(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記チャネル入口は、前記少なくとも1つのチャネルの前記第1の部分、および前記少なくとも1つのチャネルの前記第2の部分よりも、幅が広いことを特徴とする請求項1に記載の連結装置。
前記ノッチは、前記少なくとも1つのチャネルの前記第2の部分に対して、前記第1の連結部材の前記第2の端部に向かって延びることを特徴とする請求項3に記載の連結装置。
前記第1の連結部材と前記第2の連結部材が前記ロック状態にあるときに、前記少なくとも1つの突起は、前記ノッチとポジティブロックを形成し、前記第1の連結部材を前記第2の連結部材に着脱可能に固定することを特徴とする請求項3に記載の連結装置。
前記少なくとも1つのチャネルの前記第2の部分は、遠位方向に延びる実質的に軸方向のノッチと、前記第1の連結部材の前記第1の端部に対して近位方向に延びる実質的に軸方向のノッチとを備えることを特徴とする請求項1に記載の連結装置。
前記第1の連結部材および前記第2の連結部材は、それを通る流体チャネルをさらに備え、それによって、前記第1の連結部材と前記第2の連結部材が対合されるときに、前記流体チャネルが流体経路を形成することを特徴とする請求項1に記載の連結装置。
前記第1の連結部材と前記第2の連結部材の少なくとも一方は、それぞれの前記流体チャネル内に自己回復性の膜を含み、前記第1の連結部材が前記第2の連結部材と対合されるときに、前記自己回復性の膜が流体密なシールを形成することを特徴とする請求項8に記載の連結装置。
前記第1の連結部材および前記第2の連結部材は、平坦部分と丸形部分とをそれぞれ備え、前記視覚的インジケータが、前記第1の連結部材の前記平坦部分と前記第2の連結部材の前記平坦部分との位置合わせ、および前記第1の連結部材の前記丸形部分と前記第2の連結部材の前記丸形部分との位置合わせを含むことを特徴とする請求項11に記載の連結装置。
前記インジケータは触覚インジケータであって、前記少なくとも1つの突起とノッチとの相互作用が、前記ロック状態の触覚インジケーションを与えることを特徴とする請求項10に記載の連結装置。
前記第2の連結部材の前記第1の端部は、中空部分を囲む側壁を備え、前記側壁は、前記第2の連結部材の前記第2の端部から軸方向に離れて延びており、前記側壁は、前記少なくとも1つの突起を含み、前記少なくとも1つの突起は内向きに延びることを特徴とする請求項1に記載の連結装置。
第1の連結部材と第2の連結部材の一方が、シリンジアダプタ上に設けられ、他方の連結部材が、バイアルアダプタと患者コネクタの少なくとも一方の上に設けられることを特徴とする請求項1に記載の連結装置。
前記第1の連結部材の前記少なくとも1つのチャネルの前記第2の部分が、前記第1の連結部材の縦方向軸に対して横断方向に延びることを特徴とする請求項18に記載の連結装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
説明の目的で、以下では、「上方」、「下方」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「上部」、「底部」、「横」、「縦」、および同様の空間用語は、使用される場合には、作図において配向されているように、記載の態様と関係するものとする。しかしながら、明白に反対に指定されている場合を除いて、多くの代替変形形態および態様が仮定されることを理解すべきである。また、添付の図面に示し、本明細書に記述する、特定のデバイスおよび態様は、単に本発明の例示的態様にすぎないことを理解すべきである。
【0013】
図1を参照すると、第1のコンテナと第2のコンテナ(図示せず)の間の流体の閉じられた移転のためのシステム1の1つの非限定の態様は、シリンジアダプタ2、バイアルアダプタ4、および患者コネクタ6を含む。バイアルアダプタ4と患者コネクタ6は、第1の連結部材10を含み、シリンジアダプタ2は、第2の連結部材70を含む。
図1は、バイアルアダプタ4および患者コネクタ6と共に提示された、第1の連結部材10と、シリンジアダプタ2と共に提示された第2の連結部材70とを示しているが、当業者は、第1の連結部材10および第2の連結部材70は、独立して、任意の医用デバイスと関連づけてもよいことを理解し、認識するであろう。さらに、第1の連結部材10は、シリンジアダプタ2と関連づけてもよく、第2の連結部材70は、バイアルアダプタ4および患者コネクタ6に関連づけてもよい。さらに、図示されていないが、第1の連結部材10は、IVバッグアダプタ、またはCSTDシステムにおいて通常、利用される、その他任意のデバイス上に設けてもよい。すなわち、添付の図に示される態様は、例示にすぎず、非限定の態様であると考えるべきである。
【0014】
図1〜7Bおよび13〜17を参照すると、本発明の非限定の態様による第1の連結部材10は、第1の端部20と、第2の端部25とを含む。第1の端部20は中実構造としてもよく、第2の端部25は任意の種類の構造としてもよく、例であって限定ではなく、第2の端部25は、把持表面、CSTDに使用するアダプタ、連結部材と、別の連結部材もしくはCSTDのその他の部分との適正な係合を判定するための視覚的インジケータ、またはそれらの任意の有用な組合せとしてもよい。第1の連結部材10は、限定ではなく、プラスチックおよび医用グレードポリマーなどの、任意好適な材料で形成することができる。そのようなポリマーは、Crastin(登録商標)、Delrin(登録商標)、Hytrel(登録商標)、およびZytel(登録商標)の商品名で、Dupont社から入手可能である。第2の端部25が特定のタイプのアダプタである、非限定の態様においては、第1の連結部材10を複数の好適な材料で形成して、第1の端部20を、プラスチックもしくは医用グレードポリマー、または任意好適な材料で形成してもよい。
【0015】
図1〜7Bおよび13〜17を参照すると、本発明の非限定の態様において、第1の連結部材10は、第2の端部25から遠位の第1の端部20の部分から、第2の端部25の近傍の第1の端部20の部分へと延びる、少なくとも1つのチャネル30を画定する。チャネル30は、第1の連結部材10と第2の連結部材70(
図8〜12に示す)とを対合する過程において利用され、任意の有用な経路に追従してもよい。非限定の態様において、チャネル30は、
図1〜7Bおよび13〜17に示すような実質的に湾曲した経路のような、非線形経路に追従するが、チャネル30は、線形経路または複数の線形部分で形成された経路を有してもよい。
【0016】
チャネル30は、チャネル入口50、第1の連結部材10の第1の端部20の長さに沿って延びる、軸方向部分35、または実質的に軸方向部分35、および軸方向部分35に対して横断方向に延びる、第2の端部25に近位の横断部分60を含む、いくつかの不連続な部分を有してもよい。チャネル入口50を含む、第1の連結部材10の第1の端部20は、チャネル入口50を画定する肩部40をさらに含む。非限定の態様において、肩部40は、肩部40に接触する物体がチャネル入口50中に案内されるように、丸形にされている。肩部40の丸形の性質によって、部材をいかなる所定の向きにする必要もなく、第1の連結部材10の第2の連結部材70(
図8〜12)との対合が可能となり、確実な連結を達成する容易性が向上する。丸形の肩部40を設けるのではなく、肩部40を、尖頭(pointed peak)とするか、または対合構成部品の相互の向きにかかわらず、第2の連結部材70をチャネル入口50中へと案内するのに、その他任意の好適な形状を有してもよい。
【0017】
非限定の態様において、チャネル30の横断部分60は、チャネル30の軸方向部分35に対して実質的に垂直である。非限定の態様において、第1の連結部材10を第2の連結部材70と対合させる容易さを向上させるために、チャネル入口30は、チャネル30の残りの部分35、60よりも有利に幅を広くしてあり、それについて説明する。非限定の態様において、チャネル30は、横断部分60の終端において、少なくとも1つのノッチ100を含む。ある非限定の態様において、ノッチ100は、第1の連結部材10の第2の端部25から遠位方向に離れるか、または近位方向に、第1の連結部材10の第2の端部に向かって軸方向に延びる。
【0018】
図7Aに示すような非限定の態様において、チャネル30の横断部分60の終端において、複数のノッチが設けられる。非限定の態様において、ノッチ110は、連結部材の第2の端部から遠位方向に離れて延びており、ノッチ120は、連結部材の第2の端部に向かって近位方向に延びている。そのような構成においては、第2の連結部材の突起90を固定するため、すなわち第1の連結部材と第2の連結部材とを対合構成に固定するための、より多数の配設が可能である。当業者は、突起90をノッチ110および/または120内に維持するのに有用な、バネや、その他の順応性があり(compliant)、かつ弾性があるデバイスおよび装置などの、多種多様なメカニズムを理解し、認識するであろう。ノッチ110、120は、デバイスがロック状態にあることの触覚および聴覚のインジケーションを与えることのできる、隆起(bump)または構造を画定する。突起90は、突起90と、ノッチ110、120を画定する構造との係合によって、ロック状態に維持することだけが可能であり、偏奇部材(biasing member)と関係して使用することはできない。特に、突起90およびノッチ110、120は、十分なトルクが加えられて、突起90を押してノッチ110、120を通過させるまで、横断部分60内部にロック位置を維持するように構成してもよい。
【0019】
図7Bに示すような非限定の態様において、チャネル30の横断部分60の終端において、単一のノッチが設けられている。非限定の態様において、ノッチ110は、連結部材の第2の端部から離れて遠位方向に延びる。上記したように、ノッチ110は、隆起を形成して、デバイスがロック状態にあることの触覚および聴覚のインジケーションを与えてもよい。突起90は、突起90と、ノッチ110を画定する構造との係合によって、ロック状態に維持することだけが可能であり、偏奇部材と関係して使用することはできない。特に、突起90およびノッチ110は、突起90を押してノッチ110を通過させるのに十分なトルクが加えられるまで、横断部分60内でロック位置を維持するように構成してもよい。
【0020】
図2〜6を参照すると、第1の連結部材10が、患者コネクタ6と関係して示されている。患者コネクタ6は、患者コネクタ6を通って延びる流体チャネル130を画定する。第2の端部25は、第2の連結部材70と嵌め合い対合を可能にする、表面26をさらに含む。この表面26は、平坦であるか、または第1と第2の連結部材10、70の閉対合を可能にする、その他任意の構成としてもよい。第1の連結部材10の表面26はまた、弾性のある、または順応性のある手段を含み、その結果として、対合および対合解除中に、第1の連結部材10と第2の連結部材70とを、互いに付勢させることができる。患者コネクタ6はまた、患者コネクタ6を、患者静脈ラインのような、患者の循環と流体連結している、流体導管に連結するための、雄形ねじまたは雌形ねじのルアーロック(luer lock)122も含む。
【0021】
図6を参照すると、流体チャネル130は、患者コネクタ6および第1の連結部材10を通過するとともに、第1の連結部材10および第2の連結部材70が対合されると、流体経路がそれを通って形成されるように、第2の連結部材70の対応する流体チャネルと流体連通するように構成されている。流体チャネル130および/または第1の連結部材10の第1の端部20および第2の端部25には、第1の連結部材10が第2の連結部材70に対合されるときに、流体密なシールの形成を支援するように、任意の有利な場所にシールまたは膜を含めてもよい。そのようなシールおよび膜は、当業者には知られており、自己回復性のシールおよび膜を含んでもよく、また、生体適合性、化学的不活性、あらゆる試薬またはその中に含有される処理剤との適合性などの、デバイスに対する意図する使用に基づいて選択され、FDAおよび/またはOSHA認可が得られており、CSTDにおける使用に適していなければならない。そのようなシールは、ゴム、合成ポリマー、および/または室温加硫シリコーンのようなシリコーンなどの、天然材料から形成してもよい。特に、コネクタの第1の端部20の近位端には、第2の連結部材70の対応する部材と対合して、それとシールを形成する、膜を含めてもよい。
【0022】
図8〜12を参照すると、シリンジアダプタ2は、第1の連結部材10と対合するように構成された、第2の連結部材70を含む。第2の連結部材70は、第1の端部80と第2の端部85とを含む。第2の連結部材70は、任意好適な材料から形成してもよい。例であって限定ではなく、第2の連結部材70は、プラスチックまたは医用グレードポリマーから形成してもよい。非限定の態様において、第2の連結部材70は、第1の連結部材10または第1の連結部材10の第1の端部20と同じ材料で形成される。第1の端部80は、第1の連結部材10の表面26との嵌め合い対合を可能にする、表面81をさらに含む。この表面81は、平坦であるか、または表面26および81の相互作用を介して第1の連結部材10および第2の連結部材70の閉じられた対合を可能にする任意その他の構成としてもよい。第2の連結部材70の表面81は、弾性があるか、または順応性のある構造を含み、その結果として、対合および対合解除の間に、第1の連結部材10および第2の連結部材70を互いに付勢させることができる。非限定の態様において、第2の連結部材70は、雄形ねじまたは雌形ねじのルアーロック121を含んでもよい。
【0023】
図12を参照すると、シリンジアダプタ2は、第1の端部80および第2の端部85を通過する、流体チャネル140を画定する。シリンジアダプタ2は、例であって限定ではなく、薬剤を再構成するために、またはバイアルから(連結部材を有するバイアルアダプタとの相互作用を介して)薬剤を吸引するため、(ルアーロック121を介して)シリンジへ連結することを可能にする。ルアーロック121を示してあるが、その他任意好適な連結を使用してもよい。吸引された薬剤は、第1の連結部材10を有する患者コネクタ6との相互作用を介して、患者に供給することができる。第2の連結部材70の第1の端部80は、少なくとも1つの突起90を含む内部空隙170を画定する、側壁160を有する。突起90は、第1の連結部材10のチャネル30と相互作用するように寸法決めされている。具体的には、非限定の態様において、第1の連結部材10の第1の端部20と第2の連結部材70の第1の端部80と係合させることによって、第1の連結部材10が第2の連結部材70と対合されるときに、第1の連結部材10の第1の端部20が、第2の連結部材70の第1の端部80と係合する。
【0024】
図2〜5および11を参照すると、突起90がチャネル入口50と位置合わせされると、第2の連結部材70が、第1の連結部材10と係合することになる。しかしながら、突起90がチャネル入口50と位置合わせされていない場合には、突起90は肩部40と接触することがある。肩部40が有利に丸形にされるか、または傾斜をつけられている、ある態様においては、突起90は、肩部の形状によって、チャネル入口50中に案内されて、第1の連結部材10と第2の連結部材70の対合を可能にする。肩部40の丸形の性質によって、部材をいかなる所定の向きにする必要もなく、第1の連結部材10と第2の連結部材70の対合が可能となり、確実な連結を達成する容易性が向上する。当業者は、第1の連結部材10が、半径方向外向きに延びる突起を有し、第2の連結部材70が内部表面上のチャネルを有すれば、上記の原理、および対合過程が、同様に機能することを理解するであろう。すなわち、添付の図面における、本明細書に記述された図解は、本発明の例示的態様と考えるべきである。
【0025】
続いて
図2〜5および11を参照すると、突起90がチャネル入口50と位置合わせされるときに、突起90は、チャネル30に進入して、第1の連結部材10と第2の連結部材70の係合を可能にすることができる。第1の連結部材10と第2の連結部材70は、さらに係合されて、突起90は、軸方向部分35を通って前進しながら、チャネル30に沿ってさらに進む。チャネル30が非線形である、非限定の態様において、例であって限定ではなく、湾曲していてもよい経路に沿って突起90が通過することによって、連結部材10、70の一方または両方が、他方の連結部材に対して、または相互に、回転する。
【0026】
チャネル30の非線形の、湾曲した経路は、第1および/または第2の連結部材10、70の回転と共に、突起90を経路30の横断部分60へと運ぶ。第1の連結部材10および/または第2の連結部材70の連続する回転によって、突起90が経路30の横断部分60に沿って移動して、突起90はノッチ100に接近する。第1の連結部材10および/または第2の連結部材70がさらに回転するにつれて、突起90は経路30の終端に到達して、さらなる回転は不可能となる。第1の連結部材10および/または第2の連結部材70の解放によって、突起90がノッチ100に進入することが可能になる。この進入によって、対合された第1の連結部材10と第2の連結部材70の係合解除が防止される。突起90は、例であって限定ではなく、圧縮コイル/螺旋状ばねおよび引張コイル/螺旋状ばねなどの、例であって限定ではなく、順応性のある構造の使用による、任意好適な配設によって、ノッチ100と係合されたままとなる。当業者であれば、突起90をノッチ100内に維持して、それによって連結部材の係合を維持するのに十分な力または張力を供給することのできる、デバイスのタイプについて分かっている。
図7Aおよび7Bに示した態様と関係して注記したように、ノッチ110、120は、突起90と第1の連結部材10の間の干渉嵌めを生成する、隆起または構造を画定し、それによって、一旦突起90が押しやられて隆起または隆起(複数)を通過すると、所定の量のトルクが連結部材10、70に加えられ、突起90を押しやって隆起(複数を含む)を再び通過させ、経路30を通って戻さない限りは、第1の連結部材10は、第2の連結部材70に連結されたままとなるようにされる。それに応じて、第2の連結部材70の突起90は、
図2に示す第1の連結部材10のノッチ100中に移動するときに、隙間嵌めを有し、突起90をノッチ100内部に維持するのに偏奇力を必要とするのに対して、
図7Aおよび7Bに示す第1の連結部材10のノッチ110、120は、ロックされた係合を維持するのに偏奇力が不要となるように、突起90との摩擦係合を画定してもよい。しかしながら、
図2に示すノッチ100および
図7Aおよび7Bのノッチ110、120は、それぞれ、突起90との隙間嵌め係合または摩擦嵌め係合において、確実な連結を維持するための偏奇力が有り、または無しの状態で、使用してもよい。
【0027】
ある非限定の態様において、第1の連結部材10の第1の端部20は、中実の円筒であり、第2の連結部材70の第1の端部80は中空の円筒体を画定し、中空部分の中へと内側を向く突起90を備える。2つの連結部材10、70の対合は、第1の連結部材10の第1の端部20を第2の連結部材70の第1の端部80の中空体中に挿入することによって、または、あるいは、第2の連結部材70の第1の端部80の中空体を、第1の連結部材10の第1の端部20の上にすべらせることによって、達成される。当業者であれば、本発明の範囲内の追加の態様において、突起は、第1の連結部材10上にあって、外側に面しており、第2の連結部材70が、その突起を受け入れるためのチャネルと、その突起とのポジティブロックを形成するためのノッチとを有してもよいことを理解できる。
【0028】
図12を再び参照すると、第2の連結部材70は、シール装置または膜装置150を含む。シール装置または膜装置150は、第1の連結部材10上の対応するシールと対合して、流体の移送中に第1と第2の連結部材10、70間のシールされた界面を形成するように構成されている。シール装置または膜装置150は、第1の連結部材10の一部としてもよい。
【0029】
非限定の態様において、シール装置または膜装置150は、自己回復性であってもよく、また多部品(multi-component)シールまたは多部品膜であってもよい。例えば、
図12に示す態様において、シール装置150は、第1のシール151、シールキャリア152、および第2の膜153を含む。シールキャリア152は、一方の端部で、第1のシール151を、反対側の端部で第2のシール153を受け入れる。第1のシール151および第2のシール153は、それらの間のスペース154を画定する。第2の連結部材は、また、流体チャネル140と流体連通する針155と、ルアーロック121とシール装置150の間に位置する、ばねなどの偏奇部材157とを含む。シール装置150は、ハウジング内部でシールドされた位置とシールドされない位置の間で移動するように構成されている。以下に考察するように、第2の連結部材70が第1の連結部材10と対合されるときに、シール装置150は、第2の連結部材70内部で上方に移動し、それによって偏奇部材157内部にエネルギーを貯える、すなわち偏奇部材を圧縮する。シール装置150が、第2の連結部材70内部で移動させられると、針155は、シール153を突き刺して、第1の連結部材10を、第2の連結部材70と流体連通する位置に置いて、シリンジなどの第1の容器と、バイアル、IVバッグ、または患者のIVラインなどの第2の容器との間で流体を移送する。第2の連結部材70を第1の連結部材10と連結する間に、シール153は、第1の連結部材上に設けられた対応するシール部材と係合して、シールされた部材を形成して、第1の連結部材10および第2の連結部材70を通る流体の移送中に、いかなる流体の漏洩をも防止することができる。第2の連結部材70の非連結状態において、針155の遠位先端は、第1のシール151と第2のシール153間のスペース154内に位置し、針155の遠位先端をキャリア152内部に収納する。シール装置または膜装置150のための代替的な配設は、第1の連結部材10および第2の連結部材70と関係して使用してもよい。
【0030】
図12に示して上記に説明した態様における、本発明での使用、または単独の自己回復性のシールもしくは膜での使用に適する、シールもしくは膜は、当業者にはよく知られており、尖端(point)、すなわち針による貫通を可能にし、それによって、尖端を引き抜くと、シールは実質的に再シールして流体通過をあらかじめ防止するようにされている。シール用の好適な材料は当該技術においてよく知られており、生体適合性、化学的不活性、いかなる試薬またはその中に含有される処理剤との適合性などの、デバイスに対する意図する使用に基づいて選択され、FDAおよび/またはOSHA認可が得られており、CSTDにおける使用に適していなければならない。そのようなシールは、ゴム、合成ポリマー、および/または室温加硫シリコーンのような、シリコーンなどの、天然材料から形成してもよい。
【0031】
本発明の任意の態様において、追加の流体密なシールまたは膜を、任意の有利な場所に設けて、ユーザに対する安全性を向上させてもよい。例であって限定ではなく、流体密なシールの形成に好適な材料は、第2の連結部材70の第1の端部80の表面81に接触する、第1の連結部材10の第2の端部25の表面26上、および/または第1の連結部材10の第2の端部25の表面26に接触する、第2の連結部材70の第1の端部80の表面81上に設けてもよい。上記のように、第1の連結部材10の第1の端部30の近位端には、第2の連結部材70のシール153を係合するように構成されたシールを設けてもよく、それによって、第1の連結部材10と第2の連結部材70が係合されるときに、流体密なシールがそれらの間に形成されて、事故によるいかなる可能な漏洩も、流体チャネル130および140によって形成される流体経路内に収納することができるようにされる。
【0032】
第2の連結部材70の突起90とチャネル30、究極的には第1の連結部材10のノッチ100、110、および/または120との相互作用によって、ポジティブロックが形成され、第1の連結部材10を第2の連結部材70と固定する。突起90は、例であって限定ではなく、圧縮コイル/螺旋状ばねおよび引張コイル/螺旋状ばねなどの、例であって限定ではなく、偏奇手段157(
図12を参照)の使用による、任意好適な手段によって、ノッチ100と係合されたままとなるので、ポジティブロックを破壊するには、単なる回転とは別に追加の力が必要とされる。ポジティブロックを破壊するのに必要とされる追加の力は、第1の連結部材10および/もしくは第2の連結部材70を相互に付勢するか、またはそれらを互いに離れる方向に引っ張ることにしてもよい。したがって、一態様においては、第1の連結部材10を第2の連結部材70から切り離すために、偏奇部材157の力を、克服しなくてはならない。言い換えると、偏奇部材157の偏奇力は、ノッチ100内部で突起90を偏奇させることによって、第1の連結部材10および第2の連結部材70をロックされた、連結位置に維持する。偏奇部材157の力が克服されるときに、第2の連結部材70は、回転されて、第1の連結部材10から取り外すことができる。上記のように、第1の連結部材10が第2の連結部材70から切り離されるときに、偏奇部材157は、シールキャリア152を移転させて
図12に示す位置に戻し、針155の遠位端がスペース154の内部に位置する。
図7Aおよび7Bに示す態様について、ノッチ110、120によって画定される隆起は、突起90と第1の連結部材10の間に干渉嵌めを生成し、それによって、一旦、突起90が押しやられて隆起(単数または複数)を通過させられると、所定の量のトルクが連結部材10、70に加えられて、突起90を押しやり隆起(複数を含む)を再び通過させて、経路30を介して戻さない限りは、第1の連結部材10は第2の連結部材70に連結されたままとなるようにされる。それに応じて、
図7Aおよび7Bの態様と関係して、偏奇部材157は、必ずしも連結部材10、70の間にポジティブロックを生成する必要はなく、そのために、ポジティブロックを克服するように、部材を、相互に軸方向に移動させる必要がない。
【0033】
図13〜17に戻ると、他で示すように、連結部材10および70は、任意好適な医用デバイス、および特にCSTDと関係して利用することができる。ある非限定の態様においては、連結装置は、
図2〜6に示す患者コネクタ6、および
図8〜12に示すシリンジアダプタ2などの、CTSDシステムにおいて使用するための構造またはデバイスに利用してもよい。連結装置は、例であって限定ではなく、凍結乾燥された化合物を収納するバイアルとの連結を形成するための、(
図13〜17に示すような)バイアルアダプタと関係して設けてもよい。バイアルアダプタ4は、毒性である可能性がある、化合物への暴露を防止するために、流体密および空気密なシールの形成を可能にすることができる。追加の構造はまた、化合物の再構成と、再構成された化合物の移送を可能にするための、シリンジアダプタ、および/または化合物の患者の循環系への静脈を介した導入を可能にするための、患者コネクタを含んでもよい。
【0034】
図13を参照すると、連結装置の第1の連結部材10の非限定の態様が、バイアルアダプタ4と関係して提示されている。第1の連結部材10は、第1の端部20と第2の端部25とを含む。第1の端部20は、軸方向部分35と横断部分60とを有するガイドチャネル30を含む。チャネル30の横断部分60は終端を有し、この終端に、ノッチ100が位置している。当業者は、任意のタイプのノッチ、例えば、
図7Aおよび7Bにおいて110および/または120で表示したものを、本発明の範囲内で利用できることを認識するであろう。チャネル30は、少なくとも部分的に肩部40によって画定された、チャネル開口50をさらに含み、この肩部40は、非限定の態様においては、丸形としてもよい。第1の連結部材10の第2の端部25は、バイアルアタッチメント190をさらに含んでもよい。液体化合物を、シリンジおよび/または患者へ安全かつ確実に移送することが必要なときに、このバイアルアタッチメントは、凍結乾燥された化合物を収納するバイアルに、液体状態の化合物も、そのようなバイアル内にあってもよいが、連結することを可能にする。
【0035】
さらに別の非限定の態様においては、バイアルアダプタ4には、再構成および/またはバイアルから化合物の抜き取りに対して、さらなる安全性と確実性を加える、さらなる構造または機構を含めてもよい。例であって限定ではなく、バイアルアタッチメント190には、バイアル(図示せず)へ取り付けるためのアーム191を含めてもよい。アーム191は、バイアルへの取り付けを容易にできるように角度をつけられた、突起192を含んでもよい。例えば、
図13〜17に示す態様において、アーム191の角度をつけられた部分192は、バイアルをアーム191間のスペースに押し込むか、またはアーム191がバイアルのネックを取り囲むように、バイアルアタッチメント190をバイアル上に押しやることによって、バイアルをバイアルアタッチメント190に取り付けることを可能にする。ある非限定の態様において、表面193は、バイアルと係合して、バイアルを所定の場所にロックして、バイアルとバイアルアタッチメント190の偶発的な分離を防止する。非限定の態様において、バイアルとバイアルアタッチメント190とが対合すると、スパイク195がバイアルを突き刺す。図示していないが、シールまたは膜を第1の連結部材10の第1の端部20の近位端に配置して、それがシリンジアダプタ2のシール153と対合するように構成されるようにしてもよい。
【0036】
さらに別の非限定の態様において、
図13〜17に示すように、バイアルアダプタ4には、圧力等化部材(pressure equalization member)200をさらに含めてもよい。圧力等化部材200は、概略的に示してあり、バルーン型(balloon-type)配設、ベロータイプ(bellow-type)配設、または当業者には知られている、その他任意のタイプの圧力等化デバイスとしてもよい。そのような圧力等化部材は、バイアル中への注入、またはそこからの吸引の間に中立的な圧力を維持し、それによってスプレーバック(sprayback)のリスクを低減することによって、シリンジとバイアルの間、またはバイアルと大気の間の圧力の変化または差異によって、毒性または有害な物質が放出されるリスクを低減することによって、露出の可能性を低減する。
【0037】
図17を参照すると、バイアルアダプタ4は、バイアル(図示せず)の内部と流体連通するように構成されている、流体チャネル130を画定する。バイアルアダプタ4は、ベントチャネル131をさらに画定して、バイアルと圧力等化部材200の間の連通を可能にする。ベントチャネル131は、圧力等化部材200が、対合、再構成、および吸引中にバイアル内部の圧力を等化させることを可能にして、スプレーバックのリスクを低減する。
【0038】
図1〜6および8〜19を参照すると、ある非限定の態様において、システム1は、第1の連結部材10と第2の連結部材70とがロック状態にあること、すなわち突起90とノッチ100、110、および/または120とがポジティブロックを形成したことをインジケーションする、1または複数のインジケータを含む。インジケータは、任意のタイプの有用なインジケータとしてもよく、例えば、ロック状態のインジケーションを、視覚、触覚、もしくは聴覚手段によるか、またはそれらの手段の任意の組合せによって、提供してもよい。例であって限定ではなく、突起90のノッチ100、110および/または120中への移動が、例えば、クリックもしくはその他のなじみのあるノイズによるか、ならびに/またはノッチ100、110、および/もしくは120とのポジティブロックへの突起90の移動によって、ポジティブロックが形成されたことの聴覚および/または触覚インジケーションを提供してもよい。
【0039】
その他の非限定の態様において、インジケータは、視覚のみ、または触覚または聴覚と関係する視覚としてもよい。例であって限定ではなく、可能なインジケータが、前図に示されているが、具体的には
図19において参照されて、第1の連結部材10の第2の端部25と第2の連結部材70の第1の端部80とを含む、視覚インジケータ165を示している。インジケータ165は、突起90とノッチ100、110および/または120との相互作用、ならびに第1の連結部材10の表面26と第2の連結部材70の表面81との相互作用のために、第1の連結部材10と第2の連結部材70がロック状態にあるとき、第1の連結部材10の第2の端部25の外部と第2の連結部材70の第1の端部80の幾何形状が、そのロック状態の視覚インジケーションを形成するようにされている。この視覚インジケーションは、第1の連結部材10の第2の端部および第2の連結部材70の第1の端部80の上にある、1または複数の視覚インジケータの、特定の幾何形状および/または位置合わせの形成であってもよい。
【0040】
例であって限定ではなく、また
図19を続いて参照すると、インジケータ165には、第1の連結部材10の第2の端部25と第2の連結部材70の第1の端部80とによって形成される全体的な幾何学的形状を含めることができる。第1の連結部材10と第2の連結部材70との間にロック状態が存在することは、視覚インジケータ165の均一な幾何形状によって示される。さらに、視覚インジケーションは、第1の連結部材10および第2の連結部材70の上にあるリブ161、162、および163などの、1または複数の視覚インジケータの位置合わせによって提供してもよい。ロック状態の視覚インジケーションを提供することに加えて、リブ161、162、および163は、対合および対合解除のために第1の連結部材10および第2の連結部材70を把持するための、支持を提供してもよい。
【0041】
図20を参照すると、シリンジアダプタ2を、本発明の一態様による患者コネクタ6と連結状態または対合状態で示してある。突起90とノッチ100の相互作用が、破線で示してある。この相互作用は、結果としてポジティブロックを生じ、それによると、第1の連結部材10または第2の連結部材70のいずれかを、他方に対して回転させるだけでは、デバイスを対合解除するには十分ではない。むしろ、(第1の連結部材10および第2の連結部材70を互いに押しつけ合うか、またはそれらを引き離す)いくらかの軸方向力を加えることが、突起90をノッチ100から係合解除させるために必要とされる。さらに、第1の連結部材10と第2の連結部材70の相互作用は、第2の連結部材70内部で、順応性のある部材157を圧縮する。この圧縮によって、針155と流体経路140とが、第1の連結部材10の流体チャネル130と流体連結されることが可能となるとともに、シリンジアダプタ2と患者コネクタ6との間、したがって第1のコンテナと第2のコンテナおよび/または患者静脈ラインとの間の流体の通過を可能にする。
【0042】
図21を参照すると、シリンジアダプタ2が、本発明の一態様による、バイアルアダプタ4との連結状態または対合状態で示されている。シリンジアダプタ2は、シリンジアダプタ2と患者コネクタ6の間の連結について上記したのと同様にして、バイアルアダプタ4に対合されて、ポジティブロックを形成する。シリンジアダプタ2とバイアルアダプタ4は、上記と同じインジケータ165を提供する。
【0043】
また、本発明の一態様によって、医用デバイスまたは連結装置用の連結を形成する方法が提供される。この方法は、第1の端部20と第2の端部25とを有する第1の連結部材10を設けることを含む。第1の端部20は、第1の軸方向部分35を有するチャネル30を含む。第1の端部20はまた、少なくとも部分的にチャネル入口50を画定する、肩部40を含む。第1の連結部材10のチャネル30は非線形として、軸方向部分35に対して横断方向である、横断部分60を含める。この方法は、第1の端部80と第2の端部85とを有する、第2の連結部材70を設けることを含む。第2の連結部材70の第1の端部80は突起90をさらに含み、この突起は、第1の連結部材10のチャネル30内部に受け入れられるように構成される。この方法は、第1の連結部材10を第2の連結部材70と対合させることをさらに含むが、当業者は、本発明の範囲内で、第2の連結部材70を第1の連結部材10と対合させることができることを認識するであろう。
【0044】
ある態様において、連結部材を対合させる方法に、第1の連結部材10および第2の連結部材70の追加の機構を含めてもよい。例であって限定ではなく、チャネル30の横断部分60には、その終端に、1または複数のノッチ100、110、および/または120を含めてもよい。そのような態様においては、対合ステップは、突起90がチャネル30を通って前進するときに、連結部材10、70の一方または両方を相互に回転させることを含む。さらなる回転によって、突起90は、1または複数のノッチ100、110、および/または120と係合させられて、医用デバイスまたは連結装置の連結部材間のロック状態を形成する。連結部材10、70間のロックを形成することによって、第1の連結部材10内の流体チャネル130と、第2の連結部材70内の流体チャネル140とが、医用デバイスまたは連結装置を通過する流体経路を形成することが可能になる。
【0045】
図22〜25を見ると、流体の閉じられた移転のためのシステムの第2の態様が示されている。このシステムは、バイアルアダプタと関係して設けられている第1の連結部材2010を含む。第1の端部2020と第2の端部を有する第1の連結部材2010であり、第2の端部は、図において、バイアルアタッチメント2190を含む。第1の端部2020は、中実構造でもよく、第2の端部は、任意のタイプの構造、例えば、バイアルアタッチメント2190でもよい。第1の連結部材2010は、限定ではなく、プラスチック、および医用グレードポリマーなどの、任意好適な材料で形成してもよい。そのようなポリマーは、Crastin(登録商標)、Delrin(登録商標)、Hytrel(登録商標)、およびZytel(登録商標)の商品名でDupont社から入手可能である。第2の端部が特定のタイプのアダプタである、非限定の態様においては、第1の連結部材2010を、複数の好適な材料で形成して、第1の端部2020を、プラスチックもしくは医用グレードポリマー、または任意好適な材料で形成してもよい。
【0046】
図22〜25をさらに参照すると、本発明の非限定の態様においては、第1の連結部材2010はまた、第2の端部から遠位の第1の端部2020の部分から、第2の端部の近位の第1の端部2020の部分へと延びる、少なくとも1つのチャネル2030も含む。チャネル2030は、第1の連結部材2010と第2の連結部材2070とを対合する過程において使用され、任意の有用な経路に追従してもよい。
図2〜5に示される非限定の態様と比較して、
図22〜25に示される第1の連結部材2010の態様は、湾曲が少なく、軸方向に直線の多いチャネルを含む。
【0047】
チャネル2030は、チャネル入口2050、第1の連結部材2010の第1の端部2020の長さに沿って延びる、軸方向部分または実質的に軸方向部分、および軸方向部分に対して横断方向に延びる、第2の端部に近位の横断部分2060を含む、いくつかの不連続な部分を有してもよい。チャネル入口2050を含む、第1の連結部材2010の第1の端部2020は、チャネル入口2050を画定する肩部2040をさらに含む。非限定の態様において、肩部2040は、
図2〜5に示された態様に示されるように、丸形にされていない。そうではなく、肩部2040は、より角ばっているが、それでもチャネル入口2050を画定して、第2の連結部材の突起をその中に案内する。肩部2040は、第1の連結部材2010と第2の連結部材2070の対合を、それらの部材をいかなる所定の向きに合わせる必要もなく可能にして、確実な連結を達成する容易性を向上させる。チャネル2030はまた、第2の連結部材2070の部分を受け入れる、ノッチ2100を画定してもよい。
【0048】
図23および24を見ると、シリンジアダプタとして具現化されている第2の連結部材2070に対合された、本発明の非限定の態様の第1の連結部材2010の正面図および斜視図が示されている。第1の連結部材2010と第2の連結部材2070の連結によって、その間の流体チャネルの形成、ならびに化合物の再構成、吸引、および送達が可能となる。連結の要素は、チャネル2030の形状および第1の連結部材2010の肩部2040を除いて、先に詳述した要素と実質的に類似しており、第1の連結部材2010および第2の連結部材2070の表面2026および2081のそれぞれの連係を含む。その他の態様と同様に、バイアルアタッチメント2190のアーム2191は、バイアルを取り囲むことが可能であり、針2195が、液体の配送および/または抜き取りのためにバイアルを突き刺すことを可能にする。
【0049】
図25を見ると、第2の連結部材2070に対合された、第1の連結部材2010の横断面図が示されている。第2の連結部材2070は、第1および第2の端部と、中空部分2170を画定する側壁2160と、第1の連結部材2010と対合するための突起とを有する。
図25に示された、非限定の態様において、第2の連結部材2070は、第2の端部として、シリンジアダプタを含む。シリンジアダプタは、任意のタイプのシリンジと対合するための、ルアーロック2121を含む。当業者は、ルアーロックを使用して、シリンジアダプタを、ルアーロックを有する任意のタイプのシリンジと対合させることができることに気付くであろう。
図25を参照すると、シリンジアダプタは、雄形ルアーロック2121を含み、このルアーロックは、任意の典型的な雌形ルアーロック(図示せず)と対合させることができる。
【0050】
第2の連結部材2070は、流体チャネル2140を含むとともに、非限定の態様においては、シール装置または膜装置2150を含む。シール装置または膜装置2150は、流体チャネル2140内で流体密なシールを形成するように構成されている。シール装置または膜装置2150は、第2の連結部材2070内だけで流体密なシールを形成するか、または第2の連結部材2070が第1の連結部材2010に対合されるときに、流体チャネル2140と第1の連結部材2010の流体チャネル2130の両方のためのシールを形成してもよい。シール装置または膜装置2150はまた、第1の連結部材2010の一部としてもよい。
【0051】
非限定の態様において、シール装置または膜装置2150は、自己回復性としてもよく、例えば、第2の連結部材2070がシリンジアダプタを含み、第1の連結部材2010がバイアルアタッチメント2190を含む、態様において、針2155が、第2の連結部材2070に含まれるとき、バイアル内で化合物を再構成するユーザまたは医療従事者がシリンジを作動させ、針がシール装置または膜装置2150を突き刺すようにしてもよい。化合物が再構成されて、薬剤がシリンジ中に抜き出されるとき、この工程の終結によって、シリンジがシール装置または膜装置2150を通過して引っ込み、流体密なシールを復元して、ユーザまたは医療従事者の化合物への露出を防止する結果をもたらすことができる。
【0052】
非限定の態様において、シール装置または膜装置2150はまた、多部品シールまたは多部品膜であってもよい。例えば、
図25に示される態様においては、シール2150は、3つの別個の構成部品2151、2152、および2153で構成されている。シール2151の部分は、針2155をその中に埋め込んでもよい、順応性のある自己回復性の膜としてもよい。シールの順応性のある性質によって、1次シール2152を通過するチャンバ2154と、針2155の大部分がそこに位置するチャンバとの間に、流体密なシールを形成することが可能となる。第3の部分であるシール2153も自己回復性であり、チャンバ2154を、流体チャネル2140から隔離状態に維持する。バイアル内で化合物を再構成するユーザまたは医療従事者は、シリンジを作動させて、針がシール2153を突き刺す。化合物が再構成されて、薬物がシリンジ中に引き込まれるとき、その工程の終結によって、シリンジがシールまたは膜2153を通過してチャンバ2154中に引っ込み、流体密なシールを復元して、ユーザまたは医療従事者の化合物への露出を防止する結果をもたらすことができる。2つの流体密なシール2151、2153間にシリンジを維持することは、ユーザに対するさらなる保護をもたらす。
【0053】
図25に示し、上述した態様における本発明に使用するか、または単独の自己回復性のシールもしくは膜に使用するのに適するシールまたは膜は、当業者にはよく知られており、尖端、すなわち針による貫通を可能にし、それによって、尖端を引き抜くと、シールが実質的に再シールして、流体通過を妨げる。シール用の好適な材料は当該技術においてよく知られており、生体適合性、化学的不活性、いかなる試薬またはその中に含有される処理剤との適合性などの、デバイスに対する意図する使用に基づいて選択され、FDAおよび/またはOSHA認可が得られており、CSTDにおける使用に適していなければならない。そのようなシールは、ゴム、合成ポリマー、および/または室温加硫シリコーンのような、シリコーンなどの、天然材料から形成してもよい。
【0054】
図26A〜26Eを参照すると、第2の連結部材70の突起90のさらに別の態様が提示されている。
図1〜25に示されている突起90は、概して円形または半球形であるが、突起90は、第1の連結部材10のチャネル30内部に受け入れられるように構成された、任意好適な形状を有してもよい。特に、
図26A〜26Eに示されるように、突起90は、円形、長円形、ダイヤモンド形、正方形、または長方形であってもよい。これらの形状の各々は、
図2に示されるチャネル30とノッチ100、または
図7Aおよび7Bに示されるチャネル30とノッチ110、120に使用してもよく、この場合に、突起90は、ノッチ100、110、120中へ隙間配設されるか、またはノッチ100、110、120中へ摩擦係合される。正方形および長方形の突起90は、ノッチ100、110、120内部での確実な係合を保証するために、隙間配設に特に適している可能性がある。
【0055】
本発明を、CSTD用の連結装置のいくつかの異なる態様と、その使用の方法を参照して説明したが、当業者は、本発明の範囲と趣旨から逸脱することなく、修正および変形を行うことができる。したがって、上記の詳細な説明は、制約ではなく、例証として意図するものである。