特許第6397003号(P6397003)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6397003オゾンを使用して、表面を衛生化する、および水を処理するための装置および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6397003
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】オゾンを使用して、表面を衛生化する、および水を処理するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/50 20060101AFI20180913BHJP
   C02F 1/78 20060101ALI20180913BHJP
   A61L 2/24 20060101ALI20180913BHJP
   A61L 2/18 20060101ALI20180913BHJP
   E03C 1/10 20060101ALI20180913BHJP
   A61L 101/10 20060101ALN20180913BHJP
【FI】
   C02F1/50 531R
   C02F1/50 510A
   C02F1/50 520B
   C02F1/50 540A
   C02F1/50 540B
   C02F1/50 550L
   C02F1/78
   A61L2/24
   C02F1/50 550D
   C02F1/50 550C
   A61L2/18 100
   E03C1/10
   A61L101:10
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-518020(P2016-518020)
(86)(22)【出願日】2014年6月6日
(65)【公表番号】特表2016-525939(P2016-525939A)
(43)【公表日】2016年9月1日
(86)【国際出願番号】US2014041219
(87)【国際公開番号】WO2014197759
(87)【国際公開日】20141211
【審査請求日】2017年6月2日
(31)【優先権主張番号】61/832,193
(32)【優先日】2013年6月7日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/930,659
(32)【優先日】2014年1月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515339505
【氏名又は名称】エルブイディ アクイジション エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100144048
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 智弘
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】特許業務法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビューシック、ルイス エム
【審査官】 松井 一泰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−094696(JP,A)
【文献】 特開2005−021798(JP,A)
【文献】 特開2012−179538(JP,A)
【文献】 特開2009−028683(JP,A)
【文献】 特開2007−275893(JP,A)
【文献】 特開2013−010068(JP,A)
【文献】 特開平01−275402(JP,A)
【文献】 特開平07−008976(JP,A)
【文献】 特開2001−000986(JP,A)
【文献】 特開2009−039614(JP,A)
【文献】 特開2001−070962(JP,A)
【文献】 特開2012−196589(JP,A)
【文献】 特開2004−344833(JP,A)
【文献】 実開平01−048196(JP,U)
【文献】 特開2007−185615(JP,A)
【文献】 特開平06−079256(JP,A)
【文献】 特開2011−240206(JP,A)
【文献】 特開平01−076860(JP,A)
【文献】 特開2004−223490(JP,A)
【文献】 実開昭61−130400(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/50
C02F 1/70− 1/78
C02F 1/66− 1/68
A61L 2/00− 2/28
A61L 11/00− 12/14
B01F 1/00− 5/26
E03C 1/00− 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水源と、
前記給水源の上方に配置され、全容量を有し、水量を保持するために構成された、貯水器であって、
水用流入口接続部、
前記貯水器の前記全容量と前記水量との間の差異によって画定される容量の空気を含む、貯水器上部チャンバ、
通気口、
前記貯水器を水用流出口に連結させる、水用流出口接続部、および
オーバーフロー用継手、
を備える、貯水器と、
前記オーバーフロー用継手を前記給水源に接続させる、オーバーフローラインと、
水オゾン処理ループと、
オゾン供給ループと
を含む水衛生化装置であって、
前記水オゾン処理ループが、
前記給水源に連結された基端部および前記水用流入口接続部に連結された末端部を備えた水循環ラインと、
水循環ポンプと、
ベンチュリ管とを備え、
前記水循環ポンプおよび前記ベンチュリ管がそれぞれ、前記水循環ラインの前記基端部および前記末端部の間に配置されており、前記水循環ラインを通る水の流れが前記水循環ポンプおよび前記ベンチュリ管のそれぞれを通過するように、前記水循環ポンプおよび前記ベンチュリ管がそれぞれ前記水循環ラインに接続され、
前記オゾン供給ループが、
前記通気口に連結された基端部および前記ベンチュリ管に連結された末端部を備えた、オゾン供給ラインと、
前記オゾン供給ラインの前記基端部と前記末端部との間に配置され、前記オゾン供給ラインに接続された、オゾン発生器と、
を備え、
前記水循環ポンプおよび前記オゾン発生器の同時の動作が、水を前記水オゾン処理ループを通して循環させ、それによって前記オゾン発生器からのオゾンを、前記水オゾン処理ループの中に引き込む、
水衛生化装置。
【請求項2】
オゾン処理サイクルを、サイクル間隔に亘って実行するために、前記水循環ポンプおよび前記オゾン発生器を作動させるために構成された、制御装置をさらに備える、請求項記載の水衛生化装置。
【請求項3】
前記制御装置が、前記サイクル間隔に亘って、前記水循環ポンプを作動させ、および、前記サイクル間隔よりも短いオゾン発生間隔の間、オゾン発生器を作動させるように構成された、請求項記載の水衛生化装置。
【請求項4】
前記オゾン発生間隔が、前記サイクル間隔の10%未満、または10%に等しい、請求項記載の水衛生化装置。
【請求項5】
前記オゾン発生器への水の流入を防ぐために、前記オゾン供給ループ上に配置されたチェックバルブをさらに備える、請求項1から4のいずれか1項記載の水衛生化装置。
【請求項6】
給水源と、
全容量を有し、水量を保持するために構成された、貯水器であって、
水用流入口接続部、
前記貯水器の前記全容量と前記水量との間の差異によって画定される容量の空気を含む、貯水器上部チャンバ、
通気口、および
前記貯水器を水用流出口に連結させる、水用流出口接続部、
を備える、貯水器と、
第1状態と第2状態の間で切り替えるために構成された、一体式バルブであって、
前記一体式バルブを前記水用流出口に接続し、前記第1状態において閉口し、前記第2状態において開口する、第1流入口、
前記一体式バルブを前記給水源に接続し、前記第1状態において開口し、前記第2状態において閉口する、第2流入口、および
前記第1および第2状態の両方において開口する、流出口、
を備える、一体式バルブと、
水オゾン処理ループと、
オゾン供給ループとを含む水衛生化装置であって、
前記水オゾン処理ループが、
前記一体式バルブの前記出口に連結された基端部および前記水用流入口接続部に連結された末端部を備えた水循環ラインと、
水循環ポンプと、
ベンチュリ管と、
を備え、
前記水循環ポンプおよび前記ベンチュリ管がそれぞれ、前記水循環ラインの前記基端部および前記末端部の間に配置されており、前記水循環ラインを通る水の流れが前記水循環ポンプおよび前記ベンチュリ管のそれぞれを通過するように、前記水循環ポンプおよび前記ベンチュリ管がそれぞれ前記水循環ラインに接続され、
前記オゾン供給ループが、
前記通気口に連結された基端部および前記ベンチュリ管に連結された末端部を備えた、オゾン供給ラインと、
前記オゾン供給ラインの前記基端部と前記末端部との間に配置され、前記オゾン供給ラインに接続された、オゾン発生器と、
を備える、
水衛生化装置。
【請求項7】
前記貯水器が、オーバーフロー用継手をさらに備え、前記オーバーフロー用継手を前記給水源に接続する、オーバーフローラインをさらに備える、請求項6記載の水衛生化装置。
【請求項8】
前記一体式バルブを前記第2状態に切り替え、オゾン処理サイクルを、サイクル間隔に亘って実行するため、前記水循環ポンプおよび前記オゾン発生器を作動させるように構成された、制御装置をさらに備える、請求項6又は7記載の水衛生化装置。
【請求項9】
前記制御装置が、前記サイクル間隔に亘って、前記水循環ポンプを作動させ、および、前記サイクル間隔よりも短いオゾン発生間隔の間、オゾン発生器を作動させるように構成された、請求項8記載の水衛生化装置。
【請求項10】
前記オゾン発生間隔が、前記サイクル間隔の10%未満、または10%に等しい、請求項9記載の水衛生化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2013年6月7日に出願された米国仮特許出願第61/832,193号および2014年1月23日に出願された米国仮特許出願第61/930,659号の優先権を主張する。それぞれの出願の開示内容は、参照により完全に詳述されたものとして、本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
例示的実施形態は、冷却器内の水をオゾンにさらすことによって、水冷却器内の水および内部水路を衛生化するための装置および方法に関連する。好ましい例示的実施形態は、オゾン発生器を通して空気を引き出し、冷却器内の貯水器に水が供給される前に、オゾンを、流れる水に加えるために、ベンチュリを利用する。
【背景技術】
【0003】
オゾン(O3)は、3つの酸素原子から成る自然発生の分子である。オゾンは、バクテリア、カビおよび酵母菌の胞子、ウイルスおよびシストを形成する有害な原虫類などの、ほとんどの水中生物に有毒である、強力な酸化剤を提供する酸素原子の1つを、容易に放出する。水を、特に飲料用の水を浄化するためにオゾンを使用することには、数多くの利点がある。オゾンは、飲料水に臭いおよび味の問題を引き起こす多くを含む、多くの有機化合物を酸化および分解する。オゾンによる浄化は、水に味も臭いも生じさせない。オゾンは酸素から成り、純酸素に戻るため、一度使用されると跡形もなく消える。米国食品医薬品局はオゾンを安全であると認めており、そしてオゾンは食品の処理、保存、および加工のための抗菌物質として適用される。
【0004】
浄水のためにオゾンを取り入れる公知の水冷却器は、オゾンが、酸化処理ラインを通してオゾン発生器から引き込まれ、そして、冷却器の貯水器内に位置する、バブラー、またはディフューザから放出されるシステムを利用する。同様のシステムは、たとえば、インペラポンプの流出口を介して、機械的にオゾンを貯水器の中に導入する。先行技術のシステムにおいて、オゾン発生器に導入される空気は、外部環境への取入れ口から引き込まれる。たとえば、出願の開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,085,540明細書、第6,289,690明細書、第6,532,760明細書、第6,561,382明細書、第7,114,637明細書、第7,175,054明細書、第7,258,803明細書、第7,422,684明細書、第7,640,766明細書、第7,655,150明細書、第7,748,233明細書、第8,007,666明細書、および第8,056,358明細書、ならびに、米国特許出願公開第2008/0264877号明細書、第2010/0288710号明細書、および第2011/0006085号明細書を参照のこと。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、給水源および、貯水器を給水源に連結させる水用流入口接続部において、給水源から受容した水量と、貯水器の全容量と水量との間の差異によって画定される容量を有し、容量が空気を含む、貯水器上部チャンバと、貯水器を水用流出口に連結させる水用流出口接続部と、を含む全容量を有する貯水器を含む水衛生化装置を提供することである。水オゾン処理ループ手段が、水量の全てまたは一部を水用流出口から貯水器上部チャンバに循環させるために含まれ、オゾン発生手段が、空気をオゾンに変換するために、提供される。装置は、オゾンを、水オゾン処理ループ手段内を循環する水量の中に供給するための、オゾン供給手段を含む。
【0006】
本発明のシステムの好ましい例示的実施形態は、内部水路を衛生化し、貯水器からの水を、循環させ、水供給ラインを通り、水が貯水器へ再び入る直前の地点において、水供給ラインに沿って位置するベンチュリ管、またはベンチュリを通して進ませる、水循環ポンプの利用を通して、水冷却器内の水を処理する。水がベンチュリを通過する時に吸引力が生じ、それにより空気が、オゾン発生器を通り(それによって空気内の酸素がオゾンに変換され)、オゾン供給ライン内に、そして、水供給ラインに引き込まれ、そこで、循環する水と混合する、または循環する水に供給される。その後、オゾン処理された水は貯水器に戻される。オゾン処理された水が、水路内の表面の最大量に接触することを確実にするために、水は、蛇口/給水器接続部、または他の流出口の前方の、T字バルブから引き出されてもよい。ある例示的実施形態において、貯水器は、洗浄サイクルの間、貯水器内に収容された空気を、貯水器の通気口に接続されたT型継手を介して、オゾン供給ライン入口へ引き込むことによって、実質的に密封される。水は、床面高さに位置するボトル型の給水源の蓋を通して、貯水器内にポンプで吸い上げられてもよい(ボトムロード式冷却器と呼ばれる)。しかし、本システムは、トップロード式および配管式水冷却器システムと共に利用されてもよい。好ましい例示的実施形態において、水は、水循環ポンプによって、貯水器から水供給ラインの中へ、そしてベンチュリを通して循環され、その時にオゾンに導入され、その後、貯水器に戻る。
【0007】
いくつかの実施形態において、水オゾン処理ループが提供され、水オゾン処理ループは、水の流れを受容することが可能であり、水用流出口に連結された基端部、および貯水器上部チャンバに連結された末端部を有する、水循環ラインを含む。水オゾン処理ループは水循環ポンプおよびベンチュリ管をさらに含んでもよく、水循環ポンプおよびベンチュリ管はそれぞれ水循環ラインの基端部と末端部との間に配置されており、それぞれが、水循環ラインを通る水の流れが水循環ポンプおよびベンチュリ管のそれぞれを通過するように、水循環ラインに接続されている。
【0008】
いくつかの実施形態において、オゾン供給ループが提供され、オゾン供給ループは、オゾンの流れを受容することが可能であり、貯水器上部チャンバから受容するために接続している基端部、およびベンチュリ管に供給するために接続している末端部を有する、オゾン供給ラインを含む。オゾン供給ループは、オゾン供給ラインの基端部と末端部との間に配置され、オゾン供給ラインに接続されたオゾン発生器をさらに含んでもよく、水循環ポンプおよびオゾン発生器の同時の動作が、貯水器からの水の流れを、水オゾン処理ループ内で循環させ、それによってオゾン発生器からのオゾンの流れを、水オゾン処理ループの中に引き込んでいる。
【0009】
いくつかの実施形態において、水衛生化装置は、オゾン処理サイクルを、サイクル間隔に亘って実行するために、水循環ポンプおよびオゾン発生器を作動させるように構成された、制御装置が備え付けられる。本発明のシステムの好ましい例示的実施形態では、ある一定の浄化、洗浄またはオゾン処理サイクルの間、オゾン発生装置が、サイクルのある割合の間作動され、選択可能である第1の時間の後に非作動とされる、という方法で水冷却器内の表面を衛生化し、水を処理する。水循環ポンプは、サイクルの間、連続的に作動されてもよく、選択可能である第2の時間の後に終結する。いくつかの実施形態において、オゾン発生間隔はサイクル間隔の10%未満、または10%に等しい。
【0010】
いくつかの実施形態において、水循環ラインの基端部は水用流出口接続部に連結される。いくつかの実施形態では、オゾン発生器への水の流入を防ぐために、オゾン供給ループ上に位置決めされたチェックバルブが設けられていてもよい。さらなる実施形態では、貯水器に接続された、作動可能な通気口が備え付けられ、オゾン供給ラインの基端部が、作動可能な通気口を介して貯水器上部チャンバから受容するために接続している。
【0011】
本発明の目的は、給水システムを衛生化するための方法を提供することである。方法の例示的実施形態は、水オゾン処理ループを提供するステップと、オゾン供給ループを提供するステップと、制御装置をプログラミングするステップと、を含む。提供される水オゾン処理ループは、貯水器の水用流出口に接続された流入基端部、および貯水器の水用流入口に接続された流出末端部を有する水循環ラインと、水循環ポンプと、水循環ポンプと流出基端部との間のベンチュリ管と、を含み、水循環ポンプおよびベンチュリ管がそれぞれ、水循環ラインの基端部および末端部の間に配置されており、水循環ラインを通る水の流れが水循環ポンプおよびベンチュリ管のそれぞれを通過するように、水循環ポンプおよびベンチュリ管がそれぞれ水循環ラインに接続されている。提供されるオゾン供給ループは、貯水器の上面に接続された気体流入基端部、およびベンチュリ管に接続された末端部を有する、オゾン供給ラインと、オゾン発生器と、を含む。方法は、制御装置を、制御装置によって作動可能であるオゾン処理サイクルを実行するために、プログラミングするステップを含み、貯水器からの水の流れを水オゾン処理ループ内で循環させ、それによって、オゾン発生器からのオゾンの流れを水オゾン処理ループの中に引き込むように、制御装置は、オゾン処理サイクルの間に水循環ポンプおよびオゾン発生器を作動させる。
【0012】
いくつかの実施形態において、制御装置は、選択可能である周期的な間隔を有して、自動でオゾン処理サイクルを作動するようにプログラムされる。制御装置のいくつかの実施形態は、オゾン処理サイクルの開始時に始動するタイマを含み、方法は、選択可能である第1の時間間隔の後にオゾン処理サイクルを終結させるステップを含む。さらなる実施形態は、オゾン処理サイクルが作動される時に水循環ポンプおよびオゾン発生器の両方を作動させるように、選択可能である第1の時間の後にオゾン発生器を非作動とするように、および、選択可能である第2の時間の後に水循環ポンプを非作動とするように、制御装置をプログラミングするステップをさらに含み、選択可能である第2の時間がオゾン処理サイクルの終了と一致する。
【0013】
本発明のもう1つの目的は、貯水器が通気口、貯水器を水用流出口に接続させる水用流出口接続部、およびオーバーフロー用継手を含む、水衛生化装置を提供することである。一部の実施形態は、オーバーフロー用継手を給水源に接続させる、オーバーフローラインを含む。
【0014】
本発明のさらなる目的は、装置が、第1状態と第2状態の間で切り替えるために構成された一体式バルブを備え付けられた、複合的な構成のための水衛生化装置を提供することである。一部の実施形態において、一体式バルブは、一体式バルブを水用流出口に接続させ、第1状態において閉口し、第2状態において開口する、第1流入口と、一体式バルブを給水源に接続させ、第1状態において開口し、第2状態において閉口する、第2流入口と、ならびに第1および第2状態の両方において開口する流出口と、を含む。いくつかの実施形態は、オーバーフロー用継手が取り付けられた貯水器と、オーバーフロー用継手を給水源に接続させるオーバーフローラインと、をさらに含む。いくつかの実施形態において、制御装置は、一体式バルブを第2状態に切り替え、オゾン処理サイクルを、サイクル間隔に亘って実行するため、水循環ポンプおよびオゾン発生器を作動させるために構成される。
【0015】
本明細書において明らかにされた目的のために構成され、先行技術において見られる欠点を克服する、本明細書において一般的に説明される種類の、オゾンを使用して、表面を衛生化し、水を処理するための装置、システム、および方法を提供することが本発明の目的である。これらの、およびその他の利点が、以下においてより詳細に説明され、示される本発明によって提供される。
【0016】
本発明の、新規な特徴および利点が、上記のものに加えて、以下の詳細な説明を、同一の符号は同一の部分をいう、添付の図面とともに読むことで、当業者に明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1の例示的実施形態の構成要素の概略図である。
図2A】水冷却器の共通の構成の斜視図であり、ボトムロード式冷却器の共通の構成を図示する。
図2B】水冷却器の共通の構成の斜視図であり、トップロード式冷却器の共通の構成を図示する。
図2C】水冷却器の共通の構成の斜視図であり、配管式冷却器の共通の構成を図示する(配管による給水源から切り離されて示されている)。
図3】本発明の第2の例示的実施形態の水オゾン処理ループの概略図である。
図4】本発明の第3の例示的実施形態の水オゾン処理ループの概略図である。
図5】本発明の第4の例示的実施形態の水オゾン処理ループの概略図である。
図6】本発明の第5の例示的実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の例示的実施形態が図1において図示され、水量101が、水冷却器の貯水器102内に収容される。水量101が貯水器102の全容量よりも小さいとき、貯水器上部チャンバ103が画定され、典型的には空気などの気体を収容する。貯水器は、通常、図2A図2C、または貯水器を利用する、他の類似の給水器に関連して論じられる水冷却器の構成のいずれかによるものとすることができる。貯水器102は、給水源105および流入口接続部107から、たとえば、水用のボトルもしくは容器、ポンプの流出口、配管への直接接続から水を受容し、または公知の、給水システムへの任意の給水方法であってもよい。通気口104は貯水器102の上面に連結され、水が、貯水器102から供給される、および貯水器102を補充する時に、空気が貯水器102に入る、または貯水器102から抜け出ることを可能にする。
【0019】
給水栓、給水器、または蛇口106は、図1に示すように、水用流出口接続部109において直接的に、または水用流出口接続部109に接続された水用流出口108を通して間接的に、貯水器102から水を引き込む。給水栓は典型的に、図2A図2Cに示されるような、水冷却器上の温水または冷水用の流出口であるが、本発明は、機能にかかわらず、水を清潔にする、および浄化するシステムにとって有用であるため、機能の上で制限される必要はない。貯水器は、様々な目的のための、複数の水用流出口または水用流出口接続部を有してもよく、以下において、より詳細に説明されるように、水オゾン処理ループの基端部は、任意の既存の水用流出口または水用流出口接続部に連結されてもよいし、または、対応の専用の水用流出口に接続されてもよい。本明細書において用いられる水用流出口という用語は一般的に、水が通り、貯水器から抜け出る、どのような通路にも関連する。
【0020】
水オゾン処理ループ110は、貯水器102からの水を、水循環ポンプ112を介し、ベンチュリ管114を通して循環させ、そして水を貯水器102に戻し入れる。水オゾン処理ループ110は貯水器102、循環ポンプ112、およびベンチュリ管114を、水循環ライン116を用いて、ともにループ状に接続する。水ライン116の基端部118は、貯水器102から水を受容し、図1に示されるように、T型継手(fitting)120において水用流出口108に接続される。水ライン116の基端部118は、実用的な限り、給水栓106に近く、直列に接続されることが好ましい。貯水器102からの水が、可能な限り水用流出口106の近くを進む場合、オゾン処理された水を循環させることによって、水冷却器システムの内部水路領域の最大容量が洗浄、および衛生化される。しかし、これは好ましい例示的実施形態と考えられるが、直接または間接的に、水ライン116の基端部118を貯水器102内の水との、任意の適切な、受容のための接続性を持って配置することによって本願発明を実施することで十分である。水オゾン処理ループ110内を循環するオゾン処理された水は、水ライン116の末端部122において、混合またはさらなる衛生化のために、貯水器に戻る。
【0021】
オゾンを水冷却器システムに導入するために、オゾン供給ループ124は、空気、オゾン、または空気とオゾンの混合物を、貯水器上部チャンバ103から、オゾン供給ライン128の基端部126に、また、オゾン発生器132を通してライン128の末端部130に、引き込むために使用される。ライン128の基端部126は、任意には、通気口104内のT型継手を介して、貯水器上部チャンバ103との間の受容接続部に、配置されてもよい。洗浄およびオゾン処理サイクルの間、オゾンが水冷却器システムの中に存在しているとき、T型継手が、空気を、通気口104から離れるように逸らすことによって、オゾンが外部環境に抜け出ることを防ぐまたは減少させ、それによって、人や動物がオゾンにさらされる可能性を制限するため、これは重要な改善である。必要ならば、以下において詳細に論じられる制御装置136が、通気口104内のバルブを起動させ、オゾン処理サイクルの間、貯水器102を外部環境から密封するように構成されてもよい。
【0022】
本実施形態の、オゾン供給ライン128の基端部126の配置および構成は、すでに述べたようなものが好ましいが、水ライン116の基端部118の位置の説明に類似して、ライン128が貯水器上部チャンバ103から空気/気体を引き出し、ループ124に引き入れることを可能にするのに適した、貯水器102の任意の上部面で、基端部126が貯水器に適切に連結されていてもよい。この方法におけるオゾン発生器132への流入口の構成は、オゾンを水中に導入するために用いられる方法にかかわらず、オゾン処理サイクルの間に蓄積したオゾンを多く含んだ空気が再利用され、洗浄システム内を循環することを可能にする。たとえば、以下においてより十分に説明される、ベンチュリの使用の代わりに、オゾン供給ライン128の末端部130は、すでに説明された、インペラポンプおよびバブラーのような、オゾンを水冷却器に導入するための、先行技術のシステムに接続されてもよい。
【0023】
オゾン供給ライン128の末端部130が、ベンチュリ114にて終端する前に、オゾン供給ライン128は、オゾン発生器132、および、逆流または水がオゾン供給ループ124に入ることを防ぐために、任意のチェックバルブ134を通過する。貯水器上部チャンバ103を満たす、空気、オゾン、または空気とオゾンの混合は、オゾン供給ループ124が作動中である時にオゾン発生器132を通過し、そして、オゾン発生器132がオゾンを発生させ、それによって、ライン128の中のオゾンの濃度を上昇させている。以下においてより詳細に説明されるように、オゾンの飽和水準が、さらなるオゾンの発生なしに、サイクルを完了するのに十分であるとき、オゾン処理サイクルの一部の間、オゾン発生器は迂回されてもよい。
【0024】
オゾン供給ライン128の末端部130は、制限または低圧流領域において、ベンチュリ管114に接続される。水が貯水器102からベンチュリ114を通り循環するとき、低圧の領域が管114内に生じ、オゾン供給ライン128の末端部130において吸引力が生じる。低圧による力は、気体を、貯水器上部チャンバ103から、オゾン発生器132を通して、そして、ベンチュリ114を介して、水ループ110内を循環している水の中に引き込み、それによってオゾンを水側システムの中に加えている。
【0025】
オゾン供給ループ124は、オゾンを、水ループ110の中を循環している水に加え、水は貯水器102に戻り、一部のオゾンは、オゾン処理されたばかりの水101から貯水器上部チャンバ103へと抜け出る。本システムの利点は、ポンプまたは他の類似の装置の代わりに、ベンチュリ管の効果によって、システム内の空気および空気/オゾン混合物の流れが生じる、より効率的なオゾン処理システムを含む。
【0026】
本システムの、オゾンレベルへの蓄積効果を考慮すると、さらなる利点が説明できる。たとえば、水循環ライン116の末端部122は、貯水器102の上面、または上面付近に接続される。ループ110内で循環し、ループ110から抜け出る、オゾン処理された水は、貯水器102の中に追いやられる。水ループ110内を循環している水に加えられたオゾンの一部は、貯水器上部チャンバ103の中に抜け出るが、残りのオゾンは、水ライン116の基端部122を抜け出る水によって、貯水器102内に収容される水量101の中へと運ばれる。水循環ポンプ112が作動している間、オゾン処理された水は再びシステム内を運ばれ、接触する表面を洗浄する。
【0027】
オゾン発生器132および水循環ポンプ112の両方が作動されることにより、比較的短時間で、相当量の残余のオゾンが貯水器上部チャンバ103の中に蓄積される。正確な適用例および水側システムの特徴に応じて変わり得る、当業者によって選択可能な間隔で、オゾン発生器132は非作動とすることができ、そして、閉じられたシステム内の気体は、オゾン供給ループ124内を循環し続ける。しばらくすると、オゾンレベルは無視できるレベルにまで消失し、水循環ポンプ112は非作動とされてもよく、オゾン処理サイクルは完了する。いくつかの例示的実施形態に対する試験は、ほんの2分間のオゾン発生間隔を過ぎて、水を30分間を超えて循環し続けることが、有益となり得ることを示している(すなわち、オゾン処理サイクルに入って2分後に、オゾン発生器132を非作動とし、およそ30分間さらに水ループ110の中で水を循環させる)。
【0028】
本発明は、どのようなオゾン処理/洗浄サイクルに対しても冷却器システム内の空気の再循環が、先行技術のシステムの類似のサイクルと比べて、オゾンを発生させる必要性を減少させるという結果になるという点で、オゾン発生システムの構成要素の長寿命を促進している。同様に、これは、任意の所定の期間において、発生器の実行時間の短縮という結果をもたらす。さらに、本発明は、オゾン処理された水と接触する表面積を最大化し、オゾン処理サイクルの間のオゾン発生のために必要な時間の長さを減少することによって、機械の寿命に亘りエネルギー消費を減少させる。
【0029】
図1に戻ると、制御装置136は、138を介してオゾン発生器132に、140を介して水循環ポンプ112に、通信可能に連結されて示されている。制御装置は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または他の類似の方法を利用するプリント回路基板(PCB)といったものなどの、水冷却器設計の当業者に公知の、任意の形状で具体化されてもよい。本明細書に開示される教示を適用する、水冷却器のユーザが、たとえば、オゾン処理サイクルの長さ、その周期のタイミング、オゾン発生間隔の水循環時間に対する比率をカスタマイズするために制御装置136にパラメータを入力できるように、制御装置136は、任意にユーザインターフェース(図示されず)に接続されていてもよい。
【0030】
図1の例示的実施形態において、制御装置136は、オゾン発生器132および水循環ポンプ112を作動し、非作動とする。典型的なオゾン処理サイクルを開始させるために、制御装置136は、発生器132およびポンプ112の両方を起動させるために起動信号を送信することが好ましい。制御装置は、オゾン処理サイクルの間に経過した実行時間を計り、ユーザによって選択可能である、所定のオゾン発生間隔において、オゾン発生器132を非作動とする。好ましくはサイクル間隔と等しい、選択可能である第2の間隔において、制御装置136は水循環ポンプ112を非作動とし、タイマはリセットされ、オゾン処理サイクルは完了する。水冷却器の使用を望むことがありそうもない時に、制御装置136は、たとえば、毎晩または早朝など、周期的な間隔において、オゾン処理サイクルを始動させるために使用されてもよい。
【0031】
図2A図2Cに図示される水冷却器210、220、および230は、この技術において一般的な構成の例である。たとえば、図2Aは、給水源が貯水器の下方に位置するボトルまたは他の類似の容器212である、ボトムロード式冷却器の構成の例である。図2Bは、給水源が、貯水器の上方に位置する、ボトルまたは他の類似の容器222である、一般的にトップロード式冷却器と呼ばれるデザイン構成の例である。図2Bに示されるようなトップロードの種類に属する給水器が、典型的に重力を利用して水を給水源から貯水器に移送するのに対して、図2Aに示されるようなボトムロード式給水器は、典型的にポンプで水を給水源から貯水器に吸い出す。他の一般的な水冷却器の構成は、図2Cに示されるように、配管式の水冷却器を含む(配管による給水源は図示されず)。配管式水冷却器ユニットは、配管による給水源から、貯水器に水を供給するために直接引き込む。容器212および222、ならびに配管による給水源の接続部232は、図1に表示される給水源105と類似である。
【0032】
図3は、ボトムロード式冷却器構成の、さらなる改善のために構成された、本発明の第2の例示的実施形態の水オゾン処理ループの概略図である。ボトムロード式冷却器の給水源105は貯水器102の下方に位置付けられ、水を、水ライン116を通して引き出し、最終的に貯水器102へ送り込むために水ポンプ312が使用される。フロート350または他の類似のセンサが貯水器内の水位352をモニタリングするために使用される。フロート350は、水ポンプ312の作動および非作動をそれぞれに引きおこす下方設定および上方設定を有する。
【0033】
図1に関連して示される実施形態において、給水源105からの水が流入口接続部107に送り込まれる方法は、どのような特定の構成にも限定されない。たとえば、給水源105はトップロード式、ボトムロード式、または配管式冷却器構成であってもよい。しかし、ボトムロード式冷却器の場合、オゾン処理システムが既存の設計に加えられる時、図1に関連して開示された実施形態は、2つの水ポンプ(水循環ポンプおよび送水ポンプ)を必要とする。図3に示される実施形態に戻ると、オゾン処理システムは、両方の機能を実行するために水ポンプ312を使用する。
【0034】
この実施形態はまた、貯水器102と給水源105との間に追加の接続部を提供する、オーバーフロー用継手(overflow fitting)354およびオーバーフローライン356が設けられている。オーバーフロー用継手354は、貯水器102の上部付近の流出口である。貯水器102がフロート350の上方設定を超えて満たされるとき、水が、オーバーフロー用継手354およびオーバーフローライン356を通り、貯水器102から流出し、給水源105へと戻るように、オーバーフロー用継手354は位置決めされるべきである。一部の実施形態において、オーバーフローライン356は、オゾン処理サイクルの間の高速の排水のために、内径3/8インチの管で構成されることが好ましい。
【0035】
簡潔さのために、オゾン処理供給ループ、制御装置、および流出口の詳細は図3においては示されていない。オゾン処理供給ラインの末端部130は、ベンチュリ114と連結して示されている。当業者は、実施形態の詳細、および図1に示される一般的なシステムとの差異のみが、記述目的のために図示されることを理解するだろう。
【0036】
制御装置(図示されず)は、図1にあるように、事前設定された時間に、サイクル間隔に亘って、オゾン処理サイクルを調整するように構成されてもよい。通常動作の間、フロート350からのフィードバックが、いつポンプ312を起動させ、給水源105からの水で貯水器102を補充するか、を判定するために利用される。貯水器102が補充された後、水ポンプ312は非作動とされる。
【0037】
オゾン処理サイクル間隔の間、フロート350からのフィードバックは無視される。サイクルの開始時において、オゾン処理プロセスを開始するために、水ポンプ312およびオゾン発生器(図示されず)が作動される。給水源105からの水はポンプで吸い上げられ、ベンチュリ114を通り、そこでオゾンが水に加えられ、そして、流入口接続部107を通り、貯水器102の中へ入る。貯水器102内の水位352は、好ましくは、フロート350の上方設定を超えて、オーバーフロー用継手354の水位に達するまで上昇し続け、それ以降は、水はオーバーフローライン356を通り、給水源105に戻る。上述したように、水側システムの特徴、およびオゾン処理システムの周期的なサイクルスキームに基づいて、システム内の水路の内部表面を十分に衛生化するために、システム内で十分に高水準のオゾン濃度に達するように選択されたオゾン発生間隔の後に、制御装置は、好ましくはオゾン発生器を非作動とする。水ポンプ312は次に、好ましくは、オゾン処理サイクルを通して、水を循環させ続け、それによってライン、貯水器、および給水源105を衛生化している。
【0038】
既存の送水ポンプを(図3に示し、かつすでに述べられたように)ボトムロード式冷却器に利用すること、および(図1に示し、かつすでに述べられたように)水用流出口の表面をオゾン処理することが可能であることの利点が、図4に示されるように組み合されてもよい。図4は、本発明の第3の例示的実施形態の水オゾン処理ループ110の概略図であり、ボトムロード式冷却器の水ポンプ312が、図3にあるように、送水ポンプおよび水循環ポンプの両方の役割を果たし、しかし水オゾン処理ループ110を水用流出口108に結合させる、一体式バルブ460をさらに含む。バルブ460の第1流入口462と水用流出口108との間の接続は、たとえば、T型継手120およびある長さの接続パイプ464を介して、または代わりに、直接接続によってなされてもよい。
【0039】
一体式バルブ460の第2流入口465は給水源105に接続され、バルブ460の流出口は水ポンプ312につながっている。図3にあるように、ボトムロード式冷却器システムは一般的に、フロート350および流入口接続部107を有する貯水器102が設けられている。水循環ライン116は、オゾン処理サイクルの間、水を戻すために、または貯水器102を給水源105からの水で再び満たすために、バルブ460から、水ポンプ312およびベンチュリ114を通り、流入口接続部107につながっている。必要ならば、任意に、ベンチュリ114は、補充サイクルの間の使用のために、迂回路を有して構成されてもよい。
【0040】
一体式バルブ460は第1状態および第2状態を有し、適切な状態の間の選択および切り替えは、そのような目的のために構成された制御装置(図示されず)によって操作されてもよい。たとえば、一体式バルブ460は、三方ソレノイドバルブとして具体化されることが好ましく、制御装置はソレノイドを起動させて、状態間で変化させる。他の類似の、バルブを制御、操作、構築する方法は、当業者にとって明白であり、同等のものとして本明細書に含まれると考えられる。
【0041】
第1状態(すなわち通常のボトムロード式冷却器の動作)において、第1流入口462は閉口し、第2流入口465は開口し、水ポンプ312の動作は、水を水タンク105から貯水器102へ移送する。第2状態において、第1流入口462は開口し、第2流入口465は閉口し、水ポンプ312の動作は、貯水器102からの水を、水用流出口108を通し、オゾンが循環する水に加えられる(明確さおよび簡潔さのためにオゾン供給ループは図示されず)ベンチュリ114を通し、そして貯水器102に戻すように、循環させる。この実施形態は、(たとえば、給水栓106付近のT字結合具120までの)内部水路の最大表面積を可能にし、および、水ポンプ312によって実行される、組み合わされたポンプの機能の結果として生まれる、エネルギーの節約を可能にするという利点を有する。
【0042】
制御装置(図4には図示されず)は、一体式バルブを、第1(初期設定)状態から第2状態に切り替え、オゾン処理サイクルを実行するため、水循環ポンプおよびオゾン発生器を作動させるために構成される。オゾン処理サイクルは、選択可能であるサイクル間隔の後に完了する。好ましくは、制御装置は、サイクル間隔全体に亘って、水ポンプを作動させ、およびオゾン発生間隔の間、オゾン発生器を作動させ、オゾン発生間隔はサイクル間隔よりも短い。さらに、最適のエネルギー効率のために、サイクル間隔の10%未満であるか、または10%に等しいオゾン発生間隔を選択することが好ましいことがわかっている。
【0043】
図5は、本発明の第4の例示的実施形態の水オゾン処理ループの概略図である。この実施形態は、給水源105を除いて、図4と関連して示された実施形態と同一である。ここで、給水源105は、たとえば、配管式の冷却器システム構成に一般的に存在する任意の濾過システム570を通過する、配管式のラインである。水オゾン処理ループ内の水ポンプ312は、貯水器102からの水を、たとえば、給水栓106付近に位置するT型継手120において、水用流出口108を通し、一体式バルブ460の第1流入口462を通し、オゾン供給ループ(図示されず)のベンチュリ114を通し、流入口接続部107を通して貯水器102の中へと、循環させる。
【0044】
最後に、図6は、ボトムロード式冷却器構成のための図3および図4に関連して示され、説明された特徴を組み合わせる、本発明の第5の例示的実施形態の概略図である。この実施形態において、たとえば、一体式バルブ460、オーバーフロー用継手354、およびオーバーフローライン356が存在する。実施形態の利点の一部は、単一の水ポンプ312の使用に起因するエネルギーの節約、およびボトムロード構成の内部水路表面の最大量を衛生化することが可能であることである。制御装置136は、少なくとも3つのオゾン処理システムの状態、通常(初期設定)の状態、第1オゾン処理状態、および第2オゾン処理状態を可能にするために、オゾン発生器132、水ポンプ312、一体式バルブ460、およびフロート350の作動およびモニタリングを調整する。
【0045】
初期設定の状態において、一体式バルブ460は、第1流入口462が閉口し、第2流入口465が開口する、第1状態にある。フロート350のフィードバックが、貯水器102内の水位352が下方設定と等しいと表すとき、制御装置は水ポンプ312を作動させ、フロート350上の上方設定が表されるとき、非作動とする。
【0046】
第1オゾン処理状態において、水循環ライン116、貯水器102、および水用流出口108はすべて衛生化され、また、水オゾン処理ループ110内を循環する水に衝突される、任意の他の内部水路表面も衛生化される。オゾン処理サイクルを始めるために、制御装置136は、一体式バルブ460を第2状態に切り替え、第1流入口462を開口させ、第2流入口465を閉口させる。水ポンプ312およびオゾン発生器132が作動され、水が、水オゾン処理ループ110内を循環し、および空気/オゾンが本明細書において既に述べられたように、オゾン供給ループ124内を、オゾン供給ライン128を介して循環する。好ましくは、閉じたシステム内におけるオゾンの蓄積のため、オゾンレベルが上昇する、選択可能であるオゾン発生間隔の後、制御装置136はオゾン発生器132を非作動とし、水ポンプ312は、選択可能であるサイクル間隔に達するまで、水を循環させ続ける。
【0047】
給水源105がオゾン処理ループ110に含まれる、第2オゾン処理状態が利用可能である。制御装置136は、一体式バルブ460が、第1流入口462が閉口し、第2流入口465が開口した、第1状態にあることを確実にする。フロート350からのフィードバックは制御装置136に無視され、水循環ポンプ312およびオゾン発生器132が作動される。図3に関連して説明されたように、貯水器102は、給水源105から移送された水によって、オーバーフロー用継手354、およびオーバーフロー用継手354に接続されたオーバーフローライン356を通して給水源105へとあふれ始めるまで、満たされる。オゾン供給ループ124は、制御装置136がオゾン発生器132を非作動とする、オゾン発生間隔に達するまで、ベンチュリ114において、水オゾン処理ループ110の内の水にオゾンを加えている。水ポンプ312は、サイクル間隔が完了するまでオゾン処理された水を循環させ、衛生化処理の間にオゾンが安全に使い果たされる。この段落において、および図3に関連して説明されたように、給水源105の「オーバーフロー」(すなわち第2)オゾン処理の間、オゾン処理サイクルの始めに給水源105(たとえばボトル)内の水位が非常に低く、そのため、サイクルの間に給水源105が空になる場合、制御装置136が、オゾン発生器132への出力の増加を検知する時に、オゾン発生器132が非作動とされることが好ましい。
【0048】
図6において、制御装置136とフロート350と通気口104との間の、任意の通信接続は、(制御装置136をオゾン発生器132に接続する)接続138、(制御装置136を水ポンプ312に接続する)140、(制御装置136を水ポンプ312に接続する)668のようには図示されず、明確さのためにむしろ暗に示される。制御装置136と、本明細書において説明される、いずれの作動可能な構成要素との間の通信リンクも、本発明の限定的な特徴とは考えらえず、限定されないが、配線リンク、ブルートゥース(登録商標)またはWiFi無線リンク、および他のそのようなプロトコル、方法、または組み合わせなどの、当業者に公知の様々な方法によって達成され得る。
【0049】
さらに、第1および第2オゾン処理状態は、両方とも、予定されたオゾン処理サイクルの一部として起こってもよいという点で、互いに排他的である必要はない、ということの価値を当業者は認め得る。すなわち、オゾン処理サイクルの始まりに第1および第2オゾン処理状態の1つに入り、その後に、すべての水路をオゾン処理するために、制御装置は第2状態に切り替えるようにオゾン処理サイクルは調節されてもよく、オゾン発生間隔は、オゾン処理サイクルの第1または第2区分に入るように選択されてもよい。代わりに、第1および第2オゾン処理状態は、たとえば、一日おきの早朝の時間に第1状態を、その間の日に第2状態を、という周期的な間隔を有して、個別に利用されることが可能である。
【0050】
公開されるシステムおよび方法の任意の実施形態は、本発明の他の実施形態の、いずれの任意のまたは好ましい特徴を含んでもよい。本明細書に公開される例示的実施形態は、包括的であること、または不必要に本発明の範囲を限定することを意図しない。例示的実施形態は、他の当業者が本発明を実施し得るように、本発明の原理を説明するために、選択および記述された。本発明の例示的実施形態を示し、記述することで、当業者は、記述された本発明に影響を及ぼすために多数の変形例および修正例が作成され得ることを理解し得る。それら多くの変形例および修正例は、同じ結果をもたらし、本願発明の趣旨に含まれる。そのため、本発明が、請求の範囲によって示されるようにのみ、発明が限定されることを意図している。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6