMPS PDUのためのチャネルLLRsのストリームから、PSU PDUがブロック4521から抽出される。PSU PDUは、MPS PDU内で固定されないから、その位置は既知の情報に基づいて探索される。1つの実施形態は、スライド・ウインドを使用して、ハード・デコードされたシーケンスをクロス相関させることにより、
図39AのPSUフラグ4411のようなFLAGビット・パターンを探索することを有する。既知のFLAGパターンで、相関ピークを最大にする位置を選択する。他の実施形態は、ハード・デコードされたシーケンスの代わりにLLRsを使用して、FLAGパターンの適当なアライメントに対応する相関ピークを最大化する。
【0332】
PSU PDUが一旦見つけ出されると、リストLog-MAPデコーディングが、PSU PDUビットに対応するチャネルLLRsを入力として利用して、ブロック4522で実行される。リストLog-MAPデコーダは、PSU PDUにおける情報ビットのビット決定および出力LLRsを、パス・シーケンスのセット(すなわちリスト)と共に、すなわち、ライン4530上の0または1の2値のハード決定シーケンスを出力する。次に、CRCチェックブロックは、従来技術で知られたように、4523におけるPSU PDUの優先確率(MAP)ビット決定を最大にすることで実行される。もしPSU PDUがCRCチェックを渡せば、そのビット決定は、PSU PDUの情報ビットのためにブロック4529に最終ビット決定として出力され、各LLR値は4524においてその極性を維持しながら大きな強度値、例えば論理ビット1または0に対して100または-100に(またはシステムにおける2値ビットマッピングに応じて等)に高められる。もしMAP PSU PDUシーケンスが、CRCチェック4352に失敗したら、リスト・デコーダからのPSU PDUのM_valueパス・シーケンスは、次にブロック4523において、リストに配置された順番で、リスト内のパス・シーケンスがCRCチェックを通るまで、一度にCRCチェックされる。リスト中のいくつかのパス・シーケンスは同一であり、これにより、動作を実行するのに必要な処理時間を低減するために、このCRCチェックを行う前に、いくつかの複製されたパス・シーケンスが除かれる。第1のパス・シーケンスがCRCチェック4523を通ることが分かった時に、パス・シーケンスはPSU PDUの情報ビットの最終ビット決定4529として出力され、それらのLLR値は前述のように高められる4524。もしブロック4523におけるCRCチェックを通るパス・シーケンスが見つからない時4532に、1つの実施形態では、CRC Log-MAPデコーディングが、ブロック4522からのデコーダ出力LLRsについて実行される4526。次に、PSU PDUの情報ビットについてのLLRsが、CRC Log-MAPデコーダの出力LLRsから決定され(ライン4537上)、ライン4538に渡される。さらに、PSU PDUの情報ビットについての最終ビット決定が、ブロック4529で、CRC Log-MAPデコーダの出力LLRsの極性に対して行われる。他の実施形態では、別の実現方法として、リスト・デコーディングが4522で採用され、4526におけるCRC Log-MAPデコーディングが、全体性能を大きく損なわずに処理複雑性を低減するためにスキップできる。この場合、そしてCRCチェック4523がすべてのシーケンスで失敗したら、PSU PDUの情報ビットのLLRsおよびビット決定は、ブロック4522からの出力LLRsから得られ、ライン4532、4534および4538を介してブロック4529および4527に渡される。このように、CRC Log-MAPデコーダ4526は、任意であり、もしLog-MAPデコーディングのみが4522で使用されるならばより有利であり、リストLog-MAPデコーディングが4522で採用される時に、より小さいゲインを提供する。情報および/またはコード・ビットの出力LLRsは、
図46に示したさらなる繰り返し処理に使用される。
【0333】
[オーディオの処理]
図42は、オーディオ・パケットのデコーディングの1つの実施形態を示す。
図40ではライン4496上に示されたライン4549上のMPS PDUに対してのチャネルLLRsのストリームから、それぞれがCRCフィールドおよびプロトコル制御情報(PCI)ビットを有するオーディオ・パケットを含むオーディオ・フレームがブロック4511で抽出される。
【0334】
ブロック4541から出力される各オーディオ・フレームについて、リストLog-MAPデコーディングがブロック4542で、MPS PDUヘッダについて前に説明したのと同様に実行される。リストLog-MAPデコーダは、オーディオ・フレーム内の情報ビットのデコーダ出力LLRsおよび対応するビット決定を、最大の類似から最小の類似になるようにハード決定シーケンスの長さM_valueの順番に並べられたリストと共に出力し、ライン4551上に0と1の2値を構成する。ブロック4543で、PCIビットは、次に特定されて抽出され、そのデコーダ出力LLRsは、ブロック4565の付加的な処理のために収集される。ブロック4543は、オーディオ・フレームからのPCIビットをパンクチュアリングした後、ビット決定、デコーダ出力LLRs、およびオーディオ・パケットのハード・シーケンスのリストもライン4552上に出力する。次に、CRCチェックは、ブロック4544におけるオーディオ・パケットのMAPビット決定について実行される。もしオーディオ・パケットがCRCチェックを通れば(ライン4553)、そのビット決定は、ブロック4563により最終ビット決定としてライン4564上に、オーディオ・パケットの情報ビットのために出力される。さらに、各LLR値は、ブロック4545で、その極性を維持しながら大きな値に高められ、例えば論理値ビット1または0に対して100または-100に高められる(システムにおける2値ビットマッピングに応じて等)。もしオーディオ・パケットがMAO決定について4544でCRCチェックに失敗したら、オーディオ・パケットのシーケンスのリストは、次にブロック4544において、リストに配置された順番で、リスト内のパス・シーケンスがCRCチェックを通るまで、一度にCRCチェックされる。リスト中のいくつかのパス・シーケンスは同一であり、これにより、動作を実行するのに必要な処理時間を低減するために、このCRCチェックを行う前に、いくつかの複製されたパス・シーケンスが除かれる。第1のパス・シーケンスがCRCチェック4523を通ることが分かった時に、パス・シーケンスはオーディオ・パケットの情報ビットのブロック4563における最終ビット決定として出力され、それらのLLR値はブロック4545においてその極性を維持しながら大きな値、例えば論理値ビット1または0に対して100または-100に高められる。もしブロック4544におけるCRCチェックを通るパス・シーケンスが見つからない時(ライン4554)、特にリスト・デコーディングが4542で実行される時、CRC Log-MAPデコーディングが、ライン4554を介してのブロック4543からのデコーダ出力LLRsに0ついてブロック4547で任意に実行される。次に、オーディオ・パケットの情報ビットについてのLLRsが、ブロック4547において、CRC Log-MAPデコーダの出力LLRs(全体または外部LLRsのいずれか)から決定される。さらに、オーディオ・パケットの情報ビットについての最終ビット決定が、ブロック4563で、CRC Log-MAPデコーダの出力LLRSの極性に対して行われる。他の実施形態では、別の実現方法として、ブロック4547におけるCRC Log-MAPデコーディングが、全体性能を大きく損なわずに処理複雑性を低減するためにスキップできる。この場合、オーディオ・パケットの情報ビットのLLRsおよびビット決定は、ブロック4543からの出力LLRsから得る。Log-MAPデコーディングのみがブロック4542で使用される時、任意のCRC Log-MAPデコーディングに起因する性能の向上は、ブロック4542がリスト・デコーディングも実行する場合より大きい。出力LLRsは、
図46に示したさらなる繰り返し処理に使用される。
【0335】
オーディオ・フレームから抽出されたPCIビットについてのデコーダ出力LLRsは、PCIコードワードの構造を十分に利用することにより、ブロック4565におけるLog-MAPデコーダにより処理される。ブロック4565は、コードワードの小さなセットから得られたPCIビットのような短い長さのシーケンスをデコードするように設計された付加的なLog-MAPデコーダを表す。一旦PCIビットがLog-MAPデコーダにより処理され、PCIビット用の出力LLRs4571は、4573に渡され、そのビット決定4572は、ライン4570上のコードワード決定から得られる。出力LLRsは、
図46に示すさらなる繰り返し処理に使用される。PCIコードワードの付加的なコーディングゲインのために、PCIビットは、オーディオ・パケットビットよりはるかに良好な性能を示す。
【0336】
図47は、ハイブリッドFM HD無線システムについてのP1論理チャネルのオーディオ成分の性能を示す。各種の実施形態を実現した先進デコーディングを使用する性能が、これまでの方法を使用した場合の性能と比較される。この例示の実施形態では、デジタル、OFDM信号パワーは、2010年のFCC命令にしたがって、元のHD無線規格による許されたレベルに対して10dB(すなわち、-10dBc)だけブースト(増強)される。低速アーバン・フェーディング・チャネルUSLOW2を考える。発明の方法は、テールビティングLog-MAPデコーディングを採用するP1パケットの第1FECデコーディングの後、先進初期CSI評価および1つの付加的な繰り返しCSI評価を採用する。発明のRマトリクス・デコーディングは、CSI評価を容易にするために採用される。繰り返しCSI評価の後、前述のように、テールビティングLog-MAPデコーディングが採用される。リスト・デコーダは、M_value=32を使用する。これまでの方法は、移動速度のレンジおよびチャネルの周波数選択性に適した時間および周波数に渡るフィルタ長を使用する単一ステージCSI評価を有する。これまでの方法は、前述のテールビティングLog-MAPデコーダも使用し、もし基本的に同一でなければ、MATLABテールビティング・ビタビ・デコーダと類似の性能を提供する。LLR長さ計算は、ラプラシアン・ノイズに適した線形クリッパの形式で、ほぼラプラシアン分布を示すホストFM干渉のインパルス性を計算するように実現される。このような距離は、AWGNについての通常のLLR距離より優れた性能を呈する。FER=10
-5において、本発明のある態様による方法は、約4dBのゲインを提供する。
【0337】
図48は、CSI評価に使用する参照サブキャリア(Rマトリクス)データ・シンボルが既知で、前述のこれまでの方法を有するRマトリクス・デコーディングを使用して再構成される時のUSLOW2チャネルにおけるこれまでの受信機の性能を示す。受信機性能は、このシナリオでは、従来技術の方法を使用する参照サブキャリアの逆変調に基づくCSI評価に対して、最大で約0.5dBまで劣化する。これに対して、
図47に関係して説明した発明の態様を採用する先進受信機は、図には示していないが、先進Rマトリクス・デコーディングおよびRマトリクスの完全なる知識で得たCSIと、性能差を示さない。
【0338】
図49は、
図47に示したような同一チャネル・モデルについてのオーディオ・パケット性能を示すが、第1の隣接チャネル干渉もホスト信号に対して-20dBに存在する。干渉のこのレベルは、それが相対的に弱く、または第1の隣接干渉相殺(キャンセル)の適用後の残留干渉に対応するため、第1の隣接干渉相殺が機能しない時の場合を示す。発明のおよびこれまでのアプローチは、インパルスの特性も示す付加的な干渉に起因して数dBだけ劣化する。しかし、これまでのアプローチはより大きく劣化し、発明のアプローチはFER=10
-3においてすでに約6dBのゲインを達成している。たまたま、両方の受信機がエラーフロア(底)性能を示すが、発明の態様に基づく先進受信機のエラーフロアは、商用の動作で望まれる目標性能FER=10
-5に近い。
【0339】
図50は、毎時60kmの例示の移動速度を有する高速アーバンフェーディング・チャネルUFAST60のオーディオ・パケット性能を示し、ホスト信号に対して-20dBに存在する第1隣接チャネル干渉を有する。これまでのおよび発明の態様を採用する先進受信機の例示の実施形態は、
図49を生成するのに使用されたものと同じであるが、これまでの方法が、MATLABテールビティング・ビタビ・デコーダを使用することが異なり、それは、基本的には同じではないが、前述のテールビティングLog-MAPデコーダのような性能を提供する。発明のアプローチを有する先進受信機は、商用の動作で望まれる目標性能FER=10
-5において、シンボルエネルギのノイズ・パワーに対する比(Es/No)で約7dBのゲインを達成する。
【0340】
図51は、100KPHの移動物体速度の3-rayフェーディング・チャネル3RAYSにおけるオーディオ・パケット性能を示し、ホスト信号に対して-20dBに第1の隣接チャネル干渉がある。これまでのおよび発明の態様を採用した先進受信機の例示の実施形態は、
図50を生成するのに使用されたものと同じである。発明のアプローチを有する先進受信機は、商用の動作で望まれるFER=10
-5におけるEs/Noで約7dBのゲインを達成する。
【0341】
図52は、前述のUFAST60におけるオーディオ・パケット性能を示す。これまでのおよび発明の態様を採用した先進受信機の例示の実施形態は、
図50を生成するのに使用されたものと同じである。しかし、この例示の実施形態では、OFDM信号パワーは、2010年のFCC命令にしたがって、元のHD無線規格による許されたレベルに対して6dBだけブーストされると仮定され、この結果、前の例/図の10dBパワー・ブーストの場合におけるより、デジタルOFDM信号よるより多くのFM干渉が見られる。先進受信機は、
図50における10dBのOFDMパワー・ブーストの場合におけるより大きなゲインを提供する。特に、ゲインは、FER=2×10
-3におけるEs/Noで約8.5dBのゲインであり、これまでの受信機がエラー・フロアを示すと増加する。これは、先進受信機がこれまでの受信機に比べて、増加する干渉に対してより堅牢であることを示す。
【0342】
図53は、ハイブリッドFM HD無線システム用のP1論理チャネルのプログラム・サービス・データ(PSU)PDUコンポーネントの性能を示す。この例示の実施形態では、PSU PDUsの長さは、1000バイトであると仮定される。これまでのおよび発明の態様を採用した先進受信機の例示の実施形態は、
図49を生成するのに使用されたものと同じであり、ホスト信号に対して-20dBに存在する第1の隣接チャネル干渉で、同一のチャネル・モデルUSLOW2においてテストされる。発明のアプローチを有する先進受信機は、FER=2×10
-4におけるEs/Noで約7dBのゲインを達成する。
【0343】
図54は、ハイブリッドFM HD無線システム用のP1論理チャネルのメイン(主)プログラム・サービス(MPS)PDUヘッダコンポーネントの性能を示す。この例示の実施形態では、MPS PDUヘッダの長さは、88バイト長であり、固定ヘッダ、変数ヘッダ、およびPSU PDUの部分を含むと仮定される。これまでのおよび発明の態様を採用した先進受信機の例示の実施形態は、
図47を生成するのに使用されたものと同じであり、ホスト信号に対して-20dBに存在する第1の隣接チャネル干渉の同一レベルで、同一のチャネル・モデルUSLOW2においてテストされる。発明のアプローチを有する先進受信機は、FER=10
-4におけるEs/Noで約3dBのゲインを達成する。同様に、
図55は、これまでのおよび先進受信機の同一の実施形態を有するハイブリッドFM HD無線システム用のP1論理チャネルのメイン・プログラム・サービス(MPS)PDUヘッダ・コンポーネントの性能を、チャネルおよび干渉モデルと共に、
図49で使用したもののように示す。発明のアプローチを有する先進受信機は、FER=2×10
-4におけるEs/Noで約8.2dBのゲインを達成する。
【0344】
図43は、PIDS PDUsのデコーディングの1つの実施形態を示す。ライン4588上のPIDS PDUsの所定の数について(
図40のライン4481におけるようにコード・レート1/3にパンクチュアされた後)、チャネルLLRsのストリームを使用して、ブロック4581でのリストLog-MAPデコーディングが各PIDS PDUについて実行される。リストLog-MAPデコーダは、ビット決定およびPIDS PDU内の情報および/またはコード化ビットのそのデコーダ出力LLRsを、0または1の2値のハード決定パス・シーケンスのセット(すなわち、長さM_valueのリスト)と共に、ライン4589に出力する。次に、CRCチェックが、ブロック4582においてPIDS PDUのMAPビット決定について実行される。もしPIDS PDUがVRCチェックを通るならば(ライン4590)、MAPビット決定は、PIDS PDUの情報ビット用にブロック4586で最終ビット決定として出力され、各LLR値は、ブロック4583においてその極性を維持しながら大きな値、例えば論理値ビット1または0に対して100または-100に高められる(システムにおける2値ビットマッピングに応じて等)。もしPIDS PDUのシーケンスがCRCチェックに失敗すると(ライン4591)、リスト内のPIDS PDUのパス・シーケンスは、次にブロック4582において、リストに配置された順番で、リスト内のパス・シーケンスがCRCチェックを通るまで、一度にCRCチェックされる。リスト中のいくつかのパス・シーケンスは同一であり、これにより、動作を実行するのに必要な処理時間を低減するために、このCRCチェックを行う前に、いくつかの複製されたパス・シーケンスが除かれる。第1のパス・シーケンスがCRCチェックを通りことが分かった時に(ライン4590)、パス・シーケンスはPIDS PDUの情報ビットの(ブロック4586における)最終ビット決定として出力され、それらのLLR値はその極性を維持しながら大きな値、例えば論理値ビット1または0に対して100または-100にブロック4583において高められる。もしブロック4582におけるCRCチェックを通るパス・シーケンスが見つからない時4591、任意のCRC Log-MAPデコーディングが、ライン4591(ライン4595に切り換えられる)上のデコーダ出力LLRsについてブロック458547で任意に実行される。次に、PIDS PDUの情報ビットについてのLLRSが、CRC Log-MAPデコーダのライン4596上の(ライン4597への)出力LLRs(全体または外部LLRsのいずれか)から決定される。さらに、PIDS PDUの情報ビットについての最終ビット決定が、ブロック4586で、CRC Log-MAPデコーダの出力LLRsの極性に対して行われる。別の実現方法として、他の実施形態では、ブロック4585におけるCRC Log-MAPデコーディングが、全体性能を大きく損なわずに処理複雑性を低減するために、特にリスト・デコーディングを採用した時に、スキップできる。この場合、PIDS PDUの情報ビットのLLRsおよびビット決定は、ブロック4581からライン4597への出力LLRsから得る。Log-MAPデコーディングのみがブロック4581で使用される時、任意のCRC Log-MAPデコーディングに起因する性能の向上は、ブロック4581がリスト・デコーディングも実行する場合より大きい。出力LLRsは、
図46に示したさらなる繰り返し処理に使用される。PIDS性能は、PIDS PDUsに使用されるより短いパケット・サイズに対応するリスト・コーディングのより大きなゲインに起因して、オーディオ・パケットの性能より良好である。
【0345】
図56は、3-rayフェーディング・チャネル3RAYSにおけるPIDSフレーム性能を示し、ホスト信号に対して-20dBに存在する第1の隣接チャネル干渉も有すること示す。これまでのおよび発明の態様を採用した先進受信機の例示の実施形態は、
図51を生成するのに使用されたものと同じである。さらに、PIDSフレームの長さは、HD無線システムで説明したように、80ビットであると仮定される。これまでの受信機は、例えば12dBまでのEs/No値の広いレンジに渡り、例えば10
-2の相対的に高いFERであったが、発明のアプローチを有する先進受信機(小さな点の実線)は、テールビティングLog-MAPデコーディングを採用したP1パケットの第1FECデコーディングの後、先進初期CSI評価が1つの付加的な繰り返しCSI評価ステージの組み合わせで実行された時、FER=10
-2でEs/Noが約9dBのゲインを達成する。さらに、前述の繰り返しCSI評価の後、先進受信機(点を有する破線)がテールビティング・リストLog-MAPデコーディングを採用する時、それはFERをFER=10
-4で約2.3dBだけさらに改善し、商業的な動作で望まれる(Es/No<4dBで)目標性能FER=10
-5を達成する。
【0346】
[P3チャネルのデコーディング]
図39Cは、AAS PDUsのストリーム4462−4466を示す。AAS PDUsのそれぞれは、フラグ(Flag)4467、データ送信パケット・フォーマット(DTPF)4468、データ・パケット4469、およびフレーム・チェック・シーケンス(FCS)4470(すなわちCRC)を含む。各AAS PDUは、(n,k)RSコード用に長さkバイトの情報ブロックを形成し、例えば、k=223バイト、およびn=255バイトである。RSデコーディングが実行される時、(n-k)RSパリティバイト4471は、AAS PDUに付加され、RSコードワード・ブロック4472−4476を形成する。連続したRSコードワード4477は、次に(HD無線AAS仕様のように典型的な値は4-64の)Rwのインターリービング深さでバイト・インターリーブされる。1つの例示の実施形態では、しかし一般性を欠くこと無しに、Rw=4であるとする。簡単化のために示していないが、バイト・インターリービング後のRSブロックのストリームは、レイヤ1における内部コンボルーション・コード・エンコーディングのためのフレーム列に分解される。例示の実施形態では、一般性を欠くこと無しに、コンボルーション・エンコーディングのための各フレームは、2つのRSブロック(例えばRw/2=2)に対応する長さのビット・シーケンスを含む。
【0347】
図44は、AASデータを伝送するHD無線P3チャネル用の先進連結デコーダに関する1つの実施形態を表す。各コンボルーション・コードフレームに対応するチャネルLLRsのストリームは、ブロック4601において、コード化ストリームを元のコード・レートにするために、送信機においてコード化ビットがパンクチュアされる位置にゼロ値を挿入することによりデパンクチュアされる。ライン4616上の各デパンクチュアされたフレームは、リストLog-MAPデコーダ4602に送られる。デコーダは、出力LLRs、情報およびコード化の両方のビットLLRs、および各フレームについてのもっとも類似のハード決定シーケンス(0および1を含む)の所定数のM_valueのセットを生成する。ハード決定シーケンスのリストは、もっとも類似したシーケンスから類似の最小のシーケンスの順に並べられる。M_valueは、2より大きいかまたは等しいどのような整数でもよい。より大きなM_valueは、リスト・デコーディングの性能を向上するが、改善は中間のM_value、すなわち32で消滅する。特別なシミュレーション例におけるP3デコーディングでは、M_value=8が採用された。MPS PDUヘッダ・デコーディング記載の文脈で説明したのと同様に、テールビティングLog-MAPデコーディングが4602で採用される。最類似シーケンスのリストの最適と準最適の両方の生成が、異なる実施形態で採用される。演算効率については、さらなる処理のためのM_valueシーケンスのサイズは、以下に説明するように、ライン4618で低減される。
図39Cに示すAAS PDU構造について、Rw/2(すなわち2)フレームは、Rw(すなわち4)RSコードワードに対応する。出力LLRsおよびRw/2フレームに対応するハード決定シーケンスは、4604で再構成およびデインターリーブされ、LLRsのセットをRw RSコードワードのそれぞれのためのハード決定シーケンスのリストと共に、ライン4619上に生成する。
【0348】
バイト・デインターリーブの特性について、
図44のリストLog-MAPデコーダからのRw/2に対応するハード決定シーケンスのバイト・デインターリービングについてのプロセスを表す
図45を参照する。各フレームのリストLog-MAPデコーディングの後、出力は、ライン4646におけるLLRsの1セットを、ライン4647におけるM_valueハード決定シーケンスのリスト共に有する。これらのシーケンスは、第1のものが正しい送信フレームである確率が最も高く、最後のものが正しい確率がもっとも低いように並べられる。これらの出力を次に処理ブロック(デインターリーバ)に送るために、次のステップが実行される。
1.制約長さkのテールビティング・コンボルーション・コードについて、ヘッドの最後の(k-1)ビットが、正しいハード決定シーケンスについてのパケットの最終(k-1)ビットと同じであるべきである。したがって、この条件を満たさないシーケンスは、リストから除かれ、残りのシーケンスの順番が維持される。この結果、M
1≦Mシーケンスになる。
2.残りのM
1シーケンス中で、いくつかのシーケンスは、リスト内の他のものと同じである。したがって、同一シーケンスの各グループから最小インデックスのシーケンスの集合であるようにして、ユニークな(異なる)シーケンスのみが維持される。これにより、リストの順番が変化しないM
2≦M
1シーケンスになる。
3.ブロック4642におけるLLRsおよびシーケンスからヘッドおよびテール部分を除く。
【0349】
前述のように、Rw/2フレームの各セットは、この例示の実施形態では、Rw RSコードワードに対応する。ヘッドおよびテール部分を除いた後、すべてのフレームからのソフトLLRsは、ブロック4645内の深さRwのデインターリーバに送られる。したがって、出力において、Rw/2フレームの各セットのLLRsは、それぞれが1つのRSコードワードに対応するLLRsのRwセットに変換される。1バイト・シンボルに対応する8のLLRsは、送信機内のバイト・インターリービングに一致するように一緒に移動される。分かるように、ソフトLLRsのデインターリービングがそのまま進められる。ハード決定シーケンスについてのように、タスクはより複雑になる。上記の3つのステップの処理を使用して得たハード決定シーケンスのセットをそれぞれ有するRw/2フレームのセットを考える。これらのフレームについてのハード決定シーケンスの数は、同じではなく、次のように示される。
【0351】
組合せの数は、M
total=M
2(1)×M
2(2)×...×M
2(Rw/2)である。各組合せは、ブロック4645内の深さRwのデインターリーバに送ることができ、それぞれが1つのRSコードワードに対応するRwシーケンスのセットを形成する。最後に、Rw/2フレームのセットに対応するRw RSコードワードのそれぞれについて、M
totalハード決定シーケンスが、ライン4659に得られる。しかし、1つの結果は、アドレスするために残る。前述のように、各フレームのM
2シーケンスは、最高の確率のものから最小の確率のものへ並べられる。異なるフレームからのシーケンスを組み合わせる時、異なる組合せは、正しいことの異なる確率を有する。例えば、Rw/2フレームのすべてからの第1シーケンスの組み合わせは、正しいことの最高の確率を有する。したがって、発明のある態様によれば、組合せは、正しいことの確率順にデインターリーバに送られる。この方法は、各RSコードワードのM
totalハード決定シーケンスが、以下の例で説明する近似方法で、さらに最高の確率のものから最小の確率のものへ並べられる。
【0352】
例として、Rw=4で、2フレームの各セットが4つのRSコードワードを有する。フレームがM
2(1),M
2(2)シーケンスを有すると仮定し、組合せは、次の順番である。
(1,1)(2,1)
(1,1)(2,2)
(1,2)(2,1)
(1,1)(2,3)
(1,3)(2,1)
(1,2)(2,2)
…
ここで、上記の(x,y)で、xはフレーム番号を、yはシーケンス番号を示す。これは次のように実行できる。
1.ブロック4643において、x
1,x
2=1,2,y
1=1:M
2(1)およびy
2=1:M
2(2)であるようにすべての組み合わせ(x
1,y
1),(x
2,y
2)を生成する。
2.
図1の組み合わせを、y
1+y
2がブロック4644で増加する順番を有するようにソートする。
【0353】
デインターリービング後、各RSコードワードについて、
図44のライン4619上のM
totalシーケンスが、ブロック4605でチェックされ、RS(255,223)コードがエラー検出に使用されたことを意味する、それらのいずれかが有効なRSコードワードであるかが判明する。もし、M
totalシーケンスのいずれかが有効なRSコードワードであれば4620、さらにそれがブロック4606におけるCRCチェックを通ったかが分かるようにテストされる。CRCチェックは、RS(255,223)コードにより提供される能力を超えたエラー検出能力の付加的なレベルを提供する。もしCRCに通れば、シーケンスはライン4632上の向上したLLRsに変換され、情報ビットがそれから抽出できる出力として使用される。MPS PDUデコーディングに関係する上記の議論に類似して、向上したLLRsが、正しいと考えられるセグメントのビットLLRsに、他のセグメントからのLLRsに比べてより大きな重みを与えることにより繰り返しデコーディングに使用され、それにより繰り返しデコーディングまたはCSI評価を少し改善する。M
totalシーケンスのいずれも有効なRSコードワードでない場合、BERlekamp Massey (BM)アルゴリズムを使用するハード決定RSデコーディングが、ブロック4607において、M
totalシーケンスの少なくともL
BM≦M
totalについて実行される。同様に、有効なRSコードワードのいずれもブロック4606でCRCチェックに通らなければ、M
totalシーケンスのセットは、上記のように、BMデコーディングのためにブロック4607に渡される。他の実施形態では、BMアルゴリズムの代わりに、この技術分野で知られた他のアルゴリズムが、4607で採用される。各RSコードワードについてのハード決定シーケンスが正しいことの確率に基づいて並べられるから、
図44のブロック4607において、BMデコーディングが、最高の確率のものから始めるように、第1L
BMシーケンスについて実行される。これは、より高速にデコードするBMデコーダの機会を増加させ、より効率的な実現になる。
【0354】
BMデコーディングがこれらのL
BMシーケンスのいずれかで成功すると4625、その結果である最高ランクのRSコードワードは、CRCチェックブロック4609に送られ、もしCRCを通ると4626、それはライン4632上で向上したLLRsに変換され、出力として使用される。しかし、CRCチェックの通らないか4628またはBMデコーディングがL
BMシーケンスのいずれでも成功しないと4627、RSコードワードに対応するLLRsはSISO、ブロック4611における「ソフト」RSデコーダに送られ、それは本発明の前の実施形態で詳細に説明した。もしソフトRSデコーディングが有効なRSコードワードになると4630、それは、CRCチェックブロック4613でさらにテストされ、CRCを通ると4631、それは向上したLLRsに変換され、ライン4632上の出力として使用される。もしCRCが通らないと4634、ソフトRSデコーダへの入力LLRsは、ライン4637上の最終出力として使用されるか、またはそれらはブロック4614内のCRC Log-MAPデコーダを通して任意に渡され、その出力LLRsはデコーダ全体の最終出力として使用される。もしソフトRSデコーダが有効なRSコードワードにならなければ4633、それは本発明の対応する実施形態で説明したように、BPデコーディングを採用するソフトRSデコーディングに基づいて更新したLLRsのセットを生成する(最良のLLRを選択することに関係する議論を参照すべきで、そこでは、全マトリクスからのLLRsの平均がビット・エラーレートの項で最適な選択であり、最終LLRとして選択されるべきであると述べられている)。これらのLLRsは、ライン4637上の最終出力として使用されるか、それらは、ブロック4614内のCRC Log-MAPデコーダを通してライン4636上に任意に渡され、その出力は最終出力LLRsとして使用できる。出力LLRsは、この技術分野で既知のように、それから外部情報を構成することにより、
図46に示したさらなる繰り返し処理に使用される。
【0355】
リストLog-MAPデコーディングは、デコーディングの複雑性の低減のために主として使用されることに言及されるべきである。この理由は、大部分の場合、シーケンスの1つが有効なRSコードワードであり、CRCチェックを通るか、またはシーケンスの1つが単純BMデコーダでデコードされ、CRCチェックを通るかのいずれかであるということである。両方の場合、より複雑なソフトRSデコーディングがスキップされ、全体の複雑性が低減される。他の実施形態では、Log-MAPデコーディングが、ブロック4602におけるリストLog-MAPデコーディングの代わりに使用される。Log-MAPは、バイト・デインターリービングのためにライン4618に向かうソフトLLRsのセットを生成するだけである。ライン4619における出力は、ソフトRSデコーディングのためにブロック4611に直接向かい、その間の他の全てはスキップされる。ソフトRSデコーディングの前にBMを有するリストLog-MAPデコーディングを使用することは、Log-MAPおよびソフトRSデコーディングの組み合わせに比べてより良好な性能を生じる。
【0356】
図57は、FM HD無線システム用のP3論理チャネルの性能を示す。各種実施形態を実現する先進デコーディングを利用する性能が、これまでの方法を使用する性能と比較される。この例示の実施形態において、デジタル、OFDM信号パワーは、2010年のFCC命令にしたがって、元のHD無線規格による許されたレベルに対して10dB(すなわち、-10dBc)だけブースト(増強)される。ホストFMおよび第1隣接干渉を有する高速アーバン・フェーディング・チャネルUFAST60を考える。発明の方法は、P1パケットの第1FECデコーディング後に、先進初期CSI評価および1つの付加的な繰り返しCSI評価を採用する。さらに、発明のRマトリクス・デコーディングおよびテールビティング・リストLog-MAPデコーディングが、発明のソフトRS得コーディングと共に、前述のように採用される。リストデコーダは、M_value=8を使用する。ソフトRSデコーダは、元の提案のデコーダと前述のような不一致位置を有する別の実施形態の組み合わせである。元の提案のデコーダと不一致位置を利用するその変形例は、N_mat=6のマトリクスを使用する。共通の第1(n-k)-L(n=255×8=2040,k=223×8=1784)ディグリー1の列に加えて、各マトリクスは、前に議論したように、ディグリー1でL列の異なるセットを有する。(元のデコーダについてL=18および不一致位置を有する変形例のデコーダについてL=15)各マトリクスについて、ソーティングおよびマトリクスの適応の7ラウンドが実行される。各ラウンド中に、(元のデコーダについて)α
1=0.2, β
1=0.3475, g
1=0.61および(不一致位置を有する変形例のデコーダについて)α
2=0.18, β
2=0.43, g
1=0.62で単純グリーディBPアルゴリズムの3回の繰り返しが、9回の繰り返しが実行される最終ラウンドを除いて、実行される。コードワードにも、6個のマトリクスの全ての入力LLRsおよび平均LLRsにも収束しない各マトリクスの繰り返しの終りで、BMエラーおよび消去デコーディングが使用される。LLRsのセットのそれぞれについて、0.4小さい正しい確率を有するすべてのシンボルが、消去の数が(255-223=32)を超えないように消去される。前述のように、デコーディング・プロセス中、BERlekamp Massey (BM)アルゴリズムを使用するハード決定RSデコーディングが、ブロック4607において、L
BM=3のシーケンスで実行される。これまでの方法は、移動速度およびチャネルの周波数選択性のレンジに適した時間および周波数に渡るフィルタ長を使用する単一ステージCSI評価を有する。これまでの方法は、前述のテールビティングLog-MAPデコーダも使用し、それはMATLABテールビティング・ビタビ・デコーダよりいくらか良好な性能を提供する。FER=10-4において、前述のように実現された先進受信機(プラス・シンボルを有する線に対応する)は、これまでの受信機(三角形シンボルを有するラインに対応する)に対して、1.5dBのゲインを達成することが分かる。他の例示の実施形態では、外部RSデコーダと内部コンボルーションLog-MAP(またはリストLog-MAP)デコーダの間の複数の繰り返しは、他の実施形態で議論したように、BERおよびFER性能を更に改善するのに使用できる。
【0357】
[HD無線システムにおける繰り返しデコーディング]
図46は、MPS、SIS、およびAAS PDUsの繰り返しデコーディングの1つの実施形態を示す。ライン4688上の信号は、
図24Bにおけるブロック4067、4068、および4069からの出力を表す。チャネルLLRSのこれらのストリームは、ブロック4672(さらに
図24Bのブロック4071も)におけるMPS PDUs、ブロック4676(さらに
図24Bのブロック4072も)におけるSIS PDUs、およびブロック4677(さらに
図24Bのブロック4073も)におけるAAS PDUsのさらなるデコーディングのために、3つの論理チャネル・ストリームにデマルチプレクスされる。3つの情報デコーダは、それぞれのPDUを、LLRsと共に、P1 MPS PDUのためにライン4692上に、PIDS上SIS PDUのためにライン4693上に、およびP3上AAS PDUのためにライン4694上に出力する。各PDUのLLRsは、CRCチェックを通り正しいコードワードに収束するセグメントに対する向上したLLRsを、非収束セグメントに対するLLRsと共に(さらに、繰り返しを続ける必要があるならば外部情報も)、有する。繰り返しデコーディングを続けるべきかの決定が行われる(ブロック4679)。すべてのPDUsが正しくデコードされるか、または繰り返しの所定数に到達すること無しに、向上したLLRsおよび外部情報の3つのストリームが、それぞれの出力ビットについての優先情報としてSISOデコーダに供給され、すなわち、ライン4692上にブロック4681へのMPS PDUストリームが、ブロック4682へのSIS PDUストリームが、およびブロック4683へのAAS PDUストリームがそれぞれ供給される。SISOデコーダ4681−4683の出力における更新されたコード化ビットLLRsは、CSI評価の他のラウンドにおけるCSI評価の改善を助ける。ライン4695、4696、および4697上のSISOデコーダからの出力コード化ビットLLRsのすべては、ブロック4684で、
図24Aのブロック4040からの出力として同一信号フォーマットに適切にインターリーブされ、多重化される。インターリーブされ多重化されたコード化ビットLLRsは、所望のソフトまたはハードシンボルにマップされ、ブロック4685におけるCSI評価を容易にする。次に、ブロック4685、4686、および4687は、
図24Bのブロック4064,4065、および4066を参照して前に説明したように、CSI評価、更新したチャネルLLRsを得るためのシンボルからビットへのデマッピング、およびデインターリービングをそれぞれ実行する。次に、ライン4699上のブロック4687からの情報源ストリーム1、2、および3の全てについて更新され、より信頼されるチャネルLLRsを含む出力信号が、次のブロックにおける処理の次の繰り返しのためにブロック4671に供給される。
【0358】
まとめると、
図24Bで議論したように、CSI評価とSISOデコーディング間の第1の1つ以上の繰り返しは、複数の情報源のPDUsを含む無線フレームについて実行される。これは、CSI評価の性能を改善するのを助け、その結果出力におけるより信頼されるソフト情報が、異なるPDUsの情報デコーダ1、2および3に与えられる。デコードに成功したPDUsからの「良好な」ビットが、送信フレームの他の部分および複数の情報ストリームを有する無線フレーム全体に拡散し、SISOデコーダ4681−4683および先進CSI評価を介して、それらの性能を改善する4685。次に、少しのグローバルな繰り返しが、情報デコーダ(1,2,3)4672、4676および4677、SISOデコーダ4681−4683および先進CSI評価4685の間で実行される。これらの繰り返しは、情報デコーダの出力におけるLLRsの信頼性を改善し、それにより一層信頼できるデコード化情報シーケンスになり、結果としてシステム全体の性能を改善する。
【0359】
図46には明確に示していないが、ブロック4672、4676、および4677からの出力LLRsは、バイト・インターリービングに含まれるブロック4677でのAAS PDUsのデコーディングのように、ライン4694上の信号のバイト・インターリービングのような特別なPDUフォーマットに適用可能にするための付加的な処理が行われる。しかし、
図46において省略されたこのような付加的な処理は、SISOデコーダおよび先進CSIデコーダを通して情報デコーダからの向上した出力LLRsの繰り返し処理に焦点が当てられた本発明のある態様を変更せず、それは、
図24Bにおけるブロック4064−4069に示した非繰り返しデコーディング・プロセスのための前方パスにも配置される。繰り返しデコーディングでの性能改善の表示は、
図57に示される。
図57の例についてのこれまで説明した考慮されたチャネル・シナリオについて、1つ以上のデコーディング繰り返しを使用する繰り返し先進受信機(対応円シンボルを有する線に対応する)は、1つ以上のデコーディング繰り返しを使用するのに比べて、単一デコーディング・ステージのみを有する先進受信機に比べて、約0.25dBの付加的なゲインを提供する。付加的な繰り返しは、対象がFERの領域では、非常にまれに必要になることに注目すべきである。
【0360】
ここまで特定の実施形態に本発明を適用した本発明の各種の新規な特徴を示し、説明したが、説明し示したシステムおよび方法の形および詳細において各種の省略、置き換えおよび変更が本発明の精神を逸脱しないで行えることが、この技術分野の当業者には容易に理解できる。この技術分野におけるそれらの当業者は、上記の開示およりそれらからの理解に基づき、FM HDおよびAM HD無線システムの一部である特定のハードウエアおよびデバイス、およびここで提供されたおよび組み込まれた一般の機能性が、本発明の異なる実施形態では変化することを認識するであろう。したがって、
図1から
図57に示した特定のシステムコンポーネントは、システムおよび方法で実現された本発明の特定の実施形態の各種の態様および機能性の十分且つ完全な理解および認識を容易にする説明の目的である。この技術分野の当業者は、本発明が、説明の目的で示され、制限する目的で無しに説明した実施形態以外でも実現でき、本発明は以下の請求項によってのみ制限されることが分かる。