特許第6397130号(P6397130)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6397130焼結セラミック構成要素及びその形成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6397130
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】焼結セラミック構成要素及びその形成方法
(51)【国際特許分類】
   C04B 35/053 20060101AFI20180913BHJP
【FI】
   C04B35/053
【請求項の数】15
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-525006(P2017-525006)
(86)(22)【出願日】2015年10月30日
(65)【公表番号】特表2018-501178(P2018-501178A)
(43)【公表日】2018年1月18日
(86)【国際出願番号】US2015058346
(87)【国際公開番号】WO2016077085
(87)【国際公開日】20160519
【審査請求日】2017年6月2日
(31)【優先権主張番号】62/077,583
(32)【優先日】2014年11月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593150863
【氏名又は名称】サン−ゴバン セラミックス アンド プラスティクス,インコーポレイティド
(73)【特許権者】
【識別番号】508004498
【氏名又は名称】サン−ゴバン サントル ドゥ ルシェルシェ エ デトゥードゥ ユーロペン
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(74)【代理人】
【識別番号】100188857
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 智文
(72)【発明者】
【氏名】グアンギョン・リン
(72)【発明者】
【氏名】イエシュワンス・ナレンダー
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・シー・ラクールス
(72)【発明者】
【氏名】ウェズリー・アール・ロビンス
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・レネ・アーファー
【審査官】 神▲崎▼ 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−524816(JP,A)
【文献】 特開2001−114554(JP,A)
【文献】 特開2001−247359(JP,A)
【文献】 特開2001−247360(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 35/053
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも50重量%のMgOと;
iO含む少なくとも1種の所望のドーパントであって、前記少なくとも1種の所望のドーパントの各ドーパントが、少なくとも0.1重量%の所望のドーパントの含有率を有する、少なくとも1種の所望のドーパント材料と、を含み、
全不純物は0.7重量%未満の総不純物含有率で存在する、焼結セラミック構成要素であって、
前記焼結セラミック構成要素が、MgAlを含み、かつ理論密度の少なくとも90%の密度を有する、焼結セラミック構成要素。
【請求項2】
前記密度が、前記理論密度の少なくとも94%である、請求項1に記載の焼結セラミック構成要素。
【請求項3】
MgOが50重量%〜80重量%の含有率にある、請求項1に記載の焼結セラミック構成要素。
【請求項4】
前記所望のドーパントの含有率が0.2重量%〜5重量%の範囲内にある、請求項1に記載の焼結セラミック構成要素。
【請求項5】
前記少なくとも1種の所望のドーパントがCaOを含み、CaOは少なくとも0.2重量%の含有率にある、請求項1に記載の焼結セラミック構成要素。
【請求項6】
TiOは3重量%以下の含有率にある、請求項1に記載の焼結セラミック構成要素。
【請求項7】
少なくとも50重量%のMgOと;
CaO、TiO、又はこれらの組み合わせを含む少なくとも1種の所望のドーパントであって、前記少なくとも1種の所望のドーパントの各ドーパントが、少なくとも0.1重量%の所望のドーパントの含有率を有する、少なくとも1種の所望のドーパント材料と、を含み、
全不純物は0.7重量%未満の総不純物含有率で存在する、焼結セラミック構成要素であって、
前記焼結セラミック構成要素が、MgAlを含み、かつ理論密度の少なくとも90%の密度を有し、
前記焼結セラミック構成要素がガスマニフォルドである、結セラミック構成要素。
【請求項8】
前記少なくとも1種の所望のドーパントがTiOを含み、TiOは3重量%以下の含有率にある、請求項7に記載の焼結セラミック構成要素。
【請求項9】
前記焼結セラミック構成要素が、ガス液化膜システムの構成要素である、請求項1に記載の焼結セラミック構成要素。
【請求項10】
前記焼結セラミック構成要素が、9.0ppm/℃〜13.0ppm/℃の範囲内の、25℃〜1200℃での熱膨張率を有する、請求項1に記載の焼結セラミック構成要素。
【請求項11】
焼結セラミック構成要素の形成方法であって:
バインダーと、少なくとも1種の粉末とを混ぜ合わせて、未加工混合物を形成することであって、前記少なくとも1種の粉末が:
少なくとも50重量%のMgOと;
TiO含む少なくとも1種の所望のドーパント材料であって、前記少なくとも1種の所望のドーパント材料の各ドーパント材料が、少なくとも0.1重量%の所望の含有率を有する、少なくとも1種の所望のドーパント材料と;を含み、
全不純物は0.7重量%未満の総不純物含有率で存在する、形成することと、
前記未加工混合物を成形して、前記焼結セラミック構成要素に対応する形状を有する物体を形成することと;
前記物体を焼結して、MgAlを含み、かつ理論密度の少なくとも90%の密度を有する前記焼結セラミック構成要素を形成することと、を含む、方法。
【請求項12】
前記少なくとも1種の粉末がMgAlを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1種の粉末がMgO及びスピネルを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1種の所望のドーパント材料が、CaO、CaCO、又はこれらの組み合わせを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
TiOは3重量%以下の含有率にある、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下は、焼結セラミック構成要素及びその形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
固体酸化物燃料電池用のマニフォルドは、マグネシア−アルミン酸マグネシウムスピネルセラミックスから作製され得る。このセラミックスの出発材料は、不純物を含む商業用等級の材料である場合があり、該不純物は、マニフォルドにとって望ましくない色を与える可能性があり、又は、潜在的に固体酸化物燃料電池中の他の構成要素を汚染する可能性がある。
【0003】
マニフォルド組成物を改善することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0004】
実施形態は例として示され、添付の図面により限定されない。
【0005】
図1図1は、比較的高いレベルの不純物を有する比較サンプルに関する膨張曲線を含む。
図2図2は、比較的低いレベルの不純物を有する比較サンプルに関する膨張曲線を含む。
図3図3は、比較的低いレベルの不純物を有する他の比較サンプルに関する膨張曲線を含む。
図4図4は、比較的低いレベルの不純物を有する材料を使用して形成された、CaOドープされたサンプルに関する膨張曲線を含む。
図5図5は、比較的低いレベルの不純物を有する材料を使用して形成された、Yドープされたサンプルに関する膨張曲線を含む。
図6図6は、比較的低いレベルの不純物を有する材料を使用して形成された、TiOドープされたサンプルに関する膨張曲線を含む。
図7図7は、比較的低いレベルの不純物を有する材料を使用して形成された、共ドープされたサンプルに関する膨張曲線を含む。
図8図8は、比較的低いレベルの不純物を有する材料を使用して形成された、共ドープされたサンプルに関する膨張曲線を含む。
図9図9は、異なるドーパントのドーパント含有率の関数としての相対密度のプロットを含む。
【発明を実施するための形態】
【0006】
当業者は、図面中の要素が、単純さ及び明瞭さのために示され、必ずしも等尺に描かれていないことを認識するであろう。例えば、図面中のいくつかの要素の寸法は、本発明の実施形態の理解の向上を助けるために、他の要素に対して誇張され得る。異なる図面における同じ参照記号の使用は、同様の又は同一の品目を示す。
【0007】
詳細な説明
以下の説明は、図面と組み合わせて、本明細書に開示した教示を理解することを援助するよう提供される。以下の解説は、該教示の特定の実行及び実施形態に焦点を当てる。この焦点は、該教示の説明を援助するよう提供され、該教示の範囲又は適用性の限定として解釈されるべきではない。
【0008】
本明細書で使用されるように、色空間座標は、CIE1976(CIELAB)座標、L、a、及びbにより表される。
【0009】
用語「ドーパント」は、意図的に添加されて材料に影響を与える化合物であって、それらの化合物は該材料に添加される、化合物を意味することが意図される。
【0010】
元素周期律表の縦列に対応する族番号は、IUPAC元素周期律表の2011年1月21日付の版に基づくものである。
【0011】
用語「備える」、「備えている」、「含む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」、又はそれらの任意の他の変形は、非排他的包含を含むことが意図される。例えば、特徴のリストを含む方法、方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されず、明示的に列挙されていない、又は、そのような方法、方法、物品若しくは装置に固有の、他の特徴も含むことができる。更に、明示的に別段の定めをした場合を除いて、「又は」は、包含的な「又は」を指し、排他的な「又は」を指すものではない。例えば、状態A又はBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aは真であり(又は存在し)Bは偽である(又は存在しない)、Aは偽であり(又は存在せず)Bは真である(又は存在する)、A及びBの両方は真である(又は存在する)。
【0012】
また、「a」又は「an」の使用は、本明細書に記載される要素及び構成要素を記述するために用いられる。これは単に利便性のために行われ、本発明の範囲の一般的な意味を与える。この記載は、別異の意味が明らかではない限り、複数も含む1つ、若しくは少なくとも1つ、若しくは単数を含むものとして読まれるべきであり、又はこの逆も同様である。
【0013】
別段定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が通常理解するものと同一の意味を有する。材料、方法及び例は、単なる例示であり、限定を意図するものではない。本明細書に記載されていない範囲で、特定の材料及び加工行為に関する多くの詳細が慣習的であり、固体酸化物燃料電池及びセラミックの技術分野における教科書及び他の情報源に見出すことができる。
【0014】
装置は、焼結セラミック構成要素を備えてもよい。装置は、焼結セラミック構成要素若しくは固体酸化物燃料電池を含むエネルギー発生装置であってもよく、又はガス液化膜システム(gas−to−liquid membrane system)であってもよい。一実施形態において、焼結セラミック構成要素は、装置にガスを提供し、若しくは装置からガスを除去するマニフォルドであってもよく、又は固体酸化物燃料電池若しくはガス液化膜システムと共に使用される他の構成要素であってもよい。そのような他の構成要素は、複数の固体酸化物燃料電池又はシステムを互いに接続するのに使用されてもよい。
【0015】
焼結セラミック構成要素は、1種以上の不純物で意図的にドープされて良好な焼結性、高い密度、必要又は所望により特定の色を提供し、色に悪影響を与え得る、又は装置中の他の構成要素と悪い相互作用を起こす他の不純物を有さない、高純度マグネシアアルミン酸マグネシウム(「MMA」)を含んでもよい。
【0016】
特定の実施形態では、焼結セラミック構成要素は、少なくとも50重量%のMgOと;少なくとも1種の所望のドーパントであって、前記少なくとも1種の所望のドーパントの各ドーパントが、少なくとも0.1重量%の所望のドーパントの含有率を有する、少なくとも1種の所望のドーパントと;全不純物は0.7重量%未満の総不純物含有率で存在し;Alを含む残部と、を含んでもよい。
【0017】
一実施形態において、所望のドーパントは、CaO、Y、TiO、他の好適なドーパント、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。別の実施形態では、所望のドーパントは、SrO、BaO、Sc、La、ZrO、HfO、V、Nb、Ta、Mo、W、Co、又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。Feは、CaO等の他のドーパントと組み合わされた場合、共ドーパントとして有用であり得る。一実施形態において、所望のドーパントの含有率は、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、又は少なくとも0.5重量%であり、別の実施形態では、所望のドーパントの含有率は、5重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、又は1.1重量%以下である。特定の実施形態では、所望のドーパントの含有率は、0.2重量%〜5重量%、0.3重量%〜3重量%、0.4重量%〜2重量%、又は0.5重量%〜1.1重量%の範囲内にある。
【0018】
望ましいドーパントの濃度は、特定のドーパントに対してより厳密に調整されてもよい。CaOの場合、CaO含有率は、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、若しくは少なくとも0.5重量%であってもよく、又は3重量%以下、2重量%以下、1.5重量%以下、若しくは0.95重量%以下であってもよい。CaOを有する特定の実施形態では、CaO含有率は、0.2重量%〜3重量%、0.3重量%〜2重量%、0.4重量%〜1.5重量%、0.5重量%〜0.95重量%、又は0.2重量%〜0.5重量%の範囲内にある。Yの場合、Y含有率は、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、若しくは少なくとも0.5重量%であってもよく、又は3重量%以下、2重量%以下、1.5重量%以下、若しくは0.95重量%以下であってもよい。Yを有する特定の実施形態では、Y含有率は、0.2重量%〜3重量%、0.3重量%〜2重量%、0.4重量%〜1.5重量%、又は0.5重量%〜0.95重量%の範囲内にある。TiOの場合、TiO含有率は、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、若しくは少なくとも0.5重量%であってもよく、又は3重量%以下、2.5重量%以下、2.0重量%以下、若しくは1.5重量%以下であってもよい。TiOを有する特定の実施形態では、TiO含有率は、0.2重量%〜3重量%、0.3重量%〜2.5重量%、0.4重量%〜2.0重量%、又は0.5重量%〜1.5重量%の範囲内にある。
【0019】
特定の実施形態では、いくつかの化合物は、所望のドーパントでない場合がある。例えば、所望のドーパントは、Cr、NiO、CuO、又はこれらの任意の組み合わせを含まない場合がある。それらの化合物はMgO又はAlと反応して、異なる化合物を形成し得る。
【0020】
セラミック材料は、第1のドーパントと、第1のドーパントとは異なる第2のドーパントとで共ドープされてもよい。第1のドーパントは、CaO、Y、又はTiOを含んでもよく、第2のドーパントは、CaO、Y、TiO、Fe、SrO、BaO、Sc、La、ZrO、HfO、V、Nb、Ta、Mo、W、Co、又はこれらの任意の組み合わせを含む。一実施形態において、第1のドーパントは、第2のドーパントよりも高い濃度で最終組成物中に存在し、別の実施形態では、第1のドーパントは、第2のドーパントよりも低い濃度で最終組成物中に存在する。特定の実施形態では、第1のドーパントと第2のドーパントとの組み合わせは、最終組成物の1重量%〜9重量%の範囲内にある。
【0021】
焼結セラミック構成要素の大部分は、マグネシア及びアルミナを含み得る。一実施形態では、焼結セラミック構成要素の組成は、該焼結セラミック構成要素が連結され得る他の構成要素と熱膨張率(CTE)が一致するように選択されてもよい。本明細書に記載されるCTEsは、25℃〜1200℃で測定したCTEsである。上記に開示されたアニーリング条件に関連して、CTEは、少なくとも9.0ppm/℃、例えば少なくとも10.3ppm/℃、又は少なくとも10.6ppm/℃等であってもよい。別の実施形態では、焼結セラミック構成要素は、13.0ppm/℃以下、例えば12.7ppm/℃以下、又は12.5ppm/℃以下等のCTEを有してもよい。更なる別の実施形態では、焼結セラミック構成要素は、9.0ppm/℃〜13.0ppm/℃、10.3ppm/℃〜12.7ppm/℃、又は10.6ppm/℃〜12.5ppm/℃の範囲内のCTEを有してもよい。焼結セラミック構成要素の用途に応じて、焼結セラミック構成要素のCTEは、連結される材料のCTEと厳密に一致してもよい。例えば、11.0ppm/℃〜12.5ppm/℃の範囲内のCTEを有する焼結物は、SOFCと共に使用するのに非常に適している。別の実施形態では、10.6ppm/℃〜12.5ppm/℃の範囲内のCTEを有する焼結セラミック構成要素は、ガス液化膜システムと共に使用するのに好適であり得る。
【0022】
別の実施形態では、含有率は、MgOの量と、他のAlの量とで表されてもよい。一実施形態では、MgOは、少なくとも51重量%、少なくとも55重量%、又は少なくとも60重量%である含有率を有し、別の実施形態では、MgOは、80重量%以下、75重量%以下、又は70重量%以下である含有率を有する。特定の実施形態では、MgOは、51重量%〜80重量%、55重量%〜75重量%、60重量%〜70重量%の範囲内にある含有率を有する。一実施形態では、Alは、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、又は少なくとも30重量%である含有率を有し、別の実施形態では、Alは、49重量%以下、45重量%以下、又は40重量%以下である含有率を有する。特定の実施形態では、Alは、20重量%〜49重量%、25重量%〜45重量%、30重量%〜40重量%の範囲内にある含有率を有する。
【0023】
所望のドーパントは、セラミック構成要素を過度に高い温度で焼結する必要なく、又は、比較的高いレベルの望ましくない不純物を有することなく、良好な密度を達成することを助けることができる。一実施形態では、焼結セラミック構成要素は、理論密度の少なくとも90%、理論密度の少なくとも92%、又は理論密度の少なくとも94%である密度を有し、別の実施形態では、理論密度の99.9%以下、理論密度の99.5%以下、又は理論密度の99.0%以下である密度を有する。特定の実施形態では、焼結セラミック構成要素は、理論密度の90%〜99.9%、理論密度の92%〜99.5%、又は理論密度の94%〜99%の範囲内の密度を有する。
【0024】
密度は相対ベースで表すこともできる。相対密度は、理論密度の百分率における差として表すことができる。例として、2つの異なる構成要素は、異なる組成を有し、同じ条件下で焼結される。一方の構成要素は、理論密度の97%である密度を有してもよく、他方の構成要素は、理論密度の92%である密度を有してもよい。一方の構成要素の密度は、他方の構成要素の密度よりも5%高い。一実施形態では、同じ条件下で焼結された場合、焼結セラミック構成要素は、少なくとも50重量%のMgOと、全不純物は0.7重量%未満の総不純物含有率で存在し、Alを含む残部とを含み、MgO及びAl以外には、少なくとも0.1重量%の含有率で存在する他の金属酸化物は存在しない、異なる焼結セラミック構成要素の密度よりも少なくとも3%、少なくとも6%、少なくとも9%、又は少なくとも12%高い密度を有する。別の実施形態では、同じ条件下で焼結された場合、焼結セラミック構成要素は、少なくとも50重量%のMgOと、全不純物は0.7重量%未満の総不純物含有率で存在し、Alを含む残部とを含み、MgO及びAl以外には、少なくとも0.1重量%の含有率で存在する他の金属酸化物は存在しない、異なる焼結セラミック構成要素の密度よりも17%以下、16%以下、15%以下、又は14%以下、高い密度を有する。特定の実施形態では、同じ条件下で焼結された場合、焼結セラミック構成要素は、少なくとも50重量%のMgOと、全不純物は0.7重量%未満の総不純物含有率で存在し、Alを含む残部とを含み、MgO及びAl以外には、少なくとも0.1重量%の含有率で存在する他の金属酸化物は存在する、異なる焼結セラミック構成要素の密度よりも3%〜17%、6%〜16%、9%〜15%の範囲内、高い密度を有する。
【0025】
焼結セラミック構成要素の色は、CIELAB座標で表すことができる。一実施形態では、焼結セラミック構成要素は、少なくとも65、少なくとも80、又は少なくとも88のLを有し;aは、−1.0〜+7.0、−0.3〜+2.0、又は−0.2〜+1.5の範囲内にあり;bは、+4.0〜+20、+4.2〜+15、又は+4.4〜+12の範囲内にある。焼結セラミック構成要素のユーザーは、焼結セラミック構成要素が比較的白い外観を有することを所望する可能性がある。一実施形態では、焼結セラミック構成要素は、少なくとも85、少なくとも88、又は少なくとも89のLを有し;aは、−1.0〜+1.0、−0.3〜+0.7、又は−0.2〜+0.4の範囲内にあり;bは、+4.0〜+9.0+4.2〜+8.5、又は+4.4〜+8.0の範囲内にある。色ではなく汚染がより関心事となり得る。代替的に、ユーザーは焼結セラミック構成要素が黄色又は暗黄色の外観を有することを所望する可能性がある。特定の実施形態では、焼結セラミック構成要素は、少なくとも65、少なくとも70、又は少なくとも75のLを有し;aは、0.0〜+7.0+0.5〜+6.6、又は+0.7〜+6.0の範囲内にあり;bは、+5.0〜+20、+6.0〜+17、又は+6.5〜+15の範囲内にある。
【0026】
焼結セラミック化合物の形成方法は、焼結セラミック化合物を構成する適切な粉末を得ることを含み得る。MgO及びAlの供給源は、これら特定の化合物を含んでもよく、又は他の供給源を含んでもよい。一実施形態では、MgO及びスピネル(MgAl)の粉末を使用することができる。別の実施形態では、融合MgO含有MgAlを含む粉末を使用してもよい。かくして、MgOとAlの相対的な量は、多様なやり方で制御することができる。1種以上の所望のドーパントを添加してもよい。前述した任意のドーパントを、前述した量で添加することができる。別の実施形態では、ドーパントは、異なる化合物を使用して添加されてもよい。例えば、CaCOがCaOの代わりに又はCaOと共に使用されてもよい。形成の連続の間、CaCOはCaOとCOに分解するので、焼結セラミック構成要素中にCaOを残留させる。出発材料中のCaCOの量は、CaOと比較して大きい分子量を補償するよう調整されてもよい。粉末は、必要又は所望により、凝集若しくは粉砕され、又は他の粒子サイズ変更操作に供される等されてもよい。一実施形態において、粉末は、同じ材料又は異なる材料に関して異なる粒子サイズを有してもよい。セラミック構成要素用の粉末は、該粉末が適切な粒子サイズを得る前に、又は得ている間に、又は得た後に、混ぜ合わされてもよい。粉末は、少なくとも50重量%のMgOと;少なくとも1種の所望のドーパントであって、前記少なくとも1種の所望のドーパントの各ドーパントが、少なくとも0.1重量%の所望のドーパントの含有率を有する、少なくとも1種の所望のドーパントと;全不純物は0.7重量%未満の総不純物含有率で存在し;Alを含む残部とを含んでもよい。
【0027】
方法は、粉末と、バインダー、他の材料、又はそれらの組み合わせとを混ぜ合わせて、未加工混合物を形成することを更に含んでもよい。バインダー又は他の材料には、ポリアクリレート、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、粉末の混合若しくは結合を補助する他の好適な材料、又はそれらの任意の組み合わせを挙げることができる。必要又は所望により、溶媒を使用してもよい。溶媒には、水、アルコール、グリコール、粉末とバインダーのより良好な混合を可能にすることを補助し得る他の好適な液体、又はそれらの任意の組み合わせを挙げることができる。必要又は所望により、1種以上の追加の材料を添加してもよい。そのような追加の材料には、界面活性剤、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、フタル酸ベンジルブチル、魚油、又はそれらの任意の組み合わせを挙げることができる。
【0028】
本方法は、焼結セラミック構成要素に対応する形状を有する未加工混合物を成形することを更に含んでもよい。この形状は、次の焼結操作中の緻密化に起因して、最終的な焼結セラミック構成要素よりも大きくてもよい。
【0029】
この物体は、焼結セラミック構成要素を形成する1つ以上の操作中に加熱されてもよい。物体は第1の温度に加熱されて、溶媒等の揮発性構成要素を追い出してもよい。温度は、1時間〜4時間の範囲内の時間、25℃〜150℃の範囲内にあってもよい。揮発性構成要素の追い出し中の圧力は、大気圧、又は真空圧力下であってもよい。真空圧力を使用する場合、圧力は、物体中に任意の亀裂、破断、又は他の欠陥を生じさせるほど低いものであってはならない。温度は、バインダー及び任意の他の炭素含有材料を焼き尽くすよう上昇させてもよい。焼き尽くし操作の温度は、5〜48時間の範囲内の時間、150℃〜650℃の範囲内にあってもよい。焼き尽くしの圧力は、大気圧、大気圧よりも高い圧力、又は真空下で行われてもよい。焼き尽くし中に放出するガスは、圧力が高すぎる場合、除去することが困難であり得る。一実施形態では、圧力は、30kPaを超えない可能性がある。圧力が低すぎる場合、亀裂、破断、又は他の欠陥が物体中に形成され得る。一実施形態では、圧力は、少なくとも0.2kPa(絶対圧)であってもよい。別の実施形態では、挙げたものよりも高い又は低い圧力が用いられてもよい。焼き尽くしは、O、オゾン、NO、NO等の酸素含有ガスを使用して行われてもよい。Oは、空気の形態(21体積%のO)にあってもよく、又は空気とは異なる濃度で提供されてもよい。空気は、バインダー又は他の炭素含有材料の焼き尽くし中に、炉内に流されてもよい。
【0030】
温度を更に上昇させて、焼結セラミック構成要素を形成してもよい。物体中の1種以上のドーパントは、材料の焼結温度を低下させることを助け得る。それ故、焼結は、マグネシア−アルミナ材料のみよりも低い温度で行われ得る。焼結は、1600℃未満の温度で行われてもよい。ドーパントがない場合、マグネシア−アルミナ材料は、材料が1600℃を遥かに超えるまで、例えば1800℃により近くなるまで、適切に焼結しないであろう。一実施形態では、焼結は、少なくとも1200℃、少なくとも1250℃、又は少なくとも1300℃の温度で行われ、別の実施形態では、焼結は、1575℃以下、1500℃以下、又は1450℃以下の温度で行われる。特定の実施形態では、焼結は、1200℃〜1575℃、1250℃〜1550℃、又は1300℃〜1450℃の範囲内の温度で行われる。焼結は、十分な焼結と緻密化が起こることができる時間、行われてもよい。一実施形態では、この時間は、少なくとも1時間、少なくとも2時間、又は少なくとも3時間であり、別の実施形態では、この時間は、50時間以下、20時間以下、又は9時間以下であってもよい。特定の実施形態では、この時間は、1時間〜50時間、2時間〜20時間、又は3時間〜9時間の範囲内にある。焼結は、少なくとも大気圧(無圧焼結とも称される)の圧力から、比較的高い圧力の間で行われてもよい。圧力は、加圧ガス、ホットプレス又は熱間等方圧加圧の形態で付与されてもよい。焼結は、O、オゾン、NO、NO等の酸素含有ガスを使用して行われてもよい。Oは、空気の形態(21体積%のO)にあってもよく、又は空気とは異なる濃度で提供されてもよい。
【0031】
焼結パラメータの多数の値が記載されているが、当業者は、この明細書を読んだ後、本明細書の概念から逸脱することなく、開示された値以外の値が使用できることを認識するであろう。上述した操作は、単一の加熱サイクル中、又は異なる加熱サイクル中に行われてもよい。加熱中に追加の操作を行うことができる。例えば、焼結後の冷却中、焼結セラミック構成要素は、該構成要素中に過度の歪みが蓄積される可能性を低減する温度に浸されてもよい。加熱速度及び冷却速度の制御を用いて、該構成要素中に過度の歪み及び亀裂が蓄積される可能性を低減することもできる。
【0032】
この焼結セラミック構成要素は、ガスマニフォルド、若しくは、固体酸化物燃料電池、ガス液化膜システムと共に使用される他の構成要素としての使用、又は、焼結セラミック構成要素が、装置の通常の操作条件中、比較的高い(即ち、400℃を超える)への暴露に耐えるように構成されている他の用途に非常に適している。
【0033】
多くの異なる態様及び実施形態が可能である。それらの態様及び実施形態のいくつかを本明細書に記載する。当業者は、この明細書を読んだ後、それらの態様及び実施形態が単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではないことを認識するであろう。加えて、当業者は、アナログ回路を含むいくつかの実施形態が、デジタル回路を使用して同様に実行でき、逆もまた同様であることを理解するであろう。実施形態は、以下に列挙する項目の任意の1つ以上に従ったものであり得る。
【0034】
実施形態1。少なくとも50重量%のMgOと;少なくとも1種の所望のドーパントであって、前記少なくとも1種の所望のドーパントの各ドーパントが、少なくとも0.1重量%の所望のドーパントの含有率を有する、少なくとも1種の所望のドーパントと;全不純物は0.7重量%未満の総不純物含有率で存在し;Alを含む残部と、を含み得る最終組成を有する焼結セラミック構成要素。
【0035】
実施形態2。焼結セラミック構成要素の形成方法であって:
バインダーと、少なくとも1種の粉末とを混ぜ合わせて、未加工混合物を形成することであって、前記少なくとも1種の粉末が、少なくとも50重量%のMgOと;少なくとも1種の所望のドーパントであって、前記少なくとも1種の所望のドーパントの各ドーパントが、少なくとも0.1重量%の所望のドーパントの含有率を有する、少なくとも1種の所望のドーパントと;全不純物は0.7重量%未満の総不純物含有率で存在し;Alを含む残部と、を含む、形成することと;
前記未加工混合物を成形して、焼結セラミック構成要素に対応する形状を有する物体を形成することと;
前記物体を焼結して、最終組成を有する焼結セラミック構成要素を形成することであって、焼結が1600℃未満の温度で行われ、焼結セラミック構成要素が、理論密度の少なくとも90%の密度を有する、形成することと、を含み得る、方法。
【0036】
実施形態3。バインダーを添加する前に、MgOを含む第1の粉末と、Alを含む第2の粉末と、前記少なくとも1種の所望のドーパントを含む第3の粉末とを混ぜ合わせることを更に含む、実施形態2の方法。
【0037】
実施形態4。バインダーを添加する前に、MgO及びAlを含む第1の粉末と、前記少なくとも1種の所望のドーパントを含む第2の粉末とを混ぜ合わせることを更に含む、実施形態2の方法。
【0038】
実施形態5。第1の粉末が融合MgO含有MgAl材料を含む、実施形態4の方法。
【0039】
実施形態6。焼結が、少なくとも1200℃、少なくとも1250℃、又は少なくとも1300℃の温度で行われる、実施形態2〜5のいずれか1つの方法。
【0040】
実施形態7。焼結が、1575℃以下、1500℃以下、又は1450℃以下の温度で行われる、実施形態2〜6のいずれか1つの方法。
【0041】
実施形態8。焼結が、1200℃〜1575℃、1250℃〜1550℃、又は1300℃〜1450℃の範囲内の温度で行われる、実施形態2〜7のいずれか1つの方法。
【0042】
実施形態9。物体を焼結する前にバインダーを焼き尽くすことを更に含む、実施形態2〜8のいずれか1つの方法。
【0043】
実施形態10。混ぜ合わせた粉末中の前記少なくとも1種の所望のドーパントがCaCOである、実施形態2〜9のいずれか1つの方法。
【0044】
実施形態11。前記所望のドーパントの含有率が、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、又は少なくとも0.5重量%である、実施形態1〜10のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0045】
実施形態12。前記所望のドーパントの含有率が、5重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、又は1.1重量%以下である、実施形態1〜11のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0046】
実施形態13。前記所望のドーパントの含有率が、0.2重量%〜5重量%、0.3重量%〜3重量%、0.4重量%〜2重量%、又は0.5重量%〜1.1重量%の範囲内にある、実施形態1〜12のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0047】
実施形態14。前記少なくとも1種の所望のドーパントがCaOを含む、実施形態1〜13のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0048】
実施形態15。CaO含有率が少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、又は少なくとも0.5重量%である、実施形態14の焼結セラミック構成要素又は方法。
【0049】
実施形態16。CaO含有率が3重量%以下、2重量%以下、1.5重量%以下、又は0.95重量%以下である、実施形態14又は15の焼結セラミック構成要素又は方法。
【0050】
実施形態17。CaO含有率が0.2重量%〜3重量%、0.3重量%〜2重量%、0.4重量%〜1.5重量%、0.5重量%〜0.95重量%、又は0.2重量%〜0.5重量%の範囲内にある、実施形態14、15、又は16の焼結セラミック構成要素又は方法。
【0051】
実施形態18。前記少なくとも1種の所望のドーパントがYを含む、実施形態1〜17のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0052】
実施形態19。Y含有率が少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、又は少なくとも0.5重量%である、実施形態18の焼結セラミック構成要素。
【0053】
実施形態20。Y含有率が3重量%以下、2重量%以下、1.5重量%以下、又は0.95重量%以下である、実施形態18又は19の焼結セラミック構成要素。
【0054】
実施形態21。Y含有率が0.2重量%〜3重量%、0.3重量%〜2重量%、0.4重量%〜1.5重量%、又は0.5重量%〜0.95重量%の範囲内にある、実施形態18、19、又は20の焼結セラミック構成要素。
【0055】
実施形態22。前記少なくとも1種の所望のドーパントがTiOを含む、実施形態1〜21のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0056】
実施形態23。TiO含有率が少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、又は少なくとも0.5重量%である、実施形態22の焼結セラミック構成要素。
【0057】
実施形態24。TiO含有率が3重量%以下、2.5重量%以下、2.0重量%以下、又は1.5重量%以下である、実施形態22又は23の焼結セラミック構成要素。
【0058】
実施形態25。TiO含有率が0.2重量%〜3重量%、0.3重量%〜2.5重量%、0.4重量%〜2.0重量%、又は0.5重量%〜1.5重量%の範囲内にある、実施形態22、23、又は24の焼結セラミック構成要素。
【0059】
実施形態26。前記少なくとも1種の所望のドーパントが、SrO、BaO、Sc、La、ZrO、HfO、V、Nb、Ta、Mo、W、Co、又はこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1〜25のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0060】
実施形態27。前記少なくとも1種の所望のドーパントが、Cr、NiO、又はCuOを含まない、実施形態1〜26のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0061】
実施形態28。前記少なくとも1種のドーパントが、第1のドーパント及び第2のドーパントを含む、実施形態1〜27のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0062】
実施形態29。第1のドーパントがCaO、Y、又はTiOを含む、実施形態28の焼結セラミック構成要素又は方法。
【0063】
実施形態30。第2のドーパントがCaO、Y、TiO、Fe、SrO、BaO、Sc、La、ZrO、HfO、V、Nb、Ta、Mo、W、又はCoを含む、実施形態28又は29の焼結セラミック構成要素又は方法。
【0064】
実施形態31。第1のドーパントが、第2のドーパントよりも高い濃度で最終組成物中に存在する、実施形態28〜30のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0065】
実施形態32。第1のドーパントが、第2のドーパントよりも低い濃度で最終組成物中に存在する、実施形態28〜31のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0066】
実施形態33。第1のドーパントと第2のドーパントとの組み合わせが、最終組成物の1重量%〜9重量%の範囲内にある、実施形態28〜32のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0067】
実施形態34。MgOが、少なくとも51重量%、少なくとも55重量%、又は少なくとも60重量%の含有率を有する、実施形態1〜33のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0068】
実施形態35。MgOが、80重量%以下、75重量%以下、又は70重量%以下の含有率を有する、実施形態1〜34のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0069】
実施形態36。MgOが、51重量%〜80重量%、55重量%〜75重量%、60重量%〜70重量%の範囲内にある含有率を有する、実施形態1〜35のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0070】
実施形態37。Alが、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、又は少なくとも30重量%である含有率を有する、実施形態1〜36のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0071】
実施形態38。Alが、49重量%以下、45重量%以下、又は40重量%以下である含有率を有する、実施形態1〜37のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0072】
実施形態39。Alが、20重量%〜49重量%、25重量%〜45重量%、30重量%〜40重量%の範囲内にある含有率を有する、実施形態1〜38のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0073】
実施形態40。焼結セラミック構成要素がガスマニフォルドである、実施形態1〜39のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0074】
実施形態41。装置が固体酸化物燃料電池であり、ガスマニフォルドが、固体酸化物燃料電池の電極に流体連結されている、実施形態38のガスマニフォルドを備える装置。
【0075】
実施形態42。焼結セラミック構成要素が、ガス液化膜システムの構成要素である、実施形態1〜39のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0076】
実施形態43。焼結セラミック構成要素が以下のCIELAB座標を有する、実施形態1〜42のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法:
は、少なくとも65、少なくとも80、又は少なくとも88であり;
は、−1.0〜+7.0、−0.3〜+2.0、又は−0.2〜+1.5の範囲内にあり;
は、+4.0〜+20、+4.2〜+15、又は+4.4〜+12の範囲内にある。
【0077】
実施形態44。焼結セラミック構成要素が以下のCIELAB座標を有する、実施形態1〜43のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法:
は、少なくとも85、少なくとも88、又は少なくとも89であり;
は、−1.0〜+1.0、−0.3〜+0.7、又は−0.2〜+0.4の範囲内にあり;
は、+4.0〜+9.0+4.2〜+8.5、又は+4.4〜+8.0の範囲内にある。
【0078】
実施形態45。焼結セラミック構成要素が以下のCIELAB座標を有する、実施形態1〜43のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法:
は、少なくとも65、少なくとも70、又は少なくとも75であり;
は、0.0〜+7.0+0.5〜+6.6、又は+0.7〜+6.0の範囲内にあり;
は、+5.0〜+20、+6.0〜+17、又は+6.5〜+15の範囲内にある。
【0079】
実施形態46。焼結セラミック構成要素が、少なくとも50重量%のMgOと、全不純物は0.7重量%未満の総不純物含有率で存在し、Alを含む残部とを含み、MgO及びAl以外には、少なくとも0.1重量%の含有率で存在する他の金属酸化物は存在しない、異なる焼結セラミック構成要素よりも少なくとも3%、少なくとも6%、少なくとも9%、又は少なくとも12%高い密度を有する、実施形態1〜45のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0080】
実施形態47。焼結セラミック構成要素が、少なくとも50重量%のMgOと、全不純物は0.7重量%未満の総不純物含有率で存在し、Alを含む残部とを含み、MgO及びAl以外には、少なくとも0.1重量%の含有率で存在する他の金属酸化物は存在しない、異なる焼結セラミック構成要素よりも17%以下、16%以下、15%以下、又は14%以下、高い密度を有する、実施形態1〜46のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0081】
実施形態48。焼結セラミック構成要素が、少なくとも50重量%のMgOと、全不純物は0.7重量%未満の総不純物含有率で存在し、Alを含む残部とを含み、MgO及びAl以外には、少なくとも0.1重量%の含有率で存在する他の金属酸化物は存在しない、異なる焼結セラミック構成要素よりも3%〜17%、6%〜16%、9%〜15%の範囲内、高い密度を有する、実施形態1〜47のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0082】
実施形態49。焼結セラミック構成要素が、少なくとも9.0ppm/℃、少なくとも10.3ppm/℃、又は少なくとも10.6ppm/℃の、25℃〜1200℃での熱膨張率を有する、実施形態1〜48のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0083】
実施形態50。焼結セラミック構成要素が、13.0ppm/℃以下、12.7ppm/℃以下、又は12.5ppm/℃以下の、25℃〜1200℃での熱膨張率を有する、実施形態1〜49のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0084】
実施形態51。実施形態51。焼結セラミック構成要素が、9.0ppm/℃〜13.0ppm/℃、10.3ppm/℃〜12.7ppm/℃、又は10.6ppm/℃〜12.5ppm/℃の範囲内の、25℃〜1200℃での熱膨張率を有する、実施形態1〜50のいずれか1つの焼結セラミック構成要素又は方法。
【0085】
実施例
以下に提示する実施例は、上述した組成を有する焼結セラミック構成要素が、1600℃未満の焼結温度で形成され、所望の密度及び外観を達成し得ることを示す。焼結セラミック構成要素は、選択されるドーパントとドーパント濃度に応じて、異なる色を有し得る。サンプルを生成して、焼結温度、1550℃で4時間焼結した場合の密度、及び焼結材料の色情報を分析した。
【0086】
1 サンプルの組成及びアニーリング
異なる組成を有するサンプルを生成した。1つのサンプルは、不純物が比較的多い商業用等級の従来の出発材料を使用して作製し、不純サンプルと称した。比較的低い不純物レベルを有する出発材料でサンプルを作製し、純粋1サンプル及び純粋2サンプルと称した。下記の表1及び表2は、不純サンプル、純粋1サンプル及び純粋2サンプルの粒子サイズ分布及び組成を含む。粒子サイズ分布に関して、d10、d50、及びd90は、不純及び純粋サンプルの10パーセンタイル値、50パーセンタイル値、及び90パーセンタイル値を表す。
【0087】
表1−不純及び純粋サンプルの粒子サイズ分布
【0088】
【表1】
【0089】
表2−不純及び純粋サンプルの組成
【0090】
【表2】
【0091】
比較的低い不純物レベルを有する出発材料を使用して他のサンプルを生成し、それらの出発材料にはドーパントが異なる濃度で添加されていた。詳細には、TiO及びY1−Ca0.5でドープ又は共ドープされたサンプル(これらは各々、純粋2サンプルの形成に使用した材料を使用して生成した)のサンプル以外は、純粋1サンプルの形成に使用した材料を使用して、下記のドープされたサンプルを生成した。下記は、サンプル及びドーピング濃度を示す表である。
【0092】
表3−CaOドープされたサンプル(純粋1サンプルに使用した材料をドープした)
【0093】
【表3】
【0094】
表4−Yドープされたサンプル(純粋1サンプルに使用した材料をドープした)
【0095】
【表4】
【0096】
表5−TiOドープされたサンプル(純粋2サンプルに使用した材料をドープした)
【0097】
【表5】
【0098】
表6−共ドープされたサンプル
【0099】
【表6】
【0100】
サンプルの調製後、サンプルを10℃/分の速度で1600℃に加熱して、膨張曲線に関するデータを得た。他のサンプルを空気中、1550℃で4時間加熱して緻密化データを得た。
【0101】
2 実験データ
サンプルに関する膨張曲線を生成した。膨張曲線は図1〜8に含まれ、これらの図は、1600℃に加熱中の温度の関数としての%dL/dTを有する。図1は、不純サンプルの膨張曲線を含む。図2及び3は、純粋1及び純粋2サンプルの膨張曲線を含む。図4〜8は、選択されたドープ及び共ドープサンプルに関する膨張曲線を含む。
【0102】
緻密化は、明記したものを除いて、空気中、1550℃で4時間行った。図9は、特定のドーパントに関するドーピング濃度の関数としての、理論密度の百分率として表した緻密化のプロットを含む。不純サンプルに関する材料は、一般に95.7%〜98.8%の範囲内の緻密化を有する。表7は、緻密化データを含む。
【0103】
表7−緻密化(空気中、1550℃で4時間)
【0104】
【表7】
【0105】
サンプルを、ヒトの眼に対するそれらの外観に関して確認した。サンプルを緻密化後に検査し、緻密化サンプルはアニール後、空気中、800℃で72時間アニールされた。表8は、外観情報を含む。
【0106】
表8−外観
【0107】
【表8】
【0108】
緻密化後のサンプルを、色空間座標L、a及びbによるそれらの色に関して分析した。YIE313[D65/10]は、ASTM標準E313を使用し、本明細書の出願日にて有効な版を使用して測定した黄色度である。D65は標準イルミナントであり、10は挿入光の角度を指す。表9は、色空間座標及び黄色度情報を含む。
【0109】
表9−色空間座標及び黄色度
【0110】
【表9】
【0111】
3 観察事項
不純サンプルは、良好な焼結及び緻密化特性を有する;しかしながら、不純サンプルは、使用されている商業用等級の出発材料に起因して、高いレベルの不純物を有する。純粋1サンプルは白色の外観を有するが、1550℃で4時間暴露された際の密度は83%である。ある用途においては、少なくとも95%の緻密化が必要であり又は所望され得る。従って、焼結が1600℃を超える温度で行われ、又は1600℃以下での暴露が長時間である必要があり、これらは両方とも望ましくない。純粋1及び純粋2サンプルは、非常に低いレベルの不純物を有し、白色の外観を有する。純粋1サンプルと比較すると、純粋2サンプルは有意に高いZrO含有率を有する;しかしながら、そのようなZrO含有率にあっても、純粋2サンプルは尚、十分良好な焼結及び密度特性を有さない。
【0112】
CaOドープサンプルは、白色の外観と良好な焼結特性を有する。空気中、1550℃で4時間の焼結後、密度は、0.13重量%以上のCaO含有率で理論密度の95%を超える。全体的に見れば、密度は、0.40重量%〜0.55重量%の範囲内のCaO含有率で最も高い。より多量のCaOを使用することができる;しかしながら、より高い含有率レベルは、製造コストを増大させ、密度を更に向上させることはない。
【0113】
1サンプルは、白色の外観を有する。Y含有率が増大するにつれて、サンプルはより黄色となる。2体積%以上で、Yドープサンプルは暗黄色の外観を有し、この暗黄色は、空気中、800℃で72時間暴露された際に黄色に変化し得る。焼結特性は良好であるが、CaOドープサンプルほどではない。データに基づけば、密度は、Y含有率が1.40重量%に達するまで増大し、次いで低下する。
【0114】
TiOドープサンプルは、白色の外観を有する。焼結特性は良好であり、CaOドープサンプルの焼結特性と、Yドープサンプルとの焼結特性との間にある。データに基づけば、密度は、TiO含有率が0.9重量%に達するまで増大し、次いで低下する。
【0115】
Y1.0−Ca0.5−共ドープサンプルは、白色の外観を有し、95.1%の密度を有し、密度及び外観の両方においてCaO0.5単独でドープされたサンプルと同じである一方、Y1.0(1.0体積%のY)単独でドープされたサンプル(91.8%)よりも高い。Y2.2−Ca0.84は、それらの対応する単独でドープされたサンプルのY又はCa含有率に関係なく、Y又はCaサンプルの密度よりも高い密度(97.4%)を有し、Y2.2−Ca0.84共ドープサンプルは暗黄色の外観を有し、2.78重量%以上のY含有率を有するYドープサンプルと同じである。これらのデータは、ある用途において色及び密度の両方が重要である場合、所定の量のY及びCaOドーピングを使用することができることを示している。Ti0.5−Ca0.5及びTi1.0−Ca0.5共ドープサンプルの両方は、密度及び外観の両方において、CaO0.5単独でドープされたサンプルと同様の結果を有するが、密度はTi0.5及びTi1.0単独でドープされたサンプルよりも高い。
【0116】
一般的説明又は実施例において上述した作業の全てが必要ではなく、特定の作業の一部は必要ではない場合があり、記載されたものに加えて1つ以上の更なる作業を行い得ることに留意されたい。また更に、作業が列挙される順序は、必ずしもそれらが行われる順序ではない。
【0117】
利益、他の利点、及び問題に対する解決法は、特定の実施形態に関連して上述した。しかしながら、利益、利点、及び問題に対する解決法、並びに任意の利益、利点及び解決法を生じ得る、又はそれらがより明白となる任意の特徴は、任意の又は全ての特許請求の範囲の重大な、必要な、又は必須の特徴であると解釈されるべきではない。
【0118】
本明細書に記載した実施形態の詳述及び実例は、様々な実施形態の構造の一般的理解を提供することが意図される。詳述及び実例は、本明細書に記載した構造又は方法を用いた装置及びシステムの要素及び特徴の全ての網羅的かつ包括的な記載としての役割を果たすことを意図していない。別個の実施形態は、単一の実施形態における組み合わせで提供されてもよく、逆に、簡潔さのために単一の実施形態の文脈で記載された様々な特徴は、別個に又は任意のサブコンビネーションで提供されてもよい。更に、範囲で言及された値に対する参照は、その範囲内の各値及び全ての値を含む。本明細書を読んだ後のみ、多数の他の実施形態が当業者に明らかであり得る。本開示の範囲から逸脱することなく、構造的代替、論理的代替、又は他の変更を為し得るように、他の実施形態を使用し、本開示から誘導することができる。従って、本開示は、限定するものではなく、例示であると考慮するべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9